JPH1114449A - 赤外線センサ - Google Patents

赤外線センサ

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JPH1114449A
JPH1114449A JP9164220A JP16422097A JPH1114449A JP H1114449 A JPH1114449 A JP H1114449A JP 9164220 A JP9164220 A JP 9164220A JP 16422097 A JP16422097 A JP 16422097A JP H1114449 A JPH1114449 A JP H1114449A
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film
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Terumitsu Soma
輝光 相馬
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Terumo Corp
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    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01JMEASUREMENT OF INTENSITY, VELOCITY, SPECTRAL CONTENT, POLARISATION, PHASE OR PULSE CHARACTERISTICS OF INFRARED, VISIBLE OR ULTRAVIOLET LIGHT; COLORIMETRY; RADIATION PYROMETRY
    • G01J5/00Radiation pyrometry, e.g. infrared or optical thermometry
    • G01J5/10Radiation pyrometry, e.g. infrared or optical thermometry using electric radiation detectors
    • G01J5/20Radiation pyrometry, e.g. infrared or optical thermometry using electric radiation detectors using resistors, thermistors or semiconductors sensitive to radiation, e.g. photoconductive devices

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  • Photometry And Measurement Of Optical Pulse Characteristics (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 補償素子への赤外線の入射をほぼ完全に防止
し、センサとしての感度を向上させ得る赤外線センサを
提供する。 【解決手段】 基板2上に架橋構造体20によって支持
されている赤外線受光素子11と、前記基板上に該赤外
線受光素子11と同様に架橋構造体20によって支持さ
れ、該赤外線受光素子11と同一形状、同一素材よる補
償素子12とを有する赤外線センサ1において、前記補
償素子12の素子本体5の表裏面に赤外線の入射を防止
する赤外線防止膜30、31を、絶縁膜を介して直に設
けたことを特徴とする赤外線センサ1。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、赤外線センサに関
し、詳しくは、体温計測などを非接触で行うことができ
る放射温度計測に用いられる赤外線センサに関する。
【0002】
【従来の技術】赤外線センサの基本構造の一つとして、
赤外線を受光する赤外線受光素子(以下、単に受光素子
と称する)と、この受光素子によって受光した赤外線量
が、どれくらいのものであるかを知るために、その基準
となる信号を得るための補償素子とが一対になった形態
のものがある。
【0003】このような形態の赤外線センサでは、通
常、補償素子には赤外線が入射しないような構造として
いる。そして、補償素子と受光素子とはまったく同じ特
性とすることが望ましく、これにより補償素子による信
号出力を基準として受光素子が受光した赤外線量を正確
に測定している。
【0004】このような一対となる受光素子と補償素子
とは特性を同じくするため、同じ材料、同じ形状のもの
を使用することが一般的である。つまり素子の名称とし
てはその機能の違いから異なる名称となっているが実際
にはまったく同じものであると考えて差し支えない。
【0005】ところが、この各素子の特性は製造上のば
らつきなどから微妙に異なり、特にセンサを小型化し、
かつ極僅かな温度変化を正確に測定しようとした場合に
は、この特性の差によって測定値が補償できないことが
あるため、1つ1つのセンサごとに受光素子と補償素子
との特性の合わせ込みが必要となる。
【0006】この点、例えば特開平8−159866号
公報には、同一基板上に、赤外線を受光するための赤外
線受光素子と、この受光素子における測定値を補償する
ための補償素子とを設け、これら各素子を真空中に保持
し、さらにこの基板上に処理回路を設けた赤外線センサ
が開示されている。
【0007】この公報記載の赤外線センサでは、上記の
ように同一基板上に受光素子と補償素子を同時に形成す
ることで、受光素子と補償素子の特性をほぼ同じにする
ことが容易にできるようになり、受光素子を補償素子と
の間の特性の合わせ込みを行うことなく、測定値の精度
を向上させることが可能となっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記公報記載の赤外線
センサでは、一対の素子の一方を補償素子として機能さ
せるために、真空で密閉した筐体(表蓋と裏蓋)の内側
全面に赤外線遮光膜を設け、表蓋の受光素子側の一部に
赤外線透過部を設けて受光素子にのみ赤外線が入射する
ようにし、補償素子には赤外線が入射しないようにして
いる。
【0009】ところがこのように筐体の一部に赤外線透
過部を設けて、その他の部分からの赤外線の入射を防止
する構造では、補償素子への赤外線の入射を完全に防止
しようとすると、どうしても赤外線透過部を小さくしな
ければならず、これは受光素子の視野角を制限し、入る
赤外線量を制限する結果となってセンサ自体の感度低下
をもたらすという問題があった。また、筐体内部の空間
のために、赤外線透過部から入射した赤外線が筐体内で
乱反射して、僅かながら補償素子へ入り込むため、極微
量の赤外線量の変化を測定できないといった問題もあ
る。
【0010】そこで、本発明の目的は、補償素子への赤
外線の入射をほぼ完全に防止し、センサとしての感度を
向上させ得る赤外線センサを提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の請求項1記載の本発明は、基板上に架橋構造体によっ
て支持されている赤外線受光素子と、前記基板上に該赤
外線受光素子と同様に架橋構造体によって支持され、該
赤外線受光素子と同一形状、同一素材よりなる補償素子
とを有する赤外線センサにおいて、前記補償素子の少な
くとも赤外線の入射を防止する必要のある部分に、絶縁
膜を介して直に赤外線防止膜を設けたことを特徴とする
赤外線センサである。
【0012】この発明は、補償素子へ赤外線が入射する
可能性のある部分を、絶縁膜を介し直に赤外線防止膜で
覆うことで、補償素子への赤外線の入射を防止するもの
である。
【0013】また、請求項2記載の本発明は、前記請求
項1記載の赤外線センサにおいて、前記赤外線防止膜
は、赤外線を反射することを特徴とする。
【0014】また、請求項3記載の本発明は、前記請求
項1記載の赤外線センサにおいて、前記赤外線防止膜
は、赤外線遮光性を有することを特徴とする。
【0015】また、請求項4記載の本発明は、前記請求
項1記載の赤外線センサにおいて、前記赤外線防止膜
は、金属膜であることを特徴とする。
【0016】さらに上記目的を達成するための請求項5
記載の本発明は、基板上に架橋構造体によって支持され
ている赤外線受光素子と、前記基板上に該赤外線受光素
子と同様に架橋構造体によって支持され、該赤外線受光
素子と同一形状、同一素材よりなる補償素子とを有する
赤外線センサの製造方法であって、シリコン基板上の補
償素子が位置する部分に赤外線防止膜を形成する段階
と、少なくとも該赤外線防止膜を含む前記シリコン基板
表面に絶縁膜を形成する段階と、前記シリコン基板表面
の該絶縁膜上に受光素子および補償素子の本体となる感
温膜を形成する段階と、該感温膜を含む前記シリコン基
板表面の前記絶縁膜上に金属配線を形成する段階と、該
金属配線を含む前記シリコン基板表面の前記絶縁膜上に
さらに絶縁膜形成する段階と、前記シリコン基板表面上
のすべての前記絶縁膜を架橋構造体の形状にパターニン
グする段階と、前記シリコン基板裏面に前記受光素子お
よび補償素子の裏側に開口を有するマスクを形成して、
前記シリコン基板をエッチングして、前記受光素子およ
び補償素子の裏側に空間を形成する段階と、を有するこ
とを特徴とする赤外線センサの製造方法である。
【0017】この発明は、半導体装置製造プロセス技術
を用いて、シリコン基板上に、まず、補償素子裏面の赤
外線防止膜を形成し、その後、順に絶縁膜、素子本体、
配線パターンおよび絶縁膜を形成して、さらに補償素子
表面の赤外線防止膜を形成するものである。なお、ここ
では、赤外線防止膜を補償素子となる感温膜の表裏面に
形成する製造方法を示しているが、赤外線の入射を防止
する必要がある部分が表面だけのときには、補償素子本
体の裏面に対する赤外線防止膜の形成工程は不要とな
る。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、添付した図面を参照して、
本発明の一実施の形態を説明する。
【0019】図1は本発明を適用した赤外線センサの構
造を説明するための斜視図である。なお、この図1にお
いて、金属配線やパッドおよび架橋構造体以外の絶縁膜
は省略した。
【0020】この赤外線センサ1は、基板として単結晶
シリコン基板2を用いており、この単結晶シリコン基板
2に空間部を設けて、この空間部に、赤外線を受光する
ための受光素子11と補償素子12を、それぞれ4本の
架橋構造体20により支持してなるものである。
【0021】受光素子11と補償素子12は、その素子
本体5が互いに同じ素材、同じ形状のものであり、本実
施の形態では、感温膜としてゲルマニウムを用い、この
ゲルマニウムに金属配線をオーミック接合させたもの
で、受光素子11と補償素子12によってサーミスタ型
ボロメータと称される素子構造を形成している。なお、
素子本体5としては、感温膜としてゲルマニウムの他
に、例えば単結晶や多結晶もしくはアモルファスのシリ
コン、またはGaAsなどの化合物半導体、さらにはセ
ラミックなどが用いられ、これら感温膜単体からなるも
の、またこれら感温膜と金属配線とによるものなど、通
常の赤外線センサとして利用されているものであれば各
種のものが使用可能である。
【0022】受光素子11は、この素子本体5が絶縁膜
に覆われているだけであり赤外線を遮蔽するものはな
い。一方、補償素子12は、その表面および裏面に赤外
線を遮蔽するための赤外線防止膜30および31が絶縁
膜を介して直に設けられている。そしてこの赤外線防止
膜30および31は、素子本体5を覆って、赤外線の回
り込みなどによる補償素子12への赤外線の入射をほぼ
完全に遮断する。
【0023】この赤外線防止膜30および31として
は、例えばアルミニウムや銅などが後述する製造法とし
て容易であることから好ましい。もちろん、アルミニウ
ムや銅などの他、例えばモリブデン、タングステン、チ
タンなどといった半導体装置製造プロセスにおいて使用
されている各種の金属、およびこれらの合金、また、こ
れらのシリサイドなども好適に用いることができ、さら
には金も好適である。特にこれらの金属(アルミニウム
や銅なども含めて)は赤外線を遮蔽するだけでなく、そ
の表面光沢により赤外線を反射する能力もあるため、補
償素子への赤外線防止膜として特に好ましい。
【0024】本実施の形態では、この赤外線遮蔽膜とな
る金属膜としてアルミニウムを用い、遮蔽する赤外線の
波長帯域を5〜25μmとして約0.1〜1.0μmの
厚さとしている。このとき前記波長帯域の赤外線がほぼ
完全に遮蔽される。
【0025】また、補償素子12の素子本体5と赤外線
防止膜30および31との間の絶縁膜としては後述する
ように架橋構造体20を成すシリコンオキシナイトライ
ド膜を用いており、この絶縁膜としてのシリコンオキシ
ナイトライド膜の厚さ、すなわち、補償素子における素
子本体5と赤外線防止膜30または31との間隔は、
0.1〜10μm程度が好ましい。この間隔は、絶縁性
が確保さえできれば薄い分には構わないが、現状の素子
製造技術からすると下限として0.1μm程度であるた
めである。一方、上限は、あまり厚い場合には素子製造
工程においてシリコンオキシナイトライド膜形成のため
の時間がかかり過ぎるため好ましくないので、10μm
程度が好ましいものである。もちろんこの上限を越えて
厚く形成してもよいが、極端に厚い場合には、この素子
本体5と絶縁防止膜30または31との間から赤外線が
入射する恐れがあるので、上記の上限値程度が好まし
い。
【0026】受光素子11と補償素子12を支持してい
る架橋構造体20は、シリコン基板2とこれら受光素子
11および補償素子12を電気的に隔離した状態で支持
しており、本実施の形態では、シリコンオキシナイトラ
イドによる絶縁膜によって形成されている。ここで、こ
の架橋構造体20としては、シリコンオキシナイトライ
ドの他、シリコンオキサイド膜(シリコン酸化膜)やシ
リコンナイトライド膜(シリコン窒化膜)、あるいは両
者の積層膜などでもよいが、受光素子および補償素子を
支える架橋構造体としての強度やシリコン基板との応力
差などを考慮した場合、シリコンオキサイドとシリコン
ナイトライドの両方の性質を持ち、そのため応力バラン
スのよいシリコンオキシナイトライドが好適である。な
お、この架橋構造体としては、本実施の形態のように、
4本のブリッジで支持する他、カンチレバー型やダイア
フラム型などの構造が可能である。
【0027】次に図2〜4を参照してこの赤外線センサ
の製造方法について説明する。
【0028】この赤外線センサの製造方法は、基本的に
は半導体装置製造プロセスと同様である。したがって、
以下の説明においては、本赤外線センサの特有の構造に
掛かる部分についてのみ説明する。
【0029】まず、結晶面方位(100)のシリコン基
板を用意し、通常の半導体装置プロセスと同様に、基板
の表裏面の不必要な自然酸化膜の除去および洗浄を行
う。そして、図2(A)に示すように、このシリコン基
板2の表面に、補償素子裏面側の赤外線防止膜31とな
るアルミニウム膜をDCスパッタにより、厚さ0.1μ
m成膜して、これを通常のレジストによるフォトリソグ
ラフィーおよびウェットエッチングによりパターニング
して、補償素子部分にのみ残す。なお、アルミニウムに
代えて銅を用いた場合には真空蒸着法により成膜し、フ
ォトリソグラフィーの後、硝酸などをエッチャントとし
て用いたウェットエッチングによりパターニングしても
よい。
【0030】用いるシリコン基板としては、通常の半導
体装置(メモリやロジックLSIなど)に使用されるシ
リコン基板をそのまま用いてもよいし、また、後述する
素子の裏側エッチングを容易にするために、予め薄く研
磨したものを用いてもよい。
【0031】次に、図2(B)に示すように、後に架橋
構造体20となる絶縁膜としてシリコンオキシナイトラ
イド膜21と、裏面側のシリコンオキシナイトライド膜
22をプラズマCVD法によりそれぞれ厚さ1μmで、
シリコン基板2の表面および裏面に成膜する。ここで、
このシリコンオキシナイトライドの成膜に、プラズマC
VD法を用いたのは、この工程の前で既にアルミニウム
を赤外線防止膜として形成しているため、高温プロセス
を用いることができないので、常圧CVDや減圧CVD
などと比較して成膜温度を低くすることができるプラズ
マCVD法を用いたものである。なお、赤外線防止膜と
してモリブデンやチタン、タングステンなどの高融点金
属を用いる場合には、高温プロセスが可能であるので、
プラズマCVD法以外の方法を用いてもよい。
【0032】この工程によるシリコン基板裏面のシリコ
ンオキシナイトライド膜22は、後述するように、素子
の裏側に空間を形成する際のマスクとなるものである。
したがって、この裏面のシリコンオキシナイトライド膜
の形成は、この工程以外の、その他の工程でもよく、例
えばシリコン基板表面に赤外線防止膜31となるアルミ
ニウムを形成する前に、シリコンオキシナイトライド膜
やその他、シリコンオキサイド膜など(ただし後述する
シリコンエッチングの際のエッチャントの選択如何によ
る)を通常のCVD法(シリコンオキサイドの場合は熱
酸化法でもよい)により予め形成し、表面側のみこれを
剥離してシリコン基板表面を露出させた上で、その後の
工程を行うようにしてもよい。また、後述するシリコン
エッチングの際にそのエッチングに耐え得るものであれ
ばレジストなどの樹脂材料によるマスクでもよい。その
場合には、後述するシリコンエッチングの直前でマスク
となる樹脂材料を塗布する。
【0033】次に、図2(C)に示すように、シリコン
基板2表面の前記シリコンオキシナイトライド膜21上
に、補償素子の本体のうち感温膜50となるとゲルマニ
ウム膜をスパッタにより厚さ1.0μm成膜し、フォト
リソグラフィーおよび反応性イオンエッチング(RI
E)によりパターニングする。
【0034】次に、金属配線として、まず、図2(D)
に示すように、シリコン基板2の表面側シリコンオキシ
ナイトライド膜21上に、素子本体5までのリード配線
およびパッドの形成を行う。これには、まず、後に配線
およびパッドをリフトオフにより形成するためにレジス
トを塗布して、これをフォトリソグラフィーによりパタ
ーニングする。そして、このレジストパターン上に、ク
ロム膜41、銅42、およびチタン43を基板全面に、
いずれも真空蒸着法により成膜する。ついで、パッド部
分の残すためにパッドとなる部分にレジストマスクを形
成して、銅42およびチタン43を硝酸などのエッチャ
ンを用いてエッチングして、コンタクトパッド45を形
成する。ついで、リフトオフを行い配線を形成する。
【0035】次に、感温膜50であるゲルマニウム膜上
の金属配線のために、図3(E)に示すように、後記櫛
形配線パターンのための絶縁膜51の形成を行う。ここ
では、絶縁膜51として、先程と同様にシリコンオキシ
ナイトライドを用いた。まず、基板表面の全面に、シリ
コンオキシナイトライド膜を成膜し、ついで、このシリ
コンオキシナイトライド膜を感温膜50上において櫛形
となるようにパターニングする。このパターニングに際
しては、CDE(ケミカルドライエッチング)やRIE
などのドライエッチングでもよいし、また、バッファー
弗酸を用いたウェットエッチングでもよい。ただし、ウ
ェットエッチングの場合には、基板裏面のシリコンオキ
シナイトライド膜を保護するために基板裏面の全面にレ
ジストなどによるエッチング保護膜を形成しておく。
【0036】次に、図3(F)に示すように、感温膜5
0上の金属配線となるアルミニウム膜61をRFスパッ
タ法により形成する。このとき、感温膜50上ではすで
に形成したシリコンオキシナイトライド膜51による櫛
形パターンによって、成膜したアルミニウムが感温膜5
0と櫛形に接触して櫛形配線となり素子本体が形成され
る。成膜したアルミニウム膜61のうち、不要な部分は
フォトリソグラフィーおよびエッチングによって除去す
る。
【0037】次に、図3(G)に示すように、基板表面
の保護膜および架橋構造体20となる絶縁膜としてシリ
コンオキシナイトライド膜71を成膜する。このシリコ
ンオキシナイトライド膜71の成膜にもプラズマCVD
法を用いる。これは前述した理由と同様に、この工程の
前で既に金属配線や赤外線防止膜としてアルミニウムを
使用しているために高温プロセスを用いることができな
いので、常圧CVD法や減圧CVD法と比較的して成膜
温度を低くすることができるプラズマCVD法を用いた
ものである。
【0038】次に、図4(H)に示すように、補償素子
12の表面側の赤外線防止膜30としてアルミニウム膜
を0.1μm成膜し、この補償素子12部分にのみ残る
ように、フォトリソグラフィーおよびエッチングにより
パターニングする。
【0039】次に、図4(I)に示すように、パッド部
上のコンタクトホール81を開口するためにシリコンオ
キシナイトライド膜を、フォトリソグラフィーおよびR
IEによりエッチングしてパッド部の表面を露出させ
る。
【0040】次に、基板表面にあるすべてのシリコンオ
キシナイトライド膜21、41、および71を架橋構造
となるようにパターニングする。これには、まず、基板
表面のシリコンオキシナイトライド膜21、41、およ
び71上にレジストを塗布して、これをフォトリソグラ
フィーによって架橋構造部分が残る形状にパターニング
し、RIEによりシリコンオキシナイトライド膜をエッ
チングして架橋構造部分以外の部分のシリコン基板2表
面を露出させる。また、基板の裏面にあるシリコンオキ
シナイトライド膜21も、素子形成部分の裏側が完全に
空間となるように、窓あけのエッチングを行う。
【0041】そして、基板表面および裏面のシリコンオ
キシナイトライド膜をマスクとして、例えばヒドラジン
水和物(N2 4 ・H2 O)をエッチャントとして、ウ
ェットエッチングにより素子の裏側部分のシリコン基板
をエッチングする。これにより前記図1および図4
(J)に示すように、受光素子11と補償素子12が架
橋構造体20により支持された赤外線センサ1ができあ
がる。
【0042】このように、補償素子12の素子本体5部
分を赤外線防止膜30および31により覆うことで補償
素子本体への赤外線の入射をほぼ完全に遮断することが
できる。
【0043】なお、本実施の形態においては、図1に示
したように、受光素子および補償素子ともに円盤状の形
状とし、これらをシリコン基板内に設けた空間に架橋構
造体によって支持した構造としたので、シリコン基板内
に設けた空間内部での乱反射による補償素子裏面側から
の赤外線の入射をも防止するために、この補償素子の表
裏面に赤外線防止膜を形成した形態としたが、本発明は
このような実施の形態に限られるものではなく、本発明
で用いられている赤外線防止膜は、補償素子へ赤外線が
入るのを防止する必要がある部分にのみあればよく、例
えば補償素子裏面側からの赤外線の入射がないような場
合には裏面側の赤外線防止膜は省略してもよい。また、
素子形状自体も上述した実施の形態のように円盤形状の
ものに限らず、例えばたまご形や円筒形状など様々な形
態のものに適用することができ、特にその全体を遮蔽す
る必要がある場合には、補償素子本体全体を包むように
赤外線防止膜を設けてもよい。もちろん、補償素子本体
が円盤形状であっても同様に全体を包むようにしてもよ
い。
【0044】
【発明の効果】以上説明した本発明によれば、請求項ご
とに以下のような効果を奏する。
【0045】請求項1記載の本発明によれば、基板上に
架橋構造体によって支持されている赤外線受光素子と、
前記基板上に該赤外線受光素子と同様に架橋構造体によ
って支持され、該赤外線受光素子と同一形状、同一素材
よる補償素子とを有する赤外線センサにおいて、補償素
子の少なくとも赤外線の入射を防止する必要のある部分
に絶縁膜を介して直に赤外線防止膜を設けたことによ
り、従来の目隠し的な遮蔽での補償素子への斜め入射
や、反射による回り込みの影響などによる補償素子への
赤外線の入射が防止できるので、正確で、かつ感度よく
赤外線量の検出が可能となる。
【0046】請求項2記載の本発明によれば、請求項1
記載の構成において、前記赤外線防止膜が赤外線を反射
することとしたので、赤外線防止効果が向上する。
【0047】請求項3記載の本発明によれば、請求項1
記載の構成において、前記赤外線防止膜が赤外線の遮光
性を有することとしたので、赤外線防止効果が向上す
る。
【0048】請求項4記載の本発明によれば、請求項1
記載の構成において、前記赤外線防止膜として金属膜を
用いることとしたので、赤外線防止効果が向上する。
【0049】請求項5記載の本発明は、シリコン基板を
用い、まず、補償素子の裏面側の赤外線防止膜を形成
し、その後、順に絶縁膜、素子本体、金属配線、絶縁
膜、そして、補償素子の表面側の赤外線防止膜を形成す
ることとしたので、補償素子の表裏面に絶縁膜を介して
直に赤外線防止膜を有する構造が容易に製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を適用した赤外線センサの斜視図であ
る。
【図2】 本発明を適用した赤外線センサの製造方法を
工程順に説明するための図面である。
【図3】 図2に続く赤外線センサの製造方法を工程順
に説明するための図面である。
【図4】 図3に続く赤外線センサの製造方法を工程順
に説明するための図面である。
【符号の説明】
1…赤外線センサ、 2…シリコン基板、 5…素子本体、 11…受光素子、 12…補償素子、 20…架橋構造体、 30,31…赤外線防止膜、 50…感温膜、 61…感温膜上のアルミニウム膜。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に架橋構造体によって支持されて
    いる赤外線受光素子と、前記基板上に該赤外線受光素子
    と同様に架橋構造体によって支持され、該赤外線受光素
    子と同一形状、同一素材よりなる補償素子とを有する赤
    外線センサにおいて、 前記補償素子の少なくとも赤外線の入射を防止する必要
    のある部分に、絶縁膜を介して直に赤外線防止膜を設け
    たことを特徴とする赤外線センサ。
  2. 【請求項2】 前記赤外線防止膜は、赤外線を反射する
    ことを特徴とする請求項1記載の赤外線センサ。
  3. 【請求項3】 前記赤外線防止膜は、赤外線遮光性を有
    することを特徴とする請求項1記載の赤外線センサ。
  4. 【請求項4】 前記赤外線防止膜は、金属膜であること
    を特徴とする請求項1記載の赤外線センサ。
  5. 【請求項5】 基板上に架橋構造体によって支持されて
    いる赤外線受光素子と、前記基板上に該赤外線受光素子
    と同様に架橋構造体によって支持され、該赤外線受光素
    子と同一形状、同一素材よりなる補償素子とを有する赤
    外線センサの製造方法であって、 シリコン基板上の補償素子が位置する部分に赤外線防止
    膜を形成する段階と、 少なくとも該赤外線防止膜を含む前記シリコン基板表面
    に絶縁膜を形成する段階と、 前記シリコン基板表面の該絶縁膜上に受光素子および補
    償素子の本体となる感温膜を形成する段階と、 該感温膜を含む前記シリコン基板表面の前記絶縁膜上に
    金属配線を形成する段階と、 該金属配線を含む前記シリコン基板表面の前記絶縁膜上
    にさらに絶縁膜形成する段階と、 前記シリコン基板表面上のすべての前記絶縁膜を架橋構
    造体の形状にパターニングする段階と、 前記シリコン基板裏面に前記受光素子および補償素子の
    裏側に開口を有するマスクを形成して、前記シリコン基
    板をエッチングして、前記受光素子および補償素子の裏
    側に空間を形成する段階と、を有することを特徴とする
    赤外線センサの製造方法。
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