JPH11139329A - パワーステアリングの油圧コントロールバルブ装置 - Google Patents

パワーステアリングの油圧コントロールバルブ装置

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JPH11139329A
JPH11139329A JP9322431A JP32243197A JPH11139329A JP H11139329 A JPH11139329 A JP H11139329A JP 9322431 A JP9322431 A JP 9322431A JP 32243197 A JP32243197 A JP 32243197A JP H11139329 A JPH11139329 A JP H11139329A
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steering
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control valve
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Minoru Kamata
稔 鎌田
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 ステアリング弁を中立位置から一方の給油位
置に切換えた後、フィードバック用の操舵アームの回動
変位量がステアリング弁に正確に伝わらなくても、ステ
アリング弁が他方の給油位置までオーバストロークされ
てしまうのを防いで、操向輪の振れの発生を阻止する。 【解決手段】 ハンドル操作により中立位置から油圧シ
リンダ8に対する給油位置へ切換え、油圧シリンダの伸
縮動がフィードバックされて給油位置から中立位置へ自
動的に戻るステアリング弁22の切換動作に連動してそ
の切換速度を抑制する緩衝体Dを設ける。この緩衝体
は、ステアリング弁に連結したダンパピストン33と、
ダンパピストンにより区画された一対のダンパ室31
a,31bと、各ダンパ室内に充填した流体と、ダンパ
室間の流体移動を許容する絞り通路34とを備える。ダ
ンパ室の各々にはステアリング弁の低圧回路28を接続
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両の左右操向輪
を軽快に操舵するためのパワーステアリングに用いる油
圧コントロールバルブ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】実公平5-37904号に開示されたパ
ワーステアリングの油圧シリンダを伸縮動させる機構に
よれば、ステアリングケース内のハンドル軸がハンドル
によって回転され、その回転が第一サンギアから第一遊
星ギアを介し第一リングギアに伝達されて第一リングギ
アの外周面上の切換操作アームを直立姿勢から左方向お
よび右方向に揺動変位させて、油圧コントロールバルブ
装置に備わるステアリング弁を弁ケース内で押し方向、
または、引き方向に摺動操作されて中立位置から給油位
置に切り換わり、油圧シリンダが伸縮動される。そし
て、その伸縮動は操舵アームからステアリングケース内
のフィードバック軸に伝達され回転させる。この回転
は、フィードバック軸に設置した第二キャリアから第二
遊星ギア、第二サンギア、第一キャリア、第一遊星ギア
を経て前記第一リングギアを前述とは反対方向へ回転さ
せることとなり、これによりステアリング弁が中立位置
に戻されて前記油圧シリンダの伸縮動を停止させるよう
になっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の従来技
術では、ステアリング弁を中立位置から一方の給油位置
に切換えたときに、車輪に使用するゴムタイヤの剛性不
足により操向時に生じる弾性変形や、ステアリングリン
ク系の相互連結部、並びに、ハンドルと操舵アームとの
間に介在されたフィードバック用のステアリング機構中
のガタ、などがあると操舵アームの回動変位量がステア
リング弁に正確に伝わられず、本来なら中立位置に戻し
て油圧シリンダを停止させるべきところが他方の給油位
置までオーバストロークされてしまい、その結果、ステ
アリング弁が、振動的に、一方の給油位置と他方の給油
位置との間で往復動され、油圧シリンダの伸縮動の停止
位置が定まらず、操向輪の振れ(シミー現象)が発生し
てステアリング性能が低下する不具合があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】このような問題を解決す
るため、本発明では以下のような手段を用いる。即ち、
請求項1によると、ハンドル操作により中立位置から油
圧シリンダに対する給油位置へ切換えられると共に、油
圧シリンダの伸縮動がフィードバックされてこの給油位
置から中立位置へ自動的に戻るように構成されたステア
リング弁において、該ステアリング弁の切換動作に連動
してその切換速度を抑制する緩衝体を設けたことを特徴
とする。
【0005】また、請求項2では、請求項1によるとこ
ろの前記緩衝体を、前記ステアリング弁に連結したダン
パピストンと、該ダンパピストンにより区画形成された
一対のダンパ室と、各ダンパ室内に充填した圧縮流体
と、該圧縮流体を一方のダンパ室から他方のダンパ室へ
の移動を許容する絞り通路と、を備えたものに構成す
る。
【0006】また、請求項3では、請求項2によるとこ
ろの前記ダンパ室の各々に対し、前記ステアリング弁の
低圧回路を流れるオイルが常時供給されるように構成す
る。
【0007】また、請求項4では、請求項3によるとこ
ろの前記ダンパ室の各々にオイルを供給するための給油
口を、前記ステアリング弁が中立位置のときには前記ダ
ンパ室の各々と連通し、前記ステアリング弁が給油位置
方向へ変位したときにはオイル圧縮側のダンパ室との連
通が前記ダンパピストンの外周面によって可及的に遮断
されるように、設ける。
【0008】また、請求項5では、請求項2から請求項
5のいずれかによるところの前記ステアリング弁を収納
する弁ケースの内部にダンパ室を形成する。
【0009】また、請求項7では、請求項2から請求項
6のいずれかによるところの前記絞り通路を、前記ダン
パ室の内径に対し相対的に前記ダンパピストンの外径を
小さくして構成する。
【0010】
【発明の実施の形態】添付の図面に基づき、本発明の実
施形態を説明する。図1は、車両に装備されたパワース
テアリングの模式斜視図、図2はステアリングケース内
部の側面断面図、図3は、図2のa−a矢視断面図であ
る。
【0011】図1には本発明を適用するパワーステアリ
ングの一例が示され、フロントデフケース1より左右に
突出した車軸ケース2,2の外端に前輪3L,3Rが旋
回自在に支持されている。そして、前輪3L,3Rのナ
ックルアーム4L,4Rに接続したタイロッド5L,5
Rの各々を機体中央の操舵アーム6に枢結し、該操舵ア
ーム6と機体シャーシ7との間に複動型の油圧シリンダ
8を介在連結して、この油圧シリンダ8が伸縮動するこ
とにより前輪3L,3Rを左または右方向へ旋回させる
ことができる。
【0012】前記油圧シリンダ8を伸縮駆動するための
ステアリング機構Aが、ハンドル9に接続するハンドル
軸10と、操舵アーム6の回動支点上に固設したフィー
ドバック軸11との間に介装されている。このステアリ
ング機構Aは、次のような構成をしている。即ち、前記
ハンドル軸10とフィードバック軸11とを同一軸線上
に突き合わせて軸受け支持するステアリングケース12
を設ける。そして、ハンドル軸10のケース内端に刻設
した第一サンギア10aを、複数個の第一遊星ギア13
を介してステアリングケース12の内壁に摺動自在に案
内保持した第一リングギア14と噛み合い連結する。該
第一リングギア14の外周面上には切換操作アーム15
が植設され、その先端に形成した球節部15aはステア
リングケース12の一側壁面から突出される。
【0013】一方、前記フィードバック軸11のケース
内端に、複数個の第二遊星ギア16を枢支する第二キャ
リア11aを一体的に設け、この第二遊星ギア16を、
ステアリングケース12の内壁にボルト17によって固
定した第二リングギア18、並びに、第二サンギア19
と噛み合わせる。該第二サンギア19は、前記第一遊星
ギア13を枢支する第一キャリア20の回転中心上に設
けた伝動軸21に連結される。
【0014】前記ステアリングケース12の一側壁面上
には前記油圧シリンダ8を伸縮駆動するための油圧コン
トロールバルブ装置Vを設置する。この油圧コントロー
ルバルブ装置Vに備わるスプール形のステアリング弁2
2の一端側に凹部22aが形成され、該凹部22a内に
前記切換操作アーム15の球節部15aが挿入される。
ハンドル9を左右に回転させると、その回転がハンドル
軸10、サンギア10a、遊星ギア13、第一リングギ
ア14を介して、切換操作アーム15を図3でみて直立
姿勢から左方向および右方向に揺動変位させ、それによ
って、ステアリング弁22が弁ケース23内で押し方
向、または、引き方向に摺動操作される。
【0015】弁ケース23には図4に示すように、エン
ジン(図示せず)により駆動される油圧ポンプPの吐出
口が接続されるポンプポート24、並びに、該ポンプポ
ート24に通じる入口環状溝24aと、前記油圧シリン
ダ8の一方の油室が接続される第一シリンダポート2
5、並びに、該第一シリンダポート25に通じる第一出
口環状溝25aと、前記油圧シリンダ8の他方の油室が
接続される第二シリンダポート26、並びに、該第二シ
リンダポート26に通じる第二出口環状溝26aと、油
タンク27に通じる低圧回路28が接続されるドレンポ
ート29、並びに、該ドレンポート29に油路29aを
介して接続される第一ドレン環状溝29b,第二ドレン
環状溝29cが、それぞれ設けられている。なお、この
低圧回路28には、他の油圧アクチュエータ(図示せ
ず)駆動用の油圧回路をシリーズ接続して、低圧回路2
8を流れるドレン油を有効利用しても良い。
【0016】前記ステアリング弁22は,中立位置
(N)とその両側に第一給油位置(C1)と第二給油位
置(C2)とを有する3位置切換式に構成されたもので
あって、該ステアリング弁22が図4に示す中立位置
(N)にあるときには、入口環状溝24aをステアリン
グ弁22の小径部22bと内部油路22cとにより第一
ドレン環状溝29bに連通して油圧ポンプPからの圧油
をドレンポート29から低圧回路28へアンロードする
一方、第一出口環状溝25aと第二出口環状溝26aと
をステアリング弁22のランド部22dにてそれぞれ閉
鎖する。
【0017】そして、前記ステアリング弁22が、切換
操作アーム15の揺動により矢印(イ)方向に摺動され
ると第一給油位置(C1)に切換わり、入口環状溝24
aをステアリング弁22の小径部22bと内部油路22
cとから第一出口環状溝25aに通じさせて油圧ポンプ
Pからの圧油を第一シリンダポート25に導く一方、第
二出口環状溝26aが、ステアリング弁22の小径部2
2e、第二ドレン環状溝29c、油路29aからドレン
ポート29に通じて、これにより油圧シリンダ8が伸長
方向に駆動される。
【0018】この油圧シリンダ8の伸長動作により前輪
3L,3Rが左右一方向に操舵されると共に、その操舵
変位量がナックルアーム4L,4R、タイロッド5L,
5R、操舵アーム6を通じてステアリングケース12内
のフィードバック軸11に伝達されて第二キャリア11
aを回転させ、第二遊星ギア16、第二サンギア19、
第一キャリア20、第一遊星ギア13を経て前記第一リ
ングギア14を前述とは反対方向へ回転させ、これによ
りステアリング弁22が矢印(ロ)方向に摺動されて中
立位置(N)に戻り前記油圧シリンダ8の伸長動作を停
止させる。
【0019】また、前記ステアリング弁22が、切換操
作アーム15の揺動により矢印(ロ)方向に摺動される
と第二給油位置(C2)に切換わり、入口環状溝24a
をステアリング弁22の小径部22eから第二出口環状
溝26aに通じさせて油圧ポンプPからの圧油を第二シ
リンダポート26に導く一方、第一出口環状溝25a
が、ステアリング弁22の小径部22b、内部油路22
c、第一ドレン環状溝29bからドレンポート29に通
じて、これにより油圧シリンダ8が縮小方向に駆動され
る。そして、この油圧シリンダ8の縮小動作を受けて回
転するフィードバック軸11によりステアリング弁22
が矢印(イ)方向、即ち、中立位置(N)に戻り前記油
圧シリンダ8の縮小動作が停止される。なお、このステ
アリング弁22の一端側と前記弁ケース23との間には
スプリング機構30が配設されて、ステアリング弁22
を図4に示す中立位置(N)に復帰させる方向に付勢し
ている。
【0020】次に、以上のような油圧コントロールバル
ブ装置Vにおいて適用した、本発明の要部である、ステ
アリング弁22の切換動作を緩慢にするための緩衝体D
を説明する。図4には、ステアリング弁22の他端側で
該弁22と同一軸線上に前記緩衝体Dを配設した例が示
されている。即ち、ステアリング弁22の他端側を弁ケ
ース23の一側壁より突出させ、この突出したステアリ
ング弁22を覆うようにしてその一側壁上にシリンダケ
ース31を取付ボルト32にて固定設置する。そして、
シリンダケース31内に位置するステアリング弁22の
の外周面上にダンパピストン33を軸線方向に一体摺動
可能に設置し、該ダンパピストン33によってシリンダ
ケース31内に2つのダンパ室31a,31bを区画形
成する。
【0021】これらのダンパ室31a,31bには圧縮
流体が充填されると共に、両ダンパ室31a,31b間
を相互連通させて圧縮流体の移動を許容する絞り通路3
4を、ダンパピストン33の一側面から他側面にかけて
貫通状に設けて、緩衝体Dを圧縮流体式ダンパーに構成
している。35はダンパ室31a内の圧縮流体がケース
外へ漏れないようにするためのシールスリーブであり、
36はダンパ室31b内の流体がケース外へ漏れないよ
うにするためのシールリングである。
【0022】前記2つのダンパ室31a,31bへ供給
する圧縮流体にはガス、エア、オイルなどが挙げられる
が、特に本発明では、前記ステアリング弁23の低圧回
路28に流れるオイルを利用することとした。即ち、前
記ドレンポート29に通じる油路29aから油路29d
を分岐させて弁ケース23の一側壁面上に開口させると
共に、前記シリンダケース31には、前記2つのダンパ
室31a,31bにオイルを供給するための給油口35
を設け、前記油路29dに対して油路36を介して接続
するのである。前記低圧回路28には管路抵抗が生じて
いるので、油圧ポンプPが作動し、且つ、ステアリング
弁23が中立位置(N)のときには給油口35にオイル
が導入される状態となる。
【0023】前記ダンパピストン33はシリンダケース
31内において、ステアリング弁23が中立位置(N)
のときに、図4に示す如く、2つのダンパ室31a,3
1bの容積をほぼ均等にする位置に設定される。一方、
前記給油口35の末端は、前記ステアリング弁23が中
立位置(N)のときにダンパピストン33の外周面33
a上に開口すると共に、その内径を、図5や図6に示す
ようにダンパピストン33の厚みよりも大きく設定す
る。これにより、給油口35を各ダンパ室31a,31
bに同時連通させるためのアンダーラップ部UL,UL
が形成される。
【0024】このアンダーラップ部UL,ULのアンダ
ーラップ量は前記ハンドル9の遊びと略一致するように
設定する。なお、33bはダンパピストン33の外周縁
に加工形成した傾斜面であって、その傾斜角度によりア
ンダーラップ量を調整することができる。
【0025】ハンドル9により前述の如く第一リングギ
ア14が回転され、例えば図7、図8に示すように中立
位置(N)にある前記ステアリング弁22が矢印方向、
即ち、第一給油位置(C1)方向に摺動変位されるとき
には、前記ダンパピストン33の外周面33aによって
オイル圧縮側のダンパ室31aに対する給油口35の開
口面積が減少しアンダーラップ部ULが小さくなる。そ
して、前記ステアリング弁22の摺動変位が進行してハ
ンドル9の遊びが無くなり、やがて図9、図10に示さ
れるように、前記ダンパピストン33の外周面33a
が、ダンパ室31aに対する給油口35の連通を遮断し
た時点で、ダンパピストン33により圧縮されるオイル
は絞り通路34を通過してダンパ室31a外へ徐々に排
出されることとなり、これによりステアリング弁22の
切換動作が緩慢にされて最終的に第一給油位置(C1)
に切り換わる。
【0026】そして、前述のフィードバック軸11にて
ステアリング弁22がこの第一給油位置(C1)から中
立位置(N)に戻る際には、図9でみて前記ステアリン
グ弁22がダンパピストン33と共に反矢印方向に摺動
することになるが、このときに、それまでオイル圧縮側
であったダンパ室31a内がダンパピストン33の変位
により負圧となりダンパ室31a外のオイルが絞り通路
34を経てダンパ室31a内に導入されることとなる。
これによりステアリング弁22の中立位置(N)への切
換動作も緩慢にされる。
【0027】逆に、ステアリング弁22が中立位置
(N)から第二給油位置(C2)へ切換えられるときに
はダンパ室31b内のオイルが、ダンパピストン33の
反矢印方向への変位により圧縮され、前記と同様に、絞
り通路34を通過してダンパ室31b外へ徐々に排出さ
れることになり、これによりステアリング弁22の切換
動作が緩慢になる。また、フィードバック軸11にてス
テアリング弁22が中立位置(N)に戻される際には、
前記ステアリング弁22がダンパピストン33ダンパ室
31b内が負圧となりダンパ室31b外のオイルが絞り
通路34を経てダンパ室31b内に導入されることとな
る。これによりステアリング弁22の中立位置(N)へ
の切換動作も緩慢にされる。
【0028】次に図12に基づいて本発明の第二実施例
に係る油圧コントロールバルブ装置を説明する。この実
施例においては、第一実施例のものが緩衝体Dにシリン
ダケース31を必要としたのに対し、それを不要とした
ことに特徴がある。即ち、ステアリング弁22の小径部
22bと凹部22aとの間に位置する部分の外周面上に
前記ダンパピストン33を設置し、ステアリング弁22
と一体摺動自在に固定する。そして、このダンパピスト
ン33を弁ケース23に設けた凹部内に収容させ、該凹
部の解放端をシールカバー37にて閉鎖することにより
その前後にダンパ室31a,31bが区画形成される。
そして、前記ステアリング弁23のドレンポート29に
通じる油路29aの一部を両ダンパ室31a,31bと
軸方向でオーバラップするように延伸させ、この延伸部
分の油路と直角方向に給油口35を穿設する。この給油
口35と両ダンパ室31a,31bとの連通関係やその
他の構成は第一実施例と同じであるので説明は省略す
る。
【0029】次に図13に基づいて本発明の第三実施例
に係る油圧コントロールバルブ装置を説明する。前述の
実施例がいずれもステアリング弁22の一部がダンパピ
ストン33のピストンロッドを兼ねさせていたのに対
し、この実施例においては、弁ケース23から完全分離
したシリンダケース31とそのカバー31aに内装され
たダンパピストン33の中心部から相反する方向へピス
トンロッド39を設けると共に、該ピストンロッド39
の軸線をステアリング弁22の軸線と平行させるように
シリンダケース31を弁ケース23の外壁面に設置す
る。そして、ピストンロッド39の一端を、弁ケース2
3の外方へ延伸したステアリング弁22の一端と連結板
40を介して接続する一方、ステアリング弁23のドレ
ンポート29に通じる油路29aから分岐した油路29
dとダンパ室31a,31bの給油口35とを、弁ケー
ス23とシリンダケース31との合わせ面を通じて接続
するのである。本実施例によれば、緩衝体Dがステアリ
ング弁22に対して後付け可能となり、パワーステアリ
ングにおいて前述した不具合が実際に発生した時点で取
り付ければ良く、不具合が発生しない場合には油路29
dの開口端を封止しておくのである。
【0030】次に図14,15は、ダンパ室31a,3
1b内に充填したオイルを一方のダンパ室から他方のダ
ンパ室へ移動許容するための絞り通路の第一変形例を示
したものである。この絞り通路は、ダンパピストン33
には穿設せず、シリンダケース31の給油口35からダ
ンパ室31a,31b方向へ二手に分かれた油路41
a,41bの末端に絞り通路34a,34bとして穿孔
され、ダンパ室31a,31bの各々に接続する。
【0031】また、図16に示す絞り通路34の第二変
形例では、前記ダンパ室31a,31bの内径に対し相
対的に前記ダンパピストン33の外径を小さく設定する
ことにより隙間dを形成してこれを絞り通路34とする
のである。この実施例によれば絞り通路34を機械加工
する工程を省略させることができる。
【0032】
【発明の効果】請求項1によれば、緩衝体がステアリン
グ弁の切換速度を抑制するので、操向輪の振れ(シミー
現象)が発生することがない。また、請求項2によれ
ば、前記緩衝体を圧縮流体式ダンパーとして、低コスト
で簡素、かつ、作動の安定したものに構成することがで
きる。また、請求項3によれば、ステアリング弁の低圧
回路を流れるオイルをダンパ用の圧縮流体に利用できる
ので更に低コスト化が図れると共に、ダンパ室内は常時
このオイルで満たしておくことができる。また、請求項
4によれば、緩衝体のダンパ作動のタイミングをハンド
ルの遊びに略一致させることができ、オペレータの操縦
感覚に違和感を与えることが無い。また、請求項5によ
れば、緩衝体を更に簡素化でき低コストに構成すること
ができる。また、請求項6によれば、緩衝体に備わる絞
り通路を機械加工無しで形成することができ、加工コス
トを低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】車両に装備されたパワーステアリングの模式斜
視図である。
【図2】ステアリングケース内部の側面断面図である。
【図3】図2のa−a矢視断面図である。
【図4】本発明の第一実施例に係る油圧コントロールバ
ルブ装置の側面断面図である。
【図5】ステアリング弁が中立位置のときの要部拡大断
面図である。
【図6】図5のb−b矢視断面図である。
【図7】ステアリング弁が一方の給油位置に切り換わる
直前の動作説明図である。
【図8】図7のc−c矢視断面図である。
【図9】ステアリング弁が一方の給油位置に切り換わっ
た動作説明図である。
【図10】図9のd−d矢視断面図である。
【図11】パワーステアリングの油圧回路図である。
【図12】本発明の第二実施例に係る油圧コントロール
バルブ装置の側面断面図である。
【図13】同じく第三実施例に係る油圧コントロールバ
ルブ装置の側面断面図である。
【図14】絞り通路の第一変形例を示す要部拡大図であ
る。
【図15】図14のe−e矢視断面図である。
【図16】絞り通路の第二変形例を示す要部拡大断面図
である。
【符号の説明】
A ステアリング機構 S 油圧シリンダ V 油圧コントロールバルブ装置 UL アンダーラップ部 22 ステアリング弁 23 弁ケース 28 低圧回路 31a ダンパ室 31b ダンパ室 33 ダンパピストン 34 絞り通路 35 給油口

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハンドル操作により中立位置から油圧シ
    リンダに対する給油位置へ切換えられると共に、油圧シ
    リンダの伸縮動がフィードバックされてこの給油位置か
    ら中立位置へ自動的に戻るように構成されたステアリン
    グ弁において、該ステアリング弁の切換動作に連動して
    その切換速度を抑制する緩衝体を設けたことを特徴とす
    るパワーステアリングの油圧コントロールバルブ装置。
  2. 【請求項2】 前記緩衝体を、前記ステアリング弁に連
    結したダンパピストンと、該ダンパピストンにより区画
    形成された一対のダンパ室と、各ダンパ室内に充填した
    圧縮流体と、前記ダンパ室間の流体移動を許容する絞り
    通路と、を備えたものに構成した請求項1記載の油圧コ
    ントロールバルブ装置。
  3. 【請求項3】 前記ダンパ室の各々に対し前記ステアリ
    ング弁の低圧回路を接続した請求項2記載の油圧コント
    ロールバルブ装置。
  4. 【請求項4】 前記ダンパ室の各々にオイルを供給する
    ための給油口を、前記ステアリング弁が中立位置のとき
    には前記ダンパ室の各々と連通し、前記ステアリング弁
    が給油位置方向へ変位したときにはオイル圧縮側のダン
    パ室との連通が前記ダンパピストンの外周面によって可
    及的に遮断されるように、設けた請求項3記載の油圧コ
    ントロールバルブ装置。
  5. 【請求項5】 前記ステアリング弁を収納する弁ケース
    の内部にダンパ室を形成した請求項2から請求項5のい
    ずれかに記載の油圧コントロールバルブ装置。
  6. 【請求項6】 前記絞り通路を、前記ダンパ室の内径に
    対し相対的に前記ダンパピストンの外径を小さくして構
    成した請求項2から請求項6のいずれかに記載の油圧コ
    ントロールバルブ装置。
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