JPH11154618A - 積層インダクタの製造方法 - Google Patents
積層インダクタの製造方法Info
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- JPH11154618A JPH11154618A JP9319493A JP31949397A JPH11154618A JP H11154618 A JPH11154618 A JP H11154618A JP 9319493 A JP9319493 A JP 9319493A JP 31949397 A JP31949397 A JP 31949397A JP H11154618 A JPH11154618 A JP H11154618A
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Abstract
共に、絶縁体層と内部導体との間に空隙を設けることな
く応力歪みを生じない積層インダクタの製造方法を提供
する。 【解決手段】 スルーホールを形成した磁性体シート2
2-1〜22-n及びスルーホールを形成していない磁性体
シートの表面にAg 等の導体ペーストで導体パターン2
1-1〜21-nを形成する。次に、導体パターンを印刷し
た磁性体シートを電気的に接続するように積層する。こ
の積層体を一定圧力で圧着した後、目的形状にカットし
た後、空気中において350〜550℃で脱バインダ処
理し、さらに空気中で850〜950℃で焼成して焼結
体を得る。この後、焼結体に対して温度差120℃以上
となる熱衝撃処理を1回以上施す。このとき、熱衝撃処
理における昇温速度及び降温速度を20℃/分以下に設
定する。
Description
製造方法に関するものである。
法においては、絶縁体層となる磁性体シートの表面に内
部導体となる導体パターンを形成し、この導体パターン
が形成された磁性体シートを積層すると共に、所定の圧
力を加えて上下層の導体パターンをスルーホールを介し
て導電接続した後、これを所定雰囲気中で焼成し、さら
に内部導体に導通する外部電極を形成する方法が採られ
ている。
後の冷却過程において絶縁体層と内部導体の線膨張係数
の違いから残留応力が発生して内部に歪みが生じ、この
結果、使用時において応力磁歪が生じ、磁気特性(L,
Q等)を劣化させるという問題が発生している。
の間の全部若しくは一部に空隙を設けることにより、絶
縁体層と内部導体との間の応力歪みを緩和させる方法が
知られている。
との間に空隙を設けると、この空隙に水分やメッキ液、
フラックス等の液体が侵入し、L値及びQ値が低下する
危険が多分にあった。
防止し、なお且つ応力歪みを緩和させる方法として、積
層インダクタの製造過程において熱衝撃処理や高温処理
を施す方法が知られている。
ば、特開平8−148363号公報には、温度差120
℃以上の熱衝撃処理を1回以上行う方法が開示されてい
る。
えば、特開平4−350913号公報には、600〜9
00℃で1時間の高温処理を行う方法が開示されてい
る。
た従来の熱衝撃処理及び高温処理では、急加熱、急冷却
を行うためにクラックが発生し、強度が低下するという
問題が生じていた。
ックの発生及び強度の低下を低減すると共に、絶縁体層
と内部導体との間に空隙を設けることなく応力歪みを生
じない積層インダクタの製造方法を提供することにあ
る。
成するために請求項1では、表面に内部導体となる導体
パターンを形成した絶縁体層を積層してなる積層体を焼
成して焼結体を形成し、該焼結体を積層インダクタとな
す積層インダクタの製造方法において、前記焼結体に対
して熱処理を施す工程を設けると共に、前記熱処理にお
ける昇温時及び降温時のうちの少なくとも降温時の降温
速度を20℃/分以下に設定した積層インダクタの製造
方法を提案する。
縁体層と内部導体との間に空隙を設けなくとも、焼結体
に対して熱処理を施すことによって、内部導体と絶縁体
層との間に大きな応力が加えられ、内部導体を構成する
金属が伸ばされて、金属原子或いは金属分子が再配列さ
れる。これにより、焼成後の冷却過程において内部導体
と絶縁体層との間に発生した応力歪みが緩和される。さ
らに、前記熱処理における昇温時及び降温時のうちの少
なくとも降温時の降温速度を20℃/分以下に設定した
ため、前記焼結体は急冷却されないので、クラックの発
生が防止される。
インダクタの製造方法において、前記熱処理として、前
記焼結体に対して温度差120℃以上となる熱衝撃処理
を1回以上施すと共に、該熱衝撃処理における昇温速度
及び降温速度を20℃/分以下に設定した積層インダク
タの製造方法を提案する。
縁体層と内部導体との間に空隙を設けなくとも、焼結体
に対して温度差120℃以上となる熱衝撃処理を1回以
上施すことによって、内部導体と絶縁体層との間に大き
な応力が加えられ、内部導体を構成する金属が伸ばされ
て、金属原子或いは金属分子が再配列される。これによ
り、焼成後の冷却過程において内部導体と絶縁体層との
間に発生した応力歪みが緩和される。さらに、前記熱衝
撃処理における昇温時の昇温速度及び降温時の降温速度
を20℃/分以下に設定したため、前記焼結体は急加
熱、急冷却されないので、クラックの発生が防止され
る。
インダクタの製造方法において、前記熱処理として、前
記焼結体に対して400℃から950℃の間の所定温度
で1時間以上の高温処理を施すと共に、該高温処理終了
時における降温速度を20℃/分以下に設定した積層イ
ンダクタの製造方法を提案する。
縁体層と内部導体との間に空隙を設けなくとも、焼結体
に対して400℃から950℃の間の所定温度で1時間
以上の高温処理を施すことによって、内部導体と絶縁体
層との間に大きな応力が加えられ、内部導体を構成する
金属が伸ばされて、金属原子或いは金属分子が再配列さ
れる。これにより、焼成後の冷却過程において内部導体
と絶縁体層との間に発生した応力歪みが緩和される。さ
らに、前記高温処理における降温時の降温速度を20℃
/分以下に設定したため、前記焼結体は急冷却されない
ので、クラックの発生が防止される。
実施形態を説明する。図1は、本発明に係る積層インダ
クタの外観図、図2はその要部分解斜視図である。本実
施形態における積層インダクタは、図1に示すように、
その本体1は、例えば1.6×0.8×0.8mmの直方
体形状をなし、その長手方向の両端部には内部導体に導
電接続された外部電極2,3が形成されている。
なる導体パタ−ン21-1〜21-n(nは自然数)が形成
された複数の磁性体シ−ト22-1〜22-n及び導体パタ
−ンが形成されていない磁性体シ−ト23を積層して一
体に形成される。
ン21-1〜21-nは、例えば、銀(Ag )を主成分とす
る導体によって形成され、各導体パタ−ン21-1〜21
-nはスパイラル形状となるようにスル−ホ−ル24を介
して互いに導電接続され、コイルが構成されている。さ
らに、このコイルの両端に対応する部分の導体パタ−
ン、即ち導体パタ−ン21-1の一端及び導体パタ−ン2
1-nの他端は、本体1の長手方向の端面に露出するよう
に形成されている。
-1は外部電極2に、また他端に露出した導体パタ−ン2
1-nは外部電極3にそれぞれ導電接続されている。
1-1〜21-nによって形成されるコイルのターン数を1
6に設定した。
の製造方法の第1の実施形態を説明する。Ni −Zn −
Cu フェライトのスラリーをグリーンシート法により、
厚さ30μm程度の磁性体シートに形成する。
し、スルーホールを形成した磁性体シート及びスルーホ
ールを形成していない磁性体シートの表面に、例えばA
g 等の導体ペーストをスクリーン印刷して導体パターン
を形成する。
気的に接続するように積層する。このとき、目的の寸法
に合わせて、上下層部に導体パターンが形成されていな
いダミーシートを配置する。
形状にカットする。ここで、積層体に圧力をかけて圧着
しているので、上下の磁性体シートの間、及び磁性体シ
ートと導体パターンとの間は密着した状態となり、これ
らの間に空隙が生じることがない。
て350〜550℃で脱バインダ処理し、さらに空気中
で850〜950℃で焼成して焼結体を得る。
ばAg 等の導体ペーストをディップ等で塗布し、焼き付
けることにより外部電極を形成し、外部電極にNi 及び
Snのメッキを行い積層インダクタを構成する。
ライトに限定されるものではなく、Ni −Zn フェライ
ト、Ni −Cu フェライト、Mn −Cu フェライト等の
スピネル型フェライトであっても良い。
法に限定されるものではなく、印刷法などでも良い。
れるものではなく、Ag −Pd 、Ni 、Cu 或いはこれ
らの合金等でも良い。
リーン印刷に限定されるものではなく、転写、蒸着、ス
パッタ等でも良い。
限定されるものではなく、転写、印刷、蒸着、スパッタ
等でも良い。
のではなく、焼成前でも良い。
着、スパッタ等の乾式でも良い。
て、温度差120℃以上、昇温及び降温速度20℃/分
以下の条件で熱衝撃処理を施す。
パタ−ン21-1〜21-nと磁性体シ−ト22-1〜22-n
との間に大きな応力をかけ、これにより導体パタ−ン2
1-1〜21-nを構成するAg 等の金属を伸ばして、Ag
等の金属原子或いは金属分子を再配列し、焼成後の冷却
過程において導体パタ−ン21-1〜21-nと磁性体シ−
ト22-1〜22-nとの間に発生した応力歪みを緩和す
る。
撃処理の温度差、処理回数を変えて、積層インダクタの
L値、Q値、耐湿負荷試験特性、抗折強度の変化を調べ
た実験結果を示す図である。
例として実施例1乃至実施例6を、また比較例として比
較例1乃至比較例5を行った。
は、測定器としてYHP4195Aを、測定治具として
YHP16092Aを用い、測定電流を1mAに設定し
た。また、信頼性(耐湿負荷試験:1000時間でのL値及
びQ値の変化率測定)の条件を40℃、95RH、15
mAとし、抗折強度(3点曲げ試験)の測定には測定器
として引張圧縮試験機(SV50 20V:今田製作
所)を用い、L間隔を0.6mm、先端をR0.5mm
に設定した。
2,3,4,5は、ヒートサイクル装置での低温側冷媒
として、冷却された炭酸ガス等を用いて行い、比較例2
及び実施例6は、ヒートサイクル装置での低温側冷媒と
して、液体窒素や冷却された窒素ガス等を用いて行っ
た。
内壁に樹脂やプラスチック或いは発砲スチロール等の断
熱材を巻き、このサンプル瓶の中に焼成後の積層インダ
クタを入れ、このサンプル瓶を低温側媒体或いは高温側
媒体に投入する。また、雰囲気としては、真空やHe 等
の−180℃で液化しないものを充填する。この状態
で、低温側媒体の液体窒素と高温側媒体(例えば、水
等)への浸漬を処理回数に応じて繰り返す。
りである。即ち、実施例1における条件は、低温側温度
が−55℃、高温側温度が65℃、温度差が120℃、
昇温・降温速度が20℃/分、サイクル数(処理回数)
が1回である。
度が−55℃、高温側温度が65℃、温度差が120
℃、昇温・降温速度が20℃/分、サイクル数(処理回
数)が10回とし、実施例3における条件を、低温側温
度が−55℃、高温側温度が65℃、温度差が120
℃、昇温・降温速度が20℃/分、サイクル数(処理回
数)が100回とし、実施例4における条件を、低温側
温度が−55℃、高温側温度が65℃、温度差が120
℃、昇温・降温速度が10℃/分、サイクル数(処理回
数)が1回とした。
温度が−55℃、高温側温度が125℃、温度差が18
0℃、昇温・降温速度が20℃/分、サイクル数(処理
回数)が1回とし、実施例6における条件を、低温側温
度が−180℃、高温側温度が20℃、温度差が200
℃、昇温・降温速度が20℃/分、サイクル数(処理回
数)が1回とした。
来同様の未処理品とし、比較例2における条件を、低温
側温度が−180℃、高温側温度が20℃、温度差が2
00℃、昇温・降温速度が40℃/分、サイクル数(処
理回数)が1回とし、比較例3における条件を、低温側
温度が−55℃、高温側温度が125℃、温度差が18
0℃、昇温・降温速度が40℃/分、サイクル数(処理
回数)が1回とし、比較例4における条件を、低温側温
度が−55℃、高温側温度が45℃、温度差が100
℃、昇温・降温速度が20℃/分、サイクル数(処理回
数)が1回とし、比較例5における条件を、低温側温度
が−55℃、高温側温度が45℃、温度差が100℃、
昇温・降温速度が20℃/分、サイクル数(処理回数)
が100回とした。
囲外のものであり、単なる比較例に過ぎない。
4.6μH(バラツキ4%)、Q値が38(バラツキ1
0%)、耐湿負荷試験におけるL値の変化率が+7%、
Q値の変化率が+7%、抗折強度が20kgf/mm2であっ
た。ここで、L値及びQ値のバラツキは、「3σ/AV
E×100」による値である。
(バラツキ4%)、Q値が40(バラツキ10%)、耐
湿負荷試験におけるL値の変化率が+5%、Q値の変化
率が+7%、抗折強度が21kgf/mm2であった。
キ4%)、Q値が42(バラツキ10%)、耐湿負荷試
験におけるL値の変化率が+3%、Q値の変化率が+5
%、抗折強度が21kgf/mm2であった。
キ4%)、Q値が39(バラツキ10%)、耐湿負荷試
験におけるL値の変化率が+5%、Q値の変化率が+5
%、抗折強度が19kgf/mm2であった。
キ4%)、Q値が41(バラツキ10%)、耐湿負荷試
験におけるL値の変化率が+3%、Q値の変化率が+4
%、抗折強度が21kgf/mm2であった。
キ4%)、Q値が42(バラツキ10%)、耐湿負荷試
験におけるL値の変化率が+3%、Q値の変化率が+3
%、抗折強度が20kgf/mm2であった。
(バラツキ4%)、Q値が25(バラツキ10%)、耐
湿負荷試験におけるL値の変化率が+30%、Q値の変
化率が+40%、抗折強度が21kgf/mm2であった。
(バラツキ10%)、Q値が37(バラツキ20%)、
耐湿負荷試験におけるL値の変化率が+15%、Q値の
変化率が+35%、抗折強度が12kgf/mm2であった。
キ8%)、Q値が35(バラツキ17%)、耐湿負荷試
験におけるL値の変化率が+20%、Q値の変化率が+
40%、抗折強度が14kgf/mm2であった。
キ8%)、Q値が30(バラツキ16%)、耐湿負荷試
験におけるL値の変化率が+25%、Q値の変化率が+
42%、抗折強度が21kgf/mm2であった。
キ7%)、Q値が32(バラツキ16%)、耐湿負荷試
験におけるL値の変化率が+22%、Q値の変化率が+
42%、抗折強度が20kgf/mm2であった。
明で特定された範囲内の条件で熱衝撃処理を施すことに
より、熱応力歪みを緩和し、この結果、抗折強度を維持
しつつ、L値が28%以上、Q値が50%以上向上し、
L値及びQ値のバラツキがそれぞれ4%以下、10%以
下、耐湿負荷試験におけるL値及びQ値の変化率がそれ
ぞれ±10%以下、±30%以下という良好な特性を持
つ積層インダクタンスを得ることができた。
発明で特定された範囲外の条件で熱衝撃処理を施しても
所望の良好な特性を持つ積層インダクタを得ることがで
きなかった。
較例4及び比較例5に示すように、120℃未満ではL
値、Q値、これらのバラツキ、及び信頼性(耐湿負荷試
験)で所望の特性を得ることができなかった。また、昇
温・降温速度については、比較例2及び比較例3に示す
ように、20℃/分よりも大きいと、L値、Q値、これ
らのバラツキ、及び信頼性(耐湿負荷試験)で所望の得
ることができず、さらに抗折強度も低下した。
れるものではなく、温度差が120℃以下で、昇温速度
及び降温速度が20℃/分以下ならば他の手法であって
も良い。
における第2の実施形態を説明する。
の形状及び内部導体の構成、及び磁性体シートの形成か
ら積層体、焼結体、外部電極の形成までは前述した第1
の実施形態と同様であるためその説明を省略する。
の相違点は、第1の実施形態における熱衝撃処理に代え
て、第2の実施形態では焼成後に高温処理を施すように
したことにある。
400℃から950℃の間の所定温度で1時間以上、降
温速度20℃/分以下の条件で高温処理を施す。
タ−ン21-1〜21-nと磁性体シ−ト22-1〜22-nと
の間に大きな応力をかけ、これにより導体パタ−ン21
-1〜21-nを構成するAg 等の金属を伸ばして、Ag 等
の金属原子或いは金属分子を再配列し、焼成後の冷却過
程における導体パタ−ン21-1〜21-nと磁性体シ−ト
22-1〜22-nとの間に発生する応力歪みを緩和する。
処理終了時の降温速度を変えて、積層インダクタのL
値、Q値、耐湿負荷試験特性、抗折強度の変化を調べた
実験結果を示す図である。
として実施例1乃至実施例6を、また比較例として比較
例1乃至比較例4を行った。
は、測定器としてYHP4195Aを、測定治具として
YHP16092Aを用い、測定電流を1mAに設定し
た。また、信頼性(耐湿負荷試験:1000時間でのL値及
びQ値の変化率測定)の条件を40℃、95RH、15
mAとし、抗折強度(3点曲げ試験)の測定には測定器
として引張圧縮試験機(SV50 20V:今田製作
所)を用い、L間隔を0.6mm、先端をR0.5mm
に設定した。
である。即ち、実施例1における条件は、処理温度が4
00℃、降温速度が20℃/分である。
が600℃、降温速度が20℃/分とし、実施例3にお
ける条件を、処理温度が800℃、降温速度が20℃/
分とし、実施例4における条件を、処理温度が950
℃、降温速度が20℃/分とし、実施例5における条件
を、処理温度が600℃、降温速度が10℃/分とし、
実施例6における条件を、処理温度が600℃、降温速
度が5℃/分とした。
同様の未処理品とし、比較例2における条件を、処理温
度が300℃、降温速度が20℃/分とし、比較例3に
おける条件を、処理温度が1000℃、降温速度が20
℃/分とし、比較例4における条件を、処理温度が60
0℃、降温速度が40℃/分とした。
囲外のものであり、実施例に対する単なる比較例に過ぎ
ない。
4.5μH(バラツキ4%)、Q値が40(バラツキ1
0%)、耐湿負荷試験におけるL値の変化率が+7%、
Q値の変化率が+10%、抗折強度が19kgf/mm2であ
った。ここで、L値及びQ値のバラツキは、「3σ/A
VE×100」による値である。
(バラツキ4%)、Q値が38(バラツキ10%)、耐
湿負荷試験におけるL値の変化率が+7%、Q値の変化
率が+12%、抗折強度が21kgf/mm2であった。
キ4%)、Q値が37(バラツキ10%)、耐湿負荷試
験におけるL値の変化率が+3%、Q値の変化率が+1
0%、抗折強度が21kgf/mm2であった。
キ4%)、Q値が35(バラツキ10%)、耐湿負荷試
験におけるL値の変化率が+3%、Q値の変化率が+5
%、抗折強度が19kgf/mm2であった。
キ4%)、Q値が39(バラツキ10%)、耐湿負荷試
験におけるL値の変化率が+5%、Q値の変化率が+7
%、抗折強度が20kgf/mm2であった。
キ4%)、Q値が38(バラツキ10%)、耐湿負荷試
験におけるL値の変化率が+5%、Q値の変化率が+3
%、抗折強度が21kgf/mm2であった。
(バラツキ4%)、Q値が25(バラツキ10%)、耐
湿負荷試験におけるL値の変化率が+30%、Q値の変
化率が+40%、抗折強度が21kgf/mm2であった。
(バラツキ7%)、Q値が25(バラツキ12%)、耐
湿負荷試験におけるL値の変化率が+28%、Q値の変
化率が+35%、抗折強度が21kgf/mm2であった。
キ4%)、Q値が27(バラツキ12%)、耐湿負荷試
験におけるL値の変化率が+15%、Q値の変化率が+
35%、抗折強度が23kgf/mm2であった。
キ10%)、Q値が29(バラツキ20%)、耐湿負荷
試験におけるL値の変化率が+7%、Q値の変化率が−
33%、抗折強度が13kgf/mm2であった。
明で特定された範囲内の条件で高温処理を施すことによ
り、熱応力歪みを緩和し、この結果、抗折強度を維持し
つつ、L値が28%以上、Q値が40%以上向上し、L
値及びQ値のバラツキがそれぞれ4%以下、10%以
下、耐湿負荷試験におけるL値及びQ値の変化率がそれ
ぞれ±10%以下、±30%以下という良好な特性を持
つ積層インダクタンスを得ることができた。
発明で特定された範囲外の条件で高温処理を施しても所
望の良好な特性を持つ積層インダクタを得ることができ
なかった。
較例2に示すように、400℃未満ではL値、Q値、こ
れらのバラツキ、及び信頼性(耐湿負荷試験)で所望の
特性を得ることができなかった。さらに、950℃を超
えるとQ値、Q値のバラツキ及び信頼性で所望の特性を
得ることができなかった。
すように、20℃/分よりも大きいと、L値、Q値、こ
れらのバラツキ、及び信頼性(耐湿負荷試験)で所望の
得ることができず、さらに抗折強度も低下した。
よれば、絶縁体層と内部導体との間に空隙を設けなくと
も、焼結体に対して熱処理を施すことによって、内部導
体と絶縁体層との間に大きな応力が加えられ、内部導体
を構成する金属が伸ばされて、金属原子或いは金属分子
が再配列され、焼成後の冷却過程において内部導体と絶
縁体層との間に発生した応力歪みが緩和されるので、使
用時において応力磁歪を生ずることがなく、磁気特性
(L値,Q値等)の良好な積層インダクタを製造するこ
とができる。さらに、前記熱処理における昇温時及び降
温時のうちの少なくとも降温時の降温速度を20℃/分
以下に設定したため、前記焼結体は急冷却されないので
クラックの発生が防止され、信頼性(耐湿性、抗折強度
等)の高い積層インダクタを得ることができる。
導体との間に空隙を設けなくとも、焼結体に対して温度
差120℃以上となる熱衝撃処理を1回以上施すことに
よって、内部導体と絶縁体層との間に大きな応力が加え
られ、内部導体を構成する金属が伸ばされて、金属原子
或いは金属分子が再配列され、焼成後の冷却過程におい
て内部導体と絶縁体層との間に発生した応力歪みが緩和
されるので、使用時において応力磁歪を生ずることがな
く、磁気特性(L値,Q値等)の良好な積層インダクタ
を製造することができる。さらに、前記熱衝撃処理にお
ける昇温時の昇温速度及び降温時の降温速度を20℃/
分以下に設定したため、前記焼結体は急加熱、急冷却さ
れないので、クラックの発生が防止され、信頼性(耐湿
性、抗折強度等)の高い積層インダクタを得ることがで
きる。
導体との間に空隙を設けなくとも、焼結体に対して40
0℃から950℃の間の所定温度で1時間以上の高温処
理を施すことによって、内部導体と絶縁体層との間に大
きな応力が加えられ、内部導体を構成する金属が伸ばさ
れて、金属原子或いは金属分子が再配列され、焼成後の
冷却過程において内部導体と絶縁体層との間に発生した
応力歪みが緩和されるので、使用時において応力磁歪を
生ずることがなく、磁気特性(L値,Q値等)の良好な
積層インダクタを製造することができる。さらに、前記
高温処理における降温時の降温速度を20℃/分以下に
設定したため、前記焼結体は急冷却されないので、クラ
ックの発生が防止され、信頼性(耐湿性、抗折強度等)
の高い積層インダクタを得ることができる。
関する実験条件及び実験結果を示す図
する実験条件及び実験結果を示す図
ターン(内部導体)、22-1〜22-n…導体パターンが
形成された磁性体シート(絶縁体層)、23…導体パタ
ーンが形成されていない磁性体シート(絶縁体層)、2
4…スルーホール。
Claims (3)
- 【請求項1】 表面に内部導体となる導体パターンを形
成した絶縁体層を積層してなる積層体を焼成して焼結体
を形成し、該焼結体を積層インダクタとなす積層インダ
クタの製造方法において、 前記焼結体に対して熱処理を施す工程を設けると共に、 前記熱処理における昇温時及び降温時のうちの少なくと
も降温時の降温速度を20℃/分以下に設定したことを
特徴とする積層インダクタの製造方法。 - 【請求項2】 前記熱処理として、前記焼結体に対して
温度差120℃以上となる熱衝撃処理を1回以上施すと
共に、該熱衝撃処理における昇温速度及び降温速度を2
0℃/分以下に設定したことを特徴とする請求項1記載
の積層インダクタの製造方法。 - 【請求項3】 前記熱処理として、前記焼結体に対して
400℃から950℃の間の所定温度で1時間以上の高
温処理を施すと共に、該高温処理終了時における降温速
度を20℃/分以下に設定したことを特徴とする請求項
1記載の積層インダクタの製造方法。
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JP31949397A JP3428882B2 (ja) | 1997-11-20 | 1997-11-20 | 積層インダクタの製造方法 |
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JP3428882B2 JP3428882B2 (ja) | 2003-07-22 |
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Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6504466B1 (en) * | 1999-07-05 | 2003-01-07 | Murata Manufacturing Co., Ltd. | Lamination-type coil component and method of producing the same |
JP2010040860A (ja) * | 2008-08-06 | 2010-02-18 | Murata Mfg Co Ltd | 積層コイル部品およびその製造方法 |
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JP2012231020A (ja) * | 2011-04-26 | 2012-11-22 | Murata Mfg Co Ltd | 積層型電子部品の製造方法 |
JP2013125819A (ja) * | 2011-12-14 | 2013-06-24 | Murata Mfg Co Ltd | 積層型インダクタ素子およびその製造方法 |
-
1997
- 1997-11-20 JP JP31949397A patent/JP3428882B2/ja not_active Expired - Fee Related
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