JP2000085278A - セキュリティカード、その製造方法及びその製造装置 - Google Patents

セキュリティカード、その製造方法及びその製造装置

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JP2000085278A
JP2000085278A JP25311298A JP25311298A JP2000085278A JP 2000085278 A JP2000085278 A JP 2000085278A JP 25311298 A JP25311298 A JP 25311298A JP 25311298 A JP25311298 A JP 25311298A JP 2000085278 A JP2000085278 A JP 2000085278A
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sheet
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image
substrate
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Takao Tsuda
隆夫 津田
Masayoshi Yamauchi
正好 山内
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子カードや磁気カードなどのセキュリティ
を高めると共に、従来方式に比べて表層部材のシワの発
生を防止できるようにする。 【解決手段】 情報を書き込むためのカード基板11
と、そのカード基板11を覆うように保護されたほぼ透
明な保護シート12とを備え、保護シート12の基板面
側が凹凸状の模様を有したホログラム像13を成してい
るものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は偽造防止等の安全
性(セキュリティ)が要求される個人情報などを記憶す
る接触式又は非接触式の電子カードや磁気カードに適用
して好適なセキュリティカード、その製造方法及びその
製造装置に関する。
【0002】詳しくは、ほぼ透明なシート状の保護部材
でカード基板を保護する際に、その保護部材の基板面側
に、凹凸状の模様を有したホログラム像を一体的に形成
して、そのカードのセキュリティを高めると共に、従来
方式のような回折格子像を有したシートや、ホログラム
層をカード基板と保護部材とで挟み込む積層構造に比べ
て表層部材のシワの発生を防止できるようにしたもので
ある。
【0003】
【従来の技術】近年、銀行、会社、学校及び官公庁など
のサービス産業分野では接触式又は非接触式の電子カー
ドや磁気カードを発行する場合が多くなってきた。これ
らの産業分野で使用されるキャッシュカード、従業者
証、社員証、会員証、学生証、外国人登録証及び各種運
転免許証などには個人情報が記録されるために、容易に
偽造できないようにセキリュティ処理が施されている。
【0004】図12はこの種のセキュリティ処理を施し
た電子カード(セキュリティカード)10の構造例を示
す斜視図である。図12に示すセキュリティカード10
はカード基板1を有している。このカード基板1には、
例えば、図示しないICチップやアンテナ体を樹脂カー
ドに封入した電子(IC)カードが使用されている。こ
の種のICカードは非接触式であるため、情報入出力用
の端子が設けられていない。従って、個人情報などは、
特定の変調電波にしてアンテナ体で受信し、ICチップ
で復調してメモリなどに書き込んだり、そこから読み出
すようにして使用される。
【0005】また、カード基板1の表面には現像領域A
が設けられ、カード使用者の顔写真が表示され、その現
像領域Aの横側の領域には使用者の氏名や、カード発行
日などが記録されている。カード基板1上にはホログラ
ム層2が設けられ、顔写真や氏名、発行日などを容易に
模倣されないように特殊な画像が形成されている。この
画像は、回折格子像や一般にホログラム像と呼ばれる像
が形成される。以下、ホログラムを例にした形で説明す
る。ホログラム像は物体から反射又は物体を透過してき
た波動と参照波とを重ね合わせて得られる干渉縞によっ
て形成されるものである。このホログラム像によって物
体の像が立体的に再現されるものもある。ホログラム層
2上は光透過性の良いシート状の保護シート3によって
覆われている。この保護シート3にはラミネットなどの
透明樹脂が使用され、カード基板1よりも強度的に弱い
ホログラム層(以下回折格子層ともいう)2を覆うよう
に保護される。
【0006】ところで、この種のセキュリティカード1
0では、まず、図13Aに示すフィルム状のホログラム
シート2Aがカード基板1の大きさに裁断される。その
後、図13Bに示すホログラムシート2Aとカード基板
1とが図示しない接着部材を介して貼付される。その
後、図13Cに示すホログラムシート2A上に、図示し
ない接着部材が塗布され、シート状のラミネートフィル
ム3Aがホログラムシート2A上に覆われる。このラミ
ネートフィルム3Aとカード基板1との間にホログラム
シート2Aを挟み込んだ状態で加熱押圧される(ラミネ
ットコーティング工程)。その後、裁断装置の切断具4
A、4Bが位置合わせされた後に、図13Dで余分なラ
ミネートフィルム3Aが切断具4A、4Bによって裁断
される。これにより、ホログラム像を有したセキュリテ
ィカード10を形成することができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来方
式のセキュリティカード10の製造方法によれば、ラミ
ネートフィルム3Aとホログラムシート2Aとが別々に
形成され、上述のラミネットコーティング工程を経た後
に、余分なラミネートフィルム3Aが裁断されている。
【0008】このため、フィルム状のホログラムシート
2Aからカード1枚分のホログラムシート2Aを切り出
す処理及び余分なラミネートフィルム3Aを切断する処
理の2回の裁断工程を行わなければならない。従って、
切断工程が多くなるだけでなく、ラミネットコーティン
グ時の押圧力によってカードの平面方向へ応力が働き、
ホログラムシート2Aにシワが形成され、十分にホログ
ラムシート2Aをカード基板1に貼付しておかないと、
ホログラムシート2Aが位置ずれを生じてしまうという
問題がある。
【0009】また、一旦、カード上に貼り付いたホログ
ラム上に熱を加えながら保護シートを貼付するので、保
護シートによってホログラム等の回折効果を損なうこと
はない。
【0010】しかしながら、カード基板1の全面にホロ
グラムシート2Aを形成する場合であって、そのカード
基板1の周辺部からホログラムシート2Aがはみ出てい
ると、ラミネットコーティング時に、ラミネートフィル
ム3Aやホログラムシート2Aなどの表層部材がカード
基板1上を再現性良く正確に覆わなくなるので、そのカ
ード端部がはがれ易くなり、セキュリティカード10の
生産歩留まりが悪化するおそれがある。
【0011】特に、顔写真付きの社員証や免許証などに
おいては、画像上に傷が付き本人確認できなくなること
を避けるために、表面強度の高い保護シートを使用する
場合があるので、カード面上のセキリュティシートとの
硬度差が出やすくなる。従って、表面被覆工程におい
て、カードの表面上でのシワの発生や、その中間部分へ
の空気の残留を防ぐなどの留意が必要となる。
【0012】そこで、この発明は上述した課題を解決し
たものであって、電子カードや磁気カードなどのセキュ
リティを高めると共に、従来方式に比べて表層部材のシ
ワの発生を防止できるようにしたセキュリティカード、
その製造方法及びその製造装置を提供することを目的と
する。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、本発明に係るセキュリティカードは、情報を書き
込むためのカード基板と、そのカード基板を覆うように
保護されたシート状の保護部材とを備え、保護部材の基
板面側に回折格子像を成していることを特徴とするもの
である。
【0014】本発明のセキュリティカードによれば、カ
ード基板面側で回折格子像が保護部材と必然的に一体化
しているので、その回折格子像によってカードのセキュ
リティを高めることができる。これと共に、従来方式の
ような回折格子層をカード基板と保護部材とで挟み込む
積層構造に比べて、回折格子像を有した保護部材をカー
ド基板に張り合わせる貼付構造の方が表層部材のシワの
発生を防止できるし、張り合わせ部材間の位置合わせに
余裕を持たせることができる。
【0015】本発明のセキュリティカードの製造方法
は、情報を書き込むためのカード基板を形成する工程
と、そのカード基板に当接させる側に、少なくとも、回
折格子像を有したシート状の保護部材を形成する工程
と、そのカード基板とその保護部材とを張り合わせる工
程とを有することを特徴とするものである。
【0016】本発明のセキュリティカードの製造方法に
よれば、情報を書き込むためのカード基板と、そのカー
ド基板に当接する側に、回折格子像を有したシート状の
保護部材とが張り合わされるので、従来方式のように回
折格子層と保護部材とを別個独立に作成したり、その回
折格子層と保護部材とを位置合わせして張り合わせるよ
うな工程を省略することができる。
【0017】従って、カード形成工程を簡略化できると
共に、従来方式のような回折格子層と保護部材との位置
ずれが無くなるので、電子カードや磁気カードなどの生
産歩留まりを向上させることができる。
【0018】本発明のセキュリティカードの製造装置
は、情報を書き込むためのカード基板を供給するカード
供給手段と、そのカード基板に当接させる側に、少なく
とも、回折格子像を有したシート状の保護部材を供給す
る保護シート供給手段と、それらのカード供給手段から
のカード基板と保護シート供給手段からの保護部材とを
受けてそのカード基板と保護部材とを張り合わせる貼合
手段とを備えることを特徴とするものである。
【0019】本発明のセキュリティカードの製造装置に
よれば、まず、情報を書き込むためのカード基板がカー
ド供給手段から貼合手段に供給され、そのカード基板に
当接する側に回折格子像を有したシート状の保護部材が
保護シート供給手段から貼合手段に供給される。この貼
合手段では、例えば、カード基板面とホログラム像形成
面とが対向するようにカード基板と保護部材とが位置合
わせされ、その後、そのカード基板と保護部材とがシー
ト状の接着部材を介して加熱圧着される。
【0020】従って、基板面側で保護部材と回折格子像
とが必然的に一体化したセキュリティの高い電子カード
や磁気カードなどのセキュリティカードを再現性良く、
しかも、安価で製造することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら、この
発明の実施形態としてのセキュリティカード、その製造
方法及びその製造装置について、セキュリティシートの
一例であるホログラムの例を示して説明をする。
【0022】(1)セキュリティカード 図1は、本発明の実施形態としてのセキュリティカード
100の構造例を示す斜視図である。本実施の形態で
は、ほぼ透明なシート状の保護部材でカード基板を保護
する際に、その保護部材の基板面側に、凹凸状の模様を
有したホログラム像を一体的に形成して、そのカードの
セキュリティを高めると共に、従来方式のような回折格
子層をカード基板と保護部材とで挟み込む積層構造に比
べて表層部材のシワの発生を防止できるようにしたもの
である。
【0023】本発明に係るセキュリティカード100
は、キャッシュカード、従業者証、社員証、会員証、学
生証、外国人登録証及び各種運転免許証などに適用する
ものであり、図1に示すカード基板11を有しており、
カード使用者の個人情報などが書き込まれる。この例で
カード基板11には、ICチップ及びアンテナを内蔵し
た非接触式の電子カードが使用される。この電子カード
の構造例については図2で説明する。
【0024】このカード基板11上にはシート状の保護
部材(以下保護シートという)12が設けられ、カード
基板面を覆うように保護されている。この例では保護シ
ート12の基板面側が凹凸状の模様を有したホログラム
像13を成している。ホログラム像13は例えば円形の
中に六角星形を成した特殊な画像である。もちろん、ホ
ログラム像13は六角星形のような幾何学模様に限られ
ることはなく、模倣され難い形状であればどんな形状で
あっても構わない。カード基板11と保護シート12と
は接着シート14を介して張り合わされている。接着シ
ート14には、ホットメルト樹脂や、樹脂軟化点の温度
が100℃程度又はそれよりも少し高い温度の熱溶融樹
脂をフィルム状に形成したものを使用する。
【0025】この例で保護シート12には裏面にホログ
ラム像13を有したラミネートフィルムや、裏面にホロ
グラム像13を有したホットスタンプフィルムなどが使
用される。ラミネートフィルムやホットスタンプフィル
ムへのホログラム像の形成方法については図6〜図8に
おいて説明する。
【0026】図2は電子カード101の積層構造例を示
す斜視図である。この電子カード101は例えば、縦の
長さが6cm程度で、横の長さが9cm程度で、厚みが
0.5mm〜1.0mm程度を有している。この電子カ
ード100の最下層には厚さが100μm程度の裏面シ
ート21が設けられる。裏面シート21は50μm〜3
00μm程度のシート厚が好ましい。裏面シート21に
はペンで書ける、図示しない筆記層を更に有している。
【0027】この例で裏面シート21の外周領域には枠
部材22が設けられ、カード端部からの水や薬品の浸入
が阻止される。この枠部材22の裏面は、裏面シート2
1上の全面に形成された第1の接着シート20Aによっ
て貼付されている。枠部材22の内側には多孔質状のチ
ップ収納シート23が設けられ、電子部品24が収納さ
れる。
【0028】この電子部品24は当該電子カード101
の利用者に関した情報を電気的に記録するICチップ2
4A及びそのICチップ24Aに接続されたコイル状の
アンテナ体24Bである。ICチップ24Aはメモリの
みの場合や、そのメモリに加えてマイクロコンピュータ
などが備えられる場合がある。電子部品24にはコンデ
ンサを含むこともある。従って、ICカードでは内部部
品のレイアウトのバラツキ等によってカード表面に凹凸
が発生するおそれがある。因みに、カード表面へのセキ
ュリティシートの貼り付けと、その保護シートの貼り付
けとを別々に行うと空気が残る危険性がある。
【0029】この電子カード100は非接触式であるた
め、情報入出力用の端子が設けられていない。情報は特
定の変調電波にしてアンテナ体24Bで受信され、IC
チップ24Aで復調してメモリなどに書き込まれたり、
そこから情報が読み出される。通常の非接触式のICカ
ードで使用される方法で、その駆動電源は外部からの電
磁気エネルギーをアンテナ体24Bに取り込むことがで
きる。例えば、電磁誘導によって生じる起電力を整流す
ることによりDC電源を得る。もちろん、この他に外部
からの高周波電磁エネルギーによる電気をアンテナ体2
4B又はその他の物体に取り込むことも考えられる。
【0030】この例で、枠部材22には電子部品24の
厚みにほぼ等しいか、それよりも厚く、かつ、耐水性及
び耐薬品性の高い樹脂材料が使用される。この例でチッ
プ収納シート23には、織物状又は不織布状の樹脂シー
トを使用する。例えば、枠部材22の厚みを500μm
として、厚み300μm程度の電子部品24の上下にク
ッション性のある多孔質体や接着シート20A、20B
によって保護するようにすれば、より耐久性が向上す
る。チップ収納シート23に多孔質状の樹脂シートを使
用したのは、加熱貼合時の接着シート20A、20Bの
含浸性が良くなって部材間の接着性が優位になるからで
ある。
【0031】この枠部材22を含む裏面シート21上の
全面には、チップ収納シート23を封入する形で、厚さ
100μm程度の表面シート25が貼合される。枠部材
22及びチップ収納シート23の表面と表面シート25
の間は、厚み50μm〜300μm程度の第2の接着シ
ート20Bによって貼合されている。これらの接着シー
ト20A、20Bにはホットメルト樹脂又は反応型ホッ
トメルト樹脂を予め薄シート状に形成したものが使用さ
れる。
【0032】この他、接着シートに関しては、ウエッブ
状で貼り合わせた後に、余剰部分をカットする形でもよ
い。また、保護シート、セキュリティシートに関して
は、これらのセキュリティシート側に硬化しないレベル
の接着剤を塗布し、それを半固化させたシート状又はウ
エッブ状にしたものを供給すると更に貼り付け工程が簡
単となる。
【0033】図3Aは接触式の電子カード102の構成
例を示す平面図であり、図3Bはその裏面側から見た構
成例を示す図である。上述したカード基板11には非接
触式の電子カード101が使用されるが、これに限られ
ることはなく、図3Aに示す接触式の電子カード102
も適用される。上述のホログラム像13を有したラミネ
ートフィルムやホットスタンプフィルムは電子カード1
02の表面に貼付される。
【0034】この種の電子カード102ではカード基板
11’の裏面に外部端子15が設けられ、カード基板1
1’の内部に設けられたICチップ16に接続される。
この外部端子15は図示しない情報書き込み読み出し装
置に接続され、カード使用者の個人情報の書き込み、又
は、読み出しに使用される。ICチップ16にはメモリ
などが設けられ、カード使用者の個人情報が書き込まれ
る。
【0035】図4Aは磁気カード103の構成例を示す
平面図であり、図4Bはその裏面側から見た構成例を示
す図である。上述したカード基板11には非接触式や接
触式の電子カード101、102が使用されるが、これ
らに限られることはなく、図3Aに示す磁気カード10
3も適用される。上述のホログラム像13を有したラミ
ネートフィルムやホットスタンプフィルムは磁気カード
103の表面に貼付される。この種の磁気カード103
ではカード基板11”の裏面に磁気記録媒体としての磁
気テープ17が設けられる。この磁気テープ17には図
示しない磁気情報書き込み読み出し装置が係合され、カ
ード使用者の個人情報が書き込まれ、又は、その個人情
報が読み出される。
【0036】この例で接着シート14を形成する熱溶融
樹脂としては一般にBステージエポキシと呼ばれるゲル
状のエポキシ樹脂を用いる。ホットメルト樹脂として
は、Henkel社製のマクロメルトシリーズなどのポ
リアミド系ホットメルト樹脂や、シェル化学社製のカル
フレックスTR及びクイントンシリーズ、旭化成社製の
タフプレン、Firestone Synthetic
Rubber andLatex社製のタフデン、P
hillips Petroleum社製のソルプレン
400シリーズなどの熱可逆性エラストマー系のホット
メルト樹脂が好ましく、また、住友化学社製のスミチッ
クや、チッソ石油化学社製のビスタック、三菱油化製の
ユカタック、Henkel社製のマクロメルトシリー
ズ、三井石油化学社製のタフマー、宇部レキセン社製の
APAO、イーストマンケミカル社製のイーストマンボ
ンド、ハーキュレス社製のA−FAXなどのポリオレフ
ィン系ホットメルト樹脂が好ましく、更に、住友スリー
エム社製のTE030及びTE100や、日立化成ポリ
マー社製のハイボン4820、鐘紡エヌエスシー社製の
ボンドマスター170シリーズ、Henkel社製のM
acroplastQR3460などのホットメルト樹
脂が好ましく、エチレン・酢酸ビニル共重合体系のホッ
トメルト樹脂や、ポリエステル系のホットメルト樹脂な
どが好ましい。ホットメルト樹脂は接着後に湿気を吸っ
て硬化する性質を有している。
【0037】このように本実施の形態としてのセキュリ
ティカード100によれば、六角星形のホログラム像1
3を有した保護シート12をカード基板11に張り合わ
せる貼付構造を有している。
【0038】この構造によって、カード基板面側でホロ
グラム像13が保護シート12と必然的に一体化してい
るので、そのホログラム像13によってカードのセキュ
リティを高めることができる。これと共に、従来方式の
ようなホログラム層2をカード基板1と保護シート3と
で挟み込む積層構造に比べて、表層部材としての保護シ
ート12のシワの発生を防止できるし、ラミネットコー
ティング工程時において、カード基板11と保護シート
12間の位置合わせに余裕を持たせることができる。
【0039】(2)セキュリティカードの製造方法 続いて、図5〜図8を参照しながら、実施形態としての
セキュリティカードの製造方法について説明する。図5
は、実施形態としてのセキュリティカードの製造方法に
係る形成工程例を示す平面図である。
【0040】この例では、カード基板11として電子カ
ード101を使用する場合であって、その電子カード1
01を保護するほぼ透明なシート状の保護部材の基板面
側に、凹凸状の模様を有したホログラム像を一体的に形
成することを前提とする。図5Aにおいて、まず、カー
ド使用者の個人情報を書き込むための電子カード101
を準備する。この例で使用する電子カード101は図2
に示したように3層構造を有している。
【0041】この例では、図2に示した電子部品24の
外周領域とほぼ同じ大きさの開口部を有した枠部材22
を裏面シート21に接着シート20Aを介在して形成し
た後に、その枠部材22の内側にその電子部品24を収
納したチップ収納シート23を配置する。その後、チッ
プ収納シート23上の全面に表面シート25を接着シー
ト20Bを介在して形成すると、図2に示した3層構造
の電子カード101が得られる。
【0042】この例では電子カード101の準備に前後
して、図5Bに示したフィルム状の保護シート12が形
成される。この保護シート12は電子カード101の表
面に当接させる側に、少なくとも、凹凸状の六角星形模
様から成るホログラム像13を有している。この例で保
護シート12にはホットスタンプフィルム32又はラミ
ネートフィルム33を使用する。図6Aはホットスタン
プフィルム32の形成工程例を示す斜視図であり、図6
Bはホログラム像作成時の断面図である。
【0043】ホットスタンプフィルム32は枚葉状の保
護シート12として使用するものであり、例えば、電子
カード101の大きさとほぼ同じ大きさ又はそれよりも
大きめに予め裁断したものを図6Aに示すベースフィル
ム31に貼付することにより形成する。このベースフィ
ルム31はラミネットコーティング工程時に剥離され
る。
【0044】その後、図6Bに示すホログラム像作成手
段34を使用して、ホットスタンプフィルム32のみに
ホログラム像13を象る金型35を、スタンプを押すが
如く押下して凹凸状の六角星形模様などを形成する。こ
の際の金型35に関しては、カード発行機関の認証とな
る場合もある。このような認証を伴う保護シート12を
以後、認証保護シートともいう。その後、ホログラム像
13を有したベースフィルム31をロール状に巻き取
る。この例ではロール状に限られることはなく、1枚の
電子カード101の大きさに見合うようにベースフィル
ム31を切断し、ホログラム像を含んだベースフィルム
31をカットシート状にスタックさせて梱包するように
してもよい。
【0045】図7Aはラミネートフィルム33の形成工
程例(その1)を示す斜視図であり、図7Bはホログラ
ム像作成時の断面図である。図8はラミネートフィルム
33の形成工程例(その2)を示す斜視図である。この
例では保護シート12となる図7Aに示す長尺シート状
のラミネートフィルム33に、図7Bに示すホログラム
像作成手段34の金型35を押下して凹凸状の六角星形
模様などを形成するものである。もちろん、ホログラム
像13を形成する面は電子カード101の表面に当接さ
せる側である。長尺シート状のラミネートフィルム33
では枚葉状のホットスタンプフィルム32に比べて位置
合わせに余裕が生じるメリットがある。この例で、上述
のホットスタンプフィルム32やラミネートフィルム3
3には膜厚1μm乃至20μm程度の接着シート14
が、ホログラム像13を形成した面に張り合わされる。
この接着シート14はいわゆる両面接着テープのように
その両面が接着性を有するので、その片側は図示しない
剥離容易な紙シートによって接着性が保持されている。
この接着シート14の張り合わせ時には、加熱ローラ3
6A、36Bを使用してラミネートフィルム33などが
加熱されながら加圧貼付される。その後、ホログラム像
13を有したラミネートフィルム33がロール状に巻き
取られる。このロール状のラミネートフィルム33はカ
ートリッジに収容するか又は包装するようになされる。
【0046】その後、図5Cに戻って電子カード101
とその保護シート12とを張り合わせる。この例では、
電子カード101で顔写真を現像する面をカード基板面
とし、その保護シート12のホログラム像13を有した
面をホログラム像形成面としたときに、そのカード基板
面とそのホログラム像形成面とを対向させるように位置
合わせされ、その位置合わせされた電子カード101と
その保護シート12とを図示しない接着シート14を介
して加熱圧着する。もちろん、張り合わせ時には紙シー
トが剥離されて除かれる。
【0047】この例で、接着シート14にはホットメル
ト樹脂又は熱溶融性樹脂を使用する。この際の熱溶融樹
脂による接着シート14に関しては、樹脂軟化点の温度
が100℃程度又はそれよりも少し高い温度のものを使
用する。これは電子カード101を応用した従業者証や
運転免許証などが車内に置かれたときに、夏の炎天下で
その車内が高温に上昇することが予測されるからであ
る。
【0048】このように本実施の形態としてのセキュリ
ティカードの製造方法によれば、情報を書き込むための
電子カード101と、その電子カード101に当接する
側に、凹凸状の六角星形状模様からなるホログラム像1
3を有したラミネートフィルム33などが張り合わされ
るので、従来方式のようにホログラム層2と保護シート
3とを別個独立に作成したり、そのホログラム層2と保
護シート3とを位置合わせして張り合わせるような工程
を省略することができる。
【0049】従って、電子カード101や磁気カード1
03などのセキュリティカードの形成工程を簡略化でき
ると共に、従来方式のようなホログラム層2と保護シー
ト3との位置ずれが無くなるので、電子カード101や
磁気カード103などの生産歩留まりを向上させること
ができる。なお、保護シート自体の一面に回折格子像
や、ホログラム像を形成した後に、カード貼り付け側に
接着剤や、熱圧着時には軟化しその後には硬化するよう
な接着材料を塗布してセキュリティカードを形成しても
よい。
【0050】(3)セキュリティカードの製造装置 図9は第1の実施形態としてのセキュリティカードの製
造装置200の構成例を示す概念図である。この例では
1枚の電子カード101に枚葉状のラミネートフィルム
33を形成する場合を前提とする。
【0051】図9に示す製造装置200は第1の搬送ベ
ルト装置41を有している。搬送ベルト装置41の一端
上部には、カード供給手段60の一部を構成する生カー
ド供給部42が設けられている。生カード供給部42に
はカード使用者の個人情報を書き込むために予め枚葉状
にカットされた複数の電子カード101が、顔写真を現
像する面を上に向けてストックされている。この例で
は、電子カード101が1枚づつ生カード供給部42か
ら搬送ベルト装置41へ投下するように自動供給され
る。
【0052】その自動供給後の搬送ベルト装置41上の
電子カード101は左側から右側に搬送される。搬送ベ
ルト装置41上には画像形成部(プリンタ)43が設け
られ、電子カード101が左側から右側に移動される間
に、その所定領域(図1の現像領域A)にカード使用者
の顔写真が現像されたり、その氏名や、カード発行日な
どが記録される。
【0053】この搬送ベルト装置41の下流側には情報
書き込み部44が設けられ、カード使用者の個人情報が
電子カード101内のICチップに書き込まれる。情報
書き込み部44の下流側には第1の駆動ローラ45を挟
んで画像チェック部46が設けられ、画像形成部43で
形成された使用者の顔写真や、氏名、カード発行日など
が誤っていないかチェックされる。画像チェック部46
の下流側には第2の駆動ローラ47を挟んで情報チェッ
ク部48が設けられ、情報書き込み部44で書き込まれ
た個人情報が誤っていないかチェックされる。
【0054】この情報チェック部48の下流側には第2
の搬送ベルト装置49が設けられ、この例では個人情報
が書き込まれた電子カード101が左側から右側に搬送
される。搬送ベルト装置49上にはセキュリティシート
付与部50が設けられている。セキュリティシート付与
部50には保護部材供給手段としての保護シート供給部
51が設けられ、電子カード101に当接させる側に、
少なくとも、凹凸状の六角星形模様から成るホログラム
像13を有したフィルム状の保護シート12が供給され
る。
【0055】この例で保護シート12にはラミネートフ
ィルム33を枚葉状(カットシート状)に積層されたも
のが備えられ、そのラミネートフィルム33は一方の面
にホログラム像13を有し、かつ、同じ面に接着シート
14を有している。もちろん、保護シート12にはラミ
ネートフィルム33をロール状に巻き取ったものを使用
してもよい。
【0056】また、保護シート12はラミネートフィル
ム33に限定されることはなく、ホットスタンプフィル
ム32をロール状に巻き取ったもの、又は、ホットスタ
ンプフィルム32をカットシート状に積層されたものも
使用できる。ホットスタンプフィルム32には、一方の
面にホログラム像13を有し、かつ、同じ面に接着シー
ト14を有したものを使用する。
【0057】セキュリティシート付与部50には貼合手
段としての真空熱プレス装置52が設けられ、情報チェ
ック部48からの電子カード101と保護シート供給部
51からの保護シート12とを受け、その電子カード1
01とその保護シート12とが接着シート14を介して
張り合わされる。この際に、接着シート14上の紙シー
トは剥離され、カス紙として巻き取られる。
【0058】この真空熱プレス装置52は搬送路上に配
置された平型のプレス部を有しており、保護シート12
の上方から所定の圧力が加えられる。そのために、プレ
ス部が上下方向に移動できるようになされている。この
プレス部には電気ヒータ(図示せず)が設けられ、保護
シート12及び電子カード101を所定の温度に加熱す
るようになされている。
【0059】この例では接着シート14の種類にもよる
が加熱温度は40℃〜120℃程度であり、加熱時間は
10秒〜120秒程度である。この接着シート14は熱
を加えると溶融し、それが冷えると固化するものであ
る。保護シート12を加熱貼合する装置は真空熱プレス
装置52に限られることはなく、通常の熱プレスでも、
ヒートローラ装置であってもよい。また、真空熱プレス
装置52の下流側には冷却部53が設けられ、加熱貼合
された電子カード101が冷却される。
【0060】次に、セキュリティカードの製造装置20
0の動作を説明する。この例では1枚の電子カード10
1に1枚の保護シート12でコーティングする枚葉処理
の場合を前提にして説明する。まず、生カード供給部4
2から1枚の電子カード101を取り出し、搬送ベルト
装置41上で左側から右側に電子カード101を搬送す
る。この間に画像形成部43によってカード使用者の顔
写真、氏名及び発行日等が記録される。その後、情報書
き込み部44によって使用者の個人情報がICチップに
書き込まれる。磁気カード103の場合にはカード使用
者の個人情報が磁気テープに書き込まれる。
【0061】その後、駆動ローラ45によって情報書き
込み部44から画像チェック部46へ電子カード101
が移動される。画像チェック部46ではカード使用者の
顔写真、氏名及び発行日等の画像がチェックされる。も
ちろん、チェック結果で「良」のみの電子カード101
を下流側に送るようにする。「不良」の電子カード10
1はピックアップするようになされる。
【0062】その後、駆動ローラ47によって画像チェ
ック部46から情報チェック部48へ電子カード101
が移動される。情報チェック部48ではICチップ内の
記憶情報がチェックされる。チェック結果が「良」の電
子カード101がカード供給手段60からセキュリティ
シート付与部50に供給される。セキュリティシート付
与部50では、電子カード101の顔写真に当接する側
に凹凸状の模様からなるホログラム像13を有したシー
ト状の保護シート12が保護シート供給部51から真空
熱プレス装置52に供給される。
【0063】この真空熱プレス装置52では、カード基
板面とホログラム像形成面とが対向するように電子カー
ド101と保護シート12とが位置合わせされ、その
後、その電子カード101と保護シート12とが接着シ
ート14を介して加熱圧着される。その後、冷却部53
で電子カード101が常温に至る程度に冷却される。こ
れにより、ホログラム像13を有した保護シート12で
保護された電子カード101が完成する。
【0064】図10は第2の実施形態としてのセキュリ
ティカードの製造装置300の構成例を示す概念図であ
る。この例では1枚の電子カード101に長尺シート状
のラミネートフィルムを形成し、その後、余分な分のラ
ミネートフィルムを除去する場合を前提とする。
【0065】図10に示す製造装置300はカード供給
手段60を有している。このカード供給手段60は図9
で説明した生カード供給部42、画像形成部43、情報
書き込み部44、画像チェック部46及び情報チェック
部48から構成されている。従って、これらの個々の機
能説明は省略する。この製造装置300でもカード供給
手段60の下流側には搬送ベルト装置49が設けられ、
この例でもカード使用者の個人情報が書き込まれた電子
カード101が左側から右側に搬送される。
【0066】この搬送ベルト装置49上にはセキュリテ
ィシート付与部50’が設けられている。セキュリティ
シート付与部50’には保護シート供給部51’が設け
られ、電子カード101に当接させる側に、少なくと
も、凹凸状の六角星形模様から成るホログラム像13を
有した長尺フィルム状の保護シート12’が供給され
る。この例で保護シート12’には、図8に示したロー
ル状に巻き取られたラミネートフィルム33が使用され
る。
【0067】また、搬送ベルト装置49上には冷却部5
3が設けられ、真空熱プレス装置52によって加熱貼合
された電子カード101が冷却される。搬送ベルト装置
49の下流側には裁断装置54が設けられ、長尺フィル
ム状の保護シート12’に貼付された電子カード集合体
が切断具54A、54Bによって1枚づつの電子カード
101に裁断される。この裁断装置54には、垂直押し
切り型のカッタや、ロータリカッタを使用する。
【0068】次に、セキュリティカードの製造装置30
0の動作を説明する。この例では連続供給される複数枚
の電子カード101に長尺フィルム状の保護シート1
2’でコーティングする連続処理の場合を前提にして説
明する。なお、カード供給手段60での動作は第1の実
施形態と同様であるのでその説明を省略する。
【0069】従って、カード供給手段60でチェック結
果が「良」となった電子カード101がセキュリティシ
ート付与部50に供給される。セキュリティシート付与
部50では、電子カード101の顔写真に当接する側に
凹凸状の六角星形模様からなるホログラム像13を有し
たシート状の保護シート12’が保護シート供給部5
1’から真空熱プレス装置52に供給される。
【0070】この真空熱プレス装置52では、カード基
板面とホログラム像形成面とが対向するように電子カー
ド101と保護シート12’とが位置合わせされ、その
後、その電子カード101と保護シート12’とが接着
シート14を介して加熱圧着される。その後、冷却部5
3で電子カード101が常温に至る程度に冷却される。
冷却後の電子カード集合体は搬送ベルト装置49によっ
て下流側の裁断装置54に搬送される。裁断装置54で
は、長尺フィルム状の保護シート12’に貼付された電
子カード集合体が、1枚づつの電子カード101に裁断
される。これにより、ホログラム像13を有した保護シ
ート12’で保護された電子カード101が完成する。
【0071】図11は第3の実施形態としてのセキュリ
ティカードの製造装置400の構成例を示す概念図であ
る。この例では長尺シート状の複数枚の電子カード10
1から切り離された枚葉状の電子カード101に枚葉状
のラミネートフィルムを形成する場合を前提とする。
【0072】図11に示す製造装置400はカード供給
手段70を有している。このカード供給手段70は、長
尺カード供給部71と、第1の実施形態(図9)で説明
した画像形成部43、情報書き込み部44及び情報チェ
ック部48などから構成される。ここで、第1の実施形
態と同じ符号のものはその機能が同じであるためその説
明を省略する。
【0073】この製造装置400には長尺カード供給部
71が設けられ、ロール状に巻き取られた複数枚の電子
カード101が長尺シート状に下流側に取り出される。
この例でも、電子カード101が左側から右側に移動さ
れる間に、カード使用者の個人情報が情報書き込み部4
4によって書き込まれる。その後、情報チェック部48
によってICチップ内の個人情報がチェックされる。こ
の例では情報チェック部48の下流側に裁断装置54が
設けられ、チェック結果で「良」となった電子カード1
01のみが切り離され、搬送ベルト装置49に送られ
る。この裁断装置54には、垂直押し切り型のカッタが
使用される。
【0074】このため、情報チェック部48と裁断装置
54との間には制御装置70が設けられる。制御装置7
0では情報チェック部48からチェック結果信号S1を
入力してチェック結果を判定し、そのチェック結果で
「良」となった電子カード101のみを裁断(打ち抜
く)するような切断制御信号S2が裁断装置54に出力
される。裁断装置54では切断制御信号S2に基づいて
電子カード101が打ち抜かれる。「不良」と判定され
た電子カード101は長尺シートから切断されずに巻き
取られ、不良品トレイ73などに収納される。
【0075】この裁断装置54の下流側には搬送ベルト
装置49が設けられ、この搬送ベルト装置49上にはセ
キュリティシート付与部50が設けられている。セキュ
リティシート付与部50には第1の実施形態と同様に保
護シート供給部51が設けられ、電子カード101に当
接させる側に、少なくとも、凹凸状の六角星形模様から
成るホログラム像13を有した枚葉状の保護シート12
が供給される。この例で保護シート12にはラミネート
フィルム33を枚葉状にスタックされたものが使用され
る。
【0076】また、搬送ベルト装置49上には冷却部5
3が設けられ、真空熱プレス装置52によって加熱貼合
された電子カード101が常温に至る程度に冷却され
る。これにより、第1の実施形態と同様にホログラム像
13を有した保護シート12で保護された電子カード1
01が完成する。
【0077】このようにして各実施形態としてのセキュ
リティカードの製造装置200、300、400によれ
ば、カード使用者の個人情報が書き込まれた電子カード
101がカード供給手段60などから真空熱プレス装置
52に供給され、その電子カード101に当接する側に
凹凸状の六角星形模様からなるホログラム像13を有し
た保護シート12が保護シート供給部51から真空熱プ
レス装置52に供給される。
【0078】従って、真空熱プレス装置52では、カー
ド基板面とホログラム像形成面とが対向するように電子
カード101と保護シート12とが位置合わせされ、そ
の後、その電子カード101と保護シート12とが接着
シート14を介して加熱圧着されるので、基板面側で保
護シート12とホログラム像13とが必然的に一体化し
た安全性の高い電子カード101や磁気カード103な
どのセキュリティカードを安価かつ再現性良く製造する
ことができる。
【0079】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のセキュリ
ティカードによれば、カード基板を覆うように保護され
たシート状の保護部材の基板面側が、回折格子像を成し
ているものである。
【0080】この構成によって、回折格子像が基板面側
で保護部材と必然的に一体化しているので、その回折格
子像によってカードのセキュリティを高めることができ
る。これと共に、従来方式のような回折格子層をカード
基板と保護部材とで挟み込む積層構造に比べて表層部材
のシワの発生を防止できる。しかも、張り合わせ部材間
の位置合わせに余裕を持たせることができる。
【0081】また、本発明のセキュリティカードの製造
方法によれば、情報を書き込むためのカード基板と、そ
のカード基板に当接する側に、回折格子像を有したシー
ト状の保護部材とを張り合わせ、又は、保護シートの一
面にセキュリティ画像を形成するものである。
【0082】この構成によって、カード形成工程を簡略
化できると共に、従来方式のように回折格子層と保護部
材とを別個独立に作成したり、その回折格子層と保護部
材とを位置合わせして張り合わせるような工程を省略す
ることができる。
【0083】これにより、従来方式のような回折格子層
と保護部材との位置ずれが無くなるので、電子カードや
磁気カードなどの生産歩留まりを向上させることができ
る。更に、本発明のセキュリティカードの製造装置によ
れば、情報を書き込むためのカード基板と、そのカード
基板に当接する側に凹凸状の模様からなる回折格子像を
有したシート状の保護部材とを張り合わせる貼合手段が
備えられるものである。
【0084】この構成によって、基板面側で保護部材と
回折格子像とが必然的に一体化したセキュリティの高い
電子カードや磁気カードなどのセキュリティカードを安
価かつ再現性良く製造することができる。
【0085】この発明はセキュリティが要求されるカー
ド使用者の個人情報などを記憶する接触式又は非接触式
の電子カードや磁気カードに適用して極めて好適であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】各実施形態としてのセキュリティカード100
の構造例を示す斜視図である。
【図2】電子カード101の積層構造例を示す斜視図で
ある。
【図3】Aは、接触式の電子カード102の表面のホロ
グラム像13の形成例を示す平面図、Bはその裏面の外
部端子15の配置例を示す図である。
【図4】Aは、磁気カード103の表面のホログラム像
13の形成例を示す平面図、Bはその裏面の磁気テープ
52の配置例を示す図である。
【図5】A〜Cは、実施形態としてのセキュリティカー
ドの製造方法に係る形成工程例を示す平面図である。
【図6】Aは、ホットスタンプフィルム32の形成工程
例を示す斜視図、Bは、ホログラム像形成時の構成例を
示す一部断面図である。
【図7】Aは、ラミネートフィルム33の形成工程例
(その1)を示す斜視図、Bは、ホログラム像形成時の
構成例を示す一部断面図である。
【図8】ラミネートフィルム33の形成工程例(その
2)を示す斜視図である。
【図9】第1の実施形態としてのセキュリティカードの
製造装置200の構成例を示す概念図である。
【図10】第2の実施形態としてのセキュリティカード
の製造装置300の構成例を示す概念図である。
【図11】第3の実施形態としてのセキュリティカード
の製造装置400の構成例を示す概念図である。
【図12】従来方式のセキュリティカード10の構造例
を示す斜視図である。
【図13】従来方式のセキュリティカード10の形成工
程例を示す断面図である。
【符号の説明】
10,100 セキュリティカード 11 カード基板 12 保護シート(保護部材) 13 ホログラム像 14 接着シート(接着部材) 16,24A ICチップ 17 磁気テープ(磁気記憶媒体) 24 電子部品 24B アンテナ体 31 ベースフィルム 32 ホットスタンプフィルム 33 ラミネートフィルム 41,49 搬送ベルト装置 42 生カード供給部 43 画像形成部 44 情報書き込み部 46 画像チェック部 48 情報チェック部 50 セキュリティシート付与部 51 保護シート供給部 52 真空熱プレス装置 54 裁断装置 60,70 カード供給手段 72 制御装置 200,300,400 セキュリティカードの製造装
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C005 HA06 HB01 HB03 HB07 HB09 HB20 JA01 JB02 JB08 JB09 KA06 KA37 LA03 LA11 LA19 LB44 LB53 MA01 MA12 MB01 MB07 MB08 MB10 NA09 PA14 PA18 PA40 RA09 RA11 SA14 TA21 TA22 TA24 TA28

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 情報を書き込むためのカード基板と、 前記カード基板を覆うように保護されたほぼ透明なシー
    ト状の保護部材とを備え、 前記保護部材の基板面側に回折格子像を成していること
    を特徴とするセキュリティカード。
  2. 【請求項2】 前記回折格子像がホログラムであり、前
    記カード基板は、少なくとも、ICチップを内蔵した接
    触式又は非接触式の電子カードであることを特徴とする
    請求項1記載のセキュリティカード。
  3. 【請求項3】 前記回折格子像が二次元回折格子像であ
    り、前記カード基板は、少なくとも、ICチップを内蔵
    した接触式又は非接触式の電子カードであることを特徴
    とする請求項1記載のセキュリティカード。
  4. 【請求項4】 前記カード基板は、少なくとも、磁気記
    憶媒体が設けられた磁気カードであることを特徴とする
    請求項1記載のセキュリティカード。
  5. 【請求項5】 情報を書き込むためのカード基板を形成
    する工程と、 前記カード基板に当接させる側に、少なくとも、回折格
    子像を有したほぼ透明なシート状の保護部材を形成する
    工程と、 前記カード基板と前記保護部材とを張り合わせる工程と
    を有することを特徴とするセキュリティカードの製造方
    法。
  6. 【請求項6】 前記回折格子像としてホログラムを形成
    する場合であって、前記カード基板の一方の面をカード
    基板面とし、前記保護部材のホログラム像を有した面を
    ホログラム像形成面としたときに、 前記カード基板面と前記ホログラム像形成面とを対向さ
    せるように位置合わせし、 前記位置合わせされたカード基板と前記保護部材とをシ
    ート状の接着部材を介して加熱接着することを特徴とす
    る請求項5記載のセキュリティカードの製造方法。
  7. 【請求項7】 前記接着部材にはホットメルト樹脂又は
    熱溶融性樹脂を使用することを特徴とする請求項6記載
    のセキュリティカードの製造方法。
  8. 【請求項8】 前記保護部材は、一方の面に回折格子像
    又はホログラム像を有したラミネートフィルムであるこ
    とを特徴とする請求項5記載のセキュリティカードの製
    造方法。
  9. 【請求項9】 前記保護部材は、一方の面に回折格子像
    又はホログラム像を有したホットスタンプフィルムであ
    ることを特徴とする請求項5記載のセキュリティカード
    の製造方法。
  10. 【請求項10】 情報を書き込むためのカード基板を供
    給するカード供給手段と、 前記カード基板に当接させる側に、少なくとも、回折格
    子像を有したほぼ透明なシート状の保護部材を供給する
    保護部材供給手段と、 前記カード供給手段からのカード基板と前記保護部材供
    給手段からの保護部材とを受けて前記カード基板と前記
    保護部材とを張り合わせる貼合手段とを備えることを特
    徴とするセキュリティカードの製造装置。
  11. 【請求項11】 前記保護部材供給手段は、 ラミネートフィルムをロール状に巻き取ったもの、又
    は、ラミネートフィルムをカットシート状に積層された
    ものを備え、 前記ラミネートフィルムは、 一方の面に回折格子像又はホログラム像を有し、かつ、
    同じ面にシート状の接着部材を有していることを特徴と
    する請求項10記載のセキュリティカードの製造装置。
  12. 【請求項12】 前記保護部材供給手段は、 ホットスタンプフィルムをロール状に巻き取ったもの、
    又は、ホットスタンプフィルムをカットシート状に積層
    されたものを備え、 前記ホットスタンプフィルムは、 一方の面に回折格子像又はホログラム像を有し、かつ、
    同じ面にシート状の接着部材を有していることを特徴と
    する請求項10記載のセキュリティカードの製造装置。
  13. 【請求項13】 前記カード供給手段からの複数のカー
    ド基板と前記保護部材供給手段からの長尺シート状の保
    護部材とを受けて前記カード基板の集合体と前記長尺シ
    ート状の保護部材とを張り合わせる貼合手段が設けら
    れ、 前記貼合手段によるカード集合体を1枚づつのカード単
    体に裁断する裁断装置が備えられることを特徴とする請
    求項10記載のセキュリティカードの製造装置。
  14. 【請求項14】 前記カード基板の複数を予め長尺シー
    ト状にして供給する場合であって、 前記カード基板に情報を書き込む情報書き込み部と、 前記情報書き込み部による情報をチェックする情報チェ
    ック部と、 前記情報チェック部からのチェック結果「良」に基づい
    てカード基板を裁断するような裁断制御を実行する制御
    装置とが設けられることを特徴とする請求項10記載の
    セキュリティカードの製造装置。
  15. 【請求項15】 前記制御装置によって裁断制御された
    カード基板と、前記カード基板に当接させる側に、少な
    くとも、回折格子像又はホログラム像を有したほぼ透明
    なシート状の保護部材とを張り合わせる貼合手段が設け
    られることを特徴とする請求項14記載のセキュリティ
    カードの製造装置。
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