JPH11145108A - 微細加工方法および微細加工装置 - Google Patents

微細加工方法および微細加工装置

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JPH11145108A
JPH11145108A JP9302695A JP30269597A JPH11145108A JP H11145108 A JPH11145108 A JP H11145108A JP 9302695 A JP9302695 A JP 9302695A JP 30269597 A JP30269597 A JP 30269597A JP H11145108 A JPH11145108 A JP H11145108A
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laser light
hole
processing
liquid
hydrogen peroxide
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JP9302695A
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Atsushi Oohara
淳士 大原
Takuya Sasaya
卓也 笹谷
Nobuaki Kawahara
伸章 川原
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Denso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高アスペクト比を有する微細な穴加工を行うこ
とができ、かつ、穴内壁に酸化膜を形成する工程を同時
に達成することができる微細加工方法および微細加工装
置を提供する。 【解決手段】装置構造として、加工槽1と過酸化水素水
4とレーザ光源10とを備え、シリコン基板2を過酸化
水素水4の中に浸漬した状態で、レーザ光Lbを被加工
物に照射する。すると、過酸化水素水4中でのレーザ光
Lbの照射により過酸化水素水4の気化現象により加工
箇所から気泡が発生し、加工先端部の溶融物を、気泡に
付着させる形で加工穴の外部に排出させるとともに、気
泡の中にガスにて加工穴の側面に酸化膜が形成されてい
く。このようにして、穴が形成されるとともに当該穴の
内壁に酸化膜が形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、微細加工方法お
よび微細加工装置に係り、詳しくは例えばシリコン基板
等の被加工物に微細な穴加工を行うための方法および装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図6に示すように、デバイス(図6では
MOSトランジスタを示す)Q1,Q2が形成されたシ
リコン基板30に対して任意の場所にAlまたはCu製
貫通電極31を形成する場合、高アスペクト比の穴形成
が必要であり、なおかつ周辺部との電気的絶縁性を確保
するために、穴内壁が酸化膜(SiO2 )32で覆われ
ていることが必要になる。そこで、マイクロドリル等を
用いて貫通穴33を形成した後、その側壁部分に熱酸化
膜32を形成しようとすると、デバイス全体を電気炉内
に投入する必要があり、他の部分への熱的影響が避けら
れないのは明らかである。また、加工穴33の側面部分
に樹脂材料を塗布しようとすると、工程が非常に困難に
なる。
【0003】一方、特開平5−144978号公報に
は、レーザによってビアホール等の穴あけ加工をする際
において、レーザ照射部分に酸素ガスを吹き付けながら
加工することで、加工穴周辺を酸化させる手法が開示さ
れている。しかし、大気中でこの手法により穴あけを行
っても、加工穴周辺へ溶融のような熱的なダメージを与
えることがある。これを回避すべくダメージを与えない
程度にレーザの出力を小さくすると、穴あけ加工自体が
ほとんど進まなくなり、基板上の所定の場所に貫通穴を
形成できなくなってしまう。
【0004】また、加工後の残渣を被加工物から効率よ
く除去して熱的なダメージを低減する手法として、特開
平6−333910号公報には、純水中に被加工物を設
置し、加工用レーザと共に気泡発泡用レーザを照射して
加工を行う方法も開示されている。しかし、純水中の加
工では、シリコン基板に対して穴あけ加工を行うことは
できても、その内壁を十分な厚みを持つ酸化膜で覆うこ
とはできない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、上記事情
に鑑みなされたもので、その目的は、高アスペクト比を
有する微細な穴加工を行うことができ、かつ、穴内壁に
酸化膜を形成する工程を同時に達成することができる微
細加工方法および微細加工装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の微細加
工方法によれば、被加工物を、酸化作用を有するレーザ
光透過性液体の中に浸漬した状態で、レーザ光が被加工
物に照射されて穴加工が行われると同時に当該穴の内壁
に酸化膜が形成される。
【0007】また、そのために、請求項5に記載のよう
に、装置構造として、加工槽と、加工槽の中に配置さ
れ、酸化作用を有するレーザ光透過性液体と、被加工物
を、加工槽のレーザ光透過性液体の中に浸漬した状態
で、レーザ光を被加工物に照射して穴加工を行うと同時
に当該穴の内壁に酸化膜を形成するためのレーザ光源
と、を備えたものを用いる。
【0008】このようにすると、酸化作用を有する液体
(例えば、過酸化水素水;H2 2)中でレーザ光を用
いて穴加工を行うときに、図2に示す如く、液体の気化
現象により加工箇所から気泡(13)が発生し、上方に
向かって移動していく。この発泡現象は、レーザ照射に
よって生じた加工先端部(Z1)の溶融物を、気泡(1
3)に付着させる形で加工穴(11)の外部に排出させ
る効果がある。この効果は物理的な効果であり、液体の
化学的な作用とは関係なく生ずることを発明者らは確認
している。この効果によって溶融物が加工先端部(Z
1)から効率的に排出され、レーザ光が加工先端部(Z
1)に効率よく到達することで高アスペクト比の穴加工
が可能になる。
【0009】一方、液体の化学的な酸化作用がレーザ光
の照射によって加工先端部周辺(加工穴底面および底面
近傍の側面)に誘起される。具体的には、上記の発泡現
象によって生じた気泡(13)の中に酸化作用を有する
ガス雰囲気が内在され、加工先端部周辺はレーザ光の照
射によって常に局所的に高温状態にあるため、気泡(1
3)がこの領域で発生する際に被加工物(例えばシリコ
ン)を酸化する。加工先端部周辺のうち、加工穴(1
1)の底面は加工の進行方向であり、貫通穴を形成した
際には消滅するが、側面方向に形成された酸化領域はそ
のまま残り、加工の進行と共に側壁全面に酸化膜(1
2)が形成されていく。
【0010】このように、レーザ加工における加工雰囲
気に着目し、酸化作用を有する液体中で加工すること
で、高アスペクト比を有する微細な穴加工を行うことが
できると同時に、穴内壁に酸化膜を形成する工程を同時
に達成することができる。
【0011】ここで、請求項3に記載の微細加工方法の
ように、酸化作用を有するレーザ光透過性液体を、循環
させながらレーザ光を照射するとよい。そのために、請
求項7に記載のように、装置構造として、酸化作用を有
するレーザ光透過性液体を満たしたリザーバタンクと、
リザーバタンク内のレーザ光透過性液体を加工槽へ供給
するとともに加工槽内のレーザ光透過性液体をリザーバ
タンクに戻すための液循環用ポンプとを備えたものを用
いる。
【0012】このようにすると、長時間の加工を行った
ときにおいて液の特性劣化を回避することができる。そ
の結果、安定した加工を実現できる。また、請求項4に
記載の微細加工方法のように、循環させたレーザ光透過
性液体の液面に配置したレーザ光透過材を通してレーザ
光を被加工物に照射するとよい。つまり、請求項8に記
載のように、装置構造として、レーザの光路上における
循環させたレーザ光透過性液体の液面にレーザ光透過材
を配置する。
【0013】このようにすると、レーザ光透過性液体を
循環させた時に液面が揺れてレーザ光が被加工物の表面
で振れることが回避できる。その結果、安定した加工を
実現できる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、この発明を具体化した実施
の形態を図面に従って説明する。図1には、本実施形態
における微細加工装置の全体図を示す。
【0015】微細加工装置は、シリコン基板2に穴加工
を行うための加工槽1を備えており、この加工槽1の中
に、半導体よりなる被加工物としてのシリコン基板2が
セットできるようになっている。セットされたシリコン
基板2は水平状態で保持され、加工を施す面(加工面)
が上向きとなる。また、加工槽1の中には、酸化作用を
有するレーザ光透過性液体としての過酸化水素水4が満
たされ、シリコン基板2が過酸化水素水4の中に浸漬さ
れるようになっている。
【0016】一方、加工槽1とは離間した位置にリザー
バタンク3が配置され、加工槽1とリザーバタンク3と
は液供給パイプ5およびリターンパイプ6により接続さ
れている。液供給パイプ5の途中には液循環用ポンプ7
が配置されている。そして、液循環用ポンプ7の駆動に
よりリザーバタンク3内に満たされた過酸化水素水4が
汲み上げられて液供給パイプ5を経て加工槽1に供給さ
れ、さらに、加工槽1の過酸化水素水4がリターンパイ
プ6を経由してリザーバタンク3内に戻される。より詳
しくは、図1において加工槽1の右側から過酸化水素水
4が供給されるとともに加工槽1の左側から過酸化水素
水4が排出され、加工槽1の中のシリコン基板2の上面
(加工面)を過酸化水素水4が通過していく。つまり、
加工槽1の天井面より1mm程度の下方にシリコン基板
2の上面が位置し、このシリコン基板2の上面と加工槽
1の天井面との間を過酸化水素水4が流れていく。
【0017】このように、過酸化水素水4が液循環用ポ
ンプ7の駆動により循環しており、これによりシリコン
基板1に対し長時間の加工を行った際の液特性の劣化を
防いでいる。
【0018】また、加工槽1の天井面には、レーザ光L
bを加工槽1の中に取り入れるための窓(透孔)8が形
成され、この窓8にはレーザ光透過材15が嵌め込まれ
ている。加工槽1における窓8の上方には集光レンズ9
が配置され、この集光レンズ9がレーザ光源(発振器)
10と光学的に接続されている。そして、レーザ光源
(発振器)10からのレーザ光Lbが集光レンズ9にて
集光され、窓8から加工槽1内のシリコン基板2に向か
って照射されるようになっている。
【0019】ここで、窓8に設けたレーザ光透過材15
は、レーザ光Lbの光路上において過酸化水素水4の液
面に密着して配置されている。これにより、液循環用ポ
ンプ7の駆動により過酸化水素水4を循環させた際に、
加工槽1の中において過酸化水素水4の液面が揺れるこ
とによるレーザ光Lbのビーム集光点のシリコン基板2
の表面での振れが抑制される。
【0020】なお、レーザ光透過材15の材質および板
厚は、レーザ光透過材15の設置箇所においてレーザ光
Lbの吸収が無視できる程度になるようにする。例え
ば、レーザ光透過材15の材質をガラスとし、板厚を薄
くしてレーザ光透過性に優れたものとする。
【0021】また、前述のレーザ光源10として、本例
では、赤外域のYAGレーザ発振器を用いている。これ
は、過酸化水素水4はYAGレーザに対し透過性があ
り、液面から1mm程度の深さにシリコン基板2を設置
する場合、液体中でのレーザ光の減衰を考慮しなくても
よいからである。
【0022】一方、加工槽1の中のシリコン基板2とレ
ーザ光Lbの集光点とは、図示しない3軸走査装置によ
り、前後・左右・上下方向(図中、X−Y−Z方向)に
相対的に移動できるようになっている。つまり、レーザ
光Lbの集光点とシリコン基板2(加工対象物)は、相
対的にX−Y−Z軸方向に移動できるようになってお
り、シリコン基板2の表面の任意の場所に任意の形状の
穴を形成できるようになっている。
【0023】次に、このように構成した微細加工装置を
用いたシリコン基板の加工方法を説明する。まず、被加
工物としてのシリコン基板2を加工槽1の中にセット
し、液循環用ポンプ7を駆動して過酸化水素水4を循環
させる。このようにして、循環する過酸化水素水(H2
2 )4中にシリコン基板2を浸漬した状態となる。
【0024】この状態で、レーザ光源(発振器)10か
らレーザ光Lbを発射させる。このレーザ光Lbは集光
レンズ9にて集光され、集光されたレーザ光Lbは加工
槽1の窓8からレーザ光透過材15を通して加工槽1内
のシリコン基板2に照射される。このようにレーザ光L
bがシリコン基板2(被加工物)の表面における所望の
加工位置に照射される。このレーザ光の照射により、図
2に示すように、シリコン基板2の表面に所定形状およ
び所定深さの穴11が形成される。
【0025】この穴加工時において、以下のメカニズム
にて加工穴11の側壁に表面酸化膜12が形成される。
図2に示すように、シリコン基板2での加工先端部Z1
において、過酸化水素水4の気化により気泡13が発生
する。発生した気泡13は、加工が行われている部位
(穴11の底部)から浮上していく。このとき、レーザ
照射によって生じた加工先端部Z1での溶融物が気泡1
3に付着して搬出されて加工穴11の外部へと排出され
る。この溶融物の効率的な排出にてレーザ光Lbが加工
先端部Z1に効率よく到達して高アスペクト比の穴加工
を行うことができる。同時に、過酸化水素水4は常温、
常圧で比較的不安定な状態にあり、気化する際に容易
に、次の反応、 H2 2 →H2 O+ 1/2O2 を生じ、気泡13の内部に酸素(酸化に寄与するガス)
が存在する。
【0026】一方、シリコン基板2での加工先端部Z1
はレーザ光Lbが照射され続けることによって、常に高
温状態にある。この部分で気泡13が発生するとき、上
記の反応によって酸素が供給され、次の酸化反応、 Si+O2 →SiO2 が生じて、加工先端部Z1において、加工穴11の底面
および底面近くの側面のシリコンが酸化されて酸化膜1
2が生成される。穴加工においては底面方向(深さ方
向)にシリコン除去が進行していくので、この領域Z1
の中で側面に形成された酸化膜12はそのまま残り、最
終的に穴11の側壁全体に酸化膜12が形成される。
【0027】このように、レーザ光Lbの照射により、
穴11の形成と穴11の内壁での酸化膜12の形成とが
同時に行われる。図3に、過酸化水素水(H2 2 )4
中での加工法によってシリコン基板2に形成した微細穴
11の内壁表面の組成をオージェ電子分光によって調べ
た結果を示す。
【0028】また、比較のために図4に、化学的に不活
性で、レーザ光Lbに対して透過性のあるパーフルオロ
エチレン(住友スリーエム社製、商品名;「フロリナー
ト」)中で同様の加工を行った場合の、穴11の内壁表
面の組成をオージェ電子分光によって調べた結果を示
す。
【0029】図3と図4を比較すると、シリコン(S
i)の信号強度に対する酸素(O)の信号強度が図4よ
りも図3の方が相対的に大きいことが分かる。このよう
に、過酸化水素水4中での加工では、パーフルオロエチ
レン中の加工に比べて有意に多い酸素量が内壁表面上で
確認された。これは、過酸化水素水4中で加工を行うこ
とにより積極的に内壁表面を酸化させることができたか
らである。
【0030】なお、図4のデータ中においても自然酸化
膜によるとみられる酸素(O)の存在が確認できるが、
図3のデータは、それよりも多量の酸素が存在している
ことが確認でき、本実施形態による手法の優位性を示す
ものである。
【0031】図5,6に、図1に示す装置を用いて微細
加工を行うと特に有益と思われる半導体装置の加工例を
示す。図5は、シリコン基板20の表面に、酸化膜21
で覆われた微細穴22を高密度に形成する場合である。
この微細穴22を形成するために前述した装置および方
法を用いる。そして、この微細穴22を形成した後に、
微細穴22の中に金属材料を埋め込んで、埋め込み電極
23によるキャパシタとする。こうした形状にすること
で、平面上にキャパシタを形成する場合よりも表面積を
稼ぐことができ、同一のキャパシタ占有面積ならばキャ
パシタの容量を増やすことができる。しかも、局所的に
酸化作用を及ぼすので、基板20上の任意の場所にマス
クを用いずにキャパシタを形成することができる。
【0032】図6は、AlまたはCu製貫通電極31を
形成する場合である。シリコン基板30にデバイスQ
1,Q2を形成した後に、デバイスQ1,Q2を保護膜
(例えば酸化膜)34で覆う。この基板30に対し、前
述した装置および方法により貫通穴33を形成するとと
もにその内面に酸化膜32を形成する。そして、金属材
料を埋め込んで貫通電極31とする。この貫通電極31
により基板30の裏面方向へ配線を引き出すことができ
る。
【0033】このように、本実施の形態は、下記の特徴
を有する。 (イ)シリコン基板の微細加工方法として、シリコン基
板2を過酸化水素水4の中に浸漬した状態で、レーザ光
Lbを被加工物に照射して穴11を形成すると同時に当
該穴11の内壁に酸化膜12を形成した。このための装
置構造として、加工槽1と過酸化水素水4とレーザ光源
10とを備えたものとした。
【0034】このようにすると、過酸化水素水4の気化
現象により加工箇所から気泡13が発生し、この気泡1
3により加工先端部Z1の溶融物を外部に排出させ、高
アスペクト比の穴加工が可能になる。また同時に、気泡
13の中の酸素の働きにより穴11の側壁全面に酸化膜
12が形成できる。よって、高アスペクト比を有する微
細な穴加工を行うことができ、かつ、穴内壁に酸化膜を
形成する工程を同時に達成することができることとな
る。 (ロ)シリコン基板の微細加工方法として、過酸化水素
水4を循環させながらレーザ光Lbを照射するようにし
た。このための装置構造として、過酸化水素水4を満た
したリザーバタンク3と、リザーバタンク3内の過酸化
水素水4を加工槽1へ供給するとともに加工槽1内の過
酸化水素水4をリザーバタンク3に戻すための液循環用
ポンプ7とを備えたものとした。
【0035】このようにすると、長時間の加工を行った
ときにおいて過酸化水素水4の特性劣化を回避すること
ができる。その結果、安定した加工を実現できる。 (ハ)シリコン基板の微細加工方法として、循環させた
過酸化水素水4の液面に配置したレーザ光透過材15を
通してレーザ光Lbをシリコン基板(被加工物)2に照
射するようにした。つまり、装置構造として、レーザの
光路上における循環させた過酸化水素水4の液面にレー
ザ光透過材15を配置した。
【0036】このようにすると、過酸化水素水4を循環
させた時に液面が揺れてレーザ光が被加工物の表面で振
れることが回避できる。その結果、安定した加工を実現
できる。
【0037】これまで説明したものの他にも下記のよう
に実施してもよい。酸化作用を有するレーザ光透過性液
体は、過酸化水素水以外にも、キャロス溶液(H2 2
+H2 SO4 )を用いたり、水の中の溶存酸素量を増や
す添加剤を純水の中に添加して溶存酸素量を増やした液
を用いることもできる。要は、レーザ光が透過可能な液
体であって、レーザ光からの熱により少なくとも酸素を
含む気泡を生成しうるものであればよい。
【0038】また、図1のレーザ光透過材15はガラス
の他にも、樹脂製としてもよい。さらに、上述した実施
形態においては被加工物としてシリコン基板を想定した
が、半導体材料の他にも金属材料等を加工する場合に適
用することができる。具体的には、Cu板やアルミ板に
穴加工する場合に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施形態における微細加工装置の全体構成
図。
【図2】 加工部の詳細説明図。
【図3】 過酸化水素水を用いた場合の微細穴の内壁表
面のスペクトル分析結果を示す図。
【図4】 パーフルオロエチレン中での加工による穴の
内壁表面のスペクトル分析結果を示す図。
【図5】 微細穴を有する半導体装置の断面図。
【図6】 微細穴を有する半導体装置の断面図。
【符号の説明】
1…加工槽、2…シリコン基板(被加工物)、3…リザ
ーバタンク、4…過酸化水素水、7…液循環用ポンプ、
8a…レーザ光透過材、10…レーザ光源、11…穴、
12…酸化膜、15…レーザ光透過材、Lb…レーザ光

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被加工物を、酸化作用を有するレーザ光
    透過性液体の中に浸漬した状態で、レーザ光を前記被加
    工物に照射して穴加工を行うと同時に当該穴の内壁に酸
    化膜を形成するようにしたことを特徴とする微細加工方
    法。
  2. 【請求項2】 前記酸化作用を有するレーザ光透過性液
    体として、過酸化水素水を用いた請求項1に記載の微細
    加工方法。
  3. 【請求項3】 前記酸化作用を有するレーザ光透過性液
    体を、循環させながらレーザ光を照射するようにした請
    求項1に記載の微細加工方法。
  4. 【請求項4】 前記循環させたレーザ光透過性液体の液
    面に配置したレーザ光透過材を通してレーザ光を被加工
    物に照射するようにした請求項3に記載の微細加工方
    法。
  5. 【請求項5】 加工槽と、 前記加工槽の中に配置され、酸化作用を有するレーザ光
    透過性液体と、 被加工物を、前記加工槽のレーザ光透過性液体の中に浸
    漬した状態で、レーザ光を前記被加工物に照射して穴加
    工を行うと同時に当該穴の内壁に酸化膜を形成するため
    のレーザ光源と、を備えたことを特徴とする微細加工装
    置。
  6. 【請求項6】 前記酸化作用を有するレーザ光透過性液
    体として、過酸化水素水を用いた請求項5に記載の微細
    加工装置。
  7. 【請求項7】 酸化作用を有するレーザ光透過性液体を
    満たしたリザーバタンクと、 前記リザーバタンク内のレーザ光透過性液体を加工槽へ
    供給するとともに加工槽内のレーザ光透過性液体をリザ
    ーバタンクに戻すための液循環用ポンプと、を備えたこ
    とを特徴とする請求項5に記載の微細加工装置。
  8. 【請求項8】 レーザの光路上における循環させた前記
    レーザ光透過性液体の液面にレーザ光透過材を配置した
    請求項7に記載の微細加工装置。
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