JPH11125405A - バーナ装置 - Google Patents

バーナ装置

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Publication number
JPH11125405A
JPH11125405A JP5547898A JP5547898A JPH11125405A JP H11125405 A JPH11125405 A JP H11125405A JP 5547898 A JP5547898 A JP 5547898A JP 5547898 A JP5547898 A JP 5547898A JP H11125405 A JPH11125405 A JP H11125405A
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JP
Japan
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mixed gas
flame
peripheral wall
burner
flame holes
Prior art date
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Pending
Application number
JP5547898A
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English (en)
Inventor
Toshishige Momose
敏成 百瀬
Toshimichi Obara
敏道 小原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Osaka Gas Co Ltd
Original Assignee
Osaka Gas Co Ltd
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Publication date
Application filed by Osaka Gas Co Ltd filed Critical Osaka Gas Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 炎孔の目詰まりを防止できるとともに、炎孔
からの炎を鍋底に効率よく作用させることができるバー
ナ装置を提供すること。 【解決手段】 混合ガス空間2を規定するバーナハウジ
ング4と、バーナハウジング4に接続された混合ガス導
入管26とを備えたバーナ装置。バーナハウジング4の
外周壁6の上端部には複数個の炎孔20が形成され、混
合ガス空間2に導入された燃焼用混合ガスは複数個の炎
孔20を通して噴出される。複数個の炎孔20は、それ
ぞれ、混合ガス空間2から外側に向けて斜め上方に延
び、各炎孔20の水平方向に対する傾斜角度は、45〜
70度に設定され、さらに各炎孔20の内側開口の上端
は、その炎孔20の外側開口における、その上端から3
/4の位置またはこの位置よりも下方に位置している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、業務用または家庭
用コンロ等に使用するバーナ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、バーナハウジングの上端部に
複数個の炎孔を設け、これら炎孔から燃焼用混合ガスを
噴出して燃焼させるバーナ装置が広く実用に供されてい
る。この種のバーナ装置は、たとえば、半径方向に間隔
を置いて配設された外周壁および内周壁を備え、外周壁
および内周壁のの下端部が底壁を介して接続され、それ
らの上端部に天板が設けられ、これら外周壁、内周壁、
底板および天板によってバーナハウジングが構成されて
いる。バーナハウジングは、環状の混合ガス空間を規定
し、この混合ガス空間には、混合ガス導入管を通して燃
焼用混合ガスが送給される。そして、外向きバーナ装置
では、外周壁の上端部に周方向に間隔を置いて複数個の
炎孔が形成され、混合ガス空間に導入された燃焼用混合
ガスは複数個の炎孔から半径方向外方に噴出される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】たとえば外向きバーナ
装置においては、通常、複数個の炎孔は半径方向外方に
ほぼ水平に延びており、したがって、燃焼用混合ガスは
これら炎孔から半径方向外方にほぼ水平に噴出され、
これら炎孔からの炎は半径方向外方に向いたものとな
る。それ故に、これら炎孔からの炎が鍋底から外側に向
く傾向にあり、かかる炎が充分効率よく鍋底に作用せ
ず、バーナ装置による燃焼効率が低いという問題があ
る。
【0004】このような不都合を解消するために、天板
に複数個の炎孔を設け、これら炎孔の開口を上方に向け
ることも考えられる。このように構成した場合、燃焼用
混合ガスは複数個の炎孔から上方に噴射され、したがっ
てこれら炎孔からの炎は上方に向いたものとなり、鍋底
を効率よく加熱することができる。しかし、かかる場
合、加熱している鍋等から汁がこぼれると、この汁が炎
孔に流入し、目詰まりが起こり易いという問題がある。
【0005】本発明の目的は、炎孔の目詰まりを防止で
きるとともに、炎孔からの炎を鍋底に効率よく作用させ
ることができるバーナ装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、混合ガス空間
を規定するバーナハウジングと、前記バーナハウジング
に接続され、前記混合ガス空間に燃焼用混合ガスを導入
するための混合ガス導入管とを備え、前記バーナハウジ
ングの上端部には複数個の炎孔が形成され、前記混合ガ
ス空間に導入された燃焼用混合ガスが前記複数個の炎孔
を通して噴出されるバーナ装置において、前記複数個の
炎孔の少なくとも半分の炎孔は、水平方向に対する傾斜
角度が48〜75度に設定され、前記少なくとも半分の
炎孔の外側開口は実質上垂直に設けられ、さらに前記少
なくとも半分の炎孔の内側開口の上端は、その炎孔の前
記外側開口における、その上端から3/4の位置または
この位置よりも下方に位置していることを特徴とするバ
ーナ装置。
【0007】本発明に従えば、複数個の炎孔の少なくと
も半分の炎孔は水平方向に対して48〜75度の角度で
傾斜しているので、混合ガス空間からこれら炎孔に流れ
る燃焼用混合ガスは、これら炎孔に沿って斜め上方に噴
出される。それ故に、これら炎孔からの炎は斜め上方に
向けて噴出され、鍋底に効率よく作用し、かくしてバー
ナ装置による燃焼効率を高めることができる。また、前
記少なくとも半分の炎孔の内側開口の上端は、その炎孔
の外側開口における、その上端から3/4の位置または
この位置よりも下方に位置しているので、各炎孔におい
て内側開口と外側開口とが水平方向に連通する領域が小
さく、またはこの領域が実質上存在せず、これによって
混合ガス空間から外側に流れる燃焼用混合ガスは各炎孔
に沿って流れる際に斜め上方に向けて導かれ、かくして
燃焼用混合ガスは各炎孔から斜め上方に確実に噴出され
る。さらに、前記少なくとも半分の炎孔の外側開口は実
質上垂直に設けられているので、加熱によって鍋等から
汁がこぼれた場合にもこぼれた汁が各炎孔に入り難く、
炎孔の目詰まりも防止することができる。
【0008】また本発明は、前記少なくとも半分の炎孔
の前記内側開口の上端は、この炎孔の前記外側開口の下
端またはこの下端よりも下方に位置していることを特徴
とする。
【0009】本発明に従えば、複数個の炎孔の少なくと
も半分の炎孔の内側開口の上端は、この炎孔の外側開口
の下端またはこの下端よりも下側に位置しているので、
内側開口と外側開口とが水平方向に実質上連通すること
がなく、かくして炎孔を通して流れる燃焼用混合ガス
は、一層確実に斜め上方に向けて導かれる。
【0010】また本発明は、前記複数個の炎孔の外側開
口は実質上垂直に設けられていることを特徴とする。
【0011】本発明に従えば、実質上全ての炎孔の外側
開口が実質上垂直に設けられているので、鍋等から汁が
こぼれた場合にもこぼれた汁が炎孔に入り難く、炎孔の
目詰まりを一層確実に防止することができる。
【0012】また本発明は、前記複数個の炎孔は、水平
方向に対する傾斜角度が48〜75度に設定され、それ
らの内側開口の上端は、その炎孔の前記外側開口におけ
る、その上端から3/4の位置またはこの位置より下方
に位置していることを特徴とする。
【0013】本発明に従えば、実質上全ての炎孔は水平
方向に対して48〜75度の角度で傾斜しているので、
混合ガス空間からこれら炎孔に流れる燃焼用混合ガス
は、これら炎孔に沿って斜め上方に噴出される。したが
って、バーナ装置による火炎は斜め上方に向けて噴出さ
れ、鍋底に効率よく作用し、かくしてバーナ装置の燃焼
効率を一層高めることができる。また、実質上全ての炎
孔の内側開口の上端は、その炎孔の外側開口における、
その上端から3/4の位置またはこの位置よりも下方に
位置しているので、各炎孔において内側開口と外側開口
とが水平方向に連通する領域が小さく、またはこの領域
が実質上存在せず、これによって混合ガス空間から外側
に流れる燃焼用混合ガスは各炎孔に沿って流れる際に斜
め上方に向けて導かれる。
【0014】また本発明は、前記複数個の炎孔には、前
記混合ガス空間に向けて延びる凹部が形成されているこ
とを特徴とする。
【0015】本発明に従えば、複数個の炎孔に凹部が設
けられているので、これら凹部において燃焼用混合ガス
の流速が低下し、これによって各炎孔から噴出される火
炎を安定させることができる。
【0016】また本発明は、前記凹部は、前記複数個の
炎孔の前記外側開口の下端部に設けられていることを特
徴とする。
【0017】本発明に従えば、各炎孔の外側開口の下端
部に凹部が設けられているので、この炎孔からの炎は上
記凹部から噴出され、下から上に向けて流れる空気は、
上記凹部からの炎の噴出部分に実質上作用することはな
く、空気による炎の飛びを効果的に防止することができ
る。
【0018】また本発明は、前記複数個の炎孔の上方に
は、これらの炎孔開口より突出する突起部が設けられて
いることを特徴とする。
【0019】本発明に従えば、複数個の炎孔の上方には
突起部が設けられているので、かかる突起部によって炎
孔からの炎の噴出部分に二次空気が流れるのを抑えるこ
とができ、燃焼炎の飛びを防止することができる。
【0020】また本発明は、前記バーナハウジングは、
半径方向に間隔を置いて配設された外周壁および内周壁
を備え、前記外周壁および前記内周壁はリング状の前記
混合ガス空間を規定し、前記複数個の炎孔は前記内周壁
の上端部に設けられていることを特徴とする。
【0021】本発明に従えば、バーナハウジングはリン
グ状の混合ガス空間を規定し、複数個の炎孔は内周壁の
上端部に設けられるので、内向きバーナ装置に好都合に
適用することができる。
【0022】また本発明は、前記バーナハウジングは、
半径方向に間隔を置いて配設された外周壁および内周壁
を備え、前記外周壁および前記内周壁はリング状の前記
混合ガス空間を規定し、前記複数個の炎孔は前記外周壁
の上端部に設けられていることを特徴とする。
【0023】本発明に従えば、バーナハウジングはリン
グ状の混合ガス空間を規定し、複数個の炎孔は外周壁の
上端部に設けられるので、外向きバーナ装置に好都合に
適用することができる。
【0024】また本発明は、前記バーナハウジングは、
所定の間隔を置いて配設された一対の側壁を備え、前記
一対の側壁は直線状の前記混合ガス空間を規定し、前記
複数個の炎孔は、前記一対の側壁のいずれか一方または
双方の上端部に設けられていることを特徴とする。
【0025】本発明に従えば、バーナハウジングは直線
状の混合ガス空間を規定する一対の側壁を備え、一対の
側壁のいずれか一方または双方の上端部に複数個の炎孔
が設けられているので、両面または片面バーナ装置に好
都合に適用することができる。
【0026】また本発明は、前記バーナハウジングは、
半径方向に間隔を置いて配設された外周壁および内周壁
を備え、前記外周壁および前記内周壁はリング状の前記
混合ガス空間を規定し、前記複数個の炎孔は前記外周壁
および前記内周壁の上端部に設けられていることを特徴
とする。
【0027】本発明に従えば、バーナハウジングはリン
グ状の混合空間を規定し、複数個の炎孔は外周壁および
内周壁の上端部に設けられているので、両向きバーナ装
置に好都合に適用することができる。
【0028】また本発明は、前記混合ガス空間には環状
の仕切壁が設けられ、この仕切壁によって半径方向内側
の第1の環状空間と、半径方向外側の第2の環状空間と
に仕切られ、前記内周壁に形成された前記複数個の炎孔
は前記第1の環状空間に連通され、前記外周壁に形成さ
れた前記複数個の炎孔は前記第2の環状空間に連通され
ていることを特徴とする。
【0029】本発明に従えば、混合ガス空間が仕切壁に
よって第1の環状空間と第2の環状空間に仕切られ、内
向きの炎孔は第1の環状空間に連通され、外向きの炎孔
は第2の環状空間に連通されているので、内向きの炎孔
から噴出される混合ガスと外向きの炎孔から噴出される
混合ガスとが相互に干渉することが防止できる。
【0030】さらに本発明は、混合ガス空間を規定する
バーナハウジングと、前記バーナハウジングに接続さ
れ、前記混合ガス空間に燃焼用混合ガスを導入するため
の混合ガス導入管とを備え、前記バーナハウジングの上
端部には複数個の炎孔が形成され、前記混合ガス空間に
導入された燃焼用混合ガスが前記複数個の炎孔を通して
噴出されるバーナ装置において、前記複数個の炎孔の外
側開口の下端部には、前記混合ガス空間に向けて延びる
凹部が形成されていることを特徴とするバーナ装置であ
る。
【0031】本発明に従えば、複数個の炎孔の外側開口
の下端部に凹部が設けられているので、この炎孔からの
炎は上記凹部から噴出され、下から上に向けて流れる空
気は、上記凹部からの炎の噴出部分に実質上作用するこ
とはなく、空気による炎の飛びを効果的に防止すること
ができる。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して、本発
明に従うバーナ装置の実施形態について説明する。
【0033】第1の実施形態 図1は本発明に従うバーナ装置の第1の実施形態を示す
断面図であり、図2は図1のバーナ装置の一部を拡大し
て示す部分拡大断面図であり、図3は図1のバーナ装置
における炎孔およびその近傍を展開して示す部分展開図
である。
【0034】図1および図2を参照して、第1の形態の
バーナ装置1は、環状の混合ガス空間2を規定するバー
ナハウジング4を備えている。この実施形態では、バー
ナハウジング4は、リング状の外周壁6と、この外周壁
6の内側に配設されたリング状の内周壁8とを有し、外
周壁6および内周壁8の下端部が底壁10を介して接続
されている。この底壁10は、外周壁6および内周壁8
の端面に溶接の如き手段によって固定され、外周壁6お
よび内周壁8はこの底壁10から上方に延びている。本
形態では、底壁10はリング状に形成され、その外周部
が外周壁6の底面に固定され、その内周部が内周壁8の
底面に固定され、内周壁8の内側に二次空気のための開
口が形成されている。
【0035】この実施形態では、外周壁6の上下方向中
間部には、上方に向けて半径方向内方に傾斜する中間傾
斜部12が設けられ、外周壁6の上部14は、この中間
傾斜部12の上端部から実質上垂直上方に延びており、
この上部14は、残りの部分よりも外径が小さく形成さ
れている。また、内周壁8の上端部には、上方に向けて
半径方向外方に傾斜する上傾斜部16が設けられてい
る。
【0036】外周壁6および内周壁8の上端部は環状の
天板18によって接続されている。このように天板18
を設けることによって、図1に示すとおり、バーナハウ
ジング4、すなわち外周壁6、内周壁8、底壁10およ
び天板18は、縦断面形状が略矩形状である環状の混合
ガス空間2を規定する。
【0037】外周壁6の上部14には、その周方向に間
隔を置いて複数個の炎孔20が設けられている。図3に
も示すように、各炎孔20の縦断面形状(半径方向に対
して実質上垂直な面での断面)は、上下方向に細長い矩
形状であり、その一端、すなわち内側開口20aからそ
の他端、すなわち外側開口20bまで実質上同じ断面形
状で半径方向外方に延びている。この実施形態では、外
周壁6の上部14は実質上垂直上方に延びているので、
各炎孔20の内側開口20aおよび外側開口20bは実
質上垂直に設けられ、それらの開口20a,20bは実
質上水平方向に開口している。
【0038】この形態では、図1から理解されるごと
く、底壁10と、外周壁6における、炎孔20より下の
部分と、内周壁8の中間部とが、下部ハウジング本体2
2を構成し、天板18と、外周壁6の上部14と、内周
壁8の上傾斜部16およびこの上傾斜部16から下方に
延びる中間部の一部とが、バーナトップ24を構成し、
下部ハウジング本体22にバーナトップ24を載置する
ことによってバーナハウジング4が形成される。また、
外周壁6の上部14の下端部には、周方向に間隔を置い
て矩形状の切欠きが形成されており、バーナトップ24
を下部ハウジング本体22に載置することによって、こ
れら切欠きの下端側開口が塞がれ、これら切欠きによっ
て炎孔20が形成される。これら炎孔20に関連する詳
細な構成については後述する。
【0039】バーナハウジング4には、図1に示すよう
に、混合ガス導入管26が接続される。混合ガス導入管
26は、混合ガス空間2に燃焼用混合ガスを導入する混
合ガス導入流路28を規定し、矢印30で示すように混
合ガス導入流路28に送給された燃焼用混合ガスは、こ
の混合ガス導入流路28を通して混合ガス空間2に供給
される。なお、混合ガス導入管26は、たとえば、溶接
の如き手段によってバーナハウジング4の外周壁6に固
定される。
【0040】このように構成されているので、たとえば
ガスボンベの如き混合ガス供給源(図示せず)からの燃
焼用混合ガスは、混合ガス導入流路28を通して混合ガ
ス空間2に送給される。混合ガス空間2に送給された燃
焼用混合ガスは、この混合ガス空間2に沿って周方向に
流れるとともに複数個の炎孔20に向けて上方に流れ
る。したがって、混合ガス空間2内の燃焼用混合ガス
は、複数の炎孔20から半径方向外側に噴出され、この
ように噴出される混合ガスが燃焼され、かくして炎孔2
0からの炎は半径方向外方に出て、加熱すべき鍋等の底
に作用する。このように、図1〜図3に示すバーナ装置
は、炎が半径方向外方に出る外向きバーナ装置として機
能する。
【0041】次に、主として図2および図3を参照し
て、複数個の炎孔20に関連する構成について説明す
る。複数個の炎孔20の各々は、それぞれ、傾斜角度α
(水平方向に対する炎孔20の中心線のなす角度)でも
って半径方向外方に延びている。各炎孔20の傾斜角度
αは、燃焼用混合ガスを半径方向外方に向けて斜め上方
に噴出させるために、48〜75度であるのが望まし
く、特に50〜65度であるのが一層望ましい。また、
各炎孔20において、その内側開口20a(すなわち、
混合ガス空間2に開口する開口)の上端20cは、その
外側開口20b(すなわち、周囲に開口する開口)にお
ける、その上端20dから3/4の位置またはその位置
よりも下方に位置することが望ましい。このような位置
関係に設定することによって、内側開口20aと外側開
口20bとが水平方向に連通する領域が小さく、または
実質上存在しなくなる。詳述すると、たとえば内側開口
20aの上端20cが外側開口20bにおける、その上
端20dから3/4の位置に位置するときには、容易に
理解される如く、内側開口20cの下部の1/4の領域
と、外側開口20bの上部の1/4の領域とが水平方向
に連通する。また、内側開口20aの上端20cが外側
開口20bの下端20eの位置、または図2に示すよう
にこの下端20eの位置よりも下方に位置すると、図2
から理解されるとおり、内側開口20aと外側開口20
bとが上下方向にずれて位置し、これら開口20a,2
0bが水平方向に連通することがない。このように構成
することによって、混合ガス空間2から各炎孔20に送
給される燃焼用混合ガスは、水平方向に流れるのではな
く、各炎孔20に沿って斜め上方に、すなわち48〜7
5度の角度方向に流れ、かくして、燃焼用混合ガスは各
炎孔20から斜め上方に噴出される。
【0042】各炎孔20の内側開口20aの上端20c
は、その外側開口20bの下端20eの位置またはこの
下端20eよりも下方に位置するのが望ましい。このよ
うに構成することによって、上述したとおり、各炎孔2
0の内側開口20aと外側開口20bとが水平方向に連
通することがなく、したがって各炎孔20通して流れる
際に燃焼用混合ガスが斜め上方により確実に導かれ、燃
焼用混合ガスを各炎孔20から一層確実に斜め上方に噴
出することができる。
【0043】また、図1および図2に示すように、各炎
孔20の外側開口20bは実質上垂直に設けられている
ので、鍋等から汁がこぼれた場合にもこぼれた汁が各炎
孔20の外側開口20bを通して流入し難く、したがっ
てこぼれた汁による炎孔20の目詰まりも防止すること
ができる。
【0044】このように燃焼用混合ガスが各炎孔20か
ら斜め上方に噴出するので、燃焼炎も半径方向外方に斜
め上方に延びて鍋等の底面に作用し、したがって、従来
の外向きバーナ装置に比して炎が半径方向内側に集中す
るようになり、鍋等に均一に燃焼炎を作用させることが
でき、バーナ装置による燃焼効率を高めることができ
る。
【0045】このバーナ装置においては、さらに、外周
壁6の上端部、詳細には各炎孔20の外側開口20bよ
りも上側の部位には、半径方向外方に突出する環状上突
起32が設けられている。また、外側壁6における上部
14の下端部、詳細には各炎孔20の外側開口20bよ
りも下側の部位には、半径方向外方に突出する環状下突
起34が設けられている。これら環状突起32,34
は、各炎孔20からの炎の噴出部分(根本部分)に二次
空気が流れて燃焼炎の一部が一時的に飛ぶのを防止する
働きをする。
【0046】燃焼炎の飛びは、一般的に、各炎孔20の
外側開口20bの下端部において発生し易く、この飛び
を一層効果的に防止するためには、図4または図5に示
すとおりに構成するのが望ましい。図4を参照して、こ
の形態では、各炎孔20の外側開口20bの下端部に、
半径方向内方に向けて、すなわち混合ガス空間2に向け
て延びる凹部42が形成されている。この形態では、上
記凹部42は、半径方向内方に突出する三角状に形成さ
れている。また、図5に示す変形形態では、各炎孔20
の外側開口20bの下端部に、半径方向内方に向けて延
びる凹部44が形成され、上記凹部44は半径方向内方
に延びる矩形状に形成されている。これら凹部42,4
4は、外周壁6の上部14の炎孔20を規定する部分に
切欠きを形成することによって形成される。このように
凹部42(44)を形成した場合、各炎孔20からの燃
焼炎は凹部42(44)の底部から出るようになる。一
方、外周壁6の外側にて上方に流れる二次空気は、外周
壁6の表面に沿って上方に流れ、これら凹部42(4
4)内に流込むことがほとんどない。それ故に、この二
次空気が各炎孔20の凹部42(44)からの炎の噴出
部分(根本部分)に実質上作用することがなく、各炎孔
20の外側開口20bの下端部における炎の飛びを一層
効果的に防止することができる。
【0047】なお、このような炎の飛び防止構造は、単
独でもって、一般的なバーナ装置、すなわち炎孔20が
水平方向に延びているものに適用することができ、この
ように適用することによって、燃焼炎の飛びを効果的に
防止することができる。
【0048】第2の実施形態 図6は、第2の実施形態のバーナ装置を示す斜視図であ
り、図7は図6のバーナ装置を示す断面図である。
【0049】図6および図7において、第2の実施形態
のバーナ装置は実質上垂直に延びる細長い一対の側壁5
2,54を有し、この側壁52,54の下端部が底壁5
6によって接続され、また側壁52,54の上端部が天
板58によって接続されている。このように構成されて
いるので、一対の側壁52,54、底壁56および天壁
58は、直線状に延びるバーナハウジング57を構成
し、このバーナハウジング57は、縦断面形状が矩形状
の混合ガス空間60を規定し、この混合ガス空間60は
側壁52,54に沿って直線状に、すなわち図6におい
て左下から右上の方向に、また図7において紙面に垂直
な方向に延びている。なお、混合ガス空間60の両端面
は、端壁62(図6において下方のみ示す)によって閉
塞されている。
【0050】この第2の実施形態では、バーナハウジン
グ57の端壁57に混合ガス導入管64が接続される。
混合ガス導入管64は、混合ガス空間60に燃焼用混合
ガスを導入する混合ガス導入流路66を規定し、矢印6
8で示すように混合ガス導入流路66に送給された燃焼
用混合ガスは、この混合ガス導入流路66を通して混合
ガス空間60に供給される。
【0051】この形態では、一対の側壁52,54の上
端部に、上記側壁52,54の長手方向に、すなわち混
合ガス空間60が延びる方向に間隔を置いて複数個の炎
孔70が設けられている(図6において側壁54に形成
された炎孔70のみを示す)。各炎孔70の縦断面形状
(図7において左右方向に対して実質上垂直な面であっ
て、混合ガス送給空60の長手方向の面での断面)は、
上下方向に細長い矩形状であり、その一端、すなわち内
側開口70aからその他端、すなわち外側開口70bま
で実質上同じ断面形状で図7において左右方向に延びて
いる。
【0052】これら炎孔70の各々は、それぞれ、図1
〜図3に示した第1の実施形態における炎孔20と実質
上同一の形状を有している。すなわち、各炎孔70は、
水平方向に対して48〜75度、好ましくは50〜65
度の傾斜角度でもって混合ガス空間60から外方に向け
て直線状に傾斜して延びている。また、各炎孔70にお
いて、その内側開口70a(すなわち、混合ガス空間6
0に開口する開口)の上端は、その外側開口70b(す
なわち、周囲に開口する開口)における、その上端から
3/4の位置またはその位置よりも下方に位置付けられ
る。このような位置関係に設定することによって、内側
開口70aと外側開口70bとが水平方向に連通する領
域が小さく、または実質上存在しなくなり、第1の実施
形態と同様の作用効果が達成される。なお、各炎孔70
の内側開口70aの上端は、上述したと同様の理由によ
り、その外側開口70bの下端の位置またはこの下端よ
りも下方に位置するのが望ましい。また、各炎孔70の
外側開口70bは実質上垂直に設けられ、こぼれた汁に
よる目詰まりが防止される構成となっている。
【0053】この第2の実施形態においては、複数個の
炎孔70の構成が第1の実施形態と同様であるので、混
合ガス空間60からの燃焼用混合ガスは、各炎孔70通
して流れる際に斜め上方に導かれ、バーナハウジング5
7の両側において、各炎孔70から斜め上方に噴出さ
れ、従来のバーナ装置に比して燃焼炎を内側に向けるこ
とができる。このような第2の実施形態のバーナ装置
は、単独で、または2個以上を並列的に配置して用いる
ことができる。なお、この第2の実施形態においても、
図4または図5に示す炎飛び防止構造を採用することが
できる。
【0054】第3の実施形態 図8は、第3の実施形態のバーナ装置を示す斜視図であ
る。
【0055】図8において、図示のバーナ装置は、4個
のバーナユニット82,84,86,88と、略矩形状
の中央接続部90とを備えている。各バーナユニット8
2〜88は、図6および図7に示す第2の実施形態のバ
ーナ装置と実質上同一の構成であり、その一端部、すな
わち内側端部が中央接続部90に接続されている。各バ
ーナユニット82〜88は、中央接続部90に所定の間
隔、実質上90度の間隔を置いて設けられ、それらの他
端側は、この中央接続部90から放射状に直線状に延び
ている。中央接続部90は中央空間を規定し、この中央
空間に各バーナユニット82〜88の混合ガス空間(図
示せず)が接続される。また、中央接続部90の底壁に
は、混合ガス導入管92が接続され、矢印94で示すと
おりに送給される燃焼用混合ガスは、混合ガス導入管9
2の混合ガス導入流路96を通して中央空間に送給さ
れ、この中央空間から各バーナユニット82〜88の混
合ガス空間に供給される。
【0056】この第3の実施形態においては、各バーナ
ユニット82〜88の一対の側壁100,102(バー
ナユニット82,84においては側壁102を示し、残
りのバーナユニット86,88においては側壁100を
示す)の上端部に、それらの長手方向に沿って複数個の
炎孔98が形成されている。これら炎孔98は、図6に
示す第2の実施形態と同様に形成されている。このよう
に構成されているので、各バーナユニット82〜88に
おいて、複数個の炎孔98からの燃焼炎は、図6の実施
形態と同様に、斜め上方に延び、各バーナユニット82
〜88の中央部に集中するようになり、これによってバ
ーナ装置による燃焼効率を高めることができる。
【0057】この第3の実施形態では、図8に示すとお
り、各バーナユニット82〜88の他端部、すなわち先
端部を幾分斜め上方に傾斜させるのが望ましい。このよ
うに構成することによって、容易に理解されるとおり、
各バーナユニット82〜88の燃焼炎がバーナ装置全体
の中心に向くようになり、バーナ装置による燃焼効率を
一層高めることができる。
【0058】第4の実施形態 図9は、本発明に従うバーナ装置の第4の実施形態を示
す斜視図であり、図10は図9に示すバーナ装置の断面
図である。なお、図6および図7に示す第2の実施形態
のバーナ装置では炎孔はバーナハウジングの両側に設け
られているが、この第4の実施形態のバーナ装置では、
炎孔はバーナハウジングの片側に設けられている。
【0059】図9および図10において、この第4の実
施形態のバーナ装置は、細長い一対の側壁112,11
4を有し、この側壁112,114の下端部が底壁11
6によって接続され、また側壁112,114の上端部
が天板118によって接続されている。したがって、一
対の側壁112,114、底壁116および天壁118
は、直線状に延びるバーナハウジング117を構成し、
このバーナハウジング117は、縦断面形状が矩形状の
混合ガス空間120を規定し、この混合ガス空間120
は、上記第2の実施形態と同様に直線状に、すなわち図
9において左下から右上の方向に、また図10において
紙面に垂直な方向に延びている。また、混合ガス空間1
20の両端面は、端壁122(図9において下方のみ示
す)によって閉塞され、この端壁122に混合ガス導入
管124が接続され、この混合ガス導入管124を通し
て燃焼用混合ガスが混合ガス空間120に供給される。
【0060】この形態では、実質上垂直に延びる片方の
側壁114の上端部に、上記側壁114の長手方向に、
すなわち混合ガス空間120が延びる方向に間隔を置い
て複数個の炎孔126が設けられている。各炎孔126
の縦断面形状(図10において左右方向に対して実質上
垂直な面であって、混合ガス送給空120の長手方向の
面での断面)は、上下方向に細長い矩形状であり、その
一端、すなわち内側開口126aからその他端、すなわ
ち外側開口126bまで実質上同じ断面形状で図10に
おいて左右方向に延びている。この第4の実施形態のそ
の他の構成は、上記第2の実施形態と同一である。
【0061】側壁114に形成された複数個の炎孔12
6の各々は、それぞれ、図6および図7に示した第2の
実施形態における炎孔70と実質上同一の形状を有して
いる。それ故に、第2の実施形態と同様に、混合ガス空
間120からの燃焼用混合ガスは、各炎孔126を通し
て流れる際に斜め上方に導かれ、バーナハウジング11
7の片側、すなわち側壁114側において、各炎孔12
6から斜め上方に噴出され、従来のバーナ装置に比して
燃焼炎を上方に向けることができる。また各炎孔126
の外側開口126bが実質上垂直に設けられているの
で、こぼれた汁による目詰まりも防止することができ
る。このような第4の実施形態のバーナ装置は、単独
で、または2個以上を並列的あるいは放射状に配置して
用いることができる。さらに、図8に示す形態のよう
に、第4の形態のバーナ装置をユニットとして4個また
は8個放射状に配置するとともに、炎孔126から噴出
される燃焼用混合ガスの流れを旋回流とすることによっ
て、たとえば中華レンジ用の旋回流バーナ装置として好
都合に用いることができる。なお、第4の実施形態にお
いても、図4または図5に示す炎飛び防止構造を採用す
ることができる。
【0062】この第4の実施形態では、側壁112(炎
孔126が形成されていない側壁)の上端部には、対向
する側壁114に向けて上方に傾斜する上傾斜壁128
が設けられている。このように上傾斜壁128を設ける
ことによって、バーナ装置を並列的に配置した場合、隣
接するバーナ装置からの燃焼炎が、この上傾斜壁128
の上方空間を通って加熱すべき鍋等の底壁に作用するよ
うになる。それ故に、上傾斜壁128を設けたバーナ装
置では、これを設けない形態のものに比して、より近接
して配置することができ、バーナ装置をより多く用いて
バーナ装置全体の燃焼火力を強くすることができる。
【0063】第5の実施形態 図11は、本発明に従うバーナ装置の第5の実施形態を
示す断面図である。図11を参照して、この第5の実施
形態のバーナ装置は、外側に配設された外側バーナ手段
152と、この外側バーナ手段152の半径方向内側に
配設された内側バーナ手段154とを備えている。内側
バーナ手段154は、中空円筒状の円筒部材156を有
し、この円筒部材156の上端部には中央天板158が
載置され、円筒部材156および中央天板158によっ
て内側バーナハウジング160が構成されている。この
内側バーナハウジング160は円筒状の内側混合ガス空
間161を規定し、その下端部には、内側混合ガス導入
管162が接続されている。内側混合ガス導入管162
は内側の混合ガス導入流路164を規定し、この混合ガ
ス導入流路164は、図11において下方に延びた後右
方に湾曲して延び、この混合ガス導入流路164を通し
て燃焼用混合ガスが内側混合ガス空間161に送給され
る。
【0064】内側バーナ手段154の内側炎孔166
は、円筒部材156の上端部に周方向に間隔を置いて複
数個設けられている。各炎孔166は、図1〜図3に示
した第1の実施形態における炎孔20と実質上同一の形
状を有している。すなわち、各炎孔166は、水平方向
に対して48〜75度、好ましくは50〜65度の傾斜
角度でもって混合ガス空間161から外方に向けて直線
状に傾斜して延びている。また、各炎孔166におい
て、その内側開口166aの上端は、その外側開口16
6bにおける、その上端から3/4の位置またはその位
置よりも下方に位置付けられる。このような位置関係に
設定することによって、内側開口166aと外側開口1
66bとが水平方向に連通する領域が小さく、または実
質上存在しなくなり、第1の実施形態と同様の作用効果
が達成される。また、各炎孔166の外側開口166b
は実質上垂直に設けられ、こぼれた汁による目詰まりが
防止される。
【0065】外側バーナ手段152は円筒部材156の
外側に配設された外周壁170を備えており、この外周
壁170と円筒部材156の下部とが底壁172によっ
て接続されている。また、円筒部材156の上部には半
径方向外方に突出する環状フランジ174が設けられ、
この環状フランジ174と外周壁170の上端部との間
には環状天板176が載置されている。このように構成
されているので、外周壁170、底壁172、円筒部材
156、環状フランジ174および環状天板176は、
外側バーナハウジング178を構成し、内側混合ガス空
間161の外側に環状の外側混合ガス空間180を規定
する。外周壁170には、また、外側混合ガス導入管1
81が接続され、この混合ガス導入管181によって規
定される外側混合ガス導入流路183を通して燃焼用の
混合ガスが外側混合ガス空間180に送給される。
【0066】外側バーナ手段152の外側炎孔182
は、外周壁170の上端部に周方向に間隔を置いて複数
個設けられている。各炎孔182の形状は、内側炎孔1
66と実質上同一の形状を有しており、それ故に、それ
らの説明については省略する。
【0067】この第5の実施形態においては、内側の混
合ガス空間161からの混合ガスは、内側炎孔166を
通して流れる際に斜め上方に導かれ、また外側の混合ガ
ス空間180からの混合ガスは、外側炎孔182を通し
て流れる際に斜め上方に導かれ、内側バーナ手段154
および外側バーナ手段152の燃焼炎を上方に向けるこ
とができ、この二重バーナ装置においても上述したと同
様の効果が達成される。
【0068】なお、第5の実施形態のバーナ装置におい
ては、内側バーナ手段154の内側炎孔166と外側バ
ーナ手段152の外側炎孔182との双方を斜め上方に
形成しているが、これらのいずれか一方のみを斜め上方
に形成することによって所望の効果が達成され、特に外
側バーナ手段152の外側炎孔182を斜め上方に形成
することによって外側の燃焼炎を中央側に向けることが
でき、大きな効果が得られる。
【0069】第6の実施形態 図12は本発明に従うバーナ装置の第6の実施形態を示
す断面図であり、図13は図12のバーナ装置の一部を
拡大して示す部分拡大断面図である。
【0070】図12および図13を参照して、図示のバ
ーナ装置は、環状の混合ガス空間202を規定するバー
ナハウジング204を備えている。バーナハウジング2
04は、リング状の外周壁206と、この外周壁206
の内側に配設されたリング状の内周壁208とを有し、
外周壁206および内周壁208の下端部が底壁210
を介して接続されている。この底壁210は、外周壁2
06および内周壁208の端面に溶接の如き手段によっ
て固定され、外周壁206および内周壁208はこの底
壁210から上方に延びている。本形態では、底壁21
0はリング状に形成され、その外周部が外周壁206の
底面に固定され、また、その内周部が内周壁208の底
面に固定されている。したがって、内周壁208の内側
には、円筒状の内側空間、すなわち二次空気が流れる二
次空気通路212が形成されている。
【0071】この実施形態では、外周壁206の上下方
向中間部には、上方に向けて半径方向内方に傾斜する中
間傾斜部214が設けられ、外周壁206の上部216
は、この中間傾斜部214の上端部から実質上垂直上方
に延びており、この上部216は、残りの部分よりも外
径が小さく形成されている。
【0072】外周壁206および内周壁208の上端部
は環状のバーナトップ218によって接続されている。
このようにバーナトップ218を設けることによって、
図12に示すとおり、バーナハウジング204、すなわ
ち外周壁206、内周壁208、底壁210およびバー
ナトップ218は、縦断面形状が略矩形状であるリング
状の混合ガス空間202を規定する。
【0073】この第6の実施形態では、内周壁208の
上端部には、その周方向に間隔を置いて複数個の炎孔2
20が設けられている。図12に示すように、各炎孔2
20の縦断面形状(半径方向に対して実質上垂直な面で
の断面)は、上下方向に細長い矩形状であり、その一
端、すなわち内側開口220a(混合ガス空間202側
の開口)からその他端、すなわち外側開口220b(内
部空間212側の開口)まで実質上同じ断面形状で半径
方向内方に延びている。この実施形態では、内周壁20
8は実質上垂直上方に延びているので、各炎孔220の
内側開口220aおよび外側開口220bは実質上垂直
に設けられ、それらの開口220a,220bは実質上
水平方向に開口している。
【0074】この形態では、図12から理解されるごと
く、バーナトップ218は、その内周部から実質上垂直
下方に延びる垂下壁部218aを有し、この垂下壁部2
18aがバーナハウジング204の内周壁208の一部
を構成している。バーナトップ218の垂下壁部218
aの下端部には、周方向に間隔を置いて複数個の矩形状
の切欠きが形成されており、バーナトップ218をバー
ナハウジング204の外周壁206および内周壁208
間に載置することによって、これら切欠きの下端側開口
が塞がれ、これら切欠きによって炎孔220が形成され
る。これら炎孔220に関連する詳細な構成については
後述する。
【0075】バーナハウジング204には、混合ガス導
入管226が接続される。混合ガス導入管226は、混
合ガス空間202に燃焼用混合ガスを導入する混合ガス
導入流路228を規定する。燃焼用混合ガスは、この混
合ガス導入流路228を通して混合ガス空間202に供
給される。
【0076】次に、主として図13を参照して、複数個
の炎孔220に関連する構成について説明する。複数個
の炎孔220の各々は、それぞれ、傾斜角度α1(水平
方向に対する炎孔220の中心線のなす角度)でもって
半径方向内方に延びている。各炎孔220の傾斜角度α
1は、燃焼用混合ガスを半径方向内方に向けて斜め上方
に噴出させるために、48〜75度であるのが望まし
く、特に50〜65度であるのが一層望ましい。また、
各炎孔220において、その内側開口220aの上端2
20cは、その外側開口220bにおける、その上端2
20dから3/4の位置またはその位置よりも下方に位
置することが望ましい。このような位置関係に設定する
ことによって、内側開口20aと外側開口20bとが水
平方向に連通する領域が小さく、または実質上存在しな
くなる。このように構成することによって、第1の実施
形態と同様に、混合ガス空間202から各炎孔220に
送給される燃焼用混合ガスは、水平方向に流れるのでは
なく、各炎孔220に沿って斜め上方に、すなわち48
〜75度の角度方向に流れ、かくして、燃焼用混合ガス
は各炎孔220から半径方向内方に向けて斜め上方に噴
出される。
【0077】各炎孔220の内側開口220aの上端2
20cは、その外側開口220bの下端220eの位置
またはこの下端220eよりも下方に位置するのが望ま
しい。このように構成することによって、上述したとお
り、各炎孔220の内側開口220aと外側開口220
bとが上下方向にずれて位置し、燃焼用混合ガスを一層
確実に斜め上方に向けて噴出することができる。
【0078】また、図12および図13に示すように、
各炎孔220の外側開口220bは実質上垂直に設けら
れているので、鍋等から汁がこぼれた場合にもこぼれた
汁が各炎孔220の外側開口220bを通して流入し難
く、したがってこぼれた汁による炎孔220の目詰まり
も防止することができる。
【0079】このように燃焼用混合ガスが各炎孔220
から半径方向内方に向けて斜め上方に噴出されるので、
燃焼炎も半径方向内方に斜め上方に延びて鍋等の底面に
作用する。したがって、バーナハウジング204の口径
が小さい場合であっても、かかる燃焼炎が下方に延びる
ことなく鍋等の被加熱体の底面中心部に作用するように
なり、バーナ装置の燃焼効率を高めることができる。な
お、炎孔220からの燃焼炎には、バーナハウジング2
04の内側空間を通して二次空気が下方から供給され、
この二次空気の供給も促進される。
【0080】この内向きバーナ装置においては、さら
に、内周壁208の上端部、詳細には各炎孔220の外
側開口220bよりも上側の部位には、半径方向内方に
突出する環状上突起232が設けられている。また、内
側壁208の中間部、詳細には各炎孔220の外側開口
220bよりも下側の部位には、半径方向内方に突出す
る環状下突起234が設けられている。これら環状突起
232,234は、各炎孔220からの炎の噴出部分
(根本部分)に二次空気が流れて燃焼炎の一部が一時的
に飛ぶのを防止する働きをする。なお、この第6の実施
形態においても、図4または図5に示す炎飛び防止構造
を採用することができる。
【0081】炎孔220から噴出される火炎に充分な二
次空気を供給するために、図14に示すとおりに円筒状
部材を設けることができる。図14を参照して、この変
形形態では、底壁210は円板状部材から構成され、円
筒状部材240は、バーナハウジング202の内周壁2
08の半径方向内方に配設され、底壁210に溶接の如
き手段によって固定される。この円筒状部材240は、
底壁210から実質上垂直上方に炎孔220の近傍まで
延びている。また、このことに関連して、底壁210に
おける内周壁208との円筒状部材240との間の部位
には、周方向に延びる弧状の開口242が複数形成され
ている。
【0082】このように円筒状部材240を設けること
によって、ドラフト効果が得られ、開口242から円筒
状部材240と内周壁208との間のリング状の間隙を
通る二次空気の流れが促進され、かくして火炎に充分な
二次空気を供給することができる。
【0083】第7の実施形態 図15は、本発明に従う内向きバーナ装置の第7の実施
形態を示す断面図である。図15を参照して、第7の実
施形態のバーナ装置は、第1の混合ガス空間302を規
定する第1のバーナハウジング304と、第2の混合ガ
ス空間306を規定する第2のバーナハウジング308
とを備えている。第1のバーナハウジング304は外径
は比較的小さく、第2のバーナハウジング308の外径
は比較的大きく、第1のバーナハウジング304の外側
に第2のバーナハウジング308が配設されている。
【0084】この実施形態では、第1のバーナハウジン
グ304は、半径方向に間隔を置いて配設された外周壁
310および内周壁312を有し、外周壁310および
内周壁312の下端部がリング状の底壁314によって
接続され、これら外周壁310および内周壁312の上
端部間にバーナトップ316が載置されている。したが
って、この第1のバーナハウジング304は、外周壁3
10、内周壁312、底壁314およびバーナトップ3
16によってリング状の第1の混合ガス空間302を規
定し、内周壁312の内側に形成される内側空間318
は二次空気のための進路として作用する。この第1のバ
ーナハウジング304は、図13のバーナハウジング2
04と実質上同一の構成である。
【0085】第2のバーナハウジング308は、半径方
向に間隔を置いて配設された外周壁320および内周壁
322を有し、外周壁320および内周壁322の下端
部がリング状の底壁324によって接続され、これら外
周壁320および内周壁322の上端部間にバーナトッ
プ326が載置されている。したがって、この第2のバ
ーナハウジング308は、外周壁320、内周壁32
2、底壁324およびバーナトップ326によってリン
グ状の第2の混合ガス空間306を規定し、この内周壁
322の内側に、具体的には第1のバーナハウジング3
02と第2のバーナハウジング306との間にも、二次
空気を供給するための内側空間328が形成されてい
る。この第2のバーナハウジング306は、第1のバー
ナハウジング304と略同一の構成である。
【0086】第1のバーナハウジング304には第1の
混合ガス導入管332が接続され、この第1の混合ガス
導入管332を介して第1の混合ガス空間302に燃焼
用混合ガスが供給される。また、第2のバーナハウジン
グ308には第2の混合ガス導入管334が接続され、
この第2の混合ガス導入管334を介して第2の混合ガ
ス空間306に燃焼用混合ガスが供給される。
【0087】第1のバーナハウジング304において
は、第6の実施形態と同様に、その内周壁322の上端
部に周方向に間隔を置いて複数個の内側炎孔336が形
成され、各内側炎孔336に関連する詳細な構成は、図
13における炎孔220と実質上同一の形状および構成
である。また、第2のバーナハウジング308において
は、第1のバーナハウジング304と同様に、その内周
壁322の上端部に周方向に間隔を置いて複数個の外側
炎孔338が形成され、各外側炎孔338は上下方向に
細長い矩形状であり、各外側炎孔138に関連する詳細
な構成は、上記内側炎孔336と実質上同一である。
【0088】各炎孔336、338を上述したように構
成することによって、第1および第2のバーナハウジン
グ304,308を有する二重バーナ構造の内向きバー
ナ装置においても上述したと同様の効果が達成される。
【0089】かかる二重バーナ構造のバーナ装置におい
ては、容易に理解されるごとく、第1のバーナハウジン
グ304の内側炎孔336および第2のバーナハウジン
グ306の外側炎孔338の双方の炎孔336,338
を上述したように構成する必要がなく、特に、半径方向
外側の第2のバーナハウジング306の外側炎孔338
を上述したように構成することによって所望の効果が達
成される。
【0090】第8の実施形態 図16は、本発明に従うバーナ装置の第8の実施形態を
示す断面図である。図16を参照して、第8の形態のバ
ーナ装置402は、環状の混合ガス空間402を規定す
るバーナハウジング404を備えている。この実施形態
では、バーナハウジング404は、第1の実施形態と略
同様に、リング状の外周壁406と、この外周壁406
の内側に配設されたリング状の内周壁408とを有し、
外周壁406および内周壁408の下端部が環状の底壁
410を介して接続されている。この底壁10は、外周
壁6および内周壁8の端面に溶接の如き手段によって固
定され、内周壁408の内側に二次空気のための内側空
間が形成されている。
【0091】外周壁406および内周壁408の上端部
は環状のバーナトップ412によって接続されている。
このようにバーナトップ412を設けることによって、
図16に示すとおり、バーナハウジング404、すなわ
ち外周壁406、内周壁408、底壁410およびバー
ナトップ412は、縦断面形状が略矩形状である環状の
混合ガス空間402を規定する。なお、この実施形態で
も、バーナトップ412の内周部には下方に垂下する内
垂下部414が設けられ、この内垂下部414が内周壁
408の一部を構成し、またバーナトップ412の外周
部には下方に垂下する外垂下部416が設けられ、この
外垂下部416が外周部406の一部を構成している。
【0092】この第8の実施形態では、外周壁406の
上端部には、その周方向に間隔を置いて複数個の外炎孔
420が設けられている。これら外炎孔420は半径方
向外方に開口している。これら外炎孔420の各々は、
それぞれ、図1〜図3に示した第1の実施形態における
炎孔20と実質上同一の形状および構成を有している。
すなわち、各外炎孔420は、水平方向に対して48〜
75度、好ましくは50〜65度の傾斜角度でもって混
合ガス空間402から外方に向けて直線状に傾斜して延
びている。また、各外炎孔420において、その内側開
口の上端は、その外側開口における、その上端から3/
4の位置またはその位置よりも下方に位置付けられる。
このような位置関係に設定することによって、内側開口
と外側開口とが水平方向に連通する領域が小さく、また
は実質上存在しなくなり、外炎孔420に関して第1の
実施形態と同様の作用効果が達成される。なお、各外炎
孔420の内側開口の上端は、上述したと同様の理由に
より、その外側開口の下端の位置またはこの下端よりも
下方に位置するのが望ましい。また、各外炎孔420の
外側開口は実質上垂直に設けられ、こぼれた汁による目
詰まりが防止される構成となっている。
【0093】また、内周壁408の上端部には、その周
方向に間隔を置いて複数個の内炎孔422が設けられ、
これら内炎孔422は半径方向内方に開口している。こ
れら内炎孔422の各々は、それぞれ、図12および図
13に示した第6の実施形態における炎孔220と実質
上同一の形状および構成を有している。すなわち、各内
炎孔422は、水平方向に対して48〜75度、好まし
くは50〜65度の傾斜角度でもって混合ガス空間40
2から内方に向けて直線状に傾斜して延びている。ま
た、各内炎孔422において、その内側開口の上端は、
その外側開口における、その上端から3/4の位置また
はその位置よりも下方に位置付けられる。このような位
置関係に設定することによって、内側開口と外側開口と
が水平方向に連通する領域が小さく、または実質上存在
しなくなり、内炎孔422に関して第6の実施形態と同
様の作用効果が達成される。なお、各内炎孔422の内
側開口の上端は、上述したと同様の理由により、その外
側開口の下端の位置またはこの下端よりも下方に位置す
るのが望ましい。また、各内炎孔422の外側開口は実
質上垂直に設けられ、こぼれた汁による目詰まりが防止
される構成となっている。
【0094】バーナハウジング404には混合ガス導入
管426が接続され、この混合ガス導入管426を通し
て燃焼用混合ガスが混合ガス空間402に供給される。
そして、かく供給された燃焼用混合ガスは、この混合ガ
ス空間402に沿って周方向に流れるとともに複数個の
外炎孔420および複数個の内炎孔422に向けて上方
に流れる。したがって、混合ガス空間402内の燃焼用
混合ガスは、これら外炎孔420から半径方向外側に斜
め上方に噴出され、またこれら内炎孔422から半径方
向内側に斜め上方に噴出され、かくして外炎孔420お
よび内炎孔422からの炎は斜め上方に出て加熱すべき
鍋等の底に作用し、上述したと同様の効果が達成され
る。
【0095】第9の実施形態 図17は、本発明に従う第9の実施形態を示している。
この第9の実施形態では、混合ガス空間に仕切壁が設け
られ、この仕切壁によって混合ガス空間が2つに仕切ら
れている。図17を参照して、バーナハウジング404
によって規定された混合ガス空間402にはリング状の
仕切壁430が設けられ、この仕切壁430は、混合ガ
ス空間402を半径方向内側の第1の環状空間432
と、半径方向外側の第2の環状空間434とに仕切って
いる。そして、このことに関連して、第1の環状空間4
32には第1の混合ガス導入管436が接続され、かか
る第1の混合ガス導入管436を通して燃焼用混合ガス
が第1の環状空間432に供給される。また、第2の環
状空間434には第2の混合ガス導入管438が接続さ
れ、かかる第2の混合ガス導入管438を通して燃焼用
混合ガスが第2の環状空間434に供給される。
【0096】この第9の実施形態では、第8の実施形態
と同様に、バーナハウジング404の内周壁408の上
端部に周方向に間隔を置いて複数個の内炎孔422が設
けられ、これら炎孔422は第1の環状空間432に連
通されている。また、その外周壁408の上端部には周
方向に間隔を置いて複数個の外炎孔420が設けられ、
これら炎孔420が第2の環状空間434に連通されて
いる。なお、内炎孔422および外炎孔420に関する
形状および構成は、第8の実施形態と実質上同一であ
る。
【0097】このように構成されているので、第9の実
施形態においても第8の実施形態と同様の効果が達成さ
れる。加えて、第1の環状空間432に供給された混合
ガスは複数個の内炎孔422から噴出され、また第2の
環状空間434に供給された混合ガスは複数個の外炎孔
420から噴出されるので、内炎孔422から噴出され
る混合ガスと外炎孔420から噴出される混合ガスとが
相互に干渉することが確実に防止される。
【0098】以上、本発明に従うバーナ装置の種々の実
施形態について説明したが、本発明はこれら実施形態に
限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱すること
なく種々の変形、修正が可能である。
【0099】たとえば、図示の実施形態では、複数個の
炎孔の全てについて所定角度傾斜させるとともに、それ
らの外側開口を実質上垂直に設け、さらに内側開口の上
端を所定位置に位置させているが、必ずしも全ての炎孔
をこのように構成する必要はなく、少なくとも半分以上
の炎孔をこのように構成することによって所望の効果を
達成することができる。
【0100】また、たとえば図示の実施形態では、環状
のバーナハウジングに混合ガス導入管を単に接続してい
るが、このバーナハウジングに接線方向に混合ガス導入
管を接続し、混合ガス導入管を通して供給される混合ガ
スが環状の混合ガス空間に沿って旋回して流れるように
構成することもできる。
【0101】次に、主として図2および図3を参照し
て、複数個の炎孔20に関連する構成について説明す
る。複数個の炎孔20の各々は、それぞれ、傾斜角度α
(水平方向に対する炎孔20の中心線のなす角度)でも
って半径方向外方に延びている。各炎孔20の傾斜角度
αは、燃焼用混合ガスを半径方向外方に向けて斜め上方
に噴出させるために、48〜75度であるのが望まし
く、特に50〜65度であるのが一層望ましい。また、
各炎孔20において、その内側開口20a(すなわち、
混合ガス空間2に開口する開口)の上端20cは、その
外側開口20b(すなわち、周囲に開口する開口)にお
ける、その上端20dから3/4の位置またはその位置
よりも下方に位置することが望ましい。このような位置
関係に設定することによって、内側開口20aと外側開
口20bとが水平方向に連通する領域が小さく、または
実質上存在しなくなる。詳述すると、たとえば内側開口
20aの上端20cが外側開口20bにおける、その上
端20dから3/4の位置に位置するときには、容易に
理解される如く、内側開口20cの下部の1/4の領域
と、外側開口20bの上部の1/4の領域とが水平方向
に連通する。また、内側開口20aの上端20cが外側
開口20bの下端20eの位置、または図2に示すよう
にこの下端20eの位置よりも下方に位置すると、図2
から理解されるとおり、内側開口20aと外側開口20
bとが上下方向にずれて位置し、これら開口20a,2
0bが水平方向に連通することがない。このように構成
することによって、混合ガス空間2から各炎孔20に送
給される燃焼用混合ガスは、水平方向に流れるのではな
く、各炎孔20に沿って斜め上方に、すなわち48〜7
5度の角度方向に流れ、かくして、燃焼用混合ガスは各
炎孔20から斜め上方に噴出される。
【0102】各炎孔20の内側開口20aの上端20c
は、その外側開口20bの下端20eの位置またはこの
下端20eよりも下方に位置するのが望ましい。このよ
うに構成することによって、上述したとおり、各炎孔2
0の内側開口20aと外側開口20bとが水平方向に連
通することがなく、したがって各炎孔20通して流れる
際に燃焼用混合ガスが斜め上方により確実に導かれ、燃
焼用混合ガスを各炎孔20から一層確実に斜め上方に噴
出することができる。
【0103】また、図1および図2に示すように、各炎
孔20の外側開口20bは実質上垂直に設けられている
ので、鍋等から汁がこぼれた場合にもこぼれた汁が各炎
孔20の外側開口20bを通して流入し難く、したがっ
てこぼれた汁による炎孔20の目詰まりも防止すること
ができる。
【0104】このように燃焼用混合ガスが各炎孔20か
ら斜め上方に噴出するので、燃焼炎も半径方向外方に斜
め上方に延びて鍋等の底面に作用し、したがって、従来
の外向きバーナ装置に比して炎が半径方向内側に集中す
るようになり、鍋等に均一に燃焼炎を作用させることが
でき、バーナ装置による燃焼効率を高めることができ
る。
【0105】
【発明の効果】本発明の請求項1のバーナ装置によれ
ば、複数個の炎孔の少なくとも半分の炎孔は水平方向に
対して48〜75度の角度で傾斜しているので、混合ガ
ス空間からこれら炎孔に流れる燃焼用混合ガスは、これ
ら炎孔に沿って斜め上方に噴出される。それ故に、これ
ら炎孔からの炎は斜め上方に向けて噴出され、鍋底に効
率よく作用し、かくしてバーナ装置による燃焼効率を高
めることができる。また、前記少なくとも半分の炎孔の
内側開口の上端は、その炎孔の外側開口における、その
上端から3/4の位置またはこの位置よりも下方に位置
しているので、各炎孔において内側開口と外側開口とが
水平方向に連通する領域が小さく、またはこの領域が実
質上存在せず、これによって混合ガス空間から外側に流
れる燃焼用混合ガスは各炎孔に沿って流れる際に斜め上
方に向けて導かれ、かくして燃焼用混合ガスは各炎孔か
ら斜め上方に確実に噴出される。さらに、前記少なくと
も半分の炎孔の外側開口は実質上垂直に設けられている
ので、加熱によって鍋等から汁がこぼれた場合にもこぼ
れた汁が各炎孔に入り難く、炎孔の目詰まりも防止する
ことができる。
【0106】また本発明の請求項2のバーナ装置によれ
ば、複数個の炎孔の少なくとも半分の炎孔の内側開口の
上端は、この炎孔の外側開口の下端またはこの下端より
も下側に位置しているので、内側開口と外側開口とが水
平方向に実質上連通することがなく、かくして炎孔を通
して流れる燃焼用混合ガスは、一層確実に斜め上方に向
けて導かれる。
【0107】また本発明の請求項3のバーナ装置によれ
ば、実質上全ての炎孔の外側開口が実質上垂直に設けら
れているので、鍋等から汁がこぼれた場合にもこぼれた
汁が炎孔に入り難く、炎孔の目詰まりを一層確実に防止
することができる。
【0108】また本発明の請求項4のバーナ装置によれ
ば、実質上全ての炎孔は水平方向に対して48〜75度
の角度で傾斜しているので、混合ガス空間からこれら炎
孔に流れる燃焼用混合ガスは、これら炎孔に沿って斜め
上方に噴出される。したがって、バーナ装置による火炎
は斜め上方に向けて噴出され、鍋底に効率よく作用し、
かくしてバーナ装置の燃焼効率を一層高めることができ
る。また、実質上全ての炎孔の内側開口の上端は、その
炎孔の外側開口における、その上端から3/4の位置ま
たはこの位置よりも下方に位置しているので、各炎孔に
おいて内側開口と外側開口とが水平方向に連通する領域
が小さく、またはこの領域が実質上存在せず、これによ
って混合ガス空間から外側に流れる燃焼用混合ガスは各
炎孔に沿って流れる際に斜め上方に向けて導かれる。
【0109】また本発明の請求項5のバーナ装置によれ
ば、複数個の炎孔に凹部が設けられているので、これら
凹部において燃焼用混合ガスの流速が低下し、これによ
って各炎孔から噴出される火炎を安定させることができ
る。
【0110】また本発明の請求項6のバーナ装置によれ
ば、各炎孔の外側開口の下端部に凹部が設けられている
ので、この炎孔からの炎は上記凹部から噴出され、下か
ら上に向けて流れる空気は、上記凹部からの炎の噴出部
分に実質上作用することはなく、空気による炎の飛びを
効果的に防止することができる。
【0111】また本発明の請求項7のバーナ装置によれ
ば、複数個の炎孔の上方には突起部が設けられているの
で、かかる突起部によって炎孔からの炎の噴出部分に二
次空気が流れるのを抑えることができ、燃焼炎の飛びを
防止することができる。
【0112】また本発明の請求項8のバーナ装置によれ
ば、バーナハウジングはリング状の混合ガス空間を規定
し、複数個の炎孔は内周壁の上端部に設けられるので、
内向きバーナ装置に好都合に適用することができる。
【0113】また本発明の請求項9のバーナ装置によれ
ば、バーナハウジングはリング状の混合ガス空間を規定
し、複数個の炎孔は外周壁の上端部に設けられるので、
外向きバーナ装置に好都合に適用することができる。
【0114】また本発明の請求項10のバーナ装置によ
れば、バーナハウジングは直線状の混合ガス空間を規定
する一対の側壁を備え、一対の側壁のいずれか一方また
は双方の上端部に複数個の炎孔が設けられているので、
両面または片面バーナ装置に好都合に適用することがで
きる。
【0115】また本発明の請求項11のバーナ装置によ
れば、バーナハウジングはリング状の混合空間を規定
し、複数個の炎孔は外周壁および内周壁の上端部に設け
られているので、両向きバーナ装置に好都合に適用する
ことができる。
【0116】また本発明の請求項12のバーナ装置によ
れば、混合ガス空間が仕切壁によって第1の環状空間と
第2の環状空間に仕切られ、内向きの炎孔は第1の環状
空間に連通され、外向きの炎孔は第2の環状空間に連通
されているので、内向きの炎孔から噴出される混合ガス
と外向きの炎孔から噴出される混合ガスとが相互に干渉
することが防止できる。
【0117】さらに本発明の請求項13のバーナ装置に
よれば、複数個の炎孔の外側開口の下端部に凹部が設け
られているので、この炎孔からの炎は上記凹部から噴出
され、下から上に向けて流れる空気は、上記凹部からの
炎の噴出部分に実質上作用することはなく、空気による
炎の飛びを効果的に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従うバーナ装置の第1の実施形態を示
す断面図である。
【図2】図1のバーナ装置の一部を拡大して示す部分拡
大断面図である。
【図3】図1のバーナ装置における炎孔およびその近傍
を展開して示す部分展開図である。
【図4】第1の実施形態のバーナ装置の炎孔部分の変形
形態を示す部分拡大断面図である。
【図5】第1の実施形態のバーナ装置の炎孔部分の他の
変形形態を示す部分拡大断面図である。
【図6】本発明に従うバーナ装置の第2の実施形態を示
す斜視図である。
【図7】図6のバーナ装置を示す断面図である。
【図8】本発明に従うバーナ装置の第3の実施形態を示
す斜視図である。
【図9】本発明に従うバーナ装置の第4の実施形態を示
す斜視図である。
【図10】図9に示すバーナ装置の断面図である。
【図11】本発明に従うバーナ装置の第5の実施形態を
示す断面図である。
【図12】本発明に従うバーナ装置の第6の実施形態を
示す断面図である。
【図13】図12のバーナ装置の一部を拡大して示す部
分拡大断面図である。
【図14】第6の実施形態のバーナ装置の変形形態の一
部を拡大して示す部分拡大断面図である。
【図15】本発明に従うバーナ装置の第7の実施形態を
示す断面図である。
【図16】本発明に従うバーナ装置の第8の実施形態を
示す断面図である。
【図17】本発明に従うバーナ装置の第9の実施形態を
示す断面図である。
【符号の説明】
2,60,120,161,180,202,302,
306,402 混合ガス空間 4,57,117,160,178,204,304,
308,404 バーナハウジング 6,206,310,320,406 外周壁 8,208,312,322,408 内周壁 20,70,98,126,166,182,220,
336,338,420,422 炎孔 20a,70a,126a,166a,220a,33
6a,338a 内側開口 20b,70b,126b,166b,220b,33
6b,338b 外側開口 26,64,92,124,162,181,226,
332,334,426,436,438 混合ガス導
入管 28,66,96,164,183,228 混合ガス
導入流路 42,44 凹部 52,54,100,102,112,114 側壁 82,84,86,88 バーナユニット 152 外側バーナ手段 154 内側バーナ手段

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 混合ガス空間を規定するバーナハウジン
    グと、前記バーナハウジングに接続され、前記混合ガス
    空間に燃焼用混合ガスを導入するための混合ガス導入管
    とを備え、前記バーナハウジングの上端部には複数個の
    炎孔が形成され、前記混合ガス空間に導入された燃焼用
    混合ガスが前記複数個の炎孔を通して噴出されるバーナ
    装置において、 前記複数個の炎孔の少なくとも半分の炎孔は、水平方向
    に対する傾斜角度が48〜75度に設定され、前記少な
    くとも半分の炎孔の外側開口は実質上垂直に設けられ、
    さらに前記少なくとも半分の炎孔の内側開口の上端は、
    その炎孔の前記外側開口における、その上端から3/4
    の位置またはこの位置よりも下方に位置していることを
    特徴とするバーナ装置。
  2. 【請求項2】 前記少なくと半分の炎孔の前記内側開口
    の上端は、この炎孔の前記外側開口の下端またはこの下
    端よりも下方に位置していることを特徴とする請求項1
    記載のバーナ装置。
  3. 【請求項3】 前記複数個の炎孔の外側開口は実質上垂
    直に設けられていることを特徴とする請求項1または2
    記載のバーナ装置。
  4. 【請求項4】 前記複数個の炎孔は、水平方向に対する
    傾斜角度が48〜75度に設定され、それらの内側開口
    の上端は、その炎孔の前記外側開口における、その上端
    から3/4の位置またはこの位置より下方に位置してい
    ることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のバ
    ーナ装置。
  5. 【請求項5】 前記複数個の炎孔には、前記混合ガス
    空間に向けて延びる凹部が形成されていることを特徴と
    する請求項1〜4のいずれかに記載のバーナ装置。
  6. 【請求項6】 前記凹部は、前記複数個の炎孔の前記外
    側開口の下端部に設けられていることを特徴とする請求
    項5記載のバーナ装置。
  7. 【請求項7】 前記複数個の炎孔の上方には、これらの
    炎孔開口より突出する突起部が設けられていることを特
    徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のバーナ装置。
  8. 【請求項8】 前記バーナハウジングは、半径方向に間
    隔を置いて配設された外周壁および内周壁を備え、前記
    外周壁および前記内周壁はリング状の前記混合ガス空間
    を規定し、前記複数個の炎孔は前記内周壁の上端部に設
    けられていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか
    に記載のバーナ装置。
  9. 【請求項9】 前記バーナハウジングは、半径方向に間
    隔を置いて配設された外周壁および内周壁を備え、前記
    外周壁および前記内周壁はリング状の前記混合ガス空間
    を規定し、前記複数個の炎孔は前記外周壁の上端部に設
    けられていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか
    に記載のバーナ装置。
  10. 【請求項10】 前記バーナハウジングは、所定の間隔
    を置いて配設された一対の側壁を備え、前記一対の側壁
    は直線状の前記混合ガス空間を規定し、前記複数個の炎
    孔は、前記一対の側壁のいずれか一方または双方の上端
    部に設けられていることを特徴とする請求項1〜7のい
    ずれかに記載のバーナ装置。
  11. 【請求項11】 前記バーナハウジングは、半径方向に
    間隔を置いて配設された外周壁および内周壁を備え、前
    記外周壁および前記内周壁はリング状の前記混合ガス空
    間を規定し、前記複数個の炎孔は前記外周壁および前記
    内周壁の上端部に設けられていることを特徴とする請求
    項1〜7のいずれかに記載のバーナ装置。
  12. 【請求項12】 前記混合ガス空間には環状の仕切壁が
    設けられ、この仕切壁によって半径方向内側の第1の環
    状空間と、半径方向外側の第2の環状空間とに仕切ら
    れ、前記内周壁に形成された前記複数個の炎孔は前記第
    1の環状空間に連通され、前記外周壁に形成された前記
    複数個の炎孔は前記第2の環状空間に連通されているこ
    とを特徴とする請求項11記載のバーナ装置。
  13. 【請求項13】 混合ガス空間を規定するバーナハウジ
    ングと、前記バーナハウジングに接続され、前記混合ガ
    ス空間に燃焼用混合ガスを導入するための混合ガス導入
    管とを備え、前記バーナハウジングの上端部には複数個
    の炎孔が形成され、前記混合ガス空間に導入された燃焼
    用混合ガスが前記複数個の炎孔を通して噴出されるバー
    ナ装置において、 前記複数個の炎孔の外側開口の下端部には、前記混合ガ
    ス空間に向けて延びる凹部が形成されていることを特徴
    とするバーナ装置。
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