【発明の詳細な説明】多重軸加速度計を使用する改良された車両ナビゲーションシステム及びその方法 発明の分野
本発明は全体的に加速度計を用いる車両ナビゲーションシステムに関する。更
に詳細には、本発明は、相互に直角に取り付けられた複数の加速度計または1個
の直交軸加速度計を使用する改良された車両ナビゲーションシステムとその方法
に関する。
発明の背景
加速度計は、過去において航空機に搭載されたナビゲーションシステムに用い
られたが、必ずジャイロと一緒にの使用に限られた。今日、自動車用に存在する
現代経路案内(ルートガイダンス)及びナビゲーションシステムは、車両速度信
号、レートジャイロ、及び、以前に既知であった位置から車両位置を「推測航法
」によって求めるためのリバースギヤ接続(フックアップ)を使用する。ただし
、推測航法によるこの方法は、センサ誤差の影響を受け易く、従って、精度と信
頼性の観点から更に高価なセンサを必要とする。
走行距離計、ジャイロ、及び、リバースギヤ接続を使用するシステムの場合に
も、走行距離計へ接続必要性とジャイロの壊れ易さに起因して可搬性に乏しい。
更に、これらのシステムは、トランスミッションにおける接続及びパルスカウン
トの方法が異なる走行距離計の構成上の相違に起因して異なる車両への取付けが
困難である。同様に、走行距離計データは、温度、負荷重量、タイヤ空気圧、速
度と共に変化する。巡航制御またはABSセンサへの代替案としての接続方法は
安全面から問題が生じる。これは、取付け融通性を低下させ、取付けコストを増
大し、車両ナビゲーションシステムの可搬性を減少する。従って、移動可能であ
り、しかも、車両位置を正確に決定する取付け方法が更に自由な車両ナビゲーシ
ョンシステムが必要である。
発明の要約
改良された車両ナビゲーションシステムは、更に小さく、一層コスト効果的で
あり、移動可能性を備え、しかも、一層自由な取付けを可能にする。或る特定の
実施例においては、ゼロ運動検出システムは、マイクロマシン化された低コスト
加速度計が最近入手可能になったことを利用している。
改良された車両ナビゲーションシステムは、例えば相互に直交設置された2個
または3個の加速度計のような1個の直交軸加速度計を使用する。当システムは
、縦方向(鼻から後部バンパへ)軸および横方向(左から右側へ)軸における加
速度を測定可能である。接線方向または縦方向軸加速度は、縦方向速度を求める
ためには1度積分され、車両変位を求めるためには2度積分される。横方向加速
度計は、求心性または横方向の加速度を算定するために用いられる車両が遭遇す
る求心力を測定する。横方向の加速度は、横方向の加速度情報と縦方向の速度か
ら導出されるヘディングの変化を求めるために用いられる。改良された車両ナビ
ゲーションシステムは、ヘディングの変化と縦方向の加速度を用いて、前の位置
を現在の位置に伝達する。これは、車両の速度センサ及びヘディングセンサに接
続する必要なしに達成される。第3の軸加速度測定センサを使用すれば、改良さ
れた車両ナビゲーションシステムは、車両センサから完全に独立して作動可能で
あり、取付けの融通性を更に増大する。第3の加速度計は、他の加速度計または
他のセンサの較正、及び、例えば傾斜した旋回を検出することにより縦方向、及
び/又は、横方向の加速度情報の変更を支援するための縦方向の傾斜(ピッチ)
を提供する。
図面の簡単な説明
本発明の他の態様および利点は、以下の詳細な記述を読み、次に示す図面を参
照することにより明白になるはずである。
図1は、本発明の原理に基づく改良された車両ナビゲーションシステムを示す
。
図2は、図1の改良された車両ナビゲーションシステムのブロック/データフ
ローチャートを示す。
図3a及び3bは、加速度情報を収集し、多重軸加速度計を方向づけるための
フローチャートを示す。
図4aは、本発明の原理に基づくゼロ運動検出システムのブロックダイアグラ
ムを示す。
図4bは、図4のゼロ運動検出システムの動作に関するフローチャートを示す
。
図5a及び5bは、図1の改良された車両ナビゲーションシステムの動作に関
する一般的なフローチャートを示す。
図6aから6eまでは、改良された車両ナビゲーションシステムが、位置伝達
のためのマップヘディングを用いて、ヘディング情報を更新する方法を示す一般
的なダイアグラムを示す。
本発明は種々の修正および代替形に影響され易いが、その明細については、例
を用いて図示し、詳細に説明することとする。ただし、本発明が特定の実施例に
のみ限定されることを意図するものでないことを理解されたい。これとは反対に
、全ての修正事象、等価事象、及び、代替事象は、添付請求の範囲によって定義
された本発明の精神及び適用範囲内に含まれることが意図される。
図面の詳細な説明
前の位置から現在の位置を決定するために直角に設置された加速度計を用いて
実現可能な本発明の原理と方法論に基づく改良された位置決定システムの実施例
を以下に示す。説明を明瞭にするために、この明細書には実際の具体化例の特徴
の全てについては記述しない。この種のあらゆる実際的具体化例の開発において
は(あらゆる開発計画におけるように)、例えば具体化例毎に異なるシステム及
びビジネス関連の規制条件に準拠することのような開発者が目指す特定の目標お
よび小さな目標を達成するためには、具体化を指向する多数の決定が為されなけ
ればならないことは勿論理解されるはずである。更に、この種の開発努力は複雑
かつ多くの時間を要するが、この開示の恩恵を受ける普通の熟達者にとっては、
装置考案工学を定例的に実施することを意味することが理解されるはずである。
当該技術分野における普通の熟達者であれば理解するはずであるように、様々
な構成の改良された車両ナビゲーション(航法)システムが使用できる。この種
の車両ナビゲーションシステムは、「改良された乗物車両ナビゲーションシステ
ムとその方法」と題して同時係属特許出願第08/580,150号に開示され
、この出願と同時に登記されている。改良された車両ナビゲーションシステムの
特
定実施例は例えば電磁波位置計測システムのようなGPSを使用する。この種の
GPSシステムは、航行衛星時報偵察(NAVSTAR)大域位置計測システム
である。GPSにはNAVSTAR GPS及びその後継者、微分GPS(DG
PS)または他のあらゆる電磁波位置計測システムが含まれる。NAVSTAR
GPS受信機(レシーバ)は、連続的な三次元の位置、速度、及び、タイムデー
タを利用者に提供する。
図1は、自動車12用の改良された車両ナビゲーションシステム10の例証的
な配列構成と使用方法をブロック図の形で示す。この実施例において、改良され
た車両ナビゲーションシステム10は、GPS信号を受け取るためにGPSアン
テナ14を使用する。アンテナ14は、仰角5度以上最小利得−3dBiC、最
大利得+6dBiCの右手円形分極であることが好ましい。これらの明細書に適
合するパッチ又はヘリックスアンテナが使用できる。GPSアンテナ14は、ア
ンテナ14によって受信したGPS信号を増幅するためにプリアンプ16に接続
できる。プリアンプ16は任意装備であり、GPSアンテナはGPS受信機16
に直接接続できる。
GPS受信機18は、数個の衛星のレンジ(既知の宇宙座標における衛星と受
信機アンテナとの間の距離)を測定し、これらのレンジの幾何学的交差を算定す
ることによって地理的位置を連続的に決定する。レンジを決定するには、GPS
信号が当該衛星から当該受信機アンテナに到達するまでの所要時間を受信機18
によって測定する。各衛星によって生成されるタイミングコードは、受信機18
のよって生成される同じコードと比較される。受信機のコードは、衛星のコード
にマッチするまでシフトされる。視レンジ測定値を求めるために、結果として得
られるタイムシフトに光速が乗じられる。
結果として得られるレンジ測定値は、大気の効果および衛星と受信機の時計誤
差に起因する伝播遅延を含むので「疑似レンジ」と呼ばれる。短期間内における
、これら疑似レンジの各々の変化も、同様に受信機18によって測定および処理
される。「デルタ疑似レンジ」と呼ばれるこれらの測定結果は速度を算定するた
めに用いられる。速度とタイムデータは、通常、1秒間に1度算定される。例え
ば高度のような位置成分の1つが既知であれば、受信機16によって受信機の速
度
と時刻を決定するには、わずかに3つの衛星疑似レンジ測定値だけが必要である
。この場合には、3個の衛星の追跡だけが必要である。
図1に示すように、GPS受信機18は、アプリケーションユニット22にG
PS測定値を提供する。通常の電源20を介して電源供給されるアプリケーショ
ンユニット22は、例えばプロセッサ、メモリ、バスのようなアプリケーション
処理回路24、アプリケーションソフトウェアと関連回路、及び、インタフェー
スハードウェア26によって構成される。本発明の或る実施例において、アプリ
ケーションユニット22は、GPS受信機18内に組み込み可能である。インタ
フェースハードウェア26は、車両ナビゲーションシステム10の種々構成要素
とアプリケーションユニット22とを統合する。この実施例において、2個或い
は3個の直交軸加速度計28は、アプリケーションユニット22に加速度信号を
供給する。走行距離計29は加速度計から導出された情報の代わりに使用できる
情報を提供するが、走行距離計29は、システムの可搬性を低下させるので任意
装備である。地図データベース30は、例えば道路網のような地図情報を記憶し
、アプリケーションユニット22に地図情報を提供する。ディスプレイとキーボ
ードを含む使用者インタフェース32は、使用者と改良された車両ナビゲーショ
ンシステム10との間の対話を可能にする。
図2は、図1の改良された車両ナビゲーションシステム10に関する更に詳細
なブロック及びデータフロー図を示す。GPS受信機18は、位置情報、速度情
報、疑似レンジ、及び、デルタ疑似レンジをセンサ積分器40に提供する。セン
サ積分器40は、車両に関する現在位置を決定するために速度情報を使用する。
この実施例において、GPS速度情報が入手可能ではない場合には、センサ積分
器40は、現在位置を決定するために、入手可能なデルタレンジ測定値を用いて
GPS速度を算定できる。GPS速度情報は、1組のデルタレンジ測定値から導
出され、デルタレンジ測定値の部分集合だけが入手可能である場合には、当該車
両ナビゲーションシステムは、デルタレンジ測定値の部分集合からGPS速度情
報を導出できる。車両ナビゲーションシステムは、始動に際しては現在位置とし
て、また、他の作動期間中は現在位置に対するチェックとしてGPS位置情報を
使用する。現在位置がチェックに失敗した場合には、現在位置の代わりにGPS
位置を使用できる。
GPS速度情報が入手可能であって、しかも、信頼できる場合には、アプリケ
プヘディングとの間の差がスレショルド内にある場合には、ヘディングとしてマ
ップヘディングが用いられる。GPS速度情報が入手可能でないか、または、信
頼できない場合には(1.5m/s以下の低速において)、車両位置計測情報は
、
特定の実施例において、改良された車両ナビゲーションシステムは、例えばG
PSデルタレンジ測定値、GPS速度、または、横方向と縦方向の加速度情報を
用いた直交軸加速度計のような入手可能な情報から車両位置を伝達できる。アプ
GPS位置情報は、現在位置に関する全体のチェックとして用いられる。例えば
、
ある。或る実施例において、全ての生入力は、速度ベクトルを出力するカルマン
フィルタ配列構成に入力可能である。
図2の実施例における多重直交軸加速度計であるセンサ28は、少なくとも2
つの直交軸(横方向、縦方向、及び/又は、垂直方向)に関する加速度情報を提
供する。加速度計28は電圧測定値を生成する。縦方向加速度計に関して図3a
に示すように、同様のフローチャートが各直交軸に適用されるが、加速度計デー
タは、過程48において読取られ、ゼロオフセット(工場において設定され、絶
えず再チェックされ、以下に説明するゼロ移動ディテクタによってリセットされ
る)は、ゼロからの大きい電圧変位を生成するために過程49においてこの測定
値から差算される。ゼロから変位したこの電圧値は、次に、過程50において加
速度G数を生成するために、スケールファクタが乗じられる(工場において設定
され、GPSによって絶えず再較正される)。この加速度G数は、次に、過程5
1において秒の二乗分の米で表される加速度を生成するために、G当たりの秒の
二乗分の米で表される数が乗算される。秒の二乗分の米で表される加速度は、次
に、過程52において速度を生成するために、デルタタイム(1回積分)が乗算
される。この速度は、その次の1秒間だけ保管される。この加速度情報は、距離
情報、ΔDISTにおける変化、旋回変更情報、Δθを決定するために使用でき
る。
初めに、改良された車両ナビゲーションシステムは、例えば、加速度計の方位
、加速度計ゼロオフセット、及び、加速度計スケールファクタのような種々の項
目に関する初期条件を必要とする。これらの各項目に対して工場デフォルトが用
いられるので、初期化は必要でないはずである。それらの項目は、同様に、維持
される必要があるが、全電源が絶たれている場合(即ち、バッテリの喪失または
車両からの除去)には必ずしもその必要はない。これらの項目を手動で初期化す
るために任意装備が利用可能である。これにより、これらの項目を較正するため
のGPS入手を待つことなしに当該システムを即時使用することが可能である。
一旦GPSが入手され、使用可能であると判定された場合には、構成可能な全
ての項目を較正するためにGPSを使用できる。先ず、図3cに示すように、加
速度計方位が決定される。電源を入れると、横方向、縦方向、及び、下方軸(3
軸加速度計が用いられる場合)の各々への加速度計の割り当ては、或る種の非揮
発性記憶において保管されることのあるように最後に電源を切った場合と同じ方
位である。3個の加速度計が用いられる場合には、1個は地球の重力を測定する
はずである。IG(地球の重力)を測定する加速度計は下方軸に割り当てられる
。他の2個の軸に関しては、図3cに示すように、次に示す手順が行われる。過
程53において、加速度データは、図4bに示すように獲得される。2個の加速
度計の各々からの加速度測定値は、それらの差が、過程54に事前に規定済みの
スレショルドに到達するまで比較される。その理由は、現在の車両条件に対する
有効な比較が曖昧さなしに実施されるに充分な程度に加速度が均一でないことを
保証するためである。
特にこの実施例に関して過程55−61に示すように、いったん、この状況が
発生し、GPSデータから算定された加速度が有る場合には、各々の加速度計か
らの加速度が、GPSから算定された横方向と縦方向の加速度と比較され、これ
らの軸の各々に関して最も近い加速度値を持つ加速度計がこれらの軸に割り当て
られる。
その上、真の北に対する車両のヘディングはGPS速度から算定できるので、
車両の初期方位が決定される。
図2において、OPS速度情報が利用可能ではない場合において以下に説明す
るように車両に関する現在位置を決定するために、センサ積分器40は、縦方向
と横方向の加速度情報を使用できる。あらゆる場合に、GPSが利用可能である
か、又は、利用できないならば、センサ積分器40は現在位置と速度(速度、及
び、ヘディング)を地図マッチングブロック42に供給する。地図マッチングブ
ロック42は、車両が走行することを決定した道路セグメントに関して、例えば
、ヘディング及び提案される位置のような道路セグメント情報を提供する。セン
サ積分器40は、現在位置を更新するためにマップマッチングブロック42によ
って提供されたヘディングを用いて、速度情報のヘディング成分を更新できる。
マップマッチングブロック42が良好にマッチしていることを表示した場合には
、マップマッチした位置によって現在位置を置き換えることが出来る。そうでな
い場合には、センサ積分器40は、速度情報を用いて前の位置を現在の位置に伝
達する。従って、センサ積分器40は、現在位置を決定し、当該現在位置を使用
者インタフェース、及び/又は、経路案内ブロック46へ提供する。
同様に、地図マッチングブロック42は、例えば、距離スケールファクタ、及
び/又は、オフセット、及び、ターンレートスケールファクタ、及び/又は、オ
フセットのような訂正データをセンサ較正ブロック44に提供する。同様に、セ
ンサ積分器40は、訂正データをセンサ較正ブロック44に提供する。ただし、
センサ積分器40からの訂正データはGPS情報に基づく。従って、GPS情報
に基づいた正確な訂正データは、センサ28(2或いは3軸加速度計)、並びに
、特定の実施例に応じて他のセンサを較正するために連続して利用可能である地
図マッチングブロックからの訂正データは、地図情報と現在位置との間で良好な
マッチが発見されるまで、センサ較正ブロック44によって無視されことも有り
得る。例えば方向変換のような重要な操車の後で起きることが多い高度に正確な
マ
ッチが地図マッチング42によって発見された場合には、地図マッチした位置は
、本発明の原理に基づいた位置伝達のための基準点または起動位置として使われ
る。センサ較正ブロック44は、例えばセンサ28及び29に関するスケールフ
ァクタ及びゼロファクタのような、センサ較正パラメータを含み、センサ28及
び29を較正するために、センサ積分器40に較正パラメータを提供する。一実
施例において、当該システムは、そのプロセッサを用いて、センサ積分器40と
センサ較正44をGPSエンジン18に結合することができる。或る実施例にお
いては、経路案内と使用者インタフェース、センサ積分器40とセンサ較正44
は、アプリケーション指向集積回路(ASIC)において実施される。
現在位置の精度が高いはずであることが決定された場合には(例えば、孤立し
た旋回運動における地図マッチした位置)、改良された車両ナビゲーションシス
テム10は、既知の位置を用いて、現在位置を更新できる。現在では以前の位置
である既知の位置から或る距離だけ車両が移動した後で、改良された車両ナビゲ
ーションシステムは、前の位置から現在位置まで車両位置を正確に伝達しなけれ
ばならない。
車両位置を算定するために実施される計算は3個の座標フレームにおいて行わ
れる。車両位置は、測地学座標(緯度、経度、高度)において報告される。非G
PSデータは、車体またはプラットホーム座標において提供される。GPS速度
、及び、位置の速度伝達に用いられる方程式は、北、東、下方フレームで行われ
る。
測地学フレームは球面三角法に基づく地球中心地球固定(ECEF)座標によ
る表現である。これは、マッピングデータベースが使う座標フレームである。そ
の単位は、ジオイドからの高さを表す度とメータ変位である。これらの座標は、
地球位置計測システム(GPS)によって用いられる地球モデルであるWGS−
84地球モデルに関する座標である。これは、マッピングデータベースを参照す
る北米基準1983年(NAD 83)システムに数学的に等価である。北東下
方フレームは、座標軸が真北、真東、及び、真下(地球に垂直)方向を指す車両
に固定された右手直交座標系である。車体座標は、原点をナビゲーションユニッ
トに置き、x軸が車両の鼻方向を指し、右軸が車両の右ドアを指し、z軸が地球
に垂直に下方を指す右手正規直交座標系を形成する。
GPSが利用可能な状態において、この特定の実施例が正常操車されている場
合における、車両位置の算定および加速度計と走行距離計の較正のために用いら
れる方程式を次に示す。
定義
せる変換マトリックス
次の肩付き文字はデータの起源を表わすために用いられる。
G=GPS
A=加速度計
次の添字は妥当時間または積分期間いずれかの時間を表わすために用いられる。
t =現在時間
t−1=現行データがセットされる以前に最後にデータがセットされた時間
t−2=t−1以前にデータがセットされた時間
t−1とt−2は必ずしも1秒間の差を意味するとは限らずデータ収集時間、及
び/又は、データ妥当時間のみを表すことに注意されたい。次の添字は座標基準
フレームを表す。
N=北東下方
B=車体(鼻右ドア下方)
G=測地的(緯度経度高さ)
非GPSセンサからの情報を使う場合には、それらのデータは、車体フレーム
から北東下方フレームまで回転させることが必要である。これは、真北から車両
の鼻軸まで度で表したヨー軸のまわりの回転である。このための方程式を次に示
す。
定常状態位置伝達方程式は速度ろ加速度の物理的定義に基づく。現行位置は前
の位置に速度の積分と加速度の重積分を加えた値に等しい。
次の情報は時間tにおいて収集される。
す。 加速度
次に示す他の情報は、時間tにおいて我々にとって使用可能であるが、前の時
間に収集された情報である。
GPSが入手可能であり、有効位置と速度解を生成した場合、車両位置伝達に
は次の方程式が用いられる。
或いは
この方程式は、現在位置が、前の位置に、GPS速度(ベクトル)にデルタタ
イムを乗じた値を加算し、更に2期間前からのGPS加速度を加算し、それから
、2期間前からの加速度計加速度(修正率)を減算し、更に、現在の秒からの加
速時計加速度を加えた値に等しいことを意味する。
同様に、この秒において算定される値を次に示す。
(1) 東向きと北向き速度との逆正接として算定されるGPSヘディング:
(2)時間t−1において有効なGPS速度および時間t−1から時間tまでの
縦方向加速時計加速度の重積分から算定される時間t−1から時間tまでの距離
:
(3)GPS速度及び時間t−2から時間t−1まで加速度から算定される時間
t−2から時間t−1までの距離。これは、車両速度センサ及び縦方向加速度計
の両方に関する較正係数として使われる。
(4)時間t−2と時間t−1とにおいて算定したGPSヘディングから求めた
時間t−2から時間t−1までのヘディングの変化。これは、横方向加速度計に
関する修正率として使われる。
各センサは較正されている必要がある。較正は、GPS受信機18からの公知
の良質データを用いて実施されるものとする。GPS受信機18の速度精度は毎
秒当たり1メートル以内でなくてはならない。1.5m/s未満の低速度状態に
おいては、GPS速度情報はの精度は低下する。GPS速度情報は、毎秒当たり
1つの割合で特定の1組の加速度計データにマッチするようにタイムタグされる
。地図マッチングは修正率を提供するが、これらの修正率は長期傾向に基づくも
のであって、任意の特定期間と直接的に関連しない。GPS速度を用いた加速度
計較正に関係する項目を次に示す。
横方向加速度計。横方向加速度計は求心性の加速度を測定する。それは、次の
方程式から旋回角度を計算するために使われる、即ち、ラジアンで表した旋回角
度は求心性加速度と接線速度との商に等しい。横方向加速度計は、較正されるこ
とを必要とする2つの値を持つ、即ち、ゼロオフセットとスケールファクタであ
る。ゼロオフセットは、加速状態が存在しない場合において加速度計が出力する
測定値である。スケールファクタは、加速度のG数を算定するために、加速度計
読取り値と加速度計ゼロオフセットとの間の差だけ乗算される数である。図5a
と5bにおいて検討されるゼロ運動検出システムは、加速度計のゼロオフセット
値を計算するために使われる。GPS速度の第1導関数はスケールファクタ較正
を計算するために用いられる。
縦方向加速度計。縦向加速度計は車両の鼻/尾部軸に沿った加速度を測定する
。正の加速度は鼻方向(順方向)に向かい、負の加速度は車両の後部に向かう。
縦方向加速度計は、較正する必要のある2つの値を持つ、即ち、ゼロオフセット
とスケールファクタである。ゼロオフセットは、加速状態が存在しない場合にお
いて加速度計が出力する測定値である。スケールファクタは、加速度のG数を算
定するために、加速度計読取り値と加速度計ゼロオフセットとの間の差だけ乗算
される数である。GPS速度の第1導関数はスケールファクタ較正を計算するた
めに用いられる。図4aと4bにおいて検討されるゼロ運動検出システムは、加
速度計のゼロオフセット値を計算するために使われる。
図4aは、運動信号を提供する運動センサ(この実施例における直交軸加速度
計)を備えたゼロ運動検出システムを示す。増幅器65は、運動信号を増幅し、
この実施例の場合には、運動信号は、アナログからデジタルへのコンバータ67
においてディジタル化される。運動信号は、アプリケーションユニット22(図
1)のセンサフィルタブロック69に供給される。車両航法(ナビゲーション)
は、例えば加速度計、ジャイロ、または、圧電センサのような運動センサ64か
らの運動信号のサンプルをスレショルドと比較することによってゼロ運動状態を
決定する(スレショルドは、車両振動特性により、当該ユニットを搭載している
車両のタイプに関して決定されるか、或いは、例えば走行距離計、GPS、また
は、DGP Sのようなゼロ運動を触発する他のセンサを用いて設定可能な運動
センサに関するスレショルドである)。車両ナビゲーションシステムは、ゼロ運
動状態が検出された場合には、ゼロオフセットを決定するために少なくとも1つ
のサンプルを使用する。或る期間に亙って少なくとも2つのサンプルを比較し、
これらのサンプルを平均して、運動センサ64に関するゼロオフセットを求める
ことが好ましい。ゼロ運動状態が存在する場合には、車両ナビゲーションシステ
ムはゼロ運動フラグ71をセットし、少なくとも1つのサンプルを用いて、処理
済み運動信号を提供するセンサに関するゼロオフセットを決定する。
同様に、システムは、運動信号、または、ゼロオフセットを計算するために使
われる生のデータを提供するセンサに関するゼロオフセットを反映するオフセッ
トデータ信号73を提供する。ゼロ運動状態を検出すると、速度がゼロであるの
で、車両ナビゲーションシステムは、低速GPS測定値の曖昧さを分解出来る。
GPS速度はゼロにならない。従って、1.5m/s未満の低速度状態において
は曖昧さが存在する。ゼロ運動フラグがオンである場合には、当該システムは動
いていないので、曖昧さは解決される。従って、当該システムはヘディングを凍
結し、そして、速度のスピード成分をゼロにセットすることもできる。
次の高水準言語プログラムは、ゼロ運動検出システムのこの特定実施例の動作
を示す。
NUMSAMPLES=16(in filter array)
WORD DATA[NUMSAMPLES-1]
WORD NOISE
FOR(I=0;I<NUMSAMPLES;I++)
NOISE=NOISE+|DATA[I]-DATA[I+1]|
If(NOISE>THRESHOLD)
ZERO-MOTION-FLAG=0
ELSE
ZERO-MOTION FLAG=1.
図4bは、ゼロ運動検出システムの一変種のフローチャートを示す。過程75
において、システムは変数IとNOISEをゼロにすることを開始し、過程77
において、アレイの第1の値が読取られる。カウンタIは、過程79においてイ
ンクレメントされ、システムは、過程81において、その次のサンプルを読み取
る。過程83において、システムは、運動信号の連続したサンプル間の差を累積
し始める。全てのサンプルの読み取りが完了し、連続したサンプルの間の差が可
変NOISEに累積されるまで、システムは過程81から87までをループする
。いったん、全てのサンプルの読取りが完了すると、システムは、過程89にお
いて、可変NOISEをスレショルド値と比較する。NOISE変数がスレショ
ルドより大きい場合には、システムは、過程91において運動の検出が完了した
ことを決定する。NOISE変数がスレショルド未満である場合には、システム
は、ゼロ運動フラグをセットし、過程93において速度がゼロであることを決定
する。ゼロ運動フラグをセットすることにより、距離変化をゼロにセットし、ヘ
ディングと及び現在位置を欠如させることができる。更に、過程95において、
システムは、サンプルされつつあるセンサに関するゼロオフセットを計算する。
図4bと前記の高水準プログラムに関して示すように、本システムは、例えば
直交軸加速度計の1つの軸のような1つのセンサ64から運動信号のサンプリン
グを行う。この特定の実施例において、加速度計の各直交軸に関する運動信号が
サンプル抽出され、各々に関するゼロオフセットが決定される。更に、ゼロオフ
セット、センサ較正、または、曖昧さの解決は、本発明の原理に基づいたゼロ運
動検出システムを用いることにより、他のセンサに関して達成可能である。車両
ナビゲーションシステムと共に使われるゼロ運動検出システムについては、「改
良された車両ナビゲーションシステム用ゼロ運動システム」と題し、本出願と同
時に登録された同時係属米国特許出願第08/579,903号に一層詳細に記
述されている。
図5a、及び、5bは、改良された車両ナビゲーションシステム10において
、前の位置から現在の車両位置決定する方法を説明する一般的なフローチャート
を示す。過程150において、改良された車両ナビゲーションシステムは、当該
車両が既に述べたゼロ運動状態にあるかどうかを判定する。そうであれば、当シ
ステムは、過程152において、距離変化をゼロにセットし、ヘディングと現在
位置を固定し、ゼロオフセットを較正する。
車両が動いているとシステムが判定した場合には、システムはGPS解決が利
用可能であるかどうかを決定するために過程154に進む。GPSが利用可能で
ある場合には、システムは、過程156において現在位置を決定するためにCP
S速度情報を使用する。車両位置を前の位置から現在の位置まで伝達するために
GPS速度情報を使用することについては、「GPS速度を使用する改良された
車両ナビゲーションシステムと方法」と題し、本出願と同時に登録された同時係
属米国特許出願第08/579,902号に一層詳細に記載されている。
位置伝達のためにGPS速度を使用することは多くの利点を持つ。例えば、G
PS受信機は、固有のドリフトを持たないので、較正を必要とせず、また、GP
S測定値は、直交軸加速度計を較正するために使用出来る。更に、センサを非常
に頻繁に使う必要がないので、一層安価な加速度計を使用することが可能であり
、また、センサは、GPS測定値を用いて非常に頻繁に較正することが出来る。
GPS受信機は、車両とは独立しているので、可搬性を助長し、車両走行距離計
及びリバースギアとの連結を必要としない。過程156において、当システムは
、例えば加速度計スケールファクタのようなセンサ項目を較正し、また、当シス
テムは、車両速度が1.5m/sを超過している場合には1秒に1度の割合で較
正を行うことができるので(スケールファクタ)、センサを良好に較正された状
態に保持することが出来る。
過程154におけるGPSによる完全解決が利用可能でない場合には、システ
ムは、過程158において、任意のGPS測定値が利用可能であるかどうかをチ
ェックする。そうであれば、システムは、過程160において、デルタレンジ測
定値の利用可能な部分集合から速度情報を算定する。過程162において速度情
報が良好である場合には、システムは、過程164において、この実施例におけ
る加速度スケールファクタ及び走行距離計を較正することなしに、現在位置を計
算する。過程162において、GPS速度が良好でないと決定された場合には、
システムは、過程166において、GPS速度のヘディング成分をチェックする
。GPSヘディング成分が有効なであると決定された場合には、過程168にお
いて、走行距離計を用いて距離変化がセットされ、そして、GPSデルタレンジ
測定値から算定されたGPSヘディングを用いてヘディングがセットされる。代
りに、走行距離計は使用されず、使われず、距離は、縦方向加速度情報から導出
される。過程170において、システムは、このヘディングと距離に関して、次
の方程式を用いて位置(緯度、経度)を計算する。
e−dist=ΔDist*sin(heading) (1)
e−dist=ΔDist*cos(heading) (2)
東方および北方距離を計算した後で、システムは、次の方程式を使用して車両位
置を決定する。
lat=lat+(n-dist*degrees/meter) (3)
long=long+(e-dist*degrees/meter) (4)
ここに、度/メータは、赤道からの距離が増すにつれて経度の1度におけるメー
タの縮小要素を考慮にいれた場合のメータから度への変換係数を表す。この実施
例においては、この点における較正は実施されない。
システムが、過程166において、GPSヘディングが有効なでない(GPS
封鎖、または、低速度)と決定するか、或いは、過程158において、GPS測
定値が不十分であると決定した場合には、当該システムは、直交軸加速度計に依
存する。一層正確なGPSシステムを使用しない限り、1.5m/s未満の速度
スにおいては、GPS速度情報は誤差を生じる。例えば、DGPSを使用する物
車両ナビゲーションシステムにおいては、システムの精度が比較的高いので、ス
レショルド速度は比較的低い。従って、車両ナビゲーションシステムは、直交軸
加速時計からの横方向と縦方向の加速度情報を用いて距離の変化を決定するため
に、過程172に進む。過程174において、システムは、加速度計からの経度
方向距離を走行距離計の距離と比較し、これらの間の差がスレショルド値を越え
た場合には、過程176においては走行距離計の距離が用いられる。差がスレシ
ョルドより小さい場合には、過程178における距離として、加速度計距離また
は走行距離計距離が使用できる。本発明の幾らかの態様によれば当システムは、
直交軸加速度計のみに依存することが出来る。点線で画いた過程173に示すよ
うに、走行距離計を使用しない場合には、縦方向加速度情報から距離が導出され
る。
一旦距離の変化が決定されると、システムは、過程180において、ヘディン
グを決定するために、次の方程式を用いて位置を算定する。
スピード = ΔDist/Δt (5)
Δθ =alat(横方向加速度)/縦方向スピード (6)
ヘディング=ヘディング+Δθ(360度法) (7)
ヘディングを決定した後で、システムは、東方および北方距離を決定するために
方程式1と2を使用し、位置を決定するために方程式3と4を使用する。
過程156、164、170、または、180において初期現在位置を決定し
た後で、システムは、過程182に進み、ここで現在位置がGPS位置と比較さ
れる。現在位置がGPS位置からの許容距離内にある場合には、システムは、過
程184における現在位置が有効であると決定する。有効でない場合には、シス
テムは、過程186において、現在位置をGPS位置と交換する。この点におい
て、システムは、地図マッチング過程88に、速度とヘディング成分を持つ位置
と速度を送る。
地図マッチングブロック188は、マップマッチした現在位置、距離、ヘディ
ング、各々に関するFOM、及び、較正データを送り返す。この実施例において
、地図マッチングブロック188は、マップデータベース30(図1)に問い合
わせて、車両が横切ることを決定した地図上の通路セグメントのヘディングを求
める。地図マッチングブロック188は、現在のヘディングとマップヘディング
との間の差がスレショルド内に記入されている場合には、更新された現在位置を
求めるために、GPS、及び/又は、センサ計算に基づいて決定された現在位置
と関連しているヘディングを更新する。従って、地図マッチングブロック188
は、GPS速度情報に基づくヘディング、過程186のGPS位置情報に基づい
たヘディング、センサからのヘディング、或いは、例えば全ての生入力がカルマ
ンフィルタに入るような実施例のように、GPSとセンサ情報の組合わせを介し
て決定された現在位置基づくヘディングを更新するためにマップヘディングを使
用する。
図6aに示すように、この特定実施例は、(速度情報(積分済み)から求めた
変位194と196を前の位置に加算することにより)前の位置191を現在位
置192に伝達するためにGPS速度情報を使用する。図6bにおいて、GPS
情報が利用可能ではない場合には、車両ナビゲーションシステムは、ヘディング
と距離198を用いて、前の位置191を現在位置192に伝達するためにセン
サ情報を使用する。GPSヘディング(或いは、GPSを使用しないならば、セ
ンサからの現在ヘディング)とマップヘディングとの間の差がスレショルド内に
有る場合には、位置伝達のためのヘディングとしてマップヘディングが用いられ
る。車両ナビゲーションシステム10は、代替案としての別の方法道でこれを達
成することが出来る。例えば、図6cに示すようにGPS速度を用いる場合、G
PSとマップヘッディングがスレショルド内に有れば、車両ナビゲーションシス
テム10は、マップヘディング202と直線配置するために、GPS速度ベクト
ル200を回転させ、そして、回転されたGPS速度ベクトル204を変位を求
めるために積分する。図に示すように、更新された現在位置206は、直交変位
208と210を前の位置191に適用することによって求められる。
誤差は、通常、ジャイロ又はコンパスにおけるドリフトエラーに起因するヘデ
ィング決定に関係する。変位は、試験し易く、そして、GPS測定値およびセン
サにおける最も正確な成分の1つであり、従って、システムは、GPS速度情報
または例えば加速度計のような推測航法センサからの全変位を使用する。従って
、改良された車両ナビゲーションシステムは、マップヘディングを用いてヘディ
ングが訂正できるので感度の低い低コストセンサを使用できる。
図6dに示すように、車両ナビゲーションシステムが、ヘディング及び距離1
98を用いて前の位置191を現在位置192に伝達するためにセンサ情報を使
用する場合には、更新された現在位置206までの位置伝達用ヘディングとして
マップヘディング202を使用できる。図6eは、マップヘディング202と直
線配置するために速度ベクトル200を画き、変位214及び216を求めるた
めに画かれた速度212を積分することによって、GPSヘディング、従って、
現在位置を更新する代替方法を示す。システム10は、前の位置191に変位2
14及び216を適用することによって更新された現在位置192を求める。非
GPSセンサ又はGPSとセンサの組合わせから求めた情報を更新するためにマ
ップヘディングを使用することは、当該技術分野における熟練者であれば理解で
きるはずの同様の方法において達成可能である。
改良された車両ナビゲーションシステムは、大量の時間に亙ってGPS情報が
利用可能であるので、位置計測および高頻度のセンサ較正のためにGPS情報を
使用する。GPSが利用可能である場合には、改良された車両ナビゲーションシ
ステムは、現在位置に関する全体チェックを提供し、高度に信頼できるとマップ
マッチング188が決定した場合に用いられる位置及びヘディング訂正データを
提供するためにマップマッチングブロック188を使用することが出来る。この
特定実施例において、現在位置(マップマッチングなし)は毎秒1度の割合で決
定される。マップマッチング188に関する最新のコール以来15メートル以上
車両が移動完了した場合には、現在位置はマップマッチング188にパスされる
。車両が高速で移動しつつある場合には、システムは、毎秒1度の最高レートに
おいて、各現在位置決定毎に、マップマッチング88へ進む。GPSが利用可能
できないか又は信頼できない場合には、改良された車両ナビゲーションシステム
は、信頼できる充分に較正された加速度計を備え、従って、改良された車両ナビ
ゲーションシステムは、位置計測およびセンサ較正に関して、マップマッチング
ブロック188からの情報に一層信頼することができる。
従って、改良された車両ナビゲーションシステムは、更に高頻度で加速度計を
較正するためにGPS情報を使用可能であり、そして、完全な停止状態において
更新実施が可能であるので、例えば、融通性、モジュール性、及び、低コストに
おける精度のような幾つかの重要な利点を提供する。車両位置を伝達し、かつ、
加速度計を較正された状態に維持するために、本システムはGPS速度情報を非
常に信頼しているので、これらの利点が得られる。
前述の例及び検討によって開示された本発明の原理は種々のナビゲーションシ
ステム構成及びセンサを用いて実現できる。改良された車両ナビゲーションシス
テムは、例えば、可搬性と設置コストを改良するためにGPSが利用可能でない
場合に、走行距離計の部接を使用せず、また、加速度計入力から距離情報を入手
することなく実現可能である。更に、改良された車両ナビゲーションシステムは
、全てのGPS測定値が利用可能である場合にはGPS信号から推測航法情報を
入手可能であり、全てではないがGPS信号が利用可能である場合にはその加速
度計を使用する。当該技術分野における熟達者は、ここに図示および記述されて
いるた例としての適用方法に厳密に従うことなく、また、次の請求項の範囲に記
述されている本発明の真の精神及び適用範囲から逸脱することなしに、本発明に
とって、これら及び様々な他の修正及び変更を実行することが可能であることを
容易に認識するはずである。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項
【提出日】1997年12月17日(1997.12.17)
【補正内容】
請求の範囲
1.車両ナビゲーションシステム(10)において、
直交軸加速度計(20)が縦方向加速度情報と横方向加速度情報を提供し、
前記の車両ナビゲーションシステム(10)が前記の縦方向加速度情報から縦
方向速度を導出し、前記の横方向加速度情報と前記の縦方向速度からヘディング
変化を導出し、前の位置を現在の位置に伝達するために前記のヘディング変化と
前記の縦方向加速度情報を使用するシステム。
2.請求項1記載のシステムにおいて、前記の車両ナビゲーションシステム(
10)が1番目の加速度情報と2番目の加速度情報との間の差を前以て決定済み
のスレショルドと比較し、前記1番目と2番目の加速度情報を前記特定の軸にお
ける少なくとも1つの他のセンサから導出された加速度測定値と比較することに
より前記の直交軸加速時計の1つの軸を特定の軸に割り当て、前記のシステムが
前記特定の軸を少なくとも1つの他のセンサから導出された前記の加速度情報に
最も近い加速度情報を有する前記加速度計の前記の軸に割り当てるシステム。
3.請求項1記載のシステムにおいて、前記の車両ナビゲーションシステム(
10)がGPS速度から横方向と縦方向の較正加速度を決定し、前記システムが
前記の緯度と縦方向の較正加速度を用いて前記の横方向と縦方向の加速度情報を
較正するシステム。
4.請求項3記載のシステムにおいて、前記のシステムが前記の緯度と縦方向
の較正加速度を用いて前記の横方向と縦方向の加速度情報に関するスケールファ
クタを更新するシステム。
5.請求項2記載の車両ナビゲーションシステム(10)において、前記の車
両ナビゲーションシステムが当該加速度が有効軸割当てのために充分であるだけ
異なっていることを保証するために前記1番目の加速度情報と前記2番目の加速
度情報との間の差を前以て決定済みのスレショルドと比較するシステム。
6.請求項1記載の車両ナビゲーションシステム(10)において、前記の直
交軸加速度計が更に垂直加速度情報を提供し、前記の縦方向と横方向の加速度情
報を較正するために前記の車両ナビゲーションシステムが前記の垂直加速度情報
を使用するシステム。
7.車両ナビゲーションシステム(10)において前の位置を現在の位置に伝
達する方法において、
縦方向加速度情報を提供する過程と、
横方向加速度情報を提供する過程と、
前記の縦方向加速度情報から縦方向速度を導出する過程と、
前の位置を現在の位置に伝達するために前記のヘディング変化と前記の縦方向
加速度を用いて前記の横方向加速度情報と前記の縦方向速度からヘディング変化
を導出する過程とを有する方法。
8.請求項7記載の方法において、更に、
垂直加速度情報を提供する過程と、
前記の縦方向と横方向の加速度情報を較正するたに前記の垂直加速度情報を用
いる過程とを有する方法。
9.請求項7記載の方法において、加速度情報を特定の軸に方向づけるために
、更に、
1番目の加速度情報と2番目の加速度情報との間の差を前以て決定済みのスレ
ショルドと比較する過程と、
前記の1番目と2番目の加速度情報と前記特定の軸における少なくとも1つの
他のセンサから導出した加速度測定値とを比較する過程と、
前記の比較過程に基づき少なくとも1つの他のセンサから導出された前記の加
速度情報に最も近い加速度情報に前記特定の軸を割り当てる過程とを有する方法
。
10.請求項7記載の方法において、更に、
GPS速度から緯度と縦方向の較正加速度を決定する過程と、
前記の緯度と縦方向の較正加速度を用いて前記の横方向と縦方向の加速度情報
を較正する過程とを有する方法。
11.請求項10記載の方法において、更に、前記の緯度と縦方向の較正加速
度を用いて前記の横方向と縦方向の加速度情報に関するスケールファクタを更新
する過程を有する方法。
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フロントページの続き
(72)発明者 スペンサー ラリー イー ザ セカンド
アメリカ合衆国 ミシガン州 48362 レ
イク オリオン ジョスリン ロード
525
(72)発明者 シッタロ アーニー アール
アメリカ合衆国 ミシガン州 48065 ロ
メオ ウォンダー レーン 420
【要約の続き】
他のセンサの較正、及び、例えば傾斜した旋回を検出す
ることにより縦方向、及び/又は、横方向の加速度情報
の変更を支援するための縦方向の傾斜(ピッチ)を提供
する。