JPH11150783A - ミキサおよびヘッドフォンアンプ - Google Patents

ミキサおよびヘッドフォンアンプ

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JPH11150783A
JPH11150783A JP22206598A JP22206598A JPH11150783A JP H11150783 A JPH11150783 A JP H11150783A JP 22206598 A JP22206598 A JP 22206598A JP 22206598 A JP22206598 A JP 22206598A JP H11150783 A JPH11150783 A JP H11150783A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 合奏時に各演奏者が合奏音の他に自己のソロ
演奏をヘッドフォンにより聴くことができるようにす
る。 【解決手段】 入力端子11、12、13L、13Rか
ら各々オーディオ信号が入力され、これらをミキシング
したステレオ形式のオーディオ信号が、Lチャネル用バ
ス73LおよびRチャネル用バス73Rに出力され、反
転アンプ81L〜83Lおよび81R〜83Rに供給さ
れる。一方、各オーディオ信号はソロボリューム91、
92、93Lおよび93Rを介することにより音量調整
され、各々ソロ演奏オーディオ信号として、上記各反転
アンプに各々供給される。従って、各ヘッドフォン出力
端子121〜123からはミキシング後のオーディオ信
号の他、ソロ演奏オーディオ信号を含む出力信号が各々
出力される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、オーディオ信号
のミキシングを行い、かつ、ミキシング結果の分配を行
うミキサ並びにオーディオ信号をヘッドフォンに供給す
るヘッドフォンアンプに関する。
【0002】
【従来の技術】周知の通り、ミキサは、複数の音源から
得られるオーディオ信号をミキシングするための手段で
ある。現在では、幅広い用途にミキサが使用されてお
り、また、種々の要求に対応し、様々なタイプのミキサ
が提供されている。
【0003】図8は、この種のミキサのうち比較的安価
なポータブルミキサを例示するものである。このミキサ
によれば、最大nチャネルまでの楽器の演奏音等のオー
ディオ信号のミキシングを行い、所望の定位およびバラ
ンスを持ったL,R2チャネルからなるステレオ形式の
オーディオ信号を生成することができる。従って、この
ミキサを利用することにより、複数人の合奏により得ら
れるオーディオ信号の録音を行ったり、あるいは合奏の
演奏音をスピーカから放音することができる。
【0004】さて、このようにミキサを使用して合奏を
行う場合、各演奏者は、思い通りの合奏が行われている
か否かが気懸かりであり、スピーカによって放音される
合奏音ではなく、ミキサによって生成された合奏音を直
接確認したいものである。
【0005】ここで、ミキサがヘッドフォン出力端子を
備えている場合には、これにヘッドフォンを接続して使
用することにより、ミキサによって生成される合奏音を
ヘッドフォン経由で確認することが可能である。
【0006】しかしながら、図8にも示すように、通
常、この種のポータブルミキサは、ヘッドフォン出力端
子を1系統しか有していないため、演奏者の1人しかヘ
ッドフォンを使用することができない。
【0007】全ての演奏者がヘッドフォンを使用して合
奏音を確認するためには、ミキサのヘッドフォン出力端
子から得られるオーディオ信号をさらに複数のヘッドフ
ォンに振り分ける分配手段が必要である。そこで、この
分配手段として、図9に示すようなヘッドフォンアンプ
がミキサと共に使用されることが多い。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このようにミキサとヘ
ッドフォンアンプを併用した構成によれば、合奏中、各
演奏者は、ミキシングされた合奏音をヘッドフォンによ
り聴くことができる。従って、各演奏者は、全体として
合奏が思い通りに行われているか否かを確認することが
できる。
【0009】しかしながら、演奏者にしてみれば、合奏
全体を確認できたとしても、それだけでは足りず、果た
して自分自身が行っている演奏が思い通りのものである
か否か、気懸りである。従って、ミキシングされた合奏
音の他に、各演奏者が自分自身の楽器演奏を聴くことが
できるようにしておくことが望まれるのである。
【0010】このような要求の満たすための方法とし
て、例えば図10に示すように、各演奏者毎にミキサを
用意する構成が一応考えられる。
【0011】この図10に示す例において、ミキサM1
〜Mnは、n人の演奏者の各々に対応しており、ミキサ
M1のヘッドフォン出力端子は第1演奏者が使用するヘ
ッドフォンに、ミキサM2のヘッドフォン出力端子は第
2演奏者が使用するヘッドフォンに、…、ミキサMnの
ヘッドフォン出力端子は第n演奏者が使用するヘッドフ
ォンに各々接続されている。
【0012】各ミキサM1〜Mnは、第1演奏者〜第n
演奏者の演奏により各々得られる第1チャネル〜第nチ
ャネルの各オーディオ信号のミキシングを各々行う。こ
こで、各演奏者が自分自身の楽器演奏を確認するため
に、各ミキサがnチャネル分のオーディオ信号を一律の
重み付けでミキシングするのでなく、当該ミキサに対応
した演奏者の演奏音のオーディオ信号が他よりも強調さ
れるような重み付けで各チャネルのオーディオ信号のミ
キシングを行うように各ミキサを設定すればよい。すな
わち、例えば第1演奏者に対応したミキサM1は、第1
演奏者の演奏により得られる第1チャネルのオーディオ
信号の音量を他のチャネルよりも大きくしてミキシング
を行い、また、第2演奏者に対応したミキサM2は、第
2演奏者に対応した第2チャネルのオーディオ信号の音
量を他のチャネルよりも大きくしてミキシングを行う、
という具合にミキシングを行うのである。
【0013】このような構成によれば、各演奏者は、小
さな音量で聴取される合奏音を背景として、自分自身の
ソロ演奏を大きな音量で聴くことができ、合奏全体のみ
ならず、自分自身のソロ演奏が思い通りに行われている
か否かを確認することができる。
【0014】しかし、各演奏者に自己のソロ演奏を聴か
せるだけのために、このように各演奏者毎にミキサを用
意するのは甚だ不経済である。合奏音を得るためには、
本来、1台のミキサを使用して1種類のミキシングを行
えば足りるのである。
【0015】以上説明したように、合奏時に各演奏者が
合奏音の他に自己のソロ演奏を聴くことを可能にする技
術的手段が望まれていたのであるが、簡便かつ経済的な
ものは従来提供されていなかった。
【0016】この発明は、このような背景の下になされ
たものであり、上記の要求を満たす簡便かつ経済的なミ
キサおよびヘッドフォンアンプを提供することを目的と
している。
【0017】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
複数の入力チャネルを介して入力される各オーディオ信
号をミキシングし、ミキシング後のオーディオ信号を複
数の出力チャネルを介して出力する第1のミキシング手
段と、前記複数の入力チャネルを介して入力され、か
つ、前記第1のミキシング手段に入力される前の各オー
ディオ信号を取り出してソロ演奏オーディオ信号とし、
前記複数の出力チャネルを介して出力されるオーディオ
信号の各々に加える手段であって、前記各ソロ演奏オー
ディオ信号の音量を各々独立に調整するボリュームを有
する第2のミキシング手段とを具備することを特徴とす
るミキサを要旨とする。
【0018】請求項2に係る発明は、複数の入力チャネ
ルを介して入力される各オーディオ信号をミキシングす
る第1のミキシング手段と、前記複数の入力チャネルを
介して入力され、かつ、前記第1のミキシング手段に入
力される前の各オーディオ信号を取り出してソロ演奏オ
ーディオ信号とし、複数の入力チャネルに対応した前記
ソロ演奏オーディオ信号に前記第1のミキシング手段に
よるミキシング後のオーディオ信号を各々ミキシングし
て、複数の出力チャネルを介して出力する手段であっ
て、前記ソロ演奏オーディオ信号と前記第1のミキシン
グ手段によるミキシング後のオーディオ信号とのミキシ
ング比を調節する調節手段を各々有する第2のミキシン
グ手段とを具備することを特徴とするミキサを要旨とす
る。
【0019】請求項3に係る発明は、外部から入力され
るオーディオ信号をミキサへ供給するとともに、操作子
により指定された音量のソロ演奏オーディオ信号を前記
オーディオ信号から生成し、前記ミキサから出力される
ミキシング後のオーディオ信号とともにヘッドフォンへ
出力することを特徴とするヘッドフォンアンプを要旨と
する。
【0020】請求項4に係る発明は、外部から入力され
るオーディオ信号をミキサへ供給するとともに、ソロ演
奏オーディオ信号を前記オーディオ信号から生成し、前
記ミキサから出力されるミキシング後のオーディオ信号
とミキシングしてヘッドフォンへ出力するヘッドフォン
アンプであって、前記ミキシング後のオーディオ信号と
前記ソロ演奏オーディオ信号とのミキシング比を調節す
る調節手段を具備することを特徴とするヘッドフォンア
ンプを要旨とする。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明を更に理解しやすく
するため、実施の形態について説明する。かかる実施の
形態は、本発明の一態様を示すものであり、この発明を
限定するものではなく、本発明の範囲で任意に変更可能
である。
【0022】A.第1の実施形態 図1はこの発明の第1の実施形態であるミキサの構成を
示す回路図である。
【0023】本実施形態に係るミキサの仕様の概要を説
明すると次の通りである。 a.このミキサは、n個の入力チャネルと各入力チャネ
ルに対応したn個の出力チャネルを有している。図1に
示すものは、n=3の場合の構成を例示したものであ
る。なお、本実施形態では、発明の理解を容易にするた
め、入力チャネルと出力チャネルが過不足なく1対1に
対応している場合を例に挙げているが、入力チャネルと
出力チャネルの全てが1対1に対応していることは必ず
しも必要ではなく、両者の一部が1対1に対応していて
もよい。
【0024】b.このミキサでは、入力チャネルを介し
て入力される最大nチャネルまでのオーディオ信号のミ
キシングを行う。ミキシング対象となるオーディオ信号
には、モノラル形式のオーディオ信号と、L、Rの2チ
ャネルからなるステレオ形式のオーディオ信号とが混在
しているが、ミキシングはステレオ形式で行う。このた
め、モノラル形式のオーディオ信号については、ミキシ
ングに先立ち、ステレオ形式のオーディオ信号に変換す
る。この変換の際、ステレオ形式のオーディオ信号に所
望の音像定位を持たせることが可能である。また、元々
ステレオ形式で入力されるオーディオ信号についても、
ミキシングに先立って、音像定位および左右のバランス
を調整することができる。
【0025】c.上記ミキシング結果は、各出力チャネ
ルを介し、ステレオ形式のオーディオ信号として出力さ
れる。また、このミキシング結果の他、各入力チャネル
から入力されるオーディオ信号を中央に音像定位したス
テレオ形式のオーディオ信号に変換し、当該入力チャネ
ルに対応した出力チャネルから出力することができる。
なお、以下では、このようにして出力されるオーディオ
信号をソロ演奏オーディオ信号と呼ぶ。
【0026】d.ミキシング対象となる入力オーディオ
信号の音量を各々調整し、ミキシングの際の各入力オー
ディオ信号の重みを調整することが可能である。また、
このミキシングの際の各入力オーディオ信号の重み付け
はそのままの状態とし、ミキシング結果とともに各出力
チャネルから出力するソロ演奏オーディオ信号の音量を
各出力チャネル毎に独立に調整することができる。
【0027】以上が本実施形態に係るミキサの仕様の概
略である。次に図1を参照しつつ、このミキサの具体的
構成例について説明する。
【0028】図1において、モノラル入力端子11およ
び12は、各々第1および第2の入力チャネルに対応し
た入力端子であり、各々モノラル形式のオーディオ信号
が入力される。また、ステレオ入力端子13Lおよび1
3Rは、第3の入力チャネルに対応した入力端子であ
り、L、Rの2チャネルからなるステレオ形式のオーデ
ィオ信号が入力される。なお、ステレオ入力端子13L
および13Rについては、一方の入力端子13Lのみを
モノラル入力端子として使用することも可能である。
【0029】入力端子11、12、13Lおよび13R
から入力される各チャネルのオーディオ信号は、調整用
ボリューム21、22、23Lおよび23Rによって適
正な範囲のレベルに調整された後、ヘッドアンプ31、
32、33Lおよび33Rにより各々増幅される。ここ
で、調整ボリューム23Lおよび23Rは、連動して調
整されるようになっている。
【0030】ヘッドアンプ31、32、33Lおよび3
3Rから出力される各チャネルに対応したオーディオ信
号は、各々チャネル毎に2分岐される。そして、2分岐
されたうちの一方のオーディオ信号は各チャネル間でミ
キシングを行うためのミキシング処理系に供給され、他
方は各チャネル毎に設けられたソロ演奏オーディオ信号
の音量調整系に供給される。
【0031】まず、ミキシング処理系について説明す
る。入力ボリューム41、42、43Lおよび43R
は、ミキシングされる各オーディオ信号の音量を調整す
るための手段、別の言葉を用いれば、各オーディオ信号
にミキシングの重み付けをする手段である。ここで、入
力ボリューム43Lおよび43Rは、連動して調整され
るようになっている。ヘッドフォンアンプ31、32、
33Lおよび33Rから出力された各オーディオ信号
は、これらの入力ボリューム41、42、43Lおよび
43Rを通過することにより各々の音量が調整された
後、反転アンプ51、52、53Lおよび53Rによっ
て各々の信号レベルが反転される。
【0032】そして、反転アンプ51および52の各出
力信号は、音像定位部61および62に入力され、これ
らの操作状態に対応した音像定位を持ったL,R2チャ
ネルからなるオーディオ信号に各々変換される。また、
反転アンプ53Lおよび53Rの各出力部には、音像定
位およびバランス調整部63が接続されている。従っ
て、これにより反転アンプ53Lおよび53Rから出力
されるステレオ形式オーディオ信号の音像位置および左
右のバランスの調整を行うことができる。
【0033】このようにして音像定位部61、62、反
転アンプ63Lおよび63Rから、各々L、Rの2チャ
ネルからなる第1チャネル〜第3チャネルのオーディオ
信号が得られるが、これらのうちLチャネルに対応した
ものはLチャネル用バス71Lに出力され、Rチャネル
に対応したものはRチャネル用バス71Rに出力され
る。
【0034】そして、Lチャネル用バス71Lに出力さ
れた第1チャネル〜第3チャネルの各オーディオ信号
は、同バス上においてミキシングされる。このミキシン
グされたオーディオ信号は、反転アンプ72Lによって
そのレベルが反転され、Lチャネル用バス73Lを介
し、各々第1チャネル〜第3チャネルに対応した反転ア
ンプ81L〜83Lの各々の一方の入力端子に入力され
る。
【0035】一方、Rチャネル用バス71Rに出力され
た第1チャネル〜第3チャネルのオーディオ信号も、同
バス上においてミキシングされる。このミキシングされ
たオーディオ信号は反転アンプ72Rによってそのレベ
ルが反転され、Rチャネル用バス73Rを介し、各々第
1チャネル〜第3チャネルに対応した反転アンプ81R
〜83Rの各々の一方の入力端子に入力される。以上が
ミキシング処理系の構成である。
【0036】このようにヘッドアンプ31、32、33
Lおよび33Rの各出力信号を2分岐した各信号のうち
一方は、以上説明したミキシング処理系の処理対象とな
るが、2分岐したうちの残りの各信号は、各々独立に増
幅され、各々ソロ演奏オーディオ信号となって第1チャ
ネル〜第3チャネルに対応した各出力系に引き渡され
る。すなわち、ヘッドアンプ31から出力される第1チ
ャネルのオーディオ信号は、ソロボリューム91によっ
てその音量が調整された後、中央に音像定位した第1チ
ャネルのソロ演奏オーディオ信号として、反転アンプ8
1Lおよび81Rの各々の他方の入力端子に入力され
る。また、ヘッドアンプ32から出力されるオーディオ
信号は、ソロボリューム99によってその音量が調整さ
れた後、中央に音像定位した第2チャネルのソロ演奏オ
ーディオ信号として反転アンプ82Lおよび82Rの各
々の他方の入力端子に入力される。そして、ヘッドアン
プ33Lおよび33Rから出力されるL、Rの各チャネ
ルからなるオーディオ信号は、ソロボリューム93Lお
よび93Rによって各々の音量が調整された後、第3チ
ャネルのソロ演奏オーディオ信号として反転アンプ83
Lおよび83Rの各々の他方の入力端子に入力される。
ここで、ソロボリューム93Lおよび93Rは、連動し
て調整されるようになっている。
【0037】以上の構成により、ミキシング処理系の手
前で分岐した各入力チャネルの入力オーディオ信号がソ
ロ演奏オーディオ信号として伝送され、例えば反転アン
プ81Lは、Lチャネル用バス73Lを介して供給され
るミキシング後のオーディオ信号と、ソロボリューム9
1によって音量調整された第1チャネルのソロ演奏オー
ディオ信号とを加算したオーディオ信号を出力すること
となる。他の反転アンプ81R、82L、82R、83
Lおよび83Rも同様であり、各々、ミキシング後のオ
ーディオ信号とソロボリューム91、92、93Lまた
は93Rを経由した各チャネルのソロ演奏オーディオ信
号とを加算したオーディオ信号を出力することとなるの
である。
【0038】各反転アンプ81L、81R、82L、8
2R、83Lおよび83Rの各出力信号は、出力ボリュ
ーム101L、101R、102L、102R、103
Lおよび103Rを介して反転アンプ111L、111
R、112L、112R、113Lおよび113Rに各
々入力され、これらの反転アンプによって、ヘッドフォ
ン出力端子121〜123に接続された各ヘッドフォン
に供給される。ここで、出力ボリューム101Lおよび
101Rは、ヘッドフォン出力端子121に接続された
ヘッドフォンに対する出力音量を調整するための手段で
あり、連動して調整されるようになっている。出力ボリ
ューム102Lおよび102R、出力ボリューム103
Lおよび103Rも同様である。
【0039】以上説明した本実施形態に係るミキサの具
体的な使用方法について説明すると次のようになる。ま
ず、3人の演奏者(以下、第1〜第3の演奏者という)
が各々1台ずつ電子楽器あるいは電気楽器を演奏して合
奏を行うものとすると、第1の演奏者による演奏音のオ
ーディオ信号がモノラル入力端子11に、第2の演奏者
による演奏音のオーディオ信号がモノラル入力端子12
に、第3の演奏者による演奏音のオーディオ信号がステ
レオ入力端子13Lおよび13Rに供給されるように、
3台の電子楽器とミキサとの相互接続を行う。そして、
第1〜第3の演奏者は、各々ヘッドフォン出力端子12
1〜123に各自のヘッドフォンを接続して使用する。
【0040】このような接続状態において、第1〜第3
の演奏者による合奏が行われると、3台の電子楽器から
得られるオーディオ信号がミキサに入力され、ミキサ内
でミキシングが行われ、ミキシングされた合奏音のオー
ディオ信号がLチャネル用バス73LおよびRチャネル
用バス73R上に出力される。この合奏音のオーディオ
信号は、第1〜第3の演奏者の各演奏音の各オーディオ
信号を含んでいるが、これらの各オーディオ信号の音量
は入力ボリューム41、42、43Lおよび43Rの各
々の操作量に応じたものとなる。従って、入力ボリュー
ム41、42、43Lおよび43Rの調整により、各演
奏音が所望の重み付けでミキシングされた合奏音のオー
ディオ信号がLチャネル用バス73LおよびRチャネル
用バス73R上に得られる。さらに、入力ボリューム4
1、42、43Lおよび43Rを経た各オーディオ信号
は、音像定位部61および62並びに音像定位およびバ
ランス調整部63を経た後、ミキシングされる。従っ
て、音像定位部61および62並びに音像定位およびバ
ランス調整部63の各々の調整により、ミキシング後の
合奏音のオーディオ信号を構成する第1〜第3の演奏者
の各演奏音の各オーディオ信号に所望の音像定位または
左右のバランスを持たせることができる。
【0041】ヘッドフォン出力端子121〜123に接
続された各ヘッドフォンには、上記ミキシングにより得
られた合奏音のオーディオ信号と第1〜第3の演奏者の
各演奏音に対応したソロ演奏オーディオ信号とを加算し
た各オーディオ信号が各々供給される。ここで、各ヘッ
ドフォン端子121〜123から合奏音のオーディオ信
号とともに出力されるソロ演奏オーディオ信号の音量
は、ソロボリューム91、92、93Lおよび93Rの
操作量に応じたものとなる。従って、各演奏者は、ソロ
ボリューム91、92、93Lおよび93Rの各々の操
作により、合奏音とともに所望の音量で自らのソロ演奏
音を聴取することができる。ここで、各演奏者は、出力
ボリューム101L〜103Lおよび101R〜103
Rのうち自ら使用しているヘッドフォンに対応したもの
を操作することにより、各々が聴取する合奏音およびソ
ロ演奏音の全体としての音量を調整することができる。
また、各演奏者は、ソロ演奏音の聴取が必要ないのであ
れば、該当するソロボリュームを最小レベルに絞ること
により合奏音のみを聴取することができる。
【0042】また、既に説明した通り、ソロ演奏オーデ
ィオ信号は中央に音像が定位したステレオ形式のオーデ
ィオ信号である。従って、合奏音に含まれる各演奏音の
音像が中央以外の位置に定位している場合には、合奏音
の各構成音とソロ演奏音とを各々の音像位置により区別
することも可能である。
【0043】図2は以上説明した実施形態のさらに具体
的な使用例を示したものである。なお、この図2におい
て使用しているミキサは、前掲図1のミキサに対しさら
に1チャネル分の回路が追加され、4チャネルまでのオ
ーディオ信号を取扱い得るように構成されている。ただ
し、基本的な原理は図1に示すものと変るところはな
い。
【0044】まず、図2(a)は、ミキサと電子楽器あ
るいは電気楽器との接続状態を示している。この図2
(a)において、“INPUT 1”〜“INPUT
3”はモノラル入力端子であり、図1におけるモノラル
入力端子11または12に対応している。これらの各モ
ノラル入力端子には、消音ピアノ、消音管楽器および電
子メトロノームが各々接続されており、これらから得ら
れる各オーディオ信号が入力される。そして、“INP
UT 4”はステレオ入力端子であり、図1におけるス
テレオ入力端子13Lおよび13Rに対応している。こ
のステレオ入力端子には、電子ドラムが接続されてお
り、これから得られるオーディオ信号が入力される。ま
た、“PHONES 1”〜“PHONES 4”は各
々ヘッドフォン出力端子であり、図1におけるヘッドフ
ォン出力端子121〜123に対応している。この使用
例では、消音ピアノの演奏者が“PHONES 1”に
ヘッドフォンを接続して使用しており、消音管楽器の演
奏者が“PHONES 2”にヘッドフォンを接続して
使用しており、電子ドラムの演奏者が“PHONES
4”にヘッドフォンを接続して使用している。
【0045】なお、本件において、「消音ピアノ」と
は、自然楽器のピアノにハンマーの打弦を阻止する消音
機構および鍵操作を検出して電子的に楽音を発生する電
子音源を備えたものであって、例えば、特開平6−59
667号公報等に開示されたものをいう。また、本件に
おいて、「消音管楽器」とは、自然楽器の管楽器に発生
音を減音するサイレンサーと発生音をピックアップして
電気的に増幅して出力する回路とを備えたものであっ
て、例えば特開平8−194473号公報等に開示され
たものをいう。さらに本件において、「電子ドラム」と
は、複数のパッドを有し、各パッドの打撃操作に応答し
て電子的に楽音を発生するものであって、各パッド毎に
任意に音色を割り当て可能にするとともに各パッド毎
(あるいは各音色毎)に音像定位位置を設定可能にし、
各パッド毎(あるいは各音色毎)に音像定位された楽音
をステレオ出力するものである。
【0046】図2(b)および(c)は、ミキサに設け
られたボリューム類の設定状態を例示したものである。
これらの図において、“PHONES 1”〜“PHO
NES 4”と付記された最上段の4個のボリューム
は、第1チャネル〜第4チャネルのヘッドフォン出力の
音量を調整するためのボリュームであり、図1における
出力ボリューム101L〜103Lおよび101R〜1
03Rに対応している。また、“SOLO 1”〜“S
OLO 4”と付記された2段目の4個のボリューム
は、ソロボリュームであり、図1におけるソロボリュー
ム91、92、93Lおよび93Rに対応している。ま
た、第3段目において“PAN 1”〜“PAN 3”
と付記された3個の操作子は、第1チャネル〜第3チャ
ネルの各オーディオ信号の音像定位を調整するための操
作子であり、図1における音像定位部61または62に
対応している。また、これらの隣の“PAN/BAL”
と付記された操作子は、第4チャネルのオーディオ信号
の音像定位または左右のバランスを調整するための操作
子であり、図1における音像定位およびバランス調整部
63に対応している。そして、“INPUT 1”〜
“INPUT 4”と付記された最下段の4個のボリュ
ームは、ミキシングされる第1チャネル〜第4チャネル
のオーディオ信号の音量を調整するためのボリュームで
あり、図1における入力ボリューム41、42、43L
および43Rに対応している。
【0047】図2(b)および(c)に示す各設定状態
での動作は次のようになる。まず、図2(b)に示す設
定状態では、消音ピアノの演奏者、消音管楽器の演奏者
および電子ドラムの演奏者は、合奏音をヘッドフォンに
より聴取することができる。この合奏音において、消音
ピアノの演奏音の音像は左に、消音管楽器の演奏音の音
像は右に、電子メトロノームおよび電子ドラムの各演奏
音の音像は中央に定位することとなる。一方、第1チャ
ネル、第2チャネルおよび第4チャネルのソロボリュー
ムが最小レベルに絞られていないため、各演奏者は上記
合奏音とともに、中央に音像が定位した自分自身のソロ
演奏を聴取することができる。すなわち、例えば消音ピ
アノの演奏者は、上記合奏音を背景として、中央で電子
ドラム演奏および電子メトロノームに合わせて自分自身
による消音ピアノ演奏が行われているのを聴くことがで
きる。また、各演奏者はソロボリュームの操作により、
合奏音のミキシング状態はそのまま維持して、ソロ演奏
の音量のみを調整することができる。
【0048】次に図2(c)に示す設定状態では、第3
チャネルを除き、入力ボリュームが最低レベルに絞られ
ている。このため、消音ピアノ、消音管楽器および電子
ドラムの演奏が行われ、これらの各楽器からオーディオ
信号が出力されたとしても、それらはミキシングの対象
とはならず、第3チャネルに対応した電子メトロノーム
が出力するオーディオ信号のみがミキシング対象とな
る。この結果、ミキシング後のオーディオ信号として
は、電子メトロノーム音のオーディオ信号のみが消音ピ
アノ、消音管楽器および電子ドラムの各演奏者の各ヘッ
ドフォンに供給されることとなる。従って、消音ピア
ノ、消音管楽器および電子ドラムの各演奏者は、第1チ
ャネル、第2チャネルおよび第4チャネルに対応した各
ソロボリュームを各々調整することにより、電子メトロ
ノーム音と自分自身のソロ演奏音をヘッドフォンにより
聴きながら各々の楽器の演奏を行うことができる。
【0049】以上、本発明の第1の実施形態について説
明したが、本実施形態は図1に構成を示すものの他、こ
れに様々な変形を加えて実施することが可能である。例
えば、図1に示す構成では、反転アンプ81L〜83L
および81R〜83Rの後段に出力ボリューム101L
〜103Lおよび101R〜103Rが配置されている
が、出力ボリューム101L〜103LをLチャネル用
バス73Lと反転アンプ81L〜83Lとの間に介挿
し、出力ボリューム101R〜103RをRチャネル用
バス73Rと反転アンプ81R〜83Rとの間に介挿し
た構成に変更してもよい。このように変更した場合、各
演奏者は、自らのヘッドフォンに対応した出力ボリュー
ムの操作により、合奏音およびソロ演奏音全体としての
音量ではなく、合奏音のみのヘッドフォンへの出力音量
を調整することができる。
【0050】B.第2の実施形態 図3はこの発明の第2の実施形態であるミキサの構成を
示す回路図である。なお、図3に示す装置の各部で、前
述した図1に示す装置と共通する部分については、同一
の符号をつけてその説明を省略する。
【0051】上記第1の実施形態においては、各チャネ
ルのソロ演奏オーディオ信号は、各々ソロボリューム9
1、92、93Lおよび93Rによってその音量が調整
された後、反転アンプ81L〜83Lおよび81R〜8
3Rに入力される構成とした。これに対し、本実施形態
では、図3に示すように、ソロボリューム91、92、
93Rおよび93Rを設けず、バランス調整部910
L、920Lおよび930Lを反転アンプ81L〜83
Lの前段に、バランス調整部910R、920Rおよび
930Rを反転アンプ81R〜83Rの前段にそれぞれ
設けている。
【0052】ここで、例えばバランス調整部910L
は、Lチャネル用バス73Lを介して供給されるミキシ
ング後のオーディオ信号(合奏音のオーディオ信号)と
第1チャネルのソロ演奏オーディオ信号をミキシングし
て出力する手段である。すなわち、このバランス調整部
910Lは、Lチャネル用バス73Lからの合奏音のオ
ーディオ信号をx倍(0≦x≦1)するとともに、第1
チャネルのソロ演奏オーディオ信号を(1−x)倍し、
これらの各乗算結果を加算して出力する。また、バラン
ス調整部910Rは、Rチャネル用バス73Rからの合
奏音のオーディオ信号と第1チャネルのソロ演奏オーデ
ィオ信号とをミキシングして出力する手段である。これ
らのバランス調整部910Lおよび910Rは、いずれ
も第1のチャネルに対応したバランスボリューム(図示
略)に連結されており、ユーザはこのバランスボリュー
ムを操作することにより、各バランス調整部910Lお
よび910Rの各出力信号における合奏音とソロ演奏音
のミキシング比xを調整することができる。同様に、バ
ランス調整部920Lおよび920R並びに930Lお
よび930Rは、上記合奏音のオーディオ信号と第2の
チャネルのソロ演奏オーディオ信号をミキシングして出
力する手段並びに上記合奏音のオーディオ信号と第3の
チャネルのソロ演奏オーディオ信号をミキシングして出
力する手段であり、各々のミキシング比は第2並びに第
3の各チャネルに対応した各バランスボリュームにより
各々調整される。
【0053】図4は各バランス調整部910Lの構成例
を示す回路図である。このバランス調整部は、図に示す
ように、オペアンプ130、可変抵抗131および帰還
抵抗132により構成されている。ここで、オペアンプ
130は、非反転入力端が接地されており、反転入力端
と出力端との間に帰還抵抗132が介挿されている。ま
た、可変抵抗131は、一方の固定端にLチャネル用バ
ス73Lからの合奏音のオーディオ信号が与えられ、他
方の固定端に第1チャネルのソロ演奏オーディオ信号が
与えられる。そして、可変抵抗131の摺動子は、オペ
アンプ130の反転入力端に接続されている。この可変
抵抗131における摺動子の位置は、上述した第1のチ
ャネルに対応したバランスボリュームの操作により調整
される。この構成例によれば、上記合奏音のオーディオ
信号と第1チャネルのソロ演奏オーディオ信号とを可変
抵抗131の摺動子の位置に対応したミキシング比でミ
キシングし、オペアンプ130から出力することができ
る。他のバランス調整部910R、920L、920
R、930Lおよび930Rも以上説明したものと同様
な構成である。
【0054】図5は以上説明した実施形態の具体的な使
用例を示したものである。上述した図2(b)および
(c)に示した使用例においては、“SOLO 1”〜
“SOLO 4”と付記された4個のボリュームが設け
られていた。これに対し、本実施形態においては、図5
(b)および(c)に示すように、“BALANCE
1”〜“BALANCE 4”と付記された4個のボリ
ュームが設けられている。これらの4個のボリューム
は、“PHONES 1”〜“PHONES 4”と記
された各ヘッドフォン出力端子からの出力信号におけ
る、合奏音とソロ演奏音のバランスを調整するための操
作子である。なお、図5において、“BALANCE
1”〜”BALANCE 4”と付記された4個のボリ
ュームの左側に付記された“S”は“SOLO”の、右
側に付記された“E”は“ENSEMBLE”の頭文字
をそれぞれ表している。
【0055】さらに詳述すると、例えば、“BALAN
CE 1”と付記されたボリュームは、例えば図3にお
けるバランス調整部910Lおよび910Rに対応して
設けられており、これらのバランス調整部において合奏
音とソロ演奏音とをミキシングする際の各音のミキシン
グ比を調整するための操作子である。“BALANCE
2”等と付記されたボリュームも同様であり、上記
“BALANCE 1”と付記されたボリュームとは別
のチャネルに対応したバランス調整部における合奏音お
よび演奏音のミキシング比の調整に使用される。
【0056】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、バランス調整部910Lおよび910R、バランス
調整部920Lおよび920Rならびにバランス調整部
930Lおよび930Rを操作することにより、合奏音
とソロ演奏音のバランスを調整することができる。これ
により、例えば、ソロ演奏音の音量を上げると同時に合
奏音の音量を下げることができ、合奏音およびソロ演奏
音の音量をそれぞれ独立に調整する必要がなくなるか
ら、ミキサの操作性を向上させることができる。
【0057】C.第3の実施形態 図6はこの発明の第3の実施形態の構成を示すものであ
る。上記第1の実施形態に係るミキサは、オーディオ信
号のミキシングを行い、ミキシング結果を各ヘッドフォ
ンに供給する本来のミキサとしての回路と、ソロ演奏オ
ーディオ信号を発生し、該当するヘッドフォンに供給す
る回路とを含んだ一体の装置として本発明を実施したも
のであった。これに対し、本実施形態は、ソロ演奏オー
ディオ信号を発生しヘッドフォンに供給する回路を、本
来のミキサから分離した別個の装置として、各ヘッドフ
ォン毎に設けるものである。
【0058】図6において、MXはn個の入力チャネル
を介して入力されるオーディオ信号のミキシングを行
い、ミキシング結果をn個の出力チャネルを介して出力
するミキサである。各入力チャネルを介して入力される
オーディオ信号には、モノラル形式のものとステレオ形
式のものとが混在しているが、ミキシング結果はステレ
オ形式のオーディオ信号として出力される。なお、図6
ではモノラル形式のオーディオ信号を伝送する信号線に
は“M”、ステレオ形式のオーディオ信号を伝送する信
号線には“S”の表記が付されている。
【0059】EMI1〜EMInは、各々電子楽器ある
いは電気楽器である。また、H1〜Hnは、これらの電
子楽器EMI1〜EMInの演奏者が使用するヘッドフ
ォンである。そして、HA1〜HAnは、各演奏者の例
えばベルト等に装着された携帯用のヘッドフォンアンプ
であり、電子楽器EMI1〜EMInから出力される演
奏音のオーディオ信号をそのままミキサMXへ供給する
とともに、各オーディオ信号からソロ演奏オーディオ信
号を生成し、ミキサMXから出力されるミキシング後の
オーディオ信号とともにヘッドフォンアンプH1〜Hn
に供給するものである。
【0060】これらのヘッドフォンアンプHA1〜HA
nには、ソロボリューム201aおよび加算器202に
より構成されているものと、ソロボリューム201bお
よび加算器202により構成されているものとがある。
ここで、ソロボリューム201aは、モノラル形式のオ
ーディオ信号の音量調整を行うボリュームである。ま
た、ソロボリューム201bは、ステレオ形式のオーデ
ィオ信号の音量調整を行うボリュームである。
【0061】図6に示す例では、電子楽器EMI1から
はモノラル形式のオーディオ信号が出力される。このよ
うにモノラル形式のオーディオ信号を出力する電子楽器
に対しては、ヘッドフォンアンプHA1のようなソロボ
リューム201aを有する構成のヘッドフォンアンプが
接続されている。このヘッドフォンアンプに入力される
モノラル形式のオーディオ信号は、ソロボリューム20
1aを通過して加算器202に供給される過程におい
て、ソロボリューム201aの操作量に応じた音量に調
整され、かつ、中央に音像が定位したステレオ形式のオ
ーディオ信号に変換される。
【0062】一方、電子楽器EMInからはステレオ形
式のオーディオ信号が出力される。このようにステレオ
形式のオーディオ信号を出力する電子楽器に対しては、
ヘッドフォンアンプHAnのようなソロボリューム20
1bを有する構成のヘッドフォンアンプが接続されてい
る。このヘッドフォンアンプに入力されるステレオ形式
のオーディオ信号は、ソロボリューム201bを通過す
ることにより、そのままの形式で音量のみが調整され、
加算器202に供給される。
【0063】以上の構成において、電子楽器EMIk
(k=1〜n)から出力される演奏音のオーディオ信号
はヘッドフォンアンプHAk(k=1〜n)に各々入力
され、各ヘッドフォンアンプHAk(k=1〜n)内に
おいて2分岐される。そして、2分岐されたオーディオ
信号の一方はそのままミキサMXへ供給されてミキシン
グされ、このミキシングにより得られるオーディオ信号
はヘッドフォンアンプHAk(k=1〜n)に戻され
る。また、各ヘッドフォンアンプHAk(k=1〜n)
においては、上記2分岐されたオーディオ信号のうちの
他方の信号がソロボリューム201aまたは201bを
介し、ソロ演奏オーディオ信号として加算器202に入
力される。そして、ソロ演奏オーディオ信号は、加算器
202により、ミキサMXから供給されるミキシング後
のオーディオ信号と加算され、ヘッドフォンアンプHA
k(k=1〜n)からヘッドフォンHk(k=1〜n)
に供給される。
【0064】各演奏者は、ソロボリューム201aまた
は201bを調整することにより、ソロ演奏音のオーデ
ィオ信号の音量を調整することができる。従って、各演
奏者は、ミキサMXによって生成される合奏音の他、ソ
ロボリューム201aまたは201bの調整により、自
分自身のソロ演奏を聴きながら各電子楽器の演奏を行う
ことができる。
【0065】D.第4の実施形態 図7はこの発明の第4の実施形態であるヘッドフォンア
ンプの構成を示す図である。上記第3の実施形態におい
て、ヘッドフォンアンプHA1にはソロボリューム20
1aおよび加算器202が、ヘッドフォンアンプHAn
にはソロボリューム201bおよび加算器202が、そ
れぞれ設けられていた。これに対し、本実施形態におい
ては、ヘッドフォンアンプHA1はバランス調整部20
3aが、ヘッドフォンアンプHAnはバランス調整部2
03bが、それぞれ設けられている。ここで、モノラル
形式のオーディオ信号を出力する電子楽器に対しては、
ヘッドフォンアンプHA1のようなバランス調整部20
3aを有する構成のヘッドフォンアンプが接続されてい
る。また、ステレオ形式のオーディオ信号を出力する電
子楽器に対しては、ヘッドフォンアンプHAnのような
バランス調整部203bを有する構成のヘッドフォンア
ンプが接続されている。
【0066】図7に示す例では、電子楽器EMI1から
はモノラル形式のオーディオ信号が出力される。ヘッド
フォンアンプHA1に入力されるこのモノラル形式のオ
ーディオ信号は、バランス調整部201aに供給される
過程において、中央に音像が定位したステレオ形式のオ
ーディオ信号に変換される。
【0067】一方、電子楽器EMInからはステレオ形
式のオーディオ信号が出力される。ヘッドフォンアンプ
HAnに入力されるこのステレオ形式のオーディオ信号
は、そのままの形式でバランス調整部203bに供給さ
れる。
【0068】以上の構成において、電子楽器EMIk
(k=1〜n)から出力される演奏音のオーディオ信号
はヘッドフォンアンプHAk(k=1〜n)において2
分岐される。この2分岐されたオーディオ信号のうち、
一方はミキサMXに供給されてミキシングされ、このミ
キシング後のオーディオ信号はヘッドフォンアンプHA
k(k=1〜n)中のバランス調整部203aまたは2
03bに供給される。また、上記2分岐されたオーディ
オ信号のうちの他方の信号は、ソロ演奏オーディオ信号
としてバランス調整部203aまたは203bに供給さ
れる。
【0069】ここで、バランス調整部203aおよび2
03bは、図4に示したバランス調整部91OL〜93
0Lおよび910R〜930Rと同様の構成となってい
る。すなわち、ミキサMXから供給されるミキシング後
のオーディオ信号をx倍(0≦x≦1)するとともに、
他方の端子から入力される電子楽器EMIk(k=1〜
n)からのソロ演奏オーディオ信号を(1−x)倍し、
これらの各乗算結果を加算してヘッドフォンHk(k=
1〜n)に出力する。各演奏者は、バランス調整部20
3aまたは203bを操作することによって、ヘッドホ
ンHk(k=1〜n)への出力信号における合奏音とソ
ロ演奏音のミキシング比xを調整することができる。
【0070】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、バランス調整部203aまたは203bを操作する
ことにより、合奏音とソロ演奏音のバランスを調整する
ことができる。これにより、例えば、ソロ演奏音の音量
を上げると同時に合奏音の音量を下げることができ、合
奏音およびソロ演奏音の音量をそれぞれ独立に調整する
必要がなくなるから、ヘッドホンアンプの操作性を向上
させることができる。
【0071】
【発明の効果】以上説明したように、この発明に係るミ
キサまたはヘッドフォンアンプによれば、これらを使用
して合奏を行った場合、各演奏者は合奏音の他に自己の
ソロ演奏を聴くことが可能であるため、合奏全体のみな
らず、自分自身の楽器演奏が思い通りに行われているか
否かを確認することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の第1の実施形態であるミキサの構
成を示す回路図である。
【図2】 同実施形態の使用例を示す図である。
【図3】 この発明の第2の実施形態であるミキサの構
成を示す回路図である。
【図4】 この発明の第2の実施形態であるミキサにお
けるバランス調整部の構成を示す図である。
【図5】 同実施形態の使用例を示す図である。
【図6】 この発明の第3の実施形態であるヘッドフォ
ンアンプを使用したシステムの構成を示す図である。
【図7】 この発明の第4の実施形態であるヘッドフォ
ンアンプを使用したシステムの構成を示す図である。
【図8】 従来のポータブルミキサを示す図である。
【図9】 従来のヘッドフォンアンプを示す図である。
【図10】 従来のミキサの使用例を示す図である。
【符号の説明】
11,12……モノラル入力端子、13L,13R……
ステレオ入力端子、41,42,43L,43R……入
力ボリューム、91,92,93L,93R……ソロボ
リューム、71L,73L……Lチャネル用バス、71
R,73R……Rチャネル用バス、101L〜103
L,101R〜103R……出力ボリューム、121〜
123……ヘッドフォン出力端子。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の入力チャネルを介して入力される
    各オーディオ信号をミキシングし、ミキシング後のオー
    ディオ信号を複数の出力チャネルを介して出力する第1
    のミキシング手段と、 前記複数の入力チャネルを介して入力され、かつ、前記
    第1のミキシング手段に入力される前の各オーディオ信
    号を取り出してソロ演奏オーディオ信号とし、前記複数
    の出力チャネルを介して出力されるオーディオ信号の各
    々に加える手段であって、前記各ソロ演奏オーディオ信
    号の音量を各々独立に調整するボリュームを有する第2
    のミキシング手段とを具備することを特徴とするミキ
    サ。
  2. 【請求項2】 複数の入力チャネルを介して入力される
    各オーディオ信号をミキシングする第1のミキシング手
    段と、 前記複数の入力チャネルを介して入力され、かつ、前記
    第1のミキシング手段に入力される前の各オーディオ信
    号を取り出してソロ演奏オーディオ信号とし、複数の入
    力チャネルに対応した前記ソロ演奏オーディオ信号に前
    記第1のミキシング手段によるミキシング後のオーディ
    オ信号を各々ミキシングして、複数の出力チャネルを介
    して出力する手段であって、前記ソロ演奏オーディオ信
    号と前記第1のミキシング手段によるミキシング後のオ
    ーディオ信号とのミキシング比を調節する調節手段を各
    々有する第2のミキシング手段とを具備することを特徴
    とするミキサ。
  3. 【請求項3】 外部から入力されるオーディオ信号をミ
    キサへ供給するとともに、操作子により指定された音量
    のソロ演奏オーディオ信号を前記オーディオ信号から生
    成し、前記ミキサから出力されるミキシング後のオーデ
    ィオ信号とともにヘッドフォンへ出力することを特徴と
    するヘッドフォンアンプ。
  4. 【請求項4】 外部から入力されるオーディオ信号をミ
    キサへ供給するとともに、ソロ演奏オーディオ信号を前
    記オーディオ信号から生成し、前記ミキサから出力され
    るミキシング後のオーディオ信号とミキシングしてヘッ
    ドフォンへ出力するヘッドフォンアンプであって、前記
    ミキシング後のオーディオ信号と前記ソロ演奏オーディ
    オ信号とのミキシング比を調節する調節手段を具備する
    ことを特徴とするヘッドフォンアンプ。
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