JP3421706B2 - 車上測位装置 - Google Patents
車上測位装置Info
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- JP3421706B2 JP3421706B2 JP8304894A JP8304894A JP3421706B2 JP 3421706 B2 JP3421706 B2 JP 3421706B2 JP 8304894 A JP8304894 A JP 8304894A JP 8304894 A JP8304894 A JP 8304894A JP 3421706 B2 JP3421706 B2 JP 3421706B2
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Description
特にGPS(Global Positioning System)などの測位
衛星からの電波を利用して車輌上で自車輌の位置などを
測定する車上測位装置に関する。
報及び特開昭61−167886号公報に開示されてい
るように、GPSを利用した自動車用測位装置の技術が
従来より提案されており、既に実用化されている技術も
ある。
及び情報の精度を示すデ−タを電波に乗せて所定のタイ
ミングで地上に送信している。時刻と軌道の関数から衛
星の位置を知ることができ、衛星の時刻と受信点での時
刻との差、即ち電波の伝搬遅延時間に基づいて、衛星か
ら受信点までの距離を知ることができる。互いに異なる
位置に存在する3つの衛星のそれぞれについて、衛星の
位置と衛星から受信点までの距離がわかれば、3元連立
方程式を解くことにより、未知数である受信点の3次元
位置を求めることができる。但し、通常、受信点の時刻
には比較的大きな誤差が含まれるので、受信点の時計の
誤差を補償するために、同時に4つの衛星の情報が必要
になる。また、受信点の高度がほとんど変化しないもの
と仮定すれば、3つの衛星の情報から、受信点の地表上
の二次元位置(例えば、緯度と経度)を求めることがで
きる。
の数は限られているし、自動車は、例えばトンネルの中
に入ったり、ビルによって電波が遮蔽される位置に移動
することも多いので、3つあるいは4つの衛星からの電
波を常時受信することは困難である。従って一般に、同
時に3つ以上の衛星からの電波が受信できなければ、位
置を測定することはできない。
の技術では、光ファイバジャイロを用いて自車の方位変
化を検出するとともに、車速センサを用いて自車の移動
距離を検出し、これらの検出情報を補助的に利用して1
衛星からの電波しか受信できない場合でも、自車の位置
検出を可能にしている。また、特開昭61−16788
6号公報の技術では、自動車に搭載した磁気方位計と距
離計を補助的に用いることにより、2衛星からの電波し
か受信できない場合でも、自車の位置検出を可能にして
いる。
は4つの衛星からの電波に基づいて自車位置を算出する
GPS測位装置とジャイロおよび車速を用いて自車位置
を算出してGPS測位装置の自車位置を算出するジャイ
ロ測位装置が併用され、車両から見てGPS衛星数が足
らない場合あるいは電波受信ができないときジャイロ測
位装置が自車位置を補間する。ジャイロ測位装置による
自車位置の算出でも、少くとも基点位置が必要であり、
GPS測位装置が先に適正に得た自車位置を基点位置と
するか、オペレ−タ(ドライバ)が自車位置を入力する
か、あるいは、ジャイロ測位装置が、数は不足するが電
波受信が可能なGPS衛星からの情報をも加えて自車位
置を算出する。この、ジャイロ測位装置がGPS衛星か
らの情報,ジャイロが検出する角速度(車両の方向変化
方向の回転角速度)および車速を用いる自車位置の算出
を以下、ハイブリッド測位と称す。このハイブリッド測
位の一態様を本発明者は特願平5−57285号に提示
した。これに開示したハイブリッド測位の実施例におい
ては、自車位置を計算する際のパラメ−タに比較的大き
な誤差が含まれる可能性があり、特に、時間の経過に伴
なって誤差が増大する傾向があるので、予め定めたカル
マン(Kalman)フィルタと呼ばれる最適フィルタ
の演算式を利用してその解を求め、自車位置を計算する
ことによって、発生する誤差の増大を抑制している。
が小さいが、解飛び(算出位置がそれまでに算出した位
置から不連続にかけ離れるエラ−)が発生することがあ
る。これが発生すると誤った測位デ−タを得ることにな
る。
とする。
らそれぞれ発射される時刻及び軌道の情報を受信し、そ
れらの情報に基づいて、自車位置を測定するGPS測位
手段(10〜12,16),自車の回転角速度に応じた信号を出
力するジャイロ手段(14),自車速度を算出する車速演算
手段(16)、および、前記ジャイロ手段(14)が出力する自
車の回転角速度及び前記車速演算手段(16)が算出する自
車速度(v)を用いて自車位置を計算するジャイロ測位手
段(16)、を備える車上測位装置において、GPS測位手
段(10〜12,16)が測定した位置の変化速度(Δx,Δy)とジ
ャイロ測位手段(16)が計算した位置の変化速度(δx',δ
y')の偏差(Δx-δx',Δy-δy')に対応する評価値(|Δx
−δx'|,|Δy−δy'|)を算出し 、 車速演算手段(16)
が算出する自車速度(v)が所定低速値(5Km/h)未満の間の
GPS測位手段(10〜12,16)が測定した位置の変化量
(MVx,MVy)を評価値(|Δx−δx'|,|Δy−δ
y'|)に算入する手段(16)、および、該評価値が所定値
(Xj+EH,Yj+EH)より小さいときはGPS測位手
段(10〜12,16)が測定した位置情報(GPS測位解)を、大き
いときはジャイロ測位手段(16)が算出した位置情報を出
力する選択手段(16)、を備えることを特徴とする。
る実施例中の対応要素又は対応事項の符号を参考までに
示したものであるが、本発明の各構成要素は実施例中の
具体的な要素のみに限定されるものではない。
に、GPS測位手段(10〜12,16)が測定した位置の変化
速度(Δx,Δy)が大きな値となり、上記偏差(Δx-δx',
Δy-δy')が同じく大きな値となって、評価値(|Δx−
δx'|,|Δy−δy'|)が増大する。これにより、該評
価値が所定値(Xj+EH,Yj+EH)より大きくなっ
て、これに応じて選択手段(16)が、ジャイロ測位手段(1
6)が算出した位置情報を出力する。GPS測位で解飛び
が発生していないときには、GPS測位手段(10〜12,1
6)が測定した位置の変化速度(Δx,Δy)が定常的な小さ
な値であるので上記偏差(Δx-δx',Δy-δy')は小さ
く、評価値(|Δx−δx'|,|Δy−δy'|)は小さい。
これにより、該評価値は所定値(Xj+EH,Yj+EH)
より小さく選択手段(16)は、GPS測位手段(10〜12,1
6)が算出した位置情報(GPS測位解)を出力する。
はその測位デ−タの推定誤差が小さく、自動的に、高精
度の測位デ−タ(GPS測位解)が選択されて出力される。
GPS測位の信頼性が低い解飛びが発生した場合には、
それが自動的に検出されてジャイロ測位手段(16)が算出
した位置情報(複合測位解)が選択され出力されるので、
出力デ−タの信頼性が高い。
止中にGPS測位解がゆっくりとずれて行く場合、ジャ
イロ測位手段(16)が算出した位置情報もわずかではある
がづれて行くことになり、GPS測位解の停止中のずれ
量(停止中の誤差量)が増大するにもかかわらず、評価
値(|Δx−δx'|,|Δy−δy'|)の変化が少く、GP
S測位解の選択を継続してしまう可能性が考えられる。
本発明では、これに対処するため、車速演算手段(16)が
算出する自車速度(v)が所定低速値(5Km/h)未満の間のG
PS測位手段(10〜12,16)が測定した位置の変化量(M
Vx,MVy)を評価値(|Δx−δx'|,|Δy−δy'|)
に算入する。
力している状態で車両が停止し、停止中にGPS測位解
がゆっくりとずれて行く場合、評価値内の(MVx,M
Vy)が増大し、評価値が所定値(Xj+EH,Yj+EH)
より大きくなった時点に、これに応じて選択手段(16)
が、ジャイロ測位手段(16)が算出した位置情報を出力す
る。車両停止の場合は、ジャイロ測位手段(16)による測
位解の方が信頼性が高いので、車両停止時の出力デ−タ
の信頼性が高い。
照した以下の実施例の説明より明らかになろう。
示す。図1を参照して説明する。この装置は、地上を走
る自動車に搭載されており、受信アンテナ10,GPS
受信機11,GPS復調器12,表示装置13,圧電振
動ジャイロ14,高度センサ15及びGPS情報処理ユ
ニット16を備えている。GPSの各衛星から送られる
1.57542GHzの電波が、受信アンテナ10を介
してGPS受信機11で受信され、電波に乗った情報、
即ち衛星の軌道を示す関数,時刻,及び情報の精度を示
すコ−ドがGPS復調器12で復調され、GPS情報処
理ユニット16に入力される。GPS情報処理ユニット
16は、基本的には、GPS衛星から送られる情報に基
づいて、自車の位置を示す情報(緯度,経度,高度)を
生成し、その情報を表示装置13に出力する。受信アン
テナ10,GPS受信機11,GPS復調器12及び表
示装置13の基本的な構成、ならびにGPS情報処理ユ
ニット16の基本的な動作は、既に市販されている公知
の装置の各構成要素と同様である。
できる場合には、その電波に乗った情報のみを計算する
ことによって、自車位置を正確に求めることができる
が、使用できるGPS衛星の数が不足する場合には、通
常は自車位置を計算することができない。GPS衛星の
数が不足する場合にも自車位置の計算を可能にするため
に、この実施例では、圧電振動ジャイロ14及び高度セ
ンサ15が特別に備わっており、それらが検出した信号
が、GPS情報処理ユニット16に入力される。またこ
の例では、車速を算出するために、車軸の所定小角度の
回転につき1パルス発生される車速同期パルスPvがG
PS情報処理ユニット16に入力される。圧電振動ジャ
イロ14は、車上に固定配置されており、1つの軸(自
動車の垂直軸)を中心とする回転角速度ωに比例したレ
ベルのアナログ信号を出力する。高度センサ15は、気
圧の変化、即ち高度変化に応じてレベルが変化するアナ
ログ信号を出力する。
−タシステムであり、CPU(マイクロプロセッサ)1
6a,RAM16b,ROM16c,I/Oポ−ト16
d,A/D変換器16e,タイマ16f及び割込制御回
路16gを備えている。圧電振動ジャイロ14及び高度
センサ15が出力する信号は、アナログ信号なので、A
/D変換器16eを介してCPU16aに入力される。
車速同期パルスPvはCPU16aのパルス割込ポ−ト
に入力される。GPS復調器12が出力する情報は、デ
ジタル信号なので、I/Oポ−ト16dを介してCPU
16aに入力される。CPU16aが生成した位置情報
(緯度,経度,高度)は、I/Oポ−ト16dを介して
表示装置13に送信される。
成(処理の内容)の概略を図2に示す。図2を参照して
説明する。GPS復調器12から出力される受信デ−タ
SB、即ち各衛星の軌道を示す関数,時刻,及び精度を
示すコ−ドが、GPSデ−タ生成演算101に入力され
る。GPSデ−タ生成演算101では、受信デ−タSB
からデ−タSCを生成する。デ−タSCは、GPS独立
測位演算102及び複合測位演算103に入力される。
同時に3又は4個以上のGPS衛星の情報を受信できる
時には、GPS独立測位演算102の実行によって、位
置情報(緯度,経度,高度)SJが生成され、利用でき
る衛星数が不足する場合には、複合測位演算103の実
行によって、位置情報(緯度,経度,高度)SJが生成
される。生成した位置情報は、出力デ−タとして表示装
置13に送信される。また、位置情報SJはGPSデ−
タ生成演算101にフィ−ドバックされ、次回の演算の
際に利用される。
成演算101から出力されるデ−タSCの他に、方位角
演算104の出力デ−タSI,高度演算105の出力デ
−タSD,及び自車速度vを使用して計算を実行する。
方位角演算104では、圧電振動ジャイロ14によって
得られる回転角速度デ−タSHに基づいて、自車の進行
方向を示す方位角SIを求める。また、方位角演算10
4では、GPS独立測位演算102の結果得られる方位
デ−タSGを利用して、方位角の修正を実行する。高度
演算105では、高度センサ15によって得られる検出
高度デ−タSFと、GPS独立測位演算102の結果得
られる高度デ−タSEから、必要な高度情報SDを生成
する。
aの動作の概略を図3に示す。図3を参照してCPU1
6aの動作を説明する。電源がオンすると、まずステッ
プ21で初期化を実行する。即ち、出力ポ−トのクリ
ア,メモリのクリア,各種パラメ−タの初期化,割込み
動作のモ−ドセット,タイマのモ−ドセット等を実行す
る。ステップ21が終了すると、所定のタイミングにな
る毎に、ステップ22から23に進み、各種処理を実行
する。ここで、車速vの算出を、図24を参照して説明
する。CPU16aは、上述の初期化で、車速演算周期
を定める計時タイマをスタ−トしてパルス割込を許可
し、車速同期パルスPvが1パルス到来す度に、パルス
カウントレジスタPnのデ−タを1インクレメントする
(図24の(a)のステップS301)。計時タイマが
タイムオ−バすると、図24の(b)に示すタイマ割込
TMINTを実行して、まず計時タイマを再スタ−トし
(S301)、パルスカウントレジスタPnのデ−タと
計時タイマの時限デ−タから車速vを算出して車速レジ
スタvに格納し(S312)、そしてパルスカウントレ
ジスタPnをクリアする(S313)。図24の(a)
に示すパルス割込PVINTが同期パルスPvが1パル
ス到来する毎に実行され、かつ図24の(b)に示すタ
イマ割込(TMINT)が所定周期(計時タイマの時限
周期)で実行されることにより、車速レジスタvには、
常時最新の車速vを示すデ−タが格納されていることに
なる。CPU16aは、車速デ−タが必要なときには車
速レジスタvのデ−タを利用する。
を入力する。次のステップ24では、受信デ−タSBに
基づいて、GPSデ−タ生成演算(図2の101に対
応)を実行する。次のステップ25では、その時の自車
高度を求め、次のステップ26では、その時の自車の進
行方向(方位)を求める。
受信できる時には、ステップ28から29に進み、そう
でなければ、即ち利用できる衛星の数が2以下の場合に
はステップ28から32に進む。ステップ29ではGP
S独立測位演算(図2の102に対応)を実行する。
「GPS独立測位演算」29では、次の第(1)式又は
第(2)式の航法方程式を解くことにより、未知数Δ
x’,Δy’,Δz’及びcΔtを求める。
D)を求める時に(ステップ25の計算時に)使用され
る各種パラメ−タを、ステップ29の計算結果を利用し
て補正する。更に次のステップ31では、方位角(S
I)を求める時に(ステップ26の計算時に)使用され
る各種パラメ−タを、ステップ29の計算結果を利用し
て補正する。利用できる衛星の数が2以下の場合には、
ステップ32で、誤差レジスタE1に最大値をストアす
る。
信号が受信できるか否かを調べ、受信できる場合にはス
テップ34に進んで複合測位演算(図2の103に対
応)を実行する。例えば自動車がトンネル内を走行する
場合のように、利用できる衛星が全く存在しない時に
は、ステップ35を実行し、誤差レジスタE2に最大値
をストアする。
PS独立測位演算を実行した時に検出された誤差をレジ
スタE1にストアし、次のステップ37では、ステップ
34の複合測位演算を実行した時に検出された誤差をレ
ジスタE2にストアする。そして、続くステップ38の
「測位解出力」(図2のブロック107)では、GPS
独立測位演算(29)によって計算された結果(位置情
報)又は複合測位演算(34)によって計算された結果
(位置情報)を選択してSJとして出力する。この「測
位解出力」38の内容は、図25〜図30を参照して後
述する。また出力デ−タSJは、次回の計算のためにフ
ィ−ドバックされる。
施例では、位置情報を計算する周期は1秒になってい
る。但し、圧電振動ジャイロ14の出力信号のサンプリ
ング及びそれに関連する計算,高度センサの出力信号の
サンプリング等の処理は、それぞれタイマ割込みによっ
て比較的短い周期で繰り返し実行される。例えば圧電振
動ジャイロの出力信号は、20msec 毎にサンプリング
される。
きる時であっても、GPS独立測位演算(29)を実行
し、更に複合測位演算(34)を実行している。通常、
GPS独立測位演算によって正確な自車位置を求めるこ
とができるが、例えば3個の中の1つのGPS衛星が送
信する情報の精度が低いと、GPS独立測位演算の結果
に大きな誤差(例えば解飛び)が発生する。そこで、ジ
ャイロ測位手段の測位解を利用してこの誤差の発生を検
知し、その場合にはジャイロ測位手段の測位解を出力す
る。これは内容を後述する「測位解出力」38で行な
う。
に示す。図4を参照して説明する。まずステップS41
で測定値を入力し、次のステップS42で航法方程式を
決定する。即ち、図5に示すように、使用できる衛星の
数が1の時には、ステップS52に示す方程式を使用
し、使用できる衛星の数が2の時には、ステップS53
に示す方程式を使用する。
びΔz’は自車の前回測位位置から現在までの各軸方向
移動距離(未知数)であり、Δtは装置の時計誤差(未
知数)、cは光速である。また、li’,mi’及び
ni’は自車から見たi番目の衛星の方向を示す方向余
弦であり、各衛星の送信デ−タに基づいて求められる。
またδx’及びδy’は、自車の各軸方向の移動量であ
る。Δli’は、自車の位置からi番目の衛星までの距
離の前回計算時から現在までの変化量であり、各衛星の
送信デ−タに基づいて求められる。各パラメ−タを計算
する方法については、後で詳細に説明する。
める際の誤差を小さくするために、カルマンフィルタと
呼ばれる最適フィルタの演算を実行する。即ち、この実
施例では、ある時点のベクトルXiが、ジャイロ測位手
段の測位結果によって次の時点のベクトルXi+1に変化
するものと考える。ベクトルXiはΔx,Δy,Δz及
びcΔtで表わされる。図4のステップS43では、ジ
ャイロ測位手段の測位結果をベクトルXi+1にセットす
る。また次のステップS44では、各測定値の誤差を示
す測定誤差推定行列を決定する。この行列の内容は、図
7に示されている。更に次のステップS45では、物理
モデルの誤差を示す行列を決定する。この行列の内容は
図8に示されている。
4)の計算回数を示すカウンタiの内容が0か否か、即
ち初回の計算か否かを識別する。i=0なら、次のステ
ップS47で、初期値をレジスタにセットする。即ち、
GPS独立測位演算(29)によって求められた最新の
演算結果(計算により求めたΔx,Δy,Δz,cΔt
と、それらの各々に含まれる予想誤差)を所定のレジス
タにストアする。また、ステップS46でiが1以上な
ら、次のステップS48で、前回の複合測位演算(3
4)で求められた演算結果(計算により求めたΔx,Δ
y,Δz,cΔtと、それらの各々に含まれる予想誤
差)を所定のレジスタにストアする。
ルマンフィルタの計算式に代入し、計算式の解(最適推
定値とその誤差)を求める。具体的には、図9に示すス
テップS91の計算式に、航法方程式の各行列,物理モ
デル行列,測定誤差推定行列,及び物理モデル誤差行列
を代入しそれの計算を実施することによって、解が得ら
れる。
は、図20に示す処理を実行することによって求められ
る。まずステップS201では、i番目の衛星の位置を
示す各軸方向の座標Sxi,Syi及びSzi(地心系
座標:地球の中心を基準とする座標系)を入力する。こ
の値は、衛星が送信する軌道の関数と時刻とから求めで
は、自車からi番目の衛星を見た方向を示す方向余弦l
i,mi及びniを求める。
弦を使用するので、次のステップS207で座標変換を
実施し、地心系の方向余弦li,mi及びniから地表系
の方向余弦li’,mi’及びni’を生成する。この座
標変換の処理は、図21に示されている。
から現在までの自車の移動量δx’及びδy’を求め
る。この処理の内容が図22に示されている。図22を
参照して説明する。ステップS221では、車速v(車
速レジスタvのデ−タ)とジャイロの検出角速度に基づ
いた車両進行方向(角速度の積分値)から、x,y軸方
向の速度成分vxおよびvyを算出する。次のステップ
S222では、速度成分vx及びvyと時間δtから自
車の各軸方向移動量δx’及びδy’を求める。再び図
20を参照して説明する。ステップS209では、自車
の位置とi番目の衛星の位置との距離ri(疑似レンジ
と呼ぶ)の前回計算時から現在までの変化を計算し、そ
の結果をΔliとする。
位角演算処理の内容を図10に示し、図3のステップ3
1で実行される、方位角係数補正処理の内容を図11に
示す。まず図10を参照して自車方位角演算処理を説明
する。
れた角速度ωの積分を実行する。実際には、20msec
毎に発生するタイマ割込みに同期して、角速度信号のA
/D変換出力ADGをサンプリングし、係数ADc及び
ADαを用いて計算した結果を積分し、角度変化θGを
求める。
ップS102からS103に進み、その時の方位角ψを
算出する。即ち、ψref +αθG’+θo'の計算結果を
方位角ψとする。また次のステップS104では、現在
の方位角ψを新しい基準方位ψref とする。
まり正しい方位角が計算できていない時には、ステップ
S105からS106に進み、方位角の予想誤差を示す
レジスタに最大値をストアし、基準方位無効フラグをセ
ットし、補正回数カウンタをクリアする。
理を説明する。この実施例では、4種類の補正モ−ドを
有しており、その時のモ−ドレジスタMDの内容に応じ
て、ψ0モ−ド処理,ψ1モ−ド処理,ψ2モ−ド処
理,又はψ3モ−ド処理が実行される。また「数値補
正」の指示がある時には、ステップS119からS11
Aに進む。ステップS11Aでは、GPS独立測位演算
の結果得られた方位角デ−タψGPSを利用して、ジャイ
ロの出力に基づいて計算された方位角デ−タψgを補正
する。但し、方位角デ−タψGPSにはt秒の時間遅れが
あるので、比較する方位角デ−タψgにはt秒前のもの
を使用する。即ち、同一時点における2種類の方位角デ
−タの差分ψGPS(-t)−ψg(-t)を方位誤差Δψgとみ
なし、方位誤差Δψgを現在の方位角デ−タψgに加算
してそれを補正する。過去の方位角デ−タψgが参照で
きるように、この実施例では、0.1秒毎に方位角デ−
タψgの算出を実行するとともに、過去数秒間のそれら
の方位角デ−タψgをメモリに保持している。次のステ
ップS11Bでは、基準方位ψref に補正後の現在の方
位角デ−タψgをストアし、続くステップS11Cで
は、基準方位有効フラグをセットする。
示し、ψ1モ−ド処理の内容を図13に示し、ψ2モ−
ド処理の内容を図14に示し、ψ3モ−ド処理の内容を
図15及び図16に示す。まず図12を参照してψ0モ
−ド処理を説明する。最初のステップS121では、図
示しない遅延処理により、GPS独立測位演算の結果得
られた最新の方位角デ−タψGPSの時間遅れに相当する
t秒前の方位角デ−タψg(-t)が存在しているか否かを
調べる。方位角デ−タψg(-t)が存在する時には、次に
ステップS122に進み、車速vを予め定めたしきい値
V1min と比較し、v>V1min なら次にステップS1
23に進む。即ち、GPS独立測位演算によって得られ
る解の方位誤差は、arctan(0.72/(v+0.72))で表わ
され、車速vが低い時には大きくなるので、誤差が小さ
い時、つまり車速vがV1min より大きい時に、方位角
デ−タψGPSが有効であるとみなす。
タψGPSをレジスタψ0にストアし、次のステップS1
24では、モ−ドレジスタMDに1をセットし、次のス
テップS125では、時間レジスタTψをクリアし、次
のステップS126では、カウンタcountψ0をクリアす
る。モ−ドレジスタMDに1がセットされると、次回は
ψ1モ−ドに移行する。
る。最初のステップS131では、カウンタcountψ1
をインクリメント(+1)する。次のステップS132
では、GPS独立測位演算の結果得られた最新の方位角
デ−タψGPSの時間遅れに相当するt秒前の方位角デ−
タψg(-t)が存在しているか否かを調べる。方位角デ−
タψg(-t)が存在する時には、次にステップS133に
進み、車速vを予め定めたしきい値V1min と比較し、
v>V1min なら次にステップS134に進む。ステッ
プS134では、Tψとカウンタcountψ1を比較し、
両者が一致する時には次にステップS135に進む。
しているか否かを調べる。即ち、ψ0モ−ドで検出した
ψ0と最新の方位角デ−タψGPSとの差分をそれらが検
出された時間間隔T(0)で割って求めた方位角の変化
率を、上限値ΔψGPSmax と比較し、変化率<上限値で
あると次のステップS137に進む。ステップS137
では、更にカウンタcountψ1が所定値Cψ10OKにな
ったか否かを調べる。なおd_GPS_0はψ0の時間遅れ、
d_GPS_1は最新のψGPSの時間遅れである。自車の方位
が安定すると、ステップS138に進む。
(数値補正指示)をセットし、スタンドアロ−ンタイマ
(方位デ−タが補正を受けなかった時間を計数する)T
Aをクリアする。次のステップS139では、最新の方
位角デ−タψGPSをレジスタψ1にストアし、次のステ
ップS13Aでは最新の方位角デ−タψGPSと時間的に
一致する過去のジャイロの方位角デ−タをメモリから読
み出し、レジスタψ1raw にストアする。
Dに2をセットし、時間レジスタTψをクリアし、カウ
ンタcountψ1及びcountψ2をクリアする。モ−ドレジス
タMDに2がセットされると、次回はψ2モ−ドに移行
する。また、ステップS132,S133,S134,
又はS135の条件を満たさない時には、ステップS1
36でモ−ドレジスタMDがクリアされるので、次回
は、再びψ0モ−ドに戻る。
説明する。最初のステップS141では、カウンタcoun
tψ2をインクリメント(+1)する。次のステップS
142では、GPS独立測位演算の結果得られた最新の
方位角デ−タψGPSの時間遅れに相当するt秒前の方位
角デ−タψg(-t)が存在しているか否かを調べる。方位
角デ−タψg(-t)が存在する時には、次にステップS1
43に進み、車速vを予め定めたしきい値V1min と比
較し、v>V1min なら次にステップS144に進む。
ステップS144では、カウンタcountψ2をチェック
し、countψ2>1なら次にステップS145に進み、
そうでなければ、ステップS146で、最新の方位角デ
−タψGPSをψ2にストアし、ステップS148に進
む。
しているか否かを調べる。即ち、ψ1モ−ドで検出した
ψ1と最新の方位角デ−タψGPSとの差分をそれらが検
出された時間間隔T(1)で割って求めた方位角の変化
率を、上限値ΔψGPSmax と比較し、変化率<上限値で
あると次のステップS148に進む。ステップS148
では、更にカウンタcountψ2が所定値Cψ2OKにな
ったか否かを調べる。なおd_GPS_1はψ1の時間遅れ、
d_GPS_2は最新のψGPSの時間遅れである。自車の方位
が安定すると、ステップS149に進む。
ラグ(数値補正指示)をセットし、スタンドアロ−ンタ
イマTAをクリアする。次に、最新の方位角デ−タψGP
Sをレジスタψ2にストアし、更に、最新の方位角デ−
タψGPSと時間的に一致する過去のジャイロの方位角デ
−タをメモリから読み出し、レジスタψ2raw にストア
する。
数補正及び逐次近似の処理に備えて、必要なパラメ−タ
を計算する。即ち、方位角デ−タψ2とψ1との差分を
それらが検出された時間間隔T21で割った結果をθc
2にストアし、方位角デ−タψ2rawとψ1rawとの差分
をそれらが検出された時間間隔T21で割った結果をθ
g2にストアする。
タMDに3をセットし、時間レジスタTψをクリアし、
カウンタcountψ2及びcountψ3をクリアする。モ−ドレ
ジスタMDに3がセットされると、次回はψ3モ−ドに
移行する。また、ステップS142,S143,又はS
145の条件を満たさない時には、ステップS147で
カウンタcountψ2がクリアされる。
説明する。最初のステップS151では、カウンタcoun
tψ3をインクリメント(+1)する。次のステップS
152では、GPS独立測位演算の結果得られた最新の
方位角デ−タψGPSの時間遅れに相当するt秒前の方位
角デ−タψg(-t)が存在しているか否かを調べる。方位
角デ−タψg(-t)が存在する時には、次にステップS1
53に進み、車速vを予め定めたしきい値V1min と比
較し、v>V1min なら次にステップS154に進む。
ステップS154では、カウンタcountψ3をチェック
し、countψ3>1なら次にステップS155に進み、
そうでなければ、ステップS156で、最新の方位角デ
−タψGPSをψ3にストアし、ステップS158に進
む。
しているか否かを調べる。即ち、ψ2モ−ドで検出した
ψ2と最新の方位角デ−タψGPSとの差分をそれらが検
出された時間間隔T(2)で割って求めた方位角の変化
率を、上限値ΔψGPSmax と比較し、変化率<上限値で
あると次のステップS158に進む。ステップS158
では、更にカウンタcountψ3が所定値Cψ3OKにな
ったか否かを調べる。なおd_GPS_2はψ2の時間遅れ、
d_GPS_3は最新のψGPSの時間遅れである。自車の方位
が安定すると、ステップS159に進む。
数補正及び逐次近似の処理に備えて、必要なパラメ−タ
を計算する。即ち、方位角デ−タψ3とψ2との差分を
それらが検出された時間間隔T32で割った結果をθc
3にストアし、方位角デ−タψ3rawとψ2rawとの差分
をそれらが検出された時間間隔T32で割った結果をθ
g3にストアする。
との差分を下限値Δcmin と比較し、|θc3−θc2|
<下限値ならステップS15Cに進み、そうでなければ
図16のステップS161に進む。
>ΔADαcmin(下限値)の条件,θc3<Δcminの条
件,及びT32<Tω0max(上限値)の条件を調べ、全
ての条件が満足される時には、ステップS15Dで「ゼ
ロω補正」を実行する。
は|θg3−θg2|<Δrmax の条件を調べ、ステップ
S162では|θg3−θg2|>Δrmin の条件を調
べ、ステップS163では|θc3−θc2|<Δcmax
の条件を調べ、ステップS164では|Δψg|>AD
αcmin の条件を調べる。ステップS161,S162
及びS163の全ての条件が満たされると、ステップS
164の条件の識別結果に応じて、A/D変換係数補正
モ−ドと逐次近似補正モ−ドのいずれかを選択する。
A/D変換係数補正モ−ドを選択し、そうでなければ逐
次近似補正モ−ドを選択する。A/D変換係数補正モ−
ドの時に|Δψg|≦ADαcmin になった時には、ス
テップS169からS16Bに進んで、逐次近似補正モ
−ドを選択するようにフラグをセットする。また、逐次
近似補正モ−ドの時に|Δψg|>ADαcmin になっ
た時には、ステップS165からS166に進み、A/
D変換係数補正モ−ドを選択するようにフラグをセット
し、更に次のステップS167でパラメ−タ(逐次近似
回数,前回の解)を初期化する。
テップS169からS16Aに進んで、「逐次近似」処
理を実行し、A/D変換係数補正モ−ドの時には、ステ
ップS165からS168に進んで、αに1をストア
し、θo'をクリアし、「A/D変換係数補正」処理を実
行し、誤差予想行列をセットする。
の内容をψ2にストアし、レジスタψ3raw の内容をψ
2raw にストアし、レジスタψc3の内容をψc2にスト
アし、レジスタψg3の内容をψg2にストアし、再びψ
3モ−ドが実行されるようにセットし、レジスタTψを
クリアし、図15のステップS157に進む。
17に示す。図17を参照して説明する。GPS独立測
位演算によって求められる方位角デ−タψGPSの変化が
ほとんどない場合、ジャイロの出力によって計算される
方位角デ−タψgとψGPSとの誤差Δψgは、ほとんど
がA/D変換係数ADcに起因して生じていると考えら
れる。従ってゼロω補正では、A/D変換係数ADcを
修正する。ステップS172では、ある期間のN個の角
速度ωのサンプリング結果ADgから、角度変化量θg
を求め、それから時間T32後のN個の角速度ωのサン
プリング結果ADgから、角度変化量θgT を求める。
そして次のステップS173では、2つの角度変化量の
差を誤差Δψgとし、Δψgから係数修正量Δを求め
る。ステップS174では、A/D変換係数ADcに係
数修正量Δを加算する。
正」の内容を図18に示す。図18を参照して説明す
る。ステップS181では、互いに異なる3地点で、G
PS独立測位演算によってそれぞれ求められたGPS方
位デ−タψ1GPS,ψ2GPS,及びψ3GPSを入力する。
実際には、方位デ−タψ1GPSは、ψ1モ−ドにおいて
検出され、ステップS139で既にレジスタψ1にスト
アされており、ψ2GPSは、ψ2モ−ドにおいて検出さ
れ、ステップS149で既にレジスタψ2にストアされ
ており、ψ3GPSは、ψ3モ−ドにおいて検出され、ス
テップS159で既にレジスタψ3にストアされている
ので、これらのデ−タを利用する。
の方位デ−タψ2GPSとψ1GPSとの差分を時間T21で
割り、その結果即ち、単位時間あたりの方位変化をθc
2にストアする。また別の2地点での方位デ−タψ3GP
Sとψ2GPSとの差分を時間T32で割り、その結果即
ち、単位時間あたりの方位変化をθc3にストアする。
実際には、ψ2モ−ドのステップS14Aの処理によっ
て、既に方位変化θc2が求められており、またψ3モ
−ドのステップS15Aの処理によって、既に方位変化
θc3が求められているので、これらの情報をそのまま
利用する。また、ステップS14Aでは、方位変化θc
2に相当するジャイロで検出された方位変化θg2が求
められており、ステップS15Aでは、方位変化θc3
に相当するジャイロの方位変化θg3が求められている
が、これらの情報も次のステップで利用される。
−タθg2,θg3,θc2及びθc3を所定の関係式
に代入し、係数α及びθo’を求める。ここで求められ
た係数α及びθo’を利用して、次のステップS184
では、A/D変換係数ADα及びADcを修正する。
図19に示す。図19を参照して説明する。ステップS
191では、互いに異なる3地点で、GPS独立測位演
算(29)によってそれぞれ求められたGPS方位デ−
タψ1GPS,ψ2GPS,及びψ3GPSを入力する。実際に
は、方位デ−タψ1GPSは、ψ1モ−ドにおいて検出さ
れ、ステップS139で既にレジスタψ1にストアされ
ており、ψ2GPSは、ψ2モ−ドにおいて検出され、ス
テップS149で既にレジスタψ2にストアされてお
り、ψ3GPSは、ψ3モ−ドにおいて検出され、ステッ
プS159で既にレジスタψ3にストアされているの
で、これらのデ−タを利用する。
の方位デ−タψ2GPSとψ1GPSとの差分を時間T21で
割り、その結果即ち、単位時間あたりの方位変化をθc
2にストアする。また別の2地点での方位デ−タψ3GP
Sとψ2GPSとの差分を時間T32で割り、その結果即
ち、単位時間あたりの方位変化をθc3にストアする。
実際には、ψ2モ−ドのステップS14Aの処理によっ
て、既に方位変化θc2が求められており、またψ3モ
−ドのステップS15Aの処理によって、既に方位変化
θc3が求められているので、これらの情報をそのまま
利用する。また、ステップS14Aでは、方位変化θc
2に相当するジャイロで検出された方位変化θg2が求
められており、ステップS15Aでは、方位変化θc3
に相当するジャイロの方位変化θg3が求められている
が、これらの情報も以下のステップで利用される。
めの関係式を決定し、次のステップS194では、測定
誤差推定行列を決定する。次のステップS195では、
前回の解が存在するか否かをチェックする。前回の解が
存在しない時、つまり今回が初回の計算であれば、ステ
ップS196に進み、解に初期値をセットする。この解
を次回の計算の際に利用する。前回の(i番目の)解が
存在する時には、ステップS195からS197に進
み、逐次近似計算を実行し、i+1番目の解X(係数α
及びθo')及びその誤差を求める。ここで求めた係数α
及びθo'により、ステップS184と同様にして係数A
Dα及びADcが修正される。
数補正処理」では、図示しないが、上述の「方位角係数
補正処理」と同様にして補正が実施される。即ち、「G
PS独立測位演算」で求められた正確な高度z(GPS)に
よって高度センサ15の出力信号によって求められる高
度z(ALT)を修正するとともに、高度センサ15の出力
信号レベルを高度z(ALT)に変換する時に使用される各
種係数を、高度z(GPS)の値に基づいて修正する。「方
位角係数補正処理」と同様に、「数値補正」,「A/D
変換係数補正」及び「逐次近似」が用意されており、こ
れらの処理のいずれかがその時の条件に応じて実行され
る。次に、図3の「測位解出力」38の内容を説明す
る。ただし、カルマンフィルタが動作している場合、G
PS独立測位演算は複合測位演算のこととなる。
す。これにおいてはまずジャイロ測位手段が採用可であ
るかをチェックする(S321)。方位角係数補正処理
のうちゼロω補正と数値補正が終了しており、ジャイロ
測位手段が実行可能であれば採用可とし、「高精度GP
S判定」S322を実行する。これにおいては、GPS
独立測位演算(29)の測位解が高い状況にあるか否か
を判定する。この内容は図26を参照して後述する。次
に、該判定に参照する判定値の計算を行なう(S32
3)。この内容は図27を参照して後述する。次に「移
動枠判定」S324で、GPS測位角の信頼性をチェッ
クするための評価値を算出し、評価値に基づいて、GP
S独立測位演算(29)の測位解と、ジヤイロ測位手段
の測位解のいずれが信頼性が高いかを判定する。この内
容は図28を参照して後述する。次に、判定結果に基づ
いて測位デ−タを出力する(S325)。この内容は図
29を参照して後述する。
S322の内容を説明する。まず、GPS独立測位演算
(29)で利用(受信)している衛星数が3以上,GP
S独立測位演算(29)の推定誤差E1が100m以
下,かつ60Km/h以上の車速vでの10秒以上の継
続走行かをチェックする(S331〜S336)。そう
であると、一般的にはGPS独立測位演算(29)で誤
差が少い測位解が得られるので、GPS独立測位演算
(29)の測位解を優先する旨のフラグ情報1をレジス
タAGPSFに書込む(S346)。衛星数が3未満又は
推定誤差E1が100mを越えるときには、GPS独立
測位演算(29)の測位解の誤差が大きいと推察される
ので、ジャイロ測位手段の測位解を優先する旨のフラグ
情報0をレジスタAGPSFに書込む(S348)。
(29)の推定誤差E1が100m以下であっても、6
0Km/h以上の車速vでの10秒以上の継続走行が成
立していない場合には、測位演算に利用する衛星の組合
せが前回(図3に示すフロ−の繰返しにおいて、今回の
前のフロ−の実行時)のときと異っているかをチェック
して、異なっていると、利用衛星が切換わるときGPS
独立測位演算(29)の信頼性が低下する(前回の測位
解との連続性が損なわれる)ので、複合測位演算(3
4)の測位解を優先する旨のフラグ情報0をレジスタA
GPSFに書込む(S348)。衛星の組合せが前回と同
じであったときには、同じ組合せが5秒以上継続したこ
とを条件に(S339〜S340B)、この判定結果が
5秒以上継続してから(S343〜S345)、GPS
独立測位演算(29)の測位解の誤差が小さいと推察さ
れるので、GPS独立測位演算(29)の測位解を優先
する旨のフラグ情報1をレジスタAGPSFに書込む(S
346)。
3の内容を説明する。これは上述の判定値Xdv,Ydvに
含まれる判定値Xj,Yjを設定するものである。ま
ず、GPS独立測位演算29の測位解の信頼性が高いか
をチェックする(S351)。信頼性が高いと、サンプ
リング回数Snを1インクリメントして(S352)、
GPS独立測位演算29の測位解の変化速度Δx,Δy
(図3のフロ−が1秒周期であるので、Δx,Δyは1
秒間の変化量でもある)とジャイロ測位手段の測位解の
変化速度δx’,δy’の差Δx−δx’,Δy−δ
y’の時系列平均値Xj,Yj、 Xj={√Σ(Δx−δx’)2}/Sn Yj={√Σ(Δy−δy’)2}/Sn を算出して、これを判定値に設定する(S353)。サ
ンプル数Snが少いと判定値としての信頼度が低いの
で、サンプル数Snが10以上であるかをチェックして
(S354)、10以上であると、信頼性が高い判定値
があることを示すフラグ情報1を、レジスタDGPSFに
書込む(S357)。サンプル数が10未満のときに
は、判定値が不完全であることを示すフラグ情報0をレ
ジスタDGPSFに書込む(S358)。なお、GPS独
立測位演算29の測位解の信頼性が低い(AGPSF=
0)ときには、サンプル数Snをクリアし、DGPSF=
0(レジスタDGPSFのクリア)とする(S358)。
S356でサンプル数の変更をする場合は、Xj,Yj
の値が変化しないように、Σ(Δx−δx’)2とΣ
(Δy−δy’)2の値も調整する。
位演算29の測位解の信頼性が高い状況で算出され、G
PS独立測位演算29の測位解の変化速度(1秒間の変
化量)とジャイロ測位手段の測位解の変化速度の時系列
平均値であるので、GPS独立測位演算29の測位解と
ジャイロ測位手段の測位解の統計的な偏差である。すな
わち、GPS独立測位演算29およびジャイロ測位手段
共に、信頼性が高い値を算出する条件下での、両者の測
位解間の定常偏差である。
き)には、GPS独立測位演算29の測位解が次第に変
位することがある。上述のジヤイロ測位手段では、前回
のGPS測位を基準位置として利用しそこからの変化量
=移動量を加える測位手段であるので、それにつられて
ジャイロ測位手段の測位解も変位しこれにより瞬時値Δ
x−δx’,Δy−δy’の変化が小さく、GPS独立
測位演算29の測位解の採用が好ましくないにもかかわ
らず、GPS独立測位演算29の測位解を優先する情報
(AGPSF=1)が継続してしまうことがある。そこ
で、これを回避するために、後述の「移動枠判定」S3
24で、瞬時値を修正する(図28のステップS361
〜S362)。
点(時々刻々)の偏差(瞬時値;GPS独立測位演算2
9の測位解の変化速度とジャイロ測位手段の測位解の変
化速度の差Δx−δx’,Δy−δy’の絶対値に停止
中の移動量を修正したもの)を上述の判定値Xj,Yj
にジャイロ測位手段の誤差EHを加えたものと比較す
る。この瞬時値は、GPS独立測位演算29および又は
ジャイロ測位手段がエラ−(又は演算誤差の増大)にな
ると増大するが、一般的に、ジャイロおよび車速を用い
る測位解は突発的な誤差増大を生じない。しかしGPS
独立測位演算29では解飛びを生ずることがある。した
がって、GPS測位に解飛びがあった場合は、GPS独
立測位演算29の測位解のエラ−量が極めて大きく、瞬
時値Δx−δx’,Δy−δy’が増大し、このとき、
後述する移動枠判定によりジャイロ測位手段の測位解を
優先する(GPS独立測位演算29の測位解の信頼性が
低いという)情報(SIF=0)が確立される(S36
9)。
の内容を説明する。ここではまず、車速v(車速レジス
タvのデ−タ)が5Km/h未満を表わすものであるか
をチェックする(S361)。5Km/h未満である
と、GPS独立測位演算29の測位解の変化速度Δxお
よびΔyを積算(積分)する。すなわち5Km/h未満
の間のGPS独立測位演算29の測位解の変化量MV
x,MVyを算出する(S362)。この変化量MV
x,MVyは、車両が実質上停止中のGPS独立測位演
算29の測位解が示す車両位置の変化量である。
(判定値Xdv,Ydvの信頼性が低い=判定値を利用でき
ない)の場合には、独立測位演算29とジャイロ測位手
段との優劣判定(S368)ができないので、独立測位
演算29の測位解を選択して出力することを指定する情
報1をレジスタSIFに書込む(S370)。衛星数が
3未満で、しかもDGPSF=1(判定値Xj,Yjの信
頼性が高い)の場合には、ステップS368内に示すよ
うに、独立測位演算29の測位解の変化速度とジヤイロ
測位手段の測位解の変化速度の差に、低速中のずれ積算
値(v≧5Km/hでは零)を加えた値が、ジャイロ測
位手段の推定誤差EHに判定値Xj,Yjを加えたもの
を越えているかをチェックする(S368)。さて、図
28のステップS368で、測位解の変化速度の差に低
速中のずれ積算値を加えた和が推定誤差EHに判定値X
j,Yjを加えた和を越えていると、独立測位演算29
の測位解の信頼性が低いとして、ジャイロ測位手段の測
位解を選択して出力することを指定する情報0をレジス
タSIFに書込む(S369)。越えていないと、独立
測位演算29の測位解を選択して出力することを指定す
る情報1をレジスタSIFに書込む(S370)。
は、レジスタSIFのデ−タをチェックして(S37
2)、レジスタSIFのデ−タが0(ジヤイロ測位手段
の測位解の選択指定)であると、ジャイロ測位手段の測
位解を選択して出力する(42A)。レジスタSIFの
デ−タが1(独立測位演算29の測位解の選択指定)で
あると、独立測位演算29の測位解を選択して出力する
(41A)。そして方位角デ−タを出力する(43
A)。
図25に示す通り、ジャイロ測位手段を実行していない
ときに実行されるものである。これにおいては、ジャイ
ロ測位手段の測位解を採用し得ない。ここではまず独立
測位演算29の測位解の推定誤差値E1をチェックす
る。E1もMAX以上であると独立測位演算29の測位
解も採用し得ないので、方位角があるかをチェックして
(S375)、あればそれのみを出力する(43B)。
E1がMAX未満(独立測位演算29を実行している)
のときには、独立測位演算29の測位解を選択して出力
する(41B)。そして方位角があるかをチェックして
(S375)、あればそれのみを出力する(43B)。
の実施例ではジャイロ測位手段(16)が複合測位演算34
又はGPS独立測位解により求められる基点位置情報
と、ジャイロが検出する角速度および車速vにより測位
する。しかし本発明は、例えばジャイロ測位手段は、基
点位置情報をスタ−トとしてジャイロと車速に基づいて
位置変化量を算出しこれを基点位置情報に加えて現在位
置情報を生成し、基点位置情報をGPS以外の絶対測位
手段による測位解に更新するジャイロ測位手段を用いる
場合にも同様に適用しうる。
時点に、GPS測位手段(10〜12,16)が測定した位置の
変化速度(Δx,Δy)が大きな値となり、偏差(Δx-δx',
Δy-δy')が同じく大きな値となって、評価値(|Δx−
δx’|+MVx,|Δy−δy’|+MVy)が増大
する。これにより、該評価値が所定値(Xj+EH,Yj
+EH)より大きくなって、これに応じて選択手段(16)
が、ジャイロ測位手段(16)が算出した位置情報を出力す
る。GPS測位で解飛びが発生していないときには、G
PS測位手段(10〜12,16)が測定した位置の変化速度(Δ
x,Δy)が定常的な小さな値であるので上記偏差(Δx-δ
x',Δy-δy')は小さく、評価値(|Δx−δx’|+M
Vx,|Δy−δy’|+MVy)は小さい。これによ
り、該評価値は所定値(Xj+EH,Yj+EH)より小さ
く選択手段(16)は、GPS測位手段(10〜12,16)が算出
した位置情報(GPS測位解)を出力する。
はその測位デ−タの推定誤差が小さく、自動的に、高精
度の測位デ−タ(GPS測位解)が選択されて出力される。
GPS測位の信頼性が低い解飛びが発生した場合には、
それが自動的に検出されてジャイロ測位手段(16)が算出
した位置情報(複合測位解)が選択され出力されるので、
出力デ−タの信頼性が高い。又、GPS測位解を複合測
位解としても同様である。前述のハイブリッド測位の場
合、車両が停止中にGPS測位解がゆっくりとずれて行
く場合、ジャイロ測位手段(16)が算出した位置情報もわ
ずかではあるがづれて行くことになり、GPS測位解の
停止中のずれ量(停止中の誤差量)が増大するにもかか
わらず、評価値(|Δx−δx'|,|Δy−δy'|)の変化
が少く、GPS測位解の選択を継続してしまう可能性が
考えられる。 本発明では、これに対処するため、車速演
算手段(16)が算出する自車速度(v)が所定低速値(5Km/h)
未満の間のGPS測位手段(10〜12,16)が測定した位置
の変化量(MVx,MVy)を評価値(|Δx−δx'|,|Δ
y−δy'|)に算入するので 、 例えばGPS測位解を選択
出力している状態で車両が停止し、停止中にGPS測位
解がゆっくりとずれて行く場合、評価値内の(MVx,
MVy)が増大し、評価値が所定値(Xj+EH,Yj+E
H)より大きくなった時点に、これに応じて選択手段(16)
が、ジャイロ測位手段(16)が算出した位置情報を出力す
る。車両停止の場合は、ジャイロ測位手段(16)による測
位解の方が信頼性が高いので、車両停止時の出力デ−タ
の信頼性が高い。
図である。
ロック図である。
チャ−トである。
ロ−チャ−トである。
ャ−トである。
ャ−トである。
ャ−トである。
ャ−トである。
フロ−チャ−トである。
ャ−トである。
ャ−トである。
ャ−トである。
ャ−トである。
ャ−トである。
ャ−トである。
ャ−トである。
示すフロ−チャ−トである。
の内容を示すフロ−チャ−トである。
すフロ−チャ−トである。
パラメ−タ計算処理の内容を示すフロ−チャ−トであ
る。
を示すフロ−チャ−トである。
容を示すフロ−チャ−トである。
る。
ための割込処理の内容を示すフロ−チャ−トである。
すフロ−チャ−トである。
2の内容を示すフロ−チャ−トである。
容を示すフロ−チャ−トである。
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容を示すフロ−チャ−トである。
タ生成演算 102:GPS独立測位演算 103:複合測位演
算 104:方位角演算 105:高度演算
Claims (1)
- 【請求項1】複数の衛星からそれぞれ発射される時刻及
び軌道の情報を受信し、それらの情報に基づいて、自車
位置を測定するGPS測位手段,自車の回転角速度に応
じた信号を出力するジャイロ手段,自車速度を算出する
車速演算手段、および、前記ジャイロ手段が出力する自
車の回転角速度及び前記車速演算手段が算出する自車速
度を用いて自車位置を計算するジャイロ測位手段、を備
える車上測位装置において、 GPS測位手段が測定した位置の変化速度とジャイロ測
位手段が計算した位置の変化速度の偏差に対応する評価
値を算出し 、 車速演算手段が算出する自車速度が所定低
速値未満の間のGPS測位手段が測定した位置の変化量
を評価値に算入する手段、および、該評価値が所定値よ
り小さいときはGPS測位手段が算出した位置情報を、
大きいときはジャイロ測位手段が測定した位置情報を出
力する選択手段、を備えることを特徴とする車上測位装
置。
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---|---|---|---|
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Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8304894A JP3421706B2 (ja) | 1994-04-21 | 1994-04-21 | 車上測位装置 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH07294269A JPH07294269A (ja) | 1995-11-10 |
JP3421706B2 true JP3421706B2 (ja) | 2003-06-30 |
Family
ID=13791321
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8304894A Expired - Fee Related JP3421706B2 (ja) | 1994-04-21 | 1994-04-21 | 車上測位装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP3421706B2 (ja) |
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-
1994
- 1994-04-21 JP JP8304894A patent/JP3421706B2/ja not_active Expired - Fee Related
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