JPH11127854A - 核酸の回収方法及び装置 - Google Patents

核酸の回収方法及び装置

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JPH11127854A
JPH11127854A JP9295474A JP29547497A JPH11127854A JP H11127854 A JPH11127854 A JP H11127854A JP 9295474 A JP9295474 A JP 9295474A JP 29547497 A JP29547497 A JP 29547497A JP H11127854 A JPH11127854 A JP H11127854A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】核酸を含有する材料からの迅速、簡便で、精製
度の高い核酸を、収量を低下させずに回収し得る核酸の
回収方法を実現する。 【解決手段】核酸含有材料から核酸の遊離を促すための
第1工程と、遊離した核酸と核酸の固相への結合を促進
する物質を混合する第2工程と、混合液と核酸結合性固
相とを接触させる第3工程と、固相と液体とを分離する
第4工程と、核酸が結合した固相を塩を含む溶液により
洗浄する第5工程と、核酸を固相から溶離する第6工程
とを備える。本発明により、遺伝子検査或いは遺伝子解
析に好適な純度の核酸を、迅速、且つ、簡便に、危険性
のある物質を使用することなく回収することが出来る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、核酸を含有する物
質からの核酸の回収方法に関する。更に詳しくは、核酸
の検査による遺伝子診断のための体液成分からの内因
性、或いは、外来性の遺伝子として存在する核酸成分の
自動回収装置、或いは、核酸の塩基配列決定のための遺
伝子組換え大腸菌等からのプラスミドDNAの自動回収
装置に適した核酸の回収方法に関する。
【0002】
【従来の技術】分子生物学の進歩によって、遺伝子に関
する数々の技術が開発され、また、それらの技術によ
り、多くの疾患性の遺伝子が分離・同定された。その結
果、医療の分野でも、診断、或いは、検査法に分子生物
学的な技法が取り入れられ、従来不可能であった診断が
可能となったり、検査日数の大幅短縮が達成されつつあ
る。
【0003】この急激な進歩は、主として、核酸増幅
法、特に、PCR法(polymerase chai
n reaction:ポリメラーゼ連鎖反応、Sai
kiet al.,Science,239,487−
491(1988))に依るところが大きい。
【0004】PCR法は、溶液中の核酸を配列特異的に
増幅することが可能なため、例えば、血清中に極微量し
か存在しないウイルスを、そのウイルスの遺伝子である
核酸を増幅し検出することにより、間接的にそのウイル
スの存在を証明することができる。
【0005】しかし、このPCR法を臨床の場で日常検
査に使用した際に、いくつかの問題点が存在する。その
中でも、特に、前処理における核酸の抽出、精製工程の
困難性が問題であり、これら核酸の抽出、精製工程は、
重要であることが指摘されている(大島ほか,JJCL
A,22(2),145−150(1997))。
【0006】これは、核酸精製時に除去し得なかった阻
害因子の影響により困難性が生じるものであり、阻害因
子としては、血液中のヘモグロビン、抽出工程で使用さ
れる界面活性剤等が知られている。
【0007】また、抽出工程に関しては、煩雑な操作と
熟練者による多大な労力とが必要とされる。そのため、
病院の検査室へ新規に遺伝子検査を導入する際の障害と
なっており、この工程の自動化が熱望されている。
【0008】また、分子生物学的な研究を行う機関で
は、遺伝子組換え操作を行うための材料として、プラス
ミドDNAが頻繁に使用されているが、省力化の点等か
ら、検査室の場合と同様に、核酸を抽出し精製する工程
の自動化が望まれている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、核酸を含有
する生物試料から阻害因子を含まない精製度の高い状態
で核酸を回収するための既知の方法としては、タンパク
質分解酵素の存在下で、生物試料に界面活性剤を作用さ
せ、核酸を遊離状とし、フェノール(及び、クロロフォ
ルム)と混合し、遠心分離器による水相・有機相分離を
数回行った後、水相からアルコールにより沈殿物の形で
核酸を回収する方法が知られている。
【0010】しかし、この調製方法は、工程内に有毒物
質であるフェノール等の有機溶媒を使用することに伴う
問題が存在する。つまり、フェノール等の有機溶媒は、
核酸回収に使用する装置のプラスチック部分を溶かす恐
れがあり、装置を劣化させてしまう可能性がある。さら
に、フェノール等の有機溶媒を使用した後、その廃棄に
必要な処理が煩雑である。
【0011】また、核酸を回収する他の方法としては、
上記の水相・有機相分離を利用した方法以外にも、カオ
トロピック物質の存在下でガラス表面に核酸が結合する
性質を利用して、アガロースゲルからDNAを回収する
方法(B.Vogelstein and D.Gil
lespie,Proc.Natl.Acad.Sc
i.USA,76(2),615−619(197
9))、或いは、大腸菌からプラスミドDNAを回収す
る為の方法(M.A.Marko,R.Chipper
field and H.C.Birnboim,An
al.Biochem.,121,382−387(1
982))が報告されている。
【0012】さらに、生物材料からの核酸の回収を目的
とし、より操作を簡便にした方法が、特開平2−289
596号公報に記載されている。この公報記載の方法で
は、生物試料を十分大きい量のカオトロピック物質(例
えばグアニジン塩)及びシリカ粒子と混合し、遊離した
核酸を固相へ結合させることにより迅速に核酸の回収が
行える。
【0013】しかし、精製された状態の核酸を得るに
は、固相に結合した状態を保持したまま、核酸の結合し
た固相からグアニジン塩を除去する操作が必要である
が、その適切な除去操作については、示されてはいなか
った。
【0014】また、従来においては、室温で固相の洗浄
のための操作を効率的に行うには、少なくとも75%濃
度のエタノール使用が推奨されてる(C.W.Chen
and C.A.Thomas,Jr.,Anal.
Biochem.,101,339−341(198
0))が、エタノールは揮発性成分であるため、装置化
に際して、蒸発防止のための蓋の開閉機構や冷却機構が
必要となり、装置の大型化や信頼性の低下を招く。
【0015】さらに、70%エタノールやアセトンでの
洗浄が必要とされ、このため、乾燥によるアセトンの除
去作業が必要とされる。しかし、70%以上のエタノー
ル、及び、アセトンは揮発性であるため、上述したよう
に、自動装置上に実装した際には、気密性の高い容器と
蓋の開閉機構、或いは/及び、揮発を防ぐための冷却機
構が必要とされる。
【0016】また、アセトンの使用は、その強力な有機
溶剤としての性質から、上述したように、核酸回収に使
用する装置のプラスチック部分を溶かす恐れがあり、装
置を劣化させてしまう可能性がある。
【0017】したがって、使用する装置や容器、及び、
分注器等の材質が著しく限定されてしまう。しかも、急
性毒性物質で、且つ、引火性物質であるため、蒸発操作
に伴う環境中へのアセトンの放出を充分に防止する必要
がある。
【0018】本発明の目的は、核酸を含有する材料から
の迅速、簡便で、精製度の高い核酸の収量を低下させず
に回収し得る核酸の回収方法及び装置を実現することで
ある。
【0019】また、本発明の他の目的は、生物試料中に
存在する核酸成分を自動回収し得る装置に好適な核酸の
回収方法を実現することである。
【0020】さらに、本発明の他の目的は、大腸菌から
のプラスミドDNAを自動回収し得る装置に好適な核酸
の回収方法を実現することである。
【0021】
【課題を解決するための手段】
(1)上記目的を達成するために、本発明は以下のよう
に構成される。すなわち、核酸を含有する材料から核酸
を回収する核酸の回収方法において、核酸と核酸の固相
への結合を促進する物質を混合する第1工程と、混合液
と核酸結合性固相とを接触させる第2工程と、核酸が結
合した固相と液体とを分離する第3工程と、核酸が結合
した固相を塩を含む溶液により洗浄する第4工程と、核
酸を固相から溶離する第5工程とを備える。
【0022】(2)好ましくは、上記(1)において、
上記第1工程の前に、核酸を含有する材料から核酸の遊
離を促すための工程を備える。
【0023】(3)また、好ましくは、上記(1)にお
いて、上記第5工程は、核酸が結合した固相から非核酸
成分を洗浄する第5a工程と、固相から核酸の固相への
結合を促進する物質を洗浄する第5b工程とを有する。
【0024】(4)また、好ましくは、上記(3)にお
いて、上記第5a工程の固相から非核酸成分を洗浄する
物質は、塩酸グアニジン溶液である。
【0025】(5)また、好ましくは、上記(1)、
(2)又は(3)において、上記第5工程の洗浄は、酢
酸塩又は塩化物を含む洗浄液により行う。
【0026】(6)また、好ましくは、上記(5)にお
いて、上記酢酸塩は、0.5モル/リットル以上の濃度
を有する酢酸カリウム水溶液である。
【0027】(7)また、好ましくは、上記(5)にお
いて、上記塩化物は、0.5モル/リットル以上の濃度
を有する塩化ナトリウムである。
【0028】(8)また、好ましくは、上記(5)にお
いて、上記塩化物は、0.2モル/リットル以上の濃度
を有する塩化カリウムである。
【0029】(9)また、好ましくは、上記(3)にお
いて、上記第5b工程は、固相から核酸の固相への結合
を促進する物質を洗浄するために、塩を含む水溶液とア
ルコールとの混合液を使用する。
【0030】(10)また、好ましくは、上記(9)に
おいて、上記第6工程で核酸を固相から溶離した後、ア
ルコールを除去する第7工程を有する。
【0031】(11)また、好ましくは、上記(10)
において、上記第7工程で、アルコールを除去するため
に加熱する。
【0032】(12)また、好ましくは、上記(9)、
(10)又は(11)において、上記第5b工程で使用
するアルコールはエタノールである。
【0033】(13)また、好ましくは、上記(9)、
(10)、(11)又は(12)において、上記第5b
工程で、上記洗浄するための溶液は、40%エタノール
と10mモル/リットル以上の酢酸カリウムとを含む溶
液である。
【0034】(14)また、好ましくは、上記(9)、
(10)、(11)又は(12)において、上記第5b
工程で、上記洗浄するための溶液は、40%エタノール
と25mモル/リットル以上の塩化ナトリウムとを含む
溶液である。
【0035】(15)また、好ましくは、上記(1)か
ら(14)において、上記第2工程で使用する核酸の固
相への結合を促進する物質は、塩酸グアニジンである。
【0036】(16)また、好ましくは、上記(1)か
ら(14)において、上記第3工程で使用する核酸結合
性固相は、二酸化ケイ素を含有する物質である。
【0037】(17)また、核酸を含有する材料から核
酸を回収する核酸の回収方法装置において、核酸と核酸
の固相への結合を促進する物質を混合する第1の手段
と、混合液と核酸結合性固相とを接触させる第2の手段
と、核酸が結合した固相と液体とを分離する第3の手段
と、核酸が結合した固相を塩を含む溶液により洗浄する
第4の手段と、核酸を固相から溶離する第5の手段とを
備える。
【0038】以上のようにして構成した核酸回収方法の
第2工程における、核酸の固相への結合を促進する物質
として、GuHClを使用する事により核酸の純度や量
の検定に対して悪影響を及ぼす、260nmの吸光度へ
の影響を著しく低減可能である。また、致死性のガスを
発生させる潜在的な危険性もない。
【0039】また、第3工程における、核酸結合性固相
は、ガラス粒子、シリカパウダー、石英濾紙、石英ウー
ル、あるいは、それらの破砕物、ケイソウ土など、酸化
ケイ素を含有する物質であれば使用することが可能で、
1〜100μm程度の粒径の場合、数分から10分程度
で実用上十分な固相に対する核酸の結合が得られる。
【0040】また、ケイソウ土を使用した場合、1回の
処理に必要な原価を低減させることが出来る。また、核
酸と固相の接触確率を高めるために、使用する粒子の比
重に応じて、攪拌操作を併用することにより更に結合時
間の効率化や再現性の向上がはかれる。
【0041】第4工程における、固相と液体を分離する
手段としては、抗原抗体反応を利用した免疫分析装置で
一般的に使用される、B/F分離技術が流用できるた
め、既存の免疫分析装置の技術を生かすことが可能であ
る。
【0042】第5工程における、核酸が結合した固相を
塩を含む溶液により洗浄する手段は、固相に結合した核
酸を保持したまま洗浄する事が可能で、第5工程を第5
a工程と第5b工程に分割し、第5a工程での洗浄用の
液体にGuHClをしようし、第5b工程での洗浄用の
液体に500mM以上の濃度のNaClを使用すること
により夾雑物の除去を実用上十分なレベルで行うことが
可能である。或いは、第5b工程で、25mモル/リッ
トル以上のNaClあるいは10mモル/リットル以上
の酢酸カリウムを含む40%エタノール水溶液を使用す
る事により、冷却の必要無く夾雑物の除去を実用上十分
なレベルで行うことが可能となる。
【0043】また、第5b工程において、アルコールを
含む溶液を使用する際に、第6工程の後に、アルコール
成分を除去するための第7工程を追加することにより、
最終精製溶液にアルコールが混入することを防ぐことが
可能となる。
【0044】
【発明の実施の形態】
(実施形態1) 1モル/リットル塩水溶液を利用した洗浄工程を採用し
た際の核酸の回収 図1のフローチャートに従い、核酸を含む水溶液からの
核酸の回収を行った。核酸含有材料としては、市販精製
品のpBR322DNAをTE緩衝液(pH7.4)に
より希釈した。
【0045】この場合、核酸含有材料中で既に核酸は遊
離の状態であるため、核酸含有材料から核酸の遊離を促
す工程である第1工程はスキップした。なお、この第1
の工程において、通常、使用する遊離材料としては、界
面活性剤や酵素等がある。また、核酸含有材料から核酸
の遊離を促進する手段としては、熱を加える手段や、超
音波等を加える手段等がある。
【0046】第2工程は、遊離した核酸と核酸の固相へ
の結合を促進する物質とを混合する工程であり、1.5
mリットル容量の反応容器内で、上記核酸水溶液100
μリットルに対して6モル/リットルGuHCl溶液9
00μリットルを添加し攪拌を行った。
【0047】第3工程は、混合液と核酸結合性固相とを
接触させる工程であり、核酸結合性固相としてガラス粒
子を100mg添加し、室温中でロータリーミキサーに
より、溶液を攪拌する事により固相と液体の接触を行っ
た。
【0048】第4工程は、核酸が結合した固相と液体を
分離する工程であり、このために、遠心分離器を使用
し、15000g、1分の遠心により固相の沈殿を得、
上清を破棄した。
【0049】第5工程は、核酸が結合した固相を塩を含
む溶液により洗浄する工程であり、1モル/リットルの
塩水溶液により固相を懸濁し、上清を破棄した。
【0050】第6工程は、核酸が結合した固相から核酸
を溶離する工程であり、TE緩衝液(pH8.0)を固
相へ添加し、60℃、1分の加温により溶離を行い、1
5000g、1分の遠心により上清を得た。そして、こ
の一部分を試料とし、0.8%アガロースゲルを支持体
として電気泳動を行い、エチジウムブロマイド染色後
に、各バンドの強度をデンシトグラフにより数値化し、
第1工程での核酸量に基づき回収率を算出した。
【0051】結果を表1に示す。塩化物、酢酸塩を使用
することにより洗浄時に効果的に核酸を保持することが
できる。
【0052】
【表1】
【0053】以上のように、本発明の実施形態1は、核
酸含有材料から核酸の遊離を促すための第1工程と、遊
離した核酸と核酸の固相への結合を促進する物質を混合
する第2工程と、混合液と核酸結合性固相とを接触させ
る第3工程と、固相と液体とを分離する第4工程と、核
酸が結合した固相を塩を含む溶液により洗浄する第5工
程と、核酸を固相から溶離する第6工程とを備える。し
たがって、本発明の実施形態1によれば、核酸を含有す
る材料からの迅速、簡便で、精製度の高い核酸を、収量
を低下させずに回収し得る核酸の回収方法を実現するこ
とができる。つまり、遺伝子検査、或いは、遺伝子解析
に好適な純度の核酸を迅速、且つ、簡便に、危険性のあ
る物質を使用することなく回収することができる。
【0054】また、生物試料中に存在する核酸成分を自
動回収し得る装置に好適な核酸の回収方法を実現するこ
とができる。
【0055】さらに、大腸菌からのプラスミドDNAを
自動回収し得る装置に好適な核酸の回収方法を実現する
ことができる。
【0056】(実施形態2) 塩化ナトリウム、塩化カリウム、酢酸ナトリウム、酢酸
カリウムを含む溶液を利用した洗浄工程を採用した際の
核酸の回収 図2のフローチャートに従い、核酸を含む水溶液からの
核酸の回収を行った。なお、この図2のフローチャート
において、第1、第2、第3、第4及び第6工程は、図
1のフローチャートと同様であり、図1の第5工程が、
図2においては、第5a工程と第5b工程とに分かれて
いる。
【0057】また、この実施形態2においては、実施形
態1と同様に、核酸含有材料としては、市販精製品のp
BR322DNAをTE緩衝液(pH7.4)により希
釈した。
【0058】第1工程から第4工程までは、図1の工程
と同様であるので、説明は省略する。第5a工程は、核
酸が結合した固相を塩を含む溶液により洗浄し、固相か
ら非核酸成分を洗浄する工程であり、6モル/リットル
のGuHCl(塩酸グアニジン)溶液1000μリット
ルにより固相を懸濁し、15000g、1分の遠心によ
り固相の沈殿を得、上清を破棄する操作により、固相の
洗浄を行った。
【0059】第5b工程は、核酸が結合した固相を塩を
含む溶液により洗浄し、固相から核酸の固相への結合を
促進する物質を洗浄する工程であって、濃度の異なるN
aCl、KCl、NaOAc、KOAc水溶液により固
相を懸濁し、上清を破棄した。
【0060】第6工程では、TE緩衝液(pH8.0)
を固相へ添加し、60℃、1分の加温により溶離を行
い、15000g、1分の遠心により上清を得、この一
部分を試料とし、0.8%アガロースゲルを支持体とし
て電気泳動を行い、エチジウムブロマイド染色後に、各
バンドの強度をデンシトグラフにより数値化し、第1工
程での核酸量に基づき回収率を算出した。
【0061】結果を図6に示す。NaCl、KOAcで
は500mモル/リットル以上の濃度で50%以上の回
収率となり、Kclでは200mモル/リットル以上の
濃度で50%以上の回収率となって、効果的に核酸の回
収が行われていることが分かる。
【0062】以上のように、本発明の実施形態2におい
ても、上述した実施形態1と同様な効果を得ることがで
きる。
【0063】(実施形態3) 酢酸ナトリウム、塩化ナトリウムを含む溶液を利用した
洗浄工程を採用した際の核酸の回収 図3のフローチャートに従い、核酸を含む水溶液からの
核酸の回収を行った。なお、この図3のフローチャート
において、第1、第2、第3、第4、第5a及び第6工
程は、図2のフローチャートと同様である。したがっ
て、第1工程から第5a工程までは、説明は省略する。
【0064】第5b工程では、濃度の異なるKOAc、
NaClと40%エタノール水溶液により固相を懸濁
し、上清を廃棄した。第6工程では、TE緩衝液(pH
8.0)を固相へ添加し、60℃、1分の加温により溶
離を行い、15000g、1分の遠心により上清を得
た。第7工程は、アルコールを除去する工程であり、6
0℃の加熱、加温によりエタノールを除去し、精製状態
の核酸水溶液を得た。
【0065】この一部分を試料とし、0.8%アガロー
スゲルを支持体として電気泳動を行い、エチジウムブロ
マイド染色後に、各バンドの強度をデンシトグラフによ
り数値化し、第1工程での核酸量に基づき回収率を算出
した。
【0066】結果を図7に示す。40%エタノールと組
み合わせることにより、10mモル/リットル以上のK
OAc、或いは、25mモル/リットル以上のNaCl
濃度で効果的に核酸の回収を行うことができる。
【0067】以上のように、本発明の実施形態3におい
ても、上述した実施形態1と同様な効果を得ることがで
きる。
【0068】(実施形態4) エタロールと酢酸ナトリウム、塩化ナトリウム溶液を組
み合わせて洗浄工程に利用した際にエタノール濃度が変
化したときの核酸の回収 図3のフローチャートに従い、核酸を含む水溶液からの
核酸の回収を行った。なお、この図3のフローチャート
において、第1、第2、第3、第4、第5a及び第6工
程は、図2のフローチャートと同様である。したがっ
て、第1工程から第5a工程までは、その説明は省略す
る。
【0069】第5b工程は、核酸が結合した固相を塩を
含む溶液とアルコールとの混合液により洗浄し、固相か
ら核酸の固相への結合を促進する物質を洗浄する工程で
ある。この第5b工程において、25mモル/リット
ル、或いは50mモル/リットル、或いは、100mモ
ル/リットルのNaClと濃度の異なるエタノール水溶
液により固相を懸濁し、上清を破棄した。
【0070】第6工程では、TE緩衝液(pH8.0)
を固相へ添加し、60℃、1分の加温により溶離を行
い、15000g、1分の遠心により上清を得た。第7
工程は、アルコールを除去する工程であり、60℃の加
温によりエタノールを除去し、精製状態の核酸水溶液を
得た。
【0071】この一部分を試料とし、0.8%アガロー
スゲルを支持体として電気泳動を行い、エチジウムブロ
マイド染色後に、各バンドの強度をデンシトグラフによ
り数値化し、第1工程での核酸量に基づき回収率を算出
した。
【0072】結果を図8に示す。50mモル/リットル
以上のKOAc、或いは、100mモル/リットル以上
のNaClとエタノールを組み合わせる事で、エタノー
ル濃度が変動した際の回収率が低下することを効果的に
抑制することができる。
【0073】以上のように、本発明の実施形態4におい
ても、上述した実施形態1と同様な効果を得ることがで
きる。なお、この実施形態4において、エタノールを使
用しているが、25mモル/リットル、或いは50mモ
ル/リットル、或いは、100mモル/リットルのNa
Clと濃度の異なるエタノールとの水溶液であるので、
従来技術のような問題は生じない。
【0074】(実施形態5) 血清へ添加したDNAの回収 図3のフローチャートに従い、血清へ添加した核酸の回
収を行った。ヒトの血清に対し、市販精製品のpBR3
22DNAを添加したものを試料とした。核酸は既に遊
離状であるが、ヌクレアーゼ対策のために、第1工程で
ドデシル硫酸ナトリウムを添加した。
【0075】第2工程から第5a工程までは、実施形態
4と同様となるので、説明は省略する。第5b工程で
は、50mモル/リットルのKOAcを含む50%エタ
ノール水溶液により固相を懸濁し、上清を破棄した。
【0076】第6工程では、TE緩衝液(pH8.0)
を固相へ添加し、60℃、1分の加温により溶離を行
い、15000g、1分の遠心により上清を得た。第7
工程で、60℃の加温によりエタノールを除去し、精製
状態の核酸水溶液を得た。
【0077】この一部分を試料とし、0.8%アガロー
スゲルを支持体として電気泳動を行い、エチジウムブロ
マイド染色後に、各バンドの強度をデンシトグラフによ
り数値化し、第1工程での核酸量に基づき回収率を算出
した。回収率は70%であり、A260/A280は
1.90であった。また、第1〜第7行程を処理するた
めの時間は約30分であった。
【0078】この実施形態5においても、上述した実施
形態1と同様な効果を得ることができる。なお、この実
施形態5において、エタノールを使用しているが、50
mモル/リットルのKOAcを含む50%エタノール水
溶液であるので、従来技術のような問題は生じない。
【0079】(実施形態6) 培養した遺伝子組換え大腸菌からのプラスミドDNAの
回収 図3のフローチャートに従い、培養した遺伝子組換え大
腸菌からのプラスミドDNAの回収を行った。大腸菌H
B101株に対して、pBR322DNAを遺伝子工学
的に組み込んだ大腸菌を試料とした。大腸菌をLB培地
1mリットル中で、37℃で一晩培養した物を遠心分離
により集菌し、100μリットルの0.15モル/リッ
トルのNaClに懸濁させた物を試料とした。
【0080】第1工程では、大腸菌の細胞壁中のペプチ
ドグリカンを破壊するために、50mモル/リットルの
グルコース、10mモル/リットルのEDTA、25m
モル/リットルのTris−HCl(pH8.0)に8
mg/mリットルとなるようにリゾチームを加えた溶液
を添加、混合した。
【0081】更に、0.2モル/リットルのNaOH、
1%SDS溶液を添加し、核酸を遊離状とした。この溶
液に5モル/リットルの酢酸カリウムを添加した。
【0082】第2工程では、上記核酸含有水溶液に対し
て6モル/リットルのGuHCl溶液1000μリット
ルを添加し攪拌を行った。
【0083】第3工程で、核酸結合性固相としてガラス
粒子を150mg添加し、室温中でロータリーミキサー
により、溶液を攪拌する事で固相と液体の接触を行っ
た。
【0084】第4工程では、核酸が結合した固相と液体
を分離するために、遠心分離器を使用し、15000
g、1分の遠心により固相の沈殿を得、上清を破棄し
た。
【0085】第5a工程では、6モル/リットルのGu
HCl溶液1000μリットルにより固相を懸濁し、1
5000g、1分の遠心により固相の沈殿を得、上清を
破棄する操作により、固相の洗浄を行った。第5b工程
では、50mモル/リットルのKOAcを含む50%エ
タノール水溶液により固相を懸濁し、上清を破棄した。
【0086】第6工程では、TE緩衝液(pH8.0)
を固相へ添加し、60℃、1分の加温により溶離を行
い、15000g、1分の遠心により上清を得た。第7
工程で、60℃の加温によりエタノールを除去し、精製
状態の核酸水溶液を得た。この一部分を試料とし、0.
8%アガロースゲルを支持体として電気泳動を行い、エ
チジウムブロマイド染色により、核酸の電気泳動バンド
を得、同時に流した移動量マーカーから、プラスミドD
NAとrRNAのバンドが確認された。
【0087】この状態で、A260/A280は1.9
6であった。また、リオボヌクレアーゼ処理、及び、エ
タノール沈殿処理後のA260吸光度からの算出によ
り、得られたプラスミドDNAの収量は4.5μgであ
った。また、第1〜第7行程を処理するための時間は約
45分であった。
【0088】この実施形態6においても、上述した実施
形態1と同様な効果を得ることができる。なお、この実
施形態6において、エタノールを使用しているが、50
mモル/リットルのKOAcを含む50%エタノール水
溶液であるので、従来技術のような問題は生じない。
【0089】(実施形態7) 自動装置である核酸の回収装置による血清へ添加したD
NAの回収 図9に本発明の実施形態7である核酸の回収装置(自動
装置)の平面レイアウトを示す。図9において、撹拌装
置101は、機械制御により円周方向と上下方向への移
動が可能で、粒子吸入口107と洗浄場所108との間
を移動することができる。ピペッタA102とピペッタ
B103とは機械制御により円周方向と上下方向への移
動が可能で、それぞれ使い捨てチップを設置するための
ノズル118とノズル119とを有する。
【0090】反応容器移送機構104は、機械制御によ
り反応容器120を、A、B、Cの位置へ移送すること
ができ、位置Cの両側には永久磁石122が反応容器1
20の大きさに合わせて設置されている。精製品収納容
器移送機構105は機械制御により精製品収納容器12
1を、D、Eの位置へ移送することができる。
【0091】図3のフローチャートに従い、図9に示し
た装置により血清へ添加した核酸の回収を行った。ヒト
の血清に対し、市販精製品のpBR322DNAを添加
したものを試料とし、反応容器120に所定量分注し、
Aの位置へ設置した。核酸は既に遊離状であるが、ヌク
レアーゼ対策のために、第1工程でSDSを添加した。
【0092】第2工程では、反応容器120を反応容器
移送機構104によりBの位置へ移動し、ピペッタA1
18を円周方向の回転によりチップ取り付け位置106
でノズル102にチップに取り付けた後、ピペッタ11
8をGuHCl吸入口109へ移動し、核酸水溶液10
0μリットルに対して8モル/リットルGuHCl溶液
900μリットルを吸引する。
【0093】更に、ピペッタA118をBの位置へ移動
し、反応容器120内へGuHClを吐出し、更に吸引
・吐出動作を複数回行い撹拌を行った。その後、ピペッ
トA102をチップ廃棄位置116へ移動し、ノズル1
18からチップを廃棄した。
【0094】第3工程では、核酸結合性固相として磁性
粒子溶液を使用し、撹拌機構101により磁性粒子吸入
部107から内容物を撹拌し、ピペッタA102のノズ
ル118へチップ取り付け位置106で新規に取り付け
たチップにより所定の量を吸引する。その後、Bの位置
へピペットA102を移動し、反応容器120へチップ
内容物を吐出し、更に、吸引・吐出を行い撹拌を行っ
た。撹拌機構101は洗浄部108へ移動し、洗浄を行
い、ピペッタA102はチップ廃棄位置116へ移動
し、ノズル118からチップを廃棄した。
【0095】第4工程では、核酸が結合した固相と液体
とを分離するために、反応容器移送機構104により反
応容器120をBの位置からCの位置へ移動し、永久磁
石122により反応容器120内の磁性粒子を容器側壁
に捕捉する。そして、ピペッタB103を回転によりチ
ップ取り付け位置113へ移動し、ノズル119へチッ
プを取り付けた後、Cの位置へ移動し、反応容器120
内の液相を吸引する。さらに、溶液廃棄位置114へ移
動し、チップ内の溶液を廃棄し、チップ廃棄位置115
へ移動して、ノズル119からチップを廃棄した。
【0096】第5a工程では、反応容器移送機構104
により反応容器120をCからBの位置へ移動し、ピペ
ットA102をチップ取り付け位置106へ移動し、ノ
ズル118へチップを取り付ける。その後、GuHCl
吸入口111へ移動し、所定の量を吸引した後、Bの位
置へ移動し、反応容器120内へGuHClを吐出す
る。この吸引・吐出動作により撹拌した後、チップ廃棄
位置116へ移動し、ノズル118からチップを廃棄し
た。
【0097】さらに、反応容器移送機構104により反
応容器120をBからCの位置へ移動し、永久磁石12
2により反応容器120内の磁性粒子を容器側壁に捕捉
する。そして、ピペッタB103を回転によりチップ取
り付け位置113へ移動し、ノズル119へチップを取
り付けた後に、Cの位置へ移動し、反応容器120内の
液相を吸引する。次に、溶液廃棄位置114へ移動し、
チップ内の溶液を廃棄し、更に、チップ廃棄位置115
へ移動して、ノズル119からチップを廃棄した。
【0098】第5b工程では、反応容器移送機構104
により反応容器120をCからBの位置へ移動する。次
に、ピペットA102をチップ取り付け位置106へ移
動し、ノズル118へチップを取り付けた後、50mモ
ル/リットルKOAcを含む50%エタノール水溶液吸
入口110へ移動し、所定の量を吸引する。その後、B
の位置へ移動し、反応容器120内へ50mモル/リッ
トルKOAcを含む50%エタノール水溶液を吐出し、
吸引・吐出動作により撹拌した後、チップ廃棄位置11
6へ移動し、ノズル118からチップを廃棄した。
【0099】さらに、反応容器移送機構104により反
応容器120をBからCの位置へ移動し、永久磁石12
2により反応容器120内の磁性粒子を容器側壁に捕捉
する。次に、ピペッタB103を回転によりチップ取り
付け位置113へ移動し、ノズル119へチップを取り
付けた後、Cの位置へ移動し、反応容器120内の液相
を吸引し、溶液廃棄位置114へ移動しチップ内の溶液
を廃棄する。さらに、チップ廃棄位置115へ移動し、
ノズル119からチップを廃棄した。この工程を、さら
に所定の回数繰り返した。
【0100】第6工程では、反応容器移送機構104に
より反応容器120をCからBの位置へ移動し、ピペッ
トA102をチップ取り付け位置106へ移動し、ノズ
ル118へチップを取り付けた後、60°C加温TE緩
衝液(pH8.0)吸引口109へ移動し、所定の量を
吸引した後、Bの位置へ移動する。そして、反応容器1
20内へ60°Cに加温したTE緩衝液を吐出し、吸引
・吐出動作により撹拌した後、チップ廃棄位置116へ
移動し、ノズル118からチップを廃棄した。
【0101】さらに、反応容器移送機構104により反
応容器120をBからCの位置へ移動し、永久磁石12
2により反応容器120内の磁性粒子を容器側壁に捕捉
し、ピペッタB103を回転によりチップ取り付け位置
113へ移動する。次に、ノズル119へチップを取り
付けた後、Cの位置へ移動し、反応容器120内の液相
を吸引した後、位置Dへ移動する。そして、精製品収納
容器121へ溶液を吐出し、さらに、この工程を所定の
回数だけ繰り返した。
【0102】第7工程で、精製品収納容器移送機構10
5により精製品収納容器121を60°Cのヒートブロ
ック112上の位置Eへ移動し、所定の時間加熱し、精
製状態の核酸水溶液を得た。
【0103】この一部分を試料とし、0.8%アガロー
スゲルを支持体として電気泳動を行い、エチジウムブロ
マイド染色後に、各バンドの強度をデンシトグラフによ
り数値化し、第1工程での核酸量に基づき、回収率を算
出した。その結果、回収率は65%であった。また、第
1〜第7工程を処理するための時間は、約30分であっ
た。
【0104】以上のように、本発明の実施形態7によれ
ば、核酸を含有する材料からの迅速、簡便で精製度の高
い核酸を収量を低下させずに回収する核酸の回収装置を
実現することができる。なお、この実施形態7におい
て、エタノールを使用しているが、50mモル/リット
ルKOAcを含む50%エタノール水溶液であるので、
従来技術のような問題は生じない。
【0105】次に、本発明と従来技術とを比較するため
の比較例について説明する。
【0106】(比較例) 従来例と同様に、エタノール水溶液のみによる洗浄工程
を使用した際の核酸の回収 図4のフローチャートに従い、核酸を含む水溶液からの
核酸の回収を行った。核酸含有材料としては、市販精製
品のpBR322DNAをTE緩衝液(pH7.4)に
より希釈した。
【0107】この場合、核酸含有材料中で既に核酸は遊
離の状態であるため、核酸含有材料から核酸の遊離を促
す工程である第1工程はスキップした。第2工程は、遊
離した核酸と核酸の固相への結合を促進する物質とを混
合する工程であって、1.5mリットル容量の反応容器
内で、核酸水溶液100μリットルに対して6モル/リ
ットルGuHCl溶液900μリットルを添加し攪拌を
行った。
【0108】第3工程は、混合液と核酸結合性固相とを
接触する工程であり、核酸結合性固相としてガラス粒子
を100mg添加し、室温中でロータリーミキサーによ
り、溶液を攪拌する事により固相と液体の接触を行っ
た。
【0109】第4工程は、核酸が結合した固相と液体と
を分離する工程であって、核酸が結合した固相と液体と
を分離するために、遠心分離器を使用し、15000
g、1分の遠心により固相の沈殿を得、上清を破棄し
た。
【0110】第5工程は、核酸が結合した固相をエタノ
ール水溶液により洗浄する工程であって、濃度の異なる
各種エタノール水溶液により固相を懸濁し、15000
g、1分の遠心により固相の沈殿を得、上清を破棄する
操作により、固相の洗浄を行った。
【0111】第6工程は、核酸が結合した固相から核酸
を遊離する工程であって、TE緩衝液(pH8.0)を
固相へ添加し、60℃、1分の加温により溶離を行い、
15000g、1分の遠心により上清を得た。そして、
この一部分を試料とし、0.8%アガロースゲルを支持
体として電気泳動を行い、エチジウムブロマイド染色を
行った。その後、各バンドの強度をデンシトグラフによ
り数値化し、第1工程での核酸量に基づき回収率を算出
した。
【0112】結果を図5に示す。エタノール濃度80%
付近を境に回収率が低下する事が確認された。つまり、
エタノール濃度80%で、核酸の回収率は最も高い率と
なるが、高濃度のエタノールを使用しなければならず、
上述したように、70%以上のエタノールは揮発性であ
るため自動装置上に実装した際には、気密性の高い容器
と蓋の開閉機構、或いは/及び、揮発を防ぐための冷却
機構が必要とされ、装置構成が複雑となってしまう。
【0113】これに対して、上述した本発明の実施形態
1〜7は、核酸を含有する材料からの迅速、簡便で、精
製度の高い核酸の収量を低下させずに回収し得る核酸の
回収方法及び装置を実現することができる。
【0114】なお、本発明は、核酸を含有する材料であ
れば適応可能であるが、特に、全血、血清、喀痰、尿等
の臨床検体、或いは、培養細胞、培養細菌等の生物学的
な試料、或いは、電気泳動後のゲルに保持された状態の
核酸、等が好適である。
【0115】また、本発明の方法は、DNA増幅酵素等
の反応産物や素精製状態の核酸を含む材料に対しても有
効である。なお、ここでいう核酸は、2本鎖、1本鎖、
或いは、部分的に2本鎖、もしくは、1本鎖構造を採る
DNA、或いは、RNAである。
【0116】また、本発明の第1工程における、核酸含
有材料から核酸の遊離を促すための方法は、乳鉢、超音
波、マイクロウエーブなどによる物理的な方法、或い
は、界面活性剤、変性剤などによる化学的な方法、或い
は、タンパク質分解酵素などによる生化学的な方法、及
び、それらを組み合わせた方法などが使用できる。
【0117】また、本発明の第2工程における、核酸の
固相への結合を促進する物質としては、NaI(ヨウ化
ナトリウム)、KI(ヨウ化カリウム)、NaCl
4、NaSCN(チオシアン酸ナトリウム)、GuS
CN(チオシアン酸グアニジン)、などのカオトロピッ
ク剤が好適だが、これらの物質は核酸が吸収を持つ26
0nm付近にピークの裾野がかかるため、万が一、精製
核酸溶液中に混入した際には、一般的に利用される、分
光光度計を利用した核酸の純度や量の検定結果に対して
悪影響を与える可能性がある。
【0118】また、チオシアン酸を含むNaSCN、G
uSCNは、酸と反応することにより致死性のHCN
(シアン化水素)を発生するため、廃液の取り扱いに注
意が要求される。
【0119】そのため、本発明においては、核酸の固相
への結合を促進する物質としては、GuHCl(塩酸グ
アニジン)の使用が望ましい。GuHClは容易に入手
可能で、且つ、上記カオトロピック剤に比し260nm
の吸光度への悪影響は著しく低い。また、致死性のガス
を発生させる潜在的な危険性がない。
【0120】また、本発明においては、特異的に核酸成
分を固相へ結合させるために、GuHClの最終濃度
を、4〜6モル/リットルとするのが望ましい。
【0121】本発明の第3工程における、核酸結合性固
相は、ガラス粒子、シリカパウダー、石英濾紙、石英ウ
ール、あるいは、それらの破砕物、ケイソウ土など、酸
化ケイ素を含有する物質であれば使用することができる
が、核酸とカオトロピック剤の混合液中で、核酸と固相
の接触確率を高める事により、結合効率の向上、或い
は、結合時間の短縮が可能であるため、粒径の小さい粒
子の使用が望ましい。
【0122】本発明においては1〜100μm程度の粒
径が好適であった。また、核酸と固相の接触確率を高め
るために、使用する粒子の比重に応じて、攪拌操作を行
うことが望ましい。
【0123】また、本発明の第4工程における、固相と
液体を分離する手段としては、遠心分離や濾過により分
離可能であるが、自動化、及び、装置化に際しては、抗
原抗体反応を利用した免疫分析装置で一般的に使用され
る、既知のB/F(bondform/free fo
rm)分離技術を応用することができる。
【0124】また、本発明の第5工程における、核酸が
結合した固相を塩を含む溶液により洗浄する手段は、第
4工程終了後の固相に対して、核酸の固相への結合を保
持しつつ、固相を洗浄するための塩を含む溶液を混合
し、第4工程と同様、固相と液体の分離をすることによ
り洗浄を行うことができる。
【0125】また、第5工程は、固相に対して非特異的
に結合している非核酸成分を固相から分離するための第
5a工程、及び、固相から核酸の固相への結合を促進す
る物質を洗浄する第5b工程に分割される。この際に、
第5a、第5b工程で固相の洗浄のために使用する液体
は、固相に結合した核酸を溶離させないことが重要であ
り、これは最終的に得られる核酸の収率に影響を及ぼ
す。
【0126】また、本発明は、75%以上の濃度のエタ
ノールは、洗浄用の液体として使用用しないが、第5a
工程で使用する洗浄用の液体としては、第4工程と同様
に、GuHClが好適である。これは、GuHClが変
性剤作用を持つためで、4〜6モル/リットルの濃度で
の使用により固相から非特異吸着物質を除去することが
出来る。
【0127】また、第5b工程で使用する洗浄用の液体
としては、溶離した後の核酸の使用に対して悪影響を与
えない塩で、且つ、中程度の濃度の水溶液を調製できる
ものが好適である。これは、固相の表面上で非溶液状と
なった核酸が、塩濃度が高い水溶液に対して溶けにくく
なる性質を利用したものであり、例えば、NaCl(塩
化ナトリウム)を500mM以上の濃度で使用すること
が望ましい。或いは、第5b工程に塩を含む水溶液とア
ルコールとの混合液を使用することもできる。
【0128】この場合には、塩を単独で使用する場合よ
りも、更に、低い濃度にすることが可能であり、また、
アルコール成分の揮発によるアルコール濃度変化に対し
ても寛容性を持つ。本発明においては、50mモル/リ
ットル以上のNaClを含む50%エタノール水溶液の
使用が有効であった。
【0129】また、第5b工程において、アルコールを
含む溶液を使用する際には、第6工程の後に、精製した
核酸溶液中に混入する恐れのある微量のアルコール成分
を除去するための第7工程を追加することが必要とな
る。この第7工程は、溶液の加温などにより達成するこ
とが出来る。
【0130】本発明の第6工程における、核酸を固相か
ら溶離する手段は、洗浄後の固相に対して固相の体積以
上の低塩濃度の水溶液、或いは、水を混合することによ
り達成される。この操作により核酸は固相から水相へと
移行するため、第4工程と同様に固相と液体を分離する
ことで精製状態の核酸水溶液が得られる。
【0131】本発明において使用される、低塩濃度の水
溶液、或いは、水は滅菌状態であることが好適で、或い
は、必要に応じて、DEPC処理を行った物の使用が望
まれる。
【0132】また、ここで使用される、低塩濃度の水溶
液、或いは、水は、得られる核酸の収率を高めるため
に、55〜60℃に加温した状態で使用することが望ま
しいが、溶離を行う際に使用する容器を同様の温度に加
温した場合でも同様の効果が得られる。また、本発明に
おいて、核酸の収率を高めるためには、第6工程を少な
くとも2回行うことが望ましい。
【0133】また、第5工程の洗浄は、酢酸塩又は塩化
物を含む洗浄液により行うが、酢酸塩は、0.5モル/
リットル以上の濃度を有する酢酸カリウム水溶液とする
ことができる。また、上記塩化物は、0.5モル/リッ
トル以上の濃度を有する塩化ナトリウム、又は、0.2
モル/リットル以上の濃度を有する塩化カリウムとする
ことができる。
【0134】また、第5b工程で、洗浄するための溶液
は、40%エタノールと10mモル/リットル以上の酢
酸カリウムとを含む溶液とすることができる。また、第
5b工程で、洗浄するための溶液は、40%エタノール
と25mモル/リットル以上の塩化ナトリウムとを含む
溶液とすることができる。また、第3工程で使用する核
酸結合性固相は、二酸化ケイ素を含有する物質とするこ
とができる。
【0135】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているため、次のような効果がある。核酸を含有する材
料からの迅速、簡便で、精製度の高い核酸を、収量を低
下させずに回収し得る核酸の回収方法及び装置を実現す
ることができる。つまり、遺伝子検査、或いは、遺伝子
解析に好適な純度の核酸を迅速、且つ、簡便に、危険性
のある物質を使用することなく回収することができる。
【0136】また、生物試料中に存在する核酸成分を自
動回収し得る装置に好適な核酸の回収方法及び装置を実
現することができる。
【0137】さらに、大腸菌からのプラスミドDNAを
自動回収し得る装置に好適な核酸の回収方法及び装置を
実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1における核酸の回収を行う
ための動作フローチャートである。
【図2】本発明の実施形態2における塩化ナトリウム等
を含む溶液による洗浄工程を含む核酸の回収を行うため
の動作フローチャートである。
【図3】本発明の実施形態3、4、5、6における洗浄
工程を含む核酸の回収を行うための動作フローチャート
である。
【図4】従来技術の核酸の回収方法であり、エタノール
水溶液のみによる洗浄工程を含む核酸の回収を行うため
の動作フローチャートである。
【図5】従来技術におけるエタノールによる洗浄工程の
結果を表すグラフである。
【図6】本発明の実施形態2による洗浄工程の結果を表
すグラフである。
【図7】本発明の実施形態3による洗浄工程の結果を表
すグラフである。
【図8】本発明の実施形態4による洗浄工程の結果を表
すグラフである。
【図9】本発明の実施形態7である核酸の回収装置の平
面レイアウト図である。
【符号の説明】
101 撹拌装置 102、103 ピペッタ 104 反応容器移送機構 105 精製品収納容器移送機構 106、113 チップ取り付け位置 107 磁性粒子吸入部 108 洗浄場所 109、111 GuHCl吸入口 110 50%エタノール水溶液吸入口 112 ヒートブロック 114 溶液廃棄位置 115、116 チップ廃棄位置 118、119 ノズル 120 反応容器 121 精製品収納容器 122 永久磁石

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】核酸を含有する材料から核酸を回収する核
    酸の回収方法において、 核酸と核酸の固相への結合を促進する物質を混合する第
    1工程と、 混合液と核酸結合性固相とを接触させる第2工程と、 核酸が結合した固相と液体とを分離する第3工程と、 核酸が結合した固相を塩を含む溶液により洗浄する第4
    工程と、 核酸を固相から溶離する第5工程と、を備えることを特
    徴とする核酸の回収方法。
  2. 【請求項2】請求項1記載の核酸の回収方法において、
    上記第1工程の前に、核酸を含有する材料から核酸の遊
    離を促すための工程を備えることを特徴とする核酸の回
    収方法。
  3. 【請求項3】請求項1記載の核酸の回収方法において、
    上記第5工程は、核酸が結合した固相から非核酸成分を
    洗浄する第5a工程と、固相から核酸の固相への結合を
    促進する物質を洗浄する第5b工程とを有することを特
    徴とする核酸の回収方法。
  4. 【請求項4】請求項3記載の核酸の回収方法において、
    上記第5a工程の固相から非核酸成分を洗浄する物質
    は、塩酸グアニジン溶液であることを特徴とする核酸の
    回収方法。
  5. 【請求項5】請求項1、2又は3記載の核酸の回収方法
    において、上記第5工程の洗浄は、酢酸塩又は塩化物を
    含む洗浄液により行うことを特徴とする核酸の回収方
    法。
  6. 【請求項6】請求項5記載の核酸の回収方法において、
    上記酢酸塩は、0.5モル/リットル以上の濃度を有す
    る酢酸カリウム水溶液であることを特徴とする核酸の回
    収方法。
  7. 【請求項7】請求項5記載の核酸の回収方法において、
    上記塩化物は、0.5モル/リットル以上の濃度を有す
    る塩化ナトリウムであることを特徴とする核酸の回収方
    法。
  8. 【請求項8】請求項5記載の核酸の回収方法において、
    上記塩化物は、0.2モル/リットル以上の濃度を有す
    る塩化カリウムであることを特徴とする核酸の回収方
    法。
  9. 【請求項9】請求項3記載の核酸の回収方法において、
    上記第5b工程は、固相から核酸の固相への結合を促進
    する物質を洗浄するために、塩を含む水溶液とアルコー
    ルとの混合液を使用することを特徴とする核酸の回収方
    法。
  10. 【請求項10】請求項9記載の核酸の回収方法におい
    て、上記第6工程で核酸を固相から溶離した後、アルコ
    ールを除去する第7工程を有することを特徴とする核酸
    の回収方法。
  11. 【請求項11】請求項10記載の核酸の回収方法におい
    て、上記第7工程で、アルコールを除去するために加熱
    することを特徴とする核酸の回収方法。
  12. 【請求項12】請求項9、10又は11記載の核酸の回
    収方法において、上記第5b工程で使用するアルコール
    は50%未満のエタノールであることを特徴とする核酸
    の回収方法。
  13. 【請求項13】請求項9、10、11又は12記載の核
    酸の回収方法において、上記第5b工程で、上記洗浄す
    るための溶液は、40%エタノールと10mモル/リッ
    トル以上の酢酸カリウムとを含む溶液であることを特徴
    とする核酸の回収方法。
  14. 【請求項14】請求項9、10、11又は12記載の核
    酸の回収方法において、上記第5b工程で、上記洗浄す
    るための溶液は、40%エタノールと25mモル/リッ
    トル以上の塩化ナトリウムとを含む溶液であることを特
    徴とする核酸の回収方法。
  15. 【請求項15】請求項1から14に記載の核酸の回収方
    法において、上記第2工程で使用する核酸の固相への結
    合を促進する物質は、塩酸グアニジンであることを特徴
    とする核酸の回収方法。
  16. 【請求項16】請求項1から14に記載の核酸の回収方
    法において、上記第3工程で使用する核酸結合性固相
    は、二酸化ケイ素を含有する物質であることを特徴とす
    る核酸の回収方法。
  17. 【請求項17】核酸を含有する材料から核酸を回収する
    核酸の回収方法装置において、 核酸と核酸の固相への結合を促進する物質を混合する第
    1の手段と、 混合液と核酸結合性固相とを接触させる第2の手段と、 核酸が結合した固相と液体とを分離する第3の手段と、 核酸が結合した固相を塩を含む溶液により洗浄する第4
    の手段と、 核酸を固相から溶離する第5の手段と、を備えることを
    特徴とする核酸の回収装置。
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