JP5847965B2 - プログラマブルコントローラシステム、プログラマブル表示器、支援装置、プログラム - Google Patents

プログラマブルコントローラシステム、プログラマブル表示器、支援装置、プログラム Download PDF

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Description

本発明は、プログラマブル表示器等に関する。
プログラマブル表示器は、一般的に、PLC本体や温調装置等の各種接続機器と接続して、これら接続機器の状態表示を行う数値表示やランプ等のアイテムや、ユーザが任意の指示を出す為のスイッチ等のアイテムの画像を表示する。尚、アイテムは、画面部品等とも呼ばれている。プログラマブル表示器の画面(操作表示画面と呼ぶものとする)には、通常、複数の画面部品(アイテム)の画像が表示される。この様な操作表示画面を表示する為のデータ等(画面データ等と呼ばれる)は、予め不図示の支援装置において開発者等によって任意に作成されて、支援装置からプログラマブル表示器にダウンロードされている。
上記画面データには、上記各アイテム毎に、そのアイテムの画像(スイッチの画像やランプの画像)や表示位置座標、更に後述する外部メモリの所定領域のアドレス(割当メモリアドレス)等のデータが含まれている。更に何らかのプログラム等が含まれている場合もある。
上記各アイテムは、例えば、それぞれが任意の接続機器の任意の構成要素に対応して、当該構成要素の状態表示を行ったり、当該構成要素のON/OFFの指示を受け付けるものである。例えば、温調装置の温度測定値を数値表示するアイテムの場合、随時、現在の温度を数値で表示することになる。
上記各種アイテムに係る表示制御は、上記各アイテム毎に、例えば定期的に所定の処理を実行することで実現される。所定の処理とは、例えば、接続機器内のメモリデバイス(外部メモリとする)の上記所定領域(割当メモリ領域)の格納データを読出して、この格納データに基づいてアイテムの表示内容を決定・表示するものである。尚、接続機器は、随時、上記外部メモリの所定領域の格納データを更新している(例えば上記温調装置において上記温度測定値を随時更新している)。
例えば、“ランプ”のアイテムに関して、その割当メモリ領域の格納データは‘0’または‘1’であり、‘0’の場合はランプ消灯、‘1’の場合はランプ点灯とするアイテム画像を、プログラマブル表示器で表示する。尚、割当メモリ領域の格納データは、接続機器側で更新される。例えば接続機器における押しボタンがONの場合には‘1’が、OFFの場合には‘0’が、接続機器側の処理によって上記割当メモリ領域に格納される。
また、上記外部メモリから読出したデータを、プログラマブル表示器内のメモリデバイス(内部メモリとする)の所定領域に一時的に格納して、この格納データに基づいてアイテムの表示内容を決定・表示する構成もある。
この例の場合、外部メモリの格納データを読み出して内部メモリに格納する処理は、プログラマブル表示器の所定の機能部(ここでは不図示の通信部とする)が、例えば定期的に実行する。上記通信部は、例えば、上記PLC本体や温調装置等の各種接続機器と通信を行って、接続機器内の上記外部メモリの所定の記憶領域の格納データを取得して、このデータを上記内部メモリの所定領域に上書き格納する。そして、プログラマブル表示器における上記各種アイテムに係る表示制御を行う機能部(アイテム表示部というものとする)は、定期的に内部メモリにアクセスすることで、アイテム表示内容を制御する。
ここで、例えば、特許文献1に記載の従来技術が知られている。
特許文献1の発明は、重なり合う図形の1つを、他の図形に影響を及ぼすことなく属性を変えて再描画するものである。
特許文献1の発明では、コンピュータ装置で作画ソフトによってプログラマブル表示器用の制御画面を作成してプログラマブル表示器1に転送する。この制御画面において設けられた図形を予め作画ソフトで描画順にリスト化しておき、このリストにおいて各図形に図形を囲む矩形のクリッピングエリア(CA)を設定する。図形の属性(色、位置等)を変えて再描画する際には、アニメーション描画部がVRAM内でCA内の図形のみ属性を変えて表示部に再描画する。このとき、CA内に属性を変化しない図形が存在する場合はCA内のその図形の一部も併せて再描画する。図形のリストは、属性の変化する図形の変化範囲に含まれる可能性のある図形のみに制限すれば、メモリサイズを小さくできる。
特開2000−231643号公報
ここで、プログラマブル表示器の表示方法に関して、例えば、何らかの監視/制御対象物が、現在、どの様な状況になっているか(位置や姿勢や作業状態など)を、視覚的に把握し易くなる表示が行われることが望まれている。
例えば工場のライン上で複数の作業工程を経て製品が完成するが、このプロセス(例えば、板金加工→部品搭載→他パーツと合体→カバー装着など)やその為の搬送(例えばベルトコンベア)の様子を、プログラマブル表示器等で視覚的に分かり易く詳細に表示できるようにしすることが望まれている。これによって、プログラマブル表示器の利用者などが、監視・状況把握し易くなる。
上記特許文献1の従来技術では、この様な表示方法は実現できない。例えば特許文献1のアニメーション描画部は、上記プロセスやその為の移動状況を表現するようなものではない。
但し、従来でも、上記望まれる表示が全く実現できないわけではない。
例えば一例として、上記監視/制御対象物の現在位置を視覚的に把握し易くする表示を行うことについて説明する。例えば、上記監視/制御対象物が、開始地点から第1中継点、第2中継点を経由して、終了地点まで、ベルトコンベアによって搬送されるシステムがあるものとする。
この例の場合において、例えば、予め開始地点、第1中継点、第2中継点、終了地点の4箇所それぞれに上記対象物の検知用センサを設置しておく。
そして、PLCが、この検知用センサの検知結果に基づいて、上記対象物の現在位置を判別する。これは、対象物が、上記4箇所の何れかの位置に存在する場合だけでなく、4箇所の間を移動中であっても、現在位置を推定することができる。例えば、通常、PLCはベルトコンベアの駆動制御も行っているので、対象物の搬送速度を算出できる。これより、対象物の現在位置を推定することができる。但し、この例に限らず、例えばベルトコンベアの搬送路上に多数の検知用センサを設置することで、対象物の現在位置を検知できるようにしてもよい。
そして、PLCは、上記外部メモリの割当メモリ領域(後述する所定のアイテムに対応するもの)に、上記対象物の現在位置を格納する(第1の方法)。当該第1の方法の場合、プログラマブル表示器は、割当メモリ領域の格納データ(対象物の現在位置)を読み出して、当該現在位置を操作表示画面上の座標に変換する。そして、この座標に、所定のアイテムの画像を表示する。この処理をサイクリックに(例えば1秒毎に)実行することで、例えば1秒毎に上記所定のアイテム画像の表示位置が変化していくアニメーション表示が実現される。
あるいは、PLCが、上記対象物の現在位置を、上記操作表示画面上の座標に変換して、この座標を上記外部メモリの割当メモリ領域に格納する方法であってもよい(第2の方法)。当該第2の方法の場合、プログラマブル表示器は、単に、割当メモリ領域の格納データ(上記座標)を読み出して、この座標に所定のアイテム画像を表示するだけとなる。
上記第1の方法、第2の方法の何れの場合でも、PLC側に関しては予め複数の検知用センサを設ける必要があると共に、このセンサ検知結果に基づいて対象物の現在位置を推定する処理(ロジック)を組み込んでおく必要がある。そして、上記第1の方法の場合には、PLC側には更に、上記対象物の現在位置を操作表示画面上の座標に変換する処理(ロジック)も組み込んでおく必要がある。この様なPLC側のロジックは、例えば開発者等がラダー等を駆使して作成しておくことになる。
一方、上記第2の方法の場合には、プログラマブル表示器側に、上記対象物の現在位置を操作表示画面上の座標に変換する処理(ロジック)を組み込んでおく必要がある。これは、例えば定期的に動作する上記ロジックを画面データに登録しておく。その為に、ユーザは、支援装置において画面データを作成する際に、演算命令等を駆使して上記ロジックを作成して、これを画面データに登録しておく必要がある。
尚、例えば、従来より、プログラマブル表示器が解釈・逐次実行できる独自の命令群(ある製品群に関しては“マクロ”と呼ばれている)がインプリメントされており、当該各命令を用いて任意のロジックを作成できるエディタ機能が、支援装置に搭載されている。このエディタ機能には、各ロジックの動作タイミングを複数選択できる機能等も含まれている。
上述したように、従来では第1の方法、第2の方法の何れも場合も、PLC側に関しては、対象物の現在位置を推定するロジックを作成する手間が掛かっており、更に運用中は当該ロジックを逐一実行する分、処理負荷が増大していた。更に、第1の方法の場合、PLC側に関して、更に、対象物の現在位置を操作表示画面上の座標に変換するロジックを作成する手間が更に掛かっており、更に運用中は当該ロジックを更に逐一実行する分、処理負荷が更に増大していた。一方、第2の方法の場合、支援装置において上記ロジックを作成する作業の手間が掛かり作画工数が増大するうえに、プログラマブル表示器において逐一ロジックを実行する分、処理負荷が増大する。
従来手法では、上記の問題が生じるものであり、この様な問題を解消することが望まれる。特に、プログラマブル表示器で上記のようなアニメーション表示を実現するためにPLC側に余計な負担(ロジック作成の手間や処理負荷の増大)を掛けるようなことは、望ましい状況ではない。
尚、上記ベルトコンベアの搬送路上に多数の検知用センサを設置する構成の場合、上記ロジック作成の手間や処理負荷増大をある程度は抑えられるが、センサのコストが増大するという問題が生じてしまう。
本発明の課題は、監視/制御対象物の位置/姿勢/外観等に係る現状を詳細に視覚的に分かり易く表示することができ、特に運用前における作画工数の増大や運用中における処理負荷の増大を抑えることができる簡易アニメーション表示を行えるプログラマブル表示器等を提供することである。
本発明のプログラマブルコントローラシステムは、プログラマブル表示器と該プログラマブル表示器に接続する支援装置を有するシステムであって、下記の構成を有する。
前記支援装置は、前記プログラマブル表示器用の画面を構成する各アイテムのうちの任意のアイテムに関して、複数のステータスに応じた複数の位置情報または/及び角度情報を含む簡易アニメーション設定情報を任意に設定させて、該簡易アニメーション設定情報を含む前記画面の画面データを生成する画面作成支援手段を有する。
前記プログラマブル表示器は、前記画面データを記憶する画面データ記憶手段と、簡易アニメーション表示手段を有する。
簡易アニメーション表示手段は、前記画面データに基づいて前記各アイテムに係る表示を行う手段であって、前記簡易アニメーション設定情報が設定されたアイテムの表示に関しては、そのアイテムに関連する前記ステータスが変化すると、下記の表示処理を開始する。
すなわち、当該ステータス変化したアイテムの表示位置または/及び表示角度を、現在の表示位置または/及び現在の表示角度から該変化後のステータスに応じた位置または/及び角度へと徐々に移動または/及び回転させる移動中表示を行う。
本例のプログラマブル表示器を含むシステム全体の概略構成図である。 本例のプログラマブル表示器の構成例である。 本システムのソフトウェア構成図である。 実施例1の簡易アニメーション表示例について説明する為の図(その1)である。 (a)、(b)は、実施例1の簡易アニメーション表示例について説明する為の図(その2)である。 (a),(b)は、実施例1の簡易アニメーション表示例について説明する為の図(その3)である。 実施例1の簡易アニメーション設定画面例(その1)である。 実施例1の簡易アニメーション設定画面例(その2)である。 実施例2の簡易アニメーション表示例について説明する為の図(その1)である。 (a)、(b)は、実施例2の簡易アニメーション表示例について説明する為の図(その2)である。 (a)、(b)は、実施例2の簡易アニメーション表示例について説明する為の図(その3)である。 実施例2の簡易アニメーション設定画面例(その1)である。 実施例2の簡易アニメーション設定画面例(その2)である。 本例のプログラマブル表示器の処理機能図である。 (a)、(b)は、各種データ構成例(その1)である。 各種データ構成例(その2)である。 各種データ構成例(その3)である。 (a)〜(c)は、各種データ構成例(その4)である。 (a)〜(c)は、各種データ構成例(その5)である。 通信処理部の処理フローチャート図である。 アイテム処理部の処理フローチャート図である。 パラメータ更新実行タイマ処理部の処理フローチャート図(その1)である。 パラメータ更新実行タイマ処理部の処理フローチャート図(その2)である。 パラメータ更新実行タイマ処理部の処理フローチャート図(その3)である。 (a)、(b)は、本例の簡易アニメーション表示の他の例(その1)である。 (a)〜(d)は、本例の簡易アニメーション表示の他の例(その2)である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本例のプログラマブル表示器1を含むシステム全体の概略構成図である。
図1に示すプログラマブルコントローラシステムは、各種接続機器4と、通信ライン6を介して各種接続機器4に接続するプログラマブル表示器1とを有する。更に、プログラマブル表示器1が、通信ライン3を介して作画エディタ装置5(支援装置)に接続された構成であってもよい。但し、作画エディタ装置5は、必ずしもプログラマブル表示器1に接続されている必要があるわけではない(一例を示しているに過ぎない)。尚、作画エディタ装置5を支援装置5と記す場合もあるものとする。
プログラマブル表示器1には、複数の通信インタフェース2(通信ポート)が備えられており、各通信インタフェース2に接続された通信ライン3/通信ライン6によって各種接続機器4や作画エディタ装置5と接続されている。
図2は、本例のプログラマブル表示器1の構成例である。
プログラマブル表示器1は、上述した従来例と略同様に上述した画面データ等に基づく操作表示画面の表示等を行う機能を有するが、本手法では上記ロジックが画面データに登録されていなくても、特定のアイテムに関しては表示位置が変化していく(そのアイテムが移動していく)表示が行われる。詳しくは後述する。
図示のプログラマブル表示器1は、表示操作制御装置10と、タッチパネル18、ディスプレイ19、上記通信インタフェース2等を有する。
表示操作制御装置10は、CPU11、ROM12(フラッシュメモリ等)、RAM13、通信コントローラ14、グラフィックコントローラ15、タッチパネルコントローラ16等より成り、これらがバス17に接続されている。
CPU11は、表示操作制御装置10全体を制御する中央処理装置(演算プロセッサ)である。CPU11は、ROM12に予め格納されているプログラム(例えば後述する本体プログラム21等)を実行することで、所定の演算動作(処理)を行う。例えば後述する各種フローチャート図の処理等を実行する。各種の演算結果は、例えばRAM13やROM12に格納される。
また、ROM12には、上記背景技術で説明した画面データ(後述する画面データ22)等が格納されている。上記のように、画面データは、例えば上述したスイッチ、ランプ等の各アイテム毎に、そのアイテムの画像や表示位置座標や大きさ等の表示に係わるデータや、上記割当メモリアドレス(割当メモリ領域)等のメモリアクセスに係わるデータ等を有する。但し、本手法では、特定のアイテムに関しては、更に、後述する簡易アニメーション表示を実現させる為の各種情報も、画面データに含まれている。
上記CPU11の処理には、例えば上記背景技術で説明した“各アイテム毎の割当メモリアドレス等の格納データ”(上記外部メモリの所定領域の格納データ)を取得する処理等が含まれる。この取得データは、例えば後述する共有メモリ67に一時的に格納される。尚、共有メモリ67は、上記RAM13やROM12の記憶領域の一部であってもよいし、不図示の他のメモリであってもよい。
また、上記CPU11の処理によって、例えば上記画面データや上記取得データ等に基づく表示対象データが、例えばRAM13(あるいは不図示のビデオRAM)上に展開(描画)される。この描画に基づいてグラフィックコントローラ15が、ディスプレイ19上に上述した操作表示画面等を表示する。例えばランプを例にすると、上記画面データには消灯画像と点灯画像とが含まれており、上記取得データが‘0’であれば消灯画像、‘1’であれば点灯画像が、上記表示対象データとなる。
また、特定のアイテムに関しては、例えば上記取得データが変換することで、アイテム画像の表示位置が移動すると共に、移動中を示す簡易アニメーション表示が行われる。
ディスプレイ19は、例えば液晶パネル等より成り、この液晶パネル上に重ねるようにしてタッチパネル18が設けられる。ディスプレイ19上には、基本的には、複数のアイテム画像が所定位置に配置されて成る上記操作表示画面が表示される。但し、本手法による簡易アニメーション表示に係るアイテム画像の場合、固定的な所定位置ではなく、表示位置が移動していくことになる。
また、通信コントローラ14は、通信インタフェース2を介して、不図示のPLC本体等や温調装置等である接続機器4や作画エディタ装置5との通信(データ送受信等)を行う。
オペレータ等によるタッチパネル18上での押圧操作(タッチ)位置の検知結果は、タッチパネルコントローラ16を介してCPU11等に取り込まれて解析される。例えば各アイテムの上記表示位置座標や大きさのデータ等に基づいて、解析することになる。例えば、上記スイッチの画像の表示位置をオペレータ等がタッチすると、CPU11等は、このスイッチに対する操作が行われたものと解析することになる。
図3に、上記本システムのソフトウェア構成図を示す。
プログラマブル表示器1においては、本体プログラム21、画面データ22、通信プログラム23等の各種プログラム/データが、例えば上記ROM12(フラッシュメモリ等)に格納されている。これらのプログラム/データ等をCPU11が読出し・実行/参照等することで、プログラマブル表示器用の上記操作表示画面等の表示制御等が行なわれる。この操作表示画面は、上述した数値表示、ランプ、スイッチ等の各種アイテムの画像表示から成り、各アイテム画像の表示内容は、例えば各接続機器4(外部メモリの割当メモリ領域)から取得したデータ(上記取得データ)を反映させる形で随時更新される。
更に、特定のアイテム画像に関しては、その表示位置が、例えば上記取得データ等に基づいてステータス変化ありと判定された場合には、移動される。本手法では、その際、移動元から移動先への移動中状態を表す簡易アニメーション表示が行われる。
基本的には、CPU11が本体プログラム21と画面データ22とに基づく処理を行うことで、上記操作表示画面が表示される。そして、この操作表示画面上の各画面部品の表示内容(温度等の数値表示やランプの点灯/消灯など)は、通信プログラム23による各接続機器4との通信結果(上記取得データ等)等に基づいて、随時、更新等されるものである。
上記画面データ22は、例えば予め作画エディタ装置5側で任意に作成された画面データファイル32が、プログラマブル表示器1にダウンロードされた格納されたものである。また、上記通信プログラム23も、例えば予め作画エディタ装置5側に格納されていた通信プログラムファイル33(その一部)が、プログラマブル表示器1にダウンロードされて格納されたものである。
上述したように、基本的には、CPU11が、本体プログラム21と画面データ22と取得データ等に基づく上記操作表示画面の表示制御を行う。例えば、数値表示やランプ等のアイテムに関して、定期的に、そのアイテムの割当メモリ領域からデータを読み出して、そのアイテムの表示内容を当該読出データに基づいて更新する。あるいは、例えばスイッチ等のアイテムに関しては、ユーザが、この操作表示画面上の所望のスイッチをタッチすると(ON/OFF操作すると)、スイッチON画像表示/スイッチOFF画像表示が行われる。また、CPU11は、このスイッチ操作に応じた接続機器4の制御も行う。
尚、上記割当メモリ領域は、上記背景技術における外部メモリの所定の記憶領域(割当メモリアドレス)に相当するものである。尚、既に従来で述べたように、上記外部メモリは、接続機器4が備えるメモリであって、各アイテムのメモリ割当が行われるものである。上記のように、各アイテムの表示内容は、この割当メモリ領域の格納データに基づいて決定・更新される。
そして、従来で述べたように、この割当メモリ領域からの読出しデータを、プログラマブル表示器1内の後述する共有メモリ67(内部メモリ)に一時的に格納し、これに基づいてアイテム表示制御を行う構成がある。
すなわち、例えば後述する各通信処理部44等によって定期的に、接続機器4内のメモリデバイス(外部メモリ)の所定の記憶領域からデータを読み出して、この読出データを上記内部メモリに格納する処理が行われる。そして、内部メモリの格納データ等に基づいて、上記操作表示画面の表示制御が行われることになる。これによって、操作表示画面上の各アイテム画像の表示内容が、そのアイテムに対応する割当メモリ領域の現在の格納データの内容を反映させたものとなる。
プログラマブル表示器1の通信プログラム23は、通信ライン6を介して接続機器4と通信を行うためのプログラムである。通常、接続機器4の機種毎等に固有の通信プロトコル(通信規定)を持ち、この通信規定に従って、プログラマブル表示器1−接続機器4間での通信を行う。そのため、通信プログラム23は、各接続機器4の機種毎等に開発が必要となる。尚、当然、CPU11などが通信プログラム23を実行することで、接続機器4との通信処理が実現される。
尚、プログラマブル表示器1−作画エディタ装置5間の通信は、例えば本体プログラム21と作画エディタ31とによって行う(通信機能が作画エディタ31に組み込まれている)。これについては特に関係ないので、図示・説明しない。PLC本体等である接続機器4は、様々なメーカー・機種があり、各メーカー/機種毎に独自の通信プログラムがあり、上記通信プログラム23は、接続機器4のメーカー/機種に応じて場合によっては複数種類備えられるものとなる。
通信プログラム23は、通常、作画エディタ装置5内の不図示のHD(ハードディスク)内に、複数の通信プログラムファイル33(各機種毎に開発済の複数の通信プログラム)として予め記憶されている。そして、作画エディタ装置5は、作画エディタ31によりユーザが任意の接続機器4を選択・指定すると、該選択された接続機器4に応じた通信プログラムファイル33を、プログラマブル表示器1に転送して、上記通信プログラム23として記憶させる。
接続機器4内の外部メモリへのアクセスは、作画エディタ31の各種設定(画面データファイル32作成時の設定)により行う。
例えば、ユーザが、画面データファイル32作成時に、画面内に数値表示アイテムを配置すると共にこの数値表示アイテムに関して外部メモリの任意のアドレスを指定することで、プログラマブル表示器1が外部メモリの指定アドレスのデータを周期的に読み込んで表示する動作を設定できる。換言すれば、この画面データファイル32をプログラマブル表示器1にダウンロードして画面データ22として使用させれば、プログラマブル表示器1は、外部メモリの指定アドレスのデータを周期的に読み込む動作(更に取得データを内部メモリに一時的に格納する動作)と、取得データに基づいて画面上のアイテム表示内容を更新する動作等を行うことになる。
尚、上記外部メモリへのアクセスや取得データの一時的格納や画面表示等の各種処理を実現させるプログラムは、例えば本体プログラム21に含まれていてもよいし、画面データファイル32(画面データ22)に含まれていてもよい。何れにしても、この様なプログラムを例えば上記CPU11が実行することで、本例のプログラマブル表示器1の各種処理・動作などが実現されることになる。
あるいは、画面データファイル32作成時に、例えば画面内にスイッチを配置すると共に出力メモリとして外部メモリの任意のアドレスを指定すると、プログラマブル表示器1の操作表示画面上でスイッチが押されたときに該外部メモリの指定アドレスに書き込む動作を設定できる。
上記支援装置5は、作画エディタ31を有する。この作画エディタ31は、ユーザに任意のプログラマブル表示器用の画面データ22(32)(操作表示画面)を作成させる支援機能を有する。その基本的な機能は従来と略同様であってよいが、本例の作画エディタ31は更に任意のアイテムに対する簡易アニメーション設定をユーザに行わせるアニメーション設定部31aの機能を有する。
アニメーション設定部31aは、例えば、後述する図7、図8や図12、図13に示す画面を、支援装置5の不図示のディスプレイ上に表示して、ユーザに所望の設定を行わせる機能を有する。この画面や設定の具体例については、後に図7、図8や図12、図13を用いて説明するものとする。そして、作画エディタ31(アニメーション設定部31a含む)の処理機能によって、例えば、ほぼ後述する図16、図17、図18に示すデータ構造の画面データ22(32)が生成される。この画面データ22(32)は、例えば、プログラマブル表示器1にダウンロードされて記憶される。
ここで、支援装置5は、例えばパソコン等であり、特に図示しないが一般的な汎用コンピュータの構成(CPU、記憶部(ハードディスク、メモリ等)、通信部、操作部(マウス等)、ディスプレイ)を有している。記憶部に予め記憶されているアプリケーションプログラムを、CPUが実行することにより、例えば作画エディタ31(アニメーション設定部31a含む)の処理機能が実現される。
ここで、図4〜図6あるいは図9〜図11に、本例のプログラマブル表示器1における上記操作表示画面の簡易アニメーション表示例を示す。図4〜図6は、実施例1の簡易アニメーション表示例を示す図である。また、図9〜図11は、実施例2の簡易アニメーション表示例を示す図である。また、図7、図8、図12、図13は、作画エディタ装置5における画面作成作業例であり、図7、図8は実施例1、図12、図13は実施例2の一例である。
まず、図4〜図6を参照して、実施例1における操作表示画面の簡易アニメーション表示例について説明する。但し、図4は、実際の表示例とは異なるものである。
すなわち、説明の都合上、図4は、任意のアイテム(丸の中に矢印があるアイテム画像)に関して予め登録されている全ての位置(登録座標)に、各位置毎に登録されている所定の角度(登録角度)で、当該アイテム画像を表示させている状態を示す。つまり、図示のように4箇所に上記アイテム画像を表示させている。但し、実際にはプログラマブル表示器1側では、この様な4箇所同時の表示は行われない(例えば何れか1箇所のみアイテム画像が表示される)。
ここで、本手法において簡易アニメーションを実施させるアイテムは、基本的に、複数のステータスに対応するものである。ステータスとは、例えば、このアイテムの上記割当メモリ領域の格納データである。但し、この例に限らず、ステータスは割当メモリ領域の格納データに基づいて判別されるものであってもよい。何れにしても、ステータスは、簡易アニメーションを実施させるアイテムに係わる監視/制御対象の何らかの状態を示すものである。例えば、ステータスは、上記監視/制御対象の現在位置(センサ検知結果)等を示すものである。
尚、背景技術で述べたように、上記割当メモリ領域には、接続機器4側でこの記憶領域に対応付けられた何らかの状態を検出して、この検出結果に応じたデータを格納するものである。接続機器4は、例えばPLC(プログラマブルコントローラ)本体などであり、不図示のCPUやメモリ等を有するものである。
そして、本手法において簡易アニメーションを実施させるアイテムに関しては、予め上記ステータス毎に対応付けて、上記登録座標(X,Y)と登録角度が、予め設定されている。
ここで、図4に示す例では、図示のアイテム(丸の中に矢印があるアイテム画像)に関する上記割当メモリ領域(=D100)には、‘0’、‘1’、‘2’、‘3’の何れかのデータが格納されるものとする。これより、このアイテムに係る上記ステータスを、ステータス0、ステータス1、ステータス2、ステータス3と記すものとする。尚、ここでは、ステータス0は、上記割当メモリ領域の格納データが‘0’の場合を意味するものとする。他も同様である。但し、上記の通り、この例に限らない。
但し、以下の説明では、説明を簡単にする為に、簡易アニメーション表示するアイテムに関しては“割当メモリ領域の格納データ”=“ステータス値”である例を用いて説明するものとする。
また、上記割当メモリ領域(=D100)には、上記アイテムに係わる監視/制御対象の現在位置の検出結果等が格納される。例えば製造ライン上に不図示のセンサ0、センサ1、センサ2、センサ3が設けられており、仮にセンサ2が上記監視/制御対象を検知した場合、上記割当メモリ領域(=D100)には‘2’が格納される。そして、この場合、現状はステータス2であると判定されることになる。そして、本手法では、予め各ステータスに操作表示画面上の任意の座標や角度を対応付けておく。
図4の例では、図示のアイテムに関して上記4種類のステータスに対応して、図示のような4箇所の上記登録座標(X,Y)と角度(登録角度)が、予め設定されている。すなわち、上記ステータス0に対応付けて図上左上の登録座標=(100,100),角度=0(°)が予め登録されている。上記ステータス1に対応付けて図上右上の登録座標=(400,100),角度=90(°)が予め登録されている。上記ステータス2に対応付けて、図上右下の登録座標=(400,300),角度=180(°)が予め登録されている。上記ステータス3に対応付けて、図上左下の登録座標=(100,300),角度=270(°))が予め登録されている。
尚、上記登録座標(X,Y)は、操作表示画面上における座標である。
尚、ここでは図示のように矢印が上向きの状態を角度0°、右向きの状態を角度90°と定義しているが、勿論、この例に限るものではない。
上記登録データに基づき、上記取得データに応じたアイテム表示を行うが、単純に現在のステータスに応じた登録座標と角度で表示するというものではない。例えば、ある時点で、ステータス0であることから図示の登録座標=(100,100)と角度=0(°)の表示を行っていたとする。その後、ステータスがステータス1に切り替わったとする。この場合、アイテムは図示の登録座標=(400,100)に移動することになるが(更に角度=90(°)に変更される)、本手法では移動中の様子を示す簡易アニメーションを生成・表示する。すなわち、例えば図5(a)に示すような簡易アニメーション表示を行う。
図5(a)に示すように、図示のアイテム画像を、上記ステータス0に応じた位置から徐々にステータス1に応じた位置へと移動させる簡易アニメーション表示を行う。その際、このアイテム画像の角度(矢印)も、上記ステータス0に応じた角度0°から徐々にステータス1に応じた角度90°となるように簡易アニメーション表示を行う。
また、ステータス1からステータス3に切り替わった場合の簡易アニメーション表示例を、図6(a)に示す。この場合には図示のように斜めに移動することになる。
図6(a)に示すように、図示のアイテムを、上記ステータス1に応じた位置から徐々にステータス3に応じた位置へと移動させる簡易アニメーション表示を行う。その際、このアイテムの角度(矢印)も、上記ステータス1に応じた角度90°から徐々にステータス3に応じた角度270°となるように簡易アニメーション表示を行う。
従来では、アイテム画像の角度を徐々に変化させる表示は、行われていなかった。また、従来では、アイテム画像の表示位置を徐々に移動させるためには、上記のようにPLC側(接続機器4側)に特別なロジックを組み込んで、移動中の各表示位置座標を上記割当メモリ領域(=D100)に格納してもらう必要があった。本手法では、PLC側に余計な処理負荷を掛けることなく、ユーザに手間を掛けさせる事無く、また上記作画工数を増加させることなく、例えば支援装置5においてユーザに図4に示す内容の簡単な設定を行わせるだけで、図5(a)や図6(b)に示すような簡易アニメーション表示を実現できる。
図5(b)は、図5(a)の簡易アニメーション表示例に応じた各種パラメータ変化を示すチャート図である。
各種パラメータは、上記割当メモリ領域(=D100)の格納データ(上記の通り、ここではステータス値そのものを意味するものとする)、現在位置座標(X,Y)、現在角度である。図示のように、ステータス0の状態では、現在位置座標(X,Y)と現在角度は、上記ステータス0の登録座標=(100,100)と登録角度=0(°)となっている。アイテム画像は、現在位置座標(X,Y)と現在角度に従って表示される。
この状態から、図示のようにある時点でステータス1へと変化すると、簡易アニメーション表示処理を開始する。
簡易アニメーション表示処理は、定周期で(パラメータ更新時間Δt毎に)、現在位置座標(X,Y)と現在角度の更新処理と、更新後の現在位置座標(X,Y)と現在角度によるアイテム表示処理を行う。そして、最終的には現在位置座標(X,Y)と現在角度が上記ステータス1の登録座標=(400,100)と登録角度=90(°)となって、簡易アニメーション表示処理は終了する。
図4に示す例ではステータス0とステータス1とではY座標は同一であるので、図5(b)に示すように、現在位置座標(X,Y)に関してはX座標のみが徐々に変更されていき、最終的には400となる。現在角度についても、図示のように徐々に変更されていき、最終的には90°となる。
図6(b)は、図6(a)の簡易アニメーション表示例に応じた各種パラメータ変化を示すチャート図である。
各種パラメータは、上記割当メモリ領域(=D100)の格納データ、現在位置座標(X,Y)、現在角度である。図示のように、ステータス1の状態では、現在位置座標(X,Y)と現在角度は、上記ステータス1の登録座標=(400,100)と角度=90(°)となっている。そして、図示のようにある時点でステータス3へと変化すると、簡易アニメーション表示処理を開始する。
簡易アニメーション表示処理は、定周期で(パラメータ更新時間Δt毎に)、現在位置座標(X,Y)と現在角度の更新処理と、更新後の現在位置座標(X,Y)と現在角度によるアイテム表示処理を行う。そして、最終的には現在位置座標(X,Y)と現在角度が上記ステータス3の登録座標=(100,300)と登録角度=270(°)となって、簡易アニメーション表示処理は終了する。
ステータス1とステータス3とではX座標、Y座標の両方が異なるので、図6(b)に示すように、現在位置座標(X,Y)に関してはX,Yの両方が上記座標(400,100)かあら徐々に変更されていき、最終的には現在位置座標=(100,300)となる(ステータス3の登録座標となる)。現在角度についても、図示のように90°から徐々に変更されていき、最終的には270°となる(ステータス3の登録角度となる)。
図7、図8に、作画エディタ装置5における上記図4の登録例に応じた設定例を示す。
図7、図8に示す画面は、作画エディタ装置5における操作表示画面の編集用の画面であり、開発者等はこの画面上に任意のアイテム画像を配置する等して所望の操作表示画面を作成できる。そして、本手法の場合、ユーザ(開発者等)がこの作成作業中に任意の配置済みアイテム画像を指定して所定の操作を行うと、図示の簡易アニメーション設定ウィンドウ40が表示される。
ユーザは、この簡易アニメーション設定ウィンドウ40上で、簡易アニメーション使用を指定したうえで、図示の“ステータスメモリ”の欄に上記割当メモリアドレスを設定し、更に図示の“変化時間”と“ステータス数”を設定する。尚、この“変化時間”の設定値は、後述する変化時間htとして後述する処理に用いられる。
また、図示のパラメータ設定欄41では、ステータス、座標x、座標y、角度の各パラメータをユーザが任意に入力できる。但し、データ数(レコード数)は上記設定した“ステータス数”の分だけとなる。図示の例ではステータス数=‘4’であるので、パラメータ設定欄41では4つのレコードが設定できる。つまり、図示のステータス=‘0’、‘1’、‘2’、‘3’の4つのレコードが設定できる。また、座標xと座標yには上記登録座標が設定され、角度には上記登録角度が設定されるものである。
また、ユーザがパラメータ設定欄41上で任意のレコードを指定すると、このレコードの設定内容に応じたプレビューが表示される。更にこのプレビュー画面上での編集作業も行える。例えば図8には、2番目のレコード(ステータス=‘1’のレコード)に応じたプレビュー表示と編集作業例を示している。この場合、2番目のレコードの登録座標(座標x、座標y)=(400,100)にその角度(=90°)でアイテム表示されるが、図示のように表示されるアイテム画像をユーザがドラッグ&ドロップすることで位置を変更することもできる。勿論、プレビュー画面を参照して問題ないことを確認したならば、この様な位置変更作業は必要ない。
次に、図9〜図11を参照して、実施例2における操作表示画面の簡易アニメーション表示例について説明する。但し、図9は、上記図4と同様、実際のプログラマブル表示器の表示とは異なるものである(これについては既に図4で説明した通りであり、ここでの説明は省略する)。
また、図9に関しては、基本的には図4とは異なる点のみを説明するものとし、図4と略同様の点については説明は省略又は簡略化する。
ここで、上記図4の場合、上記4箇所のアイテム表示は、位置や角度は異なるがアイテム画像自体は同一(丸の中に矢印)であった。つまり、実施例1の場合、任意のアイテムに関して、使用するアイテム画像は1種類であり、その位置や角度を随時更新しつつ表示を行うものであった。これに対して、実施例2の場合、任意のアイテムに関して、複数のアイテム画像が登録されるものである。図9の例では“丸の中に矢印”と“四角の中に矢印”の2種類のアイテム画像を用いる(前者を丸矢印アイテム画像、後者を四角矢印アイテム画像と呼ぶ場合もあるものとする)。尚、各アイテム画像には予めユニークな識別用IDである画像No.が割り当てられている。
実施例2の場合、図9の例のように、各ステータス毎に対応付けて、実施例1の同様に登録座標や登録角度が設定されるが、更に画像No.が設定される。ここで、丸矢印アイテム画像は画像No.=0、四角矢印アイテム画像は画像No.=1であるものとする。そして、図示のように、ステータス0とステータス3の画像No.は‘0’、ステータス1とステータス2の画像No.は‘1’となっている。これより、各ステータス0,1,2,3毎に図示の通りの表示が行われることになる。
尚、実施例2の様な表示は、例えば、接続機器4側における任意のアイテムに係る制御/監視対象の状態変化として、位置や角度の変化だけでなく、例えば外観等が変化する場合に、用いられるものである。勿論、この様な例に限らない。
ここで、図10(a)に、ステータス0からステータス1に切り替わった場合の簡易アニメーション表示例を示す。また、図10(b)は、図10(a)の簡易アニメーション表示例に応じた各種パラメータ変化を示すチャート図である。これらは、位置や角度に関しては図5(a)、(b)に示す例と略同様であるが、画像に関しては途中で(本例では最後で)上記丸矢印アイテム画像から上記四角矢印アイテム画像へと切り替わっている。ここでは、ステータス0に係る画像No.は‘0’、ステータス1に係る画像No.は‘1’であるものとし、これより図10(b)に示すように、画像No.が途中で(ここでは最後に)‘0’から‘1’に切り替えられる。これによって図10(b)に示すように画像が最後に(ステータス1に応じた位置に到達したときに)四角矢印アイテム画像へと切り替わっている。尚、画像切替(画像No.変更)処理は、図示の例では簡易アニメーション表示動作の最後に行っているが、この例に限らず、最初に行っても良いし、移動途中の任意のタイミングで行っても良い。
また、図11(a)に、ステータス1からステータス3に切り替わった場合の簡易アニメーション表示例を示す。また、図11(b)は、図11(a)の簡易アニメーション表示例に応じた各種パラメータ変化を示すチャート図である。これらは、位置や角度に関しては図6(a)、(b)に示す例と略同様であるが、画像に関しては途中で(本例では最後で)上記丸矢印アイテム画像から上記四角矢印アイテム画像へと切り替わっている。この画像切替処理に関しては、上記図10の例と略同様であるので、ここでの説明は省略する。
図12、図13に、作画エディタ装置5における上記図9の登録例に応じた設定例を示す。
図12、図13に示す画面は、作画エディタ装置5における操作表示画面の編集用の画面であり、開発者等はこの画面上に任意のアイテム画像を配置する等して所望の操作表示画面を作成できる。そして、本手法の場合、ユーザ(開発者等)がこの作成作業中に任意の配置済みアイテム画像を指定して所定の操作を行うと、図示の簡易アニメーション設定ウィンドウ50が表示される。
この簡易アニメーション設定ウィンドウ50は、一部を除いて上記簡易アニメーション設定ウィンドウ40と同じであるので、異なる点のみを説明する。異なる点は、図示のパラメータ設定欄51で設定できるパラメータが、上記パラメータ設定欄41と同様のステータス、座標x、座標y、角度だけでなく、更に、画像No.が加わっている点である。
図示の例では、ステータス0とステータス3の画像No.=‘0’、ステータス1とステータス2の画像No.=‘1’となっており、これによって図9に示すような各ステータスに応じた画像表示となる。
図14は、本例のプログラマブル表示器の処理機能図である。
CPU11が、例えば上記ROM12に記憶されている所定のプログラム(例えば上記本体プログラム21、通信プログラム23等)を実行することにより、例えば図14の点線内に示す各種処理機能部が実現される。すなわち、図示のアイテム生成部61、アイテム処理スケジュール部62、アイテム処理部63、通信処理部64(64−1、64−2等)、パラメータ更新実行タイマ処理部65等の各種処理機能部の下記の処理機能が実現される。尚、パラメータ更新実行タイマ処理部65は、アイテム処理部63に含まれる(その処理機能の一部)ものであってもよい。
尚、例えば、アイテム生成部61とアイテム処理スケジュール部62とアイテム処理部63(パラメータ更新実行タイマ処理部65含む)は、本体プログラム21によって実現される。通信処理部64は、本体プログラム21と通信プログラム23とによって実現される。また、これら処理機能の処理実行の際には、上記画面データ22等が用いられる。
アイテム生成部61は、上記画面データ22等に基づいて、アイテムリスト66を生成する。これは、例えば、画面データ22の一部を抽出する形で生成する(更に後述する処理済みフラグ90や簡易アニメーション設定データ89等を生成・追加する)。
ここで、図16に、アイテムリスト66のデータ構成図を示す。
図示の例のアイテムリスト66は、アイテムNo.81、アイテムタイプ82、座標83、角度84、サイズ85、画像No.86、“アイテムタイプ毎のデータ”87、簡易アニメーション設定フラグ88、簡易アニメーション設定データ89、処理済みフラグ90、簡易アニメーション制御情報91などから成る。
尚、これら各種データの全てが用いられるとは限らない。簡易アニメーション表示を行わない(一般的な)アイテムの場合、すなわち簡易アニメーション設定フラグ88が後述するフラグOFFとなっているアイテムの場合には、簡易アニメーション設定データ89と簡易アニメーション制御情報91は用いられない。
アイテムリスト66には、各アイテム毎に、上記各種情報が格納される。尚、上記のことから、これは画面データについても略同様であると言える。
アイテムNo.81は、そのアイテムの識別用IDである。尚、操作表示画面上の(画面データ22を構成する)各アイテムには、識別用のユニークなIDが割り当てられている。
アイテムタイプ82には、そのアイテムの種別(スイッチ、ランプ、数値表示等)を示すアイテム種別識別情報が格納される。
画像No.86には、そのアイテムに係る表示に用いられる画像(1または複数のアイテム画像;スイッチならば何らかのスイッチのON画像とOFF画像等)を示す画像用IDが格納される。尚、予め各アイテム画像にはユニークな識別用のIDである画像No.が割り当てられている。尚、別途、例えば図18(a)に示すように、画像No.に対応付けてアイテム画像が登録されている。
また、画像No.86には、上記の通り複数の画像No.が格納されるものであってもよい。これは、例えば上記スイッチのON画像とOFF画像の画像No.などである。そして、例えばそのアイテムの上記割当メモリ領域の格納データに基づいて、スイッチONとスイッチOFFの何れかの画像が表示される(これ自体は、従来と同様)。
座標83と角度84とサイズ85には、上記画像No.86のアイテム画像の表示位置、角度、大きさを指定する情報が格納される。通常のアイテムの画像表示の際には、これら座標83と角度84が示す位置等に上記画像No.86のアイテム画像を表示する。
一方、簡易アニメーション表示するアイテムの場合、座標83と角度84は、デフォルト位置等(本例ではステータス0に対応する位置等)を示すものであってもよい。また、実施例2の場合には、画像No.86は上記デフォルト位置で表示させる画像を意味する。尚、他のステータスに対応する位置等は、後述する各パラメータデータ125に格納されている。
また、簡易アニメーション表示実行中は、例えば後述する現在座標104の位置に現在角度105の角度で現在画像No.106のアイテム画像を表示することになる。但し、これは実施例2に応じた例であり、実施例1の場合、現在画像No.106は必ずしも必要ない。実施例1の場合、例えば、後述する現在座標104の位置に現在角度105の角度で画像No.86のアイテム画像を表示することになる。
“アイテムタイプ毎のデータ”66には、そのアイテムの画像表示に係る何らかの情報(例えば紐付けされたメモリ情報等)が格納される。尚、紐付けされたメモリ情報とは、例えば上記割当メモリアドレス等である。後述するように通信処理部64は、各アイテム毎に“アイテムタイプ毎のデータ”66に基づいてそのアイテムの割当メモリ領域にアクセスする。そして、例えば割当メモリ領域の格納データを取得することになる。
但し、簡易アニメーション表示するアイテムの場合には、“アイテムタイプ毎のデータ”66にはデータは無くてもよい(代わりに、後述するステータスメモリデバイス名122とステータスメモリアドレス123が用いられる)。
簡易アニメーション設定フラグ88は、そのアイテムに対する簡易アニメーション設定の有無を示すフラグである。ここでは、フラグONが“設定あり”、フラグOFFが“設定無し”を意味するものとする。上記図7、図8や図12、図13に示す簡易アニメーション設定ウィンドウ40,50上での設定が行われたアイテムについてはフラグONとなっている。
簡易アニメーション設定データ89と簡易アニメーション制御情報91は、簡易アニメーション設定フラグ88がフラグONであるアイテム(つまり、簡易アニメーション表示実行するアイテム)の場合のみ利用される。従って、通常のアイテムに関しては、これら簡易アニメーション設定データ89と簡易アニメーション制御情報91を除く上述したアイテムリスト66の各種データに基づいて、アイテム表示制御することになる。
簡易アニメーション設定データ89と簡易アニメーション制御情報91の詳細例を、図17、図18(b)に示す。
まず、図17を参照して簡易アニメーション制御情報91の詳細例について説明する。尚、簡易アニメーション制御情報91の図示の各情報は、簡易アニメーション動作開始の際に設定され、あるいはアニメーション動作中に随時更新されるものである。
図示の例の簡易アニメーション制御情報91は、ステータスメモリ前回値101、アニメーション動作中フラグ102、目標ステータスNo.103、現在座標104、現在角度105、現在画像No.106、Δt変化時間カウンタ107、Δt経過カウンタ108、Δ座標x109、Δ座標y110、Δ角度111、目標画像No.112等より成る。
ステータスメモリ前回値101は、割当メモリ領域(本例では上記ステータス値を格納するメモリ領域となるので、ステータスメモリとも言うものとする)の格納データ(ステータス値)の前回値である。後述するように、ステータスメモリ前回値101は、ステータス値が変化したか否かを判定する際に参照される。すなわち、新たなステータス値を取得する毎に、当該前回値と比較して一致/不一致を判定すると共に、不一致である場合には当該取得した新たなステータス値をステータスメモリ前回値101に上書き格納する(新たな前回値とする)。
アニメーション動作中フラグ102は、簡易アニメーション動作中であるか否かを示すフラグであり、ここではフラグONが動作中を意味するものとする。
目標ステータスNo.103には、ステータス値変化があった場合、変化後のステータス値が格納される。例えば上記図5の例のようにステータス0からステータス1へと変化した場合には、目標ステータスNo.103にステータス1が格納されることになる。
現在座標104には、現時点のアイテム画像の表示位置座標(x,y)が格納される。
現在角度105には、現時点のアイテム画像の表示角度(°)が格納される。
現在画像No.106には、現時点の表示に用いるアイテム画像の画像No.が格納される。例えば図9及び図18(a)の例の場合、ステータス0のときには画像No.‘0’が格納され、ステータス1のときには画像No.‘1’が格納されることになる。
Δt変化時間カウンタ107には、下記の算出式(1)によって求められるカウンタ値(Δt変化時間カウンタ値)が格納される。
Δt変化時間カウンタ値=変化時間ht/パラメータ更新時間Δt・・・(1)式
ここで、変化時間htは、例えば図7、図8に示す簡易アニメーション設定ウィンドウ40上でユーザによって任意に設定される「変化時間」であり、後述する変化時間124として記憶されており、図7等に示す例では600(ms)である。また、パラメータ更新時間Δtは、予め開発者等が任意に設定しておく値であり、ここでは50(ms)とする。よって、この例ではΔt変化時間カウンタ107には‘12’が格納されることになる。
そして、例えば簡易アニメーション動作開始時に、Δt変化時間カウンタ値(本例では‘12’)を用いてΔ座標x109、Δ座標y110、Δ角度111の各値がそれぞれ算出されて格納されることになる。そして、簡易アニメーション動作中は、これらΔ座標x109、Δ座標y110、Δ角度111等が用いられることになる。
Δt経過カウンタ108には、簡易アニメーション動作開始時点から随時、下記の算出式(2)による算出結果が格納される。
(アニメーション開始からの経過時間)÷パラメータ更新時間Δt ・・・(2)式
上記のように、Δ座標x109、Δ座標y110、Δ角度111の値は、例えば簡易アニメーション動作開始時に、Δt変化時間カウンタ値等を用いて算出される。
すなわち、まず、Δ座標x109は、下記の算出式(3)によって算出される。
Δ座標x=(“目標ステータスの設定座標x”−“アニメーション開始時点の現在座標x”)/“Δt変化時間カウンタ値” ・・・(3)式
尚、“目標ステータスの設定座標x”は、後述するパラメータデータ125の座標132等から得られる。詳しくは後述する。また、上記の通り簡易アニメーション動作開始時に算出を行うので、上記“アニメーション開始時点の現在座標x”は、現時点の上記現在座標104におけるX座標を意味する。
同様にして、Δ座標y110は、下記の算出式(4)によって算出される。
Δ座標y=(“目標ステータスの設定座標y”−“アニメーション開始時点の現在座標y”)/“Δt変化時間カウンタ値” ・・・(4)式
尚、上記“アニメーション開始時点の現在座標y”は、現時点の上記現在座標104におけるY座標を意味する。
Δ角度111は、下記の算出式(5)によって算出される。
Δ角度=(“目標ステータスの設定角度”−“アニメーション開始時点の現在角度”)/“Δt変化時間カウンタ値” ・・・(5)式
尚、上記“アニメーション開始時点の現在角度”は、現時点の上記現在角度105を意味する。
目標画像No.112には、上記目標ステータスNo.103のステータスに対応するアイテム画像の画像No.が格納される。
尚、図17、図18(c)に示す例は、上記実施例2の場合の例である。実施例1の場合には、上記現在画像No.106と目標画像No.112、後述する画像No.134は、必ずしも必要ない。実施例1の場合、例えば、常に上記画像No.86のアイテム画像を用いて表示すればよい。
尚、例えば図18(a)に示すように、上記各画像No.に応じたアイテム画像データが、予め別途登録されている。これより、上記画像No.86(実施例1)または上記現在画像No.106(実施例2)に応じたアイテム画像を表示することができる。
また、上記簡易アニメーション設定データ89の具体例を、図18(b)、(c)に示す。
簡易アニメーション設定データ89は、図18(b)に示すように、ステータス数121、ステータスメモリデバイス名122、ステータスメモリアドレス123、変化時間124、パラメータデータ125から成る。また、パラメータデータ125は、各ステータス毎に、図18(c)に示す各データより成るものである。すなわち、パラメータデータ125は、ステータスNo.131、座標132、角度133、画像No.134から成る。但し、既に述べたように、実施例1の場合には画像No.134は必ずしも必要ない。
ステータス数121、ステータスメモリデバイス名122、ステータスメモリアドレス123、変化時間124には、上記簡易アニメーション設定ウィンドウ40、50上で設定された各種データ(但し、パラメータ設定欄41、51における設定データは除く)が格納される。また、パラメータデータ125(ステータスNo.131、座標132、角度133、画像No.134)には、パラメータ設定欄41、51上での設定データが格納される(但し、上記の通り、実施例1の場合、画像No.134は必要ない)。
ここでは簡易アニメーション設定ウィンドウ50で設定された場合を例にすると、上記図12、図13に示す例では、ステータス数121=‘4’、ステータスメモリデバイス名122=‘D’、ステータスメモリアドレス123=‘00100’、変化時間124=‘600’が格納されることになる。尚、ステータスメモリデバイス名122とステータスメモリアドレス123とが、割当メモリアドレスを意味する。
また、パラメータ設定欄51を例にした場合、上記図12、図13に示す例では、ステータス1の場合には、ステータスNo.131=‘1’、座標132=(400,100)、角度133=‘90’、画像No.134=‘1’が格納されることになる。他のステータス0,2,3についても、同様にして、図12、図13に示す設定データが格納されることになる。
但し、デフォルト表示に用いられるステータス(ここではステータス0とする)に関しては、その位置や角度や画像No.を、パラメータデータ125ではなく、上記座標83、角度84、画像No.86に格納するものであっても構わない。
以上、図16、図17、図18(a)〜(c)に示す一例について説明した。
図14の説明に戻る。
アイテム処理スケジュール部62は、アイテム処理部63による各アイテム画像の表示状態更新処理等のスケジュール管理を行う。つまり、アイテム処理スケジュール部62は、例えば定期的にアイテム処理部63を呼び出して例えば後述する図21の処理を実行させる(換言すれば、図21の処理をサイクリックに実行させる)。
アイテム処理部63は、上記アイテムリスト66や後述する共有メモリ67の格納データ等に基づいて、各アイテム毎に、その画像の表示内容の更新等に係わる処理を実行する。
また、アイテム処理部63は、各アイテム画像をRAM13上に描画(展開)する。この描画内容(表示内容)は、各アイテム毎にその上記取得データに応じて変化する場合もある。例えば従来よりスイッチONからスイッチOFFへの変化や、ランプ点灯からランプ消灯への変化等が知られているが、これらの通常のアイテム表示は、表示内容は変化しても表示位置は基本的には変わらない。一方、本手法による簡易アニメーション表示を行うアイテムの場合、表示位置が移動する場合があると共に移動中の簡易アニメーション表示等も行われることになる。
尚、グラフィックコントローラ15が上記RAM13上の描画データをディスプレイ上に表示することで、上記表示操作画面が表示されることになる。描画データは、アイテム処理部63によって例えば後述する図21の処理実行毎に随時更新される。
通信処理部64は、各接続機器4(4−1、4−2)毎に備えられる通信処理部64−1、64−1である。すなわち、図示の通信処理部64−1は、接続機器4−1に対応する通信ポートWAY1を使用して、通信ライン6を介して、接続機器4−1との通信を行って、そのメモリ(外部メモリ)の所定領域(割当メモリ領域)の格納データを取得する。取得データは、共有メモリ67の所定領域に上書き格納する。
同様に、図示の通信処理部64−2は、接続機器4−2に対応する通信ポートWAY2を使用して、通信ライン6を介して、接続機器4−2との通信を行って、その外部メモリの所定領域(割当メモリ領域)の格納データを取得する。取得データは、共有メモリ67の所定領域に上書き格納する。
尚、上記割当メモリ領域の格納データの取得処理や共有メモリ67への格納処理自体は、従来と略同様であってもよい。
図15(a),(b)に、上記共有メモリ67の具体例を示す。
図15(a)には共有メモリ67のデータ構造例、図15(b)にはデータ格納例を示す。
図15(a)に示す例では、共有メモリ67の格納データは、ポート71、デバイス名72、アドレス73、データ74の各データ項目より成る。尚、これらのデータ項目は、従来と略同様であっても構わない。よって、以下、簡単に説明する。
ポート71は、上記通信ポートの識別情報等であり、実質的には通信相手の接続機器4を識別する情報となる。デバイス72は、通信相手の接続機器4内のメモリデバイス(外部メモリ)の識別情報である。アドレス73は、デバイス52が示す外部メモリにおける所定の記憶領域(割当メモリ領域)のアドレスであり、データ74にはこの割当メモリ領域から取得したデータが格納される。
尚、ポート71とデバイス名72とアドレス73とが、各アイテムの上記“割当メモリアドレス”に相当すると見做してよい。つまり、図15(b)に示す各レコードは、各アイテムに対応するものである。画面データ22等に含まれる各アイテム毎の上記割当メモリアドレスを、ポート71、デバイス名72、及びアドレス73に格納することで、図15(b)に示す各レコードが生成される。尚、その際に、レコードとアイテムとのリンクを形成しておくようにしてもよいが、この例に限らない。何れにしても、アイテムリスト66に登録されている各アイテムの表示更新処理等を行う際には、共有メモリ67において各アイテムに対応するレコードのデータ74を参照することになる。
尚、上記通信ポートの識別情報は、上記“アイテムタイプ毎のデータ”87に含まれていてもよい。
ここで、図14に示すパラメータ更新実行タイマ処理部65は、簡易アニメーション実行対象のアイテムの表示を制御するものである。詳しくは後述する。
以下、図20〜図24の各フローチャート図を参照して、上記通信処理部64、アイテム処理部63、パラメータ更新実行タイマ処理部65等の各種処理機能部について説明する。
図20は、通信処理部64の処理フローチャート図である。
図21は、アイテム処理部63の処理フローチャート図である。
図22は、パラメータ更新実行タイマ処理部65の処理フローチャート図(その1)である。
図23は、パラメータ更新実行タイマ処理部65の処理フローチャート図(その2)である。
図24は、パラメータ更新実行タイマ処理部65の処理フローチャート図(その3)である。
尚、図23の処理は定期的に(サイクリックに)実行される処理である。図22と図24の処理は、アイテム処理部63によって呼び出されたときに実行される処理である。但し、図24は、図23の処理によって呼び出される場合もある。
まず、図20を参照して、通信処理部64の処理について説明する。
例えば図14の例では各通信処理部64−1、64−2が、各々、図20の処理をサイクリックに(定周期で)実行するものである。
図20の処理例では、まず、共有メモリ67を参照して、自己が担当する接続機器4に係るメモリリスト140を生成する(ステップS11)。例えば、通信処理部64−1による処理の場合には、接続機器4−1に係るメモリリスト140を生成することになる。
図19(a)に、このメモリリスト140のデータ構成例を示す。
図示の例では、メモリリスト140は、デバイス名141、アドレス142、データ143の各データ項目より成る。例えば上記通信処理部44−1の例の場合、共有メモリ67からポート71が“WAY1”であるレコードを全て抽出して、該各抽出レコードのデバイス名72、アドレス73、データ74の情報を、上記デバイス名141、アドレス142、データ143に格納することで、上記接続機器4−1に係るメモリリスト140を生成することになる。尚、データ143は、必ずしも必要ないものである。代わりに、処理済みか否かを示すフラグ情報が格納されていてもよい。
その後は、生成したメモリリスト140を参照しながら、ステップS15の判定がNOとなるまで、ステップS12〜S14の処理を繰り返し実行する。
すなわち、メモリリスト140から未処理のレコードを取り出して(処理対象レコードとし)、このレコードの内容に基づくメモリ読込コマンドを生成して自己が担当する接続機器4に通信ライン6を介して送信する(ステップS12)。このコマンドには、上記デバイス名71やアドレス72等のアクセス先を特定する情報(割当メモリアドレス)が含まれ、接続機器4はこの割当メモリアドレスが示す記憶領域からデータを読み出して、この読出しデータを返信する応答処理を行う。
通信処理部44は、上記メモリ読込コマンドに対する接続機器4からの応答を受信したら(ステップS13)この応答に含まれる上記読出しデータを、上記共有メモリ67において処理対象レコードに相当するレコードにおける上記データ74の欄に格納する(ステップS14)。
そして、上記ステップS14の処理を実行後、メモリリスト140に未処理のレコードが残っているか否かをチェックし(ステップS15)、残っている場合には(ステップS15,YES)ステップS12に戻り、残っていない場合には(ステップS15,NO)本処理を終了する。
図21は、アイテム処理部63の処理フローチャート図である。
上記の通り、図21の処理は、アイテム処理スケジュール部62の管理のもとでサイクリックに実行される。
図21の処理例では、アイテム処理部63は、まず、アイテムリスト66の初期化処理を実行する(ステップS21)。これは、例えば、アイテムリスト66の全レコードの処理済みフラグ90を“未処理”にする。その後は、後述するステップS31がNOとなるまで、ステップS22〜S30の処理を繰り返し実行する。
すなわち、アイテムリスト66において処理済みフラグ90が“未処理”であるレコードのなかの任意のレコードを処理対象レコードとして(ステップS22)、該処理対象レコードとリンクされている共有メモリ67のレコード(該当レコード)からそのデータ74を取得する(ステップS23)。そして、取得したデータ74をメモリ情報150(データ151)として一時的に記憶する。
ここで、処理対象レコードの簡易アニメーション設定フラグ88がフラグOFFである場合には、上記メモリ情報150等に基づいて従来通りのアイテム表示制御を行えばよいので、これについては特に図示・説明は行わない。つまり、このアイテムの場合には、簡易アニメーション設定データ89や簡易アニメーション制御情報91にはデータが存在しないので、アイテムリスト66におけるこれら以外のデータを用いて従来通りのアイテム表示制御を実行する。
上述したように、図21に示す処理例は(特にステップS24〜S29の処理は)、簡易アニメーション設定有りのアイテムに関する処理であり、簡易アニメーション設定無しのアイテムに関しては特に図示しない既存の処理を行ってアイテム表示更新等を行うことになる。
図21に示す処理例の場合、上記データ151が、上記ステータスメモリ前回値101と同一であるか否かによって、ステータスメモリ変化ありか否かを判定する(ステップS24)。同一である場合には、“ステータスメモリ変化無し”と判定し(ステップS24,NO)、後述するステップS25〜ステップS28の処理を行うことなく、そのままステップS29の処理を実行する。
ステップS29の処理は、上記現在座標104、現在角度105、現在画像No.106に基づくアイテム表示を行うものである。すなわち、現在画像No.106に対応するアイテム画像を、現在座標104が示す位置に、現在角度105が示す角度で、表示する処理を行う。
一方、上記データ151が、上記ステータスメモリ前回値101とは異なる場合には、“ステータスメモリ変化あり”と判定し(ステップS24,YES)、ステップS25へ移行する。
ステップS25では、上記アニメーション動作中フラグ102を参照してアニメーション実行中か否かを判定する。フラグONの場合にはアニメーション実行中と判定して(ステップS25,YES)、ステップS26の処理を実行後、ステップS27の処理を行なう。一方、フラグOFFの場合にはアニメーション実行中ではないと判定して(ステップS25,NO)、そのままステップS27の処理へ移行する。
アニメーション実行中ではない場合には(ステップS25,NO)、上記データ151によって目標ステータスNo.103、ステータスメモリ前回値101を更新する(ステップS27)。ここでは、割当メモリ領域の格納データがそのままステータスNo.を意味するものとしているので、上記データ151を目標ステータスNo.103、ステータスメモリ前回値101に上書き格納することで、これらを更新する。
そして、パラメータ更新実行タイマ処理部65に“パラメータ更新実行タイマ開始処理”を実行させる(ステップS28)。その際、パラメータ更新実行タイマ処理部65に、現在の処理対象のアイテムのID(上記アイテムNo.81)を渡す。
図22は、パラメータ更新実行タイマ処理部65の処理フローチャート図(その1)であって、パラメータ更新実行タイマ開始処理を示すものである。
パラメータ更新実行タイマ処理部65は、まず、パラメータ更新実行アイテムリスト160の内容を更新する(ステップS41,S42)。
ここで、図19(c)に、パラメータ更新実行アイテムリスト160のデータ構成例を示す。図示の例では、パラメータ更新実行アイテムリスト160は、登録数161と、当該登録数分のアイテムNo.162から成る。アイテムNo.162には、現在、簡易アニメーション表示実行中のアイテムのIDが登録される。登録数161には、現在、アイテムNo.162に登録されているアイテムIDの数が格納される。
パラメータ更新実行タイマ処理部65は、登録数161を+1インクリメントしたうえで(ステップS41)、上記アイテム処理部63から渡されたアイテムIDを、アイテムNo.162に追加格納する(ステップS42)。
続いて、上記アイテム処理部63から渡されたアイテムIDを検索キーにしてアイテムリスト66を検索して、該当するアイテムの情報を見つけ出す(ステップS43)。そして、該当するアイテムの上記簡易アニメーション制御情報91について下記の新規設定を行う(ステップS44)。
アニメーション動作中フラグ102;フラグONとする。
Δt変化時間カウンタ107=変化時間ht/パラメータ更新時間Δt
Δt経過カウンタ108=0(初期値‘0’の設定)
Δ座標x109 ;上記(3)式による算出結果を格納する。
Δ座標y110 ;上記(4)式による算出結果を格納する。
Δ角度111 ;上記(5)式による算出結果を格納する。
目標画像No.112;目標ステータスの設定画像のIDを格納する。つまり、現在の(ステップS27で更新済み)目標ステータスNo.103のステータスに対応する上記画像No.134を、目標画像No.112に格納する。
尚、現在座標104、現在角度105、現在画像No.106については、特に更新/新規設定は行わずに、現状のままとする。これより、直後のステップS29の処理では表示内容は変わらないことになる。
一方、アニメーション実行中であった場合には(ステップS25,YES)、パラメータ更新実行タイマ処理部65にステップS26の“パラメータ更新実行タイマ停止処理”を実行させることによって、現在実行中の簡易アニメーション表示処理は中止させる。そのうえで上記ステップS27、S28を実行することで、新たな簡易アニメーション表示処理を開始させる。
ここで、図24は、パラメータ更新実行タイマ処理部65の処理フローチャート図(その3)であって、パラメータ更新実行タイマ停止処理を示すものである。尚、この場合もアイテム処理部63は、パラメータ更新実行タイマ処理部65を呼び出す際に上記アイテムIDを渡す。
これより、パラメータ更新実行タイマ処理部65は、登録数161を−1デクリメントしたうえで(ステップS71)、上記アイテム処理部63から渡されたアイテムIDと同一のアイテムIDを、アイテムNo.162から削除する(ステップS72)。
続いて、上記アイテム処理部63から渡されたアイテムIDを検索キーにしてアイテムリスト66を検索して、該当するアイテムの情報を見つけ出す(ステップS73)。そして、該当するアイテムの上記アニメーション動作中フラグ102をフラグOFFとする(ステップS74)。
尚、ステップS74では、更に、該当するアイテムの現在座標104、現在角度105、現在画像No.106に、目標ステータスの座標132、角度133、画像No.134を格納するようにしてもよい。
上記何れの場合でも、ステップS29の処理では、現状の現在座標104、現在角度105、現在画像No.106を用いて、アイテム表示を行う。
最後に、アイテムリスト66における上記処理対象レコードの処理済みフラグ90を“処理済”とする。
そして、アイテムリスト66に未処理のレコードが残っている場合には(ステップS31,YES)、ステップS22に戻る。アイテムリスト66に未処理のレコードが無い場合には(ステップS31,NO)、本処理を終了する。
図23は、パラメータ更新実行タイマ処理部65の処理フローチャート図(その2)であって、サイクリックに実行されるメイン処理を示すものである。尚、例えばCPUのタイマ機能を使用した割込処理によって、当該サイクリックなメイン処理を実現するものである。本例では、最初に、タイマには上記パラメータ更新時間Δtをセットするものとする。これによって、本例では、Δt周期で図23の処理がサイクリックに実行される。
図23の処理では、まず最初に、処理indexをクリアする(ステップS51)。そして、ステップS52〜S56処理実行毎に処理indexを+1インクリメントして(ステップS57)、未処理のリストが残っているか否かをチェックする(ステップS58)。未処理のリストが無くなるまで、ステップS52〜S57の処理を繰り返し実行するものである。以下、ステップS52〜S56について説明する。
まず、パラメータ更新実行アイテムリスト160(そのアイテムNo.162)から処理対象のアイテムIDを取得する(ステップS52)。尚、処理対象のアイテムIDは、例えば上記処理indexの現在値に応じたものとする(例えば上記クリア直後の場合にはアイテムNo.162に登録されているアイテムIDのなかで先頭のアイテムID等)。
そして、取得したアイテムID(アイテムNo.)を用いてアイテムリスト66を検索して該当レコードを求め(ステップS53)、該当レコードの簡易アニメーション制御情報91における現在座標104、現在角度105、Δt経過カウンタ108を、例えば下記のように更新する(ステップS54)。
すなわち、現在座標104のX座標(現在座標X)とY座標(現在座標Y)、現在角度105、Δt経過カウンタ108を、各々、下記のように更新する。
現在座標X = 現在座標X+Δ座標x109
現在座標Y = 現在座標Y+Δ座標y110
現在角度105 = 現在角度105+Δ角度111
Δt経過カウンタ108 = Δt経過カウンタ108+1
更に、状況次第で(ステップS55の判定結果次第で)、現在画像No.106も更新する。すなわち、上記のようにΔt経過カウンタ108を+1インクリメントしたことで「Δt変化時間カウンタ107≦Δt経過カウンタ108」となったか否かを判定する(ステップS55)。そして、「Δt変化時間カウンタ107≦Δt経過カウンタ108」となった場合には(ステップS55,YES)、現在画像No.106=目標画像No.112とする。つまり、目標画像No.112を新たな現在画像No.106とする(ステップS59)。
アイテム画像表示は、現在画像No.106に基づいて行われるので、上記ステップS59の処理によって現在画像No.106が変化した場合には、アイテム画像も変化することになる。
尚、本例ではアイテム画像が変化する場合には簡易アニメーション動作の最後に変化させるものであるから、上記ステップS55がYESの場合という条件でステップS59の処理を実行させるが、勿論、この例に限らない。ステップS59を実行させる条件は、他の任意の条件であって構わない。
そして、“パラメータ更新実行タイマ停止処理”を実行する(ステップS60)。これは、例えば上述した図24の処理を実行するものである。
尚、図23は実施例2に応じたものであり、実施例1の場合、ステップS59の処理は特に必要ない。つまり、実施例1の場合、ステップS55がYESの場合、ステップS60の処理だけを実行するものであってよい。
そして、上記更新後の現在座標104の位置に、上記更新後の現在角度105の角度で、現在画像No.106のアイテム画像を表示する(ステップS56)。これによって、アイテム画像が移動したり回転したりする簡易アニメーション表示が実現される。尚、上記の通り、状況次第では現在画像No.106も更新されるので、アイテム画像自体が変化する場合もある。
最後に、処理indexを+1インクリメントし(ステップS59)、上記の通りステップS58の判定を行い、ステップS58がNOとなったら本処理を終了する。
上述したように、本例のプログラマブル表示器、その簡易アニメーション表示手法によれば、所定の制御対象の状態変化を表示するものであって、特に制御対象の位置の移動や回転と、更に外観変化(実施例2の場合)等を分かり易く示すことが出来る。
また、上述した具体例は、基本的に、上記実施例2に対応するものである。実施例1と実施例2との違いは、実施例1では基本的にアイテム画像が1つのみであることを想定しており、途中でアイテム画像が変更することは想定していない。従って、実施例1の場合、上述した具体例においてアイテム画像変更に係るデータや処理は、存在しなくても構わない。
また、上述した具体例では、実施例1であるか実施例2であるかに関係なく、簡易アニメーション動作は、位置(座標)の変更だけでなく角度の変更も行われたが、この例に限るものではない。簡易アニメーション動作において、位置(座標)の変更だけが実行されるものであっても構わない。尚、この場合、上述した具体例の説明において角度の変更に係るデータや処理は、存在しなくても構わない。その逆に、角度の変更のみが実行されるものであっても構わない。尚、この場合、上述した具体例の説明において位置の変更に係るデータや処理は、存在しなくても構わない。
また、上述した具体例では「ステータス値=割当メモリ領域の格納データ値」とした例を前提にして説明したが、この例に限らない。例えば、ステータス値は、割当メモリ領域の格納データ値に基づいて判定されるものである。例えば格納データ値が0〜39の値を採り得るものとし、現在の格納データ値が0〜9の範囲内であればステータス0等と判別するようにしてもよい。この例では、同様にして、格納データ値が、10〜19の範囲内であればステータス1、20〜29の範囲内であればステータス2、30〜39の範囲内であればステータス3等と判別するようにしてもよい。但し、この様な例に限るわけではない。
最後に、本例の簡易アニメーション表示による他の表示例を示しておく。
図25(a)、(b)は、本例の簡易アニメーション表示の他の例(その1)である。
図26(a)〜(d)は、本例の簡易アニメーション表示の他の例(その2)である。
まず、図25(a)に示す例では、ステータス1からステータス2へのステータス変化に伴ってアイテム画像を移動させているが、回転は行っていない(表示角度は変化させていない)。
図25(b)の例では、その逆に、ステータス1からステータス2へのステータス変化に伴って、アイテム画像を回転させているが(表示角度を変化させている)、表示位置は移動させていない。
これらのように、必ずしも位置と角度の両方を変化させるもので無くても良く、どちらか一方のみを変化させるものであっても構わない。
また、簡易アニメーション表示するアイテムは、1つだけでなく、複数のアイテムに関して簡易アニメーション表示するものであってもよい。その一例を図26に示す。尚、図示の例では位置の移動のみとするが、更に角度の変化も伴うものであってもよい。
図26には、3つのアイテムを簡易アニメーション表示する例を示す。
簡易アニメーション表示設定するアイテムは、1つとは限らない。複数のアイテムに対して各々、簡易アニメーション表示設定を行うようにしてもよい。この場合、各アイテム毎にそのステータス変化が生じることで簡易アニメーション動作を行うことになる。これについては特に具体例等は示さない。
これに対して、図26は、3つのアイテムをグループ化して、グループに属する全アイテムが一斉に簡易アニメーション動作する例である。
本例では、例えば、簡易アニメーション動作開始のトリガ(ステータス変化)が、3つのアイテムで共通にしている。一例としては、3つのアイテムのうちの何れか1つの割当メモリ領域の格納データが変化した場合、3つのアイテム全てについて強制的に上記ステップS24の判定をYESとする。
各ステータスに応じた位置や角度は、3つのアイテムそれぞれで相互に異なるように設定されている。ここで、例えば図26(a)に示すように、各ステータス毎に3つのアイテムが相互に近い位置に配置されることが一例として考えられる。勿論、この様な例に限らない。
あるいは、上記の例に限らず、例えば特にグループ化しなくても図26(b)〜(d)のように3つのアイテムが一斉に簡易アニメーション動作するようになる場合もある。これは、例えば、3つのアイテムの割当メモリアドレスが同一である場合等である。この場合には、この割当メモリアドレスの格納データが変化した場合、当然、3つのアイテム全てについて上記ステップS24の判定がYESとなることになる。
尚、図26(a)は、各ステータス1,2,3毎に対応する各アイテムの配置位置を示すものである。そして、図26(b)〜(d)には、ステータス変化があった場合のアイテムの簡易アニメーション動作の様子を示している。ここでは図26(b)を例にして説明するならば、ステータス1からステータス3へ変化した場合の簡易アニメーション動作の様子を示している。これは、例えば、3つのアイテムのうちの予め決められた所定のアイテムの割当メモリ領域の格納データが、ステータス1に対応する値(例えば‘1’)からステータス3に対応する値(例えば‘3’)に変化した場合に、図26(b)に示す簡易アニメーション動作が実行される。
上述したことから、図26(b)に示すように、任意のグループに属する3つのアイテムが、一斉に、ステータス1に応じた位置からステータス3に応じた位置へと移動する簡易アニメーション動作を行うことになる。
図26(c)、図26(d)に示す例も略同様であり、ここでは特に説明しないものとする。
上記のように、本例のプログラマブル表示器1では、簡易アニメーション設定されている1以上のアイテムに関して、そのアイテムに関連するステータス(そのアイテム自身のステータス、あるいはそのアイテムが属するグループに係るステータス)が変化すると、簡易アニメーション表示を実行する。つまり、アイテム表示位置を現在位置から変化後のステータスに応じた位置へと移動させるが、移動中の様子を示す表示を行う(簡易アニメーション表示)。これは、例えば、アイテムの表示位置または/及び表示角度を、現在の表示位置または/及び現在の表示角度から該変化後のステータスに応じた位置または/及び角度へと徐々に移動または/及び回転させる。
また、例えば、プログラマブル表示器1に接続された上記作画エディタ装置5は、プログラマブル表示器用の画面を構成するアイテムのうちの任意のアイテムに関して、複数のステータスに応じた複数の位置情報または/及び角度情報を含む簡易アニメーション設定情報を任意に設定させる機能を有する。
この設定画面や設定例については、既に図7等に示して説明した。本手法では、ユーザは、図7等に示した簡単な設定を行うだけで、上記簡易アニメーション表示を実現できる。すなわち、ユーザは、従来技術で説明した各種ロジック(プログラマブル表示器用ロジック、PLC用ロジック)を逐一作成する必要が無くなる。また、従来では上述したようにPLC用ロジック実行によりPLCに余計な処理負荷が掛かっていたし、プログラマブル表示器に関しても作画工数が増大していたが、本手法ではこれらの問題を解消できる。
この様に、本手法では、監視/制御対象物の位置/姿勢/外観等に係る現状を詳細に視覚的に分かり易く表示することができ、特に運用前における作画工数の増大や運用中における処理負荷の増大を抑えることができる。
尚、上記「または/及び」の“/”は、“あるいは”を意味するものとする。つまり、上記「または/及び」は、「または、あるいは、及び」を意味するものとする。すなわち、図5等の例の場合には、位置と角度の両方を変化(移動、回転)させるので、上記「または/及び」において“及び”が該当することになる。つまり、アイテムの表示位置/及び表示角度を、現在の表示位置及び現在の表示角度から該変化後のステータスに応じた位置及び角度へと徐々に移動/回転させる移動中表示を行うものとなる。
一方、上記図25(a)、(b)に示したように、位置と角度の何れか一方のみを変化(移動/回転)させるものであってもよく、この場合には上記「または/及び」において“または”が該当することになる。つまり、アイテムの表示位置または表示角度を、現在の表示位置または現在の表示角度から該変化後のステータスに応じた位置または角度へと徐々に移動/回転させる移動中表示を行うものとなる。
上記のように、本手法による簡易アニメーション動作は、様々な形態であってよい。基本的には、接続機器4側に設けられている何らかの制御/監視対象の何らかの状態が、アイテム画像の移動や回転や画像チェンジ等で表現することで、ユーザにとって状態を把握し易くなるような場合に、本手法は顕著か効果を奏することになる。そして、本手法では、特に運用前における作画工数の増大や運用中における処理負荷の増大を招くことなく、上記簡易アニメーション動作を実現できる。
例えば工場のライン上で複数の作業工程を経て製品が完成するが、このプロセス(例えば、板金加工→部品搭載→他パーツと合体→カバー装着など)やその為の搬送(例えばベルトコンベア)の様子を、本例のプログラマブル表示器1で視覚的に分かり易く詳細に表示できる。これによって、プログラマブル表示器1の利用者などが、監視・状況把握し易くなる。
但し、本手法に関して、上述した一例の場合、制御/監視対象が所定の位置に到達したことを検知したら、アイテム表示位置を、現在位置から当該到達地点に対応する位置へと徐々に移動させるので、簡易アニメーション表示は、リアルタイムの現在位置を示すものではない(制御/監視対象は、簡易アプリケーション表示開始した時点で既に、上記到達地点にあるので)。つまり、簡易アニメーション表示によるアイテム移動と、実際の制御/監視対象の移動とには、多少のタイムラグが生じることになる。しかし、多少のタイムラグがあっても、ユーザは、制御/監視対象の現状をある程度は把握できるものである。
また、タイムラグを小さくすることは出来る。例えば、ステータス0に対応する位置とステータス1に対応する位置との中間地点に、検知用センサを設けて、このセンサで制御/監視対象を検知した時点で、ステータス1の位置へと移動する簡易アニメーション表示を開始するように構成する。尚、この場合には、各ステータスに対応する位置には検知用センサは設けない。


Claims (14)

  1. プログラマブル表示器と該プログラマブル表示器に接続する支援装置を有するプログラマブルコントローラシステムであって、
    前記支援装置は、
    前記プログラマブル表示器用の画面を構成する各アイテムのうちの任意のアイテムに関して、複数のステータスに応じた複数の位置情報または/及び角度情報を含む簡易アニメーション設定情報を任意に設定させて、該簡易アニメーション設定情報を含む前記画面の画面データを生成する画面作成支援手段を有し、
    前記プログラマブル表示器は、
    前記画面データを記憶する画面データ記憶手段と、
    前記画面データに基づいて前記各アイテムに係る表示を行う手段であって、前記簡易アニメーション設定情報が設定されたアイテムの表示に関しては、そのアイテムに関連する前記ステータスが変化すると、該アイテムの表示位置または/及び表示角度を、現在の表示位置または/及び現在の表示角度から該変化後のステータスに応じた位置または/及び角度へと徐々に移動または/及び回転させる移動中表示を行う簡易アニメーション表示手段と、
    を有することを特徴とするプログラマブルコントローラシステム。
  2. 前記アイテムの任意の表示位置または/及び任意の表示角度での表示は、そのアイテムに応じた所定のアイテム画像を、任意の表示位置または/及び任意の表示角度で表示するものであることを特徴とする請求項1記載のプログラマブルコントローラシステム。
  3. 前記簡易アニメーション設定情報には更に前記各ステータスに応じたアイテム画像情報も含まれており、
    前記簡易アニメーション表示手段は、前記移動中表示に関して、少なくとも前記変化後のステータスに応じた表示位置へと移動させたときには、該変化後のステータスに応じた前記アイテム画像情報を用いたアイテム表示に切り替えていることを特徴とする請求項1記載のプログラマブルコントローラシステム。
  4. 前記プログラマブル表示器は、前記各アイテムの割当メモリ領域の格納データを定期的に読み出す通信処理手段を更に有し、
    前記ステータスは、該格納データに基づいて判別されることを特徴とする請求項1記載のプログラマブルコントローラシステム。
  5. 前記プログラマブル表示器は、接続機器に接続されており、
    前記割当メモリ領域は、前記各アイテム毎に割り当てられた該接続機器内の所定の記憶領域であることを特徴とする請求項4記載のプログラマブルコントローラシステム。
  6. 前記簡易アニメーション表示手段は、予め決められている所定のパラメータ更新時間毎に、前記アイテムの表示位置または/及び表示角度を更新して、該更新後の表示位置または/及び表示角度でアイテム表示することを特徴とする請求項1記載のプログラマブルコントローラシステム。
  7. 前記簡易アニメーション表示手段は、アニメーション表示開始時に、前記パラメータ更新時間と予め任意に設定される変化時間とに基づいて表示位置変化量または/及び表示角度変化量を求め、該表示位置変化量または/及び表示角度変化量を用いて前記アイテムの表示位置または/及び表示角度を更新することを特徴とする請求項6記載のプログラマブルコントローラシステム。
  8. 複数の前記アイテムがグループ化されており、
    前記アイテムに関連するステータスは、該グループ内の全てのアイテムに共通のステータスであることを特徴とする請求項1記載のプログラマブルコントローラシステム。
  9. 複数のアイテムで構成される、前記プログラマブル表示器用の画面データであって、任意のアイテムに関して複数のステータスに応じた複数の位置情報または/及び角度情報を有する簡易アニメーション設定情報が含まれる画面データを記憶する画面データ記憶手段と、
    前記画面データに基づいて前記各アイテムに係る表示を行う手段であって、前記簡易アニメーション設定情報が設定されたアイテムの表示に関しては、そのアイテムに関連する前記ステータスが変化すると、該アイテムの表示位置または/及び表示角度を、現在の表示位置または/及び現在の表示角度から該変化後のステータスに応じた位置または/及び角度へと徐々に移動または/及び回転させる移動中表示を行う簡易アニメーション表示手段と、
    を有することを特徴とするプログラマブル表示器。
  10. 前記アイテムの任意の表示位置または/及び任意の表示角度での表示は、そのアイテムに応じた所定のアイテム画像を、任意の表示位置または/及び任意の表示角度で表示するものであることを特徴とする請求項9記載のプログラマブル表示器。
  11. 前記簡易アニメーション設定情報には更に前記各ステータスに応じた前記アイテムの画像情報も含まれており、
    前記簡易アニメーション表示手段は、前記移動中表示に関して、少なくとも前記変化後のステータスに応じた表示位置へと移動させたときには、該変化後のステータスに応じた前記アイテム画像情報を用いたアイテム表示に切り替えていることを特徴とする請求項9記載のプログラマブル表示器。
  12. プログラマブル表示器用の画面データ作成を支援する支援装置であって、
    プログラマブル表示器用の画面を構成するアイテムのうちの任意のアイテムに関して、複数のステータスに応じた複数の位置情報または/及び角度情報を含む簡易アニメーション設定情報を任意に設定させて、該簡易アニメーション設定情報を前記画面の画面データに含ませる設定手段、
    を有することを特徴とする支援装置。
  13. プログラマブル表示器のコンピュータを、
    複数のアイテムで構成される、前記プログラマブル表示器用の画面データであって、任意のアイテムに関して複数のステータスに応じた複数の位置情報または/及び角度情報を有する簡易アニメーション設定情報が含まれる画面データを記憶する画面データ記憶手段と、
    前記画面データに基づいて前記各アイテムに係る表示を行う手段であって、前記簡易アニメーション設定情報が設定されたアイテムの表示に関しては、そのアイテムに関連する前記ステータスが変化すると、該アイテムの表示位置または/及び表示角度を、現在の表示位置または/及び現在の表示角度から該変化後のステータスに応じた位置または/及び角度へと徐々に移動または/及び回転させる移動中表示を行う簡易アニメーション表示手段、
    として機能させる為のプログラム。
  14. プログラマブル表示器用の画面データ作成を支援する支援装置のコンピュータを、
    プログラマブル表示器用の画面を構成するアイテムのうちの任意のアイテムに関して、複数のステータスに応じた複数の位置情報または/及び角度情報を含む簡易アニメーション設定情報を任意に設定させて、該簡易アニメーション設定情報を前記画面の画面データに含ませる設定手段、
    として機能させる為のプログラム。

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