JPH11157320A - 連結型ショックアブソーバー - Google Patents

連結型ショックアブソーバー

Info

Publication number
JPH11157320A
JPH11157320A JP32598497A JP32598497A JPH11157320A JP H11157320 A JPH11157320 A JP H11157320A JP 32598497 A JP32598497 A JP 32598497A JP 32598497 A JP32598497 A JP 32598497A JP H11157320 A JPH11157320 A JP H11157320A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
shock absorber
shock
oil
shock absorbers
absorbers
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP32598497A
Other languages
English (en)
Inventor
Harumitsu Matsushita
晴光 松下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP32598497A priority Critical patent/JPH11157320A/ja
Publication of JPH11157320A publication Critical patent/JPH11157320A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 路面の凹凸による車輪の上下の動きに連動さ
せて前輪と後輪のショックアブソーバーの減衰力を同時
に変化させることにより路面の凹凸による衝撃吸収性を
向上させ車体の姿勢変化を小さくするとともに、車体に
かかる横方向の荷重が変化したときに大きな減衰力を得
てコーナリング時の車体の姿勢変化を小さくすることが
できるショックアブソーバーを提供する。 【解決手段】 左右それぞれの前輪と後輪のショックア
ブソーバーのピストンの上側及び下側どおしを配管で連
結して前輪と後輪のショックアブソーバー間でオイルが
移動できるようにするとともに、ショックアブソーバー
間を移動するオイルの流れを制限するかショックアブソ
ーバーのピストンの動きを制限する構造にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は自動車のサスペンシ
ョンに取り付くショックアブソーバーに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来の自動車のサスペンションに取り付
くショックアブソーバーは、ショックアブソーバー内に
設けられたオリフィスをオイルが通過するときに生じる
抵抗により減衰力を得ていた。そしてショックアブソー
バー内に設けられたオリフィスの大きさを変えることに
より減衰力を変化させていた。
【0003】従来のショックアブソーバーは各車輪ごと
に個々に取り付けられそれぞれが単独で作動する構造の
ものが一般的であった。左右を連動させて作動させる構
造のものはあったが、左右それぞれの前後の車輪のショ
ックアブソーバーを連結してショックアブソーバー内の
オイルが前輪と後輪のショックアブソーバー間で移動で
きる構造のものはなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】車に取り付けられてい
るショックアブソーバーは路面の凹凸による車輪の上下
の動きと車体にかかる荷重の変化によってスプリングと
連動して伸び縮みさせられている。従来のショックアブ
ソーバーは各車輪ごとに個々に取り付けられそれぞれが
単独で作動していたため路面の凹凸と車体にかかる荷重
変化の両方の動きに合わせて減衰力を変化させることは
難しく、どちらかの動きを優先させて減衰力を決める必
要があった。
【0005】本発明は、左右それぞれの前輪と後輪のシ
ョックアブソーバーのピストンの上側及び下側どおしを
配管で連結して前輪と後輪のショックアブソーバー間で
オイルが移動できるようにすることにより、路面の凹凸
による車輪の上下の動きに連動させて前輪と後輪のショ
ックアブソーバーの減衰力を同時に変化させ路面の凹凸
による衝撃吸収性を向上させるとともに車体の姿勢変化
を小さくすることができるショックアブソーバーを提供
することを目的としている。
【0006】また、左右それぞれの前輪と後輪のショッ
クアブソーバーのピストンの上側及び下側どおしを配管
で連結して前輪と後輪のショックアブソーバー間でオイ
ルが移動できるようにするとともにショックアブソーバ
ー間を移動するオイルの流れを制限することにより、車
体にかかる横方向の荷重が変化したときに大きな減衰力
を得てコーナリング時の車体の姿勢変化を小さくするこ
とができるショックアブソーバーを提供することを目的
としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】車が路面の凹凸を通過す
るときと車体にかかる荷重が変化したときのサスペンシ
ョンの動きには以下に示すような特徴がある。
【0008】路面の凹凸によってサスペンションが伸び
縮みさせられる場合はまず前輪が通過した後に後輪が凹
凸を通過するので前輪と後輪の動きには常に時間差があ
り前輪と後輪は別々に動かされる。また、一般道路では
道路の継ぎ目等を通過するとき以外は路面の凹凸によっ
て左右の車輪は別々に動かされることが多い。従って一
般道路において車が路面の凹凸を通過するときは殆どの
場合各車輪のサスペンションは前後左右ともにバラバラ
に動かされていることになる。
【0009】車体にかかる荷重が変化した場合は荷重が
増加した側のサスペンションは縮められ荷重が減少した
側のサスペンションは伸ばされるが、サスペンションは
荷重が変化する方向によって前後または左右で関連しな
がら伸び縮みする。加速や減速により車体にかかる荷重
が前後方向に変化した場合は前後のサスペンションが伸
び縮みする方向は逆であるが左右のサスペンションが伸
び縮みする方向は同じである。コーナリングや横風によ
り車体にかかる荷重が横方向に変化した場合は左右のサ
スペンションが伸び縮みする方向は逆であるが前後のサ
スペンションが伸び縮みする方向は同じである。
【0010】路面の凹凸を通過する場合は車輪が上下に
動かされることによりサスペンションは伸び縮みし、車
体にかかる荷重が変化した場合は車体が上下に動き傾け
られることによりサスペンションは伸び縮みする。ショ
ックアブソーバーはサスペンションの動きに連動して伸
び縮みさせられており、伸び縮みさせられることにより
ショックアブソーバーの内圧は変化する。ショックアブ
ソーバーが縮められるとピストンの下側の内圧が高くな
りショックアブソーバーが伸ばされるとピストンの上側
の内圧が高くなる。
【0011】前輪と後輪のショックアブソーバーを連結
することにより、車が路面の凹凸を通過するときに別々
に動かされるショックアブソーバーの動きを利用して前
輪と後輪のショックアブソーバー間でオイルを移動させ
ることができる。前輪と後輪のショックアブソーバー間
でオイルを移動させることにより、前輪または後輪のど
ちらかが上下に動かされている場合に、動かされている
側のショックアブソーバーの減衰力を減少させると同時
に動かされていない側のショックアブソーバーの減衰力
を増大させることができる。
【0012】左右それぞれの前輪と後輪のショックアブ
ソーバーを連結することにより、オイルは左右のショッ
クアブソーバー間では移動せず左右それぞれの前後のシ
ョックアブソーバー間で移動できるようにすることがで
きる。
【0013】左右それぞれの前輪と後輪のショックアブ
ソーバーを連結しても左右のショックアブソーバー間で
はオイルは移動しないことと、車体にかかる荷重が横方
向に変化したときは前輪と後輪のショックアブソーバー
は同じ方向に動かされショックアブソーバー間で内圧の
差が生じないことを利用して、ショックアブソーバー間
でオイルが移動しないようにすることができる。ショッ
クアブソーバー間でオイルが移動しないようにすること
により、ショックアブソーバーが単体で作動する場合と
同じようにショックアブソーバー内に設けたオリフィス
によって減衰力を得るようにすることができる。
【0014】車体にかかる荷重が前後方向に変化したと
きは前後のサスペンションは逆の方向に動かされるが、
前輪と後輪のショックアブソーバーを連結した場合でも
前輪と後輪のショックアブソーバー間で移動しようとす
るオイルの流れを制限して減衰力を得るかスプリングの
力を利用してピストンの動きを制限することにより車体
の前後の姿勢変化を少なくすることができる。
【0015】左右それぞれの前輪と後輪のショックアブ
ソーバーのピストンの上側及び下側どおしを配管で連結
することにより前輪または後輪のショックアブソーバー
が伸び縮みさせられることによって生じる内圧の変化を
利用して前輪と後輪のショックアブソーバー間でオイル
を移動させることができる。
【0016】左右それぞれの前輪と後輪のショックアブ
ソーバーのピストンの上側及び下側どおしを配管で連結
してオイルが前輪と後輪のショックアブソーバー間で移
動できる構造にした場合のオイルの流れとショックアブ
ソーバーの減衰力の変化を示すと以下にようになる。
【0017】車が路面の凹凸を通過する場合はまず前輪
が通過した後に後輪が凹凸を通過するので前輪と後輪の
動きには常に時間差があり前輪が路面の凹凸を通過する
ときは後輪はまだ路面の平らな所にある。前輪のショッ
クアブソーバーが路面の凹凸によって縮められていると
きに後輪のショックアブソーバーはまだ路面の平らな所
にあって動かない場合は前輪のショックアブソーバーが
縮められることにより前輪のショックアブソーバーのピ
ストンの下側のオイルの内圧が高められる。
【0018】前輪のショックアブソーバーのピストンの
下側のオイルの内圧が高められるとオイルは前輪のショ
ックアブソーバー内に設けられたオリフィスを通ってピ
ストンの下側から上側に移動するとともにピストンの下
側の連結部から後輪のショックアブソーバー内に設けら
れたオリフィスを通り更にピストンの上側の連結部を通
って前輪のショックアブソーバーのピストンの上側に移
動する。前輪のショックアブソーバーのピストンの下側
のオイルは、前輪と後輪の両方のショックアブソーバー
のオリフィスを通ってピストンの上側に移動することが
できるので前輪のショックアブソーバーの減衰力は低下
して柔らかいショックアブソーバーとして作動する。
【0019】前輪のショックアブソーバーのピストンの
下側のオイルの内圧が高められるとピストンの下側の連
結部を介して後輪のショックアブソーバーのピストンの
下側の内圧も同時に高められる。後輪のショックアブソ
ーバーのオイルはオリフィスを通ってピストンの下側か
ら上側に移動する。後輪のショックアブソーバーはピス
トンの下側の内圧が高められることとオイルがオリフィ
スを通ってピストンの下側から上側に移動することによ
り縮みにくくなり、縮む方向には硬いショックアブソー
バーとして作動する。また、後輪のショックアブソーバ
ーのピストンの下側の内圧が高められることにより後輪
のショックアブソーバーを伸ばそうとする力が作用す
る。
【0020】前輪のショックアブソーバーが路面の凹凸
によって伸ばされているときに後輪のショックアブソー
バーはまだ路面の平らな所にあって動かない場合は、前
輪のショックアブソーバーが伸ばされることにより前輪
のショックアブソーバーのピストンの上側のオイルの内
圧が高められる。
【0021】前輪のショックアブソーバーのピストンの
上側のオイルの内圧が高められるとオイルは前輪のショ
ックアブソーバー内に設けられたオリフィスを通ってピ
ストンの上側から下側に移動するとともにピストンの上
側の連結部から後輪のショックアブソーバー内に設けら
れたオリフィスを通り更にピストンの下側の連結部を通
って前輪のショックアブソーバーのピストンの下側に移
動する。前輪のショックアブソーバーのピストンの上側
のオイルは、前輪と後輪の両方のショックアブソーバー
のオリフィスを通ってピストンの下側に移動することが
できるので前輪のショックアブソーバーの減衰力は低下
して柔らかいショックアブソーバーとして作動する。
【0022】前輪のショックアブソーバーのピストンの
上側のオイルの内圧が高められるとピストンの上側の連
結部を介して後輪のショックアブソーバーのピストンの
上側の内圧も同時に高められる。後輪のショックアブソ
ーバーのオイルはオリフィスを通ってピストンの上側か
ら下側に移動する。後輪のショックアブソーバーはピス
トンの上側の内圧が高められることとオイルがオリフィ
スを通ってピストンの上側から下側に移動することによ
り伸びにくくなり伸びる方向には硬いショックアブソー
バーとして作動する。また、後輪のショックアブソーバ
ーのピストンの上側の内圧が高められることにより後輪
のショックアブソーバーを縮めようとする力が作用す
る。
【0023】前輪が路面の凹凸を通過した後に後輪も凹
凸を通過するが、後輪が路面の凹凸によって上下に動か
されているときは前輪はすでに路面の平らな所にあって
動かされない。後輪のショックアブソーバーが路面の凹
凸によって伸び縮みしているときに前輪のショックアブ
ソーバーが路面の平らな所にあって動かない場合は、オ
イルは前輪が路面の凹凸を通過する場合とは逆向きに移
動し、後輪のショックアブソーバーは柔らかいショック
アブソーバーとして作動し、前輪のショックアブソーバ
ーは硬いショックアブソーバーとして作動する。
【0024】車が連続した凹凸を通過する場合は前輪が
凸部を通過するときに後輪が凹部を通過する場合と前輪
が凹部を通過するときに後輪が凸部を通過する場合があ
る。また、前輪が凸部を通過するときに後輪も凸部を通
過する場合と前輪が凹部を通過するときに後輪も凹部を
通過する場合もある。
【0025】前輪が凸部を通過するときに後輪が凹部を
通過する場合は、前輪のショックアブソーバーは縮めら
れピストンの下側の内圧が高くなると同時に、後輪のシ
ョックアブソーバーは伸ばされピストンの上側の内圧が
高くなる。前輪のショックアブソーバーのピストンの下
側のオイルは下側の連結部を通って後輪のショックアブ
ソーバーのピストンの下側に移動すると同時に、後輪の
ショックアブソーバーのピストンの上側のオイルも上側
の連結部を通って前輪のショックアブソーバーのピスト
ンの上側に移動する。
【0026】連結部を移動するオイルの流れが制限され
ずオイルが連結部を抵抗なく移動できる場合は、殆ど減
衰力を生じることなく前輪のショックアブソーバーを縮
めると同時に後輪のショックアブソーバーを伸ばすこと
ができる。連結部を移動するオイルの流れを何らかの手
段で制限した場合も、ショックアブソーバー内に設けら
れたオリフィスと連結部を介してオイルを移動させるこ
とにより前輪と後輪のショックアブソーバーを共に柔ら
かいショックアブソーバーとして作動させることができ
る。
【0027】前輪が凹部を通過するときに後輪が凸部を
通過する場合は、前輪のショックアブソーバーは伸ばさ
れピストンの上側の内圧が高くなると同時に、後輪のシ
ョックアブソーバーは縮められピストンの下側の内圧が
高くなる。オイルは前輪が凸部を通過するときに後輪が
凹部を通過する場合とは逆向きに移動し、前輪と後輪の
ショックアブソーバー共に柔らかいショックアブソーバ
ーとして作動させることができる。
【0028】前輪が凸部を通過するときに後輪も凸部を
通過する場合は前輪と後輪のショックアブソーバーは共
に縮められ、ピストンの下側の内圧は前輪と後輪のショ
ックアブソーバーは共に高くなる。ピストンの下側の内
圧が前輪と後輪のショックアブソーバーが同じように高
くなりショックアブソーバー間に圧力差が生じない場合
はオイルはショックアブソーバー間を移動しない。
【0029】オイルがショックアブソーバー間を移動し
ないとショックアブソーバーは連結されていない場合と
同じように作動し減衰力の大きさはショックアブソーバ
ー内に設けられたオリフィスによって決められる。
【0030】前輪が凹部を通過するときに後輪が凹部を
通過する場合は前輪と後輪のショックアブソーバー共に
伸ばされ、ピストンの上側の内圧は前輪と後輪のショッ
クアブソーバーは共に高くなる。ピストンの上側の内圧
が前輪と後輪のショックアブソーバーが同じように高く
なりショックアブソーバー間に圧力差が生じない場合は
オイルはショックアブソーバー間を移動せず、減衰力の
大きさはショックアブソーバー内に設けられたオリフィ
スによって決められる。
【0031】前輪と後輪が共に凸部または凹部を通過す
るときに凸部または凹部の大きさが前後で異なるとショ
ックアブソーバーの動きも前輪と後輪で異なりショック
アブソーバー間に内圧の差が生じる。オイルは内圧の高
い側のショックアブソーバーから低い側のショックアブ
ソーバーに移動し、内圧の高い側のショックアブソーバ
ーは柔らかいショックアブソーバーとして作動し、内圧
の低い側のショックアブソーバーは硬いショックアブソ
ーバーとして作動する。
【0032】コーナリングにより車体にかかる荷重が左
右に変化した場合は外側になる前輪と後輪のショックア
ブソーバーは縮められ前輪と後輪のショックアブソーバ
ーのピストンの下側の内圧は共に高くなる。ピストンの
下側の内圧が前輪のショックアブソーバーと後輪のショ
ックアブソーバーが同じように高くなりショックアブソ
ーバー間に圧力差が生じない場合は、オイルはショック
アブソーバー間を移動せず減衰力の大きさはショックア
ブソーバー内に設けられたオリフィスによって決められ
る。
【0033】内側になる前輪と後輪のショックアブソー
バーは伸ばされ前輪と後輪のショックアブソーバーのピ
ストンの上側の内圧は共に高くなる。ピストンの上側の
内圧が前輪のショックアブソーバーと後輪のショックア
ブソーバーが同じように高くなりショックアブソーバー
間に圧力差が生じない場合は、オイルはショックアブソ
ーバー間を移動せず減衰力の大きさはショックアブソー
バー内に設けられたオリフィスによって決められる。
【0034】加速により車体にかかる荷重が後方に移動
した場合は前輪のショックアブソーバーは伸ばされピス
トンの上側の内圧が高くなると同時に、後輪のショック
アブソーバーは縮められピストンの下側の内圧が高くな
る。連結部を移動するオイルの流れが制限されずオイル
が連結部を抵抗なく移動できると殆ど減衰力を生じるこ
となく前輪のショックアブソーバーが伸びると同時に後
輪のショックアブソーバーが縮んでしまう。
【0035】車体にかかる荷重が変化した場合は車体が
上下に移動することによりショックアブソーバーが伸び
縮みさせられているので前輪と後輪のショックアブソー
バーが減衰力を生じることなく伸び縮みしてしまうと車
体の姿勢は前後方向に大きく変化し揺れを発生させてし
まう。
【0036】減速により車体にかかる荷重が前方に移動
した場合は前輪のショックアブソーバーは縮められピス
トンの下側の内圧が高くなると同時に、後輪のショック
アブソーバーは伸ばされピストンの上側の内圧が高くな
る。連結部を移動するオイルの流れが制限されずオイル
が連結部を抵抗なく移動できると、殆ど減衰力を生じる
ことなく前輪のショックアブソーバーが縮むと同時に後
輪のショックアブソーバーが伸びてしまい車体の姿勢は
前後方向に大きく変化し揺れを発生させてしまう。
【0037】車体にかかる荷重が前後に変化した場合に
前輪と後輪のショックアブソーバーの伸び縮みを抑え車
体の前後方向の姿勢変化を少なくするには、連結部を移
動するオイルの流れを何らかの手段で制限する必要があ
る。
【0038】ショックアブソーバーを連結する配管にオ
リフィスを設けることによって連結部を移動するオイル
の流れを制限して減衰力を得ることができる。オリフィ
スを設けるかわりにショックアブソーバーを連結する配
管の一部または全体を細くすることによってオリフィス
を設けたのと同じ効果を得ることができる。
【0039】加速や減速によって車体にかかる荷重が前
後に変化したときは、ショックアブソーバー内のオイル
はショックアブソーバー内に設けられたオリフィスとシ
ョックアブソーバーを連結する配管に設けたオリフィス
の両方を通過して移動する。車体の前後方向の姿勢変化
を少なくするにはショックアブソーバー内に設けられた
オリフィスとショックアブソーバーを連結する配管に設
けたオリフィスは両方共に小さい方がよい。
【0040】車体にかかる荷重が左右に変化したときは
前輪と後輪のショックアブソーバー間で内圧の差が生じ
なければショックアブソーバーを連結する配管に設ける
オリフィスは大きさに関係なくオイルはショックアブソ
ーバー間を移動しない。減衰力はショックアブソーバー
内に設けられたオリフィスによって決められるため、コ
ーナリング等によって車体にかかる荷重が左右に移動し
たときに大きな減衰力を得るにはショックアブソーバー
内に設けるオリフィスは小さい方がよい。
【0041】路面の凹凸を通過するときに前輪と後輪の
ショックアブソーバーが別々に動かされる場合は、前輪
及び後輪の両方のショックアブソーバー内に設けられた
オリフィスを通過して移動することができる。ショック
アブソーバーを連結することにより、オイルは前輪及び
後輪のショックアブソーバーの2箇所のオリフィスを通
過して移動することができるため、ショックアブソーバ
ー内に設けるオリフィスの大きさを半分に小さくしても
単体で作動するショックアブソーバーと同等の減衰力を
得ることができる。
【0042】但し、ショックアブソーバーを連結する配
管に設けたオリフィスがショックアブソーバー内に設け
られたオリフィスよりも小さいとオイルは連結されたシ
ョックアブソーバー内のオリフィスを通過するまえにシ
ョックアブソーバーを連結する配管に設けたオリフィス
によってオイルの流れが制限されてしまうため路面の凹
凸を通過するときはショックアブソーバーを連結する配
管に設けるオリフィスはショックアブソーバー内に設け
られたオリフィスと同じか大きい方がよい。
【0043】また、路面の凹凸により伸び縮みさせられ
ているショックアブソーバーの内圧の変化を伸び縮みし
ていない側のショックアブソーバーに伝達して同じよう
に内圧を変化させるにはショックアブソーバーを連結す
る配管に設けるオリフィスは大きい方がよい。
【0044】ショックアブソーバー内に設けるオリフィ
スの大きさを単体で作動するショックアブソーバーの半
分程度まで小さくするとともに、ショックアブソーバー
を連結する配管に設けるオリフィスをショックアブソー
バー内に設けるオリフィスと同程度の大きさに設定した
場合の減衰力を単体で作動するショックアブソーバーと
比較すると、路面の凹凸によって動かされる側のショッ
クアブソーバーは同程度の減衰力で作動し、動かされて
いない側のショックアブソーバーの減衰力は増大して硬
いショックアブソーバーとして作動する。車体にかかる
荷重が前後に変化した場合は前後のショックアブソーバ
ーは共に同程度の減衰力で作動し、車体にかかる荷重が
横方向に変化した場合は減衰力が倍増して硬いショック
アブソーバーとして作動する。
【0045】車体にかかる荷重が変化したときの車体の
姿勢変化を最小限にするにはショックアブソーバーを連
結する配管に設けるオリフィスを更に小さくしてショッ
クアブソーバー間を移動するオイルの流れを制限した方
がよい。路面の凹凸による衝撃をより吸収性しやすくす
るには、路面の凹凸によってショックアブソーバーが急
激に動かされたときにショックアブソーバー間を移動で
きるオイルの量を増加させた方がよい。
【0046】前輪と後輪のショックアブソーバーの内圧
の差が大きくなったときにオリフィスをバイパスするバ
ルブをショックアブソーバーを連結する配管に組み込む
ことにより、車体にかかる荷重が前後に変化した場合に
は小さなオリフィスをオイルが通過するようにしてショ
ックアブソーバー間を移動するオイルの流れを制限し路
面の凹凸によってショックアブソーバーが急激に動かさ
れる場合は小さなオリフィスをバイパスしてショックア
ブソーバー間を移動できるオイルの量を増加させること
ができる。
【0047】前輪と後輪のショックアブソーバーの内圧
の差が大きくなったときにショックアブソーバーを連結
する配管に設けたオリフィスをバイパスするには、ショ
ックアブソーバー内に取り付けられているリーフバルブ
と同じタイプのバルブまたはスプリングによって閉じた
位置に保持されるタイプのバルブをオリフィスをバイパ
スするように組み込みめばよい。
【0048】前輪と後輪のショックアブソーバーの内圧
の差が大きくなったときにオリフィスをバイパスするバ
ルブをショックアブソーバーを連結する配管に組み込む
かわりに、オリフィスを設けたピストンを両側からスプ
リングによって挟み込むようにしてシリンダーの中央に
保持する構造をもつシリンダーユニットをショックアブ
ソーバーを連結する配管の途中に組み込むことにより、
荷重が前後に変化した場合はシリンダーユニット内のピ
ストンの位置をスプリングの力で保持するとともに小さ
なオリフィスをオイルが通過するようにし、路面の凹凸
によってショックアブソーバーが急激に動かされ前輪と
後輪のショックアブソーバーの内圧の差が大きくなった
ときにスプリングによって保持されるピストンが移動す
ることによってショックアブソーバー間を移動できるオ
イルの量を増加させることができる。
【0049】また、連結された全てのショックアブソー
バーにショックアブソーバーを縮めるように作用するス
プリングを組み込むことにより、車体にかかる荷重が前
後に変化したときに伸びようとする側のショックアブソ
ーバーのピストンの動きを制限することができる。伸び
ようとするショックアブソーバーのピストンの動きをス
プリングによって制限することにより、ショックアブソ
ーバー間を移動するオイルの流れをショックアブソーバ
ー内に設けられたオリフィスによって制限することがで
き、縮められる側のショックアブソーバーのピストンの
動きも同時に抑られる。
【0050】前輪と後輪のショックアブソーバーのピス
トンの上側どおしを連結する配管は最も伸ばされた状態
に近づいたときにピストンの動きによって塞がれるよう
に取り付けた方がよい。前輪と後輪のショックアブソー
バーのピストンの下側どおしを連結する配管は最も縮め
られた状態に近づいたときにピストンの動きによって塞
がれるように取り付けた方がよい。
【0051】ショックアブソーバーが最も伸ばされた状
態または最も縮められた状態に近づいたときにショック
アブソーバーを連結する配管を塞ぐようにすることによ
り、ショックアブソーバーが最も伸ばされた状態または
最も縮められた状態に近づいたときに前輪と後輪のショ
ックアブソーバー間でオイルが移動しないようにするこ
とができる。
【0052】ショックアブソーバーのピストンの上側ど
おしを連結する配管はピストンロッドを中空にしてピス
トンロッド内をオイルが通過できるようにすることによ
り配管しやすくなる。
【0053】
【発明の実施の形態】発明の実施の形態を実施例にもと
づき図面を参照して説明する。
【0054】
【実施例】図1に、左右それぞれの前輪と後輪のショッ
クアブソーバーを配管で連結したショックアブソーバー
の実施例を示し、左右それぞれの前輪のショックアブソ
ーバー1と後輪のショックアブソーバー2のピストン3
の上側及び下側どおしを配管4で連結してオイルが前輪
と後輪のショックアブソーバー間で移動できるようにす
るとともに、ショックアブソーバーを連結する配管4の
途中にオリフィス5を設けてショックアブソーバー間を
移動するオイルの流れを制限することによりオイルがシ
ョックアブソーバー内に設けられたオリフィス6を通過
するときに生じる抵抗とショックアブソーバー間を移動
するときに生じる抵抗により減衰力を得る構造にしたも
のである。
【0055】図2に、左右それぞれの前輪と後輪のショ
ックアブソーバーを配管で連結したショックアブソーバ
ーの実施例を示し、左右それぞれの前輪のショックアブ
ソーバー7と後輪のショックアブソーバー8のピストン
9の上側及び下側どおしを配管10で連結してオイルが
前輪と後輪のショックアブソーバー間で移動できるよう
にするとともに、配管10の途中にオリフィス11を設
けてショックアブソーバー間を移動するオイルの流れを
制限することによりオイルがショックアブソーバー内に
設けられたオリフィス12を通過するときに生じる抵抗
とショックアブソーバー間を移動するときに生じる抵抗
により減衰力を得るとともに、前輪と後輪のショックア
ブソーバーの内圧の差が大きくなったときにオリフィス
12をバイパスするバルブ13を組み込むことによりシ
ョックアブソーバー間を移動できるオイルの量を増加さ
せることができる構造にしたものである。
【0056】図3に、左右それぞれの前輪と後輪のショ
ックアブソーバーを配管で連結したショックアブソーバ
ーの実施例を示し、左右それぞれの前輪のショックアブ
ソーバー14と後輪のショックアブソーバー15のピス
トン16の上側及び下側どおしを配管17で連結してシ
ョックアブソーバー内のオイルが前輪と後輪のショック
アブソーバー間で移動できるようにするとともに、オリ
フィス18を設けたピストン19を両側からスプリング
20によって挟み込むようにしてシリンダーの中央に保
持する構造をもつシリンダーユニット21をショックア
ブソーバーを連結する配管17の途中に組み込むことに
より、オイルがショックアブソーバー内に設けられたオ
リフィス22を通過するときに生じる抵抗と、ショック
アブソーバー間を移動するときに生じる抵抗により減衰
力を得るとともに、前輪と後輪のショックアブソーバー
の内圧の差が大きくなったときにスプリング20によっ
て保持されるピストン19が移動することによってショ
ックアブソーバー間を移動できるオイルの量を増加させ
ることができる構造にしたものである。
【0057】図4に、左右それぞれの前輪と後輪のショ
ックアブソーバーを配管で連結したショックアブソーバ
ーの実施例を示し、左右それぞれの前輪のショックアブ
ソーバー23と後輪のショックアブソーバー24のピス
トン25の上側及び下側どおしを配管26で連結してシ
ョックアブソーバー内のオイルが前輪と後輪のショック
アブソーバー間で移動できるようにするとともに、連結
される全てのショックアブソーバーにショックアブソー
バーを縮めるように作用するスプリング27を組み込み
伸びようとするショックアブソーバーのピストン25の
動きを制限することにより、オイルがショックアブソー
バー内に設けられたオリフィス28を通過するときに生
じる抵抗とショックアブソーバーのピストンの動きを制
限することにより生じる抵抗により減衰力を得る構造に
したものである。
【0058】
【発明の効果】本発明は以上説明したように構成されて
おり以下に記載するような効果が得られる。
【0059】左右それぞれの前輪と後輪のショックアブ
ソーバーのピストンの上側及び下側どおしを配管で連結
して前輪と後輪のショックアブソーバー間でオイルが移
動できるようにすることにより、路面の凹凸を通過する
ときに前輪と後輪のショックアブソーバーが別々に動か
される場合は、動かされている側のショックアブソーバ
ーのオイルは前輪と後輪のショックアブソーバー内に設
けられたオリフィスを通過して移動することができ、柔
らかいショックアブソーバーとして作動させることがで
きる。2箇所のオリフィスを通過してオイルが移動でき
ることにより、ショックアブソーバー内に設けるオリフ
ィスの大きさを半分にしても単体で作動するショックア
ブソーバーと同等の減衰力を得ることができる。
【0060】左右それぞれの前輪と後輪のショックアブ
ソーバーのピストンの上側及び下側どおしを配管で連結
して前輪と後輪のショックアブソーバー間でオイルが移
動できるようにすることにより、路面の凹凸を通過する
ときに前輪と後輪のショックアブソーバーが別々に動か
される場合は動かされていない側のショックアブソーバ
ーを硬いショックアブソーバーとして作動させることが
できる。また、大きな凹凸によってショックアブソーバ
ーが急激に動かされ内圧が急激に高められた場合は動か
されていない側のショックアブソーバーを逆向きに動か
そうとする力を作用させることができ、路面の凹凸によ
る衝撃をサスペンションで吸収しきれない場合でも車体
の前後の姿勢変化を少なくすることができる。
【0061】前輪と後輪のショックアブソーバーのピス
トンの上側及び下側どおしを配管で連結して前輪と後輪
のショックアブソーバー間でオイルが移動できるように
することにより、連続した凹凸を通過するときに前輪と
後輪が同時に逆方向に動かされた場合は前輪後輪共に柔
らかいショックアブソーバーとして作動させることがで
きる。
【0062】前輪と後輪のショックアブソーバーのピス
トンの上側及び下側どおしを配管で連結して前輪と後輪
のショックアブソーバー間でオイルが移動できるように
することにより、連続した凹凸を通過するときに前輪と
後輪が同時に同じ方向に動かされた場合は、内圧が高い
側のショックアブソーバーから内圧が低い側のショック
アブソーバーにオイルは移動し、内圧が高い側のショッ
クアブソーバーは柔らかいショックアブソーバーとして
作動する。大きな凹凸により急激に動かされたショック
アブソーバーの内圧は小さな凹凸によって動かされたシ
ョックアブソーバーの内圧よりも高くなるため、大きな
凹凸によって急激に動かされるショックアブソーバーを
柔らかいショックアブソーバーとして作動させ小さな凹
凸によって動かされるショックアブソーバーを硬いショ
ックアブソーバーとして作動させることができる。
【0063】路面の大きな凹凸によって急激に動かされ
るショックアブソーバーを柔らかいショックアブソーバ
ーとして作動させることにより大きな凹凸による衝撃を
吸収しやすくするとともに、路面の凹凸による衝撃をサ
スペンションで吸収しきれない場合でも車体の前後の姿
勢変化を少なくすることができる。
【0064】連続した凹凸を通過するときに同じ大きさ
の凹部または凸部により前輪と後輪が同時に同じ方向に
動かされた場合は、前輪と後輪のショックアブソーバー
間では内圧の差は生じずオイルはショックアブソーバー
間を移動せずにショックアブソーバー内に設けたオリフ
ィスによって減衰力が決められるが、前輪と後輪は同時
に同じ方向に同じように動かされるため路面の凹凸によ
る衝撃をサスペンションで吸収しきれない場合でも車体
の前後の姿勢変化は大きくならない。
【0065】左右それぞれの前輪と後輪のショックアブ
ソーバーのピストンの上側及び下側どおしを配管で連結
して前輪と後輪のショックアブソーバー間でオイルが移
動できるようにすることにより、前述したような効果を
得ることができ、路面の凹凸による車輪の上下の動きに
連動させて前輪と後輪のショックアブソーバーの減衰力
を同時に変化させ路面の凹凸による衝撃吸収性を向上さ
せるとともに車体の姿勢変化を小さくすことができる。
【0066】左右それぞれの前輪と後輪のショックアブ
ソーバーを連結しても左右のショックアブソーバー間で
はオイルは移動しないことと、車体にかかる荷重が横方
向に変化したときは前輪と後輪のショックアブソーバー
は同じ方向に動かされショックアブソーバー間で内圧の
差が生じないことを利用して、ショックアブソーバー間
でオイルが移動しないようにすることができる。ショッ
クアブソーバー間でオイルが移動しないようにすること
により、ショックアブソーバーが単体で作動する場合と
同じようにショックアブソーバー内に設けたオリフィス
によって減衰力を得るようにすることができる。
【0067】左右それぞれの前輪と後輪のショックアブ
ソーバーのピストンの上側及び下側どおしを配管で連結
することにより路面の凹凸によってショックアブソーバ
ーが動かされるときは大きさを半分に小さくしても単体
で作動するショックアブソーバーと同等の減衰力を得る
ことができるため、ショックアブソーバー内に設けるオ
リフィスを小さくしてショックアブソーバー単体で作動
する場合の減衰力を大きくすることができ、コーナリン
グ等によって車体にかかる荷重が横方向に変化したとき
に大きな減衰力を得て車体の姿勢変化を少なくすること
ができる。
【0068】車体にかかる荷重が前後方向に変化したと
きは前輪と後輪のショックアブソーバー間で移動しよう
とするオイルの流れを制限して減衰力を得るかスプリン
グの力を利用してショックアブソーバーのピストンの動
きを制限することにより車体の前後の姿勢変化を少なく
することができる。
【0069】ショックアブソーバーを連結する配管にオ
リフィスを設けることによって連結部を移動するオイル
の流れを制限して減衰力を得ることができる。オリフィ
スを設けるかわりにショックアブソーバーを連結する配
管の一部または全体を細くすることによってオリフィス
を設けたのと同じ効果を得ることができる。
【0070】ショックアブソーバー内に設けるオリフィ
スの大きさを単体で作動するショックアブソーバーの半
分程度まで小さくするとともに、ショックアブソーバー
を連結する配管に設けるオリフィスの大きさをショック
アブソーバー内に設けるオリフィスと同程度の大きさに
することにより、路面の凹凸によってが動かされる側の
ショックアブソーバーを単体で作動するショックアブソ
ーバーと同程度の減衰力で作動させ動かされていない側
のショックアブソーバーの減衰力を大きくして硬いショ
ックアブソーバーとして作動させることができる。車体
にかかる荷重が前後に変化した場合は前後のショックア
ブソーバーを共に単体で作動するショックアブソーバー
と同程度の減衰力で作動させ、車体にかかる荷重が左右
に変化する場合は減衰力を倍増させ硬いショックアブソ
ーバーとして作動させることができる。
【0071】荷重が前後に変化したときはショックアブ
ソーバーを連結する配管に設けるオリフィスをできるだ
け小さくしてショックアブソーバー間を移動するオイル
の流れを制限することにより車体にかかる荷重が変化し
たときに車体の姿勢変化を小さくすることができ、路面
の凹凸によってショックアブソーバーが急激に動かされ
るときはショックアブソーバーの内圧が急激に高くなる
ことを利用してショックアブソーバー間を移動するオイ
ルの量を増加させ路面の凹凸による衝撃を吸収しやすく
することができる。
【0072】前輪と後輪のショックアブソーバーの内圧
の差が大きくなったときにオリフィスをバイパスするバ
ルブをショックアブソーバーを連結する配管に組み込む
ことにより、荷重が前後に変化した場合には小さなオリ
フィスをオイルが通過するようにしてショックアブソー
バー間を移動するオイルの流れを制限し車体にかかる荷
重が変化したときの車体の姿勢変化を小さくするととも
に、路面の凹凸によってショックアブソーバーが急激に
動かされた場合は小さなオリフィスをバイパスしてショ
ックアブソーバー間を移動できるオイルの量を増加させ
ることにより路面の凹凸による衝撃を吸収性しやすくす
ることができる。
【0073】オリフィスを設けたピストンを両側からス
プリングによって挟み込むようにしてシリンダーの中央
に保持する構造をもつシリンダーユニットを、ショック
アブソーバーを連結する配管の途中に組み込むことによ
り、荷重が前後に変化した場合はシリンダーユニット内
のピストンの位置をスプリングの力で保持するとともに
小さなオリフィスをオイルが通過するようにしてショッ
クアブソーバー間を移動するオイルの流れを制限し車体
にかかる荷重が変化したときの車体の姿勢変化を小さく
するとともに、路面の凹凸によってショックアブソーバ
ーが急激に動かされ前輪と後輪のショックアブソーバー
の内圧の差が大きくなったときにスプリングによって保
持されるピストンが移動することにより、ショックアブ
ソーバー間を移動できるオイルの量を増加させ路面の凹
凸による衝撃を吸収性しやすくすることができる。
【0074】ショックアブソーバーを連結する配管の途
中に組み込んだシリンダーユニットのピストンをブレー
キ操作やギヤ操作または加速度センサー等に連動させて
強制的に動かすことにより前輪と後輪のショックアブソ
ーバーを同時に伸び縮みさせて車体の前後の姿勢をコン
トロールすることも可能がある。
【0075】連結される全てのショックアブソーバーに
ショックアブソーバーを縮めるように作用するスプリン
グを組み込むことにより、車体にかかる荷重が前後に変
化した場合に伸びようとする側のショックアブソーバー
のピストンの動きを制限することができる。伸びようと
するショックアブソーバーのピストンの動きをスプリン
グによって制限することにより、ショックアブソーバー
間を移動するオイルの流れをショックアブソーバー内に
設けられたオリフィスによって制限することができ、縮
められる側のショックアブソーバーのピストンの動きも
同時に抑えることができる。
【0076】前輪と後輪のショックアブソーバーのピス
トンの上側どおしを連結する配管をショックアブソーバ
ーが最も伸ばされた状態に近づいたときにピストンによ
って塞がれるように取り付けることにより、ショックア
ブソーバーが最も伸ばされた状態に近づいたときに前輪
と後輪のショックアブソーバー間でオイルが移動しない
ようにしてショックアブソーバーの減衰力を大きくする
ことができる。また、前輪と後輪のショックアブソーバ
ーのピストンの下側どおしを連結する配管を、ショック
アブソーバーが最も縮められた状態に近づいたときにピ
ストンによって塞がれるように取り付けることにより、
ショックアブソーバーが最も縮められた状態に近づいた
ときに前輪と後輪のショックアブソーバー間でオイルが
移動しないようにしてショックアブソーバーの減衰力を
大きくすることができる。
【0077】ショックアブソーバーのピストンの上側ど
おしを連結する配管はピストンロッドを中空にしてピス
トンロッド内をオイルが通過できるようにすることによ
り配管しやすくすることができる。
【0078】ショックアブソーバーは単筒式でも複筒式
のどちらのタイプでも左右それぞれの前輪と後輪のショ
ックアブソーバーを連結することができる。また倒立式
タイプのショックアブソーバーも左右それぞれの前輪と
後輪のショックアブソーバーを連結することができる。
いずれのタイプのショックアブソーバーもショックアブ
ソーバー自体の基本構造を大きく変更することなくショ
ックアブソーバーを連結することができる。
【0079】
【図面の簡単な説明】
【図1】前輪と後輪のショックアブソーバーを配管で連
結した実施例を示す図である。
【図2】前輪と後輪のショックアブソーバーを配管で連
結した実施例を示す図である。
【図3】前輪と後輪のショックアブソーバーを配管で連
結した実施例を示す図である。
【図4】前輪と後輪のショックアブソーバーを配管で連
結した実施例を示す図である。
【符号の説明】
1、7、14、23 前輪のショックアブソーバー 2、8、15、24 後輪のショックアブソーバー 3、9、16、19、25 ピストン 4、10、17、26 配管 5、11、18、 オリフィス 6、12、22、28 ショックアブソーバー内に設け
られたオリフィス 13 バルブ 20、27 スプリング 21 シリンダーユニット

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 左右それぞれの前輪と後輪のショックア
    ブソーバーのピストンの上側及び下側どおしを配管で連
    結してショックアブソーバー内のオイルが前輪と後輪の
    ショックアブソーバー間で移動できるようにするととも
    にショックアブソーバーを連結する配管を細くするか配
    管の途中にオリフィスを設けてショックアブソーバー間
    を移動するオイルの流れを制限することによりオイルが
    ショックアブソーバー内に設けられたオリフィスを通過
    するときに生じる抵抗とショックアブソーバー間を移動
    するときに生じる抵抗により減衰力を得る構造を特徴と
    するショックアブソーバー
  2. 【請求項2】 左右それぞれの前輪と後輪のショックア
    ブソーバーのピストンの上側及び下側どおしを配管で連
    結してショックアブソーバー内のオイルが前輪と後輪の
    ショックアブソーバー間で移動できるようにするととも
    に、配管の途中にオリフィスを設けてショックアブソー
    バー間を移動するオイルの流れを制限することによりオ
    イルがショックアブソーバー内に設けられたオリフィス
    を通過するときに生じる抵抗とショックアブソーバー間
    を移動するときに生じる抵抗により減衰力を得るととも
    に、前輪と後輪のショックアブソーバーの内圧の差が大
    きくなったときにオリフィスをバイパスするバルブを組
    み込むことによりショックアブソーバー間を移動できる
    オイルの量を増加させることができる構造を特徴とする
    ショックアブソーバー
  3. 【請求項3】 左右それぞれの前輪と後輪のショックア
    ブソーバーのピストンの上側及び下側どおしを配管で連
    結してショックアブソーバー内のオイルが前輪と後輪の
    ショックアブソーバー間で移動できるようにするととも
    にオリフィスを設けたピストンを両側からスプリングに
    よって挟み込むようにしてシリンダーの中央に保持する
    構造をもつシリンダーユニットをショックアブソーバー
    を連結する配管の途中に組み込むことにより、オイルが
    ショックアブソーバー内に設けられたオリフィスを通過
    するときに生じる抵抗とショックアブソーバー間を移動
    するときに生じる抵抗により減衰力を得るとともに、前
    輪と後輪のショックアブソーバーの内圧の差が大きくな
    ったときにスプリングによって保持されるピストンを移
    動させることによってショックアブソーバー間を移動で
    きるオイルの量を増加させることができる構造を特徴と
    するショックアブソーバー
  4. 【請求項4】 左右それぞれの前輪と後輪のショックア
    ブソーバーのピストンの上側及び下側どおしを配管で連
    結してショックアブソーバー内のオイルが前輪と後輪の
    ショックアブソーバー間で移動できるようにするととも
    に、連結される全てのショックアブソーバーにショック
    アブソーバーを縮めるように作用するスプリングを組み
    込み伸びようとするショックアブソーバーのピストンの
    動きを制限することにより、オイルがショックアブソー
    バー内に設けられたオリフィスを通過するときに生じる
    抵抗とショックアブソーバーのピストンの動きを制限す
    ることにより生じる抵抗により減衰力を得る構造を特徴
    とするショックアブソーバー
JP32598497A 1997-11-27 1997-11-27 連結型ショックアブソーバー Pending JPH11157320A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32598497A JPH11157320A (ja) 1997-11-27 1997-11-27 連結型ショックアブソーバー

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32598497A JPH11157320A (ja) 1997-11-27 1997-11-27 連結型ショックアブソーバー

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11157320A true JPH11157320A (ja) 1999-06-15

Family

ID=18182801

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP32598497A Pending JPH11157320A (ja) 1997-11-27 1997-11-27 連結型ショックアブソーバー

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11157320A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005088854A (ja) * 2003-09-19 2005-04-07 Toyota Motor Corp 車両用サスペンションシステム
JP2007022472A (ja) * 2005-07-21 2007-02-01 Yamaha Motor Co Ltd 車両用油圧式緩衝装置
WO2010016644A1 (ko) * 2008-08-04 2010-02-11 Jeong Man Hee 쇽업쇼바를 이용한 자동차 자세유지 장치
WO2014040836A1 (en) * 2012-09-12 2014-03-20 Caterpillar S.A.R.L. Suspension system

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005088854A (ja) * 2003-09-19 2005-04-07 Toyota Motor Corp 車両用サスペンションシステム
JP2007022472A (ja) * 2005-07-21 2007-02-01 Yamaha Motor Co Ltd 車両用油圧式緩衝装置
WO2010016644A1 (ko) * 2008-08-04 2010-02-11 Jeong Man Hee 쇽업쇼바를 이용한 자동차 자세유지 장치
WO2014040836A1 (en) * 2012-09-12 2014-03-20 Caterpillar S.A.R.L. Suspension system

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6761371B1 (en) Passive ride control for a vehicle suspension system
US5794966A (en) Vehicular suspension system
US7751959B2 (en) Semi-active suspension system with anti-roll for a vehicle
US6595533B2 (en) Reinforcing member for vehicles and vehicle body structure
JP5350372B2 (ja) ショックアブソーバ
US6290035B1 (en) Acceleration sensitive damping for automotive dampers
US7168720B2 (en) Suspension device for a motor vehicle and its implementation
US20020121416A1 (en) Hydraulic cylinder apparatus
CN112203879A (zh) 悬架装置
JPH11157320A (ja) 連結型ショックアブソーバー
US7354051B2 (en) Independent suspension system for a wheeled vehicle
JP2775156B2 (ja) 車両用緩衝器
JP4683602B2 (ja) 鉄道車両用ヨーダンパ
JPH0532111A (ja) 車両の揺動減衰装置
CN108312798B (zh) 空气悬架及使用该空气悬架的车辆
KR100579227B1 (ko) 자동차의 후륜 현가장치
JP4690720B2 (ja) 車体構造
JPH0952507A (ja) 車両用サスペンション
JPH092042A (ja) アンチロール装置
JPS5922356Y2 (ja) 油圧緩衝器
JP4431707B2 (ja) 自動車用タンデムホイールのサスペンション機構
JPS598031Y2 (ja) シヨツクアブソ−バ
JP2004028167A (ja) 油圧緩衝器
JPH0525356Y2 (ja)
JPH02120103A (ja) 車両のサスペンション装置