JPH11125055A - ヒンジ装置 - Google Patents

ヒンジ装置

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JPH11125055A
JPH11125055A JP9289296A JP28929697A JPH11125055A JP H11125055 A JPH11125055 A JP H11125055A JP 9289296 A JP9289296 A JP 9289296A JP 28929697 A JP28929697 A JP 28929697A JP H11125055 A JPH11125055 A JP H11125055A
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JP
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lid
pin
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closed
hinge device
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JP9289296A
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English (en)
Inventor
Atsushi Kondo
淳 近藤
Mitsumasa Ogiwara
光正 荻原
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Canon Finetech Nisca Inc
Original Assignee
Nisca Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】複写機等において蓋体を原稿読取り面に対し平
行状態を維持した状態で下方に移動させるシーケンスが
確保されるヒンジ装置の提供。 【解決手段】本体に固定して取り付けられる支持部材1
07と、支持部材上に軸支された回動部材104と、夫
々の一端が回動部材上の離間した位置及び他端が蓋体取
付け部材9上の離間した位置に軸支された第1のリンク
部材102及び第2のリンク部材3とよりなるヒンジ装
置があって、第1のリンク部材の回動部材への取付け部
にはカム102aが設けられ、回動部材の回動を制限す
るロックアーム105に設けたピン116とカムの直線
部とが当接し、リンクの動きを制限することにより、蓋
体が本体に対し、開かれた状態から閉じられる際には蓋
体の開き角度を大きく維持した後に小さい角度に狭めら
れ、本体の上面に接触状態に閉じられた時には角度を最
小にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、本体に対して蓋体
を接合するためのヒンジ装置に関し、特に、複写機若し
くはファクシミリ装置等(以下、「画像形成装置」とい
う)の上面に設けられる原稿読み取り面を覆うための蓋
若しくは該原稿読み取り面上に設置される自動原稿送り
装置を開閉可能に支持するためのヒンジ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】画像形成装置においては、原稿読み取り
面を構成するガラス面(以下、「プラテンガラス」とい
う)の下方から光を放射し、読み取り面上に置かれた原
稿からの反射光を読み取ることにより、原稿面上の画像
情報を取得する。画像形成装置に読み取らせる原稿は、
一枚のシートの場合もあれば所定のページに開かれた厚
手の本の場合もある。原稿の読み取り操作時には何れの
場合も、光の装置外部への放散を防止すると共に、画像
の読み取りを鮮明に且つ正確に行うために、読み取り面
を覆う蓋を用いて原稿面を読み取り面に押圧する。
【0003】蓋はヒンジを介して画像形成装置の上部に
取り付けられる。通常のヒンジ機構は、本体に固定され
る第1のプレートと蓋体に固定される第2のプレートが
共通の一つの回転軸を中心に回動自在に結合されること
により、蓋体が回転軸を中心に回動し、これによって本
体上の一つの面を開閉するように構成されている。
【0004】また、画像形成装置の上には、読み取るべ
き複数枚の綴じられていないバラのシートを一枚ずつ画
像形成装置の読み取り面に連続的に送出するための自動
原稿送り装置が付設される場合がある。このような場合
においては自動原稿送り装置自体が前記した蓋の役割を
も担うこととなる。
【0005】画像形成装置により厚手の本等の所定ペー
ジを読み取らせる操作をする場合、読み取り面を覆う蓋
若しくは自動原稿送り装置が、画像形成装置に対して上
記した通常のヒンジ機構によって取り付けられている
と、厚手原稿の一方の端部のみを読み取り面に対して押
圧することとなるため、その綴じ部を痛めることとな
り、書籍の縫製を壊してしまうことがある。さらには、
プラテンガラスの一部分のみが大きな押圧力によって押
されることにより、プラテンガラスが破損する場合があ
る。
【0006】本体と自動原稿送り等のような、2つに装
置を開閉して厚手原稿を挟む場合に生じる好ましくない
事態を防止するためには、一方の装置に対する他方の装
置(以下、他方の装置を「蓋体」という)が読み取り面
に対して平行に上下して厚手原稿の上面を平均的に押圧
するように構成されることが望まれる。
【0007】このため、従来から、本体の読み取り面に
対して蓋体を扉状に開閉させるためのヒンジ動作と、蓋
体を読み取り面に平行に上下動させるヒンジ装置が用い
られてきた。
【0008】このような従来技術の一例が、特公平5−
9597号公報に開示されている。当公報において開示
されているヒンジ装置(以下、「第1従来技術」とい
う)を図16に示す。ここに示されるように、当該第1
従来技術は、図16Aに示すとおり、本体に取り付けら
れる本体取付用フレーム8と、蓋体100に取り付けら
れる可動ヒンジ1と、該可動ヒンジ1を回転自在に軸支
する固定ヒンジ2と、本体取付用フレーム8に対して固
定ヒンジ2を上下動可能に連結する平行リンク11とに
よって構成されている。そして、図16C乃至Eに示す
とおり、厚手の原稿の場合は、蓋体のヒンジ操作を行っ
た後に、蓋体の内側を厚手原稿の縁に押し当て当該当接
線を支点に蓋体のリフト操作を行うようにしている。こ
のような構成により、当公報は、当該第1従来技術に係
るヒンジ装置においては、固定ヒンジ2は本体取付用フ
レーム8に平行リンク11を介して取り付けられている
のでその上下動は前記リンク11により円運動と略同一
の動きとなる。このため、厚物の原稿102の場合に原
稿押さえ蓋100の回転力が固定ヒンジ2に伝達された
とき固定ヒンジ2はスムースに上動することができる。
また、この蝶番装置は、固定ヒンジ2を本体取付フレー
ム8に平行リンク11を介して連結することによってリ
フター機構を一体的に組み込んでユニット化することが
でき、これにより1個の蝶番で本来の開閉機能とリフタ
ー機能を併せて奏することができる、としている。
【0009】他の従来技術の例として、実公昭61−2
0587号公報に開示されている原稿圧着板開閉装置
(以下、「第2従来技術」という)が挙げられる。該装
置は図17に示すとおり、本体側に取り付けられたリフ
ターAと該リフターAに取り付けられたヒンジBとによ
って構成され、ヒンジBで原稿圧着板Dを開閉させるよ
うにすると共に、リフターAをベースプレート1と、該
ベースプレート1に原稿圧着板Dの開閉方向と直交する
方向に回動自在となるように取り付けられた一対の第1
昇降アーム3と、この第1昇降アーム3の各々の自由端
側に回動自在に取り付けられた同じく一対の第2昇降ア
ーム5と、この第2昇降アーム5の各々の自由端側に取
り付けられたブラケット6で構成し、このブラケット6
に前記ヒンジBを取り付けた構成を採用している。これ
により、コンタクトガラス上に厚い本の原稿を置いて
も、原稿圧着板を閉じた際に手前側が跳ね上がることな
く、水平状態でこの厚い原稿上面を覆うことができ、原
稿圧着板が曲がったり、光が外部へ漏れたり、或いは外
光が光学系内に侵入して鮮明なコピーを阻害したりする
ことがないという作用効果を奏する、としている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記した第1
従来技術に係るヒンジ装置においては、本体装置の画像
読み取り面にセットされた厚手原稿本の縁辺と押圧部材
たる蓋体とが接触係合しながら蓋体の押圧動作が継続さ
れつつ蓋体のリフト動作が行われるものであり、ヒンジ
動作とリフト動作の両動作間に連係性が無く、操作者
は、蓋体の一方の側辺を開閉するための開閉操作と、蓋
体全体を上下動させるためのリフト操作を別個に行う操
作を強いられることとなって、蓋体の操作が容易には行
われ得ない。さらに、蓋体が原稿の厚さに応じて読み取
り面に対して平行に上下移動するようには構成されてい
ないことから、原稿を読み取り面へのセットした後蓋体
を閉じる際に、原稿を読み取り面に対して図16の左右
方向にズラせてしまう摺動力を与えてしまうことがあ
る。
【0011】また、上記した第2従来技術に係る原稿圧
着板開閉装置においては、開閉動作のためのヒンジ機構
と上下動作のためのジャッキ方式によるリフト機構が別
個に独立して設けられていることから、構造が重複的で
あってコスト高であり、さらには、第1従来技術に係る
ヒンジ装置と同様、操作者は、蓋体の一方の側辺を開閉
するための開閉操作と、蓋体全体を上下動させるための
リフト操作を別個に行う操作を強いられることとなり、
蓋体の操作は容易ではない。
【0012】
【課題を解決するための手段】このような従来技術の課
題に鑑み、本発明に係るヒンジ装置においては、蓋体の
一端を単に上下に開閉動作させる単一の操作によって、
本体装置に対する蓋体のヒンジ動作に上下動作を伴わせ
るようにすると共に、当該ヒンジ動作と当該上下動作に
一定のシーケンスを与え、少なくとも蓋体が開状態から
閉状態に遷移する際には、先ずヒンジ動作が行われ、蓋
体が読み取り面上所定距離上に成った後に、蓋体を読み
取り面に対して平行状態を維持した状態で下方に移動さ
せるように強制させるべく、本体に固定して取り付けら
れた支持部材と、前記支持部材上に軸支され前記支持部
材に対して回動する回動部材と、夫々の一方の端部が前
記回動部材上の離間した位置において軸支された第1の
リンク部材及び第2のリンク部材とから成るリンク部材
と、前記本体に付設される蓋体に固定して取り付けられ
る蓋体取付部材であって、前記第1のリンク部材と前記
第2のリンク部材の夫々の他方の端部が該蓋体取付部材
上の離間した位置において軸支された蓋体取付部材と、
一方の端部が前記支持部材に軸支され、他方の端部が前
記リンク部材と係合する係止部材と、から成り、前記係
止部材は、前記蓋体が前記本体に対して閉じられた状態
から開かれる際には、前記回動部材との成す角度を大き
い角度に拡げるようになし、前記蓋体が前記本体に対し
て開かれた状態から閉じられる際には、前記角度を大き
い角度を維持した後に小さい角度に狭められ、そして、
前記蓋体が前記本体の上面に接触状態に閉じられた時に
は前記角度を最小にするようになし、以て、前記蓋体
は、前記蓋体が閉じられた状態から開かれた状態に遷移
する際には前記本体の上面に対して所定距離だけ上方に
移動しつつ前記回動部材が回動することによって開き、
前記蓋体が開かれた状態から閉じられた状態に遷移する
際には前記回動部材が回動した後に前記本体の上面に対
して下方に平行移動することによって閉じる、ように構
成した。
【0013】ここで、前記第1のリンク部材及び前記第
2のリンク部材における、前記一方の端部の2つの回転
軸と前記他方の端部の2つの回転軸とを結ぶ該回転軸の
垂直断面上の4本線が、略平行四辺形を形成する。ま
た、前記蓋体は、その開閉に伴って前記略平行四辺形が
変形することにより前記本体の上面の垂直方向に所定距
離だけ平行に上下移動すると共に、前記支持部材と前記
回動部材との回転軸を中心に回動動作するように構成さ
れ、前記蓋体が前記本体の上面に対して上方に移動する
際に該略平行四辺形は拡げられ、前記蓋体が下方に平行
移動す際に該略平行四辺形は狭められる、ように構成さ
れる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るヒンジ装置の
詳細について図を参照して説明する。
【0015】図1は、開閉する蓋体を有する複写機等の
画像形成装置本体上部に取り付けられ、その蓋体の開閉
を行うためのヒンジ装置1の透過側面図を示している。
尚、点線は、隠れた部分を示している。ヒンジ装置1
は、本体上部に固定して取り付けられ、支持部材として
働くベース7を有している。また、ヒンジ装置1の上部
には、本体の付設するための蓋体(図示せず)と固定し
て取り付けられる蓋体取付部材であるリフトアーム9を
有している。そして、リフトアーム9には、蓋体が矢印
Aの方向に延びて取り付けられる。従って、後述により
詳細に説明するが、蓋体は、リフトアーム9の回転移動
と上下移動によって、本体上面に設けられたプラテンガ
ラス上に原稿等をセットしやすいようにしたり、あるい
は厚手の原稿等を上から平行に押さえるために上下に昇
降する。
【0016】アーム4の一端は、アーム4がピンg18
を中心にして回転可能なようにそのピンg18で軸支さ
れて、ベース7と連結されている。アーム4の他端で
は、前リンク2がピンc14を中心に回転可能なよう
に、前リンク2の一端がそのピンc14によって軸支さ
れてアーム4と連結されている。そして、アーム4の中
間部分では、後リンク3がピンd15を中心に回転可能
なように、後リンク3の一端がそのピンd15で軸支さ
れ、アーム4と連結されている。更に、ピンg18の付
近でベース7に取り付けられたピンf17と、ピンc1
4からやや離れた位置で前リンク2に取り付けられたピ
ンh19との間でスプリング8が連結されている。前リ
ンク2の他端は、ピンa12を中心にリフトアーム9と
前リンク2が相対的に回転可能なように、そのピンa1
2によって軸支され、リフトアーム9と連結されてい
る。そして、前リンク2とほぼ平行に延びた後リンク3
の他端は、ピンb13を中心にリフトアーム9と後リン
ク3が相対的に回転可能なように、そのピンb13によ
って軸支され、リフトアーム9と連結されている。ピン
a12からピンc14、ピンd15、ピンb13、そし
てピンa12の順にその各ピンの中心点で結ばれる線
は、ほぼ平行四辺形をなしている。そして、前リンク2
と後リンク3が、夫々ピンc14とピンd15を中心に
回転することによって、その平行四辺形は形を変える。
そして、その平行四辺形が広げられたとき、リフトアー
ム9が平行に上昇し、狭められたときは、逆に下降す
る。従って、形を変えるその平行四辺形によって、図示
しない蓋体の昇降移動を調整することができる。そし
て、その平行四辺形の拡がりは、アーム4の一辺4aに
よって、前リンク2の時計方向の回転が制限されている
ため、それ以上リフトアーム9が上方に移動することが
ない。また、蓋体は、アーム4の回転に応じてリフトア
ーム9が回転することによって、開閉が行われる。従っ
て、アーム4は、蓋を開閉するための回動部材として機
能する。尚、リフトアーム9の上下動の移動距離は、先
に平行四辺形の辺の大きさと拡がりに依存する。従っ
て、蓋体が押さえることができる原稿等の厚さは、その
平行四辺形の辺の大きさと拡がりに依存するため、使用
予定の原稿等の厚さに適応できるように、前リンク2と
後リンク3の大きさや相互の間の距離を定めればよい。
【0017】図2〜図4を使用して、ヒンジ装置1の動
作をより詳細に説明する。図2は、図示しない蓋体が閉
じられた状態のまま、すなわち、アーム4が閉状態に維
持され回転しない状態のまま、前リンク2と後リンク3
のみがアーム4に対して相対的に回転移動することによ
って、リフトアーム9が平行に上下運動を行う過程を示
している。これによって、蓋体は、本体上部のプラテン
ガラスの面と平行に保ったままに昇降運動することがで
きる。図3は、前リンク2と後リンク3の回転移動は行
わず、すなわち、リフトアーム9とアーム4との相対的
な位置は変化しないで、アーム4のみが、ピンg18を
中心に回転することによって、蓋体が閉状態と開状態と
の間で遷移する過程を示したものである(これをヒンジ
動作という)。そして、図4は、図2を参考に説明した
前リンク2と後リンク3の回転と、図3を参考に説明し
たアーム4の回転とが同時に起こった場合の、リフトア
ーム9の開閉回転と上下動の過程を示したものである。
このように、図1で示したヒンジ装置1は、蓋体のヒン
ジ動作と昇降動作を独立に、又は同時に行うことができ
る。従って、画像形成装置本体上部のプラテンガラスの
面に置いた厚い原稿等を蓋体で閉じる際にも、その厚さ
に応じて蓋体の上下位置を確保することができる。そし
て、ヒンジ動作のためのアーム4自体に平行して上下動
するアーム2、3を有したことによって、蓋を上昇状態
のままにして閉じ、その後に蓋を平行に下降させること
が容易にできるため、原稿等を傷めることがない。
【0018】図1で示したヒンジ装置1は、図2〜図4
で説明したように、蓋体のヒンジ動作と昇降動作を独立
して行えるものである。一方、図5で示したヒンジ装置
101は、蓋体の開閉の過程で、ヒンジ動作とリフトア
ーム9の上下動作を関連させ、その上下動作をヒンジ動
作の状態に応じて適宜制限することで、所定のシーケン
スに沿った蓋体の開閉と昇降を行うことができるように
したものである。
【0019】図5の透過側面図を参照して説明すると、
図1のヒンジ装置1と異なる点は、ロックアーム105
とピンe116が新たな構成部品として加わったこと
と、前リンク2、アーム4、ベース7の形状が異なり、
夫々前リンク102、アーム104、ベース107に置
き換わった事である。
【0020】ベース107は、図1を参照して説明した
と同様に、ピンg18によって、アーム104を回転自
在に、そのアーム104の一端で結合されている。そし
て、アーム104は、図1のアーム4の一部が長穴のス
ライド開口部124と、前リンク102の時計回転を一
定限に制限するための一辺104aを有している。ま
た、前リンク102は、ピンc14の周囲部分に一部突
出したカム102aを有している。そして、前リンク1
02がピンc14を中心に回転するに応じて、カム10
2aが回転することでカム機構が働く。ロックアーム1
05は、その一端に僅かに穴が広がったスライド開口部
123を有し、その中にピンf17が挿入されている。
このピンf17は、ベース107に軸支されている。一
方、ロックアーム105の他端には、ピンe116が軸
支され、アーム104のスライド開口部124に挿入さ
れている。従って、ロックアーム105は、スライド開
口部123とスライド開口部124に沿って僅かに動く
ことができる遊びを有しているとともに、アーム104
の回転に応じて、ピンf17とピンe116を中心とし
て回転する。前リンク102のカム102aは、ほぼ直
線的なカム直辺部102bが形成されている。そして、
ピンe116は、そのカム102aのカム直辺部102
bに接触して、前リンク102の半時計周りの回転を制
限する。尚、その他の構成については、図1で説明した
ものと同様であるため、これ以上の説明を省略する。
【0021】次に、図6〜図8は、リフトアーム109
に取り付ける蓋体を閉じた状態、すなわちリフトアーム
109が傾かずに水平状態を保った状態から、蓋体を開
くまでの過程と、更にその開いた状態から元の閉じた状
態までのヒンジ装置101の遷移状態を示している。そ
して、ロックアーム105と前リンク102のカム10
2aによって、アーム104の回転位置と回転方向に応
じた前リンク102と後リンク3との間隔が調整され、
一定のシーケンスで蓋体のヒンジ動作と昇降とが行われ
る。
【0022】図6から順にその機構の作用とシーケンス
について説明する。図6(A)は、蓋体を閉じた状態で
あって、しかも、プラテンガラス上に原稿用紙が無い
か、又は薄い原稿用紙がある場合の、蓋体がプラテンガ
ラス面をほぼ接触して押しつけた状態のヒンジ装置10
1を示している。アーム104は、ほぼ水平方向に横た
わっている。そして、カム102aは、半時計方向最大
に回転しており、カム直辺部102bは、ピンe116
を右方向に押し出している。従って、ピンg18とピン
c14を結ぶ直線と、ピンc14とピンa12とを結ぶ
直線からなる内角は、最小となり、前リンク102と後
リンク3との間は最も近接し、丁度リフトアーム109
が最も下がった状態となる。そして、ピンe116は、
スライド開口部124に沿って右側にずれている。一
方、ロックアーム105の他方のスライド開口部123
の一辺は、ピンf17と接触してこれ以上ロックアーム
105が移動することを制限しているため、ロックアー
ム105は、最右端の位置状態となっている。
【0023】次に、ユーザが蓋体を開こうとすると、そ
の力はアーム104にモーメントとして伝わり、図6
(b)及び(c)で示したように、アーム104が半時
計方向に回転する。また、この回転に追従して、ロック
アーム105も同様にピンf17を中心にして半時計方
向に回転する。また、この蓋体を開こうとする力によっ
て、前リンク102は、ピンc14を中心にして半時計
方向のモーメントを受けるため、カム直辺部102bが
ロックアーム105のピンe116をピンf17とは反
対位置に押し出すため、ロックアーム105は、その反
対位置にずれたままの状態で回転する。ここで、ロック
アーム105の回転軸であるピンf17は、アーム10
4の回転軸であるピンg18から離れて設けられている
ため、ピンc14とピンe116は同心円を描くことは
なく、アーム104の半時計回転に伴って、ピンe11
6の位置は、ピンc14に対して相対的に左方向に移動
しながら右回転する。従って、ピンe116は、カム直
辺部102bと接触しながら、スライド開口部124内
をピンg18の方向に相対的に移動し、カム102aの
カム直辺部102bを押し出すため、カム102aが右
側回転する。その結果、蓋体が開くに伴って、前リンク
102がピンc14を中心に右回転する。従って、ピン
a12からピンc14、ピンd15、ピンb13、そし
てピンa12の順にその各ピンの中心点で結ばれて形成
される略平行四辺形は、その大きさを拡げていくため、
リフトアーム9が平行に上方向に移動し、蓋体は上昇移
動する。このように、蓋体の開く角度に応じて、ピンe
116がアーム104及び前リンク102に対して異な
る位置となるため、蓋体のヒンジ動作と上昇とが関連づ
けられることとなる。そして、図6(c)に示したよう
に、アーム104がある回転角度に達すると、カム10
2aのカム直辺部102bは、スライド開口部124の
長手方向の内辺と略平行となり、それ以上アーム104
が回転しても、その平行四辺形の拡大はほぼ停止する。
また、アーム104の一辺104aで、前リンク102
の時計回転を一定限に押さえているため、リフトアーム
109は、それ以上上方向に平行移動することがない。
従って、図6(a)から図6(c)にかけては、蓋体の
開く回転動作と上昇動作が同時に行われることとなる。
【0024】図7(a)〜(c)は、更に蓋体を開いた
後から閉状態に移る過程を示している。図7(a)は、
図6(c)から更に蓋体を最大限まで開いた状態であ
り、アーム104は、左回転(半時計回転ともいう)一
杯に移動し、それに伴って、ロックアーム105に取り
付けられたピンe116は、スライド開口部124内を
相対的にピンg18の方向に最大に移動している。しか
し、前リンク102のカム直辺部102bはスライド開
口部124の辺とほぼ並行となっているため、スライド
開口部124内でのピンe116の移動によってカム1
02aが押し出されることは少ない。従って、図6
(c)から図7(a)に至る過程では、リフトアーム1
09は、アーム104に対して相対的にその位置をほぼ
変えることはなく、蓋体は開くのみで、上昇はほぼ停止
ししている。その後、蓋を開いた状態から閉じようとす
ると、図7(b)、(c)で示したように、ロックアー
ム105は、その自重によってベース107の方向に下
がり、ピンe116は、ピンf17の方向に僅かに移動
する。もし、ロックアーム105が自重で下がらなくと
も、蓋の押し付ける力が前リンク102に時計回転方向
のモーメントを発生するため、ピンe116はカム直辺
部102bによって下方への力を受け、ロックアーム1
05は、同様にベース107方向に下がることとなる。
【0025】蓋の閉回転動作でロックアーム105がベ
ース107の方向に移動することによって、蓋の開回転
動作におけるアーム104と、蓋の閉回転動作における
アーム104の位置が同じでも、ピンe116は、閉回
転動作の方が開回転動作よりも、ピンc14からわずか
に遠い位置でカム直辺部102bを押さえる。従って、
アーム104と前リンク102が作る内角(厳密にいう
と、ピンg18とピンc14の直線とピンc14とピン
a12が成す角度)は、閉回転動作に比較して閉回転動
作の方が大きくなる。
【0026】図8(a)と図8(b)は、図7(c)か
ら更に蓋体が閉じた状態と、最終的に蓋体がプラテンガ
ラスと平行になった状態を示している。ここで、ロック
アーム105は、図7(b)、(c)を参照して説明し
たように、ピンg18の方向に僅かにずれた位置にあ
り、この僅かな位置の差によるリフトアーム109の位
置への影響は、アーム104が元の閉じた状態に移れば
移るほど大きくなる。従って、図6(a)と図8(b)
とを比較すると、蓋体がプラテンガラスの面と平行にな
った状態であって、アーム104の位置は同じにも係わ
らず、前リンク102のカム102aは、ピンf17方
向にずれたピンe116によって、戻る回転移動が制限
され、前リンク102と後リンク3との間が平行に開い
た状態となる。その結果、蓋体は、プラテンガラスの対
して一定の距離を有した状態となる。
【0027】更に、蓋体に対して下方への力が加えられ
ると、すでにアーム104は、それ以上の回転が抑止さ
れているため、その力は、ピンc14及びピンd15を
中心とした半時計回転のモーメントとして前リンク10
2と後リンク3に与えられる。そして、そのモーメント
によって、カム直辺部102bはピンe116がスライ
ド開口部124に沿ってピンf17とは反対方向に移動
させる力を与え、ロックアーム105が移動する。そし
て、そのロックアーム105とピンe116の移動によ
って、カム102aは半時計方向に更に回転して、後リ
ンク103と前リンク102は互いに近接しつつピンc
14とピンd15を中心として回転する。従って、リフ
トアーム9及びそれに取り付けられた蓋体は、次第に下
方に平行して降下する。もし、プラテンガラス上に厚い
原稿等が置かれていた場合は、その上部と接触した位置
で、その降下が制限されることによって、原稿上面を蓋
体の下面平面で平行に押さえることができる。
【0028】以上のように、蓋体の開閉角度と開閉方向
の違いから、ピンe116がアーム104及び前リンク
102に対して異なる位置となることによって、蓋体の
上昇と開き回転とが相互に関連づけられ、一定のシーケ
ンスを経ることとなる。そして、蓋を閉まった状態から
開ける状態にする時は、回動とともに平行移動し、蓋を
開いた状態から閉める状態にする時は、プラテンガラス
から一定の距離を有して蓋が平行となるまでは回動し、
その後平行を維持したまま降下する。
【0029】次に、上記ヒンジ装置に設けられたスプリ
ング8について説明する。図1及び図5を参照すると、
スプリング8の両端は、夫々ベース7に取り付けられた
ピンf17と前リンク2、102に取り付けられたピン
h19に取り付けられている。ここで、ヒンジ装置1、
101のベース7、107が画像形成装置本体に取り付
けられ、蓋体がリフトアーム9、109に取り付けられ
た場合の使用状態を考える。蓋体は、リフトアーム9、
109から図1の矢印A方向に延びている。そして、そ
の蓋体の重さは、アーム4、104に対して時計回転方
向の力のモーメントを与える。また、蓋体の重心は、リ
フトアーム9から矢印Aの方向の離れた位置にあるた
め、蓋体の開閉の度合いによって、アーム4、104に
及ぼすモーメントが異なる。例えば、蓋体をプラテンガ
ラスと平行とするために、アーム4、104を略水平に
近づけると、アーム4、104は最も強い回転モーメン
トを受けることとなる。一方、蓋体が垂直方向に開いた
状態では、アーム4、104は、最も弱い回転モーメン
トを受ける。従って、スプリング8は、その開閉の度合
いによって変化する回転モーメントに対しても、対抗で
きる反発力を発生する弾性部材を使用する。更に、図1
で説明したヒンジ装置1においては、蓋体の重さによっ
て、前リンク2と後リンク3が、夫々ピンc14とピン
d15を中心として半時計方向に回転するモーメントに
対抗できる弾性部材を使用する。そして、このスプリン
グ8は、圧縮の程度が大きければ、それに応じて反発力
が大きくなる押圧手段であればどのようなものでもよ
く、例えば、圧縮空気を封印するシリンダでもよい。そ
して、その押圧力は前記蓋体の重量に応じて設定すれば
よい。
【0030】次に、スプリング8の作用を図2〜図4、
及び図6〜図8を参照にして説明する。まず、図2で示
したリフトアーム9の上下移動に対しては、リフトアー
ム9は、蓋体が取り付けられ、その蓋体の荷重がリフト
アーム9にかかる。そして、リフトアーム9への荷重
は、前リンク2と後リンク3に対して、夫々ピンc14
とピンd15を中心として半時計方向に回転する力のモ
ーメントとして作用する。従って、そのモーメントに対
抗でき、重さを持った蓋体をユーザが抵抗感少なく上下
移動できるように、スプリング8がベース7と前リンク
2間に設けられている。
【0031】ここで、スプリング8の前リンク2側の一
端は、ピンa12から離間し、むしろピンc14に近く
に取り付けられたピンh19に取り付けられている。こ
れによって、たとえ蓋体を上下に昇降移動させるために
前リンク2を回転したとしても、スプリング8の伸縮の
変化は大きくないため、蓋体の荷重に対してほぼ一定の
押し圧力をピンh19に与えることができる。従って、
前リンク2を回転させる事によるスプリング8の変化に
よって、アーム4の回転動作に影響を与えることは少な
い。
【0032】図3のリフトアーム9の開閉移動に対して
は、ピンg18にかかる回転モーメントは、図3(a)
から図3(b)、図3(c)へと順に弱くなっている。
従って、その回転モーメントに対抗して、蓋体が容易に
閉じないようにするには、かかる順に対抗する力が弱く
なくてはならない。スプリング8は、先に述べたよう
に、圧縮に対して起こる伸張力を利用したものであるた
め、圧縮が大きければ大きいほど反発力が大きくなる。
従って、スプリング8は、図3(a)及び図6(a)の
時に反発力が最も大きく、図3(c)及び図7(a)の
時に最も反発力が小さくなるようにベース7、107と
前リンク2、102との間で取り付けられている。例え
ば、図1及び図5では、スプリング8のベース7側の一
端は、ピンg18から離間し、ピンg18とピンc14
を結んだ直線よりも下方に設けられたピンf17に取り
付けられる。これによって、図3で示したように、蓋体
が閉じた状態であってアーム4、104が水平になった
状態が最もスプリング8の圧縮が大きくなり、その反発
力も最大となる。一方、蓋体が開方向に回転移動する
と、それに伴って、ピンf17とピンh19間の距離が
開くため、スプリング8は伸張し、それに伴って反発力
も減少し、蓋体が最大限に開いた状態である図3(c)
では、その反発力が最小となる。
【0033】このように、ヒンジ装置1及びヒンジ装置
101について、ベース7、107と前リンク2、10
2との間に設けた1つのスプリング8のみで、上下及び
開閉移動する蓋体の重量によるピンc14回りのモーメ
ントと、ピンg18回りのモーメントの両方を受けるこ
とができる。また、図5で示したヒンジ装置101にお
いては、図6(a)〜図8(c)に至る一連の過程で、
ロックアーム105のピンe116がピンg18を中心
としたアーム104の回転動作によってスライド開口部
124内部を移動して、前リンク102と後リンク3で
作られる平行四辺形の大きさを変えることによって、蓋
体の上下移動を行うため、ピンc14回りのモーメント
によるスプリング8への荷重を低減させることができ
る。従って、より弾性力の少ない、小さいバネを使用で
きると共に、蓋への負荷が軽くなるため、蓋の開閉の操
作性をも向上させることができる。
【0034】次に、図1のヒンジ装置1のスプリング8
の代わりに、2つの新たなスプリング30、31を使用
した場合について説明する。図9は、ベース7に軸支さ
れたピンf17と、アーム4に軸支されたピンi32と
の間にスプリング30を取付、そのピンi32と、前リ
ンク2に軸支されたピンj33との間にスプリング31
を取り付けた構成を示している。スプリング30及びス
プリング31ともに、外方向に押し出す反発力を有して
いる。従って、スプリング30は、アーム4をピンg1
8を中心として図の位置から半時計方向に回転させるモ
ーメントを発生し、スプリング31は、前リンク2をピ
ンc14を中心として図の位置から時計方向に回転させ
るモーメントを発生する。そして、スプリング30の反
発力は、アーム4が水平であって蓋体が閉じた状態が最
も強く、アーム4が垂直に近い状態であって蓋体が開い
た状態が最も弱い。また、スプリング31は、ピンc1
4からやや離間した位置のピンi32を支点として前リ
ンク2を押し出すため、リフトアーム9の上下動に対し
て反発力に大きな差は生じない。図1及び図5で示した
スプリング8の機能と、図9のスプリング30、31の
2個が併せ持つ機能は、ほぼ同じである。そして、スプ
リング30とスプリング31は独立に蓋のヒンジ動作
と、上昇とをおこなうため、蓋のヒンジ動作によって、
上昇のためのモーメントが変化することが無く、また、
蓋の上昇動作によってヒンジ動作のためのモーメントが
変化することもない。従って、ヒンジ装置に2つのスプ
リング30、31を設けるための空間的な余裕があれば
使用できるが、もし、空間的な余裕がなければ、図1及
び図5で示したヒンジ装置1、101のように、1個の
スプリング8を使用すればよい。
【0035】次に、図5のヒンジ装置101をモジュー
ル化した場合のヒンジ装置であるヒンジ・モジュール2
01について、図10〜図11を参照しつつ、図1及び
図5のヒンジ装置1、101と比較して説明する。
【0036】図10と図11は、ヒンジ・モジュール2
01の側面図及び上面図である。そして、図12と図1
3は、そのヒンジ・モジュール201の透過側面図及び
透過平面図である。これらの図から明らかなように、ベ
ース207、アーム204、ロックアーム205、前リ
ンク202、後リンク203、及びリフトアーム209
は、図11及び図13のB−B’の線に対称的に設けら
れ、特に、ベース207、アーム204、ロックアーム
205、前リンク202、及びリフトアーム209は、
一枚のプレートをそのB−B’の線を対称にして折り曲
げ、図10と図12の側面図で示したその側面と、図の
紙面逆方向から見た側面の両側面が、夫々図5で示した
ベース107、アーム104、ロックアーム105、前
リンク102、及びリフトアーム109の役割を果たす
ようにしている。そして、2枚のプレート状の後リンク
203は、図5の後リンク3と同様に、アーム204と
リフトアーム209に結合されている。リフトアーム2
09は、両端の外方向に広がったプレート209aを有
している。そして、このプレート209aには、複数の
ネジ穴209bが設けられている。従って、プラテンガ
ラスを開閉するための厚みを有した蓋体の一部内部にリ
フトアーム209を挿入し、リフトアーム209のプレ
ート209aの面と蓋体の一部とを合わせ、ネジ穴20
9bに通したネジによってネジ止めすれば、ヒンジ・モ
ジュール201と蓋体とを連結することができる。
【0037】各構成部品を連結させるピン(ピンa21
2、ピンb213、ピンc214、ピンd215、ピン
e216、ピンf217、ピンg218、ピンh21
9)は、夫々、図5のピン(ピンa12、ピンb13、
ピンc14、ピンd15、ピンe116、ピンf17、
ピンg18、ピンh19)に相当する。そして、ピンb
213とピンd215を除き、各ピンは、両側に延びた
一本のピンであって、夫々のピンが関連する構成部品を
貫いて、両側で相互の構成部品を連結する。
【0038】ここで、ロックアーム205の両側側面を
貫いたピンe216は、アーム204に開けられたスラ
イド開口部224を通り、その周囲が前リンク202の
カム102aのカム直辺部102bと接触している。ま
た、ヒンジ・モジュール201内部では、そのピンe2
16と同軸円周上で回転するロックコロ206が設けら
れている。このロックコロ206は、ロックアーム20
5とピンe216が滑らかに摺動するために、アーム2
04の内部底面に沿ってころがるようにしている。
【0039】図12の側面図と図13の平面図を参照す
ると、ヒンジ・モジュール201の内部中心部には、図
5のスプリング8に相当するスプリング208が設けら
れている。そのスプリング208は、その両端が夫々ガ
イドA221とガイドB222と接続されている。そし
て、ガイドA221とガイドB222は夫々、内部に貫
かれたピンf217とピンh219に接続されている。
ガイドA221及びガイドB222は、スプリング20
8の伸縮時の座曲防止を図るために、スプリング208
を全面で受けるためのほぼ平らな面を有している。そし
て、その面と反対側は、側面から見てヒンジ・モジュー
ル201の両側方向に延びた楕円状又は突出した面を有
している。また、前リンク202の内部は、それに固定
的に取り付けられたリフトカム220を有している。そ
して、リフトカム220の一辺がピンh19と接触する
ことで、スプリング208からの伸張力が、前リンク2
02に伝達される。
【0040】図10に戻ると、ヒンジ・モジュール20
1には、蓋を閉じた状態の時に、蓋とプラテンガラスが
平行となるように、アーム204の右回転の動作を制限
することで、蓋の閉状態でのアーム204の位置を調整
するストッパー211が設けられている。ストッパー2
11は、ベース207の側面壁207aに沿って設けら
れ、その上部が折れ曲がった平坦部211bを有してい
る。そして、側面壁207aの上部に取り付けられたネ
ジ221の端部と当接している。
【0041】図14は、ストッパー211によって位置
調整を行った場合のヒンジ・モジュール201のストッ
パー211方向から見た後方図及び側面図を示してい
る。ストッパー211は、ベース207の側面壁207
aの面と当接する平面を有し、その平面には、上下に延
びた穴211cを有している。その穴211cには、ベ
ース207の側面壁207aとストッパー211とを固
定するためのネジ222が貫通されている。ネジ222
をゆるめると、ストッパー211は、側面壁207aに
沿って上下に自由に移動可能である。しかし、ストッパ
ー211の上部平坦部211bがネジ221によって上
方への移動の制限を受ける。更に、ストッパー211の
両端には、外側に拡大した部分を有している。また、図
10から明らかなように、アーム204は、一部がスト
ッパー211を越えて拡大している。そして、ストッパ
ー211の拡大した部分の一片である受け部211a
と、アーム204の拡大した部分の一片であるつきあて
部204bとが接触するようになっている。従って、ア
ーム204は、受け部211aとつきあて部204bの
接触によって、それ以上右回転することが出来ない。図
10は、ストッパー211の平坦部211bがネジ22
1の先端と接触することで、ストッパー211の上方向
の移動が制限され、更に、受け部211aとつきあて部
204bが接触した状態を示しており、アーム204
は、それ以上右回転することはできない。そして、図1
4(a)〜(c)で示すように、ネジ221を締め又は
緩めることによってネジを下方又は上方に進め、ストッ
パー211が下方又は上方に移動することに伴って、ア
ーム204が左回転又は右回転することで、結果的にリ
フトアーム209及びそれに取り付けられる蓋体の角度
を調整することができる。これによって、プラテンガラ
スとヒンジ・モジュール201の取付面との角度誤差が
生じている場合や、蓋体とリフトアーム209との取付
誤差がある場合などでも、蓋体とプラテンガラスを平行
状態に調整することができ、ネジ222を締めること
で、ストッパー211とベース207とを固定して、最
終的に適正な位置に固定維持することができる。
【0042】図15は、上記ストッパー211の役割を
有する第2及び第3の具体例である。図10のストッパ
ー211を使用して、受け部211aとアーム204の
つきあて部204bによってアーム204の回転を制限
する場合、その当接部分は、ピンg218の回転軸から
近接しているため、蓋体からの荷重や、外部から加わる
蓋体への下方の押し付け力が、受け部211aとつきあ
て部204bに集中して大きくかかることとなる。従っ
て、長時間の使用によっては、その当接部分にへたりが
生じ、蓋体の位置が変化することも予想される。そこ
で、図15では、アーム204には受け部211のため
の拡大した部分を設けず、特に図15(a)では、ピン
g218から遠い位置でベース207に設けられたスト
ッパー225によって、アーム204の下端が支持され
るようにする。そして、このストッパー225は、ベー
ス207に横方向に長く開けられた開口部226に沿っ
て移動するようにする。従って、アーム204の右回転
可能な位置は、このストッパー225の移動によって制
限され調整される。尚、このストッパーの横方向の位置
をベース207の後方部を貫通したネジ227によって
調整できるようにすれば、ユーザは蓋体の閉じた位置を
外部から容易に調整することができる。一方、図15
(b)は、ヒンジ・モジュール201に調整手段を設け
ず、画像形成装置等の本体に上下動可能なネジ228を
設け、そのネジ228の頭部でアーム204の下面を支
えるようにしたものである。これによって、アーム20
4の回転軸であるピンg218からの距離が大きく保た
れ、アーム204の変形をより押さえることができる。
尚、図10のヒンジ・モジュール201についてのその
他の機構及び作用については、図5〜図8を参照して説
明したと同様である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるヒンジ装置1の透過側面図であ
る。
【図2】蓋体が昇降する遷移過程を示すヒンジ装置1の
透過側面図である。
【図3】蓋体がヒンジ動作する遷移過程を示すヒンジ装
置1の透過側面図である。
【図4】蓋体が平行してヒンジ動作と昇降動作を行う場
合の遷移過程を示すヒンジ装置1の透過側面図である。
【図5】ロックアーム機構によって、ヒンジ動作と昇降
動作が相互に関連ずけられ、所定のシーケンス動作を行
うヒンジ装置101の透過側面図である。
【図6】蓋体を閉じた状態から開いた際の遷移過程を示
すヒンジ装置101の透過側面図である。
【図7】図6に続き、蓋体を最大限に開き、その後閉じ
ていく際の遷移過程を示すヒンジ装置101の透過側面
図である。
【図8】図7に続き、蓋体を更に閉じ、その後元の位置
に戻す遷移過程を示すヒンジ装置101の透過側面図で
ある。
【図9】図1のヒンジ装置1のスプリング8の代わりに
スプリングを2個使用したのヒンジ装置の透過側面図を
示す。
【図10】ヒンジ・モジュール201の側面図を示す。
【図11】ヒンジ・モジュール201の平面図を示す。
【図12】ヒンジ・モジュール201の透過側面図を示
す。
【図13】ヒンジ・モジュール201の透過平面図を示
す。
【図14】ヒンジの位置調整を示すヒンジ・モジュール
201の後方図及び側面図である。
【図15】ヒンジの位置調整機構が異なるヒンジ・モジ
ュールの側面図である。
【図16】第1従来技術のヒンジ装置の側面図を示す。
【図17】第2従来技術の原稿圧着板開閉装置の側面図
を示す。
【符号の説明】
1、101、...ヒンジ装置 2、102、202...前リンク、 3、20
3...後リンク 4、104、204...アーム、 5、105、2
05...ロックアーム 7、107、207...ベース 8、30、31、208...スプリング 9、209...リフトアーム、 102a...カム 102b...カム直辺部、 116、21
6...ピンe 123、124、223、224...スライド開口部 201...ヒンジ・モジュール、 211、22
5...ストッパー 211a...受け部、 211b...平坦部、
211c...穴 204b...つきあて部、 206...ロックコ
ロ、 220...リフトカム、 221、227、22
8...ネジ 226...開口部

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】本体に固定して取り付けられた支持部材
    と、 前記支持部材上に軸支され前記支持部材に対して回動す
    る回動部材と、 夫々の一方の端部が前記回動部材上の離間した位置にお
    いて軸支された第1のリンク部材及び第2のリンク部材
    とから成るリンク部材と、 前記本体に付設される蓋体に固定して取り付けられる蓋
    体取付部材であって、前記第1のリンク部材と前記第2
    のリンク部材の夫々の他方の端部が該蓋体取付部材上の
    離間した位置において軸支された蓋体取付部材と、 一方の端部が前記支持部材に軸支され、他方の端部が前
    記リンク部材と係合する係止部材と、から成り、 前記係止部材は、前記蓋体が前記本体に対して閉じられ
    た状態から開かれる際には、前記回動部材との成す角度
    を大きい角度に拡げるようになし、前記蓋体が前記本体
    に対して開かれた状態から閉じられる際には、前記角度
    を大きい角度を維持した後に小さい角度に狭められ、そ
    して、前記蓋体が前記本体の上面に接触状態に閉じられ
    た時には前記角度を最小にするようになし、以て、前記
    蓋体は、前記蓋体が閉じられた状態から開かれた状態に
    遷移する際には前記本体の上面に対して所定距離だけ上
    方に移動しつつ前記回動部材が回動することによって開
    き、前記蓋体が開かれた状態から閉じられた状態に遷移
    する際には前記回動部材が回動した後に前記本体の上面
    に対して下方に平行移動することによって閉じる、よう
    に構成したことを特徴とするヒンジ装置。
  2. 【請求項2】前記第1のリンク部材及び前記第2のリン
    ク部材における、前記一方の端部の2つの回転軸と前記
    他方の端部の2つの回転軸とを結ぶ該回転軸の垂直断面
    上の4本線が、略平行四辺形を形成することを特徴とす
    る請求項1項に記載のヒンジ装置。
  3. 【請求項3】前記蓋体は、その開閉に伴って前記略平行
    四辺形が変形することにより前記本体の上面の垂直方向
    に所定距離だけ平行に上下移動すると共に、前記支持部
    材と前記回動部材との回転軸を中心に回動動作するよう
    に構成され、前記蓋体が前記本体の上面に対して上方に
    移動する際に該略平行四辺形は拡げられ、前記蓋体が下
    方に平行移動す際に該略平行四辺形は狭められる、よう
    に構成されたことを特徴とする請求項2項に記載のヒン
    ジ装置。
  4. 【請求項4】前記係止部材の前記リンク部材との係合
    は、前記係止部材の他方の端部に設けられたピンが前記
    蓋体の開閉に伴って前記回動部材に設けられた長穴を移
    動するように構成され、前記ピンは前記リンク部材に設
    けられたカム面に接触係合するように構成されたことを
    特徴とする請求項2項に記載のヒンジ装置。
  5. 【請求項5】前記係止部材は前記支持部材に対して、前
    記長穴方向に向かって前後方向に僅かに移動可能に軸支
    され、これによって、前記蓋体が開かれつつあるときは
    前記係止部材は前記長穴方向に移動し、前記蓋体が閉じ
    られつつあるときは前記係止部材は前記長穴方向とは反
    対方向に移動する、ように構成されたことを特徴とする
    請求項4に記載のヒンジ装置。
  6. 【請求項6】前記蓋体が前記本体の上面を平行移動する
    距離は前記平行4辺形の大きさによって決められる請求
    項2項に記載のヒンジ装置。
  7. 【請求項7】前記本体はその上面に原稿をスキャニング
    するための原稿読み取り面を有する画像形成装置であ
    り、前記蓋体は前記画像読み取り面を覆うための蓋若し
    くは自動原稿送り装置である、請求項1乃至6に記載の
    ヒンジ装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007259075A (ja) * 2006-03-23 2007-10-04 Seiko Epson Corp 画像読取り装置における原稿カバーの開閉装置および画像読取り装置
JP2015525570A (ja) * 2012-08-06 2015-09-07 カウンシル オブ サイエンティフィック アンド インダストリアル リサーチ 無菌条件下の植物の大規模成長のためのバイオリアクタ容器

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