JPH11130126A - 易開封性容器 - Google Patents

易開封性容器

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Publication number
JPH11130126A
JPH11130126A JP9301369A JP30136997A JPH11130126A JP H11130126 A JPH11130126 A JP H11130126A JP 9301369 A JP9301369 A JP 9301369A JP 30136997 A JP30136997 A JP 30136997A JP H11130126 A JPH11130126 A JP H11130126A
Authority
JP
Japan
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flange
container
sealing
thickness
lid
Prior art date
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Pending
Application number
JP9301369A
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English (en)
Inventor
Takayuki Oshima
隆行 大嶋
Kiyohide Akazawa
清豪 赤沢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Bakelite Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Publication date
Application filed by Sumitomo Bakelite Co Ltd filed Critical Sumitomo Bakelite Co Ltd
Priority to JP9301369A priority Critical patent/JPH11130126A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 包装分野特に食品,薬品等を収納、包装する
為の密封性、開封性に優れた易開封性を提供する。 【解決手段】 ポリプロピレン系樹脂よりなる剥離層
(A)、ポリプロピレンと4−メチル−ペンテン1樹脂
との混合物からなる接着層(B)、ポリプロピレン系樹
脂からなる基材層(C)が順に積層された積層体を用い
て作成されたフランジ付き容器において、、フランジ部
にフランジ中央部の厚みが両端部の厚みより厚い肉厚部
を設け、フランジ中央部の該肉厚部と蓋材とを密封する
易開封性容器。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、包装分野、特に食
品,薬品等を収納、包装する為の密封性、開封性に優れ
た易開封性容器に関する。
【0002】
【従来の技術】食品をプラスチックの容器に密封し、保
存流通する容器が増加している。消費者のニーズとして
は密封性に優れ、更に易開封性に優れていることにあ
る。密封性、易開封性に優れた容器として、使用時にお
ける容器の開封層を一般に行われているシール層の剥離
で行うのではなく、容器として、多層シートを用いて、
多層シートの層間を開封剥離面とし、密封性、易開封性
を両立させた容器が数多く提案されている。(特開昭5
0−37598号公報、特公平5−63385号公報、
特公平5−79587号公報) しかし、これらの容器において、フランジ部の幅が広い
場合、剥離面積が大きくなり、よって開封強度が大きく
なり容易に開封できないという問題があった。また蓋材
の開封の開始部及び終了部では蓋を開けようとする方向
と、シール部のシール方向が垂直に近い状態にあるた
め、シール面積が大きくなり、より大きな開封力が必要
となる。特に終了部では、蓋が剥離した瞬間に力があり
余って容器が動き、内容物がこぼれるという問題があっ
た。
【0003】またフランジ部に突起部を有する容器が特
開昭62−28355号公報、特開昭54−11009
5号公報、実開昭61−97168号公報、実開昭53
−144440号公報で提案されているが、突起部の幅
が狭くシール安定性に劣っていたりまた蓋材と本体容器
の界面(シール面)で開封させるため、易開封性を持た
せるためにはシール温度、圧力を調節することにより、
適度の密封性を保つ必要があり、この場合、小さな異物
や内容物により、シール部が汚染された場合にはシール
が不十分となり密封性を損なうケースがあった。また突
起部の下側は空隙となっているため、シール時の圧力等
により、突起部の裏側の開口部が開き、突起部以外の部
分もシールされて易開封性が低下したり、逆に圧力が逃
げて十分なシールが行われず密封性が低下することが起
こる。下側に空隙がある突起部をシールするため突起部
の下側形状に合わせてバケット受け台を設ければよい
が、バケット受け台が必要となる。
【0004】また密封点と剥離点を別にした易開封性容
器が特開昭62−251363号公報で提案されている
が、これは開封点に切り込みを設けることによって開封
時の開封開始位置を決めて容易に開封できるようにした
ものであるが、切り込みを設けるために別工程が必要で
あることや容器切り込み工程のバラツキまたはシール位
置のバラツキで密封点と開封点とが近接する可能性があ
り、そのような場合密封性が低下する問題が起こる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、食品
などの容器であって保存・流通するときは密封性があ
り、使用時には容易に蓋を開けることができる易開封性
を有するプラスチック製の容器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するために鋭意検討を行った結果、易開封性容器
のフランジ形状を検討することにより前記課題を解決で
きることを見出し、この知見に基づいて本発明を完成す
るに至った。すなわち本発明は、ポリプロピレン系樹脂
よりなる剥離層(A)、ポリプロピレンと4−メチル−
ペンテン1樹脂との混合物からなる接着層(B)、ポリ
プロピレン系樹脂からなる基材層(C)が順に積層され
た積層体を用いて作成されたフランジ付き容器におい
て、フランジ部にフランジ中央部の厚みが両端部の厚み
より厚い肉厚部を設け、該肉厚部と蓋材とを密封する易
開封性容器であり、該肉厚部がフランジ部のシール面側
にのみ設けられ、シール面の裏面は平面であり、(A)
と(B)間の層間剥離強度が0.2〜3.0kg/15mm
(引っ張り速度300mm/分)であり、フランジ両端部の厚
みXとフランジ中央部の厚みYとの間に、0.5Y<X
<0.9Yの関係が生じるようにして、フランジフラッ
ト部分に肉厚部を設けた易開封性容器である。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の本体容器の最内層はシー
ルされた蓋材を引き剥がす時剥離層(A)となり、ポリ
プロピレン系樹脂よりなる。ポリプロピレン系樹脂を用
いることにより、耐熱性、耐油性を有する容器を得るこ
とができる。使用するポリプロピレン系樹脂としては、
ホモ、ブロック、ランダム等の種々のポリプロピレンを
用いることができる。また、蓋とのシール性及び成形性
を考慮して、ポリプロピレン100重量部に対して3〜
20重量部のポリエチレンをブレンドすることも可能で
ある。また、ポリエチレンの他に不飽和カルボン酸変性
ポリオレフィンやエチレン酢酸ビニル等の熱可塑性樹脂
のブレンドも隣接層との耐熱剥離性を損なわない範囲で
可能である。
【0007】剥離層に隣接する接着層(B)の樹脂とし
ては、ポリプロピレンと4−メチル−ペンテン1との混
合物であり、剥離層と接着層とのラミネート強度は20
0〜3000g/15mmである。ラミネート強度が2
00g/15mm未満であれば、強度が弱すぎて輸送時
などの取り扱いにおいて開封する恐れがあり、3000
g/15mmを越えるとラミネート強度が強すぎて容易
に開封できない。また、フランジ部のシール層の厚みは
10〜80μmが好ましく、10μm未満であれば十分
な密封性が得られず80μmを越えるとラミネート強度
が低下する。
【0008】接着層の外側には基材層(C)が積層され
る。基材層の樹脂としては、特に限定されるものではな
く、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、塩化ビニ
ル、ポリエステル等であり、これらの混合物、また目的
に応じて何種類かの樹脂よりなる複数の層構成を持って
も良いが、ポリプロピレン樹脂が好ましい。
【0009】容器の形状としては、特に限定されず、そ
の平面形状は、例えば、円形、楕円形、ひょうたん型、
多角形等である。また、深さ方向の形状も特に限定され
ず、底の浅いものから深いものまで適応可能である。容
器の形状を安定に保ち、蓋とのシールを確実にするため
に容器の上面にフランジ部が必要である。フランジ部の
幅としては、5mm以上、より好ましくは、5mm以上
15mm以下である。5mm未満では幅が狭いため、例
えば容器を手で持った場合には容器の形状が内容物の重
量で変形する恐れがある。容器によっては内側に複数の
仕切を付けて内容物が混ざらないようにしたものがある
が、これらのものについても仕切の上にフランジを設け
シールされるようにする。
【0010】フランジ部の断面には肉厚部を設ける。そ
の形状は、フランジ部の中央の肉厚が厚く、フランジ部
の端部の肉厚が薄く、フランジ両端部の厚みXとフラン
ジ中央部の厚みYとの間に、0.5Y<X<0.9Yの
関係が生じるように形成される。Xが0.5Yより小さ
いと厚み差がありすぎて、十分な幅でシールされないた
め密封性に問題があり、Xが0.9Yより大きいと、中
央と端部の厚みの差がほとんど無いため、シール時、端
部付近までシールされ、密着強度が大きくなりすぎ易開
封性とはならない。容器の外周にあるフランジの外側端
部には、容器の下側に向かって、フランジ面と垂直にス
カート部を保有することが好ましい。このスカート部は
蓋を引き剥がすときフランジ面が蓋に釣られて浮き上が
ることを防止している。スカート部の長さは1mm以上
7mm以下である。7mmを越えるとそれ以上の効果は
みられず、1mm未満だと蓋を引き剥がすとき、フラン
ジ面が蓋に釣られて浮き上がることが起こる。
【0011】蓋材の層の構成も特に限定されないが、蓋
材シール層については、本体シール層とは強固な接着が
必要なためポリプロピレン系樹脂を主体とすることが望
ましい。その他の層については強度を保持したり、バリ
ア性を付加させたりするためにポリエチレンテレフタレ
ート、ナイロン、アルミ箔、エチレンビニルアルコール
共重合体等が任意の組み合わせで用いられる。
【0012】本発明の容器を得るためには、図1に示し
たような金型が用いられる。金型は形状を付与する金型
Iと金型Iからなり、金型IIに容器フランジ部の一方側の
みに突起状の肉厚部を設けるように溝を設けるのが特徴
である。成形状況を図で説明すると、溶融シートは図2
に示すように金型間に導かれ、その後図3に示すように
金型Iと金型IIが閉じられ、フランジが押圧されながら
真空・圧空により賦形される。金型IとIIが合わさるこ
とによりフランジ上ではまず金型IIの溝以外の部分が押
圧されその肉厚を減じることになる。このとき押圧によ
り生じた溶融樹脂は溝の中に導かれ、押圧により生じた
段差に厚みを加える形でフランジ上に突起が形成され
る。突起上の幅はフランジ幅により任意に設定できる。
但し、溝の幅が狭すぎると突起形状の付与が困難であ
り、また広すぎると押圧時の樹脂流入が少なく、突起形
成が困難となったり、シール安定性・開封性に効果を示
さない場合があるので、溝幅として0.5〜5mm幅の
範囲内に納めるのが好ましい。
【0013】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて詳細に説明
するが、本発明はこれに限定されるものではない。 ≪実施例1、2≫最内層からポリプロピレン20μm
(A)、ポリプロピレンと4−メチル-−ペンテン1樹
脂との混合物層10μm(B)、ポリプロピレン400
μm、接着性樹脂30μm、エチレンビニルアルコール
共重合体100μm、接着性樹脂30μm、ポリプロピ
レン410μmの順で積層された計1000μmの積層
シートを用いて、外形95mm、深さ30mm、フラン
ジ幅5mmの円形状の容器を製作した。容器のフランジ
最外側端部には垂直方向に長さ3mmのスカート状外形
部を設けた。フランジ面の上には表1に示す寸法で突起
部を設けた。容器の内側に水ようかんを満たし、シール
層からポリプロピレン50μm、ナイロン15μm、ポ
リエチレンテレフタレート12μmの順で積層された蓋
材を用いて、190℃の温度で3秒間熱シールし、密封
容器を製作した。その後、120℃の熱水中でレトルト
殺菌を行った後、密封性・開封性を評価した。密封性の
評価は食品衛生法に記載されている熱封かん緘強度試験
に準拠して行った。開封性は図4に示すように蓋材と容
器フランジを45度の角度にし、引っ張り速度500m
m/分で引っ張り試験を行い最大荷重を比較した。結果
を表1に示す。
【0014】≪比較例1、2≫実施例と同様の積層シー
トを用い、フランジ面の上に表1に示す寸法で突起部を
設けて実施例と同様の形状の容器を製作した。また、実
施例と同様の蓋材を用い、同様の密封性・開封性を評価
した。結果を表1に示す。 ≪比較例3≫ポリプロピレン420μm(A)、接着性
樹脂30μm、エチレンビニルアルコール共重合体10
0μm、接着性樹脂30μm、ポリプロピレン420μ
mの構成で、シール層と隣接層とのラミネート強度が3
100g/25mmである積層シートを用いて実施例と
同様の形状の容器を製作した。また、実施例と同様の蓋
材を用い、同様の密封性・開封性を評価した。結果を表
1に示す。
【0015】
【表1】
【0016】
【発明の効果】本発明の易開封性は、密封性を安定制御
することができる。また、この易開封性は従来の製造方
法とコスト的にも同等のコストで生産することが可能で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の易開封性容器の製造装置を示す概略図
【図2】本発明の易開封性容器の製造の成形状況を示す
概略図
【図3】本発明の易開封性容器の製造方法を示す概略図
【図4】本発明の実施例の開封性評価方法を示す概略図
【符号の説明】
1.金型 2.金型 3.シャフト 4.溝 5.フランジ押圧部 6.溶融加熱された熱可塑性シート

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリプロピレン系樹脂よりなる剥離層
    (A)、ポリプロピレンと4−メチル−ペンテン1樹脂
    との混合物からなる接着層(B)、ポリプロピレン系樹
    脂からなる基材層(C)が順に積層された積層体を用い
    て作成されたフランジ付き容器において、フランジ部に
    フランジ中央部の厚みが両端部の厚みより厚い肉厚部を
    設け、フランジ中央部の該肉厚部と蓋材とを密封するこ
    とを特徴とする易開封性容器。
  2. 【請求項2】 肉厚部がフランジ部のシール面側にのみ
    設けられ、シール面の裏面は平面である請求項1記載の
    易開封性容器。
  3. 【請求項3】 (A)と(B)間の層間剥離強度が0.
    2〜3.0kg/15mm(引っ張り速度300mm/分)である請
    求項1または2記載の易開封性容器。
  4. 【請求項4】 該フランジ両端部の厚みXとフランジ中
    央部の厚みYとの間に、0.5Y<X<0.9Yの関係
    が生じるようにして、フランジフラット部分に肉厚部を
    設けた請求項1、2または3記載の易開封性容器。
JP9301369A 1997-11-04 1997-11-04 易開封性容器 Pending JPH11130126A (ja)

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