JPH11156522A - 溶融金属移送装置 - Google Patents

溶融金属移送装置

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JPH11156522A
JPH11156522A JP32488297A JP32488297A JPH11156522A JP H11156522 A JPH11156522 A JP H11156522A JP 32488297 A JP32488297 A JP 32488297A JP 32488297 A JP32488297 A JP 32488297A JP H11156522 A JPH11156522 A JP H11156522A
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JP
Japan
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molten metal
piston
pump body
supply nozzle
limit position
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Application number
JP32488297A
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English (en)
Inventor
Saburo Noda
三郎 野田
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Shibaura Machine Co Ltd
Original Assignee
Toshiba Machine Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 溶湯供給ノズル内の溶融金属を排出させて保
守点検作業を容易にするとともに、装置の小型化を達成
し、信頼性を向上させる。 【解決手段】 ピストン39が下限位置にあるときポン
プ本体37の内壁に形成された切欠溝37dを通して溶
湯保持室31内の溶湯23が溶湯補給室58に補給さ
れ、この状態でピストン39がストロークSだけ上昇す
ることで、吐出口37eおよび溶湯供給ノズル61を通
して射出スリーブ5側へ溶湯が供給される。ピストンを
吐出口37eより上方の上限位置まで上昇させ、かつ浸
漬体73を上昇させて、湯面レベルLを吐出口37eよ
り下方まで下降させると、溶湯供給ノズル61内の溶湯
はポンプ本体37内に排出される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、金型に形成した
キャビティ側に、溶融金属を供給するためのダイカスト
マシンなどの鋳造機における溶融金属移送装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の溶融金属移送装置として
は、例えば図2に示すようなものがある(実開平1−1
35158号公報参照)。この溶融金属移送装置は、ア
ウタスリーブ1と、アウタスリーブ1に対し回転可能に
収容されるインナスリーブ3と、インナスリーブ3内に
上下方向に摺動可能に設けられたロッド5aおよびこの
ロッド5aの下端に固定されアウタスリーブ1内に上下
方向に摺動可能に設けられたピストン5bからなるプラ
ンジャ5とを、それぞれ備えている。
【0003】アウタスリーブ1には、溶湯炉7内の溶融
金属9を吸入する吸入口1aと、吸入した溶融金属を、
図示しない鋳造機における金型に連通する溶湯供給ノズ
ル11に吐出する吐出口1bとがそれぞれ設けられてい
る。インナスリーブ3は、外周面の一部に、下端部から
上方への所定位置にわたる範囲に、切欠溝3aが形成さ
れ、この切欠溝3aによってアウタスリーブ1との間に
通路13が形成される。
【0004】図2に示すように、インナスリーブ3が、
通路13の上端が吐出口1bに連通する状態にあるとき
には、吸入口1aがインナスリーブ3によって塞がれて
おり、アウタスリーブ1内の溶融金属がプランジャ5の
上昇による吐出行程にて吐出口1bから溶湯供給ノズル
11に向けて吐出される。図2の状態から、インナスリ
ーブ3が180度回転して切欠溝3aが吸入口1aに対
向する位置になると、通路13が吸入口1aに連通する
一方、吐出口1bはインナスリーブ3によって塞がれ、
この状態でプランジャ5の下降による吸入行程にて溶湯
炉7内の溶融金属9が吸入口1aを経てアウタスリーブ
1内に吸入される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
たような従来の溶融金属移送装置にあっては、吐出行程
終了後に溶湯供給ノズル11内に存在する溶融金属を排
出させる機能がないため、溶湯供給ノズルに連通する鋳
造機の保守点検作業などを行う上で、困難を生じ、また
構造についても複雑で、装置の大型化を余儀なくされ、
特に溶融金属がアルミニウム合金の場合には、アウタス
リーブ1やインナスリーブ3などの部品をセラミックス
製としてアルミニウム合金の前記部品への浸食を防ぐ必
要があって金属製とする場合に比べてコスト高となる。
【0006】また、上記部品をセラミックス製とした場
合には、 1)鋳造機側の振動などが各部品に直接伝達され、セラ
ミックス製部品が破損する恐れがある。
【0007】2)セラミックスは概して熱衝撃に弱いた
め、溶融金属9への浸漬時の破損防止対策として、予熱
装置により所定の温度に昇温してから溶融金属9に浸漬
させる必要がある。
【0008】3)プランジャ5の上部に漏出した溶融金
属を回収する機能がなく、漏出した溶融金属の固化によ
ってセラミック製部品が破損する。この漏出した溶融金
属の固化凝着によって、金属部品の場合にも運転不良を
起こし、問題となる。など、信頼性に劣るという問題が
ある。
【0009】そこで、この発明は、鋳造機側に溶融金属
を移送した後に存在する溶湯供給ノズル内の溶融金属を
排出させて保守点検作業を容易にするとともに、装置の
小型化を達成し、信頼性を向上させることを目的として
いる。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、請求項1の発明は、ポンプ本体内に上下動可能なピ
ストンを収容し、このピストンが下限位置にある状態で
前記ポンプ本体内に溶融金属を補給するための溶湯補給
通路を設けるとともに、前記ピストンの上昇によってポ
ンプ本体内の溶融金属を、金型のキャビティに一端が接
続される溶湯供給ノズルの他端側に吐出する吐出口を前
記ポンプ本体に設け、この吐出口は、上限位置にある状
態の前記ピストンより下部側のポンプ本体内に開口して
いる構成としてある。
【0011】このような構成の溶融金属移送装置によれ
ば、ピストンが下限位置にある状態では、溶湯補給通路
を通してポンプ本体内に溶融金属が補給され、この状態
からピストンが上昇すると、ポンプ本体内の溶融金属は
ピストンに押されて吐出口を経て溶湯供給ノズルに吐出
され、鋳造機側へ供給される。この吐出行程終了後、さ
らにピストンが上昇して吐出口より上方位置まで移動す
ると、溶湯供給ノズル内に残留している溶融金属が逆流
して吐出口を経てポンプ本体内に戻される。これによ
り、溶湯供給ノズル内の溶融金属が排出されることにな
り、保守点検作業が容易となる。
【0012】請求項2の発明は、請求項1の発明の構成
において、溶湯補給通路は、下限位置にある状態のピス
トン側面に対向するポンプ本体の内壁に形成されてい
る。
【0013】上記構成によれば、ピストンが下限位置に
ある状態で、ポンプ本体の内壁に設けた溶湯補給通路が
ポンプ本体内と連通し、この溶湯補給通路を通してポン
プ本体内に溶融金属の補給が可能となる。
【0014】請求項3の発明は、請求項1の構成におい
て、ピストンに連結されるピストンロッドがポンプ本体
の上壁を貫通して上方に突出し、この突出部周囲に、ピ
ストンロッドと上壁との隙間から漏出する溶融金属を収
容する空間を設け、この空間内の溶融金属を外部に排出
する溶湯排出通路を設けた。
【0015】上記構成によれば、ピストンの上昇による
吐出行程にてピストンロッドとポンプ本体の上壁との間
の隙間から空間側に溶融金属が漏出すると、この漏出し
た溶融金属は、溶湯排出通路から外部に排出される。
【0016】請求項4の発明は、請求項1の構成におい
て、溶湯補給通路は、ピストンが下限位置にある状態
で、溶融金属が収容される溶湯収容室とポンプ本体内と
を連通し、この溶湯収容室内の湯面を、前記ピストンが
上限位置にある状態で、溶湯供給ノズル内の溶融金属を
ポンプ本体側に排出可能となる位置まで制御可能な湯面
レベル制御機構を備えている。
【0017】上記構成によれば、溶湯収容室の湯面を、
ピストンが上限位置にある状態で、溶湯供給ノズル内の
溶融金属をポンプ本体側に排出可能な位置となるまで、
湯面レベル制御機構を作動させると、溶湯供給ノズル内
の溶融金属が吐出口を経てピストン本体内に戻される。
【0018】請求項5の発明は、請求項3の構成におい
て、溶湯補給通路は、ピストンが下限位置にある状態
で、溶融金属が収容される溶湯収容室とポンプ本体内と
を連通し、この溶湯収容室内の湯面を、前記ピストンが
上限位置にある状態で、溶湯供給ノズル内の溶融金属を
ポンプ本体側に排出可能となる位置まで制御可能な湯面
レベル制御機構を備え、溶湯排出通路は、前記溶湯収容
室に連通している。
【0019】上記構成によれば、ピストンの上昇による
吐出行程にてピストンロッドとポンプ本体の上壁との間
の隙間から空間側に漏出した溶融金属は、溶湯排出通路
を経て溶湯収容室内に回収される。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面に基づき説明する。
【0021】図1は、この発明の実施の一形態を示す横
型締・縦射出ダイカストマシンの場合の溶融金属移送装
置を示す断面図である。本ダイカストマシンにおける左
右に分割された金型1にはキャビティ3が形成され、金
型1の下部には、キャビティ3の下端に連通し上下方向
に延長される射出スリーブ5が装着されている。
【0022】射出スリーブ5の下方には、射出シリンダ
7が設置されている。射出シリンダ7内におけるピスト
ン9のピストンロッド11は、上方に向けて突出して設
けられ、その先端にはカップリング13を介してプラン
ジャロッド15が接続され、プランジャロッド15の先
端には、射出スリーブ5内を摺動可能なプランジャチッ
プ17が設けられている。ピストンロッド11の先端付
近には磁気スケール19の上端部が固定されるととも
に、磁気スケール19の側方には、ピストンロッド11
とともに上下動する磁気スケール19を検知するストロ
ークセンサ21が設置されている。ストロークセンサ2
1が磁気スケール19を検知することで、プランジャチ
ップ17の上下方向の動作が制御される。
【0023】図1中で金型1を備えた本ダイカストマシ
ンの右側には、射出スリーブ5内に供給される溶融金属
からなる溶湯23を収容する定湯面炉25が、車輪27
を介して設置されている。定湯面炉25は、湯面レベル
を一定に保持する湯面レベル制御機構としての湯面保持
機構29を備えた溶湯収容室としての溶湯保持室31を
有し、この溶湯保持室31のダイカストマシン側には、
定湯面炉25の上端面より低い位置にてポンプ設置部3
3が形成されている。このポンプ設置部33には、上下
方向に向けて貫通する貫通孔35が形成され、貫通孔3
5には、上端にフランジ37aを備え、かつ上下両端が
開口した円筒状のポンプ本体37が上部から嵌入固定さ
れている。
【0024】ポンプ本体37は、上端部に近い位置に内
部を上下に分割する上壁としての隔壁37bを備え、隔
壁37bの下部側のポンプ本体37内には、ピストン3
9が上下動可能に収容されている。ピストン39の上部
に連結されたピストンロッド41は、隔壁37bに形成
した摺動孔37cに挿入されてその上端が、隔壁37b
の上部の空間43側に突出している。
【0025】この空間43の上方には、定湯面炉25の
上端面からダイカストマシン側に突出している支持突片
45が設けられ、支持突片45の上面には、アクチュエ
ータ47が設けられている。アクチュエータ47は、支
持突片45を上下に貫通する作動ロッド49を上下動さ
せるもので、作動ロッド49の下端は、前記ピストンロ
ッド41の上端にカップリング51を介して連結されて
いる。すなわち、アクチュエータ47の作動により、ピ
ストン39が上下動し、このピストン39の上下ストロ
ーク位置は、支持突片45の下面に設けたスロークセン
サ53によって検知される。
【0026】ストロークセンサ53の検知信号は、マイ
クロコンピュータなどから構成される制御回路55に入
力され、この制御回路55の駆動信号を受けてアクチュ
エータ47が作動する。アクチュエータ47としては、
例えばモータ、減速機およびボールねじからなる電動式
の他、液圧シリンダなどでもよい。
【0027】ポンプ本体37における上壁37b上部の
空間43の底部と、この底部より低い位置にある溶湯保
持室31の側壁とは、ピストンロッド41と摺動孔37
cとの隙間から空間43に漏出した溶湯を、溶湯保持室
31に回収するための溶湯排出通路57によって連通し
ている。この溶湯排出通路57は、ポンプ本体37およ
び定湯面炉25にそれぞれ形成した貫通孔57a,57
bによって構成されている。
【0028】ピストン39が図1に示す下限位置にある
状態で、そのピストン39の側壁(周壁)に対向するポ
ンプ本体37の内壁の下端には、切欠溝37dが、円周
方向に沿って複数形成されている。この切欠溝37d
は、ピストン39が上記下限位置にあるとき、溶湯保持
室31と上壁37bより下部側のポンプ本体37内の溶
湯補給室58とを連通する溶湯補給通路を構成する。
【0029】ピストン39は、上壁37bに近接した二
点鎖線で示す位置にあるときが上限位置であり、この上
限位置より下部側のポンプ本体37に、吐出口37eが
形成されている。ピストン39の吐出ストロークは、図
1の下限位置から上記吐出口37eより下方位置までの
距離Sである。
【0030】吐出口37eは、定湯面炉25の側壁に形
成した連通孔59に連通し、この連通孔59には溶湯供
給ノズル61の一端が装着されている。一方、射出スリ
ーブ5の下部側の定湯面炉25側の側壁には、給湯口5
aが開口しており、この給湯口5aに前記溶湯供給ノズ
ル61の他端が連通している。この給湯口5aとポンプ
本体37の吐出口37eとを結ぶ通路は、吐出口37e
側が低く、給湯口5a側が高くなるよう傾斜している。
【0031】溶湯供給ノズル61は、定湯面炉25に対
し端部が接合固定される一方、射出スリーブ5に対して
は端部が単に押し付けられた状態で接触しており、この
接触状態は、定湯面炉25と床63との間に設置された
移動シリンダ65によって保持される。すなわち、移動
シリンダ65は、そのシリンダ本体65aが床63にブ
ラケット67を介して固定される一方、ピストンロッド
65bの先端が定湯面炉25の底部にブラケット69を
介して固定され、この移動シリンダ65の作動により、
溶湯供給ノズル61が、射出スリーブ5に対して接触す
る状態と、離れた状態との間を、定湯面炉25と一体と
なって移動する。溶湯供給ノズル61を射出スリーブ5
から離れる方向に移動させた状態で、ダイカストマシン
に対する保守点検作業などを行う。
【0032】上記したポンプ本体37、ピストン39お
よびピストンロッド41、溶湯供給ノズル61の材質
は、溶湯23がアルミニウム合金の場合はセラミックス
製として、アルミニウム合金のポンプ材質への浸食を防
ぎ、マグネシウム合金の場合はそのような心配がないの
で安価な金属製とする。また、定湯面炉25の外部に設
置されている溶湯供給ノズル61には、溶湯23の固化
防止用のヒータ71を設けるものとする。
【0033】定湯面炉25に設けた湯面保持機構29
は、溶湯23内に浸漬される浸漬体73と、浸漬体73
の上端面に下端が連結されて定湯面炉25の上面を貫通
して上端が外部に突出する作動ロッド75と、定湯面炉
25の上面に設けられて前記作動ロッド75を浸漬体7
3とともに上下動させるアクチュエータ77とを備えて
いる。アクチュエータ77は、前述したピストン昇降用
のアクチュエータ47と同様に、例えばモータ、減速機
およびボールねじからなる電動式の他、液圧シリンダな
どでもよい。
【0034】定湯面炉25の内部側壁には、溶湯23の
所定の湯面レベルLを検知する湯面レベル設定器79
が、ブラケット81を介して取り付けられている。湯面
レベル設定器79の検知信号は、制御回路55に入力さ
れる。制御回路55は、湯面レベル設定器79が溶湯2
3に対して非接触状態となったときに溶湯保持室31の
溶湯23が減少したとしてアクチュエータ77を駆動
し、浸漬体73を下方に移動させる。浸漬体73の下方
への移動により湯面が上昇し、湯面レベル設定器79が
溶湯23に接触した時点でアクチュエータ77の作動を
停止させる。これにより、溶湯保持室31の湯面レベル
が前記所定の湯面レベルLに保持される。
【0035】上記所定の湯面レベルLは、射出スリーブ
5における給湯口5aの下端部より若干低い位置にある
ものとし、また浸漬体73を上限位置まで上昇させたと
き(浸漬体73を溶湯23中から引き上げた状態)の湯
面レベルは、吐出口37eより低い位置にあるものとす
る。
【0036】次に、上記したような溶融金属移送装置の
動作を説明する。
【0037】溶湯保持室31内の溶湯23が、湯面保持
機構29によって所定の湯面レベルLに保持された状態
で、ピストン39が図1に示す下限位置にあると、溶湯
保持室31内の溶湯23はポンプ本体37の切欠溝37
dを通って溶湯補給室58に補給される。これにより溶
湯補給室58は溶湯が充満するとともに、溶湯供給ノズ
ル61内においては給湯口5a付近まで溶湯が充填され
る。
【0038】この状態で、制御回路55の駆動信号によ
りアクチュエータ47が作動してピストン39を上昇さ
せると、溶湯補給室58内の溶湯は、吐出口37eから
溶湯供給ノズル61を経て射出スリーブ5内に移送され
る。ピストン39の上昇ストロークはストロークセンサ
53が検知し、所定のストロークSを検知したら、ピス
トン39の上昇が停止し、吐出行程が終了する。この状
態で射出シリンダ7が作動してプランジャチップ17が
上昇し、射出スリーブ5内の溶湯がキャビティ3に充填
される。充填された溶湯がキャビティ3内で凝固する
と、プランジャチップ17が図1の状態まで下降する。
【0039】射出スリーブ5内の溶湯がキャビティ3に
充填された後、ピストン39が、アクチュエータ47の
作動により、図1に示す下限位置まで下降すると、切欠
溝37aが溶湯補給室58と溶湯保持室31とを連通さ
せ、溶湯23の補給が再度なされ、上記した溶湯の射出
スリーブ5への移送動作が行える状態となる。溶湯保持
室31内の溶湯23が溶湯補給室58に補給される過程
で、溶湯保持室31の溶湯23の量が減少するが、この
減少による湯面レベルの低下は湯面レベル設定器79に
よって検知し、この検知データの入力を受ける制御回路
55がアクチュエータ77を作動させ、浸漬体73を下
降させる。浸漬体73の下降によって溶湯23は所定の
湯面レベルLに保持され、射出スリーブ5への次の溶湯
の供給動作が可能となる。
【0040】ここで、ダイカストマシンのメンテナンス
作業など各部の保守点検作業を行う際には、アクチュエ
ータ77を作動させて浸漬体73を上限位置まで上昇さ
せるとともに、アクチュエータ53を作動させてピスト
ン39を二点鎖線で示す上限位置まで上昇させる。これ
により、溶湯保持室31内の湯面レベルは吐出口37e
より下方位置まで低下するとともに、ピストン39が吐
出口37eより上方位置となり、この結果溶湯供給ノズ
ル61内の溶湯は吐出口37eを経て溶湯補給室58側
に逆流して排出され、上記保守点検作業が容易となる。
また、鋳造作業休止時においても、溶湯供給ノズル61
内の溶湯を排出させることで、溶湯ノズル61内での溶
湯の固化などの不具合を防止できる。
【0041】ピストン39が上昇する吐出行程におい
て、ピストンロッド41と摺動孔37cとの隙間から空
間43側に溶湯が漏出することがあるが、この漏出溶湯
は、溶湯排出通路57を経て溶湯保持室31に回収され
る。漏出溶湯が空間43から回収されることで、空間4
3での溶湯の固化凝着による運転不能が回避され、また
ポンプ材料をセラミックス製とした場合には、ポンプ本
体37の破損が回避される。
【0042】さらに、ポンプ材質をセラミックス製とし
た場合には、ポンプ本体37が定湯面炉25に固定され
ており、鋳造作業時でのダイカストマシン側の振動がポ
ンプ本体37には直接伝達しないので、ポンプ本体37
などポンプの主要をなす部品の破損が回避される。
【0043】上記した溶融金属移送装置は、構造が簡単
で小型化が可能であるので、溶湯をアルミニウム合金と
してポンプ部の材質をセラミックス製としても、コスト
上充分対応可能である。
【0044】なお、上記実施の形態では、溶湯供給ノズ
ル61内の溶湯をポンプ本体37側に排出する際に、定
湯面炉25内の湯面レベルを吐出口37eより下方とな
るようにしているが、保守点検作業に支障を来さない範
囲であれば、吐出口37eより多少上方であってもよ
い。
【0045】
【発明の効果】以上説明してきたように、請求項1の発
明によれば、ピストンが上限位置にあるときに、金型の
キャビティに溶湯供給ノズルを介して連通するポンプ本
体の吐出口が、ピストンより下方に位置するので、ピス
トンを上限位置とすることで溶湯供給ノズル内の溶湯を
ポンプ本体側に排出でき、鋳造機などに対する保守点検
作業が容易となる。
【0046】請求項2の発明によれば、ピストンが下限
位置にあると、ポンプ本体の内壁に設けた溶湯補給通路
がポンプ本体内と連通するので、この溶湯補給通路を通
してポンプ本体内に溶融金属の補給を行うことができ
る。
【0047】請求項3の発明によれば、ピストンの上昇
による吐出行程にてピストンロッドとポンプ本体の上壁
との間の隙間から空間側に漏出した溶融金属は、溶湯排
出通路から外部に排出されるので、漏出溶湯の固化凝着
による運転不能を回避することができる。
【0048】請求項4の発明によれば、溶湯収容室の湯
面を、ピストンが上限位置にある状態で、溶湯供給ノズ
ル内の溶融金属をポンプ本体側に排出可能な位置となる
まで、湯面レベル制御機構を作動させることで、溶湯供
給ノズル内の溶融金属を吐出口を経てピストン本体内に
排出することができる。
【0049】請求項5の発明によれば、ピストンの上昇
による吐出行程にてピストンロッドとポンプ本体の上壁
との間の隙間から空間側に漏出した溶融金属は、溶湯排
出通路を経て溶湯収容室内に回収することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の一形態を示す横型締・縦射出
ダイカストマシンの場合の溶融金属移送装置の全体構成
図である。
【図2】従来例を示す溶融金属移送装置の断面図であ
る。
【符号の説明】
1 金型 3 キャビティ 23 溶湯(溶融金属) 29 湯面保持機構(湯面レベル制御機構) 31 溶湯保持室(溶湯収容室) 37 ポンプ本体 37b 隔壁 37d 切欠溝(溶湯補給通路) 37e 吐出口 39 ピストン 41 ピストンロッド 43 空間 57 溶湯排出通路 61 溶湯供給ノズル

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポンプ本体内に上下動可能なピストンを
    収容し、このピストンが下限位置にある状態で前記ポン
    プ本体内に溶融金属を補給するための溶湯補給通路を設
    けるとともに、前記ピストンの上昇によってポンプ本体
    内の溶融金属を、金型のキャビティに一端が接続される
    溶湯供給ノズルの他端側に吐出する吐出口を前記ポンプ
    本体に設け、この吐出口は、上限位置にある状態の前記
    ピストンより下部側のポンプ本体内に開口していること
    を特徴とする溶融金属移送装置。
  2. 【請求項2】 溶湯補給通路は、下限位置にある状態の
    ピストン側面に対向するポンプ本体の内壁に形成されて
    いることを特徴とする請求項1記載の溶融金属移送装
    置。
  3. 【請求項3】 ピストンに連結されるピストンロッドが
    ポンプ本体の上壁を貫通して上方に突出し、この突出部
    周囲に、ピストンロッドと上壁との隙間から漏出する溶
    融金属を収容する空間を設け、この空間内の溶融金属を
    外部に排出する溶湯排出通路を設けたことを特徴とする
    請求項1記載の溶融金属移送装置。
  4. 【請求項4】 溶湯補給通路は、ピストンが下限位置に
    ある状態で、溶融金属が収容される溶湯収容室とポンプ
    本体内とを連通し、この溶湯収容室内の湯面を、前記ピ
    ストンが上限位置にある状態で、溶湯供給ノズル内の溶
    融金属をポンプ本体側に排出可能となる位置まで制御可
    能な湯面レベル制御機構を備えていることを特徴とする
    請求項1記載の溶融金属移送装置。
  5. 【請求項5】 溶湯補給通路は、ピストンが下限位置に
    ある状態で、溶融金属が収容される溶湯収容室とポンプ
    本体内とを連通し、この溶湯収容室内の湯面を、前記ピ
    ストンが上限位置にある状態で、溶湯供給ノズル内の溶
    融金属をポンプ本体側に排出可能となる位置まで制御可
    能な湯面レベル制御機構を備え、溶湯排出通路は、前記
    溶湯収容室に連通していることを特徴とする請求項3記
    載の溶融金属移送装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005238322A (ja) * 2004-02-27 2005-09-08 Nissei Plastics Ind Co 低融点金属合金の成形方法
JP2005246446A (ja) * 2004-03-05 2005-09-15 Nissei Plastics Ind Co 低融点金属合金の成形方法
JP2007222948A (ja) * 2007-06-13 2007-09-06 Nissei Plastics Ind Co 低融点金属合金の成形方法
KR101070972B1 (ko) * 2003-05-19 2011-10-07 다카다 가부시키가이샤 다이 캐스팅에 의해 금속 부품들을 제조하기 위한 방법 및장치
JP2020512194A (ja) * 2017-03-27 2020-04-23 マンシーニ、フラビオ 非鉄合金のホットチャンバーダイカスト装置

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