JPH11146335A - 加工再収録機能を有するノンリニア映像編集システム - Google Patents

加工再収録機能を有するノンリニア映像編集システム

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JPH11146335A
JPH11146335A JP9325345A JP32534597A JPH11146335A JP H11146335 A JPH11146335 A JP H11146335A JP 9325345 A JP9325345 A JP 9325345A JP 32534597 A JP32534597 A JP 32534597A JP H11146335 A JPH11146335 A JP H11146335A
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浩一 阿部
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康志 岡本
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孝治 松浦
Shogo Tsubouchi
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Abstract

(57)【要約】 【課題】加工対象の映像等を加工処理の前にダビングす
る必要なく、かつ、映像等の部分的な加工であっても、
その部分のみを加工して正確に置き換えることができる
ノンリニア映像編集システムを提供する。 【解決手段】操作・制御部18は、ユーザの入力に基づ
くシーンの加工対象の範囲を示すデータおよびプレイリ
ストに従って、当該加工対象の範囲の映像をタイムライ
ン再生手段173を介してデジタル録画再生装置10か
ら再生するとともに、加工装置191(192)に対し
てタイミング信号を出力し、前記加工対象の範囲の加工
装置出力をデジタル録画再生装置10内に元のシーンと
は別個に収録する。また、元のシーンの加工対象の範囲
と加工装置出力の対応する範囲とを置換するようにプレ
イリストを更新する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、テレビジョン放送
に使用する映像編集システムに係り、特に、ランダムア
クセスが可能な不揮発性のデジタルデータ記憶装置を用
いたノンリニア映像編集システムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、映像編集システムとして、長らく
ビデオテープレコーダ(VTR)が使用されてきた。V
TRは、その記録媒体としてシーケンシャルアクセスを
行う磁気テープを用いるため、あるシーンを録画した直
後に、そのシーンを再生したいような場合に、テープ巻
き戻しに伴う待ち時間が発生し、迅速な応答が困難であ
った。また、録画済みの映像の編集の際にも迅速な編集
を行うには、シーケンシャルアクセスおよび低速な記録
再生速度が支障となった。
【0003】また、従来、映像に対して文字スーパーを
挿入したり、モザイクを掛けたり、さらには複数の音声
チャンネルの音声信号をミックスしたりアフレコを付加
したりする加工装置が知られている。
【0004】従来のVTRにおいて、放送のオンエア時
に、映像や音声の再生出力に対してリアルタイムに映像
や音声を上記加工装置で加工して出力することもできる
が、そのような加工した映像や音声を予め再度収録して
おき、オンエア時にはこの収録しておいた映像や音声を
出力するということも行われている。予め収録しておけ
ば、その収録内容を確認した上でオンエアできるという
利点がある。
【0005】このような加工再収録処理を従来のシステ
ムで行う場合、加工対象の映像等を一旦別のテープにダ
ビングし、このテープの再生出力に対して加工装置によ
る加工を施し、この加工装置の出力を加工対象の映像等
の上に上書きする、という方法が一般的である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
方法では、加工対象の映像等を一旦ダビングする必要が
あるためにそのための時間を必要とした。また、再生と
収録のタイミングのずれに起因して、加工出力を、その
範囲と正確に対応する元の映像等の範囲に正確に上書き
(加工再収録)するのが困難であった。そのため、特に
加工箇所が複数箇所に散在するような場合は、個々の加
工対象が短時間の範囲であってもそれらの範囲の部分収
録のために全体のダビングおよび全体の再生が行われ
た。それでもなお、加工装置による映像等の遅延による
元の映像と再収録部分の映像との間にずれが生じる場合
があった。そのずれをなくすために、予めずれ量を測定
しておきその分をオフセットするというような手法をと
る措置を取る必要があった。
【0007】さらに、加工対象に対して誤った上書きを
行った場合には、元の映像等が破壊されてしまうという
問題もあった。
【0008】これに対して、近年、映像のデータ圧縮技
術の進歩と相俟って、磁気ディスク装置(ハードディス
ク装置)のようなより高速なランダムアクセスの可能な
記憶媒体を利用したいわゆるノンリニア映像編集システ
ムが使用され始めている。
【0009】そこで、本発明は、このようなランダムア
クセスの可能な記憶装置を利用した映像編集システムで
あって、加工対象の映像等を加工処理の前にダビングす
る必要なく、かつ、映像等の部分的な加工であっても、
その部分のみを加工して正確に置き換えることができる
ノンリニア映像編集システムを提供することを目的とす
る。
【0010】本発明の他の目的は、再度、収録をやり直
すことなく、加工処理後に加工対象部分の範囲を変更す
ることができるノンリニア映像編集システムを提供する
ことにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明による、加工再収
録機能を有するノンリニア映像編集システムは、デジタ
ル化された映像データを格納する不揮発性のランダムア
クセス記憶装置と、該ランダムアクセス記憶装置に対し
て外部から映像データを収録する収録手段と、前記ラン
ダムアクセス記憶装置に格納されている映像から切り出
された複数のカットシーンの各々の開始位置および終了
位置を表わすデータからなるプレイリストを作成する手
段と、前記プレイリストに基づいて、前記複数のカット
シーンを順次的に再生するタイムライン再生手段と、該
再生手段の映像出力を加工するためのタイミング信号を
受けて該映像出力を加工する加工装置と、ユーザの指示
に応じて前記収録手段、タイムライン再生手段および加
工手段を制御する制御手段とを備え、該制御手段は、ユ
ーザの入力に基づく前記加工対象の範囲を示すデータお
よび前記プレイリストに従って、当該加工対象の範囲の
映像を前記タイムライン再生手段を介して前記ランダム
アクセス記憶装置から再生するとともに、前記タイミン
グ信号を出力する時点を示すデータに基づいて当該時点
に前記加工手段に対してタイミング信号を出力し、前記
収録手段を介して前記加工対象の範囲の前記加工装置の
出力を前記ランダムアクセス記憶装置内に元のシーンと
は別個に収録し、前記元のシーンの加工対象の範囲と前
記加工装置の出力の対応する範囲とを置換するように前
記プレイリストを更新することを特徴とする。
【0012】このように、本発明によれば、プレイリス
トに基づいて再生した加工対象の映像を加工した出力を
直ちに再収録する。しかも、元の映像データはそのまま
にして、加工後の映像部分を新たな映像データとして収
録する。したがって、再収録の範囲等を誤ったとして
も、元の映像データが破壊されることはない。その結
果、加工処理の前に加工対象の映像をダビングする必要
なくなる。
【0013】また、例えば、タイムライン再生時のタイ
ムコードを利用することにより、映像が加工装置で遅延
してもタイムコードも同じだけ遅延するので、前記元の
シーンの加工対象の範囲と前記加工装置の出力の対応す
る範囲とを正確に置換することができる。その結果、映
像等の部分的な加工であっても、その部分のみを加工し
て正確に置き換えることができる。
【0014】好ましくは、前記制御手段は、少なくとも
前記範囲の開始位置より予め定めた時間だけ前の位置か
ら、当該範囲の終了位置より予め定めた時間だけ後の位
置まで、前記加工対象の映像の再生を行うとともに、両
位置間の範囲の前記加工装置の出力を収録するよう制御
を行う。この前記範囲より大きい範囲の収録は、「のり
しろ(マージン)」と呼ぶ領域であり、前記プレイリス
トの内容には何ら影響を与えない。
【0015】前記タイムライン再生手段は映像出力と共
にタイムコードを出力し、前記収録手段は前記加工装置
からの加工済み映像データとともに得られるタイムコー
ドを参照して、収録すべき範囲を特定することができ
る。
【0016】ユーザの指示に応じて、前記プレイリスト
の1つのシーンの開始位置と終了位置の少なくとも一方
を変更する編集手段を設ければ、再度、収録をやり直す
ことなく、加工処理後に加工対象部分の範囲を変更する
ことができる。すなわち、前記のりしろがある範囲内で
そのシーンの前端を前にずらしたり、後端を後にずらし
たりすることが可能になる。これにより、ユーザが再収
録処理の後で範囲を変更したくなった場合でも、再度、
この処理をやり直す必要がなくなる。したがって、ユー
ザは、加工再収録に先立って、範囲の指定を厳密に決定
する必要がなくなる。
【0017】なお、映像のみでなく、音声の加工につい
ても同様に本発明を適用することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の具体的な実施の形
態について、図面により詳細に説明する。
【0019】まず、図1に本発明が適用されたノンリニ
ア映像編集システムの全体の概略構成を示す。このシス
テムは、中心にデジタル録画再生装置10を有する。デ
ジタル録画再生装置10は、映像(ビデオ)データおよ
び音声(オーディオ)データをデジタル的に記憶する不
揮発性のランダムアクセス記憶装置140を内蔵する。
本実施の形態では、ランダムアクセス記憶装置140と
して、ハードディスク装置を用いる。
【0020】デジタル録画再生装置10の前段には、複
数台のVTRの出力および後述するオーディオフェーダ
192の出力のいずれかを選択できるセレクタ4を有す
る。また、電波による映像データを受信する受信装置
(図ではマイクロ波受信装置を模擬的にパラボラアンテ
ナで示している)も接続できる。セレクタ4の出力映像
および受信装置の出力映像はそれぞれモニタ6c,6d
で監視することができる。セレクタ4はデジタル録画再
生装置10により制御される。デジタル録画再生装置1
0の後段には、2系統の出力およびセレクタ4の出力を
選択的に切替出力するスイッチャ8およびこの出力に加
工を施すためのスーパー・モザイク装置(加工装置)1
91およびオーディオフェーダ192が配置されてい
る。後述する操作コントローラ18から、スイッチャ8
およびスーパー・モザイク装置191に対して、GPI
(General Purpose Interface)制御として、スーパー文
字やモザイクを挿入するタイミング信号が与えられ、こ
のタイミングに従って、予め用意された文字情報あるい
はモザイクパターンが映像に重畳される。
【0021】デジタル録画再生装置10の2系統の出力
映像はそれぞれモニタ6a,6bで監視できるようにな
っている。なお、これらのモニタ6a〜6dの全てが必
須のものではない。また、スーパー・モザイク装置19
1およびオーディオフェーダ192も映像や音声の加工
が必要な場合に用いればよい。アフレコのための装置を
追加してもよい。
【0022】デジタル録画再生装置10には、キーボー
ド14、マウス16、およびディスプレイ12が接続さ
れる。マウス16の代わりにトラックボール等の任意の
ポインティングデバイスを用いることも可能である。デ
ィスプレイ12、キーボード14およびマウス16は、
GUI(Graphic User Interfac
e)を援助するための装置であり、収録、編集および再
生等の各種操作を表示ディスプレイ画面上で対話的に行
うためのものである。
【0023】さらに、デジタル録画再生装置10には操
作コントローラ(操作部)18が接続される。ユーザ
は、後述するプロセッサの制御下で、操作コントローラ
18により、デジタル録画再生装置10、スイッチャ
8、スーパー・モザイク装置191、オーディオフェー
ダ192、外部VTR等を操作することができる。操作
コントローラ18においても、マウス16やキーボード
14を用いたGUIによる操作と殆ど同じ操作を行うこ
とができる。操作コントローラ18特有の操作として
は、ジョグ・シャトルダイアル18aによる再生速度の
可変制御が可能である。このダイヤル18aの機能につ
いては後述する。
【0024】デジタル録画再生装置10は、内部にラン
ダムアクセス記憶装置140の他、後述するリソース1
71〜174を内蔵するとともに、ワイプ、ディゾルブ
等の効果を実現するためのミックスエフェクト(M/
E)カード180を内蔵している。
【0025】図2に、デジタル録画再生装置10のハー
ドウエア構成を示す。
【0026】デジタル録画再生装置10には、本例で
は、17スロットのEISAバス110と、12スロッ
トのデジタルビデオバス(CCIR601)130を備
えている。EISAバス125のスロットには、プロセ
ッサカード121、ディスプレイコントローラカード1
22、RS422インタフェースカード125が装着さ
れる。また、カードによっては、EISAバス125お
よびデジタルビデオバス130の両スロットにまたがっ
て装着される。図示の例では、このようなカードは、ゲ
ンロックリファレンスカード124、ディスクコントロ
ーラカード123、ビデオ入力インタフェースカード1
26、ビデオ出力インタフェースカード127、および
オーディオ入出力インタフェースカード128である。
【0027】プロセッサカード121には、マイクロプ
ロセッサ、RAM、入出力インタフェース等が搭載され
ている。このプロセッサカード121には、システム用
のハードディスクドライブ160およびフロッピーディ
スク(フレキシブルディスク)ドライブ150が接続さ
れ、さらにキーボード14及びマウス16が接続され
る。ディスプレイコントローラカード122にはディス
プレイコントローラが搭載され、ディスプレイ12の表
示動作を制御する。
【0028】ビデオ入力インタフェースカード126に
は、外部VTRからのビデオ入力が接続され、ビデオ出
力インタフェースカード127から外部のモニタへのビ
デオ信号が出力される。また、オーディオ入出力インタ
フェースカード128では、外部VTRからのオーディ
オ入力および外部のスピーカへのオーディオ出力のイン
タフェースがとられる。これらの入出力インタフェース
カードは増設することができる。
【0029】デジタルビデオバス130には、入出力ビ
デオ信号を切り替えるビデオルータ133を内蔵してい
る。ビデオルータ133は、プロセッサの制御下で、こ
の例では、32入力の任意の入力を32出力の任意の出
力へ切り替えることができる。
【0030】ディスクコントローラボード123は、ビ
デオ用ハードディスクドライブ(ランダムアクセス記憶
装置)140を制御する。この例では、SCSI−2F
AST/WIDEバス135を介して4.2Gバイトの
ハードディスクを複数台(図の例では4台:計16.8
Gバイト)制御している。ディスクコントローラボード
123およびハードディスクドライブ(以下、単にディ
スクともいう)140は複数組増設することもできる。
【0031】ゲンロックリファレンスインタフェースカ
ード124には、内部クロックを外部の通常のNTSC
またはPALのブラックバースト信号にロックするため
のものである。RS422インタフェースカード125
は、操作コントローラ18を接続するためのインタフェ
ースを提供する。
【0032】図3に、ディスクコントローラカード12
3に搭載されるディスクコントローラ123aの構成を
示す。これは、図2において、ディスクコントローラカ
ード123を2枚実装した場合に相当する。1つのディ
スクコントローラ123aには、2つのチャンネルのた
めに2個のJPEG(Joint Photographic Expert Grou
p)圧縮/伸張チップ123b,123cを有している。
より長時間の映像信号の収録のために、本例では、モー
ションJPEG圧縮技術を利用し、映像を圧縮してハー
ドディスクに格納する。各チップには、1本のビデオ入
出力チャンネルと、4本のオーディオ入出力チャンネル
があり、入力ビデオ信号およびオーディオ信号を圧縮し
てディスクに格納するとともに、この圧縮格納情報を伸
張して出力することができる。
【0033】本システムでは、図4に示すように、おの
おのレコーダまたはプレーヤとして機能しうる複数(こ
こでは4個)の物理的なリソース(JPEG圧縮伸張
部)171〜174を有する。これら4個のリソースは
それぞれAチャンネル〜Dチャンネルに対応し、また、
これらのリソースの個数は、図3に示した圧縮/伸張チ
ップの個数に対応する。ユーザの目的に応じてこれらの
リソースを収録/再生あるいは編集等の異なる機能に割
り当てることができる。本システムでは、このような論
理的なビデオレコーダ(プレーヤ)を仮想レコーダある
いは仮想プレーヤ(または内部プレーヤ)と呼ぶ。図1
の例では、リソース171をレコーダ専用に使用し、リ
ソース172をレコーダとプレーヤに切り替え使用して
いる。また、リソース173はプレーヤとタイムライン
再生(編集)用に切り替えて使用し、リソース174は
プレーヤ専用に使用している。各リソースは、ディスク
140に対して独立にアクセスすることができる。ま
た、ディスク140に対して、周知のストライピング等
の手法により、見かけ上、書き込みと読み出しを同時に
実行できるように構成されている。例えば、あるリソー
スで書き込み中のシーンデータを他のリソースで数秒の
遅れで読み出すことができる。この数秒の遅れは、デー
タの読み書きの相対的なずれを吸収するためのデータの
バッファリングに相当する時間である。
【0034】ここで、本明細書における「タイムライ
ン」とは複数の映像シーン(および対応する音声シー
ン)を時間軸上で組み合わせるカット編集の機能または
そのための作業エリアを表わし、このカット編集により
作成されるものが「プレイリスト」である。プレイリス
トにより定まるパッケージの再生はプレーヤではなくタ
イムライン(TL)に割り当てられたリソースにより再
生される。したがって、このリソースを「TL:タイム
ライン」と称することもある。
【0035】このノンリニア映像編集システムにおいて
は、外部VTRや回線から一旦デジタイズしてディスク
内に取り込んだ映像データについては、タイムライン編
集機能を用いて、迅速に、そのディスク内の映像の任意
のシーンを切り出して組み合わせることにより、いわゆ
るカット編集を行うことができる。後に詳述するよう
に、この際のシーンの「切り出し」は実際の映像データ
の複写を行う訳ではなく、単に、元の映像データの部分
であるシーンを特定する情報、すなわちディスク上での
そのシーンの開始位置および終了位置の情報(通常、ア
ドレス情報)を保持することにより、等価的に映像デー
タの複写が行える。編集結果の再生時には、このシーン
特定情報を参照して、元の映像データの対応する範囲の
内容をディスクから読み出すことにより、再生が行われ
る。タイムライン上でのこのようなカットシーンを時系
列に並べた映像データをパッケージと呼ぶ。したがっ
て、一旦ディスクに取り込まれた映像データからカット
編集を行うことは、極めて迅速かつ容易に実現される。
【0036】図5に、本実施の形態におけるディスプレ
イ12の画面上に表示される基本的な編集画面(ルート
ウインドウと呼ぶ)の一例を示す。この画面は本システ
ムの初期画面であり、この骨格に相当する映像データは
システム用のディスクに格納されており、種々のデータ
およびパラメータの内容が画面内の各種エリア内に可変
表示されるようになっている。各種エリアとしては、画
面上段の左から「シーン管理」エリア、「ステータス」
エリア、「オーディオ・モニタ」エリア、画面中段に
「タイムデータ」エリア、画面下段に「タイムライン」
エリアがある。
【0037】シーン管理エリアは、ディスク内に格納さ
れた映像データ(カセット、パッケージ等)の各種デー
タを階層的に管理するためのものである。このエリアを
参照しながら、目的のカセット(図1の仮想的な内部カ
セット141)やパッケージの選択、移動、複写、削除
等が行える。シーン管理エリア内の右端には、シーン管
理エリア内で選択されたパッケージ等の内容のリスト表
示が行われるエリアがある。
【0038】ステータスエリアは、上述したチャンネル
A〜Dの現在の割当の対象(回線、VTR、TL、転送
等)およびその状態(収録中、再生中、転送中等)を示
している。図の例では、チャンネルAがVTRに、チャ
ンネルBがTLに、チャンネルCが回線に、チャンネル
Dが転送に、それぞれ割り当てられている。
【0039】オーディオ・モニタエリアは、オーディオ
の4つのトラックの現在の状態を示すためのエリアであ
る。
【0040】タイムデータエリアは、タイムライン編集
の対象となる各種パラメータを表示するエリアである。
基準トラックの表示部、およびTLにおける編集対象の
現在位置(ポジション)、編集対象シーンのIN点、O
UT点、デュレーション、スプリット、スピードが表示
される。「スプリット」とは、通常、基準トラックであ
る映像トラックのカット点が音声トラックのシーンのカ
ット点に対してずれている量を示す。このエリアには、
さらに、TLに対するソースとしてのデバイスの表示部
(図ではデバイスPP1が選択されている)、およびそ
のデバイスにおける編集対象のシーンのIN点、OUT
点、デュレーションが表示される。
【0041】このエリアに下部には、現在TLに掛けら
れているパッケージを構成しているシーンのTL上のタ
イムコード、およびそのシーンの特定情報のリストを表
示している。
【0042】タイムデータエリアの右側には、任意のデ
ータ等を捨てるためのゴミ箱が配置されている。
【0043】タイムラインエリアは、与えられたパッケ
ージの内容を時系列に表示するエリアであり、主として
このエリアでタイムライン編集を行うことができる。タ
イムラインエリア内の表示は、タイムライン(時系列)
表示とリスト表示とが切り替えられるようになってお
り、その指示はタイムラインエリアの左上にあるボタン
で選択できる。図の例では、タイムライン表示が選択さ
れている。タイムライン表示では、パッケージの先頭か
らの相対的な時間が時・分・秒・フィールド(またはフ
レーム)の形式の数値からなるタイムコードで示され
る。また、シーンの「上書き」および「割り込み」の選
択ボタンも用意されている。時系列表示では、1本の映
像のトラック(V)と、4本の音声トラック(A1〜A
4)が表示される。図示しないが、各トラックの現在フ
ォーカスされているシーンを強調して表示することが好
ましい。Vトラック上の逆三角点は、現在の編集点の位
置を示している。A4トラックの下にあるバー表示は、
タイムラインの再生の進行状況を示している。このタイ
ムラインエリア内の横軸の縮尺は右下の虫眼鏡アイコン
で可変操作できる。このバー表示の下に、全体のパッケ
ージのどれだけの割合のどの部分が表示されているかを
スクロールバー表示している。このタイムラインエリア
の最下段には、タイムラインの再生等を操作するための
ボタン(<<、<、||、>、>>)およびシーンのフォ
ーカスを移動させるための(シーンの頭だし)ボタン
(|<、>|)が配置されている。また、コマ送りのため
のボタン(−、+)、および後に詳述するVIEW指示
のためのVIEWボタンもある。
【0044】タイムラインエリアの右端には、各トラッ
クの空白(ブランク)シーンの個数の表示部、および空
白シーンの検索指示を行うボタンが配置されている。ま
た、シーンの編集時に割り込みを行うか、上書きを行う
かの選択ボタンも配置されている。
【0045】ルートウインドウ画面の左上の枠部には、
「ファイル」や「編集」等のプルダウンメニューが配置
されている。「ファイル」のメニューからファイルの作
成、保存、名称変更等の操作が行える。さらに、その下
には、各種操作ボタンを並べたツールバーが配置されて
いる。
【0046】図6に、本実施の形態において用いる操作
コントローラ18の一例の平面図を示す。
【0047】操作コントローラ18の左上の18bは、
右下のテンキー18vでユーザが入力したタイムコード
などの数値を表示する液晶表示部である。その下のキー
群18cは、図5のタイムラインエリア内の操作対象の
トラックを選択するためのものである。その下のEXE
Cキーはタイムライン編集における収録の実行指示を行
うためのキーである。INSERTキーおよびOVER
WRITEキーは、図5のタイムラインエリア内の「上
書き」「割り込み」と同じ機能を果たす。キー群18d
は、操作の対象を選択するためのデバイス選択キーであ
り、「TL」はタイムライン、「P1」,「P2」は2
台の外部VTR1、VTR2、「PP1」,「PP2」
は2台の内部の仮想プレーヤを表している。キー群18
eの中のVIEWキーは図5に示したVIEWボタンと
同じである。RERECボタンは、本発明に関する再収
録のためのウインドウ(図12)を開くための操作ボタ
ンである。キー群18dの下のMARKINキーとMA
RKOUTキーは、それぞれ、ユーザがモニタを見なが
ら所望のIN点およびOUT点をシステムに知らせるた
めのキーである。その下のALLSTOPキーは、操作
や動作の中断を指示するためのキーである。
【0048】操作コントローラ18の中央上段のキー群
18hは、タイムライン編集において用いる編集キーで
あり、特にSCENETRIMキーは、選択したシーン
のIN点およびOUT点を事後的に編集するためのウイ
ンドウ(図16で後述)を開くためのキーである。その
下のキー群18iは、カセットの選択や編集点またはシ
ーンの頭出しを行うためのキーである。更にその下のキ
ー群18jは、1倍速再生、静止画再生、タイムコード
によるサーチのためのキーである。
【0049】中央下部には可変速再生操作のためのダイ
ヤル18aがあり、その上に、このダイヤル18aをシ
ャトルダイヤルとして機能させるか、あるいは、ジョグ
ダイヤルとして機能させるかを指示するためのキー18
f,18gがある。シャトルダイヤルは、その回転角度
に応じて再生速度を決定するものであり、傾きを大きく
するほど再生速度が速くなる。傾きを0にすると再生が
静止する。ジョグダイヤルはその回転の速さに応じて再
生速度を決定するものであり、早く回転させるほど再生
速度が速くなる。回転を停止すると再生が静止する。現
在の再生の向きはインジケータ18kにより表示され
る。ユーザは、通常、ダイヤル18aの操作を、再生出
力の接続されたモニタを見ながら行う。
【0050】操作コントローラ18の右上のキー群18
mは、図5等の画面の上に表示されるGUIポインタ
(図示せず)の操作キーである。GUIポインタは、T
ABキー、SHIFTTABキーにより、後述するルー
トウインドウ内で順次各エリアにフォーカス(反転表示
等)を移動し、そのエリア内でのフォーカスの移動を矢
印キーにより行う。キー群18nのSETINキーはI
N点を、SETOUTキーはOUT点をテンキーで数値
入力したときの確定用のキーである。キー群18o,1
8pについては本発明に直接関係ないので説明を省略す
る。
【0051】図7に、本実施の形態においてビデオ用ハ
ードディスクドライブ140に格納される映像等のデー
タのフォーマットを示す。外部のVTRや回線からは、
1トラック分の映像データ、4トラック分の音声デー
タ、および1トラック分のタイムコード(TC)が組と
して、ハードディスクドライブ140内の仮想的な内部
カセット(図1の141に対応)に格納される。なお、
外部VTRからのタイムコードは、その外部VTRに装
填された実カセット内の映像を撮影したカメラから生成
され、映像とともにテープに収録されたものである。こ
のタイムコードはオリジナルのタイムコードと呼ぶ。
【0052】本明細書では、内部カセットに一度に書き
込まれる連続した映像等の単位を「レコード」と呼ぶ。
また、内部カセットに収録されたレコード内の着目した
一部分を「シーン」と呼ぶ。このシーンは、タイムライ
ン編集時にその開始位置であるIN点および終了位置で
あるOUT点の情報により特定される。このIN点およ
びOUT点のデータはディスクの中で一意に定まるアド
レスであり、ここでは「フィールド番号(またはフレー
ム番号)」である。このIN点、OUT点のデータがユ
ーザによりタイムコードで指定された場合には、対応す
るフィールド番号に変換(換算)される。
【0053】図7の下段に示すように、このシーン特定
情報を、タイムライン上で仮想的に時系列に並べること
により、シーンのカット編集が行える。このようなカッ
ト編集により出来上がったシーンの組合せがパッケージ
である。ただし、パッケージは、実際には、このような
複数のシーンの映像データ等(音声データを含む)の実
体データを順次連続して複写したものではない。このパ
ッケージの実体は、前述したように単なるシーンを特定
する情報の集合にすぎない。このようなシーン特定情報
の集合を本明細書ではプレイリストと呼んでいる。編集
の完成したパッケージは、「パッケージ登録」により、
名称を付けて保存することができる。この登録したパッ
ケージは、図示しないパッケージウインドウの中に格納
される。また、シーン管理エリアで確認することもでき
る。
【0054】図8に、このプレイリストの構成例を示
す。プレイリストは、映像V、音声A1,A2,A3,
A4の情報からなり、各面は、個々のシーンについて、
そのシーンを格納した内部カセットのカセット名81、
シーン名82、IN点83、OUT点84、デュレーシ
ョン(IN点からOUT点までのシーンの長さ)85、
再生速度86を規定している。図8では、理解しやすい
ように、IN点およびOUT点をタイムコードの形式
(時:分:秒:フィールド)で示しているが、実際にシ
ステムが保持するのはこれをディスク内アドレスとして
のフィールド数に換算したフィールド番号である。シス
テムは、パッケージの再生時にこのプレイリストを参照
して順次該当するシーンの指定された部分をディスクか
ら読み出すことにより、あたかもそれらのシーンが組み
合わされた1本のビデオテープを再生しているかのよう
に機能する。このようなパッケージのカット編集は、映
像データ等の実体的な複写(再生および収録)動作を伴
うことなく、単にシーンの特定情報の組合せで実現され
る。したがって、ディスク内に既に存在するレコードに
基づくパッケージの作成および修正は極めて迅速に行う
ことができる。
【0055】さて、図9により、本発明における加工再
収録の概念を説明する。
【0056】今、図9に示すように、操作制御部(1
8,121)により、デジタル録画再生装置10内に存
在する内部カセットの仮想的なテープ上の特定のシーン
(シーンA’)またはその一部を、加工装置191(1
92)で加工して、当該仮想的なテープの元の位置に再
収録する場合を想定する。この場合、図示のように、リ
ソース173によるタイムライン再生出力を加工装置1
91(192)で加工し、その加工出力をレコーダとし
て機能するリソース171を介してループ状にデジタル
録画再生装置10に帰還する。加工装置191(19
2)の出力を観察できるようにモニタMを配置する。こ
のモニタMとしては図1のモニタ6cを利用できる。
【0057】なお、実際には、加工後のシーンは元のシ
ーンAの内容に上書きする訳ではなく、当該カセット
(または別のカセット)に対して加工後のシーンが新た
なシーンとして収録されることに留意されたい。
【0058】本発明による再収録を行うためには、ユー
ザは、まず、前述した操作コントローラ18のRERE
Cキー、または、ルートウインドウ内の「再収録」ボタ
ンを押す。これにより、図12に示すような再収録ウイ
ンドウが開かれる。なお、選択されているパッケージを
タイムライン上で再生するために、操作コントローラ1
8のデバイス選択キー「TL」が押されているものとす
る。そこでダイヤル18aの操作または再収録ウインド
ウ内のボタンによりによりパッケージの再生が行える。
ユーザは、加工対象のシーンAを選択して「セット」ボ
タンを押す。ついで、ユーザは、そのシーンAのタイム
ライン上の再収録対象範囲を指定するために開始位置と
終了位置のタイムコードをウインドウ内で入力する。こ
れに代えて、ダイヤル18aを用いて当該パッケージを
タイムライン再生することにより、目的の映像を確認し
ながら、開始位置とすべきフィールドの映像に対してM
ARKINキーを押し、終了位置とすべきフィールドの
映像に対してMARKOUTキーを押すことによって
も、両位置は指定することができる。デュレーションは
両位置から自動的に定まる。終了位置の代わりにデュレ
ーションを入力するようにしてもよい。
【0059】再収録ウインドウ内のGPI設定では、ポ
ート1〜7の7つのポートについて、別個のタイミング
信号を設定することができる。各ポートには、タイミン
グ信号を与えるべき対象の機器を割り当てることができ
る。図の例では、ポート1にスイッチャを割り当て、ポ
ート2にスーパー装置を割り当てている。再収録の対象
のパッケージの映像を確認しながら、現在の再生位置で
あるカレントポジションにおいて「セット」ボタンを押
すことにより、再収録時のタイムライン再生時にその位
置でタイミング信号を発生させることができる。「再収
録」ボタンを押すことにより、再収録動作が実行され
る。「プレビュー」ボタンを押すことにより、実際の収
録を行うことなく、再収録動作と同じ結果を観察できる
ようにするものである。但し、これは本発明と直接関係
しないのでここでは詳述しない。
【0060】図10に示すように、シーンAは内部カセ
ットである「カセット1」に収録されているとする。シ
ーンAのディスク140上のアドレスの範囲すなわちI
N点およびOUT点のアドレスはAD1およびAD6
(タイムコードはそれぞれTC1,TC6)であり、こ
の間にシーンAの実体データが格納されている。シーン
AのIN点(AD3)より予め定めた時間Δtだけ前の
位置(AD2)から、OUT点(AD4)より時間Δt
だけ後の位置(AD5)までのデータを加工して得られ
たシーンA’を含む部分は、新たなレコードとして同じ
内部カセット1の別のアドレス(AD12〜AD15)
に格納される。(この代わりに新たな内部カセットに格
納されてもよい。)実際のシーンA’のIN点およびお
よびOUT点のアドレスはAD13〜AD14である
が、シーンA’の前後の時間Δtの部分は「のりしろ」
と呼ぶ部分であり、後に編集点の移動などの場合に備え
て予め指定された範囲より余分に取り込んでおく部分で
ある。図16で後述するように、こののりしろを設ける
ことにより、編集点を移動するような際に空白シーンが
生じるのを防止することができる。のりしろの長さはユ
ーザが可変設定できる。前後ののりしろの時間は同じに
したが、異なってもよい。
【0061】このようにシーンA’を対応するシーンA
の部分と置き換える(上書きする)といっても、実際に
はシーンAをそのまま残したまま、別個にシーンA’を
ディスク内に取り込む。シーンの組合せはプレイリスト
上で実現される。したがって、再収録によりシーンAの
実体データが破壊されることはない。
【0062】図11(a)に図10のカセット1からシ
ーンA(AD1〜AD6)と他のシーン(図10には示
さず)をカット編集して得られたパッケージのプレイリ
ストの例を示す。これに対して、シーンAの中にシーン
A’を上書きして得られたパッケージのプレイリストの
例を図11(b)に示す。シーンAの中間部にシーン
A’が上書きされたことにより、シーンAが前後にAD
1〜AD3と、AD4〜AD6とに二分され、その間に
シーンA’のAD13〜AD14が挿入されている。ユ
ーザは、このシーンA’の収録完了後に、更新後のパッ
ケージに基づいてシーンA’の前後の境界部分を含めて
タイムライン再生を行うことができる。すなわち、これ
らのシーンが所望の態様で組み合わされた状態で映像お
よび音声が再生される。
【0063】シーンAの再収録対象に指定されたIN点
からOUT点の部分と全く同じ部分を加工再収録するた
めに、本実施例では、再収録時に加工装置を経由した後
の、シーンAのタイムコードを監視し、指示された範囲
の開始位置に対応するタイムコード(図10の例ではT
C2)の位置から再収録を開始する。これによって、加
工装置の処理による映像信号等の遅延があっても、収録
の対象部分の先頭(図10ではTC2)が分かるので、
これに基づいて収録アドレスのIN点およびOUT点
(AD13、AD14)が決まる。したがって、タイム
ライン上で、加工された部分を正確に元の同じ位置に戻
すことができる。
【0064】図13に、このようにして指定されたGP
I設定のデータを記憶したGPI設定テーブル131を
示す。このテーブル131は、ポート毎に、タイミング
信号を発生する時間の順にポジションがリスト化されて
いる。
【0065】次に、図14に本実施の形態における再収
録処理を実現するための処理手順の一例を示す。この処
理は、上述した収録ウインドウ内の「再収録」ボタンを
ユーザが押すことにより起動される。
【0066】まず、GPI制御を起動する(S14
0)。この詳細については後述する。次に、タイムライ
ン上の指示された加工対象の開始位置および終了位置の
タイムコード(TC)を確認する(S141)。つい
で、現在のプレイリストに基づいてタイムライン(T
L)上の再生を開始する(S142)。その後、加工装
置の出力のタイムコードを監視し、カレントポジション
が開始位置のタイムコードのn秒前に達したら(S14
3)、加工装置の出力の収録(デジタイズ)を開始する
(S144)。その後、加工装置の出力のカレントポジ
ションが終了位置のタイムコードのn秒後に達したら
(S145)、収録を停止し(S146)、タイムライ
ンの再生も停止する(S147)。収録された再生出力
を新たなレコードとして内部カセットに格納する(S1
48)。また、この新たなレコードに含まれる加工済み
のシーンを元の加工前のシーン(またはその部分)と置
き換えるように、プレイリストを更新する(S14
9)。
【0067】次に、GPI制御処理の手順の一例を図1
5に示す。この処理は、前述のように、図14のステッ
プS140で起動され、図14の再収録処理と並列に動
作する。
【0068】まず、GPI設定テーブル131を参照す
る(S150)。そこで、このテーブルに未処理の項目
があるかを調べる(S151)。あれば、その最初の1
項目を取り出して(S152)、タイムラインの再生が
その項目に指定されたタイムコードの時刻に達するまで
待機し(S153)、達した時点で、当該項目で指定さ
れた加工装置へタイミング信号を発行する(S15
4)。これに応じて当該加工装置が自身の処理を実行す
る。その後、最初のステップS150に戻る。ステップ
S150でもはや未処理の項目がなければ、本処理を終
了する。
【0069】図16に、シーントリムウインドウを示
す。これは、タイムライン上で或るシーンがフォーカス
されている状態で、ユーザが操作コントローラ18のキ
ー群18h内のSCENETRIMボタンを押すことに
より開かれる。このウインドウ内のタイムラインのIN
点およびOUT点を数値入力により、または映像を見な
がらのMARKIN、MARKOUTキーの押下によ
り、それらの現在値をユーザが変更し、「実行」ボタン
で確定することができる。これにより、シーンの実体デ
ータを操作することなく、そのシーンの長さを変えるこ
とができる。この際、隣接するシーンに対して、「割り
込み」と「上書き」のいずれかが選択できる。シーンの
IN点およびOUT点はトラック毎に独立に変更するこ
とができる。このシーントリムウインドウ内の他の表示
部分は本発明には関係ないので、説明を省略する。
【0070】このようなシーントリムによりあるシーン
のIN点またはOUT点がそのシーンの外側方向に変更
された場合、上記のりしろ部分があるため、そののりし
ろの範囲内の拡大であれば編集により空白シーンが生じ
ることがない。したがって、再収録処理を再度実行する
必要がなくなる。
【0071】以上、本発明の好適な実施例について説明
したが、本発明の要旨を逸脱することなく種々の変形・
変更を行うことが可能であることは、当業者には明らか
であろう。
【0072】
【発明の効果】本発明によれば、ランダムアクセス記憶
装置を用いたノンリニア映像編集システムを利用するこ
とにより、加工対象の映像等を加工処理の前にダビング
する必要なく、かつ、映像等の部分的な加工であって
も、その部分のみを加工して正確に置き換えることがで
きる。また、再収録時にのりしろを設けるとともに、再
収録後にプレイリストのシーンの開始位置や終了位置を
変更できるようにすることにより、再度、収録をやり直
すことなく、加工処理後に加工対象部分の範囲を変更す
ることができる。
【0073】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による映像編集システムの概略構成を示
す説明図である。
【図2】図1のシステム内のデジタル録画再生装置10
の内部構成を示す構成図である。
【図3】図2の装置内のディスクコントローラ123a
の内部構成を示す模式図である。
【図4】図1のシステム内のデジタル録画再生装置内の
ディスクと、レコーダまたはプレーヤとして機能しうる
複数の物理的なリソース(資源)との関係を示す模式図
である。
【図5】本発明の実施の形態におけるディスプレイ12
上に表示される基本的な編集画面(ルートウインドウと
呼ぶ)の一例の中間調画像を示す図である。
【図6】図1のシステムにおいて用いられる操作コント
ローラの一例の平面図である。
【図7】本発明の実施の形態においてビデオ用ハードデ
ィスクドライブ140に格納される映像等のデータのフ
ォーマットを示す図である。
【図8】本発明の実施の形態におけるプレイリストの構
成例を示す図である。
【図9】本発明における加工再収録の概念を説明する概
念図である。
【図10】本発明における加工再収録の説明に供する図
である。
【図11】再収録前(a)のプレイリストと、再収録後
(b)のプレイリストの説明図である。
【図12】本発明の実施の形態におけるディスプレイ上
に表示される再収録ウインドウの一例の中間調画像を示
す図である。
【図13】図12の例に対応するGPI設定テーブルの
構成を示す図である。
【図14】本実施の形態における再収録処理を実現する
ための処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図15】本実施の形態におけるGPI制御処理の手順
の一例を示すフローチャートである。
【図16】本実施の形態における、選択したシーンのI
N点およびOUT点を事後的に編集するためのシーント
リムウインドウを示すディスプレイ上の中間調画像を示
す図である。
【符号の説明】
4…セレクタ、6…モニタ、8…スイッチャ、10…デ
ジタル録画再生装置、12…ディスプレイ、14…キー
ボード、16…マウス、18…操作コントローラ、80
…プレイリスト、90…外部VTR、96…切替器、1
10…EISAバス、121…プロセッサカード(RA
M含む)、122…ディスプレイコントローラカード、
123…ディスクコントローラカード、124…ゲンロ
ックリファレンスカード、125…RS422インタフ
ェースカード、126…ビデオ入力インタフェースカー
ド、127…ビデオ出力インタフェースカード、128
…オーディオ入出力インタフェースカード、130…デ
ジタルビデオバス、131…GPI設定テーブル、13
3…ビデオルータ、135…SCSI−2バス、140
…ビデオ用ハードディスクドライブ(ランダムアクセス
記憶装置)、141…カセット、150…フロッピーデ
ィスクドライブ、160…システム用ハードディスクド
ライブ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 坪内 祥悟 東京都品川区北品川5丁目9番31号 ソニ ー・テクトロニクス株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】デジタル化された映像データを格納する不
    揮発性のランダムアクセス記憶装置と、 該ランダムアクセス記憶装置に対して外部から映像デー
    タを収録する収録手段と、 前記ランダムアクセス記憶装置に格納されている映像か
    ら切り出された複数のカットシーンの各々の開始位置お
    よび終了位置を表わすデータからなるプレイリストを作
    成する手段と、 前記プレイリストに基づいて、前記複数のカットシーン
    を順次的に再生するタイムライン再生手段と、 該再生手段の映像出力を加工するためのタイミング信号
    を受けて該映像出力を加工する加工装置と、 ユーザの指示に応じて前記収録手段、タイムライン再生
    手段および加工手段を制御する制御手段とを備え、 該制御手段は、ユーザの入力に基づく前記加工対象の範
    囲を示すデータおよび前記プレイリストに従って、当該
    加工対象の範囲の映像を前記タイムライン再生手段を介
    して前記ランダムアクセス記憶装置から再生するととも
    に、前記タイミング信号を出力する時点を示すデータに
    基づいて当該時点に前記加工手段に対してタイミング信
    号を出力し、前記収録手段を介して前記加工対象の範囲
    の前記加工装置の出力を前記ランダムアクセス記憶装置
    内に元のシーンとは別個に収録し、前記元のシーンの加
    工対象の範囲と前記加工装置の出力の対応する範囲とを
    置換するように前記プレイリストを更新することを特徴
    とする、加工再収録機能を有するノンリニア映像編集シ
    ステム。
  2. 【請求項2】前記制御手段は、前記タイムライン再生手
    段により得られるタイムコードにしたがって前記加工対
    象の範囲を認識するとともに、前記加工装置を経由した
    タイムコードに従って前記収録の対象の範囲を認識する
    ことを特徴とする請求項1記載のノンリニア映像編集シ
    ステム。
  3. 【請求項3】前記制御手段は、少なくとも前記範囲の開
    始位置より予め定めた時間だけ前の位置から、当該範囲
    の終了位置より予め定めた時間だけ後の位置まで、前記
    加工対象の映像の再生を行うとともに、両位置の間の範
    囲の前記加工装置の出力を収録するよう制御を行うこと
    を特徴とする請求項1または2記載のノンリニア映像編
    集システム。
  4. 【請求項4】前記タイムライン再生手段は映像出力と共
    にタイムコードを出力し、前記収録手段は前記加工装置
    からの加工済み映像データとともに得られるタイムコー
    ドを参照して、収録すべき範囲を特定することを特徴と
    する請求項1、2または3記載のノンリニア映像編集シ
    ステム。
  5. 【請求項5】ユーザの指示に応じて、前記プレイリスト
    の1つのシーンの開始位置と終了位置の少なくとも一方
    を変更する編集手段を有する請求項3記載のノンリニア
    映像編集システム。
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