JPH11145448A - 半導体装置 - Google Patents

半導体装置

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JPH11145448A
JPH11145448A JP30392097A JP30392097A JPH11145448A JP H11145448 A JPH11145448 A JP H11145448A JP 30392097 A JP30392097 A JP 30392097A JP 30392097 A JP30392097 A JP 30392097A JP H11145448 A JPH11145448 A JP H11145448A
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JP
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current
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unit
electrode
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JP30392097A
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Hiroshi Kosaka
広 小坂
Masahiro Nagasu
正浩 長洲
Mutsuhiro Mori
森  睦宏
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】遮断可能な電流が大きい半導体装置を提供する
こと。 【解決手段】該カソード電極とこれと接触する半導体層
との界面の接触抵抗による電圧降下が定格電流通流時に
0.02V〜1.0Vであることを特徴とする半導体装
置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、大電流をオン及び
オフ動作する半導体スイッチング素子及びそれを用いた
装置に係わるもので、特にターンオフ時に電流遮断能力
の高い半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】大電流,大電力用の半導体スイッチング
素子の遮断耐量を向上する従来技術として例えば、ウエ
ハ上に多数の楕円形のエミッタ電極を放射線上に均等に
配置してウエハ内での均一なスイッチング動作を狙った
GTO(Gate Turn−OffThyristor )や単位セル構造を
ストライプや格子状に均等配置して構成したIGBT(Insu
lated Gate Bipolar Transistor )がよく知られてい
る。これらの素子では、電流を流す定常オン状態,ター
ンオンターンオフといったスイッチング動作時のいずれ
の場合においても、素子を構成する個々の単位セルが均
一に動作することを理想として、設計されてきた。さら
に、特開昭63−301563号に公開されている技術では、よ
り均一なスイッチング動作を目的として、nエミッタ層
とカソード電極との間に新たに抵抗層を設け電流集中を
防止する半導体装置が提示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記、従来技術では一
つにはエミッタ数を増やすことにより、ユニットあたり
の分担電流を減らし、遮断耐量を向上するものである
が、ユニット間の電流ばらつきは解消できず、大幅な耐
量向上にはつながらない。また、もう一つのnエミッタ
層とカソード電極との間に新たに抵抗層を設ける方法で
は、ユニット間の電流集中は緩和できるものの、製造プ
ロセスを増やすことになり、プロセスの煩雑化をともな
ってしまうという問題を有していた。
【0004】本発明の目的は、上記の従来技術の問題点
を解決し、製造プロセスを煩雑にすることなく、ターン
オフ時の電流集中を緩和し、遮断電流を向上することの
できる半導体装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するに
は、断面構造が単位セル構造の並列繰り返しから構成さ
れ、各単位セル部分が一対の主表面を共有し、一方主表
面側はアノード電極と接触し、他方主表面はカソード電
極とゲート電極とに接触し、カソード電極に接する半導
体層はpn接合及び異種媒体により分離された多数の短
冊状領域からなり、カソード電極とアノード電極間には
互いに相異なる導電型の半導体層を隣り合わせた4層も
しくは3層の半導体層を有する半導体素子において、該
カソード電極とこれと接触する半導体層との界面の接触
抵抗による電圧降下が定格電流通流時に0.02V〜1.
0Vとすること、或いは、断面構造が単位セル構造の並
列繰り返しから構成され、各単位セル部分が一対の主表
面を共有し、一方主表面側はアノード電極と接触し、他
方主表面はカソード電極とゲート電極とに接触し、カソ
ード電極に接する半導体層はpn接合及び異種媒体によ
り分離された多数の短冊状領域からなり、カソード電極
とアノード電極間には互いに相異なる導電型の半導体層
を隣り合わせた4層もしくは3層の半導体層を有する半
導体素子において、該アノード電極とこれと接触する半
導体層との界面の接触抵抗による電圧降下が定格電流通
流時に0.02V〜1.0V とすること、により達成さ
れる。
【0006】即ち、本発明による半導体装置は、カソー
ド電極−nエミッタ接触領域もしくはアノード電極−p
エミッタ接触領域に従来に比べ大きい接触抵抗を有して
いる。これらの抵抗成分は半導体装置を構成するnE層
が互いに分離された多数の短冊状ユニットの各々のアノ
ード−カソード端子間に直列に接続されている。素子の
ターンオフ過程では上記多数のユニットが一斉に電流を
切ろうとするが、実際には各ユニットのゲート電極コン
タクト部位とゲートリード接続部位までの電極抵抗やイ
ンダクタンスがユニットの配置位置で異なるためや、或
いは、各ユニットの製造工程に起因する特性ばらつきに
より、ユニット相互の動作が均一とならず、電流分担に
アンバランスが生じる。また、このアンバランスはター
ンオフのように短時間の過渡現象において、著しくな
る。
【0007】本発明では特定のユニットに電流が集中
し、このユニットの分担電流が増加しようとすると、付
加した抵抗成分の電圧降下が増大する。しかし、ユニッ
ト内の各電極間の電圧は多数のユニット全体からなるペ
レットの状態できまり、ほとんど変化しないため、np
nトランジスタ構造部分のnエミッタ/pベース接合の
順バイアスが減少し、nエミッタからの電子の注入を抑
制して電流を制限する方向に働く。
【0008】この結果、本発明による半導体装置ではタ
ーンオフ時に過剰の電流を他のユニットに分散させ、特
定ユニットへの過剰な電流集中を防ぐ作用を有してい
る。
【0009】また、この作用はアノード電極側のpnp
トランジスタ構造部分でも同様に働く。すなわち、本発
明による半導体装置で、アノード電極−nエミッタ接触
領域もしくはアノード電極−pエミッタ接触領域に従来
に比べ大きい接触抵抗を有している場合には、ターンオ
フ過程で特定のユニットの分担電流が増え始めると、そ
のユニットの接触抵抗部での電圧分担が増加し、pエミ
ッタ/nベース接合の順バイアス電圧が減少して、pエ
ミッタからのホールの注入を抑制して電流の増加を防ぐ
作用を有している。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明による半導体装置の
実施例を図面により詳細に説明する。
【0011】図1は本発明の第一の実施例を示す図であ
る。(a)は装置全体の平面図、(b)は(a)に示した
a−a線の縦断面図で3つのGTOユニットを含んでい
る。
【0012】該実施例の半導体装置は、断面が第1の半
導体層であるn型のnE層4,第2の半導体層であるp
型のpB層5,第3の半導体層であるn型低不純物濃度
のnB層6,第4の半導体層であるp型高不純物濃度の
pE層7,第5の半導体層であるn型のn+ 層8を具備
する半導体基体100及び、pE層4に接触するアノー
ド電極3,nE層4と接触するカソード電極1,pB層
と接触するゲート電極2で構成され、平面形状がカソー
ド、nE層が短冊状、pE層が楕円状であるGTOユニ
ットを、図1(a)に示すように同心円上に一定間隔
で、動径方向にも複数配置したぺレット200で構成さ
れ、カソード電極1を構成する電極材料とnE層4の表
面濃度とは、その接触領域50での抵抗がもたらす電圧
降下ΔVが素子の定格電流通流時に0.02V〜1.0Vと
なるように以下に説明するように選択してある。
【0013】図2はnE層不純物濃度と接触抵抗およ
び、カソード面積0.7mm2/unit,定格電流1A/uint
としたとき電圧降下ΔVの関係を示したものである。電
極材料で決まる障壁高さの値に応じて、所望の電圧降下
を実現する不純物濃度の範囲が存在する。障壁高さφB
=0.6eV の金属材料を選択した場合、不純物濃度を
5×1018〜2×1019cm-3とすれば、電圧降下ΔVを
0.02V〜1.0Vとすることができる。図4は電圧降
下ΔVが0.02V〜1.0Vを満足する障壁高さφBと
nE表面不純物濃度NnEの範囲をハッチングで示した
ものである。
【0014】図2には従来の範囲も示してある。従来は
障壁高さが高い場合にも良好なオーミック接触を形成す
るために、nE層の表面不純物濃度を1020cm-3程度の
高濃度としていた。
【0015】また、図3は図2において、接触領域の抵
抗が変化する理由をモデル的に示したものである。カソ
ード−nエミッタ接合付近縦断面の拡大図とこれに対応
した伝導帯のエネルギーバンド図である。電極材料とn
E表面濃度に応じて接触領域50と半導体領域側の極薄
い遷移領域のエネルギーバンド構造が変化し、この部分
の抵抗を変化させる。障壁高さを大きくしたり不純物濃
度を低濃度化して、障壁の高さと幅を調節して、点線に
示す従来に比べ、実効的な抵抗を増大させることができ
る。
【0016】次に、以上の手段で構成された図1の実施
例の動作を説明する。
【0017】図6にペレット上でゲートリード取り出し
位置からの距離の異なる2つのユニットについて、ター
ンオフ時のカソード電流波形を模式的に示す。従来を実
線で示すが、ゲートリード(ペレット中央に配置)から
遠い外周よりのリングではストレージ終期からフォール
初期にかけて、電流分担が増え、電流集中が起きてい
る。これは、電流を引き抜くゲートリードからの距離が
長く、ゲート抵抗やインダクタンス成分が大きいため
に、内周側ユニットに比べゲート電圧信号が加わりにく
いためである。
【0018】内周側ユニットのゲートにオフ信号が加わ
り、アノード−カソード間の主電流が減少し始めると、
信号の加わらない外周側の電流分担を増やしトータル電
流を変化させないように働き、外周側ユニットに電流が
集中する。その後、遅延時間を過ぎ、内周側ユニットが
切れるとともに、外周の電流も減少してターンオフす
る。このとき、ユニットの最大遮断電流を最大集中時の
電流が超えるとターンオフが完了する前に素子が破壊す
る。
【0019】一方、本発明においては、ターンオフ時に
外周ユニットに電流が集中し、このユニットの分担電流
が増加しようとすると、付加した抵抗成分の電圧降下が
増大する。しかし、ユニット内の各電極間の電圧は多数
のユニット全体からなるペレットの状態できまり、ほと
んど変化しないため、npnトランジスタ部分のnエミ
ッタ/pベース接合の順バイアスが減少し、nエミッタ
からの電子の注入を抑制して電流を制限する方向に働
く。
【0020】このため、外周ユニットにおいても余分の
電流を分担できず、内周ユニットは外周ユニットにゲー
ト信号が伝わるまでターンオフを遅延し、内周ユニット
と外周ユニットは図に点線で示すように同時進行的にタ
ーンオフしていき、特定リングへの電流集中を緩和でき
る。この結果、ユニットの最大分担電流を小さくでき、
ペレット全体の最大遮断電流を大きく保つことができ
る。
【0021】図7には同一リング内のユニットの特性に
ばらつきのある場合についてのターンオフ時のカソード
電流波形を比較したものである。各ユニットには同様に
ゲート信号が加わるが、オン電圧の高い特性を持つユニ
ットは低オン電圧ユニットに比べ、ターンオフ時間が短
い。従来構造の場合を実線で示すが、オン電圧の高いユ
ニットが切れ始めても、オン電圧の低いユニットが切れ
始めるのが遅いため、電流分担をかえてトータル電流を
変えないように働き、低オン電圧ユニットに電流が集中
する。図6と同様にユニットの最大遮断電流を最大集中
時の電流が超えるとターンオフが完了する前に素子が破
壊する。
【0022】一方、本発明においては、ターンオフ時に
低オン電圧ユニットに電流が集中し、このユニットの分
担電流が増加しようとすると、付加した抵抗成分の電圧
降下が増大する。しかし、ユニット内の各電極間の電圧
は多数のユニット全体からなるペレットの状態できま
り、ほとんど変化しないため、npnトランジスタ部分
のnエミッタ/pベース接合の順バイアスが減少し、n
エミッタからの電子の注入を抑制して電流を制限する方
向に働く。このため、低オン電圧ユニットにおいても余
分の電流を分担できず、高オン電圧ユニットのターンオ
フ動作を制限し、低オン電圧ユニットと高オン電圧ユニ
ットは図に点線で示すように同時進行的にターンオフし
ていき、特定リングへの電流集中を緩和できる。この結
果、ユニットの最大分担電流を小さくでき、ペレット全
体の最大遮断電流を大きく保つことができる。
【0023】図6及び図7で模式的に示した、本発明の
電流集中緩和効果の程度は定格電流通流時のカソード−
nE接触領域での電圧降下ΔVの大きさに依存する。
【0024】図5にはカソード−nE接触領域での電圧
降下ΔVとターンオフ時のユニットの最大電流集中度及
びオン損失の関係を示してある。最大電流集中度はター
ンオフ時に電流が最も集中したユニットの最大電流値と
定常オン時のユニットの平均電流との比をとったもので
ある。図から明らかなようにΔVを0.02V 以上とす
ればユニットへの電流集中を著しく低減できる。
【0025】一方、オン損失はΔVの増加とともに増加
するが、1V以下では従来のΔV〜0V時の素子のオン
電圧によるオン損失に比べての増加量は極わずかであ
る。1Vを超えると寄与が大きくなり、損失に関する素
子特性を損なってしまう。0.02V≦ΔV≦1.0V とす
ることで、オン損失を従来なみに保ちながら、ユニット
への電流集中を著しく低減できる。
【0026】図8には従来例を示す。nE層4とカソー
ド電極の間に抵抗層9を設けてある。図1と同様、電流
集中を緩和する効果を狙ったものであるが、本発明と異
なり、新たな層を設ける必要があることから、製造プロ
セスが増え、プロセスを煩雑化する問題を有している。
【0027】以上述べたように、図1の第一の実施例に
示す半導体装置により、プロセス工程を煩雑化すること
なく、ターンオフ時の電流集中が少なく可制御電流の大
きい半導体装置が実現される。
【0028】図9は本発明の第二の実施例を示す図であ
る。
【0029】第一の実施例がカソード電極とnE層の接
触領域の電圧降下を規定していたのに対し、第二の実施
例では、アノード電極とpE層接触領域51の電圧降下
ΔVを0.02V≦ΔV≦1.0Vと規定する。ターンオ
フ過程で特定のユニットの分担電流が増え始めると、そ
のユニットのアノード電極とpE層接触領域での電圧分
担が増加し、pエミッタ/nベース接合の順バイアス電
圧が減少させる結果、pエミッタからのホールの注入を
抑制して、電流の増加を防ぐ作用がある。特定ユニット
への電流集中を緩和し、第一の実施例と同様に、ペレッ
トの遮断可能な電流を大きく保つことができる特徴を有
する。
【0030】図10は本発明の第三の実施例を示すユニ
ット断面図である。ペレットを構成するユニットの断面
構造を示す。カソード電極とnE層の接触領域50,ア
ノード電極とpE層の接触領域51の双方での定格電流
通流時の電圧降下ΔVを0.02V≦ΔV≦1.0V と規定
した構造である。第一の実施例と第二の実施例の特徴を
合わせ持つ構造であり、電流集中の緩和効果をより顕著
にできる特徴を有する。
【0031】図11は本発明の第四の実施例を示すユニ
ット断面図である。第一の実施例と異なるのはpE層7
がアノード電極と全断面で接しており、n+ 層が介在し
ない点である。オン動作でのpE層からのホール注入が
より顕著であり、オン電圧が低いという特徴を有する
が、ターンオフ時間が長くなり、ターンオフ時のユニッ
ト間での電流分担のアンバランスが増幅されやすい構造
である。本構造においても第一の実施例で示した、カソ
ード電極とnE層の接触領域50による電流バランスの
効果が働き、遮断電流が高い特徴を合わせ持つ。
【0032】図12は本発明の第五の実施例を示すユニ
ット断面図である。第一の実施例において、各ユニット
内のカソード電極1とnE層4の接触領域50の一部を
絶縁膜52で覆った構造である。第一の実施例の持つユ
ニット相互間での電流集中緩和効果に加え、ユニット内
でターンオフ時に起きるnE層中央への電流フィラメン
トを複数本にして電流集中を分散する効果があり、ユニ
ットの電流遮断耐量を向上して、ペレット200の電流
遮断能力をより一層向上できるという特徴を有してい
る。
【0033】図13は本発明の第六の実施例を示すユニ
ット断面図である。第二の実施例において、各ユニット
内のアノード電極3とpE層4の接触領域51をアノー
ド電極と異なる金属膜53で覆った構造である。接触面
での障壁高さを独立に決めることができ、接触領域の抵
抗値を制御し易いという特徴を合わせ持つ。
【0034】図14は本発明の第七の実施例を示すユニ
ット断面図である。極薄で形成したpE層10を有する
トランスペアレントGTO(T−GTO)構造に適用し
た例である。ターンオフ時、nB層の蓄積キャリアの一
部をpE層を透過させて排出でき、ターンオフ時間が短
いという特徴を合わせ持つ。
【0035】図15は本発明の第八の実施例を示すユニ
ット断面図である。nB層をより低濃度化したi層11
とi層とpE層の間に高濃度のn型半導体層n+ 層12
を具備して、アノード−カソード間をpnipn の5層構造
としたGTOに適用した例である。素子の順方向阻止特
性を損なうことなく素子厚さを薄くできるため、低オン
電圧化や低損失化を図ることができるという特徴を合わ
せ持つ。
【0036】図16は本発明の第九の実施例を示すユニ
ット断面図である。ゲート電極と接するp+ 層13をn
E層と分離して形成し、アノード−カソード間をpnダ
イオード構造とした、SIサイリスタ構造に適用した例
である。SIサイリスタの特徴である高速なターンオフ
性能を合わせ持つことができる。
【0037】本発明は以上説明したものに限定されず、
様々な変形が可能である。
【0038】すなわち、ユニットの素子構造としては、
これまで取り上げた以外に、各種のMOSサイリスタや
カソード−アノード間にサイリスタ構造を有する複合素
子のカソード/Siやアノード/Siの接触領域に適用
しても、同様の効果が期待できる。ユニットの平面形状
については、短冊形状以外にストライプやメッシュ形状
など様々な形状に適用可能である。また、ペレット内の
ユニットの配列についても、第一の実施例に示した同心
円状の均等配置以外にも矩形配置など様々に変形が可能
である。
【0039】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、断
面構造が単位セル構造の並列繰り返しから構成され、各
単位セル部分が一対の主表面を共有し、一方主表面側は
アノード電極と接触し、他方主表面はカソード電極とゲ
ート電極とに接触し、カソード電極に接する半導体層は
pn接合及び異種媒体により分離された多数の短冊状領
域からなり、カソード電極とアノード電極間には互いに
相異なる導電型の半導体層を隣り合わせた4層もしくは
3層の半導体層を有する半導体素子において、該カソー
ド電極とこれと接触する半導体層との界面の接触抵抗に
よる電圧降下が定格電流通流時に0.02V〜1.0Vと
することにより、素子のターンオフ時に特定ユニットへ
の電流集中を緩和し、ターンオフ可能な電流を大きくす
ることができ、可制御電流の大きい優れた半導体装置を
提供することができる。また、電極金属できまる障壁高
さとこれと接触する半導体層の表面濃度により上記接触
抵抗を調節できるため、プロセス工程を増やす必要がな
いという効果も有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の実施例である半導体装置の平
面図、(b)は(a)のa−a線断面図。
【図2】本発明による不純物濃度と接触抵抗との関係を
示す特性図。
【図3】本発明による接触抵抗の変化状況を説明する
図。
【図4】本発明による障壁の高さと不純物濃度との関係
を示す特性図。
【図5】本発明による電圧降下と最大電流集中度との関
係を示す特性図。
【図6】本発明による時間とカソード電流との関係を示
す特性図。
【図7】本発明による時間とカソード電流との関係を示
す特性図。
【図8】従来の半導体装置の側断面図。
【図9】本発明の第2の実施例である半導体装置の側断
面図。
【図10】本発明の第3の実施例である半導体装置の側
断面図。
【図11】本発明の第4の実施例である半導体装置の側
断面図。
【図12】本発明の第5の実施例である半導体装置の側
断面図。
【図13】本発明の第6の実施例である半導体装置の側
断面図。
【図14】本発明の第7の実施例である半導体装置の側
断面図。
【図15】本発明の第8の実施例である半導体装置の側
断面図。
【図16】本発明の第9の実施例である半導体装置の側
断面図。
【符号の説明】
1…カソード電極、2…ゲート電極、3…アノード電
極、4…nE層、5…pB層、6…nB層、7…pE
層、8…n+ 層、9…抵抗層、50,51…接触領域、
52…絶縁膜、53…金属膜、100…半導体基体、2
00…ペレット。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】断面構造が単位セル構造の並列繰り返しか
    ら構成され、各単位セル部分が一対の主表面を共有し、
    一方主表面側はアノード電極と接触し、他方主表面はカ
    ソード電極とゲート電極とに接触し、カソード電極に接
    する半導体層はpn接合及び異種媒体により分離された
    多数の短冊状領域からなり、カソード電極とアノード電
    極間には互いに相異なる導電型の半導体層を隣り合わせ
    た4層もしくは3層の半導体層を有する半導体素子にお
    いて、該カソード電極とこれと接触する半導体層との接
    触領域での電圧降下が定格電流通流時に0.02V〜1.
    0Vであることを特徴とする半導体装置。
  2. 【請求項2】断面構造が単位セル構造の並列繰り返しか
    ら構成され、各単位セル部分が一対の主表面を共有し、
    一方主表面側はアノード電極と接触し、他方主表面はカ
    ソード電極とゲート電極とに接触し、カソード電極に接
    する半導体層はpn接合及び異種媒体により分離された
    多数の短冊状領域からなり、カソード電極とアノード電
    極間には互いに相異なる導電型の半導体層を隣り合わせ
    た4層もしくは3層の半導体層を有する半導体素子にお
    いて、該アノード電極とこれと接触する半導体層との接
    触領域での電圧降下が定格電流通流時に0.02V〜1.
    0Vであることを特徴とする半導体装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112909070A (zh) * 2021-02-10 2021-06-04 锦州市圣合科技电子有限责任公司 超大电流高di/dt晶闸管管芯结构
WO2021170537A1 (en) * 2020-02-25 2021-09-02 Abb Power Grids Switzerland Ag Integrated gate-commutated thyristor (igct)

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