JPH1096440A - 積載量感応型ショックアブソーバ - Google Patents

積載量感応型ショックアブソーバ

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Publication number
JPH1096440A
JPH1096440A JP27166396A JP27166396A JPH1096440A JP H1096440 A JPH1096440 A JP H1096440A JP 27166396 A JP27166396 A JP 27166396A JP 27166396 A JP27166396 A JP 27166396A JP H1096440 A JPH1096440 A JP H1096440A
Authority
JP
Japan
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valve
compression
expansion
damping
pressure
Prior art date
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Application number
JP27166396A
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English (en)
Inventor
Norihisa Shibuya
紀久 渋谷
Tadashi Jo
忠 城
Toshimichi Izeki
俊道 井関
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KYB Corp
Original Assignee
Kayaba Industry Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH1096440A publication Critical patent/JPH1096440A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 積載量感応型のショックアブソーバの車両へ
の装着が容易であると共に、減衰特性の可変制御に際し
て伸側および圧側減衰特性を個々に設定しつつ減衰比を
所定の範囲に保って車両としての乗心地をも確保する。 【解決手段】 ピストン7側の伸側減衰バルブ18とベ
ースバルブ9側の圧側減衰バルブ23とで伸圧それぞれ
の減衰力を発生する複筒型のショックアブソーバ1にお
いて、伸側作動油室Aを開放側にオフセットした切換バ
ルブ47と伸側低圧減衰バルブ45を直列にもつ伸側バ
イパス油路Cで圧側作動油室Bに連通すると共に、圧側
作動油室を上記切換バルブ47と直列に介装した圧側低
圧減衰バルブ46をもつ圧側バイパス油路Dでリザーバ
室Rに連通し、かつ、導通路54から切換バルブ47の
操作部にエアサスペンション装置の内圧を導いて当該切
換バルブ47を開閉制御しつつ、伸側および圧側低圧減
衰バルブ45,46の使用・不使用を選択して伸圧それ
ぞれの減衰特性を個々に高低二段に切り換える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、積載荷重の多寡
や有無によるエアサスペンション装置の内圧変化を利用
して自動的に減衰特性を高低に切り換える積載量感応型
ショックアブソーバの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、懸架装置としてエアサスペンシ
ョン装置を用いた車両にあっては、積載荷重(ばね上荷
重)の多寡や有無に応じて当該エアサスペンション装置
の内圧が変化することから懸架装置としてのばね定数が
変化する。
【0003】その結果、エアサスペンション装置と併せ
て用いるショックアブソーバの減衰特性が一定である
と、積載荷重の多寡や有無に伴い当該ショックアブソー
バの振動減衰性能(減衰特性)に過不足が生じて乗心地
を害することになる。
【0004】これは、特に、積荷や乗客数によって著し
くばね上荷重が変化するトラックやバス等において大き
く現れ、空車時と積車時との減衰特性を共に最適に保つ
ことができないことになる。
【0005】そこで、従来、例えば、昭和58年特許出
願公開第128912号公報にみられるように、エアサ
スペンション装置と併用して、ピストンロッドに挿通し
た調整杆を外部から回転操作することにより、径の異な
るオリフィスを選択して減衰特性を高低に可変制御する
減衰力可変型のショックアブソーバを用いている。
【0006】そして、積載荷重の多寡に伴うエアサスペ
ンション装置の内圧変化をエアシリンダの伸縮動作即ち
直線運動として取り出し、この直線運動をレバーにより
回転運動に変換して上記ショックアブソーバの調整杆を
回転操作することにより、当該ショックアブソーバの減
衰特性をエアサスペンション装置の内圧の変化に合わせ
て可変制御するようにしたものが提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このもので
は、エアサスペンション装置の内圧をエアシリンダによ
り直線運動として取り出し、この直線運動をレバーで回
転運動に変換してショックアブソーバの減衰特性を可変
制御するようにしているために、それらの取り付けに大
きなスペースが必要となって装着性に劣るという問題点
があった。
【0008】また、エアサスペンション装置の内圧に合
わせてショックアブソーバの減衰特性を可変制御する際
に、ピストンに設けた径の異なる複数のオリフィスを選
択して行うようにしているために、個々の車両に適合し
て伸側減衰特性と圧側減衰特性をそれぞれ独立して設定
することができないという問題点もあった。
【0009】さらに、そればかりでなく、減衰特性の可
変制御によって車両としての乗心地を害さずに常に車体
の振動を安定的に吸収するためには、エアサスペンショ
ン装置のばね定数とショックアブソーバの減衰係数の比
即ち減衰比をできるだけ一定の範囲に保つことが必要で
ある。
【0010】しかし、径の異なるオリフィスを選択する
ことで減衰特性を可変制御調整するようにした当該ショ
ックアブソーバにあっては、伸縮速度の増大に伴って減
衰力が二次曲線的に上昇する。
【0011】その点からも、エアサスペンション装置の
ばね定数の変化に対応して減衰比を所定の範囲に保ちな
がらショックアブソーバの減衰特性を可変制御すること
ができず、したがって、車両としての乗心地が低下して
しまうという不都合をも有していた。
【0012】したがって、この発明の目的は、車両への
装着が容易であると共に、減衰特性の可変制御に際して
伸側および圧側減衰特性を個々に設定しつつ減衰比を所
定の範囲に保って、車両としての乗心地をも向上させる
ことのできる積載量感応型のショックアブソーバを提供
することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記した目的は、シリン
ダの内部を伸側減衰バルブと圧側吸込バルブをもつピス
トンで伸側作動油室と圧側作動油室とに区画すると共
に、圧側作動油室をベースバルブに設けた圧側減衰バル
ブと伸側吸込バルブを通してアウタシェルとシリンダと
の間にあるリザーバ室に連通し、これら伸側および圧側
減衰バルブにより伸圧それぞれの減衰力を発生するよう
にした複筒型のショックアブソーバにおいて、伸側作動
油室を開放側へと向ってオフセットした切換バルブと伸
側低圧減衰バルブを直列にもつ伸側バイパス油路で圧側
作動油室に連通すると共に、圧側作動油室を同じく開放
側へと向ってオフセットした切換バルブと圧側低圧減衰
バルブを直列にもつ圧側バイパス油路でリザーバ室に連
通し、かつ、切換バルブの操作部に外部から導通路を通
してエアサスペンション装置の内圧を導き、この内圧の
変化で切換バルブを開閉操作しつつ伸側低圧減衰バルブ
と圧側低圧減衰バルブの使用および不使用を選択して伸
圧それぞれの減衰特性を個々に高低二段に切り換えるこ
とにより達成される。
【0014】すなわち、上記のように構成することによ
って、積載荷重が零か設定荷重以下でエアサスペンショ
ン装置の内圧が低い場合には、切換バルブが閉じること
なく開いたまま伸側および圧側バイパス油路の連通を確
保し、積載荷重が設定荷重を越えたときにエアサスペン
ション装置の内圧により切換バルブを閉じてこれら両バ
イパス油路の連通を遮断し、それぞれの場合に応じて伸
側低圧減衰バルブと圧側低圧減衰バルブの使用および不
使用を併せて選択することになる。
【0015】これにより、積載荷重が零か設定荷重以下
にあるときのショクアブソーバの伸張動作時には、伸側
作動油室から押し出された作動油がピストンの伸側減衰
バルブを押し開いて圧側作動油室に押し出されることな
く、伸側バイパス油路から伸側減衰バルブよりも低くセ
ットした伸側低圧減衰バルブを押し開いて圧側作動油室
に押し出される。
【0016】しかも、これと併せて圧側作動油室には、
リザーバ室からベースバルブの伸側吸込バルブを開いて
作動油が補給され、当該リザーバ室からの作動油で圧側
作動油室に発生する負圧を防止する。
【0017】一方、圧縮動作時にあっては、圧側作動油
室から押し出された作動油がベースバルブに設けた圧側
減衰バルブを押し開いてリザーバ室へと押し出されるこ
となく、ピストンに配設した圧側吸込バルブを開いて伸
側作動油室に流入し、当該圧側作動油室からの作動油で
伸側作動油室に発生する負圧を防止する。
【0018】しかも、これと併せて、シリンダへのピス
トンロッドの浸入によって伸側作動油室に入り切らない
余剰の作動油を、圧側バイパス油路から圧側減衰バルブ
よりも低くセットした圧側低圧減衰バルブを押し開いて
リザーバ室に押し出す。
【0019】かくして、伸張動作時にあっては、伸側低
圧減衰バルブのセット圧力に応じた作動油の流動抵抗で
バルブ特性のソフトの伸側減衰力を発生し、また、圧縮
動作時には、圧側低圧減衰バルブのセット圧力に応じた
作動油の流動抵抗で同じくバルブ特性のソフトの圧側減
衰力をそれぞれ独立して発生することになる。
【0020】また、積載荷重が加えられるなり或いは積
載荷重が設定値を越えてエアサスペンション装置の内圧
が上昇し、切換バルブが閉じて伸側バイパス油路と圧側
バイパス油路の両方を遮断したときには、伸側低圧減衰
バルブを押し開いて圧側作動油室へと押し出される前記
作動油の流れと、圧側低圧減衰バルブを押し開いてリザ
ーバ室へと押し出される前記作動油の流れが共にカット
される。
【0021】その結果、このときの伸張動作時には、伸
側作動油室からピストンの伸側減衰バルブを押し開いて
圧側作動油室へと作動油を押し出しつつ、ピストンロッ
ドの退出体積分に相当する量の作動油をリザーバ室から
ベースバルブの伸側吸込バルブを開いて圧側作動油室へ
と吸い込み、これら作動油で圧側作動油室に発生する負
圧を防止する。
【0022】同様に、圧縮動作時にあっては、ピストン
の圧側吸込バルブを開いて圧側作動油室から伸側作動油
室へと作動油を吸い込み、当該作動油で伸側作動油室に
発生する負圧を防止しつつ、かつ、ピストンロッドの浸
入体積分に相当する量の作動油を圧側作動油室からベー
スバルブの圧側減衰バルブを押し開いてリザーバ室へと
押し出す。
【0023】このようにして、通常の複筒型ショックア
ブソーバと同様の動作を行いながら伸張および圧縮動作
時のそれぞれにおいて、伸側減衰バルブと圧側減衰バル
ブを選択的に働かせてバルブ特性のハードの伸側減衰力
と圧側減衰力を発生する。
【0024】かくして、当該ショックアブソーバは、積
載荷重の有無や所定の積載荷重を境としたエアサスペン
ション装置の内圧の変化に伴い、伸圧両方の発生減衰特
性をエアサスペンション装置の内圧変化即ちばね定数の
変化に合わせてそれぞれ所期したバルブ特性のソフトと
ハードの二段に制御することになる。
【0025】このことから、複筒型のショックアブソー
バにおいて、一般に用いられているように、例えば、伸
側減衰バルブと圧側減衰バルブのバルブシート面に伸側
および圧側用のコンスタントオリフィスをそれぞれ設け
てやる。
【0026】これにより、伸側および圧側用のコンスタ
ントオリフィスで発生減衰特性の可変制御前後における
低速域でのオリフィス特性による減衰特性を所定の状態
に保ち、かつ、中・高速域では、伸側減衰バルブと圧側
減衰バルブによりバルブ特性の減衰特性を発生しつつ減
衰比を所定の範囲に保って乗心地のよい積載量感応型の
ショックアブソーバとすることができる。
【0027】しかも、構成上において、伸側および圧側
バイパス油路は勿論のこと、それらと併せて、切換バル
ブと伸側および圧側低圧減衰バルブのそれぞれをショッ
クアブソーバと一体に組み付けることが可能になり、し
たがって、外部に対しては単に切換バルブの操作部に導
通路を通してエアサスペンション装置の内圧を導いてや
ればよいことになる。
【0028】その結果、ショックアブソーバの外部には
何等の切換機構も不要となり、例えば、一本の配管等で
ショックアブソーバをエアサスペンション装置へと結ん
でやればよいことになるので、当該ショックアブソーバ
の車両への組付性および搭載性も著しく向上することに
なる。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づいて、この
発明の好ましい実施の形態である積載量感応型のショッ
クアブソーバを説明する。
【0030】図1において、この発明による積載量感応
型のショックアブソーバ1は、シリンダ2とアウタシェ
ル3、および、これらシリンダ2とアウタシェル3の間
に位置して上下に配置した円筒4と隔壁筒5とからなる
筒体6で内外三重筒構造の本体部分を構成している。
【0031】シリンダ2の内部には、ピストン7が摺動
自在に挿入してあり、当該ピストン7でシリンダ2の内
部を上方の伸側作動油室Aと下方の圧側作動油室Bとに
区画し、しかも、ピストン7から上方へと向って延びる
ピストンロッド8が伸側作動油室Aを貫通して三重筒構
造の本体部分であるシリンダ2とアウタシェル3および
筒体6の上端密封部Eを貫通して外部に突出している。
【0032】シリンダ2の下端には、筒体6の下方部分
を形作る隔壁筒5へと亙ってベースバルブ9を嵌着し、
このベースバルブ9を通してシリンダ2の下端をアウタ
シェル3に溶着したボトムキャップ10の内底面に押し
当てることにより、シリンダ2と筒体6をアウタシェル
3に対してセンタリングしている。
【0033】このようにして、筒体6でシリンダ2とア
ウタシェル3の間を内外の環状油路11とリザーバ室R
とに区画すると共に、上端側の部分を除く隔壁筒5の内
壁部分でシリンダ2との間に上記環状油路11から隔絶
したもう一つの環状油路12を形成している。
【0034】一方、伸側作動油室Aと圧側作動油室B
は、ピストン7を貫通して穿った圧側ポート13と伸側
ポート14を通して相互に連通し、かつ、これと併せて
圧側作動油室Bは、ベースバルブ9を貫通して穿った伸
側ポート15と圧側ポート16を通して上記リザーバ室
Rに通じている。
【0035】ピストン7の上下面には、圧側吸込バルブ
(当該実施の形態では圧側背面バルブとして図示してあ
るが単なるチェックバルブであってもよい)17と伸側
減衰バルブ18がそれぞれ設けてある。
【0036】圧側吸込バルブ17は、ピストンナット1
9でピストン7と共に内周部分を挟持してピストンロッ
ド8と一体に結合してあり、自己の撓み剛性力と背面側
に介装したスプリング20の設定荷重との合成力でピス
トン7の上面へと押し付けられ、当該圧側吸込バルブ1
7で圧側ポート13の上端開口部を塞いでいる。
【0037】また、伸側減衰バルブ18は、ピストンナ
ット19の外周面に沿って摺動自在に配設してあり、し
かも、ピストンナット19の下端鍔部との間に介装した
バルブスプリング21でピストン7の下面へと押し付
け、当該伸側減衰バルブ18で伸側ポート14の下端開
口部を塞いでいる。
【0038】上記ピストン7の圧側吸込バルブ17と伸
側減衰バルブ18に対応してベースバルブ9の上下面に
も、伸側吸込バルブ(チェックバルブ)22と圧側減衰
バルブ23がそれぞれ設けてある。
【0039】伸側吸込バルブ22は、ベースバルブ9に
ナット24で締め付けて固定したセンタピン25をガイ
ド面として摺動自在に配設してあり、このセンタピン2
5の上端との間に介装したスプリング26でベースバル
ブ9の上面へと押し付けることにより伸側ポート15の
上端開口部を塞いでいる。
【0040】同様に、圧側減衰バルブ23は、ナット2
4により内周部分を挟んでベースバルブ9に取り付けて
あり、自己の撓み剛性力でベースバルブ9の下面へと押
し付けることで圧側ポート16の下端開口部を塞いでい
る。
【0041】また、この実施の形態にあっては、ピスト
ン7とベースバルブ9における伸側および圧側減衰バル
ブ18,23のバルブシート面に打刻を施し、当該打刻
でそれぞれのバルブシート面に低速域でのオリフィス特
性による伸側および圧側減衰力を発生する伸側用と圧側
用のコンスタントオリフィス27,28をそれぞれ形成
している。
【0042】以上述べてきた構成は、シリンダ2を取り
囲んで配置した筒体6によりリザーバ室R内に環状油路
11,12を形成した点を除けば、一般の複筒型ショッ
クアブソーバとして従来からよく知られている構造であ
る。
【0043】それに対して、この実施の形態にあって
は、上記した環状油路11,12と併せてこれから述べ
る以下の構成を付け加えた点がこの発明を実施する上で
特に重要な構造を形作っている。
【0044】すなわち、上記した環状油路11の入口側
は、筒体6を形作る円筒4の上方部分に穿ったポート2
9で伸側作動油室Aへと通じ、かつ、出口側は、隔壁筒
5の上方部分に穿ったポート30で当該隔壁筒5の外周
面に嵌着した隔壁体31との間の環状油路32に通じて
いる。
【0045】また、環状油路12は、シリンダ2の下方
部分に穿ったポート33を通して圧側作動油室Bに通
じ、かくして、これらポート29,30と環状油路1
1,32およびポート33と環状油路12を通して伸側
作動油室Aと圧側作動油室Bを制御バルブ34へと結ん
でいる。
【0046】上記制御バルブ34は、軸方向の貫通油路
35と半径方向の油路36をもつ中間バルブ体37と、
先端側に向って開口する油路40と当該油路40に連通
するポート41とを備えた先端バルブ体38と、これら
バルブ体37,38を貫通して延びる貫通油路42と当
該貫通油路42から分岐するポート43,44とを備え
た基端バルブ体39の三つのバルブ体で構成してある。
【0047】中間バルブ体37と先端バルブ体38は、
両者の間に伸側低圧減衰バルブ45の内周部分を挟んで
ねじ結合してあり、この伸側低圧減衰バルブ45で先端
バルブ体38におけるポート41の出口側開口部を塞ぐ
と共に、当該伸側低圧減衰バルブ45を押し開いて先端
バルブ体38の油路40をポート41から中間バルブ体
37の貫通油路35へと通じるようにしている。
【0048】それに対して、基端バルブ体39は、貫通
油路42を形作るための細径部を中間バルブ体37と先
端バルブ体38の中心部分に貫挿しつつ、ポート43,
44をもつ太径部を中間バルブ体37へと両者の間に圧
側低圧減衰バルブ46の内周部分を挟み込んで挿通して
ある。
【0049】これにより、基端バルブ体39は、中間バ
ルブ体37の貫通油路35をポート43で貫通油路42
に連通すると共に、ポート44の出口側開口部を圧側低
圧減衰バルブ46により塞いでこれを押し開きつつ、貫
通油路42をポート44から中間バルブ体37の油路3
6に連通するようにしてある。
【0050】また、基端バルブ体39に形成した貫通油
路42の内部には、貫通油路42とポート43,44の
連通を断続制御するためのスプールタイプの切換バルブ
47を摺動自在に配設し、この切換バルブ47の基端に
設けた空圧ピストン48と基端バルブ体39との間にス
プリング49を介装している。
【0051】そして、これらバルブ体37,38,39
と切換バルブ47を組み付けた状態でバルブケース50
内へと基端バルブ体39が段部51に当る位置まで中間
バルブ体37をねじ込み、中間バルブ体37とバルブケ
ース50との間に油路36へと通じる隙間油路52を形
成して当該バルブケース50をアウタシェル3の外周面
に締結している。
【0052】このアウタシェル3に対するバルブケース
50の締結によって、先端バルブ体38の先端部分と基
端バルブ体39の細径部の先端が隔壁体31と隔壁筒5
に嵌入し、環状油路32と油路40および環状油路12
と貫通油路42をそれぞれ連通すると共に、中間バルブ
体37とバルブケース50との間に形成された隙間油路
52で油路36をリザーバ室Rへと連通することにな
る。
【0053】また、同時に、切換バルブ47は、空圧ピ
ストン48とバルブケース50との間に画成した空圧室
53をスプリング49の復元力で圧縮し、基端バルブ体
39のポート43,44を開く位置に開放側へと向って
オフセットされる。
【0054】しかも、この空圧室53をバルブケース5
0に穿った導通路54で外部へと導き、この導通路54
を通してエアサスペンション装置(図示省略)の内圧を
空圧ピストン48に加えることにより、これら空圧ピス
トン48と空圧室53とで積載荷重の有無或いは特定の
積載荷重を境にして切換バルブ47を開閉動作する切換
操作部を構成している。
【0055】このようにして、伸側作動油室Aをポート
29から環状油路11およびポート30,環状油路3
2,油路40,ポート41を通して伸側低圧減衰バルブ
45を押し開き、さらに貫通油路35からポート43を
通して切換バルブ47で断続制御しつつ貫通油路42,
環状油路12,ポート33を通して圧側作動油室Bに連
通する伸側バイパス油路Cを構成している。
【0056】また、同時に、圧側作動油室Bをポート3
3から環状油路12,貫通油路42を通して切換バルブ
47で同時に断続制御しながら、ポート44を通して圧
側低圧減衰バルブ46を押し開きつつ油路36と隙間油
路52を通してリザーバ室Rに連通する圧側バイパス油
路Dをも構成している。
【0057】なお、この場合において、当該実施の形態
にあっては、導通路54に一次遅れ用のコンスタントオ
リフィス55を設け、このコンスタントオリフィス55
を通してエアサスペンション装置の内圧を空圧室53に
導くことにより、当該空圧室53を一次遅れ圧力室とし
て形成すると共に、空圧ピストン48の反対側の面をバ
ルブケース50に穿った通孔56で外部へと開放してい
る。
【0058】このように、空圧室53を一次遅れ圧力室
として構成したのは、車両走行時の高周波振動によって
エアサスペンション装置の内圧が変動したとしても、当
該変動が空圧室53に伝達されるのを極力抑え、切換バ
ルブ47の頻繁な動作で制御に不安定性が生じるのを防
止するためのものである。
【0059】このことから、上記したコンスタントオリ
フィス55は、必ずしもバルブケース50の導通路54
の部分に設けてやる必要はなく、空圧室53へとエアサ
スペンション装置の内圧を導く通路中に設けてやればよ
く、また、この発明を実施する上で好ましいものではあ
るが必ずしも必須のものではない。
【0060】かくして、この発明を適用したショックア
ブソーバ1は、以下のように動作して車両の振動を制振
する。
【0061】今、積載荷重が零か設定荷重以下でエアサ
スペンション装置の内圧が低い場合にあっては、当該内
圧により空圧ピストン48を通して切換バルブ47をス
プリング49に抗して押し進めることなく、当該切換バ
ルブ47を開放状態に保ったままポート43,44を開
いて伸側および圧側バイパス油路C,Dを共に連通状態
に保持している。
【0062】この状態でのショックアブソーバ1の伸張
動作時には、ベースバルブ9の伸側ポート15から伸側
吸込バルブ22を開いてリザーバ室R内の作動油を圧側
作動油室Bへと吸い込みつつ、伸側作動油室Aから押し
出されてくる作動油をピストン7に設けた伸側ポート1
4から伸側減衰バルブ18を押し開いて圧側作動油室B
に押し出そうとすると共に、ポート29からも伸側バイ
パス油路Cを通して伸側低圧減衰バルブ45を押し開き
つつ圧側作動油室Bに押し出そうとする。
【0063】それに対して、圧縮動作時には、ピストン
7に設けた圧側ポート13から圧側吸込バルブ17を開
いて圧側作動油室B内の作動油を伸側作動油室Aへと吸
い込みつつ、圧側作動油室Bから押し出されてくる作動
油をベースバルブ9に設けた圧側ポート16から圧側減
衰バルブ23を押し開いてリザーバ室Rに押し出そうと
すると共に、ポート33からも圧側バイパス油路Dを通
して圧側低圧減衰バルブ46を押し開きつつリザーバ室
Rに押し出そうとする。
【0064】しかし、これら伸張および圧縮動作の何れ
にあっても、ショックアブソーバ1の伸縮速度が遅い低
速域にあっては、伸側および圧側作動油室A,Bに生じ
る作動油圧力が低いために、伸側および圧側減衰バルブ
18,23は勿論のことそれらよりも低くセットした伸
側および圧側低圧減衰バルブ45,46をも押し開いて
作動油を流すことができない。
【0065】そのために、伸張動作時にあっては、伸側
作動油室A内の作動油をピストン7に設けた伸側用のコ
ンスタントオリフィス27から圧側作動油室Bに押し出
すと共に、シリンダ2からのピストンロッド8の退出に
よって不足する量の作動油をリザーバ室Rからベースバ
ルブ9の伸側ポート15を通して伸側吸込バルブ22を
開きつつ圧側作動油室Bへと吸い込む。
【0066】また、圧縮動作時には、圧側作動油室B内
の作動油をピストン7の圧側ポート13から圧側吸込バ
ルブ17を開いて伸側作動油室Aに供給すると共に、シ
リンダ2へのピストンロッド8の浸入によって伸側作動
油室Aに入り切らない余剰の作動油を、圧側作動油室B
からベースバルブ9に設けた圧側用のコンスタントオリ
フィス28を通してリザーバ室Rへと押し出す。
【0067】かくして、これら伸張および圧縮動作時の
両方において、圧側作動油室Bと伸側作動油室Aに生じ
る負圧をリザーバ室Rと圧側作動油室Bから補給される
作動油で補償しつつ、伸側および圧側用のコンスタント
オリフィス27,28を通る作動油の流動抵抗でオリフ
ィス特性の伸側および圧側減衰力をそれぞれ発生するこ
とになる。
【0068】一方、上記した状態からショックアブソー
バ1の伸縮速度が速くなって伸縮動作が中・高速域に入
ると、それに伴って、伸側および圧側作動油室A,Bに
生じるそれぞれの作動油圧力が高くなる。
【0069】ここで、今、伸張動作時に伸側作動油室A
の作動油圧力が制御バルブ34の伸側低圧減衰バルブ4
5のセット圧力を越えたとする。
【0070】しかし、このときの伸側作動油室Aの作動
油圧力では、当該伸側作動油室Aからピストン7の伸側
ポート14を通して伸側低圧減衰バルブ45よりもセッ
ト圧力を高く設定してある伸側減衰バルブ18を押し開
きつつ圧側作動油室Bへと作動油を押し出すことができ
ない。
【0071】そのために、伸側減衰バルブ18を押し開
くことなく閉じたまま、上記したリザーバ室Rからの圧
側作動油室Bへの作動油の補給作用と伸側用のコンスタ
ントオリフィス27を通る作動油の流れと並行して、伸
側作動油室Aから伸側バイパス油路Cを通して伸側低圧
減衰バルブ45を押し開きつつ圧側作動油室Bに向う作
動油の流れが生じる。
【0072】また、この状態での圧縮動作時におい、圧
側作動油室Bの作動油圧力が圧側低圧減衰バルブ46の
セット圧力を越えたとしても、ベースバルブ9の圧側ポ
ート16を通して圧側減衰バルブ23を押し開きつつリ
ザーバ室Rへと作動油を押し出すことができない。
【0073】その結果、この場合には、圧側減衰バルブ
23を押し開くことなく閉じたまま上記した圧側作動油
室Bから伸側作動室Aへの作動油の補給作用とベースバ
ルブ9の圧側用のコンスタントオリフィス28を通る作
動油の流れと並行して、圧側作動油室Bから圧側バイパ
ス油路Dを通して圧側低圧減衰バルブ46を押し開きつ
つリザーバ室Rに向う作動油の流れができる。
【0074】なお、このときに、圧側作動油室Bから伸
側作動油室Aへと補給された作動油は、伸側バイパス油
路Cを通して伸側低圧減衰バルブ45に作用することに
なるが、圧側作動油室Bに比べて伸側作動油室Aの作動
油圧力が低いために伸側低圧減衰バルブ45を押し開い
て圧側作動油室Bへと流れることはない。
【0075】これにより、伸張動作時にあっては、ピス
トン7の伸側減衰バルブ18よりも低くセットした伸側
低圧減衰バルブ45でバルブ特性のソフトの伸側減衰力
を発生し、また、圧縮動作時にあっても、ベースバルブ
9の圧側減衰バルブ23よりも低くセットした圧側低圧
減衰バルブ46によってバルブ特性のソフトの圧側減衰
力を発生することになる。
【0076】それに対して、積載荷重が負荷されるな
り、或いは、設定荷重を越えて負荷された場合にあって
は、それに伴うエアサスペンション装置の内圧の上昇で
切換バルブ47がスプリング49に抗して押し進めら
れ、当該切換バルブ47でポート43,44を閉じて伸
側および圧側バイパス油路C,Dを共に塞ぐ。
【0077】しかし、ショックアブソーバ1の伸縮速度
が遅い低速域にあっては、先にも述べたように、もとも
と伸側および圧側減衰バルブ18,23は勿論のこと、
伸側および圧側バイパス油路C,Dの遮断によって伸側
低圧減衰バルブ45と圧側低圧減衰バルブ46をも伸側
或いは圧側作動油室A,Bに発生する作動油圧力で押し
開くことができない。
【0078】そのために、先の積載荷重が零か設定荷重
以下の場合と同様にして、伸側および圧側用のコンスタ
ントオリフィス27,28を通る作動油の流れによって
オリフィス特性の伸側および圧側減衰力を発生する。
【0079】さらに、この状態にあっては、ショックア
ブソーバ1の伸縮速度が低速域を越えて中・高速域に入
り、伸側および圧側作動油室A,Bに生じた作動油圧力
が伸側および圧側低圧減衰バルブ45,46のセット圧
力を越えたとしても、切換バルブ47が閉じられている
ので伸圧両方のバイパス油路C,Dから伸側および圧側
低圧減衰バルブ45,46を押し開いて流れる作動油の
流れは生じない。
【0080】その結果、伸縮速度が中・高速域に入った
伸張動作時にあっては、伸側作動油室A内の作動油がピ
ストン7における伸側減衰バルブ18のセット圧力を越
えた時点で、リザーバ室Rから圧側作動油室Bへの作動
油の補給作用と並行して伸側作動油室Aから押し出され
てきた作動油を、ピストン7に設けた伸側減衰バルブ1
8を押し開いて圧側作動油室Bに押し出す。
【0081】また、この状態での圧縮動作時にあって
も、圧側作動油室B内の作動油がベースバルブ9におけ
る圧側減衰バルブ23のセット圧力を越えた時点で、圧
側作動油室Bから伸側作動油室Aへの作動油の補給作用
と並行してピストンロッド8の浸入による余剰分の作動
油を、圧側作動油室Bからベースバルブ9に設けた圧側
減衰バルブ23を押し開いてリザーバ室Rへと押し出
す。
【0082】このようにして、伸張および圧縮動作時の
それぞれにおいて、伸側減衰バルブ18と圧側減衰バル
ブ23を個々に働かせてバルブ特性によるハードの減衰
力を発生する。
【0083】これにより、ショックアブソーバ1の低速
域での伸縮動作時には、積載荷重の有無や所定の積載荷
重を境としたエアサスペンション装置の内圧の変化に関
係なく、伸側および圧側用のコンスタントオリフィス2
7,28で伸圧それぞれの減衰特性を所定のオリフィス
特性に保持する。
【0084】それに対して、低速域を越えた中・高速域
では、エアサスペンション装置の内圧変化により切換バ
ルブ47で伸側および圧側低圧減衰バルブ45,46の
使用および不使用を選択し、伸側および圧側減衰バルブ
18,23と協同してバルブ特性の減衰特性をエアサス
ペンション装置の内圧変化即ちばね定数の変化に合わせ
て減衰比を所定の範囲に保ちつつソフトとハードの二段
に切り換えることになる。
【0085】しかも、これら伸側および圧側減衰バルブ
18,23と伸側および圧側低圧減衰バルブ45,46
のセット圧力を個々に設定することによって、バルブ特
性のソフトとハードの二段の減衰特性を自由に選定しつ
つ乗心地のよい積載量感応型のショックアブソーバ1と
することができる。
【0086】さらに、可変制御用の伸側および圧側バイ
パス油路C,Dは勿論のこと、伸側および圧側低圧減衰
バルブ45,46と切換バルブ47、および当該切換バ
ルブ47の切換機構をもショックアブソーバ1と一体に
して組み付け、外部からは切換バルブ47の切換機構に
導通路54を通してエアサスペンション装置の内圧を導
いてやればよい。
【0087】その結果、ショックアブソーバ1の外部に
は何等の切換機構も不要となり、例えば、一本の配管等
で導通路54エアサスペンション装置へと結んでやれば
よいことになるので、当該ショックアブソーバ1の車両
への組付性および搭載性も著しく向上することになる。
【0088】なお、上記した図1の実施の形態では、切
換バルブ47を、基端側に空圧ピストン48を備え、か
つ、スプリング49で伸側および圧側バイパス油路C,
Dを開く位置に開放側へと向ってオフセットしたスプ−
ルタイプのバルブとして構成したが、図2に示す実施の
形態のように、これを同じくスプリングで開放側へと向
ってオフセットしたロータリバルブで構成するようにし
てもよい。
【0089】すなわち、図2に示す実施の形態のショッ
クアブソーバ1aにあっては、先の図1の実施の形態に
おける切換バルブ47の代わりに、先端を基端バルブ体
39の貫通油路42内に回動自在に差し込んだロータリ
タイプの切換バルブ47aで構成している。
【0090】そして、この切換バルブ47aの回動操作
に伴い、伸側および圧側バイパス油路C,Dの一部を構
成する基端バルブ体39のポート43a,44aと貫通
油路42との連通を開閉制御するように構成してある。
【0091】上記切換バルブ47aは、基端側を扇形状
部48aとしてバルブケース50aに形成した扇形室5
7(図3参照)に嵌挿し、当該扇形室57の内部に配設
したスプリング49aで伸側および圧側バイパス油路
C,Dを開く位置に開放側へと向ってオフセットしてい
る。
【0092】また、扇形状部48aの操作面と対向して
バルブケース50aに空圧室53aを設け、この空圧室
53aに向って外部から導通路54aによりコンスタン
トオリフィス55aを通してエアサスペンション装置の
内圧を導くと共に、扇形状部48aの反対側の面を通孔
56aで外部へと開放するようにしたのである。
【0093】これによって、切換バルブ47aが扇形状
部48aを通してエアサスペンション装置の内圧に応動
して回動し、ポート43a,44aからずれて伸側バイ
パス油路Cと圧側バイパス油路Dを共に閉じる。
【0094】したがって、当該ショックアブソーバ1a
にあっても、エアサスペンション装置の内圧の変化に伴
い伸側および圧側低圧減衰バルブ45,46の使用およ
び不使用を選択し、伸側および圧側減衰バルブ18,2
3と協同して中・高速域での伸側および圧側発生減衰特
性を、エアサスペンション装置のばね定数の変化に合わ
せてバルブ特性のソフトとハードの二段に切り換える。
【0095】しかも、これら伸側および圧側減衰バルブ
18,23と伸側および圧側低圧減衰バルブ45,46
のセット圧力を個々に設定するこにより、バルブ特性の
ソフトとハードの二段の減衰特性を選定しつつ先の図1
の実施の形態と同様の作用を果し得ることになる。
【0096】
【発明の効果】以上のように、請求項1の発明によれ
ば、ピストンを迂回して伸側作動油室を圧側作動油室に
連通する伸側バイパス油路と、ベースバルブを迂回して
圧側作動油室をリザーバ室に連通する圧側バイパス油路
に伸側低圧減衰バルブと圧側低圧減衰バルブを個々に介
装し、かつ、これら伸側および圧側バイパス油路をエア
サスペンション装置の内圧の変化に応動して開閉動作す
る切換バルブで断続制御するようにしたことにより、積
載荷重の有無や所定の積載荷重を境としたエアサスペン
ション装置の内圧の変化で伸圧共用の低圧減衰バルブと
伸側および圧側減衰バルブの使用を選択しつつ伸圧両方
のバルブ特性の減衰特性をそれぞれ高低二段に切り換え
得るばかりか、エアサスペンション装置のばね定数の変
化に対応して減衰係数をも変えつつ減衰比を所定の範囲
に保って車両としての乗心地を向上させることができ
る。
【0097】また、伸側および圧側減衰バルブと併せて
伸側低圧減衰バルブと圧側低圧減衰バルブのセット圧力
を個々に設定することで、バルブ特性のソフトとハード
の二段の減衰特性を選定しつつ乗心地のよい積載量感応
型のショックアブソーバとすることができる。
【0098】しかも、上記において、伸側バイパス油路
と圧側バイパス油路は言うまでもなく、切換バルブと伸
側および圧側低圧減衰バルブをもショックアブソーバと
一体にして組み付け得ることから、ショックアブソーバ
の外部には何等の切換機構も不要となり、当該ショック
アブソーバの車両への組付性および搭載性をも著しく向
上させることが可能になる。
【0099】請求項2の発明によれば、上記の効果に加
えて、ショックアブソーバの本体部分を内外三重筒構造
にすることにより、切換バルブと併せて伸側および圧側
低圧減衰バルブを個々に備えた伸側バイパス油路と圧側
バイパス油路を容易に構成することができる。
【0100】請求項3の発明によれば、上記したそれぞ
れの効果に加えて、切換バルブを構成が簡単で製作の容
易な摺動タイプのスプールバルブとして安価に作ること
ができる。
【0101】また、請求項4の発明によれば、上記した
各効果に加えて、切換バルブを軸方向に対して短いロー
タリタイプのバルブを用いて省スペースを図りつつ、シ
ョックアブソーバの車両への装着性をより容易にするこ
とができる。
【0102】さらに、請求項5の発明によれば、上記し
たこれらの効果に加えて、車両走行時におけるエアサス
ペンション装置の高周波での内圧変動に際し、それに応
動して切換バルブが頻繁に切り換わるのを阻止しつつ減
衰特性の高低二段切換のタイミングの不安定性をも防止
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態を示すもので、特に理解
を容易にするために、ショックアブソーバの本体部分に
対して切換バルブの部分を拡大して示した縦断正面図で
ある。
【図2】同じく、切換バルブの部分を拡大して示したこ
の発明の他の実施の形態を示す部分縦断正面図である。
【図3】同上、他の実施の形態において使用される切換
バルブの操作部を示す縦断側面図である。
【符号の説明】
A 伸側作動油室 B 圧側作動油室 C 伸側バイパス油路 D 圧側バイパス油路 R リザーバ室 1,1a ショックアブソーバ 2 シリンダ 3 アウタシェル 4 円筒 5 隔壁筒 6 筒体 7 ピストン 8 ピストンロッド 9 ベースバルブ 11,12,32 環状油路 13 ピストンの圧側ポート 14 ピストンの伸側ポート 15 ベースバルブの伸側ポート 16 ベースバルブの圧側ポート 17 圧側吸込バルブ 18 伸側減衰バルブ 22 伸側吸込バルブ 23 圧側減衰バルブ 27 伸側用のコンスタントオリフィス 28 圧側用のコンスタントオリフィス 29,30,33,41,43,43a,44,44a
ポート 31 隔壁体 34 制御バルブ 35,42 貫通油路 36,40 油路 45 伸側低圧減衰バルブ 46 圧側低圧減衰バルブ 47,47a 切換バルブ 48 空圧ピストン 48a 扇形状部 49,49a スプリング 50,50a バルブケース 52 隙間油路 53,53a 空圧室 54,54a 導通路 55,55a 一次遅れ用のコンスタントオリフィス 57 扇形室

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダの内部を伸側減衰バルブと圧側
    吸込バルブをもつピストンで伸側作動油室と圧側作動油
    室とに区画すると共に、圧側作動油室をベースバルブに
    設けた圧側減衰バルブと伸側吸込バルブを通してアウタ
    シェルとシリンダとの間にあるリザーバ室に連通し、こ
    れら伸側および圧側減衰バルブにより伸圧それぞれの減
    衰力を発生するようにした複筒型のショックアブソーバ
    において、伸側作動油室を開放側へと向ってオフセット
    した切換バルブと伸側低圧減衰バルブを直列にもつ伸側
    バイパス油路で圧側作動油室に連通すると共に、圧側作
    動油室を同じく開放側へと向ってオフセットした切換バ
    ルブと圧側低圧減衰バルブを直列にもつ圧側バイパス油
    路でリザーバ室に連通し、かつ、切換バルブの操作部に
    外部から導通路を通してエアサスペンション装置の内圧
    を導き、この内圧の変化で切換バルブを開閉操作しつつ
    伸側低圧減衰バルブと圧側低圧減衰バルブの使用および
    不使用を選択して伸圧それぞれの減衰特性を個々に高低
    二段に切り換えることを特徴とする積載量感応型ショッ
    クアブソーバ。
  2. 【請求項2】 切換バルブと伸側または圧側低圧減衰バ
    ルブを直列にもつ伸側および圧側バイパス油路を、シリ
    ンダを取り巻いてリザーバ室内に配置した筒体と当該筒
    体の外周面に配設した隔壁体とで伸側作動油室に通じる
    環状油路と圧側作動油室に通じる二つの環状油路に区画
    して形成し、これら環状油路を伸側低圧減衰バルブと切
    換バルブとで結んで伸側バイパス油路を構成する共に、
    切換バルブから分岐してリザーバ室へと通じる油路に圧
    側低圧減衰バルブを介装して圧側バイパス油路を形成し
    た請求項1の積載量感応型ショックアブソーバ。
  3. 【請求項3】 伸側および圧側低圧減衰バルブと直列に
    して両バイパス油路に介装した切換バルブを開放側へと
    向ってオフセットしたスプールバルブで構成し、当該ス
    プールバルブの操作部を基端側に設けた空圧ピストンと
    バルブケース側に形成した外部への導通路を備える空圧
    室とで構成した請求項1または2の積載量感応型ショッ
    クアブソーバ。
  4. 【請求項4】 伸側および圧側低圧減衰バルブと直列に
    して両バイパス油路に介装した切換バルブを開放側へと
    向ってオフセットしたロータリバルブで構成し、当該ロ
    ータリバルブの操作部を基端側に設けた扇形状部とバル
    ブケース側に形成した外部への導通路を備える扇形室と
    で構成した請求項1または2の積載量感応型ショックア
    ブソーバ。
  5. 【請求項5】 空圧室または扇形室に通じる導通路に一
    次遅れ用のコンスタントオリフィスを介装し、この一次
    遅れ用のコンスタントオリフィスを通してエアサスペン
    ション装置の内圧を切換バルブの操作部である空圧室ま
    たは扇形室に導くようにした請求項3または4の積載量
    感応型ショックアブソーバ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015064106A (ja) * 2007-04-16 2015-04-09 テネコ オートモティブ オペレーティング カンパニー インコーポレイテッドTenneco Automotive Operating Company Inc. ベースラインバルビングを行う連続的に可変なバルブを備えるショックアブソーバ
DE102015203522A1 (de) * 2015-02-27 2016-09-01 Zf Friedrichshafen Ag Kolbenstangen-Zylinderaggregat mit einem Zwischenrohr

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JP2015064106A (ja) * 2007-04-16 2015-04-09 テネコ オートモティブ オペレーティング カンパニー インコーポレイテッドTenneco Automotive Operating Company Inc. ベースラインバルビングを行う連続的に可変なバルブを備えるショックアブソーバ
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