JP2022517470A - 光音響撮像のためのデバイスおよび対応する制御方法 - Google Patents

光音響撮像のためのデバイスおよび対応する制御方法 Download PDF

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Abstract

本発明は物体の光音響撮像のためのデバイスおよび当該デバイスを制御するための方法に関する。照射ユニットは電磁放射を放出し、電磁放射で物体を照射するよう構成され、少なくとも1つの基準要素は照射ユニットによって放出される電磁放射の一部が基準要素に入射するよう配置される。基準要素は入射した電磁放射に応じて第1の音響波を放出するよう構成される。さらに検出ユニットは基準要素によって放出される第1の音響波と、電磁放射で物体を照射することに応じて物体によって放出される第2の音響波とを検出するよう構成される。検出ユニットは、それに従った第1の検出信号および第2の検出信号をそれぞれ生成するようさらに構成される。処理ユニットは補正した第2の検出信号を得るために第1の検出信号を使用して第2の検出信号を補正、特に正規化し、補正、特に正規化した第2の検出信号に基づいて物体に関する画像情報を生成するよう構成される。

Description

本発明は、物体の光音響撮像のためのデバイスおよびそのようなデバイスを制御するための方法に関する。
光音響信号発生は、光音響効果に基づいており、それによれば、たとえば、生物組織などといった物体による電磁放射の吸収、およびその後の物体の熱弾性膨張に起因して超音波が発生される。たとえば、非電離レーザ光または無線周波放射といった励起放射は、パルス状放射または振幅または周波数が変化する連続放射であってよい。これによって、光領域での回折により制限されることのない解像度で光学コントラストが実現され、深度において大幅に改善した解像度が生じる。組織中の電磁放射の吸収は通常では、たとえばヘモグロビン濃度または酸素飽和度といった生理学的特性の関数であるので、光音響効果は、医療用撮像で利用されるような宿命がある。
物体の光音響撮像を改善すること、特に、たとえば撮像条件および/または撮像システムの性能ばらつきに依存するアーティファクトがない、物体についての特に信頼できる画像情報を提供することが、本発明の目的である。
この目的は、独立請求項に従った、物体の光音響撮像のためのデバイスおよびそのようなデバイスを制御するための方法によって達成される。
本発明の一態様に従ったデバイスは、電磁放射を放出し、電磁放射で物体を照射するように構成される照射ユニットと、照射ユニットによって放出される電磁放射の一部が基準要素に入射するように配置される少なくとも1つの基準要素とを備える。基準要素は、入射した電磁放射に応じて第1の音響波を放出するように構成される。さらに、検出ユニットは、基準要素によって放出される第1の音響波と、電磁放射で物体を照射することに応じて物体によって放出される第2の音響波とを検出するように構成される。検出ユニットは、それに従った第1の検出信号および第2の検出信号をそれぞれ生成するようにさらに構成される。処理ユニットは、補正した第2の検出信号を得るために第1の検出信号を使用して第2の検出信号を補正、特に正規化し、補正、特に正規化した第2の検出信号に基づいて物体に関する画像情報を生成するように構成される。
本発明の別の態様に従った方法は、電磁放射を放出し、電磁放射で物体を照射するように照射ユニットを制御するステップと、照射ユニットによって放出される電磁放射の一部が基準要素に入射するように配置される基準要素によって放出される第1の音響波を検出し、第1の音響波が入射した電磁放射に応じて基準要素によって放出され、それに従った第1の検出信号を生成するように検出ユニットを制御するステップと、電磁放射で物体を照射するのに応じて物体によって放出される第2の音響波を検出し、それに従った第2の検出信号を生成するように検出ユニットを制御するステップと、補正した第2の検出信号を得るために第1の検出信号を使用して第2の検出信号を補正、特に正規化し、補正、特に正規化した第2の検出信号に基づいて物体に関する画像情報を生成するように処理ユニットを制御するステップとを含む。
本発明の好ましい態様は、照射ユニットによって生成および放出される電磁放射で照射される少なくとも1つの基準要素を設けることによって、物体の光音響撮像のためのデバイス、特にその検出ユニットを較正する手法に基づく。検出ユニットによって生成され、電磁放射を入射することに応じて少なくとも1つの基準要素中で発生する第1の音響波に対応する、第1の検出信号を基準信号として使用することによって、処理ユニットは、検出ユニットによって生成され、電磁放射を入射することに応じて物体中で発生する第2の音響波に対応する、第2の検出信号を補正、特に正規化する。次いで補正した第2の検出信号を使用して、たとえば、較正した光音響吸収マップの形といった、物体に関する画像情報を生成する。
好ましくは、第1の検出信号は、検出ユニットと物体、特に物体の表面との間の伝播経路の少なくとも一部を特徴付け、伝播経路に沿って、第1の音響波および好ましくは第2の音響波も伝播する。言い換えると、第1の検出信号は、デバイス、特にたとえば照射ユニット、検出ユニット、および/もしくは検出ユニットを物体に音響的に結合するために使用される結合媒体といったその構成要素、ならびに/または物体の好ましくは特徴、特性に関係する経路情報を含む。たとえば、第1の検出信号は、放出された電磁放射の強度のばらつき、たとえば、温度ばらつき、湿度、経年変化などによるデバイス材料および/または物体中の変化についての情報を含む。第1の検出信号は、たとえば、デバイス中の音響波の音速に関係する情報、ならびに/または、デバイス中の音響波および/もしくは放出された電磁放射の減衰に関係する情報を含むことができる。したがって、第1の検出信号は、デバイスを、特にその構成要素をその場で較正するために使用することができる。このようにして、得られた画像情報の信頼性および/または品質が著しく高まるように、第2の検出信号から導かれる多くのアーティファクトを取り除く、または少なくとも低減することができる。
少なくとも1つの基準要素は、好ましくは、第1の音響波を検出ユニットに向けて放出するように構成、特に配置される。少なくとも1つの基準要素のサイズをたとえば超音波トランスデューサまたはそれらの配列といった検出ユニットの周波数範囲に一致させることによって、発生した光音響信号の振幅を増加させ、特に高い信号対ノイズ比(SNR)を可能にすることができる。原理的に、少なくとも1つの基準要素は、基準要素の形状にわたって高い耐久性、可用性、および制御をもたらす、たとえば色付きガラス、ポリスチレン、またはポリエチレンといった、電磁放射を吸収する任意の材料から製造することができる。特に、超音波ゲル以外に結合媒体がない、または、結合材料が液体(たとえば、水、D2O)である場合、これらの材料は有利な場合がある。というのは、それらはより正確に配置することができ、および/または、たとえば物体に向かう光伝送の減少をもたらす可能性がある、結合媒体への着色剤の拡散が少なくなる場合があるためである。基準要素内部の音伝播特性は二次的な問題である。というのは、信号の振幅または信頼性の低下をもたらす本態様中の任意の欠点は、好ましくは、吸収率の増加によって釣り合いをとることができるためである。
光音響放出は、たとえば0.01cm-1と5cm-1の間の範囲といった、高い吸収率を呈する材料を使用することによって有利に最大化することができる。好ましくは、使用される材料は、一方では良好な検出SNRを可能にするため、他方では音響検出器およびその取得電子機器を飽和させないように、検出ユニットに対するその位置における光束に依存して選択される。5cm-1と20cm-1の間の範囲中の少なくとも1つの基準要素の光散乱特性は、均一に分布した過渡加熱したがって音響波の発生をもたらす、すなわち、本サイズの吸収体によって予期される信号に従った、より均質な光吸収を可能にするのに有利である。物体は散乱を生じることなく外殻だけであるようにふるまい、その結果、信号は、「周波数に一致するサイズ」によって望まれる連続した低周波数信号ではなく、むしろ2つの鋭いピーク(エッジ)を特徴とすることになる。
少なくとも1つの基準要素についての様々な異なる形状およびサイズ、たとえば、球または半球形状の基準要素が可能であり、基準要素のサイズは、放出される信号の周波数を決定する。光吸収から生じる過渡加熱プロセスからもたらされるその性質に起因して、音響波の形状は、放出構造の面に従う。結果として、球形の物体は球形波をもたらす一方、平面は、平面の方向に従ったほとんど平面波を放出することになる。好ましくは、この効果を利用して、1次の特に直接の伝播経路上を検出ユニットに伝播する少なくとも1つの基準要素の光音響信号を最大化する一方で、対象の組織から放出される光音響信号と重なる可能性があるために、別の伝播経路に沿って、特に、検出ユニットへの到着時間が遅れて結果として得られる画像上に有害な影響を引き起こす任意の他の方向へ潜在的に伝播する光音響信号を最小化する方法で波の整形を実施する。
まとめると、本発明は、物体の光音響撮像の改善、特に、撮像した物体中で発生する音響波に対応する第2の検出信号の特に信頼できる補正を提供する。
好ましくは、少なくとも1つの基準要素は、検出ユニットおよび/または照射ユニットおよび/または物体に関して、固定した位置および/または方位を有する。代わりにまたは追加で、少なくとも1つの基準要素は、一方では検出ユニットおよび/または照射ユニット、他方では撮像される物体の間の固定した位置を有する。
好ましくは、少なくとも1つの基準要素は、好ましくは固定した位置に配置され、その結果、照射ユニットによって放出される電磁放射の第1の部分が基準要素に入射する一方で、照射ユニットによって放出される電磁放射の第2の部分が、好ましくは同時にまたはほぼ同時に撮像される物体に入射する。
好ましくは、デバイスは、たとえば遠位端の領域に、好ましくは手持ち式プローブを備えており、手持ち式プローブは、物体中の対象領域から光音響画像を得るために、たとえば人体組織といった撮像される物体と接触させるために設計される。少なくとも1つの基準要素は、好ましくは、プローブに組み込まれる、またはプローブの一体型構成要素である。
上述の好ましい実施形態のうちの少なくとも1つによって、少なくとも1つの基準要素によって放出される第1の音響波と、撮像される物体によって放出される第2の音響波との両方は、好ましくは同時にまたはほぼ同時に、物体の光音響撮像期間に発生される。
結果として、第1の音響波およびそれに従った第1の検出信号をそれぞれ検出して得、物体の光音響撮像期間の第2の検出信号を補正するために使用することができる。
有利なことに、撮像される物体によって放出される第2の音響波から得られる第2の検出信号を補正するのは、光音響撮像プロセスの前もしくは後、または光音響撮像プロセスの中断期間の別個の較正プロセスに限定されない。むしろ、撮像プロセス期間にそれを中断することなく、求められるまたは必要なときはいつでも基準要素によって放出される第1の音響波を発生および検出することが可能である。たとえば、照射ユニットによって放出される電磁放射の各パルスに応答した第1の検出信号を得ること、およびパルスの各々について得られるそれぞれの第2の検出信号を補正するために得られた第1の検出信号を使用することが可能である。
さらに、デバイスまたはプローブが基準要素を備えるため、たとえば別個の較正プロセス期間にデバイスまたはプローブの前に置かれる別個の較正要素などといった追加または別個の物品は重要でない。
好ましい実施形態では、デバイスは、第1の検出信号および/または得られた画像情報を記憶するように構成されるメモリユニットを備える。これは、デバイスが従来型超音波デバイスを備えるハイブリッドシステムの中で、またはハイブリッドシステムの一部として使用される場合に特に有用である。というのは、ここで、メモリユニットに記憶される情報は、関係する超音波信号の補正に利用できるためである。
代わりにまたは追加で、メモリユニットは、第2の検出信号が得られたときに処理ユニットによって考慮される場合がある追加の較正情報を含むことができる。たとえば、追加の較正情報は、第1の検出信号に適用可能な1つもしくは複数の重み付け係数ならびに/または第1および第2の検出信号に基づいて補正した第2の信号を計算するための1つもしくは複数の計算規則を含む。代わりにまたは追加で、追加の較正情報は、デバイスの超音波撮像のためにパルス/エコーモードで検出ユニットによって物体に向けて放出される音響波の時間情報を含む。たとえば、少なくとも1つの基準要素への検出ユニットの(既知の)距離を使用することによって、音響特性、特に結合媒体中の音速を決定すること、およびこれを使用して第2の検出信号を補正すること、および/またはデバイスの保守の必要を検出することが可能である。これによって、デバイスの特に包括的なその場較正を達成することができる。
別の好ましい実施形態では、基準要素によって放出される第1の音響波が検出ユニットに入射するのに必要な第1の経過時間が、物体によって放出される第2の音響波が検出ユニットに入射するのに必要な第2の経過時間と異なるように、少なくとも1つの基準要素が配置される。好ましくは、第1の経過時間は、第1の音響波が基準要素から検出ユニットへの1次の伝播経路に沿って伝播するのに必要な時間に対応し、および/または、第2の経過時間は、第2の音響波が物体から検出ユニットへの2次の伝播経路に沿って伝播するのに必要な時間に対応する。
この配置によって、伝播経路、特に1次の伝播経路についての情報を含む第1の検出信号の、物体に関係する情報を含む第2の検出信号上への重ね合わせが信頼性高く回避される。特に、第1の経過時間と第2の経過時間を識別することによって、第1の検出信号と第2の検出信号を容易に信頼性高く互いに区別することができる。このことによって、第2の検出信号の特に信頼性高い補正が可能になる。
さらに別の好ましい実施形態では、第1の経過時間が第2の経過時間より短い、すなわち、第1の音響波が第2の音響波の前に検出ユニットに入射するように少なくとも1つの基準要素が配置される。これは、好ましくはデバイスを較正するための基準信号として使用される第1の検出信号が、第2の検出信号より前に処理ユニットが利用可能であるために、特に有利である。このようにして、第1の検出信号は、たとえば重み付けまたはスペクトル分析によって、第2の検出信号の補正のために事前に準備して、補正プロセスをスピードアップさせることができる。
さらに別の好ましい実施形態では、検出ユニットは、異なる周波数の音響波に対して検出ユニットが感度を有する検出帯域幅を有し、検出帯域幅は、中心周波数および対応する中心波長λcを有し、少なくとも1つの基準要素が、サイズ(d)、特に中心波長λcの0.5~1.5倍に対応する直径を有し、d=aλcであり、a=0.5~1.5である。特に、基準要素の半径、たとえば、少なくとも部分的に電磁放射吸収材料から製造される球体を、たとえば検出ユニットのピーク感度に対応する波長を有する球形波の放出をもたらす中心周波数へと調整することができる。これによって、SNRを信頼性高く最大化することができる。
さらに別の好ましい実施形態では、検出ユニットは、感受領域を備え、感受領域内の音響波を検出するように構成される。好ましくは、少なくとも1つの基準要素は、少なくとも部分的に検出ユニットの感受領域内に配置される。あるいは、少なくとも1つの基準要素は、少なくとも感受領域の近くに、特に感受領域に隣接して配置される。たとえば、第2の音響波が検出ユニットに向けて特に第2の伝播経路に沿って伝播するときに通過する、物体の表面上の区域の近くに、好ましくは少なくとも部分的に区域内に少なくとも1つの基準要素を置き、その結果、第1の音響波および第2の音響波がほぼ同じ角度で検出ユニットに入射する。代わりにまたは追加で、感受領域が焦点を示し、少なくとも1つの基準要素が少なくとも部分的に焦点中に配置される、または少なくとも焦点に隣接して配置される。これによって、基準要素によって発生される第1の音響波の少なくともかなりの部分が第1の検出信号、すなわち基準信号に寄与し、こうしてデバイスの信頼性の高い較正が可能になることが達成される。
好ましくは、少なくとも1つの基準要素は、基準要素の位置で、検出ユニットのピーク検出周波数に適合される基準要素半径を有する。光音響撮像で利用される通常の検出ユニットは、少なくとも一次元に物理的に合焦されて空間周波数依存性検出感度がもたらされる。ここで、中心周波数でのピーク検出感度は、典型的には感受領域中にあり、感受領域への距離が増すと減少する。より低い周波数の信号は、面外信号とも呼ばれることがある、感度のより広い区域が発生する。この効果は、少なくとも1つの基準要素の感受領域への距離、特に少なくとも1つの基準要素の検出ユニットの対称軸への横方向距離の関数としての、サイズ特に半径を備える少なくとも1つの基準要素を設けることによって利用することができ、こうして、一方では、放出される音響波の音響エネルギーを増加させるが、信号周波数が検出器感度に一致することに起因する検出信号の結果としてもたらされる振幅も増加させる。
さらに別の好ましい実施形態では、少なくとも1つの基準要素は、少なくとも1つの第1の基準要素と少なくとも1つの第2の基準要素とを備え、照射ユニットによって放出される電磁放射の第1の部分が少なくとも1つの第1の基準要素に直接入射するように少なくとも1つの第1の基準要素が配置され、電磁放射の第2の部分が、物体によって少なくとも部分的に反射および/または散乱された後に、少なくとも1つの第2の基準要素に間接的に入射するように少なくとも1つの第2の基準要素が配置される。検出ユニットは、好ましくは、少なくとも1つの第1の基準要素および少なくとも1つの第2の基準要素によって放出される第1の音響波を検出し、それぞれ第1の基準要素の第1の検出信号および第2の基準要素の第1の検出信号を生成するように構成される。処理ユニットは、好ましくは、第2の基準要素の第1の検出信号を使用して第1の基準要素の第1の検出信号を補正し、補正した第1の検出信号を得て、補正した第1の検出信号を使用して第2の検出信号を補正、特に正規化して、補正した第2の検出信号を得て、補正した、特に正規化した第2の検出信号に基づいて物体に関する画像情報を生成するように構成される。これは、物体の表面および特性に依存し、さもなくば第1の検出信号すなわち基準信号に寄与する、反射した電磁放射の影響を取り除くのを助けることができる。こうして、デバイスの較正に関する信頼性は、物体によって反射された放射の量の影響についての知識を使用して大幅に向上させることができる。
好ましくは、少なくとも1つの第2の基準要素が照明錐体の外側に配置され、照明錐体の内側では、電磁放射が照射ユニットから物体に向けて伝播し、少なくとも1つの第2の基準要素の直接照明を信頼性高く防止する。
有利なことに、少なくとも1つの第2の基準要素によって放出される第1の音響波は、第1の音響波の発生について、散乱光の影響に関する情報を含む。したがって、少なくとも1つの第2の基準要素の対応する第1の検出信号を好ましくは使用して、第1の基準要素の第1の検出信号を補正することができ、今度は第1の検出信号を使用して、たとえば、物体の第2の検出信号を正規化することによって、デバイス特に検出ユニットを較正することができる。
代わりにまたは追加で、少なくとも1つの第2の基準要素の対応する第1の検出信号を、好ましくは使用して、放出される電磁放射の強度および/もしくはエネルギーを適合させること、ならびに/または、第2の検出信号の処理を適合させることができる。この方法では、たとえば、明るい肌のタイプまたは暗い肌のタイプなどといった、患者の肌といった、物体の吸収特性に対する放射の適合および/または信号処理が可能である。
代わりにまたは追加で、少なくとも1つの第2の基準要素の対応する第1の検出信号を、好ましくは使用して、デバイス、特にデバイスの結合媒体の区画の膜などの透過性の壁部分が物体と適切に接触していない場合を検出することができる。この方法で、画像品質および/またはレーザの安全性について、物体と不適切に接触する悪影響をなくすこと、または少なくとも減らすことができる。
さらに、少なくとも1つの第2の基準要素を好ましくは配置し、その結果、少なくとも1つの第2の基準要素によって放出される第1の音響波が検出ユニットに入射するのに必要な第1の経過時間が、少なくとも1つの第1の基準要素によって放出される第1の音響波が検出ユニットに入射するのに必要な第1の経過時間と、物体によって放出される第2の音響波が検出ユニットに入射するのに必要な第1の経過時間との両方と異なる。特に、第2の基準要素に関連する第1の経過時間は、第1の基準要素に関連する第1の経過時間より長く、第2の経過時間より短い。あるいは、第2の基準要素に関連する第1の経過時間は、第1の基準要素に関連する第1の経過時間と第2の経過時間との両方より短い。これによって、第1の基準要素の第1の検出信号、第2の基準要素の第1の検出信号、および第2の検出信号は、容易に信頼性高く互いに区別することができる。
さらに別の好ましい実施形態では、検出ユニットは、検出面に入射する音響波に感度を有する検出面を備え、少なくとも1つの第2の基準要素が検出面上に設けられる、および/または検出面によって形成される。特に、通常使用される圧電検出器は、典型的にはポリマーベースの整合層に依拠し、整合層は、何らかの光吸収を伴い、入射励起エネルギーに依存して検出面上に光音響信号を発生させる。光音響信号は、文字通りに「第1の到着信号」と呼ばれることが多い。作られる音響波は、検出ユニットによって検出可能となる。こうして、検出面を光音響放出器として使用して、物体の表面で後方散乱された電磁放射の量を定量化することができる。これによって、特に信頼性高く補正した第1の検出信号を得ることができる。
検出ユニットに対する少なくとも1つの第2の基準要素の近接度のために、ほぼ結合媒体がない場合、すなわち検出ユニットが物体の表面に接触する場合のシナリオで、これは特に有利である。
さらに別の好ましい実施形態では、デバイスは、結合媒体を含む区画をさらに備え、区画および/または結合媒体は、検出ユニットを物体に音響的に結合するように構成され、区画は、少なくとも1つの側壁部と少なくとも1つの遠位壁部とを備え、遠位壁部の少なくとも一部が照射ユニットによって放出される電磁放射および物体によって放出される音響波に対して透過性であり、少なくとも1つの基準要素が結合媒体中に、および/または少なくとも1つの側壁部の中もしくは側壁部に、および/または少なくとも1つの遠位壁部の中もしくは遠位壁部に設けられる。こうして伝播経路特に1次の伝播経路は、好ましくは、区画特に結合媒体を通って、特に遠位壁部から遠位壁部に対向する検出ユニットに延びる。したがって、第1の検出信号は、好ましくは、結合媒体、特に、結合媒体中の音速および/または放出される電磁放射の減衰および/または結合媒体中の音響波に関係する情報を含む。これによって、第1の検出信号は、特に、デバイスの構成要素の特性および/または環境条件に関する包括的な情報を含む。
加えて、検出システムの利得または検出感度は、基準信号の検出を最適化するように時間的に調整することができる。吸収特性および基準放出器のサイズに依存して、増幅に適用される係数は、0.1と3の間にある。
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの基準要素は、たとえばTiO2粒子、墨、ニグロシン、または別の染料といった(光学的)散乱および吸収手段を含む結合媒体と同じ材料の、球形または半球形の物体である。特に、少なくとも1つの基準要素は、イントラリピドを含むことができる。前記の添加物を使用して、その光学特性を容易に信頼性高く調整することができる。
代わりにまたは追加で、基準要素は、着色した箔(たとえば、PTFE、アルミニウム)などの光学的吸収材料の薄い層、または、区画の少なくとも1つの側壁部および/または遠位壁部によって支持される塗料の層を備える。この場合、基準要素は、好ましくは、支持する壁に関して平坦な波を、特に、層の厚さに関係する周波数で放出する。この構成の利点は、そのような吸収体の製造が容易であること、ならびに、放出される波が塗料の層と区画の壁の界面に対応するという固有の利点である。区画の壁の過渡特性および準最適な音響波導波特性に起因して、支持する壁に面する薄い層の側部で放出される音響波の検出はほぼ抑圧される。
さらに別の好ましい実施形態では、少なくとも1つの基準要素が第1の音響インピーダンスを有し、結合媒体、少なくとも1つの側壁部および/または少なくとも1つの遠位壁部が第2の音響インピーダンスを有し、第1のインピーダンスと第2のインピーダンスがほぼ同一または少なくとも同様である。これによって、第1および第2の検出信号にバイアスを加える、特に歪ませる第1および第2の音響波または第2の音響波の減衰を防止すること、または少なくとも減らすことができる。
さらに別の好ましい実施形態では、検出ユニットに面している基準要素の表面の合計サイズが、物体に面している基準要素の表面の合計サイズよりも、特にかなり大きいように、少なくとも1つの基準要素が構成される、特に配置および/または整形される。たとえば、検出ユニットに面している表面がほぼ球形形状を備える一方、物体に面している表面がほぼ平面形状を備える。代わりにまたは追加で、検出ユニットに面している表面の少なくとも一部がスパイクおよび/または凹みを備えることができる。特に、表面の前記部分がぼろぼろ、たとえば鋸歯状であってよい。これによって、少なくとも1つの基準要素によって放出される第1の音響波のほとんどが検出ユニットに向けて放出され、その結果、検出ユニットに入射する散乱、特に反射された第1の音響波の量がかなり最小化され、さらにSNRを向上させる。
たとえば、少なくとも1つの基準要素の表面の球形の第1の部分が検出ユニットに向けられ、表面の非球形の第2の部分が、たとえば反射による検出ユニットに向かってのマルチパス伝播を可能にしない方向を指す。そのようなマルチパス伝播は、後で検出ユニットに到着し、物体によって放出された光音響信号と干渉して、画像アーティファクトを引き起こす。たとえば、表面の非球形の第2の部分は、画像品質への影響を最小化するために、音響トラップを備える区画の部分に向けられる。
さらに別の好ましい実施形態では、デバイスは、音響トラップ装置に入射する音響波を吸収するように構成される音響トラップ装置をさらに備え、音響トラップ装置は、検出ユニットに向けて放出されない第1の音響波および/または第2の音響波の少なくとも一部が音響トラップ装置に入射するように配置される。たとえば、音響トラップ装置は、区画の少なくとも1つの側面壁部上に少なくとも部分的に配置される。代わりにまたは追加で、音響トラップ装置は少なくとも1つの基準要素と物体との間に配置され、その結果、少なくとも1つの基準要素から物体に向けて放出される第1の音響波が、物体の表面で反射される代わりに吸収され、その後、特に第2の音響波と同時に検出される。これによって、第1の検出信号と第2の検出信号の信号対ノイズ比は、なお一層向上させることができる。
さらに別の好ましい実施形態では、デバイスは、デバイスの少なくとも1つの動作パラメータ、特に、たとえば照射ユニットによって放出される電磁放射の強度および/またはエネルギーといった少なくとも1つの特性を検出し、それに従ったセンサ信号を生成するように構成されるセンサユニットをさらに備え、第1の検出信号およびセンサ信号に基づいて、デバイスの状態に関係する、特にデバイスの区画に含まれる結合媒体の状態に関係する、情報を導き出すように処理ユニットがさらに構成される。この方法では、デバイスを較正することに加えて、たとえば、動作中のデバイスまたはその構成要素の考えられる劣化に関するデバイスの診断が可能である。
たとえば、電磁放射の検出強度に対応するセンサ信号が、動作の最初に、センサ信号または強度それぞれに関して関連する減少を呈さず、第1の検出信号が動作の最初に関して減少を呈する場合、第1の検出信号の減少は、照射ユニットの劣化よりもむしろ、結合媒体、ならびに/または、物体および/もしくは基準要素と検出ユニットの間に置かれるデバイスの別の構成要素の劣化からもたらされる可能性が非常に高いと結論することができる。一方で、センサ信号と第1の検出信号との両方が減少を呈する場合、照射ユニットの劣化が生じ、第1の検出信号の減少に関与している可能性がある。
好ましくは、処理ユニットは、デバイスの状態に関して導かれた情報に基づいて、情報を生成および/もしくは出力する、ならびに/またはデバイスを制御するように構成される。
たとえば、デバイスのある構成要素の劣化が診断された場合、処理ユニットは、デバイスのさらなる動作を停止し、ならびに/または、たとえば結合媒体の交換および/もしくは照射ユニットの保守といったユーザによるサービス介在を必要とする情報をたとえばディスプレイを介して出力する場合がある。
代わりにまたは追加で、処理ユニットは、第1の検出信号および/またはデバイスの状態に関して導かれた情報に基づいて、放出された電磁放射の強度および/またはエネルギーを制御するように構成される閉ループ制御ユニットを備えることができる。この方法では、本質的に同じ電磁放射エネルギーを有する物体の照射が達成される。
代わりにまたは追加で、処理ユニットは、第1の検出信号および/またはデバイスの状態に関して導かれた情報に基づいて、音響波特に第2の音響波に対する検出ユニットの感度を制御するように構成される閉ループ制御ユニットを備えることができる。この方法では、検出信号、特に第2の検出信号の大きさのばらつきは、たとえば電磁エネルギーのエネルギーおよび/または強度のばらつきに起因し、なくすこと、または少なくとも減らすことができる。
代わりにまたは追加で、処理ユニットは、第1の検出信号および/またはデバイスの状態に関して導かれた情報に基づいて、放出される電磁放射の強度および/もしくはエネルギーを減少させる、ならびに/または、電磁放射の生成および放出を停止させるように構成される保護回路を備えることができる。たとえば、電磁放射のエネルギーおよび/または強度が好ましくはレーザ保護クラスに対応する予め決められた値を超えたことを少なくとも1つの基準要素から得られた第1の検出信号が明らかにする場合、放射の放出および/もしくは物体の照射が停止され、ならびに/または、放射の強度および/もしくはエネルギーが減らされる。この方法では、高すぎる電磁エネルギーを有する物体の照射を信頼性高く回避することができる。
好ましくは、デバイスを制御する上述の手法は、リアルタイムで実施される。
本発明のさらなる利点、特徴、および例は、以下の図の以下の記載から明らかとなろう。
第1の基準要素および第2の基準要素を備える、物体の光音響撮像のためのデバイスの例を示す図である。 音響トラップ装置を備える、物体の光音響撮像のための例示的なデバイスの区画を示す図である。
図1は、概略表現での物体2の光音響撮像のためのデバイス1の例を示し、デバイス1は、電磁放射を放出しそれで物体2を照射するための照射ユニット3と、電磁放射で照射すると、それぞれ第1の音響波5a、5bを発生するための第1の基準要素4aおよび第2の基準要素4bと、基準要素4a、4bによって発生される前記第1の音響波5a、5b、ならびに、電磁放射で物体2の照射をすると物体2で発生される第2の音響波を検出するための検出ユニット6とを備える。
好ましくは、照射ユニット3は、パルス状電磁放射、好ましくは複数のパルスの電磁放射、または変化する振幅および/もしくは周波数を呈する、連続した電磁放射を放出するように構成される。たとえば、照射ユニット3は、好ましくは非電離レーザ光を放出する少なくとも1つのレーザ、または無線周波放射を放出する無線周波発生器を備えることができる。
デバイス1は、物体2の対象の領域から光音響画像、特に3Dトモグラフィ画像を得るために、たとえば人体組織といった物体2と接触させるために設計された特に手持ち式プローブ100を形成する筐体10をさらに備える。プローブ100または筐体10はそれぞれ、たとえばレーザ源といった放射源30、たとえば増幅器といった検出電子機器60に結合され、検出電子機器60が今度はたとえばコンピュータといった処理ユニット70に結合される。
特に、照射ユニット3は、導光体31、たとえば光ファイバを介して放射源30に結合され、その結果、放射源30によって生成された電磁放射が照射ユニット3によって放出される。たとえば、照射ユニット3は、光学組立体たとえば1つまたは複数のレンズ、回折格子などを備え、物体2に向けて伝播する電磁放射の、好ましくは発散する放射錐体7を生成する。あるいは、照射ユニット3は、簡単に、導光体31の遠位端によって形成することができる。
検出ユニット6、たとえば、単一の超音波トランスデューサ、またはたとえば円弧もしくは直線上に配置される超音波トランスデューサ配列は、電気配線61を介して検出電子機器60に結合される。基準要素4a、4bによって放出される第1の音響波5a、5b、および物体2によって放出される第2の音響波を検出することに応じて、検出要素6は、それぞれ、対応する第1の検出信号および第2の検出信号を生成する。検出信号は、その後検出電子機器60によって処理、たとえば増幅され、処理ユニット70に提供される。次いで処理ユニット70は、第1の検出信号を使用して第2の検出信号を補正し、補正した第2の検出信号に基づいて物体2に関する画像情報を生成する。
加えて、検出電子機器60は、制御ポイントにおける超音波パルスを使用して物体2を励起させるように検出ユニット6を時間的に制御して、インターリーブしたパルス/エコー超音波測定を可能にするように構成することができる。ここで、これらの測定によって得られた情報は、第2の検出信号の補正のために処理ユニット70がさらに使用する場合がある。
複数の波長で電磁放射を放出するように構成される放射源30、ならびに、特定の光音響スペクトルを呈する基準要素4a、4bを設けることがさらに可能である。このことによって、マルチスペクトル撮像でも較正された測定が可能になる。
導光体31および電気配線61は、好ましくは、プローブ100をデバイス1の外部構成要素、特に放射源30および/または処理ユニット70に接続するためのインターフェースを形成する、または少なくともインターフェースの部分である。
デバイス1は、検出ユニット6を物体2に音響的に結合するための結合媒体を含む区画8をさらに備える。結合媒体は、水特に重水、または結合ゲルを含むことができ、それによって、電磁放射について透過性であり、物体2と実質的に同じ屈折率を有することができる。結合媒体は、少なくとも1つの好ましくは硬い側壁部8aと、照射ユニット3および検出ユニット6の反対側の少なくとも1つの遠位壁部8bによって囲まれる。たとえば膜によって形成される少なくとも1つの遠位壁部8bは、好ましくは、物体2の表面に対してその形状を適合させるために少なくとも部分的に可撓性である。さらに、少なくとも1つの遠位壁部8bは、好ましくは、放出される電磁放射および物体2の中で発生した第2の音響波に対して少なくとも部分的に透過性である。
第1の基準要素4aおよび第2の基準要素4bは、区画8の内側、特に結合媒体の内側に配置される。ここで、第1の基準要素4aは、照射ユニット3によって放出される電磁放射の少なくとも一部が第1の基準要素4aに直接入射するように区画8の内側に配置される。特に、第1の基準要素4aは、物体2に向かって伝播する電磁放射によって形成される放射錐体7の少なくとも部分的に内側に配置される。
第1の基準要素4aが、物体2に関して検出ユニット6により近く位置決めされているために、検出ユニット6に入射するのに必要な、第1の基準要素4aによって放出される第1の音響波5aの第1の経過時間t0は、物体2によって放出される第2の音響波の第2の経過時間tsより短い。これは、図1に、区画8の下の線の長さによって示される。第1の基準要素4aをそれに従って配置することによって、明確な第1の経過時間t0、および第2の経過時間tsを提供することによって、検出ユニット6によって生成される対応する第1の検出信号および第2の検出信号を信頼性高く区別することができ、したがって、第1の検出信号を容易に使用して、処理ユニット70が第2の検出信号を補正することができる。
第1の基準要素4aとは対照的に、第2の基準要素4bは、放出される電磁放射が第2の基準要素4bに直接入射できないように、区画8の内側に配置される。特に、第2の基準要素4bは、放射錐体7の外側に位置決めされる。しかし、第2の基準要素4bは、間接的に、すなわち、区画8の内側および/または物体2によって散乱および/または反射される電磁放射の少なくとも一部によって照射することができる。たとえば、物体2に向かって伝播する電磁放射の一部は、物体2の表面で反射され、その後に第2の基準要素4bに入射する場合がある。
第1の基準要素4aが第2の基準要素4bよりも検出ユニット6に近く位置決めされているために、検出ユニット6に入射するのに必要な第2の基準要素4bによって放出される第1の音響波5bの第1の経過時間t1は、第1の基準要素4aによって放出される第1の音響波5aの第1の経過時間t0より長い。しかし、第2の基準要素4bは、第2の基準要素4bによって放出される第1の音響波5bの第1の経過時間t1が物体2によって放出される音響波の第2の経過時間tsより短いように、物体2より検出ユニット6にさらに近いように位置決めされる。それによって、第2の基準要素4bに関連する第1の検出信号は、第1の基準要素4aに関連する第1の検出信号ならびに物体2に関連する第2の検出信号と容易に区別することができる。こうして、処理ユニット70は、第2の基準要素4bに関連する第1の検出信号を使用して、第1の基準要素4aに関連する補正した第1の検出信号を生成するように構成することができる。
たとえば、第1の基準要素4aによって放出される第1の音響波5aは、デバイス1の特性に関する、特に、放出される電磁放射の強度ばらつきおよび/または温度ばらつきに起因する結合媒体中の音響波の減衰に関する情報を含む。しかし、この情報は、散乱した電磁放射が入射すること、たとえば第1の音響波5aの振幅および/または位相にバイアスを加えることに応じて、特に、第1の基準要素4aによって放出される音響波との重ね合わせによって歪められる場合がある。
第2の基準要素4bによって放出される第1の音響波5bが、第1の音響波5a、5bの発生についての散乱光の影響に関する情報を含むために、第2の基準要素4bの対応する第1の検出信号を使用して、第1の基準要素4aの第1の検出信号を補正することができ、今度は第1の検出信号を使用して、デバイス1特に検出ユニット6を、たとえば物体2の第2の検出信号を正規化することによって較正することができる。
図1に示される例に対する代替形態では、第2の基準要素4は、第2の基準要素4bによって放出される第1の音響波5bの第1の経過時間t1が、第1の基準要素4aによって放出される第1の音響波5aの第1の経過時間t0と物体2によって放出される第2の音響波の第2の経過時間tsとの両方より短いように、第1の基準要素4aより検出ユニット6に近く配置することができる。たとえば、第2の基準要素4bは、特に前記検出面によって形成される音響波に感度を有する検出ユニット6の検出面上に配置することができる。
好ましくは、基準要素4a、4bは、検出ユニット6および/または照射ユニット3および/または物体2に関して固定した位置および/または方位を有する。代わりにまたは追加で、基準要素4a、4bは、一方では検出ユニット6および/または照射ユニット3、他方では撮像される物体2の間の固定した位置を有する。好ましくは、第1の基準要素4aは、好ましくは固定した位置に配置され、その結果、照射ユニット3によって放出される電磁放射の第1の部分(錐体7の下部参照)が第1の基準要素4aに入射する一方で、照射ユニット3によって放出される電磁放射の第2の部分(錐体7のより大きい上部参照)が、好ましくは同時にまたはほぼ同時に撮像される物体2に入射する。好ましくは、基準要素4a、4bは、筐体10に組み込まれる、またはプローブ100の一体型構成要素である。有利なことに、第1の基準要素4aによって放出される第1の音響波5aと、撮像される物体2によって放出される第2の音響波との両方は、好ましくは同時にまたはほぼ同時に、物体2の光音響撮像期間に発生される。結果として、第1の音響波およびそれに従った第1の検出信号をそれぞれ検出して得、光音響撮像プロセス期間の第2の検出信号を補正するために使用することができる。有利なことに、撮像される物体によって放出される第2の音響波から得られる第2の検出信号を補正するのは、光音響撮像プロセスの前もしくは後に実施される、または光音響撮像プロセスの中断期間の別個の較正プロセスに限定されないまたは別個の較正プロセスを受けない。むしろ、撮像プロセス期間にそれを中断することなく、求められるまたは必要なときはいつでも基準要素によって放出される第1の音響波を発生および検出することが可能である。たとえば、照射ユニット3が一連の電磁放射および/または電磁放射の複数のパルスを放出する場合、放出されるパルスの各々または少なくとも一部に応答した第1の検出信号を得ること、および放出されるパルスの各々または少なくとも一部について得られるそれぞれの第2の検出信号を補正するために得られた第1の検出信号を使用することが可能である。
図2は、音響波を吸収するための音響トラップ装置9を備える物体2の光音響撮像のための例示的なデバイス1の区画8の概略表現を示し、区画8は、たとえば手持ち式プローブを形成することができる筐体10によって形成される。デバイス1は、電磁放射を生成し、生成した電磁放射で物体2を照射するための照射ユニット3と、電磁放射で照射するとき第1の音響波5を発生するための基準要素4と、第1の音響波5および電磁放射で照射するとき物体2の中で発生する第2の音響波を検出するための検出ユニット6とをさらに備える。
検出ユニット6、特に超音波トランスデューサまたはトランスデューサの配列のような検出要素は、好ましくは、感受領域11を備え、ここでは検出ユニット6は、主に、感受領域11内からの音響波、すなわち、感受領域11内にその起源を有する波を検出する。このため、基準要素4は、好ましくは、少なくとも部分的に感受領域11の内側に配置され、その結果、第1の音響波5が直接基準要素4から検出ユニット6へと1次の伝播経路上を伝播する。したがって、検出された第1の音響波5に応じて検出ユニット6によって生成される第1の検出信号は、1次の伝播経路を特徴付ける、すなわち、たとえば1次の伝播経路に沿った音響波の減衰に関する情報を含む。
基準要素4は、好ましくは、物体2の近くに、特に、物体2に接する区画8の遠位壁部8bに、または遠位壁部8b上に配置される。図2に示される例に対する代替形態では、基準要素4は、区画8の外側、特に、物体2の表面に直接配置することができる。それによって、1次の伝播経路は、物体2によって放出される第2の音響波がそれに沿って伝播する2次の伝播経路にほぼ対応し、したがって、1次の伝播を特徴付ける第1の検出信号に含まれる情報は、第2の音響波の検出のとき、検出ユニット6によって生成される第2の検出信号にも適用することができる。こうして、デバイス1の較正を達成することができ、それに従った高品質画像を(補正した)第2の検出信号から再構築することができる。
たとえば第2の音響波の減衰を最小化するため、基準要素4は、検出ユニット6を物体2に音響的に結合するため区画8の内側に含まれる結合媒体と同じ材料から製造される。この方法では、基準要素4は、結合媒体と音響的に良好に整合する。たとえば基準要素4中に粒子を与えることによって、電磁放射の吸収度を同時に達成することができる。たとえば、基準要素4中にTiO2、墨、ニグロシンまたは別の染料を与えることによって、照射ユニット3によって放出される波長における血管に匹敵する吸収を達成することができ、このことによって、検出ユニット6を飽和させることなく、信号対ノイズ比(SNR)が最適化される。
直接(1次の)伝播経路上で検出される対象の第1の音響波5以外に、区画8へと導入される任意の基準要素4が同様にマルチパス伝播からもたらされる干渉信号を放出する場合がある。有利なことに、それらのマルチパス伝播した信号は、物体2によって放出される第2の音響波と干渉する可能性が高いために、典型的には画像品質に悪影響を有するので、最小化される。デバイス1の区画8中でマルチパス伝播を可能にする要因は、筐体10の材料および形状、ならびに非常に具体的には、筐体10と区画8によって含まれる結合媒体の間の界面である。その特性は、音響波の反射、ならびに電磁放射で照射するときの音響波の発生の両方に関して関係する。十分な機械的な頑丈さと同時に手持ち式プローブと互換性がある密度を特徴とするほとんどの材料は、何らかの光吸収性を特徴とし、結果として照射するときに音響波を放出する。画像品質のために、そのような、検出ユニット6に当たる寄生波は最小化される。
そのため、好ましくは、音響トラップ装置9は、区画8の内側、たとえば、区画8の側壁部8a上に配設される。音響トラップ装置9の概念は、発生した音響波ならびに入射音響波の両方が、検出ユニットによってピックアップすることができない方向、または物体2によって発生した第2の音響波の最後の部分の後に到着させる遅延をもってのみピックアップすることができそれによって区別可能な方向に向けられるような方法で形成される表面を含む。光音響放出に関し、検出ユニット6に面している筐体10の表面を最小化することは有利である。そのことは、たとえば、何も検出ユニット6に直接向いていない真っ直ぐな、または曲がった表面を特徴とするマイクロストラクチャによって達成することができる。効果を最大化するため、形状は、具体的には、基準要素4および検出ユニット6の空間配置、ならびに区画8の全体的な形状に適合されるべきである。これらの最適な幾何形状を導くには、k-wave ToolboxまたはField IIなどのツールでの音響波シミュレーションが好ましい。音響波の反射を最小化するために、たとえば筐体10の材料をそれに従って選択することにより、筐体10の音響吸収度を最大化することが、さらに好ましい。筐体10は、たとえばいわゆる無響(反響のない)チャンバで利用される材料を使用することによって、結合媒体より低い音響インピーダンスを含むことができる。
代わりにまたは追加で、基準要素4は、その第1の部分41が検出ユニット6に面する表面を備える。好ましくは、第1の部分41は、物体2に面する表面の第2の部分42よりも大きいサイズを呈する。所与の例では、検出ユニット6に面する第1の部分41がほぼ半球を形成している一方、物体2に面する第2の部分42はほぼ平面を形成する。第2の部分42に関して第1の部分41の表面積を増加させることによって、放出される第1の音響波5の大部分が検出ユニット6に向けて1次の伝播経路に沿って伝播することになり、第1の音響波5のより小さい部分は、物体2の表面、特に区画8の遠位壁部8bで、または区画8の側壁部8aで反射されて、さらに寄生波の影響を減らすことになる。
代わりにまたは追加で、物体2に向けて放出される第1の音響波5の少なくとも一部の反射は、基準要素4と物体2の間に音響反射器、特に音響トラップ装置9を設けることによって抑圧または少なくとも低減することができる(図示せず)。
追加でまたは代わりに、デバイス1を較正するため、デバイス1の診断、たとえば動作中のデバイス1またはその構成要素の劣化の可能性を提供することができる。好ましくは、デバイス1の少なくとも1つの動作パラメータ、特に、少なくとも1つの特性、たとえば、照射ユニット3によって放出される電磁放射の強度および/またはエネルギーを検出し、それに従ったセンサ信号を生成するように構成されるセンサユニット12を設けることができる。処理ユニット70(図1参照)は、好ましくは、デバイス1の状態に関する、特に、区画8中に含まれる結合媒体の特性および/または状態に関する情報を、第1の検出信号およびセンサ信号に基づいて導き出すようにさらに構成される。
たとえば、電磁放射の検出強度に対応するセンサ信号が、動作の最初に、センサ信号または強度それぞれに関して関連する減少を呈さず、第1の検出信号が動作の最初に関して減少を呈する場合、第1の検出信号の減少は、照射ユニット3の劣化よりもむしろ、区画8に含まれる結合媒体、ならびに/または、物体2および/もしくは基準要素4、4a、4b(図1も参照)と検出ユニット6の間に置かれるデバイス1の別の構成要素の劣化からもたらされる可能性が非常に高いと結論することができる。一方で、センサ信号と第1の検出信号との両方が減少を呈する場合、照射ユニット3の劣化が生じ、第1の検出信号の減少に関与している可能性がある。
好ましくは、処理ユニット70は、デバイス1の状態に関して導かれた情報に基づいて、情報を生成および/もしくは出力する、ならびに/またはデバイス1を制御するように構成される。たとえば、デバイス1のある構成要素の劣化が診断された場合、処理ユニット70は、デバイス1のさらなる動作を停止し、ならびに/または、たとえば結合媒体の交換および/もしくは照射ユニット3の保守といったユーザによるサービス介在を必要とする情報をたとえばディスプレイを介して出力する場合がある。
1 デバイス
2 物体
3 照射ユニット
4 基準要素
4a 第1の基準要素
4b 第2の基準要素
5 第1の音響波
5a 第1の音響波
5b 第1の音響波
6 検出ユニット
7 放射錐体
8 区画
8a 側壁部
8b 遠位壁部
9 音響トラップ装置
10 筐体
11 感受領域
12 センサユニット
30 放射源
31 導光体
41 第1の部分
42 第2の部分
60 検出電子機器
61 電気配線
70 処理ユニット
100 手持ち式プローブ

Claims (14)

  1. 物体(2)の光音響撮像のためのデバイス(1)であって、
    電磁放射を放出し、前記電磁放射で前記物体(2)を照射するように構成される照射ユニット(3)と、
    少なくとも1つの基準要素(4, 4a, 4b)であって、前記照射ユニット(3)によって放出される前記電磁放射の一部が前記基準要素(4, 4a, 4b)に入射するように配置され、前記入射した電磁放射に応じて第1の音響波(5, 5a, 5b)を放出するように構成される、少なくとも1つの基準要素(4, 4a, 4b)と、
    前記基準要素(4, 4a, 4b)によって放出される第1の音響波(5, 5a, 5b)と、前記電磁放射で前記物体(2)を照射することに応じて前記物体(2)によって放出される第2の音響波とを検出し、それに従った第1の検出信号および第2の検出信号をそれぞれ生成するように構成される、検出ユニット(6)と、
    補正した第2の検出信号を得るために前記第1の検出信号を使用して前記第2の検出信号を補正、特に正規化し、前記補正、特に正規化した第2の検出信号に基づいて前記物体(2)に関する画像情報を生成するように構成される、処理ユニット(70)と
    を備える、デバイス(1)。
  2. 前記基準要素(4, 4a, 4b)によって放出される前記第1の音響波(5, 5a, 5b)が前記検出ユニット(6)に入射するのに必要な第1の経過時間(t0, t1)が、前記物体(2)によって放出される前記第2の音響波が前記検出ユニット(6)に入射するのに必要な第2の経過時間(ts)と異なるように、前記少なくとも1つの基準要素(4, 4a, 4b)が配置される、請求項1に記載のデバイス(1)。
  3. 前記第1の経過時間(t0, t1)が前記第2の経過時間(ts)より短い、請求項1または2に記載のデバイス(1)。
  4. 前記検出ユニット(6)が、異なる周波数の音響波に対して前記検出ユニット(6)が感度を有する検出帯域幅を有し、前記検出帯域幅が、中心周波数および対応する中心波長(λc)を有し、前記少なくとも1つの基準要素(4, 4a, 4b)が、サイズ(d)、特に前記中心波長(λc)の0.5~1.5倍に対応する直径を有し、d=aλcであり、a=0.5~1.5である、請求項1から3のいずれか一項に記載のデバイス(1)。
  5. 前記検出ユニット(6)が感受領域(11)を備え、前記感受領域(11)内の音響波を検出するように構成され、前記少なくとも1つの基準要素(4, 4a, 4b)が少なくとも部分的に前記検出ユニット(6)の前記感受領域(11)内に配置される、請求項1から4のいずれか一項に記載のデバイス(1)。
  6. 前記少なくとも1つの基準要素が、少なくとも1つの第1の基準要素(4a)と少なくとも1つの第2の基準要素(4b)とを備え、
    前記照射ユニット(3)によって放出される前記電磁放射の第1の部分が前記少なくとも1つの第1の基準要素(4a)に直接入射するように前記少なくとも1つの第1の基準要素(4a)が配置され、
    前記電磁放射の第2の部分が、前記物体(2)によって少なくとも部分的に反射および/または散乱された後に、前記少なくとも1つの第2の基準要素(4b)に間接的に入射するように前記少なくとも1つの第2の基準要素(4b)が配置され、
    前記検出ユニット(6)が、前記少なくとも1つの第1の基準要素(4a)および前記少なくとも1つの第2の基準要素(4b)によって放出される第1の音響波(5a, 5b)を検出し、それぞれ前記第1の基準要素(4a)の第1の検出信号および前記第2の基準要素(4b)の第1の検出信号を生成するように構成され、
    前記処理ユニット(70)が、前記第2の基準要素(4b)の前記第1の検出信号を使用して前記第1の基準要素(4a)の前記第1の検出信号を補正し、補正した第1の検出信号を得て、前記補正した第1の検出信号を使用して前記第2の検出信号を補正、特に正規化して、前記補正した第2の検出信号を得て、前記補正した、特に正規化した第2の検出信号に基づいて前記物体(2)に関する前記画像情報を生成するように構成される、請求項1から5のいずれか一項に記載のデバイス(1)。
  7. 前記検出ユニット(6)が、検出面であって、前記検出面に入射する音響波に感度を有する検出面を備え、前記少なくとも1つの第2の基準要素(4b)が前記検出面上に設けられる、および/または前記検出面によって形成される、請求項6に記載のデバイス(1)。
  8. 前記デバイス(1)が結合媒体を含む区画(8)をさらに備え、前記区画(8)および/または結合媒体が、前記検出ユニット(6)を前記物体(2)に音響的に結合するように構成され、前記区画(8)が、少なくとも1つの側壁部(8a)と少なくとも1つの遠位壁部(8b)とを備え、前記遠位壁部(8b)の少なくとも一部が前記照射ユニット(3)によって放出される前記電磁放射および前記物体(2)によって放出される音響波に対して透過性であり、前記少なくとも1つの基準要素(4, 4a, 4b)が前記結合媒体中に、および/または前記少なくとも1つの側壁部(8a)の中もしくは前記少なくとも1つの側壁部(8a)に、および/または前記少なくとも1つの遠位壁部(8b)の中もしくは前記少なくとも1つの遠位壁部(8b)に設けられる、請求項1から7のいずれか一項に記載のデバイス(1)。
  9. 前記少なくとも1つの基準要素(4, 4a, 4b)が第1の音響インピーダンスを有し、前記結合媒体、前記少なくとも1つの側壁部(8a)および/または前記少なくとも1つの遠位壁部(8b)が第2の音響インピーダンスを有し、前記第1のインピーダンスと第2のインピーダンスがほぼ同一または少なくとも同様である、請求項8に記載のデバイス(1)。
  10. 前記検出ユニット(6)に面している前記基準要素(4, 4a, 4b)の表面の合計サイズが、前記物体(2)に面している前記基準要素(4, 4a, 4b)の表面の合計サイズよりも、特にかなり大きいように、前記少なくとも1つの基準要素(4, 4a, 4b)が構成される、特に配置および/または整形される、請求項1から9のいずれか一項に記載のデバイス(1)。
  11. 音響トラップ装置(9)であって、前記音響トラップ装置(9)に入射する音響波を吸収するように構成される音響トラップ装置(9)をさらに備え、前記音響トラップ装置(9)が、前記検出ユニット(6)に向けて放出されない前記第1の音響波(5, 5a, 5b)および/または第2の音響波の少なくとも一部が前記音響トラップ装置(9)に入射するように配置される、請求項1から10のいずれか一項に記載のデバイス(1)。
  12. 前記デバイス(1)の少なくとも1つの動作パラメータ、特に、たとえば前記照射ユニット(3)によって放出される前記電磁放射の強度といった少なくとも1つの特性を検出し、それに従ったセンサ信号を生成するように構成されるセンサユニット(12)をさらに備え、前記第1の検出信号および前記センサ信号に基づいて、前記デバイス(1)の状態に関係する、特に前記デバイス(1)の区画(8)に含まれる結合媒体の状態に関係する、情報を導き出すように前記処理ユニット(70)がさらに構成される、請求項1から11のいずれか一項に記載のデバイス(1)。
  13. 前記少なくとも1つの基準要素(4, 4a, 4b)が、前記検出ユニット(6)および/または前記照射ユニット(3)および/または前記物体(2)に関して、好ましくは固定した位置および/または方位に配置され、その結果、前記照射ユニット(3)によって放出される前記電磁放射の第1の部分が前記少なくとも1つの基準要素(4, 4a, 4b)に入射する一方で、前記照射ユニット(3)によって放出される前記電磁放射の第2の部分が、好ましくは同時にまたはほぼ同時に前記物体(2)に入射する、請求項1から12のいずれか一項に記載のデバイス(1)。
  14. 物体(2)の光音響撮像のためのデバイス(1)を制御するための方法であって、
    電磁放射を放出し、前記電磁放射で前記物体(2)を照射するように照射ユニット(3)を制御するステップと、
    前記照射ユニット(3)によって放出される前記電磁放射の一部が基準要素(4, 4a, 4b)に入射するように配置される前記基準要素(4, 4a, 4b)によって放出される第1の音響波(5, 5a, 5b)を検出し、前記第1の音響波(5, 5a, 5b)が前記入射した電磁放射に応じて前記基準要素(4, 4a, 4b)によって放出され、それに従った第1の検出信号を生成するように検出ユニット(6)を制御するステップと、
    前記電磁放射で前記物体(2)を照射するのに応じて前記物体(2)によって放出される第2の音響波を検出し、それに従った第2の検出信号を生成するように前記検出ユニット(6)を制御するステップと、
    補正した第2の検出信号を得るために前記第1の検出信号を使用して前記第2の検出信号を補正、特に正規化し、前記補正、特に正規化した第2の検出信号に基づいて前記物体(2)に関する画像情報を生成するように処理ユニット(70)を制御するステップと
    を含む、方法。
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