JPH11149270A - Elの装飾ユニット体 - Google Patents

Elの装飾ユニット体

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JPH11149270A
JPH11149270A JP9337649A JP33764997A JPH11149270A JP H11149270 A JPH11149270 A JP H11149270A JP 9337649 A JP9337649 A JP 9337649A JP 33764997 A JP33764997 A JP 33764997A JP H11149270 A JPH11149270 A JP H11149270A
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light
emitting
plate member
electrode layer
side electrode
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JP9337649A
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Kozo Oshio
宏三 大塩
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】EL面発光体を立体的装飾効果をも得られるよ
うにし、リアル感の高い装飾表示を可能にして、安全性
と保全性と生産性をもったELの装飾ユニット体を提供
する。 【解決手段】EL面発光体2A1〜2A3を各層ごと文
字、シンボル、図形、絵、象形像等のポジティブ形状の
各別体にした形象体に形成して、適当な位置関係に組合
わせて配設し、各EL面発光体に導電線6a,6bを接
続し、全体を発光領域を含む面を透光性の樹脂体3で内
包させて導電線の端部を樹脂体から突出させ、樹脂体で
内包したELの装飾ユニット体及び樹脂体で内包しない
ままに各配設したEL面発光体の発光面側を、3mm以
上の厚さの透光性板部材で覆い、裏面側を同体の透光性
板部材又は別体の板部材で覆って一体的に固設し、これ
を水平面上に10゜の傾きまで立つ重心にして構成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【発明の属する技術分野】本発明は、電界発光によって
平面発光するEL面発光体のELの装飾ユニット体に関
するものである。
【従来の技術】従来、EL面発光体は軽量でかつ厚みも
1mm程度と薄く、しかも発光面から均一な平面の発光
が得られ、その発光色も青緑、緑、オレンジ、白などあ
り、低消費電力で発熱も伴わないため、主に表示器のバ
ックライトとして利用されている。そのバックライトと
しての原理は、図20(a)(b)に示すように平面体
のEL面発光体2の発光面上に遮蔽板19を重ね、この
遮蔽板19によって遮蔽する部分で光を遮り、遮蔽され
ない部分から透過する光でその部分を表示するものであ
る。その方法には(a)図に示すように、透明な遮蔽板
19上に例えば“Beatles”という文字を印刷し
たものを重ねて、ネガティブ(文字の部分が暗い影とな
る)に表示する方法と、(b)図に示すように逆に“B
eatles”の文字を除く部分に印刷したものを重ね
て、ポジティブ(文字の部分が明るく光る)に表示する
方法がある。この表示の仕方は、例えば実開昭63ー1
01498号公報にも提案されているが、ポジティブに
表示する場合には、EL面発光体の面積と同じ遮蔽面積
にした透明な板上に文字の部分を除いた部分をインク
(通常は黒インク)でもって印刷して遮蔽しなければな
らない。このように構成した場合、実際にはその印刷し
た部分から若干光が透過してしまうため、バックが滲ん
だように光ってしまい外観の見栄えがよくない。そして
これを防ぐには、バックのインクをかなり厚く塗って印
刷しなければならなくなる。またポジティブに表示する
その他の方法としては、不透明な板から文字部分を切り
抜くことも考えられるが、そうした場合には例えば“B
eatles”であれば“B”“e”“a”の囲まれた
字体の部分が落ちてしまい、表示した時にやはり外観の
見栄えがよくない。また遮蔽したEL面発光体の部分は
光が遮られており、その発光部分は用を果たしていない
ためその材料は全く無駄になってしまう。また従来のよ
うに遮蔽板を使ったマスキングによる発光表示の方法で
は、本発明の実施例中に示す図1、図4、図5、図6、
図9のような絵柄のものを、2色以上の各別体にしたE
L面発光体を組合せて発光表示することは到底できなか
った。また他のポジティブに表示する方法として、例え
ば特開平2ー8887号公報に提案されてるように、多
数のEL発光素子をドットマトリックス状に並べて、所
望形状の部分に面した位置にあるEL発光素子を発光さ
せて表示する方法があるが、この構成は非常に複雑で製
作コストがかかる上に、一つの画素をよほど小さくしな
ければ、発光部分と非発光部分とのきれいな境界線が得
られない。また非発光領域のEL発光素子がやはり無駄
になってしまう。また例えば表面側電極層、発光層、背
面側電極層のいずれかを所望の形状に形成して発光表示
する方法も提案されているが、その形成した部分以外の
非発光領域となる部分は発光時に用を果たしていないた
めやはり無駄になってしまう。また従来のEL面発光体
は面発光体であるがために、平面上にその発光面を平行
に載置して使用されており、常に面発光としての面的な
装飾効果しかなく、立体的な装飾効果が得られてなかっ
た。
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前述の従来
の問題に鑑みて試作試行の上になされたもので、その解
決しようとする課題は、装飾表示したい所望形状の文
字、シンボル、図形、絵、象形像等の形成体を、従来と
は全く違う構成にしてポジティブに発光させて表示する
ようにすることであり、また従来の平面状のEL面発光
体の平面的な表示から、立体的に視覚できる構成にする
ことで、従来の単なる平面上の表示から奥行きのある立
体空間的な表示にして立体的装飾効果をも得られるよう
にすることである。また複数の発光色体のEL面発光体
を互いに適当な位置関係に配設し、よりリアル感の高い
発光表示することであり、しかも安全性と保全性そして
生産性をもったELの装飾ユニット体を提供することで
ある。
【課題を解決するための手段】本発明は、前述の課題を
解決するために、EL面発光体を各層体ごと所望形状の
文字、シンボル、図形、絵、象形像等のポジティブ形状
に形成した各別体の形成体にして、且つそれらを各適当
な位置関係に組合わせて配設し、その各EL面発光体に
導電線を接続し、全体を少なくとも各発光領域を含む面
が透光性の樹脂体で内包させて前記導電線の端部を樹脂
体から突出させてELの装飾ユニット体を構成するもの
である。またその樹脂体で内包したELの装飾ユニット
体及び樹脂体で内包しないままに各配設したEL面発光
体の発光面側を、少なくとも3mm以上の厚さの透光性
板部材で覆い、裏面側を同体の透光性板部材又は別体の
板部材で覆って一体的に固設させてELの装飾ユニット
体を構成するものである。また一体的に固設したELの
装飾ユニット体を水平面上に少なくとも10゜の傾きま
で立つ重心にして構成するものである。
【発明の実施の形態】本発明が実施する形態を以下に列
挙し、詳細については実施例で説明する。 *EL面発光体は分散型でも薄膜型でも構成でき、また
各層を透明体に形成して非発光時は透明状態になるEL
面発光体で構成してよい。また透光性の表面側電極層や
発光層を予め青、緑、ピンクなどの蛍光顔料等で着色し
たインクで有色体に形成しておき、非発光時においても
その有色体の色を視覚できるEL面発光体で構成しても
よい。また透光性の表面側電極層の上面と裏面に互いに
異なった色を着色しておき、非発光時は上面の色が視覚
でき、発光時は裏面の色が浮かび上がって視覚できるよ
うにしてもよい。 *透光性板部材としては透明や半透明のプラスチック材
が採用でき、アクリル樹脂、ポリエステル、ポリカーボ
ネート、ポリメチルペンテン、ポリスチレン、酢酸セル
ロース、ポリプロピレン、酪酢酸セルロース、AS樹
脂、透明ABS樹脂、ポリブタジエン、ポリウレタン、
エポキシ樹脂、ポリアミド、フェノール樹脂、不飽和ポ
リエステル、シリコン樹脂、アイオノマー、ポリスルホ
ン、ポリブテン、塩化ビニル樹脂、ポリエチレン、EV
A樹脂、ポリプロピレン等のプラスチックや、またガラ
スや水晶などで構成することもできる。また濁状やスモ
ーク状でも発光部位形状が視覚できる程度の透光性で構
成してよい。 *導電線や接続線は裸の金属線や被覆のあるリード線や
アルミ、銅、クロム等の箔線や導電テープ、及び成膜し
た透明導電膜体等で構成してよい。 *導電線と接続線との接続は互いにはんだ等で固定して
接続しても、コネクタ等で互いに嵌合式にして挿脱可能
に接続してもよい。 *コネクタはハウジング付きのコンタクト式でも、ハウ
ジング無しのコンタクト式であってもよい。 *ポジティブ形状に形成したEL面発光体を内包する樹
脂体は、少なくとも各発光面領域を含む面が透光性であ
ればよく、また裏面の非発光面側は透光性でなくてもよ
く、例えば黒色にすれば発光面とのコントラストが得ら
れる発光表示ができる。 *前記樹脂体は絶縁性をもった柔らかいフィルム状や、
適当な厚み(3mm未満)と硬さをもった樹脂体で形成
してよく、その素材としては前記した透光性板部材の樹
脂等で実施でき、発光面側を透明度の高い樹脂で形成す
ればさらにその面を鮮やかに発光表示できる。また発光
側と非発光側の2枚の樹脂体の接合の仕方も、熱圧着の
ほかに接着剤やねじ等で固定し接合してもよい。 *透光性板部材の厚みは少なくとも3mm以上とし、適
当に3mm、4mm、5mmと形成してよい。
【実施例】本発明を図面を基に説明する。図1〜図10
に示すものはポジティブ形状に形成した各別体で複数の
EL面発光体の形成体を各配設して、少なくとも各発光
面領域を含む面が透光性の樹脂体で内包したELの装飾
ユニット体の各実施例の構成を示すものである。そして
図1、図2は第1の実施例、図3〜図8は第2の実施
例、図9、図10は第3の実施例を示している。また図
13〜図20は同様にポジティブ形状に形成して配設し
た複数のEL面発光体の形成体を立体的に視覚させた
り、水平面上に立つように構成したELの装飾ユニット
体の実施例の構成を示すものである。図11は、従来一
般の分散型EL面発光体を示し、その部分拡大図を示し
たものである。ここでEL面発光体2の基本構造を説明
すると、EL面発光体2は交流電界をかけて電界発光を
利用するもので、その構造は上から透明な表面側電極層
2a、発光層2b、誘電層2c、背面側電極層2dが積
層されており、表面側電極層2aは透明フィルム体2a
−1の下面一帯にITO等でなる透明導電膜2a−2が
成膜されており、この表面側電極層2aと背面側電極層
2d間に交流電界をかけることで発光層2bでの電界発
光がなされる。この表面側電極層2aと背面側電極層2
dにそれぞれ導電線6a、6bを接続しており、この積
層した厚みは約1mm程度である。そして前記の透明フ
ィルム体2a−1は、3フッ化1エチレンポリマー、ポ
リオレフィン、ポリエチレンテレフタレート(PET)
等で形成できる。ここで実使用においては、背面側電極
層2dの下面に絶縁層を適当な厚みで積層してもよい。
また図12は、シート状で屈曲するEL面発光体の構成
を示すもので、そのEL面発光体2の基本構造を説明す
ると、上から透明な表面側電極層2a、発光層2b、誘
電層2c、背面側電極層2dが積層されている。表面側
電極層2aは周端から約5mmの幅で露出する表面側電
極域2eを非発光面側に形成し、その下面は接続導電膜
2hとしてカーボン膜と銀ペーストを印刷(塗布)して
いる。また下層の背面側電極層2dの下面には透明な保
護層2gを敷層しており、背面側電極層2dの周端から
約5mmの幅で露出する背面側電極域2fを形成し、そ
の下面に接続導電膜2hとして銀ペーストを同様に印刷
(塗布)している。前記の保護層2gは、塩化ビニルや
シリコンなどで形成している。この表面側電極域2eと
背面側電極域2fとは約1〜2mmの幅の間隔が空いて
おり互いに絶縁している。この構成において、表面側電
極域2eの領域は非発光面となり、そこから内側の領域
が発光面となる。このEL面発光体の構成において、本
発明を実施する上では表面側電極域2eと背面側電極域
2fとは互いに並設されてなくてもよく、互いに離れた
位置に適当な間隔を空けてそれぞれ設けたものでもよ
い。また非発光領域である表面側電極域2eの領域を可
能な限りに最小に形成すれば、その非発光の部位を極力
視覚されにくい構成にして実施できる。尚、ここで図示
してない薄膜型EL面発光体については、発光層の上下
を絶縁層でサンドイッチ状に挟んだ2重絶縁構造となっ
ている。ここで本発明の構成でEL面発光体から文字体
や象形体を形成するのに、図11又は図12に示したE
L面発光体2の一面体からその形を例えばレーザーによ
って切り抜き加工してもよいし、又は最初からその形に
各積層して製作してもよい。また表面側電極層2a及び
背面側電極層2dの各電極への接続は、その電極層面で
なる電極面でも、その電極層に接続された電極面でもよ
く、そして図12に示した非発光面側に形成した表面側
電極域2eや背面側電極域2fでなる電極面でもよい。
図1は、図11に示したEL面発光体2で本発明を構成
したもので、自動車の形状の象形像に形成したEL面発
光体2A1〜2A5の実施例を示すものである。自動車
のボディの形状に形成したEL面発光体2A1に、フロ
ントガラス、前面部、ヘッドライトの形状に形成して各
違う色に発光するEL面発光体2A2、2A4、2A
3、2A5をそれぞれ図示のように遊嵌させ、その各形
成体の表面側電極層2aと背面側電極層2dの各電極面
に銅箔線でなる導電線6a、6bを接続し、(図示しな
い)非発光面側で同極どうしをそれぞれ接続した後に、
そのEL面発光体2A1〜2A5をフィルム状の透光性
の樹脂体3の2つ折りにした片側内面の中央に配置して
内包し、前記の接続した導電線6a、6bの端部を樹脂
体3より突出させて、その樹脂体3の周縁を熱圧着で接
合させ設けたものである。この構成にして導電線6a、
6bに通電することで、自動車の各形状に形成した各E
L面発光体2A1〜2A5がポジティブ形状の象形像に
発光し表示させることができる。ここで内包する樹脂体
3は各EL面発光体2Aを完全に覆っており、そのため
電極面に直接触れられなくして感電防止、密封すること
による防湿、さらに樹脂体3の剛性によって屈曲に対し
て強度を増しEL面発光体2Aの折れ防止、塵埃の侵入
を防いで汚れ防止などの役目を果たすことができる。樹
脂体3の接合させる面はその周端のみでも、その周端か
ら内包したEL面発光体2Aの周縁まで接合させてもよ
く、そのように接合させることで、内包したEL面発光
体2A1〜2A5をその位置でさらにしっかり固定で
き、ずれることがない。熱圧着(ラミネート)するフィ
ルム状で透光性の樹脂体3としては、透光性のフッ素樹
脂フィルムやポリ3ーフッ化塩化エチレン、ポリエチレ
ンテレフタレート、ポリ塩化ビニリデン等で実施でき
る。図2は、前実施例と同様に図11に示す平面状のE
L面発光体2から、ポジティブな形状の自動車と人間の
象形像に形成したEL面発光体2Aで構成したものであ
る。自動車の形状を赤く発光するEL面発光体2A1で
形成し、人間の形状を青く発光するEL面発光体2A2
で形成したもので、互いに距離をおいて離れているEL
面発光体2A1とEL面発光体2A2の表面側電極層2
aと背面側電極層2dの各電極面に、銅箔線でなる導電
線6a、6bをそれぞれ接続した後、両形成体2A1、
2A2を互いに適当な位置関係に配置して透光性の樹脂
体3:3a、3bで密封内包して、前記導電線6a、6
bのもう一方の各端部をそれぞれ樹脂体3より突出して
設けたものである。この構成で自動車と人間の形状に形
成したEL面発光体2A1とEL面発光体2A2の両象
形像は、互いに切離されているが、密封した樹脂体3に
よって固定された状態に内包されており、両象形像がそ
の位置からずれることが全くない。そして各導電線6
a、6b間に通電することで、自動車の象形像は赤く発
光し、人間の象形像は青く発光して表示することができ
る。尚、非発光面側の樹脂体3bは樹脂体3aとは別体
の非透光性で実施してもよい。図3は、従来の表面側電
極層2aの構成を新規な構成にした本発明の実施例を示
すもので、表面側電極層2aのおもて面の一部又は全面
から発光層2bへと通電できる導電域を形成したもので
ある。その構成の表面側電極層2a′の説明をすると、
図3(b)は従来の表面側電極層2aの構成を示したも
ので、表面側電極層2aは透明フィルム体2a−1をベ
ースにしてその面下にスプレー法、蒸着法、スパッタリ
ング法、CVD法などで成膜するITO等の透明導電膜
2a−2(斜線部分)を形成している。ここでこの構成
で当然ながら表面側電極層2aの上面(露出面)側から
発光層2bへと通電することはできない。このため本発
明で、表面側電極層2aの上面側から発光層2bへと通
電できるようにした実施例の構成を図(c)(d)
(e)に示している。図(c)は透明導電膜2a−2を
透明フィルム体2a−1の3面、発光層2b側の下面、
側面、上面に連続する成膜を設けたものである。この構
成によって、上面にまで成膜した透明導電膜2a−2に
通電することで発光層2bの面へと通電でき、そして発
光させることができる。ここで透明フィルム体2a−1
の側面はR取りされてることが連続して成膜しやすく望
ましい。また上面まで成膜する透明導電膜2a−2は、
上面の一部であっても全面であってもよい。図(d)は
他の実施構成であり、予め透明フィルム体2a−1の上
面と裏面に透明導電膜2a−2を成膜しておき、その両
面に透明導電膜を成膜しておいた別体の透明フィルム2
a−3を挟持させて接続するものである。図(e)はま
た他の実施構成であり、予め発光層2b面側に成膜した
透明導電膜2a−2の面にアルミ等の金属箔体2a−4
を接面させ、その金属箔体2a−4を上面側まで折り返
して設けたものである。この構成であれば発光層2bま
での電気抵抗が少なくして構成できる。尚、アルミ箔体
の接合は接着でもアルミ蒸着でもよい。また表面側電極
層2a′全体が透明な導電性のフィルム体で形成しても
よい。ここで図3(c)(d)(e)の構成で実施する
には、図示した側面の部位をそのまま残したままにし
て、他の部分をカットして所望の象形体を形成すること
で実施できる。図3(a)はその構成の表面側電極層2
a′にしたEL面発光体2Aによって実施したもので、
自動車の形状を赤く発光するEL面発光体2A1で形成
し、人間の形状を青く発光するEL面発光体2A2で形
成し、そして上面の一部が導通する導電域を形成した表
面側電極層2a′で構成したものである。この構成で透
光性の樹脂体3aの内面上に成膜した透明導電膜体9の
面と、両象形体EL面発光体2A1、2A2の両表面側
電極層2a′の上面とを接面させれば共通電極とするこ
とができ、この構成によりEL面発光体2A1の表面側
電極層2a′とEL面発光体2A2の表面側電極層2
a′とが互いに導通しており、両象形体の共通電極とな
る透明導電膜体9の露出する導電線6aに通電すること
で両象形体へと通電でき、同様に樹脂体3bの面上に成
膜した透明導電膜体9でなる導電線6b、6bから両背
面側電極層2dへと通電できる。この構成により両象形
体を発光するために必要となる導電線は6a、6b、6
bの3本のみにして構成でき、しかも導電線6aが両象
形体どうしを共通に通電するため、導電線6aのみをO
N/OFFさせることでそれぞれの象形体をON/OF
Fさせて発光表示できる。ここで透明導電膜体9を予め
ある程度広げて成膜しておくことができ、EL面発光体
2A1とEL面発光体2A2との最初に載置する位置が
若干ずれていても、その両象形体の表面側電極層2a′
の上面の両電極面には、透明導電膜体9の面上を移動し
て接面されたままにできるため、接触面が非接触になる
こともなく製作が非常に簡単である。ここで透明導電膜
体9としては、1例として酸化インジウムや酸化スズの
材料で製膜でき、酸化インジウム95%と酸化スズ5%
の成分にして実施できる。またその成膜法としてはスパ
ッタリング法や電子ビーム蒸着法やバイロゾル法、スプ
レー法などで成膜でき、また透明導電膜体9や導電線6
a、6bの各電極面への接続は、機械的に接面するのみ
でもよいが、導電性接着剤で互いの面を接合してもよ
く、導電性接着剤としては、例えばイオンケミー(株)
製の製品名G−50T、A−80T、B−30T等で実
施できる。図4は、ピンクに発光するEL面発光体2か
らカクテルグラスに注がれたワインの形状の象形体に形
成したEL面発光体2A1と、黄色に発光するEL面発
光体2からカクテルグラスに挟んだレモンの輪切りの形
状の象形体に形成したEL面発光体2A2と、青く発光
するEL面発光体2からカクテルグラスの形状の象形体
に形成したEL面発光体2A3とをそれぞれ図のような
位置関係に配置して設けたものである。この位置に配置
してEL面発光体2A2とEL面発光体2A3の表面側
電極層2a′と背面側電極層2dの各電極面に、前実施
例と同様透明導電膜体9でなる導電線6a、6bをそれ
ぞれ接続し、次にワインの形状に形成したEL面発光体
2A1の象形体を図のように上から横に5つの部分に分
割し、その表面側電極層2a′の各電極面を同じワイン
形状に形成した透明導電膜体9の面下に接面させ、その
透明導電膜体9の面に導電線6aを接続し、その各部分
に分割した背面側電極層2dの各電極面に透明導電膜体
9でなる導電線6b1〜6b5をそれぞれ接続したもの
で、その各象形体に接続した導電線6a、6b及び6b
1〜6b5をそれぞれ透光性の樹脂体3から突出させて
設けたものである。この構成で、前記導電線6b1〜6
b5への通電を、例えば導電線6b5→6b1の順に通
電していけばワインが注がれて増していくように発光表
示でき、また各部分が全点灯している状態から導電線6
b1→6b5の順に通電を断っていけば、ワインが減っ
ていくように発光表示できる。この分割した部分の構成
を応用した他の実施例としては、数字の“8”の形状を
7つのEL面発光体2Aで分割して形成し、その各分割
した部分の全電極を共通電極にして接続する導電線6a
と各部分の電極に接続する導電線6b1〜6b7とをそ
れぞれ接続すれば、各導電線6b1〜6b7への通電の
組合せで数字の0から9までを発光表示することができ
る。図5は、緑に発光するEL面発光体2からびん形状
の象形体に形成したEL面発光体2A1と、ピンクに発
光するEL面発光体2からびんより注がれるワインの形
状の象形体に形成したEL面発光体2A2と、青く発光
するEL面発光体2からカクテルグラスの形状の象形体
に形成したEL面発光体2A3とを図のような位置関係
に配置し、その各形状より大きく成形した透明導電膜体
9を手前の透光性の樹脂体3aの内面上に成膜し、その
透明導電膜体9の面とEL面発光体2A1、2A2、2
A3の象形体の各表面側電極層2a′の上面の電極面と
を接面して設けたものである。そして各EL面発光体2
A1、2A2、2A3象形体の共通電極となる透明導電
膜体9には導電線6aを接続し、各背面側電極層2dの
電極には同様に透明導電膜体9でなる各導電線6b、6
b、6bを樹脂体3bの内面上に成膜して、それぞれ接
面して設けている。そして樹脂体3aの内面に成膜した
透明導電膜体9と各導電線6b、6b、6bとの間は、
透明な絶縁膜20を介在して互いに絶縁している。この
実施構成によって、びんからカクテルグラスにワインが
注がれるように発光表示できる。ここでEL面発光体2
A1、2A2、2A3の各象形体の表面側電極層2a′
及び背面側電極層2dの電極面と透明導電膜体9との接
面は、各象形体の電極面の全面でもよいし、一部分の面
でもよい。また各象形体の背面側電極層2d側の各電極
面は発光面側から視覚できないため、その電極面間を箔
状のアルミ箔線や銅箔線やクロム箔線、又は被覆された
リード線等で各接続して実施してもよい。この実施例で
は突出する導電線6a、6b、6b、6bの部位に、外
部コネクタと嵌合して接続するように嵌合部3cを設け
ている。この構成により外部コネクタと嵌合部3cとを
嵌合させ導電線6a、6b、6b、6bと挿脱式に接続
することができる。この嵌合部3cは凹形状であっても
凸形状であってもよく、例えば凸形状にしてコの字形の
外部コネクタと嵌合接続するようにしてもよい。またこ
の部位に樹脂体3と別体のコネクタハウジング8aを設
け、そのコネクタハウジング8aに導電線6a、6b、
6b、6bを接続する構成してもよい。図6は、青く発
光するEL面発光体2でコーヒーカップの形状の象形体
に形成したEL面発光体2A1と、白く発光するEL面
発光体2で皿の形状の象形体に形成したEL面発光体2
A2と、赤く発光するEL面発光体2でスプーンの形状
の象形体に形成したEL面発光体2A3とを図のような
位置関係に互いに配置し、透明導電膜体9を透光性の樹
脂体3aの内面上に図のように切り欠きを有した形状で
パターニングして成膜し、その成膜面の端部を突出して
導電線6aとし、その成膜した透明導電膜体9の面と各
EL面発光体2A1、2A2、2A3象形体の表面側電
極層2a′とがそれぞれ接面するように配置し、そして
樹脂体3bの内面上に透明導電膜体9、9、9を図のよ
うにパターニングしてそれぞれ成膜し、その各端部を突
出させて導電線6b、6b、6bとし、このパターニン
グした透明導電膜体9、9、9の各電極面とEL面発光
体2A1、2A2、2A3の各背面側電極層2dの電極
面とが互いに接面するように、樹脂体3a、3bをサン
ドイッチ状に挟んで設けたものである。この実施例のよ
うにエッチング法などでパターニングした透明導電膜体
9を成膜して設けてもよく、EL面発光体2A1、2A
2、2A3象形体の各電極面と透明導電膜体9で形成し
た各導電線6a、6bとの電気的な配線と接続が非常に
簡単にできる。この構成では樹脂体3a、3bの接合面
の端部に嵌合部3cを4カ所形成し、その内面に露出す
る各導電線6a、6bをパターニングして突出させてい
る。尚、樹脂体3aや樹脂体3bの内面に、予め透明導
電膜体9を成膜しておいた別体のフィルム体を介在して
設けてもよい。図7は、前実施例の構成から導電線6
b、6b、6bを一括接続して一つの導電線6bとして
突出させ、コネクタハウジング8aから導電線6a、6
bを突出させたものである。この構成により、コネクタ
ハウジング8aに嵌合する別体のコネクタを嵌合させて
通電することで、EL面発光体2A1〜2A3を同時に
発光表示することができる。図8は、図1に示した自動
車形状の各象形体に形成したものを、図3〜図7で示し
た実施例の構成にして作製する方法を示したものであ
る。まず図8において、自動車のボディ形状の象形体に
したものを青く発光するEL面発光体2A1で形成し、
フロントガラス形状の象形体にしたものを白く発光する
EL面発光体2A2で形成し、車の前面の象形体にした
ものを緑に発光するEL面発光体2A4で形成し、ヘッ
ドライトの形状の象形体にしたものをピンクに発光する
EL面発光体2A3、2A5で形成している。そして前
述の実施例と同様に、各EL面発光体2A1〜2A5の
上層を表面側電極層2a′で形成し、上面から通電でき
るようにしている。次に図(b)に示すように、非発光
面側の樹脂体3bの内面上にEL面発光体2A1の外形
よりやや小さく透明導電膜体9を成膜し、その一端を導
電線6bとして突出させる。次に前記の透明導電膜体9
の成膜上にEL面発光体2A1〜2A5の背面側電極層
2dの電極面を導電性接着剤で接着し、次に発光面側の
樹脂体3aの内面上に透明導電膜体9を同様な大きさに
成膜したものを上から重ね、その樹脂体3a、3bの接
合面を互いに熱圧着で接合させて作製することができ
る。図(c)はその作製した状態を示すものである。こ
の構成で各部分を固有の色に近い発光色で発光表示すれ
ば、かなり自動車としてリアル感のある発光表示ができ
る。図9と図10は、図12に示したシート状のEL面
発光体2によって本発明を実施した第3の実施例の構成
を示すものである。マンボウの形状を8つの部分の象形
体に分割し、各部分を複数の異なる発光色でなるEL面
発光体2A1〜2A8で配設して実施した構成を示すも
のである。図(a)に示すように、背ひれ、腹ひれ、
唇、目の部分をピンク色に発光するEL面発光体2A
1、2A2、2A3、2A5、2A6、2A8で各形成
し、体の上半分を緑色に発光するEL面発光体2A4
で、体の下半分を青色に発光するEL面発光体2A7で
形成し、各EL面発光体2A1〜2A8は図(b)に示
すような形状にそれぞれ形成している。この図(b)に
おいて、斜線部分は互いに隣接しあうEL面発光体2A
によって互いに重ね合わせて遮蔽する部分を示してお
り、黒い部分は非発光面側に露出する表面側電極域2e
が存在する部分でり、その部分は非発光領域である。図
(b)は、図(a)の状態を透視した状態を示したもの
で、図(b)のように形成した各EL面発光体2A1〜
2A8の表面側電極域2eと背面側電極域2fの各電極
面は、図(c)のようにして互いに遮蔽させて非発光面
側に露出している。図(d)は、その非発光面側に露出
する表面側電極域2eと背面側電極域2fの各電極面に
接面するように形成したパターン電極を示すものであ
り、その各先端は導電線6a、6bとしてそれぞれ突出
される。このパターン電極でなる導電線6aと導電線6
bを互いに絶縁して各片側電極域を一括接続するもの
で、両パターンがクロスする部分はに絶縁膜20を介在
して絶縁している。ここで形成するパターン電極は樹脂
体3bの面上に成膜してパターニングした透明導電膜体
9でもよいが、Cr、Al、Cu等をスパッタリング法
などで成膜したものや、同金属の箔線を成膜せずパター
ニングしたままの導電膜体9aでもよい。また樹脂体3
bとは別体のフィルム体に成膜してパターニングした透
明導電膜体9や導電膜体9aでもよい。図(e)は、本
実施例のの構成から作製する方法を示したものである。
樹脂体3bの内面上に成膜してパターニングした透明導
電膜体9の電極面上に、一体にしたEL面発光体2A1
〜2A8の各表面側電極域2eと各背面側電極域2fの
電極面が接面するように重ねて、その上から樹脂体3a
を重ねて樹脂体3a、3bの接合面を熱圧着することで
作製できる。そして図(f)は、内包してその完成した
状態を示したものである。この構成にして実施すること
で、表面側電極域2eの非発光領域部分が隣接して重ね
合わせたEL面発光体2Aによって隠されて発光面側に
露出しないため、発光時に黒い影が発光面側に出ること
がない。これが例えば図1に示した構成で実施すれば、
発光面の領域に接面している導電線6aの部分が黒い影
となって出てしまい、見栄えがあまりよくない。このた
め図9に示したような構成にして各発光色のEL面発光
体2Aを配設することで、黒い影が発光面側に出ること
がなく発光表示させることができる。尚、互いに重ね合
わせるEL面発光体2Aどうしの固定は、例えば両面テ
ープやボンドなどでしてよい。図10は、図9で示した
構成からさらにリアル感が出てくるように発光表示させ
る実施構成を示すものである。予め樹脂体3aの内面上
にマンボウの輪郭線、境界線及び眼と腹ひれ筋を印刷し
ておき、樹脂体3bの内面上にEL面発光体2A1〜2
A8の輪郭を印刷して、さらに金属箔でなるパターン電
極の導電膜体9aを接着させておく。次に一体に接合し
たEL面発光体2A1〜2A8を樹脂体3bの輪郭線に
合わせて載置し、その上から樹脂体3aの内面に印刷し
た輪郭線をEL面発光体2A1〜2A8の輪郭に合わせ
て重ね、その状態で上から熱圧着して構成させたもので
ある。このように構成することで、樹脂体3bに印刷し
た輪郭線によってまずマンボウの各部分がくっきりと発
光して見易くなると共に、マンボウのリアル感をかなり
出すことができる。また製作時EL面発光体2A1〜2
A8の位置合わせが非常に簡単であり、生産性がとても
よい。ここで他の実施構成として、所望の象形体に形成
した白く発光するEL面発光体2Aの面上に、各部分を
適当な色にしてカラープリントした樹脂体3aを重ねる
構成にしてもよいし、また図10(c)に示すような樹
脂体3b上にマンボウの形状のシャドーマスキングをす
ることで、図9(b)に示した裏面側に露出する電極面
を見えないようにマスキングして実施することができ
る。また各EL面発光体2A1〜2A8を個々に通電す
るようにパターン電極をパターニングし、その構成で実
施してもよい。ここで図9、図10に示した構成におい
ては、8つのEL面発光体2A1〜2A8が樹脂体3:
3a、3bで内包されているため、屈曲に対して強度が
増し、また各EL面発光体2A1〜2A8には内包した
樹脂体3の外から直接外力が加わることがない。このた
めEL面発光体2A1〜2A8がずれたり、外れたり、
ばらばらに分解したりすることがない。また各電極面は
発光時高圧になっていて感電の恐れがあるが、樹脂体3
によって電極面には直接触れられないため感電の恐れも
ない。EL面発光体は湿度に弱いが、樹脂体3で密封状
態に内包するため、防湿、防塵性にも優れていて、その
分ライフを長くすることができる。また非発光面側に露
出する表面側電極域2eと背面側電極域2fとの各電極
面どうしの接続において、図1の実施例に示したように
アルミや銅やクロムなどの導電テープ材や箔線で接続す
ることもできるが、各電極間どうしをひとつひとつ導電
テープ材で接続するのは非常に手間がかかり生産性が悪
い。しかも導電テープ材は経時劣化で剥がれ易くなり、
接触不良も起こしやすい。それに比べて図9、図10で
示した実施例の構成では、一体にしたEL面発光体2A
1〜2A8をパターニングしたパターン電極面上に載置
して固定するだけで接続できる構成である。そしてこの
構成の樹脂体3bはEL面発光体2A1〜2A8全体を
内包密封して外力や感電に対して保護すると共に、防
湿、防塵の役目と、同時に接合時パターン電極を各EL
面発光体の電極面に接続させる役目を果たすことがで
き、これらの役目を樹脂体3aと樹脂体3bとを接合さ
せる一工程にして、同時にできる非常におきなメリット
がある。そのため生産性が非常に良く、また保全性も非
常に良い。ここで、図1から図10まで示した実施例の
構成は、例えばショーウインドウのガラス面上に貼って
や、壁に掛けて発光表示することができ、また看板等の
大きさに構成することもできる。図13〜図14は、図
1〜図10で示した樹脂体3で内包したELの装飾ユニ
ット体1の発光面側を厚さ3mm以上の透光性板部材4
で覆い、裏面側を別体の板部材5で覆って両部材を互い
に固設したものである。(a)図はその斜視図を示し、
(b)図はxーy方向の断面図を示している。図13
(a)において、樹脂体3から突出している導電線6
a、6bに接続線7a、7bを接続してその端部にコネ
クタ8を接続し、板部材5の中央に形成した凹部5a内
に前記ELの装飾ユニット体1を嵌合させ、その発光面
側を透光性板部材4で覆い、裏面側の板部材5と4隅を
ねじ18、18、18、18で互いに留めて固設したも
のである。ここで透光性板部材4としては、前記した透
明や半透明の樹脂やガラス等で構成でき、本実施例では
ガラスで実施している。また板部材5としては透光性で
あっても非透光性であってもよく、透光性であれば前記
した樹脂やガラス等で実施でき、また非透光性であれば
その他の樹脂や金属で実施でき、例えば内面側にメッキ
や鏡面処理したものでもよい。本実施例ではアルミ蒸着
した板で実施している。EL面発光体にとって、安全性
(感電防止)や保全性(防湿と耐強度)は絶対条件であ
るが、その条件を満足するのにEL面発光体全体を樹脂
で密閉状態に内包することで、その必要な厚みとしては
通常一般に使用される容器体やパッケージ体の厚み1〜
2mm程度で十分である。ここで本発明の実施例のよう
に発光面側を3mm以上の透光性板部材4で覆うこと
で、例えば曲げ強度に関しては、ヤング率の法則で2m
mの厚さに対して3mmの厚さにすれば、(3/2)の
3乗倍の3.375倍強度が増すことになる。また本発
明の立体的な装飾感を出す方法として、発光面側を厚み
のある透光性板部材4で覆うことで光の屈折作用を応用
でき、従来の平面的な発光表示から立体的な発光表示へ
と、その発光面を立体空間的に視覚させることができ
る。ここでその光の屈折作用を応用した表示方法につい
てその原理を説明する。図25(a)において、容器体
の中にある物体を図のような角度から視覚することはで
きないが、(b)図のように容器体に水を満たすと、底
面上にあった物体が宙に浮いたように浮かび上がり、肉
眼でその存在をあたかも浮かび上がった位置にあるよう
にはっきり視覚することができる。この現象は光が異な
る媒質を光学的に密な媒質から光学的に疎な媒質へと透
過する場合、光がその境界面に達すると光の進路を変え
られてしまう光の屈折作用である。この作用によって物
体が浮かび上がって見える位置が(c)図に示すように
見る角度によって変わり、視点を水平にもっていくほど
物体は上方へ浮かび上がって、光学的に密な媒質の厚み
分まで浮かび上がる。そして臨界角を過ぎると光は全反
射してしまうため視界から見えなくなってしまう。この
ため視点を垂直から臨界角に達するまで角度を変えるこ
とで、物体はその厚み分の間で浮かび上がり、立体空間
的な像として視覚できる。しかも視点をa→b→c→d
と動かせば、視点に連動して浮き沈みする動画像とな
る。ここで厚さ1〜2mm程度でも屈折作用は起きる
が、3mm以上の厚みがあると特に顕著にその作用を視
覚することができる。(d)図において、屈折角は媒質
固有の屈折率で決まり、入射角I、屈折角R、空気の屈
折率n1、媒質の屈折率n2とすると、 sinI/sinR = n1(−1)/n2 = 1/n2 となる。ここで臨界角となるのは、屈折角Rが90°と
なる入射角Iであるから sinI/sin90° = sinI = 1/n2 となり、ここで(e)(f)図で、屈折作用を実際に応
用して実施した場合に、人間の像全体を途中で切らさ
ず、媒質の厚み分の間で最大限に浮かび上がらせるため
には、臨界角に達する距離よりも長い側面方向への距離
が必要である。すなわち(e)図の構成では臨界角に達
する距離よりも側面までの距離が短いため、人間の像は
浮き上がる途中で切れてしまい、切れた部分は見えなく
なってしまう。このため透光性板部材4の底面においた
文字、シンボル、図形、絵、象形像などの像全体を途中
で切らさず、最大厚み分上方へ浮かび上がらせるための
条件を求めると、 像面から透光性板部材4の上面までの距離:a 像面の最端から引いた垂線と側面までの距離:b 臨界角に達する距離:B とすれば、b≧Bであることが必要であり、透光性板部
材4の屈折率をnとすると、臨界角になる地点では、次
式が成り立つ。 sinI = 1/n ・・・ tanI = b/a ・・・ の両式より、 b/a = 1/√(nの2乗−1) (注)√(nの2乗−1)は、(nの2乗−1)の平方
根を表す。 ここで、この式より代表的な注型用樹脂のaとbの関係
を求めると、下欄のようになる。 (屈折率n) (b/a) *フェノール樹脂 1.58〜1.66 0.817〜0.755 *ユリア樹脂 1.54〜1.56 0.854〜0.835 *不飽和ポリエステル 1.52〜1.57 0.874〜0.826 *エポキシ樹脂 1.61 0.793 *スチロール樹脂 1.59〜1.60 0.809〜0.801 *アクリル樹脂 1.48〜1.50 0.917〜0.894 このaとbの関係により、例えばアクリル樹脂で透光性
板部材4を実施したとすると、 b/a > 0.92 の関係の時に、アクリル樹脂体の底面においた文字、シ
ンボル、図形、絵、象形像などの像全体が途中で切れず
に、その最大厚み分上方へ浮かび上がらせることができ
る。また立体的装飾効果として、図13〜図14の構成
で、裏面側の板部材5も透光性樹脂で構成すれば、前面
から透過する光と裏面から透過する光とで、昼間におい
ても自動車と人間の像の輪郭を明暗をつけてはっきりと
視覚でき、しかも前面側からでも裏面側からでもその像
体をはっきりと視覚することができる。これが従来の図
24に示すような表示体の構成であれば、まずEL面発
光体2を平面上に載置し設けるため、当然ながらその裏
面から表示部分を見ることはできない。またそのEL面
発光体2を平面上に立てて設けたとしても、昼間の光に
よって前方から見れば像体の部分は、前面からの光も裏
面からの光もEL面発光体2の面で遮られて透過しない
ため、暗くてはっきりその部分及び輪郭は見えにくい。
これが逆光の光であればなおさら見えにくくなってしま
う。図14は、ELの装飾ユニット体1を板部材5の凹
部5a内に嵌合させて、板部材5と透光性板部材4の両
面を互いに接着して固設したものである。接着剤として
はエポキシ等で接着すれば、硬化後は透明になるため、
板部材5と透光性板部材4との間に一体感がでる。この
構成によっても自動車と人間の像体を屈折作用によっ
て、視点の角度に応じて前方に浮き上がらせることがで
きる。そして同様に板部材5を透光性にすれば、昼間の
外乱光でも自動車と人間の像体を4側面からどの角度で
もはっきりと視覚することができる。図15は、図1〜
図10に示したポジティブ形状のEL面発光体2Aで内
包してない各形成体を注型用樹脂でモールドして構成す
る実施例を示すものである。そのEL面発光体2Aの各
形成体に接続線7を所要数接続し、その接続線7の端部
にコネクタ8を接続したものを注型用樹脂で固設したも
のである。その成形方法は、まず注型用の型にアクリル
やエポキシ等の注型用樹脂を3mm以上の深さにして流
し込み、硬化後前記したEL面発光体2Aの各形成体に
接続した接続線7とコネクタ8を一体にしたものを、
(a)図のようにして型内で固定し、その状態にしたま
ま前記注型用樹脂をコネクタ8の端面と同一高さまで注
入して、硬化させ成形するものである。この構成にして
実施することでEL面発光体2Aの各形成体と接続線7
との接合部、及び接続線7とコネクタ8との接合部に外
部からストレスがかかることがないし、またEL面発光
体2Aの各形成体も完全にモールドされるから、防湿効
果が最もよい。しかも前実施例のような接合面が無いた
め、4側面から入射した光は内部で反射することもなく
透過し、昼間でも4側面から文字の部分をはっきりくっ
きりと視覚することができる。また透光性の樹脂は耳か
きなどで応用されている集光作用があり、樹脂内で発光
した光は、成形体内で表面から透過する光よりも全反射
する光のほうが多いため、成形体の樹脂内は全体が明る
く光ることになる。尚、EL面発光体2Aの各形成体と
接続線7との接続の仕方は、導電線6を介してもよい
し、直接EL面発光体2Aの各形成体の各電極面に接続
してもよい。また(a)図に示すコネクタ8も図のよう
にハウジング付きでもよいし、ハウジング無しのコンタ
クトのみでもよい。またEL面発光体2Aの内包してな
い各形成体のまま、図13、図14に示したように透光
性板部材4と板部材5でじかに覆って固設する構成にし
て実施してもよい。また図15の構成で、EL面発光体
2Aの各象形体をモールド内で前後に複数体並べて2
層、3層・・n層にする構成やにしてもよい。またEL
面発光体2Aの輝度が強すぎる場合は、その各象形体の
発光面上に半透明やスモーク状のフィルム樹脂を重ねて
構成することもできる。図16は、本発明のELの装飾
ユニット体1を平面上に立つようにして、しかも10°
の傾きまで倒れない構成にした実施例である。(a)図
において、成形体と内在するEL面発光体との比重をほ
ぼ同じとして、成形体に外力Fが加わると成形体の重心
Wは中央部にあり、(b)(c)図において成形体が直
方体であれば10°まで倒れない条件は、tan10°
=1/5.67であるから、 (底辺長 / 高さ) > (1 / 5.67) の条件で倒れなくなる。1例として底辺長4mmとすれ
ば、高さが22.7mm未満であれば10°まで傾けて
も倒れない。このためEL面発光体2Aの各形成体を覆
う発光面側の透光性板部材4の厚みを厚くすればするほ
ど倒れにくくなり、平面上に立たせて表示することがで
きる。また図17のように底面の面積を拡げてもよく、
さらに倒れにくく水平面上に立てて置くことができる。
図18、図19は、本発明のELの装飾ユニット体1を
水平面上又は垂直面上に安定して固定したり、置くため
の実施例を示すものである。図14において、ELの装
飾ユニット体1の底面に係着材10として両面テープを
設けたもので、これにより平面上に粘着固定して置くこ
とができる。係着材10としては、そのほかにゴム磁
石、マグネット、面ファスナー、吸着盤などを設けても
よく、また係着材10をELの装飾ユニット体1の側面
に設けて、垂直面上に固定できるようにしてもよい。ま
たELの装飾ユニット体1に孔を開口して、上からその
孔によってつり下げるようにしてもよい。図19(a)
(b)は、ELの装飾ユニット体1の底部に載置台11
を設けたもので、この載置台11を設けることにより、
ELの装飾ユニット体1をさらに安定して平面上に置く
ことができる。尚、載置台11に係着材10を具備する
こともできる。本発明において、ELの装飾ユニット体
1となる構成は、次の3形態である。 1)EL面発光体2Aの各形成体を樹脂体3で内包し、
導電線6を突出させたもの 2)EL面発光体2Aの各形成体を樹脂体3で内包し、
導電線6を突出させたものに接続線7とコネクタ8を接
続して透光性板部材4、又は透光性板部材4と板部材5
によって覆い一体的に固設したもの 3)EL面発光体2Aの各形成体に接続線7とコネクタ
8を接続して透光性板部材4、又は透光性板部材4と板
部材5によって覆い一体的に固設したもの ここで前記の係着材10又は載置台11は、それぞれ上
記3形態のどの形態に設けてもよい。また1)の構成で
導電線6にコネクタ8を接続し、コネクタ8を樹脂体3
から突出して設けて構成してもよい。図20は(a)
(b)は、載置台11内にEL面発光体2Aの各形成体
を発光させるための駆動回路13と、その電源12とし
て電池12aを設けたものである。駆動回路13として
は、DC−ACインバータ回路で構成でき、例として図
21(a)(b)に示す回路で構成実施できる。電源1
2としては載置台11の外部から供給してもよく、商用
電源やカーバッテリーから供給してもよい。ここでEL
面発光体2Aの各象形体の点灯/消灯は電源スイッチ1
4によってなされる。また他の実施構成として、透光性
板部材4又は板部材5内に駆動回路13又は駆動回路1
3と電池ボックスを設けるスペースを形成して、前実施
例と同様に外部から供給する電源12や電池ボックスに
収納する電池12aによって駆動回路13を駆動するよ
うに構成してもよい。例えば前記の載置台11の部分を
透光性板部材4又は板部材5と一体形に形成して、その
部分の内側にスペースを形成して駆動回路13や電池ボ
ックスを設けるように構成してもよい。図20(b)図
は、ELの装飾ユニット体1を載置台11とコネクタ8
によって、抜き差しできるようにした構成である。この
構成により所望の表示したいELの装飾ユニット体1を
差し替えることで容易に交換できる。この実施例では回
路内に受光素子15としてCDSを設けてあり、例えば
図22のように回路構成することで、暗くなると自動点
灯するようになる。受光素子15としてはCDS以外に
ホトダイオード、ホトトランジスタなどで実施してもよ
い。図23は、EL面発光体2Aの各ポジティブ形状の
象形体に形成した複数体を個別に点灯させるようにした
電子制御回路16の一実施例を示すものである。“B”
“e”“a”“t”“l”“e”“s”の各文字の形状
に形成して、適当な位置に並べて配置したEL面発光体
2A1〜2A7の各表面側電極層2a1〜2a7の電極
面を、展設した透明導電膜体9の面と接面させて導電線
6aを接続し、各形成体の背面側電極層2dの各電極に
それぞれ導電線6b1・・・6b7を接続し個別に給電
することで、各EL面発光体2A1〜2A7を個別に点
灯させることが可能である。ここで個別に給電させる制
御は、電子制御回路16によって所定のタイミングでS
SR(ソリッドステートリレー)17のゲートをONさ
せることでなされる。(b)図はその個別に給電するタ
イミングの例をいくつか挙げたものである。この制御は
図8、図9に示した複数体のEL面発光体2A1〜2A
nにも、同様に電子制御回路16によって制御し発光表
示することができる。尚、SSR17としてトライアッ
ク等を用いて実施できる。また各EL面発光体2Aへの
点灯/消灯の信号を音楽の音圧や音量レベル(デシベ
ル)によって、適当なレベルにスレッシュホールドレベ
ルをもってきて、そのレベルを境に点灯/消灯させる制
御なども同様に実施できる。また前記の透光性板部材4
の前面の形状は凸レンズ状や半球状、さらにかまぼこ
(アーチ)状にしたり複数の凹凸面を形成してもよい。
板部材5にしても同様の形状に形成してよい。本発明
は、文字、シンボル、図形、絵、象形像等を組合わせて
構成することもでき、また文字をいくつか組合わせてロ
ゴタイプを構成することもできる。
【発明の効果】本発明は前述した構成により、EL面発
光体の表示に寄与しない部分の材料の無駄も無く、所望
形状の文字、シンボル、図形、絵、象形像等の複数の形
成体をそのままポジティブに装飾発光でき、しかも各配
設した複数色のEL面発光体を同時及び個々に装飾発光
させることができる。これにより従来にないポジティブ
でリアル感の高い装飾発光が可能で、そのユニット体は
かさばらず発熱や感電の恐れもなく安全で、耐強度、防
湿、防塵の保全性もよく、そして配設した複数の形成体
を発光させる構成が簡単で、製作も非常に容易で生産性
の良いELの装飾ユニット体を提供できる。さらに従来
の平面状のEL面発光体のもつ平面的な装飾表示から、
奥行きのある立体空間的な装飾表示ができ、立体的装飾
効果も得られるELの装飾ユニット体を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例の正面図
【図2】本発明の1実施例の正面図
【図3】(a)本発明の1実施例の正面図 (b)従来のEL面発光体の斜視図 (c)(d)(e)本発明のEL面発光体の実施例の斜
視図
【図4】本発明の1実施例の正面図
【図5】本発明の1実施例の正面図
【図6】本発明の1実施例の正面図
【図7】本発明の1実施例の正面図
【図8】(a)本発明の1実施例の分解した正面図 (b)本発明の1実施例の立体斜視図 (c)本発明の1実施例の正面図
【図9】(a)本発明の1実施例の正面図 (b)本発明の1実施例の透視正面図 (c)本発明の1実施例の分解した正面図 (d)本発明の1実施例の正面図 (e)本発明の1実施例の立体斜視図 (f)本発明の1実施例の正面図
【図10】(a)本発明の1実施例の正面図 (b)本発明の1実施例の立体斜視図 (c)本発明の1実施例の正面図
【図11】EL面発光体の一部拡大の斜視図
【図12】EL面発光体の一部拡大の斜視図
【図13】(a)本発明の1実施例の斜視図 (b)本発明の1実施例の側面図
【図14】(a)本発明の1実施例の斜視図 (b)本発明の1実施例の側面図
【図15】(a)本発明の1実施例の斜視図 (b)本発明の1実施例の側面図
【図16】(a)本発明の1実施例の斜視図 (b)本発明の1実施例の側面図 (c)本発明の1実施例の側面図
【図17】本発明の1実施例の斜視図
【図18】本発明の1実施例の斜視図
【図19】(a)本発明の1実施例の斜視図 (b)本発明の1実施例の斜視図
【図20】(a)本発明の1実施例の透視斜視図 (b)本発明の1実施例の透視斜視図
【図21】(a)本発明の1実施例の回路構成図 (b)本発明の1実施例の回路図
【図22】本発明の1実施例の回路構成図
【図23】(a)本発明の1実施例の回路構成図 (b)本発明の1実施例のタイミングチャート
【図24】(a)従来のEL面発光体の表示方法を示す
斜視図 (b)従来のEL面発光体の表示方法を示す斜視図
【図25】(a)(b)(c)(d)屈折の原理を示す
断面図 (e)(f)屈折の原理を示す斜視図
【符号の説明】
1 : ELの装飾ユニット体 2 : EL面発光体 2a : 表面側電極層 2a′ : (上面に導電域を設けた)表面側電極層 2a−1 : 透明フィルム体 2a−2 : 透明導電膜 2b : 発光層 2c : 誘電層 2d : 背面側電極層 2e : 表面側電極域 2f : 背面側電極域 2g : 保護層 2h : 接続導電膜 2A : (本発明の形成する)EL面発光体 3 : 樹脂体 3a : (発光面側の)樹脂体 3b : (非発光面側の)樹脂体 3c : 嵌合部 4 : 透光性板部材 5 : 板部材 5a : 凹部 6 : 導電線 6a : (表面側に接続する)導電線 6b : (裏面側に接続する)導電線 7 : 接続線 8 : コネクタ 8a : コネクタハウジング 9 : 透明導電膜体 10 : 係着材 11 : 載置台 12 : 電源 12a : 電池 13 : 駆動回路 14 : 電源スイッチ 15 : 受光素子 16 : 電子制御回路 17 : SSR 18 : ネジ 19 : 遮蔽板 20 : 絶縁膜
【手続補正書】
【提出日】平成10年1月19日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 ELの装飾ユニット体
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【発明の属する技術分野】本発明は、電界発光によって
平面発光するEL面発光体のELの装飾ユニット体に関
するものである。
【従来の技術】従来、EL面発光体は軽量でかつ厚みも
1mm程度と薄く、しかも発光面から均一な平面の発光
が得られ、その発光色も青緑、緑、オレンジ、白などあ
り、低消費電力で発熱も伴わないため、主に表示器のバ
ックライトとして利用されている。そのバックライトと
しての原理は、図20(a)(b)に示すように平面体
のEL面発光体2の発光面上に遮蔽板19を重ね、この
遮蔽板19によって遮蔽する部分で光を遮り、遮蔽され
ない部分から透過する光でその部分を表示するものであ
る。その方法には(a)図に示すように、透明な遮蔽板
19上に例えば“Beatles”という文字を印刷し
たものを重ねて、ネガティブ(文字の部分が暗い影とな
る)に表示する方法と、(b)図に示すように逆に“B
eatles”の文字を除く部分に印刷したものを重ね
て、ポジティブ(文字の部分が明るく光る)に表示する
方法がある。この表示の仕方は、例えば実開昭63−1
01498号公報にも提案されているが、ポジティブに
表示する場合には、EL面発光体の面積と同じ遮蔽面積
にした透明な板上に文字の部分を除いた部分をインク
(通常は黒インク)でもって印刷して遮蔽しなければな
らない。このように構成した場合、実際にはその印刷し
た部分から若干光が透過してしまうため、バックが滲ん
だように光ってしまい外観の見栄えがよくない。そして
これを防ぐには、バックのインクをかなり厚く塗って印
刷しなければならなくなる。またポジティブに表示する
その他の方法としては、不透明な板から文字部分を切り
抜くことも考えられるが、そうした場合には例えば“B
eatles”であれば“B”“e”“a”の囲まれた
字体の部分が落ちてしまい、表示した時にやはり外観の
見栄えがよくない。また遮蔽したEL面発光体の部分は
光が遮られており、その発光部分は用を果たしていない
ためその材料は全く無駄になってしまう。また発光輝度
は発光面積が大きくなればなるほど低下するため、マス
キングされる面積が大きいほど表示させる部分の輝度が
下がってしまい、コントラストが得られにく見えにくく
なってしまう問題もあった。また従来のように遮蔽板を
使ったマスキングによる発光表示の方法では、本発明の
実施例中に示す図1、図4、図5、図6、図9のような
絵柄のものを、2色以上の各別体にしたEL面発光体を
組合せて発光表示することは到底できなかった。また他
のポジティブに表示する方法として、例えば特開平2−
8887号公報に提案されてるように、多数のEL発光
素子をドットマトリックス状に並べて、所望形状の部分
に面した位置にあるEL発光素子を発光させて表示する
方法があるが、この構成は非常に複雑で製作コストがか
かる上に、一つの画素をよほど小さくしなければ、発光
部分と非発光部分とのきれいな境界線が得られない。ま
た非発光領域のEL発光素子がやはり無駄になってしま
う。また例えば表面側電極層、発光層、背面側電極層の
いずれかを所望の形状に形成して発光表示する方法も提
案されているが、その形成した部分以外の非発光領域と
なる部分は発光時に用を果たしていないためやはり無駄
になってしまう。また従来のEL面発光体は面発光体で
あるがために、平面上にその発光面を平行に載置して使
用されており、常に面発光としての面的な装飾効果しか
なく、立体的な装飾効果が得られてなかった。
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前述の従来
の問題に鑑みて試作試行の上になされたもので、その解
決しようとする課題は、装飾表示したい所望形状の文
字、シンボル、図形、絵、象形像等の形象体を、従来と
は全く違う構成にしてポジティブに発光させて表示する
ようにすることであり、また従来の平面状のEL面発光
体の平面的な表示から、立体的に視覚できる構成にする
ことで、従来の単なる平面上の表示から奥行きのある立
体空間的な表示にして立体的装飾効果をも得られるよう
にすることである。また複数の発光色体のEL面発光体
を互いに適当な位置関係に配設し、よりリアル感の高い
発光表示することであり、しかも安全性と保全性そして
生産性をもったELの装飾ユニット体を提供することで
ある。
【課題を解決するための手段】本発明は、前述の課題を
解決するために、EL面発光体を各層体ごと所望形状の
文字、シンボル、図形、絵、象形像等のポジティブ形状
の形象体に形成した各別体の形成体にして、且つそれら
を各適当な位置関係に組合わせて配設し、その各EL面
発光体に導電線を接続し、全体を少なくとも各発光領域
を含む面が透光性の樹脂体で内包させて前記導電線の端
部を樹脂体から突出させてELの装飾ユニット体を構成
するものである。またその樹脂体で内包したELの装飾
ユニット体及び樹脂体で内包しないままに各配設したE
L面発光体の発光面側を、少なくとも3mm以上の厚さ
の透光性板部材で覆い、裏面側を同体の透光性板部材又
は別体の板部材で覆って一体的に固設させてELの装飾
ユニット体を構成するものである。また一体的に固設し
たELの装飾ユニット体を水平面上に少なくとも10゜
の傾きまで立つ重心にして構成するものである。
【発明の実施の形態】本発明が実施する形態を以下に列
挙し、詳細については実施例で説明する。 *EL面発光体は分散型でも薄膜型でも構成でき、また
各層を透明体に形成して非発光時は透明状態になるEL
面発光体で構成してよい。また透光性の表面側電極層や
発光層を予め青、緑、ピンクなどの蛍光顔料等で着色し
たインクで有色体に形成しておき、非発光時においても
その有色体の色を視覚できるEL面発光体で構成しても
よい。また透光性の表面側電極層の上面と裏面に互いに
異なった色を着色しておき、非発光時は上面の色が視覚
でき、発光時は裏面の色が浮かび上がって視覚できるよ
うにしてもよい。 *透光性板部材としては透明や半透明のプラスチック材
が採用でき、アクリル樹脂、ポリエステル、ポリカーボ
ネート、ポリメチルペンテン、ポリスチレン、酢酸セル
ロース、ポリプロピレン、酪酢酸セルロース、AS樹
脂、透明ABS樹脂、ポリブタジエン、ポリウレタン、
エポキシ樹脂、ポリアミド、フェノール樹脂、不飽和ポ
リエステル、シリコン樹脂、アイオノマー、ポリスルホ
ン、ポリブテン、塩化ビニル樹脂、ポリエチレン、EV
A樹脂、ポリプロピレン等のプラスチックや、またガラ
スや水晶などで構成することもできる。また濁状やスモ
ーク状でも発光部位形状が視覚できる程度の透光性で構
成してよい。 *導電線や接続線は裸の金属線や被覆のあるリード線や
アルミ、銅、クロム等の箔線や導電テープ、及び成膜し
た透明導電膜体等で構成してよい。 *導電線と接続線との接続は互いにはんだ等で固定して
接続しても、コネクタ等で互いに嵌合式にして挿脱可能
に接続してもよい。 *コネクタはハウジング付きのコンタクト式でも、ハウ
ジング無しのコンタクト式であってもよい。 *ポジティブ形状に形成したEL面発光体を内包する樹
脂体は、少なくとも各発光面領域を含む面が透光性であ
ればよく、また裏面の非発光面側は透光性でなくてもよ
く、例えば黒色にすれば発光面とのコントラストが得ら
れる発光表示ができる。 *前記樹脂体は絶縁性をもった柔らかいフィルム状や、
適当な厚み(3mm未満)と硬さをもった樹脂体で形成
してよく、その素材としては前記した透光性板部材の樹
脂等で実施でき、発光面側を透明度の高い樹脂で形成す
ればさらにその面を鮮やかに発光表示できる。また発光
側と非発光側の2枚の樹脂体の接合の仕方も、熱圧着の
ほかに接着剤やねじ等で固定し接合してもよい。 *透光性板部材の厚みは少なくとも3mm以上とし、適
当に3mm、4mm、5mmと形成してよい。
【実施例】本発明を図面を基に説明する。図1〜図10
に示すものはポジティブ形状に形成した各別体で複数の
EL面発光体の形成体を各配設して、少なくとも各発光
面領域を含む面が透光性の樹脂体で内包したELの装飾
ユニット体の各実施例の構成を示すものである。そして
図1、図2は第1の実施例、図3〜図8は第2の実施
例、図9、図10は第3の実施例を示している。また図
13〜図20は同様にポジティブ形状に形成して配設し
た複数のEL面発光体の形成体を立体的に視覚させた
り、水平面上に立つように構成したELの装飾ユニット
体の実施例の構成を示すものである。図11は、従来一
般の分散型EL面発光体を示し、その部分拡大図を示し
たものである。ここでEL面発光体2の基本構造を説明
すると、EL面発光体2は交流電界をかけて電界発光を
利用するもので、その構造は上から透明な表面側電極層
2a、発光層2b、誘電層2c、背面側電極層2dが積
層されており、表面側電極層2aは透明フィルム体2a
−1の下面一帯にITO等でなる透明導電膜2a−2が
成膜されており、この表面側電極層2aと背面側電極層
2d間に交流電界をかけることで発光層2bでの電界発
光がなされる。この表面側電極層2aと背面側電極層2
dにそれぞれ導電線6a、6bを接続しており、この積
層した厚みは約1mm程度である。そして前記の透明フ
ィルム体2a−1は、3フッ化1エチレンポリマー、ポ
リオレフィン、ポリエチレンテレフタレート(PET)
等で形成できる。ここで実使用においては、背面側電極
層2dの下面に絶縁層を適当な厚みで積層してもよい。
また図12は、シート状で屈曲するEL面発光体の構成
を示すもので、そのEL面発光体2の基本構造を説明す
ると、上から透明な表面側電極層2a、発光層2b、誘
電層2c、背面側電極層2dが積層されている。表面側
電極層2aは周端から約5mmの幅で露出する表面側電
極域2eを非発光面側に形成し、その下面は接続導電膜
2hとしてカーボン膜と銀ペーストを印刷(塗布)して
いる。また下層の背面側電極層2dの下面には透明な保
護層2gを敷層しており、背面側電極層2dの周端から
約5mmの幅で露出する背面側電極域2fを形成し、そ
の下面に接続導電膜2hとして銀ペーストを同様に印刷
(塗布)している。前記の保護層2gは、塩化ビニルや
シリコンなどで形成している。この表面側電極域2eと
背面側電極域2fとは約1〜2mmの幅の間隔が空いて
おり互いに絶縁している。この構成において、表面側電
極域2eの領域は非発光面となり、そこから内側の領域
が発光面となる。このEL面発光体の構成において、本
発明を実施する上では表面側電極域2eと背面側電極域
2fとは互いに並設されてなくてもよく、互いに離れた
位置に適当な間隔を空けてそれぞれ設けたものでもよ
い。また非発光領域である表面側電極域2eの領域を可
能な限りに最小に形成すれば、その非発光の部位を極力
視覚されにくい構成にして実施できる。尚、ここで図示
してない薄膜型EL面発光体については、発光層の上下
を絶縁層でサンドイッチ状に挟んだ2重絶縁構造となっ
ている。ここで本発明の構成でEL面発光体から文字体
や象形体を形成するのに、図11又は図12に示したE
L面発光体2の一面体からその形を例えばレーザーによ
って切り抜き加工してもよいし、又は最初からその形に
各積層して製作してもよい。また表面側電極層2a及び
背面側電極層2dの各電極への接続は、その電極層面で
なる電極面でも、その電極層に接続された電極面でもよ
く、そして図12に示した非発光面側に形成した表面側
電極域2eや背面側電極域2fでなる電極面でもよい。
図1は、図11に示したEL面発光体2で本発明を構成
したもので、自動車の形状の象形像に形成したEL面発
光体2A1〜2A5の実施例を示すものである。自動車
のボディの形状に形成したEL面発光体2A1に、フロ
ントガラス、前面部、ヘッドライトの形状に形成して各
違う色に発光するEL面発光体2A2、2A4、2A
3、2A5をそれぞれ図示のように遊嵌させ、その各形
成体の表面側電極層2aと背面側電極層2dの各電極面
に銅箔線でなる導電線6a、6bを接続し、(図示しな
い)非発光面側で同極どうしをそれぞれ接続した後に、
そのEL面発光体2A1〜2A5をフィルム状の透光性
の樹脂体3の2つ折りにした片側内面の中央に配置して
内包し、前記の接続した導電線6a、6bの端部を樹脂
体3より突出させて、その樹脂体3の周縁を熱圧着で接
合させ設けたものである。この構成にして導電線6a、
6bに通電することで、自動車の各形状に形成した各E
L面発光体2A1〜2A5がポジティブ形状の象形像に
発光し表示させることができる。ここで内包する樹脂体
3は各EL面発光体2Aを完全に覆っており、そのため
電極面に直接触れられなくして感電防止、密封すること
による防湿、さらに樹脂体3の剛性によって屈曲に対し
て強度を増しEL面発光体2Aの折れ防止、塵埃の侵入
を防いで汚れ防止などの役目を果たすことができる。樹
脂体3の接合させる面はその周端のみでも、その周端か
ら内包したEL面発光体2Aの周縁まで接合させてもよ
く、そのように接合させることで、内包したEL面発光
体2A1〜2A5をその位置でさらにしっかり固定で
き、ずれることがない。熱圧着(ラミネート)するフィ
ルム状で透光性の樹脂体3としては、透光性のフッ素樹
脂フィルムやポリ3−フッ化塩化エチレン、ポリエチレ
ンテレフタレート、ポリ塩化ビニリデン等で実施でき
る。図2は、前実施例と同様に図11に示す平面状のE
L面発光体2から、ポジティブな形状の自動車と人間の
象形像に形成したEL面発光体2Aで構成したものであ
る。自動車の形状を赤く発光するEL面発光体2A1で
形成し、人間の形状を青く発光するEL面発光体2A2
で形成したもので、互いに距離をおいて離れているEL
面発光体2A1とEL面発光体2A2の表面側電極層2
aと背面側電極層2dの各電極面に、銅箔線でなる導電
線6a、6bをそれぞれ接続した後、両形成体2A1、
2A2を互いに適当な位置関係に配置して透光性の樹脂
体3:3a、3bで密封内包して、前記導電線6a、6
bのもう一方の各端部をそれぞれ樹脂体3より突出して
設けたものである。この構成で自動車と人間の形状に形
成したEL面発光体2A1とEL面発光体2A2の両象
形像は、互いに切離されているが、密封した樹脂体3に
よって固定された状態に内包されており、両象形像がそ
の位置からずれることが全くない。そして各導電線6
a、6b間に通電することで、自動車の象形像は赤く発
光し、人間の象形像は青く発光して表示することができ
る。尚、非発光面側の樹脂体3bは樹脂体3aとは別体
の非透光性で実施してもよい。図3は、従来の表面側電
極層2aの構成を新規な構成にした本発明の実施例を示
すもので、表面側電極層2aのおもて面の一部又は全面
から発光層2bへと通電できる導電域を形成したもので
ある。その構成の表面側電極層2a′の説明をすると、
図3(b)は従来の表面側電極層2aの構成を示したも
ので、表面側電極層2aは透明フィルム体2a−1をベ
ースにしてその面下にスプレー法、蒸着法、スパッタリ
ング法、CVD法などで成膜するITO等の透明導電膜
2a−2(斜線部分)を形成している。ここでこの構成
で当然ながら表面側電極層2aの上面(露出面)側から
発光層2bへと通電することはできない。このため本発
明で、表面側電極層2aの上面側から発光層2bへと通
電できるようにした実施例の構成を図(c)(d)
(e)に示している。図(c)は透明導電膜2a−2を
透明フィルム体2a−1の3面、発光層2b側の下面、
側面、上面に連続する成膜を設けたものである。この構
成によって、上面にまで成膜した透明導電膜2a−2に
通電することで発光層2bの面へと通電でき、そして発
光させることができる。ここで透明フィルム体2a−1
の側面はR取りされてることが連続して成膜しやすく望
ましい。また上面まで成膜する透明導電膜2a−2は、
上面の一部であっても全面であってもよい。図(d)は
他の実施構成であり、予め透明フィルム体2a−1の上
面と裏面に透明導電膜2a−2を成膜しておき、その両
面に透明導電膜を成膜しておいた別体の透明フィルム2
a−3を挟持させて接続するものである。図(e)はま
た他の実施構成であり、予め発光層2b面側に成膜した
透明導電膜2a−2の面にアルミ等の金属箔体2a−4
を接面させ、その金属箔体2a−4を上面側まで折り返
して設けたものである。この構成であれば発光層2bま
での電気抵抗が少なくして構成できる。尚、アルミ箔体
の接合は接着でもアルミ蒸着でもよい。また表面側電極
層2a′全体が透明な導電性のフィルム体で形成しても
よい。ここで図3(c)(d)(e)の構成で実施する
には、図示した側面の部位をそのまま残したままにし
て、他の部分をカットして所望の象形体を形成すること
で実施できる。図3(a)はその構成の表面側電極層2
a′にしたEL面発光体2Aによって実施したもので、
自動車の形状を赤く発光するEL面発光体2A1で形成
し、人間の形状を青く発光するEL面発光体2A2で形
成し、そして上面の一部が導通する導電域を形成した表
面側電極層2a′で構成したものである。この構成で透
光性の樹脂体3aの内面上に成膜した透明導電膜体9の
面と、両象形体EL面発光体2A1、2A2の両表面側
電極層2a′の上面とを接面させれば共通電極とするこ
とができ、この構成によりEL面発光体2A1の表面側
電極層2a′とEL面発光体2A2の表面側電極層2
a′とが互いに導通しており、両象形体の共通電極とな
る透明導電膜体9の露出する導電線6aに通電すること
で両象形体へと通電でき、同様に樹脂体3bの面上に成
膜した透明導電膜体9でなる導電線6b、6bから両背
面側電極層2dへと通電できる。この構成により両象形
体を発光するために必要となる導電線は6a、6b、6
bの3本のみにして構成でき、しかも導電線6aが両象
形体どうしを共通に通電するため、導電線6aのみをO
N/OFFさせることでそれぞれの象形体をON/OF
Fさせて発光表示できる。ここで透明導電膜体9を予め
ある程度広げて成膜しておくことができ、EL面発光体
2A1とEL面発光体2A2との最初に載置する位置が
若干ずれていても、その両象形体の表面側電極層2a′
の上面の両電極面には、透明導電膜体9の面上を移動し
て接面されたままにできるため、接触面が非接触になる
こともなく製作が非常に簡単である。ここで透明導電膜
体9としては、1例として酸化インジウムや酸化スズの
材料で製膜でき、酸化インジウム95%と酸化スズ5%
の成分にして実施できる。またその成膜法としてはスパ
ッタリング法や電子ビーム蒸着法やバイロゾル法、スプ
レー法などで成膜でき、また透明導電膜体9や導電線6
a、6bの各電極面への接続は、機械的に接面するのみ
でもよいが、導電性接着剤で互いの面を接合してもよ
く、導電性接着剤としては、例えばイオンケミー(株)
製の製品名G−50T、A−80T、B−30T等で実
施できる。図4は、ピンクに発光するEL面発光体2か
らカクテルグラスに注がれたワインの形状の象形体に形
成したEL面発光体2A1と、黄色に発光するEL面発
光体2からカクテルグラスに挟んだレモンの輪切りの形
状の象形体に形成したEL面発光体2A2と、青く発光
するEL面発光体2からカクテルグラスの形状の象形体
に形成したEL面発光体2A3とをそれぞれ図のような
位置関係に配置して設けたものである。この位置に配置
してEL面発光体2A2とEL面発光体2A3の表面側
電極層2a′と背面側電極層2dの各電極面に、前実施
例と同様透明導電膜体9でなる導電線6a、6bをそれ
ぞれ接続し、次にワインの形状に形成したEL面発光体
2A1の象形体を図のように上から横に5つの部分に分
割し、その表面側電極層2a′の各電極面を同じワイン
形状に形成した透明導電膜体9の面下に接面させ、その
透明導電膜体9の面に導電線6aを接続し、その各部分
に分割した背面側電極層2dの各電極面に透明導電膜体
9でなる導電線6b1〜6b5をそれぞれ接続したもの
で、その各象形体に接続した導電線6a、6b及び6b
1〜6b5をそれぞれ透光性の樹脂体3から突出させて
設けたものである。この構成で、前記導電線6b1〜6
b5への通電を、例えば導電線6b5→6b1の順に通
電していけばワインが注がれて増していくように発光表
示でき、また各部分が全点灯している状態から導電線6
b1→6b5の順に通電を断っていけば、ワインが減っ
ていくように発光表示できる。この分割した部分の構成
を応用した他の実施例としては、数字の“8”の形状を
7つのEL面発光体2Aで分割して形成し、その各分割
した部分の全電極を共通電極にして接続する導電線6a
と各部分の電極に接続する導電線6b1〜6b7とをそ
れぞれ接続すれば、各導電線6b1〜6b7への通電の
組合せで数字の0から9までを発光表示することができ
る。図5は、緑に発光するEL面発光体2からびん形状
の象形体に形成したEL面発光体2A1と、ピンクに発
光するEL面発光体2からびんより注がれるワインの形
状の象形体に形成したEL面発光体2A2と、青く発光
するEL面発光体2からカクテルグラスの形状の象形体
に形成したEL面発光体2A3とを図のような位置関係
に配置し、その各形状より大きく成形した透明導電膜体
9を手前の透光性の樹脂体3aの内面上に成膜し、その
透明導電膜体9の面とEL面発光体2A1、2A2、2
A3の象形体の各表面側電極層2a′の上面の電極面と
を接面して設けたものである。そして各EL面発光体2
A1、2A2、2A3象形体の共通電極となる透明導電
膜体9には導電線6aを接続し、各背面側電極層2dの
電極には同様に透明導電膜体9でなる各導電線6b、6
b、6bを樹脂体3bの内面上に成膜して、それぞれ接
面して設けている。そして樹脂体3aの内面に成膜した
透明導電膜体9と各導電線6b、6b、6bとの間は、
透明な絶縁膜20を介在して互いに絶縁している。この
実施構成によって、びんからカクテルグラスにワインが
注がれるように発光表示できる。ここでEL面発光体2
A1、2A2、2A3の各象形体の表面側電極層2a′
及び背面側電極層2dの電極面と透明導電膜体9との接
面は、各象形体の電極面の全面でもよいし、一部分の面
でもよい。また各象形体の背面側電極層2d側の各電極
面は発光面側から視覚できないため、その電極面間を箔
状のアルミ箔線や銅箔線やクロム箔線、又は被覆された
リード線等で各接続して実施してもよい。この実施例で
は突出する導電線6a、6b、6b、6bの部位に、外
部コネクタと嵌合して接続するように嵌合部3cを設け
ている。この構成により外部コネクタと嵌合部3cとを
嵌合させ導電線6a、6b、6b、6bと挿脱式に接続
することができる。この嵌合部3cは凹形状であっても
凸形状であってもよく、例えば凸形状にしてコの字形の
外部コネクタと嵌合接続するようにしてもよい。またこ
の部位に樹脂体3と別体のコネクタハウジング8aを設
け、そのコネクタハウジング8aに導電線6a、6b、
6b、6bを接続する構成してもよい。図6は、青く発
光するEL面発光体2でコーヒーカップの形状の象形体
に形成したEL面発光体2A1と、白く発光するEL面
発光体2で皿の形状の象形体に形成したEL面発光体2
A2と、赤く発光するEL面発光体2でスプーンの形状
の象形体に形成したEL面発光体2A3とを図のような
位置関係に互いに配置し、透明導電膜体9を透光性の樹
脂体3aの内面上に図のように切り欠きを有した形状で
パターニングして成膜し、その成膜面の端部を突出して
導電線6aとし、その成膜した透明導電膜体9の面と各
EL面発光体2A1、2A2、2A3象形体の表面側電
極層2a′とがそれぞれ接面するように配置し、そして
樹脂体3bの内面上に透明導電膜体9、9、9を図のよ
うにパターニングしてそれぞれ成膜し、その各端部を突
出させて導電線6b、6b、6bとし、このパターニン
グした透明導電膜体9、9、9の各電極面とEL面発光
体2A1、2A2、2A3の各背面側電極層2dの電極
面とが互いに接面するように、樹脂体3a、3bをサン
ドイッチ状に挟んで設けたものである。この実施例のよ
うにエッチング法などでパターニングした透明導電膜体
9を成膜して設けてもよく、EL面発光体2A1、2A
2、2A3象形体の各電極面と透明導電膜体9で形成し
た各導電線6a、6bとの電気的な配線と接続が非常に
簡単にできる。この構成では樹脂体3a、3bの接合面
の端部に嵌合部3cを4カ所形成し、その内面に露出す
る各導電線6a、6bをパターニングして突出させてい
る。尚、樹脂体3aや樹脂体3bの内面に、予め透明導
電膜体9を成膜しておいた別体のフィルム体を介在して
設けてもよい。図7は、前実施例の構成から導電線6
b、6b、6bを一括接続して一つの導電線6bとして
突出させ、コネクタハウジング8aから導電線6a、6
bを突出させたものである。この構成により、コネクタ
ハウジング8aに嵌合する別体のコネクタを嵌合させて
通電することで、EL面発光体2A1〜2A3を同時に
発光表示することができる。図8は、図1に示した自動
車形状の各象形体に形成したものを、図3〜図7で示し
た実施例の構成にして作製する方法を示したものであ
る。まず図8において、自動車のボディ形状の象形体に
したものを青く発光するEL面発光体2A1で形成し、
フロントガラス形状の象形体にしたものを白く発光する
EL面発光体2A2で形成し、車の前面の象形体にした
ものを緑に発光するEL面発光体2A4で形成し、ヘッ
ドライトの形状の象形体にしたものをピンクに発光する
EL面発光体2A3、2A5で形成している。そして前
述の実施例と同様に、各EL面発光体2A1〜2A5の
上層を表面側電極層2a′で形成し、上面から通電でき
るようにしている。次に図(b)に示すように、非発光
面側の樹脂体3bの内面上にEL面発光体2A1の外形
よりやや小さく透明導電膜体9を成膜し、その一端を導
電線6bとして突出させる。次に前記の透明導電膜体9
の成膜上にEL面発光体2A1〜2A5の背面側電極層
2dの電極面を導電性接着剤で接着し、次に発光面側の
樹脂体3aの内面上に透明導電膜体9を同様な大きさに
成膜したものを上から重ね、その樹脂体3a、3bの接
合面を互いに熱圧着で接合させて作製することができ
る。図(c)はその作製した状態を示すものである。こ
の構成で各部分を固有の色に近い発光色で発光表示すれ
ば、かなり自動車としてリアル感のある発光表示ができ
る。図9と図10は、図12に示したシート状のEL面
発光体2によって本発明を実施した第3の実施例の構成
を示すものである。マンボウの形状を8つの部分の象形
体に分割し、各部分を複数の異なる発光色でなるEL面
発光体2A1〜2A8で配設して実施した構成を示すも
のである。図(a)に示すように、背ひれ、腹ひれ、
唇、目の部分をピンク色に発光するEL面発光体2A
1、2A2、2A3、2A5、2A6、2A8で各形成
し、体の上半分を緑色に発光するEL面発光体2A4
で、体の下半分を青色に発光するEL面発光体2A7で
形成し、各EL面発光体2A1〜2A8は図(b)に示
すような形状にそれぞれ形成している。この図(b)に
おいて、斜線部分は互いに隣接しあうEL面発光体2A
によって互いに重ね合わせて遮蔽する部分を示してお
り、黒い部分は非発光面側に露出する表面側電極域2e
が存在する部分でり、その部分は非発光領域である。図
(b)は、図(a)の状態を透視した状態を示したもの
で、図(b)のように形成した各EL面発光体2A1〜
2A8の表面側電極域2eと背面側電極域2fの各電極
面は、図(c)のようにして互いに遮蔽させて非発光面
側に露出している。図(d)は、その非発光面側に露出
する表面側電極域2eと背面側電極域2fの各電極面に
接面するように形成したパターン電極を示すものであ
り、その各先端は導電線6a、6bとしてそれぞれ突出
される。このパターン電極でなる導電線6aと導電線6
bを互いに絶縁して各片側電極域を一括接続するもの
で、両パターンがクロスする部分はに絶縁膜20を介在
して絶縁している。ここで形成するパターン電極は樹脂
体3bの面上に成膜してパターニングした透明導電膜体
9でもよいが、Cr,Al,Cu等をスパッタリング法
などで成膜したものや、同金属の箔線を成膜せずパター
ニングしたままの導電膜体9aでもよい。また樹脂体3
bとは別体のフィルム体に成膜してパターニングした透
明導電膜体9や導電膜体9aでもよい。図(e)は、本
実施例のの構成から作製する方法を示したものである。
樹脂体3bの内面上に成膜してパターニングした透明導
電膜体9の電極面上に、一体にしたEL面発光体2A1
〜2A8の各表面側電極域2eと各背面側電極域2fの
電極面が接面するように重ねて、その上から樹脂体3a
を重ねて樹脂体3a、3bの接合面を熱圧着することで
作製できる。そして図(f)は、内包してその完成した
状態を示したものである。この構成にして実施すること
で、表面側電極域2eの非発光領域部分が隣接して重ね
合わせたEL面発光体2Aによって隠されて発光面側に
露出しないため、発光時に黒い影が発光面側に出ること
がない。これが例えば図1に示した構成で実施すれば、
発光面の領域に接面している導電線6aの部分が黒い影
となって出てしまい、見栄えがあまりよくない。このた
め図9に示したような構成にして各発光色のEL面発光
体2Aを配設することで、黒い影が発光面側に出ること
がなく発光表示させることができる。尚、互いに重ね合
わせるEL面発光体2Aどうしの固定は、例えば両面テ
ープやボンドなどでしてよい。図10は、図9で示した
構成からさらにリアル感が出てくるように発光表示させ
る実施構成を示すものである。予め樹脂体3aの内面上
にマンボウの輪郭線、境界線及び眼と腹ひれ筋を印刷し
ておき、樹脂体3bの内面上にEL面発光体2A1〜2
A8の輪郭を印刷して、さらに金属箔でなるパターン電
極の導電膜体9aを接着させておく。次に一体に接合し
たEL面発光体2A1〜2A8を樹脂体3bの輪郭線に
合わせて載置し、その上から樹脂体3aの内面に印刷し
た輪郭線をEL面発光体2A1〜2A8の輪郭に合わせ
て重ね、その状態で上から熱圧着して構成させたもので
ある。このように構成することで、樹脂体3bに印刷し
た輪郭線によってまずマンボウの各部分がくっきりと発
光して見易くなると共に、マンボウのリアル感をかなり
出すことができる。また製作時EL面発光体2A1〜2
A8の位置合わせが非常に簡単であり、生産性がとても
よい。ここで他の実施構成として、所望の象形体に形成
した白く発光するEL面発光体2Aの面上に、各部分を
適当な色にしてカラープリントした樹脂体3aを重ねる
構成にしてもよいし、また図10(c)に示すような樹
脂体3b上にマンボウの形状のシャドーマスキングをす
ることで、図9(b)に示した裏面側に露出する電極面
を見えないようにマスキングして実施することができ
る。また各EL面発光体2A1〜2A8を個々に通電す
るようにパターン電極をパターニングし、その構成で実
施してもよい。ここで図9、図10に示した構成におい
ては、8つのEL面発光体2A1〜2A8が樹脂体3:
3a、3bで内包されているため、屈曲に対して強度が
増し、また各EL面発光体2A1〜2A8には内包した
樹脂体3の外から直接外力が加わることがない。このた
めEL面発光体2A1〜2A8がずれたり、外れたり、
ばらばらに分解したりすることがない。また各電極面は
発光時高圧になっていて感電の恐れがあるが、樹脂体3
によって電極面には直接触れられないため感電の恐れも
ない。EL面発光体は湿度に弱いが、樹脂体3で密封状
態に内包するため、防湿、防塵性にも優れていて、その
分ライフを長くすることができる。また非発光面側に露
出する表面側電極域2eと背面側電極域2fとの各電極
面どうしの接続において、図1の実施例に示したように
アルミや銅やクロムなどの導電テープ材や箔線で接続す
ることもできるが、各電極間どうしをひとつひとつ導電
テープ材で接続するのは非常に手間がかかり生産性が悪
い。しかも導電テープ材は経時劣化で剥がれ易くなり、
接触不良も起こしやすい。それに比べて図9、図10で
示した実施例の構成では、一体にしたEL面発光体2A
1〜2A8をパターニングしたパターン電極面上に載置
して固定するだけで接続できる構成である。そしてこの
構成の樹脂体3bはEL面発光体2A1〜2A8全体を
内包密封して外力や感電に対して保護すると共に、防
湿、防塵の役目と、同時に接合時パターン電極を各EL
面発光体の電極面に接続させる役目を果たすことがで
き、これらの役目を樹脂体3aと樹脂体3bとを接合さ
せる一工程にして、同時にできる非常におきなメリット
がある。そのため生産性が非常に良く、また保全性も非
常に良い。ここで、図1から図10まで示した実施例の
構成は、例えばショーウインドウのガラス面上に貼って
や、壁に掛けて発光表示することができ、また看板等の
大きさに構成することもできる。図13〜図14は、図
1〜図10で示した樹脂体3で内包したELの装飾ユニ
ット体1の発光面側を厚さ3mm以上の透光性板部材4
で覆い、裏面側を別体の板部材5で覆って両部材を互い
に固設したものである。(a)図はその斜視図を示し、
(b)図はx−y方向の断面図を示している。図13
(a)において、樹脂体3から突出している導電線6
a、6bに接続線7a、7bを接続してその端部にコネ
クタ8を接続し、板部材5の中央に形成した凹部5a内
に前記ELの装飾ユニット体1を嵌合させ、その発光面
側を透光性板部材4で覆い、裏面側の板部材5と4隅を
ねじ18、18、18、18で互いに留めて固設したも
のである。ここで透光性板部材4としては、前記した透
明や半透明の樹脂やガラス等で構成でき、本実施例では
ガラスで実施している。また板部材5としては透光性で
あっても非透光性であってもよく、透光性であれば前記
した樹脂やガラス等で実施でき、また非透光性であれば
その他の樹脂や金属で実施でき、例えば内面側にメッキ
や鏡面処理したものでもよい。本実施例ではアルミ蒸着
した板で実施している。EL面発光体にとって、安全性
(感電防止)や保全性(防湿と耐強度)は絶対条件であ
るが、その条件を満足するのにEL面発光体全体を樹脂
で密閉状態に内包することで、その必要な厚みとしては
通常一般に使用される容器体やパッケージ体の厚み1〜
2mm程度で十分である。ここで本発明の実施例のよう
に発光面側を3mm以上の透光性板部材4で覆うこと
で、例えば曲げ強度に関しては、ヤング率の法則で2m
mの厚さに対して3mmの厚さにすれば、(3/2)の
3乗倍の3.375倍強度が増すことになる。また本発
明の立体的な装飾感を出す方法として、発光面側を厚み
のある透光性板部材4で覆うことで光の屈折作用を応用
でき、従来の平面的な発光表示から立体的な発光表示へ
と、その発光面を立体空間的に視覚させることができ
る。ここでその光の屈折作用を応用した表示方法につい
てその原理を説明する。図25(a)において、容器体
の中にある物体を図のような角度から視覚することはで
きないが、(b)図のように容器体に水を満たすと、底
面上にあった物体が宙に浮いたように浮かび上がり、肉
眼でその存在をあたかも浮かび上がった位置にあるよう
にはっきり視覚することができる。この現象は光が異な
る媒質を光学的に密な媒質から光学的に疎な媒質へと透
過する場合、光がその境界面に達すると光の進路を変え
られてしまう光の屈折作用である。この作用によって物
体が浮かび上がって見える位置が(c)図に示すように
見る角度によって変わり、視点を水平にもっていくほど
物体は上方へ浮かび上がって、光学的に密な媒質の厚み
分まで浮かび上がる。そして臨界角を過ぎると光は全反
射してしまうため視界から見えなくなってしまう。この
ため視点を垂直から臨界角に達するまで角度を変えるこ
とで、物体はその厚み分の間で浮かび上がり、立体空間
的な像として視覚できる。しかも視点をa→b→c→d
と動かせば、視点に連動して浮き沈みする動画像とな
る。ここで厚さ1〜2mm程度でも屈折作用は起きる
が、3mm以上の厚みがあると特に顕著にその作用を視
覚することができる。(d)図において、屈折角は媒質
固有の屈折率で決まり、入射角I、屈折角R、空気の屈
折率n1、媒質の屈折率n2とすると、 sinI/sinR = n1(≒1)/n2 = 1/n2 となる。ここで臨界角となるのは、屈折角Rが90゜と
なる入射角Iであるから sinI/sin90゜ = sinI = 1/n2 となり、ここで(e)(f)図で、屈折作用を実際に応
用して実施した場合に、人間の像全体を途中で切らさ
ず、媒質の厚み分の間で最大限に浮かび上がらせるため
には、臨界角に達する距離よりも長い側面方向への距離
が必要である。すなわち(e)図の構成では臨界角に達
する距離よりも側面までの距離が短いため、人間の像は
浮き上がる途中で切れてしまい、切れた部分は見えなく
なってしまう。このため透光性板部材4の底面においた
文字、シンボル、図形、絵、象形像などの像全体を途中
で切らさず、最大厚み分上方へ浮かび上がらせるための
条件を求めると、 像面から透光性板部材4の上面までの距離:a 像面の最端から引いた垂線と側面までの距離:b 臨界角に達する距離:B とすれば、b≧Bであることが必要であり、透光性板部
材4の屈折率をnとすると、臨界角になる地点では、次
式が成り立つ。 sinI = 1/n ・・・ tanI = b/a ・・・ の両式より、 b/a = 1/√(nの2乗−1) (注)√(nの2乗−1)は、(nの2乗−1)の平方
根を表す。 ここで、この式より代表的な注型用樹脂のaとbの関係
を求めると、下欄のようになる。 このaとbの関係により、例えばアクリル樹脂で透光性
板部材4を実施したとすると、 b/a > 0.92 の関係の時に、アクリル樹脂体の底面においた文字、シ
ンボル、図形、絵、象形像などの像全体が途中で切れず
に、その最大厚み分上方へ浮かび上がらせることができ
る。また立体的装飾効果として、図13〜図14の構成
で、裏面側の板部材5も透光性樹脂で構成すれば、前面
から透過する光と裏面から透過する光とで、昼間におい
ても自動車と人間の像の輪郭を明暗をつけてはっきりと
視覚でき、しかも前面側からでも裏面側からでもその像
体をはっきりと視覚することができる。これが従来の図
24に示すような表示体の構成であれば、まずEL面発
光体2を平面上に載置し設けるため、当然ながらその裏
面から表示部分を見ることはできない。またそのEL面
発光体2を平面上に立てて設けたとしても、昼間の光に
よって前方から見れば像体の部分は、前面からの光も裏
面からの光もEL面発光体2の面で遮られて透過しない
ため、暗くてはっきりその部分及び輪郭は見えにくい。
これが逆光の光であればなおさら見えにくくなってしま
う。図14は、ELの装飾ユニット体1を板部材5の凹
部5a内に嵌合させて、板部材5と透光性板部材4の両
面を互いに接着して固設したものである。接着剤として
はエポキシ等で接着すれば、硬化後は透明になるため、
板部材5と透光性板部材4との間に一体感がでる。この
構成によっても自動車と人間の像体を屈折作用によっ
て、視点の角度に応じて前方に浮き上がらせることがで
きる。そして同様に板部材5を透光性にすれば、昼間の
外乱光でも自動車と人間の像体を4側面からどの角度で
もはっきりと視覚することができる。図15は、図1〜
図10に示したポジティブ形状のEL面発光体2Aで内
包してない各形成体を注型用樹脂でモールドして構成す
る実施例を示すものである。そのEL面発光体2Aの各
形成体に接続線7を所要数接続し、その接続線7の端部
にコネクタ8を接続したものを注型用樹脂で固設したも
のである。その成形方法は、まず注型用の型にアクリル
やエポキシ等の注型用樹脂を3mm以上の深さにして流
し込み、硬化後前記したEL面発光体2Aの各形成体に
接続した接続線7とコネクタ8を一体にしたものを、
(a)図のようにして型内で固定し、その状態にしたま
ま前記注型用樹脂をコネクタ8の端面と同一高さまで注
入して、硬化させ成形するものである。この構成にして
実施することでEL面発光体2Aの各形成体と接続線7
との接合部、及び接続線7とコネクタ8との接合部に外
部からストレスがかかることがないし、またEL面発光
体2Aの各形成体も完全にモールドされるから、防湿効
果が最もよい。しかも前実施例のような接合面が無いた
め、4側面から入射した光は内部で反射することもなく
透過し、昼間でも4側面から文字の部分をはっきりくっ
きりと視覚することができる。また透光性の樹脂は耳か
きなどで応用されている集光作用があり、樹脂内で発光
した光は、成形体内で表面から透過する光よりも全反射
する光のほうが多いため、成形体の樹脂内は全体が明る
く光ることになる。尚、EL面発光体2Aの各形成体と
接続線7との接続の仕方は、導電線6を介してもよい
し、直接EL面発光体2Aの各形成体の各電極面に接続
してもよい。また(a)図に示すコネクタ8も図のよう
にハウジング付きでもよいし、ハウジング無しのコンタ
クトのみでもよい。またEL面発光体2Aの内包してな
い各形成体のまま、図13、図14に示したように透光
性板部材4と板部材5でじかに覆って固設する構成にし
て実施してもよい。また図15の構成で、EL面発光体
2Aの各象形体をモールド内で前後に複数体並べて2
層、3層・・n層にする構成やにしてもよい。またEL
面発光体2Aの輝度が強すぎる場合は、その各象形体の
発光面上に半透明やスモーク状のフィルム樹脂を重ねて
構成することもできる。図16は、本発明のELの装飾
ユニット体1を平面上に立つようにして、しかも10゜
の傾きまで倒れない構成にした実施例である。(a)図
において、成形体と内在するEL面発光体との比重をほ
ぼ同じとして、成形体に外力Fが加わると成形体の重心
Wは中央部にあり、(b)(c)図において成形体が直
方体であれば10゜まで倒れない条件は、tan10゜
=1/5.67であるから、 (底辺長 / 高さ) > (1 / 5.67) の条件で倒れなくなる。1例として底辺長4mmとすれ
ば、高さが22.7mm未満であれば10゜まで傾けて
も倒れない。このためEL面発光体2Aの各形成体を覆
う発光面側の透光性板部材4の厚みを厚くすればするほ
ど倒れにくくなり、平面上に立たせて表示することがで
きる。また図17のように底面の面積を拡げてもよく、
さらに倒れにくく水平面上に立てて置くことができる。
図18、図19は、本発明のELの装飾ユニット体1を
水平面上又は垂直面上に安定して固定したり、置くため
の実施例を示すものである。図14において、ELの装
飾ユニット体1の底面に係着材10として両面テープを
設けたもので、これにより平面上に粘着固定して置くこ
とができる。係着材10としては、そのほかにゴム磁
石、マグネット、面ファスナー、吸着盤などを設けても
よく、また係着材10をELの装飾ユニット体1の側面
に設けて、垂直面上に固定できるようにしてもよい。ま
たELの装飾ユニット体1に孔を開口して、上からその
孔によってつり下げるようにしてもよい。図19(a)
(b)は、ELの装飾ユニット体1の底部に載置台11
を設けたもので、この載置台11を設けることにより、
ELの装飾ユニット体1をさらに安定して平面上に置く
ことができる。尚、載置台11に係着材10を具備する
こともできる。本発明において、ELの装飾ユニット体
1となる構成は、次の3形態である。1)EL面発光体
2Aの各形成体を樹脂体3で内包し、導電線6を突出さ
せたもの2)EL面発光体2Aの各形成体を樹脂体3で
内包し、導電線6を突出させたものに接続線7とコネク
タ8を接続して透光性板部材4、又は透光性板部材4と
板部材5によって覆い一体的に固設したもの3)EL面
発光体2Aの各形成体に接続線7とコネクタ8を接続し
て透光性板部材4、又は透光性板部材4と板部材5によ
って覆い一体的に固設したものここで前記の係着材10
又は載置台11は、それぞれ上記3形態のどの形態に設
けてもよい。また1)の構成で導電線6にコネクタ8を
接続し、コネクタ8を樹脂体3から突出して設けて構成
してもよい。図20は(a)(b)は、載置台11内に
EL面発光体2Aの各形成体を発光させるための駆動回
路13と、その電源12として電池12aを設けたもの
である。駆動回路13としては、DC−ACインバータ
回路で構成でき、例として図21(a)(b)に示す回
路で構成実施できる。電源12としては載置台11の外
部から供給してもよく、商用電源やカーバッテリーから
供給してもよい。ここでEL面発光体2Aの各象形体の
点灯/消灯は電源スイッチ14によってなされる。また
他の実施構成として、透光性板部材4又は板部材5内に
駆動回路13又は駆動回路13と電池ボックスを設ける
スペースを形成して、前実施例と同様に外部から供給す
る電源12や電池ボックスに収納する電池12aによっ
て駆動回路13を駆動するように構成してもよい。例え
ば前記の載置台11の部分を透光性板部材4又は板部材
5と一体形に形成して、その部分の内側にスペースを形
成して駆動回路13や電池ボックスを設けるように構成
してもよい。図20(b)図は、ELの装飾ユニット体
1を載置台11とコネクタ8によって、抜き差しできる
ようにした構成である。この構成により所望の表示した
いELの装飾ユニット体1を差し替えることで容易に交
換できる。この実施例では回路内に受光素子15として
CDSを設けてあり、例えば図22のように回路構成す
ることで、暗くなると自動点灯するようになる。受光素
子15としてはCDS以外にホトダイオード、ホトトラ
ンジスタなどで実施してもよい。図23は、EL面発光
体2Aの各ポジティブ形状の象形体に形成した複数体を
個別に点灯させるようにした電子制御回路16の一実施
例を示すものである。“B”“e”“a”“t”“l”
“e”“s”の各文字の形状に形成して、適当な位置に
並べて配置したEL面発光体2A1〜2A7の各表面側
電極層2a1〜2a7の電極面を、展設した透明導電膜
体9の面と接面させて導電線6aを接続し、各形成体の
背面側電極層2dの各電極にそれぞれ導電線6b1・・
・6b7を接続し個別に給電することで、各EL面発光
体2A1〜2A7を個別に点灯させることが可能であ
る。ここで個別に給電させる制御は、電子制御回路16
によって所定のタイミングでSSR(ソリッドステート
リレー)17のゲートをONさせることでなされる。
(b)図はその個別に給電するタイミングの例をいくつ
か挙げたものである。この制御は図8、図9に示した複
数体のEL面発光体2A1〜2Anにも、同様に電子制
御回路16によって制御し発光表示することができる。
尚、SSR17としてトライアック等を用いて実施でき
る。また各EL面発光体2Aへの点灯/消灯の信号を音
楽の音圧や音量レベル(デシベル)によって、適当なレ
ベルにスレッシュホールドレベルをもってきて、そのレ
ベルを境に点灯/消灯させる制御なども同様に実施でき
る。また前記の透光性板部材4の前面の形状は凸レンズ
状や半球状、さらにかまぼこ(アーチ)状にしたり複数
の凹凸面を形成してもよい。板部材5にしても同様の形
状に形成してよい。本発明は、文字、シンボル、図形、
絵、象形像等を組合わせて構成することもでき、また文
字をいくつか組合わせてロゴタイプを構成することもで
きる。
【発明の効果】本発明は前述した構成により、EL面発
光体の表示に寄与しない部分の材料の無駄も無く、所望
形状の文字、シンボル、図形、絵、象形像等の複数の形
成体をそのままポジティブに装飾発光でき、しかも各配
設した複数色のEL面発光体を同時及び個々に装飾発光
させることができる。これにより従来にないポジティブ
でリアル感の高い装飾発光が可能で、そのユニット体は
かさばらず発熱や感電の恐れもなく安全で、耐強度、防
湿、防塵の保全性もよく、そして配設した複数の形成体
を発光させる構成が簡単で、製作も非常に容易で生産性
の良いELの装飾ユニット体を提供できる。さらに従来
の平面状のEL面発光体のもつ平面的な装飾表示から、
奥行きのある立体空間的な装飾表示ができ、立体的装飾
効果も得られるELの装飾ユニット体を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例の正面図
【図2】本発明の1実施例の正面図
【図3】(a)本発明の1実施例の正面図 (b)従来のEL面発光体の斜視図 (c)(d)(e)本発明のEL面発光体の実施例の斜
視図
【図4】本発明の1実施例の正面図
【図5】本発明の1実施例の正面図
【図6】本発明の1実施例の正面図
【図7】本発明の1実施例の正面図
【図8】(a)本発明の1実施例の分解した正面図 (b)本発明の1実施例の立体斜視図 (c)本発明の1実施例の正面図
【図9】(a)本発明の1実施例の正面図 (b)本発明の1実施例の透視正面図 (c)本発明の1実施例の分解した正面図 (d)本発明の1実施例の正面図 (e)本発明の1実施例の立体斜視図 (f)本発明の1実施例の正面図
【図10】(a)本発明の1実施例の正面図 (b)本発明の1実施例の立体斜視図 (c)本発明の1実施例の正面図
【図11】EL面発光体の一部拡大の斜視図
【図12】EL面発光体の一部拡大の斜視図
【図13】(a)本発明の1実施例の斜視図 (b)本発明の1実施例の側面図
【図14】(a)本発明の1実施例の斜視図 (b)本発明の1実施例の側面図
【図15】(a)本発明の1実施例の斜視図 (b)本発明の1実施例の側面図
【図16】(a)本発明の1実施例の斜視図 (b)本発明の1実施例の側面図 (c)本発明の1実施例の側面図
【図17】本発明の1実施例の斜視図
【図18】本発明の1実施例の斜視図
【図19】(a)本発明の1実施例の斜視図 (b)本発明の1実施例の斜視図
【図20】(a)本発明の1実施例の透視斜視図 (b)本発明の1実施例の透視斜視図
【図21】(a)本発明の1実施例の回路構成図 (b)本発明の1実施例の回路図
【図22】本発明の1実施例の回路構成図
【図23】(a)本発明の1実施例の回路構成図 (b)本発明の1実施例のタイミングチャート
【図24】(a)従来のEL面発光体の表示方法を示す
斜視図 (b)従来のEL面発光体の表示方法を示す斜視図
【図25】(a)(b)(c)(d)屈折の原理を示す
断面図 (e)(f)屈折の原理を示す斜視図
【符号の説明】 1 : ELの装飾ユニット体 2 : EL面発光体 2a : 表面側電極層 2a′ : (上面に導電域を設けた)表面側電極層 2a−1 : 透明フィルム体 2a−2 : 透明導電膜 2b : 発光層 2c : 誘電層 2d : 背面側電極層 2e : 表面側電極域 2f : 背面側電極域 2g : 保護層 2h : 接続導電膜 2A : (本発明の形成する)EL面発光体 3 : 樹脂体 3a : (発光面側の)樹脂体 3b : (非発光面側の)樹脂体 3c : 嵌合部 4 : 透光性板部材 5 : 板部材 5a : 凹部 6 : 導電線 6a : (表面側に接続する)導電線 6b : (裏面側に接続する)導電線 7 : 接続線 8 : コネクタ 8a : コネクタハウジング 9 : 透明導電膜体 10 : 係着材 11 : 載置台 12 : 電源 12a : 電池 13 : 駆動回路 14 : 電源スイッチ 15 : 受光素子 16 : 電子制御回路 17 : SSR 18 : ネジ 19 : 遮蔽板 20 : 絶縁膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 特願平9−260836 (32)優先日 平9(1997)9月9日 (33)優先権主張国 日本(JP)

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透光性の表面側電極層(2a)と発光層
    (2b)と誘電層(2c)と背面側電極層(2d)を少
    なくとも積層してなるEL面発光体(2)の各層を、所
    望形状の文字、シンボル、図形、絵、象形像等のポジテ
    ィブ形状に形成してなる各別体の形成体(2A1)(2
    A2)・・・(2An)をそれぞれ適当な位置関係に配
    設し、その配設した各形成体(2A1)(2A2)・・
    ・(2An)の表面側電極層(2a)と背面側電極層
    (2d)の各電極に導電線(6a)(6b)をそれぞれ
    接続し、その各形成体に形成したEL面発光体(2A
    1)(2A2)・・・(2An)全体を少なくとも発光
    面領域を含む面が透光性でなる樹脂体(3:3a、3
    b)で内包し、前記各形成体に形成したEL面発光体
    (2A1)(2A2)・・・(2An)へ通電する導電
    線(6a)(6b)の端部を内包した樹脂体(3:3
    a、3b)からそれぞれ突出して形成したことを特徴と
    するELの装飾ユニット体。
  2. 【請求項2】 前記各形成体に形成したEL面発光体
    (2A1)(2A2)・・・(2An)において、その
    各表面側電極層(2a)の露出する上面の一部又は全面
    に透明導電膜(2a−2)と導通する導電域を形成し、
    その導電域と接面する透明導電膜体(9)を発光面側の
    樹脂体(3a)の内面に設け、その透明導電膜体(9)
    を導電線(6a)として各表面側電極層(2a′)上面
    の導電域に接続して通電するようにした請求項1項に記
    載のELの装飾ユニット体。
  3. 【請求項3】 前記各形成体に形成したEL面発光体
    (2A1)(2A2)・・・(2An)において、その
    各EL面発光体(2A)の非発光面側に適当な幅で露出
    して表面側電極層(2a)に導通する表面側電極域(2
    e)と、その表面側電極域(2e)から適当な間隔をあ
    けて適当な幅で露出して背面側電極層(2d)に導通す
    る背面側電極域(2f)とを形成し、互いに隣接しあう
    位置関係に配設するEL面発光体(2A)の非発光領域
    となる表面側電極域(2e)の部分を重ね合わせて遮蔽
    して配設し、この配設した各EL面発光体(2A1)
    (2A2)・・・(2An)の前記表面側電極域(2
    e)と背面側電極域(2f)の各電極面に所要数の導電
    線(6)を接続して通電するようにした請求項1項に記
    載のELの装飾ユニット体。
  4. 【請求項4】 前記の各配設したEL面発光体(2A
    1)(2A2)・・・(2An)の非発光面側に露出す
    る表面側電極域(2e)と背面側電極域(2f)の電極
    面と各接面する位置に、パターニングして形成した透明
    導電膜体(9)又は導電膜体(9a)を導電線(6b)
    として非発光面側の樹脂体(3b)の内面上に設け、こ
    の透明導電膜体(9)又は導電膜体(9a)によって前
    記の各電極面に接続して通電するようにした請求項3項
    に記載のELの装飾ユニット体。
  5. 【請求項5】 前記形成したELの装飾ユニット体
    (1)の導電線(6a)(6b)の突出部分に、外部コ
    ネクタと挿脱して嵌合する嵌合部(3c)又はコネクタ
    ハウジング(8a)を設けて形成した請求項1〜4のい
    ずれか1項に記載のELの装飾ユニット体。
  6. 【請求項6】 前記形成したELの装飾ユニット体
    (1)の突出する導電線(6a)(6b)に接続線
    (7)をそれぞれ所要数接続し、その接続線(7)の端
    部にコネクタ(8)を接続してそのELの装飾ユニット
    体の発光面側を少なくとも厚さ3mm以上の透光性板部
    材(4)で覆い、且つ裏面側を同体の透光性板部材
    (4)で覆うか又は別体の板部材(5)で覆って一体的
    に固設した請求項1〜5のいずれか1項に記載のELの
    装飾ユニット体。
  7. 【請求項7】 透光性の表面側電極層(2a)と発光層
    (2b)と誘電層(2c)と背面側電極層(2d)を少
    なくとも積層してなるEL面発光体(2)の各層を、所
    望形状の文字、シンボル、図形、絵、象形像等のポジテ
    ィブ形状に形成してなる各別体の形成体(2A1)(2
    A2)・・・(2An)をそれぞれ適当な位置関係に配
    設し、その配設した各形成体(2A1)(2A2)・・
    ・(2An)の表面側電極層(2a)と背面側電極層
    (2d)の各電極に接続線(7)をそれぞれ所要数接続
    し、その接続線(7)の端部にコネクタ(8)を接続
    し、その各形成体に形成したEL面発光体(2A1)
    (2A2)・・・(2An)の発光面側を少なくとも厚
    さ3mm以上の透光性板部材(4)で覆い、且つ裏面側
    を同体の透光性板部材(4)で覆うか又は別体の板部材
    (5)で覆って一体的に固設したことを特徴とするEL
    の装飾ユニット体。
  8. 【請求項8】 前記各形成体に形成したEL面発光体
    (2A1)(2A2)・・・(2An)において、その
    各表面側電極層(2a)の露出する上面の一部又は全面
    に透明導電膜(2a−2)と導通する導電域を形成し、
    その導電域と接面する透明導電膜体(9)を発光面側の
    透光性板部材(4)の内面に設け、その透明導電膜体
    (9)を接続線(7)として各表面側電極層(2a′)
    の上面の導電域に接続して通電するようにした請求項7
    項に記載のELの装飾ユニット体。
  9. 【請求項9】 前記各形成体に形成したEL面発光体
    (2A1)(2A2)・・・(2An)において、その
    EL面発光体(2A)の非発光面側に適当な幅で露出し
    て表面側電極層(2a)に導通する表面側電極域(2
    e)と、その表面側電極域(2e)から適当な間隔をあ
    けて適当な幅で露出して背面側電極層(2d)に導通す
    る背面側電極域(2f)とを形成し、互いに隣接しあう
    位置関係に配設するEL面発光体(2A)の非発光領域
    となる表面側電極域(2e)の部分を重ね合わせて遮蔽
    して配設し、この配設した各EL面発光体(2A1)
    (2A2)・・・(2An)の前記表面側電極域(2
    e)と背面側電極域(2f)の各電極面に所要数の接続
    線(7)を接続して通電するようにした請求項7項に記
    載のELの装飾ユニット体。
  10. 【請求項10】 前記の各配設したEL面発光体(2A
    1)(2A2)・・・(2An)の非発光面側に露出す
    る表面側電極域(2e)と背面側電極域(2f)の電極
    面と各接面する位置に、パターニングして形成した透明
    導電膜体(9)又は導電膜体(9a)を接続線(7)と
    して非発光面側の透光性板部材(4)又は板部材(5)
    の内面上に設け、この透明導電膜体(9)又は導電膜体
    (9a)によって前記の各電極面に接続して通電するよ
    うにした請求項9項に記載のELの装飾ユニット体。
  11. 【請求項11】 前記各形成体に形成した複数のEL面
    発光体(2A1)(2A2)・・・(2An)におい
    て、そのEL面発光体(2A1)(2A2)・・・(2
    An)を2色以上のEL面発光体を混在して配設し構成
    した請求項1〜10のいずれか1項に記載のELの装飾
    ユニット体。
  12. 【請求項12】 前記各形成体に形成したEL面発光体
    (2A1)(2A2)・・・(2An)において、少な
    くとも一形成体を複数の部分に分割し、その分割した各
    部分体の電極へ導電線(6)又は接続線(7)をそれぞ
    れ接続して構成した請求項1〜11のいずれか1項に記
    載のELの装飾ユニット体。
  13. 【請求項13】 前記一体的に固設したELの装飾ユニ
    ット体(1)において、発光像面から透光性板部材
    (4)の上面までの距離をa、発光像面の最端から側面
    までの距離をb、透光性板部材(4)の屈折率をn、と
    すると、 b/a > 1/√(nの2乗−1) の式が成り立つ透光性板部材(4)で構成した請求項6
    〜10のいずれか1項記載のELの装飾ユニット体。
  14. 【請求項14】 前記一体的に固設したELの装飾ユニ
    ット体(1)が、水平面上に立ち、その転倒角度が10
    °まで倒れない重心で構成した請求項6〜10、13の
    いずれか1項記載のELの装飾ユニット体。
  15. 【請求項15】 前記ELの装飾ユニット体(1)の底
    面又は側面に係着材(10)を具備した請求項1〜14
    のいずれか1項に記載のELの装飾ユニット体。
  16. 【請求項16】 前記ELの装飾ユニット体(1)の底
    部に載置台(11)を設けた請求項1〜15のいずれか
    1項に記載のELの装飾ユニット体。
  17. 【請求項17】 前記透光性板部材(4)、板部材
    (5)、載置台(11)のいずれか内部に、各EL面発
    光体(2A1)(2A2)・・・(2An)を発光させ
    る駆動回路(13)、又は駆動回路(13)及び電池ボ
    ックスを設け、外部から供給される電源(12)や前記
    電池ボックスに収納する電池(12a)によって駆動回
    路(13)を駆動し発光させる構成にした請求項6〜1
    0、13〜16のいずれか1項に記載のELの装飾ユニ
    ット体。
  18. 【請求項18】 前記複数体でなるEL面発光体(2A
    1)(2A2)・・・(2An)の各電極にそれぞれ所
    定のタイミングで給電する電子制御回路(16)を前記
    駆動回路(13)に接続し、各EL面発光体(2A1)
    (2A2)・・・(2An)をそれぞれ所定のタイミン
    グの信号で点灯するようにした請求項17項記載のEL
    の装飾ユニット体。
  19. 【請求項19】 前記複数体でなるEL面発光体(2A
    1)(2A2)・・・(2An)の少なくとも一体を複
    数の部分に分割し、その分割した各部分の電極にそれぞ
    れ所定のタイミングで給電する電子制御回路(16)を
    前記駆動回路(13)に接続し、その複数の分割した各
    部分をそれぞれ所定のタイミングの信号で点灯するよう
    にした請求項17又は18項記載のELの装飾ユニット
    体。
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