JPH11142523A - 放射線入射位置3次元検出器 - Google Patents
放射線入射位置3次元検出器Info
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- JPH11142523A JPH11142523A JP30621997A JP30621997A JPH11142523A JP H11142523 A JPH11142523 A JP H11142523A JP 30621997 A JP30621997 A JP 30621997A JP 30621997 A JP30621997 A JP 30621997A JP H11142523 A JPH11142523 A JP H11142523A
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Abstract
置を厚さ方向について特定することのできる3次元位置
検出器を提供する。 【解決手段】複数の柱状シンチレータと、複数の柱状シ
ンチレータのそれぞれの底面に接続された受光素子32
1〜324とを有する。複数の柱状シンチレータは、所
定の形状の複数のシンチレータセル301、302等
を、上下方向に積み上げたものである。複数の柱状シン
チレータは、互いの側面が隣り合うように配置され、当
該隣合う側面のうち、少なくとも最上段のシンチレータ
セルの側面の一部は、互いに光を行き来させるために接
している。
Description
放射線検出器に関し、特に、陽電子放出断層装置(PE
T:Positoron Emission Tomography装置)の検出器と
して用いるのに適した放射線三次元位置検出器に関す
る。
陽電子を放出する放射性アイソトープで標識した化合物
を予め注入された被検体から放射される放射線を、被検
体の外部から検出する装置である。検出結果から放射性
アイソトープの被検体内における位置および濃度を示す
断層画像を生成し、表示する。ユーザは、この画像を見
ることにより、放射性アイソトープで標識された化合物
が、被検体内でどこにどれくらいの濃度で存在するかを
知ることができる。これを利用して、例えば被検体内の
生理的活性の高い場所および濃度を測定することができ
る。
被検体501から放射される放射線を検出するために、
被検体501を取り囲むように円筒形に配置された放射
線検出器506を用いる。検出器506は、例えばBi
4Ge3O12結晶等のように、放射線の入射により発光す
る構成のシンチレータ502と、シンチレータ502の
発した光を受光する受光素子503とにより構成され
る。シンチレータ502は、図5、図6のように円筒形
に配置され、各シンチレータ502間には、反射膜が配
置され、発光した光が隣接するシンチレータ502に入
射するのを防止している。被検体501からの放射線
は、互いに逆向きに2光子ずつ同時に放射される性質が
あるため、受光素子503によりシンチレーション発光
が同時に計測された2つのシンチレータを特定すること
により、2つのシンチレータを結ぶ線上に、放射線を発
する部位511や部位512があることを知ることがで
きる。演算装置504は、同時に発光が計測されたシン
チレータの位置データをメモリに記録していき、これら
の収集されたデータから数学的手法を用いて、検出器5
06内の空間内の部位511や部位512の位置を特定
し、これを表示装置505に表示させる。
部位が、部位511のように、検出器506(リング)
内の空間(視野)の中心に位置する場合には、放射線が
シンチレータ502の厚さ方向(以下、深さ方向ともい
う)に入射するが、部位512のように、円筒形の中心
からずれた位置にあり、かつ図6のような方向に放射線
が放出された場合には、放射線が複数のシンチレータ5
02を斜めに横切ることになる。このように放射線が複
数のシンチレータ502を横切った場合、どのシンチレ
ータ502が発光するかは確率によって定まる。したが
って、同じ事象が起こった場合(部位512から同じ方
向に放射線が放出された場合)でも同じシンチレータ5
02の対がいつも発光するとは限らず、発光したシンチ
レータ502を結ぶ線が複数存在することとなり、これ
らのデータを用いて算出された放射線発生部位はぼけて
しまうこととなる。このような原因から、一般的なPE
T装置は、視野周辺に向かうにしたがって多少ぼけてし
まう。(軸方向の解像度が劣化する。)この解像度の劣
化を避けるためにシンチレータ502を薄くしてしまう
と、放射線がシンチレータ502によって捕らえられる
確率が減り、検出器506の感度の劣化を招くという問
題が生じる。
レータの深さ方向の発光位置を検出することにより、放
射線がどの位置に入射したかを判別し、空間分解能を向
上させることが提案されている。具体的には、隣接する
2つのシンチレータを一組とし、この2つのシンチレー
タが接する面の光の透過率を、シンチレータの深さ方向
で変化させておき、発せられた光が2つのシンチレータ
に透過率に応じた割合で分配されるようにしている。そ
して、2つのシンチレータの底部の受光素子で受光され
た光の強度比により、発光位置を特定する。この公報で
は、2つのシンチレータが接する面の透過率を変化させ
る方法として、面の粗さを変化させる方法が開示されて
いる。
は、シンチレータを複数のシンチレータセルに分け、複
数のセルを、セルとは屈折率の異なる透明板をはさみな
がら複数段積み上げた構成にすることにより、受光素子
まで到達する光の透過率が、複数のシンチレータセルご
とに異なるようにし、発光部位がどのセルかを特定する
ことが提案されている。
069号公報記載の構成は、2つのシンチレータ間の面
の粗さを変化させる等の方法で2つのシンチレータ間の
透過率を変化させるものであるが、この方法では、透過
率を変化させるために、面粗さを変化させている。しか
しながら、光の一部を透過させることのできる面の粗さ
に設定しなければならないため、面粗さを変化させるこ
とができる範囲にも限度がある。そのため、ある程度以
上の段階数に面粗さを変化させることができないため、
シンチレータの厚さ方向の分解能を向上させるのに限界
がある。
の構成は、シンチレータセル間に屈折率の異なる板を挟
み、受光素子に近いシンチレータセルと遠いシンチレー
タセルとで光の透過率が異なるようにしている。そし
て、光が板を通過する度に光を損失させ、受光量の差か
らどのセルで発光されたかを検出するものである。よっ
て、セルを多段にした場合、受光素子から遠い位置にあ
るセルで発せられた光のうち、受光素子に到達できる光
は、そのごく一部になってしまう。このため、受光素子
の出力が非常に小さくなり、情報が正確に得られなくな
る。このように、この方法についても、シンチレータの
厚さ方向の分解能を向上させるのに制限がある。また、
セルとセルとの間に板を挟む構成であるため、検出器全
体にしめるシンチレータの結晶の割合が小さくなり、放
射線の吸収効率が低下してしまうという問題もある。ま
た、板の部分を放射線が通り抜けてしまう可能性もあ
り、検出効率を向上させる妨げになる。
しても、発光位置を厚さ方向について特定することので
きる放射線入射位置3次元検出器を提供することを目的
とする。
に、本発明によれば、以下のような放射線入射位置3次
元検出器が提供される。
記複数の柱状シンチレータのそれぞれの底面に接続され
た受光素子とを有し、前記複数の柱状シンチレータは、
所定の形状の複数のシンチレータセルを、上下方向に積
み上げたものであり、前記複数の柱状シンチレータは、
互いの側面が隣り合うように配置され、当該隣合う側面
のうち、少なくとも最上段のシンチレータセルの側面の
一部は、互いに光を行き来させるために接していること
を特徴とする放射線入射位置3次元検出器である。
を用いて説明する。
入射位置を3次元に検出する位置検出器について説明す
る。
は、図1のように6個の直方体のシンチレータセル10
1〜106と、2つの受光素子111、112とを備え
て構成される。シンチレータセル101〜106は、Ce
がドープされたGd2SiO5単結晶を直方体に切り出したも
のであり、各面は研磨されている。そして、6つのシン
チレータセル101〜106は、3個づつ柱状に積み上
げられ、積み上げられた柱状のシンチレータセル101
〜103、104〜106は、隣接するように配置され
ている。なお、下段の2つのシンチレータセル101、
106の間、ならびに、中段のシンチレータセル10
2、105の間には、シンチレータセル101等が発し
た光を全反射する反射シート113が挟まれている。上
段のシンチレータセル103、104は、側面が直接接
触するように配置されている。下段のシンチレータセル
101、106の下面には、それぞれ受光素子111、
112が結合されている。受光素子111、112とし
ては、本実施の形態では光電子増倍管を用いている。
段のシンチレータセル103、104の大きさは、縦
4.0mm×横4.0mm×高さ6mmである。中段お
よびシンチレータは、反射シート113の厚さが0.4
mmであるため、この厚さを考慮して縦4.0mm×横
3.8mm×高さ6mmとしている。また、シンチレー
タセル101〜106を構成するCeがドープされたGd2S
iO5単結晶は、組成が、Gd2(1-x)Ce2xSiO5(ただし、5
×10-4≦x≦10-2)であるものを用いた。このCeが
ドープされたGd2SiO5単結晶の屈折率は、1.85であ
る。この結晶は、放射線の入射によりシンチレーション
発光した光に対して透明である。
いに接する境界面121、122、123、124、1
25は、シンチレータセル101〜106表面の微小な
凹凸によってわずかな厚さの空気層が存在する。また、
下段のシンチレータセル101、106と受光素子11
1、112との間の境界面120、126には、屈折率
1.4のシリコーンオイルを満たしている。また、この
ように積み重ねられたシンチレータセル101〜106
全体の外側面は、シンチレータ101等が発した光を全
反射する反射シート114で覆われている。反射シート
113、114は、ポリテトラフルオロエチレンのシー
トである。
元検出器のシンチレータセル101〜106に放射線が
入射した場合、シンチレーション発光により発られた光
は、反射シート113、114によって反射されるた
め、境界面120、121、122、124、125、
126を通って、シンチレータセル101〜106およ
び受光素子111、112間を上下方向に行き来する。
また、上段のシンチレータセル103、104において
は、光は、セルの上面および外側面によって全反射され
るため、側面の境界面123を通ってシンチレータセル
103、104間を行き来する。これにより、シンチレ
ータセル101〜106内には、受光素子111、11
2をつなぐ逆U字型の光の経路130が形成される。す
なわち、本実施の形態の3次元検出器は、図2のように
両端に受光素子111、112を結合した6つのシンチ
レータセル101〜106をU字型に折り曲げて配置し
たものと、光の経路としては等価である。
セル103に137Csのγ線が入射し、発光点201
でシンチレーション発光が生じたとすると、生じた光の
一部は、シンチレータセル104、105、106を透
過して、受光素子112に到達し、受光される。また、
一部の光は、シンチレータセル102、101を透過し
て、受光素子111に到達し、受光される。このとき、
発光点201から受光素子112に至る光の経路130
には、シンチレータセル103、104、105、10
6間の3つの境界面123、124、125と、受光素
子112との境界面126とが存在する。一方、発光点
201から受光素子111に至る光の経路130には、
シンチレータセル103、102、101間の2つの境
界面122、121と、受光素子111との境界面12
0が存在する。本実施の形態では、これらの境界面12
1〜125ならびに境界面120、126を、光が散乱
や吸収されることのない構成にすることにより、これら
境界面121等において光の大部分が透過し、残りが反
射されるようにしている。反射された光は、光の経路1
30を逆方向に進行する。これを具体的に詳しく説明す
る。
光は、反射シート114で反射されることにより、光の
経路130に沿って、シンチレータセル104に向かう
光141(図2)と、シンチレータセル102に向かう
光140とに分かれる。光141のうち境界面123の
透過率で定められる一定の割合の光は、境界面123を
透過する。残りの光142は境界面123で反射されて
逆向きに進行し、光140といっしょにシンチレータセ
ル102に向かう。一方、境界123を透過した光14
4は、図2のようにシンチレータセル104を通過し、
境界面124の透過率で定められる一定の割合の光は、
境界面124を透過する。残りの光147は境界面12
4で反射されて、逆向きに進行し、再び境界面123に
達し、そのうちの一部は、境界面123を透過して、光
140といっしょに逆向きに進行するが、残りの光は境
界面123で再び反射され、光144といっしょに進
む。同様の透過および反射が、境界125、126を通
過するたびに繰り返され、境界126を透過した光14
6のみが受光素子112により検出される。
において境界面122の透過率で定められる一定の割合
の光のみが透過し、残りの光143は反射され、光14
1といっしょに進む。同様の透過および反射が、境界面
121、120を通過する度に繰り返され、境界120
を透過した光149のみが受光素子111により検出さ
れる。
達するまでには、4つの境界面123、124、12
5、126を少なくとも1回は透過する必要があるのに
対し、光140が受光素子111に到達するまでには、
3つの境界面122、121、120を少なくとも1回
透過すればよい。このとき、各境界面123等では、そ
の境界面の透過する光の割合はその境界面の透過率によ
って定められ、透過率はほぼ等しい。また、境界面12
0と126の透過率もほぼ等しい。よって、受光素子1
11に到達する光149の強度と、受光素子112に到
達する光146の強度とは、通過した境界面の数の比の
逆数に近い値となる。この通過する境界面の数の比は、
シンチレータセル101〜106のうちどのシンチレー
タセルで発光が生じたかにより異なる。例えば、シンチ
レータセル101で発光した場合、受光素子111と受
光素子112とに到達するまでの境界面の数の比は、
1:6であり、シンチレータセル102の場合には2:
5であり、シンチレータセル103の場合には3:4で
あり、シンチレータセル104の場合には4:3であ
り、シンチレータセル105の場合には5:2であり、
シンチレータセル106の場合には6:1である。よっ
て、受光素子111、112の出力比の逆数を求めるこ
とにより、発光したシンチレータセル101〜106を
特定することができる。
121〜125および境界面120、126において、
光の吸収および散乱が生じないようにして、光の損失を
防止している。これにより、上述のように境界面121
等において、光のほとんどすべてを透過または反射させ
ている。境界面121〜125および境界面120、1
26において反射された光は、光の経路130を逆方向
に進行する光となるため、本実施の形態の放射線入射位
置3次元検出器では、受光素子111、112で検出さ
れる光量の合計は、シンチレータセル101〜106の
うち発光したシンチレータセルが、受光素子111、1
12に近いセルであっても、遠いセルであっても同じに
なる。すなわち、受光素子111、112で受光される
光量の合計は、境界面で光が損失が少なくため、ほぼ一
定である。
次元検出器でそれぞれのセル101〜106でシンチレ
ーション発光させて、受光素子111、112の出力を
測定すると、図3のようなグラフになる。すなわち、受
光素子111、112の出力比によってセルを特定する
ことができるとともに、受光素子111、112の出力
の合計はほぼ一定にすることができる。よって、受光素
子111、112から遠いシンチレータセル103、1
04で発光した場合であっても、十分な大きさの出力を
得ることができるため、信頼性の高いデータにより発光
したシンチレータセルを特定することができる。
における光の損失が少ないため、受光素子111、11
2上に積み重ねるシンチレータセルの数を増加させた
り、一つのセルの大きさを小さくしたりして境界面の数
を増やすことができる。よって、本実施の形態の放射線
入射位置3次元検出器は、放射線の吸収確率を高めるた
めに、積み重ねるシンチレータセルの数を増加させてシ
ンチレータセルのトータルの高さを高くすることや、高
さ方向の発光位置の解像度を高めるために、一つのセル
の大きさを小さくすることが可能である。
境界面にするためには、シンチレータセルとシンチレー
タセルとの間の間隙の間隔をできるだけ小さくすると共
に、シンチレータセルとシンチレータセルとの間の間隙
内の屈折率を一様にする必要がある。このために、本実
施の形態では、シンチレータセルの側面の面粗さをでき
るだけ小さくし、シンチレータセル同士を直接接触させ
ている。このように直接接触させても、シンチレータセ
ルには、面粗さ程度のμmオーダの間隙が生じ、間隙内
は、屈折率1の空気層となる。よって、境界面では光の
吸収および散乱はほとんど生じず、光をほとんど損失さ
せることなく透過または反射させることのできる境界面
にすることができる。また、この間隙を空気層とする以
外に、真空層や空気以外のガス層にすることもできる
し、この間隙をオイルやグリースや接着剤等の光学結合
材により満たすようにすることもできる。ガス層や、光
学結合材を用いる場合には、シンチレータセルが発光す
る光の波長に対して透明なものを用いる必要がある。具
体的には、光学結合材の厚さが1cmのときに、50%
以上の透過率であるものを用いる。なお、オイルやグリ
ースや接着剤等の場合には、泡や密度むら等のように屈
折率が一様でなくなる状態にならないように注意する必
要がある。
受光素子111、112との境界面についても、同様に
光の損失が少ない条件にすることが望ましく、本実施の
形態では、シンチレータセル101、106と受光素子
111、112とを直接接触させ、間隙にシリコンオイ
ルを満たしている。なお、空気層にせずシリコンオイル
を満たしているのは、空気層よりも屈折率の高いシリコ
ンオイルを用いることにより、シンチレータセル10
1、106と受光素子111、112との境界面12
0、126における光の反射を少なくし、効率よく受光
素子111、112側に光を受け渡すためである。
過または反射させる境界面121等を構成するには、上
述してきた構成の他に、結晶成長の際に外乱を加えるこ
とにより形成した極薄い結晶不連続面を境界面121等
とすることもできる。この場合、結晶成長時に、一定の
間隔で結晶不連続面を形成し、これを境界面121等の
位置になるように周囲の結晶を切り出し、図1の形状の
検出器にする。この場合、セルとセルとの間には間隙は
存在しないが、結晶不連続面により光の一部が透過し残
りが反射するような境界面を形成することができる。ま
た、図1の境界面の位置で結晶に劈開を生じさせ、境界
面121等を形成することもできる。なお、本実施の形
態の放射線入射位置3次元検出器において発光したセル
101〜106の検出精度を向上させるためには、発光
したセル101〜106による受光素子111、112
の出力の変化が等しく、図3のようにグラフが段差の等
しい階段状になるのが望ましい。しかしながら、本実施
の形態の放射線入射位置3次元検出器は、光の経路13
0をU字型に折り曲げているため、境界面122や12
4を透過してシンチレータセル103、104に入射し
た光が、反射シート114で反射されて逆進しやすい条
件になり、境界面123に入射する光量が減少しやす
い。この場合、受光素子111、112の出力が図3の
ような段差の一定の階段状になりにくくなるため、その
場合には、境界面123が光を透過しやすい条件にする
必要がある。
るためには、例えば図4の構成のように境界面123で
接触するシンチレータセル103、104の側面の面粗
さを他の境界面121等よりも粗くする方法がある。こ
の場合、境界面123のシンチレータセル103、10
4の間隙にシリコンオイルやグリース等の光学結合材を
満たす構成にすることもできる。
央の反射シート113の高さを中段のシンチレータセル
102、105の上面に一致させているが、図7のよう
に反射シート113の高さを中段のシンチレータセル1
02、105の途中の高さまで下げた形状にすることも
できる。また、図8のように、反射シート113の高さ
を上段のシンチレータセル103、104の途中まで引
き上げた形状にすることもできる。
方法も、反射シート113の高さを変化させる方法も、
これらの条件を変化させながら、図3の受光素子11
1、112の出力と発光位置との関係を示すグラフを形
状を見て、グラフが段差の等しい階段状になるような条
件を選択する。
放射線入射位置3次元検出器は、ガンマ線の入射により
シンチレーション発光された光が、両端の受光素子11
1、112まで到達する光の経路130をつくり、発光
した光が、受光素子111、112に到達するまでにシ
ンチレータセル101〜106の境界面をいくつ通過す
るかをシンチレータセル101〜106ごとに異なるよ
うにすることにより、受光素子111と112との出力
比により、発光したシンチレータセルを特定することが
できる。したがって、このシンチレータセルを縦横方向
に並べることにより、縦横方向のみならず、高さ方向に
ついてもγ線がどのシンチレータセルに入射したかを特
定することができ、放射線入射位置を3次元に検出でき
る。
21〜125において光がほとんど損失されないような
構成にすることにより、境界面を透過しなかった残りの
光を反射光として逆進させることができるため、受光素
子111、112で受光される光の合計は、どのシンチ
レータセルで発光した場合でもほぼ同じにすることがで
きる。よって、シンチレータセルの高さを高くしてガン
マ線の吸収確率を高めることや、境界面の数を多くして
解像度を高めることが可能である。
線入射位置3次元検出器について説明する。
検出器は、図9のように、シンチレータセルを4段に積
み上げたものであり、各段にはそれぞれ4個のシンチレ
ータセルが縦方向2個×横方向2個の形状に並べられて
いる。以後、この縦方向を行と、横方向を列とも呼ぶ。
この呼び方では、図9の3次元検出器は、2行×2列×
4段にシンチレータセルを積み上げた3次元検出器とな
る。
方向には第1の実施の形態と同様に直接積み上げられて
いる。したがって、シンチレータセル301〜316の
高さ方向の境界面は、第1の実施の形態と同様に、極薄
い空気の層を介して各シンチレータセルが接しており、
シンチレーション発光した光は、上下方向の境界面では
ほとんど吸収されるこことなく、一定の割合で透過さ
れ、残りは反射され逆進する。
うな構成になっている。1段目(最下段)の4個のシン
チレータセル301、305、309、313が互いに
隣接する境界面には、第1の実施の形態と同じように反
射シート331が配置され、シンチレータセル301、
305、309、313間での光の行き来を完全に遮断
している。2段目の4個のシンチレータセル302、3
06、310、314が互いに隣接する面には、中心部
分から半分程度の面積だけ反射シート332が配置さ
れ、残りの部分は、直接接触している。3段目の4個の
シンチレータセル303、307、311、315が互
いに隣接する面には、中心部分から1/4程度の面積だ
け反射シート333が配置され、残りの部分は、直接接
触している。これにより、2段目のシンチレータセル3
02、306、310、314間は、境界面の約1/2
の面積の部分で光が透過できる。3段目の4個のシンチ
レータセル303、307、311、315は、境界面
の約3/4の面積の部分で光が透過できる。4段目(最
上段)の4個のシンチレータセル304、308、31
2、316は、互いに直接接触しており、それぞれの境
界面の全面から光が透過できる。
01、305、309、313の底面には、それぞれ受
光素子(光電子増倍管)321、322、323、32
4が接触している。底面と受光素子との間の間隙にはシ
リコンオイルが満たされている。
シリコンオイルの屈折率、反射シート331、332、
333の材質は、第1の実施の形態と同じである。ま
た、積み上げたシンチレータセル301〜316の外周
面は、図示していないが、反射シートで覆われている。
シンチレータセル301〜316内には、第1の実施の
形態と同様に、シンチレータセル301〜316の高さ
方向に光の経路351、352、353、354が生じ
る(図10)。光の経路351、352、353、35
4は、4段目(最上段)の4個のシンチレータセル30
4、308、312、316が互いに接する境界面にお
いて連結される。よって、例えば、シンチレータセル3
08で発せられた光は、光の経路352に沿って受光素
子322に達するとともに、光の経路352を逆向きに
進んだ光が、シンチレータセル308から隣接するセル
304、312に進み、光の経路351、353を進ん
で受光素子321、323に至る。さらに、セル30
4、312から一部の光がセル316に進んで、光の経
路354を進み受光素子324に至る。このように、第
2の実施の形態の3次元位置検出器では、それぞれ端部
に受光素子321〜324が接続された4本の光の経路
351〜354が連結された構成になる。このとき、第
1の実施の形態と同様に、光が通過する境界面ごとに、
その境界面の透過率に応じた割合の光だけが透過でき、
残りは反射されて逆向きに進行することが繰り返される
ため、各光の経路351〜354に沿って光が受光素子
321〜324に至るまで間に、光が通過する境界面の
数の逆数に近い割合で受光素子321〜324から出力
が得られる。
の出力比を知ることにより、どのシンチレータセルにお
いて発光が生じたか(すなわちガンマ線が入射したか)
を同定することができる。このとき、4つの受光素子3
21〜324の相互の出力比から容易にしかも確実にシ
ンチレータセルを同定するために、4つの受光素子32
1〜324の出力の相関を2次元画像に表し、この画像
により発光したシンチレータセルを特定する。これにつ
いて以下詳しく説明する。
子321〜324は、図11に示すような回路に接続さ
れている。すなわち、受光素子321〜324は、それ
ぞれ増幅器3a〜3dに接続されている。増幅器3a〜
3dには、それぞれ波形整形器5a〜5dが接続されて
いるとともに、加算器4にも接続されている。増幅器3
a〜3dは、それぞれA/D変換器6a〜6dに接続さ
れている。加算器4のは、波形整形器5eおよび制御回
路7に順に接続されている。A/D変換器6a〜6d
は、制御回路7の出力によって制御されながらPCイン
タフェース8を介してパーソナルコンピュータ9に入力
される。パーソナルコンピュータ9には表示装置10が
接続されている。
タ9は、受光素子321〜324の出力を図9のように
出力A,B,C,Dとした場合に、 x=((A+B)−(C+D))/(A+B+C+D) y=((A+C)−(B+D))/(A+B+C+D) を求めるために配置されている。その理由は、各シンチ
レータセル301〜316に放射線を入射させて発光さ
せ、上記x、yを求め、点(x、y)を、x軸、y軸の
2次元座標上に表示させることを繰り返し行うと、図1
3で示すように原点を中心に第1象現〜第4象現に同心
円上に、16個の領域が得られる。この領域がそれぞれ
シンチレータセル301〜316に対応するのである。
すなわち、上記x、yを求め、2次元座標上に表示する
ことにより、シンチレータ発光された光が、光の経路3
51〜354に沿って受光素子321〜324に至るま
で間に、光が通過する境界面の数の逆数の割合で受光素
子321〜324から出力が得られることを、2次元座
標上に位置として示すことができるのである。具体的に
は、原点に最も近い4つの領域が最上段のシンチレータ
セル304、308、312、316でそれぞれで発光
した場合の点(x、y)の位置を示している。また、原
点から離れるに従い下段側のシンチレータセルで発光し
た場合の点(x、y)の位置を示し、原点から最も遠い
4つの領域が最下段のシンチレータセル301、30
5、309、313で発光した場合の点(x、y)の位
置を示している。
ータセル301〜316に放射線を入射させて発光させ
るか、もしくは計算によって、図13のような2次元座
標上の領域の位置を予め求め、これを元に点(x、y)
の座標とシンチレータセル301〜316との関係を示
すテーブルを作成し、このテーブルをパーソナルコンピ
ュータ9内のメモリに格納しておくことにより、以下の
ような手順で、受光素子321〜324の出力から、発
光したシンチレータセルを同定できる。
C,Dは、図11の回路1100の増幅器3a〜3dに
よってそれぞれ増幅され、波形整形器5a〜5dにより
波形が整形される。一方、加算器4は、増幅器3a〜3
dの出力を加算することにより、A+B+C+Dを出力
する。波形整形器5eは、出力A+B+C+Dの波形を
整形する。制御回路7は、出力A+B+C+Dの出力
が、予め定めれている設定値以上である場合には、A/
D変換器6a〜6dに波形整形器5a〜5dの出力A,
B,C,Dをデジタル信号に変換してPCインタフェー
ス8に出力させるとともに、自らも出力A+B+C+D
をデジタル信号に変換してPCインタフェース8に出力
する。なお、制御回路7の設定値としては、コンプトン
散乱された放射線等によって生じる出力A+B+C+D
の最大値を予め設定しておく。制御回路7が、この値よ
りも出力A+B+C+Dが大きいかどうか判別すること
により、コンプトン散乱した放射線等のノイズの出力で
はなく、測定すべき放射線による出力A、B、C、Dの
みをPCインタフェース8に受け渡すことができる。
フェース8から受取った値を、内蔵するメモリに格納さ
れている図12のフローチャートのようなプログラムに
沿って処理する。すなわち、まず、PCインタフェース
8から出力A,B,C,DおよびA+B+C+Dを受け
取り(ステップ1201)、x=((A+B)−(C+
D))/(A+B+C+D)、y=((A+C)−(B
+D))/(A+B+C+D)を求める(ステップ12
02)。そして、x軸y軸の2次元座標上にステップ1
202で求めた点(x,y)を表示する画像を生成する
とともに、上述のように予めメモリに格納されているテ
ーブルを用いて点(x、y)に対応するシンチレータセ
ルの番号(例えばシンチレータセル308)を同定する
(ステップ1203、1204)。ステップ1203で
生成した画像と、ステップ1204で同定したシンチレ
ータセルとを表示装置10に表示させる。また、出力A
+B+C+Dは、入射した放射線のエネルギーの大きさ
を示しているので、出力A+B+C+Dもいっしょに表
示装置10に表示させる。また、パーソナルコンピュー
タ9は、出力A,B,C,DおよびA+B+C+Dを受
け付けた時刻、すなわち放射線の入射を検出した時刻の
計時も行い、放射線を検出した時刻も表示装置に表示す
る。
レータセル301〜316を、2行×2列×4段になる
ように積み重ね、底面に結合させた4つの受光素子32
1〜324の出力の比を図13に示すような2次元座標
上に示す点(x、y)を求めることにより、発光したシ
ンチレータセルが同定できる。この方法は、2行×2列
×4段の計16個のシンチレータセルから発光したシン
チレータセルを同定するのに、複雑な計算をする必要が
なく、しかも、2行×2列である限り、シンチレータセ
ルの段数をいくつに増加しても同じ方法で発光したシン
チレータセルを同定することができるという利点があ
る。また、xy座標上の点(x,y)および各セルに対
応する領域を2次元画像として図13のように表示装置
10上に画像表示できるため、ユーザは、発光したシン
チレータセルを視覚的に確認することができる。また、
これを利用して、セル間の反射シートの配置等の条件を
変えながら、画像上のシンチレータセルの対応領域の配
置との関係を調べ、シンチレータセルの同定に最適な検
出器の構造にすることができる。
目、3段目の反射シート332、333を境界面の一部
にのみ配置している。これは、図10の光の経路35
5、356を形成するためである。光の経路355は、
2段目のシンチレータセル302、306、310、3
14間で一部の光を隣接するセルに透過させる。光の経
路356は、3段目のシンチレータセル303、30
7、311、315間で隣接するセルに透過させる。こ
れらは、光の経路351〜354の近道であり、このよ
うな近道の光の経路355、356を形成するかしない
か、および、光の経路355、356の通過可能な境界
面の面積の大小により、図13の各象現において各領域
間の距離が変化する。発光したシンチレータセル301
〜316を正確に同定するためには、図13の各領域
は、互いに連結することなく独立している方が望まし
い。よって、反射シート332、333の大きさや形状
を変化させながら、図13の領域の配置や形状をその都
度確認し、各領域が互いに連結することなく独立する配
置となるように反射シート332、333の大きさおよ
び形状を選択することができる。したがって、本実施の
形態では、上段に行くほど反射シート332、333の
面積が小さくなるように設定しているが、1段目から3
段目までは境界面全てに反射シートを配置し、最上段の
4段目のみで光が透過できるようにすることも可能であ
るし、場合によっては、最上段の境界面の一部にも反射
シートを配置してもよい。ただし、最上段の境界面は、
必ず一部において光が透過するようにし、光の経路35
1〜354を確保する必要がある。
ンチレータセルを同定することを中心に説明したが、第
2の実施の形態の3次元検出器においても、第1の実施
の形態の3次元検出器と同様に、シンチレータセルの境
界面は、シンチレータセル同士を直接接触させることに
より、わずかな厚さの空気層を介してシンチレータセル
を光学的に結合させている。よって、境界面を透過する
際には、光はほとんど損失されず、透過できなかった光
は、反射して逆進し、4つの受光素子321〜324の
うちのいずれかで受光される。したがって、受光素子か
ら近い最下段のシンチレータセルで発光した場合も、最
上段のシンチレータセルで発光した場合もノイズやコン
プトン散乱された放射線でない限り、4つの受光素子の
出力のトータルA+B+C+Dはほぼ同じである。よっ
て、どのシンチレータセルで発光した場合にも、信頼性
の高いデータが得られ、精度良く発光したシンチレータ
セルを同定できる。また、シンチレータセルを積み重ね
る段数を増加させたり、セルの大きさを小さくして、境
界面の数を増加させた場合にも、光がほとんど損失され
ないため、精度良く発光したシンチレータセルを同定で
きるなお、本実施の形態では、x、yをそれぞれ x=((A+B)−(C+D))/(A+B+C+D) y=((A+C)−(B+D))/(A+B+C+D) により定義しているが、この数式に限らず x=((A+B))/(A+B+C+D) y=((A+C)))/(A+B+C+D) により定義してもよい。この数式を用いると、図13の
原点が、図13の座標の左下の角に位置することになる
が、上述の方法と同様の方法で発光したシンチレータセ
ルを特定することができる。また、これらの数式に限ら
ず、いわゆる重心演算方法であれば、他の数式を用いる
ことも可能である。
線入射位置の3次元検出器について図14を用いて説明
する。
施の形態の3次元検出器と似ているが、4段目(最上
段)のシンチレータセル401の構造が第2の実施の形
態とは異なっている。第3の実施の形態の4段目のシン
チレータセル401は、4つに完全に分割されたセルで
はなく、4個分のセルの大きさ(8mm×8mm×6m
m)を有する一つのセル401に、図15のように、底
面側から十文字に溝402、403を入れ、4つの部分
401a,401b、401c、401dに分けたもの
である。よって、4つの部分401a,401b、40
1c、401dは、溝402、403の上部では、互い
に連続している。溝402、403は、幅0.4mmで
深さは4mmであり、内壁面は、粗面である。また、溝
402、403の内部に光学結合材(シリコングリー
ス)を充填してある。溝402、401の内壁面は、粗
面である。また、1段目から3段目の各段において4つ
のシンチレータセルが隣接する部分には、厚さ0.4m
mの反射シートを全面に配置している。4段目のセル4
01の底面と3段目のセル303、307、311、3
15の上面と接触面にも、光学結合材(シリコンオイ
ル)を満たしてある。
も、第2の実施の形態の図10の光の経路351、35
2、353、354と同様に、各受光素子321〜32
4を相互に結ぶ4つの光の経路が生じる。4つの光の経
路は、4段目(最上段)のシンチレータセル401にお
いて、相互に連結される。なお、第3の実施の形態で
は、反射シートが1段目〜3段目のシンチレータセル間
の境界面の全面に配置されているため、図10の光の経
路355、356は、第3の実施の形態の構成では生じ
ない。
のシンチレータセル401の構成が、十文字の溝40
2、403によって分けられた4つの部分401a,4
01b、401c、401dからなり、上部が連続して
いるため、4つの部分401a,401b、401c、
401d間を行き来する光量を増加させることができ
る。また、溝402、403の深さによって、4つの部
分401a,401b、401c、401d間を行き来
する光量を調節することができる。したがって、第2の
実施の形態と同様に、各セル301等、ならびに、各部
分401a〜401dに放射線を入射させてその際の受
光素子321〜324の出力A,B,C,Dから x=((A+B)−(C+D))/(A+B+C+D) y=((A+C)−(B+D))/(A+B+C+D) を求めることにより、点(x,y)の位置と、各セル3
01等、ならびに、各部分401a〜401dに対応す
る領域との関係を図16のように予め求めることができ
る。この関係をテーブルとして用意しておくことによ
り、第2の実施の形態と同様に点(x,y)の位置か
ら、発光したシンチレータセルを同定することができ
る。また、必要に応じて溝402、403の深さ等を調
節することにより、図16の各領域の配置および形状
を、シンチレータセルの同定に望ましいように各セルに
対応する領域が独立した配置および形状に調節すること
ができる。
ンチレータセル401に下面側から溝402、403を
形成しているが、上面側から溝402、403を形成し
てもよい。
第3の実施の形態の放射線入射位置の3次元検出器を用
いた陽電子放出断層装置(PET装置)について説明す
る。
3次元検出器は、放射線が入射し発光したシンチレータ
セルを深さ方向(高さ方向)について同定することがで
きる。このため、放射線が検出器を斜め方向に横切った
場合であっても、発光したシンチレータセルの位置を深
さ方向に正確に同定できるため、発光が同時計測された
セルを結ぶ線上に、放射線を発した部位512が存在す
ることを知ることができる。よって、部位512のよう
に検出器の中心からずれた位置にある部位を、正確に特
定できるため、被検体501の断層画像の周辺部の解像
度を向上させることができる。
説明する。ここでは、第2の実施の形態の3次元検出器
900(図9)を用いてPET装置を構成する場合につ
いて説明する。3次元検出器900は、図17、図18
のように、シンチレータセル304等を被検体501側
に向けて、円筒形に配置される。被検体501は、被検
体保持ベッド1801によって、3次元検出器900の
内部空間に保持される。3次元検出器900には、それ
ぞれ図11の回路1100が接続される。回路1100
の出力は、すべてPCインタフェース8を介して、1台
のパーソナルコンピュータ9に集められる。パーソナル
コンピュータ9は、出力A,B,C,DおよびA+B+
C+Dを受け付けた3次元検出器900のそれぞれにつ
いて、第2の実施の形態で説明した方法で発光したシン
チレーションセルを同定する。また、パーソナルコンピ
ュータ9は、出力A,B,C,DおよびA+B+C+D
を受け付けた時刻、すなわち放射線の検出時刻の監視も
行い、同時に放射線が検出されたシンチレータセルの位
置データをメモリに記録していくことにより、部位51
1や部位512を特定し、これを表示装置10に表示さ
せる。
ように放射線を捕らえた3次元検出器900内で厚さ方
向の位置を、発光したシンチレータセルの同定により検
出できるため、検出器感度を維持したままで、視野周辺
部での解像度の劣化を防ぐことが可能になった。
器として第2の実施の形態の3次元検出器900を用い
た構成について説明したが、第1の実施の形態や第3の
実施の形態の3次元検出器を用いてPET装置を構成す
ることも可能である。
の実施の形態の放射線入射位置3次元検出器は、発光し
たシンチレータセルをシンチレータの厚さ(高さ)方向
に同定することにより、放射線の検出された位置情報を
3次元情報として、正確に検出可能である。また、本実
施の形態による3次元検出器は、光の損失が少ないた
め、シンチレータセルの段数を多くすることが可能で、
このことにより放射線の検出感度を高めることができ
る。また、これらの3次元検出器を第4の実施の形態の
ように陽電子放出装置(PET装置)を導入することに
より、放射線の斜入射に伴う視野周辺や被検体の体軸方
向での解像度の劣化を防ぐことが可能となり、全視野に
おいて解像度のよいイメージ画像を得ることができる。
チレータセルとしてCe:Gd2SiO5単結晶を用いる場合につ
いてのみ示したが、本発明の放射線3次元位置検出器の
シンチレータ材料がCe:Gd2SiO5に限定されるものではな
い。ただし、本発明に用いるシンチレータ材料は、蛍光
出力が高いほど効果的で、Bi4Ge3O12より50%以上高
い出力のシンチレータ材料であることが望ましく、Ce:G
d2SiO5を用いることが好ましい。
ルをすべて同じ材料、Ce:Gd2SiO5単結晶で構成している
が、異なる材料からなるシンチレータセルを組合せて3
次元検出器を構成することもできる。このように異なる
材料からなるシンチレータセルを組み合わせて用いた場
合、材料間の蛍光減衰時間の差を利用して、蛍光減衰時
間の違いを波形弁別することが可能となり、出力信号を
波形弁別することによって発光したシンチレータセルを
特定する3次元検出器を構成することが可能になる。
シンチレータ全体の厚さを厚くしても、発光位置を厚さ
方向について特定することのできる3次元位置検出器を
提供することができる。
次元検出器の構成を示す説明図。
図。
きさと発光したセルとの関係を示すグラフ。
を粗面にした構成を示す説明図。
成を示すブロック図。
入射方向とを示す説明図。
置を低くした構成を示す説明図。
置を高くした構成を示す説明図。
次元検出器の構成を示す説明図。
図。
処理する回路の構成を示すブロック図。
すフローチャート。
y)と図9の3次元検出器のシンチレータセルとの対応
関係を表す画像を示す説明図。
3次元検出器の構成を示す説明図。
の対応関係を表す画像を示す説明図。
ET装置において、3次元検出器の配置と放射線の入射
方向とを示す説明図。
ET装置の全体構成を示すブロック図。
ンチレータセル、111、112…受光素子、113、
114…反射シート、120、121、122、12
3、124、125、126…境界面、130…光の経
路、201…発光点、301〜316…シンチレータセ
ル、321、322、323、324…受光素子、33
1、332、333…反射シート、351、352、3
53、354…光の経路、355、356…光の経路、
401…シンチレータセル、401a、401b、40
1c、401d…部分、403…光学結合材、405…
反射シート、501…被検体、511、512…部位、
502…シンチレータ、503…受光素子、504…演
算装置、505…表示装置、506…放射線検出器、9
00…放射線入射位置3次元検出器、1100…回路。
Claims (16)
- 【請求項1】複数の柱状シンチレータと、 前記複数の柱状シンチレータのそれぞれの底面に接続さ
れた受光素子とを有し、 前記複数の柱状シンチレータは、所定の形状の複数のシ
ンチレータセルを、上下方向に積み上げたものであり、 前記複数の柱状シンチレータは、互いの側面が隣り合う
ように配置され、当該隣合う側面のうち、少なくとも最
上段のシンチレータセルの側面の一部は、互いに光を行
き来させるために接していることを特徴とする放射線入
射位置3次元検出器。 - 【請求項2】請求項1に記載の放射線入射位置3次元検
出器において、前記複数の柱状シンチレータは、前記積
み上げられたシンチレータセルとシンチレータセルとの
境界を上下方向に通過して前記受光素子と前記最上段の
シンチレータセルとを結ぶ光の経路を有し、前記光の経
路は、隣り合う前記柱状シンチレータの光の経路と、前
記最上段のシンチレータセルの側面の前記互いに接する
部分によって接続されていることを特徴とする放射線入
射位置3次元検出器。 - 【請求項3】請求項1に記載の放射線入射位置3次元検
出器において、前記シンチレータセルは、放射線の入射
によって光を発する材料の単結晶を所定の形状に切り出
したものであること特徴とする放射線入射位置3次元検
出器。 - 【請求項4】請求項1または2に記載の放射線入射位置
3次元検出器において、前記積み上げられたシンチレー
タセルとシンチレータセルとの間に生じる空隙は、屈折
率が一様な物質で満たされていることを特徴とする放射
線入射位置3次元検出器。 - 【請求項5】請求項1に記載の放射線入射位置3次元検
出器において、前記側面のうち互いに接している部分
は、間に生じる空隙が、屈折率が一様な物質で満たされ
ていることを特徴とする放射線入射位置3次元検出器。 - 【請求項6】請求項4または5に記載の放射線入射位置
3次元検出器において、前記物質は、空気、または、前
記シンチレータセルの発する光に対して透明な光学結合
材であることを特徴とする放射線入射位置3次元検出
器。 - 【請求項7】請求項1に記載の放射線入射位置3次元検
出器において、前記側面のうち互いに接している部分
は、周囲よりも粗面に加工されていることを特徴とする
放射線入射位置3次元検出器。 - 【請求項8】請求項1に記載の放射線入射位置3次元検
出器において、前記複数の柱状シンチレータが互いに隣
り合う側面の間には、前記接する部分を除いて、前記シ
ンチレータセルが発する光を反射する反射膜が配置され
ていることを特徴とする放射線入射位置3次元検出器。 - 【請求項9】請求項1に記載の放射線入射位置3次元検
出器において、前記互いの側面が隣り合うように配置さ
れた前記複数の柱状シンチレータは、外周面が、前記シ
ンチレータセルが発する光を反射する反射膜で覆われて
いることを特徴とする放射線入射位置3次元検出器。 - 【請求項10】請求項1に記載の放射線入射位置3次元
検出器において、前記柱状シンチレータは4本であり、
前記シンチレータセルは、直方体形状であり、前記4本
の柱状シンチレータは、前記シンチレータセルが、各段
において2行2列になるように隣接されていることを特
徴とする放射線入射位置3次元検出器。 - 【請求項11】請求項10に記載の放射線入射位置3次
元検出器において、前記4つの柱状シンチレータの前記
受光素子の出力をA,B,C,Dとした場合、 x=((A+B)−(C+D))/(A+B+C+D) y=((A+C)−(B+D))/(A+B+C+D) を求め、求めた(x,y)に対応するシンチレータセル
を、予め求めておいた前記(x,y)と各シンチレータ
セルとの対応を示すテーブルから求めることにより、発
光したシンチレータセルを特定する演算手段を有するこ
とを特徴とする放射線入射位置3次元検出器。 - 【請求項12】複数のシンチレータと、前記複数のシン
チレータのそれぞれの底面に接続された受光素子とを有
し、 前記複数のシンチレータは、互いの側面が隣り合うよう
に配置され、当該隣り合うように配置された前記複数の
シンチレータの上部には、前記複数のシンチレータを光
学的に連結するために、一つの連結用シンチレータセル
が搭載され、 前記連結用シンチレータセルには、前記複数のシンチレ
ータの互いに隣り合う側面に沿って、上面側または下面
側から溝が形成されていることを特徴とする放射線入射
位置3次元検出器。 - 【請求項13】請求項12に記載の放射線入射位置3次
元検出器において、前記複数のシンチレータは、それぞ
れ所定の形状の複数のシンチレータセルを、上下方向に
積み上げた柱状のシンチレータであることを特徴とする
放射線入射位置3次元検出器。 - 【請求項14】複数の柱状シンチレータと、前記複数の
柱状シンチレータのそれぞれの底面に接続された受光素
子とを有し、 前記複数の柱状シンチレータは、発光した光の一部を透
過し、残りを反射する光学的境界面によって、上下方向
に複数のシンチレータセルに区切られており、 前記複数の柱状シンチレータは、互いの側面が隣り合う
ように配置され、当該隣合う側面のうち、少なくとも最
上段のシンチレータセルの側面の一部は、互いに光を行
き来させるために接していることを特徴とする放射線入
射位置3次元検出器。 - 【請求項15】請求項14に記載の放射線入射位置3次
元検出器において、前記柱状シンチレータは、放射線の
入射によって光を発する材料の単結晶からなり、前記光
学的境界面は、前記単結晶の不連続面であることを特徴
とする放射線入射位置3次元検出器。 - 【請求項16】円筒形に配置された放射線検出器と、前
記円筒形の放射線検出器の内側の空間に被検体を配置す
るための被検体保持部と、前記放射線検出器の出力から
放射線の放出部位の位置を特定し、前記空間内の前記放
出部位の位置を示す画像を生成する演算装置と、前記画
像を表示するための表示装置とを有し、 前記放射線検出器は、複数の柱状シンチレータと、前記
複数の柱状シンチレータのそれぞれの底面に接続された
受光素子とを有し、 前記複数の柱状シンチレータは、所定の形状の複数のシ
ンチレータセルを、上下方向に積み上げたものであり、 前記複数の柱状シンチレータは、互いの側面が隣り合う
ように配置され、当該隣合う側面のうち、少なくとも最
上段のシンチレータセルの側面の一部は、互いに光を行
き来させるために接していることを特徴とする陽電子放
出断層装置。
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