WO2006098347A1

WO2006098347A1 - 音声信号制御装置およびその方法

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Publication number: WO2006098347A1
Application number: PCT/JP2006/305081
Authority: WO
Inventors: Akinobu Tanaka; Ryosuke Kitago
Original assignee: Matsushita Electric Industrial Co., Ltd.
Priority date: 2005-03-17
Filing date: 2006-03-15
Publication date: 2006-09-21
Also published as: JP2006262127A

Abstract

　サラウンドシステムにおいて定位モードからレベルモードに切替えるとき、定位モードであったときの出力レベルに調整する手間を省略することができる音声信号制御装置およびその方法を提供すること。　サラウンドシステムを構成するスピーカに音声信号を出力する音声信号制御装置１０において、指定された出力レベルに基づいて音声を出力するレベルモードと音像の定位に応じて音声を出力する定位モードとを切替えるときの切替指示を受付ける切替指示受付部１３と、レベルモードに切替えるための切替指示を受付けたとき、定位を表す情報と出力レベルとを対応させた定位対応情報に基づいて前方および後方のスピーカに対応する出力レベルを特定する出力レベル特定部１４と、特定された出力レベルに基づいて、切替え後の出力レベルを算出する出力レベル算出部１５とを備えて構成する。

Description

音声信号制御装置およびその方法

技術分野

[0001] 本発明は、音声を聴くときの位置の周囲に配置された複数のスピーカに対応する音声信号を制御する音声信号制御装置およびその方法に関する。

背景技術

[0002] 従来の音声信号制御装置としては、 Lチャンネルの音声信号と Rチャンネルの音声信号との差分信号を求める減算器と、差分信号の信号レベルを検出するレベル検出回路と、検出した信号レベルに基づ、て Lチャンネル信号の増幅率を可変させる可変増幅器とを有し、入力される音声信号力 Sステレオ信号あるいはモノラル信号の場合にも回路規模を増大することなぐ入力音声信号の信号レベルに応じたサラウンドの音声を出力することができるものが知られている (例えば、特許文献 1参照)。

[0003] ところで、音声を聴く者に臨場感を与えるサラウンドシステムは、音声を聴くときの位置に対して前方および後方に複数のスピーカを配置したものであって、種々のサラウンドモードを有しており、サラウンドモードは、例えば、前方に左右 2つのスピーカを単に配置した 2チャンネルのモードや、左前方、正面、右前方、左後方、右後方に合わせて 5個のスピーカを配置し、さらに重低音用に 1個のスピーカを配置した 5. 1チャンネルのモードなどがある。このようなサラウンドシステムに対応した従来の音声信号制御装置としては、利用者の操作に応じて音像の定位を可変とし、音像の定位に応じてディジタル信号のレベルを制御するものが知られている（例えば、特許文献 2参照）

[0004] また、従来の音声信号制御装置は、音像の定位に応じて音声を出力する定位モード（以下、 PANモードという。）と、出力レベルに基づいて音声を出力するレベルモード (以下、 LVLモードという。）とを備え、それぞれのモードに応じた音声を出力するようになつている。

[0005] 図 12は、従来の音声信号制御装置に係る定位および出力レベルを表す図である。

サラウンドシステム 100は、 5. 1チャンネルであり、左前方のスピーカ L、正面のスピ一力 C、右前方のスピーカ R、左後方のスピーカ LS、右後方のスピーカ RS、および重低音用のスピーカ LFEを備えている。サラウンドシステム 100の PANモードの場合においては、例えば、図 12に示すように、定位 101が中央力も左に位置していたとき、各スピーカに対応する出力レベルの一例は、グラフ 200に示すように、スピーカおよびスピーカ LSに対応する出力レベルが 6dB、その他のスピーカに対応する出力レベルが ∞dBである。

特許文献 1 :特開平 7— 15800号公報

特許文献 2 :特開 2003— 134600号公報

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0006] し力しながら、従来の音声信号制御装置では、 PANモード力も LVLモードに切替えるとき、出力レベルが初期値にリセットさせるため、初期値が ∞dBであれば図 12 に示すグラフ 201のようになり、 PANモードであったときの出力レベルに調整するための手間がかかるという問題があった。

[0007] 本発明は、従来の問題を解決するためになされたもので、サラウンドシステムにおいて定位モードからレベルモードに切替えるとき、定位モードであったときの出カレベルに調整する手間を省略することができる音声信号制御装置およびその方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

[0008] 本発明の音声信号制御装置は、音声を聴くときの位置に対して前方に 2つ以上および後方に 1つ以上配置されたスピーカに対応する音声信号を制御する音声信号制御装置において、指定された出力レベルに基づいて音声を出力するレベルモードと音像の定位に応じて音声を出力する定位モードとを切替えるときの切替指示を受付ける切替指示受付部と、前記切替指示受付部が前記定位モードから前記レベルモードに切替えるための切替指示を受付けたとき、前記定位を表す情報と前記出カレベルとを対応させた定位対応情報に基づいて前記前方および前記後方のスピーカに対応する出力レベルを特定する出力レベル特定部と、前記出力レベル特定部によつて特定された出力レベルに基づいて、切替え後の出力レベルをそれぞれ算出する出力レベル算出部とを備え、前記出力レベル算出部によってそれぞれ算出された出カレベルに従ってそれぞれの前記スピーカに音声を出力させる構成を有している。

[0009] この構成により、定位対応情報に基づいて前方および後方のスピーカに対応する出力レベルを特定し、特定された出力レベルに基づいて切替え後の出力レベルをそれぞれ算出し、算出されたそれぞれの出力レベルに従ってそれぞれのスピーカに音声を出力させるため、サラウンドシステムにおいて定位モードからレベルモードに切替えるとき、定位モードであったときの出力レベルに調整する手間を省略することができる。

[0010] また、本発明の音声信号制御装置は、前記音声信号が、モノラルである構成を有している。

[0011] この構成により、モノラルの音声信号における定位モードであったときの出力レベルに調整する手間を省略することができる。

[0012] また、本発明の音声信号制御装置は、前記音声信号が、ステレオである構成を有している。

[0013] この構成により、ステレオの音声信号における定位モードであったときの出カレべルに調整する手間を省略することができる。

[0014] また、本発明の音声信号制御方法は、音声を聴くときの位置に対して前方に 2っ以上および後方に 1つ以上配置されたスピーカに対応する音声信号を制御するコンビユータにおける音声信号制御方法において、前記コンピュータが、指定された出カレベルに基づいて音声を出力するレベルモードと音像の定位に応じて音声を出力する定位モードとを切替えるときの切替指示を受付ける切替指示受付ステップと、前記コンピュータが、前記切替指示受付ステップで前記定位モードから前記レベルモードに切替えるための切替指示を受付けたとき、前記定位を表す情報と前記出力レベルとを対応させた定位対応情報に基づいて前記前方および前記後方のスピーカに対応する出力レベルを特定する出力レベル特定ステップと、前記コンピュータが、前記出力レベル特定ステップで特定された出力レベルに基づいて、切替え後の出カレべルをそれぞれ算出する出力レベル算出ステップと、前記コンピュータが、前記出カレベル算出ステップでそれぞれ算出された出力レベルに従ってそれぞれの前記スピー力に音声を出力させるステップとを備えたものである。

[0015] この方法により、定位対応情報に基づいて前方および後方のスピーカに対応する出力レベルを特定し、特定された出力レベルに基づいて切替え後の出力レベルをそれぞれ算出し、算出されたそれぞれの出力レベルに従ってそれぞれのスピーカに音声を出力させるため、サラウンドシステムにおいて定位モードからレベルモードに切替えるとき、定位モードであったときの出力レベルに調整する手間を省略することができる。

発明の効果

[0016] 本発明は、サラウンドシステムにおいて定位モードからレベルモードに切替えるとき

、定位モードであったときの出力レベルに調整する手間を省略することができる音声信号制御装置およびその方法を提供するものである。

図面の簡単な説明

[0017] [図 1]本発明の実施の形態に係る音声信号制御装置のブロック図

[図 2]PANの値と左右にあるスピーカに対応する出力レベルそれぞれとの関係の一例を表す図

[図 3]各スピーカに対応する出力レベルの配分における定め方の一例を表す図 [図 4]図 3で説明した PANモードにおける各出力レベルの相互の関係を表す図 [図 5]5. 1チャンネルの LVLモードにおける各出力レベルの相互の関係を表す図 [図 6]定位を表す情報と出力レベルとを対応させた定位対応情報の一例を表す図 [図 7]PANモードから LVLモードに切替えるときのプログラムのフローチャート

[図 8]本発明の実施の形態に係る音声信号制御装置に係る定位および出力レベルを表す図

[図 9]音声信号力ステレオである場合、図 3で説明した PANモードにおける各出カレベルの相互の関係を表す図

[図 10]定位を表す情報と出力レベルとを対応させた定位対応情報の一例を表す図 [図 11]ステレオの音声信号に対応し、 PANモード力も LVLモードに切替えるときのプログラムのフローチャート

[図 12]従来の音声信号制御装置に係る定位および出力レベルを表す図符号の説明

10 音声信号制御装置

11 指示部

12 CPU

13 切替指示受付部

14 出力レベル特定部

15 出力レベル算出部

16 メモリ

17 信号入力部

18 信号処理部

19 信号出力部

100 サラウンドシステム

101、 102 定位

200、 201、 202 グラフ

発明を実施するための最良の形態

[0019] 以下、本発明の実施の形態に係る音声信号制御装置について、図面を用いて説明する。

[0020] 本発明の実施の形態に係る音声信号制御装置のブロック図を図 1に示す。音声信号制御装置 10は、音声信号制御装置 10に対して指示を行う指示部 11と、種々のプログラムを実行する CPU12と、プログラムやデータ等を記憶するメモリ 16と、音声信号を入力する信号入力部 17と、入力した音声信号を処理する信号処理部 18と、サラゥンドシステムを構成するスピーカに音声を出力させる信号出力部 19とを備えて構成される。

[0021] なお、音声信号制御装置 10は、コンピュータによって構成されてもよい。また、サラゥンドシステムは、音声を聴くときの位置に対して前方および後方に複数のスピーカを配置したものである。

[0022] 指示部 11は、例えば、キーボードやマウス等によって構成される。メモリ 16は、 RA Mおよび ROM等によって構成される。信号入力部 17は、例えば、音声信号となるァナログ信号力デジタル信号に変換する AZD変換に関する機能を有する。信号処理部 18は、複数の音声信号を混合するものであり、いわゆるミキサーに関する機能を有する。

[0023] 信号出力部 19は、例えば、デジタル信号カゝらアナログ信号に変換する DZA変換に関する機能を有する。また、信号出力部 19は、図 12に示した左前方のスピーカ L が接続される信号出力部 L、正面のスピーカ Cが接続される信号出力部 C、右前方のスピーカ Rが接続される信号出力部 R、左後方のスピーカ LSが接続される信号出力部 LS、右後方のスピーカ RSが接続される信号出力部 RS、および重低音用のスピー力 LFEが接続される信号出力部 LFEを備えて、る。

[0024] CPU12内に記載している切替指示受付部 13、出力レベル特定部 14、および出カレベル算出部 15は、プログラムのモジュール等である。なお、 CPU12は、信号処理部 18および信号出力部 19に対して、出力レベルの調整や音質の調整などを指示するようになっている。

[0025] 切替指示受付部 13は、指定された出力レベルに基づいて音声を出力する LVLモードと音像の定位に応じて音声を出力する PANモードとを切替えるときの切替指示を受付けるようになっている。例えば、切替指示受付部 13は、指示部 11から受付けた切替指示に応じて、 LVLモードと PANモードとのうち何れかに切替えるようになつている。

[0026] なお、 PANモードにおいては、各スピーカに対応する出力レベルの配分を PANの値によって定める。図 2は、 PANの値と左右にあるスピーカに対応する出力レベルそれぞれとの関係の一例を表す図である。なお、本発明の実施の形態では、 PANの値力^〜 30までの値をとる。

[0027] 例えば、 PANの値が 0である場合、左にあるスピーカに対応する出力レベル（以下、レベル Lという）力Oであり、右にあるスピーカに対応する出力レベル（以下、レベル Rという）が一∞である。 PANの値が 15である場合、レベル Lとレベル Rとが等しくなる。 PANの値が 30である場合、レベル R力Oであり、レベル Lがー∞である。

[0028] 図 3は、左前方のスピーカ L、正面のスピーカ C、右前方のスピーカ R、左後方のスピー力 LS、右後方のスピーカ RS、および重低音用のスピーカ LFEを備えたときの 5 . 1チャンネルの PANモードにおいて、各スピーカに対応する出力レベルの配分における定め方の一例を表す図である。

[0029] 本発明の実施の形態では、左右のスピーカに対応する出力レベルの配分である左右 PANおよび前後のスピーカに対応する出力レベルの配分である前後 PAN、 2つの PANを定めており、さらに、左右のスピーカと中央のスピーカとの出力レベルの比である左右中央比を定めている。

[0030] また、図 4は、図 3で説明した PANモードにおける各出力レベルの相互の関係を表す図である。なお、入力された音声信号は、モノラルである。

[0031] 左右 PANにおいては、 PANの値が小さければ、信号出力部 Lに対応する出カレベルが大きくなり、信号出力部 Rに対応する出力レベルが小さくなる。また、 PANの値が大きければ、信号出力部 Lに対応する出力レベルが小さくなり、信号出力部尺に対応する出力レベルが大きくなる。

[0032] 左右中央比は、信号出力部 L、 Rに対応する出力レベルと信号出力部 Cに対応する出力レベルとの比を表す。

[0033] 前後 PANにおいては、 PANの値が小さければ、信号出力部 L、信号出力部 C、信号出力部 Rに対応する出力レベルが大きくなり、信号出力部 LS、信号出力部 RSに対応する出力レベルが小さくなる。また、 PANの値が大きければ、信号出力部 L、信号出力部 C、信号出力部 Rに対応する出力レベル力、さくなり、信号出力部 LS、信号出力部 RSに対応する出力レベルが大きくなる。

[0034] また、信号出力部 LFEに対応する出力レベルは、前後 PAN、左右 PAN、および左右中央比と独立している。

[0035] 図 5は、 5. 1チャンネルの LVLモードにおける各出力レベルの相互の関係を表す図である。なお、入力された音声信号は、モノラルである。 LVLモードでは、指定された出力レベルに基づいて音声を出力するため、各信号出力部に対応する出カレべルは、それぞれ独立している。

[0036] 出力レベル特定部 14は、切替指示受付部 13が PANモードから LVLモードに切替えるための切替指示を受付けたとき、定位を表す情報と出力レベルとを対応させた定位対応情報に基づいて前方および後方のスピーカに対応する出力レベルを特定するようになっている。

[0037] 図 6は、定位を表す情報と出力レベルとを対応させた定位対応情報の一例を表す図である。図 6では、定位を表す情報は、左右中央比、左右 PANの値、および前後 PANの値からなる。

[0038] 図 6に示した定位対応情報によれば、左右中央比、すなわち、左右のスピーカと中央のスピーカとの出力レベルの比が 10 : 0であり、左右 PANの値力 ^である場合、スピー力 Lに対応する出力レベル（以下、レベル Lという。）が OdB、スピーカ Rに対応する出力レベル（以下、レベル Rという。）が一∞dB、スピーカ Cに対応する出力レベル (以下、レベル Cという。）がー∞dBである。また、左右中央比が 10 : 0であり、前後 P ANの値が 0である場合、前方のスピーカに対応する出力レベル（以下、レベル Fという。）が OdB、後方のスピーカに対応する出力レベル（以下、レベル Sという。）がー∞ dBである。

[0039] 出力レベル算出部 15は、出力レベル特定部 14によって特定された出力レベルに基づいて切替え後の出力レベルをそれぞれ算出し、信号出力部 19は、出力レベル算出部 15によってそれぞれ算出された出力レベルに従ってそれぞれのスピーカに音声を出力させるようになって、る。

[0040] 以上のように構成された音声信号制御装置につ!/、て、その動作につ!、て図面を参照して説明する。図 7は、 PANモード力も LVLモードに切替えるときのプログラムのフローチャートである。なお、このフローチャートは、モノラルの音声信号に対応している。

[0041] まず、切替指示受付部 13が PANモードから LVLモードに切替えるための切替指示を受付けたとき、出力レベル特定部 14は、図 6に示した定位対応情報に基づいて、設定されている定位を表す情報のうち左右中央比、左右 PANの値から、レベル L、レベル R、およびレベル Cを特定する（SI)。

[0042] 次に、出力レベル特定部 14は、図 6に示した定位対応情報に基づいて、設定されている定位を表す情報のうち左右中央比、左右 PANの値から、スピーカ LSに対応する出力レベル（以下、レベル LSという。）およびスピーカ RSに対応する出力レベル (以下、レベル RSという。）を特定する（S2)。なお、レベル L、レベル R、およびレべル Cの場合と異なり、スピーカ LSおよびスピーカ RS力もなる後方のスピーカにおいては、後方に中央のスピーカが存在しないため、 S2では、左右中央比を 10 : 0とする。

[0043] 次に、出力レベル特定部 14は、図 6に示した定位対応情報に基づいて、設定されている定位を表す情報のうち左右中央比、前後 PANの値から、レベル Fおよびレべル Sを特定する（S3)。なお、レベル Fおよびレベル Sにとつては、スピーカ Cが関係しないため、 S3では、左右中央比を 10 : 0とする。

[0044] ここで、出力レベル算出部 15は、レベル L、レベル R、レベル Cそれぞれにレベル F を加えたものを、切替え後のレベル L、レベル R、レベル Cとし、レベル LS、レベル RS それぞれにレベル Sを加えたものを、切替え後のレベル LS、レベル RSとする（S4)。なお、スピーカ LFEに対応する出力レベル（以下、レベル LFEという。 )は、切替え後のレベル LFEと同じである。

[0045] 信号出力部 19は、出力レベル特定部 14がそれぞれ算出した切替え後のレベルに従ってそれぞれのスピーカに音声を出力させる（S5)。すなわち、信号出力部 Lは、切替え後のレベル Lに従って音声信号をスピーカ Lに出力し、信号出力部 Rは、切替え後のレベル Rに従って音声信号をスピーカ Rに出力し、信号出力部 Cは、切替え後のレベル Cに従って音声信号をスピーカ Cに出力し、信号出力部 LSは、切替え後のレベル LSに従って音声信号をスピーカ LSに出力し、信号出力部 RSは、切替え後のレベル RSに従って音声信号をスピーカ RSに出力し、信号出力部 LFEは、切替え後のレベル LFEに従って音声信号をスピーカ LFEに出力する。

[0046] また、図 8は、本発明の実施の形態に係る音声信号制御装置に係る定位および出カレベルを表す図である。音声信号制御装置 10が制御するサラウンドシステム 100 は、 5. 1チャンネルである。サラウンドシステム 100の PANモードの場合においては、例えば、図 8に示すように、定位 101が中央力も左に位置していたとき、各スピーカに対応する出力レベルは、グラフ 200のようにスピーカ Lおよびスピーカ LSに対応する出力レベルが 6dB、その他のスピーカに対応する出力レベルが ∞dBである。

[0047] 音声信号制御装置 10では、 PANモードから LVLモードに切替えたときの各出カレベルの一例は、グラフ 202に示すように、切替え後の定位 102は、切替え前の定位 1 01の位置と全く変わらない。 [0048] 以上、モノラルの音声信号に対応した音声信号制御装置 10の動作について説明したが、ステレオの音声信号の場合にっ、ても説明する。

[0049] 図 9は、音声信号がステレオである場合、図 3で説明した PANモードにおける各出カレベルの相互の関係を表す図である。また、図 4で説明した内容と異なる点は、左右 PANが、信号出力部 Lに対応する出力レベルと信号出力部 Rに対応する出カレベルとのバランスを表す左右 BALに変更された点である。

[0050] なお、左右 BALの値と左右にあるスピーカに対応する出力レベルそれぞれとの関係は、図 2で説明した左右 PANとほぼ同様のものである。また、 LVLモードでは、指定された出力レベルに基づいて音声を出力するため、各信号出力部に対応する出カレベルは、図 5と同様にそれぞれ独立している。

[0051] また、図 10は、定位を表す情報と出力レベルとを対応させた定位対応情報の一例を表す図である。図 10では、定位を表す情報は、左右中央比および左右 BALの値カゝらなる。図 6で説明した内容と異なる点は、左右 PANおよび前後 PANが、左右 BA

Lに変更された点である。

[0052] 図 11は、ステレオの音声信号に対応し、 PANモード力 LVLモードに切替えるときのプログラムのフローチャートである。なお、図 7で説明した動作と同一のものについては、同一の符号を付している。

[0053] まず、出力レベル特定部 14は、図 10に示した定位対応情報に基づいて、設定されている定位を表す情報のうち左右中央比、左右 BALの値から、レベル L、レベル R、およびレベル Cを特定する（S11)。

[0054] 次に、出力レベル特定部 14は、図 10に示した定位対応情報に基づいて、設定されている定位を表す情報のうち左右中央比、左右 BALの値から、レベル LSおよびレベル RSを特定する（S 12)。なお、図 7で説明した S2と同様に左右中央比を 10 : 0とする。

[0055] なお、図 11に示した S3から S5までの動作については、図 7で説明した S3力 S5と同様であるため、それぞれの説明を省略する。

[0056] 以上、 5. 1チャンネルの場合の音声信号制御装置 10に動作ついて説明したが、左前方のスピーカ L、正面のスピーカ C、右前方のスピーカ R、および後方のスピーカ Sを備えたときの 3— 1チャンネルの場合においても、音声信号制御装置 10は、 5. 1 チャンネルの動作とほぼ同様の動作で実現することができる。

[0057] 3—1チャンネルの場合、 S1または S11の動作を行うとき、出力レベル特定部 14は、レベル L、レベル R、およびレベル Cを特定する。 S2または S 12の動作は行わず、 S 3の動作を行うとき、出力レベル特定部 14は、レベル Fおよびレベル Sを特定する。

[0058] S4の動作を行うとき、出力レベル算出部 15は、レベル L、レベル R、レベル Cそれぞれにレベル Fをカ卩えたものを、切替え後のレベル L、レベル R、レベル Cとし、後方のスピーカ Sに対応する切替え後の出力レベル Sをレベル Sとすることにより、音声信号制御装置 10は、 3— 1チャンネルに対応することができる。

[0059] 以上説明したように、本発明の実施の形態に係る音声信号制御装置は、定位対応情報に基づいて前方および後方のスピーカに対応する出力レベルを特定し、特定された出力レベルに基づいて切替え後の出力レベルをそれぞれ算出し、算出された出カレベルに従ってそれぞれのスピーカに音声を出力させるため、サラウンドシステムにおいて PANモードから LVLモードに切替えるとき、 PANモードであったときの出カレベルに調整する手間を省略することができる。

[0060] なお、 5. 1チャンネルおよび 3— 1チャンネルの場合について説明した力本発明の実施の形態に係る音声信号制御装置は、その他のサラウンドシステムにおいても対応可能である。

産業上の利用可能性

[0061] 以上のように、本発明に係る音声信号制御装置およびその方法は、サラウンドシステムにおいて定位モードからレベルモードに切替えるとき、定位モードであったときの出力レベルに調整する手間を省略することができるという効果を有し、サラウンドシステムを実現する音声信号制御装置等として有用である。

Claims

請求の範囲

[1] 音声を聴くときの位置に対して前方に 2つ以上および後方に 1つ以上配置されたスピ一力に対応する音声信号を制御する音声信号制御装置において、

指定された出力レベルに基づいて音声を出力するレベルモードと音像の定位に応じて音声を出力する定位モードとを切替えるときの切替指示を受付ける切替指示受付部と、

前記切替指示受付部が前記定位モードから前記レベルモードに切替えるための切替指示を受付けたとき、前記定位を表す情報と前記出力レベルとを対応させた定位対応情報に基づいて前記前方および前記後方のスピーカに対応する出力レベルを特定する出力レベル特定部と、

前記出力レベル特定部によって特定された出力レベルに基づいて、切替え後の出カレベルをそれぞれ算出する出力レベル算出部とを備え、

前記出力レベル算出部によってそれぞれ算出された出力レベルに従ってそれぞれの前記スピーカに音声を出力させることを特徴とする音声信号制御装置。

[2] 前記音声信号は、モノラルであることを特徴とする請求項 1に記載の音声信号制御装置。

[3] 前記音声信号は、ステレオであることを特徴とする請求項 1に記載の音声信号制御装置。

[4] 音声を聴くときの位置に対して前方に 2つ以上および後方に 1つ以上配置されたスピ一力に対応する音声信号を制御するコンピュータにおける音声信号制御方法において、

前記コンピュータ力指定された出力レベルに基づいて音声を出力するレベルモードと音像の定位に応じて音声を出力する定位モードとを切替えるときの切替指示を受付ける切替指示受付ステップと、

前記コンピュータが、前記切替指示受付ステップで前記定位モードから前記レベルモードに切替えるための切替指示を受付けたとき、前記定位を表す情報と前記出力レベルとを対応させた定位対応情報に基づいて前記前方および前記後方のスピー力に対応する出力レベルを特定する出力レベル特定ステップと、前記コンピュータが、前記出力レベル特定ステップで特定された出力レベルに基づ V、て、切替え後の出力レベルをそれぞれ算出する出力レベル算出ステップと、前記コンピュータが、前記出力レベル算出ステップでそれぞれ算出された出カレべルに従ってそれぞれの前記スピーカに音声を出力させるステップとを備えたことを特徴とする音声信号制御方法。