JP4198822B2 - デュオサーボ式ドラムブレーキ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、デュオサーボ式ドラムブレーキ装置に関するもので、詳しくは、制動力の安定したデュオサーボ式ドラムブレーキ装置を安価に生産可能にするための改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、車両の走行を制動するために種々の形式のドラムブレーキ装置が用いられているが、これらのドラムブレーキ装置は、略円筒状のドラムの内周面に押圧されるブレーキシューの配置によって、リーディングトレーリング式やツーリーディング式、若しくはデュオサーボ式等に分類される。
【0003】
デュオサーボ式のドラムブレーキ装置は、一般に、円筒状のドラム内に、互いに対向して配置されたプライマリ・シューとセカンダリ・シューの一対のブレーキシューを備える。
プライマリ・シューは、ドラムの前進回転方向入口側が入力部とされると共に、ドラムの前進回転方向出口側は例えばアジャスタを介してセカンダリ・シューの入口側に連結される。一方、セカンダリ・シューの出口側はバッキングプレート上に装備されたアンカー部に当接させられ、プライマリ・シュー及びセカンダリ・シューに作用するアンカー反力をこのアンカー部で受け止めるようになっている。
【0004】
これにより、プライマリ・シュー及びセカンダリ・シューを拡開させてドラムの内周面に押し付けると、プライマリ・シューに作用するアンカー反力がセカンダリ・シューの入口側に入力してセカンダリ・シューをドラム内周面に押し付けるように作用するため、プライマリ・シューとセカンダリ・シューの双方がリーディング・シューとして動作し、非常にゲインの高い制動力を得ることができる。
【0005】
前述したデュオサーボ式ドラムブレーキ装置は、リーディングトレーリング式やツーリーディング式のドラムブレーキ装置と比較して、極めて高い制動力を得ることができるばかりでなく、小型化し易く、かつ、駐車ブレーキの組み込みも容易である等の多くの長所を有している。
ところが、このようなデュオサーボ式ドラムブレーキ装置は、ブレーキシューのライニングの摩擦係数の変化に敏感であるため、制動力を安定させにくい傾向にあり、制動力を安定化させる工夫が要求されている。
【0006】
このような背景から、本願出願人は、ドラム内空間に対向配置されるプライマリ・シュー及びセカンダリ・シューの一対のブレーキシューと、各ブレーキシューをドラムに押圧するピストンを装備して前記ブレーキシューの一方の対向端間に配置されるホイールシリンダと、各ブレーキシューからのアンカ反力を受けるアンカーピンと、前記セカンダリ・シューのアンカ反力をセカンダリ・シュー用のアンカーピン及びピストンとに所定の比率で分配するコントロールレバーとを備えると共に、前記ホイールシリンダ内には、アンカ反力によって前記ピストンがホイールシリンダ内に押し戻された時、ホイールシリンダ内に液圧を導入する液通路を閉じる開閉弁機構を設けた改良型のデュオサーボ式ドラムブレーキ装置を既に提案している。
【0007】
ドラムブレーキ装置において、アンカ反力は制動力の増大に伴って増大する。しかし、上述の改良型デュオサーボ式ドラムブレーキ装置によれば、アンカ反力が規定値に達すると、ホイールシリンダへブレーキ液圧を導入する液通路が開閉弁機構によって閉じられ、それ以上の制動力の増大が阻止される。従って、このデュオサーボ式ドラムブレーキ装置においては、発生する制動力を制限して安定させることができ、結局、デュオサーボ式の特長である高い制動力の効きを維持しながら、安定したブレーキ装置の提供が可能になる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述したデュオサーボ式ドラムブレーキ装置において、アンカ反力をアンカーピンとホイールシリンダのピストンとに分配するコントロールレバーは、ブレーキシューからアンカ反力を受けるシュー当接部、アンカーピンにアンカ反力を伝達するためのアンカー当接部、ピストンにアンカ反力を伝達するためのロッド当接部など、各種の当接部を装備しなければならないため、形状が複雑化し易い。また、アンカ反力により変形を起こさない高い強度が要求されるだけでなく、各当接部が簡単に摩耗しないように高い耐摩耗性を持たせることも要求される。
以上の機械的な要求条件を満足させるため、コントロールレバーは、金属無垢材から切削加工等により所定形状に仕上げたり、或いは、鍛造等を組み合わせて製造している。
ところが、このような製造方法は、切削加工等に時間がかかるため、コントロールレバーの生産性を向上させることが難しく、また、コントロールレバーの製造単価を高くしてブレーキ装置のコストアップを招くという問題が生じる。
【0009】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、制動効率が高く且つブレーキの効きが安定していながら、構成部品の製造単価の低減により製造コストを安価にできるデュオサーボ式ドラムブレーキ装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明に係るデュオサーボ式ドラムブレーキ装置は、ドラム内空間に対向配置されるプライマリ・シュー及びセカンダリ・シューの一対のブレーキシューと、各ブレーキシューをドラムに押圧するピストンを装備して前記一対のブレーキシューの一方の対向端間に配置されたホイールシリンダと、各ブレーキシューからのアンカ反力を受けるアンカーピンと、前記セカンダリ・シューのアンカ反力をセカンダリ・シュー用のアンカーピン及びピストンとに所定の比率で分配するコントロールレバーとを備えると共に、前記ホイールシリンダ内には、アンカ反力によって前記ピストンがホイールシリンダ内に押し戻される時、ホイールシリンダ内に液圧を導入する液通路を閉じる開閉弁機構を設けたデュオサーボ式ドラムブレーキ装置において、前記コントロールレバーは、金属板をプレス加工によって所定構造に形成したレバー本体と、該レバー本体に嵌着するレバーピンとで構成し、前記レバー本体は、折曲加工されて対向する一対のフランジ板部とこれらのフランジ板部の一端を互いに連結する連結板部とを有し、前記連結板部に形成する湾曲面が前記アンカーピンに外接状態に係合してアンカ反力を伝達するアンカー当接部として機能し、前記各フランジ板部の他端側が前記ホイールシリンダのピストンに接続されたピストンロッドにアンカ反力を伝達するロッド当接部として機能し、前記レバーピンは、前記レバー本体の中央部において前記フランジ板部に嵌挿され且つ前記セカンダリ・シューに当接して前記セカンダリ・シューからのアンカ反力を受けるシュー当接部として機能することを特徴とする。
【0011】
そして、上記構成によれば、制動時に、制動力の増大に伴ってアンカ反力が増加して、アンカ反力が規定値に達すると、コントロールレバーからホイールシリンダのピストンに分配されるアンカ反力によってピストンがホイールシリンダ内に戻される。その結果、ホイールシリンダへブレーキ液圧を導入する液通路は、開閉弁機構によって閉じられて、それ以上の制動力の増大が阻止される。
【0012】
そして、アンカ反力をアンカーピンとホイールシリンダのピストンとに分配するコントロールレバーは、金属板のプレス加工によって形成されたレバー本体と、レバー本体に嵌挿されるレバーピンとで構成されるため、金属無垢材から切削加工により所定形状に仕上げる場合と比較すると、コントロールレバーの生産性を向上させると共に製造単価の低減を図ることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るデュオサーボ式ドラムブレーキ装置の好適な実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1乃至図6は本発明に係るデュオサーボ式ドラムブレーキ装置の一実施形態を示したもので、図1はドラムブレーキ装置の正面図、図2は図1に示したA部の拡大図、図3は図2に示したコントロールレバーの斜視図、図4は図3に示したコントロールレバーを構成するレバー本体の斜視図、図5は図3のB矢視図、図6は図5のC−C線に沿う断面図である。
【0014】
図1に示したデュオサーボ式ドラムブレーキ装置200は、略円筒形の図示せぬドラム内の空間に対向配備されるプライマリ・シュー3とセカンダリ・シュー12との一対のブレーキシュー3,12と、これらのブレーキシュー3,12の一方の対向端間に配設されて各ブレーキシュー3,12を拡開するホイールシリンダ1と、これらのブレーキシュー3,12の他方の対向端間に配設されてプライマリ・シュー3の出力をセカンダリ・シュー12に入力するリンクとしての機能を兼ねるアジャスタ7と、これらの構成部材を支持するバッキングプレート17と、ホイールシリンダ1のシリンダボディ100の上部両端に固定装備されたアンカーピン2,15とを備えている。
【0015】
シリンダボディ100でのアンカーピン2,15の装備箇所は、所定の肉厚のフランジ部101となっている。アンカーピン2,15は、フランジ部101を貫通してバッキングプレート17に螺着するねじ部を有していて、シリンダボディ100をバッキングプレート17に固定するシリンダ取り付けボルトを兼ねている。
【0016】
各ブレーキシュー3,12は、ドラム内周面に沿う円弧板状のリム3a,12aと、これらリム3a,12aから内径側に張り出したウェブ3b,12bと、リム3a,12aの外周に貼着されたライニング3c,12cとからなる。そして、各ブレーキシュー3,12は、ドラムの内周面に向かって進退自在に、ウェブ3b,12bを貫通する支持部材40によってバッキングプレート17に取り付けられている。
【0017】
また、各ブレーキシュー3,12は、一端をブレーキシュー3,12のウェブ3b,12bに係合させると共に、他端側をシリンダボディ100のフランジ部101上に立設されたスプリングエンドピン21に係合させたシュースプリング18,19によって、互いに接近する方向(即ち、ドラムから離間する方向)に付勢されている。
【0018】
また、バッキングプレート17上には、駐車ブレーキを構成するストラット5や、パーキングレバー16も組込まれている。パーキングレバー16はパーキングレバーピン13によりバッキングプレート17に回動可能に連結されていて、一対のブレーキシュー3,12はパーキングレバー16の回動操作によってもドラムに押圧可能にされている。
【0019】
各ブレーキシュー3,12の他方の対向端間に配備されたアジャスタ7は、本来は、各ブレーキシュー3,12のライニング3c,12cの摩耗の進行に応じて、これらのブレーキシュー3,12の端部間の間隔を調整するものである。
このアジャスタ7は、ブレーキシューの拡開動作に伴って揺動するアジャスタレバー8によって調整用歯車7aを回転させることで、ブレーキシュー3,12の端部間の間隔を自動調整するように構成されている。
アジャスタレバー8は、ケーブルガイド10を経て一端がアンカーピン15に連結されたアジャスタケーブル9と、一端がプライマリ・シュー3のウェブ3bに係合されたアジャスタスプリング6とが連結されて、動きが規制されている。
図示せぬドラムは、バッキングプレート17と同心で、車両の前進時には図1の矢印R方向に回転する。
【0020】
ホイールシリンダ1は、図示はしていないが、シリンダボディ100内に、プライマリ・シュー3用のピストンと、セカンダリ・シュー12用のピストンとを収容保持している。プライマリ・シュー3用のピストン及びセカンダリ・シュー12用のピストンは、マスタシリンダからシリンダボディ100内の液室に導入されるブレーキ液圧によって駆動される。プライマリ・シュー3用のピストンの場合は、ピストンロッド111を介してプライマリ・シュー3を押圧する。セカンダリ・シュー12用のピストンは、ピストンロッド113及びコントロールレバー14を介してセカンダリ・シュー12を押圧する。
コントロールレバー14は、セカンダリ・シュー12のアンカ反力をセカンダリ・シュー用のアンカーピン15と、セカンダリ・シュー用のピストンに連動するピストンロッド113とに所定の比率で分配する。
【0021】
また、ホイールシリンダ1は、図示はしていないが、各ピストンにブレーキ液圧を作用させる液室とマスタシリンダからのブレーキ圧供給路とを連通させる液通路を開閉する開閉弁機構を有している。
この開閉弁機構は、制動時にコントロールレバー14を介してピストンに伝達されるセカンダリ・シュー12からのアンカ反力が規定値に達して、アンカ反力によってピストンがホイールシリンダ1内に押し戻される時、ホイールシリンダ1内にブレーキ液圧を導入する液通路を閉じて、それ以上の制動力の増加を抑える。
【0022】
コントロールレバー14は、図3に示すように、一枚の金属板をプレス加工して所定構造に形成されたレバー本体31と、このレバー本体31に嵌着するレバーピン33とで構成されている。レバー本体31は、図3乃至図6に示すように、折曲加工されて対向する一対のフランジ板部311,312及び、フランジ板部311,312の一端を互いに連結する連結板部314とを有する。連結板部314は、図2に示すように、プレス成形時の絞り加工によって、円弧状の湾曲面315に形成されており、湾曲面315がアンカーピン15に外接状態に係合してアンカ反力を伝達するアンカー当接部14bとして機能する。
【0023】
また、一対のフランジ板部311,312の他端側には、ピストンロッド113の頭部(先端部)に当接する切欠部317が形成されている。この切欠部317は、図3及び図5に示すように、ピストンロッド113の頭部に形成した鍔部113aに当接して、ピストンロッド113の軸方向の位置決めを果たす。
また、図3及び図6に示すように、ピストンロッド113の先端113bは、フランジ板部311,312間に嵌合するように寸法設定されていて、フランジ板部311,312間へ嵌合することで、車輪軸方向(バッキングプレート17と直交する方向)に対する位置決めがなされる。
即ち、一対のフランジ板部311,312間の間隙と切欠部317は、ピストンロッド113の先端部を嵌合挟持して、ピストンにアンカ反力を伝達するロッド当接部14cとして機能する。
【0024】
レバーピン33は、レバー本体31の中央部において一対のフランジ板部311,312のそれぞれに形成された孔311a,312aに圧入状態で嵌挿されて、レバー本体31に固定される。このレバーピン33は、図2に示すように、セカンダリ・シュー12に当接して、セカンダリ・シュー12からのアンカ反力を受けるシュー当接部14aとして機能することを特徴とする。
【0025】
以上のデュオサーボ式ドラムブレーキ装置200において、前進制動時、制動力の増大に伴ってアンカ反力が増加し、アンカ反力が規定値に達すると、コントロールレバー14からセカンダリ・シュー用のピストンに分配されるアンカ反力によってピストンがホイールシリンダ1内に戻され、その結果、ホイールシリンダ1へブレーキ液圧を導入する不図示の液通路が開閉弁機構によって閉じられ、それ以上の制動力の増大が防止される。
従って、デュオサーボ式ドラムブレーキ装置において、発生する制動力を制限して、制動力を安定させることができ、制動力が高く、且つブレーキの効きが安定したブレーキ装置が得られる。
【0026】
そして、セカンダリ・シュー12から作用するアンカ反力をアンカーピン15とホイールシリンダ1のセカンダリ・シュー用のピストンとに分配するコントロールレバー14は、金属板のプレス加工によって形成されたレバー本体31と、レバー本体31に圧入状態で嵌挿されるレバーピン33とで構成されており、金属無垢材から切削加工により所定形状に仕上げる場合と比較すると、コントロールレバー14の生産性を向上させると共に製造単価の低減を図ることができる。
そして、上記した構成のコントロールレバー14では、例えばレバーピン33に耐摩耗性に優れた硬度の高い材料を使用すれば、レバー本体31やブレーキシュー12のウェブ12b等はそれほど硬度の高い材料を使用せずとも、一般的に必要とされる機械的強度や耐摩耗性を確保することができるため、レバー本体31やブレーキシュー12のウェブ12bの材質の選択自由度が高まり、安価な材料の選択が可能になる。
従って、上記構成のデュオサーボ式ドラムブレーキ装置200では、制動効率の向上とブレーキの効きが安定性を両立させることができ、且つ、コントロールレバー14等の構成部品の製造単価の低減により製造コストの低減を実現することができる。
【0027】
なお、本実施の形態では、前進制動時のブレーキの効きを安定させるために、ホイールシリンダ1とセカンダリ・シュー12との間にコントロールレバー14が装備される場合を示したが、本発明は、後進制動時のブレーキの効きを安定させるためにホイールシリンダ1とプライマリ・シュー3との間にコントロールレバーを装備する場合にも適用可能であることは言うまでもない。
【0028】
【発明の効果】
本発明のデュオサーボ式ドラムブレーキ装置によれば、制動時に、制動力の増大に伴ってアンカ反力が増加し、アンカ反力が規定値に達すると、コントロールレバーからホイールシリンダのピストンに分配されるアンカ反力によってピストンがホイールシリンダ内に戻される。その結果、ホイールシリンダへブレーキ液圧を導入する液通路が開閉弁機構によって閉じられて、それ以上の制動力の増大が防止される。
従って、デュオサーボ式ドラムブレーキ装置において、発生する制動力を制限して、制動力を安定させることができ、制動力が高く、且つブレーキの効きが安定したブレーキ装置の提供が可能になる。
【0029】
そして、ブレーキシューから作用するアンカ反力をアンカーピンとホイールシリンダのピストンとに分配するコントロールレバーは、金属板のプレス加工によって形成されたレバー本体と、該レバー本体に嵌着されるレバーピンとで構成されるため、金属無垢材から切削加工により所定形状に仕上げる場合と比較すると、コントロールレバーの生産性を向上させると共に製造単価の低減を図ることができる。
従って、上記した構成のコントロールレバーでは、例えば、レバーピンに耐摩耗性に優れた硬度の高い材料を使用すれば、レバー本体やブレーキシューのウェブ等はそれほど硬度の高い材料を使用せずとも、一般的に必要とされる機械的強度や耐摩耗性を確保することができるため、レバー本体やブレーキシューのウェブの材質の選択自由度が高まり、安価な材料の選択が可能になる。
結局、上記構成のデュオサーボ式ドラムブレーキ装置では、制動効率の向上とブレーキの効きが安定性を両立させることができ、且つ、構成部品の製造単価の低減により製造コストの低減を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るデュオサーボ式ドラムブレーキ装置の一実施形態での正面図である。
【図2】図1に示したA部の拡大図である。
【図3】図2に示したコントロールレバーの斜視図である。
【図4】図3に示したコントロールレバーを構成するレバー本体の斜視図である。
【図5】図3のB矢視図である。
【図6】図5のC−C線に沿う断面図である。
【符号の説明】
1 ホイールシリンダ
3 プライマリ・シュー(ブレーキシュー)
12 セカンダリ・シュー(ブレーキシュー)
14 コントロールレバー
14a シュー当接部
14b アンカー当接部
14c ロッド当接部
15 アンカーピン
31 レバー本体
33 レバーピン
113 ピストンロッド
113a 鍔部
113b 先端
200 デュオサーボ式ドラムブレーキ装置
311,312 フランジ板部
314 連結板部
317 切欠部
Claims (1)
- ドラム内空間に対向配置されるプライマリ・シュー及びセカンダリ・シューの一対のブレーキシューと、各ブレーキシューをドラムに押圧するピストンを装備して前記一対のブレーキシューの一方の対向端間に配置されたホイールシリンダと、各ブレーキシューからのアンカ反力を受けるアンカーピンと、前記セカンダリ・シューのアンカ反力をセカンダリ・シュー用のアンカーピン及びピストンとに所定の比率で分配するコントロールレバーとを備えると共に、前記ホイールシリンダ内には、アンカ反力によって前記ピストンがホイールシリンダ内に押し戻される時、ホイールシリンダ内に液圧を導入する液通路を閉じる開閉弁機構を設けたデュオサーボ式ドラムブレーキ装置において、
前記コントロールレバーは、金属板をプレス加工によって所定構造に形成したレバー本体と、該レバー本体に嵌着するレバーピンとで構成し、
前記レバー本体は、折曲加工されて対向する一対のフランジ板部とこれらのフランジ板部の一端を互いに連結する連結板部とを有し、前記連結板部に形成する湾曲面が前記アンカーピンに外接状態に係合してアンカ反力を伝達するアンカー当接部として機能し、前記各フランジ板部の他端側が前記ホイールシリンダのピストンに接続されたピストンロッドにアンカ反力を伝達するロッド当接部として機能し、
前記レバーピンは、前記レバー本体の中央部において前記フランジ板部に嵌挿され且つ前記セカンダリ・シューに当接して前記セカンダリ・シューからのアンカ反力を受けるシュー当接部として機能することを特徴とするデュオサーボ式ドラムブレーキ装置。
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