JPH1113796A - ドラムブレーキ装置 - Google Patents
ドラムブレーキ装置Info
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- JPH1113796A JPH1113796A JP9174359A JP17435997A JPH1113796A JP H1113796 A JPH1113796 A JP H1113796A JP 9174359 A JP9174359 A JP 9174359A JP 17435997 A JP17435997 A JP 17435997A JP H1113796 A JPH1113796 A JP H1113796A
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Abstract
らのアンカー反力によって制御可能で、しかもホイール
シリンダの構造を単純化して、ホイールシリンダの小型
・軽量化を図ることができるドラムブレーキ装置を得
る。 【解決手段】 アンカー部9を、ホイールシリンダ5か
ら離間させて別体に装備すると共に、前記ホイールシリ
ンダ5は、圧力室10に供給される液圧によって一方の
ブレーキシュー3の端部に向けて進退駆動される駆動ピ
ストン12と、前記駆動ピストン12に対して略同一軸
線上に配置され、他方のブレーキシュー4に向かって進
退可能に装備されてアンカー反力が一定以上になると前
記圧力室10への液圧供給を停止させる制御ピストン1
7とを備える。
Description
るドラムブレーキ装置に関し、詳しくは、ブレーキシュ
ーを拡開操作するホイールシリンダの構造の単純化やコ
ンパクト化によってコストの低減及び装置の軽量化を図
ることのできるドラムブレーキ装置に関するものであ
る。
は、一般に、入力部(ホイールシリンダ)と、該入力部
からの力によりドラム内で拡張してブレーキ力を発生す
るブレーキシューと、ブレーキシューを支持してアンカ
ー反力を受けるアンカー部とを具備した構成からなる。
そして、ドラムの前進方向に対して入力部が入口側、ア
ンカー部が出口側にあるものをリーディング・シュー、
アンカー部が入口側、入力部が出口側にあるものをトレ
ーリング・シューと呼ぶ。
ディングトレーリング式、ツーリーディング式及びデュ
オサーボ式等の種類のものが使用されている。リーディ
ングトレーリング式は、対向する一対のシューの一方の
対向端間にシューを拡開するホイールシリンダを配する
と共に、他方の各シュー端にアンカー部を配し、リーデ
ィング・シューとトレーリング・シューとを組み込んだ
もので、安定性に優れ、また、駐車ブレーキの組み込み
も容易である。これに対し、ツーリーディング式は、リ
ーディング・シューを2個組み込んだ構成のものであ
り、そのうち単動型(TP1W)のものは、前進時には
ゲインが高く、後進時にはツートレーリング式となって
相対的に前進時よりゲインが低下する。ツーリーディン
グ式の複動型(TP2W)のものは、前後進とも同じ効
きで高いゲインを有する。また、デュオサーボ式は、2
個のシューをリンク結合し、プライマリ・シューに生じ
るブレーキ力をセカンダリ・シューの入力として働かせ
るもので、前後進とも同じ効きを示すゲインの高いブレ
ーキである。
は、ホイールシリンダが2個必要なため高価になり、ま
た、駐車ブレーキの機構が複雑になるという問題があっ
た。また、上記デュオサーボ式は、リーディングトレー
リング式やツーリーディング式のものと比較して、極め
て高いブレーキ効力が得られ、小型化し易く、また、駐
車ブレーキの組み込みも容易であるという多くの長所を
持つが、その反面、例えば、ブレーキシューのライニン
グ摩擦係数及び回転ドラムの接触状況の変化に敏感でブ
レーキの効きの変動が大きく、安定した制動特性が得ら
れないという重大な難点があった。また、上記リーディ
ングトレーリング式の場合は、前の2者と比較して、安
定性に優れ、また、駐車ブレーキの組み込みも容易であ
るが、ブレーキの効きが低く、それを補うために、マス
タシリンダの倍力装置を大型化したり、ドラム径を大き
くしなければならず、ドラムブレーキ装置の小型化を困
難にしていた。
って一長一短があるため、搭載する車両の走行性能や用
途や生産規模等に応じて、形式を選定するなどの対応が
試みられてきた。しかし、近年の車両の走行性能の向上
に伴い、ブレーキ装置は、ブレーキ効力の向上が重要な
課題とされている。そこで、最近では、デュオサーボ式
のドラムブレーキ装置において、ブレーキの効きの安定
性が低いという難点を解消ための工夫が、注目されてい
る。
装置において、ブレーキの効きの安定性を高める工夫と
しては、ブレーキシューを拡開操作するホイールシリン
ダの動作を、ブレーキシューからのアンカー反力によっ
て制御可能にすること等が注目されている。
ンダの動作をブレーキシューからのアンカー反力によっ
て制御可能にするために、ホイールシリンダの構造が煩
雑化するようでは、ホイールシリンダが大型化して、ブ
レーキ装置の大型化や重量化という問題を招き、また、
ホイールシリンダが高価になるために、ブレーキ装置の
コストアップを招く虞がある。また、ホイールシリンダ
の動作をブレーキシューからのアンカー反力によって制
御可能にするために、例えばホイールシリンダのシリン
ダボディにアンカー反力が作用する構成とすると、シリ
ンダボディ自体を高強度の高価な材料で頑丈に製作しな
ければならず、この場合も、ホイールシリンダの高額化
や大型化という問題を招く虞があった。
あり、その目的とするところは、ホイールシリンダの動
作がブレーキシューからのアンカー反力によって制御可
能で、しかもホイールシリンダの構造を単純化して、ホ
イールシリンダの小型・軽量化を図ることができ、例え
ば、デュオサーボ式のブレーキ装置に適用することによ
って、ブレーキ効力が高く、しかも、ブレーキの効きの
安定性にも優れ、また、駐車ブレーキの組み込みも容易
にできて、ブレーキシステムの小型化やコスト低減を図
ることができるドラムブレーキ装置を提供することにあ
る。
の本発明に係るドラムブレーキ装置は、ドラム内空間に
対向配備された一対のブレーキシューと、これらのブレ
ーキシューの一方の対向端間に配設されると共に圧力室
に供給される液圧によって前記ブレーキシューをドラム
に押圧する駆動ピストン及びアンカー反力に応じて前記
圧力室への液圧供給を制御する制御ピストンを備えたホ
イールシリンダとを備えるドラムブレーキ装置であっ
て、前記ブレーキシューからのアンカー反力を受けるた
めのアンカー部と、前記アンカー反力が一定倍率に達す
ると該アンカー反力を前記アンカー部と前記制御ピスト
ンとに分配する制御用てこ部材とを有し、前記アンカー
部を、前記ホイールシリンダとは別体品とし、且つ前記
ブレーキシューを支持するバッキングプレート上に装備
すると共に、前記ホイールシリンダは、基端を前記圧力
室に臨ませると共に先端を一方のブレーキシューの端部
に対向させて前記圧力室に供給される液圧によって該ブ
レーキシューに向けて進退駆動される前記駆動ピストン
と、シリンダ壁によって前記圧力室の背部に画成されマ
スタシリンダからの液圧を受ける制御室と、前記駆動ピ
ストンに対して略同一軸線上を他方のブレーキシューに
向かって進退可能なように基端を前記制御室に臨ませる
と共に先端を他方のブレーキシューの端部に対向させて
アンカー反力によって制御室側に変位すると前記圧力室
への液圧供給を停止させる前記制御ピストンとを備えた
ことを特徴とするものである。
がなされるとマスタシリンダからの液圧がホイールシリ
ンダの制御室を介して圧力室に供給されて、駆動ピスト
ンが圧力室から押し出され、一方のブレーキシュー(プ
ライマリ・シュー)の端部をドラム側に押圧する。この
駆動ピストンによる押圧力によって各ブレーキシューが
拡開してドラムに押し付けられて、制動力が発生する。
この制動時には、セカンダリ・シューから、ブレーキ効
力に応じた大きさのアンカー反力が、制御用てこ部材を
介して、ホイールシリンダとは別体のアンカー部と、ホ
イールシリンダの制御ピストンに、所定の比率に分配さ
れて負荷される。
動ピストンと制御ピストンとが、同一軸線上を変位する
ように、直列的に配置されているため、両ピストン、が
並列に配置されるような構造と比較すると、シリンダボ
ディのピストン径方向の寸法を最小限にコンパクトにま
とめることができ、また、圧力室と制御室とを連通させ
る液通路の形成も容易になる。
ンダリ・シューからのアンカー反力が一定倍率に達する
と(即ち、ブレーキ効力が所定の倍率に達すると)、前
記制御用てこ部材を介して制御ピストンに作用している
アンカー反力によって、制御ピストンが制御室側に変位
して、圧力室への液圧供給を停止させる。この制御ピス
トンの動きによって、駆動ピストンに作用している圧力
室の液圧が一定に保たれる。また、制御ピストンが圧力
室への液圧供給を停止させている状態での制動状況下
で、ブレーキ効力が低下すると、制御用てこ部材を介し
て制御ピストンに作用していたアンカー反力が弱まり、
マスタシリンダからの液圧によって制御ピストンが再び
進出方向(制御用てこ部材側)に押し出されるため、制
御室から圧力室への液圧供給が再開される。以上のよう
に、制御ピストンがアンカー反力に応じて圧力室への液
圧供給を制御して、アンカー反力がマスタシリンダから
の入力に対して一定倍率になるようにブレーキ効力を安
定させ、ブレーキの効きの変動を抑える。
キ装置の好適な実施の形態を図面に基づいて詳細に説明
する。図1乃至図3は本発明に係るドラムブレーキ装置
の一実施形態を示したもので、図1はドラムブレーキ装
置の正面図、図2は図1中のホイールシリンダの拡大縦
断面図、図3は図1のホイールシリンダ及びその周辺の
拡大図である。
サーボ式と呼ばれるもので、円筒形のドラム内の空間に
対向配備されるプライマリ・シュー3とセカンダリ・シ
ュー4との一対のブレーキシュー3、4と、これらのブ
レーキシュー3、4の一方の対向端間に配設されて各ブ
レーキシュー3、4を拡開するホイールシリンダ5と、
これらのブレーキシュー3、4の他方の対向端間に配設
されてプライマリ・シュー3の出力をセカンダリ・シュ
ー4に入力するアジャスタ(リンク機構)6と、これら
の構成部材を支持するバッキングプレート7と、前記ブ
レーキシュー3、4の一方の対向端間に配設されると共
に各ブレーキシュー3、4の端部が当接するピン部91
を備えて前記ブレーキシュー3、4からのアンカー反力
を受けるアンカー部9とを備えている。
周面に沿う円弧板状のリム3a、4aと、これらのリム
3a、4aから内径側に張り出したウェブ3b、4b
と、前記リム3a、4aの外周に貼着されたライニング
3c、4cとからなる。そして、それぞれのブレーキシ
ュー3、4は、ドラムの内周面に向かって進退自在に、
バッキングプレート7に取り付けられている。また、バ
ッキングプレート7上のブレーキシュー3、4の互いに
対向した各端部同士は、図示せぬリターンスプリングに
よって、互いに接近する方向(即ち、ドラムから離間す
る方向)に付勢されている。
レーキを構成するストラット71や、パーキングレバー
72も組込まれている。前記パーキングレバー72は、
パーキングレバーピン73回りに回動操作可能で、前記
一対のブレーキシュー3、4は前記パーキングレバー7
2の回動操作によってもドラムに押圧可能にされてい
る。
3、4のライニング3c、4cの摩耗の進行に応じて、
これらのブレーキシュー3、4の端部間の間隔を調整す
るものである。つまり、不図示のアジャスタスプリング
により先端がアジャスタ上の調整用歯車6aに当接され
た図示せぬアジャスタレバーの動作で、ブレーキシュー
3、4の端部間の間隔を自動調整するように構成されて
いる。
ダ5とは別体品で、ホイールシリンダ5から離間して、
前記バッキングプレート7上に取り付けられている。こ
のアンカー部9は、中心軸線をドラムの軸線方向に向け
た円柱状のピン部91を有し、該ピン部91の外周面が
アンカー反力を受けるための接触面となる。前記ピン部
91は単一であり、該ピン部91の外周面の一側にはプ
ライマリ・シュー3の端部が当接され、他側には制御用
てこ部材25を介して、セカンダリ・シュー4の端部が
当接されている。
走行時におけるドラムの回転方向は、図中の矢印(イ)
方向である。従って、前記ピン部91は、前進走行中の
制動時には、セカンダリ・シュー4から制御用てこ部材
25を介してアンカー反力を受け、後進走行中の制動時
にはプライマリ・シュー3からアンカー反力を直接受け
る。
ン部91との接触面は、前記ピン部91の外周面よりも
僅かに径の大きな凹円弧面とされている。また、前記制
御用てこ部材25のピン部91に対する接触面は、前記
ピン部91の外周面よりも僅かに径の大きな凹円弧面と
されている。更に、セカンダリ・シュー4の端部に対す
る前記制御用てこ部材25の接触面25aは凸状の円弧
面に形成され、この接触面25aに対するセカンダリ・
シュー4の端部の接触面は、前記接触面25aよりも僅
かに径の大きな凹円弧面とされている。
きの安定性が低いという従来のデュオサーボ式のドラム
ブレーキ装置の難点を解消するために、工夫を凝らした
ものである。具体的には、前記ホイールシリンダ5は、
図2に示すように、基端を圧力室10に臨ませると共に
先端を一方のブレーキシュー3の端部に対向させて前記
圧力室10に供給される液圧によって該ブレーキシュー
3に向けて進退駆動される駆動ピストン12と、後述の
シリンダボディ29のシリンダ壁30によって前記圧力
室10の背部に画成され、ブレーキ操作に応じた液圧を
発生するマスタシリンダ(M/C)からの液圧を受ける
制御室16と、前記駆動ピストン12に対して略同一軸
線上を他方のブレーキシュー4に向かって進退可能なよ
うに基端を前記制御室16に臨ませると共に先端を他方
のブレーキシュー4の端部に対向させた制御ピストン1
7と、前記制御ピストン17に穿設された液通路19と
前記シリンダ壁30に穿設された液通路22とを順に経
て前記圧力室10と制御室16とを連通させる連絡流路
24と、前記制御室16内に装備されて前記制御ピスト
ン17の液通路19を開閉する弁体27と、前述の各ピ
ストン12、17を摺動可能に支持すると共に前述の圧
力室10及び制御室16を提供している前記シリンダボ
ディ29とを備えた構成からなる。
ール溝に装備された環状のシール部材31を介して、前
記シリンダボディ29に液密に摺動可能に保持されてい
る。また、駆動ピストン12は、前記圧力室10に圧装
されたスプリング(圧縮コイルばね)50によって、ブ
レーキシュー3側に付勢されている。前記駆動ピストン
12の先端側は、ピストンロッド32と、入力レバー3
3とを介して、前記ブレーキシュー3の端部に当接され
ている。前記ピストンロッド32は、前記駆動ピストン
12に接触する端部が凸球面32aに形成されている。
そして、前記駆動ピストン12の先端には、前記凸球面
32aが回転可能に接触する凹球面12aが形成されて
いる。このように、駆動ピストン12とピストンロッド
32とを球面接触にすることで、制動動作時に、駆動ピ
ストン12に不都合な捩れ力が作用することを抑制でき
る。
34に摺動可能に嵌合している。このプラグ34は、シ
リンダボディ29に嵌合している。プラグ34とシリン
ダボディ29との間は、プラグ34の外周部のシール溝
に装備された環状のシール部材36によって液密に保持
されている。また、プラグ34は、前記シリンダボディ
29に嵌合している係止リング37によって、ブレーキ
シュー4側への移動が規制される。また、前記制御ピス
トン17は、前記プラグ34の先端部の縮径部34aに
当接することによって、ブレーキシュー4側への移動が
制限される。前記制御ピストン17の先端側外周には、
環状のシール部材39が嵌合装備され、該シール部材3
9によって、制御ピストン17とプラグ34との間の液
密が保持される。
環状のシール部材40が嵌合装備され、該シール部材4
0によって、前記制御室16を画成しているシリンダ壁
30と制御ピストン17との間の液密が保持される。前
記シール部材40は、前記制御室16が前記制御ピスト
ン17の周囲のクリアランスにより前記連絡流路24と
連通状態になることを防止する。但し、このシール部材
40は、開口部を制御室16側に向けたカップシール
で、圧力室10側の液圧が所定以上になると、その液圧
によってリップ部が弾性変形を起こすことにより前記制
御ピストン17の周囲の封止を解いて、圧力室10から
制御室16への作動液の戻りを許容する逆止弁としても
機能する。
圧装されたセットプリング106によって、ブレーキシ
ュー4側に付勢されている。そして、この制御ピストン
17の先端には、ピストンロッド42が嵌合装備されて
いる。このピストンロッド42には、前記ピン部91と
ブレーキシュー4の端部との間に挟持された制御用てこ
部材25の一端部が当接されていて、前記ブレーキシュ
ー4からのアンカー反力の一部が前記制御用てこ部材2
5を介して作用する。
ン部91への接触部25bと、セカンダリ・シュー4の
端部への接触部25cと、ピストンロッド42の平坦な
先端面に当接する凸円弧面状の接触部25dとを具備し
た構成からなり、図3に示すように、前記ブレーキシュ
ー4との接触点P2に作用するアンカー反力によって、
前記ピン部91との接触点P1を支点として回動し、前
記ピストンロッド42との接触点P3にアンカー反力を
伝達する。その際、各接触点P1、P2、P3によって
設定されるてこ比に応じて、セカンダリ・シュー4から
のアンカー反力を分配して、ピストンロッド42に伝達
するアンカー反力を低減させる。
ダボディ29との間には、シリンダボディ29内への異
物の侵入を防止するためのブーツ44、45が組み付け
られている。
5、ピストンロッド42を介して制御ピストン17に伝
達されるアンカー反力が、制御ピストン17に作用する
制御室16内の液圧(即ち、マスタシリンダからの液
圧)よりも大きくなって、アンカー反力によって制御ピ
ストン17が弁体27側に変位すると、前記制御ピスト
ン17に穿設されている液通路19を閉塞するもので、
ゴム材料により一体成形された弁本体48と、該弁本体
48に嵌着された金属製のホルダー49とから構成され
ている。
9の開口端に形成されたすり鉢形の弁座部50に着座し
て液通路19を塞ぐ略半球形の弁頭部51と、該弁頭部
51の基端側に連なると共に外径が前記弁頭部51より
も大きな柱状を成した把持部52とを具備した構成から
なっている。さらに、前記把持部52の途中には、前記
液通路19側に向けた付勢力を受ける鍔部54が装備さ
れている。
51を挿通させる開口が形成された円盤状をなして前記
弁頭部51と把持部52との境界部の段差部に面接触す
る端面被覆部57と、該端面被覆部57の周縁部から延
出して前記把持部52の外周に嵌合する筒状部58と、
該筒状部58の周端部から径方向に張り出して前記鍔部
54に当接する鍔部当接部60とを具備した構成からな
る。
を付勢しているセットプリング106によって前記制御
室16の内底部に押圧固定されたガイド筒62によっ
て、前記液通路19側に摺動可能に保持され、且つ、前
記ガイド筒62内に装備されたバルブスプリング(圧縮
コイルばね)105により、前記液通路19側に付勢さ
れている。前記ガイド筒62は、液通路19側の端面
に、前記ホルダー49の鍔部当接部60が当接すること
によって前記弁体27の最大突出位置を規制する係止部
64を有している。
は、非制動時にはホイールシリンダ5の圧力室10と制
御室16とが連通した状態にある。そして、ブレーキ操
作がなされるとマスタシリンダ(M/C)からの液圧が
前記制御室16を介して圧力室10に供給されて、駆動
ピストン12が圧力室10から押し出され、一方のブレ
ーキシュー(プライマリ・シュー)3の端部をドラム側
に押圧する。この駆動ピストン12による押圧力によっ
て各ブレーキシュー3、4が拡開してドラムに押し付け
られて、制動力が発生する。この制動時には、セカンダ
リ・シュー4から、ブレーキ効力に応じた大きさのアン
カー反力が、制御用てこ部材25を介して、ホイールシ
リンダ5とは別体のアンカー部9と、ホイールシリンダ
5の制御ピストン17に、所定の比率に分配されて負荷
される。
駆動ピストン12と制御ピストン17とが、同一軸線上
を変位するように、直列的に配置されているため、両ピ
ストン12、17が並列に配置されるような構造と比較
すると、シリンダボディのピストン径方向の寸法を最小
限にコンパクトにまとめることができる。また、圧力室
10と制御室16とを連通させる液通路22の形成も容
易になる。
ンダリ・シュー4からのアンカー反力が一定倍率に達す
ると(即ち、ブレーキ効力が所定の倍率に達すると)、
前記制御用てこ部材25を介して制御ピストン17に作
用しているアンカー反力によって、制御ピストン17が
制御室16側に変位する。この制御ピストン17の変位
によって、制御ピストン17に穿設した液通路19が前
記弁体27によって閉じられ、制御室16から圧力室1
0への液圧供給が停止されることで、圧力室10内の液
圧が一定に保たれる。
液圧供給を停止させている状態での制動状況下で、ブレ
ーキ効力が低下すると、制御用てこ部材25を介して制
御ピストン17に作用していたアンカー反力が弱まり、
マスタシリンダからの液圧によって制御ピストン17が
再び進出方向(制御用てこ部材25側)に押し出される
ため、弁体27が液通路19の弁座部50から離れて、
制御室16から圧力室10への液圧供給が再開される。
ー反力に応じて圧力室10への液圧供給を制御して、ア
ンカー反力がマスタシリンダからの入力に対して一定倍
率になるようにブレーキ効力を安定させるため、ブレー
キの効きの変動を抑えることができる。なお、本発明
は、デュオサーボ式以外のドラムブレーキ装置にも応用
可能である。
レーキ装置によれば、制動時には、セカンダリ・シュー
から、ブレーキ効力に応じた大きさのアンカー反力が、
制御用てこ部材を介して、ホイールシリンダとは別体の
アンカー部と、ホイールシリンダの制御ピストンに、所
定の比率に分配されて負荷される。そのため、例えばホ
イールシリンダのシリンダボディにアンカー部が一体的
に装備されてアンカー反力の全量がホイールシリンダに
作用する場合と比較すると、ホイールシリンダの耐荷重
を、実際にセカンダリ・シューが発生するアンカー反力
よりも小さく設定することができ、ホイールシリンダの
シリンダボディを、強度がそれほど高くない安価な材料
で形成したり、シリンダボディの肉厚を薄くして、ホイ
ールシリンダの製造コストを低減させたり、小型・軽量
化を図ることができる。
動ピストンと制御ピストンとが、同一軸線上を変位する
ように、直列的に配置されているため、両ピストンが並
列に配置されるような構造と比較すると、シリンダボデ
ィのピストン径方向の寸法を最小限にコンパクトにまと
めることができる。また、圧力室と制御室とを連通させ
る液通路の形成も容易になり、ホイールシリンダの構造
の単純化を図ることができる。
は、制動時にセカンダリ・シューからのアンカー反力が
一定倍率に達すると、前記制御用てこ部材を介して制御
ピストンに作用しているアンカー反力によって、制御ピ
ストンが制御室側に変位して、圧力室への液圧供給を停
止させる。この制御ピストンの挙動によって、駆動ピス
トンに作用している圧力室の液圧が一定に保たれる。さ
らに、制御ピストンが圧力室への液圧供給を停止させて
いる状態での制動状況下で、ブレーキ効力が低下する
と、制御用てこ部材を介して制御ピストンに作用してい
たアンカー反力が弱まり、マスタシリンダからの液圧に
よって制御ピストンが再び進出方向(制御用てこ部材
側)に押し出されるため、制御室から圧力室への液圧供
給が再開される。以上のように、制御ピストンがアンカ
ー反力に応じて圧力室への液圧供給を制御して、アンカ
ー反力がマスタシリンダからの入力に対して一定倍率に
なるようにブレーキ効力を安定させ、ブレーキの効きの
変動を抑えることができる。
リンダの動作をブレーキシューからのアンカー反力によ
って制御が可能で、しかもホイールシリンダの構造を単
純化して、ホイールシリンダの小型・軽量化を図ること
ができる。そして、例えば、デュオサーボ式のブレーキ
装置に適用することによって、ブレーキ効力が高く、し
かも、ブレーキの効きの安定性にも優れ、また、駐車ブ
レーキの組み込みも容易にできて、ブレーキシステムの
小型化やコスト低減を図ることができるドラムブレーキ
装置を提供可能になる。
の正面図である。
イールシリンダの拡大縦断面図である。
イールシリンダ及びその周辺の拡大図である。
Claims (1)
- 【請求項1】 ドラム内空間に対向配備された一対のブ
レーキシューと、これらのブレーキシューの一方の対向
端間に配設されると共に圧力室に供給される液圧によっ
て前記ブレーキシューをドラムに押圧する駆動ピストン
及びアンカー反力に応じて前記圧力室への液圧供給を制
御する制御ピストンを備えたホイールシリンダとを備え
るドラムブレーキ装置であって、 前記ブレーキシューからのアンカー反力を受けるための
アンカー部と、前記アンカー反力が一定倍率に達すると
該アンカー反力を前記アンカー部と前記制御ピストンと
に分配する制御用てこ部材とを有し、 前記アンカー部を、前記ホイールシリンダとは別体品と
し、且つ前記ブレーキシューを支持するバッキングプレ
ート上に装備すると共に、 前記ホイールシリンダは、基端を前記圧力室に臨ませる
と共に先端を一方のブレーキシューの端部に対向させて
前記圧力室に供給される液圧によって該ブレーキシュー
に向けて進退駆動される前記駆動ピストンと、シリンダ
壁によって前記圧力室の背部に画成されマスタシリンダ
からの液圧を受ける制御室と、前記駆動ピストンに対し
て略同一軸線上を他方のブレーキシューに向かって進退
可能なように基端を前記制御室に臨ませると共に先端を
他方のブレーキシューの端部に対向させてアンカー反力
によって制御室側に変位すると前記圧力室への液圧供給
を停止させる前記制御ピストンとを備えたことを特徴と
するドラムブレーキ装置。
Priority Applications (5)
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---|---|---|---|
JP17435997A JP3860884B2 (ja) | 1997-06-30 | 1997-06-30 | ドラムブレーキ装置 |
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EP98111764A EP0887570B1 (en) | 1997-06-26 | 1998-06-25 | Drum brake |
DE69817686T DE69817686T2 (de) | 1997-06-26 | 1998-06-25 | Trommelbremse |
IDP980920A ID20497A (id) | 1997-06-26 | 1998-06-26 | Rem teromol |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP17435997A JP3860884B2 (ja) | 1997-06-30 | 1997-06-30 | ドラムブレーキ装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH1113796A true JPH1113796A (ja) | 1999-01-22 |
JP3860884B2 JP3860884B2 (ja) | 2006-12-20 |
Family
ID=15977254
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17435997A Expired - Lifetime JP3860884B2 (ja) | 1997-06-26 | 1997-06-30 | ドラムブレーキ装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP3860884B2 (ja) |
-
1997
- 1997-06-30 JP JP17435997A patent/JP3860884B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3860884B2 (ja) | 2006-12-20 |
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