JP4650586B2 - 放射線検出器、およびそれを備えた断層撮影装置 - Google Patents
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Description
この発明は、シンチレータ、ライトガイド、光電子増倍管の順に光学的に結合された放射線検出器、およびそれを備えた断層撮影装置に関する。
この種の放射線検出器は、被検体に投与されて関心部位に局在した放射性薬剤から放出された放射線(例えばγ線)を検出し、被検体の関心部位における放射性薬剤分布の断層画像を得るための断層撮影装置(ECT:Emmision Computed Tomography)に使用される。ECTには、主なものとして、PET(Positoron Emission Tomography)装置、SPECT(Single Photon Emission Computed Tomography)装置などが挙げられる。
PET装置を例にとって説明する。上述の放射線検出器を備えたPET装置で検査を行うには、まず、被検体に陽電子放出核種で標識した放射性薬剤が注射投薬される。この陽電子放出核種は、被検体内でβ+崩壊し、陽電子を発生させる。この陽電子は、直ちに被検体内の電子に衝突し、消滅するが、そのとき、互いに正反対の方向に進む一対のγ線(消滅γ線対)が生じる。PET装置は、この消滅γ線対を検出器リングで同時計数することで被検体内の放射性薬剤分布を示すPET断層画像を得る。
このようなPET装置の検出器リングに配備される放射線検出器には、分解能を高めるため、放射線検出器に設けられたシンチレータの深さ方向の位置弁別が可能な構成となっているものがしばしば搭載される。特に、このような放射線検出器は、例えば動物用に設定されたPET装置に用いられる。図11は、従来の放射線検出器の構成を説明する斜視図である。このような放射線検出器50は、直方体のシンチレータ結晶51が2次元的に集積されて形成されたシンチレータ結晶層52A,52B,52C,52Dと、各シンチレータ結晶層52A,52B,52C,52Dから照射される蛍光を検知する位置弁別機能を備えたPMT54とからなる。なお、シンチレータ結晶層52A,52B,52C,52Dの各々は、z方向に積層されており、入射した放射線を蛍光に変換するシンチレータ52を構成する。
また、各々のシンチレータ結晶層52A,52B,52C,52Dには、複数枚の反射板53が設けられている。この反射板53は、各々のシンチレータ結晶層52A,52B,52C,52Dを構成するシンチレータ結晶51に挟まれるように配置され、シンチレータ結晶から生じた蛍光を反射する。なお、この反射板53は、シンチレータ結晶51の各々を全方向から囲んでいるわけではなく、シンチレータ結晶51の隣り合う2面に設けられている(たとえば、特許文献1参照)。このようにすることで、シンチレータ深さ方向の位置弁別ができるようになっている。なお、図11を参照すれば明らかなように、シンチレータ52を側端面から見た場合、シンチレータ結晶の間に設けられた反射板の枚数は、各シンチレータ結晶層の間で必ずしも同一となっていない。
特開2004−279057号公報
しかしながら、このような構成を有する従来例には、以下のような問題がある。すなわち、従来の放射線検出器は、シンチレータ結晶層の各層に設けられた反射板の枚数が一定でないことを考慮した設定となっていない。いいかえれば、従来の放射線検出器は、反射板の厚みが無視された構成となっている。シンチレータ結晶層における全幅の各々は、同一となることが望ましいが、実際は、各シンチレータ結晶層に設けられる反射板の枚数によって変化してしまう。
具体的に例示すると、図12に示すように、シンチレータ結晶層52A,52B(以降、まとめて上層とよぶ)に使用される反射板53がそれぞれ4枚であり、シンチレータ結晶層52C,52D(以降、まとめて下層とよぶ)に使用される反射板53がそれぞれ5枚であるとすると、上層における全幅は、下層におけるそれよりも反射板53一枚分の厚さdだけ短いものとなる。つまり、従来のシンチレータは、実際的にはシンチレータ結晶層によって全幅が異なるものとなってしまう。具体的には、上層は、下層に対して、図12の右端においてda,図の左端においてdbだけずれている。そうすると、上層の側端部で発生した蛍光の位置を弁別することがより困難となる。シンチレータを構成するシンチレータ結晶の配列がずれていれば、シンチレータの内部で生じた蛍光は、そのずれにしたがって広がりながらPMTに入射するので、蛍光のPMTに入射する位置がずれてしまうからである。なお、このdaとdbとの合計は、反射板53一枚分の厚さdとなっている。
ところで、一般に、シンチレータの側端面で発生した蛍光の位置を弁別することは、困難である。蛍光を発したシンチレータ結晶がシンチレータの中心部に位置しておれば、その蛍光は、PMTが蛍光を検出できる範囲内に広がってシンチレータに接続されたPMTに入射し、そこで検出される。しかしながら、シンチレータの側端部におけるシンチレータ結晶から発生した蛍光は、PMTが蛍光を検出できないシンチレータの側端面側にも広がってしまい、そこから散逸してしまう。すると、PMTに入射する蛍光の強度が弱いものとなる。PMTによるシンチレータの側端部から発生した蛍光の位置弁別がより不正確なものとなり、空間分解能も低下することになる。このように、反射板の厚さを無視した従来の構成では、蛍光が弱くなることに重ねて、蛍光のPMTに入射する位置もずれたものとなっている。したがって、検出感度、および空間分解能が不十分な放射線検出器しか得られない。
また、従来の構成では、一定の形状のシンチレータを安定して製造することが困難である。シンチレータを製造するときに、シンチレータの側端面を押圧して各シンチレータ結晶、および反射板を密着させることになるが、シンチレータの上層において、反射板が1枚足りない分、シンチレータ結晶、および反射板が中心に向かって移動してしまう。この移動の様子は、シンチレータを製造する毎に変化する。すなわち、シンチレータの側面を押圧すると、シンチレータの一端と他端では、シンチレータの上層とシンチレータの下層とが互いにおよそ反射板の厚さdの半分だけずれたものとなるが、そのずれ量は、必ずしも一定したものではないため、上記のような従来の構成によれば品質が不均一なシンチレータしか得られない。
しかも、シンチレータの側端面を押圧する際、シンチレータの側端面に近いほどシンチレータ結晶は、より大きく移動する傾向にある。シンチレータの中央に位置するシンチレータ結晶は、複数の反射板によって移動が抑制されるためである。つまり、上記のような従来の構成によれば、シンチレータの側端面が特に歪んだシンチレータしか得られない。シンチレータの側端部は、蛍光強度が弱いことからすると、シンチレータの側端部における空間分解能は、一層低下することとなる。
この発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、シンチレータの側端面を面一とすることで、検出感度、および空間分解能が改善された放射線検出器、およびそれを備えたPET検出器を提供することにある。
この発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。
すなわち、この発明に係る放射線検出器は、放射線源から放射された放射線を蛍光に変換するシンチレータと、シンチレータからの蛍光を検知する蛍光検出手段とを備えた放射線検出器において、シンチレータはブロック状のシンチレータ結晶を二次元的に配列して構成されたシンチレータ結晶層が蛍光検出手段に向かう方向に積層されて構成され、シンチレータ結晶層はシンチレータ結晶の間隙に挿入され互いに平行となっている複数枚の第1反射板を有し、更にシンチレータ結晶層は第1反射板に直交しシンチレータ結晶の間隙に挿入され互いに平行となっている複数の第2反射板を有し、シンチレータは第1シンチレータ結晶層と第1シンチレータ結晶層よりも第1反射板の枚数が多い第2シンチレータ結晶層とを少なくとも備え、第1シンチレータ結晶層における第1反射板の配列方向の全幅と第2シンチレータ結晶層における第1反射板の配列方向の全幅とが同一となるように第1シンチレータ結晶層に設けられた互いに隣接する第1反射板の間隔は第2シンチレータ結晶層に設けられた互いに隣接する第1反射板の間隔よりも広くなっていることを特徴とするものである。
すなわち、この発明に係る放射線検出器は、放射線源から放射された放射線を蛍光に変換するシンチレータと、シンチレータからの蛍光を検知する蛍光検出手段とを備えた放射線検出器において、シンチレータはブロック状のシンチレータ結晶を二次元的に配列して構成されたシンチレータ結晶層が蛍光検出手段に向かう方向に積層されて構成され、シンチレータ結晶層はシンチレータ結晶の間隙に挿入され互いに平行となっている複数枚の第1反射板を有し、更にシンチレータ結晶層は第1反射板に直交しシンチレータ結晶の間隙に挿入され互いに平行となっている複数の第2反射板を有し、シンチレータは第1シンチレータ結晶層と第1シンチレータ結晶層よりも第1反射板の枚数が多い第2シンチレータ結晶層とを少なくとも備え、第1シンチレータ結晶層における第1反射板の配列方向の全幅と第2シンチレータ結晶層における第1反射板の配列方向の全幅とが同一となるように第1シンチレータ結晶層に設けられた互いに隣接する第1反射板の間隔は第2シンチレータ結晶層に設けられた互いに隣接する第1反射板の間隔よりも広くなっていることを特徴とするものである。
上述した発明によれば、より検出感度、および空間分解能がともに高い放射線検出器が提供できる。すなわち、本発明に係る放射線検出器の有するシンチレータは、多層構造となっており、具体的には、互いに平行となっている第1反射板の枚数が多いシンチレータ結晶層と、互いに平行となっている第1反射板の枚数が少ないシンチレータ結晶層とからなる。しかも、第1反射板の枚数が少ないシンチレータ結晶層において互いに隣接する第1反射板の間隔は、第1反射板の枚数が多いシンチレータ結晶層におけるそれよりも広くなっているので、各シンチレータ結晶層における第1反射板の配列方向の全幅は、第1反射板の枚数によって変動することがない。したがって、第1反射板の枚数に係らずシンチレータ結晶層の全幅は、同一なものとなるので、シンチレータ全体で見れば、シンチレータの互いに向かい合う側端面の各々は、面一となっている。したがって、シンチレータの側端面を構成するシンチレータ結晶は、ずれることなく、蛍光検出手段に向かう方向に対して直列に配列されていることになる。つまり、シンチレータの側端面において、シンチレータ結晶の配列は、より正確なものとなっている。したがって、本発明によれば、シンチレータの側端面を構成するシンチレータ結晶において放射線が蛍光に変換されたとしても、忠実に蛍光発生位置を弁別することができるので、より検出感度、および空間分解能がともに高い放射線検出器が提供できる。
また、上記構成によれば、より品質が均一な放射線検出器が提供できる。すなわち、本発明に係るシンチレータを製造するときに、シンチレータの側端面を押圧する工程において、シンチレータ結晶層に設けられた反射板の枚数が他のシンチレータ結晶層に設けられた反射板の枚数よりもたとえ少なかったとしても、それに起因してシンチレータ結晶層を構成するシンチレータ結晶が移動することがない。したがって、本発明によれば、シンチレータを製造する度ごとにシンチレータ結晶の位置が同一なものとなり、品質が均一なシンチレータを製造することが可能となる。
また、上述の放射線検出器の有するシンチレータは、第3シンチレータ結晶層と第3シンチレータ結晶層よりも第2反射板の枚数が多い第4シンチレータ結晶層とを少なくとも備え、第3シンチレータ結晶層における第2反射板の配列方向の全幅と第4シンチレータ結晶層における第2反射板の配列方向の全幅とが同一となるように第3シンチレータ結晶層に設けられた互いに隣接する第2反射板の間隔は第4シンチレータ結晶層に設けられた互いに隣接する第2反射板の間隔よりも広くなっていればより望ましい。
上記構成によれば、より一層検出感度、および空間分解能がともに高い放射線検出器が提供できる。この構成によれば、シンチレータは、蛍光の位置弁別に更に適した構成となる。すなわち、各シンチレータ結晶層の全幅が第1反射板配列方向について同一になっているばかりか、第1反射板と直交する第2反射板の配列方向についても同一になっているので、シンチレータの4側端面はいずれも面一となっている。したがって、いずれのシンチレータの側端部から蛍光が発生したとしても、忠実に蛍光発生位置を弁別することができるので、より検出感度、および空間分解能がともに高い放射線検出器が提供できる。
また、上述の放射線検出器の有する第1反射板の各々と第2反射板の各々とには蛍光検出手段の向かう方向に沿って複数の溝が形成されており、第1反射板と第2反射板との各々に設けられた溝が嵌合して反射板格子枠体を形成することにより第1反射板と第2反射板とが一体化されていればより望ましい。
上記構成によれば、より容易に高品質のシンチレータを備えた放射線検出器が提供できる。上記構成のように第1反射板と第2反射板とで反射板格子枠体が形成されていれば、第1反射板と第2反射板が互いに支持し合うので、互いに隣接する第1反射板の各々の間隔が所定の幅に固定されるとともに、互いに隣接する第2反射板の間隔の各々についても所定の幅に固定される。したがって、このような反射板格子枠体を有するシンチレータは、より品質が一定なものとなり、製造時の歩留が向上するので、より安価で高品質なシンチレータを備えた放射線検出器が提供できる。
また、上述の放射線検出器において、反射板格子枠体が有する反射板格子よって分割された区画の各々には4個のシンチレータ結晶が挿入されていればより望ましい。
上記構成によれば、シンチレータの内部で発生した蛍光の位置弁別をより確実に行うことができる。具体的には、シンチレータ結晶の各々に反射板を適切な枚数設けることができるので、シンチレータ結晶を取り囲む反射板の枚数と反射板が挿入される位置は、シンチレータ深さ方向に直列したシンチレータ結晶の各々について比較すれば、互いに異なるものとすることができる。つまり、各々のシンチレータ結晶の有する面のうち反射板に囲まれる面が各々のシンチレータ結晶のあいだで異なったものとすることができるので、シンチレータ結晶から出射した蛍光がPMTに入射するときに、蛍光の強度分布は、互いに異なったものとなる。このようにすれば、シンチレータの深さ方向に関する位置弁別がより正確なものとなるので、空間分解能が高い放射線検出器が提供できる。
また、上述の放射線検出器の第1シンチレータ結晶層においてシンチレータの側端面の一端側に位置する第1反射板と一端側に位置する第1反射板に隣接する第1反射板との間隔を最大として一端側に位置する第1反射板からシンチレータの中心部に向かうにしたがって互いに隣接する第1反射板の間隔が次第に狭くなっていればより望ましい。
上記構成によれば、より位置弁別に好適なシンチレータを備えた放射線検出器が提供できる。すなわち、前記第1シンチレータ結晶層において前記シンチレータの側端面の一端側に位置する第1反射板と前記一端側に位置する第1反射板に隣接する第1反射板との間隔を最大として前記一端側に位置する第1反射板からシンチレータの中心部に向かうにしたがって互いに隣接する第1反射板の間隔が次第に狭くなっている。このような構成によれば、シンチレータの中央部におけるシンチレータ結晶の配列が正確であるとともに、シンチレータの側端面を面一とすることができる。一般に、放射線検出器の検出感度は、シンチレータの側端部に向かうにしたがって低くなるが、上記のように構成することで、シンチレータの側端部の検出感度を極力低下させないシンチレータを備えた放射線検出器が提供できる。
また、同様な理由から、上述の第3シンチレータ結晶層においてシンチレータの側端面の一端側に位置する第2反射板と一端側に位置する第2反射板に隣接する第2反射板との間隔を最大として一端側に位置する第2反射板からシンチレータの中心部に向かうにしたがって互いに隣接する第2反射板の間隔が次第に狭くなっていればより望ましい。
ところで、上述の放射線検出器の第1シンチレータ結晶層においてシンチレータの側端面の一端側に位置する第1反射板と一端側に位置する第1反射板に隣接する第1反射板との間隔を最小として一端側に位置する第1反射板からシンチレータの中心部に向かうにしたがって互いに隣接する第1反射板の間隔が次第に広くなっていてもよい。
また、上述の放射線検出器の第3シンチレータ結晶層においてシンチレータの側端面の一端側に位置する第2反射板と一端側に位置する第2反射板に隣接する第2反射板との間隔を最小として一端側に位置する第2反射板からシンチレータの中心部に向かうにしたがって互いに隣接する第2反射板の間隔が次第に広くなっていてもよい。
ところで、上述の放射線検出器は、第1シンチレータ結晶層において互いに隣接する第1反射板の間隔が同一なものとなっていてもよい。
また、上述の放射線検出器は、第3シンチレータ結晶層において互いに隣接する第2反射板の間隔が同一なものとなっていてもよい。
また、上述のシンチレータを構成するシンチレータ結晶の各々を囲むように蛍光を透過する透過材が設けられていればより望ましい。
上記構成によれば、より蛍光の発生位置の弁別に適したシンチレータを備えた放射線検出器が提供できる。上記構成は、互いに隣接するシンチレータ結晶の間には、反射板と透過材のどちらかが設けられている構成となっている。このようにすれば、シンチレータ結晶が蛍光の広がる方向について互いに光学的に結合された構成とすることができる。このように構成することで、隣接するシンチレータ結晶を跨いで進行する蛍光を極力弱めることなくPMTに導入することができるので、検出感度、および分解能がより向上した放射線検出器が提供できる。
また、本発明に係る断層撮影装置は、上述の放射線検出器がリング状に配列され放射線検出データを生成する検出器リングと、放射線検出器データの同時計数を行う同時計数手段と、検出器リングにおける蛍光が発生した位置を弁別する蛍光発生位置弁別手段と、蛍光発生位置弁別手段から送出された解析データを受信し被検体の断層画像を形成する画像形成手段とを備えることを特徴とするものである。
上記構成によれば、消滅γ線対の発生位置をより正確に導出できる断層撮影装置が提供できる。この発明に係るシンチレータの互いに向かい合う側端面は、少なくとも面一となっている。つまり、シンチレータの側端面において、シンチレータ結晶の配列は、より正確なものとなっている。したがって、このようなシンチレータを断層撮影装置に配備すれば、断層撮影装置の空間分解能は、高いものとなり、被検体内の放射性薬剤の局在をより忠実に再現した断層画像を構成できる断層撮影装置が提供できる。
この発明に係る放射線検出器、およびそれを備えた断層撮影装置によれば、放射線の検出感度、および空間分解能の高い構成を提供できる。本発明に係るシンチレータは、互いに平行となっている反射板の枚数が多いシンチレータ結晶層と、互いに平行となっている反射板の枚数が少ないシンチレータ結晶層とからなる。しかも、反射板の枚数が少ないシンチレータ結晶層において互いに隣接する反射板の間隔は、反射板の枚数が多いシンチレータ結晶層におけるそれよりも広くなっているので、各シンチレータ結晶層における反射板の配列方向の全幅は、それに設けられた反射板の枚数によって変動することがない。したがって、反射板の枚数に係らずシンチレータ結晶層の全幅は、同一なものとなるので、シンチレータ全体で見れば、シンチレータの互いに向かい合う側端面の各々は、面一となっている。したがって、シンチレータの側端面を構成するシンチレータ結晶はずれることなく、蛍光検出手段に向かう方向に沿って直列に接続されていることになる。つまり、シンチレータの側端面において、シンチレータ結晶の配列は、より正確なものとなっている。したがって、本発明によれば、シンチレータの側端部において放射線が蛍光に変換されたとしても、忠実に蛍光発生位置を弁別することができるので、より検出感度、および空間分解能がともに高い放射線検出器が提供できる。そして、本発明に係る放射線検出器をPET装置に配備すれば、断層撮影装置の空間分解能は、高いものとなり、被検体内の放射性薬剤の局在をより忠実に再現した断層画像を構成できる断層撮影装置が提供できる。
1 放射線検出器
2 シンチレータ
3 PMT(蛍光検出手段)
5,6 溝
7 反射板格子枠体
10 PET装置(断層撮影装置)
12 検出器リング
20 同時計数部(同時計数手段)
21 蛍光位置弁別部(蛍光位置弁別手段)
22 吸収補正部(吸収補正手段)
2 シンチレータ
3 PMT(蛍光検出手段)
5,6 溝
7 反射板格子枠体
10 PET装置(断層撮影装置)
12 検出器リング
20 同時計数部(同時計数手段)
21 蛍光位置弁別部(蛍光位置弁別手段)
22 吸収補正部(吸収補正手段)
以下、本発明に係る放射線検出器、およびそれを備えた断層撮影装置の実施例を図面に基づいて説明する。
まず、実施例1に係る放射線検出器の構成について説明する。図1は、実施例1に係る放射線検出器の斜視図である。図1に示すように、実施例1に係る放射線検出器1は、シンチレータ結晶層2A,シンチレータ結晶層2B,シンチレータ結晶層2C,およびシンチレータ結晶層2Dの順にシンチレータ結晶層の各々がz方向に積層されて形成されたシンチレータ2と、シンチレータ2の下面に設けられ、シンチレータから発する蛍光を検知する光電子増倍管(以下、PMTとよぶ)3と、シンチレータ2とPMT3との間に介在する位置に配置されたライトガイド4とを備える。したがって、シンチレータ結晶層の各々は、PMT3に向かう方向に積層されて構成されている。また、シンチレータ結晶層2Aは、シンチレータ2における放射線の入射面となっている。なお、各々のシンチレータ結晶層2A,2B,2C,2Dは、光学的に結合され、各々の層間には、透過材tが設けられている。この透過材tは、シンチレータ結晶層で生じた蛍光を透過させPMT3に導くとともに、z方向について互いに隣接するシンチレータ結晶を接着している。この透過材tの材料としては、シリコン樹脂からなる熱硬化性樹脂が使用できる。シンチレータ結晶層2Aは、放射性線源から放射されるγ線の受光部となっており、ブロック状のシンチレータ結晶がシンチレータ結晶a(1,1)を基準としてx方向に32個、y方向に32個マトリックス状に二次元配置された構成となっている。すなわち、シンチレータ結晶a(1,1)〜シンチレータ結晶a(1,32)がy方向に配列して、シンチレータ結晶アレイを形成し、このシンチレータ結晶アレイがx方向に32本配列してシンチレータ結晶層2Aが形成される。なお、シンチレータ結晶層2B,2C,および2Dについてもシンチレータ結晶がシンチレータ結晶b(1,1)、c(1,1)、およびd(1,1)のそれぞれを基準としてx方向に32個、y方向に32個マトリックス状に二次元配置された構成となっている。なお、シンチレータ結晶層2A,2B,2C,2Dの各々において、透過材tが互いに隣接するシンチレータ結晶の間にも設けられている。したがって、シンチレータ結晶の各々は、透過材tに取り囲まれていることになる。この透過材tの厚さは、25μm程度である。なお、PMT,およびγ線は、本発明における蛍光検出手段、および放射線に相当する。
シンチレータ2は、γ線の検出に適したシンチレータ結晶が三次元的に配列されて構成されている。すなわち、シンチレータ結晶は、Ceが拡散したLu2(1−X)Y2XSiO5(以下、LYSOとよぶ)によって構成されている。シンチレータ結晶の各々は、シンチレータ結晶層に係らず、例えば、x方向の幅が1.45mm,y方向の幅が1.45mm,z方向の高さが4.5mmの直方体をしている。また、シンチレータ2の4側端面は、図示しない反射膜で被覆されている。また、PMT3は、マルチアノードタイプであり、入射した蛍光のx,およびyについての位置を弁別することができる。
ライトガイド4は、シンチレータ2で生じた蛍光をPMT3に導くために設けられている。したがって、ライトガイド4は、シンチレータ2とPMT3とに光学的に結合されている。
図1に示すように、互いに隣接するシンチレータ結晶の間に介在する位置には、たとえば、ポリエステルフィルムなどのプラスチックフィルムで構成され、厚さ125μmの第1反射板rと第2反射材sが設けられている。まず、第1反射板rについて説明する。図2は、実施例1に係るシンチレータをそのzx側端面から見たときの平面図である。図2の示すように、いずれの第1反射板rも、x方向、およびz方向に伸びた板状であり、そのz方向の高さは例えば、4.5mmに設定されている。シンチレータ結晶層2Bに注目すると、第1反射板は、rb1〜rb15の15枚設けられていて、それらは互いに平行となっている。また、第1反射板rb1は、x方向に配列された32個のシンチレータ結晶のうち、例えば、b(2,1)とb(3,1)との間に挿入される。つまり、第1反射板rbの左隣は、x方向について偶数番のシンチレータ結晶が位置し、第1反射板rbの右隣は、x方向について奇数番のシンチレータ結晶が位置している。なお、シンチレータ結晶層2Bは、本発明における第1シンチレータ結晶層に相当する。また、シンチレータ結晶層2Aにおける第1反射板raの挿入位置は、シンチレータ結晶層2Bと同一となっている。
ここで、シンチレータ結晶層2Cに注目すると、第1反射板rcは、rc1〜rc16の16枚設けられていて、それらは互いに平行となっている。したがって、シンチレータ結晶層2Cの有する第1反射板rcの枚数は、上述のシンチレータ結晶層2Bの有する第1反射板rbの枚数よりも、1枚多い構成となっている。このシンチレータ結晶層2Cは、本発明における、第1シンチレータ結晶層よりも第1反射板の枚数が多い第2シンチレータ結晶層に相当する。なお、シンチレータ結晶層2Cにおいて、第1反射板は、x方向に配列された32個のシンチレータ結晶のうち、例えば、c(1,1)とc(2,1)との間に挿入される。つまり、第1反射板の左隣は、x方向について奇数番のシンチレータ結晶が位置し、第1反射板の右隣は、x方向について偶数番のシンチレータ結晶が位置している。また、シンチレータ結晶層2Dにおける第1反射板rdの挿入位置は、シンチレータ結晶層2Cと同一となっている。
次に、本実施例に係るシンチレータの有するyz側の側端面について説明する。図3は、実施例1に係るシンチレータをそのyz側端面から見たときの平面図である。図3に示すように、各シンチレータ結晶層には、第2反射板sが設けられていて、いずれの第2反射板sも、y方向、およびz方向に伸びた板状であり、そのz方向の高さは例えば、4.5mmに設定されている。シンチレータ結晶層2Aに注目すると、第2反射板は、sa1〜sa15の15枚設けられていて、それらは互いに平行となっている。また、第2反射板sa1は、x方向に配列された32個のシンチレータ結晶のうち、例えば、シンチレータ結晶a(1,2)とシンチレータ結晶a(1,3)との間に挿入される。つまり、第2反射板saの左隣は、y方向について偶数番のシンチレータ結晶が位置し、第2反射板saの右隣は、y方向について奇数番のシンチレータ結晶が位置している。なお、シンチレータ結晶層2Aは、本発明における第3シンチレータ結晶層に相当する。また、シンチレータ結晶層2Cにおける第2反射板scの挿入位置は、シンチレータ結晶層2Aと同一となっている。
ここで、シンチレータ結晶層2Bに注目すると、第2反射板sbは、sb1〜sb16の16枚設けられていて、それらは互いに平行となっている。したがって、シンチレータ結晶層2Bの有する第2反射板sbの枚数は、上述のシンチレータ結晶層2Aの有する第2反射板saの枚数よりも、1枚多い構成となっている。このシンチレータ結晶層2Bは、本発明における、第3シンチレータ結晶層よりも第2反射板の枚数が多い第4シンチレータ結晶層に相当する。なお、シンチレータ結晶層2Bにおいて、第2反射板sbは、y方向に配列された32個のシンチレータ結晶のうち、例えば、シンチレータ結晶b(1,1)とシンチレータ結晶b(1,2)との間に挿入される。つまり、第2反射板sbの左隣は、y方向について奇数番のシンチレータ結晶が位置し、第2反射板sbの右隣は、y方向について偶数番のシンチレータ結晶が位置している。また、シンチレータ結晶層2Dにおける第2反射板の挿入位置は、シンチレータ結晶層2Bと同一となっている。
次に、各シンチレータ結晶層に備えられた第1反射板rと、第2反射板sの構成について説明する。図4,および図5は、実施例1に係る第1反射板と第2反射板とによって形成される反射板格子の構造を説明する斜視図である。なお、例として、シンチレータ結晶層2Aの構成について説明するが、その他のシンチレータ結晶層2B,2C,2Dについても反射板格子の構成は同様である。図4に示すように第1反射板raと第2反射板saとは互いに直交している。第1反射板raにはz方向の下側に向かって伸びた溝5が形成され、第2反射板saはz方向の上側に向かって伸びた溝6が形成されている。この溝5と溝6が互いに嵌合することによって、図5に示すように、第1反射板raと第2反射板saとが一体的となっており、反射板格子枠体7を形成する。また、この反射板格子7が分割する区画の各々にはマトリックス状に二次元配置された4つのシンチレータ結晶が挿入される。したがって、反射格子枠体7は、シンチレータ結晶の各々を支持する構成となっている。さらに、第1反射板raは、第2反射板saのそれぞれと直交する構成となっているので、互いに隣接する第1反射板raの間隔は第2反射板saに設けられた溝6の間隔によって設定される。また、逆に、第2反射板saは、第1反射板raのそれぞれと直交する構成となっているので、互いに隣接する第2反射板saの間隔は第1反射板raに設けられた溝5の間隔によって設定される。
また、第1反射板raに設けられる溝5の数は、シンチレータ結晶層2Aに配備される第2反射板saの枚数と同一となっている。また逆に、第2反射板saに設けられる溝6の数は、シンチレータ結晶層2Aに配備される第1反射板raの枚数と同一となっている。また、溝5,溝6のz方向に延伸する長さは、溝5と溝6の長さの合計が両反射板ra,saのz方向の高さとなっている。好ましくは、溝5と溝6の長さが互いに両反射板ra,saのz方向の高さの半分となっている。
第1反射板の構成について更に説明する。互いに隣接する第1反射板の間隔は、本実施例にとって最も特徴的な構成となっている。図6は、実施例1に係る第1反射板の間隔について説明する平面図である。図6(a)に示すように、シンチレータ結晶層2Bにおいて、第1反射板rbの枚数が15枚なので、シンチレータ結晶層2Cが有する第1反射板rcが16枚であることからすると、第1反射板rの数がそれから一枚少なくなっている。このシンチレータ結晶層2Bにおける互いに隣接する第1反射板rbの間隙は、14箇所あることになるが、第1反射板rbのシンチレータ側端面の一端に最も近い第1反射板rb1と、それに隣接した第1反射板rb2の間隔m+Δ1を最大として、第1反射板rb1からシンチレータ側端面の中心部に向かうにしたがって、互いに隣接する第1反射板rbの間隔は次第に狭くなっている。つまり、第1反射板rb1と第1反射板rb2との間隔がm+Δ1だとすると、第1反射板rb2と第1反射板rb3との間隔はこれよりも狭いm+Δ2となっている。そして、第1反射板rb3と第1反射板rb4との間隔は、これよりもさらに狭いm+Δ3となっている。このように、互いに隣接する第1反射板の間隔は中央に向かうにしたがって次第に狭くなり、第1反射板rbの中で最も中央に位置する第1反射板rb8とそれに隣接する第1反射板rb7との間隔が最小のmとなる。そこから、シンチレータ2における側端面の他端側に向かうにしたがって、互いに隣接する第1反射板の間隔は次第に広くなり、第1反射板rb14と第1反射板rb15との間隔は再び最大のm+Δ1となっている。つまり、第1反射板rb1ないし第1反射板rb15の配列は、第1反射板rb8を中心として、線対称となっている。なお、実施例1においては、シンチレータ結晶層2Aについても同様な構成となっている。
一方、シンチレータ結晶層2Cおける互いに隣接する第1反射板rcの間隙は、15箇所あることになるが、図6(b)に示すように、互いに隣接する第1反射板rcの間隔は、シンチレータ結晶層2Cに亘って同一(たとえばn)となっている。実施例1においては、シンチレータ結晶層2Dについても同様な構成となっている。
このように、シンチレータ結晶層2Bの有する第1反射板rbの枚数は、シンチレータ結晶層2Cのそれよりも少なく、シンチレータ結晶層2Bにおいて、互いに隣接する第1反射板rbの間隔は、シンチレータ結晶層2Cにおけるそれよりも広いものとなっている。そして、両シンチレータ結晶層2B,2Cの有する第1反射板rの配列方向(図1においてはx方向)の全幅は同一となっている。つまり、シンチレータ結晶層2Bにおいて互いに隣接する第1反射板rbの間隔が仮にnだとすると、第1反射板rが一枚少ないので、シンチレータ結晶層2Bにおける第1反射板rの配列方向の全幅は、第1反射板r一枚分の厚さだけシンチレータ結晶層2Cにおけるそれよりも狭いものとなる。しかし、実施例1に係るシンチレータ2の構成によれば、シンチレータ結晶層2Bにおける第1反射板rbは、第1反射板r一枚分の厚さを補うように、互いに隣接する第1反射板rの間隔をより広く設定している。シンチレータ結晶層2Bの両端に位置する両シンチレータ結晶b(1,1)、b(32,1)の間に設けられる第1反射板rbの枚数は15枚であるが、互いに隣接する第1反射板rbの間隔を広く設定しているので、両シンチレータ結晶b(1,1)、b(32,1)の距離は、第1反射板rが16枚設けられているのと同等となっている。シンチレータ結晶層2Cの両端に位置する両シンチレータ結晶c(1,1)、c(32,1)の間には16枚の第1反射板rcが設けられていることからすると、両シンチレータ結晶b(1,1)、b(32,1)の距離と両シンチレータ結晶c(1,1)、c(32,1)の距離は同一なものとなっている。
ところで、シンチレータ結晶層2Bにおいて、第1反射板rb一枚分の厚さを補うように、互いに隣接する第1反射板rbの間隔がより広く設定されていることからすると、x方向に互いに隣接するシンチレータ結晶の隙間は、シンチレータ結晶層2Bの全幅を広げた分(第1反射板rの厚さ分)だけ広がっているはずである。この点、実施例1の構成によれば、両シンチレータ結晶b(1,1)、b(32,1)の間に存するシンチレータ結晶の隙間がすこしずづ拡張され、各々の隙間における拡張分を足し合わせると第1反射板r一枚分の厚さとなっている。
次に、第2反射板sについて説明する。図7は、実施例1に係る第2反射板の間隔について説明する平面図である。互いに隣接する第2反射板sの間隔についても、第1反射板rと同様になっている。具体的には、図7(a)に示すように、第2反射板sの枚数が少ないシンチレータ結晶層2Aにおいて、第2反射板sのシンチレータ側端面の一端に最も近い第2反射板sa1と、それに隣接した第2反射板sa2の間隔p+ε1を最大として、第2反射板sa1からシンチレータ2の中心部に向かうにしたがって、互いに隣接する第2反射板saの間隔は、次第に狭くなっている。つまり、第2反射板sa1と第2反射板sa2との間隔がp+ε1だとすると、第2反射板sa2と第2反射板sa3との間隔はこれよりも狭いp+ε2となっている。そして、第2反射板sa3と第2反射板sa4との間隔は、p+ε2よりもさらに狭いp+ε3となっている。このように、互いに隣接する第2反射板saの間隔は中央に向かうにしたがって次第に狭くなり、第2反射板saの中で最も中央に位置する第2反射板sa8とそれに隣接する第2反射板sa7との間隔が最小のpとなる。そこから、シンチレータ側端面の他端側に向かうにしたがって、互いに隣接する第1反射板の間隔は次第に広くなり、第2反射板sa14と第2反射板sa15との間隔は再び最大のp+ε1となっている。つまり、第2反射板sa1ないし第2反射板sa15の配列は、第2反射板sa8を中心として、線対称となっている。実施例1においては、シンチレータ結晶層2Cについても同様な構成となっている。
一方、第2反射板sの枚数が多いシンチレータ結晶層2Bにおける互いに隣接する第2反射板sbの間隙は、15箇所あることになるが、互いに隣接する第2反射板sbの間隔は、図7(b)に示すように、シンチレータ結晶層2Bに亘って同一(たとえばq)となっている。実施例1においては、シンチレータ結晶層2Dについても同様な構成となっている。
そして、両シンチレータ結晶層2A,2Bの有する第2反射板sの配列方向(図1においてはy方向)の全幅は同一となっている。つまり、実施例1に係るシンチレータ2の構成によれば、シンチレータ結晶層2Aにおいて、第2反射板saは、第2反射板s一枚分の厚さを補うように、互いに隣接する第2反射板saの間隔をより広く設定されている。これにより、たとえ第2反射板sの枚数がシンチレータ結晶層の各々で一定でなかったとしても第2反射板sの少ないシンチレータ結晶層2Aのy方向の全幅は、第2反射板sの一枚分の厚さを補った構成となるので、第2反射板sの枚数に係らず各シンチレータ結晶層においてそれらのy方向の全幅は、同一なものとなる。つまり、シンチレータ結晶層2Aにおける互いに隣接する第2反射板saの間隔が仮にqだとすると、第2反射板sが一枚少ないので、シンチレータ結晶層2Aにおける第2反射板saの配列方向の全幅は、第2反射板sの厚さ分だけシンチレータ結晶層2Bにおけるそれよりも狭いものとなる。しかし、実施例1に係るシンチレータ2の構成によれば、シンチレータ結晶層2Aにおける第2反射板saは、第2反射板s一枚分の厚さを補うように、互いに隣接する第2反射板saの間隔をより広く設定している。
なお、上述において、第1反射板とシンチレータ結晶層の両端に位置するシンチレータ結晶との関係について説明を行ったが、符号を読みかえれば、第2反射板についても当てはまる。この場合、シンチレータ結晶層2B,第1反射板r,シンチレータ結晶b(1,1)、シンチレータ結晶b(32,1)、シンチレータ結晶層2C,シンチレータ結晶c(1,1)、シンチレータ結晶c(32,1)、およびx方向のそれぞれは、シンチレータ結晶層2A,第2反射板s,シンチレータ結晶a(1,1)、シンチレータ結晶a(1,32)、シンチレータ結晶層2B,シンチレータ結晶b(1,1)、シンチレータ結晶b(1,32)、およびy方向と読み換えるものとする。
次に、実施例1に係る放射線検出器1のx,y,およびz(深さ)方向における蛍光の発生位置の弁別方法について説明する。シンチレータ2に入射したγ線は、シンチレータ2を構成する各シンチレータ結晶層2A,2B,2C,2Dのいずれかで蛍光に変換される。この蛍光は、ライトガイド4方向に進み、ライトガイド4を介してPMT3に入射する。PMT3は、マルチアノードタイプであり、入射位置に応じて出力される検出信号の電圧が段階的に変化する構成となっている。こうして、蛍光がPMT3に入射したx,およびy方向の位置を弁別することができる。
図8は、実施例1に係る放射線検出器のz方向における蛍光の発生位置の弁別方法について説明する平面図である。図8に示すように、シンチレータ2を構成する各シンチレータ結晶層2A,2B,2C,2Dにおいて、第1反射板rと第2反射板sの挿入位置が互いに異なるものとなっている。なお、図8は、実施例1に係るシンチレータ2の一部を示しており、図中の(a)、(b)、(c)、および(d)は、それぞれシンチレータ結晶層2A,2B,2C,および2Dの構成を表している。(2,2)に位置するシンチレータ結晶a(2,2)、b(2,2)、c(2,2)、d(2,2)に注目すると、4つとも、隣り合う2辺が反射板に覆われている。(2,2)に位置するシンチレータ結晶において、反射板が設けられている方向は、互いに異なったものとなっている。このように、xyの位置が同一な4つのシンチレータ結晶の光学的条件は、互いに異なったものとなっている。シンチレータ結晶で生じた蛍光は、xy方向に広がりながらPMT3に到達するが、反射板を設けることによって、その広がり方に方向性が付加されており、しかも、x,yの位置が同一な4つのシンチレータ結晶で生じた蛍光の各々を比較すれば、それらが広がる方向は互いに異なったものとなっている。つまり、シンチレータ2のz方向における蛍光発生位置の違いは、蛍光のx,y方向の位置の違いに変換されることになる。PMT3は、このz方向の位置の違いに起因する蛍光のx,y方向のわずかなずれを検知し、そこから蛍光のz方向に関する発生位置を割り出すことができる。
以上のように、実施例1に係る放射線検出器1によれば、γ線の検出感度、および空間分解能の高い放射線検出器を提供できる。シンチレータ2は、反射板の枚数が多いシンチレータ結晶層と、反射板の枚数が少ないシンチレータ結晶層とからなる。しかも、反射板の配列方向において、反射板の枚数が少ないシンチレータ結晶層の互いに隣接する反射板の間隔は、反射板の枚数が多いシンチレータ結晶層のそれよりも広くなっているので、各シンチレータ結晶層における反射板の配列方向の全幅は、それに設けられた反射板の枚数によって変動することがない。したがって、反射板の枚数に係らずシンチレータ結晶層の全幅は、同一なものとなるので、シンチレータ全体で見れば、シンチレータの有する4側端面は、面一となっている。ところで、シンチレータ2の側端部は、検出感度が低いものとなる。シンチレータ結晶から発生した蛍光の一部がシンチレータ2の側端面から散逸してしまうからである。実施例1によれば、たとえ蛍光がシンチレータ2の側端部で発生したとしても、シンチレータ2の4側端面を構成するシンチレータ結晶の各々は、より整然とz方向に配列されているので、容易に蛍光発生位置を弁別することができる。したがって、より検出感度、および空間分解能がともに高い放射線検出器が提供できる。しかも、互いに隣接する反射板の間隔のそれぞれを計画的に決定した構成となっているので、シンチレータ結晶層の全幅を広げたとしても、それに起因するシンチレータ結晶同士の隙間の拡張幅は、シンチレータ結晶層の一部分に偏って設けられるわけではなく、シンチレータ結晶層の全体に亘って分配される。したがって、シンチレータ2を構成するシンチレータ結晶の配列は、z方向に沿って直列に接続され殆どずれたものとはならない。結果として、実施例1に係る放射線検出器は、シンチレータ2の側端部以外の部分においても、空間分解能の高いものとなっている。
続いて、実施例1で説明した放射線検出器を備えた断層撮影装置(以下、PET装置と呼ぶ)について説明する。図9は、実施例2に係るPET装置の構成を説明する機能ブロック図である。図9に示すように、実施例2に係るPET装置10は、ガントリ11とガントリ11の内部に設けられた検出器リング12と、検出器リング12の内面側に設けられたγ線ファンビームを照射するγ線点線源13と、これを駆動するγ線点線源駆動部14と、マウスなどの小動物(以下、被検体Mと呼ぶ)を載置する天板16を備えた寝台15と、天板16を摺動させる天板駆動部17とを備える。なお、γ線点線源駆動部14は、γ線点線源制御部18にしたがって制御され、天板駆動部17は、天板制御部19にしたがって制御される。また、PET装置10は、さらに被検体Mの断層画像を取得するための各部が更に設けられている。具体的には、PET装置10は、検出器リング12からのγ線の検出位置、検出強度、検出時間を表すγ線検出信号を受信し、消滅γ線対の同時計数を行う同時計数部20と、同時計数部20にて消滅γ線ついであると判断された2つのγ線検出データから検出器リング12におけるγ線の入射位置を弁別する蛍光発生位置弁別部21と、後述のトランスミッションデータを参照してγ線の吸収補正を行う吸収補正部22と、被検体MのPET画像を形成する画像形成部23とを備えている。
そして、さらに実施例2に係るPET装置10は、各制御部18,19を統括的に制御する主制御部24と、PET画像を表示する表示部25とを備えている。この主制御部24は、CPUによって構成され、各種のプログラムを実行することにより各制御部18,19および同時計数部20,蛍光発生位置弁別部21,吸収補正部22,および画像形成部23とを実現している。なお、同時計数部20,蛍光発生位置弁別部21,画像形成部23は、本発明における、同時計数手段、蛍光発生位置弁別手段、および画像形成手段のそれぞれに相当する。
図9を参照しながら、実施例2に係るPET装置の動作について説明する。実施例2に係るPET装置10で検査を行うには、まず、放射性薬剤を予め注射投与された被検体Mを天板16に載置させる。そして、天板16を摺動させ、被検体Mをガントリ11の内部に導入させた後、被検体Mの内部のγ線吸収分布を示すトランスミッションデータを取得する。つまり、γ線点線源13から被検体Mに向けてファン状のγ線ファンビームを照射する。このγ線ビームは、被検体Mと透過して検出器リング12によって検出されることになる。そして、γ線点線源13を検出器リング12の内周面に沿って回転させながら、この様な検出を被検体Mの全周に亘って行い、これを基に被検体Mの断面のγ線吸収マップを得る。そして、再度天板16を摺動させ、被検体Mの位置を順次変更させながら、その度ごとに上述のγ線吸収係数マップの取得を繰返す。こうして、被検体Mの全体のγ線吸収係数マップを得る。
上記のようなトランスミッションデータの取得に引き続いて、被検体Mに投与された放射線薬剤から放出される消滅γ線対を検出するエミッションデータの取得が行われる。それに先立って、このエミッションデータの取得に邪魔となったγ線点線源13を被検体Mの体軸方向に移動させ、図示しない線源遮蔽体に入庫させる。
続いて、エミッションデータの取得が行われる。つまり、被検体Mの内部から放出される進行方向が180°反対方向となっている消滅γ線対が検出器リング12によって検出される。検出器リング12によって検出されたγ線検出信号は、同時計数部20に送出され、2つのγ線光子を検出器リング12の互いに異なる位置で同時刻に検出した場合のみ1カウントとし後段のデータ処理が行われるようになっている。そして、天板16を摺動させ、被検体Mの位置を順次変更させながら、このようなエミッションデータの取得を続けることで、放射性薬剤の被検体Mの内部局在を画像化するのに十分なカウント数のエミッションデータを得る。最後に、天板16を再び摺動させ被検体Mをガントリ11内部から離反させて検査は終了となる。
次に、図9を参照しながら、実施例2に係るPET装置におけるデータ処理について説明する。検出器リング12から出力されるトランスミッション検出データTr,およびエミッション検出データEmは、蛍光発生位置弁別部21に送出され、どのシンチレータ結晶が感知したものであるか特定する。マルチアノード型のPMT3から送出された検出データは、PMT3が検知した蛍光強度分布情報を含んでいる。これを基に、蛍光発生位置弁別部21は蛍光の重心を求める。これによって、図1におけるx,y,z方向における蛍光位置の弁別がなされる。この操作に関しては、実施例1において説明済みである(図8を参照)。こうして、γ線の入射位置を含んだトランスミッション検出データ、およびエミッション検出データが形成され、これが、後段の吸収補正部22に送出される。なお、トランスミッション検出データTr,およびエミッション検出データEmは、本発明における放射線検出データに相当する。
吸収補正部22では、エミッション検出データEmに対して、前述のトランスミッション検出データTrを参照しながら、エミッション検出データEmに重畳した被検体Mのγ線吸収分布の影響を除く吸収補正が行われる。こうして、被検体M内の放射性薬剤分布をより正確に表した検出データは、画像形成部23に送出され、そこでPET画像が再構成される。最後に、それが表示部25で表示される。
以上のように、実施例2の構成によれば、消滅γ線対の発生位置をより正確に導出できるPET装置が提供できる。実施例2に係るシンチレータ2の4側端面のそれぞれは、面一となっている。つまり、シンチレータ2の側端面において、シンチレータ結晶の配列は、より正確なものとなっている。したがって、このようなシンチレータ2をPET装置10に配備した実施例2記載のPET装置10の空間分解能は、高いものとなり、被検体内の放射性薬剤の局在をより忠実に再現したPET画像を構成できるPET装置10が提供できる。
この発明は、上記実施例に限られることなく、下記のように変形実施することができる。
(1)上述した各実施例では、互いに隣接する第1反射板の間隔は、シンチレータの側端部から中央に向かうに従い次第に狭くなっていたが、互いに隣接する第1反射板の間隔を等間隔なものとしても良い。図10に示すように、第1シンチレータ結晶層であるシンチレータ結晶層2Bにおける第1反射板の間隔を例えば、eとすると、このeは、第2シンチレータ結晶層であるシンチレータ結晶層2Cにおける第1反射材の間隔nよりも広い。上記のように構成することによって、本変形例でも、シンチレータ結晶層2Bにおいて、第1反射板rb一枚分の厚さを補うように、互いに隣接する第1反射板rbの間隔がより広く設定されている。また、図10(b)に示すように、互いに隣接する第1反射板の間隔をシンチレータ2の側端部からシンチレータ2の中心部に向かうに従い次第に広くなるように設定してもよい。
(2)上述した各実施例では、互いに隣接する第2反射板の間隔は、シンチレータの側端部から中央に向かうに従い次第に狭くなっていたが、互いに隣接する第2反射板の間隔を等間隔なものとしても良い。すなわち、シンチレータ結晶層2Aにおいて、第2反射板s一枚分の厚さを補うように、互いに隣接する第2反射板saの間隔がより広く設定され、かつ、第2反射板が等間隔に配置されていても良い。また、互いに隣接する第2反射板の間隔をシンチレータ2の側端部からシンチレータ2の中心部に向かうに従い次第に広くなるように設定してもよい。
(3)上述した各実施例のいう第1シンチレータ結晶層、第2シンチレータ結晶層、第3シンチレータ結晶層、および第4シンチレータ結晶層は、シンチレータ結晶層2B,シンチレータ結晶層2C,シンチレータ結晶層2A,およびシンチレータ結晶層2Bのそれぞれに相当していたが、例えば、第1シンチレータ結晶層がシンチレータ結晶層2Aであってもよい。すなわち、反射板の構成が同一であるという条件を満たせば、上述した各実施例のいうシンチレータ結晶層2Aないしシンチレータ結晶層Dのそれぞれは、他のシンチレータ結晶層に代えることができる。
(4)上述した各実施例のいう放射線は、γ線に相当していたが、本発明は、例えばX線を検知する検出器に適応しても良い。
(5)上述した各実施例のいうシンチレータ結晶は、LYSOで構成されていたが、本発明においては、GSO(Gd2SiO5)などの他の材料を使用しても良い。本変形例によれば、より安価な放射線検出器、およびそれを備えたPET装置が提供できる。また、シンチレータ結晶層によってシンチレータ結晶の材料を違えた構成としても良い。
(6)上述した各実施例におけるシンチレータ2は、4段のシンチレータ結晶層で構成されていたが、本発明はこれに限らず、シンチレータ結晶層の総数を増加させた構成としても良い。例えば、8段のシンチレータ結晶層で構成することが考えられる。この場合、PMT3に近い側の4段は、例えばGSOで構成し、遠い側の4段は、例えばLYSOで構成しておく。GSOとLYSOとが有する蛍光減衰時定数は、互いに異なるので、8段のシンチレータ結晶層で構成しても、z方向における蛍光の位置弁別を行うことができる。
(7)上述した各実施例のいう蛍光検出手段は、光電子増倍管で構成されていたが、本発明においては、光電子増倍管の代わりにフォトダイオードやアバランシェフォトダイオードなどを用いても良い。
(8)実施例1の構成は、PETに限定されない。例えば、SPECT装置に適応しても良い。また、PET−CTのように、γ線とX線の両方を測定に使う装置に対しても適応できる。また、実施例1の構成は、研究分野に限らず、工業用の非破壊検査装置にも適応できる。また、医療分野にも適応できる。
(9)実施例2の構成は、小動物用であったが、実施例2の有する検出器リングの設定は自由に変更できる。したがって、本発明は、より大口径のガントリを有するPET装置にも適応できる。
以上のように、本発明は、研究、工業、医療分野に使用される放射線検出器に適している。
Claims (12)
- 放射線源から放射された放射線を蛍光に変換するシンチレータと、
前記シンチレータからの蛍光を検知する蛍光検出手段とを備えた放射線検出器において、
前記シンチレータはブロック状のシンチレータ結晶を二次元的に配列して構成されたシンチレータ結晶層が前記蛍光検出手段に向かう方向に積層されて構成され、
前記シンチレータ結晶層は前記シンチレータ結晶の間隙に挿入され互いに平行となっている複数枚の第1反射板を有し、
更に前記シンチレータ結晶層は前記第1反射板に直交し前記シンチレータ結晶の間隙に挿入され互いに平行となっている複数の第2反射板を有し、
前記シンチレータは第1シンチレータ結晶層と、この第1シンチレータ結晶層よりも第1反射板の枚数が多い第2シンチレータ結晶層とを少なくとも備え、
前記第1シンチレータ結晶層における前記第1反射板の配列方向の全幅と前記第2シンチレータ結晶層における前記第1反射板の配列方向の全幅とが同一となるように前記第1シンチレータ結晶層に設けられた互いに隣接する第1反射板の間隔は前記第2シンチレータ結晶層に設けられた互いに隣接する第1反射板の間隔よりも広くなっていることを特徴とする放射線検出器。 - 請求項1に記載の放射線検出器において、
前記シンチレータは第3シンチレータ結晶層と第3シンチレータ結晶層よりも前記第2反射板の枚数が多い第4シンチレータ結晶層とを少なくとも備え、
前記第3シンチレータ結晶層における前記第2反射板の配列方向の全幅と前記第4シンチレータ結晶層における前記第2反射板の配列方向の全幅とが同一となるように前記第3シンチレータ結晶層に設けられた互いに隣接する第2反射板の間隔は前記第4シンチレータ結晶層に設けられた互いに隣接する第2反射板の間隔よりも広くなっていることを特徴とする放射線検出器。 - 請求項1または請求項2に記載の放射線検出器において、
前記第1反射板の各々と前記第2反射板の各々とには前記蛍光検出手段の向かう方向に沿って複数の溝が形成されており、
前記第1反射板と前記第2反射板との各々に設けられた溝が嵌合して反射板格子枠体を形成することにより前記第1反射板と前記第2反射板とが一体化されていることを特徴とする放射線検出器。 - 請求項3に記載の放射線検出器において、
前記反射板格子枠体が有する反射板格子よって分割された区画の各々には4個のシンチレータ結晶が挿入されていることを特徴とする放射線検出器。 - 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の放射線検出器において、
前記第1シンチレータ結晶層において前記シンチレータの側端面の一端側に位置する第1反射板と前記一端側に位置する第1反射板に隣接する第1反射板との間隔を最大として前記一端側に位置する第1反射板から前記シンチレータの中心部に向かうにしたがって互いに隣接する第1反射板の間隔が次第に狭くなっていることを特徴とする放射線検出器。 - 請求項2に記載の放射線検出器において、
前記第3シンチレータ結晶層において前記シンチレータの側端面の一端側に位置する第2反射板と前記一端側に位置する第2反射板に隣接する第2反射板との間隔を最大として前記一端側に位置する第2反射板から前記シンチレータの中心部に向かうにしたがって互いに隣接する第2反射板の間隔が次第に狭くなっていることを特徴とする放射線検出器。 - 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の放射線検出器において、
前記第1シンチレータ結晶層において前記シンチレータの側端面の一端側に位置する第1反射板と前記一端側に位置する第1反射板に隣接する第1反射板との間隔を最小として前記一端側に位置する第1反射板から前記シンチレータの中心部に向かうにしたがって互いに隣接する第1反射板の間隔が次第に広くなっていることを特徴とする放射線検出器。 - 請求項2に記載の放射線検出器において、
前記第3シンチレータ結晶層において前記シンチレータの側端面の一端側に位置する第2反射板と前記一端側に位置する第2反射板に隣接する第2反射板との間隔を最小として前記一端側に位置する第2反射板から前記シンチレータの中心部に向かうにしたがって互いに隣接する第2反射板の間隔が次第に広くなっていることを特徴とする放射線検出器。 - 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の放射線検出器において、
前記第1シンチレータ結晶層において互いに隣接する第1反射板の間隔が同一なものとなっていることを特徴とする放射線検出器。 - 請求項2に記載の放射線検出器において、
前記第3シンチレータ結晶層において互いに隣接する第2反射板の間隔が同一なものとなっていることを特徴とする放射線検出器。 - 請求項1ないし請求項10のいずれかに記載の放射線検出器において、
前記シンチレータを構成するシンチレータ結晶の各々を囲むように前記蛍光を透過する透過材が設けられていることを特徴とする放射線検出器。 - 請求項1ないし請求項11のいずれかに記載の放射線検出器がリング状に配列され放射線検出データを生成する検出器リングと、
前記放射線検出器データの同時計数を行う同時計数手段と、
前記検出器リングにおける蛍光が発生した位置を弁別する蛍光発生位置弁別手段と、
前記蛍光発生位置弁別手段から送出された解析データを受信し被検体の断層画像を形成する画像形成手段とを備えることを特徴とする断層撮影装置。
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