JPH11142903A - 光学装置の手ぶれ防止装置 - Google Patents

光学装置の手ぶれ防止装置

Info

Publication number
JPH11142903A
JPH11142903A JP31217597A JP31217597A JPH11142903A JP H11142903 A JPH11142903 A JP H11142903A JP 31217597 A JP31217597 A JP 31217597A JP 31217597 A JP31217597 A JP 31217597A JP H11142903 A JPH11142903 A JP H11142903A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
output power
power information
shake
unit
camera
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP31217597A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshiaki Matsuzawa
良紀 松澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Olympus Optical Co Ltd filed Critical Olympus Optical Co Ltd
Priority to JP31217597A priority Critical patent/JPH11142903A/ja
Publication of JPH11142903A publication Critical patent/JPH11142903A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】ぶれ検出手段の検出信号を小さくするように制
御するぶれ補正装置を小型化して補正系を安定化させる
こと。 【解決手段】光学部2及びぶれ検出部3を有する光学装
置1を保持部4で保持し、光学部2と保持部4を駆動部
5で相対的に変位させる。ぶれ検出部3の出力信号に基
き、手ぶれ防止駆動制御部6が駆動部5を制御して光学
部2のぶれを打ち消す。これにより、駆動部5に加える
手ぶれ補正駆動用の電力情報を、出力電力情報列記憶部
7に時系列的に記憶させる。この記憶した電力情報の中
から、所定の時間過去の出力電力情報を読出すべく、ず
らし時間制御部9で制御する。そして、出力電力情報補
正部8により、ずらし時間制御部9で読出した出力電力
情報を、ぶれ検出部3の現在の出力信号に応じて補正し
て新たな出力電力情報を出力すると共に、該新たな出力
電力情報を出力電力情報列記憶部7に記憶する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、光学装置の手ぶ
れ防止装置に関し、より詳細にはスチルカメラ、ビデオ
カメラ等の光学投影装置や、望遠鏡、双眼鏡等の光学観
察装置等の光学装置を使用する際に発生する手ぶれ等に
起因する撮影、観察の不具合を改善した光学装置の手ぶ
れ防止装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、スチルカメラ、ビデオカメラ
等の光学撮影装置による静止画、動画等の撮影や、望遠
鏡、双眼鏡等の光学観察装置によって観察を行う際に発
生する手ぶれ等を防止することで、撮影結果をより良好
なものとし、また、より快適に観察するための提案が種
々なされている。
【0003】例えば、カメラ等の撮影光学系を有するレ
ンズ鏡筒部に発生する振動を、検出センサ等によって検
出し、この検出値がゼロになるようにレンズ鏡筒部を駆
動することで、レンズ鏡筒部に発生する振動を積極的に
打ち消すようにした技術が、例えば特開昭61−248
681号公報、特開昭61−150580号公報、特願
平8−303221号等に記載されている。
【0004】上記特開昭61−248681号公報によ
り開示されている防振カメラは、カメラ本体の内部に、
二軸に自在に動くようにしたジンバル機構を設け、この
ジンバル機構によってレンズ鏡筒部を支持するようにし
たものであり、いわゆるロータリジャイロを用いた防振
装置を具備する防振カメラである。
【0005】また、上記特開昭61−150580号公
報により開示されている撮影装置に於ける防振手段は、
レンズ鏡筒部の上面側から見て左右方向(ヨーイング方
向)の回転に対して防振を行う防振装置をレンズ鏡筒部
の下部側に配置すると共に、レンズ鏡筒部の側方には、
上記防振装置を縦方向(ピッチング方向)の回転に対し
て駆動するように制御する駆動制御機構、及びカメラの
保持部、観察光学系等を配置し、これによってレンズ鏡
筒部の縦方向の回転をも防止するようにしたものであっ
て、永久磁石とコイルとを用いてグリップ部からカメラ
本体を防振駆動するようにしたものである。そして、撮
影者は、上記保持部を保持して撮影を行うようになって
いる。
【0006】また、上記特願平8−303221号で
は、ストロボやファインダと鏡筒が一体的に構成されて
いるカメラ本体と保持部の角度をカメラ本体上に設置し
たぶれセンサの出力がゼロになるように制御する方法が
記載されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来例は、手
ぶれ検出のセンサを用いて手ぶれを検出し、その値によ
って手ぶれ補正を行い、その結果が手ぶれ検出のセンサ
に反映されるタイプのものである。
【0008】こうした方式は、センサを有効活用でき、
システムの構成を単純化させるものである。しかしなが
ら、出力が入力に影響を与え、更に入力をゼロにしよう
とする、いわゆる負帰還のフィードバックの系では発振
という課題を有していた。
【0009】すなわち、出力が大きすぎて入力が逆方向
にふられる場合には、この作用を繰り返すことで発振す
る。また、出力が入力に与える信号に遅れがある場合に
は、フィードバック信号の符号が不適切になり、打ち消
し合うのではなく、逆に入力信号を大きくする方向に作
用する場合にも発振してしまう。
【0010】したがって、これらの負帰還フィードバッ
クのゲインと位相の不適切のための発振を防止するため
に、十分に強い補正を与えることができないという課題
を有している。
【0011】或いは、ゲインの不適切が生じないよう
に、上記特開昭61−248681号公報に示されるよ
うに、駆動軸と重心を一致させる等の構造上の制約が生
じ、その結果、装置の大型化を招くものであった。
【0012】この発明は、上記課題に鑑みてなされたも
のであり、フィードバックの系の遅れや、ゲインの不適
切性による発振を抑えた光学装置の手ぶれ防止装置を提
供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】すなわちこの発明は、被
写体を撮影或いは観察するための光学手段を有する撮像
部と、この撮像部に一体的に取付けられ、上記光学手段
の振動を検出して手ぶれ量に関する信号を出力するぶれ
検出手段と、上記撮像部を保持する保持手段と、この保
持手段と上記光学手段とを相対的に変位させる駆動手段
と、上記ぶれ検出手段の出力する信号に基いて、上記撮
像部の手ぶれを打ち消すように上記駆動手段を駆動制御
する手ぶれ防止駆動制御手段と、この手ぶれ防止駆動制
御手段により上記駆動手段に加えられる手ぶれ補正駆動
用の電力に関する情報を時系列的に複数記憶可能な出力
電力情報列記憶手段と、上記出力電力情報列記憶手段に
記憶された電力情報の中から所定の時間過去の出力電力
情報を読出すように制御する読出しずらし時間制御手段
と、上記読出しずらし時間制御手段により読出された出
力電力情報を、上記ぶれ検出手段の現在の出力信号に応
じて補正して新たな出力電力情報を出力すると共に、該
新たな出力電力情報を上記出力電力情報列記憶手段によ
り記憶させる出力電力情報補正手段とを備えていること
を特徴とする。
【0014】またこの発明は、被写体像を観察するため
のファインダ手段と、上記被写体像を露光若しくは電気
的に記録するための撮影光学系を含む撮影手段とを一体
的に構成したカメラ本体と、上記カメラ本体を相対変位
可能に保持する保持手段と、上記カメラ本体に設けら
れ、上記光学手段の振動を検出して手ぶれ量に関する信
号を出力するぶれ検出手段と、上記保持手段内に設けら
れ、上記保持手段と上記光学手段とを相対的に変位させ
るように駆動する駆動手段と、上記ぶれ検出手段によっ
て検出される上記手ぶれ量に関する信号に基いて、上記
カメラ本体の手ぶれを打ち消すように上記駆動手段に電
力を出力して駆動制御する手ぶれ防止駆動制御手段とを
有する光学装置の手ぶれ防止装置に於いて、上記駆動手
段に加えられた手ぶれ補正駆動用の電力に関する情報を
時系列的に記憶する出力電力情報列記憶手段と、上記ぶ
れ検出手段によって検出された上記手ぶれ量に関する最
新の信号と、上記出力電力情報列記憶手段に時系列的に
記憶された複数の電力情報の中から所定の情報を読出
し、上記最新の信号に応じて補正して最新の出力電力情
報を出力する出力電力情報補正手段と、該最新の出力電
力情報を上記出力電力情報列記憶手段に記憶させる出力
電力情報補正手段と、を備えていることを特徴とする。
【0015】この発明の光学装置の手ぶれ防止装置にあ
っては、光学手段を有する撮像部によって被写体が撮影
或いは観察され、上記撮像部に一体的に取付けられたぶ
れ検出手段によって、上記光学手段の振動が検出されて
手ぶれ量に関する信号が出力される。また、撮像部は保
持手段により保持され、この保持手段と上記光学手段と
が駆動手段により相対的に変位される。そして、上記ぶ
れ検出手段の出力する信号に基いて、上記撮像部の手ぶ
れを打ち消すように手ぶれ防止駆動制御手段が上記駆動
手段を駆動制御する。この手ぶれ防止駆動制御手段によ
り、上記駆動手段に加えられる手ぶれ補正駆動用の電力
に関する情報が、出力電力情報列記憶手段に時系列的に
複数記憶される。この出力電力情報列記憶手段に記憶さ
れた電力情報の中から、所定の時間過去の出力電力情報
を読出すように読出しずらし時間制御手段で制御され
る。そして、出力電力情報補正手段により、上記読出し
ずらし時間制御手段により読出された出力電力情報が、
上記ぶれ検出手段の現在の出力信号に応じて補正されて
新たな出力電力情報が出力される。それと共に、該新た
な出力電力情報が上記出力電力情報列記憶手段に記憶さ
れる。
【0016】またこの発明にあっては、被写体像を観察
するためのファインダ手段と、上記被写体像を露光若し
くは電気的に記録するための撮影光学系を含む撮影手段
とがカメラ本体に一体的に構成されている。このカメラ
本体は、保持手段によって相対変位可能に保持され、こ
の保持手段内には該保持手段と上記光学手段とを相対的
に変位させるように駆動する駆動手段が設けられてい
る。また、上記カメラ本体には、上記光学手段の振動を
検出して手ぶれ量に関する信号を出力するぶれ検出手段
が設けられており、このぶれ検出手段によって検出され
る上記手ぶれ量に関する信号に基いて、手ぶれ防止駆動
制御手段が、上記カメラ本体の手ぶれを打ち消すように
上記駆動手段に電力を出力して駆動制御する。そして、
上記駆動手段に加えられた手ぶれ補正駆動用の電力に関
する情報は、出力電力情報列記憶手段に時系列的に記憶
される。上記ぶれ検出手段によって検出された上記手ぶ
れ量に関する最新の信号と、上記出力電力情報列記憶手
段に時系列的に記憶された複数の電力情報の中から所定
の情報が読出され、出力電力情報補正手段にて、上記最
新の信号に応じて補正されて最新の出力電力情報が出力
される。そして、該最新の出力電力情報は、出力電力情
報補正手段によって上記出力電力情報列記憶手段に記憶
される。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照してこの発明の
実施の形態を説明する。先ず、図1を参照して、この発
明の基本的な構成を説明する。図1は、この発明の光学
装置の手ぶれ防止装置の概要を示したブロック構成図で
ある。
【0018】図1に於いて、光学装置1は、被写体を撮
影或いは観察するための光学部2と、この光学部2と一
体的に取付けられて該光学部2の振動を検出するぶれ検
出部3とを有して成る。保持部4は、上記光学装置1を
保持するためのもので、駆動部5によって光学部2と相
対的に変位されるようになっている。手ぶれ防止駆動制
御部6は、上記ぶれ検出部3からの信号に基いて駆動部
5を駆動制御する。
【0019】上記手ぶれ防止駆動制御部6には、駆動部
5に加える手ぶれ補正のための電力に関する情報を時系
列的に複数記憶する出力電力情報列記憶部7と、所定の
時間過去の出力電力情報を読出し、現在のぶれ検出手段
の信号により出力電圧を補正して出力すると共に再度記
憶部に記憶させる出力電圧情報補正部8と、所定の時間
過去の情報をアクセスを行うずらし時間制御部9とが接
続されている。
【0020】また、上記手ぶれ防止駆動制御部6には、
過去のぶれ情報を記憶している過去ぶれ情報列記憶部1
0が接続されても良い。更に、上記手ぶれ防止駆動制御
部6には、ぶれ検出部3からのぶれ信号の大きさ調整す
るための感度調整用の感度係数記憶部11と、自動的に
ぶれ検出部3からの信号と手ぶれ防止のための駆動出力
のサイズ調整を行う感度係数補正部12とが接続されて
も良い。
【0021】このような構成に於いて、ぶれ検出部3の
信号を打ち消すように手ぶれ防止駆動制御部6が駆動部
5を駆動する。これにより、光学部2と保持部4の相対
的な位置がずれる。撮影者が保持部4を把持しているた
め、この相対的な変位は、光学部2を有する光学装置1
の位置をずらすことになる。そのため、光学部2の振動
を検出するぶれ検出部3に、駆動の結果がフィードバッ
クされる。このフィードバックされた結果を用いて、再
度手ぶれ防止駆動制御部6が上述したように動作する。
これを繰り返すことで、光学装置1のぶれは減衰させら
れる。
【0022】ここで、駆動部5を駆動するために、手ぶ
れ防止駆動制御部6が出力する電力の情報を記憶する出
力電力情報列記憶部によって、上記フィードバックに要
する時間毎に出力電力を読出し、修正、出力、再記憶を
行うことで、フィードバックに要する時間の遅れを考慮
して、出力電力を定めることができる。
【0023】ずらし時間制御部9は、一定の時間過去の
データとアクセスするために設けられているもので、こ
れにより、読出すデータのアドレスの制御を行う。すな
わち、出力電力が反映されるまでの時間後に、その出力
電力を再評価、修正できるからである。このために、手
ぶれ防止駆動制御部6の動作は、このフィードバックの
レスポンス遅れの時間よりも早い周期で行われる。そし
て、記憶される出力電力の情報は、遅れ時間内に動作す
る回数分の記憶を可能にする容量が必要となる。
【0024】また、過去ぶれ情報列記憶部10を用い
て、出力電力の情報と共に、ぶれ検出部3からのぶれ信
号に基く情報をも、同時に記憶させておき、ぶれ信号の
増減に合わせて出力電力を補正することも可能である。
【0025】更に、ぶれ信号の増減に合わせて、ぶれ検
出部3からのぶれ信号の大きさを調整するための感度調
整用の感度係数記憶部11の感度係数を増減させ、自動
的にぶれ検出部3からの信号と手ぶれ防止のための駆動
出力のサイズ調整を感度係数補正部12で行うことも可
能である。
【0026】加えて、ぶれ信号が大きい場合、ぶれ信号
がぶれ無しを示す場合に、上記で示す出力電力の修正の
例外的処置を行い、フィードバックの遅れを無視しても
かまわない程の大ぶれに対してのレスポンスの向上と、
電力の節約を図ることもできる。
【0027】次に、この発明の第1の実施の形態につい
て説明する。図2乃至図6は、この発明の第1の実施の
形態の光学装置の手ぶれ防止装置を示す外観図である。
尚、この第1の実施の形態は、被写体像を露光または電
気的に記録する撮影装置であるカメラに適用した場合を
例示するものである。
【0028】図2はこの第1の実施の形態である光学装
置の手ぶれ防止装置を有するカメラの概略斜視図であ
り、図3は図2のこのカメラの正面図、図4はこのカメ
ラの背面図、図5はこのカメラの上面図、図6はこのカ
メラが撮影者の両手によって保持された状態のカメラの
背面図である。
【0029】図に於いて、カメラ本体20の前面側の略
中央部には、被写体像をフィルム上に結像させるための
撮影光学系である撮影レンズ21aと、露光量の調節を
行うシャッタ装置21b等によって形成される撮影レン
ズ鏡筒21が配設されている。
【0030】この撮影レンズ鏡筒21近傍には、測距手
段(図示せず)のための測距窓22a及び22bが設け
られている。また、カメラ本体20の前面側の上部に
は、写真撮影を行う際に被写体像を確認するための観察
光学系でファインダ手段であるファインダ部23と、被
写体輝度が不足する場合に適正露出を得るために用いる
補助光光源であるストロボ24等が設けられている。
【0031】そして、カメラ本体20の上面側の一側
方、例えば図3に於いて左側には、撮影を行うに当たり
測距、測光動作を行うためのファーストレリーズと撮影
指示を行うセカンドレリーズの二段スイッチから成るレ
リーズ釦25が設けられている。
【0032】更に、カメラ本体20の側方部、例えば図
3に於いて左側には、カメラ本体20を保持する際に、
指がかかることで保持しやすいようにするための指係り
部(親指当て部)26aと、グリップ部26bによって
形成される保持手段である第1の保持部26が設けられ
ている。この第1の保持部26は、撮影者がカメラ本体
20を保持する際には、通常の場合、右手でカメラ本体
20を保持する部分であり、この第1の保持部26を保
持しながらレリ−ズ釦25の操作を容易に行うことがで
きるような形状となっている。
【0033】一方、第1の保持部26とは反対側のカメ
ラ本体20の側方部、例えば図3に於いて右側には、保
持手段(第2の保持部)であり防振グリップである防振
保持部27が装着されている。この防振保持部27は、
撮影者がカメラ本体20を保持する際に、通常の場合、
左手でカメラ本体20を保持するための部分である。こ
の防振保持部27の背面側には、防振動作を開始させ、
または停止させるための信号を発生する電気接点スイッ
チ等から構成される釦スイッチである防振スイッチ28
が設けられている。
【0034】そして、カメラ本体20の内部に於ける底
面側には、このカメラ本体20の上下方向の首振り振動
の振動角速度(手ぶれ量等)を検出するためのぶれ検出
部30が設けられている。
【0035】上記防振保持部27は、防振駆動軸29に
よってカメラ本体20と連結されている。それと共に、
防振保持部27への電源を供給するための電源リード線
や、ぶれ検出部30からの角速度信号を防振保持部27
側へ伝達するための角速度信号線31が、防振保持部2
7とカメラ本体20との間に配線されている。
【0036】次に、このように構成されたカメラに於け
る写真撮影時の基本的な動作について、簡単に説明す
る。先ず、カメラ本体20の図示されない主電源がオン
状態とされることにより、カメラ本体20と防振保持部
27の各電気回路ブロックに対して電源が供給される。
そして、撮影者によりレリーズ釦25の半押し動作(フ
ァーストレリーズ動作)が行われると、カメラ本体20
は、測距、測光動作が開始されて、その結果に基いて撮
影レンズ鏡筒21内の撮影レンズ21aが適切な位置に
移動される。これにより、合焦動作が行われた後、シャ
ッタ装置21bによって露光動作が行われる。
【0037】このシャッタ装置21bによる露光動作が
終了すると、次回の撮影駒を撮影準備状態にするため
に、フィルム給送部(図示せず)によって、フィルム1
駒分の巻上げ動作が行われる。尚、ここで、今回の撮影
動作が最終駒であった場合には、フィルム給送部ではフ
ィルム巻戻し動作が行われることとなる。
【0038】次に、この第1の実施の形態のカメラの手
ぶれ防止装置(防振保持部27)について説明する。図
7乃至図9は、上述したカメラの防振保持部27の内部
構造を示す図であって、図7は防振保持部27の内部機
構のみを取出して示した概念図、図8は図7の内部機構
に於ける各ギア部の噛合状態の概略を示した図、図9は
図7を具体的に示す概略斜視図である。
【0039】図7乃至図9に示されるように、防振保持
部27の内部には、この防振保持部27とカメラ本体2
0とを相対的に変位させる駆動機構を有する手ぶれ防止
駆動手段が設けられている。
【0040】すなわち、防振保持部27の内部には、防
振駆動モータ33が設けられており、この防振駆動モー
タ33の回転駆動カによって防振動作が行われるように
なっている。
【0041】この防振駆動モータ33の回転軸にはピニ
オンギアが固着されており、このピニオンギアには減速
ギア(二段ギア)34の大径ギア部が噛合されている。
また、減速ギア34の小径ギア部には、防振保持部27
とカメラ本体20とを連結する防振駆動軸29に固着さ
れたギア部が噛合されている。尚、防振駆動軸29は、
カメラ本体20の側面に固定されているものであり、防
振駆動モータ33の回転駆動力をカメラ本体20側に伝
達する軸部材である。
【0042】また、減速ギア34については、図8、図
9では、二段ギアによって構成した例が示されている
が、防振駆動モータ33の回転駆動力を防振駆動軸29
に減速して伝達することができれば良いので、これに限
られるものではない。例えば、図9に示されるように平
ギアによって構成しても良く、更に複数のギア等によっ
てギア列を構成するようにしても良い。
【0043】防振駆動モータ33には、いわゆるモータ
ブリッジ回路で構成されるモータ駆動回路35が電気的
に接続されている。このモータ駆動回路35には、いわ
ゆるマイクロコンピュータで構成される防振用の制御回
路であるCPU36が接続されている。
【0044】上記CPU36には、カメラ本体20内に
設けられている上記ぶれ検出部30が角速度信号線31
によって電気的に接続されている。そして、このぶれ検
出手部30によって検出されたカメラ本体20の角速度
信号が、CPU36に伝達されるようになっている。C
PU36は、ぶれ検出部30からの角速度信号を受け
て、カメラ本体20の角速度信号の値がゼロになるよう
に、モータ駆動回路35を介して防振駆動モータ33の
回転駆動を制御するようになっている。
【0045】ここで、モータ駆動回路35について、図
10を参照して説明する。図10(a)は、CPU36
で求められたぶれ補正のためのモータ33への印可電圧
Vout を、D/Aコンバータ40を用いてアナログ化
し、更にトランジスタQ0を介してパワートランジスタ
Q1〜Q4により構成された電流増幅回路を用いて、モ
ータを駆動するのに必要な電流分を得て、その電力をモ
ータブリッジ回路に供給するモータ駆動回路35aであ
る。
【0046】また、図10(b)に示される回路のよう
に、PWM回路41だけでモータ33を制御する場合に
は、モータブリッジ回路に印可する電圧は一定の電圧で
良い。
【0047】HPF処理された角速度信号は、ゼロを中
心に変化する信号であるので、符号を有する。この角速
度信号に符号を用いて、モータを作動させるときの回転
方向が決定される。これは、モータブリッジ回路の2対
のPNP型トランジスタ及びNPN型のトランジスタが
対向位置でそれぞれオンされることで、その間に接続さ
れたモータ33への印可電圧・印可電流方向の切換えに
より可能になる。
【0048】例えば、図10(c)に示される回路の場
合は、トランジスタQ1、Q4がオン、トランジスタQ
2、Q3がオフで、図示矢印I1 方向及びI2 方向に電
流が流れる。
【0049】同様に、図10(d)に示される回路の場
合は、トランジスタQ1、Q4がオフ、トランジスタQ
2、Q3がオンで、図示矢印I3 方向及びI4 方向に電
流が流れる。
【0050】また、急激な停止が行われる場合には、P
NP型またはNPN型のトランジスタが2個ともオンさ
れることで、モータの両端がショートされて停止される
ことができる。
【0051】特に、モータ33の速度を変化させること
が必要なければ、モータブリッジの4個のトランジスタ
Q1〜Q4がオフされることで、モータ33を空走状態
にしても良い。
【0052】このようなモータブリッジ回路の使用法
は、公知のモータブリッジ回路の一般的な使用法になら
うことも可能である。更に、モータブリッジ回路への制
御信号はデジタル信号であるので、CPU36による制
御が容易である。また、CPU36のこのモータブリッ
ジ制御信号出力端子とモータブリッジのトランジスタの
ベース入力端子間に、トランジスタやFET等の電力増
幅素子によるプリアンプ部を配する構成も可能である。
この場合、より大きを電力をモータブリッジ回路で制御
することが可能になる。
【0053】モータ駆動回路35及びCPU36には、
リード線37によって主電源が接続されており、これに
より給電されるようになっている。尚、この主電源は、
カメラ本体20側の全体に給電を行う主電源を兼用して
も良く、また、防振保持部27内に別途設けるようにし
ても良い。
【0054】更に、CPU36には、防振保持部27上
に接地された電気接点スイッチ等から成る防振スイッチ
28が電気的に接読されている。この防振スイッチ28
のオン(ON)/オフ(OFF)操作によって、CPU
36が防振動作の制御の開始または停止を行うこととな
る。
【0055】図11は、この第1の実施の形態のカメラ
本体20の防振保持部27の動作の流れを簡単に示すフ
ローチャートである。図11に示されるように、先ず、
ステップS1に於いて、CPU36では、防振スイッチ
(釦)28が操作されたか否か、つまり防振開始信号が
発生されたか否かの確認が行われる。ここで、CPU3
6に於いて、防振スイッチ28が操作された、つまり防
振スイッチ28がオン状態とされて防振動作開始信号が
発生していると判断された場合には、ステップS2に進
む。
【0056】このステップS2では、CPU36にて、
カメラ本体20側のぶれ検出部30からの角速度信号
(アナログ値)が受信される。ここでは、カメラ本体2
0に対して、図9の図示矢印A方向への角速度振動が発
生している場合を想定する。すると、先ず、この受信さ
れた角速度信号について、CPU36により、そのIC
チップに内蔵されているA/Dコンバータ(図示せず)
によって、ぶれ検出部30からの角速度信号がCPU3
6に於ける信号処理が可能なようにデジタル値に変換さ
れる(A/D変換)。これにより、CPU36では、図
9の図示矢印A方向への角速度信号が認識される。
【0057】そして、次のステップS3に於いて、この
デジタル化された角速度信号に基いて、CPU36によ
りモータ駆動回路35を介して防振駆動モータ33が制
御されて、カメラ本体20に対して、図9の図示矢印A
方向とは逆方向の、振動を打ち消す方向の回転駆動力が
発生される。
【0058】すなわち、防振駆動モータ33が図9の図
示矢印B方向に回転駆動されることにより、減速ギア3
4を介して減速、増力されて、防振駆動軸29が図9の
図示矢印C方向、すなわち上述した矢印A方向とは逆方
向に回転駆動された後、上述したステップS1の処理に
戻る。これにより、図9の図示矢印A方向の振動(回転
力)は、防振駆動モータ33による図9の図示矢印C方
向の回転駆動力によって打ち消され、カメラ本体20の
回転が抑制されることとなる。
【0059】次いで、ステップS3の処理が行われる
が、このステップS3の動作についての詳細は後述す
る。そして、防振スイッチ28が押されている間中、こ
れらの防振動作(ステップS1、S3の処理)が連続し
て行われることとなる。
【0060】尚、上記ステップS1に於いて、防振スイ
ッチ28の操作が無い場合、つまり防振スイッチ28が
オフ状態であれば防振のための動作は行われずに、レリ
ーズが押された場合にはカメラの制御用のCPU(図示
せず)により通常の写真撮影シーケンスが実行されるこ
ととなる。
【0061】カメラ本体20に発生する角速度は、時々
刻々と変化することとなるが、その都度、角速度をぶれ
検出部30によって検出され続けると共に、このとき検
出された各検出値に基いた防振動作が繰り返されるの
で、カメラ本体20の振動は連続的に抑制されて効率的
な防振が行われることとなる。
【0062】ここで、上記ステップS3の処理動作につ
いて詳細に説明する。初めに、CPU36の構成につい
て、図12のブロック図を参照して更に細かく説明す
る。
【0063】CPU36は、CPU36外部のぶれ検出
部30からの角速度信号がデジタル値に変換されるA/
Dコンバータ43と、時系列的にモータ駆動回路33へ
印加する電圧を記憶するための出力電力列記憶部44
と、この出力電力列記憶部44に記憶された出力電圧を
読出し、A/Dコンバータ43からの現在のぶれ検出部
30により検出された角速度信号により出力電圧を補正
し補正した出力電圧を出力電力列記憶部44に再度格納
する出力電力補正部45と、CPU36外部のモータ駆
動回路35へ出力する出力電力出力部46とから構成さ
れる。上記出力電力補正部45は、CPU36上のソフ
トウェアとして構成される。
【0064】ここで、図13のフローチャートを参照し
て、モータ駆動回路の処理動作を説明する。先ず、ステ
ップS11に於いて、出力電力列記憶部44は、以前防
振動作開始信号がなく、今回初めて防振動作信号が発生
したか否かが判断される。ここで、今回初めて防振動作
信号が発生した場合には、ステップS12に移行して、
出力電力列初期化ルーチンが実行される。
【0065】このステップS12では、読出す過去のデ
ータの、出力電力列記憶部44上の位置を示すデータ読
出し/書込み用のポインタDが初期化される。そして、
過去データの蓄積のための記憶エリアと出力電力が
“0”になる値(同実施の形態では“0x80”)に初
期化される。この場合、ポインタDの示すアドレスに値
が書込まれ、ポインタDの値が進められて順次繰り返さ
れ、ポインタがエリア上限に達した場合、ポインタDが
初期化され、初期化ルーチンが終了する。
【0066】通常に手ぶれ防止の動作が行われる場合
は、ステップS13にて、出力電力補正ルーチンが実行
される。ステップS13では、先ず、出力電力列記憶部
44上の過去の出力電力値が読出される。そのため、上
記ポインタDの値から遡る時間分(このルーチンの実行
回数と実行間隔で定まる)の値が減算された値のポイン
タD′が設定される。この値が記憶エリアの下限より小
さくなる場合、小さくなった値分上限値より減算された
値で設定される。そして、このポインタD′の示すアド
レスの出力電力情報が読出される。
【0067】次に、現在のぶれ検出出力に従い、読出さ
れた出力電力情報が修正される。すなわち、ぶれが“+
(プラス)”の方向であれば出力電圧情報がインクリメ
ントされ、“−(マイナス)”の方向であればデクリメ
ントされる。修正された値は、ポインタDの示すアドレ
スに格納される。この値は、所定時間に再利用されるこ
とになる。
【0068】次に、ポインタDが進められて、次回の制
御に備える。進められた結果、エリアの上限を越えた場
合は下限値に設定される。ステップS14の出力電力出
力ルーチンでは、上記出力補正ルーチンで修正された出
力電力情報を基に、図10(a)に示されるD/Aコン
バータ40とトランジスタQ1〜Q4へ出力される電圧
情報が作成されて出力される。
【0069】モータ33に電圧が印加されて防振保持部
27が駆動される場合、ある電圧以下ではモータ33は
駆動できない。この始動に必要な基礎的な電力は、モー
タ内のコイルの抵抗による電力の損失や、モータ33の
シャフト部の軸摩擦、防振保持部27への駆動力を伝達
するためのギヤ等の摩擦による損失によるものである。
ここで、その基礎的な電力をαと定義する。
【0070】出力電力情報をxとして、xは今、1バイ
トで表されているとする。出力が“0”にされる場合の
値が“0x80(10進で128)”として、これより
も大きな値は“x−0x80”として出力が定められて
いる。逆に、xが“0x80”より小さな場合は、“0
x80−x”が出力の大きさを示す。“0x80”より
大きいか、或いは小さい場合は、それぞれが駆動の方向
を示す。
【0071】例えば、出力電力情報xが“0x80”よ
り大きい場合は、“x−0x80+α”の値がD/Aコ
ンバータ40に出力されると共に、図10(c)に示さ
れるように、トランジスタQ1及びQ4がオン、トラン
ジスタQ2及びQ3がオフされて、モータ33に通電さ
れる。一方、出力電力情報xが“0x80”より小さい
場合には、“0x80−x+α”の値がD/Aコンバー
タ40に出力され、トランジスタQ1及びQ4がオフさ
れ、トランジスタQ2及びQ3がオンされて、大きい場
合と逆方向に通電される。
【0072】尚、出力電力情報x=0x80の場合は、
全てのトランジスタQ1〜Q4がオフされる。このよう
にして、出力電力情報が角速度に対して符号を含めて線
形に処理されて処理が簡略化されると共に、出力電力情
報が実際の出力電力に変換される際に損失分が考慮され
た電圧が付加され、情報の意味する方向への駆動信号を
得るようにすることで、簡単に必要な出力を得ることが
できる。
【0073】上述した、出力電力補正ルーチンで示され
たポインタDの値から遡る時間分の大きさについては、
この手ぶれ防止装置の手ぶれ検出から補正力を生成し、
その補正力が手ぶれ検出の値に反映されるまでの時間に
相当する。このフイードバックの遅れは、センサのレス
ポンスの遅れや信号の処理、回路、アクチュエータのレ
スポンスの遅れによるものである。
【0074】以上説明したように、この第1の実施の形
態のカメラによれば、ぶれ検出部30による検出値に基
いて行われる防振保持部27の動作制御によって、カメ
ラ本体20自体をぶれを打ち消す方向に回転させるよう
にしたので、より効果的な防振を行うことができる。し
たがって、このカメラ本体20によって行われる写真撮
影動作で得られる映像は、ぶれのない、より良好な画質
の映像が得られることとなる。
【0075】また、カメラ本体20には、撮影光学系と
は別体のファインダ光学系が一体に配設されているが、
カメラ本体20自体を防振動作させるようにしたので、
ファインダ光学系によって被写体像を確認する際にも、
ファインダ光学系によって観察される像のぶれを同時に
防止することができる。したがって、より良好な観察像
を得ることができることとなり、カメラ自体の操作性の
向上に寄与することができる。
【0076】尚、測光、測距等のための光学系、すなわ
ち測距窓22a、22b等によって形成される測距手段
の光軸方向と、ファインダ光学系23の光軸方向、及び
撮影光学系21aの光軸方向がそれぞれ略一致するよう
に、各光学系の構成部材をカメラ本体20の前面側に配
置しているので、カメラ本体20自体を防振動作させる
ことで各光学系に対する防振が一様に行われることとな
る。したがって、フィルム上に露光されるべき被写体像
に位置ずれ等が発生してしまうようなこともない。
【0077】また、上述した図13のモータ駆動回路制
御のルーチンの説明で示したように、所定の時間の過去
の駆動用の出力を修正して、手ぶれ補正の駆動量として
用いることは、手ぶれの検出から手ぶれ補正の結果が再
度手ぶれ検出出力に反映されるまでのフィードバック系
の信号の流れの遅れを考慮して、無用に補正駆動量が増
大化するのを避ける意味がある。補正の力がぶれの信号
に対して直接的ではなく、幾回かの補正力に分配されて
得られる効果があるので、穏やかな制御になり、滑らか
な手ぶれ防止効果を得ることができる。
【0078】次に、この発明の第2の実施の形態とし
て、出力電力補正ルーチンの別の例を説明する。図14
はこの発明の第2の実施の形態によるCPUの構成を示
すブロック図であり、図15は出力電圧補正ルーチンの
動作を説明するフローチャートである。
【0079】この例では、過去に出力された電力情報に
加えて、その出力された時点での角速度信号が同時に記
憶され、所定時間後の出力電力の補正に用いられるよう
になっている。
【0080】図14に於いて、CPU36′は、A/D
コンバータ43′と、角速度感度乗算部48と、出力電
力角速度列記憶部49と、出力電力補正部45′と、感
度補正部50と、角速度感度記憶部51と、出力電力出
力部52とから構成されている。
【0081】次に、図15のフローチャートを参照し
て、モータ駆動回路の処理動作を説明する。A/D変換
された角速度信号Vaは、8ビットのA/Dコンバータ
の場合、“0x00”〜“0xFF”の間の値をとる。
角速度が無い場合の値を“0x80”とする。角速度信
号の感度を調整するために係数Kv(≧0)が設定さ
れ、 vg =(Va−0x80)・Kv+0x80 (1) なる処理が行われると、角速度が無い場合の値が“0x
80”のまま、角速度の大きさを調整することができ
る。この値(角速度情報)と、出力電圧情報が同時に記
録される。
【0082】この例での出力電力補正ルーチンを用いる
場合は、初期化ルーチンでも角速度情報が出力電力情報
と共に初期化される。図15の出力電力補正ルーチンで
は、先ず、出力電力角速度列記憶部49上の過去の出力
電力値と、その時の角速度値が読出される。そのため、
ポインタD′の値から遡る時間分の値の2倍の値が減算
されてポインタD′が設定される。ここで、記憶エリア
の下限より小さくなる場合は、小さくなった分を上限か
ら減算した値に設定する。これにより、定められた記憶
エリアの中で順次並んだデータを読出すことができる。
【0083】先ず、ステップS21では、上記ポインタ
D′で過去の出力電力値Vo′が読出される。次いで、
ステップS22にて、ポインタD′が1つ進められて、
過去の角速度値vg ′が読出される。そして、ステップ
S23にて、上記(1)式が用いられて、感度の調整さ
れた現在の角速度値vg が求められる。
【0084】次に、現在と過去の角速度値vg とvg
が用いられ、過去の出力電力値Vo′が補正されて今回
の出力電力値Voが求められる。そのため、ステップS
24に於いて、現在と過去の角速度値が比較されて、ぶ
れが小さくなっているかどうかが調べられる。
【0085】ここでは、先ず現在のぶれが“+”方向で
あるかか調べられる。これは、vgが“0x80”より
大きい場合である。vg が“0x80”より小さい場合
は、後述するステップS38に移行する。一方、ステッ
プS24にてvg が“0x80”より大きい場合は、ス
テップS25に移行して、現在のぶれvg が“0”かま
たは“+”かが調べられる。現在のぶれvg が“+”で
ある場合は、ステップS26に移行して、過去の角速度
g ′が“0”かまたは“−”かが調べられる。
【0086】ステップS26にて、vg ′が“0x8
0”より小さい場合、速度は“0”を挟んで変化してい
るので、ぶれは小さいと考えられる。そこで、ステップ
S27に移行して、出力電力を切断するためにVo=0
x80とされる。
【0087】また、上記ステップS26にて、vg ′>
0x80の場合は、出力電力Vo′が出力された時点で
も“+”方向のぶれがあったことを意味している。この
場合は、先ず、ステップS28にてvg が所定の値、例
えば“0xF0”より大きいか否かが調べられる。これ
は、感度の調整の時にデータがオーバフローして、上限
値にまるめ込まれている場合の対処や、大きなぶれが入
った時のレスポンスの向上のためである。
【0088】上記ステップS28にて所定の値より大き
い場合は、ステップS29に移行して、Vo=0xFF
として、前回の出力よりも“+”方向の補正力が高めら
れる。一方、上記ステップS28で所定の値以下の場合
は、ステップS30及びS31に於いて、(vg −v
g ′)の符号が調べられる。
【0089】vg =vg ′の場合は、ぶれは減っていな
いので、ステップS32に移行してVo=0x80とさ
れる。また、(vg −vg ′)が正の場合、ぶれは
“+”方向に増加しているので、ステップS33に移行
して、Vo=Vo′+1とされる。同時に、ステップS
34にて、係数Kvが小さくされて、感度の不適切によ
る誤動作でぶれが増加してしまった場合に備える。
【0090】更に、(vg −vg ′)が負の場合は、補
正力が効果を発揮してぶれが減っていると考えられ、ス
テップS35にて、Vo=Vo′−1として補正力が弱
められる。また同時に、感度の設定が小さすぎて、ぶれ
が減ったと判断されてしまった場合に備えて、ステップ
S36にて係数Kvが大きくされる。
【0091】また、上記ステップS24及びS25に於
いて、vg =08x0の場合は、ぶれはなくなっている
ので、ステップS37に移行して、出力電力を切断する
ために、Vo=08x0とされる。
【0092】上記ステップS24に於いて、vg が“0
x80”より小さい場合は、上述したvg が“0x8
0”より大きい場合に準じて処理されるが、方向、符号
の判断や代入する即値等については当然逆になる。
【0093】すなわち、ステップS24に於いてvg
“0x80”より小さい場合は、ステップS38に移行
して、過去の角速度vg ′が“0”かまたは“−”かが
調べられる。
【0094】ステップS38にて、vg ′が“0x8
0”より大きい場合、速度は“0”を挟んで変化してい
るので、ぶれは小さいと考えられる。そこで、ステップ
S30に移行して、出力電力を切断するためにVo=0
x80とされる。
【0095】また、上記ステップS38にて、vg ′<
0x80の場合は、出力電力Vo′が出力された時点で
も“−”方向のぶれがあったことを意味している。この
場合は、先ず、ステップS40にてvg が所定の値、例
えば“0xF0”小さいか否かが調べられる。
【0096】上記ステップS40にて所定の値より小さ
い場合は、ステップS41に移行して、Vo=0x00
として、前回の出力よりも“−”方向の補正力が高めら
れる。一方、上記ステップS40で所定の値以下の場合
は、ステップS42及びS43に於いて、(vg −v
g ′)の符号が調べられる。
【0097】ここで、vg =vg ′の場合は、ぶれは減
っていないので、ステップS44に移行してVo=0x
80とされる。また、(vg −vg ′)が負の場合、ぶ
れは“−”方向に増加しているので、ステップS45に
移行して、Vo=Vo′−1とされる。同時に、ステッ
プS46にて、係数Kvが小さくされて、感度の不適切
による誤動作でぶれが増加してしまった場合に備える。
【0098】更に、(vg −vg ′)が正の場合は、補
正力が効果を発揮してぶれが減っていると考えられ、ス
テップS47にて、Vo=Vo′+1として補正力が弱
められる。また同時に、感度の設定が小さすぎて、ぶれ
が減ったと判断されてしまった場合に備えて、ステップ
S48にて係数Kvが大きくされる。
【0099】このようにして求められた今回の出力電力
Voは、ポインタDの示す記憶エリアに格納される。次
に、ポインタDが1つ進められ、現在の角速度値vg
記憶エリアに格納される。更に、ポインタDが進めら
れ、そのとき、記憶エリアの上限にポインタDが達する
ならば、ポインタDの値は下限の値に設定される。
【0100】このように、過去の角速度値とその時の出
力についての値を記録しておき、一定の時間の後にその
角速度と出力値、そして今回の角速度の値を用いて、今
回の出力を定めることは、過去に出力した結果が、ぶれ
防止にどれぐらい寄与したかを確認しながらフィードバ
ックのループを用いて手ぶれを制御できるので、フィー
ドバックの系の信号の流れに遅れがあったとしても、効
率よく手ぶれを防止するための出力を得ることができ
る。
【0101】また、角速度信号の感度についても、自動
的に調整することは、カメラの重心の変化(例えば、ズ
ーム等による変形に基いた重心移動等)や、撮影者の保
持の仕方(握力や、握る位置の差)による手ぶれ補正力
の効き方の差や変化に対しての許容力があることにな
る。そのため、より汎用的にこの手ぶれ防止装置を応用
することができる。
【0102】更に、角速度センサの個体による差につい
ても自動的に調整されるので、光学装置や手ぶれ防止装
置の製作時に、角速度センサの感度を測定し、手ぶれ防
止装置内の書換え可能な不揮発性メモリに記録する等の
組立中の手間を省略することになる。
【0103】本手ぶれ防止装置が取付けられる光学装置
が限定される場合、その装置に達した感度補正の上限や
下限があるならば、その値を書換え可能な不揮発性のメ
モリに記録しておくようにすれば、別な光学装置を取付
ける場合であっても、このメモリ内のデータを書換える
だけで、最適な手ぶれ補正力を得ることができる。
【0104】また、上述した実施の形態の例では、過去
の出力電力に“1”を加算或いは減算して、出力電力情
報を修正したが、その値をシステムによっては(例え
ば、装置の重量が大きい場合等)ではその値を異なるも
のにしても良い。或いは、過去の角速度信号を記憶して
用いる場合には、角速度信号の変化量を出力電力の変化
量として用いることもできる。
【0105】更に、この発明は、図2で示された構成の
カメラばかりでなく、特願平8−303221号に示さ
れるような、2軸回りの手ぶれ防止装置にも応用可能で
ある。加えて、双眼鏡やビデオカメラ等の撮影や観察の
ための光学系の手ぶれ防止にも応用可能である。
【0106】尚、この発明の上記実施態様によれば、以
下の如き構成を得ることができる。 (1) 被写体を撮影或いは観察するための光学手段を
有する撮像装置と、この撮像装置に一体的に取付けら
れ、上記光学手段の振動を検出して手ぶれ量に関する信
号を出力するぶれ検出手段と、上記撮像装置を保持する
保持手段と、この保持手段と上記光学手段とを相対的に
変位させる駆動手段と、上記ぶれ検出手段の出力する信
号に基いて、上記撮像装置の手ぶれを打ち消すように上
記駆動手段を駆動制御する手ぶれ防止駆動制御手段とを
有する光学装置の手ぶれ防止装置に於いて、上記手ぶれ
防止駆動制御手段により上記駆動手段に加えられる手ぶ
れ補正駆動用の電力に関する情報を時系列的に複数記憶
可能な出力電力情報列記憶手段と、この出力電力情報列
記憶手段に記憶された電力情報の中から所定の時間過去
の出力電力情報を読出すように制御する読出しずらし時
間制御手段と、上記読出しずらし時間制御手段により読
出された出力電力情報を、上記ぶれ検出手段の現在の出
力信号に応じて補正して新たな出力電力情報を出力する
と共に、該新たな出力電力情報を上記出力電力情報列記
憶手段により記憶させる出力電力情報補正手段と、を備
えていることを特徴とする光学装置の手ぶれ防止装置。
【0107】(2) 上記(1)に記載の光学装置の手
ぶれ防止装置に於いて、上記出力電力情報列記憶手段
は、新たな上記出力電力情報を記憶する際に、上記ぶれ
検出手段の出力するぶれ情報も記憶するようになってい
て、上記出力電力情報補正手段は、所定の時間過去の出
力電力情報及びぶれ情報を読出し、この情報と上記ぶれ
検出手段の現在の出力信号とにより出力電力情報を補正
することを特徴とする光学装置の手ぶれ防止装置。
【0108】(3) 上記(1)に記載の光学装置の手
ぶれ防止装置に於いて、上記出力電力情報列記憶手段
は、上記ぶれ検出手段の出力信号の大きさに関する感度
係数を記憶するようになっていて、上記出力電力情報補
正手段は、所定の時間過去の出力電力情報及び上記感度
係数を読出し、該出力電力情報及び該感度係数を上記ぶ
れ検出手段の現在の出力信号に応じて補正することを特
徴とする光学装置の手ぶれ防止装置。
【0109】(4) 上記(3)に記載の光学装置の手
ぶれ防止装置に於いて、上記感度係数は、上記ぶれ検出
手段の出力信号である角速度信号の感度を調整するため
の係数であることを特徴とする光学装置の手ぶれ防止装
置。
【0110】(5) 上記(1)に記載の光学装置の手
ぶれ防止装置に於いて、上記ぶれ検出手段により出力さ
れる手ぶれ量に関する信号の大きさが所定値以内または
以上にある場合には、上記出力電力情報補正手段は、上
記出力電力情報列記憶手段に記憶された出力電力情報の
大きさに関係なく、上記ぶれ検出手段の出力に基いた出
力電力情報を出力することを特徴とする光学装置の手ぶ
れ防止装置。
【0111】(6) 上記(1)に記載の光学装置の手
ぶれ防止装置に於いて、上記所定の時間過去までの時間
は、上記ぶれ検出手段及び上記駆動手段の動作のレスポ
ンス遅れ時間によって決定されることを特徴とする光学
装置の手ぶれ防止装置。
【0112】(7) 上記(1)に記載の光学装置の手
ぶれ防止装置に於いて、上記手ぶれ防止駆動制御手段に
より上記駆動手段を駆動制御する間隔時間は、上記ぶれ
検出手段及び上記駆動手段の動作のレスポンス遅れ時間
より短いことを特徴とする光学装置の手ぶれ防止装置。
【0113】(8) 上記(1)に記載の光学装置の手
ぶれ防止装置に於いて、上記手ぶれ防止駆動制御手段に
より上記駆動手段を駆動制御する間隔時間は、上記所定
の時間過去までの時間より短いことを特徴とする光学装
置の手ぶれ防止装置。
【0114】(9) 被写体像を観察するためのファイ
ンダ手段と、上記被写体像を露光または電気的に記録す
るための撮影光学系を含む撮影手段とを一体的に構成し
たカメラ本体と、このカメラ本体を相対変位可能に保持
する保持手段と、上記カメラ本体に設けられ、上記光学
手段の振動を検出して手ぶれ量に関する信号を出力する
ぶれ検出手段と、上記保持手段内に設けられ、上記保持
手段と上記光学手段とを相対的に変位させるように駆動
する駆動手段と、上記ぶれ検出手段によって検出された
上記手ぶれ量に関する信号に基いて、上記カメラ本体の
手ぶれを打ち消すように上記駆動手段に電力を出力して
駆動制御する手ぶれ防止駆動制御手段と、上記駆動手段
に加えられた手ぶれ補正駆動用の電力に関する情報を時
系列的に複数記憶する出力電力情報列記憶手段と、上記
出力電力情報列記憶手段に記憶された電力情報の中から
所定の時間過去に記憶された電力情報を読出すように制
御する読出しずらし時間制御手段と、上記読出しずらし
時間制御手段により読出された出力電力情報を、上記ぶ
れ検出手段の現在の出力信号に応じて補正して新たな出
力電力情報を出力すると共に、該新たな出力電力情報を
上記出力電力情報列記憶手段により記憶させる出力電力
情報補正手段と、を備えていることを特徴とする光学装
置の手ぶれ防止装置。
【0115】(10) 被写体像を観察するためのファ
インダ手段と、上記被写体像を露光または電気的に記録
するための撮影光学系を含む撮影手段とを一体的に構成
したカメラ本体と、このカメラ本体を相対変位可能に保
持する保持手段と、上記カメラ本体に設けられ、上記光
学手段の振動を検出して手ぶれ量に関する信号を所定の
タイミングで随時出力するぶれ検出手段と、上記保持手
段内に設けられ、上記保持手段と上記光学手段とを相対
的に変位させるように駆動する駆動手段と、上記ぶれ検
出手段によって上記手ぶれ量に関する信号が検出される
たびに、上記手ぶれ量に関する信号に基いて、上記カメ
ラ本体の手ぶれを打ち消すように上記駆動手段に電力を
出力して駆動制御する手ぶれ防止駆動制御手段とを有す
る光学装置の手ぶれ防止装置に於いて、上記駆動手段に
出力される手ぶれ補正駆動用の電力に関する情報を時系
列的に順次記憶しておく出力電力情報列記憶手段と、上
記ぶれ検出手段によって検出された上記手ぶれ量に関す
る最新の信号と、上記出力電力情報列記憶手段に時系列
的に記憶された複数の電力情報の中から所定の情報を読
出す読出し手段と、この所定の情報を上記最新の信号に
応じて補正して最新の出力電力情報を算出する出力電力
情報補正手段と、を備えていることを特徴とする光学装
置の手ぶれ防止装置。
【0116】(11) 上記(10)に記載の光学装置
の手ぶれ防止装置に於いて、上記読出し手段により読出
される所定の情報は、ぶれ検出手段により所定のタイミ
ングで随時出力されて上記出力電力情報列記憶手段に時
系列的に記憶された複数回数の情報のうち、最新より所
定回数以前に記憶されたものであることを特徴とする光
学装置の手ぶれ防止装置。
【0117】(12) 上記(11)に記載の光学装置
の手ぶれ防止装置に於いて、上記所定回数は、上記手ぶ
れ防止駆動制御手段による上記駆動手段の発振を防止可
能とする条件に設定されていることを特徴とする光学装
置の手ぶれ防止装置。
【0118】
【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、フィー
ドバックの系の遅れや、ゲインの不適切性による発振を
抑えた光学装置の手ぶれ防止装置を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の光学装置の手ぶれ防止装置の概要を
示したブロック構成図である。
【図2】この発明の第1の実施の形態の光学装置の手ぶ
れ防止装置を示す外観を示すもので、光学装置の手ぶれ
防止装置を有するカメラの概略斜視図である。
【図3】この発明の第1の実施の形態の光学装置の手ぶ
れ防止装置を示す外観を示すもので、図2のカメラの正
面図である。
【図4】この発明の第1の実施の形態の光学装置の手ぶ
れ防止装置を示す外観を示すもので、図2のカメラの背
面図である。
【図5】この発明の第1の実施の形態の光学装置の手ぶ
れ防止装置を示す外観を示すもので、図2のカメラの上
面図である。
【図6】この発明の第1の実施の形態の光学装置の手ぶ
れ防止装置を示す外観を示すもので、図2のカメラが撮
影者の両手によって保持された状態のカメラの背面図で
ある。
【図7】カメラの防振保持部27の内部構造を示すもの
で、該防振保持部27の内部機構のみを取出して示した
概念図である。
【図8】カメラの防振保持部27の内部構造を示すもの
で、図7の内部機構に於ける各ギア部の噛合状態の概略
を示した図である。
【図9】カメラの防振保持部27の内部構造を示すもの
で、図7を具体的に示す概略斜視図である。
【図10】モータ駆動回路の構成例を示した図である。
【図11】第1の実施の形態のカメラ本体20の防振保
持部27の動作の流れを簡単に示すフローチャートであ
る。
【図12】CPU36の構成例を示すブロック図であ
る。
【図13】モータ駆動回路の処理動作を説明するフロー
チャートである。
【図14】この発明の第2の実施の形態を示すもので、
CPUの構成例を示すブロック図である。
【図15】この発明の第2の実施の形態を示すもので、
出力電圧補正ルーチンの動作を説明するフローチャート
である。
【符号の説明】 1 光学装置、 2 光学部、 3 ぶれ検出部、 4 保持部、 5 駆動部、 6 手ぶれ防止駆動制御部、 7 出力電力情報列記憶部、 8 出力電圧情報補正部、 9 ずらし時間制御部、 10 過去ぶれ情報列記憶部、 11 感度係数記憶部、 12 感度係数補正部、 20 カメラ本体、 21 レンズ鏡筒、 21a 撮影レンズ、 21b シャッタ装置、 22a、22b 測距窓、 23 ファインダ部、 24 ストロボ、 25 レリーズ釦、 26 第1の保持部、 26a 指係り部(親指当て部)、 26b グリップ部、 27 防振保持部、 28 防振スイッチ、 29 防振駆動軸、 30 ぶれ検出部、 31 角速度信号線、 33 モータ、 34 減速ギア、 35、35a、35b モータ駆動回路、 36、36′ CPU。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被写体を撮影或いは観察するための光学
    手段を有する撮像部と、 この撮像部に一体的に取付けられ、上記光学手段の振動
    を検出して手ぶれ量に関する信号を出力するぶれ検出手
    段と、 上記撮像部を保持する保持手段と、 この保持手段と上記光学手段とを相対的に変位させる駆
    動手段と、 上記ぶれ検出手段の出力する信号に基いて、上記撮像部
    の手ぶれを打ち消すように上記駆動手段を駆動制御する
    手ぶれ防止駆動制御手段と、 この手ぶれ防止駆動制御手段により上記駆動手段に加え
    られる手ぶれ補正駆動用の電力に関する情報を時系列的
    に複数記憶可能な出力電力情報列記憶手段と、 上記出力電力情報列記憶手段に記憶された電力情報の中
    から所定の時間過去の出力電力情報を読出すように制御
    する読出しずらし時間制御手段と、 上記読出しずらし時間制御手段により読出された出力電
    力情報を、上記ぶれ検出手段の現在の出力信号に応じて
    補正して新たな出力電力情報を出力すると共に、該新た
    な出力電力情報を上記出力電力情報列記憶手段により記
    憶させる出力電力情報補正手段と、 を備えていることを特徴とする光学装置の手ぶれ防止装
    置。
  2. 【請求項2】 上記出力電力情報列記憶手段は、新たな
    上記出力電力情報を記憶する際に、上記ぶれ検出手段の
    出力するぶれ情報も記憶するようになっていて、 更に、上記出力電力情報補正手段は、所定の時間過去の
    出力電力情報及びぶれ情報を読出し、上記ぶれ検出手段
    の現在の出力信号に応じて該出力電力情報を補正するこ
    とを特徴とする請求項1に記載の光学装置の手ぶれ防止
    装置。
  3. 【請求項3】 被写体像を観察するためのファインダ手
    段と、上記被写体像を露光若しくは電気的に記録するた
    めの撮影光学系を含む撮影手段とを一体的に構成したカ
    メラ本体と、 上記カメラ本体を相対変位可能に保持する保持手段と、 上記カメラ本体に設けられ、上記光学手段の振動を検出
    して手ぶれ量に関する信号を出力するぶれ検出手段と、 上記保持手段内に設けられ、上記保持手段と上記光学手
    段とを相対的に変位させるように駆動する駆動手段と、 上記ぶれ検出手段によって検出される上記手ぶれ量に関
    する信号に基いて、上記カメラ本体の手ぶれを打ち消す
    ように上記駆動手段に電力を出力して駆動制御する手ぶ
    れ防止駆動制御手段とを有する光学装置の手ぶれ防止装
    置に於いて、 上記駆動手段に加えられた手ぶれ補正駆動用の電力に関
    する情報を時系列的に記憶する出力電力情報列記憶手段
    と、 上記ぶれ検出手段によって検出された上記手ぶれ量に関
    する最新の信号と、上記出力電力情報列記憶手段に時系
    列的に記憶された複数の電力情報の中から所定の情報を
    読出し、上記最新の信号に応じて補正して最新の出力電
    力情報を出力する出力電力情報補正手段と、 該最新の出力電力情報を上記出力電力情報列記憶手段に
    記憶させる出力電力情報補正手段と、 を備えていることを特徴とする光学装置の手ぶれ防止装
    置。
JP31217597A 1997-11-13 1997-11-13 光学装置の手ぶれ防止装置 Pending JPH11142903A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31217597A JPH11142903A (ja) 1997-11-13 1997-11-13 光学装置の手ぶれ防止装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31217597A JPH11142903A (ja) 1997-11-13 1997-11-13 光学装置の手ぶれ防止装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11142903A true JPH11142903A (ja) 1999-05-28

Family

ID=18026133

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP31217597A Pending JPH11142903A (ja) 1997-11-13 1997-11-13 光学装置の手ぶれ防止装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11142903A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009244584A (ja) * 2008-03-31 2009-10-22 Hoya Corp 撮像装置
WO2014010303A1 (ja) * 2012-07-12 2014-01-16 ソニー株式会社 像振れ補正装置と像振れ補正方法および撮像装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009244584A (ja) * 2008-03-31 2009-10-22 Hoya Corp 撮像装置
WO2014010303A1 (ja) * 2012-07-12 2014-01-16 ソニー株式会社 像振れ補正装置と像振れ補正方法および撮像装置
US9225903B2 (en) 2012-07-12 2015-12-29 Sony Corporation Image blur correction apparatus, method of correcting image blur, and imaging apparatus
JPWO2014010303A1 (ja) * 2012-07-12 2016-06-20 ソニー株式会社 像振れ補正装置と像振れ補正方法および撮像装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5615397A (en) Apparatus used for blur suppression or blur prevention
US7680403B2 (en) Image pickup apparatus controlling shake sensing and/or shake compensation during dust removal
JP4009887B2 (ja) カメラ
EP1819149A1 (en) Camera system with image stabililizing function, camera body thereof, and interchangeable lens thereof
US5585875A (en) Camera having anti-vibration function
JPH06222414A (ja) 防振システム
JP4957479B2 (ja) 手振れ補正制御装置、及びそれを備えたカメラボディ、交換レンズ
JP4356282B2 (ja) ブレ補正撮影装置
US6035133A (en) Image blur prevention device
JP3543998B2 (ja) カメラ及びカメラの制御方法
US20070172219A1 (en) Photographic device with anti-shake function
JP4679236B2 (ja) 手ぶれ検出装置および撮影装置
JPH0723277A (ja) 振れ補正装置
JPH11142903A (ja) 光学装置の手ぶれ防止装置
JP2007041206A (ja) 撮影装置
JPH10142646A (ja) カメラ用手ブレ防止装置
JP4951803B2 (ja) 手振れ補正制御装置、及びそれを備えたカメラボディ、交換レンズ
JPH08146481A (ja) 防振カメラ
KR101486774B1 (ko) 디지털 촬영 장치의 오동작 방지 방법
JP3342251B2 (ja) 交換レンズ及びそれを用いたカメラシステム
JP3209809B2 (ja) 防振装置
JPH02126251A (ja) カメラ用手振れ表示装置
JP3181119B2 (ja) 防振装置
JPH08136962A (ja) 防振装置
JPH07325330A (ja) 振れ補正装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20041101

A977 Report on retrieval

Effective date: 20061128

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20071016

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A02 Decision of refusal

Effective date: 20080226

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02