JPH11141643A - 直進カム装置 - Google Patents

直進カム装置

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Publication number
JPH11141643A
JPH11141643A JP31911897A JP31911897A JPH11141643A JP H11141643 A JPH11141643 A JP H11141643A JP 31911897 A JP31911897 A JP 31911897A JP 31911897 A JP31911897 A JP 31911897A JP H11141643 A JPH11141643 A JP H11141643A
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JP
Japan
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cam
driven
driven cam
driving
cam surface
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JP31911897A
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English (en)
Inventor
Masaharu Kumagai
政晴 熊谷
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Nakamura Seisakusho KK
Original Assignee
Nakamura Seisakusho KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 装置全体が大型化することなく、極めてコン
パクトなサイズで所望の移動寸法を確保する。 【構成】 往復直進動作を繰り返すプレス機等の源動装
置と、この原動装置に連結された主動カム1と、この主
動カム1に係合して主動カムの直進方向とは異なる方向
に直進移動する従動カム2とを具備した直進カム装置で
あって、主動カム1は、直進方向において各々異なる位
置に形成されると共に直進方向に対して傾斜した複数の
主動カム面1aを有し、従動カム2は、直進移動方向に
おいて各々異なる位置に形成されると共に直進移動方向
に対して傾斜した複数の従動カム面2aを有し、主動カ
ム1の直進動作に伴い、複数の主動カム面1aと従動カ
ム面2aとが順次係合して従動カム2を直進移動させ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、往復直進運動を繰り返
す原動装置に連結された主動カムの動作により、従動カ
ムを主動カムの直進方向とは異なる方向に移動させる直
進カム装置に関する。
【0002】
【従来の技術】上下に往復直進運動する原動装置に連動
して、その運動を主動カムの直進方向とは異なる方向
(例えば、直交方向)の直線運動に変向する機構とし
て、原動装置側の主動カムと移動側の従動カムとを斜面
にて接触させ、従動カムを移動させる変向機構が知られ
ている。図7に示す形態は、その機構の一例である。図
7において、符号30は図示Y方向に上下運動する可動
プレートであり、その先端側には主動カム面22を有す
る主動カム20が固定されている。一方、符号31は固
定プレートであり、主動カム20と対向する側には図示
X方向に移動可能に支持された従動カム24が設置され
ている。この従動カム24は、主動カム20の主動カム
面22に係合する従動カム面26を備え、可動プレート
30の降下に伴って主動カム20が降下すると、主動カ
ム面22と従動カム面26とが接触する。さらに可動プ
レート30が降下すると、主動カム面22と従動カム面
26とが係合しながら、従動カム24がX方向に直進移
動する。
【0003】ここで、従動カム24がX方向にスライド
することにより、作業面25も移動する。従って、この
作業面25の移動を利用して、X方向に加圧する作業を
行うことが可能となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな斜面を利用した変向機構において、従動カム24の
移動寸法に対して、それ以上に長いカム面が必要とな
る。すなわち、従動カム24の傾斜角度をθ2、従動カ
ム24の移動寸法をx、従動カム24のカム面26もし
くは主動カムのカム面22の長さをzとしたとき、xと
zの関係は、 z=x/cosθ2 ・・・・(1) となる。例えば、従動カム24の傾斜角度θ2が45°
の場合、従動カム24の移動寸法1に対して、カム面の
長さは√2倍となり、また、傾斜角度θ2が60°の場
合、従動カム24の移動寸法1に対して、カム面の長さ
は2倍となる。
【0005】しかも、従動カム24の移動寸法よりも長
いカム面を持った従動カム24もしくは主動カム20を
形成すると、そのカム面を構成するための高さも必然的
に高くなる。すなわち、従動カム24の傾斜角度をθ
2、従動カム24の移動寸法をx、従動カム24のカム
面26もしくは主動カムの高さをyとしたとき、xとy
の関係は、 y≧x・tanθ2 ・・・・(2) となる。例えば、従動カム24の傾斜角度θ2が45°
の場合、従動カム24の移動寸法1に対して、カムの高
さは1以上必要となり、傾斜角度θ2が60°の場合、
従動カム24の移動寸法1に対して、カムの高さは√3
以上必要となる。また、傾斜角度θ2が30°の場合
は、従動カム24の移動寸法1に対して、カムの高さは
1/√3以上となるが、前述のようにカム面の長さが2
倍になってしまう。
【0006】従って、このように従動カム24の移動寸
法に対して、これよりも長いカム面または高さが必要と
なり、装置全体が大型化してしまうという問題がある。
【0007】本発明の課題は、かかる問題を解消するこ
とにあり、装置全体が大型化することなく、極めてコン
パクトなサイズで所望の移動寸法を確保することができ
る直進カム装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明では、往復直進動作を繰り返す原動装置
と、この原動装置に連結された主動カムと、この主動カ
ムに係合して主動カムの直進方向とは異なる方向に直進
移動する従動カムとを具備した直進カム装置であって、
前記主動カムは、直進方向に対して各々異なる位置に形
成されると共に前記直進方向に対して傾斜した複数の主
動カム面を有し、前記従動カムは、前記主動カムの直進
方向と直交する直進移動方向に対して各々異なる位置に
形成されると共に前記直進移動方向に対して傾斜した複
数の従動カム面を有し、前記主動カムの直進動作に伴
い、複数の前記主動カム面と前記従動カム面とが順次係
合して前記従動カムを直進移動させることを特徴として
いる。
【0009】また、本発明において、主動カムは、直進
方向の先端側から基端側に向かって徐々に厚くした階段
状に形成され、各立ち上がり面を主動カム面とする一
方、従動カムは、前記主動カムに従動して移動する直進
移動方向の先端側から基端側に向かって徐々に薄くした
階段状に形成され、各立ち下がり面を従動カム面とし、
前記主動カムの直進動作に伴い、前記主動カムの主動カ
ム面を前記従動カムの従動カム面に順次係合させて、前
記従動カムを直進移動させることを特徴とする。
【0010】従って、主動カム及び従動カムの、それぞ
れの直進方向において各々異なる位置に複数のカム面を
形成するとともに、これら複数のカム面を順次係合させ
ることにより、従動カムが直進移動する構成となってい
るので、それぞれのカム面を同一の高さに統一すること
ができ、カム面の全長を保ったままでカム全体の高さを
低く抑えることができる。
【0011】また、本発明では、順次係合し合う主動カ
ム面と従動カム面との傾斜角度の和が、いずれも等しく
なるように形成したことを特徴とする。従って、主動カ
ム面と従動カム面との係合が円滑に行われ、主動カムの
移動力がロスすることなく従動カムに伝達される。
【0012】また、本発明において、従動カムは、互い
に等しい傾斜角度の複数の従動カム面を各々等間隔に備
え、主動カムは、互いに等しい傾斜角度の複数の主動カ
ム面を備えるとともに、少なくとも1箇所の当該主動カ
ム面間の間隔を異ならせている。従って、主動カムを所
定の速度で移動させた場合、主動カム面の間隔が異なる
箇所において、従動カムの動作を変化させることができ
る。その結果、一時的に従動カムを停止させる間欠機構
を構成することが可能となる。
【0013】また、本発明において、主動カムの少なく
とも1つの主動カム面を他の主動カム面に対して異なっ
た傾斜角度に形成すると共に、この主動カム面に係合す
る従動カムの従動カム面の傾斜角度を他の従動カム面に
対して異なった傾斜角度に形成したことを特徴とする。
従って、主動カムを所定の速度で移動させた場合、カム
面の傾斜角度が異なったところで従動カムの直進移動速
度を変化させることができるので、カム面の傾斜角度を
調整することにより、従動カムの作業速度や加圧力を制
御することができる。
【0014】また、本発明は、従動カムに付勢手段を配
設し、主動カムに従動して移動する移動方向とは反対方
向に付勢することを特徴とする。従って、主動カムの上
昇に伴って、付勢手段により従動カムが自動的に原位置
に復帰するので、同様の動作を繰り返し実行することが
できる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の構成を図面に示す
形態に基づいて詳細に説明する。
【0016】[実施の形態1]図1は本発明の実施の形
態1に係る直進カム装置を示す部分断面図である。図1
において、符号10は図示Y方向に上下運動する可動プ
レート、符号11は固定プレートであり、これらは、例
えばプレス装置のように、一定のピッチで動作を繰り返
す原動装置の一部である。可動プレート10の先端側に
は主動カム1が固定され、固定プレート11側におけ
る、主動カム1と対向する位置には図示X方向に移動可
能に支持された従動カム2が設置されている。
【0017】主動カム1は、図2(a)に示すように、
先端側fすなわち可動プレート10に固定されたとき固
定プレート11側に近接する側から基端側rに向かって
徐々に厚くなるように階段状に形成されている。そし
て、各立ち上がり面はそれぞれ主動カム1の直進方向Y
に対して傾斜した斜面となっていて、これらの斜面は後
述する従動カム2の複数の斜面に係合する主動カム面1
a,1b,1cとして機能する。また、この実施形態で
は、各主動カム面1a,1b,1cの立ち上がり寸法
は、ほぼ均一に形成されていて、それぞれの傾斜角度θ
1a,θ1b,θ1cはいずれも45゜に形成されてい
る。なお、この主動カム1は、従動カム2と頻繁に係合
を繰り返すため、硬度が比較的高い金属で作製するのが
好ましいが、上記可動プレート10の加圧力によっては
樹脂等で作製してもよい。
【0018】一方、従動カム2は、図2(b)に示すよ
うに、主動カム1に従動して移動する移動方向Xにおけ
る先端側fから基端側rに向かって徐々に薄くなるよう
に階段状に形成されている。そして、各立ち下がり面は
それぞれ従動カム2の移動方向Xに対して傾斜した斜面
となっていて、これらの斜面は主動カム1の主動カム面
1a,1b,1cに係合する従動カム面2a,2b,2
cとして機能する。さらに、先端側fの端面はその移動
圧力によって他の部材を変形させたり移動させる作業面
2dとして機能する。また、この実施形態では、各従動
カム面2a,2b,2cの立ち下がり寸法は、ほぼ均一
に形成されていて、それぞれの傾斜角度θ2a,θ2
b,θ2cはいずれも45゜に形成されている。なお、
この従動カム2は、主動カム1と同様に、硬度が比較的
高い金属で作製するのが好ましいが、作業面2dの作業
程度によって樹脂等で作製してもよい。
【0019】次に、本実施形態1に係る直進カム装置の
動作を説明する。今、可動プレート10の降下に伴って
主動カム1がY方向に降下すると、図1に示すように、
主動カム1の先端側fの主動カム面1aと従動カム2の
先端側fの従動カム面2aとが係合する。この実施の形
態1において、主動カム面1aの傾斜角度θ1a(45
゜)と従動カム面2aの傾斜角度θ2a(45゜)との
和が90゜になっているので、主動カム1が降下するに
従って従動カム2はY方向に直交するX方向に直進移動
する。このとき、主動カム1の移動量と従動カム2の移
動量とは1対1に対応している。
【0020】さらに主動カム1を降下させると、主動カ
ム面1bと従動カム面2bとが係合する。このとき、既
に係合している主動カム面1aと従動カム面2aとは依
然として係合状態にあり、従動カム2は停止することな
く一定の速度でX方向に直進移動する。
【0021】さらに主動カム1を降下させると、図3に
示すように、次に主動カム面1cと従動カム面2cとが
係合する。このとき既に係合している主動カム面1bと
従動カム面2bとは依然として係合状態にあるが、最初
に係合していた主動カム面1aと従動カム面2aは係合
状態が完了する。但し、主動カム1における各主動カム
面間の間隔と従動動カム2における各従動カム面間の間
隔をそれぞれカムの高さy1,y2よりも短くした場合
は、主動カム面1cと従動カム面2cとが係合した状態
にあっても、主動カム面1aと従動カム面2aも係合す
ることになる。なお、固定プレート11には、降下する
主動カム1の移動を許容するために、逃げ孔12が設け
られている。
【0022】図1において、符号14はコイルスプリン
グ等の弾性部材であり、従動カム2が移動するX方向と
は逆の方向に付勢している。従って、従動カム2と主動
カム1とが係合しているときは、この弾性部材14によ
って従動カム2が反X方向に移動することはないが、可
動プレート30及び主動カム20の上昇に伴い、従動カ
ム2と主動カム1とが係合しなくなったときは、弾性部
材14により従動カム2は原位置へ復帰することにな
る。
【0023】さらに主動カム1が降下すると、図4に示
すように主動カム面1cと従動カム面2cのみが係合し
ながら、従動カム2はX方向への直進移動を続ける。し
かる後に主動カム1が降下すると、主動カム面1cと従
動カム面2cの係合状態が解かれ、これと同時に従動カ
ム2のX方向への直進移動も停止する。このときの状態
を図4の一点鎖線で示している。すなわち、主動カム1
の主動カム面1a,1b,1cと順次係合させることに
よりX方向に移動していた従動カム2は、最も基端側の
カム面1cの係合が終了すると、その基端面2eが主動
カム1の側面1eに当接する。基端面2eと側面1eは
ともに、主動カム1の進行方向Yと平行な平面であるの
で、主動カム1が降下しても、両者が摺接し合うにとど
まり、従動カム2は移動しない。
【0024】図1、図3、図4に基づいて説明したよう
に、主動カム1の降下に伴って、従動カム2の移動距離
x1(図1参照)は大きくなる。ところが、主動カム1
の高さy1は、ひとつの主動カム面1a(1b,1c)
に等しく、従動カム2の高さy2もひとつの従動カム面
2a(2b,2c)に等しくなっているので、従動カム
2は、前記(2)式で示したx1・tanθ2の高さを
必要としない。
【0025】従って、従動カム2及び主動カム1を大き
くすることなく、従来のカム構造では成し得ない移動寸
法を得ることができ、その結果、当該装置の小型化を実
現することができる。
【0026】[実施の形態2]図5は、本発明の実施の
形態2に係る直進カム装置の主要部分を示す説明図であ
る。図5において、従動カム2は、実施の形態1で説明
したものと同等のものであり、移動方向Xに対して異な
る位置にほぼ等間隔で同一角度の45゜に傾斜した従動
カム面2a、2b、2cを有している。また、先端側f
の端面が作業面2dとなっている。一方、主動カム4
は、いずれも等しい角度の45゜に傾斜した複数の主動
カム面4a,4b,4cを備えているが、実施の形態1
の主動カム1と異なる点は各主動カム面間の間隔のうち
少なくとも一部の間隔が他と異なって形成されている点
である。すなわち、主動カム面4b−4c間の間隔w2
に対し、主動カム面4a−4b間の間隔w1が大きく形
成されている。具体的には、主動カム面4b−4c間の
間隔w2は、従動カム2の従動カム面間の間隔w3に等
しいかわずかに広く形成されているが、主動カム面4a
−4b間の間隔w1はδw分だけ広く形成されている。
なお、その他の構成は上述の実施の形態1と同様である
ので、図示及びその説明は省略する。
【0027】このように構成された主動カム4と従動カ
ム2は、実施の形態1と同様に、可動プレートと固定プ
レートにそれぞれ取り付けられる。そして、主動カム4
をY方向に降下させながら主動カム面4aと従動カム面
2aとを係合させると、従動カム2は主動カム4に従動
してX方向に直進移動するが、主動カム4がさらに降下
すると、主動カム面4aと従動カム面2aとの係合が解
除される。ところが、主動カム面4a−4b間の間隔w
1をδw分だけ広く形成したために、次に係合すべき主
動カム面4bと従動カム面2bとが未だ係合しない状態
にある。その結果、主動カム4は降下を継続しつつ、従
動カム2は間欠的に移動を停止する。
【0028】さらに主動カム4が降下すると、主動カム
面4bと従動カム面2bとが係合して、再び従動カム2
が直進移動を開始する。やがて、主動カム面4cと従動
カム面2cとが係合する際、主動カム面4bと従動カム
面2bも係合した状態にあるので、従動カム2は停止す
ることなくX方向への直進移動を続ける。
【0029】このような実施の形態2において、主動カ
ム4を所定の速度で移動させた場合、従動カム2の動作
を一時的に停止させる間欠機構を構成することが可能と
なる。従って、この停止区間を利用して、従動カム2の
作業面2dにより圧力を受ける被作業体の位置を変更す
ることができ、多面的な作業が可能となる。
【0030】また、実施の形態2の場合も実施の形態1
と同様に、従動カム2の従動カム面2a、2b、2cを
それぞれ移動方向Xに対して異なる位置に分割して形成
してあるので、従動カム2の高さy2をひとつの従動カ
ム面2a(2b、2c)の高さにとどめることができ、
なおかつ従動カム2をx1の距離だけ移動させることが
できるので、装置全体の小型化が実現できる。
【0031】[実施の形態3]図6は、本発明の実施の
形態3に係る直進カム装置の主要部分を示す説明図であ
る。図6において、主動カム5の少なくとも1つの主動
カム面が他の主動カム面に対して異なった傾斜角度に形
成されているとともに、この傾斜角度の異なった主動カ
ム面に係合する従動カム面の傾斜角度が他の従動カム面
に対して異なった傾斜角度に形成されている。具体的に
は、主動カム5の降下に伴って最初に係合する主動カム
面5aと従動カム面6aは、共に45゜の傾斜角度に形
成されている。ところが、次に係合する主動カム面5b
と従動カム面6bは、それぞれ30゜と60゜の傾斜角
度に形成されている。また、主動カム面5cと従動カム
面6cは、共に45゜の傾斜角度に形成されている。な
お、その他の構成は上述の実施の形態1と同様であるの
で、図示及びその説明は省略する。
【0032】今、主動カム5をY方向に降下させると、
主動カム面5aと従動カム面6aとが係合する。これら
のカム面は共に45゜に傾斜しているので、上記(2)
式から、主動カム5の降下寸法と従動カム6の移動寸法
は1対1の関係となる。ところが、主動カム面5bと従
動カム面6bとが係合しているときは、主動カム面5b
が30゜、従動カム面6bが60゜の傾斜角度に各々形
成しているので、従動カム6の移動速度が変化する。す
なわち、上記(2)式から、主動カム5の降下寸法と従
動カム6の移動寸法は1対1/√3に対応するので、従
動カム6の移動速度が減速されることになる。しかる
後、主動カム面5cと従動カム面6cとが係合すると、
主動カム面5a及び従動カム面6aとの係合時と同様
に、カム面は共に45゜に傾斜しているので、主動カム
5の降下寸法と従動カム6の移動寸法は1対1に対応し
ながら移動する。
【0033】このように構成することにより、カム面を
異なる傾斜角度とした個所で従動カム6の直進移動速度
を変化させることができる。従って、カム面の傾斜角度
を任意に設定することにより、従動カム6の作業速度や
加圧力を制御することができる。
【0034】[その他の実施の形態]以上、本発明者に
よってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明
したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではな
く、その主旨を逸脱しない範囲で種々変形可能であるこ
とはいうまでもない。例えば、実施の形態2で示したよ
うに主動カム面間隔を他と異ならせる構成と、実施の形
態3で示したように主動カム面の傾斜角度及び従動カム
面の傾斜角度を他と異ならせる構成とを併用することに
より、従動カムの動作を複雑に制御することが可能とな
る。
【0035】また、上記各実施の形態において、順次係
合し合う主動カム面と従動カム面の各傾斜角度の和が9
0゜となるように形成することにより、従動カムは主動
カムの直進方向に対して直交する構成を示したが、互い
に係合する主動カム面と従動カム面の傾斜角度の和を9
0゜以外に設定してもよい。これにより、従動カムの移
動方向を非直交方向に向けることができるので、被作業
体に対して任意の方向から圧力を加えることが可能とな
る。例えば、互いに係合し合う主動カム面と従動カム面
の傾斜角度の和を120゜とすることにより、従動カム
は主動カムの直進移動方向に対して120゜に交差する
方向に移動させることができ、傾斜角度の和を60゜と
することにより、従動カムは主動カムの直進移動方向に
対して60゜に交差する方向に移動させることができ
る。
【0036】このように、原動装置の一部である可動プ
レート10の往復動作方向に対し、従動カムは主動カム
の直進方向とは異なる方向に移動するので、例えばプレ
ス装置に本発明を適用した場合、被加工体に対して、直
交する二方向から同時に加圧することが可能となり、作
業時間を短縮することができる。
【0037】
【発明の効果】以上のように、主動カム面を直進方向に
対して各々異なる位置に複数個形成するとともに、従動
カム面を主動カムの直進方向と直交する直進移動方向に
対して各々異なる位置に複数個形成し、これらのカム面
を順次係合させることにより、従動カムが直進移動する
構成となっているので、それぞれのカム面を同一の高さ
に統一することができ、必要なカム面の寸法を確保した
うえでカム全体の高さを低く抑えることができることか
ら、当該装置の小型化が実現できる。
【0038】また、順次係合し合う主動カム面と従動カ
ム面との傾斜角度の和が、いずれも等しくなるように形
成したことにより、主動カム面と従動カム面との係合が
円滑に行われ、主動カムの移動力をロスすることなく従
動カムに伝達することができる。
【0039】さらに、少なくとも1箇所の当該主動カム
面間の間隔を異ならせると、主動カムを所定の速度で移
動させた場合、主動カム面の間隔が異なる箇所におい
て、従動カムの動作を変化させることができる。その結
果、一時的に従動カムを停止させる間欠機構を構成する
ことが可能となる。
【0040】さらに、主動カムの少なくとも1つの主動
カム面を他の主動カム面に対して異なった傾斜角度に形
成すると共に、この主動カム面に係合する従動カムの従
動カム面の傾斜角度も他の従動カム面に対して異なった
傾斜角度に形成したことにより、主動カムを所定の速度
で移動させた場合、傾斜角度が異なるカム面では、従動
カムの直進移動速度を変化させることができる。従っ
て、カム面の傾斜角度を任意に調整することにより、従
動カムの作業速度や加圧力を制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施の形態1を示す直進カム装置
の部分断面図である。
【図2】本発明に係る主動カムと従動カムを示した斜視
図である。
【図3】本発明に係る実施の形態1における主動カムと
従動カムとの係合状態を示す説明図である。
【図4】本発明に係る実施の形態1における主動カムと
従動カムとの係合状態を示す別の説明図である。
【図5】本発明に係る実施の形態2を示す直進カム装置
の説明図である。
【図6】本発明に係る実施の形態3を示す直進カム装置
の説明図である。
【図7】従来の直進カム装置の部分断面図である。
【符号の説明】
1,4,5 主動カム 1a,1b,1c 主動カム面 4a,4b,4c 主動カム面 5a,5b,5c 主動カム面 2,6 従動カム 2a,2b,2c 従動カム面 6a,6b,6c 従動カム面 10 可動プレート 11 固定プレート 14 付勢手段

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 往復直進動作を繰り返す原動装置と、こ
    の原動装置に連結された主動カムと、この主動カムに係
    合して主動カムの直進方向とは異なる方向に直進移動す
    る従動カムとを具備した直進カム装置であって、 前記主動カムは、当該主動カムの直進方向において各々
    異なる位置に形成されると共に前記直進方向に対して傾
    斜した複数の主動カム面を有し、 前記従動カムは、当該従動カムの直進移動方向において
    各々異なる位置に形成されると共に前記直進移動方向に
    対して傾斜した複数の従動カム面を有し、 前記主動カムの直進動作に伴い、複数の前記主動カム面
    と前記従動カム面とが順次係合して前記従動カムを直進
    移動させることを特徴とする直進カム装置。
  2. 【請求項2】 主動カムは、直進方向の先端側から基端
    側に向かって徐々に厚くした階段状に形成され、各立ち
    上がり面を主動カム面とし、 従動カムは、前記主動カムに従動して移動する直進移動
    方向の先端側から基端側に向かって徐々に薄くした階段
    状に形成され、各立ち下がり面を従動カム面とし、 前記主動カムの直進動作に伴い、前記主動カムの主動カ
    ム面を前記従動カムの従動カム面に順次係合させて、前
    記従動カムを直進移動させることを特徴とする請求項1
    記載の直進カム装置。
  3. 【請求項3】 順次係合し合う主動カム面と従動カム面
    との傾斜角度の和が、いずれも等しくなるように形成し
    たことを特徴とする請求項1または2記載の直進カム装
    置。
  4. 【請求項4】 従動カムは、互いに等しい傾斜角度の複
    数の従動カム面が各々等間隔に形成されている一方、主
    動カムは、互いに等しい傾斜角度の複数の主動カム面を
    備えるとともに、少なくとも1箇所の当該主動カム面間
    の間隔が異なった間隔に形成されていることを特徴とす
    る請求項1乃至3のいずれかに記載の直進カム装置。
  5. 【請求項5】 主動カムの少なくとも1つの主動カム面
    を他の主動カム面に対して異なった傾斜角度に形成する
    と共に、この主動カム面に係合する従動カムの従動カム
    面の傾斜角度を他の従動カム面に対して異なった傾斜角
    度に形成したことを特徴とする請求項1乃至4のいずれ
    かに記載の直進カム装置。
  6. 【請求項6】 従動カムに付勢手段を配設し、主動カム
    に従動して移動する移動方向とは反対方向に前記従動カ
    ムを付勢することを特徴とする請求項1乃至5のいずれ
    かに記載の直進カム装置。
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