JPH11156709A - ウエハ研磨装置 - Google Patents

ウエハ研磨装置

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JPH11156709A
JPH11156709A JP32810797A JP32810797A JPH11156709A JP H11156709 A JPH11156709 A JP H11156709A JP 32810797 A JP32810797 A JP 32810797A JP 32810797 A JP32810797 A JP 32810797A JP H11156709 A JPH11156709 A JP H11156709A
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JP
Japan
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wafer
holder
surface plate
wafer holder
polishing apparatus
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Pending
Application number
JP32810797A
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English (en)
Inventor
Yoshinobu Natsuhara
善信 夏原
Takeshi Tanabe
剛 田辺
Kozo Sakai
孝三 坂井
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NANOTEC MACHINES KK
Renesas Semiconductor Manufacturing Co Ltd
Kansai Nippon Electric Co Ltd
Original Assignee
NANOTEC MACHINES KK
Renesas Semiconductor Manufacturing Co Ltd
Kansai Nippon Electric Co Ltd
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Publication date
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  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ウエハ上に形成された薄膜にバラツキがある
場合、またウエハの膜厚自体にバラツキがある場合、ま
たウエハが反っているような場合にはウエハ上に形成さ
れた薄膜を均一に所定量研磨するということが困難であ
る。 【解決手段】 ウエハ研磨面の重心を中心とするウエハ
保持面内の任意回転位置にウエハ132を固定すること
ができるウエハホルダ130を弾性体を介して保持する
とともに、定盤に対して傾斜して配置することにより、
ウエハの一部分のみを定盤に接触させて研磨することが
できるウエハ研磨装置を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体ウエハや薄膜
磁気ヘッドのウエハ等の薄膜形成面を極めて精密に研磨
することができるウエハ研磨装置及びウエハ研磨方法に
関するものであり、特にウエハに反りがある場合やウエ
ハ上に形成される薄膜の膜厚のバラツキがある場合であ
っても、それらの反りやバラツキによらず均一に研磨を
することができる研磨装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の技術を説明する前に、先ず近年の
薄膜磁気ヘッドの製造方法を例にとってウエハ上の薄膜
の研磨の必要性について説明する。薄膜磁気ヘッドは図
20に示すようなものであって、磁性フェライトやセラ
ミックス等の下基板上201に下ポール202及び上ポ
ール203とその下ポール上ポール中に挟み込まれたコ
イル204を全て薄膜で形成することにより製造されて
いる。ここで、下ポール202と上ポール203の間に
挟みこまれるコイル204は薄膜で形成されるものであ
るが、一般的には金や銅等の良導電体を用いて形成さ
れ、上ポール203及び下ポール202との電気的ショ
ートを回避するために絶縁層205で周囲を取り囲むよ
うにして配置されている。また、薄膜磁気ヘッド200
は下基板201上に形成された後、上基板206で挟み
込んでサンドイッチするような形状で利用に供されるが
上基板206を配置する際には上ポール203上に絶縁
膜207を形成してこの絶縁膜207に有機接着剤20
8を介して上基板206を配置している。
【0003】ところで、このような薄膜磁気ヘッドの製
造工程の一部を図21をもって説明する。図21は下基
板211上に下ポール212の薄膜を形成し、さらに絶
縁層215a、磁気コイル214を形成した後、磁気コ
イル214を埋め込むための絶縁層215bをさらに形
成したところを示すものである。図(b)を見ると分か
るように磁気コイル214上に形成される絶縁層215
bは磁気コイル214の凹凸が転写されたパターンとな
っていて、この上に上ポールを薄膜形成すれば同じよう
に上ポール自身が磁気コイルの凹凸を転写して波打った
形に断面形状が形成される。しかし、このように波打っ
た形に断面形成される上ポールは磁気抵抗が非常に大き
くなるので薄膜磁気ヘッドの性能を劣化させる原因とな
って妥当でない。そこで、図21(b)に示すコイル上
の波打った絶縁層を平坦化させる必要が生じてくる。
【0004】この際に、各種の研磨装置が使われてい
る。そこで錫(Sn)の定盤上にワークを押しつけて錫
定盤を回転させ、ワークの表面を研磨して平坦化するよ
うな従来の研磨装置について説明する。従来の研磨装置
は定盤に対してシリンダ軸で保持されたウエハホルダが
垂直に降下し、ウエハホルダのウエハ支持面は定盤に対
して正確に平行に配設されている。従ってウエハ上の凹
凸はシリンダ軸が垂直に降下して錫定盤に対しウエハが
接触することにより凸状に突出した部分から研磨され最
終的に平坦面を得ることができるため従来から多く用い
られてきている。例えば、このようにして前述のウエハ
上の凹凸を研磨すると図22(a)に示すようにコイル
上の凹凸のない絶縁層225を確保することができ、こ
の上に上ポール等を形成する工程を経れば磁気抵抗が小
さい薄膜磁気ヘッドを形成することができる。
【0005】しかしながらこの研磨精度は極めて高いも
のでなければならない。例えばウエハによってはウエハ
の厚みが部分部分によってバラツイていたり、又ウエハ
上に形成される薄膜の膜厚が部分部分によってバラツイ
たりすると同図(b)のようになる場合がある。このよ
うな場合に従来の方法で研磨するとどのようになるかを
示すのが図23である。図23の例はウエハ上に形成さ
れた薄膜の厚みにバラツキがある場合であって、同図
(a)に示すものは左側部分の膜厚23Faが薄く、右
側部分の膜厚23Fbが厚くなっている。従って、これ
を所定の形状に研磨するためには右側部分の研磨量を多
く、左側部分の研磨量を少なくする必要がある。そこで
従来の装置を用いてこれを定盤に当てる工程を見ると、
同図(b)に示すような形になる。
【0006】即ち同図(b)に示すようにウエハホルダ
233に保持されたウエハ231がシリンダ軸235を
降下させることによって錫定盤232に当たるとこの左
側の膜厚と右側の膜厚とのバラツキは極めて少ないので
この膜厚のバラツキがウエハ231を保持するウエハホ
ルダ233とウエハ面との間の接触面239のずれやシ
リンダ軸235のずれによって吸収され、同図(b)に
示すようにウエハ231上の薄膜形成面が定盤に習うよ
うな形で定盤232に押しつけられることになる。この
ような状態で定盤232を回転させ研磨を実行すれば同
図(c)に示すように左側及び右側の研磨量が等しくな
るため、膜厚が薄い方の左側の部分はコイル上の絶縁層
が全て研削されてなくなってしまい、また、右側の厚い
方の薄膜部分ではまだ研磨量が不十分であるというよう
な事態が生じる。
【0007】また、ウエハ厚自体にバラツキがある場合
が図24に示した場合である。図24(a)に示すよう
に左側と右側とではウエハの厚みにバラツキがあり、左
側が薄く、右側が厚くなっている。このようなウエハ2
54をウエハホルダ243に保持し、シリンダ軸245
を垂直に下降させて定盤242に対し押圧すると右側の
厚い部分が先ず最初に定盤242に接触し、回転する定
盤242によってこの部分から研磨されていくため右側
の研磨量が多く、左側の研磨量が少なくなる。即ち、ウ
エハ254のウエハ厚の厚い部分ではコイル上の絶縁層
が十分に多く研磨されるばかりでなくコイルにまで研磨
がおよぶのに対しウエハ厚が薄い部分は未だまったく研
磨が進行していないというような事態が起こり得る。
【0008】また、図25に示すのはウエハ254の形
状が両側で厚く、中央部で薄いような場合である。この
場合にも前述の図23、図24の場合と同様にウエハホ
ルダに支持し、シリンダ軸を垂直に下降してウエハの薄
膜形成面を定盤に対し接触させてこれを研磨すれば図2
5(b)に示すように左右の部分では研磨量が多く、中
央の部分では研磨量が少ないという事態が生じる。この
ように従来の研磨装置で膜厚のバラツキのあるウエハ2
54や又形成された薄膜254Fの厚みにバラツキのあ
るウエハを研磨しようとする場合には定盤に対してシリ
ンダ軸が垂直に下降し、且つシリンダ軸に連なって形成
されているウエハホルダのウエハ保持面が定盤に対して
平行に設定されているためウエハの厚い部分が先に研磨
されたり、また、膜厚の厚い部分も薄い部分も同時に研
磨されたりすることによってウエハ上に形成された薄膜
の均一な加工、均一な研磨というものが困難となってい
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】以上述べたように従来
の研磨装置やあるいはウエハの研磨方法に於いては、ウ
エハ上に形成された薄膜にバラツキがある場合、またウ
エハの膜厚自体にバラツキがある場合、またウエハが反
っているような場合にはウエハ上に形成された薄膜を均
一に所定量研磨するということが困難であって、薄膜磁
気ヘッドや半導体装置等をウエハ上に歩留まり良く形成
することが困難である。特にこの問題は近年のウエハサ
イズの大型化に伴って顕在化してきたものである。
【0010】ウエハサイズが大型化するに従ってウエハ
の全ての部分でウエハ厚を一定にすることが極めて困難
となるとともにウエハ上に形成された薄膜の膜厚をウエ
ハ上の全体において均一とすることもまた困難となって
きたためである。従って大型化したウエハをもって半導
体装置や薄膜磁気ヘッドの如きものを、歩留まり良く且
つ効率良く同時に大量に生産することを可能とするため
には大型化した基板であっても即ち、大型化したウエハ
であってもその上に形成された薄膜の膜厚によらず、ま
たウエハのウエハ厚のバラツキによらず均一に薄膜を研
磨する研磨装置や研磨方法が求められている。本発明は
このような課題を解決するためのものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明においては上記課
題を解決するために以下のような解決手段を提供する。
先ず第一に請求項1に係る発明であるが、ウエハホルダ
を弾性体を介して保持するとともに、定盤に対して傾斜
して配置することにより、ウエハの一部分のみを定盤に
接触させて研磨することができるウエハ研磨装置であっ
て前記ウエハホルダは、ウエハ研磨面の重心を中心とす
るウエハ保持面内の任意回転位置にウエハを固定するこ
とができるウエハ研磨装置である。この解決手段によれ
ば、ウエハホルダを弾性体を介して保持するので、ウエ
ハを定盤に対してならうように保持することができると
共に、定盤に対して傾斜して配置することによりウエハ
の研磨面の特定の位置のみを確実に研磨することがで
き、他の部分が研磨されることを確実に防止することが
できる。特に、前記ウエハホルダは、ウエハ研磨面の重
心を中心とするウエハ保持面内の任意回転位置にウエハ
を固定することができるので、ウエハ研磨面中の要研磨
部位が色々な場所に有る場合であっても確実に所望の部
分についてのみ研磨を行うことができるウエハ研磨装置
を提供することができる。
【0012】次に、請求項2に記載の発明についてであ
るが、この発明はウエハホルダを弾性体を介して保持す
るとともに、定盤に対して傾斜して配置することによ
り、ウエハの一部分のみを定盤に接触させて研磨するこ
とができるウエハ研磨装置であって前記ウエハホルダ
は、ウエハ研磨面の重心を中心としてウエハ保持面内の
特定角度回転位置にウエハを固定することができるウエ
ハ研磨装置である。この解決手段によれば、ウエハホル
ダを弾性体を介して保持するとともに、定盤に対して傾
斜して配置することにより、前述の請求項1記載の発明
と同様に、ウエハを定盤に対してならうように保持する
ことができると共に、ウエハの研磨面の特定の位置のみ
を確実に研磨することができ、他の部分が研磨されるこ
とを確実に防止することができる。そして本発明におい
ては特に、前記ウエハホルダはウエハ研磨面の重心を中
心としてウエハ保持面内の特定角度回転位置にウエハを
固定することができるので、前述の発明に比べてウエハ
の保持位置のフレキシビリテイは多少劣るものの、簡単
な構造を採用する余地が生まれ、また、再現性の良いウ
エハの研磨が可能となるのである。
【0013】次に請求項3記載の発明についてである
が、この発明はウエハホルダを弾性体を介して保持する
とともに、定盤に対して傾斜して配置することにより、
ウエハの一部分のみを定盤に接触させて研磨することが
できるウエハ研磨装置であって前記ウエハホルダはウエ
ハ保持状態でウエハの重心軸上に配置されるフレキシブ
ルルジョイント手段によって保持され、前記傾斜配置
は、先端部をウエハホルダの裏面に突き当てながら前記
重心軸より離隔した位置から定盤面法線方向にネジをね
じ込んでなされるウエハ研磨装置である。本発明につい
ても前述の発明と同様に、ウエハホルダを弾性体を介し
て保持するとともに、定盤に対して傾斜して配置するこ
とにより、ウエハの一部分のみを定盤に接触させて研磨
することができるウエハ研磨装置であり、この解決手段
によれば、ウエハホルダを弾性体を介して保持するとと
もに、定盤に対して傾斜して配置することにより、前述
の請求項1記載の発明と同様に、ウエハを定盤に対して
ならうように保持することができると共に、ウエハの研
磨面の特定の位置のみを確実に研磨することができ、他
の部分が研磨されることを確実に防止することができる
という、請求項1又は2に記載の発明と同様の作用効果
を奏する。そして、前記ウエハホルダはウエハ保持状態
でウエハの重心軸上に配置されるフレキシブルルジョイ
ント手段によって保持されているので、ウエハホルダひ
いては、このウエハホルダに保持されるウエハは、ウエ
ハの重心を支点として全方位回転可能となっている。
【0013】なお、ここで言うところの重心は、正確に
重心点を指しているのではなく、略重心位置という程度
のものである。正確に重心位置を特定することは困難で
あると共に、略重心位置に支点を配置してウエハを保持
するだけで充分に本発明の効果を実現できるからであ
る。なお、このことは、本願発明の他の請求項に記載さ
れた発明についても該当することは言うまでもない。そ
して、前記傾斜配置は、先端部をウエハホルダの裏面に
突き当てながら前記重心軸より離隔した位置から定盤面
法線方向にネジをねじ込んでなされるので前記ウエハホ
ルダの支点位置と相俟ってウエハホルダひいてはウエハ
の傾斜をネジのみによって最も研磨しやすいように傾斜
することができるのである。なお、ここで言うところの
ネジは、必ずしもネジ溝が切られているもののみならず
同様な作用を奏するネジ状のものも含む趣旨である。ま
た、ネジを採用した趣旨は、ネジは突出量の微調整が可
能な上に、無段階に突出量を調整することができること
による。
【0014】次に、請求項4記載の発明についてである
が請求項1〜3のいずれか一に記載のウエハ研磨装置で
あってウエハ研磨面の重心を中心として点対称にダイヤ
ルゲ−ジ測定点を配置し定盤面と平行な基準位置に対す
るウエハホルダの相対位置を測定して定盤に対するウエ
ハの傾斜量を測定をすることができるウエハ研磨装置。
である。この発明は、基本的に、ウエハホルダを弾性体
を介して保持するとともに、定盤に対して傾斜して配置
することにより、前述の請求項1記載の発明と同様に、
ウエハを定盤に対してならうように保持することができ
ると共に、ウエハの研磨面の特定の位置のみを確実に研
磨することができ、他の部分が研磨されることを確実に
防止することができるという、請求項1、2又は3に記
載の発明と同様の作用効果を奏する。そして、ウエハ研
磨面の重心を中心として点対称にダイヤルゲ−ジ測定点
を配置したので、前述のようにウエハホルダ、ひいては
ウエハが傾斜する際の定盤面と平行な基準位置に対する
ウエハホルダの相対位置を測定して定盤に対するウエハ
の傾斜量を測定をすることができる。特に請求項2又は
3記載の発明のようにウエハ保持状態でウエハの重心軸
上に配置されるフレキシブルルジョイント手段によって
保持されされている場合には、フレキシブルルジョイン
ト手段を支点としてウエハが傾斜するため容易にウエハ
の傾きを知ることができる。
【0015】また、請求項5記載の発明においては請求
項1〜3のいずれか一に記載のウエハ研磨装置であって
ウエハ研磨面の重心を含む三角形の頂点位置にダイヤル
ゲ−ジ測定点を配置し定盤面と平行な基準位置に対する
ウエハホルダの相対位置を測定して定盤に対するウエハ
の傾斜量を測定をすることができるウエハ研磨装置を提
供する。この発明においても前述と同様に、ウエハホル
ダを弾性体を介して保持するとともに、定盤に対して傾
斜して配置することにより、前述の請求項1記載の発明
と同様に、ウエハを定盤に対してならうように保持する
ことができると共に、ウエハの研磨面の特定の位置のみ
を確実に研磨することができ、他の部分が研磨されるこ
とを確実に防止することができるという、請求項1、2
又は3に記載の発明と同様の作用効果を奏する。そし
て、ウエハ研磨面の重心を含む三角形の頂点位置にダイ
ヤルゲ−ジ測定点を配置したので、たとえウエハ支持点
が任意の位置に有る場合であっても、平面が三点によっ
て決定されるのであるから確実に定盤面と平行な基準位
置に対するウエハホルダの相対位置を測定して定盤に対
するウエハの傾斜量を測定することができるという作用
効果を奏するのである。なお、今回はクレ−ムしない
が、請求項3記載の発明においてダイヤルゲ−ジをウエ
ハ支持点に関して非対称に配置しても良い。この場合で
あってもウエハの傾斜を知ることができる。ただ、傾斜
量を知る計算が面倒になるのである。
【0016】次に請求項6に記載の発明についてである
が、この発明はウエハホルダを弾性体を介して保持する
とともに、定盤に対して傾斜して配置することにより、
ウエハの一部分のみを定盤に接触させて研磨することが
できるウエハ研磨装置であって前記ウエハホルダは、真
空チャックによりウエハを保持しウエハ保持面がウエハ
研磨面の湾曲形状と逆の湾曲形状である請求項1〜5の
いずれか一に記載のウエハ研磨装置である。この発明
は、請求項1〜5の発明の特徴を有すると共に、真空チ
ャックによりウエハを保持しウエハ保持面がウエハ研磨
面の湾曲形状と逆の湾曲形状であるのでウエハの研磨面
形状を矯正することができるのである。
【0017】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を請求
項毎に図に従って説明する。請求項1記載の発明は前述
のように、ウエハホルダを弾性体を介してして保持する
と共に、定盤に対して傾斜して配置することにより、ウ
エハの一部分のみを定盤に接触させて研磨することがで
きるウエハ研磨装置であって、前記ウエハホルダはウエ
ハ研磨面の重心を中心とするウエハ保持面内の任意回転
位置にウエハを固定することができるウエハ研磨装置で
ある。これの基本動作すなわちウエハを傾斜して研磨す
る作用について図をもって示したのが図1である。図1
に示すようにこの研磨装置10はワークであるウエハ1
1を回転して研磨する定盤12と、ウエハ11を保持し
て定盤12に接触させるウエハホルダ13とウエハホル
ダ13を弾性体14を介して保持し、垂直に昇降するシ
リンダ軸15とから構成されている。このようなウエハ
研磨装置10でウエハ11を研磨する際の作用について
図2から図7をもって説明する。
【0018】図2は前述のようなウエハ研磨装置10に
ウエハ21を保持して研磨動作に入る前の状態を示すも
のである。このウエハ21の特徴はウエハ21のウエハ
厚は均一であるが、ウエハ上に形成された薄膜21Fの
膜厚が図中左側の部分21Faは薄く、右側の部分21
Fbは厚く形成されている点にある。このようなウエハ
21に対してはウエハ21の左側の薄膜21Faを小
量、右側の薄膜21Fbを多量に研磨することが必要と
なる。そしてこの図の状態にあるようにウエハ21はウ
エハホルダ13の下側に傾いた部分に厚い部分21Fb
が配置されるように配置する。次に、この状態からウエ
ハ21を定盤12に対して下降させ、一部が定盤12に
当たった状態にする。これを示すのが図3である。
【0019】図3に示すようにウエハ上の膜厚の厚い部
分31Fbは先に定盤に当たり、この部分が先ず研磨さ
れていく。次に、時間がたつに従ってウエハ31は下方
向に僅かずつ下降していき、右側の部分において定盤1
2に対し接触する部分がどんどん広がっていく、即ち厚
い部分31Fbから先に研磨され、且つその研磨される
領域は徐々に薄い方へ広がっていくことになる。この図
を見て分かるように、ウエハ31の傾きは当初ウエハホ
ルダ13に保持して未だ定盤に接触しない場合と比べて
傾きが小さくなってきている。このように傾きが小さく
なるのはエアバッグ14がウエハ側から与えられた圧力
によって徐々に変形し、その圧力を吸収するように均一
な状態に近付いていくためである。
【0020】従ってこの作用により、ウエハの右側の部
分だけが過大に研磨されることが防止され、厚い部分3
1Fbから薄い方に徐々に研磨される領域が広がってい
くのである。最終的には図4に示すようにウエハ41の
薄膜形成面の全面が定盤12に習ってウエハ41上に形
成された薄膜41Fの膜厚のバラツキによらず薄膜41
Fが均一に研磨されるということになる。即ち、最終的
にこの時点ではウエハ41は完全に薄膜形成面に習って
定盤12に接触しているのである。
【0021】次に、図5に示す場合について本案にかか
る装置の作用を示す。図5に示す場合は、前述の場合と
異なりウエハ51のウエハ厚がばらついている場合を示
すものである。この場合にはウエハ51のウエハ厚が厚
い方が下になるようにウエハホルダ13に支持する。そ
してこの状態で徐々にシリンダ15を下降させてウエハ
51を定盤12に向かって接触させていくと、図6に示
すようにウエハ51はウエハ51の表面の薄膜Fに習っ
て定盤12に接触するようになる。これはエアバッグ1
4が変形することによりウエハ51のウエハ厚を吸収
し、ウエハ51の定盤接触面がウエハ51の薄膜形成面
にならうようになるためである。最終的には図7に示す
ように、ウエハは均一に研磨される結果となる。ウエハ
の薄膜形成面にならって研磨されるからである。
【0022】次に本発明の特徴的な部分であるウエハの
回転について説明する。この発明のもう一つの特徴点
は、請求項にかかる発明のうちウエハ研磨面の重心を中
心とするウエハ保持面内の任意回転位置にウエハを固定
することができる点にある。これは従来ウエハホルダは
ウエハを保持する方向が固定され、常に一定の方向しか
ウエハを保持することができないのに対し、本発明にお
いてはウエハ保持面内においてウエハ研磨面の重心を中
心としてウエハを任意回転させ、任意回転位置でそれを
固定することができるように保持することができるウエ
ハホルダを有する研磨装置を提供するものである。この
ようにすることによりどのような効果が得られるかを以
下に説明する。
【0023】まず、ウエハの表面の凹凸の状態について
説明する。図8(a)〜(d)に示すように、ウエハ8
0の表面の凹凸の状態はそのウエハ表面の加工状態によ
って種々の表面形状を有している。図8の(a)〜
(d)に示す矩形のウエハ内の曲線はウエハの等高線8
1を模式的に示すものである。同図中(a)の等高線8
1は、ウエハ80の右上に近い部分に最も高い位置があ
り、そこからなだらかに順次高さが低くなっていってる
様子を示す。また同図(b)に示すものは、図中矩形の
ウエハ80の上辺近くが最も高い位置となり、順次なだ
らかに低くなるような山の形状を有していることを示し
ている。また、ウエハ80の表面の高低の状態は
(a)、(b)の他に例えば同図(c)や同図(d)に
示すようなものもある。そこで、従来説明したように、
このようなウエハの表面の状態は、本願発明にかかるウ
エハ研磨装置で研磨する直前の状態を表したものである
が、本ウエハ研磨装置において、目的とするところはこ
のように部分的に高くなっているようなウエハの表面の
山を平坦化するように研磨することであり、そのために
前述のようにウエハの一部分のみを定盤に接触させて研
磨することができる研磨装置を用いるのである。
【0024】しかしながら、前述のように従来のウエハ
研磨装置のウエハホルダは、ウエハが一旦ウエハホルダ
に固定する位置を決めれば、繰り返し同様の挿入位置で
しかウエハを保持することができない。しかし、図8に
示す(a)〜(d)の表面形状を有するウエハの場合に
はそれぞれのウエハの表面状態に応じて研磨する位置を
変えなければならないのである。すなわち。前述のよう
にウエハの一部分のみを定盤に接触させて研磨するため
に、ウエハホルダを定盤に対して傾斜して配置するので
あるが、図8に示すような部分的に高いなだらかな山を
有するウエハ80の場合には、その山の部分を最も定盤
に近付けて研磨していくことが必要となる。即ち、従来
のウエハホルダにおいては、ウエハホルダは機械的に固
定されるものであるからウエハの保持位置が常に一定と
なるのでこのような要求に応えることができない。
【0025】図9にはウエハ90をどのように傾けるべ
きかについて簡単に示してある。図9のに示す平行状態
から例えば、同図(b)に示すようにある一辺を定盤に
対して最も近付る必要がある場合や同図(c)のような
頂角の一点を定盤に対して最も近付けるように傾斜させ
る必要がある場合がある。ところが、前述の定盤に対し
てウエハを傾斜させて配置する機構はウエハホルダの一
部分のみが傾斜するように設定するのであって、その部
分はウエハホルダの構造の簡単性から常にウエハホルダ
の一定の位置のみが傾斜して配置するようにされ、前述
のようなウエハの表面形状の異なる状態に応じてウエハ
を最適な条件で研磨するためにはウエハホルダへのウエ
ハの保持をウエハ研磨面の重心を中心として任意回転位
置に固定することが必要となるのである。かかる観点か
ら本発明においては、ウエハ研磨面の重心を中心とする
ウエハ保持面内の任意回転位置にウエハを固定すること
ができるようなウエハ研磨装置を提供するものである。
【0026】再度これらの点を図をもってわかりやすく
簡単に説明すれば、図10に示すようになる。図10
(a)に示すウエハホルダ100の平面図の×印が付さ
れている部分が本ウエハ研磨装置において、定盤に対し
て最も近付くように傾斜させられる部分であるが、図8
の(a)に示すようなウエハを研磨する場合には、ウエ
ハの保持位置が図10(a)に示すようなものであれ
ば、外枠101で一義的に決まってしまい、定盤に対し
て最も近くなる×印の位置にウエハの表面の最も高い位
置を持ってくることはできず(b)とか(c)に示すよ
うな状態になってしまうのである。しかしながら、本発
明による場合例えば、図11に示すようなウエハホルダ
110である場合、図11の一番下に描かれている図に
示すように、ウエハホルダ110のうち、最も定盤に対
して近づく×印部分をウエハ112の最も高い位置に設
定するこができるので、この部分から順次ウエハ112
の研磨をすることが可能となって目的とするウエハ11
2の平坦化を最も正確にすることが出来るのである。図
11に示すものはこのようなウエハ研磨装置の具体的な
実施例を示すものである。図11の中央部に描かれてい
る図は、ウエハホルダ110の断面図であって×印が最
も降下する位置、中央に重心位置があり、重心位置の周
辺にはウエハ112を真空チャックするための真空チャ
ック孔113aが設けられている。また、ウエハホルダ
110の外周近傍には同図の真ん中に示す断面図と合わ
せて見れば分かるようにウエハホルダのウエハをはめ込
む外枠111が、ウエハホルダ110に対して真空チャ
ックする真空チャック孔113bが設けられている。
【0027】そして本発明の目的とする構成であるウエ
ハ研磨面の重心を中心とするウエハ保持面内の任意回転
はこの外枠111の配置を任意に回転させることによっ
て実現することができるのである。すなわち外枠111
はウエハホルダ110に対しては、真空チャックされて
いるのみであるので、外枠111を任意に回転させ、所
望の位置状態でウエハホルダ110に対して真空チャッ
クし、その外枠111に対してウエハ112を真空チャ
ック用の真空チャック部分で真空チャック固定すること
によりウエハ112はウエハ保持面内の任意回転位置で
これを固定することができるようになる。また本発明の
第1のこの事例と異なる事例を示すのが図12に示すも
のである。図12においては、外枠121は接着剤12
3でウエハホルダ120に留めるようにし、ウエハ12
2はその外枠121に対して中心部分で真空チャックさ
れるようになっている。このように外枠121を接着剤
123で留めることも可能である。このようにすると先
に示した例と異なりチャックの真空吸着系統2系統設け
る必要がないので、ウエハホルダ120の構造を簡単化
することができるというメリットもある。
【0028】次に請求項2記載の発明について説明す
る。請求項2記載の発明は、前述のようにウエハホルダ
を弾性体を介して保持すると共に、定盤に対して傾斜し
て配置することによりウエハの一部分のみを定盤に接触
させて研磨することが出来るウエハ研磨装置であって、
前記ウエハホルダはウエハ研磨面の重心を中心としてウ
エハ保持面内の特定角度回転位置に、ウエハを固定する
ことができるウエハ研磨装置である。本発明を具体的に
示すものが、図13に示すものである。図13に示すも
のは、ウエハを45°異なる角度で固定するようにされ
たものであって、ウエハ132をはめ込むべき外枠13
1は常に固定状態のものとなっている。このように、4
5°の角度でこれを回転することができるようにしたの
は、ウエハホルダ130の構造を簡単化することの他
に、実際にウエハ132の表面状態を詳細に検討すれば
その角度は45°程度回転するようにしてやれば、ほぼ
全体を平坦化することができるという発明者らの研究成
果によるものでもある。例えば同図(b)、(c)に示
すように、ウエハ132の一辺状近くにウエハ表面の最
も高い部分が存する場合には、ウエハ132が最も定盤
に対して近づく×印の側に同図(b)に示すようにウエ
ハ132を保持すれば良いし、またウエハ132の一頂
点近くにウエハ132の山の最も高い位置がくる場合に
は同図(c)に示すようにウエハ132を配置すればよ
いのである。
【0029】なお、図13に示すものはウエハ132を
保持する外枠131はウエハホルダ130と一体化した
ものであったが、外枠は図14に示すように、ウエハホ
ルダ140と別体としてウエハホルダ140に対して接
着剤143等で固定できるようにしてもかまわないのは
いうまでもない。また、この外枠141はウエハ142
を45°傾けることができるようにしてあが、このよう
な角度のみならず、例えば45°の半分の角度である2
2.5°ずつをウエハを傾けることができるようにして
もかまわないのはいうまでもない。ウエハをどの程度傾
けられるようにするかは、そのウエハが本ウエハ研磨装
置によって研磨されるまでのウエハ加工の履歴やウエハ
のサイズ、ウエハ上に積層されている薄膜構造物等のワ
ーク状態に応じて適宜決めることができるのである。な
お、この外枠はどのようなものであってもいいが、特に
機械的強度等が必要でないので、例えばプラスチックの
板のようなものや、場合によってはプリント基板のよう
な材質でできたようなものであってもかまわない。な
お、当然のことであるがウエハ厚は外枠よりも厚い必要
がある。なぜならば、ウエハの厚みが薄くなければウエ
ハ研磨面が定盤に対して当たることなく、外枠のみが定
盤に対して当たってしまい、ウエハの研磨ができないと
いう問題を生じたり、またこの厚みが厚いとウエハホル
ダをウエハの研磨のために定盤に対して傾斜して配置す
る際に、ウエハの研磨面より先に定盤が外枠に当たって
しまうという問題を生じるためである。
【0030】次に請求項3記載の発明について説明す
る。請求項3記載の発明は前述のように、ウエハホルダ
を弾性体を介して保持すると共に、定盤に対して傾斜し
て配置することにより、ウエハの一部分のみを定盤に接
触させて研磨することが出来るウエハ研磨装置であっ
て、前記ウエハホルダはウエハ保持状態でウエハの重心
軸状に配置されるフレキシブルジョイント手段によって
保持され、前記傾斜配置は先端部をウエハホルダの裏面
に突き当てながら前記重心軸より離隔した位置から定盤
面ほう線方向にネジをねじ込んでなされるウエハ研磨装
置である。本発明の特徴は、従来から述べているウエハ
ホルダを、定盤に対して傾斜して配置することの最も最
適な実現手段をクレームしたものである。本発明の内容
を一言で言えば、ウエハホルダはそのウエハの重心軸上
にフレキシブルジョイント手段で保持すると共に、その
重心から多少離れた場所にネジ孔を設けてネジをねじ込
み、そのネジの先頭部分でウエハホルダの裏面を突き当
てて、ウエハホルダを定盤に対して傾けていこうという
ものである。
【0031】具体的にこれを示すのが図15である。図
15に示す発明においては、フレキシブルジョイント手
段としては、ウエハ研磨面において、ウエハ152を真
空チャックするための真空吸着ラインであるゴムホース
155を兼用している。そして、ウエハホルダ150を
保持するための弾性体としては、エアバック156を採
用し、そのエアバック156の形状はこのフレキシブル
ジョイント手段を避け、ドーナツ状に形成される構造と
なっている。なお、このフレキシブルジョイント手段と
しては、ゴムホース155以外のものであってもよいこ
とはいうまでもない。この図を見てわかるように、同図
(a)はネジ157によって調整される前の状態で、ウ
エハホルダ150と定盤158とは平行関係にあり、し
たがってウエハ152の研磨面は定盤158に対して平
行関係にある。しかしながら、同図(b)に示すように
ネジ157のねじ込み量を調整することによってこのウ
エハホルダ150はフレキシブルジョイント手段で支承
されているウエハホルダ150の部分を支点として右側
が上に左側が下に傾き、ウエハ152の同図(b)中左
側の部分が最も定盤158に対して近づくことになる。
【0032】このように、ネジ157のねじ込みによっ
てウエハホルダ150の傾斜を調整することができるよ
うにしたのは、ウエハ研磨装置の性格上定盤158から
相当な力を受けるものであり、この傾斜角度が研磨中に
定盤158から受ける力によって変わることがあっては
ならないため、一旦決めれば多少の力によってはその傾
斜量が変わらないような機構であり、かつ最も簡単な構
造であることが必要であるために選択されたものであ
る。ここで は当然であるが定盤158に対するほう線
方向にネジ157をねじ込むことによってウエハホルダ
150の裏面151を突き当て、ウエハホルダ150を
傾斜させたりまた元に戻したりすることができる。な
お、図15においては、ウエハホルダ150の裏面15
1に対してネジ157の先端部を突き当てて調節してい
るが、実際には必ずしもこのような突き当て方に因らず
ともよいということは言うまでもない。なお、ここでは
ネジ157をねじ込んでいくと当然のようにウエハホル
ダ150の裏面151がネジ157の先頭に突き当てら
れて定盤方向に傾いていくが、ネジ157を緩めて元に
戻すと逆にウエハホルダ150のそのネジ調節部分は定
盤から離れる方向、すなわち上方復帰していく。
【0033】このように、復帰するような力が働くの
は、ウエハホルダがウエハホルダ保持手段である弾性
体、本発明の場合には例えば、エアバックのようなもの
によって常に加圧されているからであり、ネジを緩めて
ネジの先端を上方に上げればエアバックからの反発力に
よってウエハホルダは上方に対するようになるのであ
る。なおここでは、ネジについてクレームしているので
あるが、必ずしもネジばかりだけではなく、ウエハホル
ダの裏面に突き当てて長さを調整できるようなものであ
ればネジにかえて採用することは可能である。
【0034】次に請求項4記載の発明について説明す
る。請求項4記載の発明は請求項1〜3の何れか1記載
のウエハ研磨装置であって、ウエハ研磨面の重心を中心
として点対称に測長器測定点を配置し、定盤面と平行な
基準値に対するウエハホルダの相対位置を測定して、定
盤に対してウエハの傾斜量を測定することができるウエ
ハ研磨装置である。本発明の特徴を一言で言えば、ウエ
ハホルダ乃至はウエハが定盤面に対してどの程度傾いて
いるかを簡単に知ることができるウエハ研磨装置を提供
する点にある。このように、ウエハ研磨面の重心を中心
として点対称に配置する趣旨は、前述のようにこの種の
ウエハホルダは、ウエハ研磨面の重心軸上のユニバーサ
ルイント手段によって保持されているのが特徴であり、
従ってその点を支点としてウエハホルダが傾斜する構造
をとるためである。また、点対称に測長器を配置するの
は、研磨面の中心に対して点対称にゲージを配置すれ
ば、その両測長器の差を読み取ることによって正確にウ
エハホルダの傾きを知ることができるためである。
【0035】これは測長器を一つだけ付けて測定するこ
とも可能なのであるが、例えばフレキシブルジョイント
手段が前述のゴムホースのようなものである場合には、
必ずしも正確にウエハ重心軸上を中心として回転傾斜す
るわけではないので測長器を二つ付けることによって不
正確さを回避したものである。なお、定盤面と平行な基
準位置に対するとするのは、例えば図16(a)に示す
測長器167が据え付けられた基台の下の線のようなも
のを基準とすれば良い。定盤面に対する傾斜角を測定す
るのであるから、当然に定盤面と平行な基準位置に対し
て測長器167のメモリを読んでいくことが必要となる
のである。なお、測長器167の個数は1対のみではな
く2対、3対と増やせば増やすほど、面の傾斜を確実に
読むことができるのはいうまでもない。
【0036】次に請求項5記載の発明について説明す
る。請求項5記載の発明は前述のように、請求項1〜3
の何れか1記載にウエハ研磨装置であって、ウエハのウ
エハ研磨面の重心を含む三角形の頂点位置に測長器16
7を配置し、定盤面と平行な基準位置に対するウエハホ
ルダ161の相対位置を測定して定盤168に対してウ
エハ162の傾斜量を測定するウエハ研磨装置である。
本発明は前述の請求項4記載のウエハ研磨装置を一部改
良したものである。請求項4記載のウエハ研磨装置にお
いては、測長器の測定点の配置はウエハ研磨面の重心を
中心とし点対称に配置したのであるが、請求項5記載の
発明においては、定盤面と平行な基準値に対する測長器
の測定は、ウエハ研磨面の重心を含む三角形の頂点位置
にこれを配置して測定することとしている。このように
研磨面の三角形の頂点位置に測長器の測定点を配置する
のは、幾何学的な観点から平面は3点によって決定づけ
られることに基づいたものである。すなわち、ウエハ研
磨面の傾きは必ずしも一軸に対してこれを支点として傾
けられるものではなく、本発明の特徴である弾性体、例
えばエアバック等に支持されている構造上、任意の傾き
をもって傾斜角度が付けられるのである。したがって、
この傾きを正確に測定するためには、ウエハホルダの裏
面の2点のみではなく、3点をもってこれを測定するの
が最も正確にウエハホルダの傾きを知ることが出来るこ
とになるのである。かかる観点から本請求項にかかる発
明においては、図17に示すようにウエハ研磨面の重心
を含む三角形179の頂点位置に測長器測定点177を
配置し、定盤面の平行な基準位置に対するウエハホルダ
170の相対位置を測定して、定盤に対するウエハの傾
き量を測定することができるとしたのである。
【0037】次に請求項6記載の発明について説明す
る。請求項6記載の発明は、ウエハホルダを弾性体を介
して保持すると共に、定盤に対して傾斜して配置するこ
とにより、ウエハの一部分のみを定盤に接触させて研磨
することができるウエハ研磨装置であって、前記ウエハ
ホルダは真空チャックによりウエハを保持し、ウエハ保
持面がウエハ研磨面の湾曲形状と逆の湾曲形状である請
求項1〜5のいずれか一に記載のウエハ研磨装置であ
る。従来の技術の課題の部分で説明したように、ウエハ
の形状は必ずしも凸状に出たものばかりではなく、中央
部がへっこんだ凹状のものもあり、しかもその湾曲形状
に沿って研磨しなければならないという特殊な場合も有
り得る。今まで説明してきたものは、ウエハ表面形状が
凸状になっていてその凸部を選択的に研磨する必要があ
る場合の研磨装置を提供するものであったが、本請求項
にかかる発明においては、ウエハの表面形状が凹であろ
うが凸であろうが、その湾曲した形状に沿って均一に研
磨しなければならない場合を想定して開発されたもので
ある。
【0038】かかる場合には定盤を湾曲させて研磨する
か、乃至はウエハをウエハの湾曲形状を取り去る必要が
あるが、定盤を湾曲させて研磨することは非現実的であ
り、残されてた唯一の手段は表面形状が湾曲形状のウエ
ハを力を加えて平坦形状に修正することである。そこで
本発明においては、このような作用を奏するために、ウ
エハホルダの保持方法を真空チャックとすると共に、そ
のウエハホルダのウエハ保持面183、すなわちウエハ
の研磨面184と対向するウエハの裏面側の形状をウエ
ハ研磨面184の湾曲形状と逆の湾曲形状にしたもので
ある。例えば図18(a)に示すように、ウエハ182
の中央部分がへっこみ、凹状の湾曲形状をもったウエハ
182の場合では同図(b)に示すように、その湾曲形
状とまったく逆の凸形状をもつ凸形状のウエハ吸着面を
もつをウエハホルダ180を準備し、真空チャックによ
っこれをて吸着すればウエハ182はその裏面にならっ
て、結果としてウエハ182の表面は平坦形状を確保す
ることができるようになる。
【0039】したがって、ウエハ182の表面形状が平
坦である以上、そのウエハ182の表面を一律に定盤1
88によって突き当て研磨することによって、結果的に
は湾曲したウエハ形状表面にならって均一な研磨が可能
となるのである。図19に示すのは、これと全く逆の場
合である。同図(a)に示す場合には、凸形状になって
いて、このまま研磨をすれば削られるのは同図(a)中
に示す×印のみの部分ではあるが、この表面にわたって
ウエハ192を均一に研磨したい場合には、同図(b)
に示すように凹状のウエハ保持面193を有するウエハ
ホルダを準備し、真空チャックによりウエハ192を強
力に吸着してウエハ研磨面194の表面形状を平坦化
し、平坦な錫定盤198に対してこれを研磨することに
より、結果としては凸状のウエハ表面にならって、ウエ
ハ面が研磨されることになる。
【0041】
【発明の効果】以上述べてきたように、本発明によれば
ウエハの一部分のみが凸形状でその部分を正確に研磨し
たい場合に、ウエハの保持位置を任意に回転させて最適
な研磨位置とすることができ、また、凸形状または凹形
状のウエハ表面の全体を均一に研磨したい場合には、そ
れとまったく逆の湾曲形状を持つウエハホルダを用いて
ウエハ表面にならって、均一に研磨することができるの
で、大型の基板であっても、数百Åのオーダーで表面を
均一に研磨することができると言う極めて優れた効果を
有し、特に最近急増している薄膜磁気ヘッドの大型基板
における生産を極めて容易かつ確実に実現することがで
きるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のウエハ研磨装置の構成を示す図
【図2】 本発明のウエハ研磨装置の研磨動作に入る前
の状態を示す図
【図3】 ウエハの一部が定盤に当たり研磨が行なわれ
ている状態を示す図
【図4】 薄膜形成面の全面が定盤にならって研磨され
る状態を示す図
【図5】 ウエハ厚がバラツイている場合の研磨動作に
入る前の状態を示す図
【図6】 ウエハ厚がバラツイている場合の薄膜形成面
の全面が定盤にならって接触する状態を示す図
【図7】 ウエハ厚がバラツイている場合の薄膜形成面
の全面が均一に研磨される状態を示す図
【図8】 ウエハ表面の凹凸を等高線で模式的に示した
【図9】 ウエハをどのように傾けるかを示した図
【図10】 ウエハホルダを研磨装置に保持できる位置
方向を示す図
【図11】 ウエハホルダを研磨装置に保持できる位置
方向を示す第一例の図
【図12】 ウエハホルダを研磨装置に保持できる位置
方向を示す第二例の図
【図13】 本発明のウエハホルダの実施例を示す図
【図14】 本発明のウエハホルダの別の実施例を示す
【図15】 本発明のウエハホルダの傾きを与える実施
例を示す図
【図16】 測長器によって傾きを測定できる構成の実
施例を示す図
【図17】 測長器を三角形の頂点位置に配置した場合
の図
【図18】 中央部分が薄く外周部分が厚いウエハの場
合のウエハホルダの図
【図19】 中央部分が厚く外周部分が薄いウエハの場
合のウエハホルダの図
【図20】 薄膜磁気ヘッド断面図
【図21】 薄膜磁気ヘッドの製造工程の一部を示す断
面図
【図22】 薄膜磁気ヘッドの製造工程中でのウエハを
研磨状態を示す図
【図23】 従来の方法で研磨したウエハの状態を示す
【図24】 ウエハ内で厚みにバラツキがある場合を示
す図
【図25】 ウエハ厚がウエハ中心部で薄く外周部で厚
い場合を示す図
【符号の説明】
10 ウエハ研磨装置 11、21、31、41、51、112、122、13
2、142、152ウエハ 12、158、168、188、198 定盤 13、100、110、120、130、140、15
0、161、170、180、190 ウエハホルダ 151 ウエハホルダの裏面 14、156、166 弾性体 157 ネジ 155 フレキシブルジョイント手段 167 測長器 167a、167b 測長器測定点 177a 頂点位置 183、193 ウエハ保持面 184、194 ウエハ研磨面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 坂井 孝三 東京都足立区扇1丁目22番41号 株式会社 ナノテックマシーンズ内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ウエハホルダを弾性体を介して保持すると
    ともに、定盤に対して傾斜して配置することにより、ウ
    エハの一部分のみを定盤に接触させて研磨することがで
    きるウエハ研磨装置であって前記ウエハホルダは、ウエ
    ハ研磨面の重心を中心とするウエハ保持面内の任意回転
    位置にウエハを固定することができるウエハ研磨装置。
  2. 【請求項2】ウエハホルダを弾性体を介して保持すると
    ともに、定盤に対して傾斜して配置することにより、ウ
    エハの一部分のみを定盤に接触させて研磨することがで
    きるウエハ研磨装置であって前記ウエハホルダは、ウエ
    ハ研磨面の重心を中心としてウエハ保持面内の特定角度
    回転位置にウエハを固定することができるウエハ研磨装
    置。
  3. 【請求項3】ウエハホルダを弾性体を介して保持すると
    ともに、定盤に対して傾斜して配置することにより、ウ
    エハの一部分のみを定盤に接触させて研磨することがで
    きるウエハ研磨装置であって前記ウエハホルダはウエハ
    保持状態でウエハの重心軸上に配置されるフレキシブル
    ルジョイント手段によって保持され、前記傾斜配置は先
    端部をウエハホルダの裏面に突き当てながら前記重心軸
    より離隔した位置から定盤面法線方向にネジをねじ込ん
    でなされるウエハ研磨装置。
  4. 【請求項4】請求項1〜3のいずれか一に記載のウエハ
    研磨装置であってウエハ研磨面の重心を中心として点対
    称にダイヤルゲ−ジ測定点を配置し定盤面と平行な基準
    位置に対するウエハホルダの相対位置を測定して定盤に
    対するウエハの傾斜量を測定をすることができるウエハ
    研磨装置。
  5. 【請求項5】請求項1〜3のいずれか一に記載のウエハ
    研磨装置であってウエハ研磨面の重心を含む三角形の頂
    点位置にダイヤルゲ−ジ測定点を配置し定盤面と平行な
    基準位置に対するウエハホルダの相対位置を測定して定
    盤に対するウエハの傾斜量を測定をすることができるウ
    エハ研磨装置。
  6. 【請求項6】ウエハホルダを弾性体を介して保持すると
    ともに、定盤に対して傾斜して配置することにより、ウ
    エハの一部分のみを定盤に接触させて研磨することがで
    きるウエハ研磨装置であって前記ウエハホルダは、真空
    チャックによりウエハを保持しウエハ保持面がウエハ研
    磨面の湾曲形状と逆の湾曲形状である請求項1〜5のい
    ずれか一に記載のウエハ研磨装置。
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CN102886733A (zh) * 2011-07-21 2013-01-23 台湾积体电路制造股份有限公司 用于晶圆研磨的装置

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