JP2004178303A - 表示装置、画面データ生成装置、および、そのプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】表示装置の画面として、色によってデバイスの状態をオペレータに通知するための画面を設計する際の手間を削減可能なシステムで
【解決手段】グラフィック操作パネルの画面データでは、温度センサαと、その状態の表示領域βと、温度センサαの状態が取り得る数値範囲γと、それに対応する色範囲δとの対応関係がグラデーションオブジェクトの属性として、予め設定されている。当該画面データに基づいて動作するグラフィック操作パネルは、温度センサαが数値範囲δの50%の場合、表示領域βの色として、色範囲δの50%の色を選択する。これにより、上記グラデーションオブジェクトの各属性を設定するだけで、表示領域βの色を、温度センサαの状態(温度)に応じて連続的に変更できる。
【選択図】 図1
【解決手段】グラフィック操作パネルの画面データでは、温度センサαと、その状態の表示領域βと、温度センサαの状態が取り得る数値範囲γと、それに対応する色範囲δとの対応関係がグラデーションオブジェクトの属性として、予め設定されている。当該画面データに基づいて動作するグラフィック操作パネルは、温度センサαが数値範囲δの50%の場合、表示領域βの色として、色範囲δの50%の色を選択する。これにより、上記グラデーションオブジェクトの各属性を設定するだけで、表示領域βの色を、温度センサαの状態(温度)に応じて連続的に変更できる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、書き換え可能な画面データに基づいて、デバイスの状態を表示可能な表示装置、および、その画面データ生成装置に関するものであり、特に、デバイスの状態を色によって連続的に表示可能であるにも拘らず、画面設計が容易な表示装置、および、その画面データ生成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図7に示すように、制御システム101のHMI(HUMAN MACHINE INTERFACE )として、表示/制御動作を規定する画面データに基づいて、デバイスの状態を表示するための操作画面を表示し、当該操作画面への操作を受け付けるグラフィック操作パネル114が、従来から広く用いられている。
【0003】
当該グラフィック操作パネル114では、制御用ホストコンピュータ115などで生成された画面データが、予めグラフィック操作パネル114の記憶部125に格納され、グラフィック操作パネル114のHMIランタイム部126は、当該画面データに基づいて、ターゲットシステム102のデバイス102aの状態を、例えば、状態に応じて形状が変化する部品図形や、数値あるいはメータなどとして表示する。
【0004】
ここで、適切な上記操作画面は、グラフィック操作パネル114の用途、ターゲットシステム102を構成するデバイス102aの種類や数、あるいは、グラフィック操作パネル114のオペレータの数などによって変化するため、上記記憶部125は、画面データを書き換え可能なように構成されており、上記用途などに応じて、画面データを変更することによって、適切な操作画面を表示できるように構成されている(後述の特許文献1参照)。
【0005】
ここで、上記画面データは、表示プログラム自体を変更する場合よりも容易に操作画面を変更できるように、例えば、画面上の表示領域と、そこに状態を表示するデバイスと、各状態のときに表示すべき図形との組み合わせを示すタグ(処理指示語)を組み合わせて構成されており、操作画面の設計者が、例えば、制御用ホストコンピュータ115の作画処理部115を操作するなどして、上記組み合わせを入力すると、当該作画処理部152は、これらの組み合わせを示すタグを含む画面データを生成する。これにより、比較的容易に、操作画面を設計できる。
【0006】
【特許文献1】
特公平6−93173号(公告日:1994年11月16日)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、グラフィック操作パネルへ指示して、デバイス(例えば温度センサなど)の状態に応じた色を表示させると共に、状態変化(例えば、温度変化)に応じて、その色を連続的に変更させようとすると、画面データ生成する際に手間がかかるという問題を生じる。一方、例えば、サーモグラフ装置のように、温度変化を連続的な色変化として表示できる装置を、制御システムに追加すると、システムを構成する機器数が多くなり、制御システムの製造コストが増加してしまう。
【0008】
より詳細には、上記グラフィック操作パネル114に温度変化を連続的な色変化として表示させる場合、当該グラフィック操作パネル114の画面データとして、以下のタグを含む画面データが格納される。すなわち、温度センサのある出力における図形として、背景色が当該出力に対応する色に設定された図形、および、温度センサの組み合わせを示すタグが、各出力それぞれに対応して用意され、上記画面データには、これらのタグが含まれる。
【0009】
したがって、色をより滑らかに変化させようとして、表示される色数を増加させようとすると、画面データに記述すべきタグの数が増大するので、画面設計の手間が増加してしまう。
【0010】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、デバイスの状態を色によって連続的に表示可能であるにも拘らず、画面設計が容易な表示装置、および、その画面データ生成装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明に係る表示装置は、上記課題を解決するために、書き換え可能な画面データに基づいて、デバイスの状態を表示する表示手段を有する表示装置において、上記画面データには、デバイス、表示範囲、数値範囲および色範囲の組み合わせを示すデータ含むことができ、上記表示手段は、上記画面データに上記データが含まれている場合、上記数値範囲における、上記デバイスの状態の相対値を導出し、上記色範囲における当該相対値となる色で上記表示範囲を表示することを特徴としている。
【0012】
当該構成では、画面データに、上記組み合わせを示すデータが含まれている場合、上記表示手段は、上記画面データに上記データが含まれている場合、上記数値範囲における、上記デバイスの状態の相対値を導出し、上記色範囲における当該相対値となる色で上記表示範囲を表示する。
【0013】
これにより、デバイスの状態に応じた色を表示するための特別な装置(例えば、サーモグラフ装置)を設けることなく、書き換え可能な画面データに基づいて、デバイスの状態を表示する表示手段を有する表示装置によって、デバイスの状態変化に応じて、表示領域の色を連続的に変更できる。
【0014】
また、デバイスの状態変化に応じて、表示領域の色を連続的に変更できるにも拘らず、デバイスの状態毎に、それに対応する色を設定する構成とは異なり、上記組み合わせを設定するだけで、連続的な色表示が可能なので、表示装置の表示画面の設計者の負担を軽減できる。
【0015】
また、請求項2記載の画面データ生成装置は、デバイス、表示範囲、数値範囲および色範囲の組み合わせが画面データに含まれている場合、上記数値範囲における、上記デバイスの状態の相対値を導出し、上記色範囲における当該相対値となる色で上記表示範囲を表示する表示装置用の画面データ生成装置であって、上記課題を解決するために、上記組み合わせの入力を受け受け付ける受け付け手段と、当該組み合わせを示すデータを含む画面データを生成する生成手段とを備えていることを特徴としている。
【0016】
当該画面データ生成装置において、受け付け手段は、表示装置が色によって状態を表示すべきデバイス毎に、上記デバイス、表示範囲、数値範囲および色範囲の組み合わせの入力を受け付け、生成手段が、当該組み合わせを示すデータが含まれた画面データを生成する。一方、表示装置は、当該画面データに基づいて、各表示領域を上記デバイスの状態に応じた色で表示する。
【0017】
それゆえ、請求項1と同様に、デバイスの状態変化に応じて、表示領域の色を連続的に変更できるにも拘らず、デバイスの状態毎に、それに対応する色を設定する構成とは異なり、上記組み合わせを設定するだけで、連続的な色表示が可能なので、表示装置の表示画面の設計者の負担を軽減できる。
【0018】
ところで、上記表示装置および画面データ生成装置は、ハードウェアで実現してもよいが、プログラムをコンピュータに実行させて実現してもよい。これらのプログラムがコンピュータで実行されると、当該コンピュータは、請求項1記載の表示装置、または、請求項2記載の画面データ生成装置として動作する。したがって、請求項1および2と同様、表示装置の表示画面の設計者の負担を軽減できる。
【0019】
なお、上記プログラムは、上記各動作の全手順をCPUなどの演算手段へ指示するコードであってもよいし、所定の手順で呼び出すことで、上記各動作の一部または全部を実行可能な基本プログラム(例えば、オペレーティングシステムやライブラリなど)が既に存在していれば、当該基本プログラムの呼び出しを上記演算手段へ指示するコードやポインタなどで、上記全手順の一部または全部を置き換えてもよい。さらに、上記手順の一部を実行可能な他のコンピュータへ上記手続きを指示できれば、当該コンピュータとの通信処理によって、当該手順の一部を置き換えてもよい。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施形態について図1ないし図6に基づいて説明すると以下の通りである。すなわち、本実施形態に係る制御システムは、表示装置の画面として、色によってデバイスの状態をオペレータに通知するための画面を設計する際の手間を削減可能なシステムであって、例えば、ターゲットシステムがベルトコンベアー式の自動組付機の場合など、複数のプログラマブル・ロジック・コントローラ(以下では、PLCと略称する)が互いに連携して制御するようなターゲットシステムを制御する場合に、特に好適に使用されている。
【0021】
以下では、色によってデバイスの状態を通知する画面を設計するときの手間を削減するための構成について説明する前に、制御システム全体の概略構成および動作について説明する。すなわち、図2に示すように、当該制御システム1では、複数の制御ユニット11がローカルエリアネットワーク(LAN)12を介して接続されている。各制御ユニット11には、上記ターゲットシステム2のデバイス2aを制御する制御装置としてのPLC13と、例えば、シリアルケーブルなどを介して、当該PLC13に接続されると共に、制御システム1のHMIとして、デバイス2aの状態を表示し、オペレータによるデバイス2aへの操作を受け付けるグラフィック操作パネル(表示装置)14とが設けられている。
【0022】
なお、図2では、説明の便宜上、LAN12に2つの制御ユニット11が接続され、各制御ユニット11のグラフィック操作パネル14に、PLC13がそれぞれ1台ずつ接続されると共に、各PLC13にデバイス2aが1台ずつ接続されている場合を例示しているが、当然ながら、それぞれの接続台数は任意に設定できる。
【0023】
また、デバイスは、デバイスアドレスやシンボル名により特定可能で、しかも、状態を取得したり、制御(変更)できるものであればよく、例えば、デバイス2a自体であってもよいし、例えば、PLC13やグラフィック操作パネル14の記憶装置など、制御システム1に設けられた記憶装置の一領域を示していてもよい。
【0024】
さらに、本実施形態に係る制御システム1では、上記各制御ユニット11間を接続する際、グラフィック操作パネル14同士が、例えば、イーサネット(登録商標)などのLAN12を介して接続されている。
【0025】
このように、本実施形態に係る制御システム1では、制御システム1に必須の構成であり、しかも、HMIとして動作するため、演算能力に余力のあるグラフィック操作パネル14が通信の大半を処理するように構成されている。さらに、各グラフィック操作パネル14は、自らに接続されているPLC13の機種に固有の専用プロトコルと、LAN12での共通プロトコルとを変換して、他のグラフィック操作パネル14など、LAN12内の機器と、PLC13との通信を中継する。なお、共通プロトコルと専用プロトコルとの間のプロトコル変換には、同じ指示に同じコードが割り当てられるように予め定められた共通のコマンドと上記共通のコマンドに対応するPLC13固有のコマンドとの間の変換や、データやアドレスの表現方法の変換、シンボル名とデバイスアドレスとの間の変換なども含まれる。
【0026】
これにより、LAN12内の機器(グラフィック操作パネル14など)は、他のグラフィック操作パネル14に接続されているPLC13の機種に拘らず、LAN12を介して共通のプロトコルで通信できる。この結果、互いに異なる機種のPLC13の混在する制御システム1が比較的容易に実現されている。
【0027】
より詳細には、上記グラフィック操作パネル14は、表示/制御動作を規定する画面データに基づいて、入力受け付け動作および画面表示動作を行う表示器であって、例えば、液晶表示パネルなどからなり、デバイス2aの状態を表示する表示部21と、例えば、上記パネル上に配されたタッチパネルなどからなり、オペレータからの操作を受け付ける入力部22と、上記PLC13に接続されるPLC・インターフェース部(PLC・IF部)23と、上記LAN12に接続されるLAN・IF部24と、上記画面データが予め格納されると共に、デバイス2aの状態などが記憶される記憶部25と、記憶部25の画面データを参照しながら、上記部材21〜24を制御するHMIランタイム部(表示手段)26とを備えている。
【0028】
なお、上記各部材21〜26、および、後述の各部材51〜54は、CPUなどの演算手段が、ROMやRAMなどの記憶手段に格納されたプログラムを実行し、タッチパネルや液晶表示装置などの入出力手段、あるいは、インターフェース回路などの通信回路を制御することによって実現される機能ブロックである。したがって、これらの手段を有するコンピュータが、上記プログラムを記録した記録媒体(例えば、CD−ROMなど)を読み取り、当該プログラムを実行するだけで、本実施形態に係るグラフィック操作パネル14、あるいは、制御用ホストコンピュータ15(後述)を実現できる。なお、例えば、LAN12、あるいは、他の通信路を介してプログラムをダウンロードするためのプログラムが、上記コンピュータに予めインストールされていれば、これらの通信路を介して、上記コンピュータへ上記プログラムを配付することもできる。
【0029】
本実施形態に係る画面データは、画面を表示し、操作を受け付ける際の動作を特定するデータであって、例えば、解像度などの点で互いに異なる表示部21を有するグラフィック操作パネル14間、あるいは、後述する制御用ホストコンピュータ15であっても当該画面データを共用できるように、抽象化されたオブジェクトデータ(手続きおよびデータ)として表現されている。一方、HMIランタイム部26は、当該画面データを、自機器に応じた機械語に翻訳して実行することで画面表示や操作受付などの動作を実行する。なお、オブジェクトの内部変数やデバイス2aの状態を記憶する領域、あるいは、作業領域など、HMIランタイム部26が画面データを実行する際に必要な記憶領域は、上記記憶部25に確保される。
【0030】
より詳細には、本実施形態に係るエディタデータは、表示部21の画面に表示可能な部品(図形要素)に対応するオブジェクトの集合としてのパネルオブジェクトを含んでいる。また、パネルオブジェクトには、デバイスに対応付け可能な変数のうち、上記各オブジェクトのいずれかから参照されている変数のリストが含まれている。さらに、デバイスに対応付けられた変数には、属性として、デバイスの状態を示す内容と、デバイスアドレスなど、デバイスを特定するための情報とが設けられている。
【0031】
また、上記各オブジェクトは、上記変数のいずれかに対応付け可能であり、表示に関連するオブジェクトは、変数の内容に応じて、上記図形要素の表示を変更できる。また、各オブジェクトは、各種のメッセージを受け取り、当該メッセージに応じて動作できる。例えば、デバイスの状態を表示するオブジェクトは、デバイスの状態を示すメッセージを受け取ると、当該メッセージの内容、すなわち、デバイスの状態に応じて図形表示を変更できる。
【0032】
一方、上記HMIランタイム部26は、予め定められた周期で、上記リストに含まれた各変数の内容を取得する。具体的には、HMIランタイム部26は、変数の属性のうち、デバイスを特定するための情報から、デバイスへの通信路を特定する。通信路が特定されると、必要に応じて、両IF部23・24へ指示して、自機器に接続されているPLC13や、他のグラフィック操作パネル14と通信し、デバイス2aの状態を取得する。また、HMIランタイム部26は、取得したデバイス2aの状態を、変数の内容として、記憶部25に格納する。
【0033】
さらに、HMIランタイム部26は、各変数を参照するオブジェクトへ、変数の内容をメッセージし、各オブジェクトは、メッセージに応じて画面表示を変更できる。例えば、あるオブジェクトが、線や円などの線画を示す基本図形を組み合わせて、部品を表示している場合、当該オブジェクトは、デバイスの状態に応じて、基本図形の色や大きさ、組み合わせられる各基本図形の相対位置などを変更して、部品の表示を変更できる。また、オブジェクトが、部品として、画像ファイルを表示している場合、当該オブジェクトは、デバイスの状態に応じて、参照する画像ファイルを変更して、部品の表示を変更できる。なお、画像ファイルを表示する際の色や大きさを変更し、表示を変更してもよい。
【0034】
一方、オペレータが入力部22によって画面上の部品を操作した場合、HMIランタイム部26は、画面データに基づいて、操作対象となるデバイス2a、および、当該デバイス2aへ送信すべき制御指示を特定する。さらに、HMIランタイム部26は、必要に応じて、各IF部23・24を介し、PLC13や他のグラフィック操作パネル14と通信し、デバイス2aの状態制御指示を送信できる。
【0035】
なお、デバイスがグラフィック操作パネル14内の記憶領域に対応している場合など、状態取得に通信が不要な場合、HMIランタイム部26は、通信不要と判断する。この場合、HMIランタイム部26は、通信せずにデバイスの状態を取得したり、デバイスの状態を制御する。
【0036】
本実施形態では、上記画面データが、例えば、Java(登録商標)のソースコードをコンパイルして生成したバイトコードとして実現されている。また、上記HMIランタイム部26は、図3に示すように、当該バイトコードを逐次翻訳・実行するJava仮想マシン(VM)層31と、グラフィック操作パネル14のオペレーティングシステム(OS)層30および上記JavaVM層31間に介在し、OS層30間の相違を吸収する中間層32とを備えており、上記バイトコードを実行することで、デバイス2aの状態に応じたマーク(部品)を表示部21の画面上に表示できる。
【0037】
上記中間層32は、例えば、JavaVM層31から呼び出し(使用)可能な関数、コマンドあるいはユーティリティ群として実現されており、グラフィック操作パネル14の機種に拘わらず、JavaVM層31からの呼び出し(使用)方法(API:Application Programming Interface )が統一されている。上記関数、コマンドあるいはユーティリティとしては、上記JavaVM層31がバイトコードを実行してデバイス2aの状態を表示する際に必要な処理、具体的には、JavaVM層31が表示部21への画面表示を指示したり、PLC13との通信、あるいは、PLC13の状態に連動するように制御されるグラフィック操作パネル14上のメモリへのアクセスしたりする際に必要な処理を行うものが用意されている。したがって、JavaVM層31から見て、OS層30の相違を隠蔽できる。
【0038】
ここで、HMIランタイム部26は、画面データ(バイトコード)に基づいて画面表示するので、画面データを変更すれば、異なる画面を表示できる。したがって、用途が異なるグラフィック操作パネル14であっても、機種が同一であれば共用できる。また、図3では、HMIランタイム部26の一例として、例えば、OS層30が、WindowsNT(登録商標)、WindowsCE(登録商標)、あるいは、pSOS(登録商標)を採用する機種用のHMIランタイム部26a〜26dを、それぞれ例示している。なお、同図において、HMIランタイム部26bおよび26cは、WindowsCEを採用しているが、CPUが互いに異なっている。
【0039】
一方、図2に示すように、画面データ生成装置としての制御用ホストコンピュータ15には、LAN12と接続するためのLAN・IF部51と、ユーザの操作に応じて、予め格納された画面データを修正したり、新規作成したりして、表示画面を設計し、新たな画面データを生成する作画処理部(受け付け手段および生成手段)52と、作画処理部52などの要求に応じて、上記LAN・IF部51およびLAN12を介して、グラフィック操作パネル14と通信するサーバ部53とを備えている。これにより、作画処理部52が生成した画面データを、グラフィック操作パネル14に送信し、グラフィック操作パネル14の記憶部25に格納させることができる。
【0040】
さらに、本実施形態に係る制御用ホストコンピュータ15には、ターゲットシステム2を監視制御するために、グラフィック操作パネル14のHMIランタイム部26と略同一構成のHMIランタイム部54が設けられており、上記サーバ部53が当該HMIランタイム部54の要求に応じて、グラフィック操作パネル14と通信することによって、HMIランタイム部54は、ユーザの操作に応じた制御指示をグラフィック操作パネル14へ伝えると共に、グラフィック操作パネル14から受け取ったデータを表示することができる。
【0041】
上記構成では、図4に示すステップ1(以下では、S1のように略称する)において、例えば、図2に示す制御用ホストコンピュータ15の作画処理部52は、ユーザの指示に応じて、グラフィック操作パネル14の画面データを作成する。ここで、画面データでは、各オブジェクトが変数を介してデバイスと対応付けられているので、デバイスのアドレスなど、デバイスを特定する情報は、画面データの生成までに決定していればよく、画面にオブジェクトを配置した時点に決定しておく必要がない。また、変更があった場合でも、デバイスのアドレスとオブジェクトとを直接関連付ける場合とは異なり、変数の属性のうち、デバイスを特定する情報のみを変更すればよく、オブジェクト全てを変更する必要がない。したがって、画面データ設計時または変更時の手間を削減できる。
【0042】
上記S1にて、画面設計が終了し、設計した画面に対応するJavaのソースコードを、上記作画処理部52がコンパイルして画面データを作成すると、S2において、上記サーバ部53は、各グラフィック操作パネル14へ当該画面データを送信する。これにより、当該画面データは、グラフィック操作パネル14の記憶部25に格納される。
【0043】
これにより、グラフィック操作パネル14は、S3において、画面データに基づいて、デバイスの状態を表示部21に表示すると共に、入力部22への操作に応じて、デバイスの状態を変更する。
【0044】
ここで、制御システム1のグラフィック操作パネル14において、HMIランタイム部26は、オペレータにデバイスの状態に応じた色を表示すると共に、状態変化に応じて、その色を連続的に変更できるように構成されている。
【0045】
具体的には、本実施形態に係る画面データは、予め設定したグラデーションオブジェクトを含むことができる。当該グラデーションオブジェクトには、属性(設定項目/プロパティ)として、グラデーションオブジェクトが表示される画面上の表示範囲と、当該表示範囲に色として状態を表示するデバイス(例えば、デバイスアドレスなど)と、当該デバイスの状態が取り得る数値範囲と、当該数値範囲に対応する色範囲とが設定されている。なお、本実施形態では、上記数値範囲および色範囲が、それぞれ、上限値と下限値との組み合わせとして設定されている。
【0046】
また、本実施形態に係るグラフィック操作パネル14は,複数の単位画面を切り換え表示可能であり、上記グラデーションオブジェクトには、属性として、表示領域を表示する単位画面も設定されている。
【0047】
ここで、これらの各属性は、上述した他のオブジェクトと同様に、制御用ホストコンピュータ15の作画処理部52によって設定され、作画処理部52は、上記各属性の設定指示を受け付けると、それらの属性を有するグラデーションオブジェクトを生成するための画面データを作成する。
【0048】
一方、グラフィック操作パネル14のHMIランタイム部26が、上記グラデーションオブジェクトを含む画面データに基づいて動作すると、HMIランタイム部26には、グラデーションオブジェクトが生成される。
【0049】
当該グラデーションオブジェクトは、図5に示すS11において、例えば、上述したデバイスの状態を図形表示する場合と同様にして、自グラフィック操作パネル14に接続されたPLC13や、PLC13が接続された他のグラフィック操作パネル14と通信するなどして、グラデーションオブジェクトの属性として設定されたデバイスの状態を取得する。
【0050】
さらに、S12において、上記グラデーションオブジェクトは、上記S11にて取得したデバイスの状態を、グラデーションオブジェクトの数値範囲における相対値に変換する。さらに、S13において、グラデーションオブジェクトは、グラデーションオブジェクトの色として、上記グラデーションオブジェクトの色範囲における上記色の相対値が、S12にて取得された、数値範囲における相対値と同一になる色を選択する。
【0051】
例えば、図1の例に示すように、グラデーションオブジェクトのデバイスの属性および表示範囲の属性が、それぞれ、温度センサαおよび表示領域βに設定されていると共に、数値範囲γの属性が、150〜350、色範囲δの属性が、赤〜青、すなわち、RGB表記で、(255,0,0)〜(0,0,255)に設定されているとすると、温度センサαの状態が250を示している場合、グラデーションオブジェクトは、図5に示す上記S12において、相対値50%を算出する。さらに、グラデーションオブジェクトは、上記S13において、色範囲の50%に位置する色として、紫、すなわち、RGB表記で、(127,0,127)を算出する。
【0052】
さらに、S14において、グラデーションオブジェクトは、当該色を、上記グラデーションオブジェクトの表示範囲βに表示する。これにより、図1の例では、表示領域βが紫になり、中庸の温度であることが、グラフィック操作パネル14のオペレータに通知される。
【0053】
一方、図6に示すように、グラデーションオブジェクトの各属性が図1と同一に設定されていたとしても、温度センサαの状態が、150を示している場合には、数値範囲γおよび色範囲δにおける相対値が0%となるので、表示領域βは、青になり、低い温度であることが、上記オペレータに通知される。
【0054】
このように、本実施形態に係る制御システム1では、特別なサーモグラフ装置を設けられておらず、グラフィック操作パネル14は、オペレータにデバイスの状態に応じた色を表示すると共に、状態変化に応じて、その色を連続的に変更している。したがって、サーモグラフ装置を別途設ける場合よりも、制御システム1の製造に要する費用を削減できる。
【0055】
さらに、グラフィック操作パネル14が画面データを参照しながら、デバイスの状態に応じて表示領域の色を連続的に変更しているにも拘らず、画面データの設計者は、デバイスの状態、それぞれについて、表示すべき色を設定する必要がなく、グラデーションオブジェクトの属性として、デバイスと、当該デバイスの状態が取り得る数値範囲と、当該数値範囲に対応する色範囲とが設定するだけでよい。したがって、画面データの設計者の負担を大幅に軽減できる。
【0056】
ところで、上記では、ユーザインターフェース装置の一例として、制御システムのHMIとして使用されるグラフィック操作パネル14を例にして説明したが、これに限るものではない。デバイスの状態変化に応じて、表示領域の色を連続的に変更できる表示装置であれば、本発明を適用できる。
【0057】
ただし、本実施形態のように、制御システムのHMIとして使用されるグラフィック操作パネル14では、その操作画面が、ターゲットシステム2の構成や制御システム1の構成(グラフィック操作パネル14の種類および数、あるいは、デバイスの種類および数など)に応じて更新される。また、最適な操作画面は、オペレータの習熟度などにも左右される。これらの結果、グラフィック操作パネル14の操作画面は、比較的頻繁に変更されることが多い。
【0058】
また、ターゲットシステム2の構成や制御システム1の構成あるいはグラフィック操作パネル14のオペレータの習熟度などに応じて、設計すべき操作画面が変わるため、操作画面の設計者が、制御システム1の運用者(制御用ホストコンピュータ15のユーザ)を兼ねていることも多い。
【0059】
したがって、本実施形態のグラフィック操作パネル14の構成によって、デバイスの状態を色表示するための画面データを作成する際の手間を削減することによって、特に大きな効果を得ることができる。
【0060】
【発明の効果】
請求項1記載の発明に係る表示装置は、以上のように、書き換え可能な画面データに基づいて、デバイスの状態を表示する表示手段を有する表示装置において、上記画面データには、デバイス、表示範囲、数値範囲および色範囲の組み合わせを示すデータ含むことができ、上記表示手段は、上記画面データに上記データが含まれている場合、上記数値範囲における、上記デバイスの状態の相対値を導出し、上記色範囲における当該相対値となる色で上記表示範囲を表示する構成である。また、請求項3記載のプログラムは、請求項1記載の各手段として、コンピュータを動作させるプログラムであって、当該コンピュータは、上記プログラムを実行することによって、請求項1記載の表示装置として動作する。
【0061】
当該構成では、画面データに、上記組み合わせを示すデータが含まれている場合、上記表示手段は、上記画面データに上記データが含まれている場合、上記数値範囲における、上記デバイスの状態の相対値を導出し、上記色範囲における当該相対値となる色で上記表示範囲を表示する。
【0062】
これにより、デバイスの状態に応じた色を表示するための特別な装置を設けることなく、デバイスの状態変化に応じて、表示領域の色を連続的に変更できるにも拘らず、上記組み合わせを設定するだけで、連続的な色表示が可能なので、表示装置の表示画面の設計者の負担を軽減できるという効果を奏する。
【0063】
請求項2記載の画面データ生成装置は、以上のように、デバイス、表示範囲、数値範囲および色範囲の組み合わせが画面データに含まれている場合、上記数値範囲における、上記デバイスの状態の相対値を導出し、上記色範囲における当該相対値となる色で上記表示範囲を表示する表示装置用の画面データ生成装置であって、上記組み合わせの入力を受け受け付ける受け付け手段と、当該組み合わせを示すデータを含む画面データを生成する生成手段とを備えている構成である。また、請求項4記載のプログラムは、請求項2記載の各手段として、コンピュータを動作させるプログラムであって、当該コンピュータは、上記プログラムを実行することによって、請求項2記載の画面データ生成装置として動作する。
【0064】
当該画面データ生成装置において、受け付け手段は、表示装置が色によって状態を表示すべきデバイス毎に、上記デバイス、表示範囲、数値範囲および色範囲の組み合わせの入力を受け付け、生成手段が、当該組み合わせを示すデータが含まれた画面データを生成する。一方、表示装置は、当該画面データに基づいて、各表示領域を上記デバイスの状態に応じた色で表示する。
【0065】
それゆえ、請求項1と同様に、デバイスの状態変化に応じて、表示領域の色を連続的に変更できるにも拘らず、デバイスの状態毎に、それに対応する色を設定する構成とは異なり、上記組み合わせを設定するだけで、連続的な色表示が可能なので、表示装置の表示画面の設計者の負担を軽減できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示すものであり、グラフィック操作パネルに生成されるグラデーションオブジェクトの各属性の関係を示す図面である。
【図2】上記グラフィック操作パネルを含む制御システムの要部構成を示すブロック図である。
【図3】上記グラフィック操作パネルのHMIランタイム部の構成例を示すブロック図である。
【図4】上記制御システムの概略動作を示すフローチャートである。
【図5】上記制御システムの動作を示すものであり、デバイスの状態に応じて色を連続的に変更する場合の動作を示すフローチャートである。
【図6】上記グラデーションオブジェクトの各属性の関係を示すものであり、デバイスの状態が変化した状態を示す図面である。
【図7】従来例を示すものであり、制御システムの要部構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
14 グラフィック操作パネル(表示装置)
15 制御用ホストコンピュータ(画面データ生成装置)
26 HMIランタイム部(表示手段)
52 作画処理部(受け付け手段および生成手段)
【発明の属する技術分野】
本発明は、書き換え可能な画面データに基づいて、デバイスの状態を表示可能な表示装置、および、その画面データ生成装置に関するものであり、特に、デバイスの状態を色によって連続的に表示可能であるにも拘らず、画面設計が容易な表示装置、および、その画面データ生成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図7に示すように、制御システム101のHMI(HUMAN MACHINE INTERFACE )として、表示/制御動作を規定する画面データに基づいて、デバイスの状態を表示するための操作画面を表示し、当該操作画面への操作を受け付けるグラフィック操作パネル114が、従来から広く用いられている。
【0003】
当該グラフィック操作パネル114では、制御用ホストコンピュータ115などで生成された画面データが、予めグラフィック操作パネル114の記憶部125に格納され、グラフィック操作パネル114のHMIランタイム部126は、当該画面データに基づいて、ターゲットシステム102のデバイス102aの状態を、例えば、状態に応じて形状が変化する部品図形や、数値あるいはメータなどとして表示する。
【0004】
ここで、適切な上記操作画面は、グラフィック操作パネル114の用途、ターゲットシステム102を構成するデバイス102aの種類や数、あるいは、グラフィック操作パネル114のオペレータの数などによって変化するため、上記記憶部125は、画面データを書き換え可能なように構成されており、上記用途などに応じて、画面データを変更することによって、適切な操作画面を表示できるように構成されている(後述の特許文献1参照)。
【0005】
ここで、上記画面データは、表示プログラム自体を変更する場合よりも容易に操作画面を変更できるように、例えば、画面上の表示領域と、そこに状態を表示するデバイスと、各状態のときに表示すべき図形との組み合わせを示すタグ(処理指示語)を組み合わせて構成されており、操作画面の設計者が、例えば、制御用ホストコンピュータ115の作画処理部115を操作するなどして、上記組み合わせを入力すると、当該作画処理部152は、これらの組み合わせを示すタグを含む画面データを生成する。これにより、比較的容易に、操作画面を設計できる。
【0006】
【特許文献1】
特公平6−93173号(公告日:1994年11月16日)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、グラフィック操作パネルへ指示して、デバイス(例えば温度センサなど)の状態に応じた色を表示させると共に、状態変化(例えば、温度変化)に応じて、その色を連続的に変更させようとすると、画面データ生成する際に手間がかかるという問題を生じる。一方、例えば、サーモグラフ装置のように、温度変化を連続的な色変化として表示できる装置を、制御システムに追加すると、システムを構成する機器数が多くなり、制御システムの製造コストが増加してしまう。
【0008】
より詳細には、上記グラフィック操作パネル114に温度変化を連続的な色変化として表示させる場合、当該グラフィック操作パネル114の画面データとして、以下のタグを含む画面データが格納される。すなわち、温度センサのある出力における図形として、背景色が当該出力に対応する色に設定された図形、および、温度センサの組み合わせを示すタグが、各出力それぞれに対応して用意され、上記画面データには、これらのタグが含まれる。
【0009】
したがって、色をより滑らかに変化させようとして、表示される色数を増加させようとすると、画面データに記述すべきタグの数が増大するので、画面設計の手間が増加してしまう。
【0010】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、デバイスの状態を色によって連続的に表示可能であるにも拘らず、画面設計が容易な表示装置、および、その画面データ生成装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明に係る表示装置は、上記課題を解決するために、書き換え可能な画面データに基づいて、デバイスの状態を表示する表示手段を有する表示装置において、上記画面データには、デバイス、表示範囲、数値範囲および色範囲の組み合わせを示すデータ含むことができ、上記表示手段は、上記画面データに上記データが含まれている場合、上記数値範囲における、上記デバイスの状態の相対値を導出し、上記色範囲における当該相対値となる色で上記表示範囲を表示することを特徴としている。
【0012】
当該構成では、画面データに、上記組み合わせを示すデータが含まれている場合、上記表示手段は、上記画面データに上記データが含まれている場合、上記数値範囲における、上記デバイスの状態の相対値を導出し、上記色範囲における当該相対値となる色で上記表示範囲を表示する。
【0013】
これにより、デバイスの状態に応じた色を表示するための特別な装置(例えば、サーモグラフ装置)を設けることなく、書き換え可能な画面データに基づいて、デバイスの状態を表示する表示手段を有する表示装置によって、デバイスの状態変化に応じて、表示領域の色を連続的に変更できる。
【0014】
また、デバイスの状態変化に応じて、表示領域の色を連続的に変更できるにも拘らず、デバイスの状態毎に、それに対応する色を設定する構成とは異なり、上記組み合わせを設定するだけで、連続的な色表示が可能なので、表示装置の表示画面の設計者の負担を軽減できる。
【0015】
また、請求項2記載の画面データ生成装置は、デバイス、表示範囲、数値範囲および色範囲の組み合わせが画面データに含まれている場合、上記数値範囲における、上記デバイスの状態の相対値を導出し、上記色範囲における当該相対値となる色で上記表示範囲を表示する表示装置用の画面データ生成装置であって、上記課題を解決するために、上記組み合わせの入力を受け受け付ける受け付け手段と、当該組み合わせを示すデータを含む画面データを生成する生成手段とを備えていることを特徴としている。
【0016】
当該画面データ生成装置において、受け付け手段は、表示装置が色によって状態を表示すべきデバイス毎に、上記デバイス、表示範囲、数値範囲および色範囲の組み合わせの入力を受け付け、生成手段が、当該組み合わせを示すデータが含まれた画面データを生成する。一方、表示装置は、当該画面データに基づいて、各表示領域を上記デバイスの状態に応じた色で表示する。
【0017】
それゆえ、請求項1と同様に、デバイスの状態変化に応じて、表示領域の色を連続的に変更できるにも拘らず、デバイスの状態毎に、それに対応する色を設定する構成とは異なり、上記組み合わせを設定するだけで、連続的な色表示が可能なので、表示装置の表示画面の設計者の負担を軽減できる。
【0018】
ところで、上記表示装置および画面データ生成装置は、ハードウェアで実現してもよいが、プログラムをコンピュータに実行させて実現してもよい。これらのプログラムがコンピュータで実行されると、当該コンピュータは、請求項1記載の表示装置、または、請求項2記載の画面データ生成装置として動作する。したがって、請求項1および2と同様、表示装置の表示画面の設計者の負担を軽減できる。
【0019】
なお、上記プログラムは、上記各動作の全手順をCPUなどの演算手段へ指示するコードであってもよいし、所定の手順で呼び出すことで、上記各動作の一部または全部を実行可能な基本プログラム(例えば、オペレーティングシステムやライブラリなど)が既に存在していれば、当該基本プログラムの呼び出しを上記演算手段へ指示するコードやポインタなどで、上記全手順の一部または全部を置き換えてもよい。さらに、上記手順の一部を実行可能な他のコンピュータへ上記手続きを指示できれば、当該コンピュータとの通信処理によって、当該手順の一部を置き換えてもよい。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施形態について図1ないし図6に基づいて説明すると以下の通りである。すなわち、本実施形態に係る制御システムは、表示装置の画面として、色によってデバイスの状態をオペレータに通知するための画面を設計する際の手間を削減可能なシステムであって、例えば、ターゲットシステムがベルトコンベアー式の自動組付機の場合など、複数のプログラマブル・ロジック・コントローラ(以下では、PLCと略称する)が互いに連携して制御するようなターゲットシステムを制御する場合に、特に好適に使用されている。
【0021】
以下では、色によってデバイスの状態を通知する画面を設計するときの手間を削減するための構成について説明する前に、制御システム全体の概略構成および動作について説明する。すなわち、図2に示すように、当該制御システム1では、複数の制御ユニット11がローカルエリアネットワーク(LAN)12を介して接続されている。各制御ユニット11には、上記ターゲットシステム2のデバイス2aを制御する制御装置としてのPLC13と、例えば、シリアルケーブルなどを介して、当該PLC13に接続されると共に、制御システム1のHMIとして、デバイス2aの状態を表示し、オペレータによるデバイス2aへの操作を受け付けるグラフィック操作パネル(表示装置)14とが設けられている。
【0022】
なお、図2では、説明の便宜上、LAN12に2つの制御ユニット11が接続され、各制御ユニット11のグラフィック操作パネル14に、PLC13がそれぞれ1台ずつ接続されると共に、各PLC13にデバイス2aが1台ずつ接続されている場合を例示しているが、当然ながら、それぞれの接続台数は任意に設定できる。
【0023】
また、デバイスは、デバイスアドレスやシンボル名により特定可能で、しかも、状態を取得したり、制御(変更)できるものであればよく、例えば、デバイス2a自体であってもよいし、例えば、PLC13やグラフィック操作パネル14の記憶装置など、制御システム1に設けられた記憶装置の一領域を示していてもよい。
【0024】
さらに、本実施形態に係る制御システム1では、上記各制御ユニット11間を接続する際、グラフィック操作パネル14同士が、例えば、イーサネット(登録商標)などのLAN12を介して接続されている。
【0025】
このように、本実施形態に係る制御システム1では、制御システム1に必須の構成であり、しかも、HMIとして動作するため、演算能力に余力のあるグラフィック操作パネル14が通信の大半を処理するように構成されている。さらに、各グラフィック操作パネル14は、自らに接続されているPLC13の機種に固有の専用プロトコルと、LAN12での共通プロトコルとを変換して、他のグラフィック操作パネル14など、LAN12内の機器と、PLC13との通信を中継する。なお、共通プロトコルと専用プロトコルとの間のプロトコル変換には、同じ指示に同じコードが割り当てられるように予め定められた共通のコマンドと上記共通のコマンドに対応するPLC13固有のコマンドとの間の変換や、データやアドレスの表現方法の変換、シンボル名とデバイスアドレスとの間の変換なども含まれる。
【0026】
これにより、LAN12内の機器(グラフィック操作パネル14など)は、他のグラフィック操作パネル14に接続されているPLC13の機種に拘らず、LAN12を介して共通のプロトコルで通信できる。この結果、互いに異なる機種のPLC13の混在する制御システム1が比較的容易に実現されている。
【0027】
より詳細には、上記グラフィック操作パネル14は、表示/制御動作を規定する画面データに基づいて、入力受け付け動作および画面表示動作を行う表示器であって、例えば、液晶表示パネルなどからなり、デバイス2aの状態を表示する表示部21と、例えば、上記パネル上に配されたタッチパネルなどからなり、オペレータからの操作を受け付ける入力部22と、上記PLC13に接続されるPLC・インターフェース部(PLC・IF部)23と、上記LAN12に接続されるLAN・IF部24と、上記画面データが予め格納されると共に、デバイス2aの状態などが記憶される記憶部25と、記憶部25の画面データを参照しながら、上記部材21〜24を制御するHMIランタイム部(表示手段)26とを備えている。
【0028】
なお、上記各部材21〜26、および、後述の各部材51〜54は、CPUなどの演算手段が、ROMやRAMなどの記憶手段に格納されたプログラムを実行し、タッチパネルや液晶表示装置などの入出力手段、あるいは、インターフェース回路などの通信回路を制御することによって実現される機能ブロックである。したがって、これらの手段を有するコンピュータが、上記プログラムを記録した記録媒体(例えば、CD−ROMなど)を読み取り、当該プログラムを実行するだけで、本実施形態に係るグラフィック操作パネル14、あるいは、制御用ホストコンピュータ15(後述)を実現できる。なお、例えば、LAN12、あるいは、他の通信路を介してプログラムをダウンロードするためのプログラムが、上記コンピュータに予めインストールされていれば、これらの通信路を介して、上記コンピュータへ上記プログラムを配付することもできる。
【0029】
本実施形態に係る画面データは、画面を表示し、操作を受け付ける際の動作を特定するデータであって、例えば、解像度などの点で互いに異なる表示部21を有するグラフィック操作パネル14間、あるいは、後述する制御用ホストコンピュータ15であっても当該画面データを共用できるように、抽象化されたオブジェクトデータ(手続きおよびデータ)として表現されている。一方、HMIランタイム部26は、当該画面データを、自機器に応じた機械語に翻訳して実行することで画面表示や操作受付などの動作を実行する。なお、オブジェクトの内部変数やデバイス2aの状態を記憶する領域、あるいは、作業領域など、HMIランタイム部26が画面データを実行する際に必要な記憶領域は、上記記憶部25に確保される。
【0030】
より詳細には、本実施形態に係るエディタデータは、表示部21の画面に表示可能な部品(図形要素)に対応するオブジェクトの集合としてのパネルオブジェクトを含んでいる。また、パネルオブジェクトには、デバイスに対応付け可能な変数のうち、上記各オブジェクトのいずれかから参照されている変数のリストが含まれている。さらに、デバイスに対応付けられた変数には、属性として、デバイスの状態を示す内容と、デバイスアドレスなど、デバイスを特定するための情報とが設けられている。
【0031】
また、上記各オブジェクトは、上記変数のいずれかに対応付け可能であり、表示に関連するオブジェクトは、変数の内容に応じて、上記図形要素の表示を変更できる。また、各オブジェクトは、各種のメッセージを受け取り、当該メッセージに応じて動作できる。例えば、デバイスの状態を表示するオブジェクトは、デバイスの状態を示すメッセージを受け取ると、当該メッセージの内容、すなわち、デバイスの状態に応じて図形表示を変更できる。
【0032】
一方、上記HMIランタイム部26は、予め定められた周期で、上記リストに含まれた各変数の内容を取得する。具体的には、HMIランタイム部26は、変数の属性のうち、デバイスを特定するための情報から、デバイスへの通信路を特定する。通信路が特定されると、必要に応じて、両IF部23・24へ指示して、自機器に接続されているPLC13や、他のグラフィック操作パネル14と通信し、デバイス2aの状態を取得する。また、HMIランタイム部26は、取得したデバイス2aの状態を、変数の内容として、記憶部25に格納する。
【0033】
さらに、HMIランタイム部26は、各変数を参照するオブジェクトへ、変数の内容をメッセージし、各オブジェクトは、メッセージに応じて画面表示を変更できる。例えば、あるオブジェクトが、線や円などの線画を示す基本図形を組み合わせて、部品を表示している場合、当該オブジェクトは、デバイスの状態に応じて、基本図形の色や大きさ、組み合わせられる各基本図形の相対位置などを変更して、部品の表示を変更できる。また、オブジェクトが、部品として、画像ファイルを表示している場合、当該オブジェクトは、デバイスの状態に応じて、参照する画像ファイルを変更して、部品の表示を変更できる。なお、画像ファイルを表示する際の色や大きさを変更し、表示を変更してもよい。
【0034】
一方、オペレータが入力部22によって画面上の部品を操作した場合、HMIランタイム部26は、画面データに基づいて、操作対象となるデバイス2a、および、当該デバイス2aへ送信すべき制御指示を特定する。さらに、HMIランタイム部26は、必要に応じて、各IF部23・24を介し、PLC13や他のグラフィック操作パネル14と通信し、デバイス2aの状態制御指示を送信できる。
【0035】
なお、デバイスがグラフィック操作パネル14内の記憶領域に対応している場合など、状態取得に通信が不要な場合、HMIランタイム部26は、通信不要と判断する。この場合、HMIランタイム部26は、通信せずにデバイスの状態を取得したり、デバイスの状態を制御する。
【0036】
本実施形態では、上記画面データが、例えば、Java(登録商標)のソースコードをコンパイルして生成したバイトコードとして実現されている。また、上記HMIランタイム部26は、図3に示すように、当該バイトコードを逐次翻訳・実行するJava仮想マシン(VM)層31と、グラフィック操作パネル14のオペレーティングシステム(OS)層30および上記JavaVM層31間に介在し、OS層30間の相違を吸収する中間層32とを備えており、上記バイトコードを実行することで、デバイス2aの状態に応じたマーク(部品)を表示部21の画面上に表示できる。
【0037】
上記中間層32は、例えば、JavaVM層31から呼び出し(使用)可能な関数、コマンドあるいはユーティリティ群として実現されており、グラフィック操作パネル14の機種に拘わらず、JavaVM層31からの呼び出し(使用)方法(API:Application Programming Interface )が統一されている。上記関数、コマンドあるいはユーティリティとしては、上記JavaVM層31がバイトコードを実行してデバイス2aの状態を表示する際に必要な処理、具体的には、JavaVM層31が表示部21への画面表示を指示したり、PLC13との通信、あるいは、PLC13の状態に連動するように制御されるグラフィック操作パネル14上のメモリへのアクセスしたりする際に必要な処理を行うものが用意されている。したがって、JavaVM層31から見て、OS層30の相違を隠蔽できる。
【0038】
ここで、HMIランタイム部26は、画面データ(バイトコード)に基づいて画面表示するので、画面データを変更すれば、異なる画面を表示できる。したがって、用途が異なるグラフィック操作パネル14であっても、機種が同一であれば共用できる。また、図3では、HMIランタイム部26の一例として、例えば、OS層30が、WindowsNT(登録商標)、WindowsCE(登録商標)、あるいは、pSOS(登録商標)を採用する機種用のHMIランタイム部26a〜26dを、それぞれ例示している。なお、同図において、HMIランタイム部26bおよび26cは、WindowsCEを採用しているが、CPUが互いに異なっている。
【0039】
一方、図2に示すように、画面データ生成装置としての制御用ホストコンピュータ15には、LAN12と接続するためのLAN・IF部51と、ユーザの操作に応じて、予め格納された画面データを修正したり、新規作成したりして、表示画面を設計し、新たな画面データを生成する作画処理部(受け付け手段および生成手段)52と、作画処理部52などの要求に応じて、上記LAN・IF部51およびLAN12を介して、グラフィック操作パネル14と通信するサーバ部53とを備えている。これにより、作画処理部52が生成した画面データを、グラフィック操作パネル14に送信し、グラフィック操作パネル14の記憶部25に格納させることができる。
【0040】
さらに、本実施形態に係る制御用ホストコンピュータ15には、ターゲットシステム2を監視制御するために、グラフィック操作パネル14のHMIランタイム部26と略同一構成のHMIランタイム部54が設けられており、上記サーバ部53が当該HMIランタイム部54の要求に応じて、グラフィック操作パネル14と通信することによって、HMIランタイム部54は、ユーザの操作に応じた制御指示をグラフィック操作パネル14へ伝えると共に、グラフィック操作パネル14から受け取ったデータを表示することができる。
【0041】
上記構成では、図4に示すステップ1(以下では、S1のように略称する)において、例えば、図2に示す制御用ホストコンピュータ15の作画処理部52は、ユーザの指示に応じて、グラフィック操作パネル14の画面データを作成する。ここで、画面データでは、各オブジェクトが変数を介してデバイスと対応付けられているので、デバイスのアドレスなど、デバイスを特定する情報は、画面データの生成までに決定していればよく、画面にオブジェクトを配置した時点に決定しておく必要がない。また、変更があった場合でも、デバイスのアドレスとオブジェクトとを直接関連付ける場合とは異なり、変数の属性のうち、デバイスを特定する情報のみを変更すればよく、オブジェクト全てを変更する必要がない。したがって、画面データ設計時または変更時の手間を削減できる。
【0042】
上記S1にて、画面設計が終了し、設計した画面に対応するJavaのソースコードを、上記作画処理部52がコンパイルして画面データを作成すると、S2において、上記サーバ部53は、各グラフィック操作パネル14へ当該画面データを送信する。これにより、当該画面データは、グラフィック操作パネル14の記憶部25に格納される。
【0043】
これにより、グラフィック操作パネル14は、S3において、画面データに基づいて、デバイスの状態を表示部21に表示すると共に、入力部22への操作に応じて、デバイスの状態を変更する。
【0044】
ここで、制御システム1のグラフィック操作パネル14において、HMIランタイム部26は、オペレータにデバイスの状態に応じた色を表示すると共に、状態変化に応じて、その色を連続的に変更できるように構成されている。
【0045】
具体的には、本実施形態に係る画面データは、予め設定したグラデーションオブジェクトを含むことができる。当該グラデーションオブジェクトには、属性(設定項目/プロパティ)として、グラデーションオブジェクトが表示される画面上の表示範囲と、当該表示範囲に色として状態を表示するデバイス(例えば、デバイスアドレスなど)と、当該デバイスの状態が取り得る数値範囲と、当該数値範囲に対応する色範囲とが設定されている。なお、本実施形態では、上記数値範囲および色範囲が、それぞれ、上限値と下限値との組み合わせとして設定されている。
【0046】
また、本実施形態に係るグラフィック操作パネル14は,複数の単位画面を切り換え表示可能であり、上記グラデーションオブジェクトには、属性として、表示領域を表示する単位画面も設定されている。
【0047】
ここで、これらの各属性は、上述した他のオブジェクトと同様に、制御用ホストコンピュータ15の作画処理部52によって設定され、作画処理部52は、上記各属性の設定指示を受け付けると、それらの属性を有するグラデーションオブジェクトを生成するための画面データを作成する。
【0048】
一方、グラフィック操作パネル14のHMIランタイム部26が、上記グラデーションオブジェクトを含む画面データに基づいて動作すると、HMIランタイム部26には、グラデーションオブジェクトが生成される。
【0049】
当該グラデーションオブジェクトは、図5に示すS11において、例えば、上述したデバイスの状態を図形表示する場合と同様にして、自グラフィック操作パネル14に接続されたPLC13や、PLC13が接続された他のグラフィック操作パネル14と通信するなどして、グラデーションオブジェクトの属性として設定されたデバイスの状態を取得する。
【0050】
さらに、S12において、上記グラデーションオブジェクトは、上記S11にて取得したデバイスの状態を、グラデーションオブジェクトの数値範囲における相対値に変換する。さらに、S13において、グラデーションオブジェクトは、グラデーションオブジェクトの色として、上記グラデーションオブジェクトの色範囲における上記色の相対値が、S12にて取得された、数値範囲における相対値と同一になる色を選択する。
【0051】
例えば、図1の例に示すように、グラデーションオブジェクトのデバイスの属性および表示範囲の属性が、それぞれ、温度センサαおよび表示領域βに設定されていると共に、数値範囲γの属性が、150〜350、色範囲δの属性が、赤〜青、すなわち、RGB表記で、(255,0,0)〜(0,0,255)に設定されているとすると、温度センサαの状態が250を示している場合、グラデーションオブジェクトは、図5に示す上記S12において、相対値50%を算出する。さらに、グラデーションオブジェクトは、上記S13において、色範囲の50%に位置する色として、紫、すなわち、RGB表記で、(127,0,127)を算出する。
【0052】
さらに、S14において、グラデーションオブジェクトは、当該色を、上記グラデーションオブジェクトの表示範囲βに表示する。これにより、図1の例では、表示領域βが紫になり、中庸の温度であることが、グラフィック操作パネル14のオペレータに通知される。
【0053】
一方、図6に示すように、グラデーションオブジェクトの各属性が図1と同一に設定されていたとしても、温度センサαの状態が、150を示している場合には、数値範囲γおよび色範囲δにおける相対値が0%となるので、表示領域βは、青になり、低い温度であることが、上記オペレータに通知される。
【0054】
このように、本実施形態に係る制御システム1では、特別なサーモグラフ装置を設けられておらず、グラフィック操作パネル14は、オペレータにデバイスの状態に応じた色を表示すると共に、状態変化に応じて、その色を連続的に変更している。したがって、サーモグラフ装置を別途設ける場合よりも、制御システム1の製造に要する費用を削減できる。
【0055】
さらに、グラフィック操作パネル14が画面データを参照しながら、デバイスの状態に応じて表示領域の色を連続的に変更しているにも拘らず、画面データの設計者は、デバイスの状態、それぞれについて、表示すべき色を設定する必要がなく、グラデーションオブジェクトの属性として、デバイスと、当該デバイスの状態が取り得る数値範囲と、当該数値範囲に対応する色範囲とが設定するだけでよい。したがって、画面データの設計者の負担を大幅に軽減できる。
【0056】
ところで、上記では、ユーザインターフェース装置の一例として、制御システムのHMIとして使用されるグラフィック操作パネル14を例にして説明したが、これに限るものではない。デバイスの状態変化に応じて、表示領域の色を連続的に変更できる表示装置であれば、本発明を適用できる。
【0057】
ただし、本実施形態のように、制御システムのHMIとして使用されるグラフィック操作パネル14では、その操作画面が、ターゲットシステム2の構成や制御システム1の構成(グラフィック操作パネル14の種類および数、あるいは、デバイスの種類および数など)に応じて更新される。また、最適な操作画面は、オペレータの習熟度などにも左右される。これらの結果、グラフィック操作パネル14の操作画面は、比較的頻繁に変更されることが多い。
【0058】
また、ターゲットシステム2の構成や制御システム1の構成あるいはグラフィック操作パネル14のオペレータの習熟度などに応じて、設計すべき操作画面が変わるため、操作画面の設計者が、制御システム1の運用者(制御用ホストコンピュータ15のユーザ)を兼ねていることも多い。
【0059】
したがって、本実施形態のグラフィック操作パネル14の構成によって、デバイスの状態を色表示するための画面データを作成する際の手間を削減することによって、特に大きな効果を得ることができる。
【0060】
【発明の効果】
請求項1記載の発明に係る表示装置は、以上のように、書き換え可能な画面データに基づいて、デバイスの状態を表示する表示手段を有する表示装置において、上記画面データには、デバイス、表示範囲、数値範囲および色範囲の組み合わせを示すデータ含むことができ、上記表示手段は、上記画面データに上記データが含まれている場合、上記数値範囲における、上記デバイスの状態の相対値を導出し、上記色範囲における当該相対値となる色で上記表示範囲を表示する構成である。また、請求項3記載のプログラムは、請求項1記載の各手段として、コンピュータを動作させるプログラムであって、当該コンピュータは、上記プログラムを実行することによって、請求項1記載の表示装置として動作する。
【0061】
当該構成では、画面データに、上記組み合わせを示すデータが含まれている場合、上記表示手段は、上記画面データに上記データが含まれている場合、上記数値範囲における、上記デバイスの状態の相対値を導出し、上記色範囲における当該相対値となる色で上記表示範囲を表示する。
【0062】
これにより、デバイスの状態に応じた色を表示するための特別な装置を設けることなく、デバイスの状態変化に応じて、表示領域の色を連続的に変更できるにも拘らず、上記組み合わせを設定するだけで、連続的な色表示が可能なので、表示装置の表示画面の設計者の負担を軽減できるという効果を奏する。
【0063】
請求項2記載の画面データ生成装置は、以上のように、デバイス、表示範囲、数値範囲および色範囲の組み合わせが画面データに含まれている場合、上記数値範囲における、上記デバイスの状態の相対値を導出し、上記色範囲における当該相対値となる色で上記表示範囲を表示する表示装置用の画面データ生成装置であって、上記組み合わせの入力を受け受け付ける受け付け手段と、当該組み合わせを示すデータを含む画面データを生成する生成手段とを備えている構成である。また、請求項4記載のプログラムは、請求項2記載の各手段として、コンピュータを動作させるプログラムであって、当該コンピュータは、上記プログラムを実行することによって、請求項2記載の画面データ生成装置として動作する。
【0064】
当該画面データ生成装置において、受け付け手段は、表示装置が色によって状態を表示すべきデバイス毎に、上記デバイス、表示範囲、数値範囲および色範囲の組み合わせの入力を受け付け、生成手段が、当該組み合わせを示すデータが含まれた画面データを生成する。一方、表示装置は、当該画面データに基づいて、各表示領域を上記デバイスの状態に応じた色で表示する。
【0065】
それゆえ、請求項1と同様に、デバイスの状態変化に応じて、表示領域の色を連続的に変更できるにも拘らず、デバイスの状態毎に、それに対応する色を設定する構成とは異なり、上記組み合わせを設定するだけで、連続的な色表示が可能なので、表示装置の表示画面の設計者の負担を軽減できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示すものであり、グラフィック操作パネルに生成されるグラデーションオブジェクトの各属性の関係を示す図面である。
【図2】上記グラフィック操作パネルを含む制御システムの要部構成を示すブロック図である。
【図3】上記グラフィック操作パネルのHMIランタイム部の構成例を示すブロック図である。
【図4】上記制御システムの概略動作を示すフローチャートである。
【図5】上記制御システムの動作を示すものであり、デバイスの状態に応じて色を連続的に変更する場合の動作を示すフローチャートである。
【図6】上記グラデーションオブジェクトの各属性の関係を示すものであり、デバイスの状態が変化した状態を示す図面である。
【図7】従来例を示すものであり、制御システムの要部構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
14 グラフィック操作パネル(表示装置)
15 制御用ホストコンピュータ(画面データ生成装置)
26 HMIランタイム部(表示手段)
52 作画処理部(受け付け手段および生成手段)
Claims (4)
- 書き換え可能な画面データに基づいて、デバイスの状態を表示する表示手段を有する表示装置において、
上記画面データには、デバイス、表示範囲、数値範囲および色範囲の組み合わせを示すデータ含むことができ、
上記表示手段は、上記画面データに上記データが含まれている場合、上記数値範囲における、上記デバイスの状態の相対値を導出し、上記色範囲における当該相対値となる色で上記表示範囲を表示することを特徴とする表示装置。 - デバイス、表示範囲、数値範囲および色範囲の組み合わせが画面データに含まれている場合、上記数値範囲における、上記デバイスの状態の相対値を導出し、上記色範囲における当該相対値となる色で上記表示範囲を表示する表示装置用の画面データ生成装置であって、
上記組み合わせの入力を受け受け付ける受け付け手段と、
当該組み合わせを示すデータを含む画面データを生成する生成手段とを備えていることを特徴とする画面データ生成装置。 - 請求項1記載の各手段として、コンピュータを動作させるプログラム。
- 請求項2記載の各手段として、コンピュータを動作させるプログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002344278A JP2004178303A (ja) | 2002-11-27 | 2002-11-27 | 表示装置、画面データ生成装置、および、そのプログラム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002344278A JP2004178303A (ja) | 2002-11-27 | 2002-11-27 | 表示装置、画面データ生成装置、および、そのプログラム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2004178303A true JP2004178303A (ja) | 2004-06-24 |
Family
ID=32705816
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2002344278A Pending JP2004178303A (ja) | 2002-11-27 | 2002-11-27 | 表示装置、画面データ生成装置、および、そのプログラム |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2004178303A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4927830B2 (ja) * | 2005-05-31 | 2012-05-09 | クゥアルコム・インコーポレイテッド | データ言語における変数の自動更新 |
CN108184020A (zh) * | 2017-12-28 | 2018-06-19 | 上海传英信息技术有限公司 | 一种智能终端的显示屏幕控制方法及显示屏幕控制系统 |
-
2002
- 2002-11-27 JP JP2002344278A patent/JP2004178303A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP4927830B2 (ja) * | 2005-05-31 | 2012-05-09 | クゥアルコム・インコーポレイテッド | データ言語における変数の自動更新 |
CN108184020A (zh) * | 2017-12-28 | 2018-06-19 | 上海传英信息技术有限公司 | 一种智能终端的显示屏幕控制方法及显示屏幕控制系统 |
CN108184020B (zh) * | 2017-12-28 | 2020-09-04 | 上海传英信息技术有限公司 | 一种智能终端的显示屏幕控制方法及显示屏幕控制系统 |
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