JPH11153477A - 光音響信号の集音装置 - Google Patents

光音響信号の集音装置

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JPH11153477A
JPH11153477A JP33799297A JP33799297A JPH11153477A JP H11153477 A JPH11153477 A JP H11153477A JP 33799297 A JP33799297 A JP 33799297A JP 33799297 A JP33799297 A JP 33799297A JP H11153477 A JPH11153477 A JP H11153477A
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JP
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sound collecting
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JP33799297A
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English (en)
Inventor
Mitsuhiro Tomota
光弘 友田
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 周囲からの雑音を排除して試料からの指向性
のある光音響信号を検出することのできる集音装置を提
供する。 【解決手段】 集音装置10は、有底の円筒体本体12
の底部にマイクロホンユニット14を有し、この円筒体
本体12の側壁には、軸線方向に列をなして形成された
複数円形穴16が設けられている。断続光として変調さ
れたレーザー光が光ファイバー40を通じて音響セル4
2から試料に向けて照射され、試料が発生した音波が集
音装置10のマイクロホンユニット14で受け止められ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光音響信号の集音
装置に関し、より詳しくは、開放型光音響セルに好適な
集音装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に開放型光音響セルの集音装置の機
能としては、試料からの光音響信号を増大させ同時に周
囲からの雑音を少なくすることが必要であり、これが光
音響信号の検出感度を高めるうえでの重要な点である。
この観点に基づいて従来から開発されてきた集音装置
は、広い面積で受け止めた大量の音波が同じタイミング
で焦点に置いたマイクロホンに到達するように工夫され
てきたが、このタイミングがずれるなどすると音は弱め
合ってしまうので、必然的に音波の反射器形状が重要と
なり、いわゆるパラボラ型やお椀型が多く用いられてき
た。しかし、インプロセスにおいて高速で且つ連続的に
検査を行う場合や周囲に音響ノイズ源が存在する場合に
は、開放型光音響セルへの外部からの音響ノイズの流入
が多くなり、このためSN比が低下してしまい開放型光
音響セルを用いたインプロセスでの測定を不可能にして
しまう可能性があった。
【0003】このような問題を克服するために、例えば
特開平1−214719号公報に見られるように、お椀
型の改良した形態として、マイクロホンを内蔵したセル
の内面を、試料からの光音響信号の波が上記セルの内面
に達したのち反射して焦点に集中させられるように内部
を大気に開放した回転楕円形に形成し、上記反射波の集
中する回転楕円体の焦点にマイクロホンを配置した積分
球型集音装置が提案されている。
【0004】しかしながら、このような内部が大気に開
放している回転楕円つまりお椀型の開放型セルでは従来
と同様に音響信号を広い面積で受け止めるため、外部か
らの環境雑音つまり周囲の雑音を効率良く排除すること
ができず、試料からの指向性のある正確な音響波信号を
検出することが実際上困難であった。また、開放型音響
セルを有する音響信号集音装置の他の従来例としては、
特開昭62−272153号公報、集音部分にテーパを
設けたことを特徴とする特開平5−26627号公報、
特開平4−357440号公報、特開平5−19644
8号公報、特開平6−249837号公報などに開示が
あるが、そのいずれもが、試料から指向性のある音響信
号を感度良く獲得することが実際上困難であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、外部からの
環境雑音つまり周囲の雑音を排除して試料からの指向性
のある光音響波信号を検出することのできる集音装置を
提供することをその課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、上記課
題を解決するため、内蔵したマイクロホンで試料からの
音響波を集音する光音響信号の集音装置において、一端
が開放した比較的細長い筒体の他端に前記マイクロホン
が設けられ、該筒体の側壁に複数の穴が形成されている
ことを特徴とする光音響信号の集音装置が提供される。
また、本発明によれば、上記構成において、前記筒体が
円筒体からなり、該円筒体は、その直径と長さとの比が
0.25以下であり且つ該円筒体の共振周波数が熱励起
光のチョッピング周波数と同期することを特徴とする集
音装置が提供される。また、本発明によれば、上記構成
において、前記穴が前記筒体の軸線方向に延びる長穴か
らなることを特徴とする集音装置が提供される。さら
に、本発明によれば、上記構成において、前記穴が円形
穴からなることを特徴とする集音装置が提供される。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施の形
態を実施例に基づき図面を参照しながら説明する。図1
は、本発明による光音響信号の集音装置の第1実施例を
示すものである。この第1実施例の集音装置10は、比
較的細長い有底円筒体からなる本体12と、この本体1
2の底部に配置したマイクロホンユニット14とからな
り、円筒状本体12の側壁には、複数の円形穴16が軸
線方向に列をなして形成されている。この円形穴16の
列は、本体12の周回りに等間隔に複数設けるのが好ま
しく、例えば、円筒状本体12の周回りに互いに180
゜離間した2列の円形穴16であってもよく、あるい
は、互いに90゜間隔に設けた4列の円形穴16であっ
てもよい。
【0008】図2は、本発明による光音響信号の集音装
置の第2実施例を示すものである。この第2実施例の集
音装置20は、第1実施例と同様の比較的細長い有底円
筒体からなる本体22と、この本体22の底部に配置し
たマイクロホンユニット24とからなり、円筒状本体2
2の側壁には、軸線に沿って延びる複数の長穴26が軸
線方向に列をなして配置されている。長穴26の形状
は、長方形の形状であるのが好ましく、長方形の4つの
回動部分を円弧にしたものであってもよい。長穴26の
列は、本体2の周回りに等間隔に設けるのがよい。
【0009】図3は、集音装置10又は20の適用例と
して、光音響効果を用いた計測システムの全体構成図で
ある。この計測システム30は、熱励起光であるArガ
スレーザー32を発振させて、これにより出射されたレ
ーザー光34は、光強度変調器つまり光チョッパー36
で断続光として変調された後に、集光レンズ38によっ
て光ファイバー40に導光され、この光ファイバー40
を通じて音響セル42に導かれ、音響セル42から熱励
起レーザー光44が試料の検査面46に向けて照射され
る。試料は、熱励起レーザー光44を吸収し、光音響発
生過程すなわち非輻射遷移によって原子の振動、熱とな
り、入射光が断続光として変調されているので、加熱は
変調周波数と一致して繰り返され、その結果として変調
周波数に従った気体の圧力変化を引き起こして音波を発
生し、この試料が発生する音波は、集音装置10又は2
0を通じてマイクロホンユニット14又は24側に伝搬
していく。
【0010】円筒体本体12、22の軸線に対して斜め
方向からやってくる環境雑音などは、この雑音が円筒体
本体12、22の中に入る穴16、26の位置の違いに
よって、マイクロホンユニット14、24に至るまでの
距離が変わってくるので、位相のずれが生じて音波の相
互打ち消し作用が発生する。これに対して、円筒体本体
12、22の軸線つまり正面に位置する試料から出た音
響信号は、どの穴16、26から円筒体本体12、22
の中に入ってもマイクロホンユニット14、24に至る
までの時間つまり距離が同じであるので、音波同士が互
いに強め合うことになる。このことから、音響信号を発
生する試料が位置する方向つまり円筒体本体12、22
の差し向けた方向に対してだけ感度を持つようになるだ
けでなく、多点で受け入れた音をタイミングを合わせて
足し合わせた状態でマイクロホンユニット14、24で
受け止めることになることから、鋭い指向性を有する集
音装置になる。
【0011】マイクロホンユニット14、24で検出し
た音響信号48は、プリアンプ50で増幅された後に、
ロックインアンプ52で入射変調成分と同じ周波数のも
のだけが抽出され、ロックインアンプ52の出力信号
は、A/Dコンバータ54を介してコンピュータ56の
デジタル信号処理部に入力されて、このコンピュータ5
6で吸光度測定に必要な演算処理が行われる。
【0012】光源が上述した例のようにレーザーである
ときには、波長選択機構が不要であり、また、光の強度
が強い方が試料からの信号が強く得られ、ダイナミック
レンジが上がるので、光量は試料を破壊しないことを条
件としてできるだけ強い方が好ましい。具体的には、例
えば試料がAl基板上のポリビニルアセトアセタール樹
脂膜である場合、発振波長514.5nmのArイオン
レーザーを使用し、熱励起レーザー光の試料での照射面
でのビーム径を直径0.5mm、強度200mWに設定
すればよい。なお、励起光の変調周波数は、所望の指向
性を得るために、約500Hz程度であるのが好まし
い。
【0013】マイクロホンユニット14、24として
は、一般的には、圧電素子を用いた圧電効果を利用した
圧電型マイクロホンが用いられるが、これに代えて、静
電容量変化を利用して音圧を測定する静電容量型マイク
ロホンを用いてもよく、具体的は、(株)リオン社の製
品番号US−31で入手可能な静電容量型マイクロホン
がある。
【0014】上述した集音装置10及び20によれば、
集音機構として比較的細長い円筒状本体12、22を使
用しているので、この円筒状本体12、22の中を伝わ
る音響は、球面波の場合と異なり、距離が離れていても
減衰することなく伝わるという特性を有している。特
に、この特性は、空中を伝播する音響の回折現象による
拡散損失を防ぎ伝播する音響を平面波にする事であるこ
とから、円筒状本体12、22の直径/全長の比は0.
25以下であるときに顕著になる。直径/全長の比が
0.25よりも大きいときには、この比が0.25以下
の場合に比べて、マイクロホンユニット14、24に到
達する光音響信号が約20%程度低下する。
【0015】円筒体本体12、22は一端が閉じ、他端
が開口していることから、この円筒体の中の空気は、閉
じた端を節とし、開いた端を腹とする基本振動の共鳴を
起こす。基本振動の共振周波数の波長は、次の式から理
解できるように、円筒体の長さの4倍となり、この共振
周波数は、円筒体の長さに支配され、円筒体の直径には
殆ど左右されない。 f0=C/4L ここに、f0は円筒体の共振周波数であり、Lは円筒体
の長さであり、Cは音速である。円筒体12、22の長
さをL=170mmと設定した場合、上記の式によれば
共振周波数の波長が680mmとなり、共振周波数50
0Hzが得られる。この共振周波数500Hzは、上述
した励起光の変調周波数約500Hzに対応しているこ
とから、このような設計によって、円筒体12、22の
中を伝播してくる音波をマイクロホンユニット14、2
4で感度よく検出することができる。
【0016】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、マイク
ロホンを取り付けた比較的細長い筒体の側壁に複数の穴
が形成されていることから、この筒体が指向性の良い集
音器として作用することに加えて、試料からの音響信号
が穴を通じて筒体の中に入り易く、試料以外の方向とは
異なる方向からのノイズは、入り込んだ穴の位置の相違
によってマイクロホンに至るまで距離の相違によって位
相のずれが生じて相互打ち消し作用が発生する。これに
より、外部からの環境雑音を排除して試料からの指向性
のある光音響波を感度良く検出することができる。
【0017】請求項2に記載の発明によれば、筒体が円
筒体からなり、該円筒体は、その直径と長さとの比が
0.25以下であり且つこの円筒体の共振周波数が熱励
起光のチョッピング周波数と同期することから、試料か
らの音響信号と共鳴現象を生じ、これにより筒体の中を
伝播する音響信号の減衰を抑えることができる。
【0018】請求項3に記載の発明によれば、穴が前記
筒体の軸線方向に延びる長穴からなることから、試料方
向からの音響信号が長穴を通じて筒体の中に入り易く、
また、試料方向からずれたノイズが穴を通じて筒体の中
に入りにくくなるので、試料からの光音響信号の検出感
度を高めることができる。
【0019】請求項4に記載の発明によれば、穴が円形
穴からなることから、この穴を通じて筒体の中に入り込
むノイズが360゜の範囲にわたるノイズであるので、
ノイズ同士の打ち消し合いによって光音響信号の検出感
度を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による第1実施例の集音装置の斜視図で
ある。
【図2】本発明に従う第2実施例の集音装置の斜視図で
ある。
【図3】第1又は第2の実施例の集音装置を組み込ん
だ、光音響効果を用いた計測システムの全体構成図であ
る。
【符号の説明】
10、20 集音装置 12、22 円筒体本体 14,24 マイクロホンユニット 16 円形穴 26 長穴

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内蔵したマイクロホンで試料からの音響
    波を集音する光音響信号の集音装置において、 一端が開放した比較的細長い筒体の他端に前記マイクロ
    ホンが設けられ、該筒体の側壁に複数の穴が形成されて
    いることを特徴とする光音響信号の集音装置。
  2. 【請求項2】 前記筒体が円筒体からなり、該円筒体
    は、その直径と長さとの比が0.25以下であり且つ該
    円筒体の共振周波数が熱励起光のチョッピング周波数と
    同期することを特徴とする請求項1に記載の集音装置。
  3. 【請求項3】 前記穴が前記筒体の軸線方向に延びる長
    穴からなることを特徴とする請求項1又は2に記載の集
    音装置。
  4. 【請求項4】 前記穴が円形穴からなることを特徴とす
    る請求項1又は2に記載の集音装置。
JP33799297A 1997-11-21 1997-11-21 光音響信号の集音装置 Pending JPH11153477A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110361446A (zh) * 2018-04-10 2019-10-22 天马日本株式会社 气体传感器及气体检测方法
CN113539249A (zh) * 2021-06-08 2021-10-22 安徽沐峰数据科技有限公司 一种基于人工智能的语音处理设备及方法

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