JPH11140335A - 着色成形材料、成形品及びその製造方法 - Google Patents

着色成形材料、成形品及びその製造方法

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JPH11140335A
JPH11140335A JP9312483A JP31248397A JPH11140335A JP H11140335 A JPH11140335 A JP H11140335A JP 9312483 A JP9312483 A JP 9312483A JP 31248397 A JP31248397 A JP 31248397A JP H11140335 A JPH11140335 A JP H11140335A
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眞一 野中
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寿一 山田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的は、濃色の着色成形材料を成形
品とした際、色斑(色むら)が発生しないようするこ
と、表面平滑性、均一着色性に優れる成形品、それを得
ることの可能な成形材料、その製造方法にある。 【解決手段】 (a)液状ラジカル硬化性不飽和樹脂、(b)
硬化触媒、(c)低収縮化剤、(d)無機フィラーおよび(e)
顔料からなる着色成形材料において、スチレン単量体に
50℃以下では溶解せず、平均粒径が30μm以下の粉
末状物質(f)を低収縮化剤(c)より先に混合分散させるこ
とを特徴とする着色成形材料、成形品及びその製造方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、均一着色性、表面
平滑性に優れ、濃色の着色成形品でも色むらの起きない
着色成形材料、その成形品及びその製造方法を提供する
ものである。
【0002】
【従来の技術】不飽和ポリエステルに代表される熱硬化
性樹脂は、多くの分野で成形材料として用いられてい
る。その中で特にバルクモールディングコンパウンドや
シートモールディングコンパウンドは、住設、電気、自
動車関連分野に用いられており、年々その高機能化が要
求されてきている。
【0003】該成形材料は、通常、(a)液状ラジカル硬
化性不飽和樹脂、(b)硬化触媒、(c)低収縮化剤、(d)無
機フィラーおよび(e)顔料からなる組成物である。これ
らの成形材料には、硬化時に収縮しクラックを発生する
問題から、収縮率を低下させるため、通常液状の低収縮
化剤が混合される。しかし、低収縮化剤の添加された着
色成形材料によって得られる着色成形品は、スカミン
グ、光沢斑、色斑などの欠点が生じ、パステル調(薄)
色ではさほど問題はないものの、濃色では該欠陥が顕著
となり濃色の成形品を製品化できないのが現状である。
また、該成形材料は、通常液状物を混合してから粉末状
物を混ぜることが行われている。
【0004】同様の問題は、バルクモールディングコン
パウンドやシートモールディングコンパウンドのみなら
ず、常温および中温で成形する注型用成形材料やポリマ
ーコンクリートについても発生し、製品欠陥をまねく成
形材料として重大な問題となっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、濃色
の着色成形材料を成形品とした際、色斑(色むら)が発
生しないようすること、表面平滑性、均一着色性に優れ
る成形品、それを得ることの可能な成形材料、その製造
方法にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、これらの
課題について鋭意研究の結果、本発明を完成するに至っ
たものである。
【0007】即ち、本発明は、(a)液状ラジカル硬化性
不飽和樹脂、(b)硬化触媒、(c)低収縮化剤、(d)無機フ
ィラーおよび(e)顔料からなる着色成形材料において、
スチレン単量体に50℃以下では溶解せず、平均粒径が
30μm以下の粉末状物質(f)を低収縮化剤(c)より先に
混合分散させることを特徴とする着色成形材料、好まし
くは液状ラジカル硬化性不飽和樹脂(a)が、不飽和ポリ
エステル樹脂(a-1)、エポキシアクリレート樹脂(a-2)、
不飽和ポリエステルアクリレート樹脂(a-3)、多官能ア
クリル酸エステル類およびメタクリル酸エステル類を含
むアクリル樹脂(a-4)から選択される1種以上からなる
からなること、好ましくは粉末状物質(f)が、アクリル
酸エステル、メタクリル酸エステル、芳香族ビニル化合
物からなる部分架橋共重合体であること、好ましくは部
分架橋共重合体が、カルボキシル基を有した、金属イオ
ンによってなされた部分架橋樹脂粉末であること、好ま
しくは部分架橋共重合体が、成分の異なるコア/シェル
構造を有するものであること、好ましくは注型用である
こと、好ましくは更に、増粘剤(g)を加え繊維強化材(h)
を含有させた、シートモールディングコンパウンド又は
バルクモールディングコンパウンドであること、好まし
くは更に、水硬性ケイ酸塩材料、水および骨材を含み、
ポリマーコンクリート用であること、好ましくはこれら
の着色成形材料から得られる成形品、好ましくは着色成
形材料の製造方法において、(a)液状ラジカル硬化性不
飽和樹脂、(b)硬化触媒、(c)低収縮化剤、(d)無機フィ
ラーおよび(e)顔料を混合する際に、(a)液状ラジカル硬
化性不飽和樹脂にスチレン単量体に50℃以下で溶解せ
ず平均粒径が30μm以下の粉末状物質(f)を低収縮化
剤(c)より先に分散させ、最後に(d)無機フィラーを混合
することを特徴とする着色成形材料の製造方法を提供す
る。
【0008】次に本発明を詳細に説明する。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の着色成形材料とは、加熱
圧縮成形に用いられるSMCおよびBMC、または注型
による成形に用いられる成形材料および、水硬性ケイ酸
塩材料、水および骨材を含むポリマーコンクリート用成
形材料である。
【0010】本発明で使用される液状ラジカル硬化性不
飽和樹脂(a)は、不飽和ポリエステル樹脂(a-1)、エポキ
シアクリレート樹脂(a-2)、不飽和ポリエステルアクリ
レート樹脂(a-3)、多官能アクリル酸エステル類および
メタクリル酸エステル類を含むアクリル樹脂(a-4)、ア
クリルウレタン樹脂(a-5)などが挙げられる。さらに、
各種不飽和ポリエステルの混合物、前述の樹脂を併用で
きる。
【0011】本発明に使用される不飽和ポリエステル樹
脂(a-1)とは、好ましくは不飽和ポリエステル(a-1-1)及
び不飽和重合性単量体(a-1-2)からなるものであれば特
に制限はなく、従来不飽和ポリエステル樹脂成形品に慣
用されている公知の不飽和ポリエステル(a-1)を使用す
ることができる。この不飽和ポリエステル(a-1-1)は、
α,β−不飽和カルボン酸または場合により飽和カルボ
ン酸を含むα,β−不飽和カルボン酸とアルコールを縮
合反応することから得られるものである。
【0012】α,β−不飽和カルボン酸としては、例え
ばフマル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン
酸、シトラコン酸、メサコン酸、クロロマレイン酸、あ
るいはこれらのジメチルエステル類などが挙げられる。
これらのα,β−不飽和カルボン酸はそれぞれ単独で用
いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、飽和カルボン酸としては、例えばフタル酸、無水
フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ヘッド酸、ヘ
キサヒドロ無水フタル酸、アジピン酸、セバチン酸、ア
ゼライン酸などが挙げられる。これらの飽和カルボン酸
はそれぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わ
せてもよい。
【0013】一方、アルコールとしては、例えば、エチ
レングリコール、ジエチレングリコール、プロピレング
リコール、ジプロピレングリコール、トリメチレングリ
コール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオ
ール、1,3−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジ
オール、シクロヘキサンジオール、ネオペンチルグリコ
ール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオ
ール、グリセリンモノアリルエーテル、水素化ビスフェ
ノールA、2,2−ビス(4−ヒドロキシプロポキシフ
ェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシエト
キシフェニル)プロパンなどのジオール類、トリメチロ
ールプロパンなどのトリオール類、ペンタエリスリトー
ルなどのテトラオール類などが挙げられる。これらのア
ルコールはそれぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を
組み合わせて用いてもよい。
【0014】該不飽和ポリエステル(a-1-1)を主成分と
する樹脂組成物の不飽和重合性単量体(a-1-2)として
は、例えばスチレンの他に、(メタ)アクリル酸メチ
ル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プ
ロピル、(メタ)アクリル酸ブチルなどに代表される
(メタ)アクリル酸エステル類を単独、もしくは2種以
上を併用することもできる。
【0015】エポキシアクリレート樹脂(a-2)とは、エ
ポキシ骨格(エポキシ樹脂)の末端をα,β−不飽和二
塩基酸と当量比で1対2となるよう反応せしめて得られ
るものである。エポキシ樹脂は、例えば日刊工業新聞社
発行プラスチック材料講座1「エポキシ樹脂」(昭和1
1年5月10日発行、縞本邦之編著)第19頁〜第48
頁に記載されたエポキシ樹脂である。
【0016】不飽和ポリエステルアクリレート樹脂(a-
3)とは、不飽和ポリエステル末端のカルボキシル基と不
飽和グリシジル化合物とを付加反応せしめたものであ
る。この不飽和ポリエステルは前記のものが使用でき
る。
【0017】多官能アクリル酸エステル類および(メ
タ)クリル酸エステル類を含むアクリル樹脂(a-4)と
は、(メタ)クリル酸エステル類を必須とする重合性単
量体を予備重合し、重合体と単量体とが共存するもの、
(メタ)クリル酸エステル類を必須とする重合性単量体
中に溶解した(メタ)クリル酸系重合体である。このメ
タクリル酸系重合体は、共重合成分として他の不飽和単
量体を含んでもよい。多官能アクリル酸エステル類と
は、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロ
ピレングリコールジ(メタ)アクリレート等挙げられ
る。
【0018】アクリルウレタン樹脂(a-5)とは、ポリオ
ール、好ましくはポリエーテルポリオールの末端ヒドロ
キシル基に2つ以上のイソシアネート基を有するポリイ
ソシアネート類を過剰量付加し、次に得られる化合物の
イソシアネート基に水酸基含有アクリル化合物、あるい
は水酸基含有アリルエーテル化合物と水酸基含有アクリ
ル化合物とをを反応させて得られるものである。
【0019】本発明に使用される硬化触媒(b)は、分解
してラジカルを発生しラジカル硬化性不飽和樹脂を架
橋、重合して、組成物全体を硬化させる作用を有するも
のである。硬化触媒(b)は、成形に使用する温度に応じ
て適時選択することができる。注型成形のための温度が
25℃(常温)から100℃である場合は、60〜80
℃における半減期が2時間以下である触媒、例えば、ビ
ス(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカー
ボネートを使用し、あるいは、硬化触媒(b)と硬化促進
剤(g)を併用して触媒の分解温度を下げて使用すること
が好ましい。このような硬化触媒(b)と硬化促進剤(g)の
組み合わせとしては、例えば、ケトンパーオキサイドと
コバルトの有機酸塩、アシルパーオキサイドと芳香族3
級アミン、ハイドロパーオキサイドとバナジウム塩など
を挙げることができる。成形のための硬化温度が100
〜160℃である場合は、通常の高温硬化型の触媒を使
用することが好ましい。このような高温硬化触媒として
は、例えば、メチルエチルケトンパーオキサイド、t−
ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、ベンゾ
イルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキシ−3,
3,5−トリメチルシクロヘキサン、t−ブチルパーオ
キシベンゾエート、ジクミルパーオキサイド、t−ブチ
ルハイドロパーオキサイドなどを挙げることができる。
硬化触媒は1種のみを用いることができ、2種以上を組
み合わせて用いることもできる。硬化触媒(b)の添加量
は、ラジカル硬化性不飽和樹脂(a)100重量部に対し
て0.5〜7重量部であり、好ましくは1〜5重量部で
ある。
【0020】本発明の低収縮化剤(c)とは、通常、不飽
和樹脂に用いられるものが使用可能で、例えば、ポリス
チレン、ポリメチルメタクリレート、ポリウレタンおよ
びアクリルゴム等が使用され得る。また、該ポリマーの
スチレン、(メタ)アクリル酸エステル類などのラジカ
ル重合性二重結合を有する反応性単量体で溶解されたも
のも用いることができる。この添加量は、ラジカル硬化
性不飽和樹脂(a)100重量部に対して好ましくは1〜
100重量部である。
【0021】本発明の無機フィラー(d)としては、例え
ば、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウ
ム、マイカ、タルク、カオリン、クレー、セライト、ア
スベスト、バーライト、バライタ、シリカ、ケイ砂、ド
ロマイト石灰石、セッコウ、アルミニウム微粉、中空バ
ルーン、アルミナ、ガラス粉、水酸化アルミニウム、寒
水石、酸化ジルコニウム、三酸化アンチモン、酸化チタ
ン、二酸化モリブデンなどが挙げられる。これらの無機
フィラー(d)は、作業性や得られる成形品の強度、外
観、経済性などを考慮して選ばれるが、通常炭酸カルシ
ウムや水酸化アルミニウム、シリカなどが好ましく用い
られる。この添加量は、ラジカル硬化性不飽和樹脂(a)
100重量部に対して好ましくは100〜350重量部
である。
【0022】本発明の顔料(e)とは、特に制限されるも
のではないが、ビヒクルとして飽和ポリエステルを使用
することが好ましい。濃色として黄色酸化鉄(鉄黄)、
赤色酸化鉄(弁柄)、カーボンブラック、フタロシアニ
ンブルー等を挙げることができる。この添加量は、ラジ
カル硬化性不飽和樹脂(a)100重量部に対して好まし
くは0.01〜20重量部である。
【0023】スチレン単量体に50℃以下では溶解しな
い粉末状物質(f)としては、無機フィラー(d)として用い
られる粉末、金属粉末、ガラス粉末、部分架橋樹脂粉末
を用いることができるが、比重、非着色性から好ましく
は部分架橋樹脂粉末である。この添加量は、ラジカル硬
化性不飽和樹脂(a)100重量部に対して好ましくは1
〜50重量部である。50℃以下のスチレン単量体に溶
解する粉末状物質だと混合時に急激な粘度上昇があり、
均一な混合物均一な着色性を実現できない。ここでいう
溶解しないとは、スチレン単量体100重量部に粉末状
物質(f)を1重量部添加した時に5%以上粒径が変動し
ない状態をいうものである。
【0024】部分架橋樹脂粉末(f)とは、好ましくは部
分架橋した(メタ)アクリル酸エステルおよび芳香族ビ
ニル化合物の共重合体であり、具体的には、アクリル酸
エステル、メタクリル酸エステル、芳香族ビニル化合物
の中から選ばれた少なくとも1種の単量体単位を含有す
る樹脂粉末状物質である。このアクリル酸エステル、メ
タクリル酸エステルとしては、例えば、エチル(メタ)
アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、メチ
ルメタクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、n−
プロピル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル
(メタ)アクリレート、n−デシルメタクリレート、イ
ソブチル(メタ)アクリレート、n−アミル(メタ)ア
クリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、n−ヘ
キシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)ア
クリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレー
ト等があげられる。また、これらと共重合可能な単量体
としての芳香族ビニル化合物とは、スチレン、α−メチ
ルスチレン、ビニルトルエン、p−t−ブチルスチレ
ン、クロロスチレンなどが挙げられ、他の化合物とし
て、アクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、
N−ブトキシメチルアクリルアミドなどのアクリルアミ
ド系化合物、メタアクリルアミド、N−メチロールメタ
クリルアミド、N−ブトキシメチルメタクリルアミド、
などのメタクリルアミド系化合物およびグリシジルアク
リレート、グリシジルメタクリレート、アリルグリシジ
ルアクリレートなどを併用することもできる。
【0025】部分架橋に用いられる成分としては、アク
リル酸エステル系またはメタクリル酸エステル系単量体
とラジカル重合可能な二重結合を少なくとも2つ以上有
する架橋性単量体が用いられ、具体例としては、エチレ
ングリコールジアクリレート、ブチレングリコールジア
クリレート、トリメチロールプロパンジアクリレート、
トリメチロールプロパントリアクリレートヘキサンジオ
ールジアクリレート、オリゴエチレンジアクリレート、
エチレングリコールジメタクリレート、ブチレングリコ
ールジメタクリレート、トリメチロールプロパンジメタ
クリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレー
ト、ヘキサンジオールジメタクリレート、オリゴエチレ
ンジメタクリレート、ジビニルベンゼンなどの芳香族ジ
ビニル単量体、トリメリット酸トリアリル、トリアリル
イソシアヌレートなどが例示される。
【0026】さらに、カルボキシル基を有し、金属イオ
ンによって部分架橋させた粉末状物質(f)としてとは、
遊離カルボキシル基を有する単量体、具体例としては、
(メタ)アクリル酸、クロトン酸、ケイヒ酸などの不飽
和モノカルボン酸、マレイン酸、イタコン酸、フマル
酸、シトラコン酸、クロロマレイン酸などのジカルボン
酸、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノエチル、マ
レイン酸モノブチル、フマル酸モノメチル、イタコン酸
モノメチル、イタコン酸モノエチル、イタコン酸モノブ
チルなどの不飽和ジカルボン酸のモノエステルなどを
(メタ)アクリル酸エステル類および芳香族ビニル化合
物と乳化重合によって共重合させ、金属カチオンを添加
してカルボキル基間をイオンまたは配位結合させたもの
である。この金属カチオンとしては、例えば、カリウ
ム、ナトリウム、リチウム、セシウムなどの一価の金属
イオン、カルシウム、亜鉛、スズ、クロム、鉛などの二
価の金属イオンなどを使用することができるが、特に周
期律表I〜II属に属する金属の一価または二価のイオ
ンが好ましい。また、該カチオンの供給体としては、前
記金属類の酸化物、水酸化物、リン酸塩、炭酸塩、硝酸
塩、硫酸塩、塩化物、亜硝酸塩、亜硫酸塩などの無機酸
の塩、さらにはギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、オク
チル酸、カプリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オ
レイン酸、エルシン酸、リノレン酸、コハク酸、アジピ
ン酸、ナフテン酸、チオカルボン酸などの有機酸の塩、
アセチルアセトン塩、エトキシドやメトキシドなどのア
ルコラートなどがあげられる。これらの金属カチオンの
中で、特に一価の金属の水酸化物およびカルボン酸塩が
反応効率や加熱成形品の機械的強度の点から有効であ
る。前記の一価および二価のカチオン供給体は、溶液中
においては、室温で数分以内でイオン架橋反応が可能で
あるという特徴を有している。
【0027】スチレン単量体に50℃以下では溶解しな
い粉末状物質(f)としての(メタ)アクリル酸エステル
および芳香族ビニル化合物の共重合体としては、アクリ
ル酸エステル、メタクリル酸エステル、芳香族ビニル化
合物の中から選ばれた少なくとも1種の単量体単位を含
有する樹脂粉末状物質(f)で、アクリル酸エステル、メ
タクリル酸エステルとしては、例えば、エチル(メタ)
アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、メチ
ルメタクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、n−
プロピル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル
(メタ)アクリレート、n−デシルメタクリレート、イ
ソブチル(メタ)アクリレート、n−アミル(メタ)ア
クリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、n−ヘ
キシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)ア
クリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレー
ト、などがあげられる。
【0028】また、これらと共重合可能な単量体として
は、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、
p−t−ブチルスチレン、クロロスチレンなどの芳香族
ビニル化合物、アクリルアミド、N−メチロールアクリ
ルアミド、N−ブトキシメチルアクリルアミドなどのア
クリルアミド系化合物、メタアクリルアミド、N−メチ
ロールメタクリルアミド、N−ブトキシメチルメタクリ
ルアミド、などのメタクリルアミド系化合物およびグリ
シジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、アリ
ルグリシジルアクリレートなどから選ばれた1種もしく
は2種以上の組み合わせで、水中で乳化重合を行いシー
ドとし、組成の異なる上記単量体、アクリル酸エステル
系またはメタクリル酸エステル系単量体とラジカル重合
可能な二重結合を少なくとも2つ以上有する架橋性単量
体および遊離カルボキシル基を有する単量体から選ばれ
る2種以上の組み合わせの単量体をシェル部として共重
合させ、コア/シェル型ラテックスとし、多翼型回転デ
ィスク式、円盤型回転ディスク式、ノズル式などで噴霧
乾燥することにより、粉末状のコア/シェル型共重合体
が得られる。この乾燥の場合、一般にコア/シェル型共
重合体は噴霧液滴単位で凝集し、20〜100μm程度
の凝集粒子を形成する。凝集の程度は乾燥条件によって
異なり、乾燥後に粉砕してほぐす工程をもうけることも
できる。また、乳化重合後に塩析法や凍結法によりラテ
ックス粒子を凝固分離し、脱水して調製したウェットケ
ーキを流動床などで乾燥して、凝集粒子状として得るこ
ともできる。
【0029】本発明に用いられるスチレン単量体に50
℃以下では溶解しない粉末状物質(f)としての金属粉と
は、鉄粉、銅粉、アルミ粉などが用いられるが、特に制
限されるものではないが、粒径が30μm以下であれば
よい。
【0030】本発明に用いられるスチレン単量体に50
℃以下では溶解しない粉末状物質(f)としてのガラス粉
とは、特に制限されるものではないが、粒径が30μm
以下であればよい。
【0031】本発明においては、本発明の目的が損なわ
れない範囲で、従来BMC/SMC用不飽和ポリエステ
ル樹脂組成物に慣用されている各種添加剤、例えば、離
型剤、繊維強化材、消泡剤、減粘剤なども所望に応じ配
合することができる。本発明の成形材料をBMC/SM
Cとする際には、繊維強化材を用いる。
【0032】離型剤とは、例えばステアリン酸などの高
級脂肪酸、ステアリン酸亜鉛などの高級脂肪酸塩、ある
いはアルキルリン酸エステルなどが挙げられる。この離
型剤は樹脂分100重量部に対して、好ましくは0.5
〜5重量部の割合で用いられる。これらの他に、消泡
剤、減粘剤などを必要に応じて用いることができる。
【0033】繊維強化材としては、通常繊維強化材とし
て用いられるものでよく、例えば、ガラス繊維、ポリエ
ステル繊維、フェノール繊維、ポリビニルアルコール繊
維、芳香族ポリアミド繊維、ナイロン繊維、炭素繊維が
ある。これらの形態としては、例えば、チョップドスト
ランド、チョップドストランドマット、ロービング、織
物状などが挙げられる。これらの繊維強化材は樹脂組成
物の粘度や得られる成形品の強度などを考慮して選ばれ
る。
【0034】チョップドストランドの長さは、好ましく
はSMCで5〜60mm、BMCで2〜8mmである。
【0035】また、SMCおよびBMCを製造する場合
には、増粘剤として酸化マグネシウム、水酸化カルシウ
ムなどの金属酸化物や水酸化物を添加することができ
る。
【0036】本発明による注型用成形材料の製造法は、
常温で液状のラジカル硬化性不飽和樹脂(a)に、例え
ば、プラネタリーミキサー、ニーダーなどの公知の混合
機を用いて、所定の割合のスチレンに50℃以下では溶
解しない粉末状物質(f)を十分に分散させた後、ついで
硬化触媒(b)、低収縮化剤(c)を混合分散させる。さらに
顔料(e)、無機フィラー(d)、必要に応じて内部離型剤、
分散剤を加え攪拌混合する。混合後、真空ポンプにて減
圧脱泡し、所望の成形型に流し込み成形する。型の材質
は特に限定されるものではなく、樹脂型、ステンレス
型、金型など一般に用いられる型を使用することができ
る。硬化条件は、常温から160℃の範囲内である。
【0037】本発明によるSMC成形材料の製造法は、
常温で液状のラジカル硬化性不飽和樹脂(a)に、例え
ば、プラネタリーミキサー、ニーダーなどの公知の混合
機を用いて、所定の割合のスチレン単量体に50℃以下
では溶解しない粉末状物質(f)を十分に分散させた後、
硬化触媒(b)、低収縮化剤(c)を混合分散させる。さらに
顔料(e)、無機フィラー(d)、必要に応じて内部離型剤、
分散剤、最後に増粘剤としてMgOを加え混合攪拌す
る。SMCを作製する場合の繊維強化材の添加部位は、
通常SMCマシンにおける混合物圧延工程の手前であ
る。混合機で調製されたコンパウンドは、2つの離型フ
ィルムの一方または双方にフローコーターまたはドクタ
ーナイフによって0.3〜5mmの一定の厚さに塗布
し、その上に繊維強化材をチョッパーにより切断して散
布してから塗布面を内にして貼合わせ、圧延機によって
圧延し厚さ0.5〜7mmのシートを得、両面を離型フ
ィルムで被覆した状態でローラーによって巻とるか、折
り畳むことにより製造される。
【0038】増粘工程は、増粘剤の種類および量によっ
て異なるが、常温および加熱によって数時間から数日行
われる。得られたSMCの離型フィルムは、剥離性良好
であるものを用いる。
【0039】本発明によるBMCの製造法は、例えば、
プラネタリーミキサー、ニーダーなどの公知の混合機を
用いて常温で液状のラジカル硬化性不飽和樹脂(a)に、
所定の割合のスチレン単量体に50℃以下では溶解しな
い粉末状物質(f)を十分に分散させた後、繊維強化材、
硬化触媒(b)、低収縮化剤(c)を混合分散させる。さらに
顔料(e)、無機フィラー(d)、必要に応じて内部離型剤、
分散剤、最後に増粘剤としてMgOを加え混合攪拌す
る。混合された組成物はポリエチレンの袋に取り出し、
密閉する。組成物はSMCの場合と同様、常温および加
熱によって増粘させる。BMCの形状は、ペレット状、
小石状、レンガ状など種々の形状と大きさが可能である
が、通常、径または一辺が0.7cm〜1mの大きさで
ある。
【0040】本発明においてポリマーコンクリート成形
材料として使用する際のCaO、SiO2を含有する水
硬化ケイ酸塩材料としては、好ましくはCaOが45〜
70重量%、SiO2が15〜30重量%含み、これら
で100%にならないときの他の成分、例えば、Al2
3、Fe23、MgO、SO3等を含むものが挙げられ
る。好ましくはポルトランドセメントである。また、混
合セメント即ち、高炉セメント、シリカセメント、フラ
イアッシュセメント等も使用可能である。更に特殊セメ
ント、例えば、白色セメント、アルミナセメント、オイ
ルウェルセメント、コロイドセメント、急硬化性セメン
ト、高硫酸塩スラグセメント等も使用できる。
【0041】さらに、ポリマーコンクリート成形材料と
して使用する場合の水とは、一般に使用される水道水、
井戸水、海水や硫酸塩を含む水等でも良く、好ましくは
日本建築学会、建築工事標準仕様書、同解説JASS
5鉄筋コンクリート工事に合格する水である。
【0042】さらに、ポリマーコンクリート成形材料で
使用される骨材とは、好ましくはシリカを主成分とする
砂、砂利、砕石その他これに類似する材料をいう。粒径
の大きさは、5mmふるいを重量で85%以上通過する
細粒の骨材と、5mmふるいに重量で85%以上とどま
る粗粒の骨材があるが、細粒と粗粒の混合物が好まし
い。骨材に細粒のみを使用したセメント等との組成物は
モルタルになり、粗骨材のみ或いは粗骨材と細骨材の混
合物をセメント等と使用すると一般にはコンクリート用
組成物になる。骨材には、天然骨材と人工骨材がある。
前者として、川砂利、川砂、山砂利、山砂、海砂利、海
砂がある。後者は、岩石、粘土、産業副産物等を原料と
しこれを加工したものであって、砕石、砕砂、珪砂、ス
ラグ砕石、スラグ砕砂、人工軽量骨材等が挙げられる。
【0043】
【実施例】以下本発明を実施例によって更に詳細に説明
するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。また、文中「部」とあるのは、重量部を示すもの
である。
【0044】(参考例1)部分架橋ポリスチレンの製造 スチレン99重量部、ジビニルベンゼン1重量部を、攪
拌機を備えた反応機に仕込み、乳化剤としてメタクリル
酸メチル/メタクリル酸共重合体からなる高分子乳化剤
1重量部、触媒として過硫酸カリウム0.1重量部を添
加し、水150重量部中で重合温度90℃にて240分
間攪拌した後、重合添加率98%になるまで重合を行っ
た。得られたラテックスの平均粒子型はいずれも0.1
〜0.7μmの範囲内であった。得られたラテックスを
スプレードライによって150℃で噴霧乾燥し粉末状物
質(f)を得た。
【0045】(参考例2)コア/シェル共重合体の製造 n−ブチルアクリレート40重量部を、攪拌機を備えた
反応機に仕込み、乳化剤としてメタクリル酸メチル/メ
タクリル酸共重合体からなる高分子乳化剤1重量部、触
媒として過硫酸カリウム0.1重量部を添加し、水15
0重量部中で重合温度80℃にて180分間攪拌した
後、重合転化率98%になるまで重合を行った。次い
で、得られたラテックスをシードにして、メチルメタク
リレート58重量部、メタクリル酸2重量部を添加し、
連続的に重合させ重合体ラテックスを得た。室温まで冷
却した後、水酸化カリウム1重量%水溶液100重量部
を室温で添加して30分間攪拌した。得られたコア/シ
ェル型ラテックスの平均粒子径はいずれも0.2〜0.
5μmの範囲内であった。得られたラテックスをスプレ
ードライによって150℃で噴霧乾燥し、コア/シェル
型共重合体粉末状物質(f)を得た。
【0046】(色斑の測定方法)色斑を測定し数値化す
るために、色差計(日本電色工業製カラーマシンΣ8
0、測定径6mm)用い、任意の直線上で1cm間隔で
L値(明るさ)を測定した。評価は、サンプル板中での
平均をゼロとし、各測定値の分散度(標準偏差)を算出
して行った。
【0047】(実施例1)不飽和ポリエステル成形材料
の製造との注型による成形 不飽和ポリエステル樹脂(フマル酸/ジエチレングリコ
ール:67%スチレン溶液)80重量部に粉末状物質
(f)として参考例1で作成した部分架橋ポリスチレン2
0重量部を加え、十分に攪拌分散させる。該溶液に低収
縮化剤としてポリスチレン(Mw=22万)の51%ス
チレン溶液20重量部を加えさらに攪拌分散させる。硬
化触媒としてカヤブチルB(化薬アクゾ製品)を1重量
部、無機フィラーとして炭酸カルシウムを100重量
部、顔料としてPC−4047(フタロシアニンブル
ー:大日本インキ化学工業)1重量部を加え、十分に攪
拌混合した後、5分間、20mmHg下、減圧脱泡を行
う。離型剤を塗布した直径20cmの円形の皿に流し込
み、120℃で30分、硬化させる。得られた注型成形
品の色斑測定を上記方法にて行った結果、L値の分散度
(標準偏差)は0.53であった。
【0048】(実施例2)不飽和ポリエステルBMCの
製造とその加熱圧縮成形 不飽和ポリエステル樹脂(フマル酸/ジエチレングリコ
ール:67%スチレン溶液)240重量部に粉末状物質
(f)として参考例1で作成した部分架橋ポリスチレン6
0重量部を加え、十分に攪拌分散させる。該溶液に低収
縮化剤としてポリスチレン(Mw=22万)の51%ス
チレン溶液60重量部を加えさらに攪拌分散させる。硬
化触媒としてカヤブチルB(化薬アクゾ製品)を3重量
部、無機フィラーとして炭酸カルシウムを750重量
部、顔料としてPC−4047(フタロシアニンブル
ー:大日本インキ化学工業製品)3重量部を加え、内部
離型剤としてステアリン酸亜鉛を6重量部、増粘剤とし
て酸化マグネシウムを3重量部、6mmのガラス繊維を
繊維強化材として60重量部加え十分に攪拌混合した
後、ポリエチレンのフィルムに包み、45℃にて1日、
熟成増粘させBMCを得た。該BMC900gを30c
m×30cmの金型にて140℃/5分で加熱圧縮硬化
させる。得られた注型成形品の色斑測定を上記方法にて
行った結果、L値の分散度(標準偏差)は0.31であ
った。
【0049】(実施例3)不飽和ポリエステルSMCの
製造とその加熱圧縮成形 不飽和ポリエステル樹脂(フマル酸/ジエチレングリコ
ール:67%スチレン溶液)240重量部に粉末状物質
(f)として参考例1で作成した部分架橋ポリスチレン6
0重量部を加え、十分に攪拌分散させる。該溶液に低収
縮化剤としてポリスチレン(Mw=22万)の51%ス
チレン溶液60重量部を加えさらに攪拌分散させる。硬
化触媒としてカヤブチルB(化薬アクゾ製品)を3重量
部、無機フィラーとして炭酸カルシウムを300重量
部、顔料としてPC−4047(フタロシアニンブル
ー:大日本インキ化学工業製品)3重量部を加え、内部
離型剤としてステアリン酸亜鉛を6重量部、増粘剤とし
て酸化マグネシウムを3重量部を加え十分に攪拌混合し
た後、SMC製造機に供給する。ドクターナイフによっ
てポリエチレンフィルム上に1mm厚に塗布された該コ
ンパウンドに1.2cmにカットされたガラス繊維を乗
せた後、ローラーによって含浸させ、ロールで巻取る。
その後、45℃にて1日、熟成増粘させSMCを得た。
該SMC900gを30cm×30cmの金型にて14
0℃/5分で加熱圧縮硬化させる。得られた注型成形品
の色斑測定を上記方法にて行った結果、L値の分散度
(標準偏差)は0.42であった。
【0050】(実施例4)不飽和ポリエステルBMCの
製造とその加熱圧縮成形 不飽和ポリエステル樹脂(フマル酸/ジエチレングリコ
ール:67%スチレン溶液)240重量部に粉末状物質
(f)として平均粒子径15μmの炭酸カルシウム30重
量部を加え、十分に攪拌分散させる。該溶液に低収縮化
剤としてポリスチレン(Mw=22万)の51%スチレ
ン溶液60重量部を加えさらに攪拌分散させる。硬化触
媒としてカヤブチルB(化薬アクゾ製品)を3重量部、
無機フィラーとして炭酸カルシウムを750重量部、顔
料としてPC−4047(フタロシアニンブルー:大日
本インキ化学工業製品)3重量部を加え、内部離型剤と
してステアリン酸亜鉛を6重量部、増粘剤として酸化マ
グネシウムを3重量部、6mmのガラス繊維を繊維強化
材として60重量部加え十分に攪拌混合した後、ポリエ
チレンのフィルムに包み、45℃にて1日、熟成増粘さ
せBMCを得た。該BMC900gを30cm×30c
mの金型にて140℃/5分で加熱圧縮硬化させる。得
られた注型成形品の色斑測定を上記方法にて行った結
果、L値の分散度(標準偏差)は0.52であった。
【0051】(実施例5)コアシェル入り注型品 不飽和ポリエステル樹脂(フマル酸/ジエチレングリコ
ール:67%スチレン溶液)80重量部に粉末状物質
(f)として参考例2で作成したコア/シェル共重合体2
0重量部を加え、十分に攪拌分散させる。該溶液に低収
縮化剤としてポリスチレン(Mw=22万)の51%ス
チレン溶液を加えさらに攪拌分散させる。硬化触媒とし
てカヤブチルB(化薬アクゾ製品)を1重量部、無機フ
ィラーとして炭酸カルシウムを100重量部、顔料とし
てPC−4047(フタロシアニンブルー:大日本イン
キ化学工業製品)1重量部を加え、十分に攪拌混合した
後、5分間、20mmHg下、減圧脱泡を行う。離型剤
を塗布した直径20cmの円形の皿に流し込み120℃
で30分硬化させる。得られた注型成形品の色斑測定を
上記方法にて行った結果、L値の分散度(標準偏差)は
0.47であった。
【0052】(実施例6)金属粉入り注型品 不飽和ポリエステル樹脂(フマル酸/ジエチレングリコ
ール:67%スチレン溶液)80重量部に粉末状物質
(f)として平均粒子径30μmの鉄粉10重量部を加
え、十分に攪拌分散させる。該溶液に低収縮化剤として
ポリスチレン(Mw=22万)の51%スチレン溶液を
加えさらに攪拌分散させる。硬化触媒としてカヤブチル
B(化薬アクゾ製品)を1重量部、無機フィラーとして
炭酸カルシウムを100重量部、顔料としてカーボンブ
ラック1重量部を加え、十分に攪拌混合した後、5分
間、20mmHg下、減圧脱泡を行う。離型剤を塗布し
た直径20cmの円形の皿に流し込み、120℃で30
分、硬化させる。得られた注型成形品の色斑測定を上記
方法にて行った結果、L値の分散度(標準偏差)は0.
35であった。
【0053】(実施例7)ガラス粉入り注型品 不飽和ポリエステル樹脂(フマル酸/ジエチレングリコ
ール:67%スチレン溶液)80重量部に粉末状物質
(f)として平均粒子径20μmのガラス粉20重量部を
加え、十分に攪拌分散させる。該溶液に低収縮化剤とし
てポリスチレン(Mw=22万)の51%スチレン溶液
を加えさらに攪拌分散させる。硬化触媒としてカヤブチ
ルB(化薬アクゾ製品)を1重量部、無機フィラーとし
て炭酸カルシウムを100重量部、顔料としてPC−4
047(フタロシアニンブルー:大日本インキ化学工業
製品)1重量部を加え、十分に攪拌混合した後、5分
間、20mmHg下、減圧脱泡を行う。離型剤を塗布し
た直径20cmの円形の皿に流し込み、120℃で30
分、硬化させる。得られた注型成形品の色斑測定を上記
方法にて行った結果、L値の分散度(標準偏差)は0.
50であった。
【0054】(実施例8)ポリマーコンクリート 不飽和ポリエステル樹脂(フマル酸/ジエチレングリコ
ール:67%スチレン溶液)80重量部に粉末状物質
(f)として参考例1で作成した部分架橋ポリスチレン2
0重量部を加え、十分に攪拌分散させる。該溶液に低収
縮化剤としてポリスチレン(Mw=22万)の51%ス
チレン溶液20重量部を加えさらに攪拌分散させる。硬
化触媒としてベンゾイルパーオキサイドを1重量部、硬
化促進剤としてジメチルアミンを0.2重量部、水を4
0重量部、ポルトランドセメントを40重量部、骨材と
して豊海標準砂を320重量部、無機フィラーとして炭
酸カルシウムを10重量部、顔料としてPC−4047
(フタロシアニンブルー:大日本インキ化学工業製品)
1重量部を加え、十分に攪拌混合した後、離型剤を塗布
した直径20cmの円形の皿に流し込み、25℃で24
時間、硬化させる。得られた注型成形品の色斑測定を上
記方法にて行った結果、L値の分散度(標準偏差)は
0.64であった。
【0055】(比較例1)参考例1で作成した粉末状物
質(f)としての部分架橋ポリスチレンを添加しない以外
は、実施例1と同様の方法で注型品を作成した。上部に
ポリスチレンが分離し、また、下面にも部分的にポリス
チレンが凝集し、不均一となっている。色斑の指標であ
るL値の分散度(標準偏差)は1.58であった。
【0056】(比較例2)参考例1で作成した粉末状物
質(f)としての部分架橋ポリスチレンを添加しない以外
は、実施例2と同様の方法で注型品を作成した。成形品
には部分的にスカミングや白化した部分が目視で確認で
きた。L値の分散度(標準偏差)は0.82であった。
【0057】(比較例3)参考例1で作成した粉末状物
質(f)としての部分架橋ポリスチレンを添加しない以外
は、実施例3と同様の方法で注型品を作成した。成形品
には部分的にスカミングや白化した部分が目視で確認で
きた。L値の分散度(標準偏差)は0.97であった。
【0058】(比較例4)参考例1で作成した粉末状物
質(f)としての部分架橋ポリスチレンを、不飽和ポリエ
ステル樹脂(フマル酸/ジエチレングリコール:67%
スチレン溶液)80重量部、低収縮化剤としてポリスチ
レン(Mw=22万)の51%スチレン溶液20重量
部、硬化触媒としてカヤブチルB(化薬アクゾ製品)を
1重量部、顔料としてPC−4047(フタロシアニン
ブルー:大日本インキ化学工業製品)1重量部を加え攪
拌混合した後に添加し混合したものに、無機フィラーと
して炭酸カルシウムを100重量部、、十分に攪拌混合
した後、5分間、20mmHg下、減圧脱泡を行う。離
型剤を塗布した直径20cmの円形の皿に流し込み、1
20℃で30分、硬化させる。得られた注型成形品の色
斑測定を上記方法にて行った結果、L値の分散度(標準
偏差)は0.86であった。
【0059】(比較例5)平均粒子径35μmの炭酸カ
ルシウム粉末を、粉末状物質(f)としての平均粒子径1
5μmの炭酸カルシウムの代わりに使用する以外は実施
例4と同様にして作成した成形品のL値の分散度(標準
偏差)は2.05であった。
【0060】
【表1】
【0061】
【表2】
【0062】
【発明の効果】本発明は、特定粒径の粉末状物質(f)を
着色成形材料の製造時に低収縮化剤を混合分散する前
に、樹脂コンパウンド中に分散すれば、成形時に低収縮
化剤が分離または凝集するのを防ぎ、注型および加熱圧
縮成形時に色斑を発生しない着色性に優れた成形材料を
得ることができる。このことによって、パステル調の淡
い成形品ばかりでなく、黒、青、赤、オレンジといった
濃色の着色成形品でも色むらのないものを製造すること
ができ、さらに成形品の表面平滑性をも改善できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI //(C08L 101/00 33:06 25:04)

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)液状ラジカル硬化性不飽和樹脂、(b)
    硬化触媒、(c)低収縮化剤、(d)無機フィラーおよび(e)
    顔料からなる着色成形材料において、スチレン単量体に
    50℃以下では溶解せず、平均粒径が30μm以下の粉
    末状物質(f)を低収縮化剤(c)より先に混合分散させるこ
    とを特徴とする着色成形材料。
  2. 【請求項2】 液状ラジカル硬化性不飽和樹脂(a)が、
    不飽和ポリエステル樹脂(a-1)、エポキシアクリレート
    樹脂(a-2)、不飽和ポリエステルアクリレート樹脂(a-3)
    多官能アクリル酸エステル類およびメタクリル酸エステ
    ル類を含むアクリル樹脂(a-4)から選択される1種以上
    からなることを特徴とする請求項1記載の着色成形材
    料。
  3. 【請求項3】 粉末状物質(f)が、アクリル酸エステ
    ル、メタクリル酸エステル、芳香族ビニル化合物からな
    る部分架橋共重合体であることを特徴とする請求項1記
    載の着色成形材料。
  4. 【請求項4】 部分架橋共重合体が、カルボキシル基を
    有した、金属イオンによってなされた部分架橋樹脂粉末
    であることを特徴とする請求項3記載の着色成形材料。
  5. 【請求項5】部分架橋共重合体が、成分の異なるコア/
    シェル構造を有するものであることを特徴とする請求項
    3記載の着色成形材料。
  6. 【請求項6】 注型用であることを特徴とする請求項1
    記載の着色成形材料。
  7. 【請求項7】 更に、増粘剤(g)を加え繊維強化材(h)を
    含有させた、シートモールディングコンパウンド又はバ
    ルクモールディングコンパウンドであることを特徴とす
    る請求項1記載の着色成形材料。
  8. 【請求項8】 更に、水硬性ケイ酸塩材料、水および骨
    材を含み、ポリマーコンクリート用であることを特徴と
    する請求項1記載の着色成形材料。
  9. 【請求項9】請求項1〜8いずれか記載の着色成形材料
    から得られる成形品。
  10. 【請求項10】 着色成形材料の製造方法において、
    (a)液状ラジカル硬化性不飽和樹脂、(b)硬化触媒、(c)
    低収縮化剤、(d)無機フィラーおよび(e)顔料を混合する
    際に、(a)液状ラジカル硬化性不飽和樹脂に、スチレン
    単量体に50℃以下で溶解せず平均粒径が30μm以下
    の粉末状物質(f)を低収縮化剤(c)より先に分散させ、最
    後に(d)無機フィラーを混合することを特徴とする着色
    成形材料の製造方法。
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