JP2007094724A - プログラマブル表示器、制御プログラムおよびそのプログラムを記録した記録媒体、ならびに画面作成装置、画面作成プログラムおよびそのプログラムを記録した記録媒体 - Google Patents
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Abstract
【課題】共通する画像を含む複数の画面の格納に必要なメモリ消費量を削減する。
【解決手段】システム制御部21aは、切り替えるべき画面を指定する画面切替用のスイッチがタッチ操作されたことを画面切替制御部21bに通知する。画面切替制御部21bは、それを受けて、FEPROM22bから画面切替スイッチに対応する画面データと、重畳画面の各画面に共通する領域(部分画面)の部分画面データを読み出して、システム制御部21aに当該画面データと部分画面データとを表示するように指示する。また、他の画面を指定する画面切替用のスイッチがタッチ操作されると、画面切替制御部21bは、同様にして画面切替スイッチに対応する画面データと、上記と同じ部分画面データとを読み出す。このように、各画面に共通する領域を各画面と区別して1つのみ記憶しているので、従来、共通する領域を重複記憶していたメモリ消費量を削減することができる。
【選択図】図4
【解決手段】システム制御部21aは、切り替えるべき画面を指定する画面切替用のスイッチがタッチ操作されたことを画面切替制御部21bに通知する。画面切替制御部21bは、それを受けて、FEPROM22bから画面切替スイッチに対応する画面データと、重畳画面の各画面に共通する領域(部分画面)の部分画面データを読み出して、システム制御部21aに当該画面データと部分画面データとを表示するように指示する。また、他の画面を指定する画面切替用のスイッチがタッチ操作されると、画面切替制御部21bは、同様にして画面切替スイッチに対応する画面データと、上記と同じ部分画面データとを読み出す。このように、各画面に共通する領域を各画面と区別して1つのみ記憶しているので、従来、共通する領域を重複記憶していたメモリ消費量を削減することができる。
【選択図】図4
Description
本発明は、共通する部分を含む複数の画面を切り替えて表示するプログラマブル表示器、およびそのプログラマブル表示器に表示する画面を作成する画面作成装置に関するものである。
従来、例えば、制御システムのHMI(Human Machine Interface) だけでなく、分野を限定しない操作盤として、プログラマブル表示器が広く使用されている。プログラマブル表示器は、デバイスを制御するプログラマブルロジックコントローラ(PLC)などの外部機器と通信して、デバイスの状態を表示/制御する。デバイスの状態を画面表示する際の動作や、操作に応じてデバイスの状態を制御する際の動作は、予め作成された画面上に表示される。このような画面は、画面作成用のソフトウエア(作画ソフトウエア)がインストールされたコンピュータで作成されて、プログラマブル表示器にダウンロードされる。
プログラマブル表示器は、劣悪な環境下でも正常に動作できるように、入力装置としてディスプレイ上での入力を可能にするタッチパネルを備えている。オペレータは、プログラマブル表示器の表示に基づいて、制御対象のデバイスの状態などを把握するとともに、タッチパネルを操作することにより、プログラマブル表示器へデバイスへの制御指示などを入力する。
プログラマブル表示器では、複数の画面を切り替えて表示することがよく行われている。このような画面の切り替え表示は、通常、各画面に設けられた画面切替用のスイッチを操作することによって行われる。
例えば、特許文献1には、メニューをタブで切り替えて表示する表示装置が開示されている。このような表示装置において、タブによる切り替え表示を行うには、通常、上記の画面切替用のスイッチをタブに置き換え、そのタブへの操作によって複数の画面(メニュー)を切り替えている。
特開2005−108072号公報(2005年4月21日公開)
上記のような画面の切り替え方法では、各画面に共通する画像を含んでいる場合、それらの画面をメモリにおいて保存するときに、共通する画面が重複してメモリに記憶されることになり、それだけメモリ容量を多く消費してしまう。特に、プログラマブル表示器のメモリには、多数の画面データだけでなく、各種のデータやプログラムが格納されているので、画面データに要するメモリ容量をできるだけ小さくすることが望ましい。
特に、アドレスモニタを行う場合は、共通の画像を含む多数の画面を必要とすることから、メモリ容量の消費が嵩む。アドレスモニタは、プログラマブル表示器に接続されるPLC、温調計、インバータなどの外部機器のメモリにおける各アドレスで指定された領域に格納されるデータをリアルタイムでモニタすることであり、装置の据え付け時や追加時に行われることが多い。
例えば、図9(a)ないし(c)に示すようなアドレスモニタ画面601〜603は、一部の画像を共有しているにも関わらず、個別の画面として作成されなければならなかった。アドレスモニタ画面601は、アドレス表示領域601a,601bと、アドレス表示領域601a,601bにそれぞれ表示されたアドレスのデータ(ビットデータ)を表示するランプ601c,601dとを有している。また、アドレスモニタ画面602は、アドレス表示領域602a,602bと、アドレス表示領域602a,602bにそれぞれ表示されたアドレスのデータ(ワードデータ)を表示する数値表示器602c,602dとを有している。さらに、アドレスモニタ画面603は、アドレス表示領域603a,603bと、アドレス表示領域603a,603bにそれぞれ表示されたアドレスのデータを表示するランプ603cおよび数値表示器603dとを有している。(図9(c)との対応)
このようなアドレスモニタ画面601〜603では、アドレス表示領域601a,601bと、アドレス表示領域602a,602bと、アドレス表示領域603a,603bとがそれぞれ異なるアドレスを表示するものの、アドレスを表示する領域としては同じである。このため、アドレスモニタ画面601〜603の作成時には、アドレスモニタ画面601〜603のそれぞれに、アドレスの表示用の同じ部品を画面に設定することになる。それゆえ、アドレスモニタ画面601〜603がプログラマブル表示器のメモリに保存されるときには、アドレスモニタ画面601〜603の各アドレス表示領域の画像が重複してメモリを消費してしまう。
このようなアドレスモニタ画面601〜603では、アドレス表示領域601a,601bと、アドレス表示領域602a,602bと、アドレス表示領域603a,603bとがそれぞれ異なるアドレスを表示するものの、アドレスを表示する領域としては同じである。このため、アドレスモニタ画面601〜603の作成時には、アドレスモニタ画面601〜603のそれぞれに、アドレスの表示用の同じ部品を画面に設定することになる。それゆえ、アドレスモニタ画面601〜603がプログラマブル表示器のメモリに保存されるときには、アドレスモニタ画面601〜603の各アドレス表示領域の画像が重複してメモリを消費してしまう。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、共通する画像を含む複数の画面の格納に必要なメモリ容量を削減することを目的としている。
本発明に係るプログラマブル表示器は、1組の重畳した複数の画面からなる重畳画面を切り替えて表示するプログラマブル表示器において、上記の課題を解決するために、各画面に共通する共通部分を記憶する共通部分メモリと、切り替えられた画面を表示するときに前記共通部分メモリから前記共通部分を読み出して、切り替えられた画面とともに表示する共通部分表示制御手段とを備えていることを特徴としている。
上記の構成では、共通部分表示制御手段によって、重畳画面において表示される画面が切り替えられる毎に、共通部分が共通部分メモリから読み出される。ここでの共通部分メモリは、画面を記憶するメモリの特定の領域であってもよい。この共通部分は、重畳画面の各画面とは異なる共通部分メモリに記憶されているので、共通部分を含む各画面を記憶していた従来技術のように、共通部分を重複して記憶することを回避できる。
このプログラマブル表示器は、外部機器のメモリにおけるアドレスで特定される領域に記憶されたデータを読み出して表示するデータ表示制御手段を備え、前記共通部分が前記アドレスを表示するアドレス表示領域を含み、前記画面が前記共通部分以外の領域に前記データを表示するデータ表示領域を含んでいることが好ましい。
この構成では、アドレスが共通部分としてのアドレス表示領域に表示される。また、アドレスのデータを表示させるために画面を切り替えて表示するときに、データ表示制御手段により、アドレス表示領域に表示されたアドレスのデータが画面の共通部分以外の領域におけるデータ表示領域に表示される。それゆえ、アドレス表示領域を各画面毎に設ける必要がなく、アドレス表示領域を共通部分として扱うことができる。
上記のプログラマブル表示器は、前記画面が切り替えられるときに、表示順位にしたがった切り替え前後の画面の間に介在する画面数と、切り替え前の画面から前記表示順位の高い側または低い側への切り替えとに応じて、切り替え前の画面に表示されている前記アドレスに所定の数を加算または減算して切り替え後の画面に表示するアドレスを算出するアドレス算出手段を備えていることが好ましい。
この構成では、アドレス算出手段により、各画面が表示すべきアドレスは予め決まっているので、画面切り替えによって切り替え前の画面に表示されているアドレスに所定の数を加算または減算して、切り替え後の画面に表示するアドレスが算出される。このとき、表示順位にしたがった切り替え前後の画面の間に介在する画面数によって加算数が異なり、切り替え前の画面から前記表示順位の高い側または低い側への切り替えに応じて加算または減算を行うので、これらに応じてアドレス算出手段による算出が行われる。これにより、各画面に予め表示するアドレスを設定する必要がなく、プログラマブル表示器において、アドレス表示領域に表示すべきアドレスを得ることができる。
本発明の制御プログラムは、前記プログラマブル表示器のいずれかを動作させるプログラムであって、コンピュータを前記各手段として機能させる。また、この制御プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されて提供される。これにより、重畳画面の各画面に含まれる共通部分を重複して記憶することを回避できる。
本発明の画面作成装置は、前記プログラマブル表示器に表示する画面を作成する画面作成装置であって、前記共通部分を指定する共通部分指定手段を備えていることを特徴としている。
上記の構成では、共通部分指定手段によって、重畳画面における各画面の共通部分が指定されるので、プログラマブル表示器では、指定された共通部分を共通部分メモリに記憶させるだけでよく、容易に共通部分の共通化を図ることができる。
本発明の画面作成プログラムは、前記画面作成装置を動作させる画面作成プログラムであって、コンピュータを前記共通部分指定手段として機能させる。また、この画面作成プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されて提供される。これにより、プログラマブル表示器での共通部分の記憶を容易にすることができる。
本発明に係る画面作成装置は、重畳画面を構成する各画面に共通する共通部分を記憶する共通部分メモリと、切り替えられた画面を表示するときに前記共通部分メモリから前記共通部分を読み出して、切り替えられた画面とともに表示する共通部分表示制御手段とを備えている。これにより、共通部分を重複して記憶する必要がなくなるので、メモリ消費量を節約することが可能となり、画面を記憶するメモリを効率的に利用することができるという効果を奏する。
本発明の実施形態を図1ないし図8に基づいて説明すると、以下の通りである。
図1に示すように、本実施形態に係る制御システム1は、プログラマブル表示器2と、PLC3と、デバイス4と、シリアルケーブル5とを備えている。
また、プログラマブル表示器2は、画面転送ケーブル6を介してパーソナルコンピュータ7と接続されている。画面転送ケーブル6は、後述するようにパーソナルコンピュータ7で作成された画面データをプログラマブル表示器2に転送するためのケーブルであり、USBケーブルなどが用いられる。パーソナルコンピュータ7は、作画ソフトウエアがインストールされており、後述するようにして作成した画面データを転送するときに画面転送ケーブル6を介してプログラマブル表示器2と接続されるが、通常、プログラマブル表示器2とPLC3とが通信を行う制御システム1の運転時には、プログラマブル表示器2と切り離される。
一方、プログラマブル表示器2およびPLC3は、シリアルケーブル5を介して接続されている。シリアルケーブル5は、PLC3に固有の通信プロトコルで通信を行うことが可能なケーブルである。通信プロトコルは、PLC3がシーケンサから発達してきた経緯もあって、製造会社毎、あるいは、同一会社であっても製品毎など、PLC3の機種毎に異なっていることが多い。
外部機器としてのPLC3は、ユーザが作成したシーケンスプログラム(ラダープログラムなど)にしたがって、入力ユニットを介して入力用のデバイス4から出力される出力データを取り込むとともに、出力用のデバイス4に制御データを与える。入力用のデバイス4としては、センサ(温度センサ、光センサなど)、スイッチ(押ボタンスイッチ、リミットスイッチ、圧力スイッチなど)のような機器が用いられる。出力用のデバイス4としては、アクチュエータ、リレー、電磁弁、表示器などが用いられる。これらのデバイス4…は、製造ラインなどの各種のターゲットシステムの所要各部に配置される。また、デバイス4は、後述するタッチパネル23などの入力装置から手動で入力されたデータを格納するための後述するメモリ部22における特定の領域であってもよい。また、デバイス4は、PLC3内のメモリ3aにおける特定の領域であってもよい。
PLC3内のメモリ3a(デバイスメモリ)は、デバイス4の状態(デバイス4からの出力値やデバイス4への設定値)を示すデータ(ワードデータやビットデータ)を、デバイスアドレスで特定される領域に格納している。メモリ3aにおいて、ワードデバイスは、入出力されるデータが数値のようなワードデータを格納する領域として設定され、ワードアドレス(デバイスアドレス)で指定される。また、ビットデバイスは、オン・オフ状態のようなビットデータを格納する領域として設定され、ビットアドレス(デバイスアドレス)で設定される。このような設定により、メモリ3a内の任意のワードデバイスまたはビットデバイスをデバイスアドレスを指定してアクセスするだけでデバイス4…を制御し、またはその状態に関する情報を個別に取り出すことができる。
以降の説明では、デバイスアドレスを適宜、アドレスと称する。
プログラマブル表示器2は、CPUなどの演算処理装置を備えており、ユーザが作成した入力操作および表示用の画面データを表示することによりプログラマブル表示器特有の操作機能および表示機能を実現する専用コンピュータである。制御システム1のHMIとして好適に使用されるプログラマブル表示器2は、後述する処理指示語(タグ)を組み合わせて決定される画面データに基づいて、デバイス4の状態を画面表示する際の動作や、画面への操作に応じてデバイス4の状態を制御する際の動作を特定する。このプログラマブル表示器2は、シリアルケーブル5を介したPLC3との通信により、PLC3を介して表示画面に状態を表示する各デバイス4の状態を取得し、例えば、後述のディスプレイ24に各デバイス4の状態を表示する機能を有する。また、プログラマブル表示器2は、後述のタッチパネル23への操作に応じて、デバイス4へデバイスの状態制御を指示する機能を有する。
なお、デバイス4の状態の取得/変更は、その都度指示してもよいし、プログラマブル表示器2内にキャッシュを用意し、取得/変更時には、キャッシュへアクセスするとともに、所定の時間間隔毎や所定のイベント毎に通信してアドレスの実体と同期を取ってもよい。
プログラマブル表示器2は、上記の機能を実現するために、HMI処理部21と、メモリ部22と、タッチパネル23、ディスプレイ24およびインターフェース部(図中、I/F)25,26を備えている。以下、プログラマブル表示器2の主要各部について詳細に説明する。
タッチパネル23は、ディスプレイ24の表示画面上で入力を行うために設けられている入力装置である。ディスプレイ24は、プログラマブル表示器2を薄型に構成するために、液晶ディスプレイや、ELディスプレイや、プラズマディスプレイのような平板型ディスプレイが好適に用いられる。
インターフェース部25は、プログラマブル表示器2がパーソナルコンピュータ7との間の通信を行うための通信制御部であり、画面転送ケーブル6に接続されている。一方、インターフェース部26は、プログラマブル表示器2がPLC3との間のシリアル通信を行うための通信制御部であり、シリアルケーブル5に接続されている。
HMI処理部21は、後述するユーザ画面の表示制御、ユーザ画面を介した入力操作の制御、PLC3などの接続機器との通信の制御、音声出力の制御といった処理を行う。なお、これらの処理については、後に詳しく説明する。
メモリ部22は、DRAM22a、FEPROM(Flash Erasable and Programmable ROM)22b、SRAM22c等のメモリを含んでいる。
DRAM22aは、主に、表示制御などの演算処理時の作業用に用いられる他、PLC3との間でやり取りされるデータの一時的な記憶に用いられる。特に、DRAM22aは、PLC3のメモリ3aにおいてアドレスによって特定される領域に格納されるデバイス4の状態を示すデータ(以降、このデータを「アドレスの内容」と称する)をメモリ3aとの間で受け渡しするための状態メモリ領域を有している。
なお、上記のデータを格納するのは、PLC3のメモリ3aに限定されない。例えば、プログラマブル表示器2がPLCの制御機能を備えていれば、当然として、上記のデータを格納するのは、プログラマブル表示器2のメモリ部22のいずれかの領域ということになる。
SRAM22cは、PLC3から得られたデータをロギングしたり、PLC3に与える設定値データ(レシピデータ)を記憶したりするために用いられる。
FEPROM22bは、書き替え可能な読み出し専用のフラッシュメモリであり、一般のパーソナルコンピュータにおけるハードディスクドライブの役割を果たす。フラッシュメモリは、可動部を持たず、かつ衝撃に強いので、劣悪な周囲環境でも安定して動作する。
また、上記のFEPROM22bは、図2に示すように、HMI処理プログラムと、通信プロトコルと、画面データとをそれぞれ格納するエリアを有している。
HMI処理プログラム(制御プログラム)は、上記の表示制御、入力操作制御、通信制御などのプログラマブル表示器2が動作するための基本機能を実現するためのプログラムである。このHMI処理プログラムがHMI処理部21において実現する機能については、後に詳しく説明する。
通信プロトコルは、PLC3との通信処理で用いられるプロトコルであり、PLC3の機種(メーカ)に応じて固有に定められている。この通信プロトコルには、PLC3へのデータの読み出しを指示するコマンドコードが含まれている。このコマンドコードは、PLC3の制御機能に対応付けられているアドレスと組み合わされることによって、所望の制御機能についてのデータをPLC3に送信することができる。
画面データは、プログラマブル表示器2に表示される画面(ユーザ画面)のデータであり、ディスプレイ25に表示すべきベース画面や部品のデータおよび各部品に付与された処理指示語Wなどを含んでいる。
図3に示すように、画面データに含まれる処理指示語(タグ)Wは、ベース画面上で実行されるべき事象毎に作成されている。この処理指示語Wは、基本的には、表示制御動作を実行すべきベース画面のファイル番号Fと、このベース画面上で実行すべき動作内容を特定する事象名Tと、各実行事象毎に参照される1または複数のデータからなる参照情報Iとを一組として備えている。
本実施形態に係るプログラマブル表示器2では、上記のタグとして、表示タグ、入力タグ、画面切替タグなどが規定されている。
表示タグは、ベース画面上の領域(表示範囲)とその領域への表示に対応するアドレスとの関連を示す。入力タグは、画面上の領域(入力範囲)とその領域へのタッチ入力に対応するアドレスとの関連を示す。さらに、本実施形態では、各タグは、複数の単位画面の少なくとも1つと関連付けることができる。
表示タグは、アドレスの内容の変化などの事象(イベント)の発生と連動して、ベース画面上における対応位置に所定のオブジェクト(表示要素)を表示可能とする。すなわち、表示タグは、ファイル番号Fとしてベース画面のファイル番号を含み、事象名Tとして表示対象となるオブジェクトの表示を特定する事象名を含み、参照情報Iとして表示対象の表示座標範囲、呼び出す表示対象を特定するファイル番号、および表示対象の表示時に参照するアドレスを含んでいる。
また、入力タグは、例えば、タッチパネル23に対するタッチ動作と連動して、DRAM22a内に設けられた前述の状態メモリ領域内の所定アドレスに設定したビットデバイスを反転したり、ワードデバイスの値を書き替えたりする。すなわち、入力タグは、ファイル番号Fとして単位画面のファイル番号を含み、事象名Tとしてタッチパネル23の操作を特定する事象名を含み、参照情報Iとしてタッチパネル23からの入力操作を有効とする入力座標範囲、およびタッチパネル23のタッチ動作と連動してデータを書き替えるべきアドレスを含んでいる。
また、画面切替タグは、例えば、タッチパネル23に対するタッチ動作と連動して、指定された画面番号の画面データをFEPROM22bから読み出して、現在表示されている画面から切り替えて表示する。すなわち、画面切替は、ファイル番号Fとして単位画面のファイル番号を含み、事象名Tとしてタッチパネル23の操作を特定する事象名を含み、参照情報Iとして切り替える画面の画面番号を含んでいる。
上記の画面データは、後述する画面エディタ部73によって作成され、プログラマブル表示器2に転送されてファイル形式でFEPROM22bに保存される。この画面ファイルは、図形データやアドレスデータを含んでいる。図形データは、円や四角形などの図形データ、部品のデータ、文字列、処理指示語Wなどを含んでいる。アドレスデータは、図形データにおける部品のデータや処理指示語Wなどのアドレスに対応付けられるデータについて、画面エディタ部73で設定された前記のアドレスおよびアドレスに対応するコメントを含んでいる。
コメントとしては、デバイス4の動作状態のような事象名や、スイッチに対応するSWやランプに対応するLAMPのようなデバイス4に対応する符号や、操作指示などが挙げられる。
HMI処理部21のHMI(Human Machine Interface)機能は、画面データの表示、ユーザ画面への各種のデータの設定、設定されたデータのPLC3への送信およびPLC3から受信したデータのユーザ画面への表示などである。このような機能は、前述のHMI処理プログラムをプログラマブル表示器2が備えるCPUなどの演算処理手段に実行させることにより図4に示すシステム制御部21aとして実現される。
このシステム制御部21aは、画面データから、現在表示中の単位画面に関連する表示タグを抽出するとともに、各表示タグに関連するアドレスの内容をそれらの表示タグについて所定の周期毎にアドレスを指定してPLC3のメモリ3aから読み出し、表示タグで指定された表現形式の部品などを読み出した内容に応じた形態で画面上の指定された領域へ表示する。
一方、データ表示制御手段としてのシステム制御部21aは、タッチパネル23への入力操作を受け付けると、現在表示中の単位画面に対応し、その入力操作にマッチする入力タグを画面データから検索し、入力タグが示すアドレスの内容をメモリ3aにおいてアドレスを指定して入力結果に応じて書き替える。これにより、プログラマブル表示器2は、画面データが示すデバイス4の状態を、画面データが示す表現形式で画面データが示す表示位置(部品など)に、データ表示用の部品(メータ表示器、数値表示器、グラフ表示器など)、図形、グラフなどのオブジェクト(表示要素)を用いて表示したり、表示した画面において部品などの操作用のオブジェクトを介した入力操作に応じてデバイス4の状態を変更したりできる。
また、システム制御部21aは、タッチパネル23への入力操作を受け付けると、現在表示中の画面に対応し、その入力操作にマッチする画面切替タグを画面データから検索し、画面切替タグが示す画面番号(子画面番号)の画面に表示を切り替える。これにより、プログラマブル表示器2は、所望の画面に表示を切り替えることができる。
また、HMI処理部21は、図4に示すように、画面切替制御部21bおよびアドレス加減算部21cを含んでいる。
画面切替制御部21bは、後述する画面エディタ部73によって作成されるタブ画面のような1組の重畳した複数の画面(重畳画面)の表示の切り替えを制御する。
重畳画面は、FEPROM22bに画面ファイルとして格納されている。画面ファイルは、重畳画面を構成する複数の画面のデータ(画面データ)と、各画面の一部として各画面に共通して表示される部分画面のデータ(部分画面データ)と、各画面を切り替えるときに利用される画面切替データとを含んでいる。部分画面データは、各画面データに対応付けられており、各画面データが表示されるときに、部分画面データに付与された画面番号(部分画面番号)を基に、表示される画面データから呼び出されて当該画面データとともに表示される。
また、重畳画面は、例えば表示を切り替える画面を指定する切替画面指定スイッチを有している。具体的には、図7(a)ないし(c)に示す画面401では、第1画面S1ないし第3画面S3の上端部にそれぞれ突出するように設けられるタブインデックス部T1〜T3が上記の切替画面指定スイッチに相当する。
画面切替データは、画面の表示序列ならびに後述するアドレス加減算部21cに与えるアドレス加減算数および切替パターンデータを含んでいる。
画面切替制御部21bは、具体的には、システム制御部21aから、重畳画面において切り替える画面の指定が、オペレータの切替画面指定スイッチへのタッチ操作によって入力されたことの通知を受けると、タッチ操作された切替画面指定スイッチで特定される画面番号の画面データを上記の画面ファイルから読み出して、その画面データを表示するようにシステム制御部21aに指示を与える。また、共通部分表示制御手段としての画面切替制御部21bは、切り替え表示のために読み出した画面データに画面番号で関連付けられている部分画面データを、その関連付けに基づいて読み出して、読み出した画面データとともに表示するようにシステム制御部21aに指示を与える。したがって、部分画面データは、各画面データが切り替えられて表示される度に読み出されて表示し直される。
アドレス算出手段としてのアドレス加減算部21cは、重畳画面にアドレスオフセットによる画面切り替えが指定されている場合、重畳画面において現在表示されている画面から他の画面に切り替えられるときに、切り替え後の画面に表示されるアドレスを、切り替え前の画面に表示されているアドレスに上記のアドレス加減算数に基づいて加算または減算して求める処理を行う。アドレスオフセットは、前述のアドレスモニタによるデータの表示を行う場合、隣り合う2つの画面間に表示するアドレスを所定のオフセット値を加算または減算することにより補正することである。
具体的には、アドレス加減算部21cは、画面切替制御部21cから画面切り替えを行うという通知を受けると、切り替え前の画面に表示されているアドレスをシステム制御部21aから取得して、そのアドレスに画面の切り替えパターンにしたがって前記のアドレス加減算数を加算または減算することで補正する。また、アドレス加減算部21cは、補正したアドレスを切り替えられる画面に表示するアドレスとしてシステム制御部21aに与える。
画面およびアドレスの切替パターンは、次のようにして定められる。ここでは、分かりやすいように、図7(a)ないし(c)の画面401を例に挙げて説明する。
画面401がプログラマブル表示器2のディスプレイ24に表示されるときは、図7(a)に示すように、第1画面S1が表示されており、タブインデックス部T1〜T3はその順に左から右へと並んでいる。上記の画面切替データに含まれる表示序列は、この順を定めている。つまり、第1画面S1が最も表示順位が高く、第2画面S2がそれに次ぎ、第3画面S3が最も表示順位が低い。また、第1画面S1に表示されるアドレスが最も小さく(最小アドレス)、第2画面S2に表示されるアドレスがその次に大きく(中間アドレス)、第3画面S3に表示されるアドレスが最も大きい(最大アドレス)。
(1)切替パターン1:第1画面S1から第2画面S2への切り替え
…最小アドレスから中間アドレスへの切り替え
(2)切替パターン2:第2画面S2から第1画面S1への切り替え
…中間アドレスから最小アドレスへの切り替え
(3)切替パターン3:第1画面S1から第3画面S3への切り替え
…最小アドレスから最大アドレスへの切り替え
(4)切替パターン4:第3画面S3から第1画面S1への切り替え
…最大アドレスから最小アドレスへの切り替え
(5)切替パターン5:第2画面S2から第3画面S3への切り替え
…中間アドレスから最大アドレスへの切り替え
(6)切替パターン6:第3画面S3から第2画面S2への切り替え
…最大アドレスから中間アドレスへの切り替え
このような切替パターンは、画面数に応じて異なるが、切り替え前後の画面の間に介在する画面数(n;nは0以上の整数)によって区別することができる。例えば、n=0の場合、すなわち間に画面が介在しない、隣り合う画面への切り替え(切替パターン1,2,5,6)であり、n≧1の場合、すなわち間に1つ以上の画面が介在するときの切り替え(切替パターン3,4)である。このため、切替パターンデータは、切り換え前後の画面間に介在する画面数nも規定している。
(1)切替パターン1:第1画面S1から第2画面S2への切り替え
…最小アドレスから中間アドレスへの切り替え
(2)切替パターン2:第2画面S2から第1画面S1への切り替え
…中間アドレスから最小アドレスへの切り替え
(3)切替パターン3:第1画面S1から第3画面S3への切り替え
…最小アドレスから最大アドレスへの切り替え
(4)切替パターン4:第3画面S3から第1画面S1への切り替え
…最大アドレスから最小アドレスへの切り替え
(5)切替パターン5:第2画面S2から第3画面S3への切り替え
…中間アドレスから最大アドレスへの切り替え
(6)切替パターン6:第3画面S3から第2画面S2への切り替え
…最大アドレスから中間アドレスへの切り替え
このような切替パターンは、画面数に応じて異なるが、切り替え前後の画面の間に介在する画面数(n;nは0以上の整数)によって区別することができる。例えば、n=0の場合、すなわち間に画面が介在しない、隣り合う画面への切り替え(切替パターン1,2,5,6)であり、n≧1の場合、すなわち間に1つ以上の画面が介在するときの切り替え(切替パターン3,4)である。このため、切替パターンデータは、切り換え前後の画面間に介在する画面数nも規定している。
また、切り替えの方向に応じても切替パターンを分類できる。つまり、高い表示順位から低い表示順位への切替パターンは切替パターン1,3,5に相当し、低い表示順位から高い表示順位への切替パターンは切替パターン2,4,6に相当する。前述の画面切替データに含まれる切替パターンデータは、上記の2種類の切替パターンを規定しており、後述する画面エディタ部73の切替画面管理部73bによって作成される。
アドレス加減算部21cは、隣り合う画面かつ表示順位が低くなる方向への切替パターン(切替パターン1,5)のとき、上記の切替パターンデータに基づいて、システム制御部21aから取得したアドレスにアドレス加減算数を加算する。また、アドレス加減算部21cは、隣り合う画面かつ表示順位が高くなる方向への切替パターン(切替パターン2,6)のとき、上記の切替パターンデータに基づいて、取得したアドレスからアドレス加減算数を減算する。
一方、アドレス加減算部21cは、切り替え前後の画面間に画面が介在し、かつ表示順位が低くなる方向への切替パターンのとき、上記の切替パターンデータに基づいて、取得したアドレスから、間に介在する画面数(以降、「介在画面数」と称する)に応じてアドレス加減算数を加算する。上記の切替パターン3の場合、間に第2画面S2(1つの画面)をおいているので、第1画面S1から第3画面S3への切り替えは、アドレス補正の観点では、第1画面S1から第2画面S2への切り替えを経た第3画面S3への切り替えと同等である。したがって、この場合、アドレス加減算部21cは、取得したアドレスにアドレス加減算数を2回加算する。また、アドレス加減算部21cは、切り替え前後の画面間に画面が介在し、かつ表示順位が高くなる方向への切替パターンのとき、上記の切替パターンデータに基づいて、取得したアドレスから、介在画面数に応じてアドレス加減算数を加算する。上記の切替パターン4の場合、上記の場合と同様に考えて、アドレス加減算部21cは、取得したアドレスにアドレス加減算数を2回減算する。このことから、介在画面数がnである場合、アドレス加減算部21cは、取得したアドレスにアドレス加減算数をn+1回加算または減算する。
上記のHMI制御部21は、FEPROM22bに格納されるHMI処理プログラム(制御プログラム)がCPUなどの演算処理部によって実行されることで実現される機能ブロックの部分である。このHMI処理プログラムは、プログラマブル表示器2と分離可能に構成される記録媒体に記録可能であり、その記録媒体からプログラマブル表示器2にインストールされてもよい。
上記の記録媒体(プログラムメディア)は、磁気テープやカセットテープなどのテープ系、フレキシブルディスクやハードディスクなどの磁気ディスク系、CD−ROM、MO、MD、DVDなどの光ディスク系、ICカード(メモリカードを含む)、光カードなどのカード系が好適である。その他、上記のプログラムメディアは、マスクROM、EPROM、EEPROM、フラッシュROMなどによる半導体メモリを含めた固定的にプログラムを担持する媒体であってもよい。
また、本制御システム1は、インターネットを含む通信ネットワークと接続可能に構成されていれば、通信ネットワークからプログラムをダウンロードするように流動的にプログラムを担持する媒体であってもよい。
続いて、パーソナルコンピュータ7について説明する。パーソナルコンピュータ7は、CPU、メモリ(RAM、ROMなど)、外部記憶装置(ハードディスクドライブ、MOドライブなど)、表示装置および入力装置(キーボード、マウスなど)を有している。また、パーソナルコンピュータ7は、図1に示すように、制御部71、インターフェース部(図中、I/F)72、画面エディタ部73およびデータ記憶部74を備えている。
インターフェース部72は、プログラマブル表示器2との間の通信を行うための通信制御部であり、画面転送ケーブル6に接続されている。
制御部71は、ハードウエア(CPUやメモリなど)およびソフトウエア(オペレーティングシステムなど)によって実現される演算処理を行う部分である。また、制御部71は、アプリケーションプログラムである作画ソフトウエアを実行することにより、画面エディタ部73を実現する。画面エディタ部73は、パーソナルコンピュータ7と分離可能に構成される記録媒体に記録され、この記憶媒体からパーソナルコンピュータ7にインストールすることが可能である。また、パーソナルコンピュータ7は、画面エディタ部73を備えることにより画面作成装置として機能する。
上記の記録媒体(プログラムメディア)は、コンピュータに読み取り可能な記録媒体であり、磁気テープやカセットテープなどのテープ系、フレキシブルディスクやハードディスクなどの磁気ディスク系、CD−ROM、MO、MD、DVDなどの光ディスク系、ICカード(メモリカードを含む)、光カードなどのカード系が好適である。その他、上記のプログラムメディアは、マスクROM、EPROM、EEPROM、フラッシュROMなどによる半導体メモリを含めた固定的にプログラムを担持する媒体であってもよい。
また、パーソナルコンピュータ7が、インターネットを含む通信ネットワークと接続可能な環境に置かれていれば、通信ネットワークからプログラムをダウンロードするように流動的にプログラムを担持する媒体であってもよい。ただし、このように通信ネットワークからプログラムをダウンロードする場合には、そのダウンロード用プログラムは予めパーソナルコンピュータ7に格納されるか、あるいは別な記録媒体からインストールされるものであってもよい。
画面エディタ部73は、ユーザ独自の画面であるユーザ画面を作成できるように、スイッチ、ランプ、テンキー、各種表示器(例えば、数値表示器、メータ表示器およびグラフ表示器)などの部品、各種のタグ設定機能、描画機能、テキスト入力機能などを備えている。部品としては、単一の機能を有する部品だけでなく、複数の機能を有する、複合スイッチ、カウンタ、タイマといった複合機能を有する部品が用意されている。表示要素としての部品は、ユーザが容易に選択できるようにライブラリ形式で登録されており、部品の機能に応じた入力タグや表示タグなどが予め付与されている。描画機能は、直線や曲線の線図形(表示要素)を描画したり、各種のグラフ(表示要素)、円、四角形、三角形などの基本図形(表示要素)の描画および図形内の指定色や模様による塗りつぶしを行ったりするための機能である。
このような画面エディタ部73を用いてユーザ画面を作成する際、ユーザがディスプレイに表示されたベース画面上で部品を所定の操作手順にしたがって配置位置を指定することにより、ベース画面上に部品が配置されていく。
画面エディタ部73は、重畳画面作成部73aおよび切替画面管理部73bを有している。
画面エディタ部73は、図示しないメニュー画面から画面の作成/編集モードが選択されると、図5に示すように、作画ウインドウ101を表示する。また、画面エディタ部73は、作画ウインドウ101における図示しないメニューバーから「新規作成」が選択されると、画面作成領域となる画面ウインドウ201を表示する。ユーザは、この画面ウインドウ201に画面エディタ73が提供する上記の機能を用いて画面を作成する。画面エディタ部73は、メニューバーから「新規作成」が選択された場合、画面の種類(ベース画面、キーボード画面、テキスト画面)を選択するためのダイアログボックス(図示せず)を表示する。
重畳画面作成部73aは、例えば、プルダウンメニューから重畳画面(例えばタブ画面)を作成するコマンドが選択されることによって、画面ウインドウ201の作画領域202で規定されるベース画面上にタブ画面Sを配置する。重畳画面作成部73aは、タブ画面Sについて後述するように子画面が設定されるまでは、図示するようなタブインデックス部T1〜T3を形成しない。また、重畳画面作成部73aは、タブ画面Sについて後述するように子画面が設定されると、タブインデックス部T1〜T3を形成し、タブインデックス部T1〜T3をマウスのクリック操作などによって切り替えて、各子画面に対して上記のような通常の画面作成と同様の方法による作成環境を提供する。これにより、通常の画面作成と同様の操作性で重畳画面Sを作成することができる。
重畳画面作成部73aは、上記の画面作成環境によって、アドレスモニタ用の画面の作成を支援する。例えば、図7(a)ないし(c)に示す画面401では、アドレスを表示する表示用の部品としてのアドレス表示器402(アドレス表示領域)を第1ないし第3画面S1〜S3に設けられ、ビットアドレスのデータを表示するランプ403(データ表示領域)を第1,第3画面S1,S3に設けられ、ワードアドレスのデータを表示する数値表示器404(データ表示領域)を第2,第3画面S2,S3に設けられる。
切替画面管理部73bは、重畳画面に画面切替条件という属性を設定し、かつ管理する。このために、切替画面管理部73bは、図6に示すような重畳画面についての属性設定用のダイアログボックス301をユーザインターフェースとして提供する。また、切替画面管理部73bは、そのダイアログボックス301によって入力された各項目の設定内容を重畳画面の属性(画面切替条件)として重畳画面ウインドウ201に作成される重畳画面に付与する。
なお、図6は、重畳画面の1種類であるタブ画面Sについての属性を設定するためのダイアログボックス301を示している。
図6に示すように、ダイアログボックス301は、タブ数指定欄302と、タブインデックス名記入欄303と、アドレス加減算指定欄304と、加減算数指定欄305とを有している。
タブ数指定欄302は、タブ画面のタブ数(画面数)を指定するために設けられている。切替画面管理部73bは、重畳部202の横幅をタブ数で除算した長さをタブインデックス部T1〜T3の幅として規定するとともに、各タブインデックス部T1〜T3に前述の切替画面指定スイッチとしての機能を付与する。具体的には、切替画面管理部73bは、タブ画面Sを配置するベース画面(図示せず)に画面番号(親画面番号)を付与するとともに、タブインデックス部T1〜T3によってそれぞれ特定される第1画面S1〜第3画面S3に個別に画面番号(子画面番号)を付与し、タブインデックス部T1〜T3にそれぞれ子画面番号を前述の画面切替タグの参照情報Iとして付与する。
タブ数は、タブ画面Sの横幅によって最大設定可能数が規定される。例えば、人が指によるタッチ操作でタッチパネル23上で押圧される面積(20×20ドット〜40×40ドット)を下限値として、タブインデックス部T1〜T3の横幅が、その下限値より小さくならないように最大設定可能数が規定される。
タブインデックス名記入欄303は、各タブインデックス部T1〜T3に記されるタブインデックス名を記入するために設けられる。この、タブインデックス名記入欄303は、タブ数の最大設定可能数と同数用意されている。
アドレス加減算指定欄304は、前述のアドレスオフセットによる画面切り替えを行うか否かを指定するために設けられている。このアドレス加減算指定欄304は、チェックボックスとして設けられており、チェックされるとアドレスオフセットによる画面切り替えを行うことが指定される。加減算数指定欄305は、前述のアドレス加減算数を指定するために設けられる。
切替画面管理部73bは、ダイアログボックス301のOKボタンがユーザによってタッチ動作されると、ダイアログボックス301に指定された各項目を属性としてタブ画面Sに付与する。また、切替画面管理部73bは、このようにタブ画面Sに属性を付与すると、図5に示すように、タブ数およびタブインデックス名に基づいて、タブインデックス部T1〜T3を形成し、タブインデックス部T1〜T3への操作による子画面の切り替えを可能にする。
共通部分指定手段としての切替画面管理部73bは、各子画面に共通の部分画面(共通部分)を作成する環境を提供する。具体的には、切替画面管理部73bは、部品などの領域203がマウスの操作などによる枠204で範囲で指定された状態で、マウスの右クリック操作などで表示させたプルダウンメニューから共通化のコマンドが選択されると、当該領域203を部分画面として指定する。また、切替画面管理部73bは、部分画面に前述の部分画面番号を付与する。
切替画面管理部73bは、タブ数に基づいて、前述の切替パターンデータを作成する。具体的には、切替画面管理部73bは、タブ数から導かれる前述の切替パターンの全てを、前述の2種類の分類(介在画面数nと切り替え前の画面から表示順位の高低の方向)に基づいて作成する。
重畳画面作成部73aは、この状態で、子画面に対して通常画面と同様な操作で画面作成を可能にする。
データ記憶部74は、画面エディタ部73によって作成された画面データ(重畳画面を含む)を記憶する記憶装置である。データ記憶部74は、ハードディスク装置のような大容量記憶装置で構成される。データ記憶部74に記憶されている画面データおよび重畳画面は、実行環境にダウンロードするために、プログラマブル表示器2に転送されてFEPROM22bに保存される。
続いて上記のように構成されるプログラマブル表示器2における重畳画面の表示の動作について説明する。
ここでは、図7(a)ないし(c)に示すアドレスモニタ用の画面401を表示する場合について説明する。
なお、第1ないし第3画面S1〜S3については、予め画面エディタ部73によって、アドレス表示器402が図5に示す共通の領域203として設定されている。
プログラマブル表示器2のディスプレイ24には、アドレスモニタの初期状態として、まず、図7(a)に示す画面401が表示され、この画面401には、ベース画面B上に重畳画面としてのタブ画面Sの第1画面S1がタブインデックスT1に対応する画面として表示されている。第1画面S1は、画面エディタ73によって、タブインデックスT1が設定され、10個のアドレス表示器402と、各アドレス表示器402に対応するランプ403とが設けられている。また、第1画面S1には、各アドレス表示器402に表示されるアドレスが、初期アドレスとして、それぞれ“Y00”,“Y01”,〜,“Y09”に設定されている。
この状態で、システム制御部21aは、PLC3のメモリ3aから、各アドレス表示器402に表示されているアドレス“Y00”,“Y01”,〜,“Y09”のデータ(ビットデータ)を取得し、それぞれのアドレスに対応するランプ403に表示する。このとき、ビットデータがONであるときにランプ403が点灯し、ビットデータがOFFであるときにランプ403が消灯する。
続いて、この状態から、オペレータによってタブインデックスT2がタッチ操作され、当該タッチ操作があったことをシステム制御部21aから通知されると、画面切替制御部21bが、FEPROM22bからタブインデックスT2に対応する画面データを読み出して、システム制御部21aに当該画面データを表示するように指示する。これによって、図7(b)に示すように、画面401上で、タブ画面Sが第2画面S2に切り替えられて表示される。
第2画面S2は、画面エディタ73によって、タブインデックスT2が設定され、10個のアドレス表示器402と、各アドレス表示器402に対応する数値表示器404とが設けられている。また、アドレス加減算部21cによって、画面切替データの切替パターンにしたがって第1画面S1の各アドレス表示器402に表示されていたアドレスに、それぞれアドレス加減算数である10が加算されることによって、アドレス“Y10”,“Y11”,〜,“Y19”が算出される。すると、第2画面S2の各アドレス表示器402には、システム制御部21aによって、上記のアドレス“Y10”,“Y11”,〜,“Y19”が表示される。
そして、この状態で、システム制御部21aは、PLC3のメモリ3aから、各アドレス表示器402に表示されているアドレス“Y10”,“Y11”,〜,“Y19”のデータ(ワードデータ)を取得し、それぞれのアドレスに対応する数値表示器404に表示する。
続いて、この状態から、オペレータによってタブインデックスT3がタッチ操作され、当該タッチ操作があったことをシステム制御部21aから通知されると、画面切替制御部21bが、FEPROM22bからタブインデックスT3に対応する画面データを読み出して、システム制御部21aに当該画面データを表示するように指示する。これによって、図7(c)に示すように、画面401上で、タブ画面Sが第3画面S3に切り替えられて表示される。
第3画面S3は、画面エディタ73によって、タブインデックスT3が設定され、10個のアドレス表示器402と、各アドレス表示器402に対応するランプ403および数値表示器404とが設けられている。また、アドレス加減算部21cによって、画面切替データの切替パターンにしたがって第1画面S1の各アドレス表示器402に表示されていたアドレスに、それぞれアドレス加減算数である10が加算されることによって、アドレス“Y20”,“Y21”,〜,“Y29”が算出される。すると、第3画面S3の各アドレス表示器402には、システム制御部21aによって、上記のアドレス“Y20”,“Y21”,〜,“Y29”が表示される。
そして、この状態で、システム制御部21aは、PLC3のメモリ3aから、各アドレス表示器402に表示されているアドレス“Y20”,“Y21”,〜,“Y29”のデータ(ビットデータやワードデータ)を取得し、それぞれのアドレスに対応するランプ403や数値表示器404に表示する。
また、第3画面S3から第1画面S1への切り替えにおいては、各アドレス表示器402に表示されているアドレス“Y20”,“Y21”,〜,“Y29”からアドレス加減算数として10×2が減算される。これにより、第1画面S1に表示されるアドレス“Y00”,“Y01”,〜,“Y09”が算出される。
このようにして、各アドレスで指定されるデータが、タブ画面Sの切り替えによって表示される。また、タブインデックスT1〜T3に第1ないし第3画面S1〜S3に表示される先頭のアドレスが記されているので、第1ないし第3画面S1〜S3が重畳していても、容易に所望の画面を選択することができる。
また、上記の第1ないし第3画面S1〜S3におけるアドレス表示器402は、各画面に共通に設けられて、FEPROM22bにおいて第1ないし第3画面S1〜S3とは別に1つずつ重複することなく記憶されている。そして、このようなアドレス表示器402は、第1ないし第3画面S1〜S3がFEPROM22bからそれぞれ読み出されるときに、併せて読み出されて表示される。これにより、アドレス表示器402を第1ないし第3画面S1〜S3の一部として重複して記憶することがなくなり、その重複記憶のために消費されるFEPROM22bの容量を削減することができる。したがって、画面を記憶するためのFEPROM22bの効率的な利用を実現することができる。
しかも、タブ画面Sを第1ないし第3画面S1〜S3のいずれか1つに切り替えて表示するときに、切り替え前の画面に表示されていたアドレスを、介在画面数と切り替え前後での表示順位の変化(高から低または低から高)に応じて、切り替え前の画面に表示されていたアドレスにアドレス加減算数を加算または減算して切り替え後の画面に表示すべきアドレスを得ている。これにより、第1ないし第3画面S1〜S3が切り替わっても、同じ位置に表示されるアドレス表示器402に第1ないし第3画面S1〜S3に表示されるべきアドレスが表示されるので、アドレス表示器402を第1ないし第3画面S1〜S3について容易に共通化することができる。
また、本実施形態のパーソナルコンピュータ7は、画面エディタ部73を備えることにより、上記のようなタブ画面S(重畳画面)を表示するための各種の設定や、アドレスオフセット表示(アドレス加減算表示)のための各種の設定や、第1ないし第3画面S1〜S3における共通部分の設定を行う。このように、画面エディタ部73において、上記のメモリ容量節約のための基本設定を行うので、第1ないし第3画面S1〜S3におけるアドレス表示器402の共通表示を容易に実現することができる。
なお、本実施形態では、アドレスを表示する領域(アドレス表示器402)を重畳画面の各画面に共通する領域として設定したが、共通の領域としては、アドレス表示領域に限定されない。例えば、図8に示すように、画面501では、タブインデックスT11〜T15によって画面が切り替え可能であり、各画面グローバルスイッチが502が設けられ、このグローバルスイッチ502が各画面に共通する領域として設定されている。グローバルスイッチ502は、画面が切り替わっても常に操作できるように表示しておくスイッチであり、メニュー画面を呼び出したりするために設けられる。
また、共通の領域としては、グローバルスイッチ502のような操作部品だけではなく、各画面で共通の表示を行うランプのような表示部品を指定してもよい。また、共通の領域としては、各画面で共通に表示されるビットマップ画像を指定してもよい。ビットマップ画像は、一般にデータサイズが大きいので、各画面で共通化することにより、ビットマップ画像が重複記憶されることによるメモリの消費量を大幅に削減することができる。
また、本実施形態では、外部機器としてPLCを挙げて説明したが、外部機器は、これに限定されず、例えば、温調計やインバータであってもよい。
また、本実施形態では、重畳画面における画面の切替に伴って各画面に表示するアドレスに所定のアドレス加減算数を加算または減算することについて説明したが、加算するのはアドレス加減算数に限定されない。例えば、複数の画像ファイルについて各ファイルに数値によるファイル名を付与しておき、重畳画面における画面の切替に伴ってファイル名に所定の加減算数を加算または減算し、それによって変化したファイル名の画像を各画面の共通の領域に表示するようにしてもよい。この場合、前述のアドレス加減算部21cと同様な加減算機能を有する部分が、ファイル名の加減算を行う。これにより、画面を切り替える毎に、各画面の共通の領域に異なる画像を表示することができる。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明のプログラマブル表示器は、1組の重畳した複数の画面からなる重畳画面を切り替えて表示するとき、各画面に共通して含まれる画像(部分画面)を1つのみ用意して、各画面を表示するときに、その画像を共通して表示することにより、重畳画面を記憶するメモリ容量を削減することができ、プログラマブル表示器の効率的なメモリ利用を図ることに好適に利用できる。
2 プログラマブル表示器
3 PLC(外部機器)
3a メモリ
7 パーソナルコンピュータ(画面作成装置)
21 HMI処理部
21a システム制御部(データ表示制御手段)
21b 画面切替制御部(共通部分表示制御手段)
21c アドレス加減算部(アドレス算出手段)
73 画面エディタ部(画面作成プログラム)
73a 重畳画面作成部
73b 切替画面管理部(共通部分指定手段)
203 領域(共通部分)
402 アドレス表示器(アドレス表示領域)
403 ランプ(データ表示領域)
404 数値表示器(データ表示領域)
S タブ画面(重畳画面)
S1〜S3 画面
3 PLC(外部機器)
3a メモリ
7 パーソナルコンピュータ(画面作成装置)
21 HMI処理部
21a システム制御部(データ表示制御手段)
21b 画面切替制御部(共通部分表示制御手段)
21c アドレス加減算部(アドレス算出手段)
73 画面エディタ部(画面作成プログラム)
73a 重畳画面作成部
73b 切替画面管理部(共通部分指定手段)
203 領域(共通部分)
402 アドレス表示器(アドレス表示領域)
403 ランプ(データ表示領域)
404 数値表示器(データ表示領域)
S タブ画面(重畳画面)
S1〜S3 画面
Claims (8)
- 1組の重畳した複数の画面からなる重畳画面を切り替えて表示するプログラマブル表示器において、
各画面に共通する共通部分を記憶する共通部分メモリと、
切り替えられた画面を表示するときに前記共通部分メモリから前記共通部分を読み出して、切り替えられた画面とともに表示する共通部分表示制御手段とを備えていることを特徴とするプログラマブル表示器。 - 外部機器のメモリにおけるアドレスで特定される領域に記憶されたデータを読み出して表示するデータ表示制御手段を備え、
前記共通部分が前記アドレスを表示するアドレス表示領域を含み、
前記画面が前記共通部分以外の領域に前記データを表示するデータ表示領域を含んでいることを特徴とする請求項1に記載のプログラマブル表示器。 - 前記画面が切り替えられるときに、表示順位にしたがった切り替え前後の画面の間に介在する画面数と、切り替え前の画面から前記表示順位の高い側または低い側への切り替えとに応じて、切り替え前の画面に表示されている前記アドレスに所定の数を加算または減算して切り替え後の画面に表示するアドレスを算出するアドレス算出手段を備えていることを特徴とする請求項2に記載のプログラマブル表示器。
- 請求項1、2または3に記載のプログラマブル表示器を動作させる制御プログラムであって、コンピュータを前記各手段として機能させるための制御プログラム。
- 請求項4に記載の制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
- 請求項1、2または3に記載のプログラマブル表示器に表示する画面を作成する画面作成装置であって、
前記共通部分を指定する共通部分指定手段を備えていることを特徴とする画面作成装置。 - 請求項6に記載の画面作成装置を動作させる画面作成プログラムであって、コンピュータを前記共通部分指定手段として機能させるための画面作成プログラム。
- 請求項7に記載の画面作成プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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- 2005-09-28 JP JP2005282794A patent/JP2007094724A/ja active Pending
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