JPH11134631A - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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JPH11134631A
JPH11134631A JP29392197A JP29392197A JPH11134631A JP H11134631 A JPH11134631 A JP H11134631A JP 29392197 A JP29392197 A JP 29392197A JP 29392197 A JP29392197 A JP 29392197A JP H11134631 A JPH11134631 A JP H11134631A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
substrate
magnetic
nonmagnetic
film
Prior art date
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Abandoned
Application number
JP29392197A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomonori Ueno
友典 上野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Proterial Ltd
Original Assignee
Hitachi Metals Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Metals Ltd filed Critical Hitachi Metals Ltd
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Publication of JPH11134631A publication Critical patent/JPH11134631A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、磁気媒体の下地膜との整合性に優
れ、安定して非磁性特性を得ることができ、非晶質のN
iP層に代わることができる層を備えた磁気記録媒体を
提供する。 【解決手段】 本発明は非磁性基板を用いた磁気記録媒
体であって、前記基板直上に35at%以上50at%
以下のTiを含むCrTi系層が形成されている磁気記
録媒体。あるいは前記基板直上に15at%以上35a
t%以下のZrを含むCrZr系層が形成されている磁
気記録媒体である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、磁気ディスク装置
等に用いられる磁気記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、磁気記録媒体の基板には、Al合
金基板が用いられていた。近年、磁気記録媒体の基板に
ガラス基板が用いられる場合がある。また、今後、有機
材料で作製された基板を用いることも検討されている。
Al合金基板を用いる磁気記録媒体では、Al合金基板
上にNiPのメッキを行なった上に、Cr系の下地膜を
形成し、さらにその上にCo系磁性膜を形成するのが普
通である。最近では、Cr系の下地膜以外にもNi−A
l系下地膜の適用等も報告されている。
【0003】NiP層はAl基板の硬質化を第1の目的
として設けられ、磁気ヘッドの衝撃に耐えること、非磁
性、熱安定性が高いこと、ノジュールやピットが生じな
いことおよび磁気記録媒体の下地膜との整合性の良さが
要求される。また、NiP層の第2の目的は、NiP層
を非晶質層とすることによって、Cr系やNi−Al系
等の下地膜を配向して形成させるためである。配向した
下地膜によって、Co系の磁性膜をエピタキシャル成長
させることができる。
【0004】また、上述したAlではなく、ガラスを基
板として用いた磁気記録媒体は、硬質化としてのNiP
層は必須ではないが、ガラスに直接に下地膜となるCr
膜やNi−Al膜を形成すると、ガラス上では下地膜が
配向せず、Co系磁性膜等のエピタキシャル成長のため
の下地膜にすることが難しいと言う問題があり、NiP
の非晶質層がなお使用されている。また、有機材料で作
製された基板においても、Al基板と同様のNiP層が
基板に形成されて使用されている。たとえば、このよう
なNiP層を形成する方法には、無電解メッキする方法
や、特開昭63−217525号公報に記載されるよう
に、非磁性基板上にNiPをスパッタすることにより、
NiPの非晶質層を得る方法が使用されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記NiP層は、磁性
膜の下層となるため、磁性膜への磁気的影響を抑えるた
め、非磁性であること要求される。しかし、前述のNi
P非晶質層は、非晶質状態では非磁性であるが、磁気記
録媒体を得るために適用される加熱、たとえばCr,N
i−Al等の配向性を制御するための基板温度の加熱に
よって、結晶化する危険があり、こうなると部分的に磁
性を持つ可能性がある。また、NiPをスパッタして非
晶質膜を形成する場合に、必要となるNiPターゲット
は大変脆く、スパッタ中に破損しないようにその取り扱
いを慎重に行なう必要があり、ターゲットを用いて形成
する場合には扱いにくいものであった。
【0006】本発明の目的は、磁気媒体の下地膜との整
合性に優れ、安定して非磁性特性を得ることができ、N
iP層に代わることができる層を備えた磁気記録媒体を
提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、NiP層に
代えることができる層として、その上に形成する磁性膜
の下地膜が格子定数が0.29nm近傍(典型的には
0.28〜0.30nm)の体心立方構造の結晶である
ことから、この結晶との整合性という点よりCr系に着
目した。そして、下地膜の更に下層とするために必要で
ある非磁性特性および非晶質層の形成しやすさを満足さ
せる添加元素を検討した。その結果、35at%以上、
50at%以下のTiを含むCrTi系の層、あるいは
15at%以上、35at%以下のZrを含むCrZr
系の層を作製すると、非磁性であり、格子定数が0.2
9nm近傍の体心立方構造の結晶との整合性のよい非晶
質層が作製できることを見いだし本発明に到達した。
【0008】すなわち、本発明は非磁性基板を用いた磁
気記録媒体であって、前記基板直上に35at%以上5
0at%以下のTiを含むCrTi系層が形成されてい
る磁気記録媒体である。
【0009】また、もう一つの本発明は、非磁性基板を
用いた磁気記録媒体であって、前記基板直上に15at
%以上35at%以下のZrを含むCrZr系層が形成
されている磁気記録媒体である。
【0010】本発明は、特に非磁性基板がガラスである
場合、基板直上に形成される層の硬さが大きな問題とな
らず好ましい。また、本発明において形成するCrTi
系層あるいはCrZr系層には、非磁性かつ非晶質が形
成でき、Crの体心立方構造との整合性を崩さない範囲
で、他の添加元素を加えることが可能である。また、本
発明において形成するCrTi系層あるいはCrZr系
層は、金属同士であり、NiPよりも脆性が緩和され
る。したがって、ターゲットの脆さが少なくなり、スパ
ッタリング法による形成も容易である。
【0011】
【発明の実施の形態】上述したように、本発明の重要な
特徴は、非磁性基板が用いられている磁気記録媒体にお
いて、非磁性基板上に35at%以上50at%以下の
Tiを含むCrTi系層もしくは15at%以上35a
t%以下のZrを含むCrZr系層を採用したことにあ
る。この層は、スパッタリングにより非磁性の非晶質層
が容易に形成でき、その後にかかる熱履歴により、部分
的に結晶化したとしても非磁性を保つことができるもの
である。さらに、この層は、Crをベースとすることか
ら、その上に形成する磁性媒体の下地膜との整合性に優
れている。
【0012】CrTi系にあっては、50at%を越え
るTiを含有すると、体心立方構造が崩れて異相が出現
する可能性があるので、非晶質としても磁性膜の下地膜
との整合性が悪くなり、好ましくない。また、35at
%未満のTiでは、非晶質化しにくいという問題があ
る。本発明者によれば、35at%未満のTi量の膜を
スパッタリングにて形成すると、X線回折で分析すると
シャープなピークが見られ、スパッタリングによっては
容易に非晶質化できないことがわかった。非晶質化でき
ないと、基板の影響が遮断できず、磁性膜の下地膜を配
向させにくくなる。そのため、本発明においては、Cr
Ti系の場合、35at%以上50at%以下のTi量
とした。
【0013】CrZr系にあっては、35at%を越え
るZrを含有すると、体心立方構造が崩れて異相が出現
する可能性があるので、非晶質としても磁性膜の下地膜
との整合性が悪くなり、好ましくない。また、15at
%未満のZrでは、非晶質化しにくいという問題があ
る。本発明者によれば、15at%未満のZr量の膜を
スパッタリングにて形成すると、X線回折で分析すると
シャープなピークが見られ、スパッタリングによっては
容易に非晶質化できないことがわかった。CrTiの場
合と同様に、非晶質化できないと、基板の影響が遮断で
きず、磁性膜の下地膜を配向させにくくなる。そのた
め、本発明においては、CrZr系の場合、15at%
以上35at%以下のZr量とした。
【0014】
【実施例】表1に示す組成を有するCrTiおよびCr
Zrのφ101のターゲットおよび同寸法の純Crター
ゲットを作製し、250℃に加熱したコーニング社製#
7059ガラス上にDC500W、Ar圧0.6Paの
条件で2000Åスパッタした。得られた層の組成は、
ターゲット組成と実質的に変わらなかった。ついで、X
線回折により非晶質化の有無を確認した。結果を表1に
示す。
【0015】
【表1】
【0016】本発明に適用するCr−40at%Ti、
Cr−20at%Zr層のX線回折チャートの例を図1
および図2に示す。また、比較例として、Cr−30a
t%Ti、Cr−10at%Zrおよび純CrのX線回
折チャートの例をそれぞれ図3〜図5に示す。本発明の
層のX線チャートである図1および図2は、非晶質に特
有のハローパターンとなっており、非晶質層となってい
ることがわかる。一方、比較例の層のX線チャートであ
る図3〜図5は、すべて鋭いピークが確認され結晶化し
ていることがわかる。
【0017】また、非晶質層のX線チャートである図1
および図2の不鮮明なピーク位置は、図5に示す格子定
数が0.29nmの体心立方構造の結晶である純Cr層
のX線チャートの鮮明なピーク位置と一致しており、磁
性膜の下地膜となる格子定数が0.29nm程度のCr
合金あるいはAl−Ni系合金等の体心立方構造の結晶
との整合性が高いことがわかる。
【0018】
【発明の効果】本発明により、磁性膜の下地膜に対して
整合性の良い非晶質層を提供することができ、また安定
した非磁性特性が得られるため、非磁性基板を用いた磁
気記録媒体の信頼性向上に有効な技術となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に適用するCrTi系層のX線チャート
の一例である。
【図2】本発明に適用するCrZr系層のX線チャート
の一例である。
【図3】比較例のCrTi系層のX線チャートの一例で
ある。
【図4】比較例のCrZr系層のX線チャートの一例で
ある。
【図5】純Cr層のX線チャートの一例である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非磁性基板を用いた磁気記録媒体であっ
    て、前記基板直上に35at%以上50at%以下のT
    iを含むCrTi系層が形成されていることを特徴とす
    る磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】 非磁性基板を用いた磁気記録媒体であっ
    て、前記基板直上に15at%以上35at%以下のZ
    rを含むCrZr系層が形成されていることを特徴とす
    る磁気記録媒体。
  3. 【請求項3】 非磁性基板はガラスであることを特徴と
    する請求項1または2に記載の磁気記録媒体。
JP29392197A 1997-10-27 1997-10-27 磁気記録媒体 Abandoned JPH11134631A (ja)

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JP29392197A JPH11134631A (ja) 1997-10-27 1997-10-27 磁気記録媒体

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7670694B2 (en) 2006-12-22 2010-03-02 Hitachi Global Storage Technologies Netherlands B.V. Media for recording devices
JP2011252227A (ja) * 2010-05-06 2011-12-15 Hitachi Metals Ltd Cr−Ti合金ターゲット材
WO2012023475A1 (ja) * 2010-08-17 2012-02-23 山陽特殊製鋼株式会社 CrTi系合金およびスパッタリング用ターゲット材、垂直磁気記録媒体、ならびにそれらの製造方法
TWI576835B (zh) * 2012-04-18 2017-04-01 Sanyo Special Steel Co Ltd A CrTi-based alloy for a bonded film for a magnetic recording medium, a target material for sputtering, and a perpendicular magnetic recording medium

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