JPH11129013A - 圧延機の圧下荷重制御方法および装置 - Google Patents
圧延機の圧下荷重制御方法および装置Info
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- JPH11129013A JPH11129013A JP9298967A JP29896797A JPH11129013A JP H11129013 A JPH11129013 A JP H11129013A JP 9298967 A JP9298967 A JP 9298967A JP 29896797 A JP29896797 A JP 29896797A JP H11129013 A JPH11129013 A JP H11129013A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 本発明は、溶接して接合した帯状材を連続的
にスキンパスミルなどの圧延機で処理する際の溶接点通
過処理に関し、溶接点が圧延機を通過するときの圧下荷
重制御方法と装置の改善に関するものである。 【解決手段】 溶接点通過処理の荷重制御において、溶
接点の厚さと後行材の板厚から最大板厚変更量を計算
し、その最大板厚変更量とミル定数から荷重補正量を計
算し、その荷重補正量と荷重設定値を加算して荷重設定
値を補正するようにした。
にスキンパスミルなどの圧延機で処理する際の溶接点通
過処理に関し、溶接点が圧延機を通過するときの圧下荷
重制御方法と装置の改善に関するものである。 【解決手段】 溶接点通過処理の荷重制御において、溶
接点の厚さと後行材の板厚から最大板厚変更量を計算
し、その最大板厚変更量とミル定数から荷重補正量を計
算し、その荷重補正量と荷重設定値を加算して荷重設定
値を補正するようにした。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、溶接して接合した
帯状材を連続的にスキンパスミルなどの圧延機で処理す
る際の溶接点通過処理に関し、溶接点が圧延機を通過す
るときの圧下荷重制御方法と装置の改善に関するもので
ある。
帯状材を連続的にスキンパスミルなどの圧延機で処理す
る際の溶接点通過処理に関し、溶接点が圧延機を通過す
るときの圧下荷重制御方法と装置の改善に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】スキンパスミルなどの圧延機において、
溶接して接合した帯状材の溶接点が圧延機を通過する。
通常、この溶接はシーム溶接等の重ね溶接であることか
ら、溶接点はその先行材と後行材の板厚に比べ厚くなっ
ていることが特徴である。この帯状材1の溶接点近傍の
断面模式図を図3に示す。図3は、帯状材1の先行材21
に対して、後行材22の板厚が薄い場合を模式的に示して
いる。溶接点23はそれらの板厚よりもさらに厚くなって
いる。ここで、先行材21の板厚をh1、後行材22の板厚を
h2、溶接点の最大厚さを hw とする。
溶接して接合した帯状材の溶接点が圧延機を通過する。
通常、この溶接はシーム溶接等の重ね溶接であることか
ら、溶接点はその先行材と後行材の板厚に比べ厚くなっ
ていることが特徴である。この帯状材1の溶接点近傍の
断面模式図を図3に示す。図3は、帯状材1の先行材21
に対して、後行材22の板厚が薄い場合を模式的に示して
いる。溶接点23はそれらの板厚よりもさらに厚くなって
いる。ここで、先行材21の板厚をh1、後行材22の板厚を
h2、溶接点の最大厚さを hw とする。
【0003】この模式図からも明らかなように、最大厚
さ hw の溶接点が圧延機を通過する際に、圧下荷重を先
行材と後行材の板部における通常の圧下荷重と同じよう
にすると圧下が過大となりすぎることになる。そのた
め、この溶接点が通過するときに圧延機ロールが疵つく
こととなる。このロール疵を防止するため、溶接点通過
時の圧下荷重制御方法として、圧延機ロールに疵がつか
ない程度に軽減した荷重設定値を採用する方法(以下、
溶接点通過処理という)をとることが知られている。こ
こで、先行材と後行材の板厚が同じ場合はもちろんのこ
と、先行材と後行材の板厚が異なる場合においても、溶
接点通過時の荷重設定としては先行材・後行材のうち厚
い方の板厚に応じて所定の値を用いることが一般的に行
なわれている。
さ hw の溶接点が圧延機を通過する際に、圧下荷重を先
行材と後行材の板部における通常の圧下荷重と同じよう
にすると圧下が過大となりすぎることになる。そのた
め、この溶接点が通過するときに圧延機ロールが疵つく
こととなる。このロール疵を防止するため、溶接点通過
時の圧下荷重制御方法として、圧延機ロールに疵がつか
ない程度に軽減した荷重設定値を採用する方法(以下、
溶接点通過処理という)をとることが知られている。こ
こで、先行材と後行材の板厚が同じ場合はもちろんのこ
と、先行材と後行材の板厚が異なる場合においても、溶
接点通過時の荷重設定としては先行材・後行材のうち厚
い方の板厚に応じて所定の値を用いることが一般的に行
なわれている。
【0004】図2の機能ブロック図に基づいて、従来の
溶接点通過時の荷重設定機能を有する荷重制御装置につ
いて説明する。溶接によってその前後が接合された帯状
材1は、スキンパスミルなどの圧延機2で圧延処理され
る。圧延機2は、油圧などを用いた圧下装置3で圧下さ
れる。そして、その圧下荷重は荷重検出部4で検知さ
れ、検知された検知荷重は荷重制御部5に取り込まれ
る。荷重制御部5は、入力される荷重指令と検知荷重に
もとづき圧下装置3に圧下指令を発し、圧下制御を行
う。
溶接点通過時の荷重設定機能を有する荷重制御装置につ
いて説明する。溶接によってその前後が接合された帯状
材1は、スキンパスミルなどの圧延機2で圧延処理され
る。圧延機2は、油圧などを用いた圧下装置3で圧下さ
れる。そして、その圧下荷重は荷重検出部4で検知さ
れ、検知された検知荷重は荷重制御部5に取り込まれ
る。荷重制御部5は、入力される荷重指令と検知荷重に
もとづき圧下装置3に圧下指令を発し、圧下制御を行
う。
【0005】ここで、荷重指令として圧下荷重設定部7
の設定値が用いられ、その設定値を目標として圧下制御
が行われる。そして、溶接点通過部では溶接点通過処理
荷重設定部8で設定される所定値が用いられ、その所定
値で圧下されながら溶接点が通過する。両者の切替え
は、溶接点通過判定部9から出力される溶接点通過信号
にもとづき、荷重制御切替部6で行われる。
の設定値が用いられ、その設定値を目標として圧下制御
が行われる。そして、溶接点通過部では溶接点通過処理
荷重設定部8で設定される所定値が用いられ、その所定
値で圧下されながら溶接点が通過する。両者の切替え
は、溶接点通過判定部9から出力される溶接点通過信号
にもとづき、荷重制御切替部6で行われる。
【0006】ここで、溶接点通過判定部9は、あらかじ
めラインの上流側で、光学的手段、マーク検知手段、荷
重変動検知手段などに基づいて溶接点を検知しておき、
その検知情報をトラッキングすることで溶接点の通過を
判定している。
めラインの上流側で、光学的手段、マーク検知手段、荷
重変動検知手段などに基づいて溶接点を検知しておき、
その検知情報をトラッキングすることで溶接点の通過を
判定している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、油圧圧下装
置では通常、荷重検知系の異常に起因する誤動作を回避
するために、所定の荷重(以下、荷重発生条件という)
未満の荷重となった場合には荷重制御が自動的に停止す
るようになっている。具体的には、圧下位置の変更指令
を油圧制御系が受け付けなくなるのである。
置では通常、荷重検知系の異常に起因する誤動作を回避
するために、所定の荷重(以下、荷重発生条件という)
未満の荷重となった場合には荷重制御が自動的に停止す
るようになっている。具体的には、圧下位置の変更指令
を油圧制御系が受け付けなくなるのである。
【0008】一方、溶接点通過処理では、通過する帯状
材の板厚が厚いほど溶接部の厚み増加も大きいために、
圧下荷重設定は板厚が厚いほど低荷重に設定される。こ
こで、とくに先行材の板厚が厚く後行材の板厚が薄い場
合に、先行材板厚に応じて荷重発生条件ぎりぎりの荷重
設定をして溶接点通過処理を行なうと、その溶接点の通
過直後で後行材の圧延荷重の定常制御が開始される前に
おいて、板厚が急減することから圧下荷重も急減してし
まう。その結果、荷重発生条件未満の荷重となって荷重
制御が自動的に停止してしまったり、あるいは低荷重の
ためスリップが発生してしまったりする事態となる。
材の板厚が厚いほど溶接部の厚み増加も大きいために、
圧下荷重設定は板厚が厚いほど低荷重に設定される。こ
こで、とくに先行材の板厚が厚く後行材の板厚が薄い場
合に、先行材板厚に応じて荷重発生条件ぎりぎりの荷重
設定をして溶接点通過処理を行なうと、その溶接点の通
過直後で後行材の圧延荷重の定常制御が開始される前に
おいて、板厚が急減することから圧下荷重も急減してし
まう。その結果、荷重発生条件未満の荷重となって荷重
制御が自動的に停止してしまったり、あるいは低荷重の
ためスリップが発生してしまったりする事態となる。
【0009】本発明は、このような問題点を解決した溶
接点通過処理時の荷重制御方法と装置を提供することを
目的とする。
接点通過処理時の荷重制御方法と装置を提供することを
目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、帯状材の溶接
点を所定の溶接点通過処理荷重で通過させる荷重制御方
法において、ミル定数と前記溶接点における最大板厚と
後行材の板厚の差とから予測される、溶接点通過直後の
圧下荷重の低下量から溶接点通過処理荷重補正値を予め
演算し、該溶接点通過処理荷重補正値を前記溶接点通過
処理荷重に加算して補正することを特徴とする圧下荷重
制御方法を適用することで上記課題を解決した。
点を所定の溶接点通過処理荷重で通過させる荷重制御方
法において、ミル定数と前記溶接点における最大板厚と
後行材の板厚の差とから予測される、溶接点通過直後の
圧下荷重の低下量から溶接点通過処理荷重補正値を予め
演算し、該溶接点通過処理荷重補正値を前記溶接点通過
処理荷重に加算して補正することを特徴とする圧下荷重
制御方法を適用することで上記課題を解決した。
【0011】そして、溶接点の通過時に、所定の溶接点
通過処理荷重を荷重指令として選択的に荷重制御部に入
力することのできる本発明の圧延機の荷重制御装置とし
ては、溶接点通過処理荷重設定部と、ミル定数と前記溶
接点における最大板厚と後行材の板厚との差から予測さ
れる圧下荷重の低下量から溶接点通過処理荷重補正値を
演算する溶接点通過処理荷重補正値演算部と、前記溶接
点通過処理荷重設定部から出力される溶接点通過処理荷
重値に、前記溶接点通過処理荷重補正値演算部で演算さ
れる溶接点通過処理荷重補正値を加算して補正する加算
部と、該加算部で加算して補正された荷重指令を溶接点
通過時に選択し荷重指令として出力する荷重制御切替部
と、該荷重制御切替部から出力された荷重指令を入力し
圧延機の圧下装置に圧下指令として出力する荷重制御部
とを有することが好適であることを見出したのである。
通過処理荷重を荷重指令として選択的に荷重制御部に入
力することのできる本発明の圧延機の荷重制御装置とし
ては、溶接点通過処理荷重設定部と、ミル定数と前記溶
接点における最大板厚と後行材の板厚との差から予測さ
れる圧下荷重の低下量から溶接点通過処理荷重補正値を
演算する溶接点通過処理荷重補正値演算部と、前記溶接
点通過処理荷重設定部から出力される溶接点通過処理荷
重値に、前記溶接点通過処理荷重補正値演算部で演算さ
れる溶接点通過処理荷重補正値を加算して補正する加算
部と、該加算部で加算して補正された荷重指令を溶接点
通過時に選択し荷重指令として出力する荷重制御切替部
と、該荷重制御切替部から出力された荷重指令を入力し
圧延機の圧下装置に圧下指令として出力する荷重制御部
とを有することが好適であることを見出したのである。
【0012】なお、ここで帯状材の板厚および溶接点に
おける最大板厚は実測値を用いても、目標値や予測値を
用いてもよい。
おける最大板厚は実測値を用いても、目標値や予測値を
用いてもよい。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明は、スキンパスミルなどの
圧延機での溶接点通過処理の荷重制御において、溶接点
の厚さと後行材の板厚から最大板厚変更量を計算し、そ
の最大板厚変更量とミル定数から荷重補正量を計算し、
その荷重補正量を荷重設定値に加算して荷重設定値を補
正するようにしたことを特徴とする。
圧延機での溶接点通過処理の荷重制御において、溶接点
の厚さと後行材の板厚から最大板厚変更量を計算し、そ
の最大板厚変更量とミル定数から荷重補正量を計算し、
その荷重補正量を荷重設定値に加算して荷重設定値を補
正するようにしたことを特徴とする。
【0014】本発明を実施するための計算手順の例につ
いて説明する。本発明では、先行材の板厚h1と溶接点の
厚さ設定値X%から溶接点の厚さ hwを(1) 式で計算
し、その溶接点の厚さと後行材の板厚から最大板厚変更
量Δhmaxを(2) 式で計算し、その値とミル定数Mから荷
重変動量ΔPを(3) 式で計算し、(4) 式に示すように、
その荷重変動量ΔPをもとの荷重設定値Pに加算して新
たな荷重設定値P′として補正するようにしている。こ
こで、溶接点の厚さ設定値であるX%は、操業実績に基
づいて定数値として与えられる。また、この値は帯状材
の材料特性、溶接条件等で異なる値を与えても良い。
いて説明する。本発明では、先行材の板厚h1と溶接点の
厚さ設定値X%から溶接点の厚さ hwを(1) 式で計算
し、その溶接点の厚さと後行材の板厚から最大板厚変更
量Δhmaxを(2) 式で計算し、その値とミル定数Mから荷
重変動量ΔPを(3) 式で計算し、(4) 式に示すように、
その荷重変動量ΔPをもとの荷重設定値Pに加算して新
たな荷重設定値P′として補正するようにしている。こ
こで、溶接点の厚さ設定値であるX%は、操業実績に基
づいて定数値として与えられる。また、この値は帯状材
の材料特性、溶接条件等で異なる値を与えても良い。
【0015】ここで、上記では、溶接点の厚さ設定値を
先行材に対する比としてパーセントで与えているが、直
接、溶接点の最大厚さとして与えても良いことは言うま
でもない。 hw =(h1 × X) /100 (1) ただし、h1<h2の場合は、 hw =(h2 × X) /100 (1)′ Δhmax= hw - h2 (2) ΔP=M×Δhmax (3) P′=P+ΔP (4) 但し、 hw :溶接点の最大厚さ(mm) h1 :先行材板厚(mm) h2 :後行材板厚(mm) M :ミル定数(ton/mm) P :補正前荷重設定値(ton) P′:補正後荷重設定値(ton) 本発明を適用した荷重制御装置の機能ブロック図を図1
に示す。
先行材に対する比としてパーセントで与えているが、直
接、溶接点の最大厚さとして与えても良いことは言うま
でもない。 hw =(h1 × X) /100 (1) ただし、h1<h2の場合は、 hw =(h2 × X) /100 (1)′ Δhmax= hw - h2 (2) ΔP=M×Δhmax (3) P′=P+ΔP (4) 但し、 hw :溶接点の最大厚さ(mm) h1 :先行材板厚(mm) h2 :後行材板厚(mm) M :ミル定数(ton/mm) P :補正前荷重設定値(ton) P′:補正後荷重設定値(ton) 本発明を適用した荷重制御装置の機能ブロック図を図1
に示す。
【0016】溶接によってその前後が接合された帯状材
1は、スキンパスミルなどの圧延機2で圧延処理され
る。圧延機2は、油圧などを用いた圧下装置3で圧下さ
れる。そして、その圧下荷重は荷重検出部4で検知さ
れ、検知された検知荷重は荷重制御部5に取り込まれ
る。荷重制御部5は、入力される荷重指令と検知荷重に
もとづき圧下装置3に圧下指令を発し、圧下制御を行
う。
1は、スキンパスミルなどの圧延機2で圧延処理され
る。圧延機2は、油圧などを用いた圧下装置3で圧下さ
れる。そして、その圧下荷重は荷重検出部4で検知さ
れ、検知された検知荷重は荷重制御部5に取り込まれ
る。荷重制御部5は、入力される荷重指令と検知荷重に
もとづき圧下装置3に圧下指令を発し、圧下制御を行
う。
【0017】本発明の装置は、更に、帯状材の先行材の
板厚と後行材の板厚と溶接点厚さ設定率とから溶接点通
過処理荷重補正値を演算する溶接点通過処理荷重補正値
演算部10と、前記溶接点通過処理荷重補正値を溶接点通
過処理荷重設定部8から出力される溶接点通過処理荷重
値に加算して補正する加算部11を付加し荷重制御切替部
6にその加算した荷重指令を取り込ませるようにしたこ
とを特徴とする。
板厚と後行材の板厚と溶接点厚さ設定率とから溶接点通
過処理荷重補正値を演算する溶接点通過処理荷重補正値
演算部10と、前記溶接点通過処理荷重補正値を溶接点通
過処理荷重設定部8から出力される溶接点通過処理荷重
値に加算して補正する加算部11を付加し荷重制御切替部
6にその加算した荷重指令を取り込ませるようにしたこ
とを特徴とする。
【0018】なお、先行材と後行材の板厚が同じ場合の
溶接点と後行材間の厚み変動量程度は補正前荷重設定値
Pの余裕代で吸収するようにPを設定してもよい。この
場合には、後行材の板厚が先行材より薄い場合にだけ荷
重設定値を補正するようにしてもよい。
溶接点と後行材間の厚み変動量程度は補正前荷重設定値
Pの余裕代で吸収するようにPを設定してもよい。この
場合には、後行材の板厚が先行材より薄い場合にだけ荷
重設定値を補正するようにしてもよい。
【0019】
【実施例】帯状材の先行材から後行材へとh1=0.324mmか
らh2=0.280mmへの板厚変更があり、溶接点の厚さ設定値
X%が先行材の厚さに対して110%と設定されている場合
について具体的に説明する。(1) 式から溶接点の最大厚
さ hw は hw =0.356mmと計算される。(2) 式から最大板
厚変更量Δhmaxは、Δhmax=0.076mm となる。ミル定数
MをM=380ton/mmとすると(3) 式から、荷重変更量Δ
Pは28.9ton となる。
らh2=0.280mmへの板厚変更があり、溶接点の厚さ設定値
X%が先行材の厚さに対して110%と設定されている場合
について具体的に説明する。(1) 式から溶接点の最大厚
さ hw は hw =0.356mmと計算される。(2) 式から最大板
厚変更量Δhmaxは、Δhmax=0.076mm となる。ミル定数
MをM=380ton/mmとすると(3) 式から、荷重変更量Δ
Pは28.9ton となる。
【0020】油圧圧下制御の最低限の荷重発生条件が50
ton 以上であるとする。溶接点通過処理の荷重設定値が
60ton であるとすると、荷重変更量は28.9ton となるた
め、従来の制御では溶接点通過直後の実際の荷重が最低
限の荷重発生条件である50ton を割り込んでしまうこと
となり、油圧圧下制御条件が不成立となり、ラインが停
止してしまうことになる。ところが、本発明を適用する
ことで、(4) 式から荷重設定値を88.9ton と補正して荷
重指令を与えることとなるため、実際の圧下荷重も最低
限の荷重発生条件を下回ることがなくなり、正常な溶接
点通過処理が行えることができるようになった。
ton 以上であるとする。溶接点通過処理の荷重設定値が
60ton であるとすると、荷重変更量は28.9ton となるた
め、従来の制御では溶接点通過直後の実際の荷重が最低
限の荷重発生条件である50ton を割り込んでしまうこと
となり、油圧圧下制御条件が不成立となり、ラインが停
止してしまうことになる。ところが、本発明を適用する
ことで、(4) 式から荷重設定値を88.9ton と補正して荷
重指令を与えることとなるため、実際の圧下荷重も最低
限の荷重発生条件を下回ることがなくなり、正常な溶接
点通過処理が行えることができるようになった。
【0021】
【発明の効果】板厚変更量が大きい場合でも荷重実績値
が油圧圧下での荷重制御条件である最低限の荷重発生条
件以下となることのないようにした。そのため、従来問
題であった荷重制御がストップしたり、スリップが発生
したりするトラブルも無くなり、溶接点通過処理を確実
に行えるようになった。
が油圧圧下での荷重制御条件である最低限の荷重発生条
件以下となることのないようにした。そのため、従来問
題であった荷重制御がストップしたり、スリップが発生
したりするトラブルも無くなり、溶接点通過処理を確実
に行えるようになった。
【図1】本発明を適用した荷重制御装置の機能ブロック
図である。
図である。
【図2】従来の荷重制御装置の機能ブロック図である。
【図3】接点近傍の板厚を説明する帯状材の断面模式図
である。
である。
1 帯状材 2 圧延機 3 圧下装置 4 荷重検出器 5 荷重制御部 6 荷重制御切替部 7 圧下荷重設定部 8 溶接点通過処理荷重設定部 9 溶接点通過判定部 10 溶接点通過処理荷重補正値演算部 11 加算部 21 先行材 22 後行部 23 溶接点
Claims (2)
- 【請求項1】 帯状材の溶接点を所定の溶接点通過処理
荷重で通過させる荷重制御方法において、ミル定数と前
記溶接点における最大板厚と後行材の板厚の差とから予
測される、溶接点通過直後の圧下荷重の低下量から溶接
点通過処理荷重補正値を予め演算し、該溶接点通過処理
荷重補正値を前記溶接点通過処理荷重に加算して補正す
ることを特徴とする圧下荷重制御方法。 - 【請求項2】 溶接点の通過時に、所定の溶接点通過処
理荷重を荷重指令として選択的に荷重制御部に入力する
ことのできる圧延機の荷重制御装置であって、溶接点通
過処理荷重設定部と、ミル定数と前記溶接点における最
大板厚と後行材の板厚との差から予測される圧下荷重の
低下量から溶接点通過処理荷重補正値を演算する溶接点
通過処理荷重補正値演算部と、前記溶接点通過処理荷重
設定部から出力される溶接点通過処理荷重値に、前記溶
接点通過処理荷重補正値演算部で演算される溶接点通過
処理荷重補正値を加算して補正する加算部と、該加算部
で加算して補正された荷重指令を溶接点通過時に選択し
荷重指令として出力する荷重制御切替部と、該荷重制御
切替部から出力された荷重指令を入力し圧延機の圧下装
置に圧下指令として出力する荷重制御部とを有すること
を特徴とする圧延機の圧下荷重制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29896797A JP3622453B2 (ja) | 1997-10-30 | 1997-10-30 | 圧延機の圧下荷重制御方法および装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29896797A JP3622453B2 (ja) | 1997-10-30 | 1997-10-30 | 圧延機の圧下荷重制御方法および装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11129013A true JPH11129013A (ja) | 1999-05-18 |
JP3622453B2 JP3622453B2 (ja) | 2005-02-23 |
Family
ID=17866511
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29896797A Expired - Fee Related JP3622453B2 (ja) | 1997-10-30 | 1997-10-30 | 圧延機の圧下荷重制御方法および装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3622453B2 (ja) |
-
1997
- 1997-10-30 JP JP29896797A patent/JP3622453B2/ja not_active Expired - Fee Related
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---|---|
JP3622453B2 (ja) | 2005-02-23 |
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