JPH11152643A - ワイピングクロスおよびその製造方法 - Google Patents
ワイピングクロスおよびその製造方法Info
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- JPH11152643A JPH11152643A JP9312474A JP31247497A JPH11152643A JP H11152643 A JPH11152643 A JP H11152643A JP 9312474 A JP9312474 A JP 9312474A JP 31247497 A JP31247497 A JP 31247497A JP H11152643 A JPH11152643 A JP H11152643A
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Abstract
ソフトな風合いで拭き取り作業性がよく、拭き取り性に
優れた、特にグラスなどのガラス製品の乾拭き仕上げに
適したワイピングクロスとその製造方法を提供する。 【解決手段】単繊維繊度が0.01〜1.0デニールの
極細繊維からなる生糸と、単繊維繊度が0.01〜0.
1デニールの捲縮を有する極細繊維からなる捲縮糸の合
成繊維マルチフィラメント複合糸を含む織編物からなる
ワイピングクロス。
Description
性に優れ、ソフトな風合いを有する拭き取り作業性のよ
いワイピングクロス、さらに詳しくは、特にグラスなど
のガラス製品を磨き上げに好適なワイピングクロスおよ
びその製造方法に関するものである。
指紋や油汚れは、水拭きを行なった場合、乾燥時に拭き
跡に曇り汚れが目立つことが多い。特に、食器乾燥機を
用いて乾燥されたグラスなどのガラス製品には、汚れを
含む微細な水分の残存に起因する曇り汚れの残ることが
多い。
を磨き上げるワイピングクロスとして、吸水性のよい木
綿などの天然繊維からなる織物が使用されているが、拭
き残しが多く、また自己発塵した毛羽が付着するなどの
欠点がある。このようなワイピングクロスにおいて自己
発塵を防ぐためには、合成繊維フィラメントを用いるこ
とが有効で、過去にも合成繊維フィラメントを用いた布
帛が提案されている。例えば、特開昭61−10342
8号公報では、単繊維繊度0.9デニール以下の極細繊
維で構成された嵩高性のある布帛がワイピングクロスと
して使用されることが提案されている。しかしながら、
このワイピングクロスは、グラスなどのガラス製品を洗
浄した後、乾拭きに使用したした場合、水分を完全に除
去することができず、いわゆる磨きのかかった十分な拭
き取りができないなどの欠点がある。
は、単繊維繊度0.5デニール以下のような極細繊維の
みから構成された超極細繊維交絡織編物およびその製造
方法について提案されている。この提案の織編物では、
液体を多数の小孔からその織編物に噴射させて糸−糸間
に絡まりを生じさせ、拭き取り性と嵩高性を向上させた
ものである。しかしながら、この織編物の場合、布帛が
収縮して密度が大きくなるために、風合いが硬く作業性
が悪いという欠点があった。
発塵を起こさず、嵩高性と吸水性を有し、ソフトな風合
いで拭き取り作業性がよく、拭き取り性に優れたワイピ
ングクロス、特にグラスなどのガラス製品の乾拭き仕上
げに適したワイピングクロスとその製造方法を提供する
ことにある。
決するために次のような構成を有する。すなわち、本発
明のワイピングクロスは、単繊維繊度が0.01〜1.
0デニールの極細繊維からなる生糸と、単繊維繊度が
0.01〜0.1デニールの仮ヨリ加工等による捲縮を
有する極細繊維からなる捲縮糸との合成繊維マルチフィ
ラメント複合糸で構成された織編物からなることを特徴
とするものであり、本発明では、その織編物の繊維同士
の一部または全部が表面あるいは内部において絡まり合
っていること、剛軟度が10〜50mmであること、そ
の合成繊維マルチフィラメント複合糸として、極細繊維
の生糸と極細繊維の捲縮糸の糸長差が5〜25%である
合成繊維マルチフィラメント複合糸を用いることが好ま
しい実施態様として含まれている。
法は、極細化可能な複合繊維からなる生糸と極細化可能
な複合繊維からなる捲縮糸で構成された織編物生機に、
極細化処理を施して極細繊維からなる織編物となし、次
いで揉み作用を与え柔軟化させることを特徴とするもの
で、本発明では、その織編物に高圧水流を噴射して表面
あるいは内部の繊維同士の一部または全部を交絡させた
後に、揉み作用を与えること、前記織編物生機を、極細
化可能な複合繊維からなる生糸と極細化可能な複合繊維
からなる捲縮糸との合成繊維マルチフィラメント複合原
糸で製編織すること、前記生糸と捲縮糸の糸長差が5〜
25%である合成繊維マルチフィラメント複合原糸を使
用すること、前記極細化可能な複合繊維が海島型複合繊
維であり、かつ該極細化処理が該海島型繊維の海成分を
溶解する溶媒で処理することによりなされるものである
こと、前記高圧水流が多数の小孔から噴射される30〜
120kg/cm2の高圧水流であること、および前記
揉み作用が、80℃以上の浴中での物理的揉み作用であ
ること、を好ましい実施態様として包含している。
わち自己発塵を起こさず、嵩高性と吸水性を有し、ソフ
トな風合いで作業性がよく、しかも乾拭きで製品を磨き
上げに適したワイピングクロスについて鋭意検討したと
ころ、特定な繊維の組み合わせで構成された複合糸を使
用した織編物により、かかる課題を一挙に解決できるこ
とを究明し本発明に到達したものである。
合繊維、剥離分割型複合繊維または特殊ポリマブレンド
型複合繊維を、公知の方法で極細化して得られるもので
あって、その繊維素材としては、ポリエステル系、ポリ
アミド系、ポリアクリル系、ポリオレフィン系など公知
ポリマーを使用することができるが、本発明では、ポリ
エステル系またはポリアミド系のポリマーを使用するこ
とが好ましい。
メント複合糸は、少なくとも2種の合成繊維で構成され
る。その一つを構成する繊維は、単繊維繊度糸0.01
〜1.0デニールの極細繊維からなる生糸であり、そし
て合成繊維マルチフィラメント複合糸を構成する他の繊
維は、単繊維繊度が0.01〜0.1デニールの仮ヨリ
加工等で捲縮を付与された極細繊維からなる捲縮糸であ
る。以下、これらについて詳しく説明する。
糸は、本発明の優れた拭き取り効果を発現させる上で重
要な繊維であり、通常、細いほどその効果が大きい。す
なわち、繊維の表面積が大きく、空隙率が多く、毛細管
現象による水分の吸収を満足させるには、単繊維繊度が
細いほど好ましく、より好ましくは0.03〜0.07
デニール の範囲のものがよい。捲縮糸の単繊維繊度が
0.01デニール未満の場合には、ワイピング性能面で
は満足されるものであるが使用による摩擦で繊維の摩耗
が起こり、単糸切れなどに起因する毛羽の発生で十分な
耐久性が得られないことがある。また、単繊維繊度が
0.1デニールを超える場合には、微細な汚れを捕獲す
ることが困難になり、かつ対象物の水分を完全に除去で
きなくなる傾向を示す。
繊維に捲縮を付与することにより、1本1本の単繊維配
列が乱れ、繊維の表面積が大きく作用することになり、
しかも空隙率も大きくなる。加えて、毛細管現象により
水分吸収能が増加され、織編物の拭き取り性、吸水性お
よび嵩高性が満足される。極細繊維が捲縮を有しない場
合は、1本1本の単繊維配列は乱れず、織編物の嵩高性
が小さくなるため、拭き取り性、嵩高性および吸水性が
低下する。
処理する前の極細化可能な原糸に仮ヨリ加工等の捲縮加
工を施すことによって付与することができ、通常250
0〜4000回転/mの仮ヨリをかけ好ましくは180
〜200℃の温度で熱処理することによって行なわれ
る。また、捲縮による伸張率(捲縮率)は好ましくは1
5〜40%のものが用いられ、その際の捲縮糸のトータ
ル繊度は40〜250デニールの範囲のものが好ましく
用いられる。
なる生糸は、単繊維繊度が1.0デニール以下であり、
さらに好ましくは捲縮を有する極細繊維からなる捲縮糸
と同等またはそれ以上の単繊維繊度である。ここにおい
て生糸とは、前記の捲縮糸に対する言葉として用いられ
る。この生糸は、ワイピング素材として作用するととも
に合成繊維マルチフィラメント複合糸の内層部を構成
し、空隙率の拡大と塵埃の捕獲に寄与する。この生糸の
トータル繊度は40〜200デニールのものが好ましく
用いられる。
使用してもよく、または交絡させて使用してもよい。
物は、上記極細繊維からなる生糸と、極細繊維からなる
捲縮糸とが複合一体化した合成繊維マルチフィラメント
複合糸で構成されている。このように本発明では少なく
とも2種の繊維糸が複合されているため、それぞれに糸
長差をもたせることにより、その特徴をより強調させる
ことができる。
極細繊維からなる捲縮糸との糸長差は、好ましくは3〜
25%であり、より好ましくは8〜20%の範囲であ
る。両糸の糸長差が5%未満の場合には布帛が嵩高不足
であり、25%を超える場合には布帛の表面品位が悪く
なる傾向がある。
成し、生糸が内層部を形成するものであるが、各糸は交
絡またはウォータエジェットパンチ加工などにより絡合
した状態を呈していることが好ましく、その結果、両糸
の膨らみ差により空隙が発生し、塵埃の補集効果が一層
高くなる。
糸は、上記のように異なる極細繊維からなるため、織編
物の状態においては、それぞれの糸長差により、捲縮さ
れた極細糸は表面に選択的に露出し、嵩高性を増加させ
る。それ故、拭き取り性向上に効果的に作用する。また
生糸の方は捲縮糸の内層部側に位置し、布帛を嵩高に
し、空隙率を拡大するとともに塵埃の捕獲に効果的に作
用する。
ント複合糸に占める極細繊維からなる捲縮糸の割合は、
40〜80%が好ましい。40%未満では織編物の表面
がプレーンになり、塵埃を内部に包み込む作用が欠落
し、また80%を超えると形態安定性に欠ける傾向を示
す。本発明では、50%近辺がより好ましい。合成繊維
マルチフィラメント複合糸のトータル繊度は、80〜4
00デニールのものが好ましく用いられる。また合成繊
維マルチフィラメント複合糸は、一つの口金から製糸さ
れる合成繊維マルチフィラメントまたは引き揃え、撚糸
などの方法で得られるものでも何ら差し支えない。
維マルチフィラメント複合糸を経緯等に用いて製編織さ
れているが、本発明の効果を妨げない範囲で、さらに他
の繊維、糸条等を併用することができる。具体的には、
本発明の合成繊維マルチフィラメント複合糸を構成する
合成繊維マルチフィラメントは、ポリエステル系繊維、
ポリアミド系繊維またはこれらの混繊が主体であるが、
レーヨン、アクリル系繊維、綿などの繊維が混繊されて
いてもよい。
物の組織としては、平織り、綾織り、朱子織りあるいは
トリコット、丸編みなどいずれでもよいが、極細繊維糸
使いの織編物特有の地薄さをなくして嵩高とし、かつ吸
水性と作業性を良好ならしめるためには、二重織、綾
織、繻子織または丸編み品が特に好ましい。
特に限定されるものではないが、好ましくは100〜3
00g/m2であり、より好ましくは150〜250g
/m2である。目付が100g/m2以下では嵩高性に欠
け、吸水性も悪くなり、また目付が、300g/m2以
上では嵩高になりすぎ、作業性が悪くなる傾向がある。
mの範囲が好ましい。10mm未満の場合は柔らか過ぎ
て拭き取り作業性が悪く、また50mmを越える場合は
硬すぎて拭き取り作業性が悪いだけでなく、容器などの
隅々が拭き取れないなど、好ましくない欠点がでてく
る。
S L−1096 6.26.1B法(バイレック法)
で表される吸水速度が、タテ/ヨコ方向とも100mm
/10分以上であることが好ましく、これによって対象
物に残された水分を素早く吸収することが可能であり、
水拭きでの使用でも優れた性能を有する。これは、本発
明のワイピングクロスが糸長差の異なる2種の合成繊
維、すなわち極細繊維からなる生糸と極細繊維からなる
捲縮糸とを好ましくは交絡させた複合糸からなる織編物
であり、布帛が嵩高で繊維の空隙率が大きく、毛細管現
象による優れた吸水性をもつことによる。
法について説明する。
繊維、剥離分割型複合繊維、特殊ブレンド型複合繊維等
の極細化可能な複合繊維からなる繊維糸を用意する。そ
して一つは生糸のまま、他の一つはこれを仮ヨリ加工等
により捲縮をかけ、両者を引きそろえ、必要に応じて糸
長差を付与して、複合糸形態の織編物用合成繊維マルチ
フィラメント複合原糸とする。上記両糸の複合手段とし
ては、引き揃え、撚糸および交絡などが挙げられるが、
空気等による流体交絡処理が特に好ましい。
合原糸を用いて製編織し、得られた織編物生機に、極細
化処理を施して極細繊維からなる織編物とする。極細化
処理としては、化学的剥離、物理的剥離、一成分の溶解
除去等の手段がある。例えば、海島型複合繊維を用いた
場合には、海島型複合繊維の海成分を溶解する溶媒で処
理することにより極細繊維化することができる。
は極細化処理された織編物は高圧水流の噴射に供され、
織編物の表面あるいは内部において繊維同士の一部また
は全部に交絡が与えられる。これにより本発明のワイピ
ングクロスは、より高密度になり、さらに高い拭き取り
性が得られる。このように、本発明をより効果的ならし
めるために、脱海や染色工程等による極細化処理を行な
った織編物表面に、ウオータージェットパンチ加工を行
なうことが好ましい。具体的には、濾過して浄化された
水を、小孔から織編物の表面に圧力噴射させる。水圧
は、好ましくは30〜120kg/cm2、さらに好ま
しくは50〜100kg/cm2、最も好ましくは80
〜100kg/cm2である。30kg/cm2未満の場
合には、加工の効果は低く、繊維同士の絡みが不十分で
あり、また120kg/cm2以上であると繊維が切断
され毛羽の原因になることがある。また、ウオータージ
ェットパンチ加工は織編物を収縮させるため、嵩高性が
付与され、極細繊維の毛細管現象により吸水性も向上す
る。
り織編物の組織が高密度になり、織編物は風合いが硬く
なる傾向がある。それ故、本発明では、ウオータージェ
ットパンチ加工後、布帛を熱水で揉み加工することによ
り風合いを柔らかくすることが好ましい。熱水での揉み
加工には連続式とバッチ式があるが、本発明の場合は高
温での揉み加工が望ましいため、バッチ式で液流染色機
を用いて行なうことが効果的である。この熱水での揉み
加工を行なうことにより、作業性のよい、手になじむソ
フトな風合いが得られる。熱水での揉み加工は使用繊維
により異なるが、80℃以上、5分間以上で目標とする
風合いに応じて設定すればよい。例えば、織編物にポリ
エステル繊維を100%使用する場合には、120℃で
10分程度、ナイロンを使用している場合には100℃
で10分程度処理することが特に好ましい。リラックス
処理を施された織編物は、仕上げセットとともに100
℃以上の温度で乾熱、乾燥される。
剛軟度は、上述のように10〜50mmが好ましい。さ
らには20から30mm程度のものがより好ましい。
軟加工で、例えばポリアルキレングリコール系化合物、
水溶性ポリエステルなどの親水化剤、ポリアクリル酸エ
ステルなどの防汚剤およびカチオン系高分子活性剤など
の分散剤などの各種化学薬品を使用することも可能であ
る。しかしながら、食器、グラスなどの直接人体内部へ
の接触の可能性がある用途については、安全上、薬品、
仕上げ剤の使用はできるだけ避けるべきである。本発明
のワイピングクロスはこの種の薬品、仕上げ剤を使用し
なくても布帛自体で十分に優れた拭き取り性、吸水性お
よびソフトな風合いを有する。
する。なお、評価方法は次に従った。
JIS L1096に準じて、次の方法による。2cm
x15cmの試験片をタテ・ヨコ方向にそれぞれ5枚採
取し、一端が45度の傾斜を持ったカンチレバー形試験
器を用いて、試験片の一端の短辺を試験器の傾斜面のス
ケールの基線に性格に合わせる。次に、試験片を傾斜の
方向にゆるやかに滑らして試験片の一端が傾斜面と接し
たときの他端の位置をスケールで正確に読みとる。次
に、試験片を滑らせた長さを剛軟度(mm)として、タ
テ・ヨコそれぞれの5枚の平均値で表す。
H200(東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社
製)を注射針で約5mgガラス板上に落とし、直径45
mm、重さ1kgの円柱状荷重の一端面に厚さ約1mm
相当の織物を介して固定し試料(ワイピングクロス)を
ガラス板上に乗せ、1m/分の速度で移動し、シリコー
ンを拭き取る。次に、乾式複写機用トナー(SF−76
T:シャープ株式会社製)をガラス板上に振りかけ、そ
のトナーを圧縮空気(1kg/cm2)で吹き飛ばす。
ガラス板表面にセロハンテープ(積水化学工業株式会社
製)を貼り付けてガラス板上の残留トナーを取り、セロ
ハンテープに付着したトナーの程度を判定する。トナー
が全く付着しないもの(ガラス板のシリコーンを完全に
拭き取ったもの)を5級、トナーが極めて多量に残るも
のを1級として、5段階で肉眼判定をした。
た。
1096 6.26.1B法(バイレック法)で行なっ
た。
タル繊度100デニール、18フィラメント(70島/
フィラメント)の海島型ポリエステルで、島成分がポリ
エチレンテレフタレートで、海成分がポリエステルの酸
成分としてテレフタル酸95.0モル%と5−ナトリウ
ムスルホイソフタル酸5モル%の共重合体からなるアル
カリ熱水可溶型ポリエステルからなる繊維(海島の比率
は10/90)を用いた。この海島型繊維を仮ヨリ加工
(仮ヨリ数:3000T/M、温度:180℃)により
捲縮させ、同じくトータル繊度100デニール、18フ
ィラメントの上記と同じ組成の海島型複合繊維の生糸と
を糸長差26%で供給して引き揃え、流体交絡処理(オ
ーバーフィード率:1%、空気圧3.5kg/cm2)
により合成繊維マルチフィラメント複合原糸を得た。こ
の複合原糸をタテ糸/ヨコ糸にそれぞれ使用し、2/2
の綾織りの織物(生機)を作った。この生機を130℃
×30分マレイン酸処理することにより海成分を脆化さ
せた後、80℃で45分間水酸化ナトリウムで処理する
ことにより、海成分を完全に除去し、単繊維繊度が0.
06〜0.07デニールの極細繊維からなる織物を作製
した。次に、通常の方法で分散染料を用いて130℃で
40分間染色した。乾燥後、180℃でヒートセットし
た。さらに100kg/cm2 の水圧でウォータージ
ェットパンチ加工し、その後再び液流染色機を用いて1
20℃で20分間熱水で揉み加工した。得られた織物の
目付は170g/m2であり、風合いが柔らかく、しか
も拭き取り作業性が良好であつた。拭き取り性等の評価
結果を表1に示す。
混在割合が50:50であり、海成分除去後の単繊維繊
度が0.07デニールである150デニール、20フィ
ラメントの海島型複合繊維と、単繊維繊度が0.5デニ
ールである100デニールのポリエステル加工糸を糸長
差7%で供給して引き揃え、得られたトータル250デ
ニールの複合原糸を用いて丸編品(生機)を作製した。
この丸編品生機を実施例1と同様の方法で海成分を除
去、染色仕上げ加工した。得られた編物の目付は210
g/m2であった。得られた編物は柔軟で拭き取り性、
吸水性も良好で、拭き残しがなく、実施例1同様優れた
ワイピング効果が認められた。拭き取り性等の評価結果
を表1に示す。
ス(織組織:平織り)を使用した。単繊維繊度はデニー
ルで表すと、タテ1.60デニール、ヨコ1.53デニ
ールであった。目付は210g/m2であった。拭き取
り性等の評価結果を表1に示す。
タル繊度100デニール、18フィラメント(70島/
フィラメント)の海島型ポリエステルで、島成分がポリ
エチレンテレフタレートで、海成分がポリエステルの酸
成分としてテレフタル酸95モル%と5−ナトリウムス
ルホイソフタル酸の5モル%共重合体からなるアルカリ
熱水可溶型ポリエステルからなる繊維(海島の比率は1
0/90)を用いた。この海島型繊維を捲縮させず生糸
のままで2本引き揃え、これを原糸としてタテ糸とヨコ
糸にそれぞれ使用し、2/2の綾織りの織物(生機)を
作った。この生機を実施例1と同様に加工して単繊維繊
度0.06〜0.07の極細繊維からなる織物を作製
し、同様に染色加工した。得られた織物の目付は185
g/m2であった。また、拭き取り性等の評価結果を表
1に示す。
ル繊度100デニール、48フィラメント、単繊維繊度
2.1デニールの普通ポリエステル繊維を用いた。この
普通ポリエステル繊維のフィラメント糸を仮ヨリ加工
(仮ヨリ数:3000T/M、温度:180℃)により
捲縮させ、同じくトータル繊度100デニール、48フ
ィラメント、単繊維繊度2.1デニールの普通ポリエス
テルフィラメント糸の生糸と引き揃え、流体交絡処理
(オーバーフィード率:1%、空気圧3.5kg/cm
2)し複合糸を得た。この複合糸をタテ糸とヨコ糸にそ
れぞれ使用し、2/2の綾織りの織物(生機)を作っ
た。この生機を通常のリラックス精錬、染色加工を行な
った。完成した織物の目付は225g/m2であった。
拭き取り性等の評価結果を表1に示す。
よび吸水性に優れており、毛羽落ちは全く見られなかっ
た。実際にグラスを拭いてみるとグラスに良く密着し
て、すぐに曇り汚れを取り除くことができた。また水拭
き時にも、拭き跡は全く残らなかった。
もに悪く、実際にグラスを拭いてみると、何度も繰り返
さないと曇り汚れを取り除くことはできなかった。また
自己発塵した毛羽落ちが多く見られた。
ったものの、実施例1に比べ拭き取り性と吸水性が悪
く、水拭き時には拭き跡が残った。実際にグラスを拭い
てみると、織物にボリュームが無いため、拭き取り作業
性も悪かった。
もに悪く、実際グラスを拭いてみると、何度繰り返えし
ても曇り汚れを取り除くことはできなかった。
うな構成をすることにより優れたワイピング性能を示
す。すなわち本発明のワイピングクロスは、グラスなど
ガラス製品に付着したした指紋や油汚れを薬品を付与す
ることなく、乾・水拭き除去することが可能であるだけ
でなく、自己発塵を起こさず、嵩高性と吸水性があり、
ソフトな風合いで作業性がよいために、特にガラス製品
などの乾拭きにおいて従来にない優れたワイピング性能
を示す。特に、糸長差のある極細繊維からなる生糸と極
細繊維からなる捲縮糸の複合糸から構成されたワイピン
グクロスは、吸水性、嵩高性および拭き取り性効果がよ
り大きい。
Claims (11)
- 【請求項1】 単繊維繊度が0.01〜1.0デニール
の極細繊維からなる生糸と、単繊維繊度が0.01〜
0.1デニールの捲縮を有する極細繊維からなる捲縮糸
との合成繊維マルチフィラメント複合糸で構成された織
編物からなることを特徴とするワイピングクロス。 - 【請求項2】 前記織編物の剛軟度が10 〜50mm
であることを特徴とする請求項1記載のワイピングクロ
ス。 - 【請求項3】 前記合成繊維マルチフィラメント複合糸
を構成する該生糸と該捲縮糸の糸長差が3〜25%であ
ることを特徴とする請求項1または2記載のワイピング
クロス。 - 【請求項4】 前記ワイピングクロスが、ガラス製品の
乾拭き仕上げとして使用されるものであることを特徴と
する請求項1〜3のいずれかに記載のワイピングクロ
ス。 - 【請求項5】 極細化可能な複合繊維からなる生糸と極
細化可能な複合繊維からなる捲縮糸で構成された織編物
生機に、極細化処理を施して極細繊維からなる織編物と
し、次いで揉み作用を与え柔軟化させることを特徴とす
るワイピングクロスの製造方法。 - 【請求項6】 前記織編物に高圧水流を噴射して表面あ
るいは内部の繊維同士の一部または全部を交絡させた
後、上記の揉み作用を与えることを特徴とする請求項5
記載のワイピングクロスの製造方法。 - 【請求項7】 前記織編物生機を、極細化可能な複合繊
維からなる生糸と極細化可能な複合繊維からなる捲縮糸
との合成繊維マルチフィラメント複合原糸で製編織する
ことを特徴とする請求項5または6記載のワイピングク
ロスの製造方法。 - 【請求項8】 前記生糸と該捲縮糸の糸長差が5〜25
%である合成繊維マルチフィラメント複合原糸を使用す
ることを特徴とする請求項7記載のワイピングクロスの
製造方法。 - 【請求項9】 前記極細化可能な複合繊維が海島型複合
繊維であり、かつ該極細化処理が、該海島型繊維の海成
分を溶解する溶媒で処理することによりなされるもので
あることを特徴とする請求項5〜8のいずれかに記載の
ワイピングクロスの製造方法。 - 【請求項10】 前記高圧水流が、多数の小孔から噴射
される30〜120kg/cm2の高圧水流であること
を特徴とする請求項5〜9のいずれかに記載のワイピン
グクロスの製造方法。 - 【請求項11】 前記揉み作用が、80℃以上の浴中で
の物理的揉み作用であることを特徴とする請求項5〜1
0のいずれかに記載のワイピングクロスの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31247497A JP3812100B2 (ja) | 1997-11-13 | 1997-11-13 | ワイピングクロスの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31247497A JP3812100B2 (ja) | 1997-11-13 | 1997-11-13 | ワイピングクロスの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11152643A true JPH11152643A (ja) | 1999-06-08 |
JP3812100B2 JP3812100B2 (ja) | 2006-08-23 |
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ID=18029650
Family Applications (1)
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-
1997
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