JPH1115558A - 情報処理装置の時刻制御方法 - Google Patents

情報処理装置の時刻制御方法

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JPH1115558A
JPH1115558A JP9171463A JP17146397A JPH1115558A JP H1115558 A JPH1115558 A JP H1115558A JP 9171463 A JP9171463 A JP 9171463A JP 17146397 A JP17146397 A JP 17146397A JP H1115558 A JPH1115558 A JP H1115558A
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真木子 篠原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 仮想情報処理装置内の論理時刻計時機構への
時刻の設定において、仮想情報処理装置で動作するソフ
トウェアからのSCK命令の発行を排除し、仮想情報処
理装置を構成する論理中央処理装置内の論理時刻計時機
構の計時速度を可変にする。 【解決手段】 ハイパバイザは、サービスプロセッサに
備えられたコンソール装置からのオペレータの入力によ
って与えられる論理中央処理装置内の論理時刻計時機構
への時刻設定と設定形式と計時速度変更パラメータを前
記ハイパバイザアシスト機構を起動して取得し、これら
を前記ハイパバイザ内の時刻格納領域に前記複数の仮想
情報処理装置毎にそれぞれ格納し、更に、前記サービス
プロセッサ内にも格納することで仮想情報処理装置の活
性化処理時と動作時の双方で、前記論理中央処理装置内
の論理時刻計時機構の時刻と計時速度を変更する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は情報処理装置に係
り、特に、仮想情報処理装置の時刻設定に関する。
【0002】
【従来の技術】図2は、情報処理装置の時刻を計時する
時刻計時機構の計時機能を司るタイムオブデイクロック
(以下、実TODという)の保持している時刻値と、仮
想情報処理装置の時刻を計時する論理時刻計時機構の計
時機能を司る論理タイムオブデイクロック(以下、論理
TODという)の保持している時刻値との関係を示した
図である。
【0003】図2において、実TOD値は、前記情報処
理装置の時刻を計時する時刻計時機構の計時機能を司る
実TODの保持している時刻値であり、該実TODの保
持している時刻値は、通常前記情報処理装置の立ち上げ
時に該情報処理装置の保持している無停電の内蔵時計の
値と同じ時刻がセットされる。
【0004】論理TOD値は、前記論理時刻計時機構の
計時機能を司る論理TODの保持している時刻値であ
り、更にエポック差異値は、前記論理TOD値と実TO
D値との時刻の差を保持している時間値である。
【0005】即ち、前記論理TOD値は、実TOD値に
エポック差異値を加えることによって得られる。つま
り、カレントな時刻の計時動作は、実TODによって行
われ、論理TODによっては行われない。
【0006】例えば、仮想情報処理装置上で動作してい
るソフトウェアが発行する時刻格納命令(以下、STC
K命令という)の処理手順はカレントな時刻の計時動作
を行っている実TODが保持している実TOD値を取り
出し、該実TOD値に前記エポック差異値を加え、この
加算結果を論理TOD値として前記STCK命令の結果
のオペランド領域に格納する手順で仮想情報処理装置上
で動作しているソフトウェアに通知している。
【0007】論理TODを実現する上で実TOD値にセ
ットする時刻値の選択制御に関する従来技術の1つとし
て、例えば、特公平6−44237号公報がある。
【0008】従来技術に依る論理時刻計時機構の計時機
能を司る論理TODに対する時刻値の設定手段は、仮想
情報処理装置上で動作するソフトウェアから発行された
SCK命令のオペランドとして前述の論理TOD値を指
定し、実TOD値と論理TOD値との差分であるところ
のエポック差異値をハイパバイザの内の仮想情報処理装
置毎に別の時刻格納領域内に格納し、仮想情報処理装置
を構成する論理中央処理装置の実中央処理装置に割り当
てる時、当該仮想情報処理装置に関するエポック差異値
を選択する方式をとっていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術では、仮
想情報処理装置内の論理時刻計時機構への時刻の設定に
は、仮想情報処理装置で動作するソフトウェアからSC
K命令を発行する必要があった。
【0010】更に、仮想情報処理装置、及び、該仮想情
報処理装置が構築されているところの物理情報処理装置
に対して初期化処理がおこなわれた場合、仮想情報処理
装置で動作するソフトウェアから再び、SCK命令を発
行する必要があった。
【0011】仮想情報処理装置の使用形態として、1つ
あるいは複数の仮想情報処理装置上で本番業務を行い、
これとは別の仮想情報処理装置上でテスト業務を行うと
いう使われ方が一般的に行われている。このテスト業務
では仮想情報処理装置上で動作するソフトウェアの機能
テストも行われ、該ソフトウェアの機能テストでは、時
刻計時機構に関連したテストも含まれている。
【0012】ところが、上記従来技術では、仮想情報処
理装置内の論理時刻計時機構に時刻を設定するために
は,前記仮想情報処理装置上で動作するソフトウェアか
らSCK命令を発行する必要があり、機能テストの対象
となるソフトウェアに対する変更が必要であり、ソフト
ウェア開発を行うに当たりコストと開発期間の面で大き
な問題であった。
【0013】更に、上記従来技術では、前記時刻計時機
構に関連したテストを行うに当たり、論理時刻計時機構
の時刻の時刻値と計時速度を動的に変更する事が出来
ず、仮想情報処理装置上で動作するソフトウェアの時刻
計時機構に関連した機能テストを行うに当たり重大なテ
スト効率の低下を来していた。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記の従来技術の課題を
解決するために、本発明においては以下に示す手段と構
成を用いる。
【0015】即ち、時刻を格納し且つ計時する時刻計時
機構を具備した中央処理装置と、該中央処理装置に接続
される主記憶装置と入出力処理装置と、コンソール装置
と外部記憶装置を備えたサービスプロセッサから構成さ
れる情報処理装置であって、前記情報処理装置を構成す
る中央処理装置と主記憶装置と入出力処理装置を論理的
に分割あるいは時分割で使用することで仮想情報処理装
置を構築する為の制御手段として、前記情報処理装置を
構成する主記憶装置内に格納される前記制御手段である
ところのハイパバイザを具備し、前記ハイパバイザは、
サービスプロセッサに備えられるコンソール装置と外部
記憶装置を使用する手段として、前記中央処理装置とサ
ービスプロセッサに備えられているハイパバイザアシス
ト機構を使用し、前記ハイパバイザの制御によって論理
的に分割あるいは時分割で使用することによって実現さ
れる1つ又は複数の論理中央処理装置と論理主記憶装置
と論理入出力処理装置及び論理時刻計時機構から構成さ
れる仮想情報処理装置において、前記ハイパバイザは、
前記サービスプロセッサに備えられたコンソール装置か
らのオペレータの入力によってあたえられる、前記論理
中央処理装置内の論理時刻計時機構への1つ又は複数の
時刻制御パラメータとこの時刻制御パラメータの指定形
式に係わる情報をハイパバイザアシスト機構を起動して
取得し、これらを前記ハイパバイザ内の時刻制御情報格
納領域内に前記複数の仮想情報処理装置毎にそれぞれ格
納し、前記ハイパバイザの仮想情報処理装置の活性化処
理において、前記ハイパバイザ内の時刻制御情報格納領
域内に格納した、時刻制御パラメータとこの時刻制御パ
ラメータの指定形式情報を用いて論理時刻計時機構への
時刻の設定を可能とし、前記ハイパバイザの仮想情報処
理装置を活性化した後においては、前記コンソール装置
からのオペレータの入力により、前記サービスプロセッ
サに備えられた外部記憶装置内の時刻制御パラメータと
この時刻制御パラメータの指定形式に係わる情報を動的
に書き換え、その後で前記ハイパバイザアシスト機構を
用いて、前記ハイパバイザ内の時刻制御情報格納領域内
に格納されている時刻制御パラメータとこの時刻制御パ
ラメータの指定形式情報を動的に書き替える。
【0016】更に、前記1つ又は複数の時刻制御パラメ
ータとして設定時刻を用い、前記時刻制御パラメータの
指定形式に係わる情報として設定時刻の指定形式に係わ
る情報を用い、前記ハイパバイザ内の時刻制御情報格納
領域には時刻格納領域を備え、また、前記1つ又は複数
の時刻制御パラメータとして論理時刻計時機構の計時速
度を規定する値を用い、更に前記時刻制御パラメータの
指定形式に係わる情報として前記計時速度を規定する値
の指定形式に係わる情報を用い、前記ハイパバイザ内の
時刻制御情報格納領域には計時速度規定値格納領域を備
える。
【0017】そして、前記ハイパバイザ内の時刻制御情
報格納領域内に格納した論理時刻計時機構への1つ又は
複数の時刻制御パラメータと前記時刻制御パラメータの
指定形式に関する情報をハイパバイザの制御によって、
ハイパバイザアシスト機構を機能させてサービスプロセ
ッサに備えられている外部記憶装置に格納し、情報処理
装置を構成する主記憶装置のクリア処理と主記憶装置へ
のハイパバイザの格納処理を伴う情報処理装置の初期化
処理が行われた後は、前記サービスプロセッサに備えら
れている外部記憶装置に格納した仮想情報処理装置の論
理時刻計時機構への1つ又は複数の時刻制御パラメータ
と前記時刻制御パラメータの指定形式に関する情報を得
て、これをハイパバイザ内の仮想情報処理装置毎に存在
する別々の時刻制御情報格納領域内に格納し、前記ハイ
パバイザの仮想情報処理装置の活性化処理において、前
記ハイパバイザ内の時刻制御情報格納領域内に格納し
た、論理時刻計時機構への1つ又は複数の時刻制御パラ
メータと前記時刻制御パラメータの指定形式に関する情
報に基づき、論理時刻計時機構の時刻を設定そして変更
し、ハイパバイザ内の時刻制御情報格納領域内に論理時
刻計時機構への設定時刻と設定形式に関する情報を格納
し、該設定時刻と設定形式に関する情報をハイパバイザ
の制御によってサービスプロセッサに備えられている外
部記憶装置に格納し、これをハイパバイザ内の仮想情報
処理装置毎に別々に存在する時刻制御情報格納領域内に
格納し、それぞれの論理時刻計時機構を異なる値に設定
する。
【0018】また、ハイパバイザ内の時刻制御情報格納
領域内に格納した論理時刻計時機構の計時速度を規定す
る値と指定形式に関する情報をハイパバイザの制御によ
ってサービスプロセッサに備えられている外部記憶装置
に格納し、これをハイパバイザ内の仮想情報処理装置毎
に別々に存在する時刻制御情報格納領域内に格納し、そ
れぞれの論理時刻計時機構を異なる計時速度で動作させ
る。
【0019】更に、ハイパバイザ内の仮想情報処理装置
毎に別々に存在する時刻制御情報格納領域内の論理時刻
計時機構への1つ又は複数の時刻制御パラメータと前記
時刻制御パラメータの指定形式に関する情報を格納しな
い場合は、対応する論理時刻計時機構の時刻の値と該論
理時刻計時機構の計時速度を実中央処理装置の時刻計時
機構の時刻値と計時速度に合わせる。
【0020】以上述べた手段と構成により、本発明にお
いては、サービスプロセッサに備えられたコンソール装
置からのオペレータの入力によって、仮想情報処理装置
に属する論理中央処理装置内の論理時刻計時機構への任
意の時刻設定が、仮想情報処理装置上で動作しているソ
フトウェアからSCK命令を発行することなく可能とな
り、一度、設定された論理時刻計時機構への設定時刻と
設定形式に関する情報をサービスプロセッサの外部記憶
装置に格納出来る。
【0021】従って、一度、設定した論理時刻計時機構
への設定時刻と設定形式情報を、この格納情報に従って
自動的に論理時刻計時機構への時刻設定を行うことが可
能となることで、オペーレータの介入を最小限のするこ
とが可能となる。
【0022】更に、サービスプロセッサに備えられたコ
ンソール装置からのオペレータの入力によって仮想情報
処理装置に属する論理中央処理装置内の論理TODの計
時速度の変更が可能となる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の情報処理装置の時
刻制御方法の実施例を図面を用いて詳細に説明する。
【0024】図1は、本発明の情報処理装置の時刻制御
方法を備えた情報処理装置の一実施例を示すブロック図
である。
【0025】図1は、外部記憶装置装置(101)とコ
ンソール装置(102)を備えたサービスプロセッサ
(103)(以下、SVPと呼ぶ)と2個の実中央処理
装置(104、105)(以下、実IP1、実IP2と
呼ぶ)と1個の実記憶装置(106)(以下、MSと呼
ぶ)と1個の入出力処理憶装置(107)(以下、IO
Pと呼ぶ)で構成される情報処理装置であって、 MS
には仮想情報処理装置を構築する為の制御手段であると
ころのハイパバイザ(130)が格納され、ハイパバイ
ザが2個の仮想情報処理装置(110、120)(以
下、LPAR1、LPAR2と呼ぶ)を構築し、LPA
R1が 2個の論理中央処理装置(111、112)
(以下、論理IP11、論理IP12と呼ぶ)を備え、
LPAR2が2個の論理中央処理装置(121、12
2)(以下、論理IP21、論理IP22と呼ぶ)を備
えていることを示す。
【0026】ハイパバイザ(130)は、ハイパバイザ
アシスト機構(140)を介して、SVPに備えられ
た、外部記憶装置およびコンソール装置をアクセスする
ことができる。
【0027】図2は、論理TOD値と実TOD値及びエ
ポック差異値の関係を示した図である。
【0028】図3は、ハイパバイザ(130)がハイパ
バイザアシスト機構(140)を介してコンソール(1
02)に掲示した論理TODの表示・設定フレーム(以
下、論理TODフレームと呼ぶ)の一実施例である。
【0029】オペレータは、コマンド入力フィールド
(310)から、論理TODを設定するLPARの選択
コマンドを投入する。ハイパバイザは、投入されたコマ
ンドに従いハイパバイザアシスト機構(140)を介し
てオペレータの選択したLPARを認識し、選択された
LPARに対応する、選択状態表示フィールド(32
0)の領域に選択された旨を示す印を付加する(図3に
おける”>”)。
【0030】次にオペレータが、論理TODの設定を指
示するコマンド(312)をコマンド入力フィールド
(310)から入力すると、ハイパバイザは時刻設定フ
ィールド(330)および時刻差設定フィールド(34
0)をオペレータからのキー入力を可能とするモードで
ある入力モードにして、オペレータへ時刻と時刻差の値
の入力を促す。
【0031】例えば、オペレータがLPAR3、LPA
R4の2つのLPARを選択するコマンドを投入した場
合、LPAR3、LPAR4にに対して対応する選択状
態表示フィールドに印(図3では“>”)を付加し、そ
の後オペレータが設定を指示するコマンド(312)を
入力し、LPAR3、LPAR4に対して対応する時刻
設定フィールドおよび時刻差設定フィールドを入力モー
ドにして(図3ではアンダーラインの部分が入力モード
になっているフィールド)。
【0032】オペレータは時刻設定か、時刻差設定かの
どちらかを選択し、時刻設定フィールド(330)か時
刻差設定フィールド(340)のどちらか一方に値を設
定する。
【0033】ハイパバイザ(130)は、ハイパバイザ
アシスト機構(140)を介してコンソール(102)
にオペレータが設定した情報を取得し、この情報に従っ
て、図4に示す様に、ハイパバイザ(130)が管理す
るハイパバイザ内の時刻制御情報格納領域内に用意され
ている時刻格納領域(以降、論理TOD制御情報格納領
域(400)という)に設定する。
【0034】論理TOD制御情報格領域(400)は、
それぞれのLPAR毎に別々に用意された論理TOD制
御情報を保持する領域であり、図4において、論理TO
D制御情報エントリnがLPARnの論理TOD制御情
報を保持する。
【0035】それぞれの論理TOD制御情報格エントリ
は、時刻有効フラグ(401)、時刻差有効フラグ(4
02)、時刻格納領域(403)、時刻差格納領域(4
04)、エポック差異値格納領域(405)から構成さ
れる。
【0036】次に、論理TOD制御情報格納領域(40
0)へのデータ設定の過程を図5から図8のフローチャ
ートを用いて説明する。
【0037】ハイパバイザ(130)は、ハイパバイザ
アシスト機構(140)を介して、オペレータが設定し
た後の画面データをハイパバイザの作業領域(以下、画
面データ領域と呼ぶ)に取り込む(ステップ500)。
【0038】次に、処理の対象とするLPARの番号を
指定する変数nに初期値として”1”を設定する(ステ
ップ501)。
【0039】次に、変数nの値が、ハイパバイザが構築
可能として規定している最大LPAR番号を超えている
かどうかテストし(ステップ502)、ステップ502
でのテストが成立の場合、経路540を経て処理を終了
する(ステップ517)。
【0040】ステップ502のテストが成立しない場
合、前記画面データ領域からLPARnの選択状態表示
フィールドの値を取り出し空白であるか否かをテストす
る(ステップ503)。ステップ503のテストが成立
すると、経路541を経てステップ518に行き、ステ
ップ503のテストが成立しない場合、ステップ504
に行く。
【0041】次に、画面データ領域からLPARn の
時刻設定フィールドと時刻差設定フィールドの値を取り
出し(ステップ504)、両方が共に空白かどうかテス
トする(ステップ505)。テストが成立した場合、経
路542を経てステップ515へ行き、LPARn の
時刻有効フラグの値を”OFF”とする処理(ステップ
515)を行い、更に、LPARn の 刻差有効フラグ
の値を”OFF”とする処理(ステップ516)を行
い、ステップ518に行く。
【0042】ステップ505のテストが成立しない場
合、 ステップ506に行きLPARnの時刻設定フィー
ルドの値が空白かどうかテストし(ステップ506)、
テストが成立した場合、さらに 、LPARnの時刻設定
フィールドの値が有効値でないかどうかテストする(ス
テップ507)。
【0043】ステップ507のテストが成立した場合エ
ラー処理(ステップ550)を行う。
【0044】ステップ507のテストが成立しない場
合、 LPARnの時刻設定フィールドの値をTODクロ
ックのデータフォーマットに変換し(ステップ50
8)、変換後の値をLPARn の 論理TOD制御情報
格納領域(400)の時刻格納領域(403)に格納し
(ステップ509)、更に、時刻有効フラグ(401)
の値を”ON”、時刻差有効フラグ(402)の値を”
OFF”とし(ステップ510)、ステップ518へ行
く。
【0045】ステップ506のテストが成立しない場
合、 LPARnの時刻差設定フィールドの値が有効値か
否かをテストする(ステップ511)。
【0046】ステップ511のテストが成立した場合エ
ラー処理(ステップ551)を行う。ステップ511の
テストが成立しない場合、 LPARnの時刻差設定フィ
ールドの値をTODクロックのデータフォーマットに変
換し(ステップ512)、この値をLPARn の 論理
TOD制御情報格納領域(400)の時刻差格納領域
(404)に格納し(ステップ513)、更に時刻差有
効フラグ(402)の値を”ON”、時刻有効フラグ
(401)の値を”OFF”とし(ステップ514)、
ステップ518へ行く。
【0047】ステップ518では、変数nの値に”1”
を加え、経路547を経てステップ502に戻る。
【0048】以降、ステップ502からステップ518
迄の一連の処理を繰り返し、オペーレータが選択した全
てのLPARの論理TOD制御情報エントリを更新す
る。
【0049】次に、ハイパバイザが論理TOD制御情報
を用いて仮想情報処理装置のエポック差異値を求める手
順について図6のフローチャートを使用して以下に説明
する。
【0050】ハイパバイザは、構築しようとするLPA
Rnの論理TOD制御情報(400)を参照して、時刻
有効フラグ(401)が”OFF”かどうかをテストし
(ステップ610)、ステップ610のテストが成立し
た場合、時刻差有効フラグ(402)が”OFF”かど
うかテストし(ステップ611)、ステップ611のテ
ストも成立した場合、当該LPARのエポック差異値格
納領域(405)に”0”をセットする(ステップ61
2)。ステップ611のテストが成立しない場合には、
当該LPARのエポック差異値格納領域(405)に時
刻差格納領域(404)の値を設定する(ステップ61
3)。
【0051】ステップ610のテストが成立しないケー
スでは、エポック差異値格納領域(405)に実TOD
の値と時刻格納領域(403)の値の差分値を格納する
(ステップ614)。
【0052】以上説明した構成と手順により、オペレー
タは論理TOD制御フレーム(300)を操作すること
により、下記(A)から(C)に示す3種類の時刻値か
ら任意に選択できる値を論理TODの時刻値としてLP
ARを構築することができる。
【0053】(A)論理TODフレーム(300)から
LPARnの時刻設定フィールド(330)に時刻を設
定することにより、LPARnに対してオペレータの設
定した任意の時刻を初期論理TOD値として与えること
ができる。
【0054】(B)論理TODフレーム(300)でL
PARnの時刻差設定フィールド(340)に時刻差を
設定することにより、実時刻に対してオペレータの設定
した時刻差を加算または減算した値を当該LPARnの
論理時刻として、与えることができる。
【0055】(C)論理TODフレーム(300)の、
時刻設定フィールド(330)と時刻差設定フィールド
(340)の双方に値を設定しないことで、LPARn
の論理TOD値として実TOD値と同じ値をあたえるこ
とができる。
【0056】以上論理TODフレーム(300)の入力
フィールドから論理TOD値を設定する実施例を説明し
たが、以上の手順を論理TODフレーム(300)のコ
マンド入力フィールド(310)から入力されるコマン
ドによっても実現可能であることはいうまでもない。
【0057】以下、オペレータが、論理TODフレーム
(300)のコマンド入力フィールド(310)から、
LPARnを選択するコマンドを入力したあと、設定情
報格納コマンド(312)を入力し、論理TODの時刻
値をセーブする場合について説明する。
【0058】オペレータが、対象とするLPARを選択
するコマンドを入力すると、ハイパバイザ(130)
は、選択されたLPARに対応する論理TOD制御情報
格納領域(400)から指定されたLPARに対応する
論理TOD制御情報エントリを読み出し、その後、ハイ
パバイザアシスト機構(140)を起動してSVP(1
03)に接続されている外部記憶装置(101)に格納
する。
【0059】MS(106)のクリアとMS(106)
へのハイパバイザ(130)の再格納を伴う情報処理装
置の初期化処理が行われるとき、ハイパバイザ(13
0)は、LPARを活性化する前に、ハイパバイザアシ
スト機構をアクティブにしてSVP(103)に接続さ
れた外部記憶装置(101)に格納してある論理TOD
制御情報を取り出して、ハイパバイザ(130)内の論
理TOD制御情報格納領域(400)に格納し、エポッ
ク差異値を決定する処理を行う。この場合の処理手順
は、既に図6を用いて説明した手順と同様である。
【0060】次に、図10から図17を用いて、本発明
の情報処理装置の時刻制御方法の他の実施例を説明す
る。
【0061】本発明の情報処理装置の時刻制御方法を備
えた情報処理装置の他の実施例を示すブロック図は、前
述の実施例を説明した図1と図2と同様である。
【0062】即ち、図1は、外部記憶装置装置(10
1)とコンソール装置(102)を備えたサービスプロ
セッサ(103)(以下、SVPと呼ぶ)と2個の実中
央処理装置(10ステップ8、105)(以下、実IP
1、実IP2と呼ぶ)と1個の実記憶装置(106)
(以下、MSと呼ぶ)と1個の入出力処理憶装置(10
7)(以下、IOPと呼ぶ)で構成される情報処理装置
であって、 MSには仮想情報処理装置を構築する為の
制御手段であるところのハイパバイザ(130)が格納
され、ハイパバイザが2個の仮想情報処理装置(11
0、120)(以下、LPAR1、LPAR2と呼ぶ)
を構築し、LPAR1が 2個の論理中央処理装置(1
11、112)(以下、論理IP11、論理IP12と
呼ぶ)を備え、LPAR2が 2個の論理中央処理装置
(121、122)(以下、論理IP21、論理IP2
2と呼ぶ)を備えていることを示す。
【0063】ハイパバイザ(130)は、ハイパバイザ
アシスト機構(140)を介して、SVPに備えられ
た、外部記憶装置およびコンソール装置をアクセスする
ことができる。
【0064】図1は、外部記憶装置装置(101)とコ
ンソール装置(102)を備えたサービスプロセッサ
(103)(以下、SVPと呼ぶ)と2個の実中央処理
装置(104、105)(以下、実IP1、実IP2と
呼ぶ)と1個の実記憶装置(106)(以下、MSと呼
ぶ)と1個の入出力処理憶装置(107)(以下、IO
Pと呼ぶ)で構成される情報処理装置であって、 MS
には仮想情報処理装置を構築する為の制御手段であるハ
イパバイザ(130)が格納され、ハイパバイザが2個
の仮想情報処理装置(110、120)(以下、LPA
R1、LPAR2と呼ぶ)を構築し、LPAR1が2個
の論理中央処理装置(111、112)(以下、論理I
P11、論理IP12と呼ぶ)を備え、LPAR1が2
個の論理中央処理装置(121、122)(以下、論理
IP21、論理IP22と呼ぶ)を備えていることを示
す。
【0065】ハイパバイザ(130)は、ハイパバイザ
アシスト機構(140)を介して、SVPに備えられた
外部記憶装置およびコンソール装置をアクセスすること
ができる。
【0066】図10は、ハイパバイザ(130)がハイ
パバイザアシスト機構(140)を介してコンソール
(102)に表示した論理TODの表示及び前記ハイパ
バイザ内の時刻制御情報格納領域の計時速度規定値(以
下、加速倍数という)等の設定を行うフレーム(以下、
LPRTACフレームと呼ぶ)の一実施例である。
【0067】オペレータはコマンド入力フィールド(A
10)から、加速倍数を設定するLPARの選択コマン
ドを入力する。ハイパバイザはハイパバイザアシスト機
構(140)を介してオペレータの選択したLPARを
認識し、選択されたLPARに対応する、選択状態表示
フィールド(A20)の領域に選択された旨を示す印を
付加する(図10における”>”)。
【0068】次にオペレータが、加速倍数の設定を指示
するコマンド(A12)をコマンド入力フィールド(A
10)から入力すると、ハイパバイザは加速倍数設定フ
ィールド(A50)をオペレータからのキー入力を可能
とするモードである入力モードにして、オペレータへ加
速倍数の値の入力を促す。
【0069】例えば、オペレータがLPAR3、LPA
R4の2つのLPARを選択するコマンドを投入した場
合、LPAR3、LPAR4に対して対応する選択状態
表示フィールドに印(図10では“>”)を付加し、そ
の後オペレータが設定を指示するコマンド(A12)を
入力し、LPAR3、LPAR4に対して対応する加速
倍数設定フィールドを入力モードにする。(図10では
アンダーラインの部分が入力モードになっているフィー
ルド)。
【0070】ハイパバイザ(130)は、ハイパバイザ
アシスト機構(140)を介してコンソール(102)
にオペレータが設定した情報を取得し、この情報に従っ
て、図11に示す様に、ハイパバイザ(130)が管理
するハイパバイザ内の時刻制御情報格納領域内に用意さ
れている制御情報格納領域(以降、タイムアクセラレー
タ制御情報格納領域(B00)又は、単に制御テーブル
(B00)という)に設定する。
【0071】制御テーブル(B00)は、それぞれのL
PAR毎に別々に用意された前述のそれぞれの論理時刻
計時機構を異なる計時速度で動作させる機能(以降、タ
イムアクセラレータ機能という)を実行するための制御
情報を保持する領域であり、、図11において、制御テ
ーブルエントリnがLPARnのタイムアクセラレータ
制御情報を保持する。
【0072】制御テーブル(B00)内のそれぞれの制
御テーブルエントリは、タイムアクセラレータ機能有効
フラグ(以下、LPRTACフラグと呼ぶ)(B0
1)、SPT命令オペランド格納領域(以下、PSMS
PTOPと呼ぶ)(B02)、SPT命令シミュレーシ
ョン実行時刻格納領域(以下、PSMSPTTMと呼
ぶ)(B0A)、SCK命令オペランド格納領域(以
下、PSMSCKTMと呼ぶ)(B04)、SCKC命
令シミュレーション実行時刻格納領域(以下、PSMS
KCOPと呼ぶ)(B05)から構成される。
【0073】ここで、SPT命令オペランドとは、仮想
情報処理装置上で動作するソフトウェアから発行される
SET CPU TIMER命令で指定されるオペラン
ドであり、SPT命令シミュレーション実行時刻とは、
仮想情報処理装置上で動作するソフトウェアから発行さ
れるSPT命令が、ハイパバイザ内のSPT命令シミュ
レーションルーチンで実行された時の実時刻であり、S
CK命令オペランドとは、仮想情報処理装置上で動作す
るソフトウェアから発行されるSET CLOCK命令
で指定されるオペランドであり、SCKC命令シミュレ
ーション実行時刻とは、仮想情報処理装置上で動作する
ソフトウェアから発行されるSET CLOCK CO
MPARATOR命令が、ハイパバイザ内のSCKC命
令シミュレーションルーチンで実行された時の実時刻で
ある。
【0074】次に、制御テーブル(B00)へのデータ
設定の過程を図12から図14のフローをチャートを用
いて説明する。
【0075】ハイパバイザ(130)は、ハイパバイザ
アシスト機構(140)を介して、オペレータが設定し
た後の画面データを画面データ領域に取り込む(ステッ
プC00)。
【0076】次に、処理の対象とするLPARの番号を
指定する変数nに初期値として”1”を設定する(ステ
ップC01)。
【0077】次に、変数nの値が、ハイパバイザが構築
可能として規定している最大LPAR番号を超えている
かどうかテストし(ステップC02)、ステップC02
でのテストが成立の場合、経路C40を経て処理を終了
する(ステップC18)。
【0078】ステップC02のテストが成立しない場
合、前記画面データ領域からLPARnの選択状態表示
フィールドの値を取り出し空白であるか否かをテストす
る(ステップC03)。ステップC03のテストが成立
すると、経路C41を経てステップC06に行き、LP
ARnの加速倍数設定フィールドの加速倍数の値を”
1”に設定し(ステップC06)、制御テーブルエント
リn内のPSMSPTOP(B02)とPSMSKCO
P(B05)の双方の値をゼロに設定する(ステップC
07)。その後、制御テーブルエントリn内のPSMS
CKTMに実TODを格納し、ステップC19に行く。
【0079】ステップC03が成立しない場合、制御テ
ーブル(B00)内のLPARnに対応するLPRTA
Cフラグ(B01)を”ON”にする。
【0080】次に、画面データ領域からLPARnの加
速倍数設定フィールド(A50)の値を取り出し(ステ
ップC05)、ステップC09へ行く。
【0081】ステップC09ではLPARnの加速倍数
設定フィールド(A50)に入力された値が有効な値で
あるかどうかをテスト、このテストが成立しない場合、
ステップC20のエラー処理へ行く。
【0082】ステップC09のテストが成立した場合、
ステップC10へ行く。
【0083】ステップC10では、LPARnの加速倍
数設定フィールド(A50)のCPTフィールドが”
Y”であるかどうかをテストする。
【0084】ステップC10のテストで、CPTフィー
ルドが”Y”と指定されていないと判定された場合、経
路C42を経てステップC14へ行く。
【0085】ステップC10のテストで、CPTフィー
ルドが”Y”と指定されていると判定された場合、仮想
情報処理装置上で動作するソフトウェアを起動する命令
(以下、SIE命令と呼ぶ)のオペランドである状態記
述(以下、SDと呼ぶ)のCPUタイマ値格納領域(以
下、SDCPTと呼ぶ)をLPARnのPSMSPTO
P(B02)へ格納し(ステップC11)、ステップC
12へ行く。
【0086】SIE命令及び状態記述の一般的様につい
ては、例えば、IBM社発行の刊行物”IBM Sys
tem/370 Extended Architec
ture Interpretive Executi
on”(SA22−7095)にその詳細が記述されて
いる。
【0087】ステップC12では、前述のSDCPTの
値を前記の加速倍数の値で除し、結果の商をSD内のC
PUタイマフィールドに格納する。このステップC12
での処理の結果、SDCPTの値は、元のSDCPTの
値の加速倍数分の1の値が設定され、その結果、元のS
DCPTの値を使って発生するCPUタイマ割り込み迄
の経過時間をAとすれば、「A/加速倍数値」の時間で
CPUタイマ割り込みを発生させることができ、その結
果、仮想情報処理装置で動作するソフトウェアに対し擬
似的に時間が早く進んだように見せる事ができる。
【0088】引き続き、実TOD値をLPARnのPS
MSPTOP(B02)へ格納し(ステップC13)、
ステップC14へ行く。
【0089】ステップC14では、LPARnの加速倍
数設定フィールド(A50)のTODに”Y”が指定さ
れているか否かをテストする。ステップC14のテスト
が成立しない場合、経路C43を経由してステップC1
9へ行く。ステップC14のテストが成立した場合、ス
テップC15へ行く。 ステップC15では、実TOD
の値をLPARnのPSMSCKTM(B04)へ格納
し、ステップC16へ行く。
【0090】ステップC16では、SD内のクロックコ
ンパレータ値をLPARnのPSMSKC(B05)へ
格納し、ステップC17へ行く。
【0091】ステップC17では、実際に設定されてい
るSDCPTの値を加速倍数で指定した実経過時間と異
なる時間にCPUタイマ割込みを発生させるために、
「実TOD値+(SDのクロックコンパレータ値−実T
OD値)/加速倍数」の演算を行い、その結果をSDの
SDCKCにフィールドに格納し、ステップC19へ行
く。
【0092】ステップC19では、変数nの値に”1”
を加え、経路C44を経由してステップC02へ戻る。
【0093】以降、ステップC2からステップ519迄
の一連の処理を繰り返し、すべての制御テーブルエント
リ及びSDのCPUタイマ値、クロックコンパレータ値
の更新を行う。
【0094】以上の処理ステップで生成した制御テーブ
ル内のデータは、後述の命令シミュレーションで使用す
る。
【0095】次に,仮想情報処理装置上で動作するソフ
トウェアから発行されるSPT命令・STPT命令・S
CK命令・STCK命令・SCKC命令・STCKC命
令をハイパバイザ(130)でシミュレーションする場
合について図15から図20のフローチャートを用いて
説明する。
【0096】最初に、図15を用いてSPT命令の処理
手順を説明する。
【0097】図15において、仮想情報処理装置上で動
作するソフトウェアからSPT命令が発行されると、前
記SPT命令は実情報処理装値によってインターセプト
され、制御は仮想情報処理装置上で動作するソフトウェ
アからハイパバイザ(130)に渡され、ステップ80
0の実行が開始される。
【0098】ステップ800では、制御テーブル(B0
0)内のLPARnに対応するLPRTACフラグ(B
01)が”ON”で有るか否かをテストする。ステップ
800のテストの結果前記LPRTACフラグ(B0
1)が”ON”でない場合、経路810を経由してハイ
パバイザに内蔵されている通常のSPT命令シミュレー
ション処理に行く。ステップ800のテストの結果前記
LPRTACフラグ(B01)が”ON”である場合、
ステップ801に行く。
【0099】ステップ801では、SPT命令のオペラ
ンドであるCPUタイマへの設定値を加速倍数の値で除
し、結果の商をSD内のSDCPTフィールドへ格納
し、前記命令のオペランドを対応する制御テーブルのP
SMSPTOP(B02)へ格納し(ステップ80
2)、引き続き、実TOD値を対応する制御テーブルエ
ントリのPSMSPTTM(B03)へ格納する。その
後、ハイパバイザに内蔵されている通常のSPT命令シ
ミュレーション処理に行く。
【0100】次に、図16を用いてSTPT命令の処理
手順を説明する。
【0101】図16において、仮想情報処理装置上で動
作するソフトウェアからSTPT命令が発行されると、
前記STPT命令は実情報処理装値によってインターセ
プトされ、制御は仮想情報処理装置上で動作するソフト
ウェアからハイパバイザ(130)に渡され、ステップ
900の実行が開始される。
【0102】ステップ900では、制御テーブル(B0
0)内のLPARnに対応するLPRTACフラグ(B
01)が”ON”で有るか否かをテストする。ステップ
900のテストの結果前記LPRTACフラグ(B0
1)が”ON”でない場合、経路910を経由してハイ
パバイザに内蔵されている通常のSTPT命令シミュレ
ーション処理に行く。ステップ800のテストの結果前
記LPRTACフラグ(B01)が”ON”である場
合、ステップ901に行く。
【0103】ステップ901では、STPT命令のオペ
ランド値を得るために「PSMSPTOPの内容−(実
TOD値−PSMSPTTMの内容*加速倍数の値)」
なる演算を行い、この演算結果をオペランドの値とす
る。この演算は、ステップ801でSD内のSDCPT
フィールドに本来設定すべきSPT命令で指定されるオ
ペランドの値を変更しているため、STPT命令のオペ
ランドとしてのCPUタイマ値を変更前の値に戻す目的
で行う。
【0104】その後、ハイパバイザに内蔵されている通
常のSTPT命令シミュレーション処理に行く。
【0105】次に、図17を用いてSCK命令の処理手
順を説明する。
【0106】図17において、仮想情報処理装置上で動
作するソフトウェアからSCK命令が発行されると、前
記SCK命令は実情報処理装値によってインターセプト
され、制御は仮想情報処理装置上で動作するソフトウェ
アからハイパバイザ(130)に渡され、ステップ10
00の実行が開始される。
【0107】ステップ1000では、制御テーブル(B
00)内のLPARnに対応するLPRTACフラグ
(B01)が”ON”で有るか否かをテストする。ステ
ップ1000のテストの結果前記LPRTACフラグ
(B01)が”ON”でない場合、経路1010を経由
してハイパバイザに内蔵されている通常のSCK命令シ
ミュレーション処理に行く。ステップ1000のテスト
の結果前記LPRTACフラグ(B01)が”ON”で
ある場合、ステップ1001に行く。
【0108】ステップ1001では、エポック差異値を
SDのエポック差異値格納エリア(以下、SDEDと呼
ぶ)に格納し、引き続きステップ1002で、実TOD
値を対応する制御テーブルのPSMSCKTMに格納す
る。
【0109】その後、ハイパバイザに内蔵されている通
常のSCK命令シミュレーション処理に行く。
【0110】次に、図18を用いてSTCK命令の処理
手順を説明する。
【0111】図18において、仮想情報処理装置上で動
作するソフトウェアからSTCK命令が発行されると、
前記STCK命令は実情報処理装値によってインターセ
プトされ、制御は仮想情報処理装置上で動作するソフト
ウェアからハイパバイザ(130)に渡され、ステップ
1100の実行が開始される。
【0112】ステップ1100では、制御テーブル(B
00)内のLPARnに対応するLPRTACフラグ
(B01)が”ON”で有るか否かをテストする。ステ
ップ1100のテストの結果前記LPRTACフラグ
(B01)が”ON”でない場合、経路1110を経由
してハイパバイザに内蔵されている通常のSTCK命令
シミュレーション処理に行く。ステップ1100のテス
トの結果前記LPRTACフラグ(B01)が”ON”
である場合、ステップ1101に行く。
【0113】ステップ1101では、STCK命令のオ
ペランド値を得るために、「PSMSCKTM+SDE
D+(実TOD値−PSMSCKTM*加速倍数の
値)」なる演算を行い、この演算結果をオペランドの値
とする。この演算は、加速倍数の値で時間の経過を変更
しているために、実際の経過時間との差を補正する目的
で行う。
【0114】その後、ハイパバイザに内蔵されている通
常のSTCK命令シミュレーション処理に行く。
【0115】次に、図19を用いてSCKC命令の処理
手順を説明する。
【0116】図19において、仮想情報処理装置上で動
作するソフトウェアからSCKC命令が発行されると、
前記SCKC命令は実情報処理装値によってインターセ
プトされ、制御は仮想情報処理装置上で動作するソフト
ウェアからハイパバイザ(130)に渡され、ステップ
1200の実行が開始される。
【0117】ステップ1200では、制御テーブル(B
00)内のLPARnに対応するLPRTACフラグ
(B01)が”ON”で有るか否かをテストする。ステ
ップ1200のテストの結果前記LPRTACフラグ
(B01)が”ON”でない場合、経路1210を経由
してハイパバイザに内蔵されている通常のSCKC命令
シミュレーション処理に行く。ステップ1200のテス
トの結果前記LPRTACフラグ(B01)が”ON”
である場合、ステップ1201に行く。
【0118】ステップ1201では、SDCKCに設定
する値を得るために「実TOD値+(SCKC命令のオ
ペランド値−実TOD値)/*加速倍数の値)」なる演
算を行い、この演算結果をSDCKCに設定する。この
演算は、加速倍数の値で時間の経過を変更しているため
に、実際の経過時間との差を補正する目的で行う。次に
ステップ1202で命令オペランドを対応する制御テー
ブルエントリのPSMSKCOPに設定する。
【0119】その後、ハイパバイザに内蔵されている通
常のSCKC命令シミュレーション処理に行く。
【0120】次に、図20を用いてSTCKC命令の処
理手順を説明する。
【0121】図20において、仮想情報処理装置上で動
作するソフトウェアからSTCKC命令が発行される
と、前記STCKC命令は実情報処理装値によってイン
ターセプトされ、制御は仮想情報処理装置上で動作する
ソフトウェアからハイパバイザ(130)に渡され、ス
テップ1300の実行が開始される。
【0122】ステップ1300では、制御テーブル(B
00)内のLPARnに対応するLPRTACフラグ
(B01)が”ON”で有るか否かをテストする。ステ
ップ1300のテストの結果前記LPRTACフラグ
(B01)が”ON”でない場合、経路1310を経由
してハイパバイザに内蔵されている通常のSTCKC命
令シミュレーション処理に行く。ステップ1300のテ
ストの結果前記LPRTACフラグ(B01)が”O
N”である場合、ステップ1301に行く。
【0123】ステップ1301では、対応する制御テー
ブルのPSMSCKOPの内容を前記STCKC命令の
オペランドと規定した後、ハイパバイザに内蔵されてい
る通常のSTCKC命令シミュレーション処理に行く。
【0124】以上、時刻制御情報格納領域内の計時速度
規定値を用いて、時刻計時動作を変化させる例を、加速
倍数を使用して説明した。
【0125】この加速倍数に、小数点以下の値を使用す
ることで時刻計時動作を変化させ、この変化を減速する
ことが出来ることはいうまでもなく、更に、前述の実施
例で説明した加速倍数の乗算と除算の操作をそれぞれ除
算と乗算の操作で置き換えることにより、整数値である
減速倍数を用いて時刻計時動作の減速を実現できること
もいうまでもない。
【0126】更に、前述の計時速度規定値を特定のパタ
ーンに設定することで前記時刻計時動作を停止させた
り、開始させたり又は動的に時刻計時動作の計時間隔を
変更出来ることもいうまでもない。
【0127】
【発明の効果】本発明による情報処理装置の時刻制御方
法では、サービスプロセッサに備えられたコンソール装
置に表示される複数の指定形式を持つ論理時刻からオペ
レータが任意の論理時刻を選択し、当該仮想情報処理装
置に属する論理中央処理装置内の論理時刻計時機構への
時刻設定の手段を提供可能とすることにより、仮想情報
処理装置上で動作するソフトウェアから論理時刻設定の
ためのSCK命令を発行することなく、論理中央処理装
置内の論理時刻計時機構への時刻設定が出来るようにな
る。
【0128】さらに一度設定された論理時刻計時機構へ
の設定時刻と論理時刻の指定形式を、サービスプロセッ
サの外部記憶装置に格納し、この格納情報に従って自動
的に論理時刻計時機構への時刻設定を行うことにより、
オペーレータの時刻設定オペレーション介入回数を減少
することが可能となる。
【0129】更に仮想情報処理装置に属する論理中央処
理装置内の論理時刻計時機構への加速倍数を設定し、仮
想情報処理装置上で動作しているソフトウェアから発行
されるSPT命令・STPT命令・SCK命令・STC
K命令・SCKC命令・STCKC命令のハイパバイザ
の命令シミュレーションを本発明の如くに構成する事に
より、仮想情報処理装置で動作する論理時刻計時機構の
計時動作を加速することが出来る。その結果、仮想情報
処理装置で動作するソフトウェアに対し、計時動作を加
速した論理TODと論理CPUタイマ及び前記計時機構
に付随するタイマ割り込みを提供することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実情報処理装置上に構築された、仮想情報処理
装置を示す図である。
【図2】実情報処理装置の持つ実TOD と仮想情報処
理装置の持つ論理TODの関係を示す図である。
【図3】論理TODへの時刻設定行うための表示/設定
フレームである。
【図4】ハイパバイザが論理TODを制御するための制
御テーブルである。
【図5】図4の制御テーブルを作成するための手順を示
すフローチャートである
【図6】図4の制御テーブルを作成するための手順を示
すフローチャートである。
【図7】図4の制御テーブルを作成するための手順を示
すフローチャートである。
【図8】図4の制御テーブルを作成するための手順を示
すフローチャートである。
【図9】図4の制御テーブルからエポック差異値を求め
るための手順を示すフローチャートである。
【図10】論理TODへの加速倍数を表示・設定フレー
ムである。
【図11】ハイパバイザが論理TODを制御するための
制御テーブルである。
【図12】図11の制御テーブルを作成するための手順
を示すフローチャートである。
【図13】図11の制御テーブルを作成するための手順
を示すフローチャートである。
【図14】図11の制御テーブルを作成するための手順
を示すフローチャートである。
【図15】SPT命令シミュレーションの手順を示すフ
ローチャートである。
【図16】STPT命令シミュレーションの手順を示す
フローチャートである。
【図17】SCK命令シミュレーションの手順を示すフ
ローチャートである。
【図18】STCK命令シミュレーションの手順を示す
フローチャートである。
【図19】SCKC命令シミュレーションの手順を示す
フローチャートである。
【図20】STCKC命令シミュレーションの手順を示
すフローチャートである。
【符号の説明】
101:外部記憶装置 102:コンソール装置 103:サービスプロセッサ 104、105:実中央処理装置(実IP) 106:主記憶装置(MS) 107:入出力処理装置(IOP) 111、112、121、122:仮想中央処理装置
(仮想IP) 110、:120:仮想情報処理装置 130:ハイパバイザ 140:ハイパバイザアシスト 300:論理TODフレーム 310、A10:コマンド入力フィールド 320、A20:選択状態表示フィールド 330:時刻設定フィールド 340:時刻差設定フィールド 350、A40:現論理時刻表示フィールド 400:論理TOD制御情報格納領域 401:時刻有効フラグ 402:時刻差有効フラグ 403:時刻格納領域 404:時刻差格納領域 405、B05:エポック差異値格納領域 A00:加速倍数設定フレーム A30:論理時刻初期値表示フィールド A50:加速倍数設定フィールド B00:タイムアクセラレータ制御情報格納領域 B01:SPT命令オペランド格納領域 B02:SPT命令シミュレーション実行時刻格納領域 B03:SCK命令オペランド格納領域 B04:SCKC命令シミュレーション実行時刻格納領
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加藤 久佳 神奈川県秦野市堀山下1番地 株式会社日 立インフォメーションテクノロジー内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】時刻を格納し且つ計時する時刻計時機構を
    具備した中央処理装置と、該中央処理装置に接続される
    主記憶装置と入出力処理装置と、コンソール装置と外部
    記憶装置を備えたサービスプロセッサから構成される情
    報処理装置であって、 前記情報処理装置を構成する中央処理装置と主記憶装置
    と入出力処理装置を論理的に分割あるいは時分割で使用
    することで仮想情報処理装置を構築する為の制御手段と
    して、前記情報処理装置を構成する主記憶装置内に格納
    される前記制御手段であるところのハイパバイザを具備
    し、 前記ハイパバイザは、サービスプロセッサに備えられる
    コンソール装置と外部記憶装置を使用する手段として、
    前記中央処理装置とサービスプロセッサに備えられてい
    るハイパバイザアシスト機構を使用し、 前記ハイパバイザの制御によって論理的に分割あるいは
    時分割で使用することによって実現される1つ又は複数
    の論理中央処理装置と論理主記憶装置と論理入出力処理
    装置及び論理時刻計時機構から構成される仮想情報処理
    装置において、 前記ハイパバイザは、前記サービスプロセッサに備えら
    れたコンソール装置からのオペレータの入力によってあ
    たえられる、前記論理中央処理装置内の論理時刻計時機
    構への1つ又は複数の時刻制御パラメータとこの時刻制
    御パラメータの指定形式に係わる情報をハイパバイザア
    シスト機構を起動して取得し、これらを前記ハイパバイ
    ザ内の時刻制御情報格納領域内に前記複数の仮想情報処
    理装置毎にそれぞれ格納し、 前記ハイパバイザの仮想情報処理装置の活性化処理にお
    いて、前記ハイパバイザ内の時刻制御情報格納領域内に
    格納した、時刻制御パラメータとこの時刻制御パラメー
    タの指定形式情報を用いて論理時刻計時機構への時刻の
    設定を可能とし、 前記ハイパバイザの仮想情報処理装置を活性化した後に
    おいては、前記コンソール装置からのオペレータの入力
    により、前記サービスプロセッサに備えられた外部記憶
    装置内の時刻制御パラメータとこの時刻制御パラメータ
    の指定形式に係わる情報を動的に書き換え、その後で前
    記ハイパバイザアシスト機構を用いて、前記ハイパバイ
    ザ内の時刻制御情報格納領域内に格納されている時刻制
    御パラメータとこの時刻制御パラメータの指定形式情報
    を動的に書き替えることにより、前記論理時刻計時機構
    の時刻と計時動作を動的に変更することを特徴とする情
    報処理装置の時刻制御方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の情報処理装置の時刻制御
    方法に於いて、 前記1つ又は複数の時刻制御パラメータとして設定時刻
    を用い、更に前記時刻制御パラメータの指定形式に係わ
    る情報として設定時刻の指定形式に係わる情報を用い、
    前記ハイパバイザ内の時刻制御情報格納領域には時刻格
    納領域を備えることを特徴とする情報処理装置の時刻制
    御方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の情報処理装置の時刻制御
    方法に於いて、 前記1つ又は複数の時刻制御パラメータとして論理時刻
    計時機構の計時速度を規定する値を用い、更に前記時刻
    制御パラメータの指定形式に係わる情報として前記計時
    速度を規定する値の指定形式に係わる情報を用い、前記
    ハイパバイザ内の時刻制御情報格納領域には計時速度規
    定値格納領域を備えることを特徴とする情報処理装置の
    時刻制御方法。
  4. 【請求項4】 前記ハイパバイザ内の時刻制御情報格納
    領域内に格納した論理時刻計時機構への1つ又は複数の
    時刻制御パラメータと前記時刻制御パラメータの指定形
    式に関する情報をハイパバイザの制御によって、ハイパ
    バイザアシスト機構を機能させてサービスプロセッサに
    備えられている外部記憶装置に格納し、 情報処理装置を構成する主記憶装置のクリア処理と主記
    憶装置へのハイパバイザの格納処理を伴う情報処理装置
    の初期化処理が行われた後は、 前記サービスプロセッサに備えられている外部記憶装置
    に格納した仮想情報処理装置の論理時刻計時機構への1
    つ又は複数の時刻制御パラメータと前記時刻制御パラメ
    ータの指定形式に関する情報を得て、これをハイパバイ
    ザ内の仮想情報処理装置毎に存在する別々の時刻制御情
    報格納領域内に格納し、 前記ハイパバイザの仮想情報処理装置の活性化処理にお
    いて、前記ハイパバイザ内の時刻制御情報格納領域内に
    格納した、論理時刻計時機構への1つ又は複数の時刻制
    御パラメータと前記時刻制御パラメータの指定形式に関
    する情に基づき、論理時刻計時機構の時刻を設定そして
    変更することを特徴とする請求項1記載の情報処理装置
    の時刻制御方法。
  5. 【請求項5】 請求項1及び請求項4記載の情報処理装
    置の時刻制御方法に於いて、 ハイパバイザ内の時刻制御情報格納領域内に論理時刻計
    時機構への設定時刻と設定形式に関する情報を格納し、
    該設定時刻と設定形式に関する情報をハイパバイザの制
    御によってサービスプロセッサに備えられている外部記
    憶装置に格納し、これをハイパバイザ内の仮想情報処理
    装置毎に別々に存在する時刻制御情報格納領域内に格納
    し、それぞれの論理時刻計時機構を異なる値に設定する
    ことを特徴とする情報処理装置の時刻制御方法。
  6. 【請求項6】 請求項1及び請求項4記載の情報処理装
    置の時刻制御方法に於いて、 ハイパバイザ内の時刻制御情報格納領域内に格納した論
    理時刻計時機構の計時速度を規定する値と指定形式に関
    する情報をハイパバイザの制御によってサービスプロセ
    ッサに備えられている外部記憶装置に格納し、これをハ
    イパバイザ内の仮想情報処理装置毎に別々に存在する時
    刻制御情報格納領域内に格納し、それぞれの論理時刻計
    時機構を異なる計時速度で動作させることを特徴とする
    情報処理装置の時刻制御方法。
  7. 【請求項7】 請求項1、請求項5及び請求項6記載の
    情報処理装置の時刻制御方法に於いて、 ハイパバイザ内の仮想情報処理装置毎に別々に存在する
    時刻制御情報格納領域内の論理時刻計時機構への1つ又
    は複数の時刻制御パラメータと前記時刻制御パラメータ
    の指定形式に関する情報を格納しない場合は、対応する
    論理時刻計時機構の時刻の値と該論理時刻計時機構の計
    時速度を実中央処理装置の時刻計時機構の時刻値と計時
    速度に合わせることを特徴とする情報処理装置の時刻制
    御方法。
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