JPH11129317A - 農業用フィルムの開反方法および開反装置 - Google Patents

農業用フィルムの開反方法および開反装置

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JPH11129317A
JPH11129317A JP9317702A JP31770297A JPH11129317A JP H11129317 A JPH11129317 A JP H11129317A JP 9317702 A JP9317702 A JP 9317702A JP 31770297 A JP31770297 A JP 31770297A JP H11129317 A JPH11129317 A JP H11129317A
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agricultural
sided
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秀志 坂本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】インフレーション成形機によって得られたダブ
ル片開き農業用フィルムを、該フィルムの原反から機械
的に1枚ものの農業用フィルムおよび出荷物とすること
ができる農業用フィルムの開反方法および開反装置を提
供することである。 【解決手段】インフレーション成形機によって得られた
筒状フィルムを圧着し、片側の折り目に沿ってスリット
することによって得られる二つ折り状態の片開き農業用
フィルムの原反を、2本のガイドロールもしくはガイド
フレームと引き取り駆動ロールから成る開反装置を用い
て開反する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はインフレーション成
形機によって得られる農業用フィルムの開反方法および
開反装置に関する。更に詳しくは、インフレーション成
形機によって得られた筒状フィルムを圧着し、片側の折
り目に沿ってスリットすることによって得られる二つ折
り状態の片開き農業用フィルム(以下、ダブル片開き農
業用フィルムという。)の原反を、機械的に1枚ものの
農業用フィルムとする農業用フィルムの開反方法および
開反装置に関する。
【0002】
【背景技術】農業用ハウスやトンネル等の園芸施設の被
覆資材として様々の農業用フィルムが使用されている。
それらの代表的なものとして、ポリ塩化ビニルフィル
ム、ポリエチレンフィルム、エチレン酢酸ビニル共重合
体フィルム等を挙げることができる。通常、この様な農
業用フィルムは、主材料であるプラスチック単独で使わ
れることはなく、該フィルムに対し、柔軟性、安定性、
保温性、透明性、強靭性、防曇性および経済性等の種々
の機能を持たせるために、数種の添加剤が使用される。
しかし、この様な添加剤は、経時的にフィルム表面に滲
出し(以下、この現象をブリードアウトと呼ぶ。)、こ
れによりフィルム表面にベタツキが発生し、作業性を悪
化させるという欠点を有している。
【0003】中でも、用いる農業用フィルムの防曇性が
悪いと、保温された状態にあるハウスやトンネル等の内
表面で、土壌中からの水蒸気の凝縮水滴が形成され、こ
れにより該フィルムが曇った状態となり、太陽光線の一
部を反射して、透過光線量を減少させ、内部の温度上昇
効果を低下させたり、フィルム表面の水滴が作物の上に
直接落下して、幼芽や幼苗を痛めたり、病害発生の原因
にもなるため、作物に多大な悪影響を及ぼす。従って、
ほとんどの農業用フィルムには、多量の防曇剤が添加さ
れていたり、防曇塗布剤が塗布されていたりしており、
これにより防曇性を向上させて、フィルム表面に水滴を
形成させず、フィルムに沿って水滴を地表に流下させる
ことができるようにされている。しかし、この様な防曇
剤は、ブリードアウトを起こし易く、フィルム表面にベ
タツキを発生させ易い。
【0004】特に昨今では、農業用フィルムの成形方法
として、10m以上の広い幅を有するフィルムの生産が
可能であるインフレーション成形法が好んで使用される
様になってきた。この方法によって得られた農業用フィ
ルムは、横幅が充分に長いので幅継ぎの必要がなく、継
ぎ部の融着不足等の問題が発生しない非常に優れたもの
である反面、インフレーション成形機によって得られる
農業用フィルムは、通常筒状フィルムを圧着し、片側の
折り目に沿ってスリットすることによって得られる二つ
折りの片開き状態となっており、折られて重なり合って
いるフィルム同志は強固に密着している。
【0005】また、この様にして得られた農業用フィル
ムは、紙管や金属管等に巻かれた巻物として保管、輸送
されたり、1m間隔で交互に繰り返し折り畳まれた積層
物として保管、輸送されるための農業用フィルムの原反
となるが、該原反の巻物や積層物をハウスやトンネル等
に張る(以下、展張という。)には、巻物の場合は、ま
ず巻かれた該フィルムの原反を剥し(以下、原反繰り出
し工程という。)、さらに折り重なって密着しているフ
ィルム同志を開く工程(以下、開反工程という。)を必
要とする。また、積層物にあっても開反工程を必要とす
る。この開反工程時に、前述した防曇剤等の添加剤がブ
リードアウトすると、重なりあって密着しているフィル
ム同志が更に強固に密着してしまい、この様な状態にあ
るフィルム同志を無理な力で剥そうとすると、該フィル
ムが伸びて変形したり、破れてしまったりするという問
題が発生する。
【0006】この様な問題点を解決するために、インフ
レーション成形時において得られる筒状フィルムの内面
に対して、該フィルム押出直後にコーンスターチや馬鈴
薯等の澱粉を付着させ、密着しにくくするという公知の
手法が取られているが、前記問題点を充分に解決するま
でには至っていないのが現状であった。特に、夏場に成
形された農業用フィルムや透明性を改良するために表面
を平滑に成形した農業用フィルムはその傾向が著しくな
る。
【0007】また、開反して広げられた1枚ものの農業
用フィルムは、農産物生産者(以下、農家という。)が
すぐに展張できるように、農家が所有しているハウスや
トンネルの大きさにあった寸法の農業用フィルムを1m
間隔で繰り返し交互に折り畳たんで積層物とし、更にそ
の積層物を横方向に丸めて農家へ配送するための出荷物
になる(以下、この方法を畳み方式という。)か、絞り
機によって横方向に10〜30cm程度に絞った後、繰
り返し交互に折り畳んで農家へ配送するための出荷物と
なる(以下、この方法を絞り方式という。)のが通例で
あるが、この時も2〜3人の人手を掛けなければ実施で
きないのが現状であった。通常、このような開反作業や
出荷作業は、農家の注文を受けた加工業者が行ってお
り、インフレーション成形によって得られた農業用フィ
ルムの原反を加工業者が買い取り、農家からの受注に合
わせて、異なる長さの農業用フィルムを前記の方法によ
って出荷しているが、この際の開反作業や出荷作業は、
2〜3人の人手を掛けながら、手作業で行わなければな
らないのが現状であり、非常に効率が悪いものであっ
た。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、これら
の問題点を解決すべく鋭意研究した結果、ダブル片開き
フィルムの原反を開反し1枚ものの農業用フィルムとす
る際および1枚ものの農業用フィルムを畳み方式や絞り
方式によって出荷物とする際の作業において、人と時間
を大幅に削減させるべく鋭意検討した結果、基本的に2
本のガイドロールもしくはガイドフレームと引き取り駆
動ロールから成る開反装置を用いることによって、これ
まで費やしてきた人や時間を大幅に削減することを見出
し本発明を完成した。以上の記述から明らかなように、
本発明の目的は、農業用フィルム同志が密着した状態に
あるダブル片開き農業用フィルムを、機械的に開反する
ことのできる農業用フィルムの開反方法および開反装置
に関する。
【0009】
【課題を解決する為の手段】本発明は、インフレーショ
ン成形機によって得られたダブル片開き農業用フィルム
を、該フィルムの原反から機械的に1枚ものの農業用フ
ィルムおよび出荷物とすることができる農業用フィルム
の開反方法および開反装置を提供することである。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明につき詳細に説明す
る。本発明で使用される農業用フィルムに用いるプラス
チックは、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エ
チレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・エチルアクリ
レート共重合体等のポリオレフィン系樹脂を初めとし
て、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリアミド系樹
脂、ポリエステル系樹脂、ポリ塩化ビニル、熱可塑性ポ
リウレタン樹脂、ポリカーボネイト樹脂等の熱可塑性樹
脂が挙げられ、これらを単独もしくは2種以上の混合物
として用いて良いが、中でもインフレーション成形が可
能なポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン・酢酸ビ
ニル共重合体、エチレン・エチルアクリレート共重合体
や熱可塑性ポリウレタン樹脂等が好適に用いられる。
【0011】また、本発明で使用される農業用フィルム
には、必要に応じて防曇剤、ハイドロタルサイト類やア
ルミニウムシリケート等の保温剤、防霧剤、熱安定剤、
可塑剤、酸化防止剤、ヒンダードアミン系光安定剤、紫
外線吸収剤、スリップ剤等の各種添加剤を添加して良い
が、本発明ではブリードアウトによる弊害を防止できる
ので、ブリードアウトを起こし易い防曇剤を好適に用い
ることができる。
【0012】本発明で使用されるダブル片開き農業用フ
ィルムの原反は、インフレーション成形機によって得ら
れた筒状フィルムを圧着し、片側の折り目に沿ってスリ
ットすることによって得られたものを、紙管や金属管に
巻いて巻物としたのもであっても、交互に繰り返し折り
畳んで積層物としたものであってもどちらでも良い。こ
の時、インフレーション成形時において得られる筒状フ
ィルムの内面に対して、該フィルム押出直後にコーンス
ターチや馬鈴薯等の澱粉を付着させ、密着性を緩和して
も良い。
【0013】また、本発明で使用されるダブル片開き農
業用フィルムの原反は、単層フィルムであっても良い
が、防曇持続性、透明性、防塵性、柔軟性および強度等
の観点から積層フィルムとする方が良い。フィルム厚み
は、使用する場所や耐用年数等により異なるが、一般的
に0.05〜0.3mm程度のものが好適に用いられ
る。場合によっては、防曇塗布剤や防塵塗布剤等を塗布
・乾燥し、表面に塗布膜を形成しても構わない。
【0014】本発明の開反方法は、ダブル片開き農業用
フィルムの原反を機械的に1枚ものの農業用フィルムお
よび出荷物にする方法である。また、本発明の開反装置
は、基本的には2本のガイドロールもしくはガイドフレ
ームと引き取り駆動ロールから構成され、ダブル片開き
農業用フィルムの原反を機械的に1枚ものの農業用フィ
ルムおよび出荷物とする開反装置である。
【0015】本発明の開反装置を図1により説明する。
紙管に巻かれたダブル片開き農業用フィルムの原反1を
剥がしながら、剥がされた該フィルムの原反1を上方に
設置されている2本のガイドロール5、5’の間に順次
送り込む。この時、剥がされた該フィルムの原反1を順
次自動的に繰り出せる様に、2本のガイドロールの内1
本は回転駆動していることが望ましい。また、2本のガ
イドロール5、5’をダブル片開き農業用フィルムの原
反1の下方に設置できる場合は、該フィルムの原反1を
剥がしながら、剥がされた該フィルムを下方に設置され
ている2本のガイドロール5、5’の間に順次送り込
む。
【0016】場合によっては、剥がされた該フィルムの
原反1が2本のガイドロール5、5’に到達する前に、
スリットしたフィルム開き部へエアーノズル4を挿入
し、重なり合って密着している該フィルムの原反1の間
へエアーを注入して剥がれ易くしても良い。エアーノズ
ルの長さは、該ノズルを該フィルムの原反1の間に挿入
する長さによって適宜調整する必要があるが、0.5m
〜2m程度のものが好適に用いられる。エアーノズル
は、必要に応じて複数本用いても良い。
【0017】また、エアーノズルの吹き出し口6は、移
動する該フィルムの原反1がエアーノズルと摩擦を起こ
さない様に、折り畳まれて重なり合っている該フィルム
の原反1の内両面に対して、該フィルムの原反1の移動
方向もしくは/および該フィルムの原反1の開閉方向に
平行にエアーが吹き出す様にエアーノズル側面に複数設
けられているのが好ましい。吹き出し口の径は1〜10
mmφが好ましく、吹き出し口と吹き出し口との間隔は
100〜500cmの範囲で設けられているのが好まし
い。
【0018】エアーは、ブロアーやコンプレッサー等の
装置によって容易に供給することができるが、密着して
いる該フィルムの原反1を剥離するためは静圧で500
〜3000mmAqであることが望ましい。また、風量
は、最大風量0.5〜5m3/minの範囲であること
が望ましい。
【0019】更に該フィルムの原反1の剥離性を向上す
るために、コーンスターチや馬鈴薯等の澱粉をエアーに
混入させても良い。
【0020】2本のガイドロール5、5’を通過した該
フィルムの原反1は、ガイドロール上で開反され、開反
された状態のまま引き取り駆動ロール8に導かれる。該
駆動ロール8はガイドロールのフィルム送り速度と連動
しており、ガイドロールと該駆動ロール8との間で移動
するフィルムを弛ませたり、必要以上に引っ張たりしな
いように調整されている。該フィルムの原反1が該駆動
ロール8に到達するまでは、該フィルムの原反1がガイ
ドロール通過後に人力で開反し、開反した該フィルムの
原反1を人力で該駆動ロール8まで導いてやらなければ
ならないが、該フィルムの原反1が該駆動ロール8を通
過した後は、該フィルムの原反1は自動的に開反され、
1枚ものの農業用フィルムとなる。
【0021】また、本発明の開反装置を図2により説明
する。この開反装置は、交互に繰り返して折り畳まれた
ダブル片開き農業用フィルムの原反7を剥がしながら、
剥がした該フィルムの原反7を上方に設置されているガ
イドフレーム10の外縁に沿って覆い、1枚ものの農業
用フィルムとした後、更に引き取り駆動ロール8に導
き、1m程度の間隔で交互に繰り返して折り畳んだ積層
物を得る装置である。
【0022】ガイドフレーム10の形状は特に限定され
るものではないが、ダブル片開き農業用フィルムを開反
し易い形状とする必要がある。具体的には、ガイドフレ
ーム先端角度が30〜60度の範囲となる矢尻型の形状
(図3)、半楕円型(図4)、半円型(図5)および先
端に球状物を設置した矢尻型の形状(図6)のものを挙
げることができるが、フィルムのシワ発生を効果的に抑
制できることから、40〜50度の先端角度を有する矢
尻型の形状のものが望ましい。また、ガイドフレーム1
0の先端にカバーロール11のような物を接続して開反
性能を向上させても良く、フィルムのシワを取り除くの
に、公知のクロスガイダーやエクスパンダーロール等を
使用しても構わない。
【0023】ガイドフレーム10の材質としては、鋼管
やアルミ管等が通常用いられるが、滑り性を向上するた
めにテフロン等で表面加工したり、テープを巻いても一
向に差し支えない。また、ガイドフレーム10がフィル
ムと接触する部分の一部もしくは全部において、回転す
る形態を有するものであっても良い。特に、ダブル片開
き農業用フィルムの原反が積層体(農業用フィルムの原
反7)の様な、剥がされて繰り出される該フィルムの原
反の位置が一定でないものに対しては、ガイドフレーム
10が実に有効に働く。
【0024】図1および図2の開反装置により得られた
積層物は、畳み方式によって農家へ配送される出荷物と
なるが、場合によっては、引き取り駆動ロール8の先に
絞り機を設置し、絞り方式によって、1枚ものの農業用
フィルムを横方向に10〜30cm程度に絞った後、そ
れを所望の長さに繰り返して折り畳んで積層体とし、農
家へ配送される出荷物としても良い。
【0025】
【実施例】以下、実施各例および比較各例によって本発
明を具体的に説明するが、本発明はこれらにより限定さ
れるべきものではない。尚、実施例における「%」は特
に断りがない限り「重量%」である。
【0026】実施例1 A、BおよびB’の3個の90mmφ押出装置を有する
インフレーション成形装置を用い、中間層Aの内外面に
内層Bと外層B’が積層された筒状のインフレーション
フィルムを得、これを圧着して幅8mの二枚折りのイン
フレーションフィルムとした後、更に片側の折り目に沿
ってスリットし、ダブル片開き農業用フィルムを製造し
た。さらに、得られた該フィルムを、サーフェス式ワイ
ンダーにより巻き取り、100mのダブル片開き農業用
フィルムの原反1を得た。この時、中間層Aは、上記押
出装置Aに酢酸ビニル含有量15%のエチレン−酢酸ビニ
ル共重合体を主成分とし、防曇剤3%(ソルヒ゛タンモノハ゜ルミテー
ト45%、シ゛ク゛リセリンセスキステアレート45%およびシ゛ク゛リセリンセスキオレート1
0%)、ハイドロタルサイト類化合物4%、フッ素系界
面活性剤0.1%、ヒンダードアミン系耐候剤0.4
%、フェノール系安定剤0.1%、リン系安定剤0.1
%から構成された合計100%の樹脂組成物を投入する
ことにより得た。中間層Aの厚みは、60μmであっ
た。内層Bは、上記押出装置Bに低密度ポリエチレンを
主成分とし、ヒンダードアミン系耐候剤0.4%、フェ
ノール系安定剤0.1%、リン系安定剤0.1%から構
成された合計100%の樹脂組成物を投入することによ
り得た。内層Bの厚みは、20μmであった。外層B’
は、上記押出装置B’に酢酸ビニル含有量5%のエチレ
ン−酢酸ビニル共重合体を主成分とし、ヒンダードアミ
ン系耐候剤0.4%、フェノール系安定剤0.1%、リ
ン系安定剤0.1%から構成された合計100%の樹脂
組成物を投入することにより得た。外層B’の厚みは、
20μmであった。
【0027】得られたダブル片開き農業用フィルム原反
1を図1に示す開反装置に設置し、1枚ものの農業用フ
ィルム積層物を得、さらに畳み方式によって農業用フィ
ルムの出荷物を得た。この時、5mmφのエアー吹き出
し口6が一列にエアーノズル先端より300mm間隔で
設置された長さ1mのエアーノズル4を、エアー吹き出
し口6が該フィルムの移動方向に対して反対側(原反1
方向)に向くように、該ノズルを該フィルムの原反1の
開き部より折り目方向に向かって挿入し、最大静圧12
50mmAq、最大風量3.1m3/minのブロアー(日
立製作所(株)製ホ゛ルテックスフ゛ロアーVB007E)によってフィル
ム間にエアー注入した。また、引き取り駆動ロール8
は、15m/minの速度で可動させた。その結果、ダ
ブル片開き農業用フィルム原反1の繰り出し開始より、
出荷物が得られるまでに要した時間は7分であった。ま
た、この作業に費やす人員は2名で充分であり、余裕を
もって作業を終了させることができた。
【0028】比較例1 実施例1にて得られたダブル片開き農業用フィルムの原
反1を、ダブル片開き状態で直接引き取り駆動ロール8
で、15m/minの速度で順次送り出し、引き取り駆
動ロール8を通過したダブル片開き農業用フィルムの原
反1を手作業で開反した以外は、実施例1に準拠し、農
業用フィルムの出荷物を得た。該原反1の繰り出し開始
より開反工程終了までの所要時間は5分間であったが、
所要人員が3名必要となり、過渡な力により該フィルム
の一部に伸び変形が発生した。また、開反した1枚もの
の農業用フィルムを、さらに畳み方式により出荷物とす
る工程が、手作業で実施しなくてはならなかったため、
この工程にさらに16分間必要となった、人員も3名必
要となった。
【0029】実施例2 引き取り駆動ロール8の先に絞り機を設置し、畳み方式
の代わりに絞り方式によって、1枚ものの農業用フィル
ムを横方向に10〜30cm程度に絞った後、それを繰
り返し折り畳んだ以外は、実施例1に準拠して農業用フ
ィルムの出荷物を得た。該原反1の送り出し開始から絞
り方式により出荷物を得るまでに要した時間は7分間で
あり、所要人員は2名で十分であった。
【0030】比較例2 実施例1によって得られたダブル片開き農業用フィルム
の原反1を、ダブル片開き状態で直接引き取り駆動ロー
ル8で、15m/minの速度で順次繰り出し、引き取
り駆動ロール8を通過したダブル片開き農業用フィルム
の原反1を手作業で開反した以外は、実施例1に準拠し
て農業用フィルムを得た。該原反1の送り出し開始より
開反工程終了までの所要時間は5分間であったが、所要
人員が3名必要となった。また、開反した1枚ものの農
業用フィルムを、さらに20m/minの速度に設定し
た絞り機を用いた絞り方式により出荷物とする工程にさ
らに5分間必要となった、人員も2名必要となった。
【0031】実施例3 A、BおよびB’の3個の90mmφ押出装置を有する
インフレーション成形装置を用い、中間層Aの内外面に
内層Bと外層B’が積層された筒状のインフレーション
フィルムを得、これを圧着して幅8mの二枚折りのイン
フレーションフィルムとした後、更に片側の折り目に沿
ってスリットし、ダブル片開き農業用フィルム100m
を製造した。さらに、得られたダブル片開き農業用フィ
ルムを、1m間隔に交互に繰り返し折り畳み、100m
の農業用フィルムの原反7を得た。この時、中間層A
は、上記押出装置Aに酢酸ビニル含有量15%のエチレン
−酢酸ビニル共重合体を主成分とし、防曇剤3%(ソルヒ゛
タンモノハ゜ルミテート45%、シ゛ク゛リセリンセスキステアレート45%およびシ゛ク゛リセ
リンセスキオレート10%)、ハイドロタルサイト類化合物4%、
フッ素系界面活性剤0.1%、ヒンダードアミン系耐候
剤0.4%、フェノール系安定剤0.1%、リン系安定
剤0.1%から構成された合計100%の樹脂組成物を
投入することにより得た。中間層Aの厚みは、60μm
であった。内層Bは、上記押出装置Bに低密度ポリエチ
レンを主成分とし、ヒンダードアミン系耐候剤0.4
%、フェノール系安定剤0.1%、リン系安定剤0.1
%から構成された合計100%の樹脂組成物を投入する
ことにより得た。内層Bの厚みは、20μmであった。
外層B’は、上記押出装置B’に酢酸ビニル含有量5%
のエチレン−酢酸ビニル共重合体を主成分とし、ヒンダ
ードアミン系耐候剤0.4%、フェノール系安定剤0.
1%、リン系安定剤0.1%から構成された合計100
%の樹脂組成物を投入することにより得た。外層B’の
厚みは、20μmであった。
【0032】得られたダブル片開き農業用フィルム原反
7を図2に示す開反装置に設置し、1枚ものの農業用フ
ィルム積層物を得、さらに畳み方式によって農業用フィ
ルムの出荷物を得た。この時、ガイドフレーム10は、
図3に示される矢尻型を有するもので、先端角度が45
度のものを用いた。また、引き取り駆動ロール8は、1
5m/minの速度で可動させた。その結果、ダブル片
開き農業用フィルム原反7の繰り出し開始より、出荷物
が得られるまでに要した時間は7分であった。また、こ
の作業に費やす人員は2名で充分であり、余裕をもって
作業を終了させることができた。
【0033】実施例4 引き取り駆動ロール8の先に絞り機を設置し、畳み方式
の代わりに絞り方式によって、1枚ものの農業用フィル
ムを横方向に10〜30cm程度に絞った後、それを繰
り返し折り畳んだ以外は、実施例3に準拠して農業用フ
ィルムの出荷物を得た。該原反1の繰り出しから絞り方
式により出荷物を得るまでに要した時間は7分間であ
り、所要人員は2名で十分であった。
【0034】実施例5 ガイドフレーム10を図3に示される矢尻型を有するも
のから図4に示される半楕円型を有するものに代え、引
き取り駆動ロール8の先に絞り機を設置し、畳み方式の
代わりに絞り方式によって、1枚ものの農業用フィルム
を横方向に10〜30cm程度に絞った後、それを繰り
返し折り畳んだ以外は、実施例3に準拠して農業用フィ
ルムの出荷物を得た。該原反1の繰り出しから絞り方式
により出荷物を得るまでに要した時間は7分間であり、
所要人員は2名で十分であった。
【0035】
【発明の効果】本発明の農業用フィルムの開反方法およ
び開反装置は、インフレーション成形機によって得られ
たダブル片開きフィルムを開反し1枚ものの農業用フィ
ルムとする際、作業人員と作業時間を大幅に削減するこ
とができる。また、本発明の農業用フィルムの開反方法
および開反装置は、1枚ものの農業用フィルムを得た
後、これを畳み方式もしくは絞り方式によって出荷物と
する際においても、作業人員と作業時間を大幅に削減す
ることができる上、通常手作業で行っていたため、ダブ
ル片開きフィルムの開反工程と畳み方式もしくは絞り方
式によって出荷物を得る工程とが独立した作業となって
おり、非常に効率が悪かったが、本発明の農業用フィル
ムの開反方法および開反装置により、これらを連続した
作業とすることができたため、実に効率的に出荷物を得
ることができるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のダブル片開き農業用フィルムの開反装
置図1
【図2】本発明のダブル片開き農業用フィルムの開反装
置図2
【図3】矢尻型ガイドフレームの平面図
【図4】半楕円型ガイドフレームの平面図
【図5】半円型ガイドフレームの平面図
【図6】先端球形矢尻型ガイドフレームの平面図
【符号の説明】
1.ダブル片開き農業用フィルムの原反(巻物) 2.開き口 3.折り部 4.エアーノズル 5、5’.ガイドロール(少なくとも一方が駆動) 6.エアー吹き出し口 7.ダブル片開き農業用フィルムの原反(積層物) 8.引き取り駆動ロール 9.1枚ものの農業用フィルム(出荷用積層物) 10.ガイドフレーム 11.ガイドフレーム接合部のカバーロール

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】インフレーション成形機によって得られた
    筒状フィルムを圧着し、片側の折り目に沿ってスリット
    することによって得られる二つ折り状態の片開き農業用
    フィルムにおいて、該フィルムの原反を機械的に1枚も
    のの農業用フィルムおよび出荷物とすることのできる農
    業用フィルムの開反方法。
  2. 【請求項2】インフレーション成形機によって得られた
    筒状フィルムを圧着し、片側の折り目に沿ってスリット
    することによって得られる二つ折り状態の片開き農業用
    フィルムの原反1の上方もしくは下方に設置されている
    2本のガイドロール5、5’の間に、片開き農業用フィ
    ルムの原反1から剥がされた該片開き農業用フィルムを
    順次繰り出し、2本のガイドロール5、5’を通過後、
    該片開き農業用フィルムを開いて1枚ものの農業用フィ
    ルムとし、該フィルムを引き取り駆動ロール8に導くこ
    とにより、機械的に1枚ものの農業用フィルムを得るこ
    とを特徴とする農業用フィルムの開反装置。
  3. 【請求項3】インフレーション成形機によって得られた
    筒状フィルムを圧着し、片側の折り目に沿ってスリット
    することによって得られる二つ折り状態の片開き農業用
    フィルムの原反7の上方もしくは下方に設置されている
    ガイドフレーム10の外縁に沿って、片開き農業用フィ
    ルムの原反7から剥がされた該片開き農業用フィルムを
    順次繰り出し、ガイドフレーム10を通過後、開かれた
    状態にある1枚ものの農業用フィルムを、更に引き取り
    駆動ロール8に導くことにより、機械的に1枚ものの農
    業用フィルムを得ることを特徴とする農業用フィルムの
    開反装置。
  4. 【請求項4】ガイドフレーム10が図3に示される矢尻
    型を有しており、先端角度が30〜60度の範囲である
    ことを特徴とする請求項3記載の農業用フィルムの開反
    装置。
  5. 【請求項5】ガイドフレーム10が図4に示される半楕
    円型を有していることを特徴とする請求項3記載の農業
    用フィルムの開反装置。
  6. 【請求項6】ガイドフレーム10が図5に示される半円
    型を有していることを特徴とする請求項3記載の農業用
    フィルムの開反装置。
  7. 【請求項7】片開き農業用フィルムの原反1もしくは7
    が巻物であることを特徴とする請求項2ないし請求項6
    のいずれか1項に記載の農業用フィルムの開反装置。
  8. 【請求項8】片開き農業用フィルムの原反1もしくは7
    が交互に繰り返し折り畳まれた積層物であることを特徴
    とする請求項2ないし請求項6のいずれか1項に記載の
    農業用フィルムの開反装置。
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