JPH1163417A - 2段燃焼器 - Google Patents

2段燃焼器

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JPH1163417A
JPH1163417A JP23906697A JP23906697A JPH1163417A JP H1163417 A JPH1163417 A JP H1163417A JP 23906697 A JP23906697 A JP 23906697A JP 23906697 A JP23906697 A JP 23906697A JP H1163417 A JPH1163417 A JP H1163417A
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JP
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combustion
flame
premixed gas
gas
primary
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JP23906697A
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Yoshiro Takemura
與四郎 竹村
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Original Assignee
Ebara Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安定燃焼を実現するとともに、通常の空気比
において更に低NOx 化を図った燃焼ができるようにし
た2段燃焼器を提供する。 【解決手段】 筒体4と、筒体4の内側に配設された柱
体3と、筒体4と柱体3とを接続し保炎室6を区画する
ように配設された底板5とからなり、底板5の近傍の筒
体4又は柱体3から保炎室6内部に予混合気を噴出し旋
回流を形成する1次炎孔12,13と、該1次炎孔1
2,13から下流側の保炎室6内部に筒体4又は柱体3
から予混合気を噴出する2次炎孔14とを備え、1次炎
孔12,13から理論空気比より大きな空気比の希薄予
混合気Pを旋回噴出し、2次炎孔14から理論空気比よ
り小さな空気比の過濃予混合気Rもしくは燃料ガスを噴
出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばボイラ等の
流体加熱器等に設けられるガス燃焼用の2段燃焼器に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】予混合燃焼は、低NOx 燃焼が可能であ
ることから、近年、ボイラやガスタービン等に広く使用
されている。この予混合燃焼の燃焼特性を図11に示
す。この図から、空気比が1の理論空気比付近でNOx
排出値が最大となり、空気比を大きくして燃料希薄燃焼
にすると、NOx 排出値が低減し、更に空気比を大きく
すると、CO排出値が増大してやがて消炎する特性をも
っていることが判る。
【0003】この特性を利用し、燃料を希薄にして低N
Ox 燃焼を行うと、空気比が大きいために同一燃焼量に
対する燃焼ガス量が増大して排ガス損失が大きくなり、
熱効率が低下する。逆に、熱効率の向上を図るべく、空
気比を理論空気比に近づけると、上述のようにNOx
出値が増大して低NOx 燃焼を実現できない。このよう
に、予混合燃焼においては、熱効率の向上、即ち排ガス
損失の減少と低NOx 燃焼とは相矛盾する関係にある。
【0004】これに加えて、予混合燃焼では安定燃焼で
きる空気比の範囲が一般に狭く、騒音や振動等を伴った
異常燃焼が発生しやすい特性があって、問題を一層複雑
にしている。例えば、空気比を大きくすると、COを発
生する前に振動音を出し始めて、燃焼を維持することが
難しくなる場合がある。
【0005】そこで、これらの問題を解決し通常の空気
比における低NOx 化を図るため、例えば濃淡燃焼式、
2段燃焼式、自己排ガス再循環式、火炎冷却式、或いは
これらを組み合わせたもの等が種々提案されている。
【0006】前記濃淡燃焼式バーナの一例を図12に示
す。これは理論空気比より大きな空気比の希薄予混合気
Pと、小さな空気比の過濃予混合気Rとを互いに分離し
た状態で同時に燃焼器(バーナ)に供給して、燃焼面S
に過濃燃焼域と希薄燃焼域を交互に作り出すことによ
り、NOx 排出値が最も高くなる理論空気比付近の空気
比での燃焼を避けて、低NOx燃焼をさせるようにした
ものである。
【0007】2段燃焼式は、理論空気比より小さな空気
比の過濃予混合気を供給して1次燃焼させた後に、2次
空気を供給して緩慢に燃焼を行わせることにより、低N
Ox 燃焼を行わせるようにしたものである。自己排ガス
再循環式は、燃焼室内での火炎と燃焼ガスの流動特性を
利用し、燃焼ガスを再循環させて予混合気と混合するこ
とにより、火炎温度等を低減させて低NOx 燃焼を行わ
せるようにしたものである。また火炎冷却式は、伝熱管
等の冷物体によりNOx が生成し難い温度まで火炎を冷
却して、燃焼させるようにしたものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
ように、予混合燃焼は、その特性上の制約から安定燃焼
できる空気比の範囲が一般に狭く、前述のような燃焼方
式を採用すると、状況によっては安定燃焼範囲が一層狭
くなる場合もあって、実用化されている燃焼器の運転範
囲は、振動燃焼等の異常燃焼を引き起こさない狭い空気
比の範囲内に限られている場合が多い。このため、NO
x 排出値を低減できる燃焼条件であっても、実用上は異
常燃焼やCOの発生を避けるために燃焼できず、NOx
排出値の低減にも一定の限界があった。
【0009】本発明は上記事情に鑑みて為されたもの
で、安定燃焼を実現するとともに、通常の空気比におい
て更に低NOx 化を図った燃焼ができるようにした2段
燃焼器を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の2段燃焼器は、
筒体と、該筒体の内側に配設された柱体と、該筒体と柱
体とを接続し保炎室を区画するように配設された底板と
からなり、該底板の近傍の筒体又は柱体から前記保炎室
内部に予混合気を噴出し旋回流を形成する1次炎孔と、
該1次炎孔から下流側の前記保炎室内部に前記筒体又は
柱体から予混合気を噴出する2次炎孔とを備え、前記1
次炎孔から理論空気比より大きな空気比の希薄予混合気
を旋回噴出し、前記2次炎孔から理論空気比より小さな
空気比の過濃予混合気もしくは燃料ガスを噴出すること
を特徴とする。
【0011】これにより、1次炎孔から噴出する希薄予
混合気の旋回流により1次燃焼を行わせて、予混合燃焼
の欠点である不安定性を解決して安定性を高め、希薄燃
焼範囲を拡大して低NOx 化を図り、また2次炎孔から
噴出する過濃予混合気による2次燃焼では低酸素分圧の
もとで低NOx の緩慢燃焼を行って、1次及び2次燃焼
後で全体として空燃比を小さくした低NOx 燃焼を行う
ことができる。
【0012】ここに、前記2次炎孔が設けられている柱
体または筒体の該2次炎孔の下流側に燃焼ガスによる予
熱面を形成し、前記過濃予混合気もしくは燃料ガスが該
予熱面に沿って柱体または筒体の内部を流れるようにす
ることが好ましく、これにより、過濃予混合気もしくは
燃料ガスを、2次炎孔から保炎室に噴出させる前に燃焼
ガスで予熱することができる。
【0013】更に、前記単位となる2段燃焼器を複数個
備え、これらを互いに隣接させつつ前記燃焼室の内部に
平面状に密に配列することができ、これにより、旋回炎
を複数個形成し、火炎を密集させて燃焼面当りの燃焼量
を増大させるとともに、円筒状でない角型等の燃焼室に
も適用することが可能となる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。図1及び図2は、本発明の第1の
実施の形態を示すもので、炉壁1に囲まれた燃焼室2の
内部には、同心円状の円柱体3と円筒体4とに挟まれ底
板5で閉塞させたリング状の保炎室6が設けられてい
る。ここに、前記円柱体3は先端に丸みを持たせたもの
で、円筒体4は該円柱体3の周囲を囲繞するものでそれ
ぞれ構成され、この円筒体3の燃焼室2側への突出高さ
は、円柱体3の燃焼室2側への突出高さより高く設定さ
れている。
【0015】そして、前記円筒体4は、燃焼室2の反対
側に延び、この燃焼室2の反対側に延びる円筒体4の内
周面で希薄予混合気Pを保持し導く希薄予混合気室10
が区画形成されているとともに、円筒体4の肉厚部に過
濃予混合気Rを保持し導く過濃予混合気室11が設けら
れている。
【0016】これにより、図示しない送風機から送られ
てきた空気を所定の比率のもとに多量と少量の2つの流
れに分け、その各々に燃料ガスを吹き込んで予混合気を
作り出すのであるが、その際、空気量が多量の側は理論
空気比よりも大きな空気比の希薄予混合気Pに、空気量
が少量の側は理論空気比よりも小さな空気比の過濃予混
合気Rになるようにそれぞれ混合して、この希薄予混合
気Pを希薄予混合気室10内に、過濃予混合気Rを過濃
予混合気室11内に個別に導いて保持するようになって
いる。
【0017】前記円柱体3の基端部には空間7aが設け
られ、この空間7aと前記保炎室6とは該保炎室6に向
けて略接線方向に延びる複数の1次炎孔12で連通され
る。また前記底板5にも、鉛直方向に延びて前記希薄予
混合気室10と保炎室6とを連通する複数の1次炎孔1
3が設けられている。一方、前記円筒体4の前記1次炎
孔12の下流側には、前記保炎室6の略接線方向に延び
て前記過濃予混合気室11と該保炎室6とを連通する複
数の2次炎孔14が設けられている。
【0018】次に、上記構成のバーナの動作について説
明する。希薄予混合気室10内に保持された希薄予混合
気Pは、円柱体3に設けられた1次炎孔12から保炎室
6に向けて旋回流を作り出すように噴出し、図示しない
着火元により点火されると、円筒体4の内側面側に旋回
炎を形成する。同時に、底板5に設けられた1次炎孔1
3から噴出する希薄予混合気Pに熱とラジカルを供給し
てここにも火炎を形成する。
【0019】ここで、1次炎孔12,13から噴出され
た希薄予混合気Pは旋回炎を保炎室6内に形成している
が、旋回炎は大きな空気比の下でも安定して燃焼できる
特徴を備えている。即ち、旋回しているために火炎相互
に熱とラジカルを供給し合い、また、火炎が円筒体4の
側壁面に沿って形成されることから、この側壁が加熱さ
れるとともに加熱された側壁により未燃予混合気が加熱
されて保炎性が高くなる。
【0020】これにより、通常であればCOを発生した
り消炎するような大きな空気比の希薄燃焼状態において
も、COを発生したり、振動燃焼を誘発することなく、
安定して燃焼し、低NOx 燃焼を実現することができ
る。つまり、従来よりも遙かに希薄な1次火炎による燃
焼が可能となり、希薄にすることによりNOx 排出値を
低減させて、1次火炎で生成するNOx 量を極めて僅か
にすることができる。
【0021】そして、円筒体4に設けられた2次炎孔1
4から、過濃予混合気室11に保持された過濃予混合気
Rが希薄予混合気Pと同一方向に旋回しつつ保炎室6に
向かって噴出する。すると、この2次炎孔14は、円柱
体3に設けられた1次炎孔12の下流側の1次火炎の燃
焼が完了した位置に噴出するように位置しており、希薄
予混合気Pには理論空気量に対して供給される実際の空
気量が多く、1次火炎の燃焼ガスは多くの残存酸素を含
んでいて、且つ高温状態にあるため、この高温の残存酸
素と2次炎孔14から噴出される過濃予混合気Rが円筒
体4の内周面に沿って旋回し混合して燃焼を開始する。
【0022】即ち、旋回している1次火炎は円筒体4の
内周面に定在しているが、この燃焼ガス中に2次炎孔1
4からの過濃予混合気Rが噴出するため、旋回による優
れた混合力により両者の温度、酸素及び燃料濃度が均質
になる。そして、過濃予混合気Rは多量の1次火炎の燃
焼ガスの高温熱により燃焼を開始するが、ここで1次火
炎の燃焼ガスの酸素分圧は空気の場合よりも遙かに低い
ため、ここでの燃焼は緩慢となって生成されるNOx
極めて僅かになる。このように、1次火炎の高温熱によ
り2次燃焼の保炎性が維持されて安定燃焼を行うことが
できる。
【0023】そして、旋回炎を形成すると旋回の中心部
の気流の圧力が低下して、中心部に火炎の先方から炎孔
に向けて逆流する自己循環流が発生し、この循環流が2
次予混合気および1次火炎の燃焼ガスと混合して低NO
x 性を向上させる作用をする。しかも、過濃予混合気R
が燃焼すると還元性雰囲気を作り出して脱硝反応も起き
るため、1次希薄燃焼により生成した僅かなNOx を還
元して、一層低NOx 排出値とすることができる。ま
た、この2次燃焼も1次燃焼と同様に旋回により保炎さ
れているため、燃焼安定性が優れている。
【0024】このようにして、1次希薄燃焼により生じ
た残存酸素の大部分は、低NOx 緩慢燃焼を行う2次燃
焼により消費されて、2次燃焼後の排ガス中の残存酸素
量は減少し、2次燃焼を経過した後では空気比が低い燃
焼を行ったことになる。
【0025】以上のように、火炎を旋回させて燃焼させ
ることにより、低NOx の1次希薄燃焼を行い、残存酸
素と高温熱を利用して低酸素分圧下のもとに低NOx
2次緩慢燃焼を行って、低NOx 化と空燃比を小さくし
た燃焼を同時に実現することができる。
【0026】ここに、1次燃焼には多量の希薄予混合気
Pが使用され、2次燃焼には比較的少量の過濃予混合気
Rがそれぞれ使用されるため、1次炎孔の面積は広く、
2次炎孔の面積は狭くする必要がある。この点から、底
板5に1次炎孔13を設けることは有効であるが、燃焼
容量によっては底板5に1次炎孔13を設けなくてもよ
い。燃焼容量が小さい場合には、底板5に1次炎孔13
を設けずシンプルな構成にすることができる。このこと
は、以下の各実施の形態においても同様である。
【0027】図3及び図4は、本発明の第2の実施の形
態を示すもので、これは、円柱体3の先端を丸みを持た
せて閉塞させた中空体20で構成し、この中空体20を
燃焼室2の反対側に延ばして、この中空体20の中空部
20aを過濃予混合気Rを保持し導く過濃予混合気室1
1とし、更に円筒体4と底板5とを一体に成形し、この
円筒体4と前記中空体20で囲まれた空間を希薄予混合
気Pを保持し導く希薄予混合気室10とする。そして、
前記円筒体4の内周面側に、保炎室6に向かって略接線
状に延びて該保炎室6と前記希薄予混合気室10とを連
通する1次炎孔12を、底板5に鉛直方向に延て保炎室
6と前記希薄予混合気室10とを連通する1次炎孔13
を、中空体20の前記1次炎孔12の下流側に、保炎室
6に向かって略接線状に延びて該保炎室6と前記過濃予
混合気室11とを連通する2次炎孔14をそれぞれ設け
たものである。
【0028】この実施の形態にあっても、前記第1の実
施の形態と同様に、低NOx の1次希薄燃焼を行い、残
存酸素と高温熱を利用して低酸素分圧下のもとに低NO
x の2次緩慢燃焼を行って、低NOx 化と空燃比を小さ
くした燃焼を同時に実現することができる。
【0029】ここに、図5及び図6に示すように、燃焼
室2内に複数個(図示では合計8個)の単位となる上記
図1乃至図4に示す燃焼器を互いに隣接させつつ平面状
に密に配列することもできる。これにより、保炎室6を
小径化して1個の燃焼器の小型化を図るとともに、この
燃焼器を平面状に密接配置することにより、小径の旋回
炎を複数個形成することができる。前記図3及び図4に
示す例の場合、火炎は保炎室6の周辺部に形成されて中
央部に形成されないが、このように構成することによ
り、火炎を密集させて燃焼面当りの燃焼量を増大させる
ことができる。しかも、円筒状でない燃焼室、例えば矩
形の燃焼室に対してもこの燃焼器が取り付け可能とな
り、適用範囲を拡大することができる。
【0030】このように、燃焼室2内に複数個の単位と
なる燃焼器を互いに隣接させつつ平面状に密に配列でき
ることは、前記第1の実施の形態及び以下の各実施の形
態においても同様である。
【0031】図7は、本発明の第3の実施の形態を示す
もので、これは、円柱体3を構成する中空体20の内部
を中央孔を有する塞板21で上下に2分割するととも
に、この塞板21に管路22の先端を連結し、この管路
22の内部を過濃予混合気Rを保持し導く過濃予混合気
室11とし、更に円筒体4を構成する円筒体4と底板5
とを一体に成形し、この円筒体4と前記管路22で囲ま
れた空間を希薄予混合気Pを保持し導く希薄予混合気室
10とする。そして、前記中空体20の塞板21で仕切
られた基端部側に、保炎室6に向かって略接線状に延び
て該保炎室6と前記希薄予混合気室10とを連通する1
次炎孔12を設ける。そして、底板5に鉛直方向に延て
保炎室6と前記希薄予混合気室10とを連通する1次炎
孔13を設ける。そして、中空体20の前記塞板21で
仕切られた先端側に、保炎室6に向かって略接線状に延
びて該保炎室6と前記過濃予混合気室11とを連通する
2次炎孔14を設けたものである。
【0032】このように、円柱体3を構成する中空部2
0に1次炎孔12及び2次炎孔14を設けることによ
り、円筒体4で過濃混合気室11を構成する管路22を
保持する必要をなくして、薄く且つ単純な形状にするこ
とができる。
【0033】図8は、本発明の第4の実施の形態を示す
もので、この実施の形態の前記第1の実施の形態と異な
る点は、円筒体4を構成する円筒体4を燃焼室2側に突
き出して延長させ、この円筒体4の突出部の内周面をガ
ス燃焼の予熱面30とするとともに、燃焼室2内に位置
する円筒体4の内部に円筒状の仕切板31を配置して、
この仕切板31の外側に過濃混合気室11に連通する外
流路32を、内側に該外流路32と円筒体4の先端で連
通し前記予熱面30に沿って延びる内流路33を形成し
た点である。
【0034】この実施の形態では、過濃予混合気Rは、
燃焼室2内で円筒体4の外流路32から内流路33を流
れ、この内流路33を流れる間に燃焼ガスで予熱され
る。その後、2次炎孔14から保炎室6に旋回しつつ噴
出される。このため、予熱により2次燃焼を起こし易く
して燃焼性を向上させ、しかもCOを発生することなく
安定燃焼を維持することができる。
【0035】図9は、本発明の第5の実施の形態を示す
もので、この実施の形態の前記第2の実施の形態と異な
る点は、円柱体3を構成する中空体20を燃焼室2側に
突き出して延長させた点である。この中空体20の突出
部をガス燃焼の予熱面40とするとともに、この中空体
20の内部にこのほぼ先端まで達する内管41を配置し
て、この内管41の内部を過濃予混合気Rを保持し導く
過濃予混合気室11とする。更に、中空体20と内管4
1との間の中空部の2次炎孔14より基端側に塞板42
を配置して、中空体20と内管41との間に予熱面40
に沿って延びる流路43を形成している。
【0036】この実施の形態では、過濃予混合気Rは、
前記流路43を流れる間に、中空部20の外側を先方か
ら炎孔に向けて逆流する自己循環流等の燃焼ガスにより
予熱され、これにより、2次燃焼を起こし易くして、燃
焼性を向上させ安定燃焼を一層高めることができる。
【0037】図10は、本発明の第6の実施の実施の形
態を示すもので、この実施の形態の前記第3の実施の形
態と異なる点は、円柱体3を構成する中空体20を燃焼
室2側に突き出して延長させ、この中空体20の突出部
をガス燃焼の予熱面50とするとともに、管路22をこ
の中空体20のほぼ先端まで延長させて、中空体20と
管路22との間に予熱面50に沿って延びる流路51を
形成した点にある。
【0038】なお、前記各実施の形態においては、2次
炎孔から過濃予混合気Rを噴出するようにした例を示し
ているが、この過濃予混合気Rの代わりに空気を含まな
い燃料ガスを噴出するようにしても良い。このように、
燃料ガスを噴出するようにすると、過濃予混合気のため
に空気を分流させる必要がなく、また空気と燃料ガスを
混合する混合器を1つ削減させて、構造が簡単で且つ安
価な構成にすることができる。
【0039】また、2次炎孔を略接線方向に設けること
により、過濃予混合気Rを旋回させつつ噴出するように
しているが、旋回力の弱い半径方向に設けるようにして
も良い。即ち、1次火炎の旋回力を利用して、過濃予混
合気もしくは燃料ガスを1次火炎の燃焼ガスと混合して
燃焼させるようにしても良い。
【0040】更に、前記各実施の形態のように、炎孔を
多数の小孔で構成することにより、予混合気または燃料
ガスが炎孔を通過する際の通気損失を小さくすることが
できる。また、これらの燃焼器を形成する材料としては
セラミックスや耐熱金属材が好適である。
【0041】更に上記実施形態は、筒体として円筒体
を、柱体として円柱体を用いる例について説明したが、
角形又は楕円形のものを用いても勿論よい。
【0042】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれ
ば、旋回燃焼方式を採用することにより、1次燃焼では
予混合燃焼の欠点である不安定性を解決して安定性を高
め、希薄燃焼により低NOx 燃焼を行い、また、2次燃
焼では低酸素分圧のもとで低NOx 緩慢燃焼を行い、全
体として1次及び2次燃焼後では空燃比を小さくした低
NOx 燃焼を行うことができる。
【0043】また、保炎室を小径化して1個の燃焼器を
小型化するとともに、単位となる燃焼器の複数個を平面
状に密接配置することにより、小径の旋回火炎を複数個
形成して、燃焼面当たりの燃焼量を増大させるととも
に、円筒体でない燃焼室、例えば矩形の燃焼室に対して
もこの燃焼器を取付けられるようにすることができる。
【0044】更に、2次炎孔を円筒体又は円柱体側面に
設けることにより、1次旋回炎が定在して高温域にある
保炎室に向けて2次炎孔から過濃予混合気もしくは燃料
ガスを噴出して2次燃焼を活発化させたり、1次炎孔と
2次炎孔を共に円柱体を構成する中空体に設けることに
より、円筒体を構成する円筒体を薄くしてコンパクト化
を図ることができる。
【0045】また、2次炎孔が設けられている円柱体ま
たは円筒体の該2次炎孔の下流側に燃焼ガスによる予熱
面を形成し、前記過濃予混合気もしくは燃料ガスが該予
熱面に沿って円柱体または円筒体の内部を流れるように
することにより、2次燃焼を起こし易くして、燃焼性を
向上させ安定燃焼を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す断面図。
【図2】図1のA−A線断面図。
【図3】本発明の第2の実施の形態を示す断面図。
【図4】図3のB−B線断面図。
【図5】複数の単位となる燃焼器を備えた第2の実施の
形態の変形例を示す平面図。
【図6】図5のC−C線断面図。
【図7】本発明の第3の実施の形態を示す断面図。
【図8】本発明の第4の実施の形態を示す断面図。
【図9】本発明の第5の実施の形態を示す断面図。
【図10】本発明の第6の実施の形態を示す断面図。
【図11】予混合燃焼の燃焼特性を示すグラフ。
【図12】従来の濃淡燃焼式バーナの断面図。
【符号の説明】
2 燃焼室 3 円柱体 4 円筒体 5 底板 6 保炎室 10 希薄予混合気室 11 過濃予混合気室 12,13 1次炎孔 14 2次炎孔 20 中空体 30,40,50 予熱面 32,33,43,51 流路 P 希薄予混合気 R 過濃予混合気

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筒体と、該筒体の内側に配設された柱体
    と、該筒体と柱体とを接続し保炎室を区画するように配
    設された底板とからなり、該底板の近傍の筒体又は柱体
    から前記保炎室内部に予混合気を噴出し旋回流を形成す
    る1次炎孔と、該1次炎孔から下流側の前記保炎室内部
    に前記筒体又は柱体から予混合気を噴出する2次炎孔と
    を備え、前記1次炎孔から理論空気比より大きな空気比
    の希薄予混合気を旋回噴出し、前記2次炎孔から理論空
    気比より小さな空気比の過濃予混合気もしくは燃料ガス
    を噴出することを特徴とする2段燃焼器。
  2. 【請求項2】 前記2次炎孔が配設された筒体又は柱体
    の該2次炎孔の下流側に過濃予混合気もしくは燃料ガス
    の予熱面を形成したことを特徴とする請求項1記載の2
    段燃焼器。
  3. 【請求項3】 前記請求項1又は2に記載の2段燃焼器
    を単位とし、該燃焼器を互いに隣接させつつ、平面状に
    密に配列したことを特徴とする2段燃焼器。
  4. 【請求項4】 前記底板から前記保炎室内部に予混合気
    を噴出する1次炎孔を更に備えたことを特徴とする請求
    項1乃至3に記載の2段燃焼器。
  5. 【請求項5】 前記筒体は円筒体であり、前記柱体は円
    柱体であることを特徴とする請求項1又は2に記載の2
    段燃焼器。
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