JPH11130535A - 炭素材料の製造法 - Google Patents

炭素材料の製造法

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JPH11130535A
JPH11130535A JP9300605A JP30060597A JPH11130535A JP H11130535 A JPH11130535 A JP H11130535A JP 9300605 A JP9300605 A JP 9300605A JP 30060597 A JP30060597 A JP 30060597A JP H11130535 A JPH11130535 A JP H11130535A
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JP
Japan
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binder
aggregate
carbon material
coal tar
kneaded
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JP9300605A
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English (en)
Inventor
Minoru Wada
稔 和田
Yasushi Komata
恭 小俣
Yoshihiro Watanabe
美博 渡辺
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Showa Denko Materials Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ピッチ含浸などの工程を必要とせず、加熱混
練作業における終点判定が容易で、焼成工程での亀裂な
どの発生が少ない、高強度の炭素材料の製造法を提供す
る。 【解決手段】 骨材と結合剤を十分に加熱混練した後、
この混練物にコールタールを添加して再度加熱混練し、
次いで混練物を粉砕、成形、焼成、黒鉛化処理すること
を特徴とする炭素材料の製造法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、炭素材料の製造法
に関する。
【0002】
【従来の技術】一般的な炭素材料は、(石川敏功、長沖
通)著、近代編集社発行の「新、炭素工業」に記載され
ているように、仮焼ピッチコークス粉、黒鉛粉等の骨材
とタールピッチ、コールタール等の結合剤を混練機に投
入し、加熱混練した後、この混練物を粉砕、成形し、次
いで成形物を800〜1200℃の温度で焼成し、さら
に約3000℃の温度で黒鉛化して得られる。
【0003】上記の工程のうち加熱混練の工程は、骨材
と結合剤をよく混ぜ合わせるだけでなく、結合剤である
タールピッチやコールタールに含まれる低沸点成分を除
去し、後工程である焼成工程において亀裂などが発生し
ないようにする必要がある。従って、この加熱混練作業
の終点判定は、後工程である焼成工程において亀裂が発
生しなくなる範囲、即ち低沸点成分を除去し終えた時点
を終点と判定している。
【0004】しかしながら、この終点判定は、加熱混練
物の状態などを見て判定するため熟練を要する。この終
点判定が早過ぎると、焼成工程において亀裂などが発生
し、一方終点判定が遅れると最終特性(主に見掛密度や
強度)が低下するという問題点が生じる。
【0005】高強度の炭素材料を製造するには、結合剤
の配合量を多くする方法が一般的であるが、結合剤の配
合量が多くなればなるほど加熱混練作業の終点判定の許
容範囲が狭く難しくなり、焼成工程で亀裂などが発生し
易くなる。上記以外に高強度の炭素材料を製造する方法
として、焼成工程後、タールピッチなどを含浸した後、
再度焼成してその後、黒鉛化処理を行い高密度で高強度
の炭素材料を得る方法もあるが、この方法では炭素材料
が完成するまでに2〜3カ月以上もかかり、コストも高
くなってしまうという問題点が生じる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】請求項1記載の発明
は、ピッチ含浸などの工程を必要とせず、加熱混練作業
における終点判定が容易で、焼成工程での亀裂などの発
生が少ない、高強度の炭素材料の製造法を提供するもの
である。請求項2及び3記載の発明は、請求項1記載の
発明のうち特に強度的に優れ、また請求項1記載の発明
に加えて、結合剤の結合力に優れる炭素材料の製造法を
提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、骨材と結合剤
を十分に加熱混練した後、この混練物にコールタールを
添加して再度加熱混練し、次いで混練物を粉砕、成形、
焼成、黒鉛化処理することを特徴とする炭素材料の製造
法に関する。また、本発明は、コールタールが骨材と結
合剤の混練物100重量部に対し5〜15重量部含有し
てなる炭素材料の製造法に関する。さらに、本発明は、
再度加熱混練する時間が2時間未満である炭素材料の製
造法に関する。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明において骨材としては、仮
焼ピッチコークス粉、黒鉛粉、カーボンブラック等が用
いられ、結合剤としては、タールピッチ、コールタール
等が用いられる。骨材と結合剤の配合割合は、骨材50
〜70重量%に対し、結合剤が30〜50重量%である
ことが好ましく、骨材56〜63重量%に対し、結合剤
が37〜44重量%であることがさらに好ましい。
【0009】骨材は平均粒径が30μm以下の粉末を用
いることが好ましく、8〜24μmの粉末を用いること
がさらに好ましい。骨材と結合剤を加熱混練する際の加
熱温度は、180〜300℃が好ましく、220〜27
0℃であることがさらに好ましい。また加熱混練時間に
ついては、混練物の量、骨材の粒径、結合剤の配合量等
により変化するので、その都度適宜選定する。
【0010】骨材と結合剤の混練物とコールタールの配
合割合は、骨材と結合剤の混練物100重量部に対し、
コールタールが5〜15重量部であることが好ましく、
骨材と結合剤の混練物100重量部に対し、コールター
ルが8〜12重量部であることがさらに好ましい。コー
ルタールの量が5重量部未満であると強度が低くなる傾
向があり、15重量部を越えると最初に配合した結合剤
の結合力が低下する傾向がある。なお加熱混練する際の
加熱温度は前記した温度と同様の温度で行うものとす
る。また加熱混練時間は2時間未満が好ましく、1〜
1.5時間の範囲であることがさらに好ましい。2時間
以上では最初に配合した結合剤の結合力が低下する傾向
がある。
【0011】粉砕は、骨材と結合剤の混練物にコールタ
ールを添加して再度加熱混練して得られたものを、ピン
ミルなどの粉砕機を用いて行なうことができる。このと
き平均粒径が10〜30μmになるように粉砕すること
が好ましく、特に、20〜25μmになるように粉砕す
ることが好ましい。成形は、粉砕して得られた粉体を、
型押しプレス、油圧プレス、ラバープレス等の成形機を
用いて行なうことができる。このとき、78.4〜14
7MPa(800〜1500kg/cm2)の圧力で成形するこ
とが好ましい。
【0012】焼成は、上記に示す成形物を炭素化するも
のである。焼成炉で800〜1200℃で焼成すること
が好ましく、特に、900〜1000℃の温度で焼成す
ることが好ましい。焼成時間は、300〜500時間が
好ましい。なお、450〜500時間でゆっくりと焼成
温度に昇温した場合においては、さらに焼成温度で8〜
12時間で焼成することも可能である。黒鉛化処理は、
焼成により炭素化したものを、アチソン炉などの電気炉
を用いて2600〜3000℃の温度で黒鉛化を行うこ
とが好ましく、2800〜3000℃の温度で黒鉛化を
行うことがさらに好ましい。なお黒鉛化時間は、4〜1
8時間が好ましく、8〜12時間がさらに好ましい。
【0013】
【実施例】以下本発明の実施例を説明する。 実施例1 骨材として仮焼ピッチコークス(新日鐵化学(株)製、商
品名LPC−A)を平均粒径14μmに粉砕したもの5
7重量%、平均粒径22μmの自家製人造黒鉛粉3重量
%及び結合剤としてタールピッチ(川崎製鉄(株)製、商
品名PKL)40重量%を配合し、双腕型混練機で温度
250℃で8時間加熱混練を行った。
【0014】次に上記で得られた混練物100重量部に
対し、コールタールを8重量部添加し、上記と同様の混
練機で温度250℃で1時間再度加熱混練した。次いで
混練物をピンミル粉砕機を用いて平均粒径25μmに粉
砕し、油圧プレスで117.6MPa(1200kg/cm2
の圧力で100×170×310mmの寸法に成形した。
この成形体を900℃の温度に450時間で昇温した後
10時間保持して焼成し、焼成後、成形体の外観を観察
したが亀裂、割れ等は見られなかった。
【0015】この後、前記で得た焼成品をアチソン炉で
温度3000℃で10時間加熱して黒鉛化処理を行い炭
素材料を得た。得られた炭素材料の物理特性を測定した
ところ、見掛け密度が1.78g/cm3及び曲げ強さが5
6.84MPa(580kg/cm2)であった。
【0016】実施例2 実施例1で得た混練物100重量部に対し、コールター
ルを12重量部添加し、実施例1と同様の混練機を用い
て、温度250℃で1.5時間再度加熱混練した。以下
実施例1と同様の条件及び工程を経て、粉砕、成形、焼
成した。焼成後、成形体の外観を観察したが亀裂、割れ
等は見られなかった。
【0017】この後、前記で得た焼成品をアチソン炉で
温度3000℃で10時間加熱して黒鉛化処理を行い炭
素材料を得た。得られた炭素材料の物理特性を測定した
ところ、見掛け密度が1.79g/cm3及び曲げ強さが5
8.8MPa(600kg/cm2)であった。
【0018】比較例1 実施例1で得た混合物を平均粒径25μmに粉砕し、以
下実施例1と同様の条件及び工程を経て、成形、焼成し
た。焼成後、成形体の外観を観察したが亀裂、割れ等は
見られなかった。この後、前記で得た焼成品をアチソン
炉で温度3000℃で10時間加熱して黒鉛化処理を行
い炭素材料を得た。得られた炭素材料の物理特性を測定
したところ、見掛け密度が1.72g/cm3及び曲げ強さ
が41.16MPa(420kg/cm2)であった。
【0019】比較例2 実施例1で得た混合物を平均粒径25μmに粉砕し、以
下実施例1と同様の条件及び工程を経て、成形、焼成し
た。焼成後、成形体を温度240℃で5時間乾燥した
後、圧力容器内で3mmHgまで脱気し、次いで温度240
℃で溶解したタールピッチ(川崎製鉄(株)製、商品名P
KL)を0.98MPa(10kg/cm2)の圧力で加圧含浸
した。含浸した成形体を830℃の温度に420時間で
昇温した後10時間保持して焼成し、焼成後、成形体の
外観を観察したが亀裂、割れ等は見られなかった。
【0020】この後、前記で得た焼成品をアチソン炉で
温度3000℃で10時間加熱して黒鉛化処理を行い炭
素材料を得た。得られた炭素材料の物理特性を測定した
ところ、見掛け密度が1.78g/cm3及び曲げ強さが5
3.9MPa(550kg/cm2)であった。
【0021】比較例3 骨材として仮焼ピッチコークス(新日鐵化学(株)製、商
品名LPC−A)を平均粒径14μmに粉砕したもの5
7重量%、平均粒径22μmの自家製人造黒鉛粉3重量
%及び結合剤としてタールピッチ(川崎製鉄(株)製、商
品名PKL)40重量%配合し、さらにこの配合物(組
成物)100重量部に対し、コールタールを8重量部添
加し、双腕型混練機で温度250℃で12時間加熱混練
を行った。
【0022】次に上記で得られた混練物を平均粒径25
μmに粉砕し、以下実施例1と同様の条件及び工程を経
て、成形、焼成したところ、成形体の表面に多数の亀裂
が発生した。この後、前記で得た焼成品をアチソン炉で
温度3000℃で10時間加熱して黒鉛化処理を行い炭
素材料を得た。得られた炭素材料の亀裂の発生部分を避
けてテストピースを切り出し、物理特性を測定したとこ
ろ、見掛け密度が1.76g/cm3及び曲げ強さが53.
9MPa(550kg/cm2)であった。
【0023】以上の結果から本発明の実施例になる炭素
材料は、見掛け密度及び曲げ強さに優れ、亀裂、割れ等
の発生のない炭素材料であることを確認した。これに対
し比較例1の炭素材料は、見掛け密度及び曲げ強さが低
く、比較例2の炭素材料は、曲げ強さが低く、また比較
例3の炭素材料は、見掛け密度及び曲げ強さが低く、亀
裂が多数発生するという問題点が生じた。
【0024】
【発明の効果】請求項1記載の炭素材料の製造法は、ピ
ッチ含浸などの工程を必要とせず、加熱混練作業におけ
る終点判定が容易で、焼成工程での亀裂などの発生が少
ない、高強度の炭素材料である。請求項2及び3記載の
炭素材料の製造法は、請求項1記載の発明のうち特に強
度的に優れ、また請求項1記載の発明に加えて、結合剤
の結合力に優れる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 骨材と結合剤を十分に加熱混練した後、
    この混練物にコールタールを添加して再度加熱混練し、
    次いで混練物を粉砕、成形、焼成、黒鉛化処理すること
    を特徴とする炭素材料の製造法。
  2. 【請求項2】 コールタールが骨材と結合剤の混練物1
    00重量部に対し5〜15重量部含有してなる請求項1
    記載の炭素材料の製造法。
  3. 【請求項3】 再度加熱混練する時間が2時間未満であ
    る請求項1又は2記載の炭素材料の製造法。
JP9300605A 1997-10-31 1997-10-31 炭素材料の製造法 Pending JPH11130535A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102786311A (zh) * 2012-07-23 2012-11-21 江苏苏润高碳材股份有限公司 一种竖式连续石墨化炉碳黑砖的制备方法
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