JPH1114246A - 断熱箱体の製造方法 - Google Patents
断熱箱体の製造方法Info
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- JPH1114246A JPH1114246A JP9167136A JP16713697A JPH1114246A JP H1114246 A JPH1114246 A JP H1114246A JP 9167136 A JP9167136 A JP 9167136A JP 16713697 A JP16713697 A JP 16713697A JP H1114246 A JPH1114246 A JP H1114246A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 従来の方法では、吐出直後の混合液の発泡倍
率(発泡剤の蒸気圧)の調整に発泡ウレタン原液中の発
泡剤比を中心とした原液処方と発泡剤の沸点と発泡ウレ
タン原液の温度差を調整するなどの成形条件を検討し、
厳密に管理するなど、混合液の十分な広がりと洩れのな
い高い発泡倍率で吐出した混合液がボイドを生成しない
ように注入および充填するという高度な技術を必要とし
た。 【解決手段】 外箱に内箱を挿入して断熱箱体外郭部を
形成する工程と、ポリオールを主成分とし、発泡剤を含
むプレミックス液を混合する工程と、プレミックス液と
イソシアネート液とを混合し、この混合液を発泡剤の沸
点より20℃以内の高い温度に温調する工程と、断熱箱
体外郭部の内箱と外箱との間隙部に下方より上向きに混
合液を注入する工程とを備えたものである。
率(発泡剤の蒸気圧)の調整に発泡ウレタン原液中の発
泡剤比を中心とした原液処方と発泡剤の沸点と発泡ウレ
タン原液の温度差を調整するなどの成形条件を検討し、
厳密に管理するなど、混合液の十分な広がりと洩れのな
い高い発泡倍率で吐出した混合液がボイドを生成しない
ように注入および充填するという高度な技術を必要とし
た。 【解決手段】 外箱に内箱を挿入して断熱箱体外郭部を
形成する工程と、ポリオールを主成分とし、発泡剤を含
むプレミックス液を混合する工程と、プレミックス液と
イソシアネート液とを混合し、この混合液を発泡剤の沸
点より20℃以内の高い温度に温調する工程と、断熱箱
体外郭部の内箱と外箱との間隙部に下方より上向きに混
合液を注入する工程とを備えたものである。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、断熱材を充填させ
て成る冷蔵庫などの断熱箱体の製造方法に関するもので
ある。さらに詳しくは、断熱材である発泡ウレタンが特
定の組成物を有し、それの断熱箱体への注入方法に特徴
をもつ断熱箱体の製造方法に関するものである。
て成る冷蔵庫などの断熱箱体の製造方法に関するもので
ある。さらに詳しくは、断熱材である発泡ウレタンが特
定の組成物を有し、それの断熱箱体への注入方法に特徴
をもつ断熱箱体の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】冷蔵庫やショーケース、保冷車などの断
熱性に優れた壁で構成され、食品などの保管庫である断
熱箱体の断熱材には発泡ウレタンが用いられている。発
泡ウレタンの組成としては、互いが反応するポリオール
類とイソシアネート類の何れかの樹脂成分液中に、それ
らと反応せずに安定な混合状態を確保できる助剤成分、
例えば、反応の速度を調整する触媒や微細な泡を形成さ
せる整泡剤、さらに樹脂を膨張させる発泡剤などを混合
した発泡ウレタン原料液を用いる。
熱性に優れた壁で構成され、食品などの保管庫である断
熱箱体の断熱材には発泡ウレタンが用いられている。発
泡ウレタンの組成としては、互いが反応するポリオール
類とイソシアネート類の何れかの樹脂成分液中に、それ
らと反応せずに安定な混合状態を確保できる助剤成分、
例えば、反応の速度を調整する触媒や微細な泡を形成さ
せる整泡剤、さらに樹脂を膨張させる発泡剤などを混合
した発泡ウレタン原料液を用いる。
【0003】冷蔵庫の壁面に断熱材である発泡ウレタン
を充填させる方法は、これら2種類の原料液を混合した
混合液を外殻であるABS樹脂などの熱可塑性樹脂シー
トを真空成形した内箱と、薄板鋼板の折り曲げ成型品で
ある外箱とで覆われた十数ミリから数十ミリの狭い間隙
に、任意の位置に設けた注入口から注入することだけで
達成できる。
を充填させる方法は、これら2種類の原料液を混合した
混合液を外殻であるABS樹脂などの熱可塑性樹脂シー
トを真空成形した内箱と、薄板鋼板の折り曲げ成型品で
ある外箱とで覆われた十数ミリから数十ミリの狭い間隙
に、任意の位置に設けた注入口から注入することだけで
達成できる。
【0004】すなわち、注入した混合液は触媒によって
任意に調整された速度で樹脂が膨張するので、発泡した
樹脂が洩れないように注入口を密閉して放置すれば、そ
の後、数分〜十数分の短時間で樹脂の硬化が完了し、発
泡ウレタンの発泡の圧力による箱体の変形防止に用いて
いた治具から取り出せば断熱箱体が得られる。
任意に調整された速度で樹脂が膨張するので、発泡した
樹脂が洩れないように注入口を密閉して放置すれば、そ
の後、数分〜十数分の短時間で樹脂の硬化が完了し、発
泡ウレタンの発泡の圧力による箱体の変形防止に用いて
いた治具から取り出せば断熱箱体が得られる。
【0005】このように、発泡ウレタンは極めて簡易な
方法で、一般には4〜8分という短時間のうちに成形が
完了し、しかも軽量で断熱性能に優れることから、冷蔵
庫を中心とする冷蔵、冷凍用途の多くの構造用断熱材と
して用いられている。
方法で、一般には4〜8分という短時間のうちに成形が
完了し、しかも軽量で断熱性能に優れることから、冷蔵
庫を中心とする冷蔵、冷凍用途の多くの構造用断熱材と
して用いられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】この時に用いられる発
泡剤はHCFC141bというオゾン層破壊の原因物質
である塩素を含有する沸点が32℃の液状物質で、これ
を含む発泡ウレタンの原料液ともう一方の原料液の温度
は20℃から25℃に調整している。この両液の混合液
は、断熱箱体の背面または底部から開口部壁内(フラン
ジ部)または背面の薄板鋼板上に注入して落下させるの
が一般的であり、この狭い間隙を流動して広がった後、
発泡を開始して充填することとなる。
泡剤はHCFC141bというオゾン層破壊の原因物質
である塩素を含有する沸点が32℃の液状物質で、これ
を含む発泡ウレタンの原料液ともう一方の原料液の温度
は20℃から25℃に調整している。この両液の混合液
は、断熱箱体の背面または底部から開口部壁内(フラン
ジ部)または背面の薄板鋼板上に注入して落下させるの
が一般的であり、この狭い間隙を流動して広がった後、
発泡を開始して充填することとなる。
【0007】しかし、注入された混合液が断熱箱体の狭
い間隙を流動して広がる途中にある部品などの突起物が
あれば、その広がりを阻害され易いという欠点を有す
る。もしも、混合液が不十分な広がりであれば、その後
に行われる発泡による壁内の充填に要する発泡ウレタン
の流動距離が長くなり、断熱箱体の各部位間の強度や断
熱性能などの諸物性に均一性を欠く結果を招く。
い間隙を流動して広がる途中にある部品などの突起物が
あれば、その広がりを阻害され易いという欠点を有す
る。もしも、混合液が不十分な広がりであれば、その後
に行われる発泡による壁内の充填に要する発泡ウレタン
の流動距離が長くなり、断熱箱体の各部位間の強度や断
熱性能などの諸物性に均一性を欠く結果を招く。
【0008】このような不具合に対し、冷蔵庫の背面部
分が下の状態で発泡ウレタンの混合液を注入して、背面
板上に分散させ、発泡ウレタンの充填に要する流動距離
を短縮を達成し、上記問題点を回避する方法が提案され
ている。
分が下の状態で発泡ウレタンの混合液を注入して、背面
板上に分散させ、発泡ウレタンの充填に要する流動距離
を短縮を達成し、上記問題点を回避する方法が提案され
ている。
【0009】例えば、特開平2−192581号公報で
は、冷凍室と冷蔵室の中仕切り部に設けた注入口から背
面部分に落下させる方法が提案されている。
は、冷凍室と冷蔵室の中仕切り部に設けた注入口から背
面部分に落下させる方法が提案されている。
【0010】さらに、特開昭61−184375号公報
では背面を下にした状態で冷蔵庫の底面から天井面方向
に向かって、内箱と外箱との空隙内部に設けた分流部材
と称する障害物に水平方向に発泡ウレタンの原料混合液
を吐出して分散させながら注入する方法が提案されてい
る。
では背面を下にした状態で冷蔵庫の底面から天井面方向
に向かって、内箱と外箱との空隙内部に設けた分流部材
と称する障害物に水平方向に発泡ウレタンの原料混合液
を吐出して分散させながら注入する方法が提案されてい
る。
【0011】さらに、特開昭61−130890号公報
では、底面の任意の位置に注入管と称する部材に注入口
から発泡ウレタンの混合液を注入し、特殊な閉塞部材に
より密閉する方法が提案されている。
では、底面の任意の位置に注入管と称する部材に注入口
から発泡ウレタンの混合液を注入し、特殊な閉塞部材に
より密閉する方法が提案されている。
【0012】しかし、このような配慮をしたとしても、
注入された混合液が液状であるということから、箱体の
形成に要した部材の合わせ面や嵌合部から混合液の洩れ
が発生しやすいこと、充填した発泡ウレタンの泡(セル)
が肥大しやすいために断熱性能が劣るという欠点を有す
る。特に後者の場合、発泡の開始直後の不安定な泡が流
動によって生じる剪断力などによって破壊されやすく、
セルの肥大化とボイドの発生とともに厚いスキン層が形
成され易い。
注入された混合液が液状であるということから、箱体の
形成に要した部材の合わせ面や嵌合部から混合液の洩れ
が発生しやすいこと、充填した発泡ウレタンの泡(セル)
が肥大しやすいために断熱性能が劣るという欠点を有す
る。特に後者の場合、発泡の開始直後の不安定な泡が流
動によって生じる剪断力などによって破壊されやすく、
セルの肥大化とボイドの発生とともに厚いスキン層が形
成され易い。
【0013】これら欠点を排除するため、泡状で注入す
るフロス発泡法を用いることによって洩れの発生抑制と
セルの微細化を達成する方法もあるが、本来、泡状での
注入は注入直下に泡が堆積してその後の流動距離が長く
なり、狭い間隙では十分な流動性を維持する事が困難で
あった。しかも、泡の堆積の際に空隙を巻き込むことが
多くなり、従って大きなボイドが多く生成することとな
る。この問題の解決方法として、発泡剤の気化温度を制
御した注入方法が幾つか提案されている。
るフロス発泡法を用いることによって洩れの発生抑制と
セルの微細化を達成する方法もあるが、本来、泡状での
注入は注入直下に泡が堆積してその後の流動距離が長く
なり、狭い間隙では十分な流動性を維持する事が困難で
あった。しかも、泡の堆積の際に空隙を巻き込むことが
多くなり、従って大きなボイドが多く生成することとな
る。この問題の解決方法として、発泡剤の気化温度を制
御した注入方法が幾つか提案されている。
【0014】例えば、特開平6−306880号公報で
は、沸点が−41℃のHCFC22と−9℃のHCFC
142bを混合して発泡剤として用いることにより、発
泡ウレタン原料液の混合液の泡化を抑制して十分な流動
性を確保して拡散し易く、しかも安定な微細セルが得ら
れるように調整している。
は、沸点が−41℃のHCFC22と−9℃のHCFC
142bを混合して発泡剤として用いることにより、発
泡ウレタン原料液の混合液の泡化を抑制して十分な流動
性を確保して拡散し易く、しかも安定な微細セルが得ら
れるように調整している。
【0015】また、特開平4−3359935号公報で
は常温で液状の発泡剤である1,1−ジクロロ−2,
2,2−トリフルオロエタン(HCFC123 )と常温でガス状
の発泡剤である1,1,1,2−テトラフルオロエタン
(HFC134a )を併用して同様な効果を確保しようとしてい
る。
は常温で液状の発泡剤である1,1−ジクロロ−2,
2,2−トリフルオロエタン(HCFC123 )と常温でガス状
の発泡剤である1,1,1,2−テトラフルオロエタン
(HFC134a )を併用して同様な効果を確保しようとしてい
る。
【0016】しかし、ここで用いる発泡剤の沸点は発泡
ウレタン原料液の温度よりはるかに低いことから、発泡
ウレタン原料液には発泡剤が気体状態、つまり気泡とな
って多く存在する。このような場合、一定の体積を秤量
する役割を担う循環ポンプに、気体を含んだ発泡ウレタ
ン原料液を通した場合、気泡となった気体の収縮量が増
大することによって実質送液量である重量の低下を来た
し、得られた発泡ウレタンの品質が安定しないという問
題を生む。
ウレタン原料液の温度よりはるかに低いことから、発泡
ウレタン原料液には発泡剤が気体状態、つまり気泡とな
って多く存在する。このような場合、一定の体積を秤量
する役割を担う循環ポンプに、気体を含んだ発泡ウレタ
ン原料液を通した場合、気泡となった気体の収縮量が増
大することによって実質送液量である重量の低下を来た
し、得られた発泡ウレタンの品質が安定しないという問
題を生む。
【0017】しかも、これらの従来の技術で用いる発泡
剤は共沸混合物と成り得ず、従って発泡ウレタン原料液
としての組成を安定して維持し、断熱材の安定品質を確
保し難いという問題を残している。
剤は共沸混合物と成り得ず、従って発泡ウレタン原料液
としての組成を安定して維持し、断熱材の安定品質を確
保し難いという問題を残している。
【0018】一方、沸点が低くて吐出する泡の発泡倍率
が高い場合には、発泡ウレタン原料液を混合する際にミ
キシングチャンバー内で生じる急激な混合液の膨張の速
度が本来の吐出速度に付加され、吐出の勢いが予想以上
に大きくなる。これを防止する為に混合液の吐出量を抑
制すれば、ミキシングチャンバーが有する最適混合を得
るための量に到達し得ず、混合不良を来すこととなるの
で、この両問題点の回避できる狭い範囲でしか適当な吐
出速度が確保できない。
が高い場合には、発泡ウレタン原料液を混合する際にミ
キシングチャンバー内で生じる急激な混合液の膨張の速
度が本来の吐出速度に付加され、吐出の勢いが予想以上
に大きくなる。これを防止する為に混合液の吐出量を抑
制すれば、ミキシングチャンバーが有する最適混合を得
るための量に到達し得ず、混合不良を来すこととなるの
で、この両問題点の回避できる狭い範囲でしか適当な吐
出速度が確保できない。
【0019】また、吐出された混合液は、発泡ウレタン
原液の粘度にもよるが、吐出した混合液の発泡倍率が高
くなると、混合液である泡の粘度が上昇してチクソトロ
ピー性が増すこととなる。注入時に断熱壁となる間隙に
落下させる際に空気を巻き込んでボイドが発生する。
原液の粘度にもよるが、吐出した混合液の発泡倍率が高
くなると、混合液である泡の粘度が上昇してチクソトロ
ピー性が増すこととなる。注入時に断熱壁となる間隙に
落下させる際に空気を巻き込んでボイドが発生する。
【0020】さらに、チクソトロピー性は泡の流動過程
において、断熱壁を構成する外殻の表面との間の厚さ方
向での流速差が大きくなり、表面から数ミリの位置にあ
る密度が急激に低くなり始めるコア層との境界部で大き
な剪断力をもたらす。これによって表面層が剥離して凹
凸を有する新たな面が発生し、これが内箱などの外殻表
面と接する。この凹凸部分が空隙を残して不均一に密着
をした部分が流動の中間位置以降の広範囲で発生する比
較的大きなボイドとなって残存する。
において、断熱壁を構成する外殻の表面との間の厚さ方
向での流速差が大きくなり、表面から数ミリの位置にあ
る密度が急激に低くなり始めるコア層との境界部で大き
な剪断力をもたらす。これによって表面層が剥離して凹
凸を有する新たな面が発生し、これが内箱などの外殻表
面と接する。この凹凸部分が空隙を残して不均一に密着
をした部分が流動の中間位置以降の広範囲で発生する比
較的大きなボイドとなって残存する。
【0021】従って、高い発泡倍率に基づいた高粘度が
流動の初期から高いチクソトロピー性を有し、発泡を伴
って充填する広い領域でボイドを発生させることとな
る。これらボイドは、冷蔵庫の内箱のような剛性のない
薄い素材で出来た外殻では広い面積で変形を生み出して
意匠に悪影響を及ぼす。このため、泡が部品などの嵌合
部分などで洩れを生じない程度に発泡倍率を上げること
と、また逆に必要以上に発泡倍率が高くなって流動に伴
うボイドの巻き込みがないように抑制することが肝要で
ある。
流動の初期から高いチクソトロピー性を有し、発泡を伴
って充填する広い領域でボイドを発生させることとな
る。これらボイドは、冷蔵庫の内箱のような剛性のない
薄い素材で出来た外殻では広い面積で変形を生み出して
意匠に悪影響を及ぼす。このため、泡が部品などの嵌合
部分などで洩れを生じない程度に発泡倍率を上げること
と、また逆に必要以上に発泡倍率が高くなって流動に伴
うボイドの巻き込みがないように抑制することが肝要で
ある。
【0022】つまり、従来の方法では、吐出直後の混合
液の発泡倍率(発泡剤の蒸気圧)の調整に発泡ウレタン
原液中の発泡剤比を中心とした原液処方と発泡剤の沸点
と発泡ウレタン原液の温度差を調整するなどの成形条件
を検討し、厳密に管理するなど、混合液の十分な広がり
と洩れのない高い発泡倍率で吐出した混合液がボイドを
生成しないように注入および充填するという高度な技術
を必要とした。
液の発泡倍率(発泡剤の蒸気圧)の調整に発泡ウレタン
原液中の発泡剤比を中心とした原液処方と発泡剤の沸点
と発泡ウレタン原液の温度差を調整するなどの成形条件
を検討し、厳密に管理するなど、混合液の十分な広がり
と洩れのない高い発泡倍率で吐出した混合液がボイドを
生成しないように注入および充填するという高度な技術
を必要とした。
【0023】この発明は、かかる問題点を解消するため
になされたもので、混合液の液溜まりにおいて、その下
部方向から湧き上がるように、十分な流動性を有する泡
状で注入を行うことによって、流動における発泡の泡が
破壊するなどの損傷を抑制でき、さらにボイドの巻き込
みも発生しない、外観意匠に優れ、かつ過剰な注入量を
必要としない断熱箱体の製造方法を得ることを目的とす
る。
になされたもので、混合液の液溜まりにおいて、その下
部方向から湧き上がるように、十分な流動性を有する泡
状で注入を行うことによって、流動における発泡の泡が
破壊するなどの損傷を抑制でき、さらにボイドの巻き込
みも発生しない、外観意匠に優れ、かつ過剰な注入量を
必要としない断熱箱体の製造方法を得ることを目的とす
る。
【0024】
【課題を解決するための手段】この発明に係る断熱箱体
の製造方法は、外箱に内箱を挿入して断熱箱体外郭部を
形成する工程と、ポリオールを主成分とし、発泡剤を含
むプレミックス液を混合する工程と、予め、プレミック
ス液とイソシアネート液との混合液が発泡剤の沸点より
20℃以内の高い温度に温調する工程と、このプレミッ
クス液とイソシアネート液を混合する工程と、断熱箱体
外郭部の内箱と外箱との間隙部に下方より上向きに混合
液を注入する工程とを備えたものである。
の製造方法は、外箱に内箱を挿入して断熱箱体外郭部を
形成する工程と、ポリオールを主成分とし、発泡剤を含
むプレミックス液を混合する工程と、予め、プレミック
ス液とイソシアネート液との混合液が発泡剤の沸点より
20℃以内の高い温度に温調する工程と、このプレミッ
クス液とイソシアネート液を混合する工程と、断熱箱体
外郭部の内箱と外箱との間隙部に下方より上向きに混合
液を注入する工程とを備えたものである。
【0025】また、プレミックス液は、発泡剤の沸点よ
り5℃以内の高い温度に温調されているものである。
り5℃以内の高い温度に温調されているものである。
【0026】また、発泡剤に塩素原子を含まないハイド
ロフルオロカーボン類を用いたものである。
ロフルオロカーボン類を用いたものである。
【0027】また、ハイドロフルオロカーボン類が、
1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパン(HFC245f
a)であることを特徴とする。
1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパン(HFC245f
a)であることを特徴とする。
【0028】また、発泡剤に炭化水素類を用いたもので
ある。
ある。
【0029】また、炭化水素類がシクロペンタンである
ことを特徴とする。
ことを特徴とする。
【0030】また、プレミックス液とイソシアネート液
とを瞬時に衝突混合させた後、混合液を吐出するミキシ
ングヘッドにより、内箱と外箱との間隙部に混合液を注
入するものである。
とを瞬時に衝突混合させた後、混合液を吐出するミキシ
ングヘッドにより、内箱と外箱との間隙部に混合液を注
入するものである。
【0031】また、内箱と外箱との間隙部に、任意の方
向に混合液を分散させる注入部を設け、該注入部を用い
て混合液を注入するものである。
向に混合液を分散させる注入部を設け、該注入部を用い
て混合液を注入するものである。
【0032】また、前面に開口部を有する断熱箱体の背
面部に注入部を配設し、開口部が上向きになるように断
熱箱体を置き、混合液を注入部に注入するものである。
面部に注入部を配設し、開口部が上向きになるように断
熱箱体を置き、混合液を注入部に注入するものである。
【0033】また、注入部を断熱箱体の背面部長手方向
中心線近傍に配設したものである。
中心線近傍に配設したものである。
【0034】また、前面に開口部を有する断熱箱体の開
口部両側壁部に注入部を配設し、開口部が下向きになる
ように断熱箱体を置き、混合液を注入部に注入するもの
である。
口部両側壁部に注入部を配設し、開口部が下向きになる
ように断熱箱体を置き、混合液を注入部に注入するもの
である。
【0035】また、注入部が発泡性樹脂の成型品でなる
ものである。
ものである。
【0036】また、断熱箱体の室を仕切る仕切部材に、
注入部を設けたものである。
注入部を設けたものである。
【0037】また、混合液の温度を、発泡剤の沸点と同
等としたものである。
等としたものである。
【0038】
実施の形態1.図1は、発泡ウレタンの原液の製造及び
調合と冷蔵庫への発泡成形に関する工程図である。本発
明を有効と成すための硬質ポリウレタンフォームの原液
を構成する原料組成に関する要点を踏まえ、原液調合と
冷蔵庫への発泡成形に関する工程の好ましい例を図1に
示した。以下、図1のSTEP1からSTEP6の各工
程について説明する。
調合と冷蔵庫への発泡成形に関する工程図である。本発
明を有効と成すための硬質ポリウレタンフォームの原液
を構成する原料組成に関する要点を踏まえ、原液調合と
冷蔵庫への発泡成形に関する工程の好ましい例を図1に
示した。以下、図1のSTEP1からSTEP6の各工
程について説明する。
【0039】(1)STEP1;内箱挿入 鋼板を折り曲げ加工して得た成型品の外箱6に、ABS
樹脂シートの真空成型品に内装品を固定するためのアン
カーや冷媒供給用の配管などの必要部材を装着して得た
内箱5を挿入して外殻部分を構成する。場合によって、
用いる内箱5には発泡ウレタンの混合液9を注入するた
めの、後述する注入部を設ける。
樹脂シートの真空成型品に内装品を固定するためのアン
カーや冷媒供給用の配管などの必要部材を装着して得た
内箱5を挿入して外殻部分を構成する。場合によって、
用いる内箱5には発泡ウレタンの混合液9を注入するた
めの、後述する注入部を設ける。
【0040】(2)STEP2;箱体組立 残りの開口部である背面と底部に板金加工部品を装着
後、各嵌合部分のわずかな隙間をホットメルト接着剤な
どで封止をし、更に一部の内装部品の組み込みを行う。
この時、場合によって背面部の板金加工部品に発泡ウレ
タンの混合液9を注入するための注入部4を設ける。
後、各嵌合部分のわずかな隙間をホットメルト接着剤な
どで封止をし、更に一部の内装部品の組み込みを行う。
この時、場合によって背面部の板金加工部品に発泡ウレ
タンの混合液9を注入するための注入部4を設ける。
【0041】(3)STEP3;断熱層形成 上記工程で得られた箱体を任意の温度に加温した発泡治
具に組み入れて固定後、外箱6と内箱5の間隙に設けた
注入部の注入口に、後述するミキシングヘッドを挿入固
定した後、発泡ウレタンの混合液9を吐出する。吐出完
了から発泡ウレタンの硬化が完了するまで、ミキシング
ヘッドは注入口を密栓する役割を担うので、固定したま
まで放置する。注入時の発泡ウレタン混合液9は数倍の
発泡倍率を有する泡状であるから、注入部の開口部を通
じて背面部分などにほぼ均一に分散して吐出される。さ
らに、数秒後には原料の反応熱によって発泡剤が気化し
て更なる発泡を来し、残りの内箱5と外箱6の間隙が充
填され、注入から数分、一般には約5分後に発泡治具か
ら取り出せば、断熱箱体が形成されている。
具に組み入れて固定後、外箱6と内箱5の間隙に設けた
注入部の注入口に、後述するミキシングヘッドを挿入固
定した後、発泡ウレタンの混合液9を吐出する。吐出完
了から発泡ウレタンの硬化が完了するまで、ミキシング
ヘッドは注入口を密栓する役割を担うので、固定したま
まで放置する。注入時の発泡ウレタン混合液9は数倍の
発泡倍率を有する泡状であるから、注入部の開口部を通
じて背面部分などにほぼ均一に分散して吐出される。さ
らに、数秒後には原料の反応熱によって発泡剤が気化し
て更なる発泡を来し、残りの内箱5と外箱6の間隙が充
填され、注入から数分、一般には約5分後に発泡治具か
ら取り出せば、断熱箱体が形成されている。
【0042】(4)STEP4;製品組立 得られた断熱箱体に残りの部品、例えばファンモータや
照明等の電気品類、棚や各種ケースなどの内装部品を組
み入れる。さらに、冷媒回路を確保するための冷媒回路
部品を装着した後、冷媒を封入すれば製品として完成す
る。
照明等の電気品類、棚や各種ケースなどの内装部品を組
み入れる。さらに、冷媒回路を確保するための冷媒回路
部品を装着した後、冷媒を封入すれば製品として完成す
る。
【0043】(5)STEP5;製品検査 完成した製品の各種機能を実運転によって確認し、良品
であることの確認を行う。
であることの確認を行う。
【0044】(6)STEP6;完成 得られた製品の包装や書類関連を整備、添付すれば完成
となる。
となる。
【0045】次に、本発明を有効と成すための発泡ウレ
タンを構成する原料組成を示す。本発明は、発泡ウレタ
ンの原料液である有機イソシアネート液と、ポリオー
ル、整泡剤、触媒および発泡剤、場合によっては水を混
合したプレミックス液との2液より発泡ウレタンを製造
するものである。
タンを構成する原料組成を示す。本発明は、発泡ウレタ
ンの原料液である有機イソシアネート液と、ポリオー
ル、整泡剤、触媒および発泡剤、場合によっては水を混
合したプレミックス液との2液より発泡ウレタンを製造
するものである。
【0046】発泡剤としては、常温で常圧付近の蒸気圧
を有するものが好ましく、そのためには一般に沸点が0
〜40℃にある液状の物質としてシクロペンタン、n−
ペンタン、イソーペンタン、シクロヘキサン等の炭化水
素類、および塩素原子を含まない1,1,1,3,3−
ペンタフルオロプロパン(HFC245fa)、1,
1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロパン(HFC
236ea)、1,1,1,4,4,4−ヘキサフルオ
ロブタン(HFC356mffm)等のHFC類およ
び、これらの混合物が好ましい。
を有するものが好ましく、そのためには一般に沸点が0
〜40℃にある液状の物質としてシクロペンタン、n−
ペンタン、イソーペンタン、シクロヘキサン等の炭化水
素類、および塩素原子を含まない1,1,1,3,3−
ペンタフルオロプロパン(HFC245fa)、1,
1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロパン(HFC
236ea)、1,1,1,4,4,4−ヘキサフルオ
ロブタン(HFC356mffm)等のHFC類およ
び、これらの混合物が好ましい。
【0047】この場合の発泡剤は反応熱による気化を容
易に行えることが発泡の効率と泡状態で内箱と外箱6の
間隙を充填するうえで好適であり、さらに断熱材の使用
温度が低下することに伴うセル内ガスの液化によってセ
ル内に占めるガス濃度が低下するなどによって熱伝導率
の悪化をもたらすような不安定要素を抑制する目的か
ら、発泡剤の沸点には上限を有する。冷蔵庫などの低温
用途向けの断熱箱体では、液状発泡剤の沸点が40℃以
下であることが好ましく、20℃以下が更に好ましい。
一方、沸点の下限については、原液の温調が容易である
範囲内であることが必要であり、0℃以上が好ましく、
10℃以上が特に好ましい。
易に行えることが発泡の効率と泡状態で内箱と外箱6の
間隙を充填するうえで好適であり、さらに断熱材の使用
温度が低下することに伴うセル内ガスの液化によってセ
ル内に占めるガス濃度が低下するなどによって熱伝導率
の悪化をもたらすような不安定要素を抑制する目的か
ら、発泡剤の沸点には上限を有する。冷蔵庫などの低温
用途向けの断熱箱体では、液状発泡剤の沸点が40℃以
下であることが好ましく、20℃以下が更に好ましい。
一方、沸点の下限については、原液の温調が容易である
範囲内であることが必要であり、0℃以上が好ましく、
10℃以上が特に好ましい。
【0048】従って、特に好ましい発泡剤としては、
1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパン(HFC
245fa)があり、沸点が13℃、20℃での蒸気圧
が1.24bar であって、ミキシングヘッドから吐出し
た直後に発泡剤の気化による好ましい発泡倍率の泡状態
を有する混合液が得られること、つまり原料液の温度調
整が最も行いやすい物質であるといえる。
1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパン(HFC
245fa)があり、沸点が13℃、20℃での蒸気圧
が1.24bar であって、ミキシングヘッドから吐出し
た直後に発泡剤の気化による好ましい発泡倍率の泡状態
を有する混合液が得られること、つまり原料液の温度調
整が最も行いやすい物質であるといえる。
【0049】しかも、発泡ウレタン原料液として、ポリ
オールとの相溶性にも優れ、発泡剤が均一溶解した分離
などの生じない透明で安定な原液を得やすく、さらに、
発泡ウレタンのセルをより微細化して断熱性が著しく向
上できる特性を有する。セル微細化の機構は定かでない
が、両液を後述する高圧発泡機などを用いた混合によれ
ば、他の発泡剤と比較して、有機イソシアネートとの相
溶性に劣り、気化が常圧よりも高い蒸気圧のもとで促進
されることによって微細な気泡の生成が速やかに行われ
るものと考えられる。この結果として、セルの微細化と
発泡の膨張率向上に伴うフォ−ムの充填性と発泡の効率
に優れ、従って、この様にして得られた発泡ウレタンは
他の発泡剤を用いた発泡ウレタンと比較して、断熱性能
が優れるものと思われる。
オールとの相溶性にも優れ、発泡剤が均一溶解した分離
などの生じない透明で安定な原液を得やすく、さらに、
発泡ウレタンのセルをより微細化して断熱性が著しく向
上できる特性を有する。セル微細化の機構は定かでない
が、両液を後述する高圧発泡機などを用いた混合によれ
ば、他の発泡剤と比較して、有機イソシアネートとの相
溶性に劣り、気化が常圧よりも高い蒸気圧のもとで促進
されることによって微細な気泡の生成が速やかに行われ
るものと考えられる。この結果として、セルの微細化と
発泡の膨張率向上に伴うフォ−ムの充填性と発泡の効率
に優れ、従って、この様にして得られた発泡ウレタンは
他の発泡剤を用いた発泡ウレタンと比較して、断熱性能
が優れるものと思われる。
【0050】一方、プレミックス液の主成分であるポリ
オ−ルには、通常ウレタン原料として使用されるほとん
ど全てのポリオールが使用できる。そのなかでも、多価
アルコール類であるプロピレンオキサイド、エチレンオ
キサイドを、エチレングリコール、グリセリン、トリメ
チロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトー
ル、シュクローズ、ビスフェノールA、脂肪族アミン類
であるエチレンジアミン、芳香族アミン類であるトリレ
ンジアミンなどを出発原料として付加重合させて得たも
の、及び、ポリエステルポリオールが有効である。ま
た、上記ポリオールは、2種以上の混合物として使用し
てもよい。
オ−ルには、通常ウレタン原料として使用されるほとん
ど全てのポリオールが使用できる。そのなかでも、多価
アルコール類であるプロピレンオキサイド、エチレンオ
キサイドを、エチレングリコール、グリセリン、トリメ
チロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトー
ル、シュクローズ、ビスフェノールA、脂肪族アミン類
であるエチレンジアミン、芳香族アミン類であるトリレ
ンジアミンなどを出発原料として付加重合させて得たも
の、及び、ポリエステルポリオールが有効である。ま
た、上記ポリオールは、2種以上の混合物として使用し
てもよい。
【0051】有機イソシアネートとポリオールを混合反
応後の膨張時の泡の安定性を確保したり、形や大きさを
整える役割を担う整泡剤として、公知の有機ケイ素化合
物系の界面活性剤を用いる。具体的には、例えば、信越
シリコーン(株)社製のF−230、F−305、F−
341、F−348など、日本ユニカー(株)社製のL
−544、L−5310、L−5320、L−542
0、L−5720など、東レシリコーン(株)社製のS
H−193、SH−195、SH−200、SRX−2
53など、東芝シリコーン(株)社製のTFA−420
0、TFA−4202などがある。
応後の膨張時の泡の安定性を確保したり、形や大きさを
整える役割を担う整泡剤として、公知の有機ケイ素化合
物系の界面活性剤を用いる。具体的には、例えば、信越
シリコーン(株)社製のF−230、F−305、F−
341、F−348など、日本ユニカー(株)社製のL
−544、L−5310、L−5320、L−542
0、L−5720など、東レシリコーン(株)社製のS
H−193、SH−195、SH−200、SRX−2
53など、東芝シリコーン(株)社製のTFA−420
0、TFA−4202などがある。
【0052】発泡や硬化の速度を調整する触媒には、公
知のアミン系触媒を用いるのが好ましく、金属系触媒を
単独あるいは混合して使用してもよい。具体的には、第
3級アミンとしてトリメチルアミン、トリエチレンジア
ミン、N−エチルモルフォリン、トリメチルアミノエチ
ルピペラジン、N,N’−ジメチルアミノエチルエーテ
ル、ペンタメチルジエチレントリアミン、テトラメチル
ヘキサメチレンジアミンなどがあり、金属系触媒として
は有機金属塩であるジブチル錫ジラウレート、ラウリン
酸錫ジクロリド、オクタン酸鉛、ナフテン酸コバルト、
ナフテン酸ニッケルなどがある。
知のアミン系触媒を用いるのが好ましく、金属系触媒を
単独あるいは混合して使用してもよい。具体的には、第
3級アミンとしてトリメチルアミン、トリエチレンジア
ミン、N−エチルモルフォリン、トリメチルアミノエチ
ルピペラジン、N,N’−ジメチルアミノエチルエーテ
ル、ペンタメチルジエチレントリアミン、テトラメチル
ヘキサメチレンジアミンなどがあり、金属系触媒として
は有機金属塩であるジブチル錫ジラウレート、ラウリン
酸錫ジクロリド、オクタン酸鉛、ナフテン酸コバルト、
ナフテン酸ニッケルなどがある。
【0053】また、有機イソシアネ−トの類としては、
4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートの粗製品
(ポリメッリクMDI)、トルエンジイソシアネート
(TDI)およびこれの変性品など、従来から一般的に
用いられているものでよく、その単独または混合物を使
用し、その混合量は特に限定する必要もない。
4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートの粗製品
(ポリメッリクMDI)、トルエンジイソシアネート
(TDI)およびこれの変性品など、従来から一般的に
用いられているものでよく、その単独または混合物を使
用し、その混合量は特に限定する必要もない。
【0054】本発明を有効と成すための発泡ウレタン原
液を構成する原料組成に関する要点を踏まえ、発泡ウレ
タンの原液調合と冷蔵庫への発泡成形について説明す
る。まず、プレミックス液の製造は、計量(重量)器を設
けたタンクに主成分として樹脂原料であるポリオールと
触媒、整泡剤を投入、更に発泡剤の所定量を加えて撹拌
羽根を用いて撹拌混合するだけでよく、この結果、各原
料が均一に相溶または分散した均一液体が得られる。室
温よりもわずかに低い沸点(15℃)を有するHFC24
5faを発泡剤として混合するには、わずかに低い温度
での混合と気密の高い混合タンクの使用で取り扱いが可
能となる。さらに、HFC236eaなどのより低沸点
(6℃)でガス状に近い状態を有する発泡剤を用いる場合
はタンクの下部から吹き込みながら撹拌してもよく、更
に加圧下で配管内に設置したあるスタティックミキサー
内を通すことで溶存効率を高める等の方法を用いても良
い。
液を構成する原料組成に関する要点を踏まえ、発泡ウレ
タンの原液調合と冷蔵庫への発泡成形について説明す
る。まず、プレミックス液の製造は、計量(重量)器を設
けたタンクに主成分として樹脂原料であるポリオールと
触媒、整泡剤を投入、更に発泡剤の所定量を加えて撹拌
羽根を用いて撹拌混合するだけでよく、この結果、各原
料が均一に相溶または分散した均一液体が得られる。室
温よりもわずかに低い沸点(15℃)を有するHFC24
5faを発泡剤として混合するには、わずかに低い温度
での混合と気密の高い混合タンクの使用で取り扱いが可
能となる。さらに、HFC236eaなどのより低沸点
(6℃)でガス状に近い状態を有する発泡剤を用いる場合
はタンクの下部から吹き込みながら撹拌してもよく、更
に加圧下で配管内に設置したあるスタティックミキサー
内を通すことで溶存効率を高める等の方法を用いても良
い。
【0055】次にイソシアネート液とプレミックス液と
の混合を行う高圧発泡機について述べる。イソシアネー
ト液とプレミックス液とは個別のタンクに納められてお
り、このタンクから高圧ポンプを用いてミキシングヘッ
ドに送液される。ここで、もし、羽根状混合器で混合す
るローターミキサーのように、混合のための液の滞留が
数秒におよぶ長い混合時間をかけた場合には、発泡剤の
気化によって発泡した微細な気泡が混合時にかかる剪断
応力によって破壊されるうえ、泡と液の大きな密度差の
発生に伴う混合能力の不足を生むこととなり、不適であ
る。
の混合を行う高圧発泡機について述べる。イソシアネー
ト液とプレミックス液とは個別のタンクに納められてお
り、このタンクから高圧ポンプを用いてミキシングヘッ
ドに送液される。ここで、もし、羽根状混合器で混合す
るローターミキサーのように、混合のための液の滞留が
数秒におよぶ長い混合時間をかけた場合には、発泡剤の
気化によって発泡した微細な気泡が混合時にかかる剪断
応力によって破壊されるうえ、泡と液の大きな密度差の
発生に伴う混合能力の不足を生むこととなり、不適であ
る。
【0056】従って、混合後の極めて短時間に発泡する
発泡ウレタン原料系の混合に際しては、図2に示す吐出
状態を有するミキシングヘッドの使用が最も好ましい。
図2に示すミキシングヘッドの動作について詳しく説明
すると、まず、イソシアネート液とプレミックス液は、
各々がニードルバルブ1の調節によるオリフィス2の開
口面積と高圧ポンプの送液量に応じて50〜180kg/c
m2設定された圧力を確保しながらノズル12を経て両液
が対向で衝突する。この混合方式、つまりインピジメン
トミキシング(衝突混合)によれば、瞬時に混合が得ら
れることから、ガス状発泡剤の短時間内での気化に伴う
微小気泡を破壊することがなく、また、発泡に伴う混合
不良が非常に少ない特徴があり、特に好ましいものであ
る。
発泡ウレタン原料系の混合に際しては、図2に示す吐出
状態を有するミキシングヘッドの使用が最も好ましい。
図2に示すミキシングヘッドの動作について詳しく説明
すると、まず、イソシアネート液とプレミックス液は、
各々がニードルバルブ1の調節によるオリフィス2の開
口面積と高圧ポンプの送液量に応じて50〜180kg/c
m2設定された圧力を確保しながらノズル12を経て両液
が対向で衝突する。この混合方式、つまりインピジメン
トミキシング(衝突混合)によれば、瞬時に混合が得ら
れることから、ガス状発泡剤の短時間内での気化に伴う
微小気泡を破壊することがなく、また、発泡に伴う混合
不良が非常に少ない特徴があり、特に好ましいものであ
る。
【0057】この様にして得られた発泡ウレタンの原料
であるイソシアネート液とプレミックス液との混合液が
ノズル12から吐出するので、この吐出する時間で制御
して規定量を内箱5と外箱6の間隙に注入すればよい。
この吐出状態は吐出制御用シリンダー13に吐出用油・
出入口から高圧油11が「入」の状態にあって、これに
よってロッド10が押し上げられた状態を維持してい
る。吐出時間を経過後、弁の切り替えによって直ちに循
環用油・出入口が高圧油11が「入」の状態になると同
時に吐出用油・出入口から高圧油11が「出」の状態に
なるから、ロッド10が押し下げられた状態になるの
で、両液はロッドに切られた溝14を伝わって循環状態
になるとともに、ノズル12内に残った原料の混合液は
全て機械的に排出され、これを金型内に設置した注入口
に固定すれば、金型内からの混合液が逆流を防止できる
という利点もある。
であるイソシアネート液とプレミックス液との混合液が
ノズル12から吐出するので、この吐出する時間で制御
して規定量を内箱5と外箱6の間隙に注入すればよい。
この吐出状態は吐出制御用シリンダー13に吐出用油・
出入口から高圧油11が「入」の状態にあって、これに
よってロッド10が押し上げられた状態を維持してい
る。吐出時間を経過後、弁の切り替えによって直ちに循
環用油・出入口が高圧油11が「入」の状態になると同
時に吐出用油・出入口から高圧油11が「出」の状態に
なるから、ロッド10が押し下げられた状態になるの
で、両液はロッドに切られた溝14を伝わって循環状態
になるとともに、ノズル12内に残った原料の混合液は
全て機械的に排出され、これを金型内に設置した注入口
に固定すれば、金型内からの混合液が逆流を防止できる
という利点もある。
【0058】上述の方法によって得た発泡ウレタン原料
の混合液を内箱5と外箱6の間隙に注入すれば、吐出し
た混合物は発泡剤が有する常圧を越える蒸気圧に相当す
る気化を行い、結果として高い流動性を有するクリーム
状でわずかに発泡した状態となる。さらに、この気化に
よって混合液の温度が低下して発泡剤はその多くが気化
しないままで残るが、イソシアネートがポリオールおよ
び水と反応した際に生じる発熱により再度、気化をしは
じめ、発泡剤および反応生成物の炭酸ガスによる発泡の
過程で残りの空隙を隙間なく充填することができる。一
般に、充填に要する時間は15〜30秒で完了し、その
後の樹脂化によって、その形状を保持することとなる。
の混合液を内箱5と外箱6の間隙に注入すれば、吐出し
た混合物は発泡剤が有する常圧を越える蒸気圧に相当す
る気化を行い、結果として高い流動性を有するクリーム
状でわずかに発泡した状態となる。さらに、この気化に
よって混合液の温度が低下して発泡剤はその多くが気化
しないままで残るが、イソシアネートがポリオールおよ
び水と反応した際に生じる発熱により再度、気化をしは
じめ、発泡剤および反応生成物の炭酸ガスによる発泡の
過程で残りの空隙を隙間なく充填することができる。一
般に、充填に要する時間は15〜30秒で完了し、その
後の樹脂化によって、その形状を保持することとなる。
【0059】断熱材が優れた断熱性能を得るために、こ
こで用いる発泡剤はガス状態で熱伝導率の低いものを選
択することが好ましく、先に述べたHFC245faが
特に好ましい。また、水の使用は有機イソシアネートと
反応して発泡剤の一つとなる炭酸ガス(CO2 )を発生す
る。炭酸ガスの生成は、寸法安定性の向上に大きく寄与
する反面、ガス状態での熱伝導率が高いことから断熱性
能を悪化させる結果をもたらす。従って、水の使用はポ
リオール100部に対して3部以下が好ましく、2部以
下が更に好ましく、1.2部以下が特に好ましい。
こで用いる発泡剤はガス状態で熱伝導率の低いものを選
択することが好ましく、先に述べたHFC245faが
特に好ましい。また、水の使用は有機イソシアネートと
反応して発泡剤の一つとなる炭酸ガス(CO2 )を発生す
る。炭酸ガスの生成は、寸法安定性の向上に大きく寄与
する反面、ガス状態での熱伝導率が高いことから断熱性
能を悪化させる結果をもたらす。従って、水の使用はポ
リオール100部に対して3部以下が好ましく、2部以
下が更に好ましく、1.2部以下が特に好ましい。
【0060】次に、本発明による冷蔵庫の断熱箱体にお
ける注入口近傍の構成例を示す。図3は外箱6である鋼
板の折り曲げ成型品と内箱5であるABS樹脂シートの
真空成型品からなる外殻で構成された間隙に配設し、注
入口にミキシングヘッド3を差し込んで結合して吐出さ
れた混合液を任意の方向に拡散させるように開口部7を
設けた部品4(以下、「注入部」という)の断面および
斜視の説明図である。
ける注入口近傍の構成例を示す。図3は外箱6である鋼
板の折り曲げ成型品と内箱5であるABS樹脂シートの
真空成型品からなる外殻で構成された間隙に配設し、注
入口にミキシングヘッド3を差し込んで結合して吐出さ
れた混合液を任意の方向に拡散させるように開口部7を
設けた部品4(以下、「注入部」という)の断面および
斜視の説明図である。
【0061】この注入部は外箱と内箱の間隙に配置して
用いるので、発泡ポリスチレンの成型品などで作ること
が、断熱箱体における熱の漏洩または侵入して断熱性能
が悪化するのを抑制するうえで効果的である。また、注
入部を冷蔵室と冷凍室を仕切るデバイダーと呼ばれる部
品に具備してもよく、これによって、新たな別部品とし
て設置する手間を排除できる。
用いるので、発泡ポリスチレンの成型品などで作ること
が、断熱箱体における熱の漏洩または侵入して断熱性能
が悪化するのを抑制するうえで効果的である。また、注
入部を冷蔵室と冷凍室を仕切るデバイダーと呼ばれる部
品に具備してもよく、これによって、新たな別部品とし
て設置する手間を排除できる。
【0062】ここで、図3を用いて原料の混合液の吐出
状態について説明する。注入口8にミキシングヘッド3
を設置、注入部4に固定し、次いで原料の混合液9を吐
出する。吐出された混合液9は直ちに数倍に発泡しなが
ら開口部7を経て内箱5と外箱6の間隙に広がる。この
時に形成される液溜まりに対し、混合液9は下部方向か
ら沸き上がるように注入されるので、吐出された混合液
9が空気を巻き込まないという特長を併せ持つ。次に、
吐出が完了すれば、ミキシングヘッド3はロッド10を
押し上げてノズル12内に残った混合液9の残液を排出
するとともに、混合液9が外部に逆流するのを防止する
弁の役割を果たす。
状態について説明する。注入口8にミキシングヘッド3
を設置、注入部4に固定し、次いで原料の混合液9を吐
出する。吐出された混合液9は直ちに数倍に発泡しなが
ら開口部7を経て内箱5と外箱6の間隙に広がる。この
時に形成される液溜まりに対し、混合液9は下部方向か
ら沸き上がるように注入されるので、吐出された混合液
9が空気を巻き込まないという特長を併せ持つ。次に、
吐出が完了すれば、ミキシングヘッド3はロッド10を
押し上げてノズル12内に残った混合液9の残液を排出
するとともに、混合液9が外部に逆流するのを防止する
弁の役割を果たす。
【0063】以下、断熱箱体の製造、特に断熱壁の成型
方法について、冷蔵庫を例に説明する。図4は、冷蔵庫
における好ましい注入の形態と発泡ウレタンの充填過程
に関する流動パターンを模擬した断面図である。図4の
B法を例として用いて説明すると、プレミックス液とイ
ソシアネート液との混合液がミキシングヘッド3から吐
出されると注入部4に入り、注入部4で液流れを背面の
面方向に変換されて冷蔵庫の背面における内箱5と外箱
6の狭い間隙の全域に、矢印(→)で示す如くに拡散す
る。この拡散のパターンは、注入部4における混合液の
流出速度、排出口の数や面積、方向によって制御するこ
とが可能であり、注入部4の開口部7の形状として、適
当なものを選択および成形すればよい。
方法について、冷蔵庫を例に説明する。図4は、冷蔵庫
における好ましい注入の形態と発泡ウレタンの充填過程
に関する流動パターンを模擬した断面図である。図4の
B法を例として用いて説明すると、プレミックス液とイ
ソシアネート液との混合液がミキシングヘッド3から吐
出されると注入部4に入り、注入部4で液流れを背面の
面方向に変換されて冷蔵庫の背面における内箱5と外箱
6の狭い間隙の全域に、矢印(→)で示す如くに拡散す
る。この拡散のパターンは、注入部4における混合液の
流出速度、排出口の数や面積、方向によって制御するこ
とが可能であり、注入部4の開口部7の形状として、適
当なものを選択および成形すればよい。
【0064】例えば、背の高いデザインの冷蔵庫ではB
法のように左右の側壁の真下に注入部4配設して側壁方
向を中心に混合液の拡散を行うことが有効であるし、背
が低いとか、幅が広いなどの場合にはA法の如く背面縦
中央線部分の上に配置すれば、1基のミキシングヘッド
3で十分な混合液の拡散を行うことができるので経済的
である。混合液の注入が完了した段階で、注入部4に挿
入されたミキシングヘッド3は注入液が逆流して漏れる
のを防ぐ目的で、発泡ウレタンの硬化までそのままの状
態を保持する。1基のミキシングヘッド3で十分な混合
液の拡散を行うことができるので経済的である。混合液
の注入が完了した段階で、注入部4に挿入されたミキシ
ングヘッド3は注入液が逆流して漏れるのを防ぐ目的
で、発泡ウレタンの硬化までそのままの状態を保持す
る。
法のように左右の側壁の真下に注入部4配設して側壁方
向を中心に混合液の拡散を行うことが有効であるし、背
が低いとか、幅が広いなどの場合にはA法の如く背面縦
中央線部分の上に配置すれば、1基のミキシングヘッド
3で十分な混合液の拡散を行うことができるので経済的
である。混合液の注入が完了した段階で、注入部4に挿
入されたミキシングヘッド3は注入液が逆流して漏れる
のを防ぐ目的で、発泡ウレタンの硬化までそのままの状
態を保持する。1基のミキシングヘッド3で十分な混合
液の拡散を行うことができるので経済的である。混合液
の注入が完了した段階で、注入部4に挿入されたミキシ
ングヘッド3は注入液が逆流して漏れるのを防ぐ目的
で、発泡ウレタンの硬化までそのままの状態を保持す
る。
【0065】混合液の拡散は背面部分のほぼ全域を覆う
程度の広がりを有し、その後の再度の発泡では、冷蔵庫
の側壁および天井と底面に相当する壁部を立ち上がるの
みとなる。このようにして完全に充填が完了したなら
ば、注入から2〜3分で十分な強度は得られないものの
際だった変形を来さない程度の剛性を得るまでに硬化が
進行しているので、この時点でミキシングヘッド3の取
り外しが可能になる。さらに、注入から4〜8分を経過
すれば、発泡治具から取り外すことも可能となる。
程度の広がりを有し、その後の再度の発泡では、冷蔵庫
の側壁および天井と底面に相当する壁部を立ち上がるの
みとなる。このようにして完全に充填が完了したなら
ば、注入から2〜3分で十分な強度は得られないものの
際だった変形を来さない程度の剛性を得るまでに硬化が
進行しているので、この時点でミキシングヘッド3の取
り外しが可能になる。さらに、注入から4〜8分を経過
すれば、発泡治具から取り外すことも可能となる。
【0066】
実施例1.本発明の効果を以下の実施例に基づいて説明
する。まず、発泡剤としては分子中にオゾン層破壊の原
因物質である塩素原子を含有しないHFC245fa、
HFC236eaを用い、この原液の均質性と安定性、
各種特性とその分布状態、及びセルサイズの微小化とそ
れにともなう断熱性向上に対する効果を調べた。表1に
本実施例及び比較例の原料処方を示す。発泡剤のポリオ
ールの100部に対する添加量をモル比で一定として発
泡剤の種類を変え、実施試料1〜3に示した。ポリオー
ルAはトリレンジアミンにエチレンオキサイドとプロピ
レンオキサイドを付加した平均水酸基価が420mgKOH/
g の芳香族アミン系ポリエーテルポリオールである。ま
た、イソシアネートはポリメチレンポリフェニルポリイ
ソシアネートである。触媒はTMHDA(テトラメチル
ヘキサメレンジアミン)とN−メチルモルフォリンが
8:2の割合で配合した混合物であり、各発泡剤の沸点
に基づく発泡ウレタン原液温度の違いによる反応速度の
違いを無くすために、樹脂がゲル化する時間を40sec
で、同じになるように添加量を調整した。また、整泡剤
は日本ユニカー(株)のL−5320を用いた。
する。まず、発泡剤としては分子中にオゾン層破壊の原
因物質である塩素原子を含有しないHFC245fa、
HFC236eaを用い、この原液の均質性と安定性、
各種特性とその分布状態、及びセルサイズの微小化とそ
れにともなう断熱性向上に対する効果を調べた。表1に
本実施例及び比較例の原料処方を示す。発泡剤のポリオ
ールの100部に対する添加量をモル比で一定として発
泡剤の種類を変え、実施試料1〜3に示した。ポリオー
ルAはトリレンジアミンにエチレンオキサイドとプロピ
レンオキサイドを付加した平均水酸基価が420mgKOH/
g の芳香族アミン系ポリエーテルポリオールである。ま
た、イソシアネートはポリメチレンポリフェニルポリイ
ソシアネートである。触媒はTMHDA(テトラメチル
ヘキサメレンジアミン)とN−メチルモルフォリンが
8:2の割合で配合した混合物であり、各発泡剤の沸点
に基づく発泡ウレタン原液温度の違いによる反応速度の
違いを無くすために、樹脂がゲル化する時間を40sec
で、同じになるように添加量を調整した。また、整泡剤
は日本ユニカー(株)のL−5320を用いた。
【0067】試料となる発泡ウレタンのパネルは以下の
方法により作製した。 (1)所定の配合比に従ってポリオール、水、整泡剤、
触媒及び発泡剤を混合したプレミックス液を作製した。 (2)これらの液を、各々、イシシアネート液とは別の
タンクに投入した後、主発泡剤である各HFCの沸点と
同じ温度に調整した。但し、HFC236eaとシクロ
ペンタンの混合発泡剤はHFC245faを単独で使用
した場合と同じ温度である15℃に温調した。 (3)各原液の温調が完了した後、高圧発泡機を用いて
両液を所定の配合比で混合、その混合液を、内寸が30
0W*2000L*45t(mm )の40℃に加温したアルミ型
を10度の傾斜をつけて設置し、その最下部位置に吐出
して発泡、充填した泡が上部から50mmほどあふれさせ
たフォームを作成した。 (4)あふれた部分を取り除いた重量に15%増しの重
量になるようにアルミ型に封入発泡して、6分の脱型時
間を経て得た硬質ポリウレタンフォームのパネルを試料
として用いた。
方法により作製した。 (1)所定の配合比に従ってポリオール、水、整泡剤、
触媒及び発泡剤を混合したプレミックス液を作製した。 (2)これらの液を、各々、イシシアネート液とは別の
タンクに投入した後、主発泡剤である各HFCの沸点と
同じ温度に調整した。但し、HFC236eaとシクロ
ペンタンの混合発泡剤はHFC245faを単独で使用
した場合と同じ温度である15℃に温調した。 (3)各原液の温調が完了した後、高圧発泡機を用いて
両液を所定の配合比で混合、その混合液を、内寸が30
0W*2000L*45t(mm )の40℃に加温したアルミ型
を10度の傾斜をつけて設置し、その最下部位置に吐出
して発泡、充填した泡が上部から50mmほどあふれさせ
たフォームを作成した。 (4)あふれた部分を取り除いた重量に15%増しの重
量になるようにアルミ型に封入発泡して、6分の脱型時
間を経て得た硬質ポリウレタンフォームのパネルを試料
として用いた。
【0068】また、表1に併記した比較試料2は実施試
料と同様の配合処方とパネル作成方法であり、従来のフ
ロス発泡で多用されていたHCFC22/HCFC14
2b=40/60の混合物を発泡剤として用い、同様操
作を行って試料を得た。但し、この時の原料液の温度は
15℃とした。さらに、比較試料1は従来の塩素を含ま
ない炭化水素系の発泡剤であるシクロペンタンを用い、
発泡ウレタン原液の温度は20℃と、一般的な発泡条件
のもとで行った。これらの発泡ウレタン原料液を用いて
成形した発泡ウレタンのパネルは、先に示した実施試料
1〜3と同じ方法により作製した。
料と同様の配合処方とパネル作成方法であり、従来のフ
ロス発泡で多用されていたHCFC22/HCFC14
2b=40/60の混合物を発泡剤として用い、同様操
作を行って試料を得た。但し、この時の原料液の温度は
15℃とした。さらに、比較試料1は従来の塩素を含ま
ない炭化水素系の発泡剤であるシクロペンタンを用い、
発泡ウレタン原液の温度は20℃と、一般的な発泡条件
のもとで行った。これらの発泡ウレタン原料液を用いて
成形した発泡ウレタンのパネルは、先に示した実施試料
1〜3と同じ方法により作製した。
【0069】
【表1】
【0070】各試料を用いて成形した発泡ウレタンのパ
ネルは以下の評価項目を以下の方法を用いて測定した。
まず、パネル全体におけるボイドの発生量を目視観察に
よって評価した。次に、上述の方法で得たボードの両面
を10〜15mm削除して得たコア部分の物性である密
度、熱伝導率、圧縮強度、寸法安定性、セルサイズを測
定した。個々の測定方法は以下の通り。 コア密度;ノギスによる外寸から求めた見掛けの体積
と、重量から求めた見掛けの密度 熱伝導率;平板比較法を応用したアナコン−モデル88
(アムコ社製)を用いて測定 圧縮強度;10mmの圧縮速度における10%歪み時の強
度 寸法安定性;−30℃で48h放置前後における寸法の
変化率 セルサイズ;厚さ方向の最大距離に関する平均値 これとは別に、ミキシングヘッド3から吐出された混合
液の一次泡の発泡倍率を測定した。 発泡倍率;メスシリンダーに吐出混合液(泡)を採取
し、発泡を開始する直前の密度と原料の混合液の密度と
の比として求めた。
ネルは以下の評価項目を以下の方法を用いて測定した。
まず、パネル全体におけるボイドの発生量を目視観察に
よって評価した。次に、上述の方法で得たボードの両面
を10〜15mm削除して得たコア部分の物性である密
度、熱伝導率、圧縮強度、寸法安定性、セルサイズを測
定した。個々の測定方法は以下の通り。 コア密度;ノギスによる外寸から求めた見掛けの体積
と、重量から求めた見掛けの密度 熱伝導率;平板比較法を応用したアナコン−モデル88
(アムコ社製)を用いて測定 圧縮強度;10mmの圧縮速度における10%歪み時の強
度 寸法安定性;−30℃で48h放置前後における寸法の
変化率 セルサイズ;厚さ方向の最大距離に関する平均値 これとは別に、ミキシングヘッド3から吐出された混合
液の一次泡の発泡倍率を測定した。 発泡倍率;メスシリンダーに吐出混合液(泡)を採取
し、発泡を開始する直前の密度と原料の混合液の密度と
の比として求めた。
【0071】
【表2】
【0072】表2に示す結果から明白なように、比較試
料2であるHCFC22とHCFC142bの混合発泡
剤を用いた発泡ウレタンの熱伝導度は、0.0168kca
l/mhc であり、また、従来の断熱材に一般的に用いられ
ている炭化水素系発泡剤であるシクロペンタンを用いた
比較試料1でも、熱伝導度が0.0164kcal/mhc と高
い値を示している。
料2であるHCFC22とHCFC142bの混合発泡
剤を用いた発泡ウレタンの熱伝導度は、0.0168kca
l/mhc であり、また、従来の断熱材に一般的に用いられ
ている炭化水素系発泡剤であるシクロペンタンを用いた
比較試料1でも、熱伝導度が0.0164kcal/mhc と高
い値を示している。
【0073】これに対し、実施試料1であるHFC24
5faのみを発泡剤として用いた硬質ポリウレタンフォ
ームはセルサイズの75ミクロンに対して熱伝導度も
0.0153kcal/mhcと、何れも小さい値を示してい
る。また、実施試料2では発泡剤にHFC236eaの
みを用い、特性上はほとんど実施試料1と同様の結果を
得た。また、HFC236eaとシクロペンタンの混合
発泡剤を用いた実施試料3では、0.0156kcal/mhc
と低い値を示した。
5faのみを発泡剤として用いた硬質ポリウレタンフォ
ームはセルサイズの75ミクロンに対して熱伝導度も
0.0153kcal/mhcと、何れも小さい値を示してい
る。また、実施試料2では発泡剤にHFC236eaの
みを用い、特性上はほとんど実施試料1と同様の結果を
得た。また、HFC236eaとシクロペンタンの混合
発泡剤を用いた実施試料3では、0.0156kcal/mhc
と低い値を示した。
【0074】さらに、密度と圧縮強度の泡の流動方向に
おける分布状態を図5に示した。泡状態で注入した実施
試料1から実施試料3および比較試料2の密度および圧
縮強度の何れにおいても、比較試料1に示した液状態で
注入したシクロペンタンが発泡剤である発泡ウレタンの
分布状態と比較して明らかに小さいことが解る。
おける分布状態を図5に示した。泡状態で注入した実施
試料1から実施試料3および比較試料2の密度および圧
縮強度の何れにおいても、比較試料1に示した液状態で
注入したシクロペンタンが発泡剤である発泡ウレタンの
分布状態と比較して明らかに小さいことが解る。
【0075】ミキシングヘッド3から吐出した混合液の
状態は、2〜5倍に発泡した状態になり、発泡治具を構
成するパネルの隙間から洩れることもない状態である反
面、流動性を阻害するチクソトロピー性を有することも
なく、注入した泡が発泡治具の底面で十分な広がりを有
する、好ましい状態であった。このように、図2に示す
高圧発泡機におけるミキシングヘッド3での混合におい
て、発泡ウレタン原料液が発泡剤の沸点と同じの温度で
あっても、設備仕様によって若干の違いはあるものの、
送液時の高圧付加と混合に際した衝突時の発熱によっ
て、数℃から十数℃、出願人の保有する設備では9℃の
温度上昇が起こる。このため、この温度上昇に相当する
発泡剤の気化促進および蒸気圧上昇によって混合液が発
泡するものと推測する。
状態は、2〜5倍に発泡した状態になり、発泡治具を構
成するパネルの隙間から洩れることもない状態である反
面、流動性を阻害するチクソトロピー性を有することも
なく、注入した泡が発泡治具の底面で十分な広がりを有
する、好ましい状態であった。このように、図2に示す
高圧発泡機におけるミキシングヘッド3での混合におい
て、発泡ウレタン原料液が発泡剤の沸点と同じの温度で
あっても、設備仕様によって若干の違いはあるものの、
送液時の高圧付加と混合に際した衝突時の発熱によっ
て、数℃から十数℃、出願人の保有する設備では9℃の
温度上昇が起こる。このため、この温度上昇に相当する
発泡剤の気化促進および蒸気圧上昇によって混合液が発
泡するものと推測する。
【0076】このとき、HFC236eaのみが発泡剤
である実施試料2の一次泡の発泡倍率に対し、HFC2
36eaにシクロペンタンを混合した発泡剤を用いた実
施試料3では原料液の温度が高いにも関わらず、原液温
度より低い沸点を有するHFC236eaの分圧が低い
ために発泡倍率を抑制でき、原料液の温度を向上して原
料液を低粘度で使用することを可能とし、発泡機への負
荷を軽減できる効果が付与できる。
である実施試料2の一次泡の発泡倍率に対し、HFC2
36eaにシクロペンタンを混合した発泡剤を用いた実
施試料3では原料液の温度が高いにも関わらず、原液温
度より低い沸点を有するHFC236eaの分圧が低い
ために発泡倍率を抑制でき、原料液の温度を向上して原
料液を低粘度で使用することを可能とし、発泡機への負
荷を軽減できる効果が付与できる。
【0077】以上の結果から、本発明にて用いる発泡ウ
レタンには、用いるHFC245faなどの発泡剤の沸
点よりもわずかに高い原液温度に調整して混合すること
によってボイドの発生量を少なくすることができ、しか
も泡状で注入することによって密度を圧縮強度などの分
布の低減を確認できた。
レタンには、用いるHFC245faなどの発泡剤の沸
点よりもわずかに高い原液温度に調整して混合すること
によってボイドの発生量を少なくすることができ、しか
も泡状で注入することによって密度を圧縮強度などの分
布の低減を確認できた。
【0078】実施例2.次に、冷蔵庫における注入形態
の差異を確認するため、断熱箱体の背面を上にした状態
で内箱5と外箱6の狭い間隙に上方向、つまり背面方向
から混合液を注入した従来の注入方法(図5のD)に対
し、背面を下にして背面の中心部に下部方向から注入し
た本発明である注入方法(図4のA)の冷蔵庫適用にお
ける有効性について確認した。実施試料1から実施試料
3を用いて本発明による注入方法で作成した冷蔵庫と、
比較試料1から比較試料2の材料をそのまま用いて従来
の注入方法で作成した冷蔵庫に関し、発泡剤と注入方法
の違いによる断熱箱体の各部位における密度と圧縮強度
の分布、つまり泡の充填性の違いを調べた。なお、何れ
の冷蔵庫における注入量とも冷蔵庫における断熱材の充
填容量と実施例1のパネルの充填容量の比とパネル成形
時の注入重量から求めた理想注入量を充填した。
の差異を確認するため、断熱箱体の背面を上にした状態
で内箱5と外箱6の狭い間隙に上方向、つまり背面方向
から混合液を注入した従来の注入方法(図5のD)に対
し、背面を下にして背面の中心部に下部方向から注入し
た本発明である注入方法(図4のA)の冷蔵庫適用にお
ける有効性について確認した。実施試料1から実施試料
3を用いて本発明による注入方法で作成した冷蔵庫と、
比較試料1から比較試料2の材料をそのまま用いて従来
の注入方法で作成した冷蔵庫に関し、発泡剤と注入方法
の違いによる断熱箱体の各部位における密度と圧縮強度
の分布、つまり泡の充填性の違いを調べた。なお、何れ
の冷蔵庫における注入量とも冷蔵庫における断熱材の充
填容量と実施例1のパネルの充填容量の比とパネル成形
時の注入重量から求めた理想注入量を充填した。
【0079】150Lクラスの冷凍冷蔵庫を用い、冷凍
庫と冷蔵庫の仕切り部分に挿入しているポリスチレンフ
ォームの成型品で作られた部品のデバイダーには高圧発
泡機のミキシングヘッド3を取り付けることのできる注
入口を設けており、断熱箱体の背面を下にした状態で、
実施試料1〜3で用いた処方と同じ発泡ウレタン原液の
混合液をその注入口に注入した。
庫と冷蔵庫の仕切り部分に挿入しているポリスチレンフ
ォームの成型品で作られた部品のデバイダーには高圧発
泡機のミキシングヘッド3を取り付けることのできる注
入口を設けており、断熱箱体の背面を下にした状態で、
実施試料1〜3で用いた処方と同じ発泡ウレタン原液の
混合液をその注入口に注入した。
【0080】デバイダーに設けた注入口には、背面のほ
ぼ全面方向に向かって注入された混合液を均等に拡散・
吐出する吐出口が設けられており、これによって一部分
に混合液である泡が滞留せず、しかもその後の発泡流動
距離を短くすることができる。
ぼ全面方向に向かって注入された混合液を均等に拡散・
吐出する吐出口が設けられており、これによって一部分
に混合液である泡が滞留せず、しかもその後の発泡流動
距離を短くすることができる。
【0081】注入が完了しても、ミキシングヘッド3は
その注入口から取り外さず、発泡ウレタンの流動性が無
くなって極端な変形が生じなくなる1〜3分間は取り付
けたままにしておき、その後、取り外す。樹脂が完全に
硬化する4〜7分後に断熱箱体を固定していた治具装置
をはずすことによって、本試料を得た。
その注入口から取り外さず、発泡ウレタンの流動性が無
くなって極端な変形が生じなくなる1〜3分間は取り付
けたままにしておき、その後、取り外す。樹脂が完全に
硬化する4〜7分後に断熱箱体を固定していた治具装置
をはずすことによって、本試料を得た。
【0082】従来の方法である断熱箱体の背面を上にし
て左右の側壁部分に向かって2点の位置から下方向に向
かって注入して、比較試料3〜4の試料を得た。ここで
用いた発泡ウレタンは、従来のノンフロン発泡剤である
シクロペンタンを用いた比較試料1、および従来の泡状
で注入するHCFC22とHCFC142bの混合発泡
剤を用いた比較試料2である。
て左右の側壁部分に向かって2点の位置から下方向に向
かって注入して、比較試料3〜4の試料を得た。ここで
用いた発泡ウレタンは、従来のノンフロン発泡剤である
シクロペンタンを用いた比較試料1、および従来の泡状
で注入するHCFC22とHCFC142bの混合発泡
剤を用いた比較試料2である。
【0083】
【表3】
【0084】以上の方法で得られた試料である各冷蔵庫
は、両側面、天井面、背面、底面の外箱6と内箱5を引
き剥がし、現れた各発泡ウレタン表面のボイドの発生状
況を観察し、さらにコア層部分のみで20mm厚さで図
7に示す位置から得た板状試料片から密度、熱伝導率、
圧縮強度、寸法安定性およびセルサイズの評価項目に見
合う試験片を採取し、測定した。その平均特性を表4
に、コア密度と圧縮強度の分布状態を図8に示した。 コア密度;ノギスによる外寸から求めた見掛けの体積
と、重量から求めた見掛けの密度 熱伝導率;平板比較法を応用したアナコン−モデル88
(アムコ社製)を用いて測定 圧縮強度;10mmの圧縮速度における10%歪み時の強
度 寸法安定性;−30℃で48h放置前後における寸法の
変化率 セルサイズ;厚さ方向の最大距離に関する平均値
は、両側面、天井面、背面、底面の外箱6と内箱5を引
き剥がし、現れた各発泡ウレタン表面のボイドの発生状
況を観察し、さらにコア層部分のみで20mm厚さで図
7に示す位置から得た板状試料片から密度、熱伝導率、
圧縮強度、寸法安定性およびセルサイズの評価項目に見
合う試験片を採取し、測定した。その平均特性を表4
に、コア密度と圧縮強度の分布状態を図8に示した。 コア密度;ノギスによる外寸から求めた見掛けの体積
と、重量から求めた見掛けの密度 熱伝導率;平板比較法を応用したアナコン−モデル88
(アムコ社製)を用いて測定 圧縮強度;10mmの圧縮速度における10%歪み時の強
度 寸法安定性;−30℃で48h放置前後における寸法の
変化率 セルサイズ;厚さ方向の最大距離に関する平均値
【0085】図8に示す結果から、断熱箱体の最下部か
ら混合液を注入したことにより、従来の材料を上部から
泡状で注入した場合と比較して、狭い内箱5と外箱6の
間隙にある空気を巻き込むことによって形成されるボイ
ドの発生量が少なくなり(実施試料4〜6と比較試料4
の比較)、しかも泡状で注入することによって密度を圧
縮強度などの分布の低減(実施試料4〜6および比較試
料4と比較試料5の比較)についても確認できた。
ら混合液を注入したことにより、従来の材料を上部から
泡状で注入した場合と比較して、狭い内箱5と外箱6の
間隙にある空気を巻き込むことによって形成されるボイ
ドの発生量が少なくなり(実施試料4〜6と比較試料4
の比較)、しかも泡状で注入することによって密度を圧
縮強度などの分布の低減(実施試料4〜6および比較試
料4と比較試料5の比較)についても確認できた。
【0086】
【表4】
【0087】表4に示すように、温度を発泡ウレタン原
液に含まれる発泡剤の沸点以上になるように調整した混
合液を開口部が上になるように配置した冷蔵庫の断熱箱
体の背面部分の下方向から注入した本発明による実施試
料は、発泡ウレタンを背面部分から注入した従来の断熱
箱体である比較試料と比べて、優れた断熱性能を有して
いることが解る。また、図8の結果から、各実施試料と
も比較試料に比べ、各部分における諸物性の分布の少な
い均質な発泡ウレタンを充填することができた。
液に含まれる発泡剤の沸点以上になるように調整した混
合液を開口部が上になるように配置した冷蔵庫の断熱箱
体の背面部分の下方向から注入した本発明による実施試
料は、発泡ウレタンを背面部分から注入した従来の断熱
箱体である比較試料と比べて、優れた断熱性能を有して
いることが解る。また、図8の結果から、各実施試料と
も比較試料に比べ、各部分における諸物性の分布の少な
い均質な発泡ウレタンを充填することができた。
【0088】冷蔵庫の断熱箱体の諸物性のうち、特に経
時的な変形による外観意匠の劣化を抑制するうえで、圧
縮強度は分布の中の最低値が一定の基準値を超えること
が必要であり、その基準を満足させるためには必要以上
に過剰の充填を行っていた。しかし、非常に分布の少な
い圧縮強度が得られる本発明によれば、この過剰の充填
を抑制することができるので注入量が少なくてすみ、経
済性にも優れるという利点も得られる。
時的な変形による外観意匠の劣化を抑制するうえで、圧
縮強度は分布の中の最低値が一定の基準値を超えること
が必要であり、その基準を満足させるためには必要以上
に過剰の充填を行っていた。しかし、非常に分布の少な
い圧縮強度が得られる本発明によれば、この過剰の充填
を抑制することができるので注入量が少なくてすみ、経
済性にも優れるという利点も得られる。
【0089】実施例3.次に、発泡ウレタン原料液の温
度が及ぼす混合液の泡状態によってもたらされるボイド
の発生量と、その時の諸特性の分布状態について調べ
た。発泡ウレタン原料液が高圧発泡機のミキシングヘッ
ド3内で混合したときの温度はミキシングヘッド3まで
供給されるまでの状態より数℃の上昇を来たし、これを
含めた混合液の温度がボイドの発生や諸物性の分布に及
ぼす。発泡剤としてHFC245faを用い、発泡ウレ
タンの発泡(充填)速度を含む成形条件を一定にして得
たパネル状成型品について外観と諸特性について調べ
た。
度が及ぼす混合液の泡状態によってもたらされるボイド
の発生量と、その時の諸特性の分布状態について調べ
た。発泡ウレタン原料液が高圧発泡機のミキシングヘッ
ド3内で混合したときの温度はミキシングヘッド3まで
供給されるまでの状態より数℃の上昇を来たし、これを
含めた混合液の温度がボイドの発生や諸物性の分布に及
ぼす。発泡剤としてHFC245faを用い、発泡ウレ
タンの発泡(充填)速度を含む成形条件を一定にして得
たパネル状成型品について外観と諸特性について調べ
た。
【0090】表5に実施試料および比較試料の原料処方
を示す。実施例1の処方を用い、発泡ウレタン原液温度
の違いによる反応速度の違いを無くすために、触媒のT
MHDA(テトラメチルヘキサメレンジアミン)とN−
メチルモルフォリンの混合比である8:2を維持して樹
脂のゲル化する時間を40sec で同じになるように表5
に示すとおり添加量を調整した。
を示す。実施例1の処方を用い、発泡ウレタン原液温度
の違いによる反応速度の違いを無くすために、触媒のT
MHDA(テトラメチルヘキサメレンジアミン)とN−
メチルモルフォリンの混合比である8:2を維持して樹
脂のゲル化する時間を40sec で同じになるように表5
に示すとおり添加量を調整した。
【0091】
【表5】
【0092】各試料は300W*2000L*45t(mm )の
内寸を有するパネルを使って、実施例1の試料と同じ方
法で発泡ウレタンのパネル状の成型品を作製した。つま
り、任意の温度に調整した発泡ウレタン原液を所定の配
合比で高圧発泡機を用い、40℃に加温した10度の傾
斜を有するアルミ金型の最下部位置にその混合液を吐出
して発泡、過剰に充填した泡が上部から50mmほどあふ
れさせたパネル状の成型品を作製する。次に、あふれ出
た部分を取り除いた成型品重量に15%増しの重量にな
るようにアルミ金型に封入発泡して6分後に脱型するこ
とによってパネル状の成型品を作製、これを試料として
用いた。
内寸を有するパネルを使って、実施例1の試料と同じ方
法で発泡ウレタンのパネル状の成型品を作製した。つま
り、任意の温度に調整した発泡ウレタン原液を所定の配
合比で高圧発泡機を用い、40℃に加温した10度の傾
斜を有するアルミ金型の最下部位置にその混合液を吐出
して発泡、過剰に充填した泡が上部から50mmほどあふ
れさせたパネル状の成型品を作製する。次に、あふれ出
た部分を取り除いた成型品重量に15%増しの重量にな
るようにアルミ金型に封入発泡して6分後に脱型するこ
とによってパネル状の成型品を作製、これを試料として
用いた。
【0093】それらパネル状に成形した試料は以下評価
項目を以下方法を用いて測定した。まず、パネル全体に
おけるボイドの発生量を目視観察によって評価した。さ
らに、パネルの両面を10〜15mm削除して得たコア部
分のみを用いて、密度、熱伝導率、圧縮強度、寸法安定
性およびセルサイズを測定した。 コア密度;ノギスによる外寸から求めた見掛けの体積
と、重量から求めた見掛けの密度 熱伝導率;平板比較法を応用したアナコン−モデル88
(アムコ社製)を用いて測定 圧縮強度;10mmの圧縮速度における10%歪み時の強
度 寸法安定性;−30℃で48h放置前後における寸法の
変化率 セルサイズ;厚さ方向の最大距離に関する平均値 これとは別にミキシングヘッド3から吐出された混合液
の一次泡の発泡倍率を測定した。メスシリンダーに吐出
混合液(泡)を採取、発泡を開始する直前の密度と原料液
の密度との比として求めた。それらの測定結果の平均値
を表6に示す。さらに、実施試料1、7、8、9および
比較試料5、6については、泡の流動方向における密度
分布及び圧縮強度分布を図9に示した。
項目を以下方法を用いて測定した。まず、パネル全体に
おけるボイドの発生量を目視観察によって評価した。さ
らに、パネルの両面を10〜15mm削除して得たコア部
分のみを用いて、密度、熱伝導率、圧縮強度、寸法安定
性およびセルサイズを測定した。 コア密度;ノギスによる外寸から求めた見掛けの体積
と、重量から求めた見掛けの密度 熱伝導率;平板比較法を応用したアナコン−モデル88
(アムコ社製)を用いて測定 圧縮強度;10mmの圧縮速度における10%歪み時の強
度 寸法安定性;−30℃で48h放置前後における寸法の
変化率 セルサイズ;厚さ方向の最大距離に関する平均値 これとは別にミキシングヘッド3から吐出された混合液
の一次泡の発泡倍率を測定した。メスシリンダーに吐出
混合液(泡)を採取、発泡を開始する直前の密度と原料液
の密度との比として求めた。それらの測定結果の平均値
を表6に示す。さらに、実施試料1、7、8、9および
比較試料5、6については、泡の流動方向における密度
分布及び圧縮強度分布を図9に示した。
【0094】
【表6】
【0095】以上の結果から、何れの試料とも優れた断
熱性能を有し、大きな差異はない。しかし、図9に示す
如く、混合液の温度が用いた発泡剤の沸点である15℃
を下回った比較試料5では密度および圧縮強度の分布が
大きく、沸点以上の温度で発泡した比較試料6ではボイ
ドの量が多く、更に注入口付近の泡も不均一な外観状態
であった。これに対し、各実施試料ではボイドを含むパ
ネル状成型品の外観および圧縮強度の分布も少なく良好
であることを確認した。
熱性能を有し、大きな差異はない。しかし、図9に示す
如く、混合液の温度が用いた発泡剤の沸点である15℃
を下回った比較試料5では密度および圧縮強度の分布が
大きく、沸点以上の温度で発泡した比較試料6ではボイ
ドの量が多く、更に注入口付近の泡も不均一な外観状態
であった。これに対し、各実施試料ではボイドを含むパ
ネル状成型品の外観および圧縮強度の分布も少なく良好
であることを確認した。
【0096】実施例4.次に、発泡剤を含むプレミック
ス液の高圧発泡機内での温度とそのときの液状態、およ
び高圧発泡機のポンプを運転したときに泡などを吸い込
んだときに異常に循環液の収縮と膨張の挙動により送液
量の不安定な状況を指す「キャビテーション」の発生状
況、さらにミキシングヘッド3から吐出された混合液の
吐出と混合の状態について調べた。ここで用いるプレミ
ックス液に溶存させる発泡剤は、沸点が15℃のHFC
245faと、沸点が6℃のHFC236eaであり、
その処方は実施例1および実施例2と同じある。
ス液の高圧発泡機内での温度とそのときの液状態、およ
び高圧発泡機のポンプを運転したときに泡などを吸い込
んだときに異常に循環液の収縮と膨張の挙動により送液
量の不安定な状況を指す「キャビテーション」の発生状
況、さらにミキシングヘッド3から吐出された混合液の
吐出と混合の状態について調べた。ここで用いるプレミ
ックス液に溶存させる発泡剤は、沸点が15℃のHFC
245faと、沸点が6℃のHFC236eaであり、
その処方は実施例1および実施例2と同じある。
【0097】
【表7】
【0098】高圧発泡機内におけるプレミックス液の温
度は、溶存させた発泡剤の沸点である15℃(HFC245fa)
と6℃(HFC236ea)を基準に、表7に示すように変化させ
た。なお、イソシアネート液の温度は比較試料8を除く
各試料とも、用いる発泡剤がHFC245faの場合は
25℃、HFC236eaの場合は15℃に各々、調整
した。ただし、比較試料8のみ35℃に調整した。
度は、溶存させた発泡剤の沸点である15℃(HFC245fa)
と6℃(HFC236ea)を基準に、表7に示すように変化させ
た。なお、イソシアネート液の温度は比較試料8を除く
各試料とも、用いる発泡剤がHFC245faの場合は
25℃、HFC236eaの場合は15℃に各々、調整
した。ただし、比較試料8のみ35℃に調整した。
【0099】この状態でミキシングヘッド3での混合時
における圧力である120kg/cm2の高圧で5分間の循環
と10分間の5kg/cm2以下の低圧下での循環による冷却
の繰り返しを4時間(16回)行った。このとき、最後
の高圧状態での運転時における「キャビテーション」の
発生状況を、運転音が急激に大きくなる特性を有する異
常音から求めた。その後に循環経路途中からプレミック
ス液を取り出し、約1分後の安定した発泡状態の見掛け
の密度を採取した重量と体積から求めた。
における圧力である120kg/cm2の高圧で5分間の循環
と10分間の5kg/cm2以下の低圧下での循環による冷却
の繰り返しを4時間(16回)行った。このとき、最後
の高圧状態での運転時における「キャビテーション」の
発生状況を、運転音が急激に大きくなる特性を有する異
常音から求めた。その後に循環経路途中からプレミック
ス液を取り出し、約1分後の安定した発泡状態の見掛け
の密度を採取した重量と体積から求めた。
【0100】さらに、温調が完了した直後と4時間の高
低圧繰り返しのもとで運転後の状態において、イソシア
ネート液との混合におけるミキシングヘッド3から吐出
し、液の状態として、層流状態の円筒状態のままで吐出
する「通常」状態から、勢いよく飛び散りながら吐出す
る「スプラッシュ」状態までの変化を観察した。また、
得られた混合液はそのままの状態で平面上のポリエチレ
ンシート上で発泡させ、特にポリエチレンシートと接す
る面における両液の混合状態を調べた。その結果を表8
に示した。
低圧繰り返しのもとで運転後の状態において、イソシア
ネート液との混合におけるミキシングヘッド3から吐出
し、液の状態として、層流状態の円筒状態のままで吐出
する「通常」状態から、勢いよく飛び散りながら吐出す
る「スプラッシュ」状態までの変化を観察した。また、
得られた混合液はそのままの状態で平面上のポリエチレ
ンシート上で発泡させ、特にポリエチレンシートと接す
る面における両液の混合状態を調べた。その結果を表8
に示した。
【0101】
【表8】
【0102】以上の結果から、プレミックス液の温度が
溶存させた発泡剤の沸点である15℃(HFC245fa)および
6℃(HFC236ea)から5℃以内の高温である20℃および
10℃であれば発泡機の運転にはなんら問題はないが、
それ以上の温度状態ではキャビテーションの発生が顕著
になる。この現象はプレミックス液の密度が急に低下す
ることから、溶存した発泡剤の気化に基づく泡化が激し
くなり、ミキシングヘッド3における衝突混合が過剰な
プレミックス液の気化により阻害されていることが推察
できる。
溶存させた発泡剤の沸点である15℃(HFC245fa)および
6℃(HFC236ea)から5℃以内の高温である20℃および
10℃であれば発泡機の運転にはなんら問題はないが、
それ以上の温度状態ではキャビテーションの発生が顕著
になる。この現象はプレミックス液の密度が急に低下す
ることから、溶存した発泡剤の気化に基づく泡化が激し
くなり、ミキシングヘッド3における衝突混合が過剰な
プレミックス液の気化により阻害されていることが推察
できる。
【0103】混合液をミキシングヘッド3から吐出した
場合、5℃以内の高い原液温度以内であれば「通常」の
吐出状態であるが、これを上回った原液温度では激しい
「スプラッシュ」と混合不良を来し易くなる。この傾向
は温調した直後の吐出で顕著である。しかも、比較試料
8の結果で示したように、プレミックス液の温度がたと
え5℃以内の高温であっても、イソシアネート液の温度
とミキシングヘッド3における衝突混合時の発熱による
昇温を含んだ混合液の温度が発泡剤の沸点より20℃を
越えた場合には、同様に、「スプラッシュ」と混合不良
を来し易くなることが確認できた。なお、比較試料8の
混合液の温度は、発泡ウレタン両原液の平均温度である
27.5 ℃に発泡機の特性である衝突混合時の昇温の9
℃を加えた36.5℃である。同様に、実施試料11では
31.5℃である。
場合、5℃以内の高い原液温度以内であれば「通常」の
吐出状態であるが、これを上回った原液温度では激しい
「スプラッシュ」と混合不良を来し易くなる。この傾向
は温調した直後の吐出で顕著である。しかも、比較試料
8の結果で示したように、プレミックス液の温度がたと
え5℃以内の高温であっても、イソシアネート液の温度
とミキシングヘッド3における衝突混合時の発熱による
昇温を含んだ混合液の温度が発泡剤の沸点より20℃を
越えた場合には、同様に、「スプラッシュ」と混合不良
を来し易くなることが確認できた。なお、比較試料8の
混合液の温度は、発泡ウレタン両原液の平均温度である
27.5 ℃に発泡機の特性である衝突混合時の昇温の9
℃を加えた36.5℃である。同様に、実施試料11では
31.5℃である。
【0104】実施例5.従来の冷蔵庫の断熱箱体におけ
る発泡ウレタンの断熱層を成形する方法である「背面上
2点注入方式」と本発明の注入方式に基づく成形方法の
比較を行った。従来法の「背面上2点注入方式」(図5
のD法)は冷蔵庫の正面開口部を下にし、さらに左右の
側壁の真上に設けた2点の注入口にミキシングヘッド3
を挿入し、この位置から下方向に向かって混合液を落下
させるように注入する方法である。本実施例では、従来
法の注入方式を用いて液または泡状態で混合液を注入す
る方法に対して、本発明である背面側を下にして下方向
から混合液を沸き上がらせるようにして注入部4から泡
状態で混合液を注入する方法(図4のA法およびB法)
および背面側を上にした状態で冷蔵室と冷凍室の仕切り
部分で、しかも左右の両壁面の真下の位置に設けた注入
部4から同様に下方向から混合液を沸き上がらせるよう
に泡状態で混合液を注入する方法(図5のC法)につい
て、各々の諸物性の分布状態を比較した。
る発泡ウレタンの断熱層を成形する方法である「背面上
2点注入方式」と本発明の注入方式に基づく成形方法の
比較を行った。従来法の「背面上2点注入方式」(図5
のD法)は冷蔵庫の正面開口部を下にし、さらに左右の
側壁の真上に設けた2点の注入口にミキシングヘッド3
を挿入し、この位置から下方向に向かって混合液を落下
させるように注入する方法である。本実施例では、従来
法の注入方式を用いて液または泡状態で混合液を注入す
る方法に対して、本発明である背面側を下にして下方向
から混合液を沸き上がらせるようにして注入部4から泡
状態で混合液を注入する方法(図4のA法およびB法)
および背面側を上にした状態で冷蔵室と冷凍室の仕切り
部分で、しかも左右の両壁面の真下の位置に設けた注入
部4から同様に下方向から混合液を沸き上がらせるよう
に泡状態で混合液を注入する方法(図5のC法)につい
て、各々の諸物性の分布状態を比較した。
【0105】さらに詳しく説明すると、150Lクラス
の冷蔵庫を用いて、内箱5と外箱6に各々密着するよう
に固定して変形を来さないようにした治具を用いて、図
4に示す位置から混合液を、各々注入する。図4には本
発明にかかる「液溜まり」の最下部から上方向に注入す
るための注入部4の配設位置も併記した。この時の治具
および内箱5、外箱6の温度は40℃とし、用いた発泡
ウレタンの組成とその原料液の温調条件、および注入の
方法については表9に示した。
の冷蔵庫を用いて、内箱5と外箱6に各々密着するよう
に固定して変形を来さないようにした治具を用いて、図
4に示す位置から混合液を、各々注入する。図4には本
発明にかかる「液溜まり」の最下部から上方向に注入す
るための注入部4の配設位置も併記した。この時の治具
および内箱5、外箱6の温度は40℃とし、用いた発泡
ウレタンの組成とその原料液の温調条件、および注入の
方法については表9に示した。
【0106】
【表9】
【0107】以上の方法にて成形した冷蔵庫の断熱箱体
の図7に示す位置から試験片を採取し、特性の分布とし
て最も顕著に示されるコア密度と圧縮強度を測定した。
それらの結果を図10に示す。 コア密度;ノギスによる外寸から求めた見掛けの体積
と、重量から求めた見掛けの密度 圧縮強度;10mmの圧縮速度における10%歪み時の強
度
の図7に示す位置から試験片を採取し、特性の分布とし
て最も顕著に示されるコア密度と圧縮強度を測定した。
それらの結果を図10に示す。 コア密度;ノギスによる外寸から求めた見掛けの体積
と、重量から求めた見掛けの密度 圧縮強度;10mmの圧縮速度における10%歪み時の強
度
【0108】冷蔵庫の背面を上にした状態で、左右側壁
に近接する背面左右部分に注入口を設けたDの方法によ
る注入を用いれば、良好な流動性を有する泡状態の混合
液を用いても比較試料10ではボイドの発生量が多いこ
と、液状態である比較試料11においては発泡ウレタン
の充填性に劣ることが諸特性の分布が大きいという結果
が確認できた。これは比較試料10が注入口から落下時
の体積が大きい泡状であるために狭い間隙内の側壁に当
たり易く、この際に空気の巻き込みを来したことに起因
するものと推測する。また、シクロペンタンが発泡剤で
ある比較試料10は液状であることによって、流動性に
劣ることと流動距離が長いことによるものと思われる。
に近接する背面左右部分に注入口を設けたDの方法によ
る注入を用いれば、良好な流動性を有する泡状態の混合
液を用いても比較試料10ではボイドの発生量が多いこ
と、液状態である比較試料11においては発泡ウレタン
の充填性に劣ることが諸特性の分布が大きいという結果
が確認できた。これは比較試料10が注入口から落下時
の体積が大きい泡状であるために狭い間隙内の側壁に当
たり易く、この際に空気の巻き込みを来したことに起因
するものと推測する。また、シクロペンタンが発泡剤で
ある比較試料10は液状であることによって、流動性に
劣ることと流動距離が長いことによるものと思われる。
【0109】これに対し、背面を下にした冷蔵庫の背面
中央部分に注入口を設けたAの方法と左右側壁に近接す
る背面左右部分に注入口を設けたBの方法におけるコア
密度と圧縮強度の分布状態にはほとんど差異が無く、さ
らに背面を上にして左右側壁のフランジ部分に注入項を
設けたCの方法であっても従来の方法であるDの方法に
比べれば、はるかに均質であることを示す分布状態を確
認できた。以上の結果から、本発明によるA法およびB
法で混合液の泡化の程度を調整した原料液を用いること
の有効性が確認できた。
中央部分に注入口を設けたAの方法と左右側壁に近接す
る背面左右部分に注入口を設けたBの方法におけるコア
密度と圧縮強度の分布状態にはほとんど差異が無く、さ
らに背面を上にして左右側壁のフランジ部分に注入項を
設けたCの方法であっても従来の方法であるDの方法に
比べれば、はるかに均質であることを示す分布状態を確
認できた。以上の結果から、本発明によるA法およびB
法で混合液の泡化の程度を調整した原料液を用いること
の有効性が確認できた。
【0110】以上、環境に悪影響を及ぼさないHFC2
45faなどの塩素を含まない低沸点の発泡剤を、発泡
剤を含んだプレミックス液の温度が発泡剤の沸点より5
℃以内の高い温度で、且つ、イソシアネート液との混合
液の温度が沸点より20℃以内の高い温度になるように
調整し、これら発泡ウレタン原液の混合液を液溜まりの
下部位置から沸き上がらせるように泡状態で注入する方
法を発明した。本発明を従来の液状発泡剤のみ、およ
び、発泡剤の沸点と混合液の温度の差が大きいガス状発
泡剤を用いた発泡ウレタンの何れを用いた場合とも比較
しながら液溜まりの上部から落下させるように注入して
成形した冷蔵庫の断熱箱体などを用いて、断熱材料とし
ての適性を評価した。
45faなどの塩素を含まない低沸点の発泡剤を、発泡
剤を含んだプレミックス液の温度が発泡剤の沸点より5
℃以内の高い温度で、且つ、イソシアネート液との混合
液の温度が沸点より20℃以内の高い温度になるように
調整し、これら発泡ウレタン原液の混合液を液溜まりの
下部位置から沸き上がらせるように泡状態で注入する方
法を発明した。本発明を従来の液状発泡剤のみ、およ
び、発泡剤の沸点と混合液の温度の差が大きいガス状発
泡剤を用いた発泡ウレタンの何れを用いた場合とも比較
しながら液溜まりの上部から落下させるように注入して
成形した冷蔵庫の断熱箱体などを用いて、断熱材料とし
ての適性を評価した。
【0111】その結果、液状発泡剤のみの従来法に比較
して発泡ウレタンの充填性が飛躍的に向上し、諸特性に
大きな分布ができていた従来法に比較して均一な分布を
得ることが出来た。さらに、従来法では混合液と発泡剤
の沸点の温度差が大きな状態に調整した発泡ウレタンを
用いて下方向に向かって注入するとボイドが著しく発生
したり、常態でガス状の発泡剤を用いてプレミックス液
の温度が発泡剤の沸点よりも高すぎる混合液では吐出状
態の異常やプレッミックス液とイソシアネート液の混合
不良が発生する。これに対し、本発明による適正な温度
状態に混合液を調整した発泡ウレタンを用いることによ
って、これら成形上の問題を発生することがなかった。
して発泡ウレタンの充填性が飛躍的に向上し、諸特性に
大きな分布ができていた従来法に比較して均一な分布を
得ることが出来た。さらに、従来法では混合液と発泡剤
の沸点の温度差が大きな状態に調整した発泡ウレタンを
用いて下方向に向かって注入するとボイドが著しく発生
したり、常態でガス状の発泡剤を用いてプレミックス液
の温度が発泡剤の沸点よりも高すぎる混合液では吐出状
態の異常やプレッミックス液とイソシアネート液の混合
不良が発生する。これに対し、本発明による適正な温度
状態に混合液を調整した発泡ウレタンを用いることによ
って、これら成形上の問題を発生することがなかった。
【0112】以上のことから、本発明による発泡ウレタ
ンおよび混合液の注入方法は冷蔵庫の箱体における断熱
材およびその成型方法として、従来法では得られない安
定した外観や諸特性の均質性、成形に支障を来す混合液
の吐出状態や流動に関する問題を来すことのないことが
確認できた。
ンおよび混合液の注入方法は冷蔵庫の箱体における断熱
材およびその成型方法として、従来法では得られない安
定した外観や諸特性の均質性、成形に支障を来す混合液
の吐出状態や流動に関する問題を来すことのないことが
確認できた。
【0113】なお、本発明は上記し、且つ、実施例で示
した発泡剤に限定されるものではなく、例えば、原液が
触媒による調整ができないような反応速度や異常な発熱
温度を呈するような高温域を必要とする沸点を有する物
質でなければ、例えばネオペンタン(沸点;10℃)やH
FC356mffm(1,1,1,4,4,4−ヘキサフルオロブタ
ン、沸点;25℃)を発泡剤として応用しても同様の効
果を示して有効であり、本発明の要旨を脱し得ない範囲
内で種々変形して実施することができる。その他、本発
明は上記し、且つ実施例で示した冷蔵庫の箱体に限定さ
れるものではなく、例えば保冷車やプレハブ式冷蔵庫の
断熱ボード、ショーケースの断熱材としての応用も同様
の効果を示して有効であり、その要旨を脱し得ない範囲
で種々変形して実施することができる。
した発泡剤に限定されるものではなく、例えば、原液が
触媒による調整ができないような反応速度や異常な発熱
温度を呈するような高温域を必要とする沸点を有する物
質でなければ、例えばネオペンタン(沸点;10℃)やH
FC356mffm(1,1,1,4,4,4−ヘキサフルオロブタ
ン、沸点;25℃)を発泡剤として応用しても同様の効
果を示して有効であり、本発明の要旨を脱し得ない範囲
内で種々変形して実施することができる。その他、本発
明は上記し、且つ実施例で示した冷蔵庫の箱体に限定さ
れるものではなく、例えば保冷車やプレハブ式冷蔵庫の
断熱ボード、ショーケースの断熱材としての応用も同様
の効果を示して有効であり、その要旨を脱し得ない範囲
で種々変形して実施することができる。
【0114】
【発明の効果】この発明による断熱箱体の製造方法は、
混合液が発泡剤の沸点より高い温度で混合するので、混
合液が流動性に優れた泡状で、しかも、液溜まりの下部
より沸き上がるように注入するので、内箱と外箱で形成
された狭い間隙部内であってもボイドの巻き込みが少な
い均質な状態で充填ができる。
混合液が発泡剤の沸点より高い温度で混合するので、混
合液が流動性に優れた泡状で、しかも、液溜まりの下部
より沸き上がるように注入するので、内箱と外箱で形成
された狭い間隙部内であってもボイドの巻き込みが少な
い均質な状態で充填ができる。
【0115】また、プレミックス液で異常な発泡剤の気
化が発生しないので、送液の定量性に支障を来すキャビ
テーションの発生がない。
化が発生しないので、送液の定量性に支障を来すキャビ
テーションの発生がない。
【0116】また、塩素原子を含まないハイドロフルオ
ロカーボン類は、オゾン層を破壊せずに環境維持に優れ
た発泡剤である。
ロカーボン類は、オゾン層を破壊せずに環境維持に優れ
た発泡剤である。
【0117】また、1,1,1,3,3−ペンタフルオ
ロプロパン(HFC245fa)は、最も適した沸点を有し、しか
も断熱性に優れた物質である。
ロプロパン(HFC245fa)は、最も適した沸点を有し、しか
も断熱性に優れた物質である。
【0118】また、炭化水素類は、地球の温暖化への影
響が極めて少ない物質である。
響が極めて少ない物質である。
【0119】また、シクロペンタンは、適した沸点を有
し、しかも断熱性に優れた物質である。
し、しかも断熱性に優れた物質である。
【0120】また、衝突混合方式のミキシングヘッドを
用いることにより、瞬時に混合が得られることから、ガ
ス状発泡剤の短時間内での気化に伴う微小気泡を破壊す
ることがなく、また、発泡に伴う混合不良が非常に少な
い。
用いることにより、瞬時に混合が得られることから、ガ
ス状発泡剤の短時間内での気化に伴う微小気泡を破壊す
ることがなく、また、発泡に伴う混合不良が非常に少な
い。
【0121】また、注入部により任意の方向に分散させ
ることにより、均一で偏りのない流動形態と発泡充填距
離の短縮ができる。
ることにより、均一で偏りのない流動形態と発泡充填距
離の短縮ができる。
【0122】また、背面に注入部を設けることによっ
て、より混合液の広がりが可能となる。
て、より混合液の広がりが可能となる。
【0123】また、注入部を断熱箱体の背面部長手方向
中心線近傍に配設することにより、単一のミキシングヘ
ッドで効率よく混合液を分散させることができる。
中心線近傍に配設することにより、単一のミキシングヘ
ッドで効率よく混合液を分散させることができる。
【0124】また、断熱箱体の開口部両側壁部に注入部
を配設し、開口部が下向きになるようにして混合液を注
入部に注入することにより、従来仕様の断熱箱体を用い
て注入ができる。
を配設し、開口部が下向きになるようにして混合液を注
入部に注入することにより、従来仕様の断熱箱体を用い
て注入ができる。
【0125】また、注入部を発泡性樹脂の成型品にする
ことにより、断熱性に支障を来すことがない。
ことにより、断熱性に支障を来すことがない。
【0126】また、断熱箱体の室を仕切る仕切部材に注
入部を設けたので、他の部品を装着する必要がないの
で、生産上の効率が良く、しかも安価である。
入部を設けたので、他の部品を装着する必要がないの
で、生産上の効率が良く、しかも安価である。
【0127】また、混合液の温度を、発泡剤の沸点と同
等とすることにより、外観意匠性と断熱性能を含む諸特
性の均質性に優れた断熱層を確保でき断熱箱体が得られ
る。
等とすることにより、外観意匠性と断熱性能を含む諸特
性の均質性に優れた断熱層を確保でき断熱箱体が得られ
る。
【図1】 発泡ウレタンの原液の製造と調合と冷蔵庫へ
の発泡成形に関する工程図である。
の発泡成形に関する工程図である。
【図2】 本発明に用いられるミキシングヘッドの概要
を示す構造図である。
を示す構造図である。
【図3】 本発明の冷蔵庫の内箱と外箱の間隙に配設さ
れた注入部近傍の概要を示す断面構造図である。
れた注入部近傍の概要を示す断面構造図である。
【図4】 本発明による方法である混合液を沸き上がら
せるように泡状態で混合液を注入する方法(A、B)の
各々に関する概念図である。
せるように泡状態で混合液を注入する方法(A、B)の
各々に関する概念図である。
【図5】 本発明による方法である混合液を沸き上がら
せるように泡状態で混合液を注入する方法(C)と従来
法の背面上2点注入方式(D)の各々に関する概念図で
ある。
せるように泡状態で混合液を注入する方法(C)と従来
法の背面上2点注入方式(D)の各々に関する概念図で
ある。
【図6】 実施例1の結果を示した特性分布の一覧図で
ある。
ある。
【図7】 断熱箱体の解体における試料採取位置を示す
概念図である。
概念図である。
【図8】 実施例2の結果を示した特性分布の一覧図で
ある。
ある。
【図9】 実施例3の結果を示した特性分布の一覧図で
ある。
ある。
【図10】 実施例5の結果を示した特性分布の一覧図
である。
である。
1 ニードルバルブ、2 オリフィス、3 ミキシング
ヘッド、4 注入部、5 内箱、6 外箱、7 開口
部、8 注入口、9 発砲ウレタンの混合液、10 ロ
ッド、11 高圧油、12 ノズル、13 吐出制御用
シリンダー、14溝。
ヘッド、4 注入部、5 内箱、6 外箱、7 開口
部、8 注入口、9 発砲ウレタンの混合液、10 ロ
ッド、11 高圧油、12 ノズル、13 吐出制御用
シリンダー、14溝。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B29K 105:04
Claims (14)
- 【請求項1】 外箱に内箱を挿入して断熱箱体外郭部を
形成する工程と、 ポリオールを主成分とし、発泡剤を含むプレミックス液
を混合する工程と、 前記プレミックス液とイソシアネート液とを混合し、こ
の混合液を前記発泡剤の沸点より20℃以内の高い温度
に温調する工程と、 前記断熱箱体外郭部の前記内箱と外箱との間隙部に下方
より上向きに前記混合液を注入する工程と、を備えたこ
とを特徴とする断熱箱体の製造方法。 - 【請求項2】 前記プレミックス液は、前記発泡剤の沸
点より5℃以内の高い温度に温調されていることを特徴
とする請求項1記載の断熱箱体の製造方法。 - 【請求項3】 前記発泡剤が塩素原子を含まないハイド
ロフルオロカーボン類であることを特徴とする請求項1
記載の断熱箱体の製造方法。 - 【請求項4】 前記ハイドロフルオロカーボン類が、
1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパン(HFC245f
a)であることを特徴とする請求項3記載の断熱箱体の製
造方法。 - 【請求項5】 前記発泡剤が炭化水素類であることを特
徴とする請求項1記載の断熱箱体の製造方法。 - 【請求項6】 前記炭化水素類がシクロペンタンである
ことを特徴とする請求項5記載の断熱箱体の製造方法。 - 【請求項7】 前記プレミックス液と前記イソシアネー
ト液とを瞬時に衝突混合させた後、前記混合液を吐出す
るミキシングヘッドにより、前記内箱と外箱との間隙部
に前記混合液を注入することを特徴とする請求項1記載
の断熱箱体の製造方法。 - 【請求項8】 前記内箱と外箱との間隙部に、任意の方
向に前記混合液を分散させる注入部を設け、該注入部を
用いて前記混合液を注入することを特徴とする請求項1
記載の断熱箱体の製造方法。 - 【請求項9】 前面に開口部を有する断熱箱体の背面部
に前記注入部を配設し、前記開口部が上向きになるよう
に前記断熱箱体を置き、前記混合液を前記注入部に注入
することを特徴とする請求項8記載の断熱箱体の製造方
法。 - 【請求項10】 前記注入部を断熱箱体の背面部長手方
向中心線近傍に配設したことを特徴とする請求項9記載
の断熱箱体の製造方法。 - 【請求項11】 前面に開口部を有する断熱箱体の該開
口部両側壁部に前記注入部を配設し、前記開口部が下向
きになるように前記断熱箱体を置き、前記混合液を前記
注入部に注入することを特徴とする請求項8記載の断熱
箱体の製造方法。 - 【請求項12】 前記注入部が、発泡性樹脂の成型品で
なることを特徴とする請求項8記載の断熱箱体の製造方
法。 - 【請求項13】 断熱箱体の室を仕切る仕切部材に、前
記注入部を設けたことを特徴とする請求項8記載の断熱
箱体の製造方法。 - 【請求項14】 前記混合液の温度を、前記発泡剤の沸
点と同等としたことを特徴とする請求項1記載の断熱箱
体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9167136A JPH1114246A (ja) | 1997-06-24 | 1997-06-24 | 断熱箱体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9167136A JPH1114246A (ja) | 1997-06-24 | 1997-06-24 | 断熱箱体の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1114246A true JPH1114246A (ja) | 1999-01-22 |
Family
ID=15844101
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9167136A Pending JPH1114246A (ja) | 1997-06-24 | 1997-06-24 | 断熱箱体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1114246A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2002040253A1 (de) * | 2000-11-14 | 2002-05-23 | Basf Aktiengesellschaft | Verfahren zur herstellung von verbundelementen |
WO2002040876A1 (de) * | 2000-11-14 | 2002-05-23 | Basf Aktiengesellschaft | Verfahren zur verbindung von verbundelementen |
JP2005329616A (ja) * | 2004-05-20 | 2005-12-02 | Nippon Light Metal Co Ltd | 不燃性断熱パネルの製造方法 |
JP2008254305A (ja) * | 2007-04-04 | 2008-10-23 | Toyo Tire & Rubber Co Ltd | 硬質ポリウレタンフォームパネルの製造方法 |
KR20150012246A (ko) * | 2012-04-30 | 2015-02-03 | 바이엘 머티리얼사이언스 아게 | 발포 성형체의 제조 방법 |
-
1997
- 1997-06-24 JP JP9167136A patent/JPH1114246A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2015521121A (ja) * | 2012-04-30 | 2015-07-27 | バイエル・マテリアルサイエンス・アクチェンゲゼルシャフトBayer MaterialScience AG | 発泡成形体の製造方法 |
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