JPH1115708A - ディレクトリ情報管理方法、および、その処理を実行するためのプログラムを記録した記録媒体 - Google Patents

ディレクトリ情報管理方法、および、その処理を実行するためのプログラムを記録した記録媒体

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JPH1115708A
JPH1115708A JP9184423A JP18442397A JPH1115708A JP H1115708 A JPH1115708 A JP H1115708A JP 9184423 A JP9184423 A JP 9184423A JP 18442397 A JP18442397 A JP 18442397A JP H1115708 A JPH1115708 A JP H1115708A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ユーザの処理対象となる特定のファイルやデ
ィレクトリに高速にアクセスする。 【解決手段】 記録媒体に登録されるディレクトリの中
から、特定種類のファイルを含むディレクトリを検出す
るとともに、検出されたディレクトリの階層構造を示す
ディレクトリ階層情報を作成する。このディレクトリ階
層情報を用いて、特定種類のファイルにアクセスするた
めのパス情報、または、特定種類のファイルを含むディ
レクトリにアクセスする際に使用し得るパス情報を作成
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、コンピュータに
用いられるディレクトリ情報を管理する技術に関し、特
に、特定のディレクトリやファイルへのアクセスを高速
に行うための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】パーソナルコンピュータのオペレーショ
ンシステムは、外部記憶装置に記録されているファイル
やフォルダを管理するためファイル管理システムと呼ば
れるソフトウェアを備えている。ファイル管理システム
は、ファイルやフォルダに関する種々の情報(記録され
ている位置、容量、更新日、属性等)を、外部記憶装置
のディレクトリと呼ばれる記憶領域に登録する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】DTP(デスクトップ
パブリッシング)や印刷製版などの分野では、ユーザが
扱うファイルのタイプはある程度限られているにも関わ
らず、オペレーションシステムやアプリケーションプロ
グラムが作成するファイルの種類は多数に上る。このた
め、特定のファイルやディレクトリにアクセスしたい場
合にも、関係の無い多数のファイルやディレクトリが画
面に表示されてしまい、その中からユーザが選択するの
にかなりの手間と時間を要するという問題があった。
【0004】この発明は、従来技術における上述の課題
を解決するためになされたものであり、ユーザの処理対
象となる特定のファイルやディレクトリに高速にアクセ
スすることのできる技術を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】上
述の課題の少なくとも一部を解決するため、本発明の方
法は、コンピュータに用いられるディレクトリ情報管理
方法であって、(a)記録媒体に登録されるディレクト
リの中から、特定種類のファイルを含むディレクトリを
検出するとともに、検出されたディレクトリの階層構造
を示すディレクトリ階層情報を作成する工程と、(b)
前記ディレクトリ階層情報を用いて、前記特定種類のフ
ァイルにアクセスするためのパス情報、または、前記特
定種類のファイルを含むディレクトリにアクセスする際
に使用し得るパス情報を作成する工程と、を備えてい
る。
【0006】ディレクトリ階層情報は、特定種類のファ
イルを含むディレクトリの階層構造を示しているので、
比較的データ量が少ない。従って、このディレクトリ階
層情報を用いて、特定種類のファイルや、そのファイル
を含むディレクトリにアクセスする際に使用し得るパス
情報を容易に得ることができる。この結果、ユーザの処
理対象となる特定のファイルやディレクトリに高速にア
クセスすることができる。
【0007】上記の方法において、前記工程(a)は、
(i)前記特定種類のファイルの作成イベントおよび削
除イベントを少なくとも含む特定のイベントが発生した
ときに、前記ディレクトリ階層情報を更新する工程を含
むことが好ましい。
【0008】こうすれば、更新が必要な場合にのみ更新
動作が行われるので、更新処理を効率的に行うことがで
きる。
【0009】また、上記方法において、前記工程(i)
は、(1)ファイル操作に関連するイベントが発生した
ことを検出する工程と、(2)検出されたイベントが前
記特定のイベントに相当するか否かを判別する工程と、
(3)前記検出されたイベントが前記特定のイベントに
相当する場合にのみ、前記ディレクトリ階層情報を更新
する工程と、を含むようにしてもよい。
【0010】この発明の記録媒体は、ディレクトリ情報
管理のためのコンピュータプログラムを記録したコンピ
ュータ読み取り可能な記録媒体であって、ファイル記録
用記録媒体に登録されるディレクトリの中から、特定種
類のファイルを含むディレクトリを検出するとともに、
検出されたディレクトリの階層構造を示すディレクトリ
階層情報を作成する機能と、前記ディレクトリ階層情報
を用いて、前記特定種類のファイルにアクセスするため
のパス情報、または、前記特定種類のファイルを含むデ
ィレクトリにアクセスするためのパス情報を作成する機
能と、をコンピュータに実現させるためのコンピュータ
プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録
媒体である。
【0011】このような記録媒体に記録されたコンピュ
ータプログラムがコンピュータによって実行されると、
上記方法と同様に、ユーザの処理対象となる特定のファ
イルやディレクトリに高速にアクセスすることができ
る。
【0012】
【発明の他の態様】この発明は、以下のような他の態様
も含んでいる。第1の態様は、コンピュータに上記の発
明の各工程または各手段の機能を実現させるコンピュー
タプログラムを通信経路を介して供給するプログラム供
給装置としての態様である。こうした態様では、プログ
ラムをネットワーク上のサーバなどに置き、通信経路を
介して、必要なプログラムをコンピュータにダウンロー
ドし、これを実行することで、上記の画像処理方法や画
像処理装置を実現することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
A.装置の構成:以下、本発明の実施の形態を実施例に
基づいて説明する。図1は、本発明の実施例が適用され
る画像処理装置の構成を示すブロック図である。この画
像処理装置は、CPU100と、主記憶装置110と、
ファイル記憶装置120とを備えているコンピュータで
ある。このコンピュータは、例えば、Windows95 ,Wind
ows97 ,WindowsNT (いずれもマイクロソフト社の商
標)などのオペレーティングシステムの下で動作する。
【0014】主記憶装置110は、図示しないROMと
RAMとで構成されている。ファイル記憶装置120
は、書き換え可能な外部記憶装置(補助記憶装置)であ
り、例えばハードディスク装置によって実現される。フ
ァイル記憶装置120には、ディレクトリ情報を有する
ディレクトリ部121と、ファイルの実データを保持す
るファイルデータ部122と、の2つの記憶領域が設け
られている。主記憶装置110には、特定ディレクトリ
情報管理部116の機能を実現するプログラムが格納さ
れている。特定ディレクトリ情報管理部116は、登録
通知部111と、入力フィルタ部112と、インデック
スアクセス部113と、階層インデックス部114と、
を含んでいる。なお、この特定ディレクトリ情報管理部
116は、オペレーティングシステムのファイル管理シ
ステムとは異なる管理システムである。特定ディレクト
リ情報管理部116で管理されるディレクトリは、オペ
レーティングシステムのファイル管理システムによって
も管理される。但し、以下の説明から解るように、ファ
イル管理システムと特定ディレクトリ情報管理部116
の管理の内容は異なる。
【0015】登録通知部111は、ファイル記憶装置1
20のファイルデータ部122に登録されるファイルに
関連するイベントが発生すると、そのイベントの発生を
検出して取得する機能を有する。なお、登録通知部11
1は、例えば常駐プログラムの形式で常時動作してお
り、ファイルに関連するイベントが発生すると、そのイ
ベントの情報をオペレーションシステムから取得する。
【0016】入力フィルタ部112は、登録通知部11
1により取得されたイベントの情報から、特定種類のフ
ァイルに関連する特定のイベント(後述する)の情報の
みをインデックスアクセス部113に通知する。インデ
ックスアクセス部113は、階層インデックス部114
にディレクトリ階層情報を登録し、また、これを更新す
る。ここで、ディレクトリ階層情報とは、ディレクトリ
の階層構造を示す情報である。階層インデックス部11
4は、ディレクトリ階層情報を格納しているメモリ領域
である。
【0017】主記憶装置110内の各部111〜116
の機能を実現するコンピュータプログラムは、フロッピ
ディスクやCD−ROM等の、コンピュータ読み取り可
能な記録媒体に記録された形態で提供される。コンピュ
ータは、その記録媒体からコンピュータプログラムを読
み取って主記憶装置110または外部記憶装置120に
転送する。あるいは、通信経路を介してコンピュータに
コンピュータプログラムを供給するようにしてもよい。
コンピュータプログラムの機能を実現する時には、内部
記憶装置に格納されたコンピュータプログラムがコンピ
ュータのマイクロプロセッサによって実行される。ま
た、記録媒体に記録されたコンピュータプログラムをコ
ンピュータが読み取って直接実行するようにしてもよ
い。
【0018】この明細書において、コンピュータとは、
ハードウェア装置とオペレーションシステムとを含む概
念であり、オペレーションシステムの制御の下で動作す
るハードウェア装置を意味している。また、オペレーシ
ョンシステムが不要でアプリケーションプログラム単独
でハードウェア装置を動作させるような場合には、その
ハードウェア装置自体がコンピュータに相当する。ハー
ドウェア装置は、CPU等のマイクロプロセッサと、記
録媒体に記録されたコンピュータプログラムを読み取る
ための手段とを少なくとも備えている。コンピュータプ
ログラムは、このようなコンピュータに、上述の各手段
の機能を実現させるプログラムコードを含んでいる。な
お、上述の機能の一部は、アプリケーションプログラム
でなく、オペレーションシステムによって実現されてい
ても良い。
【0019】なお、この発明における「記録媒体」とし
ては、フレキシブルディスクやCD−ROM、光磁気デ
ィスク、ICカード、ROMカートリッジ、パンチカー
ド、バーコードなどの符号が印刷された印刷物、コンピ
ュータの内部記憶装置(RAMやROMなどのメモリ)
および外部記憶装置等の、コンピュータが読取り可能な
種々の媒体を利用できる。
【0020】B.ディレクトリとファイルの階層構造:
図2は、特定ディレクトリ情報管理部116によって管
理されるディレクトリとファイルの階層構造の一例を示
す説明図である。この階層構造は、最上位のディレクト
リDaの下に、他のディレクトリやファイルが木構造状
に関係付けられている。この明細書においては、この最
上位のディレクトリDaを「インデックス・ルートディ
レクトリ」と呼ぶ。なお、このインデックス・ルートデ
ィレクトリDaは、オペレーティングシステムのファイ
ル管理システムで管理されるサブディレクトリの1つで
あり、ファイル管理システムのルートディレクトリとは
異なるものである。インデックス・ルートディレクトリ
Daとしては、オペレーシングシステムのファイル管理
システムに管理される任意のサブディレクトリを指定す
ることができる。
【0021】なお、ファイル管理システムのサブディレ
クトリ(ルートディレクトリ以外のディレクトリ)は、
「フォルダ」とも呼ばれている。この明細書において、
「ディレクトリ」という用語は、「フォルダ」とほぼ同
じ意味で使用されている。
【0022】特定ディレクトリ情報管理部116は、イ
ンデックス・ルートディレクトリDa以下の階層構造の
ディレクトリを管理する。図2の階層構造は、インデッ
クス・ルートディレクトリDaを含めて6つのディレク
トリDa〜Dfを含んでいる。インデックス・ルートデ
ィレクトリDaの直下の階層(第2階層と呼ぶ)には、
3つのディレクトリDb,Dc,Ddと、1つのファイ
ルF1とが含まれている。第2階層の第1のディレクト
リDcの直下の階層(第3階層と呼ぶ)には、さらに2
つのディレクトリDe,Dfが含まれており、第2階層
の第2のディレクトリDdには1つのファイルF2が含
まれている。第3階層の第1のディレクトリDeには1
つのファイルF3が含まれており、また、その第2のデ
ィレクトリDfには2つのファイルF4,F5が含まれ
ている。
【0023】ファイル記憶装置120に格納されるファ
イルには、そのフォーマットの違いから複数のファイル
タイプのものが存在する。例えばWindows 95(マイクロ
ソフト社の商標)オペレーティングシステムでは、ファ
イルタイプは、拡張子(ファイル名の末尾に付加される
文字列)によって区別されている。また、Machintosh
(アップル社の登録商標)のオペレーティングシステム
では、クリエータタイプと呼ばれるファイルの内部デー
タによってファイルタイプが区別されている。図2に示
す階層構造には、2つのファイルタイプのファイルが含
まれている。すなわち、5つのファイルF1〜F5のう
ちの4つのファイルF1,F2,F4,F5は第1のフ
ァイルタイプTaを有しており、他のファイルF3は第
2のファイルタイプTbを有している。
【0024】第1のファイルタイプTaは、特定ディレ
クトリ情報管理部116の管理対象としてユーザーによ
って予め指定されたファイルタイプである。また、第2
のファイルタイプTbは、特定ディレクトリ情報管理部
116の管理対象とならないファイルタイプである。例
えば、管理対象とする第1のファイルタイプTaとして
は、特定の画像処理アプリケーションプログラムで作成
されたファイルのタイプを指定することができる。管理
対象とするファイルタイプは、複数指定することが可能
である。以下では、第1のファイルタイプTaのファイ
ルを「管理対象ファイル」と呼ぶ。
【0025】図2に示す階層構造に含まれるディレクト
リとファイルは、ファイル記憶装置120のディレクト
リ部121とファイルデータ部122にそれぞれ格納さ
れている。ディレクトリ部121やファイルデータ部1
22には、特定ディレクトリ情報管理部116の管理対
象でないディレクトリやファイルも格納することが可能
である。
【0026】特定ディレクトリ情報管理部116は、図
2に示す階層構造に対応したディレクトリ階層情報
(「インデックステーブル」とも呼ぶ)を作成する。図
3(A)〜3(D)は、ディレクトリDa,Dc,D
d,Dfに対応したインデックステーブルを示してい
る。インデックステーブルは、管理対象ディレクトリD
a〜Dfの中で、それ以下の階層に管理対象ファイルを
少なくとも1つ含むようなディレクトリに関してのみ作
成される。図2から解るように、第2階層の第1のディ
レクトリDbはそれ以下の階層に管理対象ファイルを含
んでいないので、インデックステーブルは作成されな
い。また、第3階層の第1のディレクトリDeも、管理
対象でないファイルF3を含むだけであり、それ以下の
階層に管理対象ファイルを含んでいないので、インデッ
クステーブルは作成されない。図2には、管理対象ファ
イルの枠と、管理対象ファイルを含むディレクトリの枠
の内側に、斜線をそれぞれ伏しており、他のファイルや
ディレクトリと区別している。
【0027】図3(A)に示すように、インデックス・
ルートディレクトリDaのインデックステーブルには、
2つのディレクトリDc,Ddについての階層情報がそ
れぞれ登録されている。これらのディレクトリDc,D
dは、インデックス・ルートディレクトリDaの直下の
管理対象ディレクトリ(「下層ディレクトリ」と呼ぶ)
であって、かつ、その下層ディレクトリ以下のいずれか
の階層に管理対象ファイルを含むようなディレクトリで
ある。各下層ディレクトリDc,Ddに対する階層情報
は、その下層ディレクトリのディレクトリ名と、階層イ
ンデックスとを含んでいる。ここで、「階層インデック
ス」とは、主記憶装置110でのアドレスを意味してい
る。
【0028】図3(E)には、インデックステーブルの
メモリマップが示されている。例えば、インデックス・
ルートディレクトリDaに関するインデックステーブル
は、アドレス「100」以下のメモリ領域に格納されて
いる。すなわち、アドレス「100」には、ディレクト
リDcに関する階層情報が格納されており、その次のア
ドレス101にはディレクトリDdに関する階層情報が
格納されている。各階層情報には、ディレクトリ名と、
その階層インデックスとが登録されている。すなわち、
図3(A)で示すインデックステーブルは、図3(E)
の形で階層インデックス部114に登録されている。な
お、インデックス・ルートディレクトリDaの最初のア
ドレス「100」は、インデックスアクセス部113
(図1)が保持しているアドレスポインタAPによって
示されている。
【0029】インデックス・ルートディレクトリDaの
インデックステーブル(図3(A))に登録されている
2つのディレクトリDc,Ddについては、それぞれの
インデックステーブル(図3(B),図3(C))がさ
らに作成されている。図3(B)に示すように、ディレ
クトリDcに関するインデックステーブルは、そのディ
レクトリDcの直下の下層ディレクトリであって、か
つ、その下層ディレクトリ以下の階層に管理対象ファイ
ルを含むようなディレクトリDf(図2参照)の階層情
報を含んでいる。なお、ディレクトリDcに関するイン
デックステーブルが登録されているメモリ位置のアドレ
ス「200」(図3(E)参照)は、そのディレクトリ
Dcの直上のディレクトリDaのインデックステーブル
(図3(A))に登録されている階層インデックスで示
されている。
【0030】インデックス・ルートディレクトリDaの
インデックステーブルに登録されている他のディレクト
リDdについては、図3(C)に示すインデックステー
ブルが作成される。図2から解るように、このディレク
トリDd以下の階層には管理対象ファイルF2が存在す
るだけであり、他の管理対象ディレクトリは存在しな
い。従って、このディレクトリDdのインデックステー
ブル(図3(C))には、その下の階層のディレクトリ
に関する階層情報が含まれておらず、そのメモリ位置
(アドレス「210」の位置)には、ディレクトリ名と
階層インデックスとして、ともに無効なデータ(または
ダミーデータ)が登録されている。このディレクトリD
dと同様に、第3階層の第2のディレクトリDfも、そ
の下の階層には管理対象ファイルF4,F5が存在する
だけであり、他の管理対象ディレクトリは存在しない。
従って、このディレクトリDfのインデックステーブル
(図3(D))には、その下の階層のディレクトリに関
する階層情報が含まれておらず、そのメモリ位置(アド
レス「300」の位置)には、ディレクトリ名と階層イ
ンデックスとして、ともに無効なデータが登録されてい
るだけである。
【0031】図3(E)に矢印で示されているように、
各管理対象ディレクトリに関する階層情報は、階層イン
デックスによって、その直下の階層の管理対象ディレク
トリの階層情報に順次リンクされている。このようなイ
ンデックステーブルを用いると、管理対象ファイルを含
むディレクトリにアクセスするためのパス名(パス情報
とも呼ぶ)を容易に取得することができる。ここで、
「パス名」とは、オペレーティングシステムのファイル
管理システムがファイルにアクセスする時に使用するデ
ィレクトリの階層的な情報である。図2に示すファイル
F4にアクセスする場合には、例えば、「c:\Da\Dc\Df
\」というパス名が使用される。ここで、「c:\」は、フ
ァイル記憶装置120のパス名である。インデックステ
ーブルには、ディレクトリの階層的な構造を示す情報が
登録されているだけであり、ディレクトリの作成日や、
容量(サイズ)、属性等の情報が含まれていないので、
オペレーティングシステムのファイル管理システムで管
理されているディレクトリエントリ(ディレクトリ情
報)に比べてデータ量が大幅に少ない。従って、このよ
うなインデックステーブルを用いることによって、管理
対象ファイルにアクセスするためのパス名を、より高速
に取得することが可能である。特に、インデックステー
ブルは、コンピュータの主記憶装置110に展開されて
いるので、補助記憶装置に格納されているディレクトリ
情報にアクセスする場合に比べて、かなり高速な処理が
可能である。
【0032】また、図3からも解るように、インデック
ステーブルはディレクトリ毎に独立しており、その直下
のディレクトリの階層情報のみを有しているので、階層
情報の追加・削除が容易に実現できる、という利点もあ
る。
【0033】C.インデックステーブルの作成と更新:
図4は、インデックステーブルの作成と更新の手順を示
すフローチャートである。ステップS100では、登録
通知部111が、ファイルに関連するイベントが発生し
たことを検出して、入力フィルタ部112に通知する。
ファイルに関連するイベントとしては、ファイルの作
成、ファイルの書込み、ファイルのクローズ、ファイル
の削除等がある。これらのイベントは、通常は、オペレ
ーションシステムのファイル管理システムによって取り
扱われている。登録通知部111は、ファイルに関連す
るイベントが発生すると、そのイベントをオペレーショ
ンシステムが処理する際に、イベントの情報(ファイル
情報とディレクトリ情報)を取得して、入力フィルタ部
112に通知する。
【0034】入力フィルタ部112は、通知されたイベ
ント情報に基づいて、そのイベントが、管理対象として
いる特定のファイルタイプTaに関するイベントか否か
を判定する(ステップS101)。特定のファイルタイ
プに関するイベントでなければ、図4の処理は終了する
(ステップS102)。一方、特定のファイルタイプに
関するイベントであれば、入力フィルタ部112は、さ
らに、そのイベントの種類を判定する(ステップS10
3)。この実施例では、ファイルに関連するイベント
を、登録イベント(ファイルの作成、ファイルの書込
み、および、ファイルのクローズを含む)と、削除イベ
ントとに分類している。
【0035】管理対象ファイルに関連するイベントが登
録イベントである場合には、ステップS104におい
て、インデックスアクセス部113が、そのファイルに
関連するインデックステーブルが、階層インデックス部
114に既に登録されているか否かを判断する。例え
ば、図2の第3階層のファイルF2に関する登録イベン
トが発生した時には、インデックス・ルートディレクト
リDaからそのファイルF2を含むディレクトリDdま
で至る各ディレクトリのインデックステーブルが既に登
録されているか否かが判断される。インデックステーブ
ルが既に登録されていれば処理をそのまま終了し(ステ
ップS105)、一方、未登録であれば、インデックス
テーブルを追加する(ステップS107)。換言すれ
ば、管理対象ファイルの登録イベントによって管理対象
ディレクトリの階層構造が変更された時には、インデッ
クステーブルもこれに応じて更新される。
【0036】一方、管理対象ファイルに関連するイベン
トが削除イベントであれば、図4のステップS106が
実行される。ステップS106では、インデックスアク
セス部113がインデックステーブルを参照して、その
管理対象ファイルの上位にある各ディレクトリの下層
に、他の管理対象ファイルが存在するか否かを判断す
る。例えば、第3階層のファイルF2が削除された場合
には、その直上のディレクトリDdにっは他の管理対象
ファイルが含まれていない。この場合には、さらに、そ
の上位のディレクトリDaの下層に他の管理対象ファイ
ルが存在するか否かを判断する。こうして、削除された
管理対象ファイルの上位の各ディレクトリに関して、そ
の下層に他の管理対象ファイルが存在するか否かが判断
される。ファイルF2の直上のディレクトリDdには、
他の管理対象ファイルが含まれていないので、図4のス
テップS108において、そのディレクトリDdに関す
るインデックステーブル(図3(C))が削除される。
この時、そのディレクトリDdの上位のディレクトリD
aのインデックステーブルの中で、削除されたディレク
トリDdに関する階層情報も同時に削除される。
【0037】なお、削除されたファイルが例えば図2の
ファイルF4である場合には、その直上のディレクトリ
Dfに他の管理対象ファイルF5が含まれているので、
そのディレクトリDfのインデックステーブルは削除さ
れず、そのまま処理を終了する(ステップS105)。
換言すれば、管理対象ファイルの削除イベントによって
管理対象ディレクトリの階層構造が変更された時には、
インデックステーブルもこれに応じて更新される。
【0038】この実施例では、上述したように、インデ
ックステーブルの更新は、管理対象ディレクトリの階層
構造が変更された時にのみ実行されるので、更新の回数
が比較的少なくて済むという利点がある。また、インデ
ックステーブルの各階層情報は、ディレクトリ名と階層
インデックスを含むだけであり、そのデータ量が少ない
ので、更新を高速に行うことができる。
【0039】このように、特定ディレクトリ情報管理部
116は、管理対象ファイルの特定のイベント(登録イ
ベントおよび削除イベント)が発生すると、その発生を
検出してインデックステーブル(ディレクトリ階層情
報)を更新するので、常に最新の階層構造に対応したイ
ンデックステーブルを得ることができる。従って、この
インデックステーブルを用いることによって、管理対象
ファイルにアクセスするためのパス情報を直ちに得るこ
とが可能である。
【0040】なお、登録通知部111と入力フィルタ部
112の2つの処理部の協力によって特定のイベント
(登録イベントおよび削除イベント)の発生を検出する
代わりに、登録通知部111が入力フィルタ部112の
機能を有するようにしてもよい。すなわち、登録通知部
111が、特定のイベントのみを検出してインデックス
アクセス部113にその情報を通知するようにしてもよ
い。
【0041】D.ディレクトリ階層情報を利用したファ
イルアクセス:図5は、ディレクトリ階層情報を利用し
たファイルアクセスの手順を示すフローチャートであ
る。ここでは、図1に示す画像処理装置がコンピュータ
ネットワークのWWWサーバとして機能しており、コン
ピュータネットワークのクライアントコンピュータにお
けるWWWブラウザアプリケーションを用いて、サーバ
のディレクトリ階層情報を検索する場合を想定してい
る。図5の左側はWWWサーバの動作を示し、右側はW
WWブラウザの動作を示している。
【0042】ディレクトリ階層情報としては、図2の階
層構造に対応した図3の情報を利用する。ここで、さら
に具体的な例を示すために、各ディレクトリDa〜Df
に、図6のようなタイトル名がそれぞれ付加されている
ものと仮定する。この例では、サーバは、チラシ広告に
使用するための各種の画像を含む画像データベースを有
しており、その画像データベースの中に「食品」に関す
る各種の画像が含まれている。最上位のディレクトリD
aにはタイトル名「食品」が割り当てられており、その
下層のディレクトリDb〜Dfには、食品の下位概念の
カテゴリを示すタイトル名「野菜」、「肉類」等が割り
当てられている。これらのタイトル名は、前述した図2
にも記載されている。この例に示すように、ディレクト
リの階層構造を、ファイル分類のカテゴリの階層構造と
一致するように構成すれば、所望のファイルを含むディ
レクトリを検索しやすいという利点がある。なお、ディ
レクトリには必ずしもタイトル名を付加する必要はな
く、ディレクトリ名そのものを利用して以下の検索を行
うようにしてもよい。
【0043】なお、各ディレクトリのタイトル名を示す
情報と、ディレクトリDaがインデックス・ルートディ
レクトリである旨を示す情報とは、特定ディレクトリ情
報管理部116に登録されている。従って、特定ディレ
クトリ情報管理部116は、これらの情報と、階層イン
デックス部114に登録されている情報から、管理対象
のディレクトリの階層構造(すなわちパス名)とそのタ
イトル名を直ちに出力することができる。
【0044】図5のステップP100では、ユーザの操
作に応じてブラウザからインデックステーブルの表示要
求がサーバに送信される。サーバのインデックスアクセ
ス部113(図1)は、この要求に応じて、階層インデ
ックス部114に登録されているインデックステーブル
を走査し(ステップQ100)、管理対象ディレクトリ
に関するカテゴリ情報をブラウザに送信する(ステップ
Q101)。階層インデックス部114には、図3に示
すインデックステーブルが登録されているので、ここに
登録されているディレクトリDc,Dd,Dfに関する
カテゴリ情報がブラウザに送信される。カテゴリ情報に
は、管理対象ディレクトリの階層構造とタイトル名とを
含む情報が含まれている。
【0045】ブラウザは、ステップP101において、
サーバから送信されたカテゴリ情報を表示する。図7
は、ブラウザに表示されたカテゴリ情報の一例を示して
いる。このカテゴリ情報は、ディレクトリのカテゴリ
(タイトル名)の階層構造を示している。すなわち、
「食品」というカテゴリには、「食品:肉類」というサ
ブカテゴリと、「食品:穀類」というサブカテゴリと、
「食品:肉類:牛肉」というサブカテゴリとが表示され
る。これらのカテゴリは、管理対象ファイルを含むディ
レクトリDa,Dc,Dd,Df(図2)にそれぞれ対
応している。
【0046】なお、図7に示されているようなカテゴリ
情報も、管理対象ファイルを含むディレクトリにアクセ
スするために使用される情報なので、広義の「パス情
報」に含まれる。
【0047】ユーザは、ブラウザに表示されたカテゴリ
情報から、自分が所望するファイルがどのカテゴリに属
するかを判断して、表示されたカテゴリのひとつを指定
する(図5のステップP102)。すると、サーバは、
ブラウザから通知された指定カテゴリに対応するディレ
クトリに含まれる特定ファイル(管理対象ファイル)の
一覧を取得する。このとき、サーバの特定ディレクトリ
情報管理部116は、まず、指定カテゴリのパス名を、
階層インデックス部114のインデックステーブルから
取得する。例えば、カテゴリ「食品:肉類:牛肉」が指
定されたときには、対応するディレクトリDfのパス名
「C:\Da\Dc\Df 」がインデックステーブルから取得され
る。サーバのファイル管理システムは、このパス名を用
いてファイル記憶装置120のディレクトリ部121を
調べることによって、特定ファイルのファイル名の一覧
を取得する。
【0048】この特定ファイルのファイル名の一覧は、
サーバからブラウザに送信され(図5のステップQ10
3)、ブラウザはその一覧を表示する(ステップP10
3)。ユーザは、表示された特定ファイルの一覧の中か
ら所望のファイルを指定する(ステップP104)。指
定されたファイルを示す情報がブラウザからサーバに通
知されると、サーバはそのファイルの詳細情報を取得し
て(ステップQ104)、ブラウザにその詳細情報を送
信する(ステップQ105)。ブラウザには、その詳細
情報が表示される(ステップP105)。この実施例で
は、管理対象ファイルは画像データファイルなので、ブ
ラウザには、画像データで表される画像が詳細情報とし
て表示される。なお、管理対象ファイルが画像データフ
ァイルでない場合(例えば文書ファイルや図形ファイ
ル)の場合にも、各ファイルで表される詳細情報が表示
される。
【0049】上記実施例では、管理対象ファイルを階層
的なカテゴリに分類し、これに応じた階層的なディレク
トリに格納しているので、そのカテゴリの階層構造に従
って、ユーザが所望のファイルを容易に検索していくこ
とができる。このような検索方法は、ファイル名やその
他のファイルを特定する情報を予めユーザが有していな
い場合に有効であり、例えば画像データベースにおける
ファイル検索等に有効である。
【0050】また、上記実施例では、管理対象ディレク
トリの階層構造のみを示すインデックステーブルを作成
し、このインデックステーブルを用いて管理対象ディレ
クトリに至るパス名を取得するようにしているので、オ
ペレーティングシステムのファイル管理システムを用い
る場合に比べて、その階層構造の更新や検索をより高速
に行うことができるという利点がある。
【0051】なお、この発明は上記の実施例や実施形態
に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲に
おいて種々の態様において実施することが可能であり、
例えば次のような変形も可能である。
【0052】(1)上記実施例において、ハードウェア
によって実現されていた構成の一部をソフトウェアに置
き換えるようにしてもよく、逆に、ソフトウェアによっ
て実現されていた構成の一部をハードウェアに置き換え
るようにしてもよい。
【0053】(2)ディレクトリの階層構造を示す情報
としては、上記実施例に示したインデックステーブル以
外の種々の形式の情報を用いることができる。例えば、
ディレクトリの階層構造を、リスト構造を有するデータ
で表すことも可能である。
【0054】(3)インデックスアクセス部113にイ
ンデックステーブルの更新を開始させるための特定のイ
ベントとしては、少なくとも管理対象ファイルの作成イ
ベントと、削除イベントとを含む任意のイベントを設定
しておくことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例としての画像処理装置の構成を
示すブロック図。
【図2】ディレクトリとファイルとを含む階層構造(木
構造)の一例を示す説明図。
【図3】ディレクトリ階層情報の構造を示す説明図。
【図4】インデックステーブルの作成と更新の手順を示
すフローチャート。
【図5】ディレクトリ階層情報を利用したファイルアク
セスの手順を示すフローチャート。
【図6】各ディレクトリDa〜Dfに付加されたタイト
ル名を示す説明図。
【図7】ブラウザに表示されたカテゴリ情報を示す説明
図。
【符号の説明】
100…CPU 110…主記憶装置 111…登録通知部 112…入力フィルタ部 113…インデックスアクセス部 114…階層インデックス部 116…特定ディレクトリ情報管理部 120…ファイル記憶装置 121…ディレクトリ部 122…ファイルデータ部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンピュータに用いられるディレクトリ
    情報管理方法であって、(a)記録媒体に登録されるデ
    ィレクトリの中から、特定種類のファイルを含むディレ
    クトリを検出するとともに、検出されたディレクトリの
    階層構造を示すディレクトリ階層情報を作成する工程
    と、(b)前記ディレクトリ階層情報を用いて、前記特
    定種類のファイルにアクセスするためのパス情報、また
    は、前記特定種類のファイルを含むディレクトリにアク
    セスする際に使用し得るパス情報を作成する工程と、を
    備えるディレクトリ情報管理方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のディレクトリ情報管理方
    法であって、 前記工程(a)は、(i)前記特定種類のファイルの作
    成イベントおよび削除イベントを少なくとも含む特定の
    イベントが発生したときに、前記ディレクトリ階層情報
    を更新する工程を含む、ディレクトリ情報管理方法。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のディレクトリ情報管理方
    法であって、 前記工程(i)は、(1)ファイル操作に関連するイベ
    ントが発生したことを検出する工程と、(2)検出され
    たイベントが前記特定のイベントに相当するか否かを判
    別する工程と、(3)前記検出されたイベントが前記特
    定のイベントに相当する場合にのみ、前記ディレクトリ
    階層情報を更新する工程と、を含む、ディレクトリ情報
    管理方法。
  4. 【請求項4】 ディレクトリ情報管理のためのコンピュ
    ータプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な
    記録媒体であって、 ファイル記録用記録媒体に登録されるディレクトリの中
    から、特定種類のファイルを含むディレクトリを検出す
    るとともに、検出されたディレクトリの階層構造を示す
    ディレクトリ階層情報を作成する機能と、 前記ディレクトリ階層情報を用いて、前記特定種類のフ
    ァイルにアクセスするためのパス情報、または、前記特
    定種類のファイルを含むディレクトリにアクセスするた
    めのパス情報を作成する機能と、をコンピュータに実現
    させるためのコンピュータプログラムを記録したコンピ
    ュータ読み取り可能な記録媒体。
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