JP4019572B2

JP4019572B2 - ガスバーナ

Info

Publication number: JP4019572B2
Application number: JP26305499A
Authority: JP
Inventors: 明伸藤村
Original assignee: 有限会社藤村製作所
Priority date: 1999-09-17
Filing date: 1999-09-17
Publication date: 2007-12-12
Anticipated expiration: 2019-09-17
Also published as: JP2001090909A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガスバーナに関するもので、特には、業務用に適したガスバーナに関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
業務用ガスバーナには、特開平５ー２５６４１９号に開示されたものがある。このガスバーナは、図４に示したように、環状壁５０によって燃焼室５１を画成し、該環状壁５０の外周に環状の空気室５２を形成し、前記環状壁５０の内面下部全周にわたってガス混合気噴出口５３を臨ませ、前記環状壁５０の上部に、前記空気室５２と前記燃焼室５１とを連通し、かつ周方向に沿う方向へ向けて二次空気吐出孔５４を貫設し、該二次空気吐出孔５４から吐出される二次空気によって前記燃焼室５１の上部で前記二次空気と前記ガス混合気噴出口５３から噴出されるガス混合気を旋回させながら混合して燃焼を行なうものである。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このガスバーナは、安定した燃焼，火力等の燃焼機能としては、優れているものの、他の業務用ガスバーナと同様に燃焼音が大きく、調理人によっては、気になるところである。
【０００４】
そこで、本発明の目的は、燃焼機能を維持しかつ燃焼音を低減したガスバーナを提供することにある。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
発明者は、燃焼機能を維持しかつ燃焼音を低減するべく、鋭意研究した結果、環状壁のガス混合気噴出口の直上に半径方向に向けて二次空気を吐出させると、燃焼機能を損なうことなく、燃焼音が低減されることが実証された。
【０００６】
即ち、第１の発明のガスバーナでは、環状壁によって燃焼室を画成し、該環状壁の外周に環状の空気室を形成し、前記環状壁の内面下部全周にわたってガス混合気噴出口を臨ませ、前記環状壁の上部に、前記空気室と前記燃焼室とを連通し、かつ周方向に沿う方向へ向けて二次空気吐出孔を貫設し、該二次空気吐出孔から吐出される二次空気によって前記燃焼室の上部で前記二次空気と前記ガス混合気噴出口から噴出されるガス混合気を旋回させながら混合して燃焼を行なうガスバーナにおいて、前記環状壁の前記ガス混合気噴出口の直上に位置し、かつ半径方向に向けて前記空気室と前記燃焼室とを連通する二次空気の補助吐出孔を貫設している。
【０００７】
また、第２の発明のガスバーナでは、前記燃焼室の底面中央に、前記二次空気吐出口まで達する高さのブロックを設置している。
【０００８】
【発明の実施の形態】
図１乃至図３は、本発明に係るガスバーナを示している。このガスバーナでは、ガスバーナの外郭を画成する環状の外筒１と、該外筒１の下部を覆う底板２と、外筒１の内部を上下に区画する隔壁３と、該隔壁３に立設され、外筒１と同芯状に配置される内筒（環状壁）４と、外筒１と内筒２とによって画成される空間の上部を覆う天板５と、内筒２の内部を上下に区画する仕切り板６とによってハウジングが構成されており、仕切り板６の中心にはブロック７が載置されている。
【０００９】
このハウジングでは、仕切り板６の上部の内筒４で囲まれる部分が燃焼室８であり、内筒４，外筒１，天板５および隔壁３で画成される部分が上部空気室９，外筒１，隔壁３および底板２によって画成される部分が下部空気室１０である。また、内筒４内で、仕切り板６と隔壁３とに挟まれた空間がガス室１１である。
【００１０】
上記内筒４は、上段内筒４ａと下段内筒４ｂが重なり合うようにして一体化されたもので、下段内筒４ｂの内径は、上段内筒４ａの内径よりも小さく形成され、それらの会合部に段部４ｃを形成している。
そして、下段内筒４ｂの下部内面には、全周にわたって切欠き４ｄが形成されており、該切欠き４ｄの天井面と段部４ｃには、全周にわたって複数個（実施の形態では、２４個）のガス混合気噴出口１２が貫設されている。このガス混合気噴出口１２は、段部４ｃに開口が形成され、直線的に切欠き４ｄまで達するように形成することが好ましい。このようにした場合には、上方から針金等をガス混合気噴出口１２へ挿入することができ、該孔１２を掃除する際に有利である。
また、上段内筒４ａの上部には、複数個（実施の形態では２４個）の二次空気吐出孔１３ａ，１３ｂが２段に形成されている。それらの孔１３ａ，１３ｂは、内部上方に向け、かつ図２に示したように、周壁に沿った方向に向けて形成されている。
さらに、上段内筒４ａの下部には、図３に示したように、その全周にわたって等間隔に複数個（実施の形態では４個）の補助空気吐出孔１４が形成されている。この孔１４は、上段内筒４ａの中心へ向けて形成されており、その開口が上記ガス混合気噴出口１２の直上に位置されている。この補助空気吐出孔１４の数は、２〜６個が好ましく、ガスの種類によって適宜選定する。
【００１１】
上記底板２には、空気導入孔１５が形成されている。また、この底板２には、パイプ１６が貫設され、該パイプ１６の上端は隔壁３に挿通され、ガス室１１に開口している。
【００１２】
また、隔壁３の周縁には、複数個（実施の形態では６個）の孔１７が形成され、該孔１７は上部空気室９と下部空気室１０とを連通している。
【００１３】
そして、このように構成されたハウジングのパイプ１６には、アジャスタ１８によって調整された比較的に濃度の高いガス混合気がブロア１９によってガス室１１に供給され、そのガス混合気は燃焼室８へその軸芯と平行に上方へ向けて噴出される。それに伴って、空気導入孔１５からは下部空気室１０へ空気が導入され、その空気は孔１７を経て上部空気室９へ導入され、二次空気吐出孔１３を経て燃焼室８へ導入される。そして、その空気は燃焼室８で旋回流を生じさせ、燃焼室８へ供給されたガス混合気と混合される。また、上部空気室９に導入された空気の一部は、補助空気吐出孔１４を経て燃焼室８に導入される。
【００１４】
【実施例】
実施例では、外径２００ｍｍ，高さ１５７ｍｍの外筒１を有し、直径３ｍｍのガス混合気噴出口１２を２４個，直径６ｍｍの二次空気吐出孔１３を上下段各２４個，直径４ｍｍの補助空気吐出孔を４個が各々形成したガスバーナを使用した。
そして、各補助空気吐出孔１４の位置をガス混合気噴出口１２に一致させ、最大風量３．０ｍ^３／ｍｉｎ，最大静圧５０ｍｍＡｇのブロア１９を使用してガス混合気を供給して燃焼させた。
その結果、補助空気吐出孔１４の位置をガス混合気噴出口１２からずらして配置させた場合に較べ、本発明のガスバーナは、約３０％程度、燃焼音が減少した。
また、ブロック７を設置して測定したところ、燃焼音はさらに低減された。
なお、このブロック７の高さを下段の二次空気吐出孔１３ｂの上縁よりも高くした場合には、炎がリフトし、また下段の二次空気吐出孔１３ｂの下縁よりも低くした場合には炎が黄色になった。したがって、ブロック７の高さは、下段の二次空気吐出孔１３ｂの上縁よりも低く、下段の二次空気吐出孔１３ｂの下縁よりも高くすることが好ましい。
【００１５】
【発明の効果】
上記したように、本発明のガスバーナによれば、燃焼機能を低下させることなく、燃焼音を低減することができ、したがって調理環境の向上が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明に係るガスバーナの半部を示した斜視図である。
【図２】本発明に係るガスバーナにおける二次空気吐出孔での水平断面図である。
【図３】本発明に係るガスバーナにおける補助空気吐出孔での水平断面図である。
【図４】従来のガスバーナを示した縦断面図である。
【符号の説明】
１外筒
２底板
３隔壁
４内筒
４ａ上段内筒
４ｂ下段内筒
４ｃ段部
４ｄ切欠き
５天板
６仕切り板
７ブロック
８燃焼室
９上部空気室
１０下部空気室
１１ガス室
１２ガス混合気噴出口
１３ａ上段の二次空気吐出孔
１３ｂ下段の二次空気吐出孔
１４補助空気吐出孔
１５空気導入孔
１６パイプ
１７孔
１８アジャスタ
１９ブロア

Claims

環状壁によって燃焼室を画成し、該環状壁の外周に環状の空気室を形成し、前記環状壁の内面下部全周にわたってガス混合気噴出口を臨ませ、前記環状壁の上部に、前記空気室と前記燃焼室とを連通し、かつ周方向に沿う方向へ向けて二次空気吐出孔を貫設し、該二次空気吐出孔から吐出される二次空気によって前記燃焼室の上部で前記二次空気と前記ガス混合気噴出口から噴出されるガス混合気を旋回させながら混合して燃焼を行なうガスバーナにおいて、
前記環状壁の前記ガス混合気噴出口の直上に位置し、かつ半径方向に向けて前記空気室と前記燃焼室とを連通する二次空気の補助吐出孔を貫設したことを特徴とするガスバーナ。
前記燃焼室の底面中央に、前記二次空気吐出口まで達する高さのブロックを設置したことを特徴とする請求項１に記載のガスバーナ。