JP4245083B2 - 加工再収録機能を有するノンリニア映像編集システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、テレビジョン放送に使用する映像編集システムに係り、特に、ランダムアクセスが可能な不揮発性のデジタルデータ記憶装置を用いたノンリニア映像編集システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、映像編集システムとして、長らくビデオテープレコーダ(VTR)が使用されてきた。VTRは、その記録媒体としてシーケンシャルアクセスを行う磁気テープを用いるため、あるシーンを録画した直後に、そのシーンを再生したいような場合に、テープ巻き戻しに伴う待ち時間が発生し、迅速な応答が困難であった。また、録画済みの映像の編集の際にも迅速な編集を行うには、シーケンシャルアクセスおよび低速な記録再生速度が支障となった。
【0003】
また、従来、映像に対して文字スーパーを挿入したり、モザイクを掛けたり、さらには複数の音声チャンネルの音声信号をミックスしたりアフレコを付加したりする加工装置が知られている。
【0004】
従来のVTRにおいて、放送のオンエア時に、映像や音声の再生出力に対してリアルタイムに映像や音声を上記加工装置で加工して出力することもできるが、そのような加工した映像や音声を予め再度収録しておき、オンエア時にはこの収録しておいた映像や音声を出力するということも行われている。予め収録しておけば、その収録内容を確認した上でオンエアできるという利点がある。
【0005】
このような加工再収録処理を従来のシステムで行う場合、加工対象の映像等を一旦別のテープにダビングし、このテープの再生出力に対して加工装置による加工を施し、この加工装置の出力を加工対象の映像等の上に上書きする、という方法が一般的である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の方法では、加工対象の映像等を一旦ダビングする必要があるためにそのための時間を必要とした。また、再生と収録のタイミングのずれに起因して、加工出力を、その範囲と正確に対応する元の映像等の範囲に正確に上書き(加工再収録)するのが困難であった。そのため、特に加工箇所が複数箇所に散在するような場合は、個々の加工対象が短時間の範囲であってもそれらの範囲の部分収録のために全体のダビングおよび全体の再生が行われた。それでもなお、加工装置による映像等の遅延による元の映像と再収録部分の映像との間にずれが生じる場合があった。そのずれをなくすために、予めずれ量を測定しておきその分をオフセットするというような手法をとる措置を取る必要があった。
【0007】
さらに、加工対象に対して誤った上書きを行った場合には、元の映像等が破壊されてしまうという問題もあった。
【0008】
これに対して、近年、映像のデータ圧縮技術の進歩と相俟って、磁気ディスク装置(ハードディスク装置)のようなより高速なランダムアクセスの可能な記憶媒体を利用したいわゆるノンリニア映像編集システムが使用され始めている。
【0009】
そこで、本発明は、このようなランダムアクセスの可能な記憶装置を利用した映像編集システムであって、加工対象の映像等を加工処理の前にダビングする必要なく、かつ、映像等の部分的な加工であっても、その部分のみを加工して正確に置き換えることができるノンリニア映像編集システムを提供することを目的とする。
【0010】
本発明の他の目的は、再度、収録をやり直すことなく、加工処理後に加工対象部分の範囲を変更することができるノンリニア映像編集システムを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明による、加工再収録機能を有するノンリニア映像編集システムは、デジタル化された映像データを格納する不揮発性のランダムアクセス記憶装置と、該ランダムアクセス記憶装置に対して外部から映像データを収録する収録手段と、前記ランダムアクセス記憶装置に格納されている映像から切り出された複数のカットシーンの各々の開始位置および終了位置を表わすデータからなるプレイリストを作成する手段と、前記プレイリストに基づいて、前記複数のカットシーンを順次的に再生するタイムライン再生手段と、該再生手段の映像出力を加工するためのタイミング信号を受けて該映像出力を加工する加工装置と、ユーザの指示に応じて前記収録手段、タイムライン再生手段および加工装置を制御する制御手段とを備え、該制御手段は、ユーザの入力に基づく加工対象の範囲を示すデータおよび前記プレイリストに従って、当該加工対象の範囲の映像を前記タイムライン再生手段を介して前記ランダムアクセス記憶装置から再生するとともに、前記加工対象の範囲に対応するタイミング信号を当該時点に前記加工装置に対して出力し、前記収録手段を介して前記加工対象の範囲の前記加工装置の出力を前記ランダムアクセス記憶装置内に元のシーンとは別個に収録し、前記元のシーンの加工対象の範囲と前記加工装置の出力の対応する範囲とを置換するように前記プレイリストを更新することを特徴とする。
【0012】
このように、本発明によれば、プレイリストに基づいて再生した加工対象の映像を加工した出力を直ちに再収録する。しかも、元の映像データはそのままにして、加工後の映像部分を新たな映像データとして収録する。したがって、再収録の範囲等を誤ったとしても、元の映像データが破壊されることはない。その結果、加工処理の前に加工対象の映像をダビングする必要なくなる。
【0013】
また、例えば、タイムライン再生時のタイムコードを利用することにより、映像が加工装置で遅延してもタイムコードも同じだけ遅延するので、前記元のシーンの加工対象の範囲と前記加工装置の出力の対応する範囲とを正確に置換することができる。その結果、映像等の部分的な加工であっても、その部分のみを加工して正確に置き換えることができる。
【0014】
好ましくは、前記制御手段は、少なくとも前記範囲の開始位置より予め定めた時間だけ前の位置から、当該範囲の終了位置より予め定めた時間だけ後の位置まで、前記加工対象の映像の再生を行うとともに、両位置間の範囲の前記加工装置の出力を収録するよう制御を行う。この前記範囲より大きい範囲の収録は、「のりしろ(マージン)」と呼ぶ領域であり、前記プレイリストの内容には何ら影響を与えない。
【0015】
前記タイムライン再生手段は映像出力と共にタイムコードを出力し、前記収録手段は前記加工装置からの加工済み映像データとともに得られるタイムコードを参照して、収録すべき範囲を特定することができる。
【0016】
ユーザの指示に応じて、前記プレイリストの1つのシーンの開始位置と終了位置の少なくとも一方を変更する編集手段を設ければ、再度、収録をやり直すことなく、加工処理後に加工対象部分の範囲を変更することができる。すなわち、前記のりしろがある範囲内でそのシーンの前端を前にずらしたり、後端を後にずらしたりすることが可能になる。これにより、ユーザが再収録処理の後で範囲を変更したくなった場合でも、再度、この処理をやり直す必要がなくなる。したがって、ユーザは、加工再収録に先立って、範囲の指定を厳密に決定する必要がなくなる。
【0017】
なお、映像のみでなく、音声の加工についても同様に本発明を適用することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の具体的な実施の形態について、図面により詳細に説明する。
【0019】
まず、図1に本発明が適用されたノンリニア映像編集システムの全体の概略構成を示す。このシステムは、中心にデジタル録画再生装置10を有する。デジタル録画再生装置10は、映像(ビデオ)データおよび音声(オーディオ)データをデジタル的に記憶する不揮発性のランダムアクセス記憶装置140を内蔵する。本実施の形態では、ランダムアクセス記憶装置140として、ハードディスク装置を用いる。
【0020】
デジタル録画再生装置10の前段には、複数台のVTRの出力および後述するオーディオフェーダ192の出力のいずれかを選択できるセレクタ4を有する。また、電波による映像データを受信する受信装置(図ではマイクロ波受信装置を模擬的にパラボラアンテナで示している)も接続できる。セレクタ4の出力映像および受信装置の出力映像はそれぞれモニタ6c,6dで監視することができる。セレクタ4はデジタル録画再生装置10により制御される。デジタル録画再生装置10の後段には、2系統の出力およびセレクタ4の出力を選択的に切替出力するスイッチャ8およびこの出力に加工を施すためのスーパー・モザイク装置(加工装置)191およびオーディオフェーダ192が配置されている。後述する操作コントローラ18から、スイッチャ8およびスーパー・モザイク装置191に対して、GPI(General Purpose Interface)制御として、スーパー文字やモザイクを挿入するタイミング信号が与えられ、このタイミングに従って、予め用意された文字情報あるいはモザイクパターンが映像に重畳される。
【0021】
デジタル録画再生装置10の2系統の出力映像はそれぞれモニタ6a,6bで監視できるようになっている。なお、これらのモニタ6a〜6dの全てが必須のものではない。また、スーパー・モザイク装置191およびオーディオフェーダ192も映像や音声の加工が必要な場合に用いればよい。アフレコのための装置を追加してもよい。
【0022】
デジタル録画再生装置10には、キーボード14、マウス16、およびディスプレイ12が接続される。マウス16の代わりにトラックボール等の任意のポインティングデバイスを用いることも可能である。ディスプレイ12、キーボード14およびマウス16は、GUI(Graphic User Interface)を援助するための装置であり、収録、編集および再生等の各種操作を表示ディスプレイ画面上で対話的に行うためのものである。
【0023】
さらに、デジタル録画再生装置10には操作コントローラ(操作部)18が接続される。ユーザは、後述するプロセッサの制御下で、操作コントローラ18により、デジタル録画再生装置10、スイッチャ8、スーパー・モザイク装置191、オーディオフェーダ192、外部VTR等を操作することができる。操作コントローラ18においても、マウス16やキーボード14を用いたGUIによる操作と殆ど同じ操作を行うことができる。操作コントローラ18特有の操作としては、ジョグ・シャトルダイアル18aによる再生速度の可変制御が可能である。このダイヤル18aの機能については後述する。
【0024】
デジタル録画再生装置10は、内部にランダムアクセス記憶装置140の他、後述するリソース171〜174を内蔵するとともに、ワイプ、ディゾルブ等の効果を実現するためのミックスエフェクト(M/E)カード180を内蔵している。
【0025】
図2に、デジタル録画再生装置10のハードウエア構成を示す。
【0026】
デジタル録画再生装置10には、本例では、17スロットのEISAバス110と、12スロットのデジタルビデオバス(CCIR601)130を備えている。EISAバス125のスロットには、プロセッサカード121、ディスプレイコントローラカード122、RS422インタフェースカード125が装着される。また、カードによっては、EISAバス125およびデジタルビデオバス130の両スロットにまたがって装着される。図示の例では、このようなカードは、ゲンロックリファレンスカード124、ディスクコントローラカード123、ビデオ入力インタフェースカード126、ビデオ出力インタフェースカード127、およびオーディオ入出力インタフェースカード128である。
【0027】
プロセッサカード121には、マイクロプロセッサ、RAM、入出力インタフェース等が搭載されている。このプロセッサカード121には、システム用のハードディスクドライブ160およびフロッピーディスク(フレキシブルディスク)ドライブ150が接続され、さらにキーボード14及びマウス16が接続される。ディスプレイコントローラカード122にはディスプレイコントローラが搭載され、ディスプレイ12の表示動作を制御する。
【0028】
ビデオ入力インタフェースカード126には、外部VTRからのビデオ入力が接続され、ビデオ出力インタフェースカード127から外部のモニタへのビデオ信号が出力される。また、オーディオ入出力インタフェースカード128では、外部VTRからのオーディオ入力および外部のスピーカへのオーディオ出力のインタフェースがとられる。これらの入出力インタフェースカードは増設することができる。
【0029】
デジタルビデオバス130には、入出力ビデオ信号を切り替えるビデオルータ133を内蔵している。ビデオルータ133は、プロセッサの制御下で、この例では、32入力の任意の入力を32出力の任意の出力へ切り替えることができる。
【0030】
ディスクコントローラボード123は、ビデオ用ハードディスクドライブ(ランダムアクセス記憶装置)140を制御する。この例では、SCSI−2FAST/WIDEバス135を介して4.2Gバイトのハードディスクを複数台(図の例では4台:計16.8Gバイト)制御している。ディスクコントローラボード123およびハードディスクドライブ(以下、単にディスクともいう)140は複数組増設することもできる。
【0031】
ゲンロックリファレンスインタフェースカード124には、内部クロックを外部の通常のNTSCまたはPALのブラックバースト信号にロックするためのものである。RS422インタフェースカード125は、操作コントローラ18を接続するためのインタフェースを提供する。
【0032】
図3に、ディスクコントローラカード123に搭載されるディスクコントローラ123aの構成を示す。これは、図2において、ディスクコントローラカード123を2枚実装した場合に相当する。1つのディスクコントローラ123aには、2つのチャンネルのために2個のJPEG(Joint Photographic Expert Group)圧縮/伸張チップ123b,123cを有している。より長時間の映像信号の収録のために、本例では、モーションJPEG圧縮技術を利用し、映像を圧縮してハードディスクに格納する。各チップには、1本のビデオ入出力チャンネルと、4本のオーディオ入出力チャンネルがあり、入力ビデオ信号およびオーディオ信号を圧縮してディスクに格納するとともに、この圧縮格納情報を伸張して出力することができる。
【0033】
本システムでは、図4に示すように、おのおのレコーダまたはプレーヤとして機能しうる複数(ここでは4個)の物理的なリソース(JPEG圧縮伸張部)171〜174を有する。これら4個のリソースはそれぞれAチャンネル〜Dチャンネルに対応し、また、これらのリソースの個数は、図3に示した圧縮/伸張チップの個数に対応する。ユーザの目的に応じてこれらのリソースを収録/再生あるいは編集等の異なる機能に割り当てることができる。本システムでは、このような論理的なビデオレコーダ(プレーヤ)を仮想レコーダあるいは仮想プレーヤ(または内部プレーヤ)と呼ぶ。図1の例では、リソース171をレコーダ専用に使用し、リソース172をレコーダとプレーヤに切り替え使用している。また、リソース173はプレーヤとタイムライン再生(編集)用に切り替えて使用し、リソース174はプレーヤ専用に使用している。各リソースは、ディスク140に対して独立にアクセスすることができる。また、ディスク140に対して、周知のストライピング等の手法により、見かけ上、書き込みと読み出しを同時に実行できるように構成されている。例えば、あるリソースで書き込み中のシーンデータを他のリソースで数秒の遅れで読み出すことができる。この数秒の遅れは、データの読み書きの相対的なずれを吸収するためのデータのバッファリングに相当する時間である。
【0034】
ここで、本明細書における「タイムライン」とは複数の映像シーン(および対応する音声シーン)を時間軸上で組み合わせるカット編集の機能またはそのための作業エリアを表わし、このカット編集により作成されるものが「プレイリスト」である。プレイリストにより定まるパッケージの再生はプレーヤではなくタイムライン(TL)に割り当てられたリソースにより再生される。したがって、このリソースを「TL:タイムライン」と称することもある。
【0035】
このノンリニア映像編集システムにおいては、外部VTRや回線から一旦デジタイズしてディスク内に取り込んだ映像データについては、タイムライン編集機能を用いて、迅速に、そのディスク内の映像の任意のシーンを切り出して組み合わせることにより、いわゆるカット編集を行うことができる。後に詳述するように、この際のシーンの「切り出し」は実際の映像データの複写を行う訳ではなく、単に、元の映像データの部分であるシーンを特定する情報、すなわちディスク上でのそのシーンの開始位置および終了位置の情報(通常、アドレス情報)を保持することにより、等価的に映像データの複写が行える。編集結果の再生時には、このシーン特定情報を参照して、元の映像データの対応する範囲の内容をディスクから読み出すことにより、再生が行われる。タイムライン上でのこのようなカットシーンを時系列に並べた映像データをパッケージと呼ぶ。したがって、一旦ディスクに取り込まれた映像データからカット編集を行うことは、極めて迅速かつ容易に実現される。
【0036】
図5に、本実施の形態におけるディスプレイ12の画面上に表示される基本的な編集画面(ルートウインドウと呼ぶ)の一例を示す。この画面は本システムの初期画面であり、この骨格に相当する映像データはシステム用のディスクに格納されており、種々のデータおよびパラメータの内容が画面内の各種エリア内に可変表示されるようになっている。各種エリアとしては、画面上段の左から「シーン管理」エリア、「ステータス」エリア、「オーディオ・モニタ」エリア、画面中段に「タイムデータ」エリア、画面下段に「タイムライン」エリアがある。
【0037】
シーン管理エリアは、ディスク内に格納された映像データ(カセット、パッケージ等)の各種データを階層的に管理するためのものである。このエリアを参照しながら、目的のカセット(図1の仮想的な内部カセット141)やパッケージの選択、移動、複写、削除等が行える。シーン管理エリア内の右端には、シーン管理エリア内で選択されたパッケージ等の内容のリスト表示が行われるエリアがある。
【0038】
ステータスエリアは、上述したチャンネルA〜Dの現在の割当の対象(回線、VTR、TL、転送等)およびその状態(収録中、再生中、転送中等)を示している。図の例では、チャンネルAがVTRに、チャンネルBがTLに、チャンネルCが回線に、チャンネルDが転送に、それぞれ割り当てられている。
【0039】
オーディオ・モニタエリアは、オーディオの4つのトラックの現在の状態を示すためのエリアである。
【0040】
タイムデータエリアは、タイムライン編集の対象となる各種パラメータを表示するエリアである。基準トラックの表示部、およびTLにおける編集対象の現在位置(ポジション)、編集対象シーンのIN点、OUT点、デュレーション、スプリット、スピードが表示される。「スプリット」とは、通常、基準トラックである映像トラックのカット点が音声トラックのシーンのカット点に対してずれている量を示す。このエリアには、さらに、TLに対するソースとしてのデバイスの表示部(図ではデバイスPP1が選択されている)、およびそのデバイスにおける編集対象のシーンのIN点、OUT点、デュレーションが表示される。
【0041】
このエリアに下部には、現在TLに掛けられているパッケージを構成しているシーンのTL上のタイムコード、およびそのシーンの特定情報のリストを表示している。
【0042】
タイムデータエリアの右側には、任意のデータ等を捨てるためのゴミ箱が配置されている。
【0043】
タイムラインエリアは、与えられたパッケージの内容を時系列に表示するエリアであり、主としてこのエリアでタイムライン編集を行うことができる。タイムラインエリア内の表示は、タイムライン(時系列)表示とリスト表示とが切り替えられるようになっており、その指示はタイムラインエリアの左上にあるボタンで選択できる。図の例では、タイムライン表示が選択されている。タイムライン表示では、パッケージの先頭からの相対的な時間が時・分・秒・フィールド(またはフレーム)の形式の数値からなるタイムコードで示される。また、シーンの「上書き」および「割り込み」の選択ボタンも用意されている。時系列表示では、1本の映像のトラック(V)と、4本の音声トラック(A1〜A4)が表示される。図示しないが、各トラックの現在フォーカスされているシーンを強調して表示することが好ましい。Vトラック上の逆三角点は、現在の編集点の位置を示している。A4トラックの下にあるバー表示は、タイムラインの再生の進行状況を示している。このタイムラインエリア内の横軸の縮尺は右下の虫眼鏡アイコンで可変操作できる。このバー表示の下に、全体のパッケージのどれだけの割合のどの部分が表示されているかをスクロールバー表示している。このタイムラインエリアの最下段には、タイムラインの再生等を操作するためのボタン(<<、<、||、>、>>)およびシーンのフォーカスを移動させるための(シーンの頭だし)ボタン(|<、>|)が配置されている。また、コマ送りのためのボタン(−、+)、および後に詳述するVIEW指示のためのVIEWボタンもある。
【0044】
タイムラインエリアの右端には、各トラックの空白(ブランク)シーンの個数の表示部、および空白シーンの検索指示を行うボタンが配置されている。また、シーンの編集時に割り込みを行うか、上書きを行うかの選択ボタンも配置されている。
【0045】
ルートウインドウ画面の左上の枠部には、「ファイル」や「編集」等のプルダウンメニューが配置されている。「ファイル」のメニューからファイルの作成、保存、名称変更等の操作が行える。さらに、その下には、各種操作ボタンを並べたツールバーが配置されている。
【0046】
図6に、本実施の形態において用いる操作コントローラ18の一例の平面図を示す。
【0047】
操作コントローラ18の左上の18bは、右下のテンキー18vでユーザが入力したタイムコードなどの数値を表示する液晶表示部である。その下のキー群18cは、図5のタイムラインエリア内の操作対象のトラックを選択するためのものである。その下のEXECキーはタイムライン編集における収録の実行指示を行うためのキーである。INSERTキーおよびOVERWRITEキーは、図5のタイムラインエリア内の「上書き」「割り込み」と同じ機能を果たす。キー群18dは、操作の対象を選択するためのデバイス選択キーであり、「TL」はタイムライン、「P1」,「P2」は2台の外部VTR1、VTR2、「PP1」,「PP2」は2台の内部の仮想プレーヤを表している。キー群18eの中のVIEWキーは図5に示したVIEWボタンと同じである。RERECボタンは、本発明に関する再収録のためのウインドウ(図12)を開くための操作ボタンである。キー群18dの下のMARKINキーとMARKOUTキーは、それぞれ、ユーザがモニタを見ながら所望のIN点およびOUT点をシステムに知らせるためのキーである。その下のALLSTOPキーは、操作や動作の中断を指示するためのキーである。
【0048】
操作コントローラ18の中央上段のキー群18hは、タイムライン編集において用いる編集キーであり、特にSCENETRIMキーは、選択したシーンのIN点およびOUT点を事後的に編集するためのウインドウ(図16で後述)を開くためのキーである。その下のキー群18iは、カセットの選択や編集点またはシーンの頭出しを行うためのキーである。更にその下のキー群18jは、1倍速再生、静止画再生、タイムコードによるサーチのためのキーである。
【0049】
中央下部には可変速再生操作のためのダイヤル18aがあり、その上に、このダイヤル18aをシャトルダイヤルとして機能させるか、あるいは、ジョグダイヤルとして機能させるかを指示するためのキー18f,18gがある。シャトルダイヤルは、その回転角度に応じて再生速度を決定するものであり、傾きを大きくするほど再生速度が速くなる。傾きを0にすると再生が静止する。ジョグダイヤルはその回転の速さに応じて再生速度を決定するものであり、早く回転させるほど再生速度が速くなる。回転を停止すると再生が静止する。現在の再生の向きはインジケータ18kにより表示される。ユーザは、通常、ダイヤル18aの操作を、再生出力の接続されたモニタを見ながら行う。
【0050】
操作コントローラ18の右上のキー群18mは、図5等の画面の上に表示されるGUIポインタ(図示せず)の操作キーである。GUIポインタは、TABキー、SHIFTTABキーにより、後述するルートウインドウ内で順次各エリアにフォーカス(反転表示等)を移動し、そのエリア内でのフォーカスの移動を矢印キーにより行う。キー群18nのSETINキーはIN点を、SETOUTキーはOUT点をテンキーで数値入力したときの確定用のキーである。キー群18o,18pについては本発明に直接関係ないので説明を省略する。
【0051】
図7に、本実施の形態においてビデオ用ハードディスクドライブ140に格納される映像等のデータのフォーマットを示す。外部のVTRや回線からは、1トラック分の映像データ、4トラック分の音声データ、および1トラック分のタイムコード(TC)が組として、ハードディスクドライブ140内の仮想的な内部カセット(図1の141に対応)に格納される。なお、外部VTRからのタイムコードは、その外部VTRに装填された実カセット内の映像を撮影したカメラから生成され、映像とともにテープに収録されたものである。このタイムコードはオリジナルのタイムコードと呼ぶ。
【0052】
本明細書では、内部カセットに一度に書き込まれる連続した映像等の単位を「レコード」と呼ぶ。また、内部カセットに収録されたレコード内の着目した一部分を「シーン」と呼ぶ。このシーンは、タイムライン編集時にその開始位置であるIN点および終了位置であるOUT点の情報により特定される。このIN点およびOUT点のデータはディスクの中で一意に定まるアドレスであり、ここでは「フィールド番号(またはフレーム番号)」である。このIN点、OUT点のデータがユーザによりタイムコードで指定された場合には、対応するフィールド番号に変換(換算)される。
【0053】
図7の下段に示すように、このシーン特定情報を、タイムライン上で仮想的に時系列に並べることにより、シーンのカット編集が行える。このようなカット編集により出来上がったシーンの組合せがパッケージである。ただし、パッケージは、実際には、このような複数のシーンの映像データ等(音声データを含む)の実体データを順次連続して複写したものではない。このパッケージの実体は、前述したように単なるシーンを特定する情報の集合にすぎない。このようなシーン特定情報の集合を本明細書ではプレイリストと呼んでいる。編集の完成したパッケージは、「パッケージ登録」により、名称を付けて保存することができる。この登録したパッケージは、図示しないパッケージウインドウの中に格納される。また、シーン管理エリアで確認することもできる。
【0054】
図8に、このプレイリストの構成例を示す。プレイリストは、映像V、音声A1,A2,A3,A4の情報からなり、各面は、個々のシーンについて、そのシーンを格納した内部カセットのカセット名81、シーン名82、IN点83、OUT点84、デュレーション(IN点からOUT点までのシーンの長さ)85、再生速度86を規定している。図8では、理解しやすいように、IN点およびOUT点をタイムコードの形式(時:分:秒:フィールド)で示しているが、実際にシステムが保持するのはこれをディスク内アドレスとしてのフィールド数に換算したフィールド番号である。システムは、パッケージの再生時にこのプレイリストを参照して順次該当するシーンの指定された部分をディスクから読み出すことにより、あたかもそれらのシーンが組み合わされた1本のビデオテープを再生しているかのように機能する。このようなパッケージのカット編集は、映像データ等の実体的な複写(再生および収録)動作を伴うことなく、単にシーンの特定情報の組合せで実現される。したがって、ディスク内に既に存在するレコードに基づくパッケージの作成および修正は極めて迅速に行うことができる。
【0055】
さて、図9により、本発明における加工再収録の概念を説明する。
【0056】
今、図9に示すように、操作制御部(18,121)により、デジタル録画再生装置10内に存在する内部カセットの仮想的なテープ上の特定のシーン(シーンA’)またはその一部を、加工装置191(192)で加工して、当該仮想的なテープの元の位置に再収録する場合を想定する。この場合、図示のように、リソース173によるタイムライン再生出力を加工装置191(192)で加工し、その加工出力をレコーダ(すなわち本発明の「収録手段」)として機能するリソース171を介してループ状にデジタル録画再生装置10に帰還する。加工装置191(192)の出力を観察できるようにモニタMを配置する。このモニタMとしては図1のモニタ6cを利用できる。
【0057】
なお、実際には、加工後のシーンは元のシーンAの内容に上書きする訳ではなく、当該カセット(または別のカセット)に対して加工後のシーンが新たなシーンとして収録されることに留意されたい。
【0058】
本発明による再収録を行うためには、ユーザは、まず、前述した操作コントローラ18のRERECキー、または、ルートウインドウ内の「再収録」ボタンを押す。これにより、図12に示すような再収録ウインドウが開かれる。なお、選択されているパッケージをタイムライン上で再生するために、操作コントローラ18のデバイス選択キー「TL」が押されているものとする。そこでダイヤル18aの操作または再収録ウインドウ内のボタンによりによりパッケージの再生が行える。ユーザは、加工対象のシーンAを選択して「セット」ボタンを押す。ついで、ユーザは、そのシーンAのタイムライン上の再収録対象範囲を指定するために開始位置と終了位置のタイムコードをウインドウ内で入力する。これに代えて、ダイヤル18aを用いて当該パッケージをタイムライン再生することにより、目的の映像を確認しながら、開始位置とすべきフィールドの映像に対してMARKINキーを押し、終了位置とすべきフィールドの映像に対してMARKOUTキーを押すことによっても、両位置は指定することができる。デュレーションは両位置から自動的に定まる。終了位置の代わりにデュレーションを入力するようにしてもよい。
【0059】
再収録ウインドウ内のGPI設定では、ポート1〜7の7つのポートについて、別個のタイミング信号を設定することができる。各ポートには、タイミング信号を与えるべき対象の機器を割り当てることができる。図の例では、ポート1にスイッチャを割り当て、ポート2にスーパー装置を割り当てている。再収録の対象のパッケージの映像を確認しながら、現在の再生位置であるカレントポジションにおいて「セット」ボタンを押すことにより、再収録時のタイムライン再生時にその位置でタイミング信号を発生させることができる。「再収録」ボタンを押すことにより、再収録動作が実行される。「プレビュー」ボタンを押すことにより、実際の収録を行うことなく、再収録動作と同じ結果を観察できるようにするものである。但し、これは本発明と直接関係しないのでここでは詳述しない。
【0060】
図10に示すように、シーンAは内部カセットである「カセット1」に収録されているとする。シーンAのディスク140上のアドレスの範囲すなわちIN点およびOUT点のアドレスはAD1およびAD6(タイムコードはそれぞれTC1,TC6)であり、この間にシーンAの実体データが格納されている。シーンAのIN点(AD3)より予め定めた時間Δtだけ前の位置(AD2)から、OUT点(AD4)より時間Δtだけ後の位置(AD5)までのデータを加工して得られたシーンA’を含む部分は、新たなレコードとして同じ内部カセット1の別のアドレス(AD12〜AD15)に格納される。(この代わりに新たな内部カセットに格納されてもよい。)実際のシーンA’のIN点およびおよびOUT点のアドレスはAD13〜AD14であるが、シーンA’の前後の時間Δtの部分は「のりしろ」と呼ぶ部分であり、後に編集点の移動などの場合に備えて予め指定された範囲より余分に取り込んでおく部分である。図16で後述するように、こののりしろを設けることにより、編集点を移動するような際に空白シーンが生じるのを防止することができる。のりしろの長さはユーザが可変設定できる。前後ののりしろの時間は同じにしたが、異なってもよい。
【0061】
このようにシーンA’を対応するシーンAの部分と置き換える(上書きする)といっても、実際にはシーンAをそのまま残したまま、別個にシーンA’をディスク内に取り込む。シーンの組合せはプレイリスト上で実現される。したがって、再収録によりシーンAの実体データが破壊されることはない。
【0062】
図11(a)に図10のカセット1からシーンA(AD1〜AD6)と他のシーン(図10には示さず)をカット編集して得られたパッケージのプレイリストの例を示す。これに対して、シーンAの中にシーンA’を上書きして得られたパッケージのプレイリストの例を図11(b)に示す。シーンAの中間部にシーンA’が上書きされたことにより、シーンAが前後にAD1〜AD3と、AD4〜AD6とに二分され、その間にシーンA’のAD13〜AD14が挿入されている。ユーザは、このシーンA’の収録完了後に、更新後のパッケージに基づいてシーンA’の前後の境界部分を含めてタイムライン再生を行うことができる。すなわち、これらのシーンが所望の態様で組み合わされた状態で映像および音声が再生される。
【0063】
シーンAの再収録対象に指定されたIN点からOUT点の部分と全く同じ部分を加工再収録するために、本実施例では、再収録時に加工装置を経由した後の、シーンAのタイムコードを監視し、指示された範囲の開始位置に対応するタイムコード(図10の例ではTC2)の位置から再収録を開始する。これによって、加工装置の処理による映像信号等の遅延があっても、収録の対象部分の先頭(図10ではTC2)が分かるので、これに基づいて収録アドレスのIN点およびOUT点(AD13、AD14)が決まる。したがって、タイムライン上で、加工された部分を正確に元の同じ位置に戻すことができる。
【0064】
図13に、このようにして指定されたGPI設定のデータを記憶したGPI設定テーブル131を示す。このテーブル131は、ポート毎に、タイミング信号を発生する時間の順にポジションがリスト化されている。
【0065】
次に、図14に本実施の形態における再収録処理を実現するための処理手順の一例を示す。この処理は、上述した収録ウインドウ内の「再収録」ボタンをユーザが押すことにより起動される。
【0066】
まず、GPI制御を起動する(S140)。この詳細については後述する。次に、タイムライン上の指示された加工対象の開始位置および終了位置のタイムコード(TC)を確認する(S141)。ついで、現在のプレイリストに基づいてタイムライン(TL)上の再生を開始する(S142)。その後、加工装置の出力のタイムコードを監視し、カレントポジションが開始位置のタイムコードのn秒前に達したら(S143)、加工装置の出力の収録(デジタイズ)を開始する(S144)。その後、加工装置の出力のカレントポジションが終了位置のタイムコードのn秒後に達したら(S145)、収録を停止し(S146)、タイムラインの再生も停止する(S147)。収録された再生出力を新たなレコードとして内部カセットに格納する(S148)。また、この新たなレコードに含まれる加工済みのシーンを元の加工前のシーン(またはその部分)と置き換えるように、プレイリストを更新する(S149)。
【0067】
次に、GPI制御処理の手順の一例を図15に示す。この処理は、前述のように、図14のステップS140で起動され、図14の再収録処理と並列に動作する。
【0068】
まず、GPI設定テーブル131を参照する(S150)。そこで、このテーブルに未処理の項目があるかを調べる(S151)。あれば、その最初の1項目を取り出して(S152)、タイムラインの再生がその項目に指定されたタイムコードの時刻に達するまで待機し(S153)、達した時点で、当該項目で指定された加工装置へタイミング信号を発行する(S154)。これに応じて当該加工装置が自身の処理を実行する。その後、最初のステップS150に戻る。ステップS150でもはや未処理の項目がなければ、本処理を終了する。
【0069】
図16に、シーントリムウインドウを示す。これは、タイムライン上で或るシーンがフォーカスされている状態で、ユーザが操作コントローラ18のキー群18h内のSCENETRIMボタンを押すことにより開かれる。このウインドウ内のタイムラインのIN点およびOUT点を数値入力により、または映像を見ながらのMARKIN、MARKOUTキーの押下により、それらの現在値をユーザが変更し、「実行」ボタンで確定することができる。これにより、シーンの実体データを操作することなく、そのシーンの長さを変えることができる。この際、隣接するシーンに対して、「割り込み」と「上書き」のいずれかが選択できる。シーンのIN点およびOUT点はトラック毎に独立に変更することができる。このシーントリムウインドウ内の他の表示部分は本発明には関係ないので、説明を省略する。
【0070】
このようなシーントリムによりあるシーンのIN点またはOUT点がそのシーンの外側方向に変更された場合、上記のりしろ部分があるため、そののりしろの範囲内の拡大であれば編集により空白シーンが生じることがない。したがって、再収録処理を再度実行する必要がなくなる。
【0071】
以上、本発明の好適な実施例について説明したが、本発明の要旨を逸脱することなく種々の変形・変更を行うことが可能であることは、当業者には明らかであろう。
【0072】
【発明の効果】
本発明によれば、ランダムアクセス記憶装置を用いたノンリニア映像編集システムを利用することにより、加工対象の映像等を加工処理の前にダビングする必要なく、かつ、映像等の部分的な加工であっても、その部分のみを加工して正確に置き換えることができる。また、再収録時にのりしろを設けるとともに、再収録後にプレイリストのシーンの開始位置や終了位置を変更できるようにすることにより、再度、収録をやり直すことなく、加工処理後に加工対象部分の範囲を変更することができる。
【0073】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による映像編集システムの概略構成を示す説明図である。
【図2】図1のシステム内のデジタル録画再生装置10の内部構成を示す構成図である。
【図3】図2の装置内のディスクコントローラ123aの内部構成を示す模式図である。
【図4】図1のシステム内のデジタル録画再生装置内のディスクと、レコーダまたはプレーヤとして機能しうる複数の物理的なリソース(資源)との関係を示す模式図である。
【図5】本発明の実施の形態におけるディスプレイ12上に表示される基本的な編集画面(ルートウインドウと呼ぶ)の一例の中間調画像を示す図である。
【図6】図1のシステムにおいて用いられる操作コントローラの一例の平面図である。
【図7】本発明の実施の形態においてビデオ用ハードディスクドライブ140に格納される映像等のデータのフォーマットを示す図である。
【図8】本発明の実施の形態におけるプレイリストの構成例を示す図である。
【図9】本発明における加工再収録の概念を説明する概念図である。
【図10】本発明における加工再収録の説明に供する図である。
【図11】再収録前(a)のプレイリストと、再収録後(b)のプレイリストの説明図である。
【図12】本発明の実施の形態におけるディスプレイ上に表示される再収録ウインドウの一例の中間調画像を示す図である。
【図13】図12の例に対応するGPI設定テーブルの構成を示す図である。
【図14】本実施の形態における再収録処理を実現するための処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図15】本実施の形態におけるGPI制御処理の手順の一例を示すフローチャートである。
【図16】本実施の形態における、選択したシーンのIN点およびOUT点を事後的に編集するためのシーントリムウインドウを示すディスプレイ上の中間調画像を示す図である。
【符号の説明】
4…セレクタ、6…モニタ、8…スイッチャ、10…デジタル録画再生装置、12…ディスプレイ、14…キーボード、16…マウス、18…操作コントローラ、80…プレイリスト、90…外部VTR、96…切替器、110…EISAバス、121…プロセッサカード(RAM含む)、122…ディスプレイコントローラカード、123…ディスクコントローラカード、124…ゲンロックリファレンスカード、125…RS422インタフェースカード、126…ビデオ入力インタフェースカード、127…ビデオ出力インタフェースカード、128…オーディオ入出力インタフェースカード、130…デジタルビデオバス、131…GPI設定テーブル、133…ビデオルータ、135…SCSI−2バス、140…ビデオ用ハードディスクドライブ(ランダムアクセス記憶装置)、141…カセット、150…フロッピーディスクドライブ、160…システム用ハードディスクドライブ。
Claims (5)
- デジタル化された映像データを格納する不揮発性のランダムアクセス記憶装置と、
該ランダムアクセス記憶装置に対して外部から映像データを収録する収録手段と、
前記ランダムアクセス記憶装置に格納されている映像から切り出された複数のカットシーンの各々の開始位置および終了位置を表わすデータからなるプレイリストを作成する手段と、
前記プレイリストに基づいて、前記複数のカットシーンを順次的に再生するタイムライン再生手段と、
該再生手段の映像出力を加工するためのタイミング信号を受けて該映像出力を加工する加工装置と、
ユーザの指示に応じて前記収録手段、タイムライン再生手段および加工装置を制御する制御手段とを備え、
該制御手段は、ユーザの入力に基づく加工対象の範囲を示すデータおよび前記プレイリストに従って、当該加工対象の範囲の映像を前記タイムライン再生手段を介して前記ランダムアクセス記憶装置から再生するとともに、前記加工対象の範囲に対応するタイミング信号を当該時点に前記加工装置に対して出力し、前記収録手段を介して前記加工対象の範囲の前記加工装置の出力を前記ランダムアクセス記憶装置内に元のシーンとは別個に収録し、前記元のシーンの加工対象の範囲と前記加工装置の出力の対応する範囲とを置換するように前記プレイリストを更新する
ことを特徴とする、加工再収録機能を有するノンリニア映像編集システム。 - 前記制御手段は、前記タイムライン再生手段により得られるタイムコードにしたがって前記加工対象の範囲を認識するとともに、前記加工装置を経由したタイムコードに従って前記収録の対象の範囲を認識することを特徴とする請求項1記載のノンリニア映像編集システム。
- 前記制御手段は、少なくとも前記範囲の開始位置より予め定めた時間だけ前の位置から、当該範囲の終了位置より予め定めた時間だけ後の位置まで、前記加工対象の映像の再生を行うとともに、両位置の間の範囲の前記加工装置の出力を収録するよう制御を行うことを特徴とする請求項1または2記載のノンリニア映像編集システム。
- 前記タイムライン再生手段は映像出力と共にタイムコードを出力し、前記収録手段は前記加工装置からの加工済み映像データとともに得られるタイムコードを参照して、収録すべき範囲を特定することを特徴とする請求項1、2または3記載のノンリニア映像編集システム。
- ユーザの指示に応じて、前記プレイリストの1つのシーンの開始位置と終了位置の少なくとも一方を変更する編集手段を有する請求項3記載のノンリニア映像編集システム。
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