JPH11138215A - パイプベンダー - Google Patents

パイプベンダー

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JPH11138215A
JPH11138215A JP30475797A JP30475797A JPH11138215A JP H11138215 A JPH11138215 A JP H11138215A JP 30475797 A JP30475797 A JP 30475797A JP 30475797 A JP30475797 A JP 30475797A JP H11138215 A JPH11138215 A JP H11138215A
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JP
Japan
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bending
die
mold
clamp
pipe
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JP30475797A
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Inventor
Kenji Mihara
謙治 三原
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Yamamoto Suiatsu Kogyosho Co Ltd
Original Assignee
Yamamoto Suiatsu Kogyosho Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 曲げ型及びクランプ型の構成を簡素化し、従
来に比して小型化されたパイプベンダーを提供する。 【解決手段】 回転軸10の上部に支持された曲げ型1
を、軸方向に分離可能な割り型1a,1b,1cにより構成
し、これらの割り型1a,1b,1cの夫々にクランプ型2の
半部を一体的に形成する。曲げ対象となる管材を、割り
型1a,1b,1cと共に分離されたクランプ型2との間に送
り込み、割り型1a,1b,1cの合わせによりクランプ型2
に挾持する。この後、回転軸10と共に曲げ型1を回転さ
せて、この曲げ型1の外周に形成された凹溝の案内に沿
って曲げる構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、長尺の管材を軸長
方向の適宜位置にて適宜の方向及び角度を有して湾曲さ
せてなる曲がり管を得るべく用いられるパイプベンダー
に関する。
【0002】
【従来の技術】各種流体の輸送用の配管系には、その中
途に輸送方向の転換のために湾曲部を設ける必要があ
り、この種の湾曲部は、一般的には、所望の曲がり形状
を有する管継手を用い、これの両端に、ねじ込み、フラ
ンジ接続、溶接等の適宜の手段により直管を接続するこ
とにより実現される。
【0003】ところがこのように得られる湾曲部におい
ては、管継手と直管との接続か所からの内部流体の漏れ
が生じ易いという問題があり、例えば、各種ボイラの蒸
気管等、内部流体の漏れを許容し難く、多くの湾曲部を
有する配管系においては、長尺の管材を適宜位置にて湾
曲させてなる曲がり管を用い、管継手の使用か所を可及
的に減らし、配管系の各部における漏れの発生を防止す
るようにしている。
【0004】このような曲がり管は、特開平6-114451号
公報、特開平6-182451号公報等に開示されている如きパ
イプベンダーを用いて製造される。図7は、従来のパイ
プベンダーの全体構成を模式的に示す平面図である。図
中Pは、曲げ対象となる管材であり、該管材Pは、その
中途部をチャックAに掴持され、基台B上での前記チャ
ックAの移動により軸長方向の送りを加えられ、この送
り方向の下流側に配された曲げ装置C′に送り込まれ
る。
【0005】パイプベンダーの主要部分である曲げ装置
C′は、曲げ案内用の曲げ型50と、この曲げ型50の外周
との間に管材Pを挾持するクランプ型51と、この挾持部
の上流側の管材Pをクランプ型51と同側から支えるプレ
ッシャ型52とを備えてなる。図8は、従来のパイプベン
ダーにおける曲げ装置C′の動作説明図である。
【0006】曲げ型50は、管材Pの送り経路にその外周
を沿わせて回転台53上に配された円板状の部材であり、
前記回転台53の回転に応じて前記送り経路と直交する軸
回りに回転するようになしてある。クランプ型51は、管
材Pの送り経路を挾んで曲げ型50の外側に対向するよう
に、該曲げ型50と共通の回転台53上に配してあり、油圧
シリンダ54の進退動作に応じて曲げ型50の外周に接離
し、接近時に前記管材Pを曲げ型50との間に挾持する構
成としてある。プレッシャ型52は、管材Pの送り経路に
対してクランプ型51と同側に、管材Pの送り方向上流側
に配された長尺の支え台であり、油圧シリンダ55の進退
動作に応じて管材Pの送り経路に対して接離し、接近時
に管材Pの後続側に当接する構成としてある。
【0007】以上の如く構成された曲げ装置C′におい
ては、図8(a)に示す如く、クランプ型51とプレッシ
ャ型52とを離反位置に保ち、前記送り経路に沿って送り
込まれる管材Pを曲げ型50とクランプ型51との間に受け
入れる。管材Pが所定の送り込み位置に達したとき油圧
シリンダ54,55を進出動作させて、図8(b)に示す如
く、前記管材Pを曲げ型50の外周とクランプ型51との間
に挾持すると共に、この挾持位置の後続部分を、クラン
プ型51と同側から当接するプレッシャ型52により支え
る。
【0008】次いで、この状態で回転台53を回転させ
る。これにより、曲げ型50とクランプ台51とが、図8
(c)に示す如く、管材Pを挾持したまま曲げ型50の軸
回りに回転し、前記管材Pは、曲げ型50の外周に沿って
湾曲せしめられ曲がり管が形成される。このときプレッ
シャ型52は、前記曲げに伴う管材Pの後続部分の外方へ
の張り出しを抑制すると共に、曲げ型50とクランプ型51
との回転に伴う管材Pの引き出しを許容する作用をな
す。
【0009】図9は、曲げ型50とクランプ型51との対向
部の横断面図である。本図に示す如く、曲げ型50の外周
面と、これに対向するクランプ型51の先端面とには、半
円形断面を有する凹溝 50a,51aが形成してあり、これら
はクランプ型51の接近時に円形断面の孔を形成し、この
孔内に前記管材Pを確実に挾持できるようになしてあ
る。前記プレッシャ型52もまた、管材Pとの当接側に同
様の凹溝を備えており、管材Pを確実に支え得るように
なしてある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】以上の如く従来のパイ
プベンダーは、曲げ案内となる曲げ型50との間に管材P
を挾持するクランプ型51を、前記曲げ型50と共通の回転
台53上に接離動作用の油圧シリンダ54と共に配置し、前
記曲げ型50を、前記クランプ型51及び油圧シリンダ54と
共に、前記回転台53の回転により回転せしめる構成とな
っており、曲げ型50を中心とする回転台53の回転を可能
とするために、これの周辺に多大のスペースを要する
上、曲げ型50及びクランプ型51を支持する回転台53に高
い剛性が要求され、装置の大型化を招来するという問題
があった。
【0011】また、パイプベンダーによる管材Pの曲げ
は、軸長方向の適宜位置にて曲げの方向を変えて行われ
るのが一般的であり、従来においては、図7中に2点鎖
線により示す如く、曲げ型50及びクランプ型51を備える
回転台53を、これの回転駆動機構を含めて2組用意し、
これらの一方を、曲げ方向に応じて管材Pの送り経路上
に位置させて両方向の曲げに対応するようにしており、
互いに逆向きに回転する2組の回転台53,53が、これら
の回転駆動機構を含めて必要となり、装置の大型化が避
けられないという問題があった。
【0012】本発明は斯かる事情に鑑みてなされたもの
であり、管材の曲げ案内となる曲げ型及びクランプ型の
構成を簡素化し、単一の曲げ型及びこれの回転駆動機構
により両方向の曲げに対応することが可能な小型化され
たパイプベンダーを提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明に係るパイプベン
ダーは、外周に曲げ案内用の凹溝が形成された円板状の
曲げ型と、前記凹溝との間に曲げ対象となる管材を挾持
するクランプ型と、該クランプ型と同側にて前記管材の
後続部を支えるプレッシャ型とを備え、前記クランプ型
と曲げ型とを該曲げ型の軸回りに回転させ、前記管材を
前記凹溝の案内に沿って曲げるようになしたパイプベン
ダーにおいて、前記曲げ型を、前記軸方向に分離可能な
割り型とし、これらの割り型夫々の前記管材の送り込み
経路を挾んだ両側に前記クランプ型の半部を一体的に形
成して、夫々の側のクランプ型、及びこれらに対応させ
て設けたプレッシャ型を選択的に用い、前記曲げ型の回
転を正逆両方向に行わせて前記管材の曲げ方向を変更す
る構成としてあることを特徴とする。
【0014】本発明においては、管材の曲げ案内となる
曲げ型を、その回転軸の軸方向に分離可能な割り型とし
て構成し、この割り型夫々の管材の送り込み経路を挾ん
だ両側にクランプ型の半部を一体形成して、曲げ型と共
にクランプ型を分離させ、これらの間に管材を受け入
れ、次いで曲げ型を合わせることにより、前記管材を曲
げ型とクランプ型との間に挾持して、この状態で曲げ型
を回転せしめ、前記管材を曲げ型の外周に形成された凹
溝の案内によって湾曲させる。このとき、一方の側のク
ランプ型を用い、曲げ型を正方向に回転させた場合と、
他方の側のクランプ型を用い、曲げ型を逆方向に回転さ
せた場合とにおいて、前記管材の曲げ方向の変更に対応
する。
【0015】更に加えて、前記プレッシャ型を、前記曲
げ型の回転による前記管材の曲げ面上から退避させる手
段を備えることを特徴とする。
【0016】この発明においては、一方のクランプ型を
管材を挾持して行われる曲げ動作中に、他方のクランプ
型の側にあり、前記管材の支えとして使用されないプレ
ッシャ型を曲げ型の回転面上から退避させ、この回転面
上にて行われる管材の曲げを前記プレッシャ型が阻害し
ないようにする。
【0017】
【発明の実施の形態】以下本発明をその実施の形態を示
す図面に基づいて詳述する。図1は、本発明に係るパイ
プベンダーの全体構成を示す平面図である。
【0018】本発明に係るパイプベンダーの全体構成
は、図7に示す従来のパイプベンダーと同様であり、基
台Bの一側に曲げ装置Cを備え、曲げ対象となる管材P
の中途部をチャックAにより掴持し、該チャックAを基
台Bの上面に沿って移動させ、前記管材Pに軸長方向の
送りを加えて、図中に白抜矢符にて示す如く曲げ装置C
に送り込み、適宜の送り込み位置での曲げ装置Cの動作
により前記管材Pを湾曲せしめる動作をなす。
【0019】本発明に係るパイプベンダーの特徴は、管
材Pを湾曲せしめる動作をなす曲げ装置Cの構成にあ
る。この曲げ装置Cは、図1に示す如く、基台Bの一側
に、該基台Bと長手方向を略直交させて連設された長尺
の移動台D上に、円板状の曲げ型1と、該曲げ型1と一
体的に形成されたクランプ型2と、これらにより後述の
如く挾持される管材Pの後続部分を支えるプレッシャ型
3とを備えて構成されている。
【0020】前記移動台Dは、図示しない駆動手段によ
り、自身の長手方向、即ち、管材Pの送り方向と略直交
する方向に移動可能に構成されており、クランプ型2を
一体的に備える曲げ型1は、基台Bと交叉する移動台D
の略中央部に配してある。またプレッシャ型3は、管材
Pの送り経路を挾んだ前記曲げ型1の両側に配してあ
る。
【0021】図2は、管材Pの送り方向下流側、即ち、
図1の左側から見た曲げ装置の構成を示す正面断面図で
ある。本図に示す如く移動台Dの中央部には、これを上
下に貫通する態様に中空軸として構成された回転軸10が
軸支され、前記曲げ型1は、回転軸10の移動台D上への
突出端に、後述の如く同軸上に取り付けてある。これに
より前記曲げ型1は、移動台Dの上面と平行な面内にお
いて、回転軸10の回転に応じて軸回りに回転することが
可能である。
【0022】移動台Dの内側に位置する回転軸10の中途
部外周には、正転駆動用のチェーンスプロケット11と、
逆転駆動用のチェーンスプロケット12とが固設してあ
る。互いに同径のチェーンスプロケット11,12は、回転
軸10の軸長方向に適長離隔して各一対設けてあり、これ
らには、互いに逆向きに駆動チェーン13,14が、夫々の
一端を周方向の適宜位置に止着して巻回され、駆動チェ
ーン13,14の他端は、回転軸10を挾んで両側に延長され
ている。
【0023】一方、移動台Dの内部には、前記チェーン
スプロケット11,12と対応する高さ位置に駆動シリンダ
1 が固設されている。この駆動シリンダS1 は、回転
軸10と略直交する方向の両側に出力端を有し、両方向へ
の動作が可能な復動型の油圧シリンダであり、両側の出
力端には、止着ブロック 15a,15bが固設され、これらの
止着ブロック 15a,15bには、同側に延長された前記駆動
チェーン13,14の他端部が止着され、前記駆動シリンダ
1 、駆動チェーン13,14、及びチェーンスプロケット
11,12により回転軸10の回転駆動機構が構成されてい
る。
【0024】図3は、以上の如き回転駆動機構の動作説
明図である。本図は、回転軸10の軸心と直交する面内で
の平面図であり、図示の都合上、上下に重なるチェーン
スプロケット11,12の径を変えて示してある。図3
(a)は、駆動シリンダS1 の中立状態、即ち、両側の
出力端の突出長さが等しい状態を示しており、駆動チェ
ーン13,14は、この状態においてチェーンスプロケット
11,12の外周に略半周に亘って巻回されている。
【0025】図3(b)は、前記中立状態からの駆動シ
リンダS1 の動作により、止着ブロック 15aの側が伸長
した状態を示している。このとき、駆動シリンダS1
動作により、伸長側の止着ブロック 15aに止着された駆
動チェーン13が引っ張られ、該駆動チェーン13が巻回さ
れたチェーンスプロケット11に回転力が加わり、回転軸
10は、図中に矢符にて示す如く時計回りに正転する。こ
のとき、他方の駆動チェーン14は、チェーンスプロケッ
ト12への巻回長さを増して追随する。
【0026】図3(c)は、他方の止着ブロック 15bの
側が伸長した状態を示しており、この場合、伸長側の止
着ブロック 15bに止着された駆動チェーン14が引っ張ら
れ、該駆動チェーン14が巻回されたチェーンスプロケッ
ト12に回転力が加わり、回転軸10は、図中に矢符にて示
す如く反時計回りに逆転する。このとき、他方の駆動チ
ェーン13は、チェーンスプロケット11への巻回長さを増
して追随する。
【0027】このように前記回転軸10は、復動型として
構成された駆動シリンダS1 の両方向への動作により、
正逆両方向に略半回転することとなり、この回転に応じ
て回転軸10の上端に取り付けられた曲げ型1を、その軸
回りに正逆回転せしめることが可能である。なお、曲げ
型1の回転駆動機構の構成は、以上の構成に限るもので
はなく、例えば、駆動シリンダS1 の動作に応じて長手
方向に移動するラックを、回転軸10の外周に周設された
歯車に噛合させ、駆動シリンダS1 の直線動作を、前記
ラックと歯車との噛合により回転軸10の回転運動に変換
する構成としてもよく、更に、曲げ型10に多大の回転力
を要求されない小型の装置においては、駆動シリンダS
1 に変えてギヤードモータを用い、これの回転を回転軸
10に直接的に伝達する構成とすることも可能である。
【0028】図4は、回転軸10の上端における曲げ型1
の取り付け態様を示す拡大断面図である。本図に示す如
く曲げ型1は、回転軸10の軸長方向、即ち、上下方向に
積層された上型1a、中型1b及び下型1c、並びに上型1aの
上面と下型1cの下面とに夫々一体的に積層された一対の
押え板1d,1eとを備えており、上型1a、中型1b及び下型
1cは、平面内の複数か所にて軸方向に挿通された位置決
めピン 100,100…(図6参照)により、軸回りの相対回
転を拘束されると共に、軸方向への分離を許容して積層
されている。
【0029】上型1aの外周縁には、その下半部に、曲げ
対象となる管材Pの外径と略等しい径を有する4分円の
断面形状を有して凹溝16が、また下型1cの外周縁には、
その上半部に、同じく4分円の断面形状を有して凹溝17
が夫々形成され、更に中型1bの外周縁には、その上側及
び下側に、共に4分円の形態をなして凹溝18,19が形成
されており、図示の如く、上型1a、中型1b及び下型1cが
上下に重なった合わせ状態にあるとき、上型1aと中型1b
との間には、凹溝16と凹溝18とにより、また中型1bと下
形1cとの間には、凹溝17と凹溝19とにより、夫々外向き
に開口する半円形断面を有して曲げ案内用の凹溝が形成
されるようになしてある。
【0030】回転軸10の上端は、下部の押え板1eに同軸
的にフランジ固定されており、該回転軸10の回転は、押
え板1eを介して下型1c、中型1b、上型1a及び押え板1dに
伝えられ、これらにより構成された曲げ型1が回転する
ようになしてある。
【0031】曲げ型1外周の凹溝は、図1中に破線によ
り示す如く、管材Pの送り込み側となる半部に形成され
ており、曲げ型1の両側における前記凹溝の端部には、
これに連続する態様にクランプ型2,2が一体的に取り
付けられている。
【0032】図4の左半部には、同側のクランプ型2の
形成態様が示されている。図示の如くクランプ型2は、
曲げ型1の上下の押え板1d,1e間に上下に積層配置され
た一対の矩形ブロック状の部材である。上部のクランプ
型2は、曲げ型1の上型1aと一体化され、その下面に、
曲げ対象となる管材Pの外径と略等しい径を有する半円
形の凹溝20が形成された上型2aと、曲げ型1の中型1bと
一体化され、その下面に、前記管材Pの外径と略等しい
径を有する半円形の凹溝21を備える上型2bとを備える割
り型として構成されている。
【0033】これらの凹溝20,21は、図4に示す如く、
上型2aと下型2bとが上下に重なった合わせ状態におい
て、曲げ型1における上型1aと中型1bとの間に形成され
た凹溝と整合する円形断面の保持孔を形成するようにし
てある。この保持孔は、図1中の破線により示す如く、
管材Pの送り方向に沿った直線状の孔として構成されて
おり、図1の右方から送り込まれる管材Pは、前記保持
孔に挿通され、曲げ型1外周の凹溝に外側から当接した
状態に強固に保持されるようになっている。
【0034】なお、下部のクランプ型2もまた、同様に
構成された上型2aと下型2bとを備える割り型として構成
されているが、この上型2aは、曲げ型1の中型1bの下半
部と一体化され、同じく下型2bは、曲げ型1の下型1cと
一体化されている。更に、曲げ型1の他側におけるクラ
ンプ型2も同様に構成されている。
【0035】図5は、本発明のパイプベンダーによる管
材Pの曲げ手順の説明図である。管材Pの曲げは、図5
(a)に示す如く、曲げ型1の一側のクランプ型2に管
材Pの該当部分を挿通保持させ、この状態で曲げ型1を
時計回りに回転させて行われる。図5(b)は、曲げ型
1の回転中の状態を示しており、この回転により管材P
を保持するクランプ型2は、曲げ型1の周上にて移動
し、この移動により前記管材Pの後続部分が、曲げ型1
外周の凹溝を案内として、曲げ型1の外径に相当する曲
げ半径を有して湾曲せしめられる。前述の如く曲げ型1
は、軸回りに半回転、即ち、略180°の角度範囲にて
回転可能であり、管材Pは、先行部分が逆向きに折り返
された状態にまで曲げることができる。
【0036】管材Pの送り経路を挾んで曲げ型1の他側
に設けたクランプ型2は、前記管材Pを逆向きに曲げる
際に用いられる。この曲げは、移動台Dの移動により、
他側のクランプ型2の取り付け位置を管材Pの送り経路
に正対させ、該管材Pの適宜位置を同側のクランプ型2
に保持させて、前記曲げ型1を反時計回りに回転させる
ことにより全く同様に行われる。この過程を図5
(c),(d)に示す。
【0037】以上の如く本発明に係るパイプベンダーに
おいては、クランプ型2を一体に備える曲げ型1を回転
させることにより管材Pの曲げが行われるから、曲げ型
1を同軸上にて回転させる回転駆動機構が必要となるの
みであり、この回転駆動機構が大幅に簡略化されたもの
となり、更に、前記クランプ型2を曲げ型1の両側に設
け、該曲げ型1を正逆転可能に構成したことにより、単
一の曲げ型1により曲げ方向の変更に対応することがで
き、装置の小型化が達成される。
【0038】なお、図4に示す如く、曲げ型1及びクラ
ンプ型2を上下に並設したのは、曲げ型1の取り換えを
強いることなく2種類の曲げ形状に対応し得るようにす
るためであり、例えば、上下の曲げ型1,1の外径を異
ならせることにより2種の曲率での曲げが可能となり、
また、長さの異なるクランプ型2を上下に並設すること
により、曲げ位置間の距離が短い曲げに対応することが
可能となる。曲げ型1及びクランプ型2の並設数は、3
つ以上とすることも可能である。
【0039】さて、曲げ型1の回転により以上の如く行
われる管材Pの曲げに際しては、曲げ型1の下流側に連
続する管材Pの後続部分を、前記曲げ型1との当接側と
逆側から支え、前記曲げに伴って生じる管材Pの張り出
しを拘束する必要がある。この拘束は、移動台D上に曲
げ型1の下流側に位置して設けたプレッシャ型3によっ
て行われる。このプレッシャ型3は、図1及び図5に示
す如く、曲げ型1の下流側に管材Pの送り方向に沿って
適宜の長さを有する矩形ブロック状の部材であり、曲げ
型1の両側のクランプ型2を使用して行われる両方向の
曲げに対応するため、曲げ型1の両側に配してある。
【0040】図2には、プレッシャ型3の支持構造が示
されている。本図に示す如くプレッシャ型3は、管材P
との対向側にこれの受け入れが可能な半円形の凹溝を備
えており、移動台D上に支持された進退シリンダS2
動作により、図2の右側に示す如く、正面視にて曲げ型
1の外周に接近した使用位置と、図2の左側に示す如
く、曲げ型1から適長離隔した非使用位置との間にて移
動可能である。前述の如く行われる管材Pの曲げに際
し、曲げ型1の両側のクランプ型2,2のいずれを使用
するかに応じて、図5に示す如く、対応する側のプレッ
シャ型3を使用位置に移動させ管材Pの後続部分に当接
せしめて使用される。
【0041】進退シリンダS2 の出力端は、曲げ型1の
両側において管材Pの送り方向と平行をなす支軸30に連
結されており、該支軸30は、曲げ型1の側面に向けて斜
め上方に延長された支持アーム31を支持している。前記
プレッシャ型3は、前記支持アーム31の上端に固設さ
れ、進退シリンダS2 の動作に応じて前記支軸30が押し
引きされることにより、支持アーム31を介して前記使用
位置と非使用位置との間にて移動するようになしてあ
る。
【0042】前記支軸30の一部には、操作アーム32の基
部が取り付けてあり、下方に延長された操作アーム32の
先端には、前記進退シリンダS2 の一側にこれと略平行
をなして並設された退避シリンダS3 の出力ロッドが連
結されている。この構成により前記支軸30は、退避シリ
ンダS3 の動作による操作アーム32の下端の押し引きに
より所定の角度範囲内にて回転せしめられ、この回転に
伴って前記支持アーム31に固設されたプレッシャ型3
は、図の左側に実線により示す如く、管材Pの曲げ面
上、即ち、曲げ型1の回転に伴って管材Pの先端側の振
れが生じる面上に正対する高さ位置と、同じく2点鎖線
により示す如く、前記曲げ面上から下方に適長退避した
高さ位置との間にて移動する。そして前記曲げ面上から
の退避を、曲げに使用しない側のプレッシャ型3におい
て行わせることにより、前述の如く行われる管材Pの曲
げ工程において、前記曲げ面上において生じる前記管材
Pの先端側の振れが前記プレッシャ型3と干渉すること
がなくなり、曲げ角度が90°を超える曲げを支障なく行
わせることができる。
【0043】なお、プレッシャ型3に退避動作を行わせ
る機構は、支軸30回りに支持アーム31の揺動により行わ
せる前述した機構に限らず、例えば、プレッシャ型3を
これの支持部と共に、移動台D上にて昇降させる構成
等、他の適宜の構成を採用してもよい。
【0044】以上の如き管材Pの曲げを可能とするため
には、クランプ型2の保持孔に管材Pを受け入れ、確実
に保持させる必要がある。本発明においては、曲げ型1
及びクランプ型2が上下に分割可能な割り型として構成
されており、管材Pの受け入れは、曲げ型1及びクラン
プ型2を分離させた状態で行われる。以下にこの分離機
構について説明する。
【0045】曲げ型1の回転軸10は、前述の如く中空軸
として構成されており、該回転軸10の中空部内には、図
2に示す如く、軸長方向への摺動自在に分離ロッド40が
挿通支持されている。この分離ロッド40の上端部は、前
記曲げ型1の下位置において、該曲げ型1を構成する上
型1a、中型1b、下型1c、及び押え板1d,1eの軸心部を貫
通する押し上げ軸41の下端に同軸的に連結されている。
【0046】押し上げ軸41の上部は、曲げ型1の上方に
突出されており、押し上げ軸41の中途部には、図4に示
す如く、下方に向けて2段に拡径された段部42,43が、
相互に適長離隔して形成されている。上側の段部42は、
上型1aに形成された貫通孔の周縁部に下方から当接せし
められ、押し上げ軸41は、押え板1dの上側への突出部に
装着された2つ割り形の止め環44と前記段部42とによ
り、上型1a及び押え板1dを上下から挾持して一体化され
ている。このとき下側の段部43は、中型1bに形成された
貫通孔の周縁部に、下方に適長離隔して対向せしめられ
ている。
【0047】前記分離ロッド40の下部は、図2に示す如
く、回転軸10の内側を経て移動台Dの下方にまで延設さ
れ、該当位置に固設された分離シリンダS4 の出力端に
同軸的に連結されており、該分離シリンダS4 の動作に
応じて上下動するようになしてあり、曲げ型1及びクラ
ンプ型2は、分離ロッド40及び押し上げ軸41の上動に応
じて以下の如くに分離される。
【0048】図6は、曲げ型1及びクランプ型2の分離
動作の説明図である。図4に示す合わせ状態から分離シ
リンダS4 の動作により、分離ロッド40を介して押し上
げ軸41を上動させると、まず、これの上端に前述の如く
固設された上型1a及び押え板1dが押し上げられて、図6
(a)に示す如く、前記上型1aが中型1bの上方に分離さ
れる。これにより、上部のクランプ型2の上型2aと下型
2bとが分離し、このクランプ型2を使用する場合、この
状態で下型2b上に管材Pを受け入れることができ、この
管材Pは、前記受け入れの後に分離シリンダS4 の動作
により押し上げ軸41を下動させて、曲げ型1の上型1aと
中型1bとを合わせることにより前記クランプ型2に強固
に保持される。
【0049】また、押し上げ軸41の上動長さが所定長に
達すると、下部の段部43が中型1bの貫通孔の周縁部に当
接し、更なる押し上げ軸41の上動により、上型1aと共に
中型1bが押し上げられるようになり、図6(b)に示す
如く、前記中型1bが下型1cの上方に分離される。これに
より、下部のクランプ型2の上型2aと下型2bとが分離
し、下部のクランプ型2を使用する場合、この状態で管
材Pを受け入れることができ、この管材Pは、前記受け
入れの後に分離シリンダS4 の動作により分離ロッド40
を下動させて、曲げ型1の上型1a、中型1b及び下型1cを
合わせることにより、下部のクランプ型2に強固に保持
される。
【0050】而して、このように管材Pを受け入れ、保
持を行わせた後に曲げ型1を回転させることにより、前
記管材Pは、図5に示す如く曲げられる。なお、曲げ型
1及びクランプ型2の分離手段は、上述した構成に限ら
ず、適宜の構成とすることができる。
【0051】
【発明の効果】以上詳述した如く本発明に係るパイプベ
ンダーにおいては、曲げ案内のための曲げ型を軸方向に
分離可能な割り型として構成し、夫々の割り型の管材の
送り込み方向の両側にクランプ型の半部を一体形成し、
曲げ型と共にクランプ型を分離させ、これらの間に曲げ
対象となる管材を受け入れ、この管材を曲げ型の合わせ
によりクランプ型に挾持し、曲げ型の回転を正逆両方向
に行わせる構成としたから、一方の側のクランプ型を使
用し、曲げ型を正回転させた場合と、他方の側のクラン
プ型を使用し、曲げ型を逆回転させた場合とにおいて、
単一の曲げ型の使用により曲げ対象となる管材の曲げ方
向の変更に対応でき、回転部分の構成の簡素化と併せて
従来に比して大幅な小型化が実現される。
【0052】また、プレッシャ型を前記管材の曲げ面上
から退避させる手段を備えたから、一方のクランプ型に
管材を挾持して行われる曲げ動作中に、他方のクランプ
型の側にあり、使用されないプレッシャ型を退避させる
ことにより、このプレッシャ型と、前記曲げ面内にて振
れる管材の先端側との干渉を回避することができ、曲げ
角度が90°を超える曲げ作業を良好に行わせることがで
きる等、本発明は優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のパイプベンダーの全体構成を模式的に
示す平面図である。
【図2】本発明のパイプベンダーにおける曲げ装置の構
成を示す正面断面図である。
【図3】曲げ型の回転駆動機構の動作説明図である。
【図4】回転軸の上端における曲げ型の取り付け態様を
示す拡大断面図である。
【図5】本発明のパイプベンダーによる管材の曲げ手順
の説明図である。
【図6】曲げ型及びクランプ型の分離動作の説明図であ
る。
【図7】従来のパイプベンダーの全体構成を模式的に示
す平面図である。
【図8】従来のパイプベンダーの動作説明図である。
【図9】曲げ型とクランプ型との対向部の横断面図であ
る。
【符号の説明】
1 曲げ型 1a 上型 1b 中型 1c 下型 2 クランプ型 2a 上型 2b 下型 3 プレッシャ型 10 回転軸 30 支軸 32 退避アーム 40 分離ロッド 41 押し上げ軸 P 管材 S1 駆動シリンダ S2 進退シリンダ S3 退避シリンダ S4 分離シリンダ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外周に曲げ案内用の凹溝が形成された円
    板状の曲げ型と、前記凹溝との間に曲げ対象となる管材
    を挾持するクランプ型と、該クランプ型と同側にて前記
    管材の後続部を支えるプレッシャ型とを備え、前記クラ
    ンプ型と曲げ型とを該曲げ型の軸回りに回転させ、前記
    管材を前記凹溝の案内に沿って曲げるようになしたパイ
    プベンダーにおいて、前記曲げ型を、前記軸方向に分離
    可能な割り型とし、これらの割り型夫々の前記管材の送
    り込み経路を挾んだ両側に前記クランプ型の半部を一体
    的に形成して、夫々の側のクランプ型、及びこれらに対
    応させて設けたプレッシャ型を選択的に用い、前記曲げ
    型の回転を正逆両方向に行わせて前記管材の曲げ方向を
    変更する構成としてあることを特徴とするパイプベンダ
    ー。
  2. 【請求項2】 前記プレッシャ型を、前記曲げ型の回転
    による前記管材の曲げ面上から退避させる手段を備える
    請求項1記載のパイプベンダー。
JP30475797A 1997-11-06 1997-11-06 パイプベンダー Pending JPH11138215A (ja)

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