JPH11134465A - Icカード - Google Patents
IcカードInfo
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- JPH11134465A JPH11134465A JP30053397A JP30053397A JPH11134465A JP H11134465 A JPH11134465 A JP H11134465A JP 30053397 A JP30053397 A JP 30053397A JP 30053397 A JP30053397 A JP 30053397A JP H11134465 A JPH11134465 A JP H11134465A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- card
- receiving layer
- image receiving
- convex portion
- image
- Prior art date
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 手間をかけることなく作成でき、表面の平滑
性が優れるICカードを迅速にかつ多量に生産可能なI
Cカードの提供。 【解決手段】 対向する第1のシート材と、第2のシー
ト材が接着剤層を介して重ね合わされ、かつ該接着剤層
内部にIC部材が封入されたICカードにおいて、前記
接着剤層を構成する接着剤がホットメルト接着剤である
ことを特徴とするICカード。
性が優れるICカードを迅速にかつ多量に生産可能なI
Cカードの提供。 【解決手段】 対向する第1のシート材と、第2のシー
ト材が接着剤層を介して重ね合わされ、かつ該接着剤層
内部にIC部材が封入されたICカードにおいて、前記
接着剤層を構成する接着剤がホットメルト接着剤である
ことを特徴とするICカード。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、IC部材を内臓す
るICカードに関するものである。
るICカードに関するものである。
【0002】
【従来の技術】身分証明書カード(IDカード)やクレ
ジットカードなどには、従来磁気記録方式によりデータ
を記録する磁気カードが広く利用されてきた。しかしな
がら、磁気カードはデータの書き換えが比較的容易にで
きるため、データの改ざん防止が十分でないこと、磁気
のため外的な影響を受けやすく、データの保護が十分で
ないこと、さらに記録できる容量が少ないなどの問題点
があった。そこで、近年ICチップを内蔵したICカー
ドが普及し始めている。ICカードは、表面に設けられ
た電気接点やカード内部のループアンテナを介して外部
の機器とデータの読み書きをする。ICカードは磁気カ
ードに比べて記憶容量が大きく、セキュリティ性も大き
く向上している。特に、カード内部にICチップと外部
との情報のやりとりをするためのアンテナを内臓し、カ
ード外部に電気接点を持たない非接触式ICカードは、
電気接点をカード表面に持つ接触式ICカードに比べて
セキュリティ性が優れ、IDカードのようにデータの機
密性と偽変造防止性を高く要求する用途に使用されつつ
ある。
ジットカードなどには、従来磁気記録方式によりデータ
を記録する磁気カードが広く利用されてきた。しかしな
がら、磁気カードはデータの書き換えが比較的容易にで
きるため、データの改ざん防止が十分でないこと、磁気
のため外的な影響を受けやすく、データの保護が十分で
ないこと、さらに記録できる容量が少ないなどの問題点
があった。そこで、近年ICチップを内蔵したICカー
ドが普及し始めている。ICカードは、表面に設けられ
た電気接点やカード内部のループアンテナを介して外部
の機器とデータの読み書きをする。ICカードは磁気カ
ードに比べて記憶容量が大きく、セキュリティ性も大き
く向上している。特に、カード内部にICチップと外部
との情報のやりとりをするためのアンテナを内臓し、カ
ード外部に電気接点を持たない非接触式ICカードは、
電気接点をカード表面に持つ接触式ICカードに比べて
セキュリティ性が優れ、IDカードのようにデータの機
密性と偽変造防止性を高く要求する用途に使用されつつ
ある。
【0003】非接触式ICカードの製造方法としては、
1)コアシートにICモジュールを埋め込む穴をあけ、
モジュールを実装した後穴を樹脂で埋め、更にオーバー
シートを貼り合わせる方法や、2)上下シートの間にI
Cモジュールを挟み金型に入れ、上下シート間に成形樹
脂を流し込む射出成形方式などがある。これまでIDカ
ードとしては、カード表面に所持者の氏名や住所等の記
載事項を印刷したり、所持者の顔写真を形成したりする
ことが多く、特に最近は感熱転写によりデジタル画像を
形成することが可能であり、画像の加工性と保管性が大
きく向上している。とりわけ昇華感熱転写は比較的簡便
に画像を形成できるため、カードに後から顔画像を形成
する要望が強くなっている。
1)コアシートにICモジュールを埋め込む穴をあけ、
モジュールを実装した後穴を樹脂で埋め、更にオーバー
シートを貼り合わせる方法や、2)上下シートの間にI
Cモジュールを挟み金型に入れ、上下シート間に成形樹
脂を流し込む射出成形方式などがある。これまでIDカ
ードとしては、カード表面に所持者の氏名や住所等の記
載事項を印刷したり、所持者の顔写真を形成したりする
ことが多く、特に最近は感熱転写によりデジタル画像を
形成することが可能であり、画像の加工性と保管性が大
きく向上している。とりわけ昇華感熱転写は比較的簡便
に画像を形成できるため、カードに後から顔画像を形成
する要望が強くなっている。
【0004】しかしながら、上記製造方法1)ではIC
モジュールを埋めた穴の部分の樹脂の収縮によりその部
分に凹部を生じ、又2)で製造されたICカードは成形
樹脂がICモジュールの隅々にまでいきわたりにくく、
ICカード表面にICモジュールに起因する凹凸が生じ
ていた。そのためそれらのカードでは、カード加工後に
感熱転写で画像を形成した場合、画像が白く抜けたり、
色が薄くなったりする画像欠陥が生じていた。即ち、感
熱転写においてプリントヘッドをインクシートを介して
カード表面に当てた際にカード表面の凹凸のためにイン
クが受像層に転写されにくくなっていた。
モジュールを埋めた穴の部分の樹脂の収縮によりその部
分に凹部を生じ、又2)で製造されたICカードは成形
樹脂がICモジュールの隅々にまでいきわたりにくく、
ICカード表面にICモジュールに起因する凹凸が生じ
ていた。そのためそれらのカードでは、カード加工後に
感熱転写で画像を形成した場合、画像が白く抜けたり、
色が薄くなったりする画像欠陥が生じていた。即ち、感
熱転写においてプリントヘッドをインクシートを介して
カード表面に当てた際にカード表面の凹凸のためにイン
クが受像層に転写されにくくなっていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】これらの問題に対処す
るために、特開平9−131987号には、一方の面に
受像層を有しかつ他方に熱硬化性樹脂層を有する第1の
シート材と、一方の面に筆記層を有しかつ他方に熱硬化
性樹脂層を有する第2のシート材とを双方の熱硬化性樹
脂層間にICモジュールを挿入して重ね合わせて加熱、
加圧した後所定形状に打ち抜いてカード化する方法が開
示されている。そしてこれにより第1のシート材のIC
モジュールに対応する部位の凹みを低減でき、表面が平
滑で印刷特性を向上でき、しかも安価で、大量に生産可
能なICカードが得られるというものである。しかしな
がら、この方法によると双方のシート材を重ね合わせて
加熱、加圧する時間を短時間で済ませた場合、即ち熱硬
化性樹脂が未硬化の状態では樹脂にかかる応力がフリー
となり、第1のシート材のICモジュールに対応する部
位に凸状の盛り上がりが生じてしまうといった問題が発
生した。そのため硬化するまで圧延時間を十分にとるこ
とが考慮されるが、硬化性樹脂自体その硬化終了までに
かなりの時間を要し、大幅な生産性の低下が予想される
という新たな問題を露呈している。
るために、特開平9−131987号には、一方の面に
受像層を有しかつ他方に熱硬化性樹脂層を有する第1の
シート材と、一方の面に筆記層を有しかつ他方に熱硬化
性樹脂層を有する第2のシート材とを双方の熱硬化性樹
脂層間にICモジュールを挿入して重ね合わせて加熱、
加圧した後所定形状に打ち抜いてカード化する方法が開
示されている。そしてこれにより第1のシート材のIC
モジュールに対応する部位の凹みを低減でき、表面が平
滑で印刷特性を向上でき、しかも安価で、大量に生産可
能なICカードが得られるというものである。しかしな
がら、この方法によると双方のシート材を重ね合わせて
加熱、加圧する時間を短時間で済ませた場合、即ち熱硬
化性樹脂が未硬化の状態では樹脂にかかる応力がフリー
となり、第1のシート材のICモジュールに対応する部
位に凸状の盛り上がりが生じてしまうといった問題が発
生した。そのため硬化するまで圧延時間を十分にとるこ
とが考慮されるが、硬化性樹脂自体その硬化終了までに
かなりの時間を要し、大幅な生産性の低下が予想される
という新たな問題を露呈している。
【0006】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、その目的は、手間をかけることなく作製でき、し
かも、表面の平滑性が優れたICカードを迅速にかつ多
量に生産可能なICカードを提供することにある。
あり、その目的は、手間をかけることなく作製でき、し
かも、表面の平滑性が優れたICカードを迅速にかつ多
量に生産可能なICカードを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、以
下の構成により達成された。
下の構成により達成された。
【0008】(1)対向する第1のシート材と、第2の
シート材が接着剤層を介して重ね合わされ、かつ該接着
剤層内部にICモジュールが封入されたICカードにお
いて、前記接着剤層を構成する接着剤がホットメルト接
着剤であることを特徴とするICカード。
シート材が接着剤層を介して重ね合わされ、かつ該接着
剤層内部にICモジュールが封入されたICカードにお
いて、前記接着剤層を構成する接着剤がホットメルト接
着剤であることを特徴とするICカード。
【0009】(2)一方の面に受像層を有する第1のシ
ート材と、第2のシート材が、該受像層を外側にして接
着剤層を介して重ね合わされ、かつ該接着剤層内部にI
Cモジュールが封入されたICカードにおいて、前記接
着剤層を構成する接着剤がホットメルト接着剤であるこ
とを特徴とするICカード。
ート材と、第2のシート材が、該受像層を外側にして接
着剤層を介して重ね合わされ、かつ該接着剤層内部にI
Cモジュールが封入されたICカードにおいて、前記接
着剤層を構成する接着剤がホットメルト接着剤であるこ
とを特徴とするICカード。
【0010】本発明の好ましい態様として、a)前記ホ
ットメルト接着剤が反応型であること、b)前記受像層
に金属イオン含有化合物が含まれてなること、c)前記
受像層表面に局所的な凹部又は凸部を有する場合、局所
的な凹部又は凸部の最大部からカード短辺方向に並行に
上下それぞれ10mmの距離の2点を結ぶカード平面を
基準線とし、局所的な凹部又は凸部の最大部と該基準線
との距離が20μm以下であること、d)前記受像層表
面に局所的な凹部又は凸部を有する場合、局所的な凹部
又は凸部の最大部からカード短辺方向に並行に上下それ
ぞれ10mmの距離の2点を結ぶカード平面を基準線と
し、該基準線に対する凹部又は凸部の側からみた傾斜の
最大値が80°以下であること、e)前記受像層表面に
局所的な凹部又は凸部を有する場合、局所的な凹部又は
凸部の最大部からカード短辺方向に並行に上下それぞれ
10mmの距離の2点を結ぶカード平面を基準線とした
場合、局所的な凹部又は凸部の最大部と該基準線との距
離a(μm)と該基準線に対する凹部又は凸部の側から
みた傾斜b(°)とが以下の条件で表されること、 a×b≦2000(但し、b≦50) f)感熱転写プリンタヘッドを用いて受像層表面に画像
形成する際、該プリンタヘッドと接触する領域内におけ
る受像層表面の最も高い部分と最も低い部分との垂直方
向の差が70μm以下であること、g)感熱転写プリン
タヘッドを用いて受像層表面に画像形成する際、該プリ
ンタヘッドと接触する領域内における受像層表面の最も
高い部分の、受像層表面の平坦部分に対する凹部又は凸
部の側からみた傾斜の最大値が80°以下であること、
h)前記受像層表面が昇華熱転写により画像形成される
ことを特徴とするが挙げられる。
ットメルト接着剤が反応型であること、b)前記受像層
に金属イオン含有化合物が含まれてなること、c)前記
受像層表面に局所的な凹部又は凸部を有する場合、局所
的な凹部又は凸部の最大部からカード短辺方向に並行に
上下それぞれ10mmの距離の2点を結ぶカード平面を
基準線とし、局所的な凹部又は凸部の最大部と該基準線
との距離が20μm以下であること、d)前記受像層表
面に局所的な凹部又は凸部を有する場合、局所的な凹部
又は凸部の最大部からカード短辺方向に並行に上下それ
ぞれ10mmの距離の2点を結ぶカード平面を基準線と
し、該基準線に対する凹部又は凸部の側からみた傾斜の
最大値が80°以下であること、e)前記受像層表面に
局所的な凹部又は凸部を有する場合、局所的な凹部又は
凸部の最大部からカード短辺方向に並行に上下それぞれ
10mmの距離の2点を結ぶカード平面を基準線とした
場合、局所的な凹部又は凸部の最大部と該基準線との距
離a(μm)と該基準線に対する凹部又は凸部の側から
みた傾斜b(°)とが以下の条件で表されること、 a×b≦2000(但し、b≦50) f)感熱転写プリンタヘッドを用いて受像層表面に画像
形成する際、該プリンタヘッドと接触する領域内におけ
る受像層表面の最も高い部分と最も低い部分との垂直方
向の差が70μm以下であること、g)感熱転写プリン
タヘッドを用いて受像層表面に画像形成する際、該プリ
ンタヘッドと接触する領域内における受像層表面の最も
高い部分の、受像層表面の平坦部分に対する凹部又は凸
部の側からみた傾斜の最大値が80°以下であること、
h)前記受像層表面が昇華熱転写により画像形成される
ことを特徴とするが挙げられる。
【0011】即ち本発明者らは、貼り合わせ型ICカー
ドの作製に両シート材の接着剤として使用される熱硬化
性樹脂は硬化反応終了までにかなりの時間を要し、IC
カードの大幅な生産性の低下を伴うといった問題を鋭意
検討した結果、ホットメルト接着剤をその代替として採
用することで解消できるとの知見を得て本発明に至った
ものであり、それにより手間をかけることなくICカー
ドを作成でき、しかも、表面の平滑性が優れるICカー
ドを迅速にかつ多量に生産可能であるという、顕著に優
れた効果を奏する。
ドの作製に両シート材の接着剤として使用される熱硬化
性樹脂は硬化反応終了までにかなりの時間を要し、IC
カードの大幅な生産性の低下を伴うといった問題を鋭意
検討した結果、ホットメルト接着剤をその代替として採
用することで解消できるとの知見を得て本発明に至った
ものであり、それにより手間をかけることなくICカー
ドを作成でき、しかも、表面の平滑性が優れるICカー
ドを迅速にかつ多量に生産可能であるという、顕著に優
れた効果を奏する。
【0012】以下、本発明を詳細に説明する。
【0013】本発明は、対向する第1のシート材と、第
2のシート材が接着剤層を介して重ね合わされ、かつ該
接着剤層内部にICモジュールが封入されたICカード
において、前記接着剤層を構成する接着剤がホットメル
ト接着剤であることを特徴とし、その1態様として、一
方の面に受像層を有する第1のシート材と、第2のシー
ト材を有し、両シート材が該受像層を外側にして接着剤
層を介して重ね合わされ、かつ該接着剤層内部にICモ
ジュールが封入されるICカードを挙げることができ
る。
2のシート材が接着剤層を介して重ね合わされ、かつ該
接着剤層内部にICモジュールが封入されたICカード
において、前記接着剤層を構成する接着剤がホットメル
ト接着剤であることを特徴とし、その1態様として、一
方の面に受像層を有する第1のシート材と、第2のシー
ト材を有し、両シート材が該受像層を外側にして接着剤
層を介して重ね合わされ、かつ該接着剤層内部にICモ
ジュールが封入されるICカードを挙げることができ
る。
【0014】本発明のICカードに用いられるホットメ
ルト接着剤としては、一般に使用されているものを用い
ることができる。該ホットメルト接着剤の主成分として
は、例えばエチレン・酢酸ビニル共重合体(EVA)
系、ポリエステル系、ポリアミド系、熱可塑性エラスト
マー系、ポリオレフィン系などが挙げられる。ポリアミ
ド系ホットメルト接着剤としてはHenkel社製のマ
クロメルトシリーズ等があり、熱可塑性エラストマー系
ホットメルト接着剤としてはシェル化学社製カリフレッ
クスTR及びクレイトンシリーズ、旭化成社製タフプレ
ン、Firestone Synthetic Rub
ber and Latex社製タフデン、Phill
ips Petroleum社製ソルプレン400シリ
ーズなどがある。ポリオレフィン系ホットメルト接着剤
としては住友化学社製スミチック、チッソ石油化学製ビ
スタック、三菱油化製ユカタック、Henkel社製マ
クロメルトシリーズ、三井石油化学社製タフマー、宇部
レキセン社製APAO、イーストマンケミカル社製イー
ストボンド、ハーキュレス社製A−FAX等がある。
ルト接着剤としては、一般に使用されているものを用い
ることができる。該ホットメルト接着剤の主成分として
は、例えばエチレン・酢酸ビニル共重合体(EVA)
系、ポリエステル系、ポリアミド系、熱可塑性エラスト
マー系、ポリオレフィン系などが挙げられる。ポリアミ
ド系ホットメルト接着剤としてはHenkel社製のマ
クロメルトシリーズ等があり、熱可塑性エラストマー系
ホットメルト接着剤としてはシェル化学社製カリフレッ
クスTR及びクレイトンシリーズ、旭化成社製タフプレ
ン、Firestone Synthetic Rub
ber and Latex社製タフデン、Phill
ips Petroleum社製ソルプレン400シリ
ーズなどがある。ポリオレフィン系ホットメルト接着剤
としては住友化学社製スミチック、チッソ石油化学製ビ
スタック、三菱油化製ユカタック、Henkel社製マ
クロメルトシリーズ、三井石油化学社製タフマー、宇部
レキセン社製APAO、イーストマンケミカル社製イー
ストボンド、ハーキュレス社製A−FAX等がある。
【0015】本発明においてはホットメルト接着剤は反
応型が好ましい。該反応型ホットメルト接着剤(以下、
反応型接着剤)は樹脂を溶融させて接着した後、湿気を
吸収して樹脂が硬化するタイプの接着剤である。その特
徴として、通常のホットメルトと比較して接着可能時間
が長く、かつ接着後に軟化温度が高くなるため耐久性に
富み、低温での塗工に適していることが挙げられる。即
ち、通常のホットメルト接着剤では、塗工温度が樹脂の
軟化温度と同じであるため耐熱性は塗工温度以上にはな
らない。そのため高耐熱性を要求する場合は、高い塗工
温度が必要になる。しかしながら、反応型は塗工後に硬
化するため耐熱温度は塗工温度より数十℃高くなる。そ
のため、受像層の表面が高温でダメージを受けやすい素
材である場合そのダメージを少なくすることができる。
反応型接着剤の1例としては、分子末端にイソシアネー
ト基を含有したウレタンポリマーを主成分とし、このイ
ソシアネート基が水分と反応して活性化しさらにプレポ
リマーと反応して架橋構造を形成するものがある。本発
明に使用できる反応型接着剤としては、住友スリーエム
社製TE030、TE100、日立化成ポリマー社製ハ
イボン4820、カネボウエヌエスシー社製ボンドマス
ター170シリーズ、Henkel社製Macropl
ast QR 3460等が挙げられる。
応型が好ましい。該反応型ホットメルト接着剤(以下、
反応型接着剤)は樹脂を溶融させて接着した後、湿気を
吸収して樹脂が硬化するタイプの接着剤である。その特
徴として、通常のホットメルトと比較して接着可能時間
が長く、かつ接着後に軟化温度が高くなるため耐久性に
富み、低温での塗工に適していることが挙げられる。即
ち、通常のホットメルト接着剤では、塗工温度が樹脂の
軟化温度と同じであるため耐熱性は塗工温度以上にはな
らない。そのため高耐熱性を要求する場合は、高い塗工
温度が必要になる。しかしながら、反応型は塗工後に硬
化するため耐熱温度は塗工温度より数十℃高くなる。そ
のため、受像層の表面が高温でダメージを受けやすい素
材である場合そのダメージを少なくすることができる。
反応型接着剤の1例としては、分子末端にイソシアネー
ト基を含有したウレタンポリマーを主成分とし、このイ
ソシアネート基が水分と反応して活性化しさらにプレポ
リマーと反応して架橋構造を形成するものがある。本発
明に使用できる反応型接着剤としては、住友スリーエム
社製TE030、TE100、日立化成ポリマー社製ハ
イボン4820、カネボウエヌエスシー社製ボンドマス
ター170シリーズ、Henkel社製Macropl
ast QR 3460等が挙げられる。
【0016】ここでホットメルト接着剤を使用した本発
明のICカードの作製方法の一例を挙げる。ICカード
の作製に当たっては、先ず表裏のシートにアプリケータ
ーでホットメルト接着剤を所定の厚さに塗工する。塗工
方法としてはローラー方式、Tダイ方式、ダイス方式な
どホットメルト接着剤を塗工する場合の通常の方法が使
用される。次に接着剤を塗工した上下のシートの間にI
Cモジュールを装着する。装着する前に塗工した接着剤
をあらかじめヒーター等で加熱させておいてもよい。そ
の後上下シート間にICモジュールを装着したものを接
着剤の貼り合わせ温度に加熱したプレスで所定時間プレ
スするか、又はプレスでの圧延の替わりに所定温度の恒
温層中でシートを搬送しながらロールで圧延してもよ
い。又、貼り合わせ時に気泡が入るのを防止するために
真空プレスすることも有効である。真空プレスはプレス
するシート部を真空にした状態でプレスするものであ
る。プレス等で貼り合わせた後はカード状に打ち抜ぬい
てカード化する。接着剤に反応型接着剤を用いた場合
は、所定時間硬化反応させた後にカード状に断裁する場
合もある。又硬化促進のために貼り合わせたシートのカ
ードサイズの周囲に反応に必要な水分供給のための穴を
あける方法が有効である。
明のICカードの作製方法の一例を挙げる。ICカード
の作製に当たっては、先ず表裏のシートにアプリケータ
ーでホットメルト接着剤を所定の厚さに塗工する。塗工
方法としてはローラー方式、Tダイ方式、ダイス方式な
どホットメルト接着剤を塗工する場合の通常の方法が使
用される。次に接着剤を塗工した上下のシートの間にI
Cモジュールを装着する。装着する前に塗工した接着剤
をあらかじめヒーター等で加熱させておいてもよい。そ
の後上下シート間にICモジュールを装着したものを接
着剤の貼り合わせ温度に加熱したプレスで所定時間プレ
スするか、又はプレスでの圧延の替わりに所定温度の恒
温層中でシートを搬送しながらロールで圧延してもよ
い。又、貼り合わせ時に気泡が入るのを防止するために
真空プレスすることも有効である。真空プレスはプレス
するシート部を真空にした状態でプレスするものであ
る。プレス等で貼り合わせた後はカード状に打ち抜ぬい
てカード化する。接着剤に反応型接着剤を用いた場合
は、所定時間硬化反応させた後にカード状に断裁する場
合もある。又硬化促進のために貼り合わせたシートのカ
ードサイズの周囲に反応に必要な水分供給のための穴を
あける方法が有効である。
【0017】第1のシート材に形成される受像層には金
属イオン含有化合物が含まれることが好ましく、特に周
期律表の第I〜第VIII族に属する2価以上の多価の金属
イオンを含有する化合物が好ましい。金属としては、周
期律表の第I〜第VIII族に属する2価以上の多価の金属
の全てを挙げることができるが、中でもAl、Co、C
r、Cu、Fe、Mg、Mn、Mo、Ni、Sn、Ti
及びZnが好ましく、特にNi、Cu、Co、Cr及び
Znが好ましい。前記金属イオンを含有する化合物とし
ては、該金属の無機又は有機の塩及び該金属の錯体が好
ましい。それらの内、該金属の無機塩としては、例え
ば、金属のハロゲン化物(塩化物、臭化物及びヨウ化
物)が挙げられ、又該金属の有機塩としては、ステアリ
ン酸、マレイン酸或いはオレイン酸等の金属塩が挙げら
れ、更に該金属の錯体としては、下記一般式で表すこと
ができる。
属イオン含有化合物が含まれることが好ましく、特に周
期律表の第I〜第VIII族に属する2価以上の多価の金属
イオンを含有する化合物が好ましい。金属としては、周
期律表の第I〜第VIII族に属する2価以上の多価の金属
の全てを挙げることができるが、中でもAl、Co、C
r、Cu、Fe、Mg、Mn、Mo、Ni、Sn、Ti
及びZnが好ましく、特にNi、Cu、Co、Cr及び
Znが好ましい。前記金属イオンを含有する化合物とし
ては、該金属の無機又は有機の塩及び該金属の錯体が好
ましい。それらの内、該金属の無機塩としては、例え
ば、金属のハロゲン化物(塩化物、臭化物及びヨウ化
物)が挙げられ、又該金属の有機塩としては、ステアリ
ン酸、マレイン酸或いはオレイン酸等の金属塩が挙げら
れ、更に該金属の錯体としては、下記一般式で表すこと
ができる。
【0018】 [M(Q1)k(Q2)m(Q3)n]p+p(L-) 式中、MはNi、Cu、Co、Cr及びZnの金属イオ
ンを表し、Q1〜Q3は各々前記金属イオンと配位結合可
能な配位化合物を表し、これらの配位化合物としては例
えば「キレート化学(5)(南江堂)」に記載されてい
る配位化合物から選択することができる。その内、特に
好ましいものとしては、金属と配位結合する少なくとも
一個のアミノ基を有する配位化合物を挙げることがで
き、更に具体的には、エチレンジアミン及びその誘導
体、グリシンアミド及びその誘導体、ピコリンアミド及
びその誘導体を挙げることができる。又、L-は錯体を
形成しうる対アニオンであり、Cr、SO4、ClO4、
R−SO3(R=アルキル基又はアリル基)等の無機化
合物アニオンやベンゼンスルホン酸誘導体、アルキルス
ルホン酸誘導体等の有機化合物アニオンが挙げられる
が、特に好ましくはテトラフェニルホウ素アニオン及び
その誘導体、並びにアルキルベンゼンスルホン酸アニオ
ン及びその誘導体である。kは1、2又は3の整数を、
mは1、2又は0を、nは1又は0を表すが、これらは
前記一般式で表される錯体が4座配位か、6座配位かに
よって決定されるか、又はQ1〜Q3の配位子の数によっ
て決定される。pは1、2又は3を表す。
ンを表し、Q1〜Q3は各々前記金属イオンと配位結合可
能な配位化合物を表し、これらの配位化合物としては例
えば「キレート化学(5)(南江堂)」に記載されてい
る配位化合物から選択することができる。その内、特に
好ましいものとしては、金属と配位結合する少なくとも
一個のアミノ基を有する配位化合物を挙げることがで
き、更に具体的には、エチレンジアミン及びその誘導
体、グリシンアミド及びその誘導体、ピコリンアミド及
びその誘導体を挙げることができる。又、L-は錯体を
形成しうる対アニオンであり、Cr、SO4、ClO4、
R−SO3(R=アルキル基又はアリル基)等の無機化
合物アニオンやベンゼンスルホン酸誘導体、アルキルス
ルホン酸誘導体等の有機化合物アニオンが挙げられる
が、特に好ましくはテトラフェニルホウ素アニオン及び
その誘導体、並びにアルキルベンゼンスルホン酸アニオ
ン及びその誘導体である。kは1、2又は3の整数を、
mは1、2又は0を、nは1又は0を表すが、これらは
前記一般式で表される錯体が4座配位か、6座配位かに
よって決定されるか、又はQ1〜Q3の配位子の数によっ
て決定される。pは1、2又は3を表す。
【0019】この種の金属イオン含有化合物としては、
米国特許第4,987,049号に例示されたものを挙
げることができる。上記の金属イオンを含有する化合物
の添加量は、0.5〜20g/m2が好ましく、1〜1
0g/m2がより好ましい。
米国特許第4,987,049号に例示されたものを挙
げることができる。上記の金属イオンを含有する化合物
の添加量は、0.5〜20g/m2が好ましく、1〜1
0g/m2がより好ましい。
【0020】以下に、上記一般式で表される金属錯体を
挙げるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
挙げるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0021】1.[Cu(NH2CH2CH2NH2)2]
2+[(C6H5)4B]-2,2.[Ni(NH2CH2CH2
NH2)3]2+[(C6H5)4B]-2,3.[Co(NH2
CH2CH2NH2)3]2+[(C6H5)4B]-2,4.
[Zn(NH2CH2CH2NH2)3]2+[(C6H5)
4B]-2,5.[Ni(C2H5NHCH2CH2N
H2)3]2+[(C6H5)4B]-2,6.[Ni(C2H5
NHCH2CH2NHC2H5)3]2+[(C6H5)
4B]-2,7.[Ni(NH2CH2CH2NHCH2CH2
NH2)2]2+[(C6H5)4B]-2,8.[Ni(NH2
CH2CH2CH2NH2)3]2+[(n−C4H9)
4B]-2,9.[Ni(C2H5NHCH2CH2NH2)2
(NH2CH2CH2NH2)2+[(C6H5)4B]−2
2+[(C6H5)4B]-2,2.[Ni(NH2CH2CH2
NH2)3]2+[(C6H5)4B]-2,3.[Co(NH2
CH2CH2NH2)3]2+[(C6H5)4B]-2,4.
[Zn(NH2CH2CH2NH2)3]2+[(C6H5)
4B]-2,5.[Ni(C2H5NHCH2CH2N
H2)3]2+[(C6H5)4B]-2,6.[Ni(C2H5
NHCH2CH2NHC2H5)3]2+[(C6H5)
4B]-2,7.[Ni(NH2CH2CH2NHCH2CH2
NH2)2]2+[(C6H5)4B]-2,8.[Ni(NH2
CH2CH2CH2NH2)3]2+[(n−C4H9)
4B]-2,9.[Ni(C2H5NHCH2CH2NH2)2
(NH2CH2CH2NH2)2+[(C6H5)4B]−2
【0022】
【化1】
【0023】
【化2】
【0024】又本発明においては、該金属錯体の好まし
い1例として、更に下記一般式を挙げることができる。
い1例として、更に下記一般式を挙げることができる。
【0025】M2+(X-)2 式中、MはNi、Cu、Co、Cr及びZnの金属イオ
ンを表し、又Xは前記金属イオンと上記式を形成可能な
下記一般式(1)で表される配位化合物を表す。
ンを表し、又Xは前記金属イオンと上記式を形成可能な
下記一般式(1)で表される配位化合物を表す。
【0026】
【化3】
【0027】式中、Zはアルキル基、アリール基、アリ
ールオキシカルボニル基、アルコキシ基、アルコキシカ
ルボニル基、ハロゲン原子及び水素原子を表す。R及び
R′はアルキル基並びにアリール基を表し、それぞれ同
じでも異なっていてもよく、又RとZ或いはR′とZが
結合して環を形成してもよいが、Zが水素原子のとき、
R及びR′が共にメチル基であることはない。上記Mは
Ni、Cu、Co、Cr及びZnの金属イオンを表す
が、これらの中でも金属イオンを含有する化合物自身の
色及びキレート化した色素の色調から、Ni及びZnが
好ましい。又、Xは前記の金属イオンと上記式を形成可
能な上記一般式(1)で表される配位化合物を表す。
又、上記金属イオンを含有する化合物は中心金属に応じ
て中性の配位子を有してもよく、代表的な配位子として
はH2Oが挙げられる。
ールオキシカルボニル基、アルコキシ基、アルコキシカ
ルボニル基、ハロゲン原子及び水素原子を表す。R及び
R′はアルキル基並びにアリール基を表し、それぞれ同
じでも異なっていてもよく、又RとZ或いはR′とZが
結合して環を形成してもよいが、Zが水素原子のとき、
R及びR′が共にメチル基であることはない。上記Mは
Ni、Cu、Co、Cr及びZnの金属イオンを表す
が、これらの中でも金属イオンを含有する化合物自身の
色及びキレート化した色素の色調から、Ni及びZnが
好ましい。又、Xは前記の金属イオンと上記式を形成可
能な上記一般式(1)で表される配位化合物を表す。
又、上記金属イオンを含有する化合物は中心金属に応じ
て中性の配位子を有してもよく、代表的な配位子として
はH2Oが挙げられる。
【0028】以下に、上記一般式で表される金属イオン
を含有する化合物の具体例を挙げる。
を含有する化合物の具体例を挙げる。
【0029】
【化4】
【0030】
【化5】
【0031】このタイプの金属イオンを含有する化合物
の添加量は、通常0.5〜20g/m2が好ましく、1
〜15g/m2がより好ましい。上記一般式の具体例と
しては、特開平6−127156号に記載の化合物を挙
げることができる。
の添加量は、通常0.5〜20g/m2が好ましく、1
〜15g/m2がより好ましい。上記一般式の具体例と
しては、特開平6−127156号に記載の化合物を挙
げることができる。
【0032】尚、上述した金属イオンを含有する化合物
の詳細は特願平8−226895号の第5頁〜22頁に
記載されており、本発明でも好ましく使用される。
の詳細は特願平8−226895号の第5頁〜22頁に
記載されており、本発明でも好ましく使用される。
【0033】金属イオン含有化合物は転写された色素と
錯体を形成して保存安定性に優れた画像を形成すること
ができるという点で非常に好ましい。
錯体を形成して保存安定性に優れた画像を形成すること
ができるという点で非常に好ましい。
【0034】本発明では、感熱転写で画像を形成をした
場合に白抜けや濃度低下などの画像欠陥が生じないため
のカード表面の凹凸の大きさと傾斜を考慮した。
場合に白抜けや濃度低下などの画像欠陥が生じないため
のカード表面の凹凸の大きさと傾斜を考慮した。
【0035】即ち、受像層表面に凹部又は凸部を有する
場合、着目する凹部又は凸部に基準線を設定したとき、
該凹部又は凸部の基準線からの垂直方向への距離が20
μm以下であると、受像層表面に形成される画像の転写
性が良好であり、画像欠陥や白ヌケの発生が減少すると
いう効果を奏する。ここで基準線の設定として幾つかの
方法があるが、本発明では、受像層表面の局所的な凹部
又は凸部の最大部からカード短辺方向に並行に上下それ
ぞれ10mmの距離の2点を結ぶカード平面を基準線と
する。
場合、着目する凹部又は凸部に基準線を設定したとき、
該凹部又は凸部の基準線からの垂直方向への距離が20
μm以下であると、受像層表面に形成される画像の転写
性が良好であり、画像欠陥や白ヌケの発生が減少すると
いう効果を奏する。ここで基準線の設定として幾つかの
方法があるが、本発明では、受像層表面の局所的な凹部
又は凸部の最大部からカード短辺方向に並行に上下それ
ぞれ10mmの距離の2点を結ぶカード平面を基準線と
する。
【0036】例えば図1はICカード表面の凹凸に対す
る基準線定義の模式図であり、図示するような凸部がカ
ード表面にある場合は、凸部の最高点Aからカード短辺
方向に上下10mm離れたの点B、Cを結んだ直線を基
準線とする。図2はICカード表面の凹凸に対する基準
線定義のカード側断面の模式図である。
る基準線定義の模式図であり、図示するような凸部がカ
ード表面にある場合は、凸部の最高点Aからカード短辺
方向に上下10mm離れたの点B、Cを結んだ直線を基
準線とする。図2はICカード表面の凹凸に対する基準
線定義のカード側断面の模式図である。
【0037】又同様に受像層表面に凹部又は凸部を有す
る場合、上記と同じ定義の基準線に対する凹部又は凸部
の側からみた傾斜の最大値(図3参照)が80°以下で
あることが好ましい。
る場合、上記と同じ定義の基準線に対する凹部又は凸部
の側からみた傾斜の最大値(図3参照)が80°以下で
あることが好ましい。
【0038】図3はICカード表面の凹凸に対する基準
線及び傾斜定義のカード側断面の模式図である。図3の
場合では傾斜と考えるのはeである。基準線に対する傾
斜eの最大値が80°以下の場合も上記同様に画像の転
写性が良好であり、画像欠陥や白ヌケの発生が減少する
という効果を奏する。又、上下のシートを接着剤を介し
て貼り合わせる際の圧延条件などで、カード厚さに多少
の傾斜を有していることもあるが、本発明では特にそれ
による問題は生じない。
線及び傾斜定義のカード側断面の模式図である。図3の
場合では傾斜と考えるのはeである。基準線に対する傾
斜eの最大値が80°以下の場合も上記同様に画像の転
写性が良好であり、画像欠陥や白ヌケの発生が減少する
という効果を奏する。又、上下のシートを接着剤を介し
て貼り合わせる際の圧延条件などで、カード厚さに多少
の傾斜を有していることもあるが、本発明では特にそれ
による問題は生じない。
【0039】又、受像層表面に凹部又は凸部を有する場
合における着目する凹部又は凸部に基準線を設定したと
き、凹部又は凸部の基準線からの距離の最大値a(μ
m)と、該基準線に対する凹部又は凸部の側からみた傾
斜の最大値b(°)とが以下の条件で表されることが更
に好ましい。
合における着目する凹部又は凸部に基準線を設定したと
き、凹部又は凸部の基準線からの距離の最大値a(μ
m)と、該基準線に対する凹部又は凸部の側からみた傾
斜の最大値b(°)とが以下の条件で表されることが更
に好ましい。
【0040】a×b≦2000(但し、b≦50) a×bの値が2000以下の場合は、平滑性が非常に良
好な受像層表面を有するICカードが得られ、その結果
昇華熱転写記録にも十分に適した画像形成が行われ、画
像欠陥や白ヌケ等の問題を解消し、優れた転写性を発揮
する。この場合の基準線の規定も上記と同じである。
好な受像層表面を有するICカードが得られ、その結果
昇華熱転写記録にも十分に適した画像形成が行われ、画
像欠陥や白ヌケ等の問題を解消し、優れた転写性を発揮
する。この場合の基準線の規定も上記と同じである。
【0041】本発明においては、受像層表面が昇華熱転
写により画像形成されることが好ましい。
写により画像形成されることが好ましい。
【0042】本発明では、感熱転写プリンタヘッドを用
いて受像層表面に画像形成する際、該プリンタヘッドと
接触する領域内における受像層表面の最も高い部分と最
も低い部分との垂直方向の差が70μm以下が好まし
い。受像層表面の最も高い部分とは、凸部を有する場
合、その凸部の最大高さを表し、最も低い部分は凹部の
最低部を表し、特に傾斜を有している場合には、傾斜上
部の凸部と傾斜下部の凹部がその最も高い部分、最も低
い部分に相当する。そして本発明では、この両者の差が
垂直方向、即ちプリンタヘッドの接触方向で70μmを
越えないことが好ましい。この範囲であればインク転写
時、インクの拡散が最小限に抑えられ、画像欠陥や白ヌ
ケ等が防止され、優れた転写性を奏する画像を得ること
ができる。受像層表面の最も高い部分と最も低い部分と
の垂直方向の差は、好ましくは50μm以下、更に好ま
しくは20μm以下である。
いて受像層表面に画像形成する際、該プリンタヘッドと
接触する領域内における受像層表面の最も高い部分と最
も低い部分との垂直方向の差が70μm以下が好まし
い。受像層表面の最も高い部分とは、凸部を有する場
合、その凸部の最大高さを表し、最も低い部分は凹部の
最低部を表し、特に傾斜を有している場合には、傾斜上
部の凸部と傾斜下部の凹部がその最も高い部分、最も低
い部分に相当する。そして本発明では、この両者の差が
垂直方向、即ちプリンタヘッドの接触方向で70μmを
越えないことが好ましい。この範囲であればインク転写
時、インクの拡散が最小限に抑えられ、画像欠陥や白ヌ
ケ等が防止され、優れた転写性を奏する画像を得ること
ができる。受像層表面の最も高い部分と最も低い部分と
の垂直方向の差は、好ましくは50μm以下、更に好ま
しくは20μm以下である。
【0043】図4に感熱転写時におけるICカードとプ
リンタヘッドの関係の模式図を、又図5にその関係の断
面の模式図を示す。プリンタヘッド2は転写シート3を
介してICカード1と接触する。この図の接触部分の面
積が上記で規定している部分(プリンタヘッドと接触す
る領域内)である。又、図5は感熱転写時におけるIC
カードとプリンタヘッドを示し、図における点DとEの
高さ方向の距離が、上記で定義している距離(受像層表
面の最も高い部分と最も低い部分との垂直方向の差)で
ある。
リンタヘッドの関係の模式図を、又図5にその関係の断
面の模式図を示す。プリンタヘッド2は転写シート3を
介してICカード1と接触する。この図の接触部分の面
積が上記で規定している部分(プリンタヘッドと接触す
る領域内)である。又、図5は感熱転写時におけるIC
カードとプリンタヘッドを示し、図における点DとEの
高さ方向の距離が、上記で定義している距離(受像層表
面の最も高い部分と最も低い部分との垂直方向の差)で
ある。
【0044】同様に感熱転写プリンタヘッドを用いて受
像層表面に画像形成する際、該プリンタヘッドと接触す
る領域内における受像層表面の最も高い部分の、受像層
表面の平坦部分に対する凹部又は凸部の側からみた傾斜
が80°以下であることが好ましい。受像層表面の平坦
部分に対する凹部又は凸部の側からみた傾斜の最大値が
80°以下の場合も上記同様に画像の転写性が良好であ
り、画像欠陥や白ヌケの発生が減少するという効果を奏
する。受像層表面の平坦部分に対する好ましい傾斜は6
0°以下、更に好ましくは40°以下である。
像層表面に画像形成する際、該プリンタヘッドと接触す
る領域内における受像層表面の最も高い部分の、受像層
表面の平坦部分に対する凹部又は凸部の側からみた傾斜
が80°以下であることが好ましい。受像層表面の平坦
部分に対する凹部又は凸部の側からみた傾斜の最大値が
80°以下の場合も上記同様に画像の転写性が良好であ
り、画像欠陥や白ヌケの発生が減少するという効果を奏
する。受像層表面の平坦部分に対する好ましい傾斜は6
0°以下、更に好ましくは40°以下である。
【0045】本発明におけるICモジュールについて
は、巻き線コイルとICチップを接合したコイルタイプ
のものや、アンテナパターンの形成されたプリント基板
にICチップが接合されたプリント基板タイプなどが用
いられる。
は、巻き線コイルとICチップを接合したコイルタイプ
のものや、アンテナパターンの形成されたプリント基板
にICチップが接合されたプリント基板タイプなどが用
いられる。
【0046】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、実
施例の説明に用いる図面に基づいて説明する。
施例の説明に用いる図面に基づいて説明する。
【0047】図6はICカードを示す断面図である。I
Cカードは、第1及び第2のシート材8、9と、これら
第1及び第2のシート材8、9間に介在される接着剤層
10とからなる。接着剤層10内にはICモジュール1
1が封入されている。第1のシート材8の表面には、画
像、記載情報印刷用の受像層(図示なし)が設けられて
いる場合もある。接着剤層10を構成する接着剤が本発
明で言及している、ホットメルト接着剤である。
Cカードは、第1及び第2のシート材8、9と、これら
第1及び第2のシート材8、9間に介在される接着剤層
10とからなる。接着剤層10内にはICモジュール1
1が封入されている。第1のシート材8の表面には、画
像、記載情報印刷用の受像層(図示なし)が設けられて
いる場合もある。接着剤層10を構成する接着剤が本発
明で言及している、ホットメルト接着剤である。
【0048】図7、8は内臓されるICモジュールの模
式図である。図7はコイルタイプであり、導線を何回か
巻いたコイル4とICチップ5が接合されている。又図
8はプリント基板タイプであり、アンテナパターン6の
形成されたプリント基板7とICチップ5が接合されて
いる。本発明はこれらのICモジュールが好ましいが、
これに限られない。
式図である。図7はコイルタイプであり、導線を何回か
巻いたコイル4とICチップ5が接合されている。又図
8はプリント基板タイプであり、アンテナパターン6の
形成されたプリント基板7とICチップ5が接合されて
いる。本発明はこれらのICモジュールが好ましいが、
これに限られない。
【0049】図9はプレス圧延方式のICカードの製造
装置を示す図である。ICカードの製造装置20には、
第1のシート材8のフィルム支持体12を送り出す送出
軸21が設けられ、この送出軸21から送り出されるフ
ィルム支持体12はガイドローラ22、駆動ローラ23
に掛け渡されて供給される。フィルム支持体にはあらか
じめ受像層が形成されていてもよい。送出軸21とガイ
ドローラ22間には、ホットメルトアプリケーターコー
ター24が配置されている。ホットメルトアプリケータ
ーコーター24はホットメルト接着剤層3aを所定の厚
さでシートに塗工する。
装置を示す図である。ICカードの製造装置20には、
第1のシート材8のフィルム支持体12を送り出す送出
軸21が設けられ、この送出軸21から送り出されるフ
ィルム支持体12はガイドローラ22、駆動ローラ23
に掛け渡されて供給される。フィルム支持体にはあらか
じめ受像層が形成されていてもよい。送出軸21とガイ
ドローラ22間には、ホットメルトアプリケーターコー
ター24が配置されている。ホットメルトアプリケータ
ーコーター24はホットメルト接着剤層3aを所定の厚
さでシートに塗工する。
【0050】又、ICカードの製造装置20には、第2
のシート材9のフィルム支持体13を送り出す送出軸2
5が設けられ、この送出軸25から送り出されるフィル
ム支持体13はガイドローラ26、駆動ローラ27に掛
け渡されて供給される。送出軸25とガイドローラ26
間には、ホットメルトアプリケーターコーター28が配
置されている。ホットメルトアプリケーターコーター2
8はホットメルト接着剤層3bを所定の厚さでシートに
塗工する。
のシート材9のフィルム支持体13を送り出す送出軸2
5が設けられ、この送出軸25から送り出されるフィル
ム支持体13はガイドローラ26、駆動ローラ27に掛
け渡されて供給される。送出軸25とガイドローラ26
間には、ホットメルトアプリケーターコーター28が配
置されている。ホットメルトアプリケーターコーター2
8はホットメルト接着剤層3bを所定の厚さでシートに
塗工する。
【0051】接着剤が塗工された第1のシート材8と、
第2のシート材9とは離間して対向する状態から接触し
て搬送路29に沿って搬送される。第1のシート材8
と、第2のシート材9の離間して対向する位置には、I
Cモジュール11が挿入される。
第2のシート材9とは離間して対向する状態から接触し
て搬送路29に沿って搬送される。第1のシート材8
と、第2のシート材9の離間して対向する位置には、I
Cモジュール11が挿入される。
【0052】ICモジュールは単体或いはシートやロー
ル状で複数で供給される。ICカードの製造装置20の
搬送路29中には、第1のシート材8と、第2のシート
材9の搬送方向に沿って、加熱プレス部30、切断部3
1が配置され、又図示しない打抜部が該切断部31の前
に設けられることもある。加熱プレスは真空加熱プレス
であることが好ましい。又加熱プレス部30の前には保
護フィルム供給部を設けても良く、搬送路29の上下に
対向して配置されるのが好ましい。加熱プレス部30
は、搬送路29の上下に対向して配置される平型の加熱
プレス上型30aと加熱プレス下型30bとからなる。
加熱プレス上型30aと下型30bは互いに接離する方
向に移動可能に設けられている。
ル状で複数で供給される。ICカードの製造装置20の
搬送路29中には、第1のシート材8と、第2のシート
材9の搬送方向に沿って、加熱プレス部30、切断部3
1が配置され、又図示しない打抜部が該切断部31の前
に設けられることもある。加熱プレスは真空加熱プレス
であることが好ましい。又加熱プレス部30の前には保
護フィルム供給部を設けても良く、搬送路29の上下に
対向して配置されるのが好ましい。加熱プレス部30
は、搬送路29の上下に対向して配置される平型の加熱
プレス上型30aと加熱プレス下型30bとからなる。
加熱プレス上型30aと下型30bは互いに接離する方
向に移動可能に設けられている。
【0053】加熱プレス部30を経た後は切断部にてシ
ート材から所定の大きさにカットし、得られたものをま
とめて所望の大きさに打抜いてICカードとしても、又
打抜部を配置して所定の大きさに打抜いてICカードと
しても良い。尚、反応型接着剤を使用した際は、反応促
進のために一定の期間を経た後、打抜部へ搬送すること
もある。
ート材から所定の大きさにカットし、得られたものをま
とめて所望の大きさに打抜いてICカードとしても、又
打抜部を配置して所定の大きさに打抜いてICカードと
しても良い。尚、反応型接着剤を使用した際は、反応促
進のために一定の期間を経た後、打抜部へ搬送すること
もある。
【0054】切断部31は搬送路29の端部に配置され
るカッターからなり、上下動可能に設けられ、シート材
を所定の大きさに切断する。この際、打抜部が配置され
ている場合には切断されたシート材は廃材として扱わ
れ、又逆の場合には切断されたシート材をまとめて打抜
部の配置される場所へ搬送された後、所定の大きさのI
Cカードに打ち抜きされる。
るカッターからなり、上下動可能に設けられ、シート材
を所定の大きさに切断する。この際、打抜部が配置され
ている場合には切断されたシート材は廃材として扱わ
れ、又逆の場合には切断されたシート材をまとめて打抜
部の配置される場所へ搬送された後、所定の大きさのI
Cカードに打ち抜きされる。
【0055】図10はロール圧延方式でのICカードの
製造装置35を示す図である。ICモジュール11を挟
んだフィルム支持体12と13は恒温槽36中の所定間
隙に調整された圧延ロール37及び38で搬送されなが
ら圧延される。その他はプレス圧延方式と同じである。
製造装置35を示す図である。ICモジュール11を挟
んだフィルム支持体12と13は恒温槽36中の所定間
隙に調整された圧延ロール37及び38で搬送されなが
ら圧延される。その他はプレス圧延方式と同じである。
【0056】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
るが、本発明の態様はこれに限定されない。
るが、本発明の態様はこれに限定されない。
【0057】実施例1 表面に受像層が形成された厚さ150μmの2枚の白色
PETシート材にそれぞれTダイ方式のアプリケーター
で乾燥膜厚230μmになるように160℃でホットメ
ルト接着剤(Henkel社製マクロメルトQ535
2)を塗工した。
PETシート材にそれぞれTダイ方式のアプリケーター
で乾燥膜厚230μmになるように160℃でホットメ
ルト接着剤(Henkel社製マクロメルトQ535
2)を塗工した。
【0058】その後接着剤が固化した後にアンテナコイ
ルタイプのICモジュールを上下シート材間に挟み10
0℃で1分間真空プレスした。プレス後のシート材をカ
ード状に断裁してICカードを作製した。
ルタイプのICモジュールを上下シート材間に挟み10
0℃で1分間真空プレスした。プレス後のシート材をカ
ード状に断裁してICカードを作製した。
【0059】実施例2 表面に受像層が形成された厚さ150μmの2枚の白色
PETシート材にそれぞれTダイ方式のアプリケーター
で乾燥膜厚230μmになるように160℃でホットメ
ルト接着剤(Henkel社製マクロメルトQ535
2)を塗工した。
PETシート材にそれぞれTダイ方式のアプリケーター
で乾燥膜厚230μmになるように160℃でホットメ
ルト接着剤(Henkel社製マクロメルトQ535
2)を塗工した。
【0060】その後接着剤が固化した後にアンテナコイ
ルタイプのICモジュールを上下シート材間に挟み搬送
しながら100℃の恒温槽中で所定間隙のロールにより
圧延した。恒温槽中の通過時間は1分間であった。プレ
ス後のシート材をカード状に断裁してICカードを作製
した。得られたICカードの厚さは760μmであっ
た。
ルタイプのICモジュールを上下シート材間に挟み搬送
しながら100℃の恒温槽中で所定間隙のロールにより
圧延した。恒温槽中の通過時間は1分間であった。プレ
ス後のシート材をカード状に断裁してICカードを作製
した。得られたICカードの厚さは760μmであっ
た。
【0061】実施例3 表面に受像層が形成された厚さ150μmの2枚の白色
PETシート材にそれぞれTダイ方式のアプリケーター
で乾燥膜厚230μmになるように120℃で反応型ホ
ットメルト接着剤(Henkel社製Macropla
st QR3460)を塗工した。そのアンテナコイル
タイプのICモジュールを上下シート材間に挟み60℃
で1分間真空プレスした。プレス後のシート材をカード
状に断裁してICカードを作製した。
PETシート材にそれぞれTダイ方式のアプリケーター
で乾燥膜厚230μmになるように120℃で反応型ホ
ットメルト接着剤(Henkel社製Macropla
st QR3460)を塗工した。そのアンテナコイル
タイプのICモジュールを上下シート材間に挟み60℃
で1分間真空プレスした。プレス後のシート材をカード
状に断裁してICカードを作製した。
【0062】実施例4 表面に受像層が形成された厚さ150μmの2枚の白色
PETシート材にそれぞれTダイ方式のアプリケーター
で乾燥膜厚230μmになるように120℃でホットメ
ルト接着剤(Henkel社製Macroplast
QR3460)を塗工した。その後アンテナコイルタイ
プのICモジュールを上下シート間に挟み搬送しながら
60℃の恒温槽中で所定間隙のロールにより圧延した。
恒温槽中の通過時間は1分間であった。プレス後のシー
ト材をカード状に断裁してICカードを作製した。
PETシート材にそれぞれTダイ方式のアプリケーター
で乾燥膜厚230μmになるように120℃でホットメ
ルト接着剤(Henkel社製Macroplast
QR3460)を塗工した。その後アンテナコイルタイ
プのICモジュールを上下シート間に挟み搬送しながら
60℃の恒温槽中で所定間隙のロールにより圧延した。
恒温槽中の通過時間は1分間であった。プレス後のシー
ト材をカード状に断裁してICカードを作製した。
【0063】実施例5(比較例) 表面に受像層が形成された厚さ150μmの2枚の白色
PETシート材にミキシングノズルを用いて23℃で熱
硬化性樹脂(スリーボンド社製2087)を塗工した。
その後アンテナコイルタイプのICモジュールを上下シ
ート材間に挟み40℃で5分間真空プレスした。プレス
後完全硬化までに2日放置した後シート材をカード状に
断裁してICカードを作製した。
PETシート材にミキシングノズルを用いて23℃で熱
硬化性樹脂(スリーボンド社製2087)を塗工した。
その後アンテナコイルタイプのICモジュールを上下シ
ート材間に挟み40℃で5分間真空プレスした。プレス
後完全硬化までに2日放置した後シート材をカード状に
断裁してICカードを作製した。
【0064】(画像形成)実施例1〜5で得られたIC
カードの表面平坦性をレーザー変位計とXYステージを
用いて測定した。その後、昇華熱転写プリンター(神鋼
電機製 CHC−S545)で印字し、画像欠陥の有無
の評価を行い、以下の表1に示す。
カードの表面平坦性をレーザー変位計とXYステージを
用いて測定した。その後、昇華熱転写プリンター(神鋼
電機製 CHC−S545)で印字し、画像欠陥の有無
の評価を行い、以下の表1に示す。
【0065】
【表1】
【0066】実施例1〜4は短時間で受像層表面の平滑
性に優れる良好なICカードが得られたが、実施例5は
同じ時間内では接着剤が硬化しないばかりか、ICモジ
ュール近辺の表面に盛り上がりができ、表面に凹凸を生
じさせているなど、短時間の間での生産性の面では不都
合があり、実用に適さないことが分かる。又実施例1〜
4は昇華熱転写記録を行っても画像欠陥が見られなかっ
たが、実施例5は画像に白ヌケが生じ、多くの画像欠陥
が見られた。
性に優れる良好なICカードが得られたが、実施例5は
同じ時間内では接着剤が硬化しないばかりか、ICモジ
ュール近辺の表面に盛り上がりができ、表面に凹凸を生
じさせているなど、短時間の間での生産性の面では不都
合があり、実用に適さないことが分かる。又実施例1〜
4は昇華熱転写記録を行っても画像欠陥が見られなかっ
たが、実施例5は画像に白ヌケが生じ、多くの画像欠陥
が見られた。
【0067】
【発明の効果】前記したように、請求項1記載の発明で
は、第1及び第2のシート材をホットメルト接着剤層が
接合するように重ね合わせてその内部にICモジュール
が封入され、ホットメルト接着剤層を心材とすることに
より、短時間、特に室温に戻れば接着剤層が迅速に固化
するため、従来であれば圧延状態をフリーにするとIC
モジュールの領域で生じる第1及び第2のシート材表面
の凸部をなくすことができ、表面の平滑性が優れるIC
カードを多量に生産可能である。
は、第1及び第2のシート材をホットメルト接着剤層が
接合するように重ね合わせてその内部にICモジュール
が封入され、ホットメルト接着剤層を心材とすることに
より、短時間、特に室温に戻れば接着剤層が迅速に固化
するため、従来であれば圧延状態をフリーにするとIC
モジュールの領域で生じる第1及び第2のシート材表面
の凸部をなくすことができ、表面の平滑性が優れるIC
カードを多量に生産可能である。
【0068】又、請求項2記載の発明では、一方の面に
受像層を有する第1のシート材、及び第2のシート材を
該受像層を外側にしてホットメルト接着剤層が接合する
ように重ね合わせてその内部にICモジュールを封入
し、ホットメルト接着剤層を心材とすることにより、短
時間、特に室温に戻れば接着剤層が迅速に固化するた
め、従来であれば圧延状態をフリーにするとIC部モジ
ュールの領域で生じる第1のシート材の受像層表面に凸
部をなくすことができ、受像層表面の平滑性が優れるI
Cカードを多量に生産可能である。
受像層を有する第1のシート材、及び第2のシート材を
該受像層を外側にしてホットメルト接着剤層が接合する
ように重ね合わせてその内部にICモジュールを封入
し、ホットメルト接着剤層を心材とすることにより、短
時間、特に室温に戻れば接着剤層が迅速に固化するた
め、従来であれば圧延状態をフリーにするとIC部モジ
ュールの領域で生じる第1のシート材の受像層表面に凸
部をなくすことができ、受像層表面の平滑性が優れるI
Cカードを多量に生産可能である。
【図1】ICカード表面の凹凸に対する基準線定義の模
式図である。
式図である。
【図2】ICカード表面の凹凸に対する基準線定義のカ
ード側断面の模式図である。
ード側断面の模式図である。
【図3】ICカード表面の凹凸に対する基準線及び傾斜
定義のカード側断面の模式図である。
定義のカード側断面の模式図である。
【図4】感熱転写時におけるICカードとプリンタヘッ
ドの関係の模式図である。
ドの関係の模式図である。
【図5】感熱転写時におけるICカードとプリンタヘッ
ドの関係の断面の模式図である。
ドの関係の断面の模式図である。
【図6】ICカードの断面図である。
【図7】コイルタイプのICモジュールの模式図であ
る。
る。
【図8】プリント基板タイプのICモジュールの模式図
である。
である。
【図9】プレス圧延方式のICカードの製造装置を示す
構成図である。
構成図である。
【図10】ローラー圧延方式のICカードの製造装置を
示す構成図である。
示す構成図である。
1 ICカード 2 プリンタヘッド 3 転写シート 4 コイル 5 ICチップ 6 アンテナパターン 7 プリント基板 8 第1のシート材 9 第2のシート材 10 接着剤層 11 ICモジュール 12 フィルム支持体 13 フィルム支持体 20 ICカードの製造装置 30 加熱プレス部 35 ICカードの製造装置 36 恒温槽
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岩田 英嗣 東京都日野市さくら町1番地コニカ株式会 社内
Claims (10)
- 【請求項1】 対向する第1のシート材と、第2のシー
ト材が接着剤層を介して重ね合わされ、かつ該接着剤層
内部にICモジュールが封入されたICカードにおい
て、前記接着剤層を構成する接着剤がホットメルト接着
剤であることを特徴とするICカード。 - 【請求項2】 一方の面に受像層を有する第1のシート
材と、第2のシート材が、該受像層を外側にして接着剤
層を介して重ね合わされ、かつ該接着剤層内部にICモ
ジュールが封入されたICカードにおいて、前記接着剤
層を構成する接着剤がホットメルト接着剤であることを
特徴とするICカード。 - 【請求項3】 前記ホットメルト接着剤が反応型である
ことを特徴とする請求項1又は2記載のICカード。 - 【請求項4】 前記受像層に金属イオン含有化合物が含
まれてなることを特徴とする請求項2又は3記載のIC
カード。 - 【請求項5】 前記受像層表面に局所的な凹部又は凸部
を有する場合、局所的な凹部又は凸部の最大部からカー
ド短辺方向に並行に上下それぞれ10mmの距離の2点
を結ぶカード平面を基準線とし、局所的な凹部又は凸部
の最大部と該基準線との距離が20μm以下であること
を特徴とする請求項2乃至4の何れか1項記載のICカ
ード。 - 【請求項6】 前記受像層表面に局所的な凹部又は凸部
を有する場合、局所的な凹部又は凸部の最大部からカー
ド短辺方向に並行に上下それぞれ10mmの距離の2点
を結ぶカード平面を基準線とし、該基準線に対する凹部
又は凸部の側からみた傾斜の最大値が80°以下である
ことを特徴とする請求項2乃至5の何れか1項記載のI
Cカード。 - 【請求項7】 前記受像層表面に局所的な凹部又は凸部
を有する場合、局所的な凹部又は凸部の最大部からカー
ド短辺方向に並行に上下それぞれ10mmの距離の2点
を結ぶカード平面を基準線とした場合、局所的な凹部又
は凸部の最大部と該基準線との距離a(μm)と該基準
線に対する凹部又は凸部の側からみた傾斜b(°)とが
以下の条件で表されることを特徴とする請求項2乃至6
の何れか1項記載のICカード。 a×b≦2000(但し、b≦50) - 【請求項8】 感熱転写プリンタヘッドを用いて受像層
表面に画像形成する際、該プリンタヘッドと接触する領
域内における受像層表面の最も高い部分と最も低い部分
との垂直方向の差が70μm以下であることを特徴とす
る請求項2乃至7の何れか1項記載のICカード。 - 【請求項9】 感熱転写プリンタヘッドを用いて受像層
表面に画像形成する際、該プリンタヘッドと接触する領
域内における受像層表面の最も高い部分の、受像層表面
の平坦部分に対する凹部又は凸部の側からみた傾斜の最
大値が80°以下であることを特徴とする請求項2乃至
7の何れか1項記載のICカード。 - 【請求項10】 前記受像層表面が昇華熱転写により画
像形成されることを特徴とする請求項2乃至9の何れか
1項記載のICカード。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30053397A JPH11134465A (ja) | 1997-10-31 | 1997-10-31 | Icカード |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30053397A JPH11134465A (ja) | 1997-10-31 | 1997-10-31 | Icカード |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11134465A true JPH11134465A (ja) | 1999-05-21 |
Family
ID=17885975
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30053397A Pending JPH11134465A (ja) | 1997-10-31 | 1997-10-31 | Icカード |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11134465A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2000025264A1 (de) * | 1998-10-22 | 2000-05-04 | Henkel Kommanditgesellschaft Auf Aktien | Komponentenschicht für smart cards aus schmelzklebstoffen |
EP1454957A1 (en) * | 2001-11-30 | 2004-09-08 | Toagosei Co., Ltd. | Thermoplastic resin composition for ic cards |
WO2004096898A1 (ja) * | 2003-04-28 | 2004-11-11 | Konica Minolta Photo Imaging, Inc. | 転写箔支持体、転写箔、およびidカード作成方法 |
CN106845615A (zh) * | 2017-02-23 | 2017-06-13 | 苏州海博智能系统有限公司 | 一种可视卡的制作方法 |
-
1997
- 1997-10-31 JP JP30053397A patent/JPH11134465A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2000025264A1 (de) * | 1998-10-22 | 2000-05-04 | Henkel Kommanditgesellschaft Auf Aktien | Komponentenschicht für smart cards aus schmelzklebstoffen |
EP1454957A1 (en) * | 2001-11-30 | 2004-09-08 | Toagosei Co., Ltd. | Thermoplastic resin composition for ic cards |
EP1454957A4 (en) * | 2001-11-30 | 2007-10-03 | Toagosei Co Ltd | THERMOPLASTIC RESIN COMPOSITION FOR INTEGRATED CIRCUIT BOARDS |
WO2004096898A1 (ja) * | 2003-04-28 | 2004-11-11 | Konica Minolta Photo Imaging, Inc. | 転写箔支持体、転写箔、およびidカード作成方法 |
CN106845615A (zh) * | 2017-02-23 | 2017-06-13 | 苏州海博智能系统有限公司 | 一种可视卡的制作方法 |
CN106845615B (zh) * | 2017-02-23 | 2020-04-28 | 苏州海博智能系统有限公司 | 一种可视卡的制作方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20050425 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20050524 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20051004 |