JP3697340B2 - 放射線入射位置3次元検出器の発光位置特定方法 - Google Patents

放射線入射位置3次元検出器の発光位置特定方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シンチレーション放射線検出器に関し、特に、陽電子放出断層装置(PET:Positoron Emission Tomography装置)の検出器として用いるのに適した放射線三次元位置検出器に関する。
【0002】
【従来の技術】
陽電子放出断層装置(PET装置)は、陽電子を放出する放射性アイソトープで標識した化合物を予め注入された被検体から放射される放射線を、被検体の外部から検出する装置である。検出結果から放射性アイソトープの被検体内における位置および濃度を示す断層画像を生成し、表示する。ユーザは、この画像を見ることにより、放射性アイソトープで標識された化合物が、被検体内でどこにどれくらいの濃度で存在するかを知ることができる。これを利用して、例えば被検体内の生理的活性の高い場所および濃度を測定することができる。
【0003】
このようなPET装置は、図5のように、被検体501から放射される放射線を検出するために、被検体501を取り囲むように円筒形に配置された放射線検出器506を用いる。検出器506は、例えばBi4Ge312結晶等のように、放射線の入射により発光する構成のシンチレータ502と、シンチレータ502の発した光を受光する受光素子503とにより構成される。シンチレータ502は、図5、図6のように円筒形に配置され、各シンチレータ502間には、反射膜が配置され、発光した光が隣接するシンチレータ502に入射するのを防止している。被検体501からの放射線は、互いに逆向きに2光子ずつ同時に放射される性質があるため、受光素子503によりシンチレーション発光が同時に計測された2つのシンチレータを特定することにより、2つのシンチレータを結ぶ線上に、放射線を発する部位511や部位512があることを知ることができる。演算装置504は、同時に発光が計測されたシンチレータの位置データをメモリに記録していき、これらの収集されたデータから数学的手法を用いて、検出器506内の空間内の部位511や部位512の位置を特定し、これを表示装置505に表示させる。
【0004】
ところが、被検体501の放射線を発する部位が、部位511のように、検出器506(リング)内の空間(視野)の中心に位置する場合には、放射線がシンチレータ502の厚さ方向(以下、深さ方向ともいう)に入射するが、部位512のように、円筒形の中心からずれた位置にあり、かつ図6のような方向に放射線が放出された場合には、放射線が複数のシンチレータ502を斜めに横切ることになる。このように放射線が複数のシンチレータ502を横切った場合、どのシンチレータ502が発光するかは確率によって定まる。したがって、同じ事象が起こった場合(部位512から同じ方向に放射線が放出された場合)でも同じシンチレータ502の対がいつも発光するとは限らず、発光したシンチレータ502を結ぶ線が複数存在することとなり、これらのデータを用いて算出された放射線発生部位はぼけてしまうこととなる。このような原因から、一般的なPET装置は、視野周辺に向かうにしたがって多少ぼけてしまう。(軸方向の解像度が劣化する。)この解像度の劣化を避けるためにシンチレータ502を薄くしてしまうと、放射線がシンチレータ502によって捕らえられる確率が減り、検出器506の感度の劣化を招くという問題が生じる。
【0005】
特公平5−75990号公報では、複数のシンチレータを少しずつずらしながら多層に積み重ねた積層体に、光位置検出器を取り付け、光位置検出器の受光位置によってシンチレータ積層体の深さ方向の発光位置を検出する構成が開示されている。
【0006】
また、特開昭63−47686号公報には、シンチレータを複数のシンチレータセルに分け、複数のセルを、セルとは屈折率の異なる透明板をはさみながら複数段積み上げた構成にすることにより、受光素子まで到達する光の透過率が、複数のシンチレータセルごとに異なるようにし、受光量の大きさから発光部位がどのセルかを特定することが提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、発光したシンチレータセルを容易に特定することができ、しかも、発光したシンチレータセルの位置を視覚的に確認できる放射線入射位置3次元検出器の発光位置検出方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明によれば、以下のような放射線入射位置3次元検出器が提供される。
【0009】
すなわち、各段に2行×2列に4個配置されて、多段に積み上げられた複数のシンチレータセルと、前記積み上げられた複数のシンチレータセルのいずれかに接続された受光素子とを有する放射線入射位置3次元検出器の発光したシンチレータセルを特定する方法であって、
前記複数のシンチレータセルと1対1に対応する複数の領域を、予め定めておいた所定の2次元座標上に重ならないように表示する第1のステップと、
前記受光素子の出力を示す点を前記所定の2次元座標上に表示する第2のステップと、
前記2次元座標上での前記出力を示す点と前記領域との位置関係を調べ、前記出力を示す点が含まれる領域に対応する前記シンチレータセルを、発光したシンチレータセルとして特定する第3のステップとを有することを特徴とする放射線入射位置3次元検出器の発光位置特定方法である。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施の形態について説明する。
【0011】
本発明の実施の形態の放射線入射位置3次元検出器は、図1のように、光検出器に結合されたシンチレーションセルの3次元マトリクスからなる。シンチレーションセルは、放射線の入射により発光する材料の単結晶からなる。この3次元マトリクス形状の3次元検知器は、各段が2行×2列の4個のシンチレータセルからなり、多段の直方体ブロック形状である。図1は、対称光分配構造を有する4段ブロックの3次元マトリクス検出器の概略図を示す。最下段の4個のシンチレータセル301、305、309、313は、4個の光電子増倍管または位置感応光電子増倍管からなる受光素子321、322、323、324に光学的に結合される。これら受光素子からの出力信号は、発光したシンチレータセル特定のためにアンガー型位置決め論理(Anger-type positioning logic)に使用される。これらのシンチレーションセル同士は、エアギャップまたは種々の光学結合化合物(coupling compounds)により互いに結合され、その結果、位置決め論理内において明確に発光したシンチレーションセルを特定するよう光分配を最適化することができる。また、後述する溝付き結晶(slotted crystals)の利用した3次元検出器は、光を制御可能な方法で複数の光電子増倍管に分配できるため、シンチレーションセルの特定に有益である。
【0012】
ここで、図1の放射線入射位置3次元検出器の構成について詳しく説明する。
【0013】
図1の3次元検出器は、シンチレータセルを4段に積み上げたものであり、各段にはそれぞれ4個のシンチレータセルが2行(縦)×2列(横)に並べられている。
【0014】
シンチレータセル301〜316は、高さ方向には直接積み上げられている。したがって、シンチレータセル301〜316の高さ方向の境界面は、極薄い空気の層を介して各シンチレータセルが接しており、シンチレーション発光した光は、上下方向の境界面ではほとんど吸収されるこことなく、一定の割合で透過され、残りは反射され逆進する。
【0015】
一方、縦および横方向の境界面は、次のような構成になっている。1段目(最下段)の4個のシンチレータセル301、305、309、313が互いに隣接する境界面には、反射シート331が配置され、シンチレータセル301、305、309、313間での光の行き来を完全に遮断している。2段目の4個のシンチレータセル302、306、310、314が互いに隣接する面には、中心部分から半分程度の面積だけ反射シート332が配置され、残りの部分は、直接接触している。3段目の4個のシンチレータセル303、307、311、315が互いに隣接する面には、中心部分から1/4程度の面積だけ反射シート333が配置され、残りの部分は、直接接触している。これにより、2段目のシンチレータセル302、306、310、314間は、境界面の約1/2の面積の部分で光が透過できる。3段目の4個のシンチレータセル303、307、311、315は、境界面の約3/4の面積の部分で光が透過できる。4段目(最上段)の4個のシンチレータセル304、308、312、316は、互いに直接接触しており、それぞれの境界面の全面から光が透過できる。
【0016】
また、1段目の4個のシンチレータセル301、305、309、313の底面には、それぞれ受光素子(光電子増倍管)321、322、323、324が接触している。底面と受光素子との間の間隙にはシリコンオイルが満たされている。また、積み上げたシンチレータセル301〜316の外周面は、図示していないが、反射シートで覆われている。
【0017】
このような構成の3次元位置検出器では、シンチレータセル301〜316内には、シンチレータセル301〜316の高さ方向に光の経路351、352、353、354が生じる(図2)。光の経路351、352、353、354は、4段目(最上段)の4個のシンチレータセル304、308、312、316が互いに接する境界面において連結される。よって、例えば、シンチレータセル308で発せられた光は、光の経路352に沿って受光素子322に達するとともに、光の経路352を逆向きに進んだ光が、シンチレータセル308から隣接するセル304、312に進み、光の経路351、353を進んで受光素子321、323に至る。さらに、セル304、312から一部の光がセル316に進んで、光の経路354を進み受光素子324に至る。このように、図1の3次元位置検出器は、光学的には、図2のようにそれぞれ端部に受光素子321〜324が接続された4本の光の経路351〜354が連結された構成になる。このとき、光が通過する境界面ごとに、その境界面の透過率に応じた割合の光だけが透過でき、残りは反射されて逆向きに進行することが繰り返されるため、各光の経路351〜354に沿って光が受光素子321〜324に至るまで間に、光が通過する境界面の数の逆数に近い割合で受光素子321〜324から出力が得られる。
【0018】
よって、受光素子321〜324の相互間の出力比を知ることにより、どのシンチレータセルにおいて発光が生じたか(すなわちガンマ線が入射したか)を同定することができる。このとき、4つの受光素子321〜324の相互の出力比から容易にしかも確実にシンチレータセルを同定するために、本発明では、4つの受光素子321〜324の出力の相関を2次元画像に表し、この画像により発光したシンチレータセルを特定する。この原理についてまず説明する。
【0019】
4つの受光素子321〜324の出力A,B,C,Dは、別個の増幅器およびフィルタ回路に接続されている(回路構成については後述する)。一方、出力の合計A+B+C+Dを求め、これを、コンプトン散乱を含めたノイズ放射線による出力の判定に用いる。出力の合計A+B+C+Dは、図1の3次元検出器のシンチレータセル301〜316の全てに吸収されたγ線のエネルギーの合計を表す。3次元検出器内のいずれかのシンチレータセル内の1回の発光ごとに、出力の合計A+B+C+Dを求めると、この合計A+B+C+Dにより、その発光を引き起こした放射線のエネルギーがコンプトン端(Compton edge)以上のエネルギー値であるかどうかを判定することができる。そのコンプトン端とは、被検体内でコンプトン散乱された放射線による発光の最大エネルギーに対応し、コンプトン散乱されていない放射線よりもエネルギーが低い。具体的には、図3(a),(b),(c),(d)に示すように、各シンチレータセル309〜312に入射した放射線のエネルギーと入射回数(頻度)との関係とを調べると、間に谷間のある二つのピークが見られる。谷間よりもエネルギーが低い側のピークは、コンプトン散乱された放射線の入射を示している。谷間よりもエネルギーが高い側のピークは、検出すべき放射線の入射を示している。よって、出力の合計A+B+C+Dが、谷間のエネルギーよりも高いエネルギーかどうか判定することにより、コンプトン散乱を含めたノイズの放射線による出力A、B、C、Dを取り除くことができる。チャンネル数がコンプトン端より高いチャンネル数であればノイズでないと判定する。判定により、検出すべき放射線によるデータであると判定された出力A、B、C、Dのデータは、次式で定められるxおよびyの位置決め値の2次元座標の上でヒストグラム化される。
【0020】
x=((A+B)−(C+D))/(A+B+C+D)
y=((A+C)−(B+D))/(A+B+C+D)
この位置決めヒストグラムの2次元画像はガンマ線の広い照射により得られる。
【0021】
これら出力A、B、C、Dの処理を具体的に説明する。
【0022】
図1の3次元検出器の受光素子321〜324は、図4に示すような回路1100等に接続されている。すなわち、受光素子321〜324は、それぞれ増幅器3a〜3dに接続されている。増幅器3a〜3dには、それぞれ波形整形器5a〜5dが接続されているとともに、加算器4にも接続されている。増幅器3a〜3dは、それぞれA/D変換器6a〜6dに接続されている。加算器4は、波形整形器5eおよび制御回路7に順に接続されている。A/D変換器6a〜6dは、制御回路7の出力によって制御されながらPCインタフェース8を介してパーソナルコンピュータ9に入力される。パーソナルコンピュータ9には表示装置10が接続されている。
【0023】
これらの回路およびパーソナルコンピュータ9は、受光素子321〜324の出力を図1のように出力A,B,C,Dとした場合に、
x=((A+B)−(C+D))/(A+B+C+D)
y=((A+C)−(B+D))/(A+B+C+D)
を求めるために配置されている。その理由は、各シンチレータセル301〜316に放射線を入射させて発光させ、上記x、yを求め、点(x,y)を、x軸、y軸の2次元座標上に表示させることを繰り返し行うと、図7で示すように原点を中心に第1象現〜第4象現に同心円状に、16個の領域が得られる。この領域がそれぞれシンチレータセル301〜316に対応するのである。すなわち、上記x、yを求め、2次元座標上に表示することにより、シンチレータ発光された光が、光の経路351〜354に沿って受光素子321〜324に至るまで間に、光が通過する境界面の数の逆数の割合で受光素子321〜324から出力が得られることを、2次元座標上に位置として示すことができるのである。具体的には、原点に最も近い4つの領域が最上段のシンチレータセル304、308、312、316でそれぞれで発光した場合の点(x、y)の位置を示している。また、原点から離れるに従い下段側のシンチレータセルで発光した場合の点(x、y)の位置を示し、原点から最も遠い4つの領域が最下段のシンチレータセル301、305、309、313で発光した場合の点(x、y)の位置を示している。これらの領域は、各象現の方向に、原点を中心に放射状に広がっている。
【0024】
したがって、上述のように予め各シンチレータセル301〜316に放射線を入射させて発光させるか、もしくは計算によって、図7のような2次元座標上の領域の位置を予め求め、これをもとに点(x、y)の座標とシンチレータセル301〜316との関係を示すテーブルを作成し、このテーブルをパーソナルコンピュータ9内のメモリに格納しておくことにより、以下のような手順で、受光素子321〜324の出力から、発光したシンチレータセルを同定できる。
【0025】
受光素子321〜324の出力A,B,C,Dは、図4の回路1100の増幅器3a〜3dによってそれぞれ増幅され、波形整形器5a〜5dにより波形が整形される。一方、加算器4は、増幅器3a〜3dの出力を加算することにより、A+B+C+Dを出力する。波形整形器5eは、出力A+B+C+Dの波形を整形する。制御回路7は、出力A+B+C+Dの出力が、予め定めれている設定値以上である場合には、A/D変換器6a〜6dに波形整形器5a〜5dの出力A,B,C,Dをデジタル信号に変換してPCインタフェース8に出力させるとともに、自らも出力A+B+C+Dをデジタル信号に変換してPCインタフェース8に出力する。なお、制御回路7の設定値としては、コンプトン散乱された放射線等によって生じる出力A+B+C+Dの最大値を予め設定しておく。制御回路7が、この値よりも出力A+B+C+Dが大きいかどうか判別することにより、コンプトン散乱した放射線等のノイズの出力ではなく、測定すべき放射線による出力A、B、C、DのみをPCインタフェース8に受け渡すことができる。
【0026】
パーソナルコンピュータ9は、PCインタフェース8から受取った値を、内蔵するメモリに格納されている図8のフローチャートのようなプログラムに沿って処理する。すなわち、まず、PCインタフェース8から出力A,B,C,DおよびA+B+C+Dを受け取り(ステップ1201)、x=((A+B)−(C+D))/(A+B+C+D)、y=((A+C)−(B+D))/(A+B+C+D)を求める(ステップ1202)。そして、x軸y軸の2次元座標上にステップ1202で求めた点(x,y)を表示する画像を生成するとともに、上述のように予めメモリに格納されているテーブルを用いて点(x、y)に対応するシンチレータセルの番号(例えばシンチレータセル308)を同定する(ステップ1203、1204)。ステップ1203で生成した画像と、ステップ1204で同定したシンチレータセルとを表示装置10に表示させる。また、出力A+B+C+Dは、入射した放射線のエネルギーの大きさを示しているので、出力A+B+C+Dもいっしょに表示装置10に表示させる。また、パーソナルコンピュータ9は、出力A,B,C,DおよびA+B+C+Dを受け付けた時刻、すなわち放射線の入射を検出した時刻の計時も行い、放射線を検出した時刻も表示装置に表示する。
【0027】
このように本実施の形態では、シンチレータセル301〜316を、2行×2列×4段になるように積み重ね、底面に結合させた4つの受光素子321〜324の出力の比を図7に示すような2次元座標上に示す点(x、y)を求めることにより、発光したシンチレータセルが同定できる。この方法は、2行×2列×4段の計16個のシンチレータセルから発光したシンチレータセルを同定するのに、複雑な計算をする必要がなく、しかも、2行×2列である限り、シンチレータセルの段数をいくつに増加しても同じ方法で発光したシンチレータセルを同定することができるという利点がある。また、各シンチレータセルに対応する領域を、2次元画像として図7のように、原点を中心に、柱状に積み上げられたシンチレータセルを順に並べて同心円状に対称に配置した画像として表示装置10上に画像表示できるため、ユーザは、発光したシンチレータセルを視覚的に確認することができる。また、これを利用して、セル間の反射シートの配置等の条件を変えながら、画像上のシンチレータセルの対応領域の配置との関係を調べ、シンチレータセルの同定に最適な検出器の構造にすることができる。
【0028】
なお、シンチレータセル301〜316としては、CeがドープされたGd2SiO5(GSO)単結晶を切り出したものを用いることができる。CeがドープされたGd2SiO5の組成としては、Gd2(1-x)Ce2xSiO5(ただし、5×10-4≦x≦10-2)であるものを用いることができる。その理由は、このCeがドープされたGd2SiO5単結晶の屈折率は、1.85であり、シンチレータセルとシンチレータセルとが接する部分の空隙を満たす空気との光学的不連続性が、他の材料Bi4Ge312結晶(屈折率n=2.15)に比べて小さいためであるである。また、シンチレータセルとして用いることのできる他の材料としては、ルテチウムオキシオルト珪酸塩(lutetium oxyorthosilicate : LSO)結晶も用いることができる。なぜなら、LSOは、GSOと殆ど同じ屈折率(n=1.85)を有するとともに、より大きい光出力を有するからである。
【0029】
具体的な実験結果について説明する。以下のすべての実験は、GSO単結晶をシンチレータセルとして使用した。また、シンチレータセルの外周面を覆う反射シートとしては、ポリテトラフルオロエチレンのテープ(厚さ0.2mm)を用いた。反射シート331、332、333は、このテープを2枚重ねて0.4mm厚さとした。
【0030】
まず、第1の実験として、図1の3次元検出器を高さ方向に2段に変更し、他の部分の構成は同じにして検出器を構成した。各シンチレータセル301等のサイズは10mm(行)×10mm(列)×10mm(高さ)の大きさとした。受光素子321〜324の上面の大きさは、それぞれ9.8mm×9.8mmとした。最下段のシンチレータセル301、304、309、313と受光素子321〜324とを接する面のシリコンオイルとしては、屈折率=1.4のものを用いた。このような2行×2列×2段の検出器の頂部表面から15cmの距離に、ガンマ線照射のための点源(0.1mCi Cs−137(662keV))を配置し、受光素子321〜324の出力を収集し、上述のような回路で処理して、図7のような2次元座標のマップ(2次元位置決めマップ)を作成した。但し、制御回路7のノイズ裾切りのために予め定めた閾値としては、約100keVを設定した。それ以上の上限は設定しなかった。このようなデータ収集モードをリストモードという。リストモードでデータ収集後、リストモードで収集したデータを用いて、2次元位置決めマップにおける個々の領域ごとにそれぞれのコンプトン端より少し上ところに閾値を設定し、さらに高エネルギーのノイズ成分を取り除くデータの選別をパーソナルコンピュータ9によって実施した。最終的には、トータル5000から10000個のデータによって、2次元位置決めマップを生成した。得られた2次元位置決めマップは、シンチレータセルに対応する8個の領域が明瞭に現れていた。この2次元位置決めマップの原点と、それぞれの領域との距離を測定した。その結果を表1に示す。
【0031】
【表1】
Figure 0003697340
【0032】
外側の4個の領域は、最下段の4つのシンチレータセルに対応し、これらの領域の位置は、4個の結晶が光学的に互いに遮断された一段のみのシンチレータ検出器の場合の領域の位置と殆ど同じであった。内側の4個の領域は、2段目の4つのシンチレータセルに対応する。これらの8つの領域は、2次元位置決めマップ上で明瞭に分離されている。よって、この2次元位置決めマップを予め求めておくことにより、出力された点(x、y)から発光したセルを精度よく特定できる。これは、4個の受光素子へ、光の経路351〜354を介して光分配が行われる結果である。2段目の4つのシンチレータセルおよび最下段の4つのシンチレータセルのエネルギー分解能はそれぞれ14.9および13.5%である。2次元位置決めマップの内側の4個の領域と原点との間の領域は、十分広く、セルを2段以上積み上げた多段検出器にした場合にセルの特定に利用するのに十分と思われる。
【0033】
2段の検出器の光分配特性を確かめるために、最下段のシンチレータセルと2段目のシンチレータセルとの間に、20mm×20mm×3mm(深さ)のルサイト(Lucite:デュポン社の商標)の板(屈折率=1.49)を置いた。これらのステージおよびルサイト板の間のカップリング剤としてシリコーンオイルを使用した。Luciteを用いた2段検出器ユニットの2次元位置決めマップを同様に求めた結果を表1に示す。先の2段検出器に比べて8個の領域が原点の中央領域に接近している。これは、ルサイトが受光素子への光分配の均等化を促進させるためである。また、各領域の領域のサイズが大きくなっており、このことから、各シンチレータセル内のガンマ線吸収の位置の違いにかかわらず、4個の受光素子への光分配比を一定とする効果を低減させる役割をルサイト板が果たしていることがわかる。最下段および2段目の両方のシンチレータセルに対応する領域のエネルギー分解能は12.5%である。
【0034】
この2段の検出器の最下段のシンチレータセルの下にさらにもう1段シンチレータセルを追加して、3段の検出器を組み立てた。ルサイト板と2段目のシンチレータセルとの間、および、2段目のシンチレータセルと最下段のシンチレータセルとの間の空隙は、両方とも空気ギャップとした。図9は、このルサイト板を有する3段検出器の2次元位置決めマップを示している。内側(原点寄り)の各領域は最上段(3段目)のシンチレータセルに対応し、中間の各領域は2段目のシンチレータセルに対応し、外側の各領域は最下段のシンチレータセルに対応している。最上段、2段目、最下段についてのエネルギー分解能は、それぞれ、13.5%,15.3%および15.3%である。
【0035】
なお、上述の表1の数値は、2次元位置決めマップの画像中心(原点)から各領域の中心までの距離の平均値を示している。ただし、これらの値は、4個のシンチレータセルが互いに光学的に遮断されたシンチレータ検出器についての領域の平均距離で正規化されている。また、表2は、表1に示した2次元位置決めマップにおける各領域についての、受光素子からの合計出力の平均値を示している。ただし、これらの値は最下段のシンチレータセルの値で正規化されている。
【0036】
【表2】
Figure 0003697340
【0037】
つぎに、第2の実験として、高分解能かつ高感度の放射線入射位置3次元検出器モジュールを得るために、一つ一つのシンチレータセルの大きさが小さい図10のような構造の3次元検出器を組み立てた。
【0038】
シンチレータセルの大きさは、3.8mm(縦)×3.8mm(横)×6mm(深さ)の大きさである。図10の3次元検出器は、図1の3次元検出器と似ているが、4段目(最上段)のシンチレータセル401の構造が図1とは異なっている。具体的には、図10の4段目のシンチレータセル401は、4つに完全に分割されたセルではなく、4個分のセルの大きさ(8mm×8mm×6mm)を有する一つのセル401に、図11のように、底面側から十文字に溝402、403を入れ、4つの部分401a,401b、401c、401dに分けたものである。よって、4つの部分401a,401b、401c、401dは、溝402、403の上部では、互いに連続している。溝402、403は、幅0.4mmで深さは2mmまたは4mmとした。溝402、403の内壁面は、粗面である。また、溝402、403の内部に光学結合材(シリコングリース)を充填してある。溝402、401の内壁面は、粗面である。また、1段目から3段目の各段において4つのシンチレータセルが隣接する部分には、厚さ0.4mmの反射シートを全面に配置している。4段目のセル401の底面と3段目のセル303、307、311、315の上面との接触面にも、光学結合材(シリコンオイル)を満たしてある。
【0039】
図10の3次元検出器においても、図2の光の経路351、352、353、354と同様に、各受光素子321〜324を相互に結ぶ4つの光の経路が生じる。4つの光の経路は、4段目(最上段)のシンチレータセル401において、相互に連結される。なお、図10の構成では、反射シートが1段目〜3段目のシンチレータセル間の境界面の全面に配置されているため、図2の光の経路355、356は、図10の構成では生じない。
【0040】
第2の実験としては、図10の構成の3次元検出器の段数を減らし、最下段のシンチレータセル301等と最上段のシンチレータセル401との2段にした検出器を作成した。シンチレータセル401の溝402、403の深さは、4mmとした。上下方向のセルとセルとの間の空隙は、空気ギャップとした。この構成の検出器の2次元位置決めマップを、上述の方法によって求めたところ、個々のシンチレータセルに対応して8個の領域が明瞭に見て取れる配置であった。最下段のシンチレータセルに対応する外側の4個の領域位置は、表3のように4個のシンチレータを互いに光学的に遮断した一段の検出器の場合の領域の位置と殆ど同じであった。
【0041】
【表3】
Figure 0003697340
【0042】
この場合の最上段(2段目)のシンチレータセルと最下段(1段目)のシンチレータセルとのエネルギー分解能は13.0%である。また、内側の4つの領域と外側の4つの領域との間の領域は、2段を超える段数の3次元検出器にした場合にも、シンチレータセルの特定に利用するのに十分なほど広い。
【0043】
つぎに、図10の構成で3段の3次元検出器を形成した。これは、図10の4段の構成から3段目のシンチレータセル303等を取り除いた構成である。シンチレータセル401の溝402等の深さは4mmとした。これらのシンチレータセルの上下の境界の空隙は、空気ギャップとした。この3段の3次元検出器の2次元位置決めマップを求めた結果を図12に示す。図12のように、12個のシンチレータセルに対応する12個の領域が明瞭に見て取れる。最上段、2段目および最下段のシンチレータセルのエネルギー分解能は、それぞれ、14.5%,14.2%および13.0%である。
【0044】
つぎに、図10の構成の4段の3次元検出器を形成した。最上段のシンチレータセル401の溝402等の深さは2mmとした。シンチレータセルの上下方向の境界の空隙は空気ギャップとした。この4段の3次元検出器の2次元位置決めマップを求めた結果を図13に示す。放射線(γ線)を上部から照射しているため、シンチレータセル内でフォトンが減衰し、下の方の段のシンチレータセルほど出力回数が少なかった。このマップは、個々のシンチレータセルに対応して16個のピークが認識される。最上段、3段目、2段目および1段目(最下段)の各段のシンチレータセルのエネルギー分解能は、それぞれ、16.3%,18.3%,16.4%および12.0%である。これらのエネルギースペクトルの組は図3に示した通りである。
【0045】
なお、上述の表3の数値は、2次元位置決めマップの画像中心(原点)から各領域の中心までの距離の平均値を示している。ただし、これらの値は、4個のシンチレータセルが互いに光学的に遮断されたシンチレータ検出器についての領域の平均距離で正規化されている。また、表4は、表3に示した2次元位置決めマップにおける各領域についての、受光素子からの合計出力の平均値を示している。ただし、これらの値は最下段のシンチレータセルの値で正規化されている。
【0046】
【表4】
Figure 0003697340
【0047】
上述した実験により、本実施の形態で提案される図1および図10の形態の放射線入射位置3次元検出器を、上述した放射線が入射して発光したシンチレータセルを2次元座標(2次元位置決めマップ)の領域に対応させてことができることを示すことができた。したがって、これらの2次元位置決めマップを予め求めておくことにより、受光素子の出力から点(x,y)を求め、この点(x,y)が2次元位置決めマップ上のどの領域に属するかを判定することにより、その領域に対応するシンチレータセルで発光したことが特定できる。
【0048】
この方法は、予め2次元位置決めマップを求めておけば、発光したシンチレータセルを同定するのに、複雑な計算をする必要がなく、しかも、2行×2列である限り、シンチレータセルの段数をいくつに増加しても同じ方法で発光したシンチレータセルを同定することができるという利点がある。また、この2次元位置決めマップの領域の配置を2次元画像として、表示装置上に画像表示することにより、ユーザは、発光したシンチレータセルを視覚的に確認することができる。また、これを利用して、セル間の反射シートの配置等の条件を変えながら、画像上のシンチレータセルの対応領域の配置との関係を調べ、シンチレータセルの同定に最適な検出器の構造にすることができる。
【0049】
なお、本実施の形態では、x、yをそれぞれ
x=((A+B)−(C+D))/(A+B+C+D)
y=((A+C)−(B+D))/(A+B+C+D)
により定義しているが、この数式に限らず
x=((A+B))/(A+B+C+D)
y=((A+C)))/(A+B+C+D)
により定義してもよい。この数式を用いると、図7の原点が、図7の座標の左下の角に位置することになるが、上述の方法と同様の方法で発光したシンチレータセルを特定することができる。また、これらの数式に限らず、いわゆる重心演算方法であれば、他の数式を用いることも可能である。
【0050】
また、本実施の形態の2次元位置決めマップは、図7のように、2行2列に積み上げられた4本のシンチレータセルの柱を、中心から外側に向かって、押しつぶしたように、高さ方向に中心から放射状に各領域が並ぶ配置となる。すなわち、同じ高さ(段)のシンチレータセル同士は、同じ半径の同心円上にのる形状となり、2次元座標上のマップでありながら、2行×2列×高さに3次元に積み重ねられた複数のシンチレータセルの配置を連想しやすい。よって、この図7の領域の形状を、点(x,y)といっしょに表示することにより、ユーザは、3次元空間における発光しているシンチレータセルの位置を容易に把握できる。したがって、この図7のマップを、放射線入射位置3次元検出器に限らず、例えば、2行×2列×複数段に受光面を有する受光素子の受光点を2次元画面上に表示する場合や、2行×2列×複数段に部屋が並んでいるビルに異常が発生した部屋を2次元画面上に表示する場合等の他の3次元空間の位置検出器の検出結果表示に応用することができ、その場合も空間内の位置の把握が容易という効果が得られる。 なお、上述の放射線入射位置3次元検出器の実施の形態においては、発光したシンチレータセルの特定を確実にするためには、2次元位置決めマップ上の各領域が分離されている必要がある。このとき、検出器の段数が多くなると、図7のように、各領域を放射状に四方に一列ずつ配置する2次元位置決めマップは、大きく広がってしまうという問題がある。これを解決するためには、図7の放射状に四方にのみ広がっている領域の間のスペース、すなわち、図7においては、原点を中心とする−40゜〜40゜付近、50゜〜130゜付近、140゜〜220゜付近等のスペースを利用することにより、コンパクトに多数の領域を表示することが可能になる。このように領域の一部を領域間のスペースに配置するには、3次元検出器の図2のように対称的な光の経路を光学的構造を、非対称な構造にすることが考えられうる。例えば、現状では、2行2列のシンチレータセル間に反射シートが十文字に配置されているが、十文字ではなく、各段ごとに縦方向もしくは横方向のみに反射シートを配置し、格段ごとに反射シートを配置する方向を変えることが考えられる。発明者らは、この方法で、予備的な実験をおこない、領域の一部の配置を原点を中心とした回転方向にシフトさせることに成功している。
【0051】
なお、上述の実施の形態では、4つの受光素子として、4つの光電子増倍管を用いているが、4つの受光素子を一つの位置感応光電子増倍管により構成することも可能である。また、位置感応光電子増倍管の受光面積が、2行×2列のシンチレータセルが2以上搭載できる面積である場合には、2組以上の2行×2列のシンチレータセルを一つの位置感応光電子増倍管に搭載することができる。
【0052】
また、上述の実施の形態では、シンチレータセルをGSO単結晶で構成しているが、LSO単結晶で構成することもできる。なぜなら、すでに述べたようにLSOは、GSOと殆ど等しい屈折率を示すとともにGSOに比べてより大きい光出力を有するからである。
【0053】
【発明の効果】
上述してきたように、本発明によれば、発光したシンチレータセルを容易に特定することができ、しかも、発光したシンチレータセルの位置を視覚的に確認できる放射線入射位置3次元検出器の発光位置検出方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の放射線入射位置3次元検出器の構成を示す説明図。
【図2】図1の3次元位置検出器の光の経路を示す説明図。
【図3】(a),(b),(c),(d)図1の3次元位置検出器の各シンチレータセルに被検体から入射する放射線のエネルギーの分布と入射する頻度との関係を示すグラフ。
【図4】図1の放射線入射位置3次元検出器の出力を処理する回路の構成を示すブロック図。
【図5】従来の陽電子放出断層装置(PET装置)の構成を示すブロック図。
【図6】図5のPET装置の検出器の配置と、放射線の入射方向とを示す説明図。
【図7】図1の3次元位置検出器の出力を図4の回路で処理し、2次元座標上に点(x,y)と対応するシンチレータセルとの関係を示した2次元画像。
の反射シートの上端位置を低くした構成を示す説明図。
【図8】図4のパーソナルコンピュータの動作を示すフローチャート。
【図9】本発明の一実施の形態の3次元検出器の出力から求めた2次元位置決めマップの構成を示す説明図。
【図10】本発明の別の実施の形態の3次元検出器の構成を示す説明図。
【図11】図10のA−A断面図。
【図12】本発明の一実施の形態の3次元検出器の出力から求めた2次元位置決めマップの構成を示す説明図。
【図13】本発明の一実施の形態の3次元検出器の出力から求めた2次元位置決めマップの構成を示す説明図。
【符号の説明】
301〜316…シンチレータセル、321、322、323、324…受光素子、331、332、333…反射シート、351、352、353、354…光の経路、355、356…光の経路、401…シンチレータセル、401a、401b、401c、401d…部分、403…光学結合材、405…反射シート、501…被検体、511、512…部位、502…シンチレータ、503…受光素子、504…演算装置、505…表示装置、506…放射線検出器、1100…回路。

Claims (7)

  1. 各段に2行×2列に4個配置されて、多段に積み上げられた複数のシンチレータセルと、前記積み上げられた複数のシンチレータセルのいずれかに接続された受光素子とを有する放射線入射位置3次元検出器の発光したシンチレータセルを特定する方法であって、
    前記複数のシンチレータセルと1対1に対応する複数の領域を、予め定めておいた所定の2次元座標上に重ならないように表示する第1のステップと、
    前記受光素子の出力を示す点を前記所定の2次元座標上に表示する第2のステップと、
    前記2次元座標上での前記出力を示す点と前記領域との位置関係を調べ、前記出力を示す点が含まれる領域に対応する前記シンチレータセルを、発光したシンチレータセルとして特定する第3のステップとを有することを特徴とする放射線入射位置3次元検出器の発光位置特定方法。
  2. 請求項1に記載の放射線入射位置3次元検出器の発光位置特定方法において、前記第1のステップは、前記複数のシンチレータセルのうち上下に連なるシンチレータセルに対応する領域が、ある点を中心として放射状に連なるように表示するステップであることを特徴とする放射線入射位置3次元検出器の発光位置特定方法。
  3. 請求項2に記載の放射線入射位置3次元検出器の発光位置特定方法において、前記シンチレータセルの最下段の4つのシンチレータセルには、受光素子が接続されていることを特徴とする放射線入射位置3次元検出器の発光位置特定方法。
  4. 請求項2または3に記載の放射線入射位置3次元検出器の発光位置特定方法において、前記放射状に連なる領域は、前記ある点に最も近い領域が、最上段の前記シンチレータセルに対応し、前記ある点から最も遠い領域が、最下段のシンチレータセルに対応していることを特徴とする放射線入射位置3次元検出器の発光位置特定方法。
  5. 請求項3に記載の放射線入射位置3次元検出器の発光位置特定方法において、前記複数のシンチレータセル内には、前記受光素子同士を相互に接続する光の経路が形成されており、
    前記受光素子による前記最下段の4つのシンチレータセルからの出力をそれぞれA,B,C,Dとし、
    x=((A+B)−(C+D))/(A+B+C+D)
    y=((A+C)−(B+D))/(A+B+C+D)
    とした場合に、
    前記2次元座標は、前記xおよびyを2軸とする2次元座標であり、
    前記第2のステップは、前記4つの受光素子の出力から前記xおよびyをそれぞれ求め、前記点の座標として、座標(x,y)を表示することを特徴とする放射線入射位置3次元検出器の発光位置特定方法。
  6. 請求項5に記載の放射線入射位置3次元検出器の発光位置特定方法において、前記A+B+C+Dを検出した放射線のエネルギーの大きさとして表示することを特徴とする放射線入射位置3次元検出器の発光位置特定方法。
  7. 請求項1に記載の放射線入射位置3次元検出器の発光位置特定方法において、前記放射線入射位置3次元検出器は、前記受光素子が出力した時刻を検出する計時手段を有し、
    前記計時手段の検出時刻を表示することを特徴とする放射線入射位置3次元検出器の発光位置特定方法。
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