JPH11135304A - Ntcサーミスタ及び電流制限回路 - Google Patents

Ntcサーミスタ及び電流制限回路

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JPH11135304A
JPH11135304A JP9293736A JP29373697A JPH11135304A JP H11135304 A JPH11135304 A JP H11135304A JP 9293736 A JP9293736 A JP 9293736A JP 29373697 A JP29373697 A JP 29373697A JP H11135304 A JPH11135304 A JP H11135304A
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thermistor
resin case
thermistor element
ntc
ntc thermistor
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JP9293736A
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Kenjirou Mihara
賢二良 三原
Yuichi Takaoka
祐一 高岡
Takashi Shikama
隆 鹿間
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Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01CRESISTORS
    • H01C7/00Non-adjustable resistors formed as one or more layers or coatings; Non-adjustable resistors made from powdered conducting material or powdered semi-conducting material with or without insulating material
    • H01C7/04Non-adjustable resistors formed as one or more layers or coatings; Non-adjustable resistors made from powdered conducting material or powdered semi-conducting material with or without insulating material having negative temperature coefficient

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 より大きな突入電流を確実かつ安全に抑制す
ることができるNTCサーミスタを提供する。 【解決手段】 耐熱性樹脂よりなる樹脂ケース2内に、
両面に電極3b,3cが形成されているサーミスタ素子
3を収納し、該サーミスタ素子3を、Cu系金属材料よ
りなる第1,第2の金属端子5,6で弾力挟持し、第
1,第2の金属端子5,6を樹脂ケース2外へ引き出し
てなるNTCサーミスタ1。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば電子機器に
おける突入電流を抑制するのに用いられるNTCサーミ
スタに関し、より詳細には、樹脂ケース内にNTCサー
ミスタ素子を収納してなり、樹脂ケース外に金属端子が
引き出されている構造を有するNTCサーミスタの改良
に関する。
【0002】
【従来の技術】各種電子機器や電気機器では、電源スイ
ッチをオン状態としたときに、大きな突入電流が生じ
る。従って、従来、突入電流を抑制して回路を保護する
ために、各種NTCサーミスタが用いられている。
【0003】NTCサーミスタは、電源スイッチをオン
状態としたときに、NTCサーミスタ素子の有する抵抗
値成分により突入電流を抑制し、突入電流を抑制した後
には、NTCサーミスタの有する負の抵抗温度特性によ
り自己発熱によりその抵抗値成分が減少するため、所定
の回路動作を可能とするように動作する。
【0004】従来の突入電流抑制用NTCサーミスタの
一例を、図5及び図6を参照して説明する。このNTC
サーミスタはリード端子付きの電子部品として構成され
ている。製造に際しては、図5に示すように、Mn、N
iなどの遷移元素の酸化物を複数種用いて構成された円
板状のセラミック素体51の両面にAgペーストを塗布
し、焼き付けることにより電極52を形成し、サーミス
タ素子53を得る。
【0005】このサーミスタ素子53の両主面の電極5
2に、それぞれリード端子54a,54bを半田Xによ
り接合する。この場合、リード端子54a,54bとし
ては、直径0.5〜1.0mm程度のリード線が用いら
れている。しかる後、脱脂洗浄し、図6に示すように、
サーミスタ素子53をディッピングもしくは粉体塗装法
などにより外装樹脂55で被覆する。このようにして、
リード型NTCサーミスタ56が製造されている。
【0006】他方、特開平7−37706号公報には、
LaCo系酸化物などの希土類遷移元素酸化物を用いた
セラミック素体の両主面に電極を形成してなるNTCサ
ーミスタ素子を樹脂ケース内に収納し、金属端子により
弾力挟持してなるNTCサーミスタが開示されている。
ここでは、LaCo系酸化物を用いたNTCサーミスタ
素子を用いることにより、低抵抗であり室温におけるB
定数が小さく、かつ高温でのB定数が大きいため、定常
状態における電力消費量を十分に低減することができ、
かつ大電流を流すことができるとされている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】近年、各種電子機器や
電気機器における大容量化が進み、大電流域における突
入電流抑制が強く求められている。また、製造物責任法
により、電気部品や電子部品において、より高い安全性
が強く求められるようになっている。
【0008】ところで、上述したリード型NTCサーミ
スタ56では、Ni系及び/またはMn系遷移元素酸化
物を用いてサーミスタ素子51が構成されているため、
B定数が2000〜3500K以下と小さい。従って、
回路の定常電流値が5Aを超えるような大電流域で使用
すると、例えば、素子温度が160℃以上となり、素子
発熱が非常に大きくなり、サーミスタ素子51とリード
端子54a,54bとを半田付けしている部分が溶融し
たり、あるいは外装樹脂55が溶融変形したり、さらに
はNTCサーミスタ56を実装している回路基板が損傷
したりするおそれがあった。そこで、従来、リード型N
TCサーミスタ素子56は、回路の定常電流が比較的小
さな用途に主として用いられてきた。
【0009】他方、特開平7−37706号公報に開示
されているNTCサーミスタでは、LaCo系希土類元
素酸化物からなるサーミスタ素子を用いているため、上
述したとおり、大電流用途に対応することができる。ま
た、外装樹脂を用いるのではなく、樹脂ケース内にサー
ミスタ素子を収納してなり、かつサーミスタ素子を金属
端子により弾力挟持した構造を有するため、外装樹脂の
溶融やリード線とサーミスタ素子との半田結合部分の溶
出などの問題は生じ難い。
【0010】しかしながら、近年、より大きな突入電流
を抑制することが求められてきており、特開平7−37
706号公報に開示されているNTCサーミスタでは、
このような要求に十分に応えることができなかった。本
発明の目的は、より大きな突入電流を確実かつ安全に抑
制することができるNTCサーミスタを提供することに
ある。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、負の抵抗温度特性を有するNTCサーミスタであっ
て、両面に電極が形成されており、かつ負の抵抗温度特
性を有するサーミスタ素子と、前記サーミスタ素子を収
納している樹脂ケースと、Cu系金属材料よりなり、か
つ前記サーミスタ素子を弾力挟持しており、前記樹脂ケ
ース外に引き出されている第1,第2の金属端子とを備
えることを特徴とする。
【0012】請求項1に記載の発明に係るNTCサーミ
スタでは、好ましくは、請求項2に記載のように、サー
ミスタ素子はLaCo系希土類遷移元素酸化物により構
成される。
【0013】また、請求項1または2に記載のNTCサ
ーミスタにおいて、上記金属端子は、好ましくは、請求
項3に記載のように、Cu−Ti系合金により構成され
る。また、より好ましくは、請求項4に記載のように、
上記金属端子は、ケース外に引き出されている部分がフ
ァストンタブ端子形状を有する。
【0014】また、請求項1〜4の何れかに記載のNT
Cサーミスタにおいては、好ましくは、請求項5に記載
のように、樹脂ケースの下面から下方に突出した支持部
が形成されている。
【0015】さらに、請求項1〜5に記載のNTCサー
ミスタでは、好ましくは、請求項6に記載のように、樹
脂ケース内において、サーミスタ素子の位置ずれを防止
するための位置決めホルダーがケース内に配置される。
この位置決めホルダーは、より具体的には、例えば、請
求項7に記載のように、前記位置決めホルダーが、サー
ミスタ素子の外径よりも大きな開口を有する板状部材か
らなり、該板状部材が樹脂ケース内に固定的に配置され
ていることにより構成される。
【0016】また、請求項1〜7の何れかに記載のNT
Cサーミスタにおいては、好ましくは、請求項8に記載
のように、サーミスタ素子の両面に形成される電極はA
g−Pd合金により構成される。
【0017】請求項9に記載の発明は、本発明に係るN
TCサーミスタを用いた電流制限回路であって、NTC
サーミスタのサーミスタ素子の発熱温度が160℃以上
とされていることを特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ本発明の
非限定的な実施例を説明することにより、本発明を明ら
かにする。
【0019】図1(a)及び(b)は、本発明の一実施
例に係るNTCサーミスタを示す側面断面図及び正面図
である。NTCサーミスタ1は、PPS(ポリフェニレ
ンサルファイド)樹脂よりなる樹脂ケース2内にサーミ
スタ素子3を収納した構造を有する。
【0020】樹脂ケース2は、上記耐熱性に優れたPP
S樹脂により構成されているため、サーミスタ素子3が
自己発熱し高温状態になったとしても、樹脂ケース2の
変形や溶融が生じ難い。好ましくは、樹脂ケース2を構
成する樹脂としては、その軟化点が、使用するサーミス
タ素子3の自己発熱に際して到達する最高温度以上とな
るように、サーミスタ素子3及び樹脂ケース2を選択す
ることにより、樹脂ケース2の熱による変形や溶融をよ
り一層確実に防止することができる。
【0021】樹脂ケース2は、PPS以外の耐熱樹脂、
例えば液晶ポリマー、ポリエーテルエーテルケトン、ポ
リイミド、ポリアミド等により構成されてもよく、ある
いはポリスチレン、フェノール、ナイロン、ナイロン
6、ナイロン66などにガラス充填剤を添加することに
より耐熱性を高めた樹脂複合材により構成されてもよ
い。
【0022】樹脂ケース2は、略直方体状の形状を有
し、その内部に円板状のサーミスタ素子3が収納されて
いる。サーミスタ素子3は、円板状のLaCo系遷移元
素酸化物からなるサーミスタ素体3の両主面に電極3
b,3cを形成した構造を有する。
【0023】電極3b,3cは、本実施例では、Ag及
びPdを重量比で7:3の割合で含むAg−Pd合金に
より構成されている。Ag−Pd合金よりなる電極3
b,3cの形成は、Ag−Pd導電ペーストを塗布し、
焼き付けることにより行われている。なお、電極間マイ
グレーションを防止するために、電極3b,3cの径
は、サーミスタ素体3aの径よりも小さくされている。
【0024】サーミスタ素子3は、板状の位置決めホル
ダー4の開口4a内に位置するように配置されている。
位置決めホルダー4は、サーミスタ素子3の図1におけ
る上下方向への移動を規制するため、特にサーミスタ素
子3の下面の樹脂ケース2の下面への接触を防止するた
めに設けられている。
【0025】位置決めホルダー4を構成する材料は、特
に限定されるわけではないが、例えば、合成樹脂やセラ
ミックスなどの適宜の絶縁性材料により構成することが
できる。位置決めホルダー4の開口4aは、上述した位
置決め作用を果たすために、その径がサーミスタ素子3
の径よりも大きくされている。
【0026】サーミスタ素子3は、樹脂ケース2内にお
いて、第1,第2の金属端子5,6により弾力挟持され
ている。金属端子5,6は、樹脂ケース2内から樹脂ケ
ース2の下方に引き出された平坦な端子本体5a,6a
を有し、端子本体5a,6aの内側端でサーミスタ素子
3側に折り曲げられて、ばね性を有する弾性接触部5
b,6bが形成されている構造を有する。従って、サー
ミスタ素子3は、弾性接触部5b,6bにより弾力挟持
されている。
【0027】また、上記金属端子5,6の樹脂ケース2
外へ引き出されている部分は、図1(b)及び図2に示
されているように、ファストンタブ形状を有するように
構成されている。従って、プリント回路基板へ実装し得
るだけでなく、ファストンタブのワイヤー接続も可能と
されている。
【0028】もっとも、金属端子5,6の樹脂ケース2
外へ引き出されている部分は、ファストンタブ形状とさ
れる必要は必ずしもなく、通常のプリント回路基板への
実装に適した適宜の形状とされていてもよい。
【0029】また、上記金属端子5,6は、Cu系金属
材料により構成されており、Cu系金属材料はその体積
固有抵抗が小さいため、大電流下における金属端子5,
6自体の自己発熱が低減される。従って、大きな突入電
流が流れた場合に、樹脂ケース2の溶融などを効果的に
防止することができる。
【0030】上記Cu系金属材料としては、好ましく
は、Cu−Ti系合金が用いられ、それによって金属端
子5,6の弾性接触部5b,6bの熱によるばね性の劣
化を抑制し得る。
【0031】NTCサーミスタ1の組み立てに際して
は、図2に示すように、樹脂ケース本体2aの下方開口
2b側から、サーミスタ素子3を位置決めホルダー4の
開口4a内に配置した状態で挿入し、さらに金属端子
5,6をその上端側から挿入し、蓋材2cを装着し、接
着剤(図示せず)により固定することにより行われる。
なお、接着剤は必ずしも用いずともよく、図2に示され
ているように、蓋材2cの側面に嵌合突起2dを設け、
該嵌合突起2dが嵌まり合う嵌合凹部を樹脂ケース本体
2aの内面に設けておき、蓋材2cを樹脂ケース本体2
aに嵌め込むことにより固定してもよい。
【0032】また、支持部2e,2fは、本実施例で
は、蓋材2cの下面に蓋材2cと一体に形成されている
が、支持部2e,2fは別部材により構成されてもよ
く、蓋材2cの下面に接着剤等を用いて固定されていて
もよい。
【0033】上記のようにして組み立てることにより、
図3に斜視図で示すNTCサーミスタ1を得ることがで
きる。NTCサーミスタ1では、樹脂ケース2の下面か
ら下方に突出するように支持部2e,2fが形成されて
いる。支持部2e,2fの長さは、金属端子5,6のケ
ース2の下面からの突出量よりも短くされており、プリ
ント回路基板にNTCサーミスタ1を実装した際に、N
TCサーミスタ1を安定に配置すると共に、樹脂ケース
2とプリント回路基板との間に間隙を設けてNTCサー
ミスタ1からプリント回路基板への熱放散を抑制するよ
うに作用する。
【0034】また、NTCサーミスタ1では、サーミス
タ素子3は金属端子5,6の弾性接触部5a,6aで弾
力挟持されているだけであるため、半田などの接合材を
省略することができる。従って、サーミスタ素子3の発
熱による半田の溶出といった問題が生じない。加えて、
サーミスタ素子3が、金属端子5,6で弾力挟持されて
おり、樹脂ケース2に接触されていないため、NTCサ
ーミスタ3の発熱に伴う樹脂ケース2の変形や溶融が生
じ難い。
【0035】また、サーミスタ素子3は、LaCo系遷
移元素酸化物よりなるサーミスタ素体3aを用いて構成
されており、このLaCo系遷移元素酸化物からなるサ
ーミスタ素体3aのB定数は4000〜5000Kと非
常に大きい。従来のMn系酸化物やNi系酸化物を主体
とするNTCサーミスタでは、B定数が2500〜35
00K程度であったため、これらのサーミスタに比べ
て、本実施例のサーミスタ素子3では、同じ電流を負荷
した場合、サーミスタ素子3の発熱を非常に小さくする
ことができる。従って、大電流が負荷されたとしても、
サーミスタ素子3自体の発熱量が小さいため、大電流用
途に適したNTCサーミスタ1を構成することができ
る。
【0036】さらに、位置決めホルダー4の開口4a内
にサーミスタ素子3が配置されているため、サーミスタ
素子3が図1(a)に示す状態から上下方向にずれたと
しても、サーミスタ素子3と樹脂ケース2の内面との接
触を防止することができる。
【0037】また、電極3b,3cは、Ag−Pd合金
を用いて構成されているため、Agよりなる電極に比べ
電極間マイグレーションを抑制することができ、それに
よって大電流が流れた際のショートなどをより確実に防
止することができる。
【0038】なお、上述した実施例では、開口4aを有
する位置決めホルダー4を用い、サーミスタ素子3の樹
脂ケース2内における上下方向の移動を規制していた
が、位置決めホルダーとしては、円形の開口4aを有す
るものに限定されず、矩形等の他の形状の開口を有する
ものであってもよい。また、開口を有するものに限ら
ず、樹脂ケース本体2aの内面に接触し、該内面からサ
ーミスタ素子3の外周面方向に延びる複数の突起を樹脂
ケース本体2aに固定することにより位置決めホルダー
としてもよい。
【0039】また、図2に示されているように、金属端
子5,6の弾性接触部5b,6bは、それぞれ複数形成
されているが、弾性接触部5b,6bは、サーミスタ素
子3を安定に弾力挟持し得る限り、ある程度の幅を有す
る単一の部分で構成されていてもよい。
【0040】図4は、上記実施例に係るNTCサーミス
タ1を用いた電流制限回路の一例を示す回路図である。
図4において、NTCサーミスタ1は、ハロゲンランプ
ヒータ11への突入電流を制限するためにハロゲンラン
プヒータ11に対して直列に接続されている。ここで、
NTCサーミスタ1内のサーミスタ素子3は、LaCo
3 よりなるサーミスタ素体を用いて構成されており、
その自己発熱に際しての素子温度は、例えば5Aを超え
る大電流域で使用した場合、160℃以上となる。しか
しながら、NTCサーミスタ1が、上述した構造を有す
るため、サーミスタ素子3の温度が160℃以上となっ
たとしても、NTCサーミスタ1の変形や溶融が生じ難
い。
【0041】
【発明の効果】請求項1に記載の発明に係るNTCサー
ミスタでは、NTCサーミスタ素子が樹脂ケースに収納
されているので、外装樹脂で被覆されているリード付き
のNTCサーミスタに比べて、NTCサーミスタ素子が
高温状態となったとしても、熱による変形が生じ難い。
加えて、サーミスタ素子は第1,第2の金属端子により
弾力挟持されているため、すなわち半田などの接合材を
用いて固着する必要はないため、サーミスタ素子が発熱
したとしても、接合材の溶融に起因するショート事故な
どが生じない。
【0042】さらに、第1,第2の金属端子がCu系金
属材料よりなり、体積固有抵抗が小さいため、金属端子
自体の自己発熱は低く、発熱したとしても、樹脂ケース
あるいは回路基板への熱の伝導が小さいため、熱による
変形が生じ難い。
【0043】従って、請求項1に記載の発明に係るNT
Cサーミスタを、例えば5A以上の大きな突入電流が負
荷される用途に用いたとしても、変形や損傷等が生じ難
いため、このような大きな突入電流が生じる電気機器や
電子機器の保護に好適なNTCサーミスタを提供するこ
とが可能となる。
【0044】請求項2に記載の発明に係るNTCサーミ
スタでは、サーミスタ素子が、LaCo系希土類遷移元
素酸化物により構成されており、B定数が4000〜5
000Kと大きいので、大きな電流が負荷されたとして
も、素子発熱が低減され、従って、より一層大電流用途
に適したNTCサーミスタを提供することができる。
【0045】請求項3に記載の発明では、金属端子がC
u−Ti系合金により構成されているので、体積固有抵
抗が小さく、大電流用途に適しているだけでなく、高温
下における金属端子の熱疲労によるばね性の劣化を抑制
することができる。
【0046】請求項4に記載の発明によれば、金属端子
の樹脂ケース外に引き出されている部分がファストンタ
ブ端子形状を有するため、通常のプリント回路基板等へ
の実装に適しているだけでなく、ファストンタブのワイ
ヤ接続も可能なNTCサーミスタとすることができる。
【0047】請求項5に記載の発明では、樹脂ケース下
面から下方に突出された支持部が設けられているので、
NTCサーミスタをプリント回路基板などに実装した際
に、NTCサーミスタを安定に位置させることができる
と共に、支持部により樹脂ケース下面と実装面との間に
空間を形成することができるので、樹脂ケースからプリ
ント回路基板などへの熱放散を抑制することができ、よ
り一層大電流用途に適したNTCサーミスタを得ること
ができる。
【0048】請求項6に記載の発明では、樹脂ケース内
におけるサーミスタ素子の位置ずれを防止するために位
置決めホルダーがさらに備えられているので、第1,第
2の金属端子によるサーミスタ素子の弾力挟持が損なわ
れ、サーミスタ素子が位置ずれを起こそうとしても、位
置決めホルダーによりサーミスタ素子の位置ずれが防止
される。従って、サーミスタ素子の樹脂ケース内面への
接触を抑制することができ、樹脂ケースの熱変形や損傷
を確実に防止することができる。
【0049】特に、請求項7に記載のように、位置決め
ホルダーとして、サーミスタ素子の外径よりも大きな開
口を有する板状部材を用い、この板状部材を樹脂ケース
内において固定的に配置した場合には、サーミスタ素子
の上下方向への移動が規制され、特にサーミスタ素子の
樹脂ケース底面への接触が確実に防止されるため、より
一層熱変形や損傷が生じ難い安全性に優れたNTCサー
ミスタとすることができる。
【0050】請求項8に記載の発明では、サーミスタ素
子の電極が、Ag−Pd合金により構成されているの
で、Ag電極に比べて電極間マイグレーションを抑制す
ることができ、それによって大電流下における異常発熱
やショートを効果的に防止することができる。
【0051】請求項9に記載の発明に係る電流制限回路
では、サーミスタ素子の発熱温度が160℃以上である
が、請求項1〜8の何れかに記載のNTCサーミスタを
用いているので、発熱温度が高いにも係わらず、NTC
サーミスタにおける素子発熱に起因する変形や損傷など
の事故を確実に防止することができ、従って5A以上の
大電流が負荷される電子機器や回路における保護回路と
して、請求項9に記載の発明に係る電流制限回路を好適
に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)及び(b)は、それぞれ、本発明の一実
施例に係るNTCサーミスタを示す側面断面図及び正面
図。
【図2】図1に示した実施例のNTCサーミスタを組み
立てる工程を示す分解斜視図。
【図3】図1に示した実施例のNTCサーミスタの外観
を示す斜視図。
【図4】請求項9に記載の発明に係る電流制限回路の一
例を示す回路図。
【図5】従来のリード型NTCサーミスタを製造する工
程を説明するための正面図。
【図6】従来のリード付きNTCサーミスタを示す正面
図。
【符号の説明】 1…NTCサーミスタ 2…樹脂ケース 2a…樹脂ケース本体 2b…開口 2c…蓋材 2e,2f…支持部 3…サーミスタ素子 3a…サーミスタ素体 3b,3c…電極 4…位置決めホルダー 4a…開口 5,6…第1,第2の金属端子 7…電流制限回路

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 両面に電極が形成されており、かつ負の
    抵抗温度特性を有するサーミスタ素子と、 前記サーミスタ素子を収納している樹脂ケースと、 Cu系金属材料よりなり、かつ前記サーミスタ素子を弾
    力挟持しており、前記樹脂ケース外に引き出されている
    第1,第2の金属端子とを備えることを特徴とする、N
    TCサーミスタ。
  2. 【請求項2】 前記サーミスタ素子が、LaCo系希土
    類遷移元素酸化物からなることを特徴とする、請求項1
    に記載のNTCサーミスタ。
  3. 【請求項3】 前記金属端子が、Cu−Ti系合金から
    なることを特徴とする、請求項1または2に記載のNT
    Cサーミスタ。
  4. 【請求項4】 前記金属端子の樹脂ケース外に引き出さ
    れている部分がファストンタブ端子形状を有することを
    特徴とする、請求項1〜3の何れかに記載のNTCサー
    ミスタ。
  5. 【請求項5】 前記樹脂ケースの下面から下方に突出さ
    れた支持部が設けられていることを特徴とする、請求項
    1〜4の何れかに記載のNTCサーミスタ。
  6. 【請求項6】 前記樹脂ケース内におけるサーミスタ素
    子の位置ずれを防止するための位置決めホルダーをさら
    に備えることを特徴とする、請求項1〜5の何れかに記
    載のNTCサーミスタ。
  7. 【請求項7】 前記位置決めホルダーが、サーミスタ素
    子の外径よりも大きな開口を有する板状部材からなり、
    該板状部材が樹脂ケース内に固定的に配置されている、
    請求項6に記載のNTCサーミスタ。
  8. 【請求項8】 前記サーミスタ素子における電極が、A
    g−Pd合金により構成されている、請求項1〜7の何
    れかに記載のNTCサーミスタ。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8の何れかに記載のNTCサ
    ーミスタを用いた電流制限回路であって、サーミスタ素
    子の発熱温度が160℃以上とされていることを特徴と
    する、電流制限回路。
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