JP2007065910A - 画面作成装置、画面作成プログラムおよびそのプログラムを記録した記録媒体 - Google Patents
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Abstract
【課題】 プログラマブル表示器に画面表示される部品などのオブジェクトの周辺に固定的に配される文字列と、オブジェクト上に重ねられる文字列とを表示できるようにする。
【解決手段】 作画エディタ部73は、属性設定部73aによって、固定的に配されて表示される文字列と、オブジェクト上に重ねて表示される文字列とをオブジェクトの属性として設定する。これにより、固定的な文字列でオブジェクトの機能や役割などを表示するとともに、オブジェクト上に重ねられる文字列でオブジェクトに反映させるデバイスの状態などを動的に切り替えて表示することができる。
【選択図】 図1
【解決手段】 作画エディタ部73は、属性設定部73aによって、固定的に配されて表示される文字列と、オブジェクト上に重ねて表示される文字列とをオブジェクトの属性として設定する。これにより、固定的な文字列でオブジェクトの機能や役割などを表示するとともに、オブジェクト上に重ねられる文字列でオブジェクトに反映させるデバイスの状態などを動的に切り替えて表示することができる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、デバイスの状態にしたがってオブジェクトの表示状態を変化させるための当該オブジェクトを含む画面を作成する画面作成装置に係り、詳しくは、オブジェクトに付記して表示される文字列をオブジェクトの属性として設定する画面作成装置に関するものである。
従来、例えば、制御システムのHMI(Human Machine Interface) として、プログラマブル表示器が広く使用されている。プログラマブル表示器は、デバイスを制御するプログラマブルロジックコントローラ(PLC)と通信して、デバイスの状態を表示/制御する。デバイスの状態を画面表示する際の動作や、操作に応じてデバイスの状態を制御する際の動作は、予め作成された画面上に表示される。このような画面は、画面作成用のソフトウエア(作画ソフトウエア)がインストールされたコンピュータで作成されて、プログラマブル表示器にダウンロードされる。
プログラマブル表示器は、劣悪な環境下でも正常に動作できるように、入力装置としてディスプレイ上での入力を可能にするタッチパネルを備えている。オペレータは、プログラマブル表示器の表示に基づいて、制御対象のデバイスの状態などを把握するとともに、タッチパネルを操作することにより、プログラマブル表示器からデバイスへの制御指示などを入力する。
デバイスの状態を表示する場合、PLCの内部メモリにおける特定のアドレスに格納されているデバイスの状態(アドレスの内容)をプログラマブル表示器が当該アドレスを指定して読み出すことにより、当該アドレスが設定された部品などの動作に上記のデバイスの状態を反映させて画面上に表示する。例えば、ランプ部品の場合、対応するアドレスのビットがOFF状態からON状態に変化すると、画面上のランプ部品が消灯状態から点灯状態に変化するように表示される。また、併せて、ランプ部品の色やランプ部品上に付記される銘板が変化するように表示される。
デバイスの状態を制御する場合、プログラマブル表示器が上記のアドレスの内容を書き替えることにより、デバイスの状態を更新させる。例えば、スイッチ部品の場合、スイッチ部品の操作に応じて対応するアドレスのビットをOFF状態からON状態に書き替えると、それにしたがってデバイスの状態が変化するとともに、その状態の変化を受けてスイッチ部品の色やスイッチ部品上に付記される銘板が変化するように表示される。
部品上に銘板を表示することについては、例えば特許文献1に記載されている。
特開2002−268705号公報(2002年9月20日公開)
上記のランプ部品やスイッチ部品では、予めON状態およびOFF状態の色や銘板がそれぞれ設定されており、操作に応じて色や銘板を入れ替えて表示していた。
このため、銘板を対応する状態の名称に設定している場合、状態が切り替わったときにそれぞの状態が銘板にて表されるが、その部品が何であるかを視覚的に認識することはできない。例えば、スイッチ部品でバルブの開閉を操作する場合、図9に示すように、ON状態でバルブを開くスイッチ操作が行われたことを示す「開」がスイッチSW上に銘板として表示される一方、OFF状態でバルブを閉じるスイッチ操作が行われたことを示す「閉」がスイッチSW上に銘板として表示される。この場合、オペレータは、日常の操作から、銘板の「開」,「閉」によってスイッチSWがバルブを操作するものであることを認識することができるかもしれないが、初めて見た者にとってはスイッチSWが何を操作するものであるか全くわからない。
また、銘板を部品の名称に設定している場合、状態によらず同じ銘板が表示されるように設定されるので、部品が何であるかを認識することは容易であるが、状態は色の変化でしか確認することができず、確認しづらい。例えば、スイッチ部品でバルブの開閉を操作する場合、図10に示すように、スイッチSW上には、銘板としてスイッチSWが何を操作するスイッチであるかを示す「バルブ」が表示される一方、ON状態とOFF状態とでスイッチSWの色が変わることで状態がバルブを閉じるスイッチ操作が行われたことを示す「閉」がスイッチSW上に銘板として表示される。この場合、オペレータは、ON状態の色とOFF状態の色とをそれぞれ覚えておかなければ、スイッチSWの操作状態を認識することはできない。
このように、従来の銘板の表示方法では、表現が乏しく、銘板としての機能を十分果たせていなかった。このような不都合を解消するには、例えば、図11に示すように、スイッチSWの周辺に「バルブ」を文字列で付記し、ON状態で「開」をスイッチSW上に表示させる一方、OFF状態で「閉」をスイッチSW上に表示させることが考えられる。
この方法では、上記の文字列によってスイッチSWの操作対象を明示できるものの、文字列が画面の作成時にベース画面上に直接入力されるので、文字列を銘板のようにスイッチSWの属性として設定することができず、スイッチSWの属性として管理することができない。また、文字列がスイッチSWと独立しているため、画面作成時にスイッチSWを移動させるときに、文字列を別途移動させなければならない。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、アドレスの内容に関わらず固定的に表示される文字列と、アドレスの内容に応じて切り替えられる文字列とをオブジェクトの属性として設定することを目的としている。
本発明に係る画面作成装置は、メモリに格納されているデータをその格納領域を特定するアドレスに基づいて読み出して、画面上に設けられたオブジェクトを読み出した当該データにしたがった状態に表示する一方、画面上に設けられたオブジェクトを操作することによって当該オブジェクトに対応したアドレスのデータを前記操作に応じて書き替えるプログラマブル表示器に表示される前記画面を作成する画面作成装置において、
前記オブジェクトの周辺に配されて固定的に表示される第1文字列と、前記オブジェクト上に表示されて該オブジェクトに対応する前記アドレスで特定される前記データに応じて切り替えられる第2文字列とをオブジェクトの属性として設定する属性設定手段を備えていることを特徴としている。
前記オブジェクトの周辺に配されて固定的に表示される第1文字列と、前記オブジェクト上に表示されて該オブジェクトに対応する前記アドレスで特定される前記データに応じて切り替えられる第2文字列とをオブジェクトの属性として設定する属性設定手段を備えていることを特徴としている。
上記の構成では、属性設定手段によって、オブジェクトの周辺に配されて固定的に表示される第1文字列と、オブジェクト上に切り替えて表示される第2文字列とがオブジェクトの属性として設定される。これにより、プログラマブル表示器では、オブジェクトの周辺に第1文字列を常時表示しておくことにより、オブジェクトの機能や役割などをその文字列の表示で容易に認識することができる。また、プログラマブル表示器では、データが現在どのような状態にあるかをオブジェクト上に表示される第2文字列で表現することができる。
第1文字列は、オブジェクトの属性としてオブジェクトに設定されているので、オブジェクトの一部として取り扱う(管理する)ことができる。このため、画面作成装置での作画時にオブジェクトを移動させる操作を行っても、第1文字列がオブジェクトとともに移動する。したがって、第1文字列を含むオブジェクトの配置調整が容易になる。
この画面作成装置において、前記属性設定手段は、前記アドレスと当該アドレスに付与された名称とが対応付けられたデータの一覧、およびオブジェクトを表示し、前記一覧から選択された名称の当該オブジェクトへのドラッグ操作およびドロップ操作により、選択された名称を前記第1文字列として当該オブジェクトに設定することが好ましい。これにより、第1文字列の入力作業が不要となるので、属性の設定作業が簡素化される。
本発明の画面作成プログラムは、前記画面作成装置のいずれかを動作させるプログラムであって、コンピュータを前記属性設定手段として機能させる。また、この画面作成プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されて提供される。これにより、オブジェクトの周辺に常時固定的に表示される第1文字列をオブジェクトの一部として扱うことができる。
本発明に係る画面作成装置は、オブジェクトの周辺に配されて固定的に表示される第1文字列と、前記オブジェクト上に表示されて該オブジェクトに対応するアドレスで特定されるデータに応じて切り替えられる第2文字列とをオブジェクトの属性として設定する属性設定手段を備えている。これにより、プログラマブル表示器において、第1文字列をオブジェクトの周辺に固定的に表示させることで、オブジェクトの機能や役割などを第1文字列の表示で常に確認することができる。また、第2文字列をオブジェクト上に表示することによって、データの状態が第2文字列に反映されるので、データの状態を確認することができる。したがって、第1および第2文字列を属性としてオブジェクトに持たせることによって、オブジェクトの表示の表現の幅を広げることができるという効果を奏する。
本発明の実施形態を図1ないし図8に基づいて説明すると、以下の通りである。
図1に示すように、本実施形態に係る制御システム1は、プログラマブル表示器2と、PLC3と、デバイス4と、シリアルケーブル5とを備えている。
また、プログラマブル表示器2は、画面転送ケーブル6を介してパーソナルコンピュータ7と接続されている。画面転送ケーブル6は、後述するようにパーソナルコンピュータ7で作成された画面データをプログラマブル表示器2に転送するためのケーブルであり、USBケーブルなどが用いられる。パーソナルコンピュータ7は、作画ソフトウエアがインストールされており、後述するようにして作成した画面データを転送するときに画面転送ケーブル6を介してプログラマブル表示器2と接続されるが、通常、プログラマブル表示器2とPLC3とが通信を行う制御システム1の運転時には、プログラマブル表示器2と切り離される。
一方、プログラマブル表示器2およびPLC3は、シリアルケーブル5を介して接続されている。シリアルケーブル5は、PLC3に固有の通信プロトコルで通信を行うことが可能なケーブルである。通信プロトコルは、PLC3がシーケンサから発達してきた経緯もあって、製造会社毎、あるいは、同一会社であっても製品毎など、PLC3の機種毎に異なっていることが多い。
PLC3は、ユーザが作成したシーケンスプログラム(ラダープログラムなど)にしたがって、入力ユニットを介して入力用のデバイス4から出力される出力データを取り込むとともに、出力用のデバイス4に制御データを与える。入力用のデバイス4としては、センサ(温度センサ、光センサなど)、スイッチ(押ボタンスイッチ、リミットスイッチ、圧力スイッチなど)のような機器が用いられる。出力用のデバイス4としては、アクチュエータ、リレー、電磁弁、表示器などが用いられる。これらのデバイス4…は、製造ラインなどの各種のターゲットシステムの所要各部に配置される。また、デバイス4は、後述するタッチパネル24などの入力装置から手動で入力されたデータを格納するための後述するメモリ部22における特定の領域であってもよい。また、デバイス4は、PLC3内のメモリ3aにおける特定の領域であってもよい。
PLC3内のメモリ3a(デバイスメモリ)は、デバイス4の状態(デバイス4からの出力値やデバイス4への設定値)を示すデータ(ワードデータやビットデータ)を、デバイスアドレスで特定される領域に格納している。メモリ3aにおいて、ワードデバイスは、入出力されるデータが数値のようなワードデータを格納する領域として設定され、ワードアドレス(デバイスアドレス)で指定される。また、ビットデバイスは、オン・オフ状態のようなビットデータを格納する領域として設定され、ビットアドレス(デバイスアドレス)で設定される。このような設定により、メモリ3a内の任意のワードデバイスまたはビットデバイスをデバイスアドレスを指定してアクセスするだけでデバイス4…を制御し、またはその状態に関する情報を個別に取り出すことができる。
以降の説明では、デバイスアドレスを適宜、アドレスと称する。
プログラマブル表示器2は、CPUなどの演算処理装置を備えており、ユーザが作成した入力操作および表示用の画面データを表示することによりプログラマブル表示器特有の操作機能および表示機能を実現する専用コンピュータである。制御システム1のHMIとして好適に使用されるプログラマブル表示器2は、後述する処理指示語(タグ)を組み合わせて決定される画面データに基づいて、デバイス4の状態を画面表示する際の動作や、画面への操作に応じてデバイス4の状態を制御する際の動作を特定する。このプログラマブル表示器2は、シリアルケーブル5を介したPLC3との通信により、PLC3を介して表示画面に状態を表示する各デバイス4の状態を取得し、例えば、後述のディスプレイ24に各デバイス4の状態を表示する機能を有する。また、プログラマブル表示器2は、後述のタッチパネル23への操作に応じて、デバイス4へデバイスの状態制御を指示する機能を有する。
なお、デバイス4の状態の取得/変更は、その都度指示してもよいし、プログラマブル表示器2内にキャッシュを用意し、取得/変更時には、キャッシュへアクセスするとともに、所定の時間間隔毎や所定のイベント毎に通信してアドレスの実体と同期を取ってもよい。
プログラマブル表示器2は、上記の機能を実現するために、HMI処理部21と、メモリ部22と、タッチパネル23、ディスプレイ24およびインターフェース部(図中、I/F)25,26を備えている。以下、プログラマブル表示器2の主要各部について詳細に説明する。
タッチパネル23は、ディスプレイ24の表示画面上で入力を行うために設けられている入力装置である。ディスプレイ24は、プログラマブル表示器2を薄型に構成するために、液晶ディスプレイやELディスプレイのような平板型ディスプレイが好適に用いられる。
インターフェース部25は、プログラマブル表示器2がパーソナルコンピュータ7との間の通信を行うための通信制御部であり、画面転送ケーブル6に接続されている。一方、インターフェース部26は、プログラマブル表示器2がPLC3との間のシリアル通信を行うための通信制御部であり、シリアルケーブル5に接続されている。
HMI処理部21は、後述するユーザ画面の表示制御、ユーザ画面を介した入力操作の制御、PLC3などの接続機器との通信の制御、音声出力の制御といった処理を行う。なお、これらの処理については、後に詳しく説明する。
メモリ部22は、DRAM22a、FEPROM(Flash Erasable and Programmable ROM)22b、SRAM22c等のメモリを含んでいる。
DRAM22aは、主に、表示制御などの演算処理時の作業用に用いられる他、PLC3との間でやり取りされるデータの一時的な記憶に用いられる。特に、DRAM22aは、PLC3のメモリ3aにおいてアドレスによって特定される領域に格納されるデバイス4の状態を示すデータ(以降、このデータを「アドレスの内容」と称する)をデバイスメモリとの間で受け渡しするための状態メモリ領域を有している。
なお、上記のデータを格納するのは、PLC3のメモリ3aに限定されない。例えば、プログラマブル表示器2がPLCの制御機能を備えていれば、当然として、上記のデータを格納するのは、プログラマブル表示器2のメモリ部22のいずれかの領域ということになる。
SRAM22cは、PLC3から得られたデータをロギングしたり、PLC3に与える設定値データ(レシピデータ)を記憶したりするために用いられる。
FEPROM22bは、書き替え可能な読み出し専用のフラッシュメモリであり、一般のパーソナルコンピュータにおけるハードディスクドライブの役割を果たす。フラッシュメモリは、可動部を持たず、かつ衝撃に強いので、劣悪な周囲環境でも安定して動作する。
また、上記のFEPROM22bは、図2に示すように、HMI処理プログラムと、通信プロトコルと、画面データとをそれぞれ格納するエリアを有している。
HMI処理プログラム(制御プログラム)は、上記の表示制御、入力操作制御、通信制御などのプログラマブル表示器2が動作するための基本機能を実現するためのプログラムである。このHMI処理プログラムがHMI処理部21において実現する機能については、後に詳しく説明する。
通信プロトコルは、PLC3との通信処理で用いられるプロトコルであり、PLC3の機種(メーカ)に応じて固有に定められている。この通信プロトコルには、PLC3へのデータの読み出しを指示するコマンドコードが含まれている。このコマンドコードは、PLC3の制御機能に対応付けられているアドレスと組み合わされることによって、所望の制御機能についてのデータをPLC3に送信することができる。
画面データは、プログラマブル表示器2に表示される画面(ユーザ画面)のデータであり、ディスプレイ25に表示すべきベース画面や部品のデータおよび各部品に付与された処理指示語Wなどを含んでいる。
図3に示すように、画面データに含まれる処理指示語(タグ)Wは、ベース画面上で実行されるべき事象毎に作成されている。この処理指示語Wは、基本的には、表示制御動作を実行すべきベース画面のファイル番号Fと、このベース画面上で実行すべき動作内容を特定する事象名Tと、各実行事象毎に参照される1または複数のデータからなる参照情報Iとを一組として備えている。
本実施形態に係るプログラマブル表示器2では、上記のタグとして、表示タグ、タッチ入力タグなどが規定されている。
表示タグは、ベース画面上の領域(表示範囲)とその領域への表示に対応するアドレスとの関連を示す。タッチ入力タグは、画面上の領域(入力範囲)とその領域へのタッチ入力に対応するアドレスとの関連を示す。さらに、本実施形態では、各タグは、複数の単位画面の少なくとも1つと関連付けることができる。
表示タグは、アドレスの内容の変化などの事象(イベント)の発生と連動して、ベース画面上における対応位置に所定のオブジェクト(表示要素)を表示可能とする。すなわち、表示タグは、ファイル番号Fとしてベース画面のファイル番号を含み、事象名Tとして表示対象となるオブジェクトの表示を特定する事象名を含み、参照情報Iとして表示対象の表示座標範囲、呼び出す表示対象を特定するファイル番号、および表示対象の表示時に参照するアドレスを含んでいる。
また、タッチ入力タグは、例えば、タッチパネル23に対するタッチ操作と連動して、DRAM22a内に設けられた前述の状態メモリ領域内の所定アドレスに設定したビットデバイスを反転したり、ワードデバイスの値を書き替えたりする。すなわち、入力タグは、ファイル番号Fとして単位画面のファイル番号を含み、事象名Tとしてタッチパネル23の操作を特定する事象名を含み、参照情報Iとしてタッチパネル23からの入力操作を有効とする入力座標範囲、およびタッチパネル23のタッチ操作と連動してデータを書き替えるべきアドレスを含んでいる。
上記の画面データは、後述する作画エディタ部73によって作成され、プログラマブル表示器2に転送されてFEPROM22bにファイル形式でFEPROM22bに保存される。この画面ファイルは、図形データやアドレスデータを含んでいる。図形データは、円や四角形などの図形データ、部品のデータ、文字列、処理指示語Wなどを含んでいる。アドレスデータは、図形データにおける部品のデータや処理指示語Wなどのアドレスに対応付けられるデータについて、作画エディタ部73で設定された前記のアドレスおよびアドレスに対応するコメント(アドレスに付与された名称)を含んでいる。
コメントとしては、デバイス4の動作状態のような事象名や、スイッチに対応するSWやランプに対応するLAMPのようなデバイス4に対応する符号や、操作指示などが挙げられる。
HMI処理部21のHMI(Human Machine Interface)機能は、画面データの表示、ユーザ画面への各種のデータの設定、設定されたデータのPLC3への送信およびPLC3から受信したデータのユーザ画面への表示などである。このような機能は、前述のHMI処理プログラムをプログラマブル表示器2が備えるCPUなどの演算処理手段に実行させることにより図4に示すシステム制御部21aとして実現される。
このシステム制御部21aは、画面データから、現在表示中の単位画面に関連する表示タグを抽出するとともに、各表示タグに関連するアドレスの内容をそれらの表示タグについて所定の周期毎にアドレスを指定してPLC3のメモリ3aから読み出し、表示タグで指定された表現形式の部品などを読み出した内容に応じた形態で画面上の指定された領域へ表示する。一方、システム制御部21aは、タッチパネル23への入力操作を受け付けると、現在表示中の単位画面に対応し、その入力操作にマッチする入力タグを画面データから検索し、入力タグが示すアドレスの内容をメモリ3aにおいてアドレスを指定して入力結果に応じて書き替える。これにより、プログラマブル表示器2は、画面データが示すデバイス4の状態を、画面データが示す表現形式で画面データが示す表示位置(部品など)に、データ表示用の部品(メータ表示器、数値表示器、グラフ表示器など)、図形、グラフなどのオブジェクト(表示要素)を用いて表示したり、表示した画面において部品などの操作用のオブジェクトを介した入力操作に応じてデバイス4の状態を変更したりできる。
また、HMI処理部21は、銘板表示制御部21bを含んでいる。
銘板表示制御部21bは、画面に設けられたオブジェクトに設定されている後述する銘板情報に基づいて、当該銘板情報(後述する固定銘板および動作銘板に関する情報)によってオブジェクトに銘板を付記して表示する。具体的には、銘板表示制御部21bは、固定銘板(オブジェクトに固定的に付与される銘板)をオブジェクトの周辺に表示するとともに、動作銘板をオブジェクトに対応付けられたアドレスの内容に応じて切り替えてオブジェクト上に重ねて表示する。
上記の銘板情報は、作画エディタ部73の後述する属性設定部73aによって設定される、オブジェクトの属性情報の一つであり、画面データ(ベース画面のデータを含む)とともにFEPROM22bに格納されている。この銘板情報は、銘板表示制御部21bによる呼び出しに応じてFEPROM22bから随時読み出される。
上記のHMI制御部21は、FEPROM22bに格納されるHMI処理プログラム(制御プログラム)がCPUなどの演算処理部によって実行されることで実現される機能ブロックの部分である。このHMI処理プログラムは、プログラマブル表示器2と分離可能に構成される記録媒体に記録可能であり、その記録媒体からプログラマブル表示器2にインストールされてもよい。
上記の記録媒体(プログラムメディア)は、磁気テープやカセットテープなどのテープ系、フレキシブルディスクやハードディスクなどの磁気ディスク系、CD−ROM、MO、MD、DVDなどの光ディスク系、ICカード(メモリカードを含む)、光カードなどのカード系が好適である。その他、上記のプログラムメディアは、マスクROM、EPROM、EEPROM、フラッシュROMなどによる半導体メモリを含めた固定的にプログラムを担持する媒体であってもよい。
また、本制御システム1は、インターネットを含む通信ネットワークと接続可能に構成されていれば、通信ネットワークからプログラムをダウンロードするように流動的にプログラムを担持する媒体であってもよい。
続いて、パーソナルコンピュータ7について説明する。パーソナルコンピュータ7は、CPU、メモリ(RAM、ROMなど)、外部記憶装置(ハードディスクドライブ、MOドライブなど)、表示装置および入力装置(キーボード、マウスなど)を有している。また、パーソナルコンピュータ7は、図1に示すように、制御部71、インターフェース部(図中、I/F)72、作画エディタ部73およびデータ記憶部74を備えている。
インターフェース部72は、プログラマブル表示器2との間の通信を行うための通信制御部であり、画面転送ケーブル6に接続されている。
制御部71は、ハードウエア(CPUやメモリなど)およびソフトウエア(オペレーティングシステムなど)によって実現される演算処理を行う部分である。また、制御部71は、アプリケーションプログラムである作画ソフトウエアを実行することにより、作画エディタ部73を実現する。作画エディタ部73は、パーソナルコンピュータ7と分離可能に構成される記録媒体に記録され、この記憶媒体からパーソナルコンピュータ7にインストールすることが可能である。また、パーソナルコンピュータ7は、作画エディタ部73を備えることにより画面作成装置として機能する。
上記の記録媒体(プログラムメディア)は、コンピュータに読み取り可能な記録媒体であり、磁気テープやカセットテープなどのテープ系、フレキシブルディスクやハードディスクなどの磁気ディスク系、CD−ROM、MO、MD、DVDなどの光ディスク系、ICカード(メモリカードを含む)、光カードなどのカード系が好適である。その他、上記のプログラムメディアは、マスクROM、EPROM、EEPROM、フラッシュROMなどによる半導体メモリを含めた固定的にプログラムを担持する媒体であってもよい。
また、パーソナルコンピュータ7が、インターネットを含む通信ネットワークと接続可能な環境に置かれていれば、通信ネットワークからプログラムをダウンロードするように流動的にプログラムを担持する媒体であってもよい。ただし、このように通信ネットワークからプログラムをダウンロードする場合には、そのダウンロード用プログラムは予めパーソナルコンピュータ7に格納されるか、あるいは別な記録媒体からインストールされるものであってもよい。
作画エディタ部73は、ユーザ独自の画面であるユーザ画面を作成できるように、スイッチ、ランプ、テンキー、各種表示器(例えば、数値表示器、メータ表示器およびグラフ表示器)などの部品、各種のタグ設定機能、描画機能、テキスト入力機能などを備えている。部品としては、単一の機能を有する部品だけでなく、複数の機能を有する、複合スイッチ、カウンタ、タイマーといった複合機能を有する部品が用意されている。表示要素としての部品は、ユーザが容易に選択できるようにライブラリ形式で登録されており、部品の機能に応じた入力タグや表示タグなどが予め付与されている。描画機能は、直線や曲線の線図形(表示要素)を描画したり、各種のグラフ(表示要素)、円、四角形、三角形などの基本図形(表示要素)の描画および図形内の指定色や模様による塗りつぶしを行ったりするための機能である。
このような作画エディタ部73を用いてユーザ画面を作成する際、ユーザがディスプレイに表示されたベース画面上で部品を所定の操作手順にしたがって配置位置を指定することにより、ベース画面上に部品が配置されていく。
作画エディタ部73は、属性設定部73aを有している。
属性設定部73aは、例えば図5(a)および(b)に示すような属性設定用のダイアログボックス101をユーザインターフェースとして提供し、そのダイアログボックス101によって入力された各項目の設定内容をオブジェクトに設定する。図5(a)および(b)に示すダイアログボックス101は、ビットスイッチ(アドレスのビット(“0”,“1”)を切り替えるためのスイッチ)のオブジェクトについて属性を設定するためのものであるが、他のオブジェクトについても同様なダイアログボックスが用意されている。
図5(a)に示すように、ダイアログボックス101は、「情報」のタブに、部品表示欄102と、操作ビットアドレス入力欄103と、状態変化指定欄104と、モニタビットアドレス入力欄105と、ビット動作指定欄106と、インターロック指定欄107と、インターロックアドレス入力欄108と、タッチ有効条件指定欄109とを有している。また、図5(b)に示すように、ダイアログボックス101は、「銘板」のタブに、固定銘板入力欄110と、銘板配置位置指定欄111と、動作銘板ステート選択ボタン112と、動作銘板入力欄113と、インターロック銘板入力欄114とを有している。
部品表示欄102は、図示しないビットスイッチの部品リストから選択されたビットスイッチ部品SWの画像を表示するために設けられている。
操作ビットアドレス入力欄103は、選択されたビットスイッチ部品についてビットスイッチ部品の操作状態を反映させるビットを特定するするアドレス(ビットアドレス)を入力するために設けられる。例えば、前述のシステム処理部21aは、ビットスイッチ部品の操作が有効になると、設定された後述のビット動作に応じてビットアドレスのビットの状態を変化させる。
属性設定部73aは、ダイアログボックス101に設けられた図示しないポップアップキーボードアイコンがクリックされると、ポップアップキーボードを表示し、ユーザがこのポップアップキーボードを用いて入力したアドレスを部品表示欄102に表示されたスイッチ部品に対応付けて設定する。
状態変化指定欄104は、指定されたアドレスのビットの状態変化をモニタして、その状態変化に応じてビットスイッチ部品の表示状態(後述する動作銘板の表示)を切り替えるために設けられたチェックボックスである。切り替える表示状態としては、銘板や銘板の背景色などがある。
モニタビットアドレス入力部105は、状態変化設定欄104でチェックされた場合、すなわち、ビットの状態変化をビットスイッチ部品の表示状態を切り替える場合、モニタするビットの上記アドレス(ビットアドレス)を入力するために設けられる。このモニタビットアドレスは、操作ビットアドレスと同じであってもよい。属性設定部73aは、ダイアログボックス101に設けられた図示しない他のポップアップキーボードアイコンがクリックされると、ポップアップキーボードを表示し、ユーザがこのポップアップキーボードを用いて入力したアドレスを部品表示欄102に表示されたスイッチ部品SWに対応付けてモニタビットアドレスとして設定する。
ビット動作指定欄106は、ビット動作を行うスイッチ部品について用意されている前述の「セット」、「リセット」、「モーメンタリ」、「反転」からいずれか1つを選択するラジオボタンを有している。
「リセット」は、スイッチが操作されると、PLC3のメモリ3a内の指定したビットアドレスの内容がOFFとなり、操作が解除されてもOFF状態を保持する動作である。「モーメンタリ」は、スイッチが操作されている間だけ、メモリ3a内の指定ビットアドレスの内容がONとなり、操作が解除されると指定ビットアドレスの内容がOFFとなる動作である。「反転」は、スイッチが操作されるごとに、メモリ3a内の指定ビットアドレスの内容がON状態とOFF状態との間で切り替えるオルタネート動作である。
インターロック指定欄107は、インターロック機能の有効/無効を指定するためのチェックボックスである。インターロックアドレス入力欄108は、プログラマブル表示器2のインターロック機能を働かせるために、ビットスイッチ部品SWに対応付けられるインターロックアドレスを入力するために設けられる。また、タッチ有効条件指定欄109(ラジオボタン)は、ONまたはOFFのいずれかの「タッチ有効条件」を指定するために設けられる。
プログラマブル表示器2のインターロック機能は、インターロックアドレスで特定されるビットが、指定されたONまたはOFFのいずれかの「タッチ有効条件」と合致した状態でのみスイッチ部品SWのタッチ操作を有効にする。つまり、このインターロック機能は、インターロックアドレスのビットの状態が「タッチ有効条件」のビットの状態と合致するまでスイッチのタッチ操作を受け付けない。
固定銘板入力欄110は、固定銘板としての文字列(第1文字列)を入力するために設けられる。固定銘板は、スイッチ部品SWそのものの名称や、スイッチ部品SWが操作する対象などのスイッチ部品SWが設けられる意義を表す銘板であって、アドレスの内容に関わらず固定的に表示される銘板である。
銘板配置位置指定欄111は、上記の固定銘板をスイッチ部品SWの周辺に配置する位置(上下左右)を指定するために設けられたラジオボタンである。作画エディタ部73は、指定された位置に固定銘板として入力された文字列を配置する。その配置位置は、スイッチ部品SWの各辺の中央から所定距離離れた位置である。例えば、配置位置として「上」が指定された場合は、スイッチ部品SWの上辺の中央から所定距離(例えば5mm)離れた位置に文字列が配される。その所定距離は、スイッチ部品SWから離れすぎないように定められる。
動作銘板ステート選択ボタン112は、前述の状態変化指定欄104がチェックされた場合のみ表示されるON/OFFを切り替えるボタンである。
動作銘板入力欄113は、前述のモニタビットアドレスがONおよびOFFの状態でそれぞれ表示される銘板(動作銘板)を入力するために設けられる。この動作銘板入力欄113は、動作銘板ステート選択ボタン112のONボタンがマウスクリック操作などで押されると、図示するように、モニタビットアドレスがONとなるときにスイッチ部品SW上に重ねて表示される銘板としての文字列(第2文字列)の入力が受け入れ可能となる。このとき、動作銘板入力欄113の上側には、「銘板(ON)」と表示される。一方、動作銘板入力欄113は、動作銘板ステート選択ボタン112のOFFボタンが押されると、モニタビットアドレスがOFFとなるときにスイッチ部品SW上に重ねて表示される銘板としての文字列の入力が受け入れ可能となる。このとき、動作銘板入力欄113の上側には、「銘板(OFF)」と表示される(図示せず)。
インターロック銘板入力欄114は、前述のインターロックによってスイッチ部品SWの操作が受け入れ不可となる状態時にスイッチ部品SW上に表示するインターロック銘板(動作銘板の一種)を入力するために設けられる。
ダイアログボックス101における「OK」ボタンがマウスクリック操作などで押されると、「情報」および「銘板」のタブの各項目の内容が、ダイアログボックス101で設定を行うスイッチ部品SWに対して設定される。
なお、ダイアログボックス101は、図示はしないが、モニタビットアドレスの内容に応じてオブジェクトに付与する色を設定するためのタブを有している。
また、上記の例では、ビットスイッチ部品について用意されたダイアログボックス101について説明したが、他のオブジェクトについても同様なダイアログボックスが用意されている。オブジェクトとしては、アドレスを対応付けられる表示要素であれば特に限定されない。例えば、部品としては、ワードスイッチ(操作されることによって所定値をワードアドレスに設定するスイッチ)や、ランプ(ビットアドレスの内容の変化に応じて点灯/消灯するランプ)や、各種グラフ(棒グラフ、円グラフ、半円グラフなど)や、各種表示器(数値表示器、メッセージ表示器、図形表示器など)が挙げられる。
例えば、所定のデータをワードアドレスにセットするワードスイッチ部品のためのダイアログボックスにおいては、ダイアログボックス101における操作ビットアドレス入力欄103の代わりに、ワードアドレスを入力する欄が設けられており、さらにそのワードアドレスにセットするデータを入力する欄が設けられている。また、ワードアドレスの内容(データ)を表示するグラフ部品やメータ部品のためのダイアログボックスにおいては、ダイアログボックス101における操作ビットアドレス入力欄103の代わりに、ワードアドレスを入力する欄が設けられている。また、ランプ部品のためのダイアログボックスにおいては、スイッチ部品のような操作が不要であるので操作ビットアドレス入力欄103は設けられない。
属性設定部73aは、例えば図6に示すような属性設定用のダイアログボックス201をユーザインターフェースとして提供し、そのダイアログボックス101によって入力された各項目の設定内容をオブジェクトに設定してもよい。図6に示すダイアログボックス201は、ビットスイッチのオブジェクトについて属性を設定するためのものであるが、他のオブジェクトについても同様なダイアログボックスが用意されている。
図6に示すように、ダイアログボックス201は、部品ツールバー202と、部品表示欄203と、アドレスマップ表示欄204とを有している。
部品ツールバー202は、各部品のアイコンで表示されるボタンを有している。部品ツールバー202でボタンがマウスクリックなどで操作されると、属性設定部73aは、部品表示欄203に部品を表示する(図6ではスイッチ部品SWが表示されている)。
アドレスマップ表示欄204は、アドレスマップを表示するために設けられている。アドレスマップは、アドレスと前述のコメントとを対応付けたデータである。このアドレスマップは、作画エディタ部73のアドレスマップ作成機能を用いることによって、作成されてもよいが、他のアプリケーションプログラム、例えば、PLC3を動作させるためのラダープログラムを作成するラダーエディタや表計算ソフトウエアで作成されてもよい。アドレスマップのデータは、データ記憶部74にアドレスマップデータファイルとして格納されているが、他のアプリケーションプログラムで作成されたアドレスマップデータファイルは、作画エディタ部73のインポート機能によって属性設定部73aに取り込まれる。
属性設定部73aは、取り込んだ上記のアドレスマップデータファイルからアドレスとコメントとの対応付けの一覧をアドレスマップ表示欄204に表示する。アドレスマップ表示欄204には、アドレスとそれに対応するコメントとが横並びになるように表示される。また、属性設定部73aは、アドレスマップ表示欄204に表示されたアドレスまたはコメントが、ユーザによってドラッグされ、部品表示欄203に表示された部品(スイッチ部品SW)にドロップされる操作が行われると、そのアドレスおよびコメントを当該部品に設定する(対応付ける)。ビットスイッチの場合、このアドレスは、前述の操作ビットアドレスに相当し、コメントは前述の固定銘板に相当する。前述のモニタビットアドレスは、アドレスマップ表示欄204に表示されていないが、必要に応じてアドレスマップ作成時にアドレスおよびコメントに対応付けられることで、表示可能となる。
また、前述の動作銘板は別途入力設定される。具体的には、属性設定部73aは、上記のドラッグ&ドロップの操作が行われると同時に、動作銘板設定用の部分ダイアログボックス205をダイアログボックス201に表示する。部分ダイアログボックス205は、前述の動作銘板ステート選択ボタン112、動作銘板入力欄113およびインターロック銘板入力欄114とそれぞれ同等の機能を有する動作銘板ステート選択ボタン206、動作銘板入力欄207およびインターロック銘板入力欄208を有している。
なお、上記のダイアログボックス201を用いた属性の設定では、固定銘板の配置位置が設定できないが(部品の上側に固定的に表示)、例えば、マウスの右クリック操作などでプルダウンメニューを表示させ、そのプルダウンメニューから固定銘板の配置位置を設定できるようにしてもよい。
上記のように、すでに設定されているアドレスが、ドラッグ&ドロップの操作で部品に対応付けられるとともに、上記のアドレスに対応するコメントが、同様の操作で部品の属性(固定銘板)として部品に設定される。これにより、アドレスおよび銘板の入力作業が不要となるので、部品の属性設定作業を簡素化することができる。
データ記憶部74は、作画エディタ部73によって作成された画面データのファイル(画面データファイル)、および前述のアドレスマップデータファイルなどを記憶する記憶装置である。データ記憶部74は、ハードディスク装置のような大容量記憶装置で構成される。データ記憶部74に記憶されている画面データは、実行環境にダウンロードするために、プログラマブル表示器2に転送されてFEPROM22bに保存される。また、このとき、図4に示すように、各オブジェクトに前述のダイアログボックス101またはダイアログボックス201で設定された属性に含まれる銘板情報(固定銘板および動作銘板に関するオブジェクトの属性)も画面データと併せてFEPROM22bに格納される。
ここで、上記のように構成されるプログラマブル表示器2におけるオブジェクトおよび銘板の表示動作について説明する。
ここでは、図7に示すように、オブジェクトとしてスイッチ部品SW(ビットスイッチ)の表示状態をアドレスの内容に応じて切り替える動作について説明する。
まず、スイッチ部品SWがOFF状態からタッチ操作されると、システム制御部21aは、前述のように、その操作にマッチする入力タグが示すアドレスの内容(ビットの状態)を書き替える。これにより、当該アドレスのビットがOFF状態からON状態に移行する。また、モニタビットアドレスが内容を書き替えられた上記のアドレスと同じに設定されていれば、システム制御部21aが、当該アドレスの内容を読み出して表示タグで指定されたスイッチ部品SWの表示状態(色など)を読み出した内容に応じて変化させる。
このとき、銘板表示制御部21bは、システム制御部21aから受け取ったモニタビットアドレスの内容に応じて銘板情報から動作銘板についての銘板情報を取得してスイッチ部品SWの上に動作銘板を重ねて表示する。図7(a)に示すように、このスイッチ部品SWはバルブの開閉を操作するスイッチであり、ON状態ではバルブが開いているので、スイッチ部品SW上には、動作銘板として「開」が表示される。
また、銘板表示制御部21bは、アドレスの内容に関わらず、銘板情報から固定銘板についての銘板情報を取得してスイッチ部品SWの周辺の指定された位置に表示する。図7(a)ないし(c)では、スイッチ部品SWの上側に、固定銘板として「バルブ」が表示される。
スイッチ部品SWがON状態からタッチ操作されると、システム制御部21aは、その操作にマッチする入力タグが示すアドレスの内容を書き替える。これにより、当該アドレスのビットがON状態からOFF状態に移行する。また、モニタビットアドレスが内容を書き替えられた上記のアドレスと同じに設定されていれば、システム制御部21aが、モニタビットアドレスの内容を読み出して表示タグで指定されたスイッチ部品SWの表示状態を読み出した内容に応じて変化させる。
このとき、銘板表示制御部21bは、システム制御部21aから受け取った上記のアドレスの内容に応じて上記のON操作の場合と同様にして、スイッチ部品SWの上に動作銘板を重ねて表示する。図7(b)に示すように、OFF状態ではバルブが閉じているので、スイッチ部品SW上には、動作銘板として「閉」が表示される。
インターロックが設定されている場合、前述のインターロックアドレスのビットがタッチ有効条件であるONまたはOFFのいずれかと合致した状態でのみスイッチ部品SWのタッチ操作が有効となる。そこで、この場合、システム制御部21aは、インターロック機能が有効であることをスイッチ部品SWに設定された属性から認識すると、上記のインターロックアドレスの内容(ビットの状態)を読み出して、この内容とタッチ有効条件と比較する。システム制御部21aは、インターロックアドレスの内容がタッチ有効条件と合致すると判断するとスイッチ部品SWの操作を有効とし、インターロックアドレスの内容がタッチ有効条件と合致しないと判断するとスイッチ部品SWの操作を無効とする。
このとき、銘板表示制御部21bは、システム制御部21aによる上記の合致の判断を受けて、操作時の状態に応じて図7(a)または図7(b)に示すように、動作銘板をスイッチSW上に表示する。また、銘板表示制御部21bは、システム制御部21aによる上記の非合致の判断を受けて、銘板情報からインターロック銘板についての銘板情報を取得してスイッチ部品SWの上にインターロック銘板を重ねて表示する。図7(c)に示すように、スイッチ部品SW上には、インターロック銘板として、ダイアログボックス101またはダイアログボックス201で設定された「インターロック」が表示される。
ところで、プログラマブル表示器2は、スイッチ部品として、ONディレイスイッチの表示を行うときにも、上記のように固定銘板および動作銘板を表示することができる。ONディレイスイッチは、タッチ操作を所定時間持続するとON時のタッチ操作が有効となるスイッチであり、タッチ操作と同時にタイマーを作動させて、タイマーが所定時間を計時すると、タッチ操作が有効となる。
このため、属性の設定においては、前述のダイアログボックス101の銘板タブに、タッチ操作中であることをONディレイスイッチの部品上に重ねて表示する銘板(タッチ銘板)を入力するための欄を有するようなダイアログボックス(図示せず)が属性設定部73aによって提供される。属性設定部73aは、上記のタッチ銘板をONディレイスイッチ部品の属性として設定する。
上記の属性設定に基づいて、プログラマブル表示器2でONディレイスイッチを表示する場合について説明する。
ここでは、図8に示すように、オブジェクトとしてスイッチ部品DSW(ONディレイスイッチ)の表示状態をアドレスの内容に応じて切り替える動作について説明する。
まず、スイッチ部品DSWのOFF状態では、システム制御部21aは、操作ビットアドレスの内容(ビットの状態)すなわちOFF状態を読み出して表示タグで指定されたスイッチ部品DSWの表示状態(色など)を読み出した内容に応じて変化させる。このとき、銘板表示制御部21bは、システム制御部21aから受け取った上記の操作ビットアドレス(モニタビットアドレスと同一)の内容に応じて銘板情報から動作銘板についての銘板情報を取得してスイッチ部品SWの上に動作銘板を重ねて表示する。図8(a)に示すように、このスイッチ部品DSWはモータのON/OFFを操作するスイッチであり、スイッチ部品DSWのOFF状態ではモータがOFFしているので、スイッチ部品DSW上には、動作銘板として「OFF」が表示される。
続いて、OFF状態からユーザによってスイッチ部品DSWのタッチ操作が行われると、システム制御部21aがタイマーを作動させる。このとき、銘板表示制御部21bは、タイマーの作動開始と同時に、図8(b)に示すように、スイッチ部品DSWの上に動作銘板(タッチ銘板)として「タッチ」を表示する。
タイマーが設定された時間の計時を終了前に、タッチ操作が解除されると、システム制御部21aは、タイマーを強制的にリセットし、スイッチ部品DSWのタッチ操作を無効にして、操作ビットアドレスの内容を書き替えない。
タッチ操作が維持されてタイマーが設定された時間の計時を終了すると、システム制御部21aが、操作ビットアドレスの内容をON状態に書き替える。これにより、システム制御部21aは、操作ビットアドレスの内容すなわちON状態を読み出して表示タグで指定されたスイッチ部品DSWの表示状態(色など)を読み出した内容に応じて変化させる。このとき、銘板表示制御部21bは、システム制御部21aから受け取った操作ビットアドレスの内容に応じて、図8(c)に示すように、銘板情報から動作銘板についての銘板情報を取得してスイッチ部品DSWの上に動作銘板として「ON」を表示する。
なお、上記の例では、ONディレイスイッチについて説明したが、OFFディレイスイッチのスイッチ部品についても、同様にタッチ操作中にタッチ銘板をスイッチ部品上に表示することができる。
以上に述べたように、本実施形態のパーソナルコンピュータ7は、オブジェクトの周辺に表示させるための固定銘板をオブジェクトの属性として設定するとともに、アドレスの内容に応じて切り替えてオブジェクトの上に重ねて表示させるための動作銘板をオブジェクトの属性として設定する属性設定部73aを備えている。これにより、プログラマブル表示器2において、属性表示制御部21bは、属性設定部73aが設定した銘板情報に基づいて、上記の固定銘板をオブジェクトの周辺に表示するとともに、動作銘板をアドレスの内容に応じて切り替えてオブジェクト上に表示する。
それゆえ、固定銘板をオブジェクトの周辺に常時表示しておくことにより、オブジェクトの機能や役割などを固定銘板の表示で容易に認識することができる。また、固定銘板は、オブジェクトの属性としてオブジェクトに設定されているので、オブジェクトの一部として取り扱う(管理する)ことができる。このため、作画エディタ部73での作画時にオブジェクトを移動させる操作を行っても、固定銘板がオブジェクトとともに移動する。それゆえ、従来、固定銘板の代わりに用いていた文字列のようにオブジェクトと別に移動操作を行う必要がない。したがって、固定銘板を含むオブジェクトの配置調整が容易になる。また、アドレスの内容に応じた状態を動作銘板によってオブジェクト上に表示するので、アドレスの内容を視覚的に確認することができる。
このように、固定銘板および動作銘板を属性としてオブジェクトに持たせることによって、オブジェクトの表示の表現の幅を広げることができる。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明の画面作成装置は、オブジェクトの周辺に表示させるための固定銘板と、アドレスの内容に応じて切り替えてオブジェクトの上に重ねて表示させるための動作銘板とをオブジェクトの属性として設定することにより、オブジェクトの表現力を向上させることができるので、オブジェクトを含む画面をプログラマブル表示器で表示することに好適に利用できる。
2 プログラマブル表示器
3a メモリ
7 パーソナルコンピュータ(画面作成装置)
21 HMI処理部
21a システム制御部
21b グループ表示制御部(表示状態選択手段)
73 作画エディタ部(画面作成プログラム)
73b 属性設定部(属性設定手段)
101,201 ダイアログボックス
204 アドレスマップ表示欄
SW,DSW スイッチ部品(オブジェクト)
3a メモリ
7 パーソナルコンピュータ(画面作成装置)
21 HMI処理部
21a システム制御部
21b グループ表示制御部(表示状態選択手段)
73 作画エディタ部(画面作成プログラム)
73b 属性設定部(属性設定手段)
101,201 ダイアログボックス
204 アドレスマップ表示欄
SW,DSW スイッチ部品(オブジェクト)
Claims (4)
- メモリに格納されているデータをその格納領域を特定するアドレスに基づいて読み出して、画面上に設けられたオブジェクトを読み出した当該データにしたがった状態に表示する一方、画面上に設けられたオブジェクトを操作することによって当該オブジェクトに対応したアドレスのデータを前記操作に応じて書き替えるプログラマブル表示器に表示される前記画面を作成する画面作成装置において、
前記オブジェクトの周辺に配されて固定的に表示される第1文字列と、前記オブジェクト上に表示されて該オブジェクトに対応する前記アドレスで特定される前記データに応じて切り替えられる第2文字列とをオブジェクトの属性として設定する属性設定手段を備えていることを特徴とする画面作成装置。 - 前記属性設定手段は、前記アドレスと当該アドレスに付与された名称とが対応付けられたデータの一覧、およびオブジェクトを表示し、前記一覧から選択された名称の当該オブジェクトへのドラッグ操作およびドロップ操作により、選択された名称を前記第1文字列として当該オブジェクトに設定することを特徴とする請求項1に記載の画面作成装置。
- 請求項1または2に記載の画面作成装置を動作させる画面作成プログラムであって、コンピュータを前記属性設定手段として機能させるための画面作成プログラム。
- 請求項3に記載の画面作成プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005250072A JP2007065910A (ja) | 2005-08-30 | 2005-08-30 | 画面作成装置、画面作成プログラムおよびそのプログラムを記録した記録媒体 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005250072A JP2007065910A (ja) | 2005-08-30 | 2005-08-30 | 画面作成装置、画面作成プログラムおよびそのプログラムを記録した記録媒体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2016066116A (ja) * | 2014-09-22 | 2016-04-28 | 東芝ライテック株式会社 | 制御システム |
JP2016126486A (ja) * | 2014-12-26 | 2016-07-11 | 株式会社キーエンス | プログラマブル表示器及びplc表示システム |
WO2022004053A1 (ja) * | 2020-06-30 | 2022-01-06 | オムロン株式会社 | ビジュアルプログラミングエディタのプログラム、コンピューターおよび方法 |
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2005
- 2005-08-30 JP JP2005250072A patent/JP2007065910A/ja active Pending
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