JPH11147946A - ポリエステルの製造方法 - Google Patents

ポリエステルの製造方法

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JPH11147946A
JPH11147946A JP31804597A JP31804597A JPH11147946A JP H11147946 A JPH11147946 A JP H11147946A JP 31804597 A JP31804597 A JP 31804597A JP 31804597 A JP31804597 A JP 31804597A JP H11147946 A JPH11147946 A JP H11147946A
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JP
Japan
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polycondensation
polyester
germanium dioxide
recovered liquid
distilled
Prior art date
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Pending
Application number
JP31804597A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshiyuki Nakazono
敏幸 中園
Masuo Murai
益夫 村井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Ester Co Ltd
Original Assignee
Nippon Ester Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 二酸化ゲルマニウムを重縮合触媒とするポリ
エステルの製造方法において、重縮合反応時に留出する
二酸化ゲルマニウムを効果的に回収再使用することがで
き、かつ、製品ポリエステルの色調への影響を少なくこ
とができるポリエステルの製造方法を提供する。 【解決手段】 ポリエステルオリゴマーを二酸化ゲルマ
ニウムを重縮合触媒として重縮合してポリエステルを製
造する方法において、重縮合反応時に留出する二酸化ゲ
ルマニウムを含有した留出液を蒸留し、蒸留残渣分であ
る回収液を重縮合触媒の一部として重縮合反応系に添加
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、二酸化ゲルマニウ
ムを重縮合触媒とするポリエステルの製造方法におい
て、重縮合反応時に留出する二酸化ゲルマニウムを回収
再使用するポリエステルの製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】ポリエチレンテレフタレート(PET)
は、テレフタル酸又はテレフタル酸ジメチルとエチレン
グリコールとをエステル化又はエステル交換反応させて
ポリエステルオリゴマーとし、このオリゴマーを重縮合
触媒の存在下、高温、高減圧下でエチレングリコールを
留去しながら重縮合させる方法により製造されている。
【0003】重縮合触媒としては、アンチモン化合物、
ゲルマニウム化合物、チタン化合物等種々の化合物が知
られているが、ボトル用等の高透明度の要求されるポリ
エステルの製造には、二酸化ゲルマニウムが一般に使用
されている。しかし、二酸化ゲルマニウムは、高価であ
るとともに、重縮合反応時に投入量の半分以上がエチレ
ングリコールに伴われて系外に留出してしまうため、重
縮合触媒として必要な量の2倍以上を投入しなければな
らず、ポリエステルの製造コストを著しく高くするとい
う問題を有している。
【0004】そこで、重縮合反応時に留出した二酸化ゲ
ルマニウムを再使用することが試みられている。例え
ば、特開昭55−110120号公報には、重縮合反応時の留出
液をそのまま、あるいは濃縮して、エステル化又はエス
テル交換反応系に投入して再使用する方法が提案されて
いる。しかし、この方法では、エステル化又はエステル
交換反応時に二酸化ゲルマニウムの一部が反応ガスと共
に留出してしまい、再使用率が低下したり、重縮合反応
の留出液中に含まれるエチレングリコールの分解物のよ
うな低沸点不純物によって、得られるポリエステルの色
調が悪化したりするという問題があった。また、エステ
ル化又はエステル交換反応1系列に対して複数の重縮合
反応系列を連結した製造方式では、全ての重縮合反応系
列に上記のような品質上の影響が及ぶという問題もあっ
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、二酸化ゲル
マニウムを重縮合触媒とするポリエステルの製造方法に
おいて、重縮合反応時に留出する二酸化ゲルマニウムを
効果的に回収再使用することができ、かつ、製品ポリエ
ステルの色調への影響を少なくことができるポリエステ
ルの製造方法を提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
解決するもので、その要旨は、ポリエステルオリゴマー
を二酸化ゲルマニウムを重縮合触媒として重縮合してポ
リエステルを製造する方法において、重縮合反応時に留
出する二酸化ゲルマニウムを含有した留出液を蒸留し、
蒸留残渣分である回収液を重縮合触媒の一部として重縮
合反応系に添加することを特徴とするポリエステルの製
造方法にある。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。
【0008】本発明の方法は、テレフタル酸(TPA)
とエチレングリコール(EG)とからエステル化反応及
び重縮合反応を経てPETを製造する際に好適に採用さ
れる。なお、重縮合触媒として二酸化ゲルマニウムと三
酸化アンチモンとを併用してポリエステルを製造するこ
ともあるが、三酸化アンチモンは重縮合反応時にほとん
ど留出しないので、この場合にも本発明の方法を適用す
ることができる。
【0009】次に、TPAとEGとからPETを製造す
る具体例について、図面を参照しながら説明する。
【0010】図1は、本発明の実施態様を示す工程図で
あり、1はスラリー槽、2は連続エステル化反応装置、
3a、3bは連続重縮合反応装置、4a、4bはオリゴ
マー供給配管、5a、5bは重縮合触媒供給ポンプ、6
は回収液貯留槽、7a、7bは回収液供給ポンプ、8は
蒸留缶を示す。
【0011】まず、TPAとEGとをモル比1/1.1 〜
1/2.0 の割合でスラリー槽1に投入し、攪拌、混合し
てスラリーを調製する。次いで、このスラリーを、オリ
ゴマーの存在するエステル化反応装置2に投入し、圧力
0.1〜0.6MPa、温度 230〜280 ℃でエステル化反応を行
いオリゴマーを得る。この際、エステル化反応で発生す
る水は、蒸留分離して系外へ排出する。
【0012】得られたオリゴマーをオリゴマー供給配管
4a、4bを通して重縮合反応装置3a、3bに投入す
る。そして、これと同時にあるいはオリゴマー投入直後
に、重縮合触媒として新たな二酸化ゲルマニウムのEG
溶液を重縮合触媒供給ポンプ5a、5bで定量しながら
供給する。また、回収液を回収液貯留槽6から回収液供
給ポンプ7a、7bで定量しながら供給する。
【0013】回収液の添加量は、製品PETに要求され
る色調に応じて調節されるが、二酸化ゲルマニウムの全
添加量に対して回収液中の二酸化ゲルマニウムの量が10
〜90重量%となるようにするのが適当である。新たな触
媒液と回収液とを併用添加する場合、一方の液量をあま
り少なくすると、少ない方の液の計量精度が低下した
り、二酸化ゲルマニウムが析出したりして安定した運転
が困難になる。
【0014】なお、回収液中の二酸化ゲルマニウムの濃
度を予め測定しておき、新たな二酸化ゲルマニウムの添
加量と合わせて必要な触媒量となるように回収液の添加
量を調節する。
【0015】本発明においては、回収液を重縮合反応装
置3a、3bに添加するので、新たな触媒溶液と回収液
との添加比率を重縮合反応装置毎に変えることができ
る。回収液の添加比率が大きいほど製品PETの色調は
悪くなるので、特に色調の良好なポリエステルを製造す
る場合には、回収液の添加比率を低くする。
【0016】重縮合反応装置3a、3bでは、 0.1〜30
hPa の圧力下で、温度 260〜290 ℃で重縮合反応が行わ
れる。
【0017】重縮合反応での留出液は、蒸留缶8に導入
される。この留出液は、EG及びEGの分解物等の低沸
点不純物や飛散したオリゴマーと共に、二酸化ゲルマニ
ウムを 200〜500ppm程度含有している。この留出液を蒸
留缶8で蒸留し、EG及び低沸点不純物を除去すると、
二酸化ゲルマニウム濃度 0.5〜1.5 重量%程度の回収液
が得られる。
【0018】本発明の方法によれば、二酸化ゲルマニウ
ムが高濃度の回収液として回収されるので、これを重縮
合反応系に添加する場合、過剰のEGにより重縮合反応
が阻害されたり、エネルギーロスが大きくなったするこ
とがない。また、回収液は、低沸点不純物が蒸留によっ
て除去されているので、回収液を添加することによって
製品PETの色調を大きく悪化させることはない。
【0019】なお、回収液を活性炭等の吸着剤で処理し
て使用してもよく、この処理を行うと若干コスト高には
なるが、より色調の良好なポリエステルを製造すること
ができる。
【0020】また、本発明の方法は、上記のような連続
式の他、回分式でポリエステルを製造する場合にも同様
に適用することができる。
【0021】
【実施例】次に、本発明を実施例により具体的に説明す
る。なお、測定法は、次のとおりでる。 (a) 極限粘度 フェノールとテトラクロロエタンとの等重量混合物を溶
媒とし、温度20℃で測定した。 (b) 二酸化ゲルマニウムの濃度 理学社製自動蛍光X線分析装置3270型を用いて測定し
た。 (c) 色調(b値) 日本電色工業社製300A型色差計を用いて測定した。
【0022】実施例1 図1の工程に従って、次の条件でPETの製造を10日間
連続して行った。TPA及びEGを、TPA5000kg/
h、EG2200kg/hの割合でスラリー槽1に供給して攪
拌、混合してスラリーとし、このスラリーをエステル化
反応装置2に供給し、圧力 0.15MPa、温度 260℃でエス
テル化反応を行ってオリゴマーとした。 オリゴマーの半分を重縮合反応装置3aに供給し、濃
度 1.0重量%の新たな二酸化ゲルマニウムのEG溶液を
20kg/hと二酸化ゲルマニウム濃度 0.8重量%の回収液
25kg/hとを添加した。重縮合反応装置3aは第1〜3
槽の3槽からなるもので、各槽の温度及び圧力を順次、
270℃×27hPa 、 273℃×3hPa、 275℃×1hPaとした。
PETの生産量は、2900kg/h で、得られたPETは、
極限粘度0.65、b値 0.8であった。 オリゴマーの残り半分を連続重縮合反応装置3bに供
給し、新たな二酸化ゲルマニウムのEG溶液の添加量を
32kg/h、回収液の添加量を10kg/hに変更して、と
同様にしてPETを製造した。得られたPETは、極限
粘度0.65、b値 0.5であった。重縮合反応装置3a及び
3bからの留出液は、蒸留缶8に導入して蒸留し、回収
液を50kg/h の割合で得た。この回収液中の二酸化ゲル
マニウム濃度は 0.8重量%であった。
【0023】比較例1 重縮合反応での留出液を全量スラリー槽1に供給する方
法で、実施例1に準じた条件でPETの製造を行っ
た。この際、重縮合反応槽3aには新たな二酸化ゲルマ
ニウムのEG溶液のみを添加し、その量を20kg/hとし
た。得られたPETは、極限粘度0.58、b値 1.5であっ
た。
【0024】比較例2 重縮合反応での留出液を使用せず、実施例1に準じた
条件でPETの製造を行った。この際、重縮合反応槽3
aに添加する新たな二酸化ゲルマニウムのEG溶液の添
加量を40kg/hとした。得られたPETは、極限粘度0.
65、b値 0.3であった。
【0025】
【発明の効果】本発明によれば、二酸化ゲルマニウムを
重縮合触媒とするポリエステルの製造方法において、重
縮合反応時に留出する二酸化ゲルマニウムを効果的に回
収再使用することができる。そして、留出液を蒸留する
ことにより低沸点不純物が除去された回収液を重縮合触
媒の一部として用いるので、製品ポリエステルの色調を
大きく悪化させることはない。また、回収液を重縮合反
応系に添加するので、回収液の添加量を製品ポリエステ
ルに要求される色調の程度によって調節することがで
き、製品ポリエステルへの色調悪化の影響を少なくする
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施態様を示す工程図である。
【符号の説明】
1 スラリー槽 2 連続エステル化反応装置 3a、3b 連続重縮合反応装置 4a、4b オリゴマー供給配管 5a、5b 重縮合触媒供給ポンプ 6 回収液貯留槽 7a、7bは回収液供給ポンプ 8 蒸留缶

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエステルオリゴマーを二酸化ゲルマ
    ニウムを重縮合触媒として重縮合してポリエステルを製
    造する方法において、重縮合反応時に留出する二酸化ゲ
    ルマニウムを含有した留出液を蒸留し、蒸留残渣分であ
    る回収液を重縮合触媒の一部として重縮合反応系に添加
    することを特徴とするポリエステルの製造方法。
  2. 【請求項2】 回収液の添加量を重縮合反応機台の系列
    又は製造銘柄によって調節する請求項1記載のポリエス
    テルの製造方法。
JP31804597A 1997-11-19 1997-11-19 ポリエステルの製造方法 Pending JPH11147946A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN114031755A (zh) * 2021-12-24 2022-02-11 苏州苏震生物工程有限公司 一种聚对苯二甲酸乙二酯的制备方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114031755A (zh) * 2021-12-24 2022-02-11 苏州苏震生物工程有限公司 一种聚对苯二甲酸乙二酯的制备方法
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