JPH11142167A - 車両位置計測装置 - Google Patents

車両位置計測装置

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JPH11142167A
JPH11142167A JP32530497A JP32530497A JPH11142167A JP H11142167 A JPH11142167 A JP H11142167A JP 32530497 A JP32530497 A JP 32530497A JP 32530497 A JP32530497 A JP 32530497A JP H11142167 A JPH11142167 A JP H11142167A
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JP
Japan
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point
latitude
calculated
vehicle
movement
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Application number
JP32530497A
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English (en)
Inventor
Akinori Takeda
彰憲 竹田
Maki Ono
真樹 大野
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Hitachi Unisia Automotive Ltd
Original Assignee
Unisia Jecs Corp
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Publication date
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Publication of JPH11142167A publication Critical patent/JPH11142167A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 自立型センサからのデータにより車両位置を
計測するとき、簡略化した式で測地座標で表される緯
度、経度を演算し、車両位置を迅速、かつ正確に計測す
る。 【解決手段】 磁気コンパス、車速センサ、ジャイロセ
ンサからなる自立型センサのデータを用いて車両位置を
計測する場合には、各センサから移動前地点から移動後
地点までのX方向の移動距離X0 とY方向の移動距離Y
0 を演算し、地球を楕円体としたときに用いる卯酉線曲
率半径N1 を算出する。そして、移動前地点での測地座
標による経度λ1 、緯度φ1 とこの卯酉線曲率半径N1
を用い、移動後地点の測地座標による経度λ2 、緯度φ
2 を算出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用のナビゲー
ションシステム等に用いて好適な車両位置計測装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】一般に、自動車、航空機、船舶等の各種
の移動体のためのナビゲーションシステムとして、人工
衛星を利用したGPSナビゲーションシステムが広く知
られている。このGPSナビゲーションシステムに用い
られるGPSレシーバは、通常3個以上のGPS衛星か
らの測位情報を受信し、各GPS衛星と受信点との間の
受信機の時刻、オフセットを含んだ疑似距離データおよ
び各GPS衛星からの測位情報によって受信点の位置を
計測し、例えば車両位置を計測するように構成されてい
る。
【0003】しかし、GPSレシーバは、受信環境、気
象条件等の変動により、各GPS衛星に対して常に最適
な受信状態を確保できるとは限らない。このため、従来
技術によるナビゲーションシステムには、自己の位置を
計測するための自立型センサを併用し、GPSレシーバ
による計測手段と自立型センサによる計測手段とのいず
れか一方の高精度なデータを用いることにより計測精度
を高め、より正確に車両位置を計測するものがある。
【0004】この自立型センサとしては、例えば、自動
車に取付けられ、方位を検出する地磁気センサ、自動車
を舵取りするときの角速度を検出するジャイロセンサ、
車両の走行速度を検出する車速センサ等が用いられてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前述したナ
ビゲーションシステムでは、自立型センサから検出され
る各データから車両位置を計測する場合には、X−Yの
直交座標として計測されたデータを、経度,緯度によっ
て表される測地座標に変換し、この座標を地図データと
照合して車両の現在位置を測位している。
【0006】このため、従来技術では、車両位置を計測
する方法として、地球を楕円体として演算する場合と、
地球を球体として演算する場合とがある。
【0007】ここで、地球を楕円体として演算した場合
には、誤差は少ないものの、その演算が複雑で演算時間
を必要とするため、車両の移動に対して測地座標の計測
が追従できないという問題がある。
【0008】一方、地球を球体として演算した場合に
は、演算時間は短くなるものの、誤差が大きく正確に車
両位置を計測することができないという問題がある。
【0009】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、本発明は直交座標から測地座標に簡単な
演算によって、正確かつ迅速に変換することのできる車
両位置計測装置を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、請求項1の発明による車両位置計測装置は、図
1の機能ブロック図に示す如く、車両の移動前地点を測
地座標で表すとき、経度をλ1 、緯度をφ1 として記憶
する移動前地点記憶手段101と、車両が移動前地点か
ら移動後地点に移動したときの移動距離を、直交座標で
表すとき、当該直交座標のX方向の移動距離をX0 、Y
方向の移動距離をY0 として算出する移動距離算出手段
102と、地球の赤道半径a,地球の離心率eおよび移
動前地点の緯度φ1 から、移動前地点の卯酉線曲率半径
N1 を、 として算出する卯酉線曲率半径算出手段103と、該卯
酉線曲率半径算出手段103によって算出された卯酉線
曲率半径N1 と移動前地点の緯度φ1 から、直交座標X
−Y対角長L1 を、 L1 =N1 ×cos(φ1 ) として算出する対角長算出手段104と、該対角長算出
手段104によって算出された対角長L1 とX方向の移
動距離X0 から、経度変化量Δλを、 として算出する経度変化量算出手段105と、該経度変
化量算出手段105によって算出された経度変化量Δλ
と移動前地点の経度λ1 から、測地座標で表される移動
後地点の経度λ2 を、 λ2 =λ1 +Δλ として算出する移動後地点の経度算出手段106と、前
記卯酉線曲率半径算出手段103によって算出された卯
酉線曲率半径N1 、地球の離心率eおよび移動前地点の
緯度φ1 から、移動前地点から緯度1度移動したときの
円弧の長さL2 を、 として算出する円弧算出手段107と、該円弧算出手段
107によって算出された円弧の長さL2 とY方向の移
動距離Y0 から、緯度変化量Δφを、 として算出する緯度変化量算出手段108と、該緯度変
化量算出手段108によって算出された緯度変化量Δφ
と移動前地点の緯度φ1 から、測地座標で表される移動
後地点の緯度φ2 を、 φ2 =φ1 +Δφ として算出する移動後地点の緯度算出手段109とを備
える構成としたことにある。
【0011】このように、卯酉線曲率半径算出手段10
3によって算出された卯酉線曲率半径N1 を用いた演算
式は、地球を楕円体として緯度、経度を算出するときの
式よりも簡略した式とすることができ、演算時間を短く
すると共に、この演算式から算出された緯度、経度は、
地球を楕円体として算出した値に近づけることができ
る。
【0012】請求項2の発明は、移動距離算出手段10
2を、車両に加わる角速度を検出する角速度検出手段
と、車両の進行方位を検出する方位検出手段と、車速を
検出する車速検出手段と、前記角速度検出手段により検
出された角速度、方位検出手段により検出された進行方
位および車速検出手段により検出された車速から車両の
移動距離を演算する演算手段とから構成している。
【0013】このように、角速度検出手段で検出された
角速度を用いて車両が移動前地点から移動後地点に移動
したときの進行方向の角度変化(変位角)を求め、方位
検出手段で検出された進行方位から、基準方位(北の方
位)に対して車両が正面を向いている進行方位を算出
し、車速検出手段で検出された車速から移動距離Dを算
出する。
【0014】そして、演算手段では、直交座標のX方向
移動距離X0 を、X0 =D×sin(変位角+進行方
位)で演算し、Y方向移動距離Y0 を、Y0 =D×co
s(変位角+進行方位)で演算する。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明による車両位置計測
装置を用いたナビゲーションシステムの実施の形態を、
図2ないし図11を参照しつつ、詳細に説明する。
【0016】1は図示しない車両に装着されたナビゲー
ションシステム、2はGPSレシーバで、該GPSレシ
ーバ2はGPSアンテナ2Aにより地球上、約2020
0kmにあるGPS衛星(図示せず)からの電波を受信
し、測位情報のみを後述するコントローラ4に出力す
る。また、該GPSレシーバ2は、後述するFM受信機
3、コントローラ4と共にGPSによる測位手段を構成
する。
【0017】3はFM受信機で、該FM受信機3はFM
アンテナ3AによりFM多重放送を受信し、GPS補正
情報のみをコントローラ4に出力する。このGPS補正
情報は、GPS衛星から発信される測位情報を、常時補
正するものである。
【0018】4はコントローラを示し、該コントローラ
4は、例えばマイクロコンピュータによって構成され、
入力側にはGPSレシーバ2、FM受信機3、後述する
地図データ5、磁気コンパス8、車速センサ9、ジャイ
ロセンサ10等が接続され、出力側には地図データ5、
モニタ6、スピーカ7等が接続されている。
【0019】また、前記コントローラ4内に設けられた
記憶装置4Aには、図3に示す車両位置測位処理、図4
に示す自立測位処理、図5に示す車両位置計測処理等の
プログラムと、地図データ5による照合処理、誘導処理
(いずれも詳細は図示せず)等が格納されている。ま
た、前記記憶装置4A内には、測地座標(λ1 ,φ1 )
を移動前地点Aの車両位置として記憶している。
【0020】5は地図データで、該地図データ5は図示
しないCD−ROMドライブに収容され、誘導時には車
両位置と地図とを照合し、誘導メッセージをモニタ6と
スピーカ7から車両の運転者に報知する。
【0021】8は磁気コンパスで、該磁気コンパス8は
基準方位(北の方位)を検出し、この基準方位に対して
車両が正面を向いている進行方位を算出する。
【0022】9は車速センサで、該車速センサ9は車両
の車輪近傍に装着され、該車速センサ9は車速を検出
し、この車速を積分することにより移動距離を算出する
ものである。
【0023】10は角速度検出手段としてのジャイロセ
ンサで、該ジャイロセンサ10は車両の移動中に、車両
のハンドルを操舵して進行方向を変えたときに生じる角
速度を検出するもので、この角速度を積分することによ
り、車両が移動前地点Aから移動後地点Bに移動したと
きの進行方向の角度変化を変位角として算出し、該車両
の変位角を計測する。
【0024】ここで、磁気コンパス8、車速センサ9お
よびジャイロセンサ10は本実施の形態に用いる自立型
センサを構成している。
【0025】次に、このように構成されるナビゲーショ
ンシステム1の動作を、図3ないし図5に示すプログラ
ムを参照しつつ説明する。
【0026】始めに、図3を用いて、本実施の形態のメ
インルーチンとなる車両位置測位処理について説明す
る。
【0027】まず、ステップ1では、GPS衛星から測
位情報を読込み、ステップ2では、0<PDOP値<3
にあるか否かを判定する。ここで、PDOP(Position
Dilution of Precision)値とは、位置の精度低下率を
示すもので、GPSによる測位手段に一般的に用いられ
る係数である。なお、前記PDOP値は、4個以上のG
PS衛星までの距離を同時に測定して受信点の3次元位
置を決定するGPS3次元測位において、衛星位置の誤
差が受信点の測位精度にどのように反映されるかの目安
を与える数値であり、この数値が大きいほど測位誤差は
大きくなる。
【0028】ここで、ステップ2で「NO」と判定した
ときには、受信されるGPS衛星の個数が少なく、正確
な測位処理を行うことができないから、ステップ3に移
り、図4に示す自立測位処理を行った後に、後述のステ
ップ6以降の処理を行う。
【0029】一方、ステップ2で「YES」と判定した
ときには、GPS衛星によって正確な測位が行うことが
できるから、ステップ4に移る。このステップ4では、
FM受信機3で受信したFM多重放送中のGPS補正情
報を読込み、読込んだGPS補正情報により、GPS衛
星から発信される測位情報の誤差補正を行う。
【0030】また、ステップ5では、10回のGPS測
位位置の平均値を算出し車両位置を演算する。ステップ
6では、ステップ4,5のGPS測位処理によって測位
された車両位置、またはステップ3の自立測位処理によ
って測位された車両位置のいずれか一方を測地座標によ
る経度λ1 、緯度φ1 として記憶装置4Aに記憶する。
【0031】さらに、ステップ7では、ステップ6で設
定した車両位置と地図データ5とを照合することによ
り、車両位置を地図上に示すことができる。さらに、ス
テップ8では、モニタ6による映像とスピーカ7による
音声によって誘導メッセージを運転者に報知してナビゲ
ーションを行い、ステップ9でリターンする。なお、ス
テップ6で記憶エリアに記憶された測地座標による経度
λ1 、緯度φ1 となる車両位置は、後述する車両計測処
理の移動前地点の車両位置として用いられる。
【0032】このように、本実施の形態によるナビゲー
ションシステム1では、GPS衛星による測位手段と自
立型センサによる測位手段とのいずれか一方の手段を用
いて測位することにより、正確な車両位置を測位するこ
とができる。
【0033】次に、図4を用いて、図3中のステップ3
による自立測位処理について説明する。
【0034】まず、ステップ11では、磁気コンパス8
から方位データを読込み、ステップ12では、移動前地
点Aにおいて、この方位データから車両が基準方位に対
してどの方位を向いているかを進行方位θ0 として算出
する。
【0035】次に、ステップ13では、車速センサ9か
ら車速データを読込み、ステップ14では、この車速デ
ータを積分することにより、車両の移動前地点Aから移
動後地点Bまでの移動距離Dを算出する。
【0036】ステップ15では、ジャイロセンサ10か
ら角速度を読込み、ステップ16では、この角速度を積
分することにより、移動前地点Aから移動後地点Bまで
の車両の変位角θを計測する。さらに、ステップ17に
移り、図5に示す車両位置計測処理を行った後に、ステ
ップ18のリターンでステップ6に移り、記憶エリアに
この車両位置を測地座標による経度λ1 、緯度φ1 とし
て記憶する。
【0037】次に、図5、図6と図7により、図4中の
ステップ17による車両位置計測処理について説明す
る。なお、図6は地球を極側からみた図面であり、図7
は図6中の矢示VII −VII 方向からみた図面である。
【0038】ステップ21では、進行方位θ0 、移動距
離D、変位角θから、車両が移動前地点Aから移動後地
点Bに移動したときの、直交座標のX方向移動距離X0
を、次の数1によって演算する。
【0039】
【数1】X0 =D×sin(θ+θ0 )
【0040】ステップ22では、進行方位θ0 、移動距
離D、変位角θから、車両が移動前地点Aから移動後地
点Bに移動したときの、直交座標のY方向移動距離Y0
を、次の数2によって演算する。
【0041】
【数2】Y0 =D×cos(θ+θ0 )
【0042】なお、移動距離X0 、Y0 は直交座標によ
るものであるから、図6中の線分AA′、BB′は移動
距離X0 となり、図6中の線分AB′、A′B、図7中
の線分A′Bは移動距離Y0 となる。この場合、数1,
数2では移動距離X0 ,Y0は直線距離として演算され
るが、地球上では、図6,図7に示すように円弧状とな
る。しかし、移動距離X0 ,Y0 は、地球の曲率半径に
対して極めて小さいから、その誤差は無視することがで
きる。
【0043】次に、ステップ23では、地球の赤道半径
a、極半径b、地球の離心率eおよび移動前地点Aの緯
度φ1 から、移動前地点Aにおける卯酉線曲率半径N1
を下記の数3によって算出する。
【0044】
【数3】
【0045】ここで、図7に示すように、移動前地点
A′から降ろした法線がZ軸と交わる位置をO′とし、
この線分O′A′が卯酉線曲率半径N1 となる。
【0046】ステップ24では、ステップ23によって
算出された卯酉線曲率半径N1 および移動前地点Aの緯
度φ1 から、直交座標X−Yの対角長L1 を次の数4に
よって算出する。
【0047】
【数4】L1 =N1 ×cos(φ1 )
【0048】さらに、ステップ25では、ステップ24
によって算出された対角長L1 およびステップ21で算
出された移動距離X0 から、経度変化量Δλを下記の数
5によって算出する。
【0049】
【数5】
【0050】ここで、数5中の分母は半径L1 の円周、
分子のX0 は半径L1 の円の円弧となり、この比率に3
60度を乗算することにより、経度変化量Δλを角度と
して算出する。
【0051】また、ステップ26では、ステップ25に
よって算出された経度変化量Δλおよび移動前地点Aの
経度λ1 から、測地座標で表される移動後地点Bの経度
λ2を下記の数6によって算出する。
【0052】
【数6】λ2 =λ1 +Δλ
【0053】一方、ステップ27では、ステップ23に
よって算出された卯酉線曲率半径N1 、地球の離心率e
および移動前地点Aの緯度φ1 から、移動前地点Aから
緯度1度移動したときの円弧の長さL2 を下記の数7に
よって算出する。
【0054】
【数7】
【0055】ここで、円弧の長さL2 は、図7に示すよ
うに、移動前地点A′からO′を中心とした緯度1度当
たりの円弧となり、この円弧の長さL2 は、移動前地点
A′における緯度φ1 に応じて補正している。
【0056】ステップ28では、ステップ27によって
算出された円弧の長さL2 およびステップ22によって
算出された移動距離Y0 から、緯度変化量Δφを下記の
数8によって算出する。
【0057】
【数8】
【0058】また、ステップ29では、ステップ28に
よって算出された緯度変化量Δφおよび移動前地点Aの
緯度φ1 から、測地座標で表される移動後地点Bの経度
φ2を下記の数9によって算出する。
【0059】
【数9】φ2 =φ1 +Δφ
【0060】さらに、ステップ30のリターンでステッ
プ18、ステップ6に移り、記憶エリアにこの車両位置
を記憶する。
【0061】このように、本実施の形態では、上述した
如くに移動後地点Bを測地座標で表される経度λ2 、緯
度φ2 として算出することができ、実際に上記方法によ
って演算した場合、図8ないし図11に示す結果を得
た。図8と図9は、横軸に移動距離X0 とし、縦軸に経
度誤差率とした特性図を示し、図10と図11は、横軸
に移動距離Y0 とし、縦軸に緯度誤差率とした特性図を
示している。図8ないし図11の特性図で、○の記号は
地球を球体として算出したときの誤差率の特性を示し、
△の記号は本実施の形態によって算出したときの誤差率
の特性を示している。なお、この演算の条件としては、
日本測地系を用いて100m秒毎に演算を行っている。
【0062】ここで、経度誤差率とは、地球を楕円体と
して算出した経度を基準として、実施の形態で求めた経
度との比率を示したもので、緯度誤差率とは、地球を楕
円体として算出した緯度を基準として、実施の形態で求
めた緯度との比率を示したものである。この誤差率はパ
ーセントによって表されている。
【0063】また、スタート地点(移動前地点A)を北
緯0度、東経90度とし、北東方向に時速100kmで
車両が移動したとき、横軸に移動距離X0 をとったとき
の特性を図8に示し、横軸に移動距離Y0 をとった特性
を図10に示す。
【0064】さらに、他のスタート地点(移動前地点
A)を北緯80度、東経90度とし、南西方向に時速1
00kmで車両を移動したとき、横軸に移動距離X0 を
としたときの特性を図9に示し、横軸に移動距離Y0 を
とした特性を図11に示している。
【0065】これらの特性からも明らかなように、経度
については、経度誤差率はほとんど0となり、緯度につ
いても、0.2%以内となり、本実施の形態によって算
出される経度、緯度は、地球を球体とした場合よりも楕
円体とした結果に近づけることができる。
【0066】然るに、本実施の形態による車両位置計測
装置を用いて、移動後地点Bを測地座標による緯度、経
度として計測したときには、地球を楕円体として演算し
た場合よりも演算式の数を少なくでき、その演算に費や
す時間を短くすることができる。しかも、計測される緯
度、経度は、地球を球体として演算したときよりも楕円
体として演算した結果に近づけることができ、高い精度
で計測することができる。この結果、本実施の形態によ
る車両位置計測装置は、直交座標から測地座標に簡単な
演算によって、正確かつ迅速に変換することができる。
【0067】そして、この車両位置計測装置をナビゲー
ションシステムに用いたときには、車両位置を迅速にか
つ正確に計測することにより、車両の実際の動きに車両
位置を正確に追従させることができ、ナビゲーションシ
ステムの信頼性を高めることができる。
【0068】なお、実施の形態では、図3中のステップ
6が移動前地点記憶手段の具体例であり、図5中のステ
ップ21とステップ22が移動距離算出手段の具体例で
あり、ステップ23が卯酉線曲率半径算出手段の具体例
であり、ステップ24が対角長算出手段の具体例であ
り、ステップ25が経度変化量算出手段の具体例であ
り、ステップ26が移動後地点の経度算出手段の具体例
である。
【0069】また、図5中のステップ27が円弧算出手
段の具体例であり、ステップ28が緯度変化量算出手段
の具体例であり、ステップ29が移動後地点の緯度算出
手段の具体例である。
【0070】
【発明の効果】以上詳述した如く、請求項1の本発明に
よる車両位置計測装置では、卯酉線曲率半径算出手段を
用いて卯酉線曲率半径を算出し、この卯酉線曲率半径を
用いて簡略化した演算を行うことにより、移動後地点の
経度算出手段から算出される経度、移動後地点の緯度算
出手段から算出される緯度は、地球を楕円体として算出
した緯度、経度に近づけることができ、車両の移動後地
点の測地座標を迅速かつ正確に計測することができる。
そして、この車両位置計測装置をナビゲーションシステ
ムに用いた場合には、ナビゲーションシステムの信頼性
を高めることができる。
【0071】請求項2の発明は、移動距離算出手段を、
角速度検出手段、方位検出手段、車速検出手段から検出
される信号を用いて車両の移動距離を演算する演算手段
を設ける構成としたから、車両の移動前地点から移動後
地点までの、直交座標のX方向の移動距離X0 とY方向
の移動距離Y0 とを算出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による車両位置計測装置を示す機能ブロ
ック図である。
【図2】実施の形態による車両位置計測装置を用いたナ
ビゲーションシステムを示すブロック図である。
【図3】車両位置測位処理を示す流れ図である。
【図4】自立測位処理を示す流れ図である。
【図5】車両位置計測処理を示す流れ図である。
【図6】地球を極側からみた説明図である。
【図7】図6中の矢示VII −VII 方向からみた説明図で
ある。
【図8】北緯0度、東経90度をスタート地点とし、北
東方向に時速100kmで車両が移動したとき、移動距
離X0 と経度誤差率との関係を示す特性図である。
【図9】北緯80度、東経90度をスタート地点とし、
南西方向に時速100kmで車両が移動したとき、移動
距離X0 と経度誤差率との関係を示す特性図である。
【図10】北緯0度、東経90度をスタート地点とし、
北東方向に時速100kmで車両が移動したとき、移動
距離Y0 と緯度誤差率との関係を示す特性図である。
【図11】北緯80度、東経90度をスタート地点と
し、南西方向に時速100kmで車両が移動したとき、
移動距離Y0 と緯度誤差率との関係を示す特性図であ
る。
【符号の説明】
1 ナビゲーションシステム 4 コントローラ 8 磁気コンパス(方位検出手段) 9 車速センサ(車速検出手段) 10 ジャイロセンサ(角速度検出手段)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の移動前地点を測地座標で表すと
    き、経度をλ1 、緯度をφ1 として記憶する移動前地点
    記憶手段と、 車両が移動前地点から移動後地点に移動したときの移動
    距離を、直交座標で表すとき、当該直交座標のX方向の
    移動距離をX0 、Y方向の移動距離をY0 として算出す
    る移動距離算出手段と、 地球の赤道半径a,地球の離心率eおよび移動前地点の
    緯度φ1 から、移動前地点の卯酉線曲率半径N1 を、 として算出する卯酉線曲率半径算出手段と、 該卯酉線曲率半径算出手段によって算出された卯酉線曲
    率半径N1 と移動前地点の緯度φ1 から、直交座標X−
    Y対角長L1 を、 L1 =N1 ×cos(φ1 ) として算出する対角長算出手段と、 該対角長算出手段によって算出された対角長L1 とX方
    向の移動距離X0 から、経度変化量Δλを、 として算出する経度変化量算出手段と、該経度変化量算
    出手段によって算出された経度変化量Δλと移動前地点
    の経度λ1 から、測地座標で表される移動後地点の経度
    λ2 を、 λ2 =λ1 +Δλ として算出する移動後地点の経度算出手段と、 前記卯酉線曲率半径算出手段によって算出された卯酉線
    曲率半径N1 、地球の離心率eおよび移動前地点の緯度
    φ1 から、移動前地点から緯度1度移動したときの円弧
    の長さL2 を、 として算出する円弧算出手段と、 該円弧算出手段によって算出された円弧の長さL2 とY
    方向の移動距離Y0 から、緯度変化量Δφを、 として算出する緯度変化量算出手段と、 該緯度変化量算出手段によって算出された緯度変化量Δ
    φと移動前地点の緯度φ1 から、測地座標で表される移
    動後地点の緯度φ2 を、 φ2 =φ1 +Δφ として算出する移動後地点の緯度算出手段とを備える構
    成としてなる車両位置計測装置。
  2. 【請求項2】 移動距離算出手段は、車両に加わる角速
    度を検出する角速度検出手段と、車両の進行方位を検出
    する方位検出手段と、車速を検出する車速検出手段と、
    前記角速度検出手段により検出された角速度、方位検出
    手段により検出された進行方位および車速検出手段によ
    り検出された車速から車両の移動距離を演算する演算手
    段とから構成してなる請求項1記載の車両位置計測装
    置。
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